JP2019171052A - 除塵用ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】基材シートの表面側に配置される粘着層の厚みに依存せずに粘着テープの表面に凹凸を具備した除塵用ロールの提供を図る。【解決手段】基材シート12の表裏面に配置された粘着層13と剥離層14を備えた粘着テープ11が、粘着層13を表側にして巻回された除塵用ロール10である。基材シート12は、その少なくも表面に基材凹部21と基材凸部22を備える。粘着層13は、基材凹部21の表面側に位置する粘着凹部31と基材凸部22の表面側に位置する粘着凸部32を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、除塵用ロール、特に基材シートの表面に粘着層を備えた粘着テープを、その粘着層が表側を向くように巻回され、床面などの被清掃面上を転動させることにより、被清掃面上のゴミや埃などの被清掃物を粘着層に粘着させる除塵用ロールに関するものである。
従来、基材シートの表面の粘着面に凹凸が設けられた除塵用ロールとしては、特許文献1や2に示すものが知られている。
特許文献1は、粘着剤層が、単一の粘着剤からなる単層構造であって、基材の表面側のほぼ全面にわたって塗布され、その一部に凸部および/または凹部が一体的に設けられている除塵用ロールを開示する。
特許文献2は、粘着層に、所定間隔および所定厚みをもって筋状に設けられた複数本の第1粘着剤層と、上記各第1粘着剤層の間に、上記第1粘着剤層と同じ厚みをもって、上記第1粘着剤層の延在方向に沿って所定間隔で点状に設けられた複数の第2粘着剤層とが含まれており、上記第1粘着剤層と第2粘着剤層とは、単一の粘着剤層からなるとともに、上記第1粘着剤層と第2粘着剤層との間には、粘着剤が塗布されていない非粘着部が存在している除塵用ロールを開示する。
このように特許文献1や2の除塵用ロールは、平滑な基材シートを用いて、その表面に形成される粘着剤層の厚みを部分的に変化させることによって、凹凸を形成するものである。
特許文献3は、平滑な基材シートを用いるのではなくエンボス加工によって裏面側に凹凸が形成された基材シートを用いた除塵用ロールを開示する。
ところが特許文献3の発明の目的は、使用されて除塵性が低下した粘着テープをめくって新しい粘着テープを露出させる際に、裏面側がシリコンを含んでいないものであっても、新旧の粘着テープ同士が付着しすぎることを抑制し得るようにすることを目的とするものであって、その手段として、裏面がエンボス面を備えたものとすることを提案している。より具体的には、裏面に約0.2〜5μm、好ましくは約1〜2μmのエンボスの圧痕を形成することを提案している。
特許文献4の発明は、基材シートにエンボスによる凹凸を形成することを提案している。ところがこの特許文献4に係る発明は、手切れ性がよく、切断のための切れ目を必要としない粘着テープを提案することを課題とする。そのため、基材シートに格子状のエンボスによる凹凸を形成することを提案しているにとどまり、製品剥離強度の観点や、未使用の粘着テープの基材シートと粘着層との間で剥離が生じてしまうことを抑制する観点からの提案は何ら行っていない。
特開2010−029341号公報 特開2010−136978号公報 特表2012−532013号公報 特許第4011909号公報
本発明は、エンボス加工などで少なくとも表面側に凹凸を備えた基材シートと、前記基材シートの表面側に配置された粘着層とを備えた粘着テープが、前記粘着層を表側にして巻回された除塵用ロールにおいて、製品剥離強度の観点からの改良やゴミを良好に粘着する観点からのクッション性の改善、また、未使用の粘着テープの基材シートと粘着層との間で剥離が生じてしまうことを抑制する観点からの改良を実現することができる新たな除塵用ロールを提供することを課題とする。
本発明は、基材シートと、前記基材シートの表面側に配置された粘着層とを備えた粘着テープが、前記粘着層を表側にして巻回された除塵用ロールにおいて、次の手段を備えた除塵用ロールを提供する。
本発明に係る除塵用ロールの前記基材シートは、その少なくとも表面に相対的に高さの異なる基材凹部と基材凸部を備える。前記粘着層は、前記基材シートの前記基材凹部の少なくとも一部と前記基材凸部の少なくとも一部とを含む位置に配置される。前記粘着テープの表面は、前記基材凹部の表面側に位置する粘着凹部と前記基材凸部の表面側に位置する粘着凸部を備える。
このように前記粘着テープの表面は、前記基材凹部の表面側に位置する粘着凹部と前記基材凸部の表面側に位置する粘着凸部を備えるため、粘着層の厚みに依存せずとも、粘着テープの表面に凹凸を設けることができる。
前記粘着凹部と前記粘着凸部との平面形状(前記粘着テープを広げて表面側から見た形状)は種々変更して実施することができるが、前記粘着テープの清掃面に連続して配置された網目状をなし、前記粘着凹部は、その周囲が前記粘着凸部に囲まれた島状をなし、多数の前記粘着凹部が前記清掃面に散在しているものとすることによって、種々の大きさや形状のゴミに対しても除塵効果を発揮できる点で有利である。
前記基材凹部と前記基材凸部との高低差が10μm以上であることによって、前記基材凹部と前記基材凸部との高低差によるクッション性が発揮され、前記粘着凹部と前記粘着凸部とによる被清掃面への追従性が向上し、タック力(ゴミに対する瞬間的な粘着性)が向上する点で有利である。また、前記粘着凹部と前記粘着凸部との高低差が10μm以上であることによっても、クッション性やタック力の向上に対して有利である。
前記粘着凹部は、底部と、前記底部の周囲から前記粘着凸部に向けて伸びる斜面とを備え、前記粘着凹部の外周は、曲線のみ又は直線と曲線組み合わせによって規定されたものであり、直線同士の交点を含まないことで、言い換えれば外周がアールで規定されて角張った角がないことで、使用済みの前記粘着テープをめくっていく際に、前記基材シートと前記粘着層との間で剥離が生じてしまうことを抑制することができる点で有利である。
前記粘着テープは前記基材シートの裏面側に離型剤を含む剥離層を備え、剥離層によって複数周捲回された前記粘着テープ同士が手で引っ張ってめくることができるものとすることが適当である。
前記粘着テープの裏面は、裏面側が平坦な前記剥離層で構成しても構わないし、剥離凹部と前記剥離凹部よりも裏面側へ突出する剥離凸部とを備える前記剥離層で構成しても構わない。
本発明は、基材シートの表面側に配置される粘着層の厚みに依存せずに粘着テープの表面に凹凸を具備した除塵用ロールを提供することができたものである。
本発明の実施の形態に係る除塵用ロールを示すもので、(A)は除塵用ロールの斜視図、(B)は先端テープをめくった状態の同除塵用ロールの斜視図、(C)は同除塵用ロールの基材シートの断面構造を示す模式図、(D)は同除塵用ロールの粘着テープの断面構造を示す模式図である。 (A)は同除塵用ロールの粘着テープの展開状態の拡大平面図、(B)〜(E)はそれぞれその変更例を示す拡大平面図である。 同除塵用ロールの基材シートの断面構造の変更例を示す模式図である。 除塵用ロールの試験結果を示す説明図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
(全体構成)
この実施の形態に係る除塵用ロール10は、図1に示すように、紙管等の筒状の芯材15の表面に粘着テープ11を多数周巻回したものである。芯材15は、ローラー(図示せず)の先端へ、回動するように取り付けられ、清掃面(図示せず)の上を転動させられることによって、粘着テープ11の表面に種々の塵を粘着させるようにしたものである。
(粘着テープ11の基本構成)
粘着テープ11は、基材シート12の裏面側に離型剤を含む剥離層14を備え、表面側に粘着剤を含む粘着層13を備える。基材シート12は、紙製や合成樹脂製のシートを用いることができ、ミシン目などの切り目線19を手で破ることができる程度の強度を備えたものが適している。
剥離層14は、粘着テープ11の裏面に、必要に応じて、目止め剤やフィルムを介して付与されるものであり、粘着層13に対する離型性を有するシリコン樹脂などの離型剤を用いることができる。
粘着層13は、塵を粘着させて取り除くためのもので、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ゴム−オレフィン系粘着剤等を適宜選択して用いることができる。
なお、基材シート12の裏面側に離型処理を施さずに、粘着層13側の処理にて、ローラーを転動させて除塵する際には粘着テープ11が剥離しないようにするが、手で粘着テープ11を捲って剥離することはできるようにして実施してもよい。
粘着層13は、基材シート12の略全体に塗布される。その際、基材シート12の完全な全面に塗布することができるが、この例では、粘着テープ11の左辺16と右辺17には、粘着層13を塗布せずに非粘着帯20を形成するようにしている。このように、非粘着帯20を設けることで、切り目線19の端からのめくり始めが容易になる 。
粘着テープ11は、粘着層13を表側にして芯材15に巻回されたもので、内周側の粘着テープ11の粘着層13に、外周側の粘着テープ11の裏面の剥離層14が軽く粘着した状態で重ねられる。使用に際しては、この軽い粘着によって、外周側の粘着テープ11は剥がれることなく清掃面の上で転動し、除塵する。除塵によって外周側の粘着テープ11が使えなくなると、外周端18からめくって、内周側の新たな粘着テープ11を露出させて使用する。
粘着テープ11には、その長手方向に所定の間隔を隔てて、切り目線19が形成されている。この切り目線19は、除塵用ロール10を少なくとも1周するように間隔を隔てて形成されたもので、塵を粘着層13に付着させて使えなくなった粘着テープ11を、内周側の粘着テープ11から切り離して廃棄する。以下、外周端18の切り目線19から次の切り目線19までの区間の粘着テープ11を、除塵用ロール10に連続して巻回されている粘着テープ11と区別する場合には、先端シートと呼ぶ。
切り目線19は種々変更して実施することができるが、例えば、接続部分と破断部分とが交互に繰り返されるミシン目とすることができる。
切り目線19は、左端が粘着テープ11の左辺16に位置し、右端が粘着テープ11の右辺17に位置し、粘着テープ11を横切るように連続して形成されている。この実施の形態に係る切り目線19は、全体がV字状の谷型をなしているが、屈曲していない直線状のものであっても構わない。
(粘着テープ11の凹凸について)
粘着テープ11は、基材シート12の表面側に粘着層13を備え、基材シート12の裏側に剥離層14を備える。基材シート12は図1(C)に示すように、その表面に向けて突出する基材凸部22と、この基材凸部22に対して相対的に裏面側へ凹んだ基材凹部21とを備える。粘着層13は基材シート12の表面に形成されたものであって、図1(D)に示すように、その表面に向けて突出する粘着凸部32と、この粘着凸部32に対して相対的に裏面側へ凹んだ粘着凹部31とを備える。剥離層14は基材シート12の裏面に形成されたものであって、図1(D)に示すように、その裏面に向けて突出する剥離凸部42と、この剥離凸部42に対して相対的に表面側へ凹んだ剥離凹部41とを備える。
なお、基材シート12と粘着層13の凹凸は、凹部よりも表面側に向けて相対的に突出するものを凸として表現するが、剥離層14については、逆に、凹部よりも裏面側に向けて相対的に突出するものを凸として表現する。従って、図1(D)の例では、基材凸部22と対応する位置に粘着凸部32と剥離凹部41が配置され、基材凹部21と対応する位置に粘着凹部31と剥離凸部42が配置されることになる。
基材凹部21と基材凸部22の形成方法は自由であるが、シートへの凹凸形成方法として確立されているエンボス加工によって形成することが有利である。一般にエンボス加工は、シートに表裏少なくともいずれか一方から機械的もしくは化学的に、シートの表裏少なくともいずれか一方に凹凸模様を与える加工法であり、基材シート12として、エンボス加工が予め付与されたエンボスシートを用いて実施することができる。具体的には、凸凹を備えた押し型で強圧してシートに凹凸を作ることができ、片面エンボスと両面エンボスを用いて実施することができる。より具体的には、片面エンボスの場合には、凹凸を予め形成した雄ロールと凹凸のない弾性ロールとの間に巻取紙を通し、加圧して模様をつける方法が一般的であり、両面エンボスの場合には、凹凸を予め形成した雄ロールと雌ロール間にシートを通す方法が一般的であるが、何れの場合にも様々な改良が加えられ得るし、雄ロールを加熱したり、雌型の非金属性ロールとの間に圧力をかけたりした上でシートを通して凹凸を形成することもできる。
(凹凸の平面形状)
図2(A)に示すように、粘着テープ11の平面視(平面上に展開した状態の粘着テープ11を厚み方向の表面側から見た状態)において、基材凸部22と粘着凸部32は、粘着テープの表面側にて連続して形成された網目状をなす。なお、網目状とは、基材凹部21と粘着凹部31の形状如何にかかわらず、平面視において連続して配置された形態を意味し、その中に島状となる基材凹部21と粘着凹部31が存在している形態を意味する。また、基材凹部21と粘着凹部31は、その周囲がそれぞれ基材凸部22と粘着凸部32に囲まれた島状をなし、多数の基材凹部21と粘着凹部31が連続した基材凸部22と粘着凸部32中にそれぞれ散在しているものとして実施することができることによって、種々の大きさや形状のゴミに対しても除塵効果を発揮できる点で有利である。(図2(A)参照)
これとは逆に、基材凸部22と粘着凸部32を島状とし、基材凹部21と粘着凹部31を連続した網目状としても構わない(図2(D)参照)。また、これらの凹凸の形状や大きさは、図2(C)(E)に例示するように種々変更して実施することができるし、図2(B)に例示するように異なる形状の凹凸形状を組み合わせて実施することもできる。さらに配列の形態も、図のように千鳥状に配置する他、碁盤目状やランダムに配置するなど、種々変更することができる。
このように基材凹部21と粘着凹部31の平面視の形状は、円形や楕円形や多角形 など種々変更して実施することができるが、粘着凹部31の外周が、アールで規定されるもの、言い換えれば曲線のみ又は直線と曲線組み合わせによって規定されて直線同士の交点を含まないものとすることが、未使用の粘着テープ11の基材シート12と粘着層13との間で剥離が生じてしまうことを抑制することができる点で有利であると共に、先端シートを手で引っ張って切り離す時に切り目線19に位置した粘着凹部31から予定しない方向に先端シートが破れてしまうことを抑制することができる点でも有利である。
(凹凸の断面形状)
基材凹部21と粘着凹部31は、底部と、底部の周囲から前記粘着凸部に向けて伸びる斜面とを備えたものとすることが好ましい。斜面の角度は、凹凸がない場合を0度、前記凸部が前記底部に対して垂直な形状を有する際を90度と定義すると、10〜90度程度であることが好ましく、これによって基材凹部21の全体に粘着凹部31を均一な厚みで塗布することが容易になると共に、使用済みの粘着テープ11(先端シート)をめくっていく際に、未使用の粘着テープ11の基材シート12と粘着層13との間で剥離が生じてしまうことを抑制することができる点でも有利である。
(凹凸の大きさ)
1つの基材凹部21の平面視の開口面積は、0.5〜20.0mm程度であることが好ましく、単位面積当たりの粘着凹部31の総開口面積率(凹部の総面積/単位面積)をSとすると、5%≦S≦40%程度であることが好ましい。1つの基材凹部21の平面視の開口面積が小さすぎると、エンボス加工の際に凹部の深さのコントロールが困難になり基材シート12を貫通してしまう恐れもあり、粘着凹部31における粘着層13の厚みのコントロールが困難になる恐れがある。1つの基材凹部21の平面視の開口面積が大きすぎると、凹凸を形成することによってもたらされるクッション性が部分的に低下する恐れがある。
(基材シート12のクッション性)
この実施の形態に係る除塵用ロール10の基材シート12は、基材凹部21と基材凸部22を備えたものである。そのため基材シート12自体にクッション性を備えており、清掃の際に被清掃面上を転動する除塵用ロール10のクッション性が平坦な基材シートに比べて向上する 。このクッション性が向上することで凹凸のある被清掃面に対する追従性が高まり、その結果タック力が向上し、ゴミを良好に粘着することができ捕集することができる。このクッション性の観点からは、基材凹部21の底部表面と基材凸部22の凸部表面との高低差は、10μm以上であることが適当である。
(基材シート12の厚みについて)
基材シート12の厚みは特に問わないが、凹凸を形成する前の平均厚みをt1とすると、30≦t1≦80μmのものが適しており、凹凸を形成した後の基材凸部22表面と基材凹部21裏面との間の平均厚みをt2とすると、40≦t2≦210μmのものが適している。基材凹部21の底部表面と基材凸部22の凸部表面との高低差は、10μm以上であることが好ましく、10〜130μmがより好ましい。
(粘着層13の厚みについて)
粘着層13は、その厚みを略全体に均一な厚みとして実施することができ、基材凸部22表面と基材凹部21表面に略均一に塗布することだけで、基材凸部22表面と基材凹部21表面に沿った粘着凹部31と粘着凸部32を形成することができる。
粘着層13の厚みは特に問わないが、1〜10μmのものが適しており、粘着層13を2層以上設ける場合などでは70μm程度であっても構わない。そして粘着凹部31の深さ、言い換えれば粘着凹部31の底部表面と粘着凸部32の凸部表面との高低差は、10μm以上であることが好ましく、10〜130μmがより好ましい。
(剥離層14の厚みについて)
剥離層14は、その厚みを略全体に均一な厚みとして実施することができ、基材凸部22裏面と基材凹部21裏面に略均一に塗布するだけで、基材凸部22裏面と基材凹部21裏面に沿った剥離凹部31と剥離凸部32を形成することができる。複数周捲回された粘着テープ11同士が手で引っ張ってめくることができるものであれば剥離層14の厚みは特に問わないが、1〜10μmのものが適しており、2〜6μmがより好ましい 。
但し、エンボスの加工方法によっては、基材凸部22裏面と基材凹部21裏面には凹凸が存在しない場合や、凹凸が存在しても僅かな凹凸にすぎない場合もあるが、本発明の実施にはいずれの場合でも大きな影響はない。
なお、凹凸の平面積や高低差についての上記の各数値については、エンボス加工を施して製造する場合にはエンボス金型についての数値であっても構わないが、エンボス加工を施して製造する場合には上記の数値をプラスマイナス10%の誤差を許容範囲内とすると理解されるべきである。
(製品剥離強度について)
粘着テープ11を剥がす際のめくりやすさを製品剥離強度としたとき、粘着テープ11を新たな粘着テープに交換する際通常手で剥がすので、製品剥離強度が強いと製品から剥がれにくくなる恐れがある。また、床を掃除する際に、製品剥離強度が弱いと製品を床に転がしたときに製品から粘着テープが剥がれ床に貼りついてしまう恐れがある。これらを鑑み、製品剥離強度は、300〜2600mNの間に入ることが好ましく、300〜1200mNの間に入ることがより好ましい。めくりやすさ並びに製品剥離強度の観点からは、基材凹部21の底部表面と基材凸部22の凸部表面との高低差は、10μm以上であることが適当であり、30μm以上であることがより好ましい。
(製造方法)
製造工程ラインの一例を示すと、まず基材シート12はロール状の連続したシートとしてラインへ供給される。基材シート12には予め基材凹部21と基材凸部22がエンボス加工などで形成されたものであっても構わないし、同一ライン内で基材凹部21と基材凸部22を形成するようにしても構わない。
基材シート12の表面に対して粘着剤がナイフコーターやスプレーコーターなどの塗工装置によってコーティングされ粘着層13が形成される。これによって、粘着テープ11の表面に粘着凹部31と粘着凸部32が形成される。
また基材シート12の裏面に対しては離型剤がナイフコーターやスプレーコーターなどの塗工装置によってコーティングされ剥離層13が形成されるが、この工程は、上記の粘着層13の形成工程と前後を問わずに実施することができるし、エンボス加工の前後を問わずに実施することができる。
その後、印刷や切り目線19の形成などの加工が施され、芯材15に捲回され除塵用ロール10が完成される。なお必要に応じて、表面に保護紙(図示せず)を捲回したり、所定の軸方向長さに切断したりしても構わない。
(変更例)
本発明は種々変更して実施することができるものであり、例えば、粘着層13自体の厚みは均一なものの他、粘着層13自体の厚みを部分的に変化させることもできる。例えば、その厚みを、多数の縞を形成するように帯状に変化させることもでき、多数のドットとなるに点状に変化させることもできる。この厚みの変化は、1層の粘着層13でその塗布厚みを変えて設けることもでき、粘着層13の層の数を部分的に変えて設けることもできるが、いずれの場合にあっても、基材凹部21と基材凸部22の凹凸に加えて粘着層13自体の厚みの変化によってより多様な凹凸を表面に形成することができる。
粘着テープ11の裏面は、前述のように剥離凹部31と剥離凸部32を備えるか、又は図3に示すように全体に平坦面であってもよい。いずれの場合にも、捲回された各周の粘着テープ11同士が機械的に嵌合しないものであることが、先端シートをめくり取る際の抵抗を少なくする観点から好ましい。具体的には、除塵用ロール10の半径方向に接する粘着テープ11同士において、内周側の粘着テープ11の粘着凹部31よりも、外周側の粘着テープ11の剥離凸部42の方が大きいものであったり、内周側の粘着テープ11の粘着凹部31の位置と、外周側の粘着テープ11の剥離凸部42の位置とが一致していないものであったりすることで、嵌合しない状態で実施することが適当である。
(実施例)
以下本発明の理解を高めるために実施例を示すが、本発明は以下の実施例に限定して理解されるべきではない。
図1及び図2(A)に示す形態を備えた粘着テープ11を捲回した除塵用ロール10作成した。
基材シート12は、50μmの平均厚み(t1)の紙製シートを用いた。表1に示すように、基材シートの基材凸部22表面と基材凹部21裏面との平均厚み(t2)を50μmとしたものを比較例1とし、60〜180μmまで変化させたものを実施例1〜7として合計8種類用意し、これに平均膜厚約5μmでゴム系粘着剤を塗工して粘着層13を形成した。また平均膜厚約3μmでシリコン樹脂製の離型剤を塗工して剥離層14を形成した。上記の各厚みの測定は、基材シート12の長手方向の約78.5mm間隔で4列の右端・真ん中・左端の3箇所(合計12箇所)を厚み計で測定し、その平均値を求めた。各例の粘着凹部31の総開口面積率Sは10%≦S≦15%の範囲であった。
各実施例について、製品剥離強度を測定するとともに、クッション性とめくりやすさ、レール引き性を評価し、その結果を表1に示した。
(測定方法)
・製品剥離強度は、引張試験機(ミネビア株式会社製TG‐500N)により測定した。
試料を引張試験機に固定し、粘着テープを剥がす際の外周側と内周側の粘着テープとの間の剥離強度を測定した。詳しくは、各試料の粘着テープロールをクリーナー本体(治具)に取り付け、本体(治具)の持ち手部分の穴に紐を通し、引っ張り試験機の上側チャックで持ち手部分の紐部分を挟み、試料の粘着テープロールをぶら下げた状態して、ゼロ点を調整する。粘着テープを粘着テープロールから少し剥がし、引張試験機の下チャックで挟み、引っ張り速度300mm/minで180°剥離強度を測定し、単純平均試験力により算出した結果を表1に示した。使用した粘着テープは剥がしてカットし、続けて同じロールで繰り返して複数回測定した。
・クッション性は、クリーナー本体(治具)に取り付けた状態の粘着テープロールに3.5kgの錘を用いて粘着テープロールに加重をかけた。加重をかける前の粘着テープの巻き厚をA1とし、加重をかけた後の粘着テープの巻き厚をA2としたとき、クッション性B1(%)は(A1−A2)/A1とした。B1が20%以上の場合を○、20%未満の場合を×としてその結果を表1に示した。
・めくりやすさは、モニター人数10名によってテストしたもので、各人の評価は「めくりやすい」、「めくりづらい」、「めくれない」の3種類の評価として、そのうち5名以上の方が「めくりやすい」としたものを〇、「めくりづらい」としたものを△、「めくれない」としたものを×として表1に示した。
・レール引きの試験は、加重2kgの錘を取り付けたクリーナー本体(治具)に各試料の粘着テープロールを取り付け、カーペット50cm×50cm上を人が10往復転がし、3往復以内で、カーペットへの貼り付きが起こってしまった場合を×とし、それ以外を〇として、その結果を表1に示した。人が転がす際には前後方向の力のみを加えて、2kgの加重以外に下方への力が加わらないようにして転がした。
(粘着剤の剥がれやすさの試験)
次に、粘着剤の剥がれやすさの試験を行った。この試験は、図2(A)に相当する横楕円柄のエンボス加工を施すことによって基材凹部及び粘着凹部を形成した実施例2に係る粘着テープと、図2(C)に相当する尖った角の斜四角形柄のエンボス加工を施すことによって基材凹部及び粘着凹部を形成した以外は実施例2と同じ条件とした粘着テープとから、それぞれ幅25mmの2種類の試験片を用意して行った。試験方法は、これらの試験片を平滑なステンレス板へ貼り付け、2kgの荷重を下方に加えた押圧ローラーで10往復させて均一に荷重を加えて粘着させた後、試験片の端から手で剥がして粘着層の剥がれ方を目視で観察したものである。試験結果は、図4に示したように図2(A)に相当する横楕円柄は基材と粘着層の間で剥離が生じることはないが、図2(C)に相当する斜四角柄では基材と粘着層の間で剥離が生じステンレス板へ粘着剤が引き付けられる現象がみられた。
10 除塵用ロール
11 粘着テープ
12 基材シート
13 粘着層
14 剥離層
15 芯材
16 左辺
17 右辺
18 外周端
19 切り目線
20 非粘着帯
21 基材凹部
22 基材凸部
31 粘着凹部
32 粘着凸部
41 剥離凹部
42 剥離凸部

Claims (5)

  1. 基材シートと、前記基材シートの表面側に配置された粘着層とを備えた粘着テープが、前記粘着層を表側にして巻回され、前記基材シートは、その少なくとも表面に相対的に高さの異なる基材凹部と基材凸部を備え、前記粘着層は、前記基材シートの前記基材凹部の少なくとも一部と前記基材凸部の少なくとも一部とを含む位置に配置され、前記粘着テープの表面は、前記基材凹部の表面側に位置する粘着凹部と前記基材凸部の表面側に位置する粘着凸部を備えた除塵用ロールにおいて、前記基材凹部と前記基材凸部との高低差は、10μm以上であることを特徴とする除塵用ロール。
  2. 基材シートと、前記基材シートの表面側に配置された粘着層とを備えた粘着テープが、前記粘着層を表側にして巻回され、前記基材シートは、その少なくとも表面に相対的に高さの異なる基材凹部と基材凸部を備え、前記粘着層は、前記基材シートの前記基材凹部の少なくとも一部と前記基材凸部の少なくとも一部とを含む位置に配置され、前記粘着テープの表面は、前記基材凹部の表面側に位置する粘着凹部と前記基材凸部の表面側に位置する粘着凸部を備えた除塵用ロールにおいて、前記粘着凹部と前記粘着凸部との高低差は、10μm以上であることを特徴とする除塵用ロール。
  3. 基材シートと、前記基材シートの表面側に配置された粘着層とを備えた粘着テープが、前記粘着層を表側にして巻回され、前記基材シートは、その少なくとも表面に相対的に高さの異なる基材凹部と基材凸部を備え、前記粘着層は、前記基材シートの前記基材凹部の少なくとも一部と前記基材凸部の少なくとも一部とを含む位置に配置され、前記粘着テープの表面は、前記基材凹部の表面側に位置する粘着凹部と前記基材凸部の表面側に位置する粘着凸部を備えた除塵用ロールにおいて、前記粘着凹部は、底部と、前記底部の周囲から前記粘着凸部に向けて伸びる斜面とを備え、前記粘着凹部の外周は、曲線のみ又は直線と曲線組み合わせによって規定されたものであり、直線同士の交点を含まないことを特徴とする除塵用ロール。
  4. 前記粘着凸部は、前記粘着テープの清掃面に連続して配置された網目状をなし、前記粘着凹部は、その周囲が前記粘着凸部に囲まれた島状をなし、多数の前記粘着凹部が前記清掃面に散在していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の除塵用ロール。
  5. 前記粘着テープは前記基材シートの裏面側に離型剤を含む剥離層を備え、剥離層によって複数周捲回された前記粘着テープ同士の剥離強度が300〜2600mNであり、 前記粘着テープの裏面は、裏面側が平坦な前記剥離層で構成されるか、又は、剥離凹部と前記剥離凹部よりも裏面側へ突出する剥離凸部とを備える前記剥離層で構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の除塵用ロール。
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