JP2019104501A - 包装用積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 その目的とするところはアルミニウム箔と内層のラミネート強度が強く、経時変化によりデラミネーションがなく、優れた耐内容物性を有する包装用容器に用いられる包装用積層体を提供することにある。【解決手段】 アルミニウム箔層と内層との間に共押出樹脂層を備える包装用積層体であって、共押出樹脂層がアルミニウム箔層の側に変性ポリオレフィン樹脂層を備え、内層が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるインフレーションフィルムであることを特徴とする包装用積層体である。【選択図】 図1

Description

本発明は、包装用積層体に関し、更に詳しくは、各層間の接着性に優れ、固体、液体、粘体、粉体、その他等の種々の物品に対する充填包装適性を有し、例えば、軟包装用袋、紙容器、その他等の種々の形態からなる包装用容器に適した包装用積層体に関するものである。
従来、食品、飲料、日用雑貨、トイレタリー、医薬品、工業用品、化学用品、その他等の種々の物品を充填包装するために、種々の形態からなる包装用材料が提案され、その包装用材料に用いる包装用積層体が開発されている。これらの包装用積層体は、一般的に種々のプラスチックフィルム、紙基材、アルミニウム箔あるいはプラスチックフィルムにアルミニウム等の金属を蒸着したり、酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の無機酸化物を蒸着したりして蒸着膜を形成した蒸着フィルム、その他等を素材として使用し、例えば、充填包装する内容物の条件、充填包装条件、充填された製品の流通条件、製品の保存条件、その他等の各条件を考慮して包装用材料を設計し、前記素材の中から諸条件に適した素材を選択し、最適の包装用材料とするために選択した素材を組み合わせて積層され包装用積層体とされる。
包装用積層体の積層方法としては、例えば、ラミネート用接着剤あるいは接着補助剤(アンカー剤ともいう)等を介して、ドライラミネート法、あるいは、熱可塑性樹脂を溶融押し出しする押し出しラミネート法等が挙げられる。そして、各層間の接着強度を高めるためにラミネート用接着剤や接着補助剤が用いられる。ラミネート用接着剤としては、通常、例えば、ポリエステルポリオールまたはポリエーテルポリオールを主剤、イソシアネート成分を硬化剤とする2液硬化型、あるいはポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、(メタ)アクリル系、ビニル系、ポリオレフィン系、その他等を主成分とし、1液ないし2液硬化型、が使用され、溶剤系ないし水性系、無溶剤系、溶液系ないし分散系、その他等の形態からなる各種のラミネート用接着剤が使用され、接着補助剤としては、有機チタン系、イソシアネート(ウレタン)系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系、その他等の接着補助剤等が使用されている。
そして、特に香り成分、薬効成分、色彩等の特性を保護する機能が要求される内容物、例えば、浴用剤、シャンプー、リンス、毛染め剤、オーラルケア用品、消毒剤入り商品、ハップ剤、芳香剤、農薬、わさび・からし・胡椒等のスパイス類等は、それらの特性を一定期間保持する必要があり、それらを包装する包装用積層体にはより優れたバリア性や変色を防ぐための遮光性が要求され、バリア性、遮光性に優れたアルミニウム箔が素材として多用される。しかしながら、これらの内容物は、包装用積層体に対してアグレッシブな性質を示すことからラミネート用接着剤、あるいは、接着補助剤が内容物にアタックされ十分な耐内容物性が発揮できないことがあり、特に、包装用積層材の内容物と接する内層から内容物のアタック性のある成分が移行し、アタック成分がバリア性の高いアルミニウム箔の界面で滞留することからアルミニウム箔と内層の間の接着強度(以下、ラミネート強度という。)が経時変化し、ラミネート直後の初期ラミネート強度が保持できず経時的に低下し十分に満足し得るものではないという問題がある。さらに経時変化が進むと層間が剥離現象(デラミネーション)を引き起こすという問題がある。
そこで、アルミニウム箔と内層とをラミネート用接着剤、あるいは、接着補助剤を用いることなくアルミニウム箔と直接接着性のあるエチレン・アクリル酸共重合体樹脂(EAA)やエチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)等の樹脂を用いて積層する包装材料が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の包装材料はアルミニウム箔面にラミネート用接着剤、あるいは、接着補助剤がないので内容物のアタック成分によりデラミネーションが発生することが防止できた。しかしながら、内容物によってはラミネート強度が経時的に低下するという問題があり、十分に満足し得るものではない。また、特許文献1の実施例によれば、エチレン・メタクリル酸共重合体(EMAA)の厚さが20μmと厚く、材料コストも高い。
特開平4−320836号公報
そこで本発明は、上記問題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところはアルミニウム箔と内層のラミネート強度が強く、経時変化によりデラミネーションがなく、優れた耐内容物性を有する包装用容器に用いられる包装用積層体を提供することにある。
本発明は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明は、アルミニウム箔層と内層との間に共押出樹脂層を備える包装用積層体であって、前記共押出樹脂層が前記アルミニウム箔層の側に変性ポリオレフィン樹脂層を備え、前記内層が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるインフレーションフィルムであることを特徴とする包装用積層体である。
また、請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の包装用積層体は、前記共押出樹脂層が、前記変性ポリオレフィン樹脂層と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の2層からなり、その合計厚さが12μm以上30μm以下であり、前記変性ポリオレフィン樹脂層の厚さが1μm以上9μm以下であり、且つ、前記変性ポリオレフィン樹脂層の厚さをH、直鎖状低密度ポリエチレンの厚さをLとしたとき、H<Lの関係を満足することを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または請求項2に記載の包装用積層体において、前記内層の前記共押出樹脂層と反対側の表面が凹凸面であることを特徴とするものである。
本発明の包装用積層体は、アルミニウム箔層と内層のラミネート強度が強く、経時変化によりデラミネーションがなく、優れた耐内容物性を有する。
本発明に係る包装用積層体の一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る包装用積層体のその他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る包装用積層体の熱処理方法を示す概略図である。 本発明に係る包装用積層体を用いた包装用容器の一例を示す平面図である。
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明に係る包装用積層体の一実施形態を示す断面図、図2は本発明に係る包装用積層体のその他の実施形態を示す断面図、図3は本発明に係る包装用積層体の熱処理方法を示す概略図、図4は本発明に係る包装用積層体を用いた包装用容器の一例を示す平面図であり、図中の10、10’は包装用積層体、11は第一基材層、12は第二基材層、13、14は接着層、15はアルミニウム箔層、16は共押出樹脂層、16aは変性ポリオレフィン樹脂層、16bは直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層、17は内層、18は凹凸面、20は包装袋、21は胴部材、22は底部材、23は熱融着部、24はノッチ、30aは加熱ロール、30bは冷却ロールをそれぞれ示す。
図1は本発明に係る包装用積層体10の一実施形態を示す断面図であり、図1に示すように包装用積層体10はアルミニウム箔層15と内層17との間に共押出樹脂層16を備え、アルミニウム箔層15の共押出樹脂層16と反対側には順に接着層14、第二基材層12、接着層13、第一基材層11が順に積層され第一基材層11が最外層とされた構成である。内層17は、包装用積層体10を用いて包装用容器として、例えば、図4に示すように包装袋20を製造するとき、内層17の内面側を対向するように配置し熱融着されるものである。
共押出樹脂層16は、変性ポリオレフィン樹脂層16aと直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bの2層からなり、アルミニウム箔層15の側に変性ポリオレフィン樹脂層16aを備え、内層17の側に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bを備えた構成である。内層17は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるインフレーションフィルムである。共押出樹脂層16をこのような構成とすることにより、変性ポリオレフィン樹脂層16aとアルミニウム箔層15が優れた接着性を備えることから高いラミネート強度が得られ、内層17は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂であることから直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bと高いラミネート強度が得られ、さらに変性ポリオレフィン樹脂層16aと直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bは共押出されることから優れたラミネート強度が得られ、その結果、アルミニウム箔層15と内層17は優れた接着性が得られる。また、共押出樹脂層16は3層にすることもできる。
変性ポリオレフィン樹脂層16aはポリエチレンを酸変性させた酸変性ポリエチレン樹脂が好ましくアルミニウム箔層15との優れた接着性が得られる。このような酸変性ポリエチレン樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂に不飽和カルボン酸及びその誘導体、あるいは、ポリエチレン樹脂に不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合で変性することで製造される。酸変性ポリエチレン樹脂は市販品を用いることも可能で、例えば、三菱ケミカル株式会社製、モディック(登録商標)、三井化学株式会社製、アドマー(登録商標)等が挙げられる。
共押出樹脂層16の合計厚さは限定されるものではないが、12μm以上30μm以下が好ましく、12μm未満では共押出したとき、製膜安定性が劣り、30μmを超えると割高になる。また、変性ポリオレフィン樹脂層16aの厚さが1μm以上9μm以下であり、且つ、変性ポリオレフィン樹脂層16aの厚さをH、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bの厚さをLとしたとき、H<Lの関係を満足することが好ましく、そうすることにより直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bは製膜性が優れるので変性ポリオレフィン樹脂層16aの厚さが薄くても共押出しすることにより製膜が可能となり、コストの高い変性ポリオレフィン樹脂層16aを薄くできコストダウンが図れる。変性ポリオレフィン樹脂層16aの厚さが3μm未満では、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bの厚さを厚くしても変性ポリオレフィン樹脂層16aの安定した膜厚が得られずアルミニウム箔層15とのラミネート強度も不安定なものとなる。
また、本発明の包装用積層体10の内層17が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂をインフレーション成形法で製膜したインフレーションフィルムであることが重要であり、包装用積層体10の良好なラミネート強度を得るために後述する熱処理工程において内層17にシワが発生することを防ぐことができる。これはウェブの流れ方向(MD方向)に対して直行する周方向(TD方向)の熱収縮が少ないためと考えられる。これは内層17にTダイ押出しするキャスト法により製膜される直鎖状低密度ポリエチレンフィルムでは得られない効果であり、Tダイ押出しフィルムでは熱処理工程でウェブの流れ方向(MD方向)に対して直行する方向(TD方向)の熱収縮が起こりMD方向に縦ジワが入りやすい。
インフレーション成形法は環状ダイから押し出され膨張させたチューブがMD方向に延伸され、TD方向には膨張し、その延伸比が設定される。一方、キャスト法はTダイから押し出した溶融樹脂を冷却して製膜するためにMD方向とTD方向とで引張強度、伸度、熱収縮率等の物性に差が発生しやすく、熱処理工程において加工時にシワが入りやすい。
図2は本発明に係る包装用積層体のその他の実施形態を示す断面図である。図2に示すように包装用積層体10’はアルミニウム箔層15と内層17との間に共押出樹脂層16を備え、アルミニウム箔層15の共押出樹脂層16と反対側には順に接着層13、第一基材層11が順に積層され第一基材層11が最外層とされた構成である。共押出樹脂層16は、変性ポリオレフィン樹脂層16aと直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bの2層からなり、アルミニウム箔層15の側に変性ポリオレフィン樹脂層16aを備え、内層17の側に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層16bを備えている。内層17は直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるインフレーションフィルムであり、内層17の共押出樹脂層16と反対側の表面が凹凸面18である。
内層17の表出面が凹凸面18を備えることにより一実施形態の包装用積層体10が奏する効果に加え、包装用積層体10’により優れた滑り性を付与することができ、包装用積層体10’の製造時に巻取として巻き上げるとき、巻シワ発生防止が図れ、さらに包装袋の製造する場合には製袋適性が向上し生産面、品質面でより優れた効果が得られる。また、自動包装機械にて包装用積層体10’を巻き戻しながら内容物を自動包装するとき、包装用積層体10’のフィルムの走行時、フィルム蛇行防止が図れ、優れた充填適性が得られるので好ましい態様である。包装用積層体10’は図示しないが一実施形態の包装用積層体10と同様に第一基材層11とアルミニウム箔層15の間に第二基材層12を積層することもできる。
本発明の包装用積層体に用いる第一基材層11としては包装用積層体を構成する基本素材となることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有するプラスチックフィルムやコート紙、非コート紙等の紙を用いることができる。プラスチックフィルムとしてはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重合体等のフィルムやセロハン等を用いることができる。また、これらのフィルムとしては、未延伸フィルムよりも一軸方向ないし二軸方向に延伸したフィルムが好適である。この理由としては、通常、第一基材層11には印刷が施されることが多く、印刷適性が求められるからである。第一基材層11を構成するフィルムの厚さとしては、基本素材としての強度、剛性などについて必要最低限に保持され得る厚さであればよいのであって、コストなどを勘案して決めればよいが、通常、9〜50μm程度である。紙の場合は、包装用積層体に要求される剛度に応じて決めればよく、通常、40g/m2 〜110g/m2 である。
第二基材層12としては第一基材層11に使用されるプラスチックフィルムや紙を使用することができる。第二基材層12は包装用積層体に求められる品質要求度により積層されるものである。
アルミニウム箔層15としては軟質アルミニウム箔、半硬質アルミニウム箔、硬質アルミニウム箔、アルミニウム合金箔等が使用できる。通常、軟質アルミニウム箔が使用される。厚さとしては5μm〜50μm程度である。アルミニウム箔層15はバリア性と遮光性を付与し、包装用積層体10で包装される内容物の性能を保護する役割を果たす。
包装用積層体の積層方法としては、第一基材層11、第二基材層12及びアルミニウム箔層15、または、第一基材層11、アルミニウム箔層15は、例えば、ウレタン系等のドライラミネート用接着剤を用いて積層するドライラミネート法やポリエチレン樹脂等を熱溶融押出しして積層する押出しラミネート法が使用できる。アルミニウム箔層15と内層17は2種以上の樹脂を熱溶融押出する共押出しラミネート法によりサンドイッチラミネーションされる。
上記積層方法により積層された包装用積層体10は、さらに熱処理を施すことが好ましく、アルミニウム箔層15と内層17間のラミネート強度が向上すると共に包装用積層体10の良好な耐内容物性が得られる。本発明において、耐内容物性とは、香り成分、薬効成分、色彩等の特性を保護する機能が要求される内容物、例えば、浴用剤、シャンプー、リンス、毛染め剤、歯磨き剤や洗口剤等のオーラルケア用品、消毒剤、ハップ剤、芳香剤、農薬、わさび・からし・胡椒等のスパイス類等を包装用積層体10で包装したとき、包装用積層体10が内容物と接する内層17から内容物のアタック性のある成分が移行したとき、アルミニウム箔層15と内層17の間のラミネート強度が経時変化する程度を表現するものであり、耐内容物性が劣るとはラミネート強度が経時変化により著しく低下することを示し、最悪の場合、層間がデラミネーションを引き起こす。一方、耐内容物性が優れるとはラミネート強度が経時変化がない状態乃至ラミネート強度の低下が抑制されている状態を示す。
つぎに、図3を参照しながら熱処理方法の一例について説明する。図3に示す熱処理方法は少なくとも2つ以上のロールを用いて各ロールに包装用積層体10が抱き込まれるように接触させて移送させる共に少なくとも1つのロールを加熱しながら包装用積層体10を加熱させる方法である。また、少なくとも1つのロールを回転駆動させながら包装用積層体10を移送させることが好ましい。なお、図示しないが一方の給紙から包装用積層体10の巻取を巻き戻しながら加熱ロール30a、冷却ロール30bに送り込み加熱、冷却させ、図示しないが他方の排紙に巻き取られる。
加熱ロール30aの加熱温度は任意に設定できるが内層17の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の軟化点以上にすることが好ましく、加熱ロール30aに包装用積層体10の第一基材層11が接するように配することがさらに好ましい。また、包装用積層体10の内層17が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂をインフレーション成形法で製膜したインフレーションフィルムすることが重要であり、熱処理工程において内層17にシワが発生することを防ぐことができる。
また、加熱ロール30aの直後に配置される冷却ロール30bの表面に凹凸をつけた冷却ロール(図示しない)を用いることにより、加熱された包装用積層体10の内層17側を凹凸をつけた冷却ロールに接触させ、熱処理を施すと共に、冷却ロールの凹凸が包装用積層体10の内層17に熱転写されて内層17の表面に凹凸面18が賦形された包装用積層体10’が得られる。熱処理方法と同時に滑り性が付与できるので好ましい形態である。
図4は本発明に係る包装用積層体10または包装用積層体10’を用いた包装用容器の一例を示す平面図である。図4に示すように包装袋20は包装用積層体10または包装用積層体10’を用いた自立袋であり、包装用積層体からなる2枚の胴部材21と底部材22からなり、胴部材21の内層17同士を対向させて配置し、底部材22の内層17が外側になるように山折りし2枚の胴部材21の間に挿入し、周縁を熱融着部23で熱融着させたものである。また、左側上部の熱融着部23にノッチ24を備えている。包装袋20として自立袋の例を示したが、包装袋20の形態は限定されるものではないが、三方シールタイプ、四方シールタイプ、ピロータイプ、ガセットタイプ等であってもよい。
なお、今まで説明してきた実施形態は、本発明に係る包装用積層体の代表的な実施例を挙げたものであって、これに限るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範疇のものは、すべて本発明に含まれるものである。
〔実施例1〕
第一基材層11として厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、第二基材層12として厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)、アルミニウム箔層15として厚さ7μmの軟質アルミニウム箔(ALM)を用い、これらを順にウレタン系ドライラミ接着剤を用いてドライラミネート(DL)し積層することにより第一中間積層体を作製した。さらに内層17として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる厚さ80μmのインフレーションフィルム(LLDPEF)を用い、前記第一中間積層体のアルミニウム箔層15と内層17を共押出樹脂層16を介して共押出法でサンドイッチラミネーションを行い図1に示す包装用積層体10を作製した。共押出樹脂層16としてアルミニウム箔層15側が厚さ6μmの変性ポリオレフィン樹脂層(POa)、内層17側が厚さ12μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(LLDPE)とし合計厚さが18μmになるようにし、<PET12μm/DL/ONY15μm/DL/ALM7μm/POa6μm/LLDPE12μm/LLDPEF80μm>なる構成の包装用積層体10とした。なお、変性ポリオレフィン樹脂層の樹脂には三井化学株式会社製のアドマー(登録商標)を用いた。
つぎに、図3に示す熱処理工程にて前記包装用積層体10に熱処理を施した。第一基材層11側が加熱ロール30a、内層17側が冷却ロール30b側に接するようにして包装用積層体10を加熱ロール30aで加熱し、冷却ロール30bで冷却させることにより熱処理を施した。少なくとも加熱ロール30aは直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の軟化点以上の温度なるように加熱した。なお、加熱ロール30aと冷却ロール30bは近づけて配置することが好ましい。
[実施例2]
アルミニウム箔層15として厚さ7μmの軟質アルミニウム箔(ALM)を用い、内層17として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる厚さ80μmのインフレーションフィルム(LLDPEF)を用い、まず、アルミニウム箔層15と内層17を共押出樹脂層16を介して共押出法でサンドイッチラミネーションを行い、第二中間積層体を作製した。共押出樹脂層16は、アルミニウム箔層15側が厚さ6μmの変性ポリオレフィン樹脂層(POa)、内層17側が厚さ12μmの直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層(LLDPE)とし合計厚さが18μmになるようにした。なお、変性ポリオレフィン樹脂層の樹脂には三井化学株式会社製のアドマー(登録商標)を用いた。つぎに、第一基材層11として厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、第二基材層12として厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)を用い、これらをウレタン系ドライラミ接着剤を用いてドライラミネート(DL)し積層した。さらに第二基材層12の二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)と前記第二中間積層体のアルミニウム箔層15とをウレタン系ドライラミ接着剤を用いてドライラミネート(DL)し積層し、図1に示す<PET12μm/DL/ONY15μm/DL/ALM7μm/POa6μm/LLDPE12μm/LLDPEF80μm>なる構成の包装用積層体10とした。
つぎに、図3に示す熱処理工程にて前記包装用積層体10に熱処理を施した。第一基材層11側が加熱ロール30a、内層17側が冷却ロール30b側に接するようにして包装用積層体10を加熱ロール30aで加熱し、冷却ロール30bで冷却させることにより熱処理を施した。冷却ロール30bは表面に凹凸をつけたロール(図示しない)を用いると共に加熱ロール30aは直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の軟化点以上の温度なるように加熱し、冷却ロール30bの凹凸を包装用積層体10の内層17に熱転写し、内層17の表面に凹凸面18が賦形された包装用積層体10’を作製した。なお、加熱ロール30aと冷却ロール30bは近づけて配置することが好ましい。
〔比較例1〕
第一基材層11として厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)、第二基材層12として厚さ15μmの二軸延伸ナイロンフィルム(ONY)、アルミニウム箔層15として厚さ7μmの軟質アルミニウム箔(ALM)、内層17として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなる厚さ80μmのインフレーションフィルム(LLDPEF)を用い、これらを順にウレタン系ドライラミ接着剤を用いてドライラミネート(DL)し、<PET12μm/DL/ONY15μm/DL/ALM7μm/DL/LLDPEF80μm>なる構成の包装用積層体を作製した。
つぎに、実施例1、実施例2、比較例1で得られた包装用積層体を用いて、図4に示す上端が開口された自立タイプの包装袋20を作製し、各種内容物を開口よりそれぞれ充填した後、開口を熱融着して内容物を密封包装した。
包装袋20に充填した内容物は次のとおりである。
<エタノール消毒液>:健栄製薬株式会社製、商品名;無水エタノール
<アルコール除菌剤>:ジョンソン株式会社製、
商品名;カビキラーアルコール除菌キッチン用
<毛染め剤> :ホーユー株式会社、商品名;メンズビゲン スピーディーII
<水酸化ナトリウム水溶液>:水酸化ナトリウム10重量%水溶液
このようにして得られた包装用積層体及び内容物が密封包装された包装袋20について、以下の方法でラミネート強度、耐内容物性について評価を行った。結果を表1に示す。
<ラミネート強度>
包装用積層体の流れ方向(MD方向)に沿って幅方向(TD方向)に15mm幅の短冊状に切り取った切り取り片を供試サンプルとした。なお、流れ方向とは、図3において左右方向のことであり、包装用積層体が巻き取られる方向のことであり、幅方向とは図3において表裏方向であり、流れ方向と直交する方向のことを言う。供試サンプルを用い、アルミニウム箔層15と共押出樹脂層16との界面をMD方向に180°に剥離させたときのピール強度を、引張強度試験機を用いて引張速度50mm/minの条件で測定し、その測定値を初期ラミネート強度とした。
<耐内容物性>
各種内容物を密封包装した包装袋20を温度66°の雰囲気下で3週間保存した後、室温に取り出し、まず、包装袋20の外観を目視検査した。つぎに包装袋20の内容物を取り出し、包装袋を水洗した後、15mm幅の短冊状に切り取りアルミニウム箔層15と共押出樹脂層16との界面をMD方向に180°に剥離させたときのピール強度を測定し、その測定値を経時ラミネート強度とした。測定条件は前記ラミネート強度と同じにした。目視検査と経時ラミネート強度により耐内容物性を評価した。評価基準は次のとおりである。
<評価基準>
〇:目視検査で外観に全く、異常がなく、経時ラミネート強度が初期ラミネート強度に
対する比率が90%以上であり、経時変化が殆ど認められなかったもの
▲:目視検査で外観に異常がないが、経時ラミネート強度が初期ラミネート強度に
対する比率が50%以上90%未満のもの
△:目視検査で外観に異常はないが、経時ラミネート強度が初期ラミネート強度に
対する比率が10%以上50%未満のもの
×:目視検査でデラミネーション発生したものまたは経時ラミネート強度が
初期ラミネート強度に対する比率が10%未満のもの
Figure 2019104501
表1に示すように実施例1、実施例2の包装袋は、経時ラミネート強度の低下も殆どなく耐内容物性は良好であった。一方、比較例1の包装袋はいずれの内容物においても経時ラミネート強度が初期ラミネート強度に比べ大幅に低下し、内容物が水酸化ナトリウム水溶液の場合にはデラミネーションが発生した。
10、10’ 包装用積層体
11 第一基材層
12 第二基材層
13、14 接着層
15 アルミニウム箔層
16 共押出樹脂層
16a 変性ポリオレフィン樹脂層
16b 直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層
17 内層
18 凹凸面
20 包装袋
21 胴部材
22 底部材
23 熱融着部
24 ノッチ
30a 加熱ロール
30b 冷却ロール

Claims (3)

  1. アルミニウム箔層と内層との間に共押出樹脂層を備える包装用積層体であって、
    前記共押出樹脂層が前記アルミニウム箔層の側に変性ポリオレフィン樹脂層を備え、
    前記内層が直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるインフレーションフィルムであることを特徴とする包装用積層体。
  2. 前記共押出樹脂層が、前記変性ポリオレフィン樹脂層と直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の2層からなり、その合計厚さが12μm以上30μm以下であり、前記変性ポリオレフィン樹脂層の厚さが1μm以上9μm以下であり、且つ、前記変性ポリオレフィン樹脂層の厚さをH、直鎖状低密度ポリエチレンの厚さをLとしたとき、H<Lの関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の包装用積層体。
  3. 前記内層の前記共押出樹脂層と反対側の表面が凹凸面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の包装用積層体。
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