JP2018179332A - 仮固定構造およびそれを備える熱交換器、並びに仮固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】仮固定強度を確保するとともに、仮固定後のろう付けの安定性を向上させることができる仮固定構造およびそれを備える熱交換器、並びに仮固定方法を提供する。【解決手段】ケースプレート40に形成される貫通孔41と、ブラケット50に形成されるとともに、貫通孔41に嵌合された突起部511とを備え、突起部511の外周面と貫通孔41の内周面とが接触した状態で、ケースプレート40とブラケット50とが仮固定されている仮固定構造において、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角には、面取部42が形成されており、ブラケット50における突起部511の根本には、平坦面53が形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、二つの部材を仮固定する仮固定構造およびそれを備える熱交換器、並びに仮固定方法に関する。
従来、二つの部材を仮固定する仮固定構造が、例えば特許文献1に提案されている。この仮固定構造では、一方の部材に貫通孔を設けるとともに、他方の部材に突起部を設けて、貫通孔と突起部とを嵌合させることにより二つの部材を仮固定している。
特開2007−155168号公報
ところで、本発明者らは、貫通孔と突起部とを嵌合させた後、突起部を突出方向からかしめて、突起部を外径方向に押し拡げつつ押し潰すことにより、二つの部材を仮固定する仮固定構造を検討した。
この仮工程構造では、一方の部材に貫通孔を形成するために打ち抜き加工等を行うが、その際に貫通孔の内周縁部の角にバリが発生する。このため、他方の部材における突起部の根本には、バリを収容するための溝部が形成されている。これにより、一方の部材と他方の部材とを重ね合わせた際に、バリが溝部内に収容されるため、バリが他方の部材の表面に乗り上げることを抑制できる。
ここで、二つの部材をろう付けする際のろう付け起点は、突起部をかしめる際に作用するかしめ力が直接加えられる突起部の根本近傍に配置されることが望ましい。これは、ろう付け近点を突起部の根本近傍に配置することで、二つの部材間のろう付けの安定性を向上できるためである。
しかしながら、バリを収容するために充分な大きさの溝部を他方の部材に形成すると、ろう付け起点が突起部から離れてしまう。すなわち、溝部を設けなければろう付け起点は突起部の根本に形成されるはずであるが、溝部を設けた場合、ろう付け起点が溝部の大きさ分だけ突起部から離れてしまう。このため、ろう付けの安定性が低下するおそれがある。
また、溝部を設けることで、突起部の根本が、二つの部材の接触面から離れてしまう、すなわち他方の部材側に低くなってしまう。さらに、溝部を設けることで、突起部をかしめた際に、突起部の一部が溝部に肉逃げしてしまう。これらの要因により、突起部におけるかしめに使用できる部分が小さくなるため、二つの部材間のかしめ力が低下し、仮固定強度が低下するおそれがある。
本発明は上記点に鑑みて、仮固定強度を確保するとともに、仮固定後のろう付けの安定性を向上させることができる仮固定構造およびそれを備える熱交換器、並びに仮固定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1部材(40)に形成される貫通孔(41)と、第2部材(50)に形成されるとともに、貫通孔に嵌合された突起部(511)とを備え、突起部の外周面と貫通孔の内周面とが接触した状態で、第1部材と第2部材とが仮固定されている仮固定構造において、貫通孔の内周縁部における第2部材側の角には、面取部(42)が形成されており、第2部材における突起部の根本には、平坦面(53)が形成されている。
これによれば、貫通孔(41)の角に面取部(42)を形成することで、貫通孔(41)を形成する際に発生したバリが除去される。このため、第2部材(50)における突起部(511)の根本にバリを逃すための溝部を形成する必要がない。すなわち、第2部材(50)における突起部(511)の根本に平坦面(53)を形成することができる。これにより、二つの部材(40、50)間のろう付け起点を、突起部(511)の根本にある平坦面(53)に形成できるので、二つの部材(40、50)間のろう付けの安定性を向上させることが可能となる。
また、上述したように突起部(511)の根本に溝部を形成する必要がないので、突起部(511)の根本が、二つの部材(40、50)の接触面から第2部材(50)側に離れることを抑制できる。さらに、突起部(511)をかしめた際に、突起部(511)の一部が溝部に肉逃げすることを抑制できる。したがって、突起部(511)におけるかしめに使用できる部分が増加するため、二つの部材(40、50)間のかしめ力を増大でき、仮固定強度を確保することが可能となる。
また、請求項6に記載の発明では、貫通孔(41)を有する第1部材(40)と、突起部(511)を有する第2部材(50)とを仮固定する仮固定方法において、第1部材に貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、貫通孔形成工程において第1部材に形成されたバリを除去するバリ除去工程と、バリ除去工程の後、第1部材の貫通孔に、第2部材の突起部を嵌合させる嵌合工程と、嵌合工程の後、突起部の先端側からかしめることにより、突起部の外周面と貫通孔の内周面とを接触させるかしめ工程とを備える。
これによれば、バリ除去工程を備えることにより、貫通孔形成工程において貫通孔(41)の角に発生したバリが除去される。したがって、第2部材(50)における突起部(511)の根本にバリを逃すための溝部を形成する必要がない。このため、かしめ工程においてかしめ力が直接加えられる突起部(511)の根本に、二つの部材(40、50)間のろう付け起点を形成できる。これにより、二つの部材(40、50)間のろう付けの安定性を向上させることが可能となる。
また、上述したように突起部(511)の根本に溝部を形成する必要がないので、突起部(511)の根本が、二つの部材(40、50)の接触面から第2部材(50)側に離れることを抑制できる。さらに、かしめ工程において、突起部(511)の一部が溝部に肉逃げすることを抑制できる。したがって、突起部(511)におけるかしめに使用できる部分が増加するため、二つの部材(40、50)間のかしめ力を増大でき、仮固定強度を確保することが可能となる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態における積層型熱交換器を示す正面図である。 図1のII矢視図である。 第1実施形態における積層型熱交換器の一部を拡大した拡大断面図である。 図2のIV−IV断面図である。 第1実施形態における積層型熱交換器の製造工程を説明するための説明用断面図である。 第1実施形態における積層型熱交換器の製造工程を説明するための説明用断面図である。 比較例における積層型熱交換器の仮固定構造を示す断面図である。 第2実施形態における積層型熱交換器の仮固定構造を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る仮固定構造を、積層型熱交換器と取付用ブラケットとの仮固定に適用している。
図1に示す積層型熱交換器10は、車両用空調装置の冷凍サイクルを構成している。積層型熱交換器10は、冷凍サイクルの高圧側冷媒と冷却水とを熱交換して高圧側冷媒を凝縮させる凝縮器、または、冷凍サイクルの低圧側冷媒と冷却水とを熱交換して低圧側冷媒を蒸発させる蒸発器である。
積層型熱交換器10は、冷媒と冷却水とを熱交換させる熱交換部12と、熱交換部12に接合されるケースプレート40とを備えている。なお、ケースプレート40は、積層型熱交換器10の熱交換器本体部を構成する熱交換器構成部品である。このケースプレート40の詳細については後述する。
熱交換部12は、複数の板状部材11が積層されて接合されることによって一体的に形成されている。
以下、板状部材11の積層方向(図1の例では上下方向)を板積層方向という。板積層方向の一側、すなわち板積層方向の一端側(図1の例では下端側)を板積層方向一端側という。また、板積層方向の他側、すなわち板積層方向の他端側(図1の例では上端側)を板積層方向他端側という。なお、板積層方向は、板状部材11の板面と略直交する方向である。
板状部材11は、細長の略矩形状の板材である。板状部材11の具体的材質としては、例えば、アルミニウム芯材の両面にろう材をクラッドした両面クラッド材が用いられる。
略矩形状の板状部材11の外周縁部には、板積層方向に突出する張出部111が形成されている。複数の板状部材11は、互いに積層された状態で張出部111同士がろう付けにより接合されている。また、複数の板状部材11は、張出部111の突出先端が互いに同じ側(図1の例では略上方側)を向くように配置されている。
熱交換部12は、複数の冷媒流路121、複数の冷却水流路122、第1冷媒タンク部13、第2冷媒タンク部14、第1冷却水タンク部15および第2冷却水タンク部16を備えている。
冷媒流路121は、複数の板状部材11同士の間に形成されるとともに、冷媒が流れるように構成されている。冷却水流路122は、複数の板状部材11同士の間に形成されるとともに、冷却水が流れるように構成されている。冷媒流路121および冷却水流路122の長手方向は、板状部材11の長手方向と一致している。
冷媒流路121および冷却水流路122は、板積層方向に1本ずつ交互に積層配置(並列配置)されている。板状部材11は、冷媒流路121と冷却水流路122とを仕切る隔壁の役割を果たしている。冷媒流路121を流れる冷媒と、冷却水流路122を流れる冷却水との熱交換は、板状部材11を介して行われる。
第1冷媒タンク部13および第2冷媒タンク部14は、複数の冷媒流路121に対して冷媒の分配または集合を行う。第1冷却水タンク部15および第2冷却水タンク部16は、複数の冷却水流路122に対して冷却水の分配または集合を行う。
図1および図2に示すように、第1冷媒タンク部13および第1冷却水タンク部15は、熱交換部12に対して、冷媒流路121および冷却水流路122の一方側(図1の例では左方側)端部に配置されている。第2冷媒タンク部14および第2冷却水タンク部16は、熱交換部12に対して、冷媒流路121および冷却水流路122の他方側(図1の例では右方側)端部に配置されている。
第1冷媒タンク部13、第2冷媒タンク部14、第1冷却水タンク部15および第2冷却水タンク部16は、板状部材11の四隅(図2の例では上下左右の四隅)に形成された連通孔によって構成されている。本実施形態では、略矩形状の板状部材11の四隅のうち対角線上にある2つの隅部に、第1冷媒タンク部13および第2冷媒タンク部14が設けられており、残りの2つの隅部に第1冷却水タンク部15および第2冷却水タンク部16が設けられている。
ここで、複数の板状部材11のうち、板積層方向の最外側に配置される板状部材を、外側板状部材11A、11Bという。また、外側板状部材11A、11Bのうち、板積層方向一端側に配置されるものを第1外側板状部材11Aといい、板積層方向他端側に配置されるものを第2外側板状部材11Bという。
第1外側板状部材11Aには、板状に形成されたケースプレート40が接合されている。ケースプレート40には、熱交換部12に冷媒または冷却水を流出入させる流出入部21、22が接続されている。
具体的には、ケースプレート40には、第1ジョイント21および第1冷却水パイプ22が取り付けられている。第1ジョイント21は、冷媒配管を接合するための部材であり、積層型熱交換器10の冷媒入口101を形成している。第1冷却水パイプ22は、積層型熱交換器10の冷却水出口102を形成している。
第2外側板状部材11Bには、第2ジョイント23および第2冷却水パイプ24が取り付けられている。第2ジョイント23は、冷媒配管を接合するための部材であり、積層型熱交換器10の冷媒出口103を形成している。第2冷却水パイプ24は、積層型熱交換器10の冷却水入口104を形成している。
冷媒入口101および冷媒出口103は第1冷媒タンク部13に連通している。冷却水出口102は第1冷却水タンク部15に連通している。冷却水入口104は、第2冷却水タンク16に連通している。
図3に示すように、複数の板状部材11は、当該板状部材11の四隅に板積層方向の一端側または他端側に向かって突出する円筒状の突出部11fを有している。本実施形態では、突出部11fは、板積層方向一端側ほど内径が大きくなるように、すなわちケースプレート40に近づくにつれて内径が大きくなるように形成されている。
より詳細には、熱交換部12は、複数の板状部材11として、板積層方向一端側に向かって突出する突出部11fを有する第1板状部材1101と、板積層方向他端側に向かって突出する突出部11fを有する第2板状部材1102とを有している。第1板状部材1101および第2板状部材1102は、交互に積層されている。
第1板状部材1101の突出部11fの内径は、第2板状部材1102の突出部11fの外径と同等である。そして、第1板状部材1101の突出部11fの内面と、第2板状部材1102の突出部11fの外面とが接合されることにより、冷媒タンク部13、14および冷却水タンク部15、16がそれぞれ形成されている。
熱交換部12を構成する複数の板状部材11のうち、板積層方向の略中央部に位置する中央板状部材11Cは、第1冷媒タンク部13を構成する突出部11fを閉塞する閉塞部11gを有している。これにより、第1冷媒タンク部13は板積層方向に2つの空間に仕切られている。なお、閉塞部11gは、突出部11f、すなわち中央板状部材11Cと一体に形成されている。
したがって、図1の実線矢印に示すように、冷媒入口101から流入した冷媒は、板積層方向一端側の冷媒流路121を第1冷媒タンク部13側から第2冷媒タンク部14側へ向かって流れた後、板積層方向他端側の冷媒流路121を第2冷媒タンク部14側から第1冷媒タンク部13側へ向かって流れて冷媒出口103から流出する。すなわち、本実施形態の積層型熱交換器10は、冷媒の流れが1回Uターンするように構成されている。
また、図1の一点鎖線矢印に示すように、冷却水入口104から流入した冷却水は、冷却水流路122を第1冷却水タンク部15側から第2冷却水タンク部16側へ向かって流れて、冷却水出口102から流出する。すなわち、本実施形態の積層型熱交換器10は、冷却水の流れがUターンしないように構成されている。
板状部材11同士の間には、オフセットフィン30が配置されている。オフセットフィン30は、板状部材11同士の間に介在し、冷媒と熱媒体との間での熱交換を促進させるインナーフィンである。
図1および図2に示すように、ケースプレート40における外側板状部材11Aと対向する面には、外側板状部材11Aと反対側に向かって凹んだ凹部400が形成されている。本実施形態では、凹部400は、第2冷媒タンク部14および第2冷却水タンク部16と対応する部位に配置されている。そして、凹部400および突出部11fにより、第2冷媒タンク部14および第2冷却水タンク部16がそれぞれ形成されている。
ケースプレート40の外側面、すなわち外側板状部材11Aと反対側の面には、ブラケット50が接合されている。ブラケット50は、積層型熱交換器10を車両側に取り付けるための取付用部品である。
以下、ケースプレート40の長手方向をプレート長手方向といい、ケースプレート40の短手方向をプレート短手方向という。
図2に示すように、本実施形態のブラケット50は、ケースプレート40に接合される接合部51、および車両側に組み付けられる組付部52等を有して構成されている。
接合部51は、プレート短手方向(図2の紙面上下方向)に延びる略長方形の板状に形成されている。接合部51は、プレート長手方向(図2の紙面左右方向)の略中央部に配置されている。
接合部51には、ブラケット50をケースプレート40に仮固定するための突起部511が設けられている。本実施形態では、突起部511は、接合部51におけるケース短手方向の両端部に1つずつ配置されている。この突起部511の詳細については後述する。
組付部52は、接合部51におけるプレート短手方向の両端部に接続されている。組付部52は、プレート長手方向に延びる略長方形の板状に形成されている。組付部52は、板積層方向(図2の紙面垂直方向)から見たときに、積層型熱交換器10の熱交換部12と重合しないように配置されている。また、組付部52におけるプレート長手方向の両端部には、車両側の部材と締結するための締結用貫通孔521がそれぞれ形成されている。
以下、ケースプレート40とブラケット50との仮固定構造について、図4に基づいて説明する。なお、本実施形態のケースプレート40が本発明の第1部材に相当し、本実施形態のブラケット50が本発明の第2部材に相当している。
図4に示すように、ケースプレート40には、略円形状の貫通孔41が形成されている。本実施形態では、貫通孔41は、ケースプレート40における、プレート長手方向の略中央部、かつ、プレート短手方向の両端部に1つずつ配置されている。貫通孔41は、ブラケット50側、すなわち板積層方向他端側に向かうにつれて内径が小さくなるように形成されている。
貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角には、面取部42が形成されている。本実施形態では、面取部42は、C面取りにより形成されたC面取部である。
面取部42は、ブラケット50側(図4の紙面下側)に向かって貫通孔41の内径が大きくなるようなテーパ状に形成されている。つまり、面取部42は、板積層方向一端側に向かって貫通孔41の内径が大きくなるようなテーパ状に形成されている。換言すると、面取部42は、後述する突起部511の先端側に向かって貫通孔41の内径が小さくなるようなテーパ状に形成されている。
ブラケット50の接合部51には、貫通孔41に嵌合される突起部511が形成されている。そして、突起部511をその突出方向(具体的には板積層方向他端側)から押圧することにより、突起部511の外周面と貫通孔41の内周面とが接触した状態で、ケースプレート40とブラケット50とが仮固定されている。より詳細には、突起部511の外周面と、貫通孔41における面取部42を除く部位の内周面とが、接触している。
ブラケット50の接合部51における突起部511の根本には、板積層方向と直交する平坦面53が形成されている。平坦面53は、接合部51のケースプレート40側の面と同一平面に位置している。
続いて、本実施形態の積層型熱交換器10およびブラケット50の組付方法について説明する。
まず、熱交換部12、すなわち板状部材11およびオフセットフィン30を仮組み付けする熱交換部仮組付工程を行う。この熱交換部仮組付工程では、ケースプレート40は仮組み付けしない。
続いて、ケースプレート40とブラケット50とを仮固定する仮固定工程を行う。以下、本実施形態の仮固定工程、すなわちケースプレート40とブラケット50との仮固定方法を、図5および図6に基づいて詳細に説明する。
仮固定工程としては、まず、ブラケット50の接合部51に突起部511を形成する突起部形成工程を行う。突起部形成工程では、ブラケット50にプレス加工を施すことにより、突起部511を形成する。このとき、図5に示すように、突起部511の先端面(ケースプレート40側の面)に、板積層方向一端側(ケースプレート40と反対側)に向けて凹んだ窪み部512を形成する。本実施形態では、窪み部512は、板積層方向一端側に向かうにつれて窪み部512の内径が小さくなるように形成されている。
また、仮固定工程として、ケースプレート40に貫通孔41を形成する貫通孔形成工程を行う。貫通孔形成工程では、ケースプレート40に打ち抜き加工を施すことにより、貫通孔41を形成する。このとき、貫通孔41の内周縁部における板厚方向(板積層方向)の一方の角には、打ち抜き加工により発生したバリが形成される。具体的には、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角に、バリが形成される。
続いて、貫通孔形成工程においてケースプレート40に形成されたバリを除去するバリ除去工程を行う。バリ除去工程では、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角にC面取りを行うことにより、バリを除去する。このとき、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角に面取部42が形成される。本実施形態では、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角に切削加工を施すことにより、C面取りを行う。
バリ除去工程の後、図5に示すように、ケースプレート40の貫通孔41に、ブラケット50の突起部を嵌合させる嵌合工程を行う。嵌合工程では、突起部511の外周面と貫通孔41の内周面とは接触していない。
嵌合工程の後、図6に示すように、突起部511の先端側、すなわち板積層方向他端側からかしめることにより、突起部511の外周面と貫通孔41の内周面とを接触させるかしめ工程を行う。かしめ工程では、治具60により突起部511を先端側から押圧することで、突起部511を外径方向に押し拡げつつ押し潰すことにより、突起部511の外周面を貫通孔41の内周面と接触させる。これにより、ケースプレート40とブラケット50とが仮固定される。
続いて、ブラケット50が仮固定されたケースプレート40に、上述した仮組付工程において仮組み付けされた熱交換部12、ジョイント21、23および冷却水パイプ22、24等を仮組み付けする全体仮組付工程を行う。
そして、この全体仮組付工程の後、加熱工程を行う。具体的には、上記組付体を治具にて保持してろう付け用加熱炉内に搬入して、積層型熱交換器の各構成部品間、およびケースプレート40とブラケット50との間を一体ろう付けする。
そして、上記組付体は所定のろう付け時間の間、加熱炉内に置かれ、このろう付け時間が経過すると加熱炉から取り出され、上記組付体のろう付けが終了する。これにより、積層型熱交換器10およびブラケット50の組み付けが完成する。
ところで、図7に示す比較例では、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角には、面取部42が形成されていない。このため、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角には、貫通孔形成工程の打ち抜き加工により発生したバリ71が形成されている。したがって、このままでは、ケースプレート40とブラケット50とを嵌合する際に、バリ71が、ブラケット50の表面(ケースプレート40側の面)に乗り上げてしまう。
そこで、比較例では、ブラケット50の接合部51における突起部511の根本に、バリ71を収容する溝部72が形成されている。これにより、ケースプレート40とブラケット50とを嵌合する際に、バリ71が溝部72内に収容される、すなわちバリ71を溝部72に逃がすことができる。このため、バリ71がブラケット50の表面に乗り上げることを抑制できる。
ところが、比較例のように、バリ71を収容するために充分な大きさの溝部72をブラケット50に形成すると、二つの部材(ケースプレート40およびブラケット50)間のろう付け起点80が、溝部72の大きさ分だけ突起部511から離れてしまう。このため、ろう付けの安定性が低下するおそれがある。
また、比較例のように、溝部72を設けることで、突起部511の根本が、二つの部材40、50の接触面から離れる、すなわちブラケット50側(図7の紙面下方側)に低くなる。さらに、溝部72を設けることで、突起部511をかしめた際に、図7の破線に示すように、突起部511の一部が溝部72に肉逃げする。
これらの要因により、突起部511におけるかしめに使用できる部分が小さくなる。このため、二つの部材40、50間のかしめ力が低下し、仮固定強度が低下するおそれがある。
これに対し,本実施形態では、ケースプレート40の貫通孔41の角に面取部42を形成している。これにより、貫通孔41を形成する際に発生したバリが除去されるため、ブラケット50における突起部511の根本にバリを逃すための溝部72を形成する必要がない。すなわち、ブラケット50における突起部511の根本に平坦面53を形成することができる。
これにより、二つの部材40、50間のろう付け起点80を、突起部511の根本にある平坦面53に形成できるので、二つの部材40、50間のろう付けの安定性を向上させることが可能となる。
また、上述したように突起部511の根本に溝部72を形成する必要がないので、突起部511の根本が、二つの部材40、50の接触面からブラケット50側に離れることを抑制できる。さらに、突起部511をかしめた際に、突起部511の一部が溝部72に肉逃げすることを抑制できる。したがって、突起部511におけるかしめに使用できる部分が増加するため、二つの部材40、50間のかしめ力を増大でき、仮固定強度を確保することが可能となる。
ところで、突起部511をかしめたとき、二つの部材40、50間に空間(以下、隙間空間85という)が生じる。そして、突起部511をかしめる際には、突起部511の一部が、隙間空間85に肉逃げする。
これに対し、本実施形態では、ケースプレート40の貫通孔41の角に面取部42を形成することで、溝部72を廃止している。これにより、比較例に対して隙間空間85を小さくすることができるので、突起部511をかしめた際の隙間空間85への肉逃げ量を減少させることができる。このため、突起部511におけるかしめに使用できる部分を増加できる。したがって、二つの部材40、50間のかしめ力を増大でき、仮固定強度を確実に確保することが可能となる。
また、本実施形態では、面取部42を、ブラケット50側に向かって貫通孔41の内径が大きくなるようなテーパ状に形成している。これによれば、貫通孔41の内径をできる限り小さくすることができる。このため、ケースプレート40のうち、突起部511をかしめた際に突起部511が引っかかる部分の面積を最大化できる。これにより、二つの部材40、50間のかしめ力を増大でき、仮固定強度を確実に確保することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図8に基づいて説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態と比較して、面取部42の形状が異なるものである。
図8に示すように、本実施形態の面取部42は、R面取りにより形成されたR面取部である。面取部42は、貫通孔41の径方向内側に向かって突出する断面円弧状(曲面状)に形成されている。
その他の積層型熱交換器10の構成は第1実施形態と同様である。したがって、本実施形態の積層型熱交換器10においても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、例えば以下のように種々変形可能である。
(1)上記実施形態では、本発明の仮固定構造を積層型熱交換器10に適用した例について説明したが、本発明の適用はこれに限定されない。例えば、本発明の仮固定構造を、オイルクーラの取付用ブラケットとコア部との仮固定等に適用してもよいし、他の熱交換器や熱交換器以外の部品の仮固定に適用することも可能である。
(2)積層型熱交換器10の構成は、上記実施形態に開示されたものに限定されない。
例えば、上記実施形態では、突出部11fを、板積層方向一端側ほど内径が大きくなるように形成した例について説明したが、これに限らず、突出部11fを、内径が一定の円筒状に形成してもよい。
また、上記実施形態では、積層型熱交換器10を、冷媒の流れが1回Uターンするとともに、冷却水の流れがUターンしないように構成したが、積層型熱交換器10内の冷媒流れおよび冷却水流れはこれに限定されない。例えば、積層型熱交換器10を、冷媒の流れがUターンしないように構成してもよいし、冷媒の流れが2回以上Uターンするように構成してもよい。また、積層型熱交換器10を、冷却水の流れが1回以上Uターンするように構成してもよい。
(3)上記第1実施形態では、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角に切削加工を施すことにより、C面取りを行って面取部42を形成した例について説明したが、C面取りの方法はこれに限定されない。例えば、貫通孔41の内周縁部におけるブラケット50側の角にプレス加工を施すことにより、C面取りを行ってもよい。
40 ケースプレート(第1部材)
41 貫通孔
42 面取部
50 ブラケット(第2部材)
53 平坦面
511 突起部

Claims (7)

  1. 第1部材(40)に形成される貫通孔(41)と、
    第2部材(50)に形成されるとともに、前記貫通孔に嵌合された突起部(511)とを備え、
    前記突起部の外周面と前記貫通孔の内周面とが接触した状態で、前記第1部材と前記第2部材とが仮固定されている仮固定構造であって、
    前記貫通孔の内周縁部における前記第2部材側の角には、面取部(42)が形成されており、
    前記第2部材における前記突起部の根本には、平坦面(53)が形成されている仮固定構造。
  2. 前記面取部は、前記第2部材側に向かって前記貫通孔の内径が大きくなるようなテーパ状に形成されている請求項1に記載の仮固定構造。
  3. 前記面取部は、C面取部である請求項1に記載の仮固定構造。
  4. 前記面取部は、R面取部である請求項1に記載の仮固定構造。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の仮固定構造を備える熱交換器であって、
    前記第1部材は、熱交換器本体部を構成する熱交換器構成部品(40)であり、
    前記第2部材は、前記熱交換器本体部を外部に取り付けるためのブラケット(50)である熱交換器。
  6. 貫通孔(41)を有する第1部材(40)と、突起部(511)を有する第2部材(50)とを仮固定する仮固定方法であって、
    前記第1部材に前記貫通孔を形成する貫通孔形成工程と、
    前記貫通孔形成工程において前記第1部材に形成されたバリを除去するバリ除去工程と、
    前記バリ除去工程の後、前記第1部材の前記貫通孔に、前記第2部材の前記突起部を嵌合させる嵌合工程と、
    前記嵌合工程の後、前記突起部の先端側からかしめることにより、前記突起部の外周面と前記貫通孔の内周面とを接触させるかしめ工程とを備える仮固定方法。
  7. 前記バリ除去工程では、前記貫通孔における内周縁部の角にC面取り加工を施すことにより前記バリを除去する請求項6に記載の仮固定方法。
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