JP2018158469A - 集成材、集成材の製造方法及び手摺 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の一態様に係る集成材は、第1ラミナブロックから切り出された第1ラミナ片、及び第2ラミナブロックから切り出された第2ラミナ片同士が第1方向に接合されて接合部を有する一方の竪継ぎ材を構成するとともに、複数の前記一方の竪継ぎ材同士が前記第1方向に直交する第2方向に並んで配置され、少なくとも前記第2方向で隣り合う前記一方の竪継ぎ材同士は、前記接合部が前記第1方向で互いにずれている。
特に、本態様の各竪継ぎ材は、何れも第1ラミナ片及び第2ラミナ片同士を接合して構成されている。そのため、各竪継ぎ材間において、第1方向で対応する位置にそれぞれ同種類(含水率や寸法等)のラミナ片が配列される。これにより、第1方向の長さが不均一なラミナ片同士で各一方の竪継ぎ材を構成したとしても、各一方の竪継ぎ材において、第1方向で隣り合う接合部間の間隔が一定になる。そのため、各一方の竪継ぎ材を第2方向に並べて配置する際に、各一方の竪継ぎ材間において全ての接合部を所定寸法だけずらすことが容易になる。これにより、製造効率の向上を図った上で、集成材の曲げ強さを確保できる。しかも、第1方向で隣り合う接合部間の間隔を揃えるために、例えば均一な長さのラミナ片同士を接合して竪継ぎ材を形成する場合に比べて低コスト化や歩留まりの向上を図ることができる。
また、一方の竪継ぎ材が、何れも第1ラミナ片及び第2ラミナ片同士を接合することで形成されているため、各一方の竪継ぎ材間において第1方向の任意の位置における第1方向に直交する断面での平衡含水率のばらつきを小さくできる。そのため、各一方の竪継ぎ材間での平衡含水率の違いによる集成材の反りを抑制して、直線性の高い集成材を提供できる。
本態様によれば、分割工程において、ラミナブロックが第1方向で接合された一方の竪継ぎブロックを第2方向に分割して、複数の一方の竪継ぎ材を形成する。そのため、上述した作用効果に加え、ラミナ片同士を接合して一方の竪継ぎ材を複数形成する場合に比べて、全ての接合部が同一位置にある一方の竪継ぎ材を確実に製造することができる。これにより、低コスト化や歩留まりの向上を図ることができる。
本態様によれば、一方の竪継ぎ材同士を第2方向に接合することで、各一方の竪継ぎ材間において全ての接合部が所定寸法だけずれた集成材を提供できる。
本態様によれば、例えば他方の竪継ぎ材に曲げ強さの高い材料を選択した上で、一方の竪継ぎ材と他方の竪継ぎ材とを例えば第2方向で接合する。これにより、一方の竪継ぎ材を他方の竪継ぎ材により補強することができるので、一方の竪継ぎ材に曲げ強さの低い材料を選択した場合であっても、集成材としての曲げ強さを確保できる。
この構成によれば、第2方向で隣り合う他方の竪継ぎ材間において、接合部を第1方向にずらすことで、接合部が第1方向で同じ位置に配置される場合に比べて集成材の曲げ強さを向上させることができる。
本態様によれば、全ての各一方の竪継ぎ材間で隣り合う全ての接合部が第1方向に所定寸法で互いにずれているので、曲げ強さを確実に向上させることができる。
本態様によれば、第1方向で隣り合う接合部間の間隔や各一方の竪継ぎ材の平衡含水率を揃えるために、例えば均一な長さのラミナ片同士を接合して一方の竪継ぎ材を形成する場合等に比べて低コスト化や歩留まりの向上を図ることができる。
本態様によれば、上述した集成材により形成されているため、曲げ強さや直線性に優れた手摺を低コストで提供できる。
[集成材の製造方法]
図1は、集成材50の製造方法を説明するためのフローチャートである。図2〜図6は、集成材50の製造方法を説明するための工程図である。
図1に示すように、本実施形態の集成材50(図6参照)の製造方法は、粗切り工程S1、乾燥工程S2、ブロック切出工程S3、竪継ぎ工程S4、分割工程S5、横接工程S6及び仕上げ工程S7を主に有している。
次に、上述した製造方法により製造された集成材50について説明する。図7は、集成材50の斜視図である。
図6、図7に示す集成材50は、例えば四角柱形状に形成されている。具体的に、集成材50は、複数の竪継ぎ材21〜23がY方向に接合されて構成されている。
この構成によれば、Y方向で隣り合う竪継ぎ材21〜23間において、接合部25a,25bがX方向で同じ位置に配置される場合に比べて集成材50の曲げ強さを向上させることができる。すなわち、一の竪継ぎ材の接合部25a,25bを、一の竪継ぎ材に隣り合う他の竪継ぎ材のラミナ片により確実に補強できるので、接合部25a,25bを起点にして集成材50が破断等するのを抑制できる。
この構成によれば、各竪継ぎ材21〜23間において、X方向で対応する位置にそれぞれ同種類(含水率や寸法等)のラミナ片が配列される。これにより、X方向の長さが不均一なラミナ片同士で各竪継ぎ材21〜23を構成したとしても、各竪継ぎ材21〜23において、X方向で隣り合う接合部25a,25b間の間隔が一定になる。そのため、各竪継ぎ材21〜23をY方向に接合する際に、各竪継ぎ材21〜23間において全ての接合部25a,25bを所定寸法だけずらすことが容易になる。これにより、製造効率の向上を図った上で、集成材50の曲げ強さを確保できる。しかも、X方向で隣り合う接合部25a,25b間の間隔を揃えるために、例えば均一な長さのラミナ片同士を接合して竪継ぎ材を形成する場合に比べて低コスト化や歩留まりの向上を図ることができる。
さらに、竪継ぎ材21〜23が、同一のラミナブロック10〜12から切り出されたラミナ片10a〜10c,11a〜11c,12a〜12c同士を接合することで形成されているため、各竪継ぎ材21〜23間においてX方向の任意の位置におけるYZ断面での平衡含水率のばらつきを小さくできる。そのため、各竪継ぎ材21〜23間での平衡含水率の違いによる集成材50の反りを抑制して、直線性の高い集成材50を提供できる。
この構成によれば、ラミナ片同士を接合して竪継ぎ材を複数形成する場合に比べて、全ての接合部25a,25bが同一位置にある竪継ぎ材21〜23を確実に製造することができる。これにより、低コスト化や歩留まりの向上を図ることができる。
この構成によれば、X方向で隣り合う接合部25a,25b間の間隔や各竪継ぎ材21〜23の平衡含水率を揃えるために、例えば均一な長さのラミナ片同士を接合して竪継ぎ材を形成する場合等に比べて低コスト化や歩留まりの向上を図ることができる。
次に、上述した実施形態の集成材50を用いた手摺104について説明する。図8は、手摺ユニット100の概略断面図である。
図8に示す手摺ユニット100は、建物の内壁面102において、例えば階段(不図示)に沿って設けられている。本実施形態の手摺ユニット100は、居住者が把持する手摺104がブラケット105を介して内壁面102に固定されて構成されている。
アーム部112は、円弧状に形成されている。具体的に、アーム部112は、水平方向において内壁面102から離間するに従い、上方に向けて湾曲しながら延在している。
手摺固定部111は、アーム部112の上端部に接続されている。手摺固定部111は、下方に向けて凸の円弧状に形成されている。
例えば上述した実施形態では、各竪継ぎ材21〜23がY方向に直交する平坦面同士で接合(横接)されている構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、各竪継ぎ材21〜23は、Y方向に対して傾斜する傾斜面同士を接合しても、凹凸面同士を接合しても構わない。
また、上述の説明では、2種類の竪継ぎブロックから切り出された竪継ぎ材同士を接合した場合について説明したが、この構成のみに限らず、3種類以上の異種材料の竪継ぎブロックから切り出された竪継ぎ材同士をY方向に接合しても構わない。
また、Y方向で隣り合う一方の竪継ぎ材の間に、複数枚の他方の竪継ぎ材を配置しても構わない。同様に、Y方向で隣り合う他方の竪継ぎ材の間に、複数枚の一方の竪継ぎ材を配置しても構わない。
また、他方の竪継ぎ材において、第3ラミナ片及び第4ラミナ片のX方向の長さが互いに異なっていても構わない。すなわち、第1ラミナ片〜第4ラミナ片は、X方向の長さが互いに異なっていても構わない。
Claims (8)
- 第1ラミナブロックから切り出された第1ラミナ片、及び第2ラミナブロックから切り出された第2ラミナ片同士が第1方向に接合されて接合部を有する一方の竪継ぎ材を構成するとともに、複数の前記一方の竪継ぎ材同士が前記第1方向に直交する第2方向に並んで配置され、
少なくとも前記第2方向で隣り合う前記一方の竪継ぎ材同士は、前記接合部が前記第1方向で互いにずれていることを特徴とする集成材。 - 前記第2方向で隣り合う前記一方の竪継ぎ材同士が前記第2方向で接合されていることを特徴とする請求項1に記載の集成材。
- 第3ラミナブロックから切り出された第3ラミナ片、及び第4ラミナブロックから切り出された第4ラミナ片同士が第1方向に接合されて接合部を有する他方の竪継ぎ材を有し、
隣り合う前記一方の竪継ぎ材同士は、前記他方の竪継ぎ材を間に挟んで接合されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の集成材。 - 前記他方の竪継ぎ材が前記第2方向に2つ以上配置され、
前記第2方向で隣り合う前記他方の竪継ぎ材同士は、前記接合部が前記第1方向で互いにずれていることを特徴とする請求項3に記載の集成材。 - 前記一方の竪継ぎ材が前記第2方向に3つ以上配置され、
全ての前記一方の竪継ぎ材の間で前記接合部が前記第1方向で互いにずれていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の集成材。 - 前記第1ラミナ片及び前記第2ラミナ片は、前記第1方向の長さが互いに異なることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の集成材。
- 第1ラミナブロック及び第2ラミナブロックを第1方向に接合して竪継ぎブロックを形成する竪継ぎ工程と、
前記竪継ぎブロックを前記第1方向と直交する第2方向に分割して、第1ラミナ片及び第2ラミナ片同士が前記第1方向に接合された接合部を有する一方の竪継ぎ材を複数形成する分割工程と、
複数の前記一方の竪継ぎ材同士を、少なくとも前記第2方向で隣り合う前記一方の竪継ぎ材同士の間で前記接合部を前記第1方向にずらした状態で前記第2方向に接合する横接工程と、を有していることを特徴とする集成材の製造方法。 - 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の集成材により形成されたことを特徴とする手摺。
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