JPH04108584U - 将棋盤や碁盤等のゲーム盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で、しかもカヤ、カツラ等の高級木材の
一枚板から作られる将棋盤や碁盤と風合いも使い心地も
ほとんど変わらない将棋盤や碁盤等のゲーム盤を提供す
る。 【構成】 複数の集成素材を嵌合連結させてなる列を、
各列の嵌合連結部が隣接する列における嵌合連結部と長
手方向に位置ずれするように、複数列並設して本体を直
方体状に形成し、前記本体の上面及び四周面に化粧板を
貼着してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、将棋や碁等に用いられるゲーム盤に関する。

【０００２】

【従来の技術】

将棋盤や碁盤等のゲーム盤は、将棋の駒や碁石の打ち味、打ったときの音等か ら、木製のゲーム盤が好ましく用いられている。ゲーム盤の材料としては、カヤ が最上で、次いでイチョウやカツラ等の木材が一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ゲーム盤の大きさはゲームの種類により異なるが、将棋盤の場合、３３cm×３ ６cm×１１cm程度であり、碁盤ではもう少し大きくなる。 このような大きさの盤を前述の樹木の一枚板から作る場合、大変高価になる。 また、近年の環境破壊等の問題から、これらの木材は益々高価になる傾向がある 。

【０００４】 安価なものとしては、プラスチック製の将棋盤や碁盤もあるが、一般には、打 ち味、打ったときの音が木製よりも劣るため、依然として、木製の将棋盤あるい は碁盤の需要が高い。 本考案はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、安価で、しか も将棋の駒や碁石の打ち味、打ったときの音等がカヤ、イチョウやカツラ等と比 べて劣ることがない将棋盤や碁盤等のゲーム盤を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の将棋盤や碁盤等のゲーム盤は、複数の集成素材を嵌合連結させてなる 列を、各列の嵌合連結部が隣接する列における嵌合連結部と長手方向に位置ずれ するように、複数列並設して本体を直方体状に形成し、前記本体の上面及び四周 面に化粧板を貼着してなる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案を図面にもとづいて説明する。 図１は本考案の一実施例の碁盤の本体１であり、図２は図１に示す本体１を用 いた碁盤である。 本体１は、所定長さの集成素材２を嵌合連結してなる列を、複数列並設するこ とにより形成された直方体板を上下２段に貼合わせたものである。上段の直方体 板において、各列の嵌合連結部３は、隣接する列における嵌合連結部３と長手方 向に位置ずれするように並設されている。また、下段の直方体板は、上段の直方 体板の嵌合連結部３と位置ずれするように貼合わせられている。集成素材２の材 料としては、ヒバ、カヤなど種々の木材が用いられる。

【０００７】 本体１は、このような軽薄短小な集成素材２を組み合わせたものであるが、各 列及び各段の嵌合連結部が位置ずれするように組み合わされて接合されているこ とから、反りもなく、寸法の狂いも小さく厚い一枚板で作られた碁盤と同程度の 精度を確保することができる。 各列の嵌合連結、直方体板の形成における隣列との接合、及び直方体板の積層 一体化する方法としては、接合面に常温硬化型接着材を塗布し、乾燥固化により 接着一体化させる方法が一般的である。接着材の種類としては、湿潤状態の板材 に対して、強固な接着力を発揮する接着材、具体的にはエポキシ系接着材が好ま しく用いられる。

【０００８】 本実施例の碁盤は、上記本体１の上面、四周面にカヤ、カツラ等で作成した木 目調の化粧板４が貼着されている。そして、化粧板からなる上面には、碁盤とし て碁盤目５が線引きされている。従って、使用状態において見えるところには、 本体１の嵌合連結部３は表れない。よって、多数の集成素材を組み合わせて作成 される碁盤であるにも拘らず、外観上、一枚板から作成したような風合い、高級 感がある。しかも、本体１の材料としては、従来と同様の木材を用いているので 、打ち味、打ったときの音等が従来の木製の碁盤とほとんど変わらない。

【０００９】 なお、図１に示す本体は上下２段に直方体板を貼り合わせたものであるが、所 望の厚みが得られえば１段でもよく、厚くしたい場合には３段以上貼り合わせて もよい。複数段積層する場合には、各段の嵌合連結部が積層方向に位置ずれする ように積層する。なお、複数段積層した方が反りがなく好ましい。 また、本実施例では、嵌合連結部の形状は略鋸歯状であるが、本考案はこれに 限ることなく、他の継ぎ手形状でもよい。

【００１０】 さらに、本実施例は碁盤について説明したが、本考案はこれに限るものではな く、将棋盤のように一般に一枚板で作成される他のゲーム盤にも使用できる。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は集成素材を組み合わせて作成されるゲーム盤で あるが、１枚板から作られたゲーム盤と比べて、打ち味、打ったときの音等もほ とんど変わらず、反り、強度の点でも劣らない。しかも、使用状態において見え る部分には化粧板が貼付されているので、外見上、一枚板で作られたゲーム盤と ほとんど変わらない。

【００１２】 従って、集成素材として、従来高級木材とされてきたカヤ、イチョウやカツラ の木材片及び化粧板を用いることにより、手頃な価格で、これらの材料からなる ゲーム盤と風合いも使い心地もほとんど変わらないゲーム盤を得ることができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の碁盤の本体の外形模式図であ
る。

【図２】本考案実施例の碁盤の外形模式図である。

【符号の説明】

１ 本体 ２ 集成素材 ３ 嵌合連結部 ４ 化粧板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の集成素材を嵌合連結させてなる列
   を、各列の嵌合連結部が隣接する列における嵌合連結部
   と長手方向に位置ずれするように、複数列並設して本体
   を直方体状に形成し、前記本体の上面及び四周面に化粧
   板を貼着してなることを特徴とする将棋盤や碁盤等のゲ
   ーム盤。