JP2009299383A - 丸棒 - Google Patents

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Abstract

【課題】曲げ荷重に対する強度が高く且つたわみが小さい丸棒を提供する。
【解決手段】外周を丸棒状に切削して形成される丸棒Aに関するものであり、密度の異なる単板1を交互に積層した木質積層材Bによって形成されていることを特徴とする。密度の異なる単板1を交互に積層した木質積層材Bを用いているため、密度の高い単板1aによって剛性を高めてたわみを小さくしつつ、密度の低い単板1bによって柔軟性と粘りを高めて曲げ強度を向上することができるものであり、曲げ荷重が作用した際の強度が高く且つたわみが小さい丸棒Aを得ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、手摺りなど造作用建築部材として使用される丸棒に関するものである。
造作用建築部材において、例えば住宅内の廊下や階段などに取り付けられる手摺りは、歩行補助用として使用されるため、外力に対する安全性を確保する必要がある。このため、手摺りとして必要な機械的特性がベターリビング規格(BL規格)において規定されている。このBL規格では、壁に相当する石膏ボード、コンクリート等で形成された模擬躯体などに所定間隔の取付金物で手摺りを取り付け、取付金物間の中央を加力点として、所定の最大荷重に達するまで鉛直方向に加圧し、加力点での手摺りのたわみ量を測定することによって、機械的特性の評価がなされる。
そして手摺りにおいては、歩行者の体重を支える必要があるため、曲げ荷重が作用した際にひび割れや破壊に至るまでの強度が高いこと、また歩行者が手摺りに体重をかけたときに大きくたわむと不安感を与えるために、曲げ荷重が作用した際のたわみ量が小さいことが、特に必要とされる。
このように手摺りに使用される丸棒には、曲げ荷重が作用した際の強度が高く且つたわみが小さいという、機械的特性が要求されることになる。ここで、たわみを小さくするには剛性の高い材料であることが必要であるが、剛性が高い材料は脆いので曲げ強度が低くなるのが一般的である。逆に柔軟性が高い材料は粘りがあって大きな荷重が作用しても容易にひび割れたり破壊されたりしないので一般に曲げ強度が高いが、たわみが大きく発生することになる。手摺りに使用される丸棒にはこのように剛性と柔軟性という、相反する性質を兼ね備えることが要求されることになる。
そして住宅、特に木造住宅においては、手摺りは木質材料で作製されることが多いが、無垢の木材ではこのような機械的特性を得ることは難しいので、手摺りを作製する材料として、住宅構造用としても使用されるナラ、ニレ、ゴム、米松など、密度の大きい材料による集成材を用いたり、LVLなどの木質積層材を用いたりすることが多い(例えば特許文献1,2等参照)。
例えば、単一木材からなる断面の小さい板材を積層して木質積層材を作製し、この木質積層材を円形や楕円形などの外周形状に切削加工して丸棒状に形成した丸棒が、手摺りとして使用されている。
特開2003−293542号公報 特開2006−152535号公報
しかし、このように木質積層材を用いて作製した丸棒にあっても、曲げ荷重が作用した際の強度が高く且つたわみが小さいという機械的特性を十分に満足することは難しいのが現状である。
一方、木質積層材を作製する木材としては、ナラ、ニレ、ゴム、米松などや、タモ、クルインなどの樹種が使用されているが、天然資源の枯渇によるコスト高の問題があり、さらに今日では特に、熱帯林などの自然林が破壊されることによる異常気象など、木材の伐採が環境負荷となるという問題もある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、曲げ荷重に対する強度が高く且つたわみが小さい丸棒を提供することを目的とするものであり、またコストが安価で環境負荷の小さい丸棒を提供することを目的とするものである。
本発明に係る丸棒は、密度の異なる単板を交互に積層した木質積層材によって形成され、外周が丸棒状に切削されて成ることを特徴とするものである。
この発明によれば、密度の異なる単板を交互に積層した木質積層材を用いるため、密度の高い単板によって剛性を高めてたわみを小さくしつつ、密度の低い単板によって柔軟性と粘りを高めて曲げ強度を向上することができるものであり、曲げ荷重が作用した際の強度が高く且つたわみが小さい丸棒を得ることができるものである。
また本発明において、密度の低い単板として、密度の高い単板よりも厚みが厚いものを用いて、木質積層材が形成されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、単板を積層した木質積層材を作製する際に、密度の低い単板は圧縮されて厚みが薄くなり、密度の高い単板と同程度の厚みや密度にすることができ、機械的特性のばらつきを小さくすることができるものである。
また本発明は、密度の高い単板としてユーカリ材からなるものを、密度の低い単板としてポプラ材からなるものを用いることを特徴とするものである。
ユーカリやポプラは、主として造林木と呼ばれる再生林で生産されるものであり、自然林を破壊することなく、コスト安価に安定して材料入手することができ、コスト安価で且つ小さい環境負荷で丸棒を作製することができるものである。
本発明によれば、密度の異なる単板を交互に積層した木質積層材を用いるため、密度の高い単板によって剛性を高めてたわみを小さくしつつ、密度の低い単板によって柔軟性と粘りを高めて曲げ強度を向上することができるものであり、曲げ強度が高く且つたわみが小さい丸棒を得ることができるものである。
また密度の高い単板としてユーカリを、密度の低い単板としてポプラを用いることによって、コスト安価に且つ小さい環境負荷で丸棒を作製することができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
本発明に係る丸棒Aは、木質積層材Bを切削加工して作製されるものであり、まず木質積層材Bの製造について説明する。
図2は丸棒Aの製造の工程の一例を示すものであり、単板1を積層して単板積層材2を作製する単板積層工程S1、この単板積層材2を小割り切断する小割り工程S2、小割り切断した小割り材3の端部の小口4をジョイント加工する小口処理工程S3、小割り材3の小口4同士を接続する接合工程S4、小割り材3を接続して得られる長尺材5を積層して長尺積層材6を作製する長尺積層工程S5、この長尺積層材6を長手方向に沿って切断して断面がほぼ方形になるように分割する分割工程S6を経て、木質積層材Bを得ることができる。
単板積層工程S1は上記のように単板1を積層して単板積層材2を作製する工程であり、単板1としては木材を薄くスライスした薄板材が用いられる。そして本発明では、単板1として密度の異なる木材から得られる複数種のものを用い、密度の異なる複数種の単板1を交互に積層するようにしてある。
例えば、密度の異なる2種類の単板1a,1bを用いる場合、密度の高い単板1aと密度の低い単板1bを交互に重ねて積層するものである。またこのように密度の高い単板1aと密度の低い単板1bの2種類の単板1a,1bを用いる場合、密度の高い単板1aは絶乾比重が0.6以上の木材からなるものが好ましく、密度の低い単板1bは絶乾比重が0.5以下の木材からなるものが好ましい。
絶乾比重が0.6以上の木材樹種としては、ユーカリ、ゴム、クルイン、カポール、ケンパスなどがある。また絶乾比重が0.5以下の木材樹種としては、ポプラ、ファルカタ、キリ、アカシア、ラジアータパインなどがある。密度の高い単板1a及び密度の低い単板1bとして、これらの樹種から選ばれる任意の単板を用いることができるものである。
ここで、密度の高い木材は、一般に剛性が高く、変形し難いために、曲げ荷重が加わった際のたわみは小さいが、脆いために破壊に至るまでの曲げ強度が低い。また密度の低い木材は、一般に柔軟性が高く、粘りがあって曲げ荷重が加わった際に破壊に至るまでの曲げ強度が高いが、変形し易いために、曲げ荷重が加わるとたわみが大きく発生する。このように密度の高い木材は剛性を有し、木材の低い木材は柔軟性を有するので、密度の高い木材の単板1aと、密度の低い木材の単板1bを交互に積層することによって、曲げ荷重に対して、たわみが小さく、且つ高い強度を有する積層材料を得ることができるものである。
密度の高い単板1a及び密度の低い単板1bとしては、上記のような各種の木材を用いることができ、特に限定されるものではないが、これらのなかでも、密度の高い単板1aとしてユーカリの単板を用い、密度の低い単板1bとしてポプラの単板を用いるのが、特に好ましい。ユーカリは絶乾比重が約0.7であり、繊維質が短く硬い材質である。このため剛性が高く変形し難く、曲げ荷重に対するたわみ量は小さいが、反面、粘りが小さく脆い材料であり、破壊に至るまでの曲げ強度が比較的低い。一方、ポプラは絶乾比重が約0.45であり、繊維長が長く柔軟な材質である。このため柔軟な粘りがあって、破壊に至るまでの曲げ強度を高く得ることができるが、曲げ荷重に対してたわみ量が大きい。このため、ユーカリやポプラを単独では手摺りなどに使用される丸棒Aの材料としては適しないが、ユーカリの単板1aとポプラの単板1bを交互に積層して用いることによって、ユーカリとポプラの性能が相互に補完されて、曲げ荷重に対して、たわみが小さく、且つ高い強度を有する積層材料を得ることができるものである。
しかも、ユーカリやポプラは、主として造林木と呼ばれる再生林で生産されるものである。このためユーカリやポプラは自然林を破壊して、異常気象などを引き起こすようなことなく入手することができるものであり、また再生林として再生しながら生産されるために、コスト安価に安定して入手することができるものである。従ってユーカリやポプラは環境負荷少なく、コスト安価に安定して入手することができるものであり、密度の高い単板1aとしてユーカリを、密度の低い単板1bとしてポプラを用いることによって、コスト安価に且つ小さい環境負荷で、丸棒Aを作製することが可能になるものである。
上記のように密度の異なる単板1を用いて単板積層工程S1で単板積層材2を作製するにあたっては、まず、各単板1を検品した後、各単板1を熱盤でプレスして加熱・加圧する。熱盤温度は180℃程度に、圧力は1MPa(約10kgf/cm)程度に設定されるものであり、このように単板1を加熱・加圧することによって、単板1中の水分保有量を安定化させて、保管状態での反りの発生を防ぐようにしているものである。次に、各単板1に接着剤を塗布した後、密度の異なる単板1a,1bを交互に積み重ねる。接着剤としては特に制限されるものではなく、例えばメラミンユリア系接着剤、フェノール系接着剤、あるいは両者を混合した接着剤を用いることができる。このように接着剤を塗布した単板1を重ねた後、プレスを行なって加熱・加圧することによって、各単板1を積層した単板積層材2を作製することができるものである。このときの熱盤温度は110℃程度、圧力は1.1MPa(約11kgf/cm)程度に設定されるものである。単板1を積層するにあたって、単板1の繊維方向が交互に直交するように積層する方法と、単板の繊維方向を一定に揃えて積層する方法があり、本発明はいずれであってもよいが、手摺りのように長尺部材として使用される丸棒Aにおいては、曲げ強度を高く得るため、繊維方向を一定に揃えて単板1を積層するのが好ましい。
ここで、単板1として例えば正方形状のものを用いて、長方形状の単板積層材2を作製する場合、単板1を上下に積層する際に同時に横方向(面方向)に接続する必要がある。このときには図3(a)のように、各単板1を横にずらす寸法を徐々に大きくしながら上下に重ねると共に、横に接続する単板1の端部同士を重合させ、この状態でプレス成形して加熱・加圧することによって、積層を行なう。この場合には単板1を横にずらした分、両端部に傾斜部10が生じるので、図3(a)の鎖線の箇所を切断して傾斜部10を除去することによって、図3(b)のような長方形の矩形板状の単板積層材2を得ることができるものである。
この単板積層材2は、一週間ほど、積み重ねて養生した後、表面及び裏面を水平ベルトサンダーなどで研磨して、表面の荒仕上げをするサンディング処理を行ない、さらに所定寸法に仕上げられる。例えば、単板1として一辺がL(=840mm)の正方形のものを用いる場合、図3(a)に示すように下端の単板1と上端の単板1とでL(=205mm)の位置ずれとなるように単板1を横にずらしながら上下に重ねて積層プレスを行ない、傾斜部10を切断して除去した後に、所定寸法に仕上げることによって、図3(b)のようにL(=840mm)×L(=1250mm)×厚みD(=20mm)の単板積層材2を得ることができる。
ここで上記のように、密度の異なる単板1を積層して単板積層材2を作製するにあたって、密度の高い単板1aとして厚みの薄いものを、密度の低い単板1bとして厚みの厚いものを用いるのが好ましい。そして図4(a)のように、密度が高く厚みの薄い単板1aと、密度が低く厚みの厚い単板1bを交互に重ね、これに圧力Pを加えて図4(b)のように積層プレスすると、密度が低い単板1bは組織が柔らかいので、加圧によって厚みが薄くなるように圧縮され、密度が高くなって、曲げ強度が向上する。例えば厚みが2/3程度になるように圧縮されると、ヤング率が25%程度向上するといわれている。
このように密度が低い単板1bは単板積層材2を製造する際のプレス圧力で圧縮され、密度が高い単板1aに密度を近づけることができるものであり、しかも密度の低い単板1bとして厚みの厚いものを用いることによって、圧縮後の厚みを密度の高い単板1aの厚みに近づけることができるものであり、密度の異なる単板1a,1bを組み合わせているにもかかわらず、機械的特性のばらつきを小さくすることができるものである。さらに図4(b)に示すように、密度の高い単板1aは繊維組織が緻密で硬いのに対して、密度の低い単板1bは繊維組織が疎で柔らかいので、積層プレスすると、密度の低い単板1bの表層内に密度の高い単板1aの繊維組織が食い込むようになり、密度の高い単板1aと密度の低い単板1bとを密着性高く面接合することができ、積層材状態でのアバレやクルイを低減できるものである。
このように密度の高い単板1aとして厚みの薄いものを、密度の低い単板1bとして厚みの厚いものを用いる場合、両単板1a,1bの厚みの比率は、密度の高い単板1aの厚みを100とすると、密度の低い単板1bの厚みが105〜115の範囲になるように設定するのが好ましく、また密度の高い単板1aは1.4〜1.8mm程度の厚みに、密度の低い単板1bは1.6〜2.0mm程度の厚みに設定するのが好ましい。
上記のように作製される単板積層材2は、手摺りなどの丸棒Aに加工するには、厚みや長さ寸法が不足する。このため、この単板積層材2から、丸棒Aの加工に適した寸法の木質積層材Bを作製する。
すなわち、まず小割り工程S2で単板積層材2を小割り切断する。この小割り切断は、上記のように長方形板状に形成される単板積層材2を長手方向に沿ってカッター11などで切断し、図5(a)のような幅狭矩形板状の小割り材3を作製することによって行なうものである。図5(a)の実施の形態では、L(=840mm)×L(=1250mm)の単板積層材2を7等分に切断して、幅L(=120mm)の小割り材3を作製するようにしている。
次に小口処理工程S3で、上記のように小割り切断した小割り材3の端部の小口4をジョイント加工する。図5(b)の実施の形態では、小口4をフィンガージョイント12に加工しているが、スカフジョイントなどジョイントの種類は任意である。また図5(b)のようにフィンガージョイント12を小割り材3の一方の端部に加工したものの他、フィンガージョイント12を小割り材3の両方の端部に加工したものも用いるものである。
次に接合工程S4で、小割り材3の小口4同士を接続する。この接続は、フィンガージョイント12に水性ビニル系などの接着剤を塗布し、フィンガージョント12同士を噛み合わせて接合することによっておこなうことができるものであり、このように複数本の小割り材3を長手方向に接合することによって、図5(c)のような長尺材5を得ることができるものである。この長尺材5としては、フィンガージョイント12による小割り材3の接合部が相互にずれた位置になる二種類のものが作製されるものである。このため図5(c)の実施の形態では、長さL(=1200mm)、長さL(=850mm)、長さL(=250mm)の、長さが異なる3種類の小割り材3を用い、これらを図5(c)のように組み合わせて接合することによって、全長が4100mmの二種類の長尺材5を作製するようにしている。
次に長尺積層工程S5で、上記の長尺材5を複数枚積層して長尺積層材6を作製する。図6(a)の実施の形態では、2枚の長尺材5を水性ビニル系などの接着剤で貼り合わせ、プレスすることによって、長さL(=4100mm)、幅L(=120mm)、厚みD(=40mm)の長尺積層材6を作製するようにしている。ここで積層する各長尺材5は、フィンガージョイント12による接合部がずれて重ならないようにしてあるので、曲げ荷重が作用しても接合部で破断し難い長尺積層材6を得ることができるものである。
次に分割工程S6で、この長尺積層材6を長手方向に沿って切断して断面がほぼ方形の木質積層材Bに分割する。図6(b)の実施の形態では、長尺積層材6を幅方向に3等分するようにカッター11などで切断することによって、長さL(=4100mm)で、断面の縦横の寸法L(=40mm)の木質積層材Bを作製するようにしている。
そして切削工程S7で、この木質積層材Bの外周面を切削して、断面形状を円形や楕円形などに加工することによって、直径35mm程度の丸棒状に仕上げ、図1に示すような丸棒Bを得ることができるものである。木質積層材Bの外周面の切削は、例えば図6(c)に示すように、木質積層材Bを軸周りに回転させながら切削工具13を木質積層材Bの外周面に押し当てることによって、行なうことができる。この丸棒Aは、サンディング工程S8で外周面をサンディング研磨し、所定の長さに切断した後、反り、長さ、欠陥など検査を行なう検査工程S9を経て、製品として出荷されるものである。
上記のようにして形成される図1のような丸棒Aは、密度の高い木材からなる単板1aと、密度の低い木材からなる単板1bとが、長手方向と平行な面で交互に積層された構造に形成されるものであり、上記したように、密度の高い単板1aは、曲げ荷重が加わった際のたわみが小さく、また密度の低い単板1bは曲げ荷重が加わった際に破壊に至るまでの曲げ強度が高いので、これらの特性の相乗作用によって、曲げ荷重に対してたわみが小さく、且つ高い強度を有する丸棒Aを得ることができるものである。
次に、本発明を実施例によって例証する。
(実施例1)
密度の高い単板1aとして厚み1.4mmのユーカリ材を、密度の低い単板1bとして厚み1.6mmのポプラ材を用い、これを交互に7枚ずつ積層して、図3に示す既述の方法で単板積層材2を作製した。次にこの単板積層材2を図5及び図6に示す既述の方法で加工することによって、木質積層材Bを作製した。そしてこの木質積層材Bの外周面を切削して断面円形に加工することによって、図1に示すような直径35mm、長さ1200mmの丸棒Aを得た。
(実施例2)
密度の高い単板1aとして厚み1.6mmのユーカリ材を、密度の低い単板1bとして、厚み1.8mmのポプラ材を用い、これを交互に6枚ずつ積層して単板積層材2を作製するようにした他は、実施例1と同様にして丸棒Aを得た。
(実施例3)
密度の高い単板1aとして厚み2.3mmのユーカリ材を、密度の低い単板1bとして、厚み2.3mmのポプラ材を用い、これを交互に5枚ずつ積層して単板積層材2を作製するようにした他は、実施例1と同様にして丸棒Aを得た。
(比較例1)
単板1として厚み2.0mmのポプラ材のみを用い、これを11枚積層して単板積層材2を作製するようにした他は、実施例1と同様にして丸棒Aを得た。
(比較例2)
単板1として厚み2.0mmのユーカリ材のみを用い、これを10枚積層して単板積層材2を作製するようにした他は、実施例1と同様にして丸棒Aを得た。
上記のように実施例1〜3及び比較例1〜2で得た丸棒Aについて、BL規格に基いて鉛直荷重試験を行なった。試験は、900mmの間隔の取付金物によって丸棒Aを取り付け、900mmの中央を加力点として、丸棒Aに鉛直方向に連続的に最大荷重になるま荷重を加え、丸棒Aが破断するときのこの最大荷重値と、この際の丸棒Aのたわみ量を測定した。結果を表1に示す。尚、タモ材の集成材から作製した同寸法の丸棒についても試験をおこなった(比較例3)。
Figure 2009299383
表1にみられるように、ユーカリからなる密度の高い単板と、ポプラからなる密度の低い単板とを交互に積層した構造を有する実施例1〜3のものは、ポプラ材の単板のみを積層した構造の比較例1よりも破断時荷重が高く、撓み量が小さいものであり、ユーカリ材の単板のみを積層した構造の比較例2よりも、破断時荷重が高いものであった。またタモの集成材からなる比較例3と同等の機械的特性を有するものであり、曲げ荷重に対する強度が高く且つたわみが小さい丸棒が得られることが確認された。
尚、実施例1,2と実施例3の比較から、密度の低い単板の厚みを、密度の高い単板よりも厚く設定することによって、厚みを同じに設定する場合よりも、曲げ強度をより高く、たわみをより小さくすることができることが確認される。
本発明に係る丸棒の一例を示す一部の斜視図である。 丸棒を製造する工程のフローチャートである。 同上の製造工程を示すものであり、(a)(b)はそれぞれ斜視図である。 同上の製造の工程を示すものであり、(a)(b)はそれぞれ概略拡大断面図である。 同上の製造工程を示すものであり、(a)乃至(c)はそれぞれ斜視図である。 同上の製造工程を示すものであり、(a)乃至(c)はそれぞれ斜視図である。
符号の説明
A 丸棒
B 木質積層材
1 単板
1a 密度の高い単板
1b 密度の低い単板

Claims (3)

  1. 密度の異なる単板を交互に積層した木質積層材によって形成され、外周が丸棒状に切削されて成ることを特徴とする丸棒。
  2. 密度の低い単板として、密度の高い単板よりも厚みが厚いものを用いて、木質積層材が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の丸棒。
  3. 密度の高い単板としてユーカリ材からなるものを、密度の低い単板としてポプラ材からなるものを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の丸棒。
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