JP2018108998A - Pi−3キナーゼ阻害剤の投与レジメン - Google Patents

Pi−3キナーゼ阻害剤の投与レジメン Download PDF

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    • A61P35/00Antineoplastic agents

Abstract

【課題】増殖性疾患に罹患している患者の治療のためのホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI−3キナーゼ)阻害剤化合物またはそれの薬学的に許容される塩及び治療方法の提供。【解決手段】5−(2,6−ジ−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イル)−4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン等の化合物または薬学的に許容されるその塩を、1日当たり約60から約120mgの治療有効量で任意の7日間の内で連続して5日間投与する。【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、式(I)のホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI−3キナーゼ)
阻害剤化合物またはそれの薬学的に許容される塩の投与レジメンに関する。より具体的に
は、本発明は、増殖性疾患、例えば、癌などに罹患している患者の治療のための式(I)
のホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI−3キナーゼ)阻害剤化合物またはそ
れの薬学的に許容される塩の投与レジメンに関する。
発明の背景
ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI−3キナーゼまたはPI3K)は、多
くの場合細胞膜において、イノシトール脂質のD−3’の位置へのホスフェートの移動に
触媒作用をして、プレクストリン相同ドメイン、FYVE、Phoxおよびその他のリン
脂質結合ドメインを含むタンパク質を、さまざまなシグナル伝達複合体中にドッキングす
ることによってシグナル伝達カスケードにおける二次メッセンジャーとして順次作用する
ホスホイノシトール−3−ホスフェート(PIP)、ホスホイノシトール−3,4−ジホ
スフェート(PIP2)およびホスホイノシトール−3,4,5−トリホスフェート(P
IP3)を生成する脂質およびセリン/トレオニンキナーゼのファミリーを含む(Vanhae
sebroeck et al., Annu. Rev. Biochem 70:535 (2001); Katso et al., Annu. Rev. Cell
Dev. Biol. 17:615 (2001))。クラス1のPI3Ks、クラス1AのPI3Ksの2つ
については、p85α、p55α、p50α、p85αまたはp55γであり得る調節サ
ブユニットと構成的に結合した触媒のp110サブユニット(α、β、δイソ型)からな
るヘテロダイマーである。クラス1Bサブクラスは、1つのファミリーメンバー、2つの
調節サブユニットp101またはp84の1つと結合している触媒のp110γサブユニ
ットからなるヘテロダイマーを有する(Fruman et al., Annu Rev. Biochem. 67:481 (19
98); Suire et al., Curr. Biol. 15:566 (2005))。p85/55/50サブユニットの
モジュラードメインは、活性化受容体上の特定配列構成内のリン酸化チロシン残基と細胞
質チロシンキナーゼを結合するSrc相同(SH2)ドメインを含み、クラス1AのPI
3Ksの活性化および局在化をもたらす。クラス1BのPI3Kは、ペプチドの多種多様
なレパートリーと非ペプチドリガンドを結合するGタンパク質共役型受容体により直接活
性化される(Stephens et al., Cell 89:105 (1997)); Katso et al., Annu. Rev. Cell
Dev. Biol. 17:615-675 (2001))。このため、得られたクラス1のPI3Kのリン脂質生
成物は、上流の受容体を、増殖、生存、走化作用、細胞輸送、運動性、代謝、炎症性およ
びアレルギー性反応、転写ならびに翻訳を含めた下流の細胞活性と連結する(Cantley et
al., Cell 64:281 (1991); Escobedo and Williams, Nature 335:85 (1988); Fantl et
al., Cell 69:413 (1992))。
PI−3キナーゼ阻害剤は、ヒトにおけるさまざまな状態の治療のための有用な治療化
合物である。Akt活性化を通してしばしば生存期間を延長させるPI3Kの異常調節は
、ヒトの癌における最もよく見られる事象の1つであり、複数のレベルで起こることが示
されている。イノシトール環の3’位でホスホイノシチドを脱リン酸化し、その際PI3
K活性を拮抗させる腫瘍抑制遺伝子PTENは、さまざまな腫瘍において機能的に削除さ
れる。その他の腫瘍において、P110αイソ型、PIK3CA、およびAktに対する
遺伝子は増幅され、それらの遺伝子生成物の増加したタンパク質発現は、いくつかのヒト
の癌において実証されている。さらに、p85−p110複合体を上方制御させる役目を
果たすp85αの変異および転位置が、少数のヒトの癌において記述されている。最後に
、下流のシグナル伝達経路を活性化するPIK3CAにおける体細胞ミスセンス変異が、
多様性に幅のあるヒトの癌においてかなりの頻度で記述されている(Kang et al., Proc.
Natl. Acad. Sci. USA 102:802 (2005); Samuels et al., Science 304:554 (2004); Sa
muels et al., Cancer Cell 7:561-573(2005))。これらの所見は、ホスホイノシトール
−3キナーゼおよびこのシグナル伝達経路の上流および下流成分の調節解除がヒトの癌お
よび増殖性疾患と関係がある最も一般的な調節解除の1つであることを示している(Pars
ons et al., Nature 436:792(2005); Hennessey at el., Nature Rev. Drug Dis. 4:988-
1004 (2005))。
PI−3キナーゼ阻害剤化合物5−(2,6−ジ−モルホリン−4−イル−ピリミジン
−4−イル)−4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン(BKM120とし
ても知られる)の固形腫瘍の治療における有効性はヒトにおいて実証されている。Bendel
l et al., J. Clin. Oncology (2012 Jan. 20), 30(3): 282-90。
PI−3キナーゼ阻害剤は、治療用量において、気分の変容、高血糖症、発疹、下痢、
食欲不振、悪心、疲労、掻痒および粘膜炎が含まれるがこれらに限定されないマイナスの
副作用を生じ得る。それを必要としているヒト患者への100mgのBKM120の連日
投与は、Bendell et al., J. Clin. Oncology (2012 Jan. 20), 30(3): 282-90に記載さ
れているように、上記のようなマイナスの副作用を誘発させ得る。
PI3K阻害剤である薬物に関しては、薬物の何らかの既知の副作用、ならびに何らか
の未知の副作用を最小限に抑えるために、その薬物を最少の有効量で患者に投与する必要
性が、一般に薬物で存在するのと同様に存在する。
発明の概要
本発明は、増殖性疾患の治療を必要としているヒト患者における増殖性疾患の治療方法
であって、前記患者に、1日当たり約60から約120mgの治療有効量で式(I)の化
合物または薬学的に許容されるその塩を任意の7日間の内で連続した5日間投与すること
を含む方法に関する。
さらなる実施形態において、本発明は、増殖性疾患を治療する方法であって、第一に、
1日当たり約60から約120mgの治療有効量で式(I)の化合物または薬学的に許容
されるその塩をそれを必要としているヒト患者に投与するステップ、第二に、前記ヒト患
者に1日当たり約60mgから約120mgの投与後に、前記患者が、式(I)の化合物
または薬学的に許容されるその塩の投与後の、好中球減少症、血小板減少症、血清クレア
チン、ビリルビン増加、無症候性アミラーゼおよび/またはリパーゼ上昇、気分の変容、
神経毒性、高血糖症、発疹、下痢、食欲不振、悪心、疲労、間質性肺炎、掻痒および粘膜
炎から選択される状態を有することを判定するステップ、および第三に、式(I)の化合
物または薬学的に許容されるその塩の投与量を、1日当たり約60mgから約120mg
を任意の7日間の内で連続した5日間に引き下げるステップを含む方法に関する。
増殖性疾患の治療で使用するための医薬の調製における式(I)の化合物または薬学的
に許容されるその塩の使用であって、約60から約120mgの式(I)の化合物を含む
医薬が、それを必要としているヒト患者に任意の7日間の内で連続した5日間にわたって
投与される使用。
増殖性疾患の治療で使用するための式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩
の使用であって、約60から約120mgの式(I)の化合物または薬学的に許容される
その塩を、任意の7日間の内で連続した5日間にわたって投与することを含む使用。
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を、約60から約120mgの式(
I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量で任意の7日間の内で連続し
た5日間にわたって投与することを含み、式(I)の化合物または薬学的に許容されるそ
の塩が少なくとも1つのさらなる治療剤と組み合わせて投与される治療レジメン。
増殖性疾患の治療でそれを必要としているヒト患者において使用するための医薬組成物
であって、約60から約120mgの治療有効量で式(I)の化合物または薬学的に許容
されるその塩を1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と共に含み、任意の7日間の
内で連続した5日間にわたって投与される医薬組成物。
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を1つまたは複数の薬学的に許容さ
れる薬学的に許容される賦形剤と共に含む医薬組成物を、前記組成物を式(I)の化合物
または薬学的に許容されるその塩の約60から約120mgの量で任意の7日間の内で連
続した5日間にわたって投与する使用説明書と組み合わせて含むパッケージ。
発明の詳細な説明
本発明は、増殖性疾患の治療を必要としているヒト患者における増殖性疾患の治療方法
であって、患者に、1日当たり約60から約120mgの治療有効量で式(I)の化合物
または薬学的に許容されるその塩を任意の7日間の内で連続した5日間投与することを含
む方法に関する。
本明細書で使用される一般用語は、特に指定のない限り、以下の意味により定義される
本明細書で使用される用語「含む(comprising)」および「含む(including)」は、
別段の断りのない限りそれらのオープンエンドな非限定の意味で使用される。
本発明を記載している文脈における(特に後の特許請求の範囲の文脈において)用語「
1つの(a)」および「1つの(an)」と「その(the)」ならびに同様の言及は、本明細
書で別段の断りがないか文脈によってはっきりと否定されない限り、単数と複数の両方に
及ぶものと解釈されるべきである。化合物、塩など対して複数形が使用される場合、これ
は、単数の化合物、塩などを意味するものと解釈される。
用語「ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤」または「PI3K阻害剤」は
、PI3−キナーゼを標的にする、減少させるまたは阻害する化合物を指すと本明細書で
は定義される。PI3−キナーゼ活性は、インスリン、血小板由来増殖因子、インスリン
様増殖因子、上皮細胞増殖因子、コロニー刺激因子、および肝細胞増殖因子を含めたいく
つかのホルモンおよび増殖因子刺激に応えて増加することが示されており、細胞の増殖お
よび形質転換と関係するプロセスにかかわっている。
「アルキル」とは、ヘテロ原子を含有しないアルキル基を指す。従って、この語句は、
直鎖のアルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどを含む。この語句は、
また、直鎖のアルキル基の分枝鎖の異性体も含み、例として提供される以下のもの:−C
H(CH、−CH(CH)(CHCH)、−CH(CHCH、−C
(CH、−C(CHCH、−CHCH(CH、−CHCH(C
)(CHCH)、−CHCH(CHCH、−CHC(CH
−CHC(CHCH、−CH(CH)−CH(CH)(CHCH)、
−CHCHCH(CH、−CHCHCH(CH)(CHCH)、−
CHCHCH(CHCH、−CHCHC(CH、−CHCH
C(CHCH、−CH(CH)CH.CH(CH、−CH(CH
CH(CH)CH(CH、−CH(CHCH)CH(CH)CH(CH
)(CHCH)などが挙げられるがこれらに限定されない。従って、語句の「アルキ
ル基」は、一級アルキル基、二級アルキル基、および三級アルキル基を含む。好ましいア
ルキル基としては、1〜12個の炭素原子または1〜6個の炭素原子を有する直鎖または
分枝鎖のアルキル基が挙げられる。
「アルキレン」は、「アルキル」について上で述べられたのと同様の残基を指すが、2
つの結合点を有する。典型的なアルキレン基としては、エチレン(−CHCH−)、
プロピレン(−CHCHCH−)、ジメチルプロピレン(−CHC(CH
CH−)、およびシクロヘキシルプロピレン(−CHCHCH(C13)−)
が挙げられる。
「アルケニル」とは、1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を有する以外は上で定義さ
れたアルキル基に関して記載されているもののような2個から約20個までの炭素原子の
直鎖基、分枝基、または環状基を指す。例としては、ビニル、−CH=C(H)(CH
)、−CH=C(CH、−C(CH)=C(H)、−C(CH)=C(H)
(CH3)、−C(CHCH)=CH、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シ
クロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、およびヘキサジエニルが特に挙げ
られるがこれらに限定されない。好ましいアルケニル基としては、2〜12個の炭素原子
または2〜6個の炭素原子を有する直鎖および分枝アルケニル基ならびに環状アルケニル
基が挙げられる。
「アルキニル」とは、1つまたは複数の炭素−炭素三重結合を有する以外は上で定義さ
れたアルキル基に関して記載されているもの等の2個から約20個までの炭素原子の直鎖
基、分枝基、または環状基を指す。例としては、−C≡C(H)、−C≡C(CH)、
−C≡C(CHCH)、−C(H)C≡C(H)、−C(H)C≡C(CH
、および−C(H)C≡C(CHCH)が特に挙げられるがこれらに限定されない
。好ましいアルキニル基としては、2〜12個の炭素原子または2〜6個の炭素原子を有
する直鎖および分枝アルキニル基が挙げられる。
アルキル、アルケニル、およびアルキニル基は、置換されていてもよい。「置換された
アルキル」とは、炭素(1つまたは複数)または水素(1つまたは複数)に対する1つま
たは複数の結合が、非水素および非炭素原子、例えば以下に限定されないが、F、Cl、
Br、およびI等のハロゲン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
およびエステル基等の基の中の酸素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィ
ド基、スルホン基、スルホニル基、およびスルホキシド基等の基の中の硫黄原子;アミン
、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミ
ン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミド、およびエナミン等の基の中の窒素原子;
トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、お
よびトリアリールシリル基等の基の中のケイ素原子;ならびにさまざまなその他の基の中
の他のヘテロ原子に対する結合によって置き換えられている上で定義されているアルキル
基を指す。置換アルキル基としては、また、炭素(1つまたは複数)または水素(1つま
たは複数)原子に対する1つまたは複数の結合が、より高次の結合(例えば二重結合また
は三重結合)によってヘテロ原子、例えば、オキソ、カルボニル、カルボキシル、および
エステル基の中の酸素;イミン、オキシム、ヒドラゾン、およびニトリル等の基の中の窒
素に置き換えられている基も挙げられる。置換アルキル基としては、さらに、炭素(1つ
または複数)または水素(1つまたは複数)原子に対する1つまたは複数の結合が、アリ
ール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキル基に対する結合によって
置き換えられているアルキル基が挙げられる。好ましい置換アルキル基としては、とりわ
け、炭素または水素原子に対する1つまたは複数の結合が、フルオロ、クロロ、またはブ
ロモ基に対する1つまたは複数の結合によって置き換えられているアルキル基が挙げられ
る。別の好ましい置換アルキル基は、トリフルオロメチル基およびトリフルオロメチル基
を含有するその他のアルキル基である。その他の好ましい置換アルキル基としては、炭素
または水素原子に対する1つまたは複数の結合が酸素原子に対する結合によって置き換え
られ、その結果、置換されたアルキル基がヒドロキシル、アルコキシ、またはアリールオ
キシ基を含有するものが挙げられる。その他の好ましい置換アルキル基としては、アミン
、または置換もしくは非置換のアルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、(
アルキル)(アリール)アミン、ジアリールアミン、ヘテロシクリルアミン、ジヘテロシ
クリルアミン、(アルキル)(ヘテロシクリル)アミン、または(アリール)(ヘテロシ
クリル)アミン基を有するアルキル基が挙げられる。さらにその他の好ましい置換アルキ
ル基としては、炭素(1つまたは複数)または水素(1つまたは複数)原子に対する1つ
または複数の結合が、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、またはシクロアルキ
ル基に対する結合によって置き換えられているものが挙げられる。置換アルキルの例は、
(CHNH、−(CHNH(CH)、−(CHNH(CH
−CHC(=CH)CHNH、−CHC(=O)CHNH、−CHS(
=O)CH、−CHOCHNH、−COHである。置換アルキルの置換基の
例は、−CH、−CH、−CHOH、−OH、−OCH、−OC、−
OCF、−OC(=O)CH、−OC(=O)NH2)−OC(=O)N(CH
、−CN、−NO、−C(=O)CH、−COH、−COCH、−CONH
、−NH、−N(CH、−NHSOCH、−NHCOCH、−NHC(
=O)OCH、−NHSO−CH、−SOCH、−SONH、ハロである
「置換アルケニル」は、置換アルキル基が非置換のアルキル基に関して有したのと同じ
アルケニル基についての意味を有する。置換アルケニル基としては、非炭素原子または非
水素原子が、別の炭素に二重結合している炭素に結合しているアルケニル基および非炭素
原子または非水素原子の1つが、別の炭素への二重結合に関与していない炭素に結合して
いるものが挙げられる。
「置換アルキニル」は、置換アルキル基が非置換のアルキル基に関して有したのと同じ
アルキニル基についての意味を有する。置換アルキニル基としては、非炭素原子または非
水素原子が、別の炭素に三重結合している炭素に結合しているアルキニル基および非炭素
原子または非水素原子が、別の炭素への三重結合に関与していない炭素に結合しているも
のが挙げられる。
「アルコキシ」とは、RがアルキルであるRO−を指す。アルコキシ基の代表的な例と
しては、メトキシ、エトキシ、t−ブトキシ、トリフルオロメトキシなどが挙げられる。
「ハロゲン」または「ハロ」は、クロロ、ブロモ、フルオロ、およびヨード基を指す。
用語「ハロアルキル」は、1つまたは複数のハロゲン原子によって置換されているアルキ
ル基を指す。用語「ハロアルコキシ」は、1つまたは複数のハロゲン原子によって置換さ
れているアルコキシ基を指す。
「アミノ」は、本明細書では基−NHを指す。用語「アルキルアミノ」は、本明細書
では、−NRR’であって、Rがアルキルであり、R’が水素またはアルキルである基を
指す。用語「アリールアミノ」は、本明細書では、−NRR’であって、Rがアリールで
あり、R’が水素、アルキル、またはアリールである基を指す。用語「アラルキルアミノ
」は、本明細書では、−NRR’であって、Rがアラルキルであり、R’が水素、アルキ
ル、アリール、またはアラルキルである基を指す。
「アルコキシアルキル」は、基−alk−O−alkを指し、ここで、alk
アルキルまたはアルケニルであり、alkは、アルキルまたはアルケニルである。用語
「アリールオキシアルキル」は、基−アルキルO−アリールを指す。用語「アラルコキシ
アルキル」は、基−アルキレニル−O−アラルキルを指す。
「アルコキシアルキルアミノ」は、本明細書では、基−NR−(アルコキシアルキル)
を指し、ここで、Rは、一般的には、水素、アラルキル、またはアルキルである。
「アミノカルボニル」は、本明細書では、基−C(O)−NHを指す。「置換アミノ
カルボニル」は、本明細書では、−C(O)−NRR’であって、RがアルキルでありR
’が水素またはアルキルである基を指す。用語「アリールアミノカルボニル」は、本明細
書では、−C(O)−NRR’であって、RがアリールでありR’が水素、アルキル、ま
たはアリールである基を指す。「アラルキルアミノカルボニル」は、本明細書では、−C
(O)−NRR’であって、Rがアラルキルであり、R’が水素、アルキル、アリール、
またはアラルキルである基を指す。
「アミノスルホニル」は、本明細書では、基−S(O)−NHを指す。「置換アミ
ノスルホニル」は、本明細書では、−S(O)−NRR’であって、Rがアルキルであ
り、R’が水素またはアルキルである基を指す。用語「アラルキルアミノスルホニルアリ
ール」は、本明細書では、基−アリール−S(O)−NH−アラルキルを指す。
「カルボニル」は、二価の基−C(O)−を指す。
「カルボニルオキシ」は、一般に、基−C(O)−Oを指す。かかる基としては、−C
(O)−O−Rであって、Rが、アルキル、シクロアルキル、アリール、またはアラルキ
ルであるエステルが挙げられる。用語「カルボニルオキシシクロアルキル」は、一般に本
明細書では、「カルボニルオキシカルボシクロアルキル」および「カルボニルオキシヘテ
ロシクロアルキル」、すなわち、Rが、それぞれ、カルボシクロアルキルまたはヘテロシ
クロアルキルである両方を指す。用語「アリールカルボニルオキシ」は、本明細書では、
−C(O)−O−アリールであって、アリールが、単環式または多環式、カルボシクロア
リールまたはヘテロシクロアリールである基を指す。用語「アラルキルカルボニルオキシ
」は、本明細書では、基−C(O)−O−アラルキルを指す。
「スルホニル」は、本明細書では、基−SO−を指す。「アルキルスルホニル」は、
−SOR−であって、Rがアルキルである構造の置換スルホニルを指す。本発明の化合
物において使用されるアルキルスルホニル基は、一般的にはその骨格構造中に1個から6
個までの炭素原子を有するアルキルスルホニル基である。従って、本発明の化合物中で使
用される典型的なアルキルスルホニル基としては、例えば、メチルスルホニル(すなわち
、Rがメチルである)、エチルスルホニル(すなわち、Rがエチルである)、プロピルス
ルホニル(すなわち、Rがプロピルである)などが挙げられる。用語「アリールスルホニ
ル」は、本明細書では、基−SO−アリールを指す。用語「アラルキルスルホニル」は
、本明細書では、基−SO−アラルキルを指す。用語「スルホンアミド」は、本明細書
では、−SONHを指す。
「カルボニルアミノ」は、−NH−C(O)−であって、このカルボニルアミノ基のア
ミド窒素の水素原子が置き換えられたアルキル、アリール、またはアラルキル基であり得
る二価の基を指す。かかる基としては、Rが直鎖または分枝鎖のアルキル、シクロアルキ
ル、またはアリールもしくはアラルキルであるカルバメートエステル(−NH−C(O)
−O−R)およびアミド−NH−C(O)−R等の部分が挙げられる。用語「アルキルカ
ルボニルアミノ」は、Rが1個から約6個までの炭素原子をその主鎖構造中に有するアル
キルであるアルキルカルボニルアミノを指す。用語「アリールカルボニルアミノ」は、R
がアリールである基−NH−C(O)−Rを指す。同様に、用語「アラルキルカルボニル
アミノ」は、Rがアラルキルであるカルボニルアミノを指す。
「シクロアルキル」は、単環式または多環式の複素環または炭素環アルキル置換基を指
す。代表的なシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチ
ル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルならびに上で定義した直鎖
および分枝鎖アルキル基によって置換されている上記環が挙げられる。典型的なシクロア
ルキル置換基は、それぞれの主鎖原子が炭素またはヘテロ原子のいずれかである3個から
8個までの主鎖(すなわち、環)原子を有する。用語「ヘテロシクロアルキル」は、本明
細書では、1個から5個まで、より一般的には、1個から4個までのヘテロ原子を環構造
中に有するシクロアルキル置換基を指す。本発明の化合物に使用される適切なヘテロ原子
は、窒素、酸素、および硫黄である。代表的なヘテロシクロアルキル部分としては、例え
ば、モルホリノ、ピペラジニル(piperazinyl)、ピペラジニル(piperadinyl)などが挙
げられる。カルボシクロアルキル基は、全ての環原子が炭素であるシクロアルキル基であ
る。シクロアルキル置換基に関連して使用されるとき、用語「多環式」は、本明細書では
縮合および非縮合アルキル環構造を指す。
本明細書で使用される「置換複素環」、「複素環基」、「複素環」、または「ヘテロシ
クリル」は、窒素、酸素、および硫黄から選択されるヘテロ原子を含有する3員環もしく
は4員環または窒素、酸素、もしくは硫黄からなる群から選択される1個から3個までの
ヘテロ原子を含有する5員環もしくは6員環を指し、この5員環は、0〜2個の二重結合
を有しており、6員環は、0〜3個の二重結合を有しており、この窒素および硫黄原子は
場合によって酸化されていてもよく、この窒素および硫黄ヘテロ原子は場合によって四級
化されていてもよく、任意の上記の複素環がベンゼン環またはその他の上で定義されてい
る5員もしくは6員の複素環にそれぞれに縮合されている任意の二環式の基を含める。ヘ
テロシクリル基の例としては:1〜4個の窒素原子を含有する不飽和の3〜8員環、例え
ば、以下に限定されないが、ピロリル、ジヒドロピリジル、ピリミジル、ピラジニル、テ
トラゾリル、(例えば、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリル)など;1〜4個の窒
素原子を含有する縮合された不飽和複素環基、例えば、以下に限定されないが、イソイン
ドリル、インドリニル、インドリジニル、キノリル、インダゾリルなど;1〜2個の酸素
原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和の3〜8員環、例えば、以下に限定され
ないが、オキサジアゾリル(例えば、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキ
サジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル)など;1〜2個の酸素原子および1〜3
個の窒素原子を含有する飽和3〜8員環、例えば、限定はされないが、モルホリニルなど
;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環基、例え
ば、ベンズオキサジアゾリル、ベンズオキサジニル(例えば、2H−1,4−ベンズオキ
サジニル);1〜3個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和3〜8員環
、例えば、以下に限定されないが、チアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾリ
ル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,−チアジアゾ
リル)など;1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含有する飽和3〜8員環、
例えば、限定はされないが、チアゾロジニルなど;1〜2個の硫黄原子を含有する飽和お
よび不飽和の3〜8員環、例えば、以下に限定されないが、ジヒドロジチエニル、ジヒド
ロジチオニル、テトラヒドロチオフェン、テトラ−ヒドロチオピランなど;1〜2個の硫
黄原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和の縮合複素環、例えば、以下に限定さ
れないが、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾチアジニル(例えば、2H−1,4−ベンゾチ
アジニル)、ジヒドロベンゾチアジニル(例えば、2H−3,4−ジヒドロベンゾチアジ
ニル)、酸素原子を含有する不飽和3〜8員環、例えば、限定はされないが、フリルなど
;1〜2個の酸素原子を含有する不飽和の縮合複素環、例えば、ベンゾジオキソイル(例
えば、1,3−ベンゾジオキソイル)など;酸素原子および1〜2個の硫黄原子を含有す
る不飽和の3〜8員環、例えば、限定はされないが、ジヒドロオキサチエニルなど;1〜
2個の酸素原子および1〜2個の硫黄原子を含有する飽和3〜8員環、例えば、1,4−
オキサチアンなど;1〜2個の硫黄原子を含有する不飽和縮合環、例えば、ベンゾジチエ
ニルなど;ならびに酸素原子および1〜2個の酸素原子を含有する不飽和の縮合複素環、
例えば、ベンズオキサチエニルなど、が挙げられるがこれらに限定されない。好ましい複
素環としては、例えば、ジアザピニル、ピリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル
、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾイル(imidazoyl)、イミダゾリニル、イミ
ダゾリジニル、ピリジル、ピペリジニル、ピラジニル、ピペラジニル、N−メチルピペラ
ジニル、アゼチジニル、N−メチルアゼチジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサ
ゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、
チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノ
リニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズオキサゾリル
、フリル、チエニル、トリアゾリル、およびベンゾチエニルが挙げられる。ヘテロシクリ
ル基としては、環中の1つまたは複数のS原子が1つまたは2つの酸素原子に二重結合し
ている、上記に記載したもの(スルホキシドおよびスルホン)もまた挙げられる。例えば
、ヘテロシクリル基としては、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェンオキシ
ド、およびテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドが挙げられる。好ましいヘテロシ
クリル基は、5個または6個の環の員数を含有する。より好ましいヘテロシクリル基とし
ては、ピペラジン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾー
ル、チオモルホリン、ホモピペラジン、オキサゾリジン−2−オン、ピロリジン−2−オ
ン、キヌクリジン、およびテトラヒドロフランが挙げられる。
複素環部分は、非置換のものか、またはヒドロキシ、ハロ、オキソ(C=O)、アルキ
ルイミノ(RN=であってRはアルキルまたはアルコキシ基である)、アミノ、アルキル
アミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノアルキル、アルコキシ、チオアルコキシ、ポリ
アルコキシ、アルキル、シクロアルキルまたはハロアルキルから独立して選択されるさま
ざまな置換基によって一置換もしくは二置換されたものであり得る。「非置換のヘテロシ
クリル」にはベンズイミダゾリル等の縮合複素環を含めるが、2−メチルベンズイミダゾ
リル等の化合物のような環員の1つに結合しているアルキルまたはハロ基等のその他の基
を有するヘテロシクリル基は置換ヘテロシクリル基であるので含めない。
この複素環基は、本明細書における開示と関連する有機および医薬品化学技術における
技能を有する者には明らかなように、さまざまな位置に結合させることができる。
Figure 2018108998
式中、Rは、Hまたは本明細書に記載されている複素環置換基である。
代表的な複素環としては、例えば、イミダゾリル、ピリジル、ピペラジニル、アゼチジニ
ル、チアゾリル、フラニル、トリアゾリルベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベン
ズオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラ
ジニル、インドリル、ナフトピリジニル、インダゾリル、およびキノリジニルがある。
「アリール」は、場合によって置換されている3個から14個までの主鎖の炭素または
ヘテロ原子を有する単環式または多環式芳香族基を指し、炭素環アリール基および複素環
アリール基の両方が挙げられる。この用語は、例としては、フェニル、ビフェニル、アン
トラセニル、ナフテニル等の基を指すがこれらに限定されない。炭素環アリール基は、芳
香環中の全ての環原子が炭素であるアリール基である。用語「ヘテロアリール」は、本明
細書では、芳香環中の環原子として1個から4個までのヘテロ原子を有しており、環原子
の残りが炭素原子であるアリール基を指す。
「非置換アリール」としては、ナフタレン等の縮合環を含有する基が挙げられる。それ
は環員の1つに結合したアルキルまたはハロ基等のその他の基を有するアリール基は含め
ず、何故なら、トリル等のアリール基は、以下で記載されるように、置換アリール基であ
ると本明細書では見なされるためである。好ましい非置換のアリール基はフェニルである
。非置換アリール基は、しかしながら、親化合物中の1つまたは複数の炭素原子、酸素原
子、窒素原子、および/または硫黄原子には結合されていてもよい。
「置換アリール基」は、置換アルキル基が非置換のアルキル基に関して有したのと同じ
非置換アリール基についての意味を有する。しかしながら、置換アリール基は、また、芳
香族炭素の1つが、上記の非炭素または非水素原子の1つに結合しているアリール基も含
み、また、アリール基の1つまたは複数の芳香族炭素が本明細書で定義されている置換お
よび/または非置換のアルキル、アルケニル、またはアルキニル基に結合しているアリー
ル基も含む。これは、アリール基の2つの炭素原子がアルキル、アルケニル、またはアル
キニル基の2つの原子に結合して縮合環系(例えば、ジヒドロナフチルまたはテトラヒド
ロナフチル)の範囲を決める結合配置を含む。従って、語句「置換アリール」は、とりわ
けトリルおよびヒドロキシフェニルを含むが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「置換ヘテロアリール」は、本明細書で定義されているヘテロア
リール基上の1つ、2つまたは3つの水素原子が、Cl、Br、F、I、−OH、−CN
、C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、アリールにより置換されているC
〜C−アルコキシ、ハロアルキル、チオアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアル
キルアミノ、メルカプト、ニトロ、カルボキサルデヒド、カルボキシ、アルコキシカルボ
ニルおよびカルボキサミドによる独立した交換によって置換されているヘテロアリール基
を指す。加えて、任意の1つの置換基は、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシク
ロアルキル基であり得る。
アリール置換基との関連で使用されるとき、用語「多環式アリール」は、本明細書では
、少なくとも1つの環状構造が、例えば、ベンゾジオキソール(これはフェニル基に縮合
した複素環構造を有する、すなわち、
Figure 2018108998
)、ナフチルなどのような芳香族である縮合したおよび非縮合の環状構造を指す。本発明
の化合物における置換基として使用される典型的なアリールまたはヘテロアリール部分と
しては、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、チアゾリル、インドリル、イミダゾリル、
オキサジアゾリル、テトラゾリル、ピラジニル、トリアゾリル、チオフェニル、フラニル
、キノリニル、プリニル、ナフチル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピリジルおよびベンズイ
ミダゾリルなどが挙げられる。
「アラルキル」もしくは「アリールアルキル」は、アリール基により置換されているア
ルキル基を指す。一般的に、本発明の化合物に使用されるアラルキル基は、そのアラルキ
ル基のアルキル部分に組み込まれている1個から6個の炭素原子を有する。本発明の化合
物に使用される適切なアラルキル基としては、例えば、ベンジル、ピコリルなどが挙げら
れる。
代表的なヘテロアリール基としては、例えば下に示されているものが挙げられる。これ
らのヘテロアリール基は、さらに置換されることが可能であり、本明細書における開示と
関連する有機および医薬品化学技術において技能を有する者には明らかなように、さまざ
まな位置に結合させることができる。
Figure 2018108998
代表的なヘテロアリールとしては、例えば、イミダゾリル、ピリジル、チアゾリル、トリ
アゾリルベンズイミダゾリル、およびベンゾチアゾリルがある。
「ビアリール」は、互いに縮合していない2つのアリール基が結合している基または置
換基を指す。典型的なビアリール化合物としては、例えば、フェニルベンゼン、ジフェニ
ルジアゼン、4−メチルチオ−1−フェニルベンゼン、フェノキシベンゼン、(2−フェ
ニルエチニル)ベンゼン、ジフェニルケトン、(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)
ベンゼン、フェニルベンジルアミン、(フェニルメトキシ)ベンゼンなどが挙げられる。
場合によって置換されている好ましいビアリール基としては、2−(フェニルアミノ)−
N−[4−(2−フェニルエチニル)−フェニル]アセトアミド、1,4−ジフェニルベ
ンゼン、N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]−2−[ベンジル−アミノ]−
アセトアミド、2−アミノ−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]プロパンア
ミド、2−アミノ−N−[4−(2−フェニル−エチニル)フェニル]アセトアミド、2
−(シクロプロピルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)−フェニル]−アセ
トアミド、2−(エチルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセ
トアミド、2−[(2−メチル−プロピル)アミノ]−N−[4−(2−フェニルエチニ
ル)フェニル]アセトアミド、5−フェニル−2H−ベンゾ−[d]1,3−ジオキソレ
ン、2−クロロ−1−メトキシ−4−フェニルベンゼン、2−[(イミダゾリーネチル)
−アミノ]−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、4−フェニ
ル−1−フェノキシベンゼン、N−(2−アミノ−エチル)−[4−(2−フェニルエチ
ニル)−フェニル]−カルボキサミド、2−{[(4−フルオロフェニル)メチル]−ア
ミノ}−N−[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]アセトアミド、2−{[(4−
メチルフェニル)メチル]アミノ}−N−[4−(2−フェニル−エチニル)フェニル]
アセトアミド、4−フェニル−1−(トリフルオロメチル)−ベンゼン、1−ブチル−4
−フェニル−ベンゼン、2−(シクロヘキシルアミノ)−N−[4−(2−フェニルエチ
ニル)フェニル]アセトアミド、2−(エチル−メチル−アミノ)−N−[4−(2−フ
ェニルエチニル)フェニル]−アセトアミド、2−(ブチルアミノ)−N−[4−(2−
フェニル−エチニル)−フェニル]アセトアミド、N−[4−(2−フェニルエチニル)
−フェニル]−2−(4−ピリジルアミノ)−アセトアミド、N−[4−(2−フェニル
エチニル)フェニル]−2−(キヌクリジン−3−イルアミノ)−アセトアミド、N−[
4−(2−フェニル−エチニル)フェニル]ピロリジン−2−イルカルボキサミド、2−
アミノ−3−メチル−N−[4−(2−フェニル−エチニル)−フェニル]ブタンアミド
、4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)フェニルアミン、2−(ジメチル−アミ
ノ)−N−[4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)フェニル]アセトアミド、2
−(エチルアミノ)−N−[4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)−フェニル]
アセトアミド、4−エチル−1−フェニルベンゼン、1−[4−(2−フェニル−エチニ
ル)−フェニル]エタン−1−オン、N−(1−カルバモイル−2−ヒドロキシプロピル
)[4−(4−フェニルブタ−1,3−ジイニル)−フェニル]−カルボキサミド、N−
[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]プロパンアミド、4−メトキシ−フェニルフ
ェニルケトン、フェニル−N−ベンズアミド、(tert−ブトキシ)−N−[(4−フ
ェニルフェニイ)−メチル]−カルボキサミド、2−(3−フェニル−フェノキシ)エタ
ンヒドロキサム酸、3−フェニルフェニルプロパノエート、1−(4−エトキシフェニル
)−4−メトキシベンゼン、および[4−(2−フェニルエチニル)フェニル]ピロール
が挙げられる。
「ヘテロアリールアリール」は、アリール基の1つがヘテロアリール基であるビアリー
ル基を指す。例示的なヘテロアリールアリール基としては、例えば、2−フェニルピリジ
ン、フェニルピロール、3−(2−フェニルエチニル)ピリジン、フェニルピラゾール、
5−(2−フェニル−エチニル)−1,3−ジヒドロピリミジン−2,4−ジオン、4−
フェニル−1,2,3−チアジアゾール、2−(2−フェニルエチニル)ピラジン、2−
フェニルチオフェン、フェニルイミダゾール、3−(2−ピペラジニル−フェニル)−フ
ラン、3−(2,4−ジクロロフェニル)−4−メチルピロールなどが挙げられる。好ま
しい場合によって置換されているヘテロアリールアリール基としては、5−(2−フェニ
ルエチニル)ピリミジン−2−イルアミン、1−メトキシ−4−(2−チエニル)ベンゼ
ン、1−メトキシ−3−(2−チエニル)ベンゼン、5−メチル−2−フェニル−ピリジ
ン、5−メチル−3−フェニルイソオキサゾール、2−[3−(トリフルオロメチル)フ
ェニル]フラン、3−フルオロ−5−(2−フリル)−2−メトキシ−1−プロパ−2−
エニルベンゼン、(ヒドロキシイミノ)(5−フェニル(2−チエニル))−メタン、5
−[(4−メチルピペラジニル)メチル]−2−フェニルチオフェン、2−(4−エチル
フェニル)−チオ−フェン、4−メチル−チオ−1−(2−チエニル)ベンゼン、2−(
3−ニトロフェニル)チオフェン、(tert−ブトキシ)−N−[(5−フェニル−(
3−ピリジル))メチル]カルボキサミド、ヒドロキシ−N−[(5−フェニル(3−ピ
リジル))メチル]−アミド、2−(フェニル−メチルチオ)ピリジン、およびベンジル
イミダゾールが挙げられる。
「ヘテロアリールヘテロアリール」は、アリール基の両方がヘテロアリール基であるビ
アリール基を指す。例示的なヘテロアリールヘテロアリール基としては、例えば、3−ピ
リジルイミダゾール、2−イミダゾリルピラジンなどが挙げられる。好ましい場合によっ
て置換されているヘテロアリールヘテロアリール基としては、2−(4−ピペラジニル−
3−ピリジル)フラン、ジエチル−(3−ピラジン−2−イル(4−ピリジル))アミン
、およびジメチル{2−[2−(5−メチルピラジン−2−イル)エチニル](4−ピリ
ジル)}アミンが挙げられる。
「場合によって置換されている」または「置換されている」とは、1つまたは複数の一
価または二価の基による水素の交換を指す。適切な置換基としては、例えば、ヒドロキシ
ル、ニトロ、アミノ、イミノ、シアノ、ハロ、チオ、スルホニル、チオアミド、アミジノ
、イミジノ、オキソ、オキサミジノ、メトキサミジノ、イミジノ、グアニジノ、スルホン
アミド、カルボキシル、ホルミル、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、アルキアミ
ノ、ハロアルキルアミノ、アルコキシ、ハロアルコキシ、アルコキシ−アルキル、アルキ
ルカルボニル、アミノカルボニル、アリール−カルボニル、アラルキルカルボニル、ヘテ
ロアリールカルボニル、ヘテロアラルキル−カルボニル、アルキルチオ、アミノアルキル
、シアノアルキル、アリール、ベンジル、ピリジル、ピラゾリル、ピロール、チオフェン
、イミダゾリルなどが挙げられる。
該置換基はそれ自体が置換され得る。その置換基上で置換される基は、カルボキシル、
ハロ、ニトロ、アミノ、シアノ、ヒドロキシル、アルキル、アルコキシ、アミノカルボニ
ル、−SR、チオアミド、−SOH、−SOR、またはシクロアルキルであり得、こ
こで、Rは、一般的には、水素、ヒドロキシルまたはアルキルである。
置換される置換基が直鎖基を含有するとき、その置換は、鎖内で(例えば、2−ヒドロ
キシプロピル、2−アミノブチルなど)または鎖の末端で(例えば、2−ヒドロキシエチ
ル、3−シアノプロピルなど)のいずれかで起こり得る。置換された置換基は、共有結合
した炭素またはヘテロ原子の直鎖、分枝または環状の配列であり得る。
代表的な置換アミノカルボニル基としては、例えば、下に示されているものが挙げられ
る。これらは、本明細書における開示と関連する有機および医薬品化学技術において技能
を有する者には明らかなように、ヘテロシクリル基およびヘテロアリール基によってさら
に置換され得る。好ましいアミノカルボニル基としては、N−(2−シアノエチル)カル
ボキサミド、N−(3−メトキシプロピル)カルボキサミド、N−シクロプロピルカルボ
キサミド、N−(2−ヒドロキシ−イソプロピル)カルボキサミド、メチル2−カルボニ
ルアミノ−3−ヒドロキシプロパノアート、N−(2−ヒドロキシプロピル)カルボキサ
ミド、N−(2−ヒドロキシ−イソプロピル)カルボキサミド、N−[2−ヒドロキシ−
1−(ヒドロキシメチル)エチル]カルボキサミド、N−(2−カルボニルアミノエチル
)アセトアミド、N−(2−(2−ピリジル)エチル)カルボキサミド、N−(2−ピリ
ジルメチル)カルボキサミド、N−(オキソラン−2−イルメチル)−カルボキサミド、
N−(4−ヒドロキシピロリジン−2−イル)カルボキサミド、N−[2−(2−ヒドロ
キシエトキシ)エチル]−カルボキサミド、N−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)カル
ボキサミド、N−[2−(2−オキソ−4−イミダゾリニル)エチル]−カルボキサミド
、N−カルボニルアミノメチチアセトアミド、N−(3−ピロリジニルプロピル)カルボ
キサミド、N−[1−(カルボニルアミノメチル)ピロリジン−3−イル]−アセトアミ
ド、N−(2−モルホリン−4−イルエチル)カルボキサミド、N−[3−(2−オキソ
ピロリジニル)プロピル]カルボキサミド、4−メチル−2−オキソピペラジン−カルバ
ルデヒド、N−(2−ヒドロキシ−3−ピロリジニルプロピル)カルボキサミド、N−(
2−ヒドロキシ−3−モルホリン−4−イルプロピル)カルボキサミド、N−{2−[(
5−シアノ−2−ピリジル)アミノ]エチル}カルボキサミド、3−(ジメチルアミノ)
−ピロリジンカルバルデヒド、N−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]カルボ
キサミド、2,2,2−トリフルオロ−N−(1−ホルミルピロリジン−3−イル)アセ
トアミド、および
Figure 2018108998
が挙げられる。
代表的な置換アルコキシカルボニル基としては、例えば、以下に示されているものが挙
げられる。これらのアルコキシカルボニル基は、本明細書における開示と関連する有機お
よび医薬品化学技術において技能を有する者には明らかなように、さらに置換され得る。
代表的な置換アルコキシカルボニル基としては、例えば、以下に示されているものが挙
げられる。これらのアルコキシカルボニル基は、本明細書における開示と関連する有機お
よび医薬品化学技術において技能を有する者には明らかなように、さらに置換され得る。
Figure 2018108998
ヒドロキシル基、アミン基、およびスルフヒドリル基に関する用語の「保護された」と
は、Protective Groups in Organic Synthesis、Greene, T.W.;Wuts, P. G. M.、John W
iley & Sons、New York、NY(3rd Edition、1999)に明らかにされており、そこに示され
ている手順を用いて添加または除去することができるもの等の当業者には周知の保護基に
よって望ましくない反応から保護されているこれらの官能基性の形態を指す。保護された
ヒドロキシル基の例としては、シリルエーテル類、例えば、ヒドロキシル基の、以下に限
定されないが、t−ブチルジメチル−クロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリイソ
プロピルクロロシラン、トリエチルクロロシラン等の試薬との反応によって得られたもの
など;置換メチルおよびエチルエーテル類、例えば、以下に限定されないが、メトキシメ
チルエーテル、メチルチオメチルエーテル、ベンジルオキシメチルエーテル、t−ブトキ
シメチルエーテル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテ
ル、1−エトキシエチルエーテル、アリルエーテル、ベンジルエーテルなど;エステル類
、例えば、以下に限定されないが、ベンゾイルホルメート、ホルメート、アセテート、ト
リクロロアセテート、およびトリフルオロアセテートなどが挙げられるがこれらに限定さ
れない。保護されたアミン基の例としては、アミド類、例えば、ホルムアミド、アセトア
ミド、トリフルオロアセトアミド、およびベンズアミドなど;イミド類、例えば、フタル
イミド、およびジチオスクシンイミドなど;その他が挙げられるがこれらに限定されない
。保護されたスルフヒドリル基の例としては、チオエーテル類、例えば、S−ベンジルチ
オエーテル、およびS−4−ピコリルチオエーテルなど;置換S−メチル誘導体類、例え
ば、ヘミチオ、ジチオおよびアミノチオアセタールなど;その他が挙げられるがこれらに
限定されない。
「カルボキシ保護基」は、化合物の他の機能部位と関係する反応は行なわれるが、カル
ボン酸機能をブロックまたは保護するために採用される普通に使用されるカルボン酸保護
エステル基の1つによりエステル化されているカルボニル基を指す。その上、カルボキシ
保護基は、固体支持体に結合させることができ、それによってその化合物は加水分解を起
こす方法によって開裂されて対応する遊離酸を放出するまで、カルボン酸エステルとして
その固体支持体に結合したまま留まる。代表的なカルボキシ保護基としては、例えば、ア
ルキルエステル、第二級アミドなどが挙げられる。
用語「医薬組成物」は、ヒト患者に影響を及ぼしている特定の疾患または状態を予防ま
たは治療するためにそのヒト患者に投与される少なくとも1つの治療剤を含む混合物また
は溶液を指すと本明細書では定義される。
用語「薬学的に許容される」は、正しい医学的判断の範囲内で、妥当な利点/リスク比
が釣り合っており、過剰な毒性、刺激アレルギー反応およびその他の問題の面倒な事態が
なくヒト患者の組織と接触するのに適するそのような化合物、材料、組成物および/また
は剤形を指すと本明細書では定義される。
本明細書で使用される用語「治療する(treating)」または「治療(treatment)」は
、ヒト患者における少なくとも1つの症状を軽減する、減少させるまたは緩和する、ある
いは疾患の進行の遅延をもたらす治療を含む。例えば、治療は、癌等の障害の1つまたは
いくつかの症状の減少あるいは障害の完全な根絶であり得る。本発明の意図において、用
語「治療する(treat)」は、また、疾患を停止する、疾患の発症(即ち疾患の臨床症状
発現前の期間)を遅らせる、および/または疾患の発生または悪化させるリスクを減らす
ことを意味する。用語「保護する」は、対象における疾患の発生または持続または悪化を
予防、遅延または治療、あるいは必要に応じてその全てを行うことを意味するために本明
細書では使用される。
本明細書で使用される用語「予防する(prevent)」、「予防すること(preventing)
」または「予防(prevention)」は、予防される状態、疾患または障害と関連するまたは
それらによって引き起こされる少なくとも1つの症状の予防を含む。
治療剤の組合せの用語「薬学的に有効な量」または「臨床的に有効な量」は、その組合
せにより治療される障害の臨床的に観察できる徴候および症状のベースラインを超えて観
察できる改善を提供する十分な量である。
本明細書で使用される語句「そのような治療を必要としているヒト患者」とは、確認さ
れている増殖性疾患と診断されているまたはそれに罹患しているヒト患者を指す。
用語「約(about)」または「およそ(approximately)」は、所与の値または範囲の1
0%以内、より好ましくは5%以内の意味を有するものとする。
WO07/084786は、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)の
活性を阻害することが見い出されているピリミジン誘導体について記載している。本発明
に適している具体的なホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤、そ
れらの調製およびそれを含む適切な医薬製剤は、WO07/084786に記載されてお
り、式(I):
Figure 2018108998
(式中、WがCRまたはNであり、
は、
(1)水素、
(2)シアノ、
(3)ハロゲン、
(4)メチル、
(5)トリフルオロメチル、
(6)スルホンアミド、
からなる群から選択され、
が、
(1)水素、
(2)シアノ、
(3)ニトロ、
(4)ハロゲン、
(5)置換および非置換アルキル、
(6)置換および非置換アルケニル、
(7)置換および非置換アルキニル、
(8)置換および非置換アリール、
(9)置換および非置換ヘテロアリール、
(10)置換および非置換ヘテロシクリル、
(11)置換および非置換シクロアルキル、
(12)−COR1a
(13)−CO1a
(14)−CONR1a1b
(15)−NR1a1b
(16)−NR1aCOR1b
(17)−NR1aSO1b
(18)−OCOR1a
(19)−OR1a
(20)−SR1a
(21)−SOR1a
(23)−SONRla1b
からなる群から選択され、
1aおよびR1bは、
(a)水素、
(b)置換または非置換のアルキル、
(c)置換および非置換のアリール、
(d)置換および非置換のヘテロアリール、
(e)置換および非置換のヘテロシクリル、および
(f)置換および非置換のシクロアルキル、
からなる群から独立して選択され、
が、
(1)水素、
(2)シアノ、
(3)ニトロ、
(4)ハロゲン、
(5)ヒドロキシ、
(6)アミノ、
(7)置換および非置換のアルキル、
(8)−COR2a、および
(9)−NR2aCOR2b
からなる群から選択され、
2aおよびR2bは、
(a)水素、および
(b)置換または非置換のアルキル、
からなる群から独立して選択され、
が、
(1)水素、
(2)シアノ、
(3)ニトロ、
(4)ハロゲン、
(5)置換および非置換アルキル、
(6)置換および非置換アルケニル、
(7)置換および非置換アルキニル、
(8)置換および非置換アリール、
(9)置換および非置換ヘテロアリール、
(10)置換および非置換ヘテロシクリル、
(11)置換および非置換シクロアルキル、
(12)−COR3a
(14)−NR3a3b
(13)−NR3aCOR3b
(15)−NR3aSO3b
(16)−OR3a
(17)−SR3a
(18)−SOR3a
(19)−SO3a
からなる群から選択され、
3aおよびR3bは、
(a)水素、
(b)置換または非置換のアルキル、
(c)置換および非置換のアリール、
(d)置換および非置換のヘテロアリール、
(e)置換および非置換のヘテロシクリル、および
(f)置換および非置換のシクロアルキル、
からなる群から独立して選択され、および
が、
(1)水素、および
(2)ハロゲン
からなる群から選択される。)
の化合物を含む。
式(I)の化合物の定義で使用されている基および記号は、その公開がこれによって参
照により本出願中に組み込まれているWO07/084786に開示されている意味を有
する。
式(I)のホスファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤化合物は、遊離の塩基また
は薬学的に許容されるその塩の形態の組合せで存在し得る。そのような塩は、化合物の最
後の単離または精製の間にそのままの状態で、あるいは、塩基または酸の官能基を適切な
有機または無機の酸または塩基とそれぞれ別々に反応させることによって調製することが
できる。式(I)の化合物の適切な塩としては、下記:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン
酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、
酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、ジグルコン酸塩、シクロペンタンプ
ロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリ
ン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩
、ヨウ化水素酸塩、2 ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタン
スルホン酸塩、ニコチン酸塩、2 ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、ペ
クチニン酸塩、過硫酸塩、3 フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プ
ロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、pトルエンスルホン酸
塩、およびウンデカン酸塩が挙げられるがこれらに限定されない。同様に、塩基性窒素含
有基は、ハロゲン化アルキル類、例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチルの塩
化物、臭化物、およびヨウ化物など;硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミ
ルのような硫酸ジアルキル類;長鎖ハロゲン化物、例えば、デシル、ラウリル、ミリスチ
ル、およびステアリルの塩化物、臭化物およびヨウ化物など、ベンジルおよびフェネチル
の臭化物のようなアラルキルハロゲン化物、およびその他のような物質により四級化され
得る。
薬学的に許容される酸付加塩を形成するために使用され得る酸の例としては、無機酸、
例えば、塩酸、ヒドロホウ酸、硝酸、硫酸およびリン酸など、ならびに有機酸、例えばギ
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、メタンスルホ
ン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、およびp−トルエ
ンスルホン酸、クエン酸、ならびにアスパラギン酸およびグルタミン酸のような酸性アミ
ノ酸などが挙げられる。
薬学的に許容される塩としては、アルカリおよびアルカリ土類金属に基づくカチオン、
例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム塩
など、ならびに、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム
、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン
などを含むがこれらに限定されない毒性の無いアンモニウム、第四級アンモニウム、およ
びアミンカチオン、が挙げられるがこれらに限定されない。塩基付加塩の形成のために有
用なその他の代表的な有機アミンとしては、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン、ピリジン、ピコリン、トリエタノールア
ミンなど、ならびにアルギニン、リシンおよびオルニチン等の塩基性アミノ酸が挙げられ
る。
本発明の組合せにおいて使用するための式(I)の好ましい化合物は、ホスファチジル
イノシトール3−キナーゼ(PI3K)阻害剤5−(2,6−ジ−モルホリン−4−イル
−ピリミジン−4−イル)−4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミン(以後
「化合物A」)またはその塩酸塩である。化合物Aの合成は、その内容が参照により本明
細書に組み込まれているWO2007/084786に実施例10として記載されている
本発明によれば、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、単独でまたは
1つのさらなる治療剤と組み合わせて、増殖性疾患、特に癌の治療のために使用され得る
。用語「癌」とは、例えば、肺および気管支;前立腺;***;膵臓;結腸および直腸;甲
状腺;肝臓および肝内胆管;肝細胞;胃;神経膠腫/神経膠芽腫;子宮内膜;黒色腫;腎
臓および腎盂;膀胱;子宮体部;子宮頸部;卵巣;頭頸部;多発性骨髄腫;食道;急性骨
髄性白血病;慢性骨髄性白血病;リンパ性白血病;骨髄性白血病;脳;口腔および咽頭;
喉頭;小腸;非ホジキンリンパ腫;黒色腫;および結腸絨毛腺腫を含めたPI3Kの阻害
によって有利に治療され得る癌疾患を指す。
本発明の化合物は、PI3Kの阻害が示されるヒトまたは家畜への使用のための医薬組
成物において、例えば、PI3Kによって媒介される腫瘍および/または癌性細胞増殖な
どの増殖性疾患の治療において有用である。特に、これら化合物は、例えば、肺および気
管支;前立腺;***;膵臓;結腸および直腸;甲状腺;肝臓および肝内胆管;肝細胞;胃
;神経膠腫/神経膠芽腫;子宮内膜;黒色腫;腎臓および腎盂;膀胱;子宮体部;子宮頸
部;卵巣;頭部および頸部;多発性骨髄腫;食道;急性骨髄性白血病;慢性骨髄性白血病
;リンパ性白血病;骨髄性白血病;脳;口腔および咽頭;喉頭;小腸;非ホジキンリンパ
腫;黒色腫;ならびに結腸絨毛腺腫を含めたヒト癌の治療において有用である。
好ましい実施形態において、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、肺
および気管支、前立腺、***、膵臓、結腸および直腸、肝臓および肝内胆管、肝細胞、胃
、神経膠腫/神経膠芽腫、子宮内膜から選択される癌の治療のために使用され得る。
本発明の目的のために、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、それを
必要としているヒト患者に1日当たり約60から約120mgの投与量で投与され得る。
その合計の1日量は、ヒト患者に単回投与または分割投与で投与され得る。用量単位組成
物は、1日量を構成する上記量のその約数を含有することができる。一般に、本発明によ
る治療計画は、かかる治療が必要な患者に単回投与または分割投与で1日当たり約60m
gから約120mgの本発明の化合物(1つまたは複数)を投与することを含む。本発明
によれば、式(I)の化合物は、それを必要としているヒト患者に1日当たり約60から
約120mgの投与量で任意の7日間の内で連続した5日間にわたって投与される。好ま
しい実施形態において、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、1日当た
り約100mgの投与量で任意の7日間の内で連続して5日間にわたって投与される。
語句「任意の7日間の内で連続した5日間」は、式(I)の化合物または薬学的に許容
されるその塩の1日投与量が任意の7日間の内で連続した5日間にわたって投与されるこ
とを指すことが意図されている。従って、いずれの周期においても、ヒト患者は、約60
から約120mgの量の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を連続した5
日間にわたるそれぞれの日に(毎日)投与され、その後式(I)の化合物の任意のさらな
る投与を受ける前に2日連続していかなる前記式(I)の化合物または薬学的に許容され
るその塩も投与されない。
好ましい実施形態において、式(I)の化合物は、1日当たり約100mgの投与量で
任意の7日間の内で連続した5日間にわたって経口投与される5−(2,6−ジ−モルホ
リン−4−イル−ピリミジン−4−イル)−4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イ
ルアミン(以後「化合物A」)または薬学的に許容されるその塩である。
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の1日当たり(即ち週当たり7日)
約60から約120mgまでから任意の7日間の内で連続した5日間にわたる1日当たり
約60から約120mgまでへの毎週の投薬の減少は、マイナスの副作用を軽減し、減少
させまたは緩和しながら、それを必要としているヒト患者における増殖性障害を治療する
のに効果的であることが見い出されている。そのようなマイナスの副作用の例としては、
好中球減少、血小板減少、血清クレアチン(例えば、ULN(正常値上限)の2〜3倍、
またはUNLの>3.0〜6.0倍あるいはULNの>6.0倍)、ビリルビン増加、無
症候性アミラーゼおよび/またはリパーゼ上昇(例えば、CTCAEグレード3(ULN
の>2.0〜5.0倍)またはグレード4(ULNの>5.0倍))、気分の変容(例え
ば、CTCAEグレード2、3、または4)、神経毒性(例えば、1以上のCTCAEグ
レードレベルに上昇)、高血糖症、発疹、下痢(例えば、CTCAEグレード2、3、ま
たは4)、食欲不振、悪心、疲労(例えば、CTCAEグレード3または4)、間質性肺
炎(例えば、CTCAEグレード2、3、または4)、掻痒および粘膜炎が挙げられる。
増殖性疾患に罹患している患者におけるそのようなマイナスの副作用をどのように判定す
るかは、例えば、それ全体として参照により本明細書に組み込まれる国立癌研究所の有害
作用共通毒性基準(NCI Common Toxicity Criteria for Adverse Effects)、3版(http
://ctep.cancer.gov/forms/CTCAEv3.pdf)を用いてそのような患者を判定することが当業
者には理解されている。
従って、1つの態様において、本発明は、それを必要としている患者における増殖性疾
患を治療する方法であって、第一に、1日当たり約60から約120mgの治療有効量で
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩をそれを必要としているそのようなヒ
ト患者に投与するステップ、第二に、前記ヒト患者に1日当たり約60mgから約120
mgの投与後に、前記患者が、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の投与
後の、好中球減少症、血小板減少症、血清クレアチン、ビリルビン増加、無症候性アミラ
ーゼおよび/またはリパーゼ上昇、気分の変容、神経毒性、高血糖症、発疹、下痢、食欲
不振、悪心、疲労、間質性肺炎、掻痒および粘膜炎から選択される状態を有することを判
定するステップ、および第三に、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の投
与量を、1日当たり約60mgから約120mgを任意の7日間の内で連続して5日間に
引き下げるステップを含む方法に関する。
好ましい実施形態において、ヒト患者は、1日当たり約100mgの式(I)の化合物
または薬学的に許容されるその塩を、任意の7日間の内で連続して5日間にわたって投与
される。
さらなる実施形態において、本発明は、それを必要としている患者における増殖性疾患
を治療する方法であって、第一に、1日当たり約60から約120mgの量で式(I)の
化合物または薬学的に許容されるその塩をそれを必要としているヒト患者に投与するステ
ップ、第二に、前記ヒト患者に1日当たり約60mgから約120mgの投与後に、前記
患者が、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の投与後の、好中球減少症、
血小板減少症、血清クレアチン、ビリルビン増加、無症候性アミラーゼおよび/またはリ
パーゼ上昇、気分の変容、神経毒性、高血糖症、発疹、下痢、食欲不振、悪心、疲労、間
質性肺炎、掻痒および粘膜炎から選択される状態を有することを判定するステップ、およ
び第三に、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の投与量を、1日当たり約
60mgから約120mgを任意の7日間の内で連続して5日間に引き下げるステップを
含み、好中球減少症、血小板減少症、血清クレアチン、ビリルビン増加、無症候性アミラ
ーゼおよび/またはリパーゼ上昇、気分の変容、神経毒性、高血糖症、発疹、下痢、食欲
不振、悪心、疲労、間質性肺炎、掻痒および粘膜炎から選択される状態が、軽減または治
療される方法に関する。
増殖性疾患の治療で使用するための医薬の調製における式(I)の化合物または薬学的
に許容されるその塩の使用であって、約60から約120mgの式(I)の化合物の治療
有効量を含む医薬が、それを必要としているヒト患者に任意の7日間の内で連続して5日
間にわたって投与される使用。
増殖性疾患の治療で使用するための式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩
の使用であって、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を約60から約12
0mgの治療有効量で任意の7日間の内で連続した5日間にわたって投与することを含む
使用。
上で記載した任意の方法で使用するための式(1)の化合物または薬学的に許容される
その塩の使用。
式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩が、約60から約120mgの治療
有効量で任意の7日間の内で連続した5日間にわたって投与される、増殖性疾患の治療で
使用するための式(1)の化合物または薬学的に許容されるその塩。
上で記載した任意の方法で使用するための式(1)の化合物または薬学的に許容される
その塩。
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を、約60から約120mgの式(
I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の治療有効量で任意の7日間の内で連続し
て5日間にわたって投与することを含み、式(I)の化合物または薬学的に許容されるそ
の塩が少なくとも1つのさらなる治療剤と組み合わせて投与される治療レジメン。
本発明で使用するための抗癌剤としては、以下に記載されている1つまたは複数の下記
のものが挙げられるが、それらに限定されない:
A.キナーゼ阻害剤:本発明の組成物との関連で抗癌剤として使用するためのキナーゼ
阻害剤としては、上皮増殖因子受容体(EGFR)キナーゼ阻害剤、例えばゲフィチニブ
(米国特許第5,457,105号、米国特許第5,616,582号、および米国特許
第5,770,599号)、ZD−6474(WO01/32651)、エルロチニブ(
Tarceva(登録商標)、米国特許第5,747,498号およびWO96/303
47)、およびラパチニブ(米国特許第6,727,256号およびWO02/0255
2)等の小分子キナゾリン類;SU−11248(WO01/60814)、SU541
6(米国特許第5,883,113号およびWO99/61422)、SU6668(米
国特許第5,883,113号およびWO99/61422)、CHIR−258(米国
特許第6,605,617号および米国特許第6,774,237号)、バタラニブまた
はPTK−787(米国特許第6,258,812号)、VEGFトラップ(WO02/
57423)、B43ゲニステイン(WO096/06116)、フェンレチニド(レチ
ノイン酸p−ヒドロキシフェニルアミン)(米国特許第4,323,581号)、IM−
862(WO02/62826)、ベバシズマブまたはアバスチン(登録商標)(WO9
4/10202)、KRN−951、3−[5−(メチルスルホニルピペラジンメチル)
−インドリル]−キノロン、AG−13736およびAG−13925、ピロロ[2,1
−f][1,2,4]トリアジン、ZK−304709、Veglin(登録商標)、V
MDA−3601、EG−004、CEP−701(米国特許第5,621,100号)
、Cand5(WO04/09769)を含めた血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)
キナーゼ阻害剤;Erb2チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、ペルツズマブ(WO01/
00245)、トラスツズマブ、およびリツキシマブなど;Aktタンパク質キナーゼ阻
害剤、例えば、RX−0201など;タンパク質キナーゼC(PKC)阻害剤、例えば、
LY−317615(WO95/17182)、およびペリフォシン(米国特許出願公開
第2003/171303号)など;WO03/82272に開示されているソラフェニ
ブ(BAY43−9006)、ARQ−350RP、LErafAON、BMS−354
825、AMG−548、およびその他を含めたRaf/Map/MEK/Rasキナー
ゼ阻害剤;線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)キナーゼ阻害剤;CYC−202また
はロスコビチンを含めた細胞依存性キナーゼ(CDK)阻害剤(WO97/20842お
よびWO99/02162);血小板由来増殖因子受容体(PGFR)キナーゼ阻害剤、
例えば、CHIR−258、3G3mAb、AG−13736、SU−11248および
SU6668など;Bcr−Ablキナーゼ阻害剤および融合タンパク質、例えばSTI
−571またはグリーベック(登録商標)(イマチニブ)など;mTORキナーゼ阻害剤
、例えば、エベロリムスなどが挙げられる。
B.抗エストロゲン剤:本発明の組成物と一緒に抗癌療法において使用するためのエス
トロゲン標的薬剤としては、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェンを含めた選
択的エストロゲン受容体調節薬(SERMs);アリミデックス(登録商標)またはアナ
ストロゾールを含めたアロマターゼ阻害剤;レトロゾール;フェソロデックス(登録商標
)またはフルベストラントを含めたエストロゲン受容体ダウンレギュレータ(ERDs)
が挙げられる。
C.抗アンドロゲン薬:本発明の組成物と一緒に抗癌療法において使用するための抗ア
ントロゲン薬剤としては、フルタミド、ビカルタミド、フィナステリド、アミノグルテタ
ミド(aminoglutethamide)、ケトコナゾール、およびコルチコステロイドが挙げられる
D.その他の阻害剤:本発明の組成物と一緒に抗癌剤として使用するためのその他の阻
害剤としては、ティピファニブまたはR−115777(米国特許出願公開第2003/
134846号およびWO97/21701)、BMS−214662、AZD−340
9、およびFTI−277を含めたタンパク質ファルネシル基転移酵素阻害剤;メルバロ
ンおよびジフロモテカン(BN−80915)を含めたトポイソメラーゼ阻害剤;SB−
743921およびMKI−833を含めた***期キネシン紡錘タンパク質(KSP);
プロテアーゼ修飾因子、例えば、ボルテゾミブまたはベルケイド(登録商標)(米国特許
第5,780,454号)、XL−784など;ならびに非ステロイド系抗炎症薬I(N
SAIDs)を含めたシクロオキシゲナーゼ2(COX−2)阻害剤、が挙げられる。
E.癌化学療法薬:本発明の組成物と一緒に抗癌剤として使用するための特定の癌化学
療法剤としては、アナストロゾール(アリミデックス(登録商標))、ビカルタミド(カ
ソデックス(登録商標))、硫酸ブレオマイシン(ブレノキサン(登録商標))、ブスル
ファン(ミレラン(登録商標))、ブスルファン注射薬(ブスルフェクス(登録商標))
、カペシタビン(ゼローダ(登録商標))、N4−ペントキシカルボニル−5−デオキシ
−5−フルオロシチジン、カプロプラチン(パラプラチン(登録商標))、カルムスチン
(BiCNU(登録商標))、クロラムブシル(ロイケラン(登録商標))、シスプラチ
ン(プラチノール(登録商標))、クラドリビン(ロイスタチン(登録商標))、シクロ
ホスファミド(シトキサン(登録商標)またはNeosar(登録商標))、シタラビン
、シトシンアラビノシド(Cytosar−U(登録商標))、シトラビンリポソーム注
射薬(デポサイト(登録商標))、ダカルバジン(DTIC−Dome(登録商標))、
ダクチノマイシン(アクチノマイシンD、コスメガン(Cosmegan))、ダウノルビシンヒ
ドロクロリド(Cerubidine(登録商標))、クエン酸ダウノルビシンリポソー
ム注射薬(DaunoXome(登録商標))、デキサメサゾン、ドセタキセル(タキソ
テール(登録商標)、米国特許公開広報第2004/073044号)、ドキソルビシン
ヒドロクロリド(アドリアマイシン(登録商標)、ルベックス(登録商標))、エトポシ
ド(ベプシド(登録商標))、フルダラビンホスフェート(フルダラ(登録商標))、5
−フルオロウラシル(Adrucil(登録商標)、Efudex(登録商標))、フル
タミド(Eulexin(登録商標))、テザシチビン、ゲムシタビン(ジフルオロデオ
キシシチジン)、ヒドロキシウレア(ハイドレア(登録商標))、イダルビシン(イダマ
イシン(登録商標))、イホスファミド(IFEX(登録商標))、イリノテカン(Ca
mptosar(登録商標))、L−アスパラギナーゼ(ELSPAR(登録商標))、
ロイコボリンカルシウム、メルファラン(アルケラン(登録商標))、6−メルカプトプ
リン(Purinethol(登録商標))、メトトレキサート(Folex(登録商標
))、ミトキサントロン(Novantrone(登録商標))、ミロタルグ、パクリタ
キセル(タキソール(登録商標))、フェニックス(イットリウム90/MX−DTPA
)、ペントスタチン、カルムスチンインプラントを伴うポリフェプロサン20(グリアデ
ル(登録商標))、クエン酸タモキシフェン(ノルバデックス(登録商標))、テニポシ
ド(Vumon(登録商標))、6−チオグアニン、チオテパ、チラパザミン(Tira
zone(登録商標))、注射用塩酸トポテカン(Hycamptin(登録商標))、
ビンブラスチン(Velban(登録商標))、ビンクリスチン(オンコビン(登録商標
))、およびビノレルビン(ナベルビン(登録商標))、が挙げられる。
F.アルキル化剤:本発明の組成物と一緒に抗癌療法に向けて使用するためのアルキル
化剤としては、VNP−40101Mまたはクロレチジン、オキサリプラチン(米国特許
第4,169,846号、WO03/24978およびWO03/04505)、グルフ
ォスファミド、マフォスファミド、エトポフォス(米国特許第5,041,424号)、
プレドニムスチン;トレオスルファン;ブスルファン;イロフルベン(アシルフルベン)
;ペンクロメジン;ピラゾロアクリジン(PD−115934);O6−ベンジルグアニ
ン;デシタビン(5−アザ−2−デオキシシチジン);ブロスタリシン;マイトマイシン
C(MitoExtra);TLK−286(Telcyta(登録商標));テモゾロ
ミド;トラバクテジン(米国特許第5,478,932号);AP−5280(シスプラ
チンのプラチネート製剤);ポルフィロマイシン;およびクレアラジド(メクロエタミン
)が挙げられる。
G.キレート化剤:本発明の組成物と一緒に抗癌療法に向けて使用するためのキレート
化剤としては、テトラチオモリブデート(WO01/60814);RP−697;キメ
ラT84.66(cT84.66);ガドフォスベセット(バソビスト(登録商標));
デフェロキサミン;および場合により電気穿孔法(EPT)と組み合わせたブレオマイシ
ンが挙げられる。
H.生体応答修飾物質:本発明の組成物と一緒に抗癌療法に向けて使用するための免疫
調節剤等の生体応答修飾物質としては、スタウロスポリンおよびUCN−01、CEP−
701およびミドスタウリンを含めたそれらの大環状の類似体(WO02/30941、
WO97/07081、WO89/07105、米国特許第5,621,100号、WO
93/07153、WO01/04125、WO02/30941、WO93/0880
9、WO94/06799、WO00/27422、WO96/13506およびWO8
8/07045参照);スクアラミン(WO01/79255);DA−9601(WO
98/04541および米国特許第6,025,387号);アレムツズマブ;インター
フェロン類(例えばIFNN−a、IFN−bなど);インターロイキン類、特にIL−
2またはアラデスロイキンならびにIL−1、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6
、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、および天然ヒ
ト配列の70%を超えるアミノ酸配列を有するその活性生物学的変異体;アルトレタミン
(Hexalen(登録商標));SU101またはレフルノミド(WO04/0683
4および米国特許第6,331,555号);イミダゾキノリン類、例えばレスキモドお
よびイミキモド(米国特許第4,689,338号、第5,389,640号、第5,2
68,376号、第4,929,624号、第5,266,575号、第5,352,7
84号、第5,494,916号、第5,482,936号、第5,346,905号、
第5,395,937号、第5,238,944号、および5,525,612号);お
よびベンズアゾール類、アントラキノン類、チオセミカルバゾン類、ならびにトリプタン
スリン類(WO04/87153、WO04/64759、およびWO04/60308
)を含めたSMIPsが挙げられる。
I.癌ワクチン:本発明の組成物と一緒に使用するための抗癌ワクチンとしては、Av
icine(登録商標)(Tetrahedron Lett. 26: 2269-70(1974));またはエゴボマブ
(OvaRex(登録商標));Theratope(登録商標)(STn−KLH);
黒色腫ワクチン;Rasタンパク質の5種の変異を指向するGI−4000シリーズ(G
I−4014、GI−4015およびGI−4016);GlioVax−1;Mela
Vax;Advexin(登録商標)またはINGN−201(WO95/12660)
;HPV−16 E7をコードするSig/E7/LAMP−1;MAGE−3ワクチン
またはM3TK(WO94/05304);HER−2VAX;腫瘍に特異的T細胞を刺
激するACTIVE;GM−CSF癌ワクチン;およびリステリア(Listeria)菌ベース
のワクチン、が挙げられる。
J.アンチセンス療法:本発明の組成物と一緒に使用するための抗癌剤としては、アン
チセンス組成物、例えばAEG−35156(GEM−640);AP−12009およ
びAP−11014(TGF−ベータ2特異的アンチセンスオリゴヌクレオチド類);A
VI−4126;AVI−4557;AVI−4472;オブリメルセン(ゲナセンス(
登録商標));JFS2;アプリノカルセン(WO97/29780);GTI−204
0(R2リボヌクレオチドレダクターゼmRNAアンチセンスオリゴ)(WO98/05
769);GTI−2501(WO98/05769);リポソーム封入c−Rafアン
チセンスオリゴデオキシヌクレオチド(LErafAON)(WO98/43095);
およびSirna−027(VEGFR−1 mRNAを標的とするRNAiベースの治
療剤)が挙げられる。
コード番号、一般名または商標名によって同定される薬物物質の構造は、インターネッ
ト、標準的概論「The Merck Index」の現版から、またはデータベース、例えば、Patents
International、例えば、IMS World Publications、または上記および下記の出版物から
見つけることができる。それらの対応する内容は、参照により本明細書に組み込まれてい
る。
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩および少なくとも1つのさらなる治
療剤との組合せにより治療され得る増殖性疾患の例としては、上記のものが挙げられるが
それらに限定されない。本発明の組合せにおいて、式(I)の化合物または薬学的に許容
されるその塩は、約60mgから約120mgまで、好ましくは100mgの投与量で、
任意の7日間の連続した5日間にわたって毎日投与される。
前記組合せの投与は、本発明の組合せにおいて使用される薬学的に活性な成分の1つだ
けを適用する単独療法と比較して有益な効果、例えば、いずれかの単独療法と比較して、
治療効果、例えば、症状の軽減をする、進行を遅延するまたは阻止することに関して、例
えば、相乗治療効果だけでなく、さらなる驚くべき有益な効果、例えば、より少ない副作
用、改善された生活の質、または減少した病的状態をもたらすことができる。
さらなる利益は、より少ない用量の前記組合せの活性成分が使用され得ること、例えば
、必要な投薬量が多くの場合より少ないだけでなく、より少ない頻度で適用される、また
は組合せのパートナーの1つの単独で見られる副作用の発生を減らすために使用され得る
ことである。これは、治療される患者の要望および必要条件と一致する。
本発明の組合せが、本明細書で前に記載されている有益な効果をもたらすことは、確立
されたテストモデルによって示すことができる。当業者であれば、そのような有益な効果
を証明するための関係するテストモデルを選択することが十分に可能である。本発明の組
合せの薬理学的活性は、例えば、臨床試験においてまたは原則的に下文に記載されている
試験手順において実証され得る。
適切な臨床試験は、特に、例えば、腫瘍疾患、例えば乳癌を含めた増殖性疾患による患
者における例えばオープンラベルの用量増加試験である。そのような試験は、特に本発明
の組合せの治療剤の相乗効果を立証する。増殖性疾患に対する有益な効果は、当業者には
そのようなものとして知られているこれらの試験の結果により直接断定され得る。そのよ
うな試験は、特に、治療剤を使用する単独療法および本発明の組合せの効果を比較するの
に適切であり得る。1つの実施形態において、式(I)のホスファチジルイノシトール3
−キナーゼ阻害剤化合物、例えば化合物Aの用量は、最大許容投与量に到達するまで段階
的に増加され、組合せのパートナーは、固定用量で投与される。別法では、式(I)のホ
スファチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤化合物、例えば化合物Aは固定用量で投与
されることができ、組合せパートナーの用量が段階的に増加され得る。各患者は、ホスフ
ァチジルイノシトール3−キナーゼ阻害剤の用量を毎日または間欠的のいずれかで受ける
ことができる。その治療の効力は、例えば、12週、18週または24週後の6週毎の症
状のスコアの評価によるそのような試験において判定され得る。
増殖性疾患の治療でそれを必要としているヒト患者において使用するための医薬組成物
であって、治療有効量の約60から約120mgの式(I)の化合物または薬学的に許容
されるその塩を1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と共に含み、任意の7日間の
内で連続した5日間にわたって投与される医薬組成物。
腸内または非経口投与のための式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を、
単独または少なくとも1つのさらなる治療剤(即ち、組合せパートナー)と組み合わせて
含む医薬組成物は、例えば、単位剤形、例えば、糖衣錠、錠剤、カプセル剤もしくは座薬
、またはアンプル剤などである。別段の断りのない限り、これらは、それ自体知られてい
るやり方、例えば、さまざまな従来型の混合、粉砕、顆粒化、糖衣、溶解、凍結乾燥プロ
セス、または当業者には容易にわかる製作技術によって調製される。
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を単独でまたは少なくとも1つのさ
らなる治療剤と組み合わせて含む単位剤形は、カプセルの内側に入れられた微小錠剤の形
態をした例えばゼラチンカプセルであり得る。このため、医薬製剤で使用されるときのゼ
ラチンカプセルは、Pfizerから入手できるCAPSUGELとして知られる硬ゼラ
チンカプセルのように使用され得る。
本発明の医薬組成物は、医薬品のために使用される付加的な従来型のキャリアまたは賦
形剤を場合によってさらに含むことができる。そのようなキャリアの例としては、崩壊剤
、結合剤、潤滑剤、流動促進剤、安定剤、ならびに充填剤、希釈剤、着色剤、香料、およ
び保存料が挙げられるがこれらに限定されない。当業者であれば、剤形の特定の望ましい
特性に関して、定型の実験によりおよび何らの過度な負担なしで1つまたは複数の上記の
キャリアを選択することができる。使用される各キャリアの量は、当技術分野では通常の
範囲内で変動し得る。全て参照により本明細書に組み込まれている以下の参考文献は、経
口剤形を製剤化するために使用される技術および賦形剤を開示している。医薬品賦形剤便
覧(Pharmaceutical Excipients)、第4版、Roweら編、American Pharmaceuticals Asso
ciation (2003);およびRemington:薬学の化学および実践(Science and Practice of P
harmacy)、第20版、Gennaro編、Lippincott Williams & Wilkins (2003)を参照。
これらの任意の追加的な従来型のキャリアは、1つまたは複数の従来型のキャリアを溶
融造粒の前にまたは途中で最初の混合物中に組み込むことによるかまたは1つまたは複数
の従来型のキャリアを顆粒と経口剤形中で組み合わせることによるかの何れかによって経
口剤形中に組み込まれ得る。後の実施形態において、組み合わされた混合物は、例えばV
ブレンダーによりさらにブレンドされ、その後、錠剤、例えばモノリシック錠剤に圧縮ま
たは成型され、カプセルによって封入され、または小袋中に充填される。
薬学的に許容される崩壊剤の例としては、デンプン;粘土;セルロース;アルギン酸塩
;ガム;架橋ポリマー、例えば架橋ポリビニルピロリドンまたはクロスポビドン、例えば
International Specialty Products(ウェーン、ニュ
ージャージー州)からのPOLYPLASDONE XL;架橋カルボキシメチルセルロ
ースナトリウムまたはクロスカルメロースナトリウム、例えばFMCからのAC−DI−
SOL;および架橋カルボキシメチルセルロースカルシウム;大豆多糖類;ならびにグア
ーガムが挙げられるがこれらに限定されない。この崩壊剤は、組成物の重量で約0%から
約10%までの量で存在することができる。1つの実施形態において、この崩壊剤は、組
成物の重量で約0.1%から約5%までの量で存在する。
薬学的に許容される結合剤の例としては、デンプン;セルロースおよびそれらの誘導体
、例えば、微結晶性セルロース、例えばFMC(フィラデルフィア、ペンシルベニア州)
からのAVICEL PH、Dow Chemical Corp.(ミッドランド、ミ
シガン州)からのヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシエチルセルロースおよびヒド
ロキシプロピルメチルセルロースMETHOCEL;スクロース;デキストロース;コー
ンシロップ;多糖類;ならびにゼラチンが挙げられるがこれらに限定されない。この結合
剤は、組成物の重量で約0%から約50%、例えば2〜20%の量で存在することができ
る。
薬学的に許容される潤滑剤および薬学的に許容される流動促進剤の例としては、コロイ
ド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、デンプン、タルク、第三リン酸カルシウム、ステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、酸化マグネシウム、ポリエチレングリコール、粉末セルロースおよび微結晶性セ
ルロースが挙げられるがこれらに限定されない。この潤滑剤は、組成物の重量で約0%か
ら約10%までの量で存在することができる。1つの実施形態において、この潤滑剤は、
組成物の重量で約0.1%から約1.5%までの量で存在することができる。流動促進剤
は、重量で約0.1%から約10%までの量で存在することができる。
薬学的に許容される充填剤および薬学的に許容される希釈剤の例としては、精製粉末砂
糖、圧縮糖、デキストレート、デキストリン、デキストロース、ラクトース、マンニトー
ル、微結晶性セルロース、粉末セルロース、ソルビトール、スクロースおよびタルクが挙
げられるがこれらに限定されない。充填剤および/または希釈剤は、例えば、組成物の重
量で約0%から約80%までの量で存在することができる。
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を1つまたは複数の薬学的に許容さ
れる薬学的に許容される賦形剤と共に含む医薬組成物を、前記組成物を約60から約12
0mgの治療有効量で任意の7日間の内で連続した5日間にわたって投与する使用説明書
と組み合わせて含むパッケージ。
本発明の式(I)の化合物の投与レジメンの有用性は、生体外で、動物試験法でならび
にクリニック調査において実証され得る。例えば、本発明による式(I)の化合物の有用
性は、下文に記載されている方法に従って実証され得る。
進行性固形腫瘍を有する患者の治療のための単独療法において1日1回100mgの初
期量で化合物Aまたはそれの塩酸塩を用いるオープンラベル臨床試験が検討される。
患者は、進行性固形腫瘍の存在について最初に検査される。検査後、患者は、100m
gの化合物Aまたはそれの塩酸塩を臨床試験期間を通して1日1回、経口投薬形態で投与
される。患者は、化合物Aまたはそれの塩酸塩を投与され、医師により所定期間にわたっ
て疾患の進行、死亡、同意の撤回または無増悪生存期間まで評価される。試験期間中、患
者は、好中球減少症、血小板減少症、血清クレアチン、ビリルビン増加、無症候性アミラ
ーゼおよび/またはリパーゼ上昇、気分の変容、神経毒性、高血糖症、発疹、下痢、食欲
不振、悪心、疲労、間質性肺炎、掻痒および粘膜炎から選択されるマイナスの副作用の罹
患率について診断される。患者にとって不利な重症度での1つまたは複数のこれらのマイ
ナスの副作用の医師の診断と同時に、患者は、約100mgの化合物Aまたは塩酸塩を含
む化合物Aまたは塩酸塩の修正された投与レジメンにより試験期間の終わりまで、任意の
7日間の内で連続した5日間にわたって毎日投与される。主要評価項目は、無増悪生存期
間および奏効率である。
ホルモン受容体陽性(+)転移性乳癌を有する更年期以降の患者のための化合物Aの塩
酸塩単独および治療剤レトロゾールと組み合わせて使用するオープンラベルのランダム化
された多施設臨床試験が検討される。患者は、安全性プロフィール/認容性および予備的
抗腫瘍効果について評価される。
患者は、彼らが以下の基準に合う場合、試験に組み込まれる:18才以上の年齢;EC
OG全身状態が0〜1;免疫組織化学による臨床病期IV浸潤性乳癌腫に罹患している(
エストロゲン受容体(ER)陽性またはプロゲステロン受容体(PR)陽性);平均余命
が6ヶ月以上;適切な血液、肝および腎機能(好中球絶対数(ANC)が1500/mm
以上、血小板数が100,000mm以上、HgBが9g/dL以上、クレアチンが
正常値上限の1.5倍以下、ビリルビンが正常値上限の1.5倍以下、肝臓転移が存在し
ない場合血清グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ(SGOT)、血清グルタミ
ン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)が正常値上限値の2.5倍以下、肝臓転
移が存在する場合SGOT、SGPTアルカリ性ホスファターゼが正常値上限の5倍以下
);経口医薬を飲み込み、保持することができる;前の浸潤癌の疾患が5年を超えて存在
しない(インサイツでの皮膚癌または子宮頸癌の基底もしくは扁平上皮癌を除く)。患者
は、放射線療法が試験の前の2週間以内に完了し、この放射線治療によって誘発された毒
性から回復している(グレード1以下)限りは痛みのある骨転移または切迫骨折の領域に
併用の放射線療法を受けることができる。更年期以降の女性対象は、プロトコール登録の
前に以下の何れかによって定義される: 年齢が少なくとも55歳の対象;年齢が55歳
より下で、少なくとも12ヶ月にわたって無月経または卵胞刺激ホルモン(FSH)値が
IU/L以上であり、エストラジオールレベルが20IU/L以下である;先立つ両側卵
巣摘出術;少なくとも6ヶ月に及ぶ先立つ無月経での放射線去勢;黄体形成ホルモン放出
ホルモン(LHRH)アゴニストの12ヶ月を超える現行使用。
患者は、彼らが以下のいずれかがあてはまる場合、試験から除外される:局所的に再発
する切除可能な乳癌;試験のスクリーニングの前に12ヶ月を超えるLHRHアゴニスト
使用が不可能な閉経期前の女性、妊娠しているまたは授乳中の女性;消化管の機能に著し
く影響を及ぼす何らかの吸収不良症候群;登録前の5年以内のその他の悪性腫瘍の経歴(
完全に切除可能な黒色腫ではない皮膚癌または治療が成功した上皮内癌の経歴を有する対
象を除く);グルコースが160mg/kLを超えまたはHgBA1cが7.5を超える
患者;プロトコールにおいて特定されているもの以外の併用抗癌療法(試験の初回投与の
少なくとも1週間前に中止することならびにグレード1以下まで毒性が回復(脱毛症を除
く)しており、治験薬に対する試験の少なくとも2週間前であること);PI3K阻害剤
による療法前;何らかの禁止された併用医薬の使用;親の抗生物質を必要とする進行中ま
たは活動性の感染症、肺機能の障害(慢性閉塞性肺疾患(COPD)がグレード2を超え
、肺の状態が酸素療法を必要としている)、症候性うっ血性心不全(ニューヨーク心臓協
会(the New York Heart Association)の心臓疾患に対する分類のクラスIIIまたはI
V)、不安定狭心症、血管形成、6ヶ月以内のステント挿入または心筋梗塞、管理不良高
血圧(適切な医療支援にもかかわらず1週間または2週間後の2回の連続した測定で見出
される160mmHgを超える最高血圧または100mmHgを超える最低血圧)、臨床
的に有意な心不整脈[多源性心室性期外収縮、二段脈、三段脈、徴候のあるまたは治療を
必要とする心室頻拍(国立癌研究所−有害事象に対する一般専門用語基準、バージョン4
.0、グレード3)]、心電図(EKG)をスクリーニングする際のQTcFが480ミ
リ秒以上、を含むがこれらに限定されない制御されていない併発性の病気;2以上のリー
ドにおける1.5mm以上のST降下または上昇;CTCAEグレード2以上の何らかの
原因の下痢;患者の安全を危うくするか試験要件の順守を制限する精神病/社会情勢;ま
たは症候性の脳転移を有する患者(脳転移の経歴を有する患者は放射線治療の完了から3
週間およびステロイド漸減から4週間を超えて臨床的に安定していなければならない)。
治験責任医師または精神医学者により判断された以下の気分障害を有する患者は、同様
に除外される:医学的に文書化された経歴または活発な大うつ病エピソードの経歴;双極
性障害(IまたはII)、強迫性障害、統合失調症、自殺未遂もしくは観念化の経歴、ま
たは殺人念慮(他人に危害を加える差し迫ったリスク);あるいはCTCAEグレード3
以上の不安症。
試験の第一段階においては、化合物Aの塩酸塩の安全性および認容性が、ホルモン受容
体陽性(+)転移性乳癌を有する更年期以降の患者が調査される中で、治療剤レトロゾー
ルと組み合わせて評価される。化合物A単独の塩酸塩の最大許容投与量は、経口で2.5
mg/日で投与されるレトロゾールと組み合わせて1日当たり100mg、1日当たり8
0mg、および1日当たり50mgの投与量で決定される。
試験の第二段階においては、ホルモン受容体陽性(+)転移性乳癌を有する更年期以降
の患者の治療のためのレトロゾールと組み合わせた化合物Aの塩酸塩の抗癌効果が調査さ
れる。患者は、化合物Aの塩酸塩およびレトロゾールを、第一段階(医療群A)における
最大耐量(MTD)内にあると確認されている1日投与量で投与される。
1つのさらなる実験の医療群(医療群C)においては、患者は経口による60、80ま
たは100mgの量の化合物Aの塩酸塩の1日投与量が、経口で2.5mg/日で投与さ
れるレトロゾールと組み合わせて、週毎に月曜から金曜だけ投与される。
全ての患者は、好中球減少症、血小板減少症、血清クレアチン、ビリルビン増加、無症
候性アミラーゼおよび/またはリパーゼ上昇、気分の変容、神経毒性、高血糖症、発疹、
下痢、食欲不振、悪心、疲労、間質性肺炎、掻痒および粘膜炎、を含むがこれらに限定さ
れないマイナスの副作用について評価される。
第二段階に対する第二のアウトカムは、進行無しの生存および反応である。
上記の実験に続いて、51人の患者が登録され、49人がアロマターゼ阻害剤療法後に
進行した。年齢の中央値は56才であり、患者の95%は骨への転移であり、70%は、
内臓転移であった。以下の中間集計が得られた:
Figure 2018108998
Figure 2018108998
経口で2.5mg/日で投与されるレトロゾールと組み合わせて、経口により60、8
0または100mgが週毎に月曜日から金曜日にだけ投与される投与レジメンにより治療
されたそのような患者は、経口で2.5mg/日で投与されるレトロゾールと組み合わせ
て、経口で1日当たり100mg、経口で1日当たり80mg、および経口で1日当たり
50mgの投与を受けるそのような患者と比較して改善された副作用または毒性を有した
ことが示されている。

Claims (15)

  1. 増殖性疾患の治療を必要としているヒト患者における増殖性疾患の治療方法であって、
    前記ヒト患者に、式(I)
    Figure 2018108998
    (式中、WがCRまたはNであり、
    は、
    (1)水素、
    (2)シアノ、
    (3)ハロゲン、
    (4)メチル、
    (5)トリフルオロメチル、
    (6)スルホンアミド、
    からなる群から選択され、
    が、
    (1)水素、
    (2)シアノ、
    (3)ニトロ、
    (4)ハロゲン、
    (5)置換および非置換アルキル、
    (6)置換および非置換アルケニル、
    (7)置換および非置換アルキニル、
    (8)置換および非置換アリール、
    (9)置換および非置換ヘテロアリール、
    (10)置換および非置換ヘテロシクリル、
    (11)置換および非置換シクロアルキル、
    (12)−COR1a
    (13)−CO1a
    (14)−CONR1a1b
    (15)−NR1a1b
    (16)−NR1aCOR1b
    (17)−NR1aSO1b
    (18)−OCOR1a
    (19)−OR1a
    (20)−SR1a
    (21)−SOR1a
    (23)−SONRla1b
    からなる群から選択され、
    1aおよびR1bは、
    (a)水素、
    (b)置換または非置換のアルキル、
    (c)置換および非置換のアリール、
    (d)置換および非置換のヘテロアリール、
    (e)置換および非置換のヘテロシクリル、および
    (f)置換および非置換のシクロアルキル、
    からなる群から独立して選択され、
    は、
    (1)水素、
    (2)シアノ、
    (3)ニトロ、
    (4)ハロゲン、
    (5)ヒドロキシ、
    (6)アミノ、
    (7)置換および非置換のアルキル、
    (8)−COR2a、および
    (9)−NR2aCOR2b
    からなる群から選択され、
    2aおよびR2bは、
    (a)水素、および
    (b)置換または非置換のアルキル、
    からなる群から独立して選択され、
    は、
    (1)水素、
    (2)シアノ、
    (3)ニトロ、
    (4)ハロゲン、
    (5)置換および非置換アルキル、
    (6)置換および非置換アルケニル、
    (7)置換および非置換アルキニル、
    (8)置換および非置換アリール、
    (9)置換および非置換ヘテロアリール、
    (10)置換および非置換ヘテロシクリル、
    (11)置換および非置換シクロアルキル、
    (12)−COR3a
    (14)−NR3a3b
    (13)−NR3aCOR3b
    (15)−NR3aSO3b
    (16)−OR3a
    (17)−SR3a
    (18)−SOR3a
    (19)−SO3a
    からなる群から選択され、
    3aおよびR3bは、
    (a)水素、
    (b)置換または非置換のアルキル、
    (c)置換および非置換のアリール、
    (d)置換および非置換のヘテロアリール、
    (e)置換および非置換のヘテロシクリル、および
    (f)置換および非置換のシクロアルキル、
    からなる群から独立して選択され、および
    は、
    (1)水素、および
    (2)ハロゲン
    からなる群から選択される)
    の化合物または薬学的に許容されるその塩を、1日当たり約60から約120mgの治療
    有効量で任意の7日間の内で連続して5日間投与することを含む方法。
  2. 増殖性疾患を治療する方法であって、第一に、1日当たり約60から約120mgの治
    療有効量で請求項1に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩をそれを
    必要としているヒト患者に投与するステップ、第二に、前記ヒト患者に1日当たり約60
    mgから約120mgの投与後に、前記患者が、前記式(I)の前記化合物または薬学的
    に許容されるその塩の投与後の、好中球減少症、血小板減少症、血清クレアチン、ビリル
    ビン増加、無症候性アミラーゼおよび/またはリパーゼ上昇、気分の変容、神経毒性、高
    血糖症、発疹、下痢、食欲不振、悪心、疲労、間質性肺炎、掻痒および粘膜炎から選択さ
    れる状態を有することを判定するステップ、および第三に、前記式(I)の化合物または
    薬学的に許容されるその塩の投与量を、1日当たり約60mgから約120mgを任意の
    7日間の内で連続して5日間に引き下げるステップを含む方法。
  3. 式(I)の化合物が、5−(2,6−ジ−モルホリン−4−イル−ピリミジン−4−イ
    ル)−4−トリフルオロメチル−ピリジン−2−イルアミンである請求項1または2のい
    ずれか一項に記載の方法。
  4. 式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日当たり約100mgの治療
    有効量で任意の7日間の内で連続して5日間にわたって投与される請求項1または2のい
    ずれか一項に記載の方法。
  5. 増殖性疾患が、癌である請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  6. 増殖性疾患が、肺および気管支;前立腺;***;膵臓;結腸および直腸;甲状腺;肝臓
    および肝内胆管;肝細胞;胃;神経膠腫/神経膠芽腫;子宮内膜;黒色腫;腎臓および腎
    盂;膀胱;子宮体部;子宮頸部;卵巣;頭部および頸部;多発性骨髄腫;食道;急性骨髄
    性白血病;慢性骨髄性白血病;リンパ性白血病;骨髄性白血病;脳;口腔および咽頭;喉
    頭;小腸;非ホジキンリンパ腫;黒色腫;ならびに結腸絨毛腺腫からなる群から選択され
    るヒト癌である請求項9に記載の方法。
  7. 式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩が、少なくとも1つのさらなる治療
    剤と組み合わせて投与される請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  8. 増殖性疾患の治療で使用するための医薬の調製における請求項1または2に記載の式(
    I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用であって、約60から約120mg
    の式(I)の化合物を含む医薬が、それを必要としているヒト患者に任意の7日間の内で
    連続して5日間にわたって投与される使用。
  9. 式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩が、1日約100mgの治療有効量
    で任意の7日間の内で連続して5日間にわたって投与される請求項8に記載の使用。
  10. 増殖性疾患が、癌である請求項8に記載の使用。
  11. 増殖性疾患が、肺および気管支;前立腺;***;膵臓;結腸および直腸;甲状腺;肝臓
    および肝内胆管;肝細胞;胃;神経膠腫/神経膠芽腫;子宮内膜;黒色腫;腎臓および腎
    盂;膀胱;子宮体部;子宮頸部;卵巣;頭部および頸部;多発性骨髄腫;食道;急性骨髄
    性白血病;慢性骨髄性白血病;リンパ性白血病;骨髄性白血病;脳;口腔および咽頭;喉
    頭;小腸;非ホジキンリンパ腫;黒色腫;ならびに結腸絨毛腺腫からなる群から選択され
    るヒト癌である請求項8に記載の使用。
  12. 式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩が、少なくとも1つのさらなる治療
    剤と組み合わせて投与される請求項8に記載の使用。
  13. 請求項1または2に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を、約6
    0から約120mgの式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の量で任意の7
    日間の内で連続して5日間にわたって投与することを含み、式(I)の化合物または薬学
    的に許容されるその塩が少なくとも1つのさらなる治療剤と組み合わせて投与される治療
    レジメン。
  14. 増殖性疾患の治療でそれを必要としているヒト患者において使用するための医薬組成物
    であって、約60から約120mgの請求項1または2に記載の式(I)の化合物または
    薬学的に許容されるその塩を1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と共に含み、任
    意の7日間の内で連続して5日間にわたって投与される医薬組成物。
  15. 請求項1または2に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を1つま
    たは複数の薬学的に許容される薬学的に許容される賦形剤と共に含む医薬組成物を、前記
    組成物を約60から約120mgの量で任意の7日間の内で連続して5日間にわたって投
    与する使用説明書と組み合わせて含むパッケージ。
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