JP2018068816A - ホルムアルデヒド除去組成物およびその製造方法、ホルムアルデヒド除去シート - Google Patents

ホルムアルデヒド除去組成物およびその製造方法、ホルムアルデヒド除去シート Download PDF

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Abstract

【課題】安全性が高い環境調和型材料を用い、低コストで、長期間にわたり高いホルムアルデヒド除去効果を有するホルムアルデヒド除去組成物を提供する。
【解決手段】ホルムアルデヒド除去組成物12は、微細化セルロース及びホルムアルデヒド除去剤を含有する。ホルムアルデヒド除去シート1はホルムアルデヒド除去組成物12を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホルムアルデヒド除去組成物およびその製造方法、ホルムアルデヒド除去シートに関する。
シックハウス症候群は、化学物質過敏症の一種であり、原因となる化学物質が一定以上の濃度である建物等に入った際に様々な症状を発症することがある。原因物質であるホルムアルデヒドは、水素・炭素・酸素原子からなるHCHOという刺激臭のある無色の気体であり、発ガン性で、人体には口・皮膚から吸収され、様々な症状を起こすことがある。ホルムアルデヒドは、家具や建材の接着剤、塗料に用いられ、揮発することで長期間にわたり放出され、壁や家具、衣類等に再吸着することがある。
ホルムアルデヒド除去剤としては、例えば特許文献1に、ジグリコールアミンを固形の担体に担持したことを特徴とするアルデヒド類消臭剤組成物が開示されている。
また、例えば特許文献2には、(A)水溶性又は水分散性樹脂、(B)アルデヒド類吸着能を有する窒素含有化合物、及び(C)珪藻土、活性アルミナ、活性白土およびゼオライトから選ばれる少なくとも1種以上の顔料を含有し、(B)成分の塗料中の使用割合が0.1〜3重量%で、且つ(C)成分の含有量が樹脂固形分100重量部に対して5〜300重量部であることを特徴とする室内汚染対策用水性塗料が開示されている。
しかし、これらのホルムアルデヒド除去組成物は、ホルムアルデヒド除去効果を長期間にわたり維持することができないという問題があった。また、更なるホルムアルデヒド除去効果の向上が求められている。
一方、近年、化石資源の枯渇問題の解決を目指して、持続的に利用可能な環境調和型材料である天然高分子を用いた機能性材料の開発が盛んに行われている。例えば、生分解性を有する環境に優しい天然高分子材料としては、セルロース等の植物材料が知られている。植物や木材の主成分であるセルロースは、地球上に最も大量に蓄積された天然高分子材料である。セルロースは、木材中では、数十本以上のセルロース分子が束になり、高結晶性で、かつナノメートルオーダーの繊維径を持つ微細繊維(ミクロフィブリル)を形成している。さらに、多数の微細繊維が互いに水素結合してセルロース繊維を形成し、植物の支持体となっている。
このセルロース繊維を、繊維径がナノメートルオーダーになるまで微細化(ナノファイバー化)して利用する方法が知られている。例えば、N−オキシル化合物を酸化触媒として用い、セルロースの水酸基の一部を酸化して、カルボキシ基およびアルデヒド基からなる群から選ばれる少なくとも1つの官能基とする方法が知られている。この方法によれば、最大繊維径1000nm以下、かつ数平均繊維径が2nm〜150nmである、セルロースI型結晶構造を有する微細化セルロース(以下、「CSNF」と言うこともある。)が得られる(例えば、特許文献3参照)。
微細化セルロースの適用例としては、例えば、基材と、その上に形成され、少なくとも微細化セルロース、無機層状化合物および水溶性高分子を含む層とを備え、酸素等のガスバリア性を有する包装材料が知られている(例えば、特許文献4参照)。
特許第5794734号公報 特開2000−95980号公報 特開2008−1728号公報 特開2012−149114号公報
本発明の課題は、安全性が高い環境調和型材料を用い、低コストで、長期間にわたり高いホルムアルデヒド除去効果を有するホルムアルデヒド除去組成物を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の第一態様は、微細化セルロース及びホルムアルデヒド除去剤を含有するホルムアルデヒド除去組成物を提供する。本発明の第二態様は、本発明のホルムアルデヒド除去組成物を含むホルムアルデヒド除去シートを提供する。
本発明によれば、低コストで、安全性が高い環境調和型材料を用い、低コストで、長期に渡り安定してホルムアルデヒド吸着・分解するホルムアルデヒド除去効果を有するホルムアルデヒド除去組成物及びホルムアルデヒド除去フィルターを提供することができる。
実施形態のホルムアルデヒド除去シートを示す図である。
〔本発明の態様〕
本発明は下記の(1)〜(12)の各態様を有する。
(1)微細化セルロース及びホルムアルデヒド除去剤を含有するホルムアルデヒド除去組成物。
(2)前記微細化セルロースの数平均短軸径は1nm以上500nm以下であり、前記微細化セルロースの数平均長軸径は0.05μm以上50μm以下であり、前記微細化セルロースのグルコピラノース単位が有する五個のヒドロキシ基の少なくとも一個がカルボキシ基に置換されている(1)記載のホルムアルデヒド除去組成物。グルコピラノースはセルロースの繰り返し単位である。
(3)前記グルコピラノースのC6位のヒドロキシ基がカルボキシ基で置換されている(2)記載のホルムアルデヒド除去組成物。
(4)前記微細化セルロースは、前記カルボキシ基を0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下の範囲で含有する(2)または(3)記載のホルムアルデヒド除去組成物。
(5)前記カルボキシ基の対イオンとしてアンモニウムイオンまたは有機オニウムイオンを含む(2)〜(4)のいずれかに記載のホルムアルデヒド除去組成物。
(6)前記微細化セルロースの固形分濃度1質量%の分散液の光透過率が、光路長1cm、波長660nmで、分散媒の80%以上である(1)〜(5)のいずれかに記載のホルムアルデヒド除去組成物。
(7)ホルムアルデヒド除去剤が有機アルカリを含む(1)〜(6)のいずれかに記載のホルムアルデヒド除去組成物。
(8)前記ホルムアルデヒド除去剤がホルムアルデヒド分解酵素である(1)〜(7)のいずれかに記載のホルムアルデヒド除去組成物。
(9)抗菌材を更に含む(1)〜(8)のいずれかに記載のホルムアルデヒド除去組成物。
(10) (3)〜(9)のいずれかのホルムアルデヒド除去組成物の製造方法であって、微細化セルロースの製造工程として、N−オキシル化合物を用いてセルロースを酸化する工程を行い、前記N−オキシル化合物として、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルのいずれかを用いるホルムアルデヒド除去組成物の製造方法。
(11) (8)のホルムアルデヒド除去組成物の製造方法であって、微細化セルロースの存在下で微生物を培養する工程を経て前記ホルムアルデヒド分解酵素を得るホルムアルデヒド除去組成物の製造方法。
(12) (1)〜(9)のいずれかに記載されたホルムアルデヒド除去組成物を含むホルムアルデヒド除去シート。
〔本発明の態様についての説明〕
ここに開示する技術は、微細化セルロースを含有するホルムアルデヒド除去組成物に関する。近年、環境問題が注目される中、環境調和型材料の利用が求められている。安全性が高い環境調和型材料である微細化されたセルロースを用いることで、低コストで、ホルムアルデヒド除去効果が向上し、長期に渡り安定したホルムアルデヒド除去効果を有するホルムアルデヒド除去組成物及びホルムアルデヒド除去シートを提供することができる。
本発明の一態様のホルムアルデヒド除去組成物は、微細化セルロースとホルムアルデヒドを吸着または分解するホルムアルデヒド除去剤を含む。
微細化セルロースによりホルムアルデヒド除去剤が均一に分散することで、ホルムアルデヒドの吸着または分解効果が向上する。また、微細化セルロースによりホルムアルデヒド除去剤の定着性が良好となり、長期間にわたるホルムアルデヒド除去効果が得られる。ホルムアルデヒド除去組成物は基材に含有させることでホルムアルデヒド除去シートを得ることができる。微細化セルロースを用いてホルムアルデヒド分解酵素を生産する微生物を培養し、ホルムアルデヒド除去組成物として用いることができる。
[微細化セルロース]
微細化セルロースとは、その構造の少なくとも一辺がナノメートルオーダーであるセルロースのことを示し、その調製方法については特に限定されない。通常、微細化セルロースは、ミクロフィブリル構造由来の繊維形状を取る。一態様のホルムアルデヒド除去組成物が含有する微細化セルロースとしては、以下に示す特徴を有することが好ましい。
表面積の大きな微細化セルロースを用いることにより、ホルムアルデヒド除去剤の分散性が良好となり、優れたホルムアルデヒド除去効果を示す。また、微細化セルロース表面への定着性が良好であり、長期間にわたり安定したホルムアルデヒド除去効果を有する。
一態様のホルムアルデヒド除去組成物が含有する微細化セルロースの短軸の数平均短軸径は、1nm以上500nm以下であることが好ましい。微細化セルロースの数平均短軸径が1nmより短いと高結晶性の剛直な繊維構造をとることができなくなり、温度変化によりホルムアルデヒド除去剤の分散安定性が低下することがある。また、基材にホルムアルデヒド除去組成物を定着させるのが難しくなる場合がある。
数平均短軸径が500nmを超えると透明性が低下するため、ホルムアルデヒド除去組成物を壁などにスプレーする場合に見た目に問題が生じることがある。また、粘度が高くなり、スプレーしにくくなる場合がある。数平均短軸径がこの範囲であると、ホルムアルデヒド除去剤の分散安定性、透明性に優れたホルムアルデヒド除去組成物を提供することができる。更に好ましくは、数平均短軸径が1nm以上200nm以下であり、更に好ましくは1nm以上50nm以下である。
また、微細化セルロースの長軸の数平均長軸径は0.05μm以上50μm以下であることが望ましい。数平均長軸径が0.05μm未満であると温度変化によりホルムアルデヒド除去剤の分散安定性が低下することがある。また、シートにホルムアルデヒド除去組成物を定着させるのが難しくなる場合がある。数平均長軸径が500μmを超えると、透明性が低下するため、ホルムアルデヒド除去組成物を壁などにスプレーする場合に見た目に問題が生じることがある。また、粘度が高くなり、スプレーしにくくなる場合がある更に好ましくは、0.1μm以上10μm以下である。
微細化セルロースの数平均短軸径は、透過型電子顕微鏡観察および原子間力顕微鏡観察により100本の繊維の短軸径(最小径)を測定し、その平均値として求められる。一方、微細セルロース繊維の数平均長軸径は、透過型電子顕微鏡観察および原子間力顕微鏡観察により100本の繊維の長軸径(最大径)を測定し、その平均値として求められる。
微細化セルロースの原料として用いることが出来る植物セルロースの種類も特に限定されず、例えば木材系天然セルロースに加えて、コットンリンター、竹、麻、バガス、ケナフを用いることができる。また、バクテリアセルロース、ホヤセルロース、バロニアセルロースといった非木材系天然セルロース、さらにはレーヨン繊維、キュプラ繊維に代表される再生セルロースを用いることもできる。
セルロース繊維の製造方法は特に限定されないが、例えばグラインダーによる機械処理の他、酸化処理、希酸加水分解処理、酵素処理などを機械処理と併用して微細化する方法が知られている。また、バクテリアセルロースも微細化セルロースとして用いることが出来る。さらには各種天然セルロースを各種セルロース溶剤に溶解させたのち、電解紡糸することによって得られる微細再生セルロース繊維を用いても良い。
前記微細化セルロースのグルコピラノース単位におけるヒドロキシ基の少なくとも一部がカルボキシ基へと酸化されることが好ましい。酸化方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。特に特開2008−1728号公報の方法に示されるように、安定な有機フリーラジカルであるTEMPO(2、2、6、6−tetramethylpiperidine 1−oxyl)をはじめとするN−オキシル化合物を用いた酸化反応では、結晶表面のセルロース分子鎖が持つグルコピラノース単位の第6位の−CHOHが高い選択性で酸化され、アルデヒド基を経てカルボキシ基に変換される。このように結晶表面に導入されたカルボキシ基を有する微細セルロース繊維間には静電的な反発力が働くため、水性媒体中でミクロフィブリル単位にまで分散したセルロースシングルナノファイバー(CSNF)を得ることができる。
微細化セルロース中のカルボキシ基の含有量は、微細化セルロース1g当たり0.1mmol以上3.0mmol以下の範囲内であることが好ましい。カルボキシ基量が0.1mmol/g未満であると解繊に多大なエネルギーを有し、得られる微細化セルロース分散液の粘度が高くなり、作業性、スプレー性が悪くなる。
カルボキシ基量が3.0mmol/gを超えると、微細化セルロースの結晶構造が充分に保持されずに、ホルムアルデヒド除去剤の分散安定性が低下する。更に好ましくは0.5mmol以上3.0mmol以下であり、より好ましくは1.0mmol/g以上1.8mmol/gである。微細化セルロース中のカルボキシ基がこの範囲であるとホルムアルデヒド除去剤の定着性、分散安定性が良好である。また、ホルムアルデヒド除去シートを製造する際、基材に定着させやすくなる。
特に限定されないが、前記カルボキシ基の対イオンとして少なくともアンモニウムイオンまたは少なくとも1種類以上の有機オニウムイオンが含まれることが好ましい。カルボキシ基の対イオンがアンモニウムイオンまたは有機オニウムイオンであることにより、微細化セルロースへのホルムアルデヒド除去剤の定着性が良好となり、長期にわたり高いホルムアルデヒド除去効果を有するようになる。アンモニウムイオン(NH4 +)や有機オニウムイオン自体もホルムアルデヒド除去効剤として用いることができる。
有機オニウムイオンとは、有機アルカリのカチオンのことであり、例えば、有機アンモニウムイオン(1級アンモニウムイオン、2級アンモニウムイオン、3級アンモニウムイオン、4級アンモニウムイオン)、4級ホスホニウムイオン等の有機ホスホニウムイオン、3級オキソニウムイオン等の有機オキソニウムイオン、3級スルホニウムイオン等の有機スルホニウムイオン等が挙げられる。
また、微細化セルロースの結晶化度は70%以上であることが好ましい。結晶化度が70%未満であると剛直な微細化セルロース構造をとることができず、ホルムアルデヒド除去剤の分散安定性が低下する。また、微細化セルロース存在下でホルムアルデヒド分解酵素を生産する微生物を培養する場合、均質に培養することが難しくなる。
また、微細化セルロースがミクロフィブリル単位まで微細化・分散すると、660nmの光線透過率が高くなる。また、微細化セルロースが固形分濃度1%の分散体において、光路長1cm、波長が660nmの光線透過率が、分散媒をリファレンスとして80%以上であることが好ましい。光線透過率が80%以上であると透明性が高く、ホルムアルデヒド除去剤を窓や壁、家具等にスプレーまたは塗布した際に目立たなくなる。
[微細化セルロースの製造方法]
特に限定されないが、微細化セルロースの製造方法は、酸化工程(セルロース原料からN−オキシル化合物を用いて酸化セルロースを得る工程)と、微細化工程(酸化工程を経た酸化セルロースを水性媒体中で微細化して微細化セルロース分散液を調製する工程)とを有することが好ましい。この方法を用いることにより、所望の長軸の数平均軸径、短軸の数平均軸径、カルボキシ基導入量、粘度特性を制御しホルムアルデヒド除去剤の分散性、定着性に優れた微細化セルロースを得ることができる。
(N−オキシル化合物を用いた酸化工程)
微細化セルロースの原料としては、特に限定されず、木材セルロースを用いる場合には、針葉樹パルプや広葉樹パルプ、古紙パルプなど、一般的に用いられるものを用いることができる。精製および微細化のしやすさから、針葉樹パルプが好ましい。N−オキシル化合物としては、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、等が挙げられる。
その中でも、TEMPOを用いることが好ましい。N−オキシル化合物の使用量は、触媒としての量でよく、特に限定されない。通常、酸化処理する木材系天然セルロースの固形分に対して0.01質量%以上5.0質量%以下程度である。
TEMPOとは、ニトロキシルラジカル(RN−O・)の一種、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルの略称であり、ヒドロキシ基を酸化する真の活性種は、TEMPOが次亜塩素酸で酸化されて発生するN−オキソアンモニウムイオン(R2=O)である。
N−オキシル化合物を用いた酸化方法としては、セルロース原料を水中に分散させ、N−オキシル化合物の共存下で酸化処理する方法が挙げられる。このとき、N−オキシル化合物とともに、共酸化剤を併用することが好ましい。
この場合、反応系内において、N−オキシル化合物が順次共酸化剤により酸化されてオキソアンモニウム塩が生成し、オキソアンモニウム塩によりセルロースが酸化される。かかる酸化処理によれば、温和な条件でも酸化反応が円滑に進行し、カルボキシ基の導入効率が向上する。酸化処理を温和な条件で行うと、セルロースの結晶構造を維持しやすい。
共酸化剤としては、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸や過ハロゲン酸、またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、窒素酸化物、過酸化物など、酸化反応を推進することが可能であれば、いずれの酸化剤も用いることができる。入手の容易さや反応性から、次亜塩素酸ナトリウムが好ましい。
共酸化剤の使用量は、酸化反応を促進することができる量でよく、特に限定されない。通常、酸化処理するセルロースの固形分に対して1質量%以上200質量%以下程度である。
N−オキシル化合物および共酸化剤とともに、臭化物およびヨウ化物から選ばれる少なくとも1種の化合物をさらに併用してもよい。これにより、酸化反応を円滑に進行させることができ、カルボキシ基の導入効率を改善することができる。
化合物としては、臭化ナトリウムまたは臭化リチウムが好ましく、コストや安定性から、臭化ナトリウムがより好ましい。化合物の使用量は、酸化反応を促進することができる量でよく、特に限定されないが、通常、酸化処理する木材系天然セルロースの固形分(100質量%)に対して1質量%以上50質量%以下である。
酸化反応の反応温度は、4℃以上50℃以下が好ましく、10℃以上50℃以下がより好ましい。4℃より低いと、試薬の反応性が低下し反応時間が長くなってしまう。50℃を超えると副反応が促進して試料が低分子化し、繊維形状を保てなくなる。酸化処理の反応時間は、反応温度、所望のカルボキシ基量等を考慮して適宜設定でき、特に限定されないが、通常、1時間以上5時間以下程度である。
酸化反応時の反応系のpHは、9以上11以下が好ましい。pHが9以上であると反応を効率よく進めることができ、pHが11を超えると副反応が進行し、試料の分解が促進されてしまうおそれがあり、酸化処理においては、酸化が進行するにつれて、カルボキシ基が生成することにより系内のpHが低下してしまうため、酸化処理中、反応系のpHを9以上11以下に保つことが好ましい。
反応系のpHを9以上11以下に保つ方法としては、pHの低下に応じてアルカリ水溶液を添加する方法が挙げられる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、アンモニア水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液、水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液、水酸化テトラブチルアンモニウム水溶液、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム水溶液などの有機アルカリなどが挙げられる。コストなどの面から水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。
N−オキシル化合物による酸化反応は、反応系にアルコールを添加することにより停止させることができる。このとき、反応系のpHは前述の範囲内に保つことが好ましい。添加するアルコールとしては、反応をすばやく終了させるためメタノール、エタノール、プロパノールなどの低分子量のアルコールが好ましく、反応により生成される副産物の安全性などから、エタノールが特に好ましい。
酸化処理後の反応液は、そのまま微細化工程に供してもよいが、N−オキシル化合物等の触媒、不純物等を除去するために、反応液に含まれる酸化セルロースを回収し、洗浄液で洗浄することが好ましい。酸化セルロースの回収は、ガラスフィルターや20μm孔径のナイロンメッシュを用いたろ過等の公知の方法により実施できる。酸化セルロースの洗浄に用いる洗浄液としては蒸留水が好ましい。
得られる微細化セルロースのカルボキシ基量は、酸化セルロースに含有されるカルボキシ基量から、以下の方法にて算出した。酸化セルロースの乾燥重量換算0.1gを量りとり、1質量%で水に分散させる。そこに攪拌子ながら塩酸を加え、pH2.5となるように調整する。その後、自動滴定装置(東亜ディーケーケー(株)、AUT−701)を用いて0.1M水酸化ナトリウム水溶液を0.05ml/30秒で注入し、30秒毎の電導度とpH値を測定し、pH11まで測定を続ける。得られた電導度曲線から水酸化ナトリウムの滴定量を求め、カルボキシ基(mmol/g)の含有量を算出できる。
(微細化工程)
酸化セルロースを微細化する方法としてはまず、酸化セルロースに水性媒体を加えて懸濁させる。水性媒体としては、前述と同様のものが挙げられ、水が特に好ましい。必要に応じて、酸化セルロースや生成する微細化セルロースの分散性を上げるために、懸濁液のpH調整を行ってもよい。pH調整に用いられるアルカリ水溶液としては、酸化工程の説明で挙げたアルカリ水溶液と同様のものが挙げられる。
アルカリ水溶液に用いるアルカリとしては、特に限定されないが、アンモニア水または有機アルカリを用いることが好ましい。添加するアルカリの量は、カルボキシ基の含有量に対しモル比で等量以下で十分であり、3分の2以下でも分散可能である。添加するアルカリの量が多いと分散液の着色の原因となるため好ましくない。
有機アルカリとしては、各種脂肪族アミン、芳香族アミン、ジアミンなどのアミン類や水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラn−ブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、などNR4OH(Rはアルキル基、またはベンジル基、またはフェニル基、またはヒドロキシアルキル基で、4つのRが同一でも異なっていてもよい。)で表される水酸化アンモニウム化合物、水酸化テトラエチルホスホニウムなどの水酸化ホスホニウム化合物、水酸化オキソニウム化合物、水酸化スルホニウム化合物などの水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム化合物が挙げられる。
有機アルカリを用いた場合も、アルカリの種類によらず、無機アルカリを用いた場合と同程度か、それ以下の分散処理により繊維を微細化することが可能である。特に、有機アルカリを用いた場合、その嵩の大きさが、セルロースのミクロフィブリルの反発により分散するのを促進する効果がある。また、分散液の粘度を下げる効果がある場合があり、効率の良い分散を可能とする。
続いて懸濁液に物理的解繊処理を施して、酸化セルロースを微細化する。物理的解繊処理としては、高圧ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、ボールミル、ロールミル、カッターミル、遊星ミル、ジェットミル、アトライター、グラインダー、ジューサーミキサー、ホモミキサー、超音波ホモジナイザー、ナノジナイザー、水中対向衝突などの機械的処理が挙げられる。
このような物理的解繊処理を行うことで、懸濁液中の酸化セルロースが微細化され、繊維表面にカルボキシ基を有する微細化セルロースの分散液を得ることができる。この時の物理的解繊処理の時間や回数により、得られる微細化セルロース分散液に含まれる微細化セルロースの数平均短軸径および数平均長軸径を調整できる。
特に限定されないが、アンモニア水または有機アルカリを用いてpHを調製した酸化セルロースを微細化して得られた微細化セルロース分散液には、カルボキシ基を有する微細化セルロースと、アンモニウムイオンまたは有機アルカリ由来の有機オニウムイオンが含まれている。微細化セルロース分散液を公知の手法により単離・乾燥・濾別などすることで、アンモニウムイオンや有機オニウムイオンを対イオンとするカルボキシ基を有する微細化セルロースを得ることができる。
有機オニウムイオンは、有機アルカリのカチオンのことであり、例えば、有機アンモニウムイオン(1級アンモニウムイオン、2級アンモニウムイオン、3級アンモニウムイオン、4級アンモニウムイオン)、4級ホスホニウムイオン等の有機ホスホニウムイオン、3級オキソニウムイオン等の有機オキソニウムイオン、3級スルホニウムイオン等の有機スルホニウムイオン等が挙げられる。
カルボキシ基の対イオンをアンモニウムイオンや有機オニウムイオンを対イオンとすることで、微細化セルロースへのホルムアルデヒド除去剤の定着性が良好となり、ホルムアルデヒドの吸着能力が向上し、長期間にわたり安定したホルムアルデヒド除去効果を有する。また、アンモニウムイオンや有機オニウムイオン自体もホルムアルデヒド除去効果を有するため、ホルムアルデヒド除去剤として用いることができる。
微細化セルロースの分散液は、必要に応じて、本開示の効果を損なわない範囲で、セルロースおよびpH調整に用いた成分以外の他の成分を含有してもよい。他の成分としては、特に限定されず、必要に応じて、公知の添加剤の中から適宜選択できる。
微細化セルロースの分散に用いる分散媒は、微細化セルロースが充分に分散または溶解するものであれば、特に限定されない。環境への負荷の面から水を用いることが好ましい。微細化セルロースを用いる場合は、分散性の観点から水や親水性分散媒を用いることが好ましい。親水性分散媒については特に制限はないが、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好ましい。
微細化セルロースは1種類でもよく、複数の微細化セルロースを用いても構わない。
[ホルムアルデヒド除去剤]
ホルムアルデヒド除去剤は、特に限定されず、ホルムアルデヒドを吸着または分解、または吸着及び分解する材料を示す。例えば、光触媒、ホルムアルデヒド分解酵素、有機アルカリ、ヒドラジンまたはヒドラジン誘導体、活性白土、活性炭素、シリカゲル等の公知のホルムアルデヒド除去剤を用いることができる。ホルムアルデヒド除去剤は、1種類でもよく、複数のホルムアルデヒド除去剤を用いてもよい。特に、有機アルカリまたは微生物由来のホルムアルデヒド分解酵素を用いることが好ましい。
光触媒は、光触媒活性を有する半導体粒子であり、例えば、酸化亜鉛、硫化カドミウム、酸化タングステン、二酸化チタン等である。安全性の観点から、二酸化チタンを用いることが好ましい。半導体粒子に光(紫外線等)が当たると半導体粒子の表面から電子が放出され、正孔(ホール)が生じる。生成した正孔は周囲の水酸化物イオン(OH)などから電子を奪い、OHラジカルが生成する。OHラジカルは強力な酸化力を有し、ホルムアルデヒド等の有機物から電子を奪うことにより、有機物を分解する。
ホルムアルデヒド分解酵素とは、ホルムアルデヒドを分解することのできる酵素のことである。ホルムアルデヒド分解酵素は、特に限定されず、公知のホルムアルデヒド分解酵素を用いることができる。特に、微生物由来のホルムアルデヒド分解酵素を用いることが好ましい。例えば、ペシロマイセス属、ボトリチス属、アスペルギルス属の微生物由来のホルムアルデヒド分解酵素を用いることができる。微生物由来のホルムアルデヒド分解酵素を用いる場合、微生物を微細化セルロース存在下で微生物を培養することができ、微細化セルロースに対するホルムアルデヒド分解酵素の定着性が良好となる。
有機アルカリとしては、脂肪族アミン、芳香族アミン、複素環式アミン、アミン誘導体などのアミン類や、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラn−ブチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、水酸化2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、などNR4OH(Rはアルキル基、またはベンジル基、またはフェニル基、またはヒドロキシアルキル基で、4つのRが同一でも異なっていてもよい。)で表される水酸化アンモニウム化合物、水酸化テトラエチルホスホニウムなどの水酸化ホスホニウム化合物、水酸化オキソニウム化合物、水酸化スルホニウム化合物などの水酸化物イオンを対イオンとする有機オニウム化合物が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、スペルミジン、スペルミン、アマンタジン等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、アニリン、フェネチルアミン、トルイジン、カテコールアミン、1,8-ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン(プロトンスポンジ)が挙げられる。
複素環式アミンとしては、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、キヌクリジン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、オキサゾール等が挙げられる。
アミン誘導体としては、エーテルアミン、アミノ酸等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えばリシン、アルギニン、ヒスチジン及びその誘導体が挙げられる。
ホルムアルデヒド除去剤として用いる有機アルカリは微細化セルロースのカルボキシ基の対イオンとして含有させると、長期間にわたり高いホルムアルデヒド除去効果を有するため、好ましい。
[ホルムアルデヒド除去組成物]
ホルムアルデヒド除去組成物中の全固形分濃度に対する微細化セルロースの含有率は0.01質量%以上99.5質量%以下であることが好ましい。微細化セルロースの含有率が0.01質量%未満であると、ホルムアルデヒド除去剤の固定または分散が難しく、長期間にわたり安定したホルムアルデヒド除去性能を保つことが出来なくなる。より好ましくは0.1質量%以上90質量%以下である。
ホルムアルデヒド除去剤の固形分濃度は0.001質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。0.001質量%未満であるとホルムアルデヒド除去効果が十分ではない。90.0質量%を超えるとホルムアルデヒド除去剤の凝集が起こりやすくなる。更に好ましくは、0.1質量%以上50.0質量%以下である。
ホルムアルデヒド除去組成物の溶媒は、特に限定するものではないが、分散性の観点から水や親水性溶媒を用いることが好ましい。親水性溶媒については特に制限は無いが、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類が好ましい。中でも、水、エタノールが好ましい。
ホルムアルデヒド除去組成物中におけるホルムアルデヒド除去剤は微細化セルロースに担持されていることが好ましい。特に限定されないが、ホルムアルデヒド除去剤と微細化セルロースの分散液を混合することで担持することができる。微細化セルロースの製造前或いは製造過程でホルムアルデヒド除去剤を混合してホルムアルデヒド除去剤を担持させることもできる。
ホルムアルデヒド除去組成物中のホルムアルデヒド除去剤は、1種類以上であればよく、2種類或いは複数のホルムアルデヒド除去組成物を用いることができる。例えば、微細化セルロースのカルボキシ基にホルムアルデヒド除去効果を有するアンモニウムイオンや有機オニウムイオンを用い、更にホルムアルデヒド除去剤を併用してもよい。
[ホルムアルデヒド除去組成物の製造方法]
ホルムアルデヒド除去組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、微細化セルロース分散液中にホルムアルデヒド除去剤を添加して混合することで製造できる。
微細化セルロース分散液中にホルムアルデヒド除去剤を添加、混合する場合、前記微細化セルロース分散液の固形分濃度は、特に限定されないが、0.01質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上20質量%以下がより好ましい。微細化セルロース分散液の固形分濃度が0.01質量%未満であると十分なホルムアルデヒド除去剤の固定或いは分散が難しい。また、50質量%を超えると微細化セルロース分散液の粘度が高くなり、ホルムアルデヒド除去剤との混合が難しくなる。また、スプレー剤として用いる場合は、ノズルからスプレーするのが難しくなる。
微細化セルロース分散液に添加する前記ホルムアルデヒド除去剤の固形分濃度は、特に限定されないが、1質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。ホルムアルデヒド除去剤の固形分濃度がこの範囲であると、十分なホルムアルデヒド除去効果と長期間にわり安定的にホルムアルデヒド除去効果を維持することができる。
特に限定されないが、ホルムアルデヒド除去剤として微生物由来のホルムアルデヒド分解酵素を用いる場合、微細化セルロース存在下、任意の栄養源や添加物の存在下で微生物を培養することができる。微細化セルロースの粘度特性により、細胞がマトリックス内で安定して存在し、微生物を均質に培養することができる。また、培養液の細胞破砕液を遠心分離し、上澄みに存在するホルムアルデヒド除去剤及び微細化セルロースを回収することで、そのままホルムアルデヒド除去組成物を得ることができる。微生物の培養に用いる栄養源は、特に限定されないが、炭素源、窒素源、リン源、ミネラル源及び微量元素源であることが好ましい。
微細化セルロースの製造前、或いは製造過程でホルムアルデヒド除去剤を添加しても構わない。例えば、酸化セルロースに水性媒体を加えて懸濁させる際に有機アルカリを用いてpH調整し、微細化することで、微細化セルロースのカルボキシ基の対イオンとしてホルムアルデヒド除去効果を有するアンモニウムイオンや有機オニウムイオン及び微細化セルロースを有するホルムアルデヒド除去組成物を得ることができる。アンモニウムイオンや有機オニウムイオンを対イオンとして有する微細化セルロース存在下でホルムアルデヒド分解酵素を生産する微生物を培養してホルムアルデヒド除去組成物を製造してもよい。
[ホルムアルデヒド除去組成物の添加剤]
ホルムアルデヒド除去組成物は、必要に応じて添加剤を含有しても構わない。例えば、水溶性高分子、分散剤、消泡剤、増粘剤、防腐剤、凍結防止剤、可塑剤、紫外線遮蔽材、赤外線遮蔽材、抗菌剤、微粒子等を含有することができる。
ホルムアルデヒド除去組成物は、水溶性高分子を含んでも構わない。水溶性高分子(a)は、85℃において、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水のうち少なくとも1種を含む溶媒100質量部に対して、1質量部以上溶解する、分子量1000以上の化合物である。なお、本開示において、化合物が溶解するとは、化合物が完全に分子分散した溶解状態に加えて、化合物が膨潤、分散することにより、均一な溶解状態を示すことも含むものとする。すなわち、メタノール、エタノール、プロパノールまたはイソプロピルアルコールのいずれかを50質量%含むアルコール水溶液、および水のうち少なくとも1種を含む溶媒100質量部に対して1質量部以上分散するエマルションを含む。
水溶性高分子としては、例えば、タンパク質、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエチレン系、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等が挙げられる。
タンパク質としては、ゼラチン、カゼイン、コンドロイチン硫酸ナトリウム等が挙げられる。
ビニル系樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン・ビニルアセテート共重合体等が挙げられる。
アクリル系樹脂としては、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、アクリルアミド・アクリレート共重合体等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレンイミン、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
中でも、ビニル系樹脂やポリエチレン系樹脂は、微細化セルロースとの相溶性が良好で、均一な防曇層12を形成することができるため、好ましい。水溶性高分子は、1種のみを用いてもよく、2種以上を用いてもよい。また、環境負荷の観点から、天然由来の高分子であることが望ましい。
水溶性高分子の含有量は、ホルムアルデヒド除去組成物(100質量%)に対し、0.01質量%以上80質量%以下が好ましく、0.1質量%以上50質量%以下がより好ましい。
紫外線遮蔽材は、400nm以下の波長の光を吸収または反射する材料である。紫外線遮蔽材は、特に限定されず、公知の紫外線遮蔽材を用いることができる。例えば、酸化チタンや酸化亜鉛等の無機微粒子、共役系又は芳香族系有機化合物を用いることで紫外線を吸収または反射させることができる。
紫外線遮蔽材のホルムアルデヒド除去組成物における含有量は、特に限定されないが、0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
ホルムアルデヒド除去組成物は、赤外線遮蔽材料を含んでもよい。赤外線遮蔽材料は、780nm以上の波長の赤外線領域の光を吸収または反射する材料である。
赤外線遮蔽材は、特に限定されず、公知の赤外線遮蔽材を用いることができる。例えば、赤外線領域に吸収を有する有機化合物、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、セシウム含有タングステン酸化物(CWO)等の金属酸化物や、形状やサイズの制御された金、銀、銅等の貴金属を含有するナノサイズの構造物を用いることができる。
赤外線遮蔽材の含有量は、ホルムアルデヒド除去組成物(100質量%)に対し、0.01質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上20質量%以下がより好ましい。赤外線遮蔽材の含有量が0.1質量%以上であると十分な赤外線遮蔽効果が得られ、20質量%以下であれば、赤外線遮蔽材の分散安定性が維持される。
またホルムアルデヒド除去組成物は、1種類以上の抗菌剤を含むことが好ましい。抗菌剤の種類は特に限定されないが、例えば、金、銀、銅等の金属、ゼオライト等の好物、ニトリル誘導体、イミダゾール誘導体、トリアジン誘導体、フェノールエーテル誘導体、ピロール誘導体等の有機系抗菌剤が挙げられる。
ホルムアルデヒド除去組成物は、特に限定されないが、家具等にスプレーして室内のホルムアルデヒドの除去によるシックハウス症候群の防止等に用いることができる。スプレー剤として用いる場合、微細化セルロースの粘度特性によりスプレー性が良好となる。
また、ホルムアルデヒド除去組成物を単独でシート化して用いることができる。基材や被覆物の表面に本組成物を塗布してもよく、樹脂等に練りこんでもよい。また、紙、不織布、織物等の基材に含有させてもよい。
〔実施形態〕
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下の実施形態に限定されない。また、以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
図1に示すように、本実施形態のホルムアルデヒド除去シート1は、基材11中にホルムアルデヒド除去組成物12が含まれている。
基材11としては、紙、不織布、編織物等が挙げられる。ホルムアルデヒド除去組成物12は、微細化セルロースとホルムアルデヒド除去剤を含む。微細化セルロースによりホルムアルデヒド除去剤の定着性が良好となり、優れたホルムアルデヒド除去効果を示し、またホルムアルデヒド除去剤の定着性が良好となり、長期間にわたり安定したホルムアルデヒド除去効果を有する。
ホルムアルデヒド除去シート中のホルムアルデヒド除去組成物の含有率は、特に限定されないが、0.01質量%以上50質量%以下が好ましく、より好ましくは0.2質量%以上20質量%以下である。前記固形分濃度が下限値未満であると、十分にホルムアルデヒド除去効果を発揮しない。前記固形分濃度が上限値を超えるとホルムアルデヒド除去組成物の基材への定着性が悪くなる。
ホルムアルデヒド除去シートの製造方法は、特に限定されないが、例えば、セルロース繊維と微細化セルロースとを混合し、湿式抄紙や乾式抄紙などにより製造することができる。また、紙、不織布、編織物等や、多孔体等公知の基材に微細化セルロースを含浸、乾燥させて製造してもよい。
ホルムアルデヒド除去シートは、特に限定されないが空気清浄用のフィルターとして空調機に用いることや、家具の内部に入れる等により室内のホルムアルデヒドを除去するのに用いることができる。
以下に、実施例を示して、本発明のホルムアルデヒド除去組成物を更に具体的に説明する。
<実施例1−1>
(木材セルロースのTEMPO酸化)
針葉樹クラフトパルプ70gを蒸留水3500gに懸濁し、蒸留水350gにTEMPOを0.7g、臭化ナトリウムを7g溶解させた溶液を加え、20℃まで冷却した。ここに2mol/L、密度1.15g/mLの次亜塩素酸ナトリウム水溶液450gを滴下により添加し、酸化反応を開始した。系内の温度は常に20℃に保ち、反応中のpHの低下は0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加することでpH10に保ち続けた。セルロースの質量に対して、水酸化ナトリウムが3.00mmol/gになった時点で、過剰量のエタノールを添加し反応を停止させた。続いて反応液に0.5NのHClを滴下しpHを1.8まで低下させた。その後、ガラスフィルターを用いて蒸留水によるろ過洗浄を繰り返し、酸化パルプを得た。
(酸化パルプのカルボキシ基量測定)
上記TEMPO酸化で得た酸化パルプを固形分重量で0.1g量りとり、1%濃度で水に分散させ、塩酸を加えてpHを2.5とした。その後0.5M水酸化ナトリウム水溶液を用いた電導度滴定法により、カルボキシ基量(mmol/g)を求めた。結果は1.61mmol/gであった。
(結晶化度の算出)
TEMPO酸化パルプの結晶化度を算出した。測定には試料水平型多目的X線回折装置(UltimaIII、Rigaku)を用い、X線出力:(40kv、40mA)の条件で、5°≦2θ≦35°の範囲でX線回折パターンを測定した。得られるX線回折パターンは全てセルロースI型結晶構造に由来するものであるため、以下に示す手法によって結晶化度を算出した。
結晶化度(%)=〔(I22.6−I18.5)/I22.6〕×100
ただし、I22.6は、X線回折における格子面(002面)(回折角2θ=22.6°)の回折強度、及びI18.5は、アモルファス部(回折角2θ=18.5°)の回折強度を示す。
(酸化パルプの解繊処理)
TEMPO酸化で得た酸化パルプ1gを99gの蒸留水に分散させ、NaOH水溶液を用いてpHを8に調整して酸化パルプの分散液を得、ジューサーミキサーで30分間微細化処理し、微細化セルロース濃度が1質量%の微細化セルロース水分散液を得た(微細化セルロース1)。微細化セルロース水分散液に含まれる微細化セルロースの数平均短軸径は4nmであった。
(微細化セルロースの数平均長軸径の算出)
原子間力顕微鏡を用いて微細化セルロースの数平均短軸長を算出した。まず微細化セルロースの分散液を0.001%となるように希釈したのち、マイカ板上に20μLずつキャストして風乾した。乾燥後に原子間力顕微鏡(AFM5400L、日立ハイテク社製)を用い、DFMモードで微細化セルロースの形状を観察した。微細化セルロースの数平均短軸径は、原子間力顕微鏡による観察画像から100本の繊維の長軸径(最大径)を測定し、その平均値として求めた。
(微細化セルロース分散液の光線透過率の測定)
微細化セルロース分散液の固形分濃度1%の分散体において、光路長1cmの石英セルにて、分散媒をリファレンスとして、波長が660nmの光透過率を分光光度計(日本分光、NRS−1000)にて測定した。
(ホルムアルデヒド除去組成物の作製)
液体培地に微細化セルロースを加えて滅菌後、20mLの培地に胞子懸濁液を1mL播種し、30℃で5日間静置培養して、ホルムアルデヒド分解酵素を生成した。菌体を破砕、遠心分離を行い、上清に含まれるホルムアルデヒド分解酵素と微細化セルロースの分散液を含むホルムアルデヒド除去組成物を得た。つまり、このホルムアルデヒド除去組成物は、ホルムアルデヒド除去剤として、自家培養されたホルムアルデヒド分解酵素を含む。
<実施例1−2>
ホルムアルデヒド除去剤としてアナターゼ型酸化チタン(テイカ製)を微細化セルロース分散液に添加し、攪拌してホルムアルデヒド除去組成物を得た以外は、実施例1−1と同様にホルムアルデヒド除去組成物を得た。
<実施例1−3>
ホルムアルデヒド除去剤として、市販品のホルムアルデヒド分解酵素(シグマ製)を微細化セルロース分散液に添加し、攪拌してホルムアルデヒド除去組成物を得た以外は、実施例1−1と同様にホルムアルデヒド除去組成物を得た。
<実施例1−4>
ホルムアルデヒド除去剤としてジメチルアミン水溶液(東京応用化学製)を微細化セルロース分散液に添加し、攪拌してホルムアルデヒド除去組成物を得た以外は、実施例1−1と同様にホルムアルデヒド除去組成物を得た。
<実施例2>
実施例1−1と同じ方法で酸化パルプの解繊処理の前までの工程を行った後、酸化パルプの解繊処理においてpH調整にNaOH水溶液を用いる代わりに、ジメチルアミン水溶液(東京応用化学製)を用いた。つまり、ジメチルアミンを微細化セルロースのカルボキシ基の対イオンとした。また、実施例1−1と同じ方法で、結晶化度および数平均長軸径を算出し、透過率を測定した。
このように、微細化セルロース(微細化セルロース2)の製造過程で、酸化パルプの分散液にホルムアルデヒド除去剤を添加して解繊処理を行うことにより、ホルムアルデヒド除去剤組成物を得た。
<実施例3>
実施例1−1と同じ方法で酸化パルプの解繊処理の前までの工程を行った後、酸化パルプの解繊処理においてpH調整にNaOH水溶液を用いる代わりに、水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(関東化学製)を用いた。つまり、テトラエチルアンモニウムイオンを微細化セルロースのカルボキシ基の対イオンとした。また、実施例1−1と同じ方法で、結晶化度および数平均長軸径を算出し、透過率を測定した。
このように、微細化セルロース(微細化セルロース3)の製造過程で、酸化パルプの分散液にホルムアルデヒド除去剤を添加して解繊処理を行うことにより、ホルムアルデヒド除去剤組成物を得た。
<比較例1>
微細化セルロースを用いなかった以外は実施例1−1と同様にホルムアルデヒド除去組成物を得た。
<比較例2>
微細化セルロース分散液の代わりに、固形分濃度2質量%のポリビニルアルコール(商品名「PVA124」、クラレ製)を用いた以外は、実施例1−1と同様にホルムアルデヒド除去組成物を作製した。
<比較例3>
微細化セルロース分散液の代わりに、固形分濃度2質量%のポリビニルアルコール(商品名「PVA124」、クラレ製)を用い、ホルムアルデヒド除去剤としてアナターゼ型酸化チタン(テイカ製)を用いた以外は、実施例1−1と同様にホルムアルデヒド除去組成物を作製した。
<比較例4>
微細化セルロース分散液の代わりに、固形分濃度2質量%のカルボキシメチルセルロース(商品名「CMC1180」、ダイセルファインケム製)を用いた以外は、実施例1−1と同様にホルムアルデヒド除去組成物を作製した。
以上のようにして作製したホルムアルデヒド除去組成物について、下記の評価を行った。
ホルムアルデヒド除去組成物をスプレー容器に入れて100mm×100mmのガラス板上にスプレーした際のガラス板上のホルムアルデヒド除去組成物の外観を評価した。
〇:1mm未満の水滴が観察された。
△:1mm以上、2mm未満の水滴が観察された。
×:2mm以上の大きな水滴が観察された。
<ホルムアルデヒド除去効果の評価>
50×50mmのガラス板の表面に、ホルムアルデヒド除去組成物を塗工して乾燥させた。試験片と1質量%のホルムアルデヒド水溶液100mgをガラス容器中に密閉し、24時間後に検知管を用いてホルムアルデヒド濃度の定量を行った。
◎:0.1ppm未満
〇:0.1ppm以上10ppm未満
△:10ppm以上15ppm未満
×:15ppm以上
<安定性の評価>
50×50mmのガラス板の表面に、ホルムアルデヒド除去組成物を塗工して乾燥させた。試験片と1質量%のホルムアルデヒド水溶液100mgをガラス容器中に密閉し、50日後に検知管を用いてホルムアルデヒド濃度の定量を行った。
◎:0.1ppm未満
〇:0.1ppm以上10ppm未満
△:10ppm以上15ppm未満
×:15ppm以上
表1に、各微細化セルロース(微細化セルロース1、微細化セルロース2、および微細化セルロース3)の対イオン、カルボキシ基量(測定値)、結晶化度(算出値)、数平均長軸径(算出値)、および透過率(測定値)をまとめて示す。また、表2に、各例のホルムアルデヒド除去組成物の構成と評価結果をまとめて示す。
Figure 2018068816
Figure 2018068816
表2に示すように、実施例1−1〜1−4、実施例2、実施例3のホルムアルデヒド除去組成物は、外観、ホルムアルデヒド除去効果、ホルムアルデヒド除去効果の安定性に優れる。一方、比較例1〜4のホルムアルデヒド除去組成物は、外観、ホルムアルデヒド除去効果、ホルムアルデヒド除去効果の安定性のいずれかが良好でなかった。
本発明によれば、低コストで、安全性が高い環境調和型材料を用い、長期に渡り安定したホルムアルデヒド除去効果を有するホルムアルデヒド除去組成物及びホルムアルデヒド除去シートを提供することができる。壁紙や窓にスプレー、或いは塗工してホルムアルデヒドを除する目的で用いることができる。またホルムアルデヒド除去シートは、室内に置くことでホルムアルデヒドを除去することができ、空気清浄機のフィルターとして利用することができる。
1 ホルムアルデヒド除去シート
11 基材
12 ホルムアルデヒド除去組成物

Claims (12)

  1. 微細化セルロース及びホルムアルデヒド除去剤を含有するホルムアルデヒド除去組成物。
  2. 前記微細化セルロースの数平均短軸径は1nm以上500nm以下であり、前記微細化セルロースの数平均長軸径は0.05μm以上50μm以下であり、
    前記微細化セルロースのグルコピラノース単位が有する五個のヒドロキシ基の少なくとも一個がカルボキシ基に置換されている請求項1記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  3. 前記グルコピラノースのC6位のヒドロキシ基がカルボキシ基で置換されている請求項2記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  4. 前記微細化セルロースは、前記カルボキシ基を0.1mmol/g以上3.0mmol/g以下の範囲で含有する請求項2または3記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  5. 前記カルボキシ基の対イオンとしてアンモニウムイオンまたは有機オニウムイオンを含む請求項2〜4のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  6. 前記微細化セルロースの固形分濃度1質量%の分散液の光透過率が、光路長1cm、波長660nmで、分散媒の80%以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  7. 前記ホルムアルデヒド除去剤が有機アルカリを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  8. 前記ホルムアルデヒド除去剤がホルムアルデヒド分解酵素である請求項1〜7のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  9. 抗菌材を更に含む請求項1〜8のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド除去組成物。
  10. 請求項3〜9のいずれか一項に記載のホルムアルデヒド除去組成物の製造方法であって、
    微細化セルロースの製造工程として、N−オキシル化合物を用いてセルロースを酸化する工程を行い、
    前記N−オキシル化合物として、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル−1−オキシラジカル)、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−1−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−エトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、4−アセトアミド−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシルのいずれかを用いるホルムアルデヒド除去組成物の製造方法。
  11. 請求項8記載のホルムアルデヒド除去組成物の製造方法であって、
    微細化セルロースの存在下で微生物を培養する工程を経て前記ホルムアルデヒド分解酵素を得るホルムアルデヒド除去組成物の製造方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載されたホルムアルデヒド除去組成物を含むホルムアルデヒド除去シート。
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