JP2000342978A - 光触媒部材 - Google Patents

光触媒部材

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JP2000342978A
JP2000342978A JP11159743A JP15974399A JP2000342978A JP 2000342978 A JP2000342978 A JP 2000342978A JP 11159743 A JP11159743 A JP 11159743A JP 15974399 A JP15974399 A JP 15974399A JP 2000342978 A JP2000342978 A JP 2000342978A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、光触媒の光酸化分解作用によ
り、悪臭や細菌などの有害物質を分解除去するための光
触媒部材において、励起光の有効利用および高度の通気
性を具備させた光触媒部材を提供することにある。 【解決手段】光触媒を担持してなる光触媒シートをハニ
カム状に成形加工してなる光触媒部材において、開口面
におけるセル壁の端部に光触媒層を設けてなる光触媒部
材、好ましくはセル壁の端部に設けた光触媒層の光触媒
含有率(A)と光触媒シートの光触媒含有率(B)との
比(A/B)が2以上であることを特徴とする光触媒部
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高い通気性に優れた
ハニカム状の光触媒部材に関し、更に詳しくは、光触媒
作用が著しく優れた光触媒部材に関する。
【0002】
【従来の技術】工場などにおける工業的に発生する悪臭
や有害化学物質、多量の廃棄物を排出する飲食店やホテ
ルなどのサービス産業における廃棄物に起因した悪臭な
どによる従来からの環境汚染の問題に加えて、最近のア
メニティ志向の高まりに伴い、一般生活空間、例えば室
内や自動車内の悪臭、有害化学物質などによる室内環境
汚染の問題がクローズアップされており、これら有害物
質の除去に対するニーズが急速に高まっている。
【0003】悪臭や有害化学物質などの有害物質の除去
方法としては、活性炭やゼオライトなどの多孔性物質、
いわゆる吸着剤による吸着除去が一般的である。しかし
ながら、吸着剤は大部分の有害物質に対して吸着作用し
か示さず、一定量の有害物質を吸着すると除去性能が著
しく低下する、あるいは、周囲の温度や有害物質の濃度
如何では一度吸着した有害物質が離脱してしまうという
問題点があった。
【0004】このような問題を解決するために、触媒を
用いて有害物質を分解除去する方法が考案されている。
有害物質の分解除去能を有する材料は各種知られている
が、中でも酸化チタンに代表される光触媒部材が近年大
きな注目を集めている。例えば、Cundallらは、
J.Oil.Chem.Assoc.1978,61,
351において、酸化チタンに紫外線を照射した場合、
水とアルコールの混合系でアルコールが分解されること
を報告している。さらに特開昭61−135669号公
報においては、酸化亜鉛などの光触媒部材に紫外光を照
射すると、悪臭物質である硫黄化合物が分解されること
が報告されている。これら光触媒部材による分解反応に
おいては、反応の進行に伴って光触媒部材が消費される
ことはなく、光に曝露されている限りその分解能力は半
永久的である。このような光触媒反応は界面反応であ
り、光触媒部材と分解対象物との接触機会が多いほど効
率的に進行する。従って、光触媒部材の形状としては、
比表面積を大きくとれる粉体であることが好ましいが、
光触媒部材を粉体のまま使用することは難しく、何らか
の方法を用いて適当な支持体に担持固定する必要があ
る。
【0005】これまでにも、例えば特開平1−1893
22号公報や実開平2−45130号公報に開示されて
いるような、単位体積当たりの光照射を受ける触媒量を
高めるために、ハニカム構造に光触媒を担持する方法が
なされている。
【0006】これらのハニカム状光触媒部材において
は、圧損の問題は少なく、単位体積あたりの光照射を受
ける触媒量が大きいという特徴がある反面、光照射が触
媒面に対してほぼ平行に行われるため、触媒表面に照射
される光のエネルギーは小さくなり、十分な効率が得難
いという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、光触
媒の光酸化分解作用により、悪臭や細菌などの有害物質
を分解除去するための光触媒部材において、上記の欠点
を克服した励起光の有効利用および高度の通気性を具備
させた光触媒部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達した
ものである。
【0009】(1)光触媒を担持してなる光触媒シート
をハニカム状に成形加工してなる光触媒部材において、
開口面におけるセル壁の端部に光触媒層を設けてなる光
触媒部材。
【0010】(2)上記の発明(1)において、セル壁
の端部に設けた光触媒層の光触媒含有率(A)と光触媒
シートの光触媒含有率(B)との比(A/B)が2以上
であることを特徴とする光触媒部材。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、光触媒を担持してなる
光触媒シートをハニカム状に成形加工してなる光触媒部
材において、開口面におけるセル壁の端部の少なくとも
一方が光触媒層を有することを特徴とする光触媒部材で
ある。単位容積当たりの表面積が大きく、且つ圧力損失
が極めて少ないという従来のハニカム状光触媒部材の特
徴を活かしながら、更に、光触媒を励起する光が最も直
接的に照射される開口面におけるセル壁端部が光触媒層
を有するため、光触媒性能が著しく優れ、高い脱臭効果
や抗菌効果が得られる。
【0012】本発明の光触媒部材において、セル壁の端
部の少なくとも一方が有する光触媒層の光触媒含有率
(A)と光触媒シートの光触媒含有率(B)との比(A
/B)が2以上であることが好ましい。上記の比(A/
B)が2より小さい場合には、光触媒性能の改良が十分
に達成できない。
【0013】本発明に係わる光触媒とは、0.5〜5e
V、好ましくは1〜4eVの禁止帯幅を有する、光触媒
反応をもたらす光反応性半導体であり、励起光を照射す
ることによって、抗菌、抗ウイルス、防黴、脱臭、防汚
などの機能を発現する素材である。特にその抗菌性は優
れたものであり、細菌の増殖を抑えるだけでなく、細菌
が死滅する際に発生する毒素を分解して無害化し、ま
た、細菌の死骸をも分解するため、その効果は従来の無
機系抗菌剤などのように短期間で低下することがなく永
続すると言われている。
【0014】本発明に係わる光触媒としては、酸化亜
鉛、酸化タングステン、酸化チタン、及び酸化セリウム
等の金属酸化物粒子が挙げられる。中でも、酸化チタン
はその構造安定性、光反応性有害物除去能、更には取扱
い上の安全性等から生活空間において使用するには最も
適しており、また、酸化亜鉛は励起光が照射されない環
境下でも抗菌性を有しており、この両者は本発明の光触
媒として有利に用いられる。
【0015】本発明に係わる酸化チタンは、白色顔料と
して用いられる汎用の二酸化チタン(但し、耐候処理が
全くまたは部分的にしかされていないもの)の他、メタ
チタン酸、オルトチタン酸、含水酸化チタン、水和酸化
チタン、水酸化チタンおよび過酸化チタン等のチタン酸
化物や水酸化物などが挙げられる。
【0016】中でも一次粒径が数十nm程度で、アナタ
ーゼ結晶構造を有する微粒子酸化チタンは比較的安価で
性能の優れた光触媒である。但し、本発明に係わる酸化
チタンはアナターゼ結晶構造に限定されるものではな
く、光触媒能を有するものであれば、ルチルやブルカイ
トなどの結晶構造を有するものや非晶性酸化チタンであ
っても良い。
【0017】酸化チタンの形状として、立方体状、球
状、真球状、薄片状またはナノクラスターなどが挙げら
れる。
【0018】上記のチタン化合物以外にも、チタニウム
アルコキシドやチタニウムキレートなどの有機チタネー
トを用いても良く、均一性が高く、且つ透明性の高い光
触媒層を形成することが可能である。これらの酸化チタ
ンの表面および結晶構造の内部に、Pt、Au、Ag、
Cu、Pd、Ni、Co、Fe、Zn、Mo、Ir、B
i、W、Os、Rh、Nb、Sn、V、CrおよびRu
等の種々の金属、そのイオンまたはその酸化物などの化
合物を担持あるいはドーピングさせたりして複合しても
良い。
【0019】本発明に係わる光触媒シートとは、光触媒
をシート状の基材に担持してなるものである。シート状
の基材は光触媒シートの形態を保持するために必要な成
分であり、例えば、洋紙、和紙、不織布などの繊維を主
成分とする繊維状シート、布帛、金属箔、樹脂フィルム
およびこれらのシートを積層したラミネートシートなど
を挙げることができる。
【0020】基材に用いる合成樹脂としては、ポリエチ
レンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビ
ニル共重合体樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリビニルケトン樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、
ジエン系樹脂、及びポリウレタン系樹脂等の熱可塑性合
成樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、
尿素樹脂、アニリン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ア
ルキド樹脂、及びエポキシ樹脂等の熱硬化性合成樹脂の
他、シリコン系樹脂及びフッ素系樹脂等が挙げられる。
【0021】これらの合成樹脂を繊維形態、いわゆる合
成樹脂繊維として用いる場合には、その断面形状は特に
制限はなく、円形のみならず楕円形、三角形、星形、T
型、Y型、及び葉状等のいわゆる異型断面形状のもので
も良い。更に、繊維表面に空隙を有するもの、枝別れし
た構造、及び芯鞘構造を有するものも使用できる。これ
らの合成樹脂繊維の中でも、支持体あるいは吸着性光触
媒シートとした際の繊維間結合強度、柔軟性(腰)、及
び加工性等を適度に制御できる点から主に軟化点の異な
る芯鞘構造を有するものが好適である。芯鞘構造を有す
る合成樹脂繊維としては、芯部分がポリエステル、鞘部
分がポリエステル共重合体からなる繊維や、芯部分がポ
リエステル、鞘部分がポリオレフィンからなる繊維等が
ある。
【0022】基材に用いる天然繊維としては、針葉樹材
及び広葉樹材からのクラフトパルプ、亜硫酸パルプ、及
びアルカリパルプ等のケミカルパルプ、セミケミカルパ
ルプ、サーモメカニカルパルプ、メカニカルパルプ、グ
ランドパルプ等の木材繊維、楮、ミツマタ、稲や小麦等
の藁、麻、ケナフ、竹、木綿、木綿リンター、バガス、
及びエスパルト等の植物性非木材繊維を挙げられる。ま
た、これらは、古紙を原料とした再生パルプ、脱墨パル
プ等でも良い。また、基材に用いる合成繊維樹脂及び天
然繊維以外の繊維としては、レーヨン等の再生繊維、セ
ルロース誘導体繊維等の天然物加工繊維、スチールウー
ル及びステンレスウール等の金属繊維、炭素繊維、セラ
ミック繊維、及び各種ガラス繊維等を挙げられる。
【0023】本発明に係わる基材は、必要に応じて本質
的に難燃性のアラミド樹脂や本質的に不燃性の金属、ガ
ラス、アルミナ等酸化物等の無機物を主成分とする、ま
たは合成樹脂及び天然繊維等の中に難燃剤を含有させ
る、或いは基材を形成後に難燃剤で表面処理する等して
難燃性を付与しても良い。
【0024】本発明に係わる光触媒シートを得る方法と
しては、上記の基材に塗工および含浸などの方法によっ
て光触媒を担持させる方法および基材の原料となる樹脂
や金属などに練り混みなどの手段によって担持する方法
が挙げられる。また、基材が繊維状シートからなる場合
には、上記の方法以外に湿式抄紙法における内添のよう
に原料繊維をシート化する過程で光触媒を担持させる方
法が挙げられる。
【0025】本発明に係わる塗工および含浸の方法とし
て、2ロールタイプのコンベンショナルサイズプレス、
タブサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、及びフ
ィルムトランファー方式のサイズプレス等や、ロールコ
ーター、エアドクターコーター、ロッド(バー)コータ
ー、ブレードコーター、スプレーコーター、グラビアコ
ーター、マイクログラビアコーター、ダイコーター、及
びカーテンコーターを用いた方法等が挙げられる。
【0026】本発明に係わる湿式抄紙には、円網抄紙
機、長網抄紙機、フォードリニヤー抄紙機、ツインワイ
ヤー抄紙機、オントップ抄紙機等、及び複数の抄紙機を
組み合わせたいわゆるコンビネーションフォーマー等を
用いることができる。湿式抄紙においては、例えば基材
の主成分である繊維を予め水性液に分散させ、必要に応
じて叩解等の処理を施した後に、光触媒、及び所望によ
り凝集剤等と混合し、湿式抄紙することができる。
【0027】本発明に係わる凝集剤としては、アラム等
の無機化合物、及びポリアクリルアミド等の高分子化合
物等がある。中でも、電解質高分子化合物が好ましく、
カチオン化ポリアクリルアミド、カチオン化澱粉、及び
カチオン化グアーガム等のカチオン性電解質高分子化合
物が特に好ましい。
【0028】また、凝集体の核となる物質を併用しても
良く、核となる物質としては例えば酢酸菌などの微生物
が生産するバクテリアセルロースなどのバイオポリマ
ー、或いは天然パルプや合成繊維などを高圧式ホモジナ
ーザーなどで粉砕してなる微細繊維などが挙げられる。
【0029】本発明に係わる光触媒シートの作製に当た
っては、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、吸着
剤などの脱臭剤、抗菌剤、防黴剤、抗ウイルス剤、防虫
剤、害虫忌避剤、芳香剤などの各種薬剤を併用しても良
い。このような抗菌剤または防黴剤、抗ウイルス剤とし
て、銀や亜鉛または燐酸カルシウムなどを主成分とする
無機系抗菌剤、ベンツイミダゾール系、イソチアゾリン
系、ピリチオン系、クロロヘキシジン系などの有機系抗
菌剤、キチンやキトサンなどの高分子系抗菌剤、茶や柿
などから抽出されるカテキンや孟宋竹抽出エキス、ヒノ
キチオールなどの天然物由来の抗菌剤およびこれらを複
合したハイブリット抗菌剤などが挙げられる。
【0030】脱臭剤は主に悪臭を除去する目的で用いら
れる薬剤であり、具体的には吸着剤、鉄アスコルビン酸
や鉄、コバルトまたはマンガン等の金属フタロシアニン
誘導体などの酵素系脱臭剤、マンガン系酸化物やペロブ
スカイト型触媒などの低温酸化触媒、炭化珪素、窒化珪
素、珪酸カルシウム、アルミナ・シリカ系、ジルコニア
系などの合成セラミクスや麦飯石、フェルソング石など
の遠赤外線セラミクス、植物抽出成分に含まれる化合物
であるカテキン、タンニン、フラボノイド等を用いた消
臭剤などが挙げられる。これらの脱臭剤は必要に応じて
複数のものを併用しても良く、また、これらの脱臭剤を
複合化したハイブリット脱臭剤としても良い。
【0031】本発明に係わる吸着剤として、活性炭、添
着活性炭、活性炭素繊維、天然および合成ゼオライト、
活性アルミナ、活性白土、セピオライト、酸化鉄などの
鉄系化合物、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、シリカ、シ
リカ−酸化亜鉛複合物、シリカ−アルミナ−酸化亜鉛複
合物、複合フィロケイ酸塩、イオン交換樹脂、あるいは
これらの混合物などが挙げられる。
【0032】本発明に係わる吸着剤の中でも、多孔質で
表面積が多い物質は、光触媒に対する担体としても機能
する場合があり、好ましい。
【0033】本発明に係わる吸着剤は、特に限定される
ものではないが、塩基性ガス吸着剤またはアルデヒド吸
着剤であることが特に好ましい。
【0034】塩基性ガス吸着剤とは、主に酸性物質を含
有する吸着剤であり、具体的には、フマル酸、マレイン
酸、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、スチレン
スルフォン酸、アルギン酸などの有機酸またはその多量
体やオリゴマーまたはポリマーなどの重合体、活性白土
などの酸性基を有する無機吸着剤および燐酸などの酸性
物質を添着した酸添着活性炭等が挙げられる。
【0035】アルデヒド吸着剤とは、アセトアルデヒド
やホルムアルデヒドなどのアルデヒド類と親和性が高い
吸着剤であり、アミン添着活性炭、ハイシリカゼオライ
トおよびモレキュラーシーブなどが挙げられる。
【0036】アミン添着活性炭とは、各種アルデヒドと
化学吸着反応を起こすアミン類を添着してなる活性炭で
ある。
【0037】アミン添着活性炭に用いられるアミンとし
ては、第1アミン化合物としてアミノ基を有するアニリ
ン、ベンジルアミン、ナフチルアミン、シクロヘキシル
アミン、(イソ)プロパノールアミン、エタノールアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
スチレンメタクリル酸エチルアミン、スチレンアクリル
酸アミン等の化合物、モノマー、オリゴマー、ポリマー
あるいはこれらの化合物から誘導されるアミノ基を含有
する誘導体などを用いることができる。
【0038】第1アミン以外のアミン化合物、たとえば
第2アミン化合物としてはエチルアニリン、ジエチルア
ミン、メチルビニルアミン、スチレンアクリル酸メチル
メチルアミン、ビニルベンジルメチルアミン、スチレン
メタクリル酸エチルメチルアミン等の化合物、モノマ
ー、オリゴマー、ポリマーあるいはこれらの化合物から
誘導される第2アミン化合物など、
【0039】あるいは第3アミン化合物としてビニルベ
ンジルジメチルアミン、ビニルベンジルジエチルアミ
ン、スチレンアクリル酸ジエチルアミン、スチレンメタ
クリル酸ジエチルアミン、スチレンアクリル酸ジメチル
アミン、スチレンメタクリル酸ジメチルアミン、スチレ
ンメタクリル酸エチルジメチルアミン、スチレンアクリ
ル酸エチルジメチルアミン、スチレンメタクリル酸エチ
ルジエチルアミン、スチレンアクリル酸エチルジエチル
アミン、トリエチルアミン等の化合物、モノマー、オリ
ゴマー、ポリマーあるいはこれらの化合物から誘導され
る第3アミン化合物なども用いることができるが、好ま
しくはアミノ基を有する第1アミン化合物が用いられ
る。
【0040】これらのアミン化合物は活性炭に吸着させ
るか、あるいは活性炭の表面に残る水酸基やアルカリ金
属などの官能基と部分的に反応させながらインターカレ
ーションを行うことによりアミン添着活性炭とすること
ができる。効率的にインターカレートできるアミン化合
物と活性炭の残存官能基の組み合わせは限定されるが、
アミン化合物が挿入されることにより、より強固にアル
デヒドを吸着剤中に取り込むことが可能になる。
【0041】本発明に係わるハイシリカゼオライトは、
化学的には通常のゼオライトと同じくアルミノシリケー
ト金属塩の結晶であるが、特に結晶中のアルミナに対す
るシリカの割合が高く、シリカ構造中の酸素原子が塩基
性をほとんど持たない。
【0042】このようなハイシリカゼオライトは表面の
Si−O−Si結合が水素結合の形成に関与せず、疎水
性を示して水分子を吸着しないため、高湿度環境下およ
び高温度環境下においても効率良くアルデヒド類を吸着
することが可能である。そこでハイシリカゼオライトは
疎水性ゼオライトと呼ばれる場合がある。
【0043】更に、ハイシリカゼオライトはアルデヒド
類のみならず、広範囲の臭気物質、例えば有機酸、アン
モニア、アミン類、ケトン類、硫化水素やメルカプタン
類などの含硫黄化合物、インドール類などを吸着できる
ため、本発明に係わる吸着剤としては殊更に好ましいも
のである。
【0044】本発明に係わるハニカムとは、開口を有す
るセル壁からなる構造体であり、ハニカムの具体例とし
て、JIS−Z−1516に記載の「外装用段ボール」
に準拠して作製される片段ボールを積層してなるコルゲ
ートハニカム、六角形セルからなるヘキサゴンハニカ
ム、正方形セルからなるハニカム、三角形セルからなる
ハニカム、および中空円筒状セルを集合してなるハニカ
ムなどが挙げられる。ここで、六角形や正方形などのセ
ル形状は正式な多角形ではなく、角が丸いまたは辺が曲
がっているなどした異形であっても良い。本発明の光触
媒部材は、片段ボールを積層、接着させてコルゲートブ
ロックを作製し、このコルゲートブロックのライナ面に
対して一定の角度で斜めに切断して作製されるセルの開
口面に対してライナ面が斜めの角度を有するコルゲート
ハニカムであっても良い。斜めの角度は特に限定される
ものではないが、30〜60度が好ましい。
【0045】セル壁の端部に光触媒層を設ける方法とし
ては、光触媒を含む塗液をスプレーや刷毛、ロールを用
いて塗布する方法およびセル壁の端部に粘着加工を施し
た後に光触媒の粉末を付着させる方法などが挙げられ
る。光触媒層を設ける場合には、ハニカムのセル穴を塞
いだり、潰したりしない方法を採用することが好まし
い。
【0046】本発明に係わる光触媒層は、本発明の主旨
を逸脱しない限りにおいて、吸着剤などの脱臭剤、抗菌
剤、pH調整剤、酸化防止剤、バインダーなどを含有し
ても良い。バインダーの種類は特に限定されるものでは
ないが、光触媒反応に対して抵抗性を有するもの、例え
ばポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂系やシリ
コン樹脂系の抗酸化性バインダーや金属酸化物複合熱可
塑性高分子エマルジョンなどの無機有機複合バインダ
ー、無機系バインダーおよびこれらを適宜組み合わせて
用いることが好ましい。中でも無機系バインダーが好ま
しく、具体例としては、サポナイト、ヘクトライト、モ
ンモリロナイトなどのスメクタイト群、バーミキュライ
ト群、カオリナイト、ハロイサイトなどのカオリナイト
−蛇紋石群、セピオライトなどの天然粘土鉱物の他、コ
ロイダルシリカ、コロイダルアルミナおよびこれらの変
性物や合成無機高分子化合物などが挙げられる。
【0047】本発明の光触媒部材に光触媒を励起する光
を照射する場合には、ハニカムの開口面の片側から照射
しても良く、または、両側から照射しても良い。ハニカ
ムの開口面の主に片側から励起光を照射する場合には、
開口面の両側ではなく、片側のセル壁端部にのみ光触媒
層を設けても差し支えない。また、ハニカムの開口面の
主に両側から励起光を照射する場合には、開口面の片側
のセル壁端部にのみ光触媒層を設けても差し支えない
が、両側のセル壁端部に光触媒層を設けることが好まし
い。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0049】調製例1 光触媒能を有する酸化チタン100重量部を水に添加
し、ミキサーを用いて分散させながら、この分散液に超
高分子量ポリアクリルアミド0.1%溶液を添加して酸
化チタンの凝集体を形成させ、これを凝集体水分散液A
とした。支持体形成成分として、0.5デニール×5m
mのポリエステル繊維と2デニール×5mmの芯鞘構造
を有する低融点熱融着性ポリエステル繊維とを等重量ず
つ水に添加し、撹拌、分散し、これを支持体形成成分分
散液Bとした。
【0050】酸化チタン対支持体形成成分が固形分重量
比で1対9になるように分散液A及び分散液Bを混合
し、全固形分量が0.2重量%となるよう調整した後、
円網抄紙機にてシート化し、120℃にて乾燥し、坪量
100g/m2 、酸化チタン含有量9%の光触媒シート
を作製した。
【0051】調製例2 上記の調製例1で作製した光触媒シートについて、JI
S Z 1516−1995「外装用段ボール」に準拠して
作製されるピッチ2.5mmの中しんとライナを貼り合
わせた片ダンボールを積層し、100mm×100mm
×厚さ10mmのハニカム状光触媒部材を作製し、これ
を調製例2の光触媒部材とした。
【0052】調製例3〜6 光触媒能を有する酸化チタンとバインダーとしてNa−
モンモリロナイトとを重量比8/2、5/5、2/8お
よび1/9で含有する水性塗液を調製し、酸化チタンの
重量比が多い順に、調製例3、4、5および6の塗液と
した。
【0053】調製例7 Na−モンモリロナイトを水に分散した水性塗液を調製
し、調製例7の塗液とした。
【0054】調整例8 調製例1で作製した光触媒シートに調製例3の塗液を両
面に5g/m2 塗布して乾燥し、酸化チタン含有量13
%の光触媒シートを作製した。
【0055】調整例9 調製例2において、調製例1で作製した光触媒シートに
代えて調製例8で作製した光触媒シートとする以外は全
て調製例2と同一とし、得られた光触媒部材を調製例9
の光触媒部材とした。
【0056】実施例1〜4 調製例2の光触媒部材の開口面の片側に調製例3〜6の
塗液をスプレーを用いて乾燥重量で0.2g塗布、乾燥
し、開口面のセル壁の端部に光触媒層を設けたハニカム
状光触媒部材を作製した。これらの光触媒部材は、光触
媒層の酸化チタン含有率が高い順に、実施例1、2、3
および4の光触媒部材とした。
【0057】実施例5 実施例1において調製例2の光触媒部材に変えて、調製
例9の光触媒部材とする以外は全て実施例1と同一と
し、得られたハニカム状光触媒部材を実施例5の光触媒
部材とした。
【0058】比較例1 実施例1において調製例3の塗液に変えて、調製例7の
塗液とする以外は全て実施例1と同一とし、得られたハ
ニカム状光触媒部材を比較例1の光触媒部材とした。
【0059】比較例2 比較例1において調製例7の塗液をスプレーを用いて乾
燥重量で0.2g塗布に変えて、水をスプレーを用いて
塗布とする以外は全て比較例1と同一とし、得られたハ
ニカム状光触媒部材を比較例2の光触媒部材とした。
【0060】比較例3 比較例2において調製例2の光触媒部材に変えて、調製
例9の光触媒部材とする以外は全て比較例2と同一と
し、得られたハニカム状光触媒部材を比較例3の光触媒
部材とした。
【0061】<脱臭性能>実施例および比較例の光触媒
部材を6Wのブラックランプを備えた5.6リットルの
密閉容器の底部にブラックランプからの距離が5cmと
なるように静置した。容器中にアセトアルデヒドを30
ppm注入し、ブラックランプを点灯して紫外線を照射
し、紫外線照射2分後の容器中のアセトアルデヒド濃度
(ppm)をガスクロマトグラフで測定し、アセトアル
デヒドの除去速度を求めた。
【0062】上記の方法により試験を行い、その性能を
評価した結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】光触媒を担持してなる光触媒シートをハ
ニカム状に成形加工してなる光触媒部材において、開口
面におけるセル壁の端部に光触媒層を設けてなる本発明
の光触媒部材は、励起光の利用効率が高いため光触媒性
能に優れ、脱臭効果が高い光触媒部材が得られる。
【0065】特に、セル壁の端部に設けた光触媒層の光
触媒含有率(A)と光触媒シートの光触媒含有率(B)
との比(A/B)が2以上である本発明の光触媒部材
は、光触媒性能が著しく優れ、脱臭効果が一層高い光触
媒部材が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 BB05 CC01 HH05 JJ06 KK08 LL10 MM02 NN26 NN28 QQ03 QQ11 4D048 AA19 AA22 AB03 BA07X BA09X BA41X BB02 BB16 EA01 4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA10B BA22B BA48A BE09B CA01 CA10 CA11 CA17 EA18 EA21 EB14Y EB15Y EB17Y EC29 FA03 FB15 FB24 FC08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒を担持してなる光触媒シートをハ
    ニカム状に成形加工してなる光触媒部材において、開口
    面におけるセル壁の端部に光触媒層を設けてなる光触媒
    部材。
  2. 【請求項2】 セル壁の端部に設けた光触媒層の光触媒
    含有率(A)と光触媒シートの光触媒含有率(B)との
    比(A/B)が2以上であることを特徴とする請求項1
    記載の光触媒部材。
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