JP2016096691A - 同期モータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータ回路の入力電圧が低下した場合でもできるだけ同期モータの回転速度を制限することなく安定的に同期モータを駆動可能な同期モータの制御装置を提供する。
【解決手段】同期モータの制御装置40において、インバータ回路2は、直流電圧を複数相の交流電圧に変換して同期モータ7に供給する。インバータ制御部51は、同期モータ7の各相の巻線電流の検出値を座標変換することによって得られたd軸電流値およびq軸電流値に基づくベクトル制御によって、インバータ回路2を制御する。インバータ制御部51は、d軸電流値の目標値を負の値に設定する弱め界磁制御の実行中に検出されたd軸電流値をIdとし、d軸電流値が0の場合の回転子の界磁磁束をΦaとし、d軸電流Idによる回転子のインダクタンスをLdとしたとき、−Ld×Id/Φaで与えられる判定値が予め定められた第1の閾値を超えないようにインバータ回路2を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は、同期モータの制御装置に関し、たとえば、永久磁石同期モータの制御に好適に用いられる。さらに、この発明は、空気調和機用の同期モータの制御に好適に用いられる。
まず、劣悪な電源条件下において同期モータを安定的に制御する技術について説明する。一般に、電源条件が劣悪な環境下では同期モータが頻繁に停止する。このような場合に同期モータの停止を回避して同期モータの安定運転を継続する技術として、たとえば、特開2007−97249号公報(特許文献1)に記載の技術がある。具体的にこの文献のモータ制御装置は、交流電源の供給状態を判定し、判定結果に基づいて回転数指令手段による目標回転数に対して回転数の上限を制限する。
上記に類似の技術として、特開2009−153355号公報(特許文献2)に記載のモータ制御装置は、同期モータの電圧値および電流値の取得結果に基づいて同期モータの最大回転数を算出する。そして、モータ制御装置は、算出した最大回転数が所定の閾値回転数を上回っていれば通常運転制御を行い、算出した最大回転数が所定の閾値回転数を下回っていれば、同期モータの回転数を制限する制限運転制御を行う。
次に、空気調和機の圧縮機の予熱運転について説明する。ヒートポンプ式空気調和機において、長期間、運転を停止していると圧縮機が冷えきってしまい、外気温とほぼ等しい温度になる。特に外気温が低い場合には圧縮機内の油が冷媒中に溶け込んでおり、この状態で圧縮機が起動されると、オイルフォーミングおよび焼付け等を起こす虞がある。そこで、従来から圧縮機の密閉ケース内に予熱ヒータを設けたり、モータの巻線に通電して圧縮機内を事前に予熱したりする対策が行われてきた(たとえば、特開昭62−22947号公報(特許文献3)参照)。
特開2007−97249号公報 特開2009−153355号公報 特開昭62−22947号公報
上記の特開2007−97249号公報(特許文献1)および特開2009−153355号公報(特許文献2)に記載された技術の場合、インバータ回路の入力電圧が不足状態になった場合に、同期モータの回転数の上限が予め定められる。このため、弱め磁束制御を行うことによってモータ回転数を維持することが可能な場合でも、モータ回転数が予め設定された上限値に達すると、モータ回転数が制限されてしまう。
この発明は、上記の問題点を考慮してなされたものであり、その目的は、インバータ回路の入力電圧が低下した場合でもできるだけ同期モータの回転速度を制限することなく安定的に同期モータを駆動可能な同期モータの制御装置を提供することである。
この発明は、同期モータの制御装置であって、インバータ回路と、インバータ制御部とを備える。インバータ回路は、直流電圧を複数相の交流電圧に変換して同期モータに供給する。インバータ制御部は、同期モータの各相の巻線電流の検出値を座標変換することによって得られたd軸電流値およびq軸電流値に基づくベクトル制御によって、インバータ回路を制御する。インバータ制御部は、d軸電流の目標値を負の値に設定する弱め界磁制御の実行中に検出されたd軸電流値をIdとし、d軸電流値が0の場合の回転子の界磁磁束をΦaとし、d軸電流Idによる回転子のインダクタンスをLdとしたとき、−Ld×Id/Φaで与えられる判定値が予め定められた第1の閾値を超えないようにインバータ回路を制御する。
好ましくは、第1の閾値は、0.7以上かつ0.8以下の値に設定される。
好ましくは、インバータ制御部は、判定値が第1の閾値よりも大きくなった場合に、同期モータの速度増加を禁止するかまたは同期モータを強制的に減速するようにインバータ回路を制御する。
好ましくは、インバータ制御部は、判定値が第1の閾値よりも小さな値である第2の閾値を超えた場合に、同期モータの回転速度の増加率を制限するように、インバータ回路を制御する。
好ましくは、インバータ制御部は、d軸電流値、q軸電流値、および回転数指令値に基づいて、同期モータの各相の電圧指令値を算出し、算出された各相の電圧指令値の振幅がインバータ回路に入力される直流電圧値以上である場合に弱め界磁制御を実行するように構成される。
この発明によれば、インバータ回路の入力電圧が低下した場合でもできるだけモータの回転速度を制限することなく安定的に同期モータを駆動可能な同期モータの制御装置を提供できる。
第1の実施形態によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 永久磁石同期モータの定常運転時のベクトル図である。 図1のインバータ制御部の機能ブロック図である。 図1のインバータ制御部の動作を示すフローチャートである。 図4のステップS115をさらに詳しく示すフローチャートである。 図4のステップS150をさらに詳しく示すフローチャートである。 空気調和機の構成を示すブロック図である。 図7の空気調和機の構成のうち、室外ファン用のファンモータに関する部分を取り出してさらに詳しく示した図である。 圧縮機の加熱運転時における図7および図8の運転指令部の動作を説明するためのフローチャートである。 圧縮機の加熱運転時における図7の圧縮機用のインバータ制御部の動作を示すフローチャートである。 圧縮機の加熱運転時における室外ファンモータ用のインバータ制御部の動作を示すフローチャートである。
以下、各実施形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない。
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、インバータ回路の入力電圧が低下した場合でもできるだけ同期モータの回転速度を制限することなく安定的に同期モータを駆動可能なモータ制御装置の構成例を示す。以下の説明では、三相同期モータの制御を例に挙げる。なお、この明細書で同期モータの回転数とは、単位時間あたりの回転数(たとえば、rpm:rotation per minute)を意味する。回転数に代えて回転速度と記載する場合もある。
[モータ制御装置の全体構成]
図1は、第1の実施形態によるモータ制御装置の構成を示すブロック図である。図1を参照して、モータ制御装置40は、コンバータ回路3、リアクトル5、コンデンサ6、インバータ回路2、電流電圧検出回路53、インバータ制御部51、運転指令部52、およびゲート信号生成回路54を含む。
コンバータ回路3は、交流電源4から供給された交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ回路3として、たとえば、ダイオードブリッジによって構成された全波整流回路が用いられる。
リアクトル5およびコンデンサ6は、コンバータ回路3から出力された直流電流および直流電圧をそれぞれ平滑化するために設けられている。リアクトル5の一端はコンバータ回路3の正側出力ノードに接続される。コンデンサ6は、リアクトル5の他端とコンバータ回路3の負側出力ノードとの間に接続される。
インバータ回路2は、コンバータ回路3から出力されて平滑化された直流電圧Vdcを三相交流電圧に変換する。インバータ回路2から出力されたU相、V相、W相の三相交流電圧は、同期モータ7のU相、V相、W相の電機子巻線にそれぞれ印加される。
図1の場合、インバータ回路2は三相ブリッジ回路として構成される。具体的にインバータ回路2は、スイッチング素子としてのNPN型バイポーラトランジスタQ1〜Q6と、ダイオードD1〜D6と、3シャント方式で三相電流を検出するための抵抗素子R1〜R3とを含む。バイポーラトランジスタQ1〜Q6に代えて、パワーMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタを用いてよいし、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いてよい。トランジスタの種類は特に限定されない。
トランジスタQ1,Q4と抵抗素子R1とは、U相用アーム(arms)を構成し、正側ノードNpと負側ノードNnとの間に互いに直列に接続される。正側ノードNpは、リアクトル5を介してコンバータ回路3の正側出力ノードに接続され、負側ノードNnは、コンバータ回路3の負側出力ノードに接続される。トランジスタQ1,Q4の接続ノードNuは、同期モータ7のU相巻線に接続される。
同様に、トランジスタQ2,Q5と抵抗素子R2とは、V相用アームを構成し、正側ノードNpと負側ノードNnとの間に互いに直列かつU相用アームと並列に接続される。トランジスタQ2,Q5の接続ノードNvは、同期モータ7のV相巻線に接続される。トランジスタQ3,Q6と抵抗素子R3とは、W相用アームを構成し、正側ノードNpと負側ノードNnとの間に互いに直列かつU相用アームおよびV相用アームと並列に接続される。トランジスタQ3,Q6の接続ノードNwは、同期モータ7のW相巻線に接続される。
ダイオードD1〜D6は、トランジスタQ1〜Q6とそれぞれ逆並列に(各トランジスタのコレクタが各ダイオードのカソード側となるように)接続される。ダイオードD1〜D6の各々は、対応するトランジスタがオフ状態のときに回生電流(還流電流)を流すために設けられている
第1の実施形態では図1に示すように3シャント方式の場合について説明するが、1シャント方式によって三相電流を検出してもよい。あるいは、電流トランスなどの電流センサを用いてもよい。
電流電圧検出回路53は、直流電圧Vdcと、U相電流Iuと、V相電流Ivとを検出する。直流電圧Vdcは、電流電圧検出回路53に設けられた分圧回路またはトランスによってデータ処理に適した電圧レベルに変換される。レベル変換された直流電圧Vdcは、電流電圧検出回路53に設けられたA/D変換器(Analog to Digital Converter)によってデジタル値に変換され、インバータ制御部51に取り込まれる。
U相電流IuおよびV相電流Ivは、インバータ回路2に設けられた抵抗素子R1,R2によってそれぞれ電圧信号に変換され、これらの電圧信号が電流電圧検出回路53に入力される。電流電圧検出回路53は、これらの電圧信号を内蔵アンプによって増幅した後に内蔵のA/D変換器によってデジタル信号に変換する。デジタル変換後の電圧信号がインバータ制御部51に取り込まれる。
なお、U相電流Iu、V相電流Iv、W相電流Iwは、
Iu+Iv+Iw=0 …(1)
の関係を有する。したがって、U相、V相、W相のうちいずれか2つの相の電流を検出すれば残りの1相の電流は計算によって求めることができる。この明細書の例では、U相電流Iu、V相電流Ivを実際に検出している。
インバータ制御部51および運転指令部52の各々は、CPU(Central Processing Unit)およびメモリなどを含むコンピュータに基づいて構成される。この明細書では、インバータ制御部51および運転指令部52をまとめて制御部50と称する場合がある。
運転指令部52は、ユーザからの要求に基づいて、同期モータ7の運転開始指令、運転終了指令、および同期モータ7の回転速度指令値を表す角速度指令値ωcomをインバータ制御部51に出力する。
インバータ制御部51は、上記の直流電圧Vdcの検出値、U相電流Iuの検出値、V相電流Ivの検出値、および角速度指令値ωcomに加えて、同期モータ7の回転位置を検出する位置センサPSの出力信号を受ける。インバータ制御部51は、こられの信号に基づいて、インバータ回路2をPWM制御するためのU相、V相、W相のPWM信号Su,Sv,Swを生成する。
本実施形態では、インバータ制御部51はベクトル制御技術を用いてPWM(Pulse Width Modulation)信号Su,Sv,Swを生成する。ここで、この実施形態では、U相用のPWM信号Suがハイレベル(Hレベル)のとき、上アームのトランジスタQ1がオン、下アームのトランジスタQ4がオフを意味する。逆に、U相用のPWM信号Suがローレベル(Lレベル)のとき、上アームのトランジスタQ1がオフ、下アームのトランジスタQ4がオフを意味する。V相用のPWM信号Sv、W相用のPWM信号Swについても同様である。
なお、上記と逆に、PWM信号がHレベルのとき下アームのトランジスタがオンであるとしてもよい。
ゲート信号生成回路54は、U相のPWM制御信号SuをトランジスタQ1用の信号とトランジスタQ4用の信号とに分岐し、次に、トランジスタQ4用の信号を反転させ、さらに、HレベルとLレベルの切替わり時に両信号ともローレベルとなるデッドタイムを設ける。その後、ゲート信号生成回路54は、トランジスタQ1,Q4用の信号をそれぞれ増幅し、増幅後の信号をトランジスタQ1,Q4のゲートにゲート信号として出力する。同様に、ゲート信号生成回路54は、V相のPWM信号Svに基づいてトランジスタQ2,Q5のゲートに供給するゲート信号を生成する。ゲート信号生成回路54は、W相のPWM信号Swに基づいてトランジスタQ3,Q6のゲートに供給するゲート信号を生成する。
[ベクトル制御について]
以下、ベクトル制御によるインバータ回路の制御方法について説明する。ベクトル制御では、検出したU相、V相、W相の三相電流Iu,Iv,Iwを、α軸、β軸の直交座標を用いた二相電流Iα,Iβに変換する(クラーク(Clarke)変換)。さらに、α軸電流Iα、β軸電流Iβを、d軸、q軸の回転座標を用いたd軸電流Id、q軸電流Iqに変換する(パーク(Park)変換)。d軸は磁石と同一方向(回転子の界磁方向)であり、q軸はd軸に直交する方向である。クラーク変換およびパーク変換の変換式は、次式(2)、(3)でそれぞれ表される。次式(3)において、θは同期モータの回転角(電気角)を表す。
Figure 2016096691
回転子の磁石の作る磁束(すなわち、d軸電流Idが0の場合の界磁磁束)をΦaとすると、磁束Φaは角速度ωで回転する。d軸電流Idによる回転子のインダクタンスをLdとし、q軸電流Iqによる回転子のインダクタンスをLqとすると、d軸電流Idによる回転子の鎖交磁束はLd・Idとなり、q軸電流Iqによる回転子の鎖交磁束はLq・Iqとなる。なお、埋込み磁石構造の永久磁石同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronous Motor)の場合、Lq>Ldとなり、表面磁石構造の永久磁石同期モータ(SPMSM:Surface PMSM)の場合Ld=Lqとなる。
さらに、電機子の巻線抵抗をrとし、電機子巻線の端子電圧をVd,Vqとすれば、端子電圧Vd,Vqは、
Vd=r・Id−ω・Lq・Iq …(4)
Vq=r・Iq+ω(Ld・Id+Φa) …(5)
でそれぞれ与えられる。
図2は、永久磁石同期モータの定常運転時のベクトル図であり、式(4)、(5)の関係をベクトル表示したものである。図2に示すように、回転子の磁石の磁束Φaはd軸上にある。磁束Φaと鎖交磁束Lq・IqおよびLd・Idとの合成磁束がΦoとなる。d軸電流Idとq軸電流Iqとの合成電流をIaとすると、端子電圧Va=Vd+Vqは、r・IaとVo=ω・Φoとの和で与えられる。
トルクτは、電流Iaと合成磁束Φoとのベクトル積に極対数pを乗じたものである。電流Iaとq軸とのなす角度をβとすると、トルクτは、
τ=p・Φa・Ia・cosβ+(p/2)(Lq−Ld)Ia2・sin2β …(6)
で与えられる。
永久磁石同期モータの動作は、電流Id,Iqの大きさと角度βを調整することによって制御できる。代表的なId=0制御は、d軸電流Idを常に0に保つものである。この場合、β=0であるので、トルクτはp・Φa・Iqとなり、トルクτがq軸電流Iqに比例する線形制御となる。
弱め界磁制御は、負のd軸電流Idによって永久磁石の磁束Φaを弱めるものである。d軸方向の総磁束は、Ld・Id+Φaであるので、負のd軸電流Idを流すことによって弱め界磁制御を行うことができる。弱め界磁制御を用いることによって、高速回転の場合に誘起電圧の上昇を抑えることができる。
ここで、弱め磁束の度合いを、
FMR=−Ld・Id/Φa …(7)
で定義されるFWR(Field Weakening Ratio)で表せば、弱め界磁制御の場合のFWRの取り得る範囲は、0<FWR<1となる。FWRが1のとき、回転子の磁束が0まで弱められた状態を示し、FMRが1を超えると回転速度を維持するのに必要な直流電圧Vdの振幅が逆に増加することを意味している。すなわち、FWRが1以上のときはモータが確実に脱調して停止する。すなわち、FMRは、脱調の危険度を判定する判定値として利用することができる。
そこで、本実施形態のモータ制御装置では、ノイズおよび振動等を考慮してFMRが0.7〜0.8の間で定められた第1の閾値を超えないように制御する。たとえば、インバータ制御部51は、FMRが第1の閾値に近づいたら(すなわち、第1の閾値よりも小さな値である第2の閾値を超えたら)、回転数の検出値が回転数指令値に近づくまでの上昇速度が小さくなるように制御する(すなわち、モータの回転速度の増加率を制限する)。インバータ制御部51は、FMRが第1の閾値以上になったら回転数の上昇(速度増加)を禁止するか、または強制的にモータを減速するように制御する。
インバータ制御部51は、上記のような制御モード(Id=0制御、弱め磁界制御など)に応じたd軸目標電流値Idrefおよびq軸目標電流値Iqrefが、検出されたd軸電流Idおよびq軸電流Iqがそれぞれ等しくなるように、PI(比例積分)制御などのフィードバック制御演算によってd軸電圧Vdの指令値およびq軸電圧Vqの指令値を算出する。
算出されたd軸電圧指令値Vdおよびq軸電圧指令値Vqは、次式(8)の逆パーク変換によってα軸電圧指令値Vαおよびβ軸電圧指令値Vβに変換される。さらに、次式(9)の逆クラーク変換によってU相、V相、W相の電圧指令値Vu,Vv,Vwに変換される。
Figure 2016096691
U相、V相、W相の電圧指令値Vu,Vv,Vwは、直流電圧値Vdcを振幅とする三角波を用いてPWM信号Su,Sv,Swにそれぞれ変換される。電圧指令値Vu,Vv,Vwの振幅が直流電圧値Vdcに等しい場合が変調度100%である。電圧指令値Vu,Vv,Vwの振幅が直流電圧値Vdcより大きくなると変調度は100%を超えるため、インバータ回路から出力される電圧波形に歪が生じる。
[インバータ制御部の動作]
次に、上記のベクトル制御に基づくインバータ制御部51の動作について詳しく説明する。
図3は、図1のインバータ制御部の機能ブロック図である。図3を参照して、インバータ制御部51には、図1の電流電圧検出回路53からインバータ回路2に入力される直流電圧Vdcの検出値と、U相電流IuおよびV相電流Ivの検出値とが入力される。V相電流Ivは式(1)の関係を用いてU相電流IuおよびV相電流Ivから計算する。さらに、インバータ制御部51には、運転指令部52から角速度指令値ωcomが入力されるとともに、位置センサPSの出力信号が入力される。
図3に示すように、インバータ制御部51は、角度・角速度演算部55、相変換部56,62、座標変換部57,61、速度制限部58、速度制御部59、電流制御部60、PWM信号生成部63、およびd軸目標電流値設定部64を含む。以下、各構成要素の機能を、図4のフローチャートの制御手順に従って順に説明する。
図4は、図1のインバータ制御部の動作を示すフローチャートである。図4のステップS100からステップS150までの手順が制御周期ごとに繰り返される。
図3および図4を参照して、まず、角度・角速度演算部55は、位置センサPSの出力信号に基づいて現在の回転子(ロータ)の角度θ(電気角)と、角速度ω(=dθ/dt)を算出する(ステップS100)。相変換部56は、式(2)で示すクラーク変換に従って、現在のU相、V相、W相の電流検出値Iu,Iv,Iwをα軸、β軸の電流値Iα,Iβに変換する(ステップS105)。ステップS100とステップS105はどちらを先に実行しても構わないし、並行して実行することもできる。
次に、座標変換部57は、式(3)で示すパーク変換に従って、位置センサPSの検出値に基づく現在のロータ角度θを用いて、現在のα軸、β軸の電流値Iα,Iβを座標変換する。この結果、現在のd軸、q軸の電流値Id,Iqが得られる(ステップS110)。
次に、速度制限部58は、現在のd軸電流値Id、現在のロータの角速度ω、および角速度指令値ωcomに基づいて、目標角速度ωrefを決定する(ステップS115)。速度制限部58は、通常の場合には、目標角速度ωrefを角速度指令値ωcomに等しく設定する。速度制限部58は、弱め界磁制御を行っている場合において、式(7)で表されるFWRが閾値を超えている場合には、ロータの回転速度を減速するように目標角速度ωrefを設定する。
図5は、図4のステップS115をさらに詳しく示すフローチャートである。図5を参照して、図3の速度制限部58は、まず、現在のd軸電流値Idに基づいて、式(7)に従ってFWRを算出する(ステップS200)。
次に、速度制限部58は、算出したFWRが第1の閾値である0.8を超えているか否かを判定する(ステップS210)。FWRが0.8を超えている場合には(ステップS210でYES)、速度制限部58は、目標角速度ωrefを現在のロータ角速度ωよりもΔω1だけ減少した値、すなわち、ωref=ω−Δω1に設定することによってロータの角速度を減速させる(ステップS220)。たとえば、Δω1は、回転数10rpmに対応する角速度である。
速度制限部58は、FWRが0.8以下の場合には、FWRが第2の閾値である0.75を超えているか否かを判定する(ステップS230)。この結果、FWRが0.75より大きく0.8以下の場合には(ステップS230でYES)、速度制限部58は、さらに、現在の角速度ωに対する速度指令値ωcomの増加量がΔω2より小さいか否かを判定する(ステップS240)。たとえば、Δω2は、回転数10rpmに対応する角速度である。
ステップS240における判定の結果、現在の角速度ωに比べて速度指令値ωcomの増加量がΔω2を超えている場合には(ステップS240でNO)、速度制限部58は、目標角速度ωrefを現在のロータ角速度ωよりもΔω1だけ減少した値に設定することによってロータの角速度を減速させる(ステップS220)。
一方、現在の角速度ωに比べて速度指令値ωcomの増加量がΔω2よりも小さい場合(ステップS240でYES)、およびFWRが0.75以下の場合には(ステップS230でNO)、速度制限部58は、目標角速度ωrefを角速度指令値ωcomに等しく設定する(ステップS250)。
再び図3および図4を参照して、次に速度制御部59は、現在のロータ角速度ωが目標角速度ωrefに等しくなるように、PI制御などのフィードバック制御演算を用いてq軸目標電流値Iqrefを算出する(ステップS120)。
次に電流制御部60は、現在のd軸電流値Idがd軸目標電流値Idrefに等しくなるように、PI制御などのフィードバック制御演算を用いてd軸電圧指令値Vdを算出する(ステップS125)。ここで、d軸目標電流値Idrefは通常の場合には0に設定されている。モータ回転数を維持するために弱め界磁制御を用いる場合には、d軸目標電流値Idrefは負の値に変更される(前回の制御周期のときにステップS150で設定されている)。ステップS125ではさらに、電流制御部60は、現在のq軸電流値IqがステップS120で算出されたq軸目標電流値Iqrefに等しくなるように、PI制御などのフィートバック制御演算を用いてq軸電圧指令値Vqを算出する。
次に、座標変換部61は、式(8)で示される逆パーク変換に従って、d軸、q軸の電圧指令値Vd,Vqをα軸、β軸の電圧指令値Vα、Vβに変換する(ステップS135)。さらに、相変換部62は、式(9)で表される逆クラーク変換に従って、α軸、β軸の電圧指令値Vα、VβをU相、V相、W相の三相の電圧指令値Vu,Vv,Vwに変換する(ステップS140)。
次に、PWM信号生成部63は、直流電圧検出値Vdcに基づいて、三相の電圧指令値Vu,Vv,Vwにそれぞれ対応するPWM信号Su,Sv,Swを算出する(ステップS145)。d軸目標電流値設定部64は、このPWM信号への変換の際の変調率に基づいてd軸目標電流値Idrefを変更する(ステップS150)。
図6は、図4のステップS150をさらに詳しく示すフローチャートである。図6を参照して、図3のd軸目標電流値設定部64は、PWM信号Su,Sv,Swの変調率が100%以上であるか否か、すなわち、三相の電流指令値Vu,Vv,Vwの振幅が直流電圧検出値Vdc以上となっているか否かを判定する(ステップS300)。
この判定の結果、変調率が100%以上の場合には、d軸目標電流値設定部64は、現在のd軸目標電流値IdrefからΔIdを減じた値に新たなd軸目標電流値Idrefを設定する(ステップS310)。たとえば、現在のd軸目標電流値Idrefが0の場合には、新しい目標電流値は−ΔIdになる。ΔIdは、たとえば、0.1Aである。
一方、変調率が100%未満(ステップS300でNO)であり、かつ、現在のd軸目標電流値Idrefが0でない場合(ステップS320でNO)について説明する。この場合、d軸目標電流値設定部64は、PWM信号の変調率が95%以上の場合にはd軸目標電流値Idrefを変更しないが(ステップS330でNO)、PWM信号の変調率が95%未満の場合にはd軸目標電流値Idrefを現在の目標値からΔIdだけ増加させる(ステップS340)。この結果、d軸目標電流値Idrefが0に戻ったら、弱め界磁制御が終了し、通常時のId=0制御に戻る。なお、計算上、d軸目標電流値Idrefが0より大きくなった場合には(ステップS350でYES)、d軸目標電流値Idrefは0に戻される(ステップS360)。
以上の制御手順では、PWM信号の変調率が100%以上とならない限り(ステップS300でYESとならない限り)、d軸目標電流値Idrefは0が維持される(ステップS320)。PWM信号の変調率が100%以上となっている間、制御周期ごとにΔIdずつd軸目標電流値Idrefが減少する。PWM信号の変調率95%未満に戻ると、制御周期ごとにΔIdずつd軸目標電流値Idrefを増加させることによって、d軸目標電流値Idrefは0まで戻される。
[効果]
以上に説明したように、第1の実施形態による同期モータの制御装置40によれば、d軸電流の検出値に基づくFWR(式(7)参照)に基づいて、同期モータ7の回転速度を制限するか否かを判定するようにした。したがって、インバータ回路2の入力電圧が低下した場合でも、できるだけ同期モータ7の回転速度を制限することなく安定的に同期モータ7を駆動可能なモータ制御装置40を提供できる。
[変形例]
式(7)のFWRの計算の際に、モータの回転数およびモータ電流Id,Iqの大きさの少なくとも一方に応じてインダクタLdの値が変化するようにしてもよい。
<第2の実施形態>
第2の実施形態では、上記のId=0制御に代えて、同一電流に対して発生トルクτが最大となるように制御する最大トルク/電流制御が用いられる。最大トルク/電流制御の場合、図3のd軸目標電流値設定部64は、q軸目標電流値Idrefが与えられたときに式(6)のτが最大となるようにd軸目標電流値Idrefを算出する。
弱め界磁制御の場合のd軸目標電流値Idrefは、最大トルクを与えるd軸目標電流よりも小さな値に設定される。具体的には、図6で説明したように、d軸目標電流値Idrefは、変調率が100%以上の場合にΔIdずつ減少するように制御される。
<第3の実施形態>
第3の実施形態では、第1および第2の実施形態における位置センサPSを用いた制御方式に代えてセンサレス方式が用いられる。センサレス方式の場合、図3の角度・角速度演算部55は、現在のd軸電流Idおよびq軸電流Iqの検出値に基づいて、現在のロータ角度θおよび角速度ωを推定する。
<第4の実施形態>
第4の実施形態では、上述した第1〜第3の実施形態によるモータ制御装置40は、空気調和機などのヒートポンプシステム用の圧縮機のモータ制御に用いられる。この場合、圧縮機は、ツインロータリコンプレッサまたはスクロールコンプレッサなどのトルク変動の小さいものが好ましい。
<第5の実施形態>
第5の実施形態は、空気調和機用の圧縮機の予熱運転に関するものである。
[課題]
背景技術で説明したように、圧縮機の温度が低い状態で圧縮機の運転を開始すると、オイルフォーミングおよび焼付け等を起こす虞がある。このため、従来から圧縮機の運転開始前に予熱運転が行われていた。ところが、予熱運転中に空気調和機の室外機内に自然風が侵入すると、圧縮機の熱が拡散してしまうために、予熱運転の効率が低下してしまうという問題が生じる。
以下で説明する空気調和機用の同期モータの制御装置は、従来よりも簡単な方法で上記の問題点を解消するものである。以下、図面を参照して具体的に説明する。
[空気調和機の構成]
図7は、空気調和機の構成を示すブロック図である。図7を参照して、空気調和機30は、圧縮機31と、四方弁32と、室外熱交換器33と、膨張弁34と、室内熱交換器35と、室外ファン36Aおよびファンモータ36Bと、室内ファン37Aおよびファンモータ37Bとを含む。ファンモータ36B,37Bとして、たとえば、永久磁石同期モータが用いられる。
圧縮機31は冷媒を圧縮する。四方弁32は、冷房運転時と暖房運転時とで冷媒が流れる方向を切替える。冷房運転時には実線の矢印CLで示した経路で冷媒が循環し、暖房運転時には破線の矢印HTで示した経路で冷媒が循環する。室外熱交換器33は、室外ファン36Aから供給された室外空気と冷媒との熱交換を行う。膨張弁34は、冷媒の圧力を低減させる。室内熱交換器35は、室内ファン37Aから供給された室内空気と冷媒との熱交換を行う。
空気調和機30は、さらに、コンバータ回路3と、インバータ回路2,12,22と、制御部50とを含む。
コンバータ回路3は、交流電源4から供給された交流電圧を直流電圧に変換し、変換後の直流電圧をインバータ回路2,12,22に供給する。インバータ回路2は、コンバータ回路3から出力された直流電圧を三相交流電圧に変換して圧縮機31のモータに供給する。インバータ回路12は、コンバータ回路3から出力された直流電圧を三相交流電圧に変換してファンモータ36Bに供給する。インバータ回路22は、コンバータ回路3から出力された直流電圧を三相交流電圧に変換してファンモータ37Bに供給する。
制御部50は、インバータ回路2,12,22の動作をそれぞれ制御するインバータ制御部51,70,80と、空気調和機30のユーザの要求に従って、インバータ制御部51,70,80に起動命令および停止命令などを出力する運転指令部52とを含む。インバータ制御部51,70,80および運転指令部52の各々は、CPUおよびメモリなどを含むコンピュータに基づいて構成される。
図8は、図7の空気調和機の構成のうち、室外ファン36A用のファンモータ36Bに関する部分を取り出してさらに詳しく示した図である。さらに図8は、圧縮機31に内蔵されている同期モータ7、インバータ回路2、リアクトル5、およびコンデンサ6の構成も示している。これらの同期モータ7の駆動に関する部分は第1の実施形態の場合と同様であるので説明を繰返さない。
以下、空気調和機30の構成のうちファンモータ36Bを制御する部分(以下、モータ制御装置41と称する)についてさらに詳しく説明する。図8に示すように、モータ制御装置41は、インバータ回路12と、電流電圧検出回路71と、インバータ制御部70と、ゲート信号生成回路72と、運転指令部52とを含む。
インバータ回路12は、三相ブリッジ回路として構成され、スイッチング素子としてのNPN型のバイポーラトランジスタQ11〜Q16と、ダイオードD11〜D16と、抵抗素子R11〜R13とを含む。これらの接続関係は、第1の実施形態で説明したインバータ回路2と同様であるので説明を繰返さない。
なお、抵抗素子R11〜R13は、インバータ回路12からファンモータ36Bに供給される三相電流Iu1,Iv1,Iw1(=−Iu1−Iw1)を3シャント方式によって検出するために設けられている。この点も第1の実施形態の場合と同様である。
ファンモータ36Bのインバータ回路12は、圧縮機31用の同期モータ7を制御するインバータ回路2と共通のコンバータ回路3から直流電圧Vdcの供給を受ける。すなわち、インバータ回路12の正側ノードNp1は、リアクトル5を介してコンバータ回路3の正側出力ノードに接続される。インバータ回路12の負側ノードNn1は、コンバータ回路3の負側出力ノードに接続される。したがって、インバータ回路12の正側ノードNp1はインバータ回路2の正側ノードNpと直接的に接続され、インバータ回路12の負側ノードNn1はインバータ回路2の負側ノードNnと直接的に接続される。
電流電圧検出回路71は、インバータ回路12の正側ノードNp1と接続されることによって直流電圧Vdcを検出する。電流電圧検出回路71は、さらに、抵抗素子R11,R12を流れる電流による電圧降下を検出することによって、U相電流Iu1,V相電流Iv1を検出する。図1の電流電圧検出回路53と同様に、電流電圧検出回路71は、入力信号をデータ処理に適した電圧レベルに変換した後にA/D変換する。A/D変換によって得られたデジタル信号は、インバータ制御部70に取り込まれる。インバータ制御部70には、さらに、ファンモータ36Bに取り付けられた位置センサPS1からファンモータ36Bの回転子の位置情報を受ける。
インバータ制御部70は、ファンモータ36Bの運転モードとして通常運転モード73と回生運転モード74とを有する。通常運転モード73は、コンバータ回路3から出力された直流電圧に基づいてファンモータ36Bを同期モータとして動作させるモードであり、回生運転モード74は、自然風を利用してファンモータ36Bを発電機として動作させるモードである。
通常運転モード73では、インバータ制御部70は、上記の直流電圧Vdcの検出値、U相電流Iu1の検出値、V相電流Iv1の検出値、および位置センサPS1の出力に基づいて、運転指令部52から与えられた角速度指令値ωcomでファンモータ36Bが回転するようにインバータ回路12を制御する。
回生運転モード74では、インバータ制御部70は、上記の直流電圧Vdcの検出値、U相電流Iu1の検出値、V相電流Iv1の検出値、および位置センサPS1の出力に基づいてインバータ回路12を制御することによって、ファンモータ36Bの回生運転によって生じた交流電力を直流電力に変換する。これによって、ファンモータ36Bによって生じた回生エネルギーは電源側に吸収される。ここで、第2の実施形態の場合、インバータ回路12による交流−直流変換によって生じた直流電力は、インバータ回路2を介して圧縮機31の同期モータ7に直接供給される点に特徴がある。
[コンプレッサの予熱運転の概要と効果]
空気調和機の室外機は、図7で説明した圧縮機31、四方弁32、室外熱交換器33、膨張弁34、室外ファン36A、ファンモータ36B、およびインバータ回路12が、ケースに収納された構造を有している。ケースには、給気口および排気口が設けられている。通常運転モードでは、室外ファン36Aによって給気口を介して取り込まれた外気は、室外熱交換器33で熱交換された後に、排気口から排出される。
従来の空気調和機では、圧縮機31の予熱運転時には、ファンモータ36Bはフリーラン状態にある。このため、自然風が給気口または排気口を通して室外機内に侵入してしまい、加熱中の圧縮機の熱が拡散してしまい、加熱効率を損なうという問題が生じる。
そこで、第2の実施形態による空気調和機30では、圧縮機31の予熱運転時に上記のファンモータ36Bの回生運転モードを実行する。これによって、自然風によるファンモータ36Bの回転を強制的にブレーキすることができるので、加熱中の圧縮機の熱が自然風によって拡散するのを防ぐことができる。さらに、ファンモータ36Bの回生運転によって生じた直流電圧は、インバータ回路2を介して圧縮機31用同期モータ7の巻線に直接印加される。これによって、ファンモータ36Bから生じた回生エネルギーを圧縮機31の予熱のために直接転用することができる。
[コンプレッサの予熱運転の詳細な手順]
以下、圧縮機の加熱運転の手順について詳細に説明する。以下の説明では、図7の運転指令部52および各インバータ制御部51,70,80が、それぞれ個別のマイクロコンピュータによって独立して動作していると仮定する。無論、1個のマイクロコンピュータによって、運転指令部52および各インバータ制御部51,70,80を動作させることも可能である。
図9は、圧縮機の加熱運転時における図7および図8の運転指令部の動作を説明するためのフローチャートである。図7、図8、図9を参照して、運転指令部52は、ユーザから空気調和機の運転開始の要求を受けると(ステップS400でYES)、圧縮機31の吐出管の温度Tcompを検出する(ステップS410)。なお、通常、圧縮機31の吐出管には、膨張弁34の開度を制御するために温度センサが設けられている。
上記の温度検出の結果、吐出管温度Tcompが例えば−5℃以上であれば(ステップS420でNO)、運転指令部52は、圧縮機31の予熱運転は行わずに、空気調和機の通常運転(冷房運転または暖房運転)を開始する(ステップS470)。一方、吐出管温度Tcompが上記の−5℃未満であれば(ステップS420でYES)、運転指令部52は、圧縮機31の予熱運転の開始指令をインバータ制御部51,70に出力する(ステップS430)。これによって、インバータ制御部51,70は圧縮機31の予熱運転を開始する。
圧縮機31の予熱運転中も、運転指令部52は随時、圧縮機31の吐出管温度Tcompを検出する(ステップS440)。この温度検出の結果、吐出管温度Tcompが例えば16℃以上であれば(ステップS450でNO)、運転指令部52は、圧縮機31の予熱運転の終了指令をインバータ制御部51,70に出力する(ステップS460)。これによって、インバータ制御部51,70は圧縮機31の予熱運転を終了する。予熱運転の終了後に通常運転に移行する。
なお、上記の−5℃および16℃は一例であって、冷媒の特性などに応じて任意に変更することができる。
図10は、圧縮機の加熱運転時における図7の圧縮機用のインバータ制御部51の動作を示すフローチャートである。図7、図8、図10を参照して、インバータ制御部51は、圧縮機31の予熱運転の開始指令を運転指令部52から受けると(ステップS500でYES)、インバータ回路2の例えばトランジスタQ1,Q5をオンする(ステップS510)。他のトランジスタQ3〜Q5がオフ状態のままである。これによって、インバータ回路2のU相上アームおよびV相下アームを介して同期モータ7のU相巻線およびV相巻線に直流電流が流れ、この結果、圧縮機31が加熱される。なお、上記と異なるトランジスタをオンすることによって、他の巻線を予熱運転に使用することも可能である。
インバータ制御部51は、圧縮機31の予熱運転の終了指令を運転指令部52から受けると(ステップS520でYES)、インバータ回路2のトランジスタQ1,Q5をオフする(ステップS530)。これによって、圧縮機31の予熱運転が終了する。
図11は、圧縮機の加熱運転時における室外ファンモータ用のインバータ制御部の動作を示すフローチャートである。図7、図8、図11を参照して、インバータ制御部70は、圧縮機31の予熱運転の開始指令を運転指令部52から受けると(ステップS600でYES)、位置センサPS1の出力信号に基づいてフリーラン状態における室外ファン36Aの回転速度を検出する(ステップS610)。この結果、室外ファン36Aの回転速度が所定の閾値(図11では、たとえば、100rpmとしている)を超えている場合は(すなわち、自然風の強度が十分な場合、ステップS620でYES)、インバータ制御部70は回生運転を開始する(ステップS630)。
なお、回生運転を開始しない場合でも、インバータ制御部70は、圧縮機31の予熱運転の終了指令を運転指令部52から受けるまでは(ステップS680でYESとなるまで)、フリーラン状態における室外ファン36Aの回転速度を検出し続ける(ステップS610)。この結果、室外ファン36Aの回転速度が所定の閾値を超えるようになった場合は(ステップS620でYES)、インバータ制御部70は回生運転を開始する(ステップS630)。
回生運転モードでは、インバータ制御部70は、インバータ回路12を制御することにより、室外ファンモータ36Bで生成された交流電圧を直流電圧に変換する。変換された直流電圧は、インバータ回路2のトランジスタQ1,Q5(U相上アーム、V相下アーム)を介して同期モータ7の巻線に直接印加される。
回生運転中には、さらに、インバータ制御部70は、電流電圧検出回路71によって取得された直流電圧Vdc、U相電流Iu1、およびV相電流Iv1に基づいて、ファンモータ36Bの発電電力を随時検出する。この結果、発電電力が所定の閾値(図11では、たとえば、0.5Wとしている)を超え続けている間は(すなわち、自然風の強度が十分な間は、ステップS640でYES)、インバータ制御部70は、圧縮機31の予熱運転の終了指令を運転指令部52から受けない限り(ステップS650でNOの間)、ファンモータ36Bの回生運転を継続する。
一方、回生運転中に発電電力が所定の閾値以下になった場合には(ステップS640でNO)、インバータ制御部70は、インバータ回路12のトランジスタQ11〜Q16を全てオフ状態にすることによって、ファンモータ36Bの回生運転を停止する(ステップS670)。この場合、圧縮機31の予熱運転の終了指令を運転指令部52から受けていなければ(ステップS680でNO)、インバータ制御部70は、ステップS610に戻って、再びフリーラン状態における室外ファン36Aの回転速度を検出する。
インバータ制御部70は、回生運転中に、圧縮機31の予熱運転の終了指令を運転指令部52から受けた場合(ステップS650でYES)、ファンモータ36Bの回生運転を停止する(ステップS660)。以上によって、圧縮機31の予熱運転は終了する。
<付記>
以下、上記の各実施形態の内容の一部を要約する。
[同期モータの脱調予防に関して]
(1) 同期モータの制御装置40は、インバータ回路2と、インバータ制御部51とを備える。インバータ回路2は、直流電圧を複数相の交流電圧に変換して同期モータ7に供給する。インバータ制御部51は、同期モータ7の各相の巻線電流の検出値を座標変換することによって得られたd軸電流値およびq軸電流値に基づくベクトル制御によって、インバータ回路2を制御する。インバータ制御部51は、d軸電流値の目標値を負の値に設定する弱め界磁制御の実行中に検出されたd軸電流値をIdとし、d軸電流値が0の場合の回転子の界磁磁束をΦaとし、d軸電流Idによる回転子のインダクタンスをLdとしたとき、−Ld×Id/Φaで与えられる判定値FWRが予め定められた第1の閾値を超えないようにインバータ回路2を制御する。
上記構成のように判定値FWRに基づいてモータの回転速度の上限値を制御することによって、入力電圧が低下した場合でも、弱め界磁制御を用いてできるだけモータの回転速度を制限せずに安定的に同期モータを駆動することができる。
(2) 上記(1)において、第1の閾値は、0.7以上かつ0.8以下の値に設定される。このように第1の閾値を設定することによって、ノイズまたは振動の影響を受けた場合でも、判定値FMRが1以上となる脱調状態とならないように制御できる。
(3) 上記(1)または(2)において、インバータ制御部51は、判定値FWRが第1の閾値よりも大きくなった場合に、同期モータ7の速度増加を禁止するかまたは同期モータ7を強制的に減速するようにインバータ回路2を制御する。これによって、脱調によって同期モータが停止することを防止できる。
(4) 上記(3)において、インバータ制御部51は、判定値FWRが第1の閾値よりも小さな値である第2の閾値を超えた場合に、同期モータ7の回転速度の増加率を制限するように、インバータ回路2を制御する。これによって、モータの回転速度が急激に増加して同期モータが脱調することを防止することができる。
(5) 上記(1)〜(4)において、インバータ制御部51は、d軸電流値、q軸電流値、および回転数指令値ωcomに基づいて、同期モータ7の各相の電圧指令値Vu,Vv,Vwを算出し、算出された各相の電圧指令値Vu,Vv,Vwの振幅がインバータ回路2に入力される直流電圧値Vdc以上である場合に弱め界磁制御を実行するように構成される。
[空気調和機の予熱運転に関して]
(6) 空気調和機30に用いられる同期モータ7,36Bの制御装置41は、第1のインバータ回路2と、第2のインバータ回路12と、制御部50とを備える。第1のインバータ回路2は、圧縮機31を駆動する第1の同期モータ7に交流電圧を供給するために設けられる。第2のインバータ回路12は、室外ファン36Aを駆動する第2の同期モータ36Bに交流電圧を供給するために設けられる。制御部50は、第1および第2のインバータ回路2,12を制御する。制御部50は、圧縮機31の予熱運転時に、フリーラン状態の室外ファン36Aが自然風によって閾値速度以上で回転している場合には、第2の同期モータ36Bが発電する交流電圧を直流電圧に変換することによって回生エネルギーを電源側に吸収するように第2のインバータ回路12を制御する。
上記構成によって、自然風によるファンモータ36Bの回転を強制的にブレーキすることができるので、加熱中の圧縮機の熱が自然風によって拡散するのを防ぐことができる。
(7) 上記(6)において、第1および第2のインバータ回路2,12の直流電圧の入力側は、共通の整流回路3に接続される。制御部50は、圧縮機31の予熱運転時に、第2のインバータ回路12によって生成された直流電圧を、第1のインバータ回路2の所定のアームを介して第1の同期モータ7の所定の巻線に供給するように第1のインバータ回路2を制御する。これによって、ファンモータ36Bから生じた回生エネルギーを圧縮機31の予熱のために直接転用することができる。
(8) 上記(6)または(7)において、制御部50は、圧縮機31の予熱運転時に、第2の同期モータ36Bが発電する電力が閾値電力に満たない場合には、第2のインバータ回路12による交流電圧から直流電圧への変換を停止する。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2,12,22 インバータ回路、3 コンバータ回路(整流回路)、4 交流電源、5 リアクトル、6 コンデンサ、7 圧縮機用同期モータ、30 空気調和機、31 圧縮機、32 四方弁、33 室外熱交換器、34 膨張弁、35 室内熱交換器、36A 室外ファン、36B ファンモータ、37A 室内ファン、37B ファインモータ、40,41 同期モータの制御装置、50 制御部、51,70,80 インバータ制御部、52 運転指令部、53,71 電流電圧検出回路、54,72 ゲート信号生成回路、55 角度・角速度演算部、56,62 相変換部、57,61 座標変換部、58 速度制限部、59 速度制御部、60 電流制御部、63 PWM信号生成部、64 d軸目標電流値設定部。

Claims (5)

  1. 直流電圧を複数相の交流電圧に変換して同期モータに供給するインバータ回路と、
    前記同期モータの各相の巻線電流の検出値を座標変換することによって得られたd軸電流値およびq軸電流値に基づくベクトル制御によって、前記インバータ回路を制御するインバータ制御部とを備え、
    前記インバータ制御部は、d軸電流の目標値を負の値に設定する弱め界磁制御の実行中に検出された前記d軸電流値をIdとし、前記d軸電流値が0の場合の回転子の界磁磁束をΦaとし、d軸電流Idによる回転子のインダクタンスをLdとしたとき、−Ld×Id/Φaで与えられる判定値が予め定められた第1の閾値を超えないように前記インバータ回路を制御する、同期モータの制御装置。
  2. 前記第1の閾値は、0.7以上かつ0.8以下の値に設定される、請求項1に記載の同期モータの制御装置。
  3. 前記インバータ制御部は、前記判定値が前記第1の閾値よりも大きくなった場合に、前記同期モータの速度増加を禁止するかまたは前記同期モータを強制的に減速するように前記インバータ回路を制御する、請求項1または2に記載の同期モータの制御装置。
  4. 前記インバータ制御部は、前記判定値が前記第1の閾値よりも小さな値である第2の閾値を超えた場合に、前記同期モータの回転速度の増加率を制限するように、前記インバータ回路を制御する、請求項3に記載の同期モータの制御装置。
  5. 前記インバータ制御部は、
    前記d軸電流値、前記q軸電流値、および回転数指令値に基づいて、前記同期モータの各相の電圧指令値を算出し、
    算出された前記各相の電圧指令値の振幅が前記インバータ回路に入力される直流電圧値以上である場合に前記弱め界磁制御を実行するように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の同期モータの制御装置。
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