JP2016088451A - 自動車の衝撃吸収構造 - Google Patents

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Shintaro Kitakata
慎太郎 北方
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Abstract

【課題】衝撃荷重の方向に拘らず、安定した接合状態を維持できるクラッシュボックスを提供する
【解決手段】クラッシュボックス10は、上部材16と下部材18のフランジ部34A、36Aとフランジ部34B、36Bとを接合することにより形成されている。フランジ部34Aは、車両幅方向に延在する第1平面48Aと第1平面48Aの車両幅方向内側端部から車両幅方向内側下方へ傾斜した第2平面50Aとからなる接合面46Aを備える。したがって、第1平面48Aに垂直な方向から衝撃荷重がクラッシュボックス10に作用すると、第1平面48Aと接着剤Aの間には剥離荷重成分fvのみが作用する。この際、第2平面50Aと接着剤Aの間には、第2平面50Aに平行な荷重成分(剪断荷重成分fh)が作用するため、接合面46A、46Bの接合強度が向上する。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動車の衝撃吸収構造に関する。
近年、車両の軽量化等を図るために、繊維強化樹脂(CFRP)が車両の様々な部品に使用され始めている。例えば、車両前端部において車両幅方向に延在するバンパリインフォースと車両側部において車両前後方向に延在するサイドメンバの間に配設され、衝撃荷重が入力された場合に圧縮変形することによって衝撃荷重を吸収する自動車の衝撃吸収構造にも適用が図られている。
自動車の衝撃吸収構造は、例えば、断面ハット形状の部材の両端に形成されたフランジ部同士を結合することによって閉断面を有する筒状体として形成されている。自動車の衝撃吸収構造がCFRPで形成された場合、フランジ部同士は接着剤によって接合されることになる。
ところで、自動車の衝撃吸収構造に対する荷重の入力方向は様々であり、この様々な方向から作用する荷重に対して接合面は接合状態を維持しなくてはならない。
なお、様々な方向から入力する衝撃荷重を効果的に吸収するものとして、バンパービームエクステンション(自動車の衝撃吸収構造に相当)の角筒状の本体部分の外表面に車体前後方向に延在する補強リブが形成され、内表面に車体前後方向に対して斜めに傾斜した補強リブが形成されたものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
国際公開2014/106924号パンフレット
しかし、特許文献1に記載されたバンパービームエクステンションであっても、断面ハット形状の部材同士を接合するフランジ部の接合面は、平面に形成されている。したがって、接合面に垂直な方向からバンパービームエクステンションに荷重が入力されると、接合面と接着剤層との間には剥離荷重成分(接合面に垂直な方向の荷重成分)のみが作用する。一般的に、接合面と接着剤の間の接合強度は、接合面に垂直な方向に作用する荷重に対して相対的に弱く、接合面に平行な方向に作用する荷重に対して相対的に強い。したがって、この場合には、フランジ部同士の接合強度が低下するおそれがあった。すなわち、衝撃荷重の方向によっては、フランジ部同士の接合強度に改善の余地があった。
本発明は上記事実を考慮し、衝撃荷重の方向に拘らず、安定した接合状態を維持できる自動車の衝撃吸収構造を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明に係る自動車の衝撃吸収構造は、複数の本体部と、各本体部の端部にそれぞれ形成されるフランジ部と、相互の前記フランジ部の対向した面にそれぞれ形成されて連続した2以上の平面、1以上の曲面又は平面と曲面との組み合わせからなる接合面と、を備え、前記接合面同士を接合することによって前記複数の本体部が一体化された構造部材を備える。
この自動車の衝撃吸収構造は、複数の本体部の端部に形成されたフランジ部の接合面同士を接合することによって複数の本体部が一体化された構造部材である。接合面は連続した2以上の平面、1以上の曲面又は平面と曲面の組み合わせから形成されている。したがって、例えば、接合面が連続した2平面、すなわち平行でない2平面から形成されている場合、一の平面に対して垂直な方向から構造部材に衝撃荷重が作用すると、一の平面と接着剤の間に剥離荷重成分(一の平面に垂直な荷重成分)のみが作用する。しかし、一の平面と平行でない他の平面に対しては垂直でない方向から衝撃荷重が作用することになる。すなわち、他の平面と接着剤の間には、剥離荷重成分だけでなく、剪断荷重成分(他の平面に平行な荷重成分)が作用することになる。このように、一の平面と接着剤との間に剥離荷重成分のみが作用する場合でも、他の平面と接着剤との間に剪断荷重成分が作用するため、接合面全体の接合強度が向上する。なお、フランジ部の接合面が、曲面又は曲面と平面との組み合わせで形成されている場合も、同様である。
請求項2記載の発明に係る自動車の衝撃吸収構造は、請求項1記載の発明において、前記構造部材は、閉断面を備える。
この自動車の衝撃吸収構造では、構造部材が閉断面を有するため、閉断面の軸方向からの衝撃荷重を均等に受けることができる。したがって、自動車の衝撃吸収構造の衝撃吸収性が向上する。
請求項3記載の発明に係る自動車の衝撃吸収構造は、請求項1又は2に記載の発明において、一の前記接合面には局部的に凹部が形成され、他の前記接合面には前記凹部に対向する凸部が局部的に形成され、前記凸部が前記凹部に進入して前記一の接合面と前記他の接合面が接合されている。
この自動車の衝撃吸収構造では、一の接合面に局部的に凹部が形成され、他の接合面に局部的に凸部が形成されている。一の接合面の凸部を他方の接合面の凹部に進入させて接合面同士を接合しているため、接合面同士の接合強度が一層向上する。
請求項4記載の発明に係る自動車の衝撃吸収構造は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記接合面が3以上の平面から形成された場合、全ての前記平面が相互に平行でない。
この自動車の衝撃吸収構造では、接合面に形成された3以上の平面の全てが、相互に平行でない。ここで、接合面に形成された3以上の平面のうちの一の平面に垂直な方向から構造部材に衝撃荷重が作用すると、その一の平面と接着剤の間に剥離荷重成分のみ作用する。この際、他の2以上の平面と接着剤の間には、剥離荷重成分だけでなく、剪断荷重成分(他の平面に平行な荷重成分)が作用する。このように、ある平面と接着剤との間に剥離荷重成分のみが作用する場合でも、他の2以上の平面と接着剤との間に剪断荷重成分が作用する。この結果、接合面が1つの平面で形成されている場合と比較して、接合面全体の接合強度が向上する。特に、全て平行でない3以上の平面から接合面が形成されているため、多様な方向から入力される荷重に対して接合強度を一層高く確保できる。
請求項5記載の発明に係る自動車の衝撃吸収構造は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明において、前記接合面は、相互に直交する2平面を備える。
この自動車の衝撃吸収構造は、フランジ部の接合面が直交する2平面を備える。したがって、接合面の相互に直交する一方の平面に垂直な方向から構造部材に衝撃荷重が入力した場合、接合面の相互に直交する他方の平面に対しては平行な方向から荷重が作用する。すなわち、接合面の一方の平面と接着剤の間に剥離荷重成分のみが作用した場合に、接合面の他方の平面と接着剤の間に剪断荷重成分のみが作用して、剥離荷重成分が作用しない。このように、接合面の一方の平面と接着剤の間に剥離を生じやすい剥離荷重成分のみが作用するとき、接合面の他方の平面と接着剤の間には剥離を生じにくい剪断荷重成分のみが作用することになる。したがって、接合面が1つの平面で形成されている場合と比較して、接合面全体の接合強度を一層向上させることができる。
請求項6記載の発明に係る自動車の衝撃吸収構造は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明において、前記構造部材は、樹脂から成形されている
この自動車の衝撃吸収構造は、構造部材が樹脂から成形されているため、フランジ部の接合面同士を接合することにより本体部を一体化させて構造部材を形成することが一般的である。したがって、上記のように、接合面を平行でない2平面、1以上の曲面又は平面と曲面との組み合わせで形成すれば、接合面同士の接合強度の向上を図ることができる。
請求項1記載の発明の自動車の衝撃吸収構造は、上記構成としたので、衝撃荷重の入力方向に拘らず、安定した接合状態を維持できる。
請求項2記載の発明の自動車の衝撃吸収構造は、上記構成としたので、構造部材の衝撃吸収性が向上する。
請求項3記載の発明の自動車の衝撃吸収構造は、上記構成としたので、衝撃荷重の入力方向に拘らず、一層安定した接合状態を維持できる。
請求項4記載の発明の自動車の衝撃吸収構造は、上記構成としたので、多様な方向からの荷重入力に対して一層安定した接合強度を確保することができる。
請求項5記載の発明の自動車の衝撃吸収構造は、上記構成としたので、特に接合面を構成する一平面に対して剥離荷重成分のみが作用する場合に、接合強度を十分に確保することができる。
請求項6記載の発明の自動車の衝撃吸収構造は、上記構成としたので、軽量化を達成しつつ、多様な方向からの荷重入力に対して安定した接合強度を確保することができる。
本発明の第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスを含む車両前部構造の概略構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るクラッシュボックスの斜視図である。 図2の3−3線断面図である。 図3のフランジ部の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスのフランジ部の拡大断面図である。 本発明の第3実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスのフランジ部の拡大断面図である。 本発明の第4実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスのフランジ部の拡大断面図である。 本発明の第5実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスのフランジ部の拡大断面図である。 本発明の第6実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスのフランジ部の拡大断面図である。 本発明の第7実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスのフランジ部の拡大断面図である。 本発明の他の例に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスの断面図である。 本発明の他の例に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスの断面図である。 本発明の他の例に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスの断面図である。 本発明の他の例に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスの断面図である。 本発明の他の例に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスの断面図である。 本発明の他の例に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスの断面図である。
本発明の第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスについて図1〜図4を参照して説明する。以下、各図面において、車両上方を矢印UP、車両幅方向を矢印W、車両前方を矢印FRで示す。
クラッシュボックス10は、図1に示すように、車両前方端部において車両幅方向に延在する長尺状のフロントバンパリインフォースメント(以下、単に「バンパリインフォース」という)12と、車両前部の両側部において車両前後方向に延在する長尺状のフロントサイドメンバ14との間に配設されている。
具体的には、バンパリインフォース12の後壁12Rと、フロントサイドメンバ14の前フランジ14Fの間に取り付けられている。
クラッシュボックス10は、繊維強化樹脂(FRP、一例として炭素繊維強化樹脂(CFRP))で構成されている。繊維強化樹脂材は、繊維(強化繊維)を樹脂で固め成る複合材である。クラッシュボックス10は、図2に示すように、略上下対称形状とされた上部材16と下部材18を接合することにより一体化されたものである。
上部材16は、図2に示すように、軸方向に延在する本体部20Aと、本体部20Aの車両前方端部(以下、「前端」という)に形成されたバンパリインフォース12取付用の取付部22Aと、本体部20Aの車両後方端部(以下、「後端」という)に形成されたフロントサイドメンバ14取付用の取付部24Aとを備える。
上部材16は、図3に示すように、車両前後(軸)方向に垂直な車両幅方向断面において、断面ハット形状に形成されている。すなわち、上部材16は、頂壁28Aと、頂壁28Aの車両幅方向両端部から車両幅方向外側下方に傾斜する一対の側壁30A、32Aと、側壁30A、32Aの端部から車両幅方向外側へ延在する一対のフランジ部34A、36Aとを備える。なお、本体部20Aは、頂壁28A、側壁30A、32Aから構成される。
これらの頂壁28A、側壁30A、32A、フランジ部34A、36Aは、それぞれ車両前後(軸)方向に延在している。
頂壁28Aには、車両前後方向に延在するリブ38Aが外表面に形成されると共に、車両前後方向に延在するリブ40Aが内表面に形成されている。
側壁30A、32Aの外表面にも、車両前後方向に延在するリブ42A、44Aが形成されている。
フランジ部34Aは、図4に示すように、下面が後述する下部材18のフランジ部34Bと接合するための接合面46Aとなる。接合面46Aには、車両幅方向に延在する第1平面48Aがフランジ部34Aの車両幅方向外側端部から車両幅方向内側端部近傍まで形成されている。また、接合面46Aには、第1平面48Aの車両幅方向内側端部からフランジ部34Aの車両幅方向内側端部まで車両幅方向(第1平面48A)に対して所定角度傾斜した第2平面50Aが形成されている。
なお、フランジ部36Aもフランジ部34Aと略同様の構成なので、フランジ部34Aと異なる点を除いて、その詳細な説明は省略する(図3参照)。
ところで、図4に示すように、下部材18のフランジ部34Bも上部材16のフランジ部と略同様の構成であるが、第2平面50Bは、第2平面50Aと平行になるように、フランジ部34Bの車両幅方向内側端部に向かって下側に傾斜して形成されている。
このように形成されたフランジ部34A、34Bの接合面46A、46Bの間に接合面46A、46Bに沿って接着剤Aが塗布され、フランジ部34Aとフランジ部34Bが接合されることにより、上部材16と下部材18が一体化されている。
なお、接合面46A、46Bについて、より正確に説明すると、図4に示すように、第2平面50A、50Bの車両幅方向内側端部は、相互に接近する曲面形状とされており、車両幅方向内側端部で当接するように形成されている。すなわち、車両幅方向断面において、接合面46A、46Bは、車両幅方向内側端部の当接点Pにおいて点接触するように形成されている。このように形成することによって、フランジ部34A、34Bの接合時に接着剤Aが車両幅方向内側端部から閉断面内に漏れ出ることを防止しているものである。
また、図3に示すように、フランジ部36A、36Bは、フランジ部34A、34Bと反対に、第2平面50A、50Bがフランジ部36A、36Bの内側端部に向かって上側に傾斜して形成されている。
図2に示すように、本体部20Aの前端には、取付部22Aが連続して形成されている。取付部22Aは、本体部20Aの前端から車両上方向に延在する縦壁部52Aと、縦壁部52Aの上端から車両前方向に延在する取付フランジ54Aとを備える。
図2に示すように、縦壁部52Aは、頂壁28A、左右一対の側壁30A、32Aの各前端部から外側(本体部20Aの軸心側とは反対側)に張り出し、正面視で略逆U字状に形成されている。縦壁部52Aの下端がフランジ部34A、36Aの前端と連続している。縦壁部52Aには、その両サイドの上下にボルト挿通孔56Aが形成されている。そして、縦壁部52Aは、同様の構成の下部材18の縦壁部52Bと共に前壁を構成し、図1に示されるバンパリインフォース12の後壁12Rにボルトによって締結されている。
また、図2に示すように、縦壁部52Aの上端からは取付フランジ54Aが前方側に延出されている。そして、図1に示すように、取付フランジ54Aは、バンパリインフォース12の上壁12Uに例えば接着等によって接合されている。また、図示を省略するが、図2に示される下部材18の取付フランジ54Bは、図1に示されるバンパリインフォース12の下壁12Dに例えば接着等によって接合されている。
図2に示すように、本体部20Aの車両後方側には、取付部24Aが連続して形成されている。取付部24Aは、本体部20Aの後端から車両上方向に延在する縦壁部58Aを備える。
取付部24Aは、頂壁28A、左右一対の側壁30A、32Aの各後端部から本体部20Aの外側(本体部20Aの軸心側とは反対側)に張り出し、正面視で略逆U字状に形成されている。取付部24A(縦壁)の下端がフランジ部34A、36Aの後端と連続している。取付部24Aには、その上端部にボルト挿通孔60Aが左右一対に形成されている。そして、取付部24Aと下部材18の取付部24Bとで構成された取付部は、図1に示されるフロントサイドメンバ14の前フランジ14Fにボルトで締結されている。
下部材18は、上部材16と略同様の構成なので、同様の構成については同一の参照番号にBを付してその説明を省略する。
このように構成されたクラッシュボックス10の作用について説明する。以下、フランジ部34A、34B間で説明するが、フランジ部36A、36B間における作用も同様である。
クラッシュボックス10には、車両牽引時の荷重や衝突荷重等が様々な方向から作用する。この際、クラッシュボックス10のフランジ部34A、34Bおよびフランジ部36A、36Bがなす接合面46A、46Bには様々な方向から荷重が作用することがある。
例えば、図4に示すように、車両上下方向に衝撃荷重Fが作用することがある。この場合には、例えば、フランジ部34Aの第1平面48Aに垂直な方向でフランジ部34Aの第1平面48Aとフランジ部34Bの第1平面48Bとを剥離させる方向に衝撃荷重Fが作用する。この結果、フランジ部34Aの第1平面48Aと接着剤Aの間に剥離荷重成分(第1平面48Aに垂直な荷重成分)fvのみが作用して接合面46A、46Bの接合強度が低下するおそれがある。
しかしながら、接合面46Aには、車両幅方向断面において第1平面48A(車両幅方向)に対して所定角度傾斜した第2平面50Aが形成されている。この結果、第2平面50Aに対して衝撃荷重Fは垂直に作用しない。したがって、第2平面50Aと接着剤Aの間には、第2平面50Aに垂直な剥離荷重成分fvだけでなく、第2平面50Aに平行な剪断荷重成分fhが作用する。すなわち、第1平面48Aと接着剤Aとの間に剥離荷重成分のみが作用する場合でも、第2平面50Aと接着剤Aの間に剪断荷重成分fhが作用する。この結果、衝撃荷重に対する接合面46A、46Bの接合強度が、接合面46A、46Bが一平面で形成されていた場合と比較して、向上することになる。すなわち、クラッシュボックス10は、様々な方向から衝撃荷重が入力されても、接合面46A、46Bが安定した接合状態を維持することができる。
反対に、接合面が一平面で形成された場合と接合強度が同一ならば、接合面46A、46Bの面積を減少させることができ、クラッシュボックス10を小型・軽量化することができる。
また、フランジ部34Aの車両幅方向幅が同一であれば、車両幅方向に延在する一平面で接合面が形成されたものと比較して、接合面46Aの面積を増加させることができ、接合強度を向上させることができる。
なお、本実施形態では、接合面46Aと接着剤Aとの間に作用する剥離荷重成分と剪断荷重成分のみについて説明したが、接合面46Bと接着剤Aとの間に作用する剥離荷重成分と接合荷重成分も同様である。以下、実施形態でも同様である。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスについて説明する。なお、第1実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第1実施形態のクラッシュボックス10と異なるのは、フランジ部(接合面)のみなので、該当部分のみを説明する。なお、フランジ部34A、34Bについてのみ説明するが、フランジ部36A、36Bも同様である。
クラッシュボックス61は、図5に示すように、上部材16のフランジ部34Aの接合面46Aに、フランジ部34Aの車両幅方向内側端部から車両幅方向外側に延在する第1平面48Aと、第1平面48Aの車両幅方向外側端部から車両幅方向外側上方に傾斜する第3平面62Aとを備える。下部材18のフランジ部34Bも同様に車両幅方向内側に車両幅方向に延在する第1平面48Bと、第1平面48Bの車両幅方向外側端部から車両幅方向外側上方に傾斜する第3平面62Bを設けたものである。
このように、クラッシュボックス61は、車両幅方向に延在する第1平面48Aに対して所定角度傾斜した第3平面62Aを車両幅方向外側に設けている。したがって、第1実施形態と同様に、例えば第1平面48Aに垂直な方向から衝撃荷重Fがクラッシュボックス61に作用すると、第1平面48Aと接着剤Aとの間に剥離荷重成分fvのみが作用する。この際、第1平面48Aと平行でない第3平面62Aと接着剤Aとの間には、剥離荷重成分fvのみならず剪断荷重成分fhも作用する。すなわち、第1平面48Aと接着剤Aとの間に剥離荷重成分のみが作用する場合でも、第3平面62Aと接着剤Aの間に剪断荷重成分fhが作用する。したがって、接合面が一平面で形成されている場合と比較して、接合面46A、46Bの接合強度が向上する。すなわち、クラッシュボックス10は、様々な方向から衝撃荷重が入力されても、接合面46A、46Bが安定した接合状態を維持することができる。
また、フランジ部34A、34B自体が略L字状に形成されたため、フランジ部34A、34Bの車両幅方向の幅に対して第3平面62A、62Bの断面長さ(面積)を大きく確保することが可能となる。すなわち、第1平面48A、48Bと平行でない第3平面62A、62Bの面積を十分に確保することができ、接合面46A、46Bが一平面で形成されていた場合と比較して、接合面46A、46Bの接合強度を一層向上させることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスについて説明する。なお、第1実施形態又は第2実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第1実施形態のクラッシュボックス10と異なるのは、フランジ部(接合面)のみなので、該当部分のみを説明する。なお、フランジ部34A、34Bについてのみ説明するが、フランジ部36A、36Bも同様である。
クラッシュボックス63は、図6に示すように、上部材16のフランジ部34Aの接合面46Aに、車両方向に延在する第1平面48Aを備える。また、接合面46Aには、第1平面48Aの車両幅方向内側端部から車両幅方向内側下方に傾斜した第2平面50Aと、第1平面48Aの車両幅方向外側端部から車両幅方向外側上方に傾斜した第3平面62Aとを備える。この第2平面50Aと第3平面62Aは車両幅方向断面において車両幅方向に対する傾斜角度θ1、θ2が異なるものとされている。すなわち、第2平面50Aと第3平面62Aも平行ではない。
したがって、様々な方向から衝突荷重がクラッシュボックス10に入力された場合でも、フランジ部34Aの接合面46Aを構成する第1平面48A、第2平面50A、第3平面62Aのうち、少なくとも2平面と接着剤Aの間に剪断荷重成分fhが作用する。したがって、接合面46A、46Bの接合強度が一層向上するという利点がある。すなわち、クラッシュボックス10は、様々な方向から衝撃荷重が入力されても、接合面46A、46Bが一層安定した接合状態を維持することができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスについて説明する。なお、第1実施形態〜第3実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第1実施形態のクラッシュボックス10と異なるのは、フランジ部(接合面)のみなので、該当部分のみを説明する。なお、フランジ部34A、34Bについてのみ説明するが、フランジ部36A、36Bも同様である。
クラッシュボックス65では、図7に示すように、上部材16のフランジ部34Aの接合面46Aが、フランジ部34Aの車両幅方向内側端部から外側端部まで連続して形成された第1平面64Aから第6平面74Aによって構成されている。第1平面64A、第3平面68Aおよび第5平面72Aは、車両幅方向に延在する平面であり、第2平面66A及び第6平面74Aは、車両幅方向外側上方へ傾斜した平面であり、第4平面70Aは、車両幅方向外側下方に傾斜した平面である。
このように、車両幅方向に延在する第1平面64A、第3平面68A、第5平面72A以外に、車両幅方向外側上方に傾斜した第2平面66A、第6平面74Aと、車両幅方向外側下方に傾斜した第4平面70Aとを備えるため、多様な方向からクラッシュボックス10に入力される(接合面46A、446B間の接着剤Aに作用する)荷重によって各平面と接着剤Aとの間に作用する剪断荷重成分fhを増加させることができ、一平面で形成された接合面と比較して、接合面46A、46Bの接合強度を一層向上させることができる。すなわち、クラッシュボックス10は、様々な方向から衝撃荷重が入力されても、接合面46A、46Bが一層安定した接合状態を維持することができる。
また、クラッシュボックス65では、第2平面66A、第3平面68A、第4平面70Aで形成された凹部76と、第4平面70B、第5平面72B、第6平面74Bで形成された凹部77に、第2平面66B、第3平面68B、第4平面70Bで形成された凸部78と、第4平面70A、第5平面72A、第6平面74Aで形成された凸部79が挿入されている。したがって、接合面46A、46Bの接合強度が一層向上する。
なお、第2平面66Aと第6平面74Aの車両幅方向断面における車両幅方向に対する傾斜角度θ3、θ4が同一(平行)でも良いが、異なっているとクラッシュボックス65に多様な方向から入力される衝撃荷重Fに対して接着剤Aとの間に剪断荷重成分が作用する平面数を増加させることができ、接合面46A、46Bの接合強度を向上させることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスについて説明する。なお、第1実施形態〜第4実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第1実施形態のクラッシュボックス10と異なるのは、フランジ部(接合面)のみなので、該当部分のみを説明する。なお、フランジ部34A、34Bについてのみ説明するが、フランジ部36A、36Bも同様である。
クラッシュボックス81では、接合面46Aが、図8に示すように、第4実施形態(図7参照)の第2平面66A〜第5平面72Aを2回繰り返す構成の第1平面80A〜第8平面94Aを備える。また、接合面46Aは、第8平面94Aの車両幅方向外側端部から車両幅方向外側上方に傾斜した第9平面96Aと、第9平面96Aの車両幅方向外側端部から車両幅方向に延在する第10平面98Aとを備える。接合面46Bも、接合面46Aの第1平面80A〜第10平面98Aと対向するように、第1平面80B〜第10平面98Bを備える。
この場合も第4実施形態と同様に、多様な方向から入力された荷重により、各平面と接着剤Aとの間に作用する剪断荷重成分fhを増加させることができ、接合面46A、46Bの接合強度を増加させることができる。すなわち、クラッシュボックス10は、様々な方向から衝撃荷重が入力されても、接合面46A、46Bが一層安定した接合状態を維持することができる。
また、クラッシュボックス81では、第1平面80A、第2平面82A、第3平面84Aおよび第5平面88A、第6平面90A、第7平面92Aで形成された凹部83、85に対して第1平面80B、第2平面82B、第3平面84Bおよび第5平面88B、第6平面90B、第7平面92Bで形成された凸部87、89が挿入された形状となっている。さらに、クラッシュボックス81では、第3平面84B、第4平面86B、第5平面88Bおよび第7平面92B、第8平面94B、第7平面96Bで形成された凹部91、93に対して第3平面84A、第4平面86A、第5平面88Aおよび第7平面92A、第8平面94A、第9平面96Aで形成された凸部95、97が挿入された形状となっている。したがって、接合面46Aと接合面46Bの接合強度が一層向上する。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスについて説明する。なお、第1実施形態〜第5実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第1実施形態のクラッシュボックス10と異なるのは、フランジ部(接合面)のみなので、該当部分のみを説明する。なお、フランジ部34A、34Bについてのみ説明するが、フランジ部36A、36Bも同様である。
クラッシュボックス99は、図9に示すように、フランジ部34Aの接合面46Aに、車両幅方向に延在する第1平面100A、第2平面102Aと、第1平面100Aと第2平面102Aとの間に車両幅方向断面において車両上方に突出した略半円形状の第1曲面104Aとを備える。第1平面100Aと第2平面102Aは平行に形成されている。
この際、第1平面100Aに垂直な方向から接合面46Aに衝撃荷重Fが作用しても、第1曲面104Aと接着剤Aの間には、車両幅方向断面における第1曲面104Aの接線方向の荷重成分(剪断荷重成分)fhが作用する。接線方向が第1曲面104Aの各位置で異なるため、様々な方向からのクラッシュボックス99に入力される荷重に対して第1曲面104Aと接着剤Aとの間には剪断荷重成分fhが作用する。このように、様々な方向からの衝撃荷重Fに対して第1曲面104Aと接着剤Aの間には、剪断荷重成分fhが作用するため、接合面46Aと接合面46Bとの接合強度を向上させることができる。すなわち、クラッシュボックス10は、様々な方向から衝撃荷重が入力されても、接合面46A、46Bが一層安定した接合状態を維持することができる。
第1接合面46Aには、第1曲面104Aによって、第1平面100A、102Aから車両上方に凹んだ凹部101が形成されている。また、第1接合面46Bには、第1曲面104Bによって、第1平面100B、102Bから車両上方に突出した凸部103が形成されている。この凹部101に凸部103を進入させて接合面46A、46Bが接合されているため、接合面46A、46Bの接合強度が一層向上している。
なお、本実施形態では、第1平面100A、第2平面102Aと第1曲面104Aとの組み合わせとしたが、第1曲面104Aのみで接合面46Aを形成しても良い。
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係る自動車の衝撃吸収構造が適用されたクラッシュボックスについて説明する。なお、第1実施形態〜第6実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第1実施形態のクラッシュボックス10と異なるのは、フランジ部(接合面)のみなので、該当部分のみを説明する。なお、フランジ部34A、34Bについてのみ説明するが、フランジ部36A、36Bも同様である。
クラッシュボックス105は、図10に示すように、上部材16に、側壁30Aの下端部に鉛直下方に延在する縦壁部106Aと、縦壁部106Aの下端から車両幅方向外側に延在する横壁部107Aとを備えるフランジ部34Aが形成されているものである。一方、下部材18の側壁30B(図10には図示せず)の上端から鉛直上方に延在する縦壁部106Bが形成され、縦壁部106Bの途中から車両幅方向外側へ延在する横壁部107Bとを備えるフランジ部34Bが形成されている。
そして、フランジ部34A、34Bの縦壁部106A、106Bの間、及び横壁部107A、107Bの間に接着剤Aを塗布することにより、上部材16と下部材18が接合されている。したがって、接合面46Aは、横壁部107Aの下面からなる第1平面108Aと縦壁部106Aの内側面である第2平面110Aとから形成されている。また、接合面46Bは、横壁部107Bの上面からなる第1平面108Bと横壁部107Bよりも上方で縦壁部106Bの外側面である第2平面110Bとから形成されている。
このように、接合面46Aは、相互に垂直な第1平面108Aと第2平面110Aから形成されている。したがって、第1平面108Aに垂直な方向からクラッシュボックス105に衝撃荷重Fの入力があると、第1平面110Aと接着剤Aの間に剥離荷重成分fvのみが作用する。一方、第2平面110Aと接着剤Aの間には、剪断荷重成分fhのみ作用する(剥離荷重成分が作用しない)。したがって、接合面が一平面のものと比較して、接合面46Aと接合面46Bの接合強度が一層向上する。
次に、一連の実施形態では、クラッシュボックス10、61、63、65、81、99、105は、図2、図3に示すように、上部材16と下部材18を接合することによって形成されているが、これに限定するものではない。以下にクラッシュボックスのバリエーションを(1)〜(6)に示す。なお、本実施形態と同様に構成要素には同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、下記(1)〜(6)のフランジ部の接合面は、第1実施形態のフランジ部34A、34Bの接合面46A、46Bと同様であるため、一部例外を除いて接合面については参照符号を付していない。
(1)図11に示すように、クラッシュボックス112は、右部材114と左部材116とを接合したものである。右部材114は、縦壁118Aと、縦壁118Aの上端から車両幅方向内側上方へ傾斜する第1傾斜壁120Aと、第1傾斜壁120Aの上端から車両幅方向内側に延在する横壁122Aと、横壁122Aの車両幅方向内側端部から上方に延在するフランジ部124Aとを備える。また、右部材114は、縦壁118Aの下端から車両幅方向内側下方に傾斜する第2傾斜壁126Aと、第2傾斜壁126Aの下端から車両幅方向内側に延在する横壁128Aと、横壁128Aの車両幅方向内側端部から下方に延在するフランジ部130Aとを備える。
なお、左部材116も右部材114と同様の構成であり、同様の構成要素には右部材114と同一の参照番号にBを付し、その詳細な説明を省略する。また、フランジ部124A、124B、130A、130Bは、本実施形態のフランジ部34A、34B、36A、36Bと同様の構成である。
このように構成された右部材114と左部材116は、フランジ部124A、124Bとフランジ部130A、130Bとをそれぞれ接合することにより一体化されて、閉断面を有するクラッシュボックス112が形成されている。
(2)また、図12に示すように、クラッシュボックス132は、図11の右部材114と左部材116をそれぞれ上下に分割して右上部材134と、右下部材136と、左上部材138と、左下部材140とを備える。右上部材134、左上部材138の第1傾斜壁120A、120Bの下端にフランジ部34A、36Aが、右下部材136、左下部材140の第2傾斜壁126A、126Bの上端にフランジ部34B、36Bが形成されている。
このように構成された右上部材134と、右下部材136と、左上部材138と、左下部材140は、フランジ部34A、34B、フランジ部36A、36B、フランジ部124A、124Bとフランジ部130A、130Bをそれぞれ接合することにより一体化されて、閉断面を有するクラッシュボックス132が形成されている。
(3)図13に示すように、クラッシュボックス142は、左部材144と右部材146とを備える。左部材144は、縦壁148と、縦壁148の上端から車両幅方向に延在する第1横壁150と、第1横壁150の端部から上方に傾斜したフランジ部152が形成されている。また、左部材144には、縦壁148の下端から車両幅方向に延在する第2横壁154と、第2横壁154の端部から下方に傾斜したフランジ部156が形成されている。右部材146は、縦壁158の上端からフランジ部152に対向して斜め上方に傾斜するフランジ部160と、縦壁158の下端からフランジ部156に対向して斜め下方に傾斜するフランジ部162とを備える。
このように構成された左部材144と右部材146は、フランジ部152、160とフランジ部156、162をそれぞれ接合することにより一体化されて、閉断面を有するクラッシュボックス142が形成されている。
(4)図14に示すように、クラッシュボックス164は、上部材166と、下部材168と、左部材170と、右部材172とを備える。
上部材166は、車両幅方向に延在する横壁174と、横壁174の両端部から外側斜め上方に延在するフランジ部176、178を備える。下部材168は、車両幅方向に延在する横壁180と、横壁180の両端部から外側斜め下方に延在するフランジ部182、184とを備える。
左部材170は、縦壁186と、縦壁186の上端から外側斜め上方に延在するフランジ部188と、縦壁186の下端から外側斜め下方に延在するフランジ部190とを備える。右部材172も同様に、縦壁192と、フランジ部194、196とを備える。
このように構成された上部材166、下部材168、左部材170、右部材172は、フランジ部176、188、フランジ部178、194、フランジ部182、190、フランジ部184、196をそれぞれ接合することにより一体化されて、閉断面を有するクラッシュボックス164が形成されている。
(5)クラッシュボックス198は、図15に示すように、上部材200と、下部材202と、右部材204とを備える。上部材200は、車両幅方向に延在する横壁206と、横壁206の一端から車両幅方向外側下方に傾斜する第1側壁208と、第1側壁208の下端から車両幅方向外側に延在するフランジ部210と、横壁206の他端から車両幅方向外側上方に傾斜するフランジ部212とを備える。下部材202は、車両幅方向に延在する横壁214と、横壁214の一端から車両幅方向外側上方に傾斜する第1側壁216と、第1側壁216の上端から車両幅方向外側に傾斜するフランジ部218と、横壁214の他端から車両幅方向外側下方に傾斜するフランジ部220とを備える。さらに、右部材204は、縦壁222と、縦壁222の上端から外側斜め上方に延在するフランジ部224と、縦壁222の下端から車両幅方向外側下方に傾斜するフランジ部226とを備える。
このように構成された上部材200、下部材202、右部材204は、フランジ部210、218、フランジ部212、224、フランジ部220、226をそれぞれ接合することにより一体化されて、閉断面を有するクラッシュボックス198が形成されている。
(6) 図16に示すように、クラッシュボックス228は、上部材230と下部材232の間に補強部材234を介在させたものである。上部材230と下部材232の形状は、本実施形態の上部材16、下部材18の形状と略同様なのでその詳細な説明は省略する。なお、異なる点は、フランジ部36A、36Bの第2平面50A、50Bが車両幅方向内側下方に傾斜している点である。
補強部材234は、車両幅方向に延在する横壁236の両端部にフランジ部238、240が形成されたものである。フランジ部238は、横壁236の端部から車両幅方向外側上方に傾斜する傾斜壁部242と、傾斜壁部242の端部から車両幅方向外側に延在する横壁部246とを備える。フランジ部240も同様に、傾斜壁部244と、横壁部248とを備える。したがって、上部材230のフランジ部34A、36Aと下部材232のフランジ部34B、36Bの間に補強部材234のフランジ部238、240を介在させて接着剤Aにより接合することにより、閉断面を有するクラッシュボックス228が形成されている。この結果、クラッシュボックス228の強度が一層向上する。
このように、クラッシュボックスのバリエーションとしてクラッシュボックス112、132、142、164、198、228について説明した。ここで、フランジ部の接合面は第1実施形態と同様に平行でない2平面で形成したものを図示したが、これに限定されるものではない。すなわち、第2〜第7実施形態に示したように、接合面が平行でない2以上の平面、又は1以上の曲面、又は平面と曲面の組み合わせで形成されたものであれば、特に限定するものではない。
さらに、接合面において平行でない平面や曲面は、車両幅方向に連続して形成されたが、車両前後方向(閉断面の軸方向)に連続して形成されても良い。
また、一連の実施形態で記載したクラッシュボックスは、全て閉断面を有する筒状体形状とされていたが、これに限定する趣旨ではない。すなわち、閉断面を有しないクラッシュボックスにも適用できる。
10、61、63、65、81、99、105、112、132、142、164、198、228 クラッシュボックス(構造部材)
20A、20B 本体部
46A、46B 接合面
48A、48B、64A、64B、80A、80B、100A、100B、108A、108B 第1平面(平面)
50A、50B 66A、66B、82A、82B、102A、102B、110A、110B 第2平面(平面)
62A、62B、68A、68B、84A、84B 第3平面(平面)
70A、70B、86A、86B 第4平面(平面)
72A、72B、88A、88B 第5平面(平面)
74A、74B、90A、90B 第6平面(平面)
76、77、83、85、91、93、101 凹部
78、79、87、89、95、97、103 凸部
92A、92B 第7平面(平面)
94A、94B 第8平面(平面)
96A、96B 第9平面(平面)
98A、98B 第10平面(平面)
104A、104B 第1曲面(曲面)
34A、34B、36A、36B、124A、124B、130A、130B、152、156、160、162、176、178、182、184、188、190、194、196、210、212、218、220、224、226、238、240 フランジ部

Claims (6)

  1. 複数の本体部と、各本体部の端部にそれぞれ形成されるフランジ部と、相互の前記フランジ部の対向した面にそれぞれ形成されて連続した2以上の平面、1以上の曲面又は平面と曲面との組み合わせからなる接合面と、を備え、前記接合面同士を接合することによって前記複数の本体部が一体化された構造部材を備える自動車の衝撃吸収構造。
  2. 前記構造部材は、閉断面を備える請求項1記載の自動車の衝撃吸収構造。
  3. 一の前記接合面には局部的に凹部が形成され、他の前記接合面には前記凹部に対向する凸部が局部的に形成され、前記凸部が前記凹部に進入して前記一の接合面と前記他の接合面が接合された請求項1又は2に記載の自動車の衝撃吸収構造。
  4. 前記接合面が3以上の平面から形成された場合、全ての前記平面が相互に平行でない請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車の衝撃吸収構造。
  5. 前記接合面は、相互に直交する2平面を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車の衝撃吸収構造。
  6. 前記構造部材は、樹脂から成形されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動車の衝撃吸収構造。
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