JP2015528440A - N2,n4−ビス(4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩、及び有効成分としてこの誘導体又は塩を含有する癌を予防又は処置するための組成物 - Google Patents

N2,n4−ビス(4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩、及び有効成分としてこの誘導体又は塩を含有する癌を予防又は処置するための組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩、及び癌を予防又は処置するための有効成分としてこの誘導体又は塩を含有する組成物に関する。本発明による化合物は、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)及び活性型Cdc42関連キナーゼ(ACK1)の活性の阻害において良好な効果を有するため、EML4-ALKやNPM-ALK等のALK融合タンパク質を有する癌細胞に対する改善された治療効果を有し得、癌の再発予防に有効であると予想されている。したがって、本化合物は、癌を予防又は処置するための組成物として効果的に使用することができる。【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、その内容を参照により本明細書に組み込む、2012年8月10日に出願された韓国特許出願第10-2012-0087716号の優先権の利益を主張する。
本開示は、新規なN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩、及び有効成分としてこの誘導体又は塩を含有する癌の予防又は処置のための医薬組成物に関する。
必要に応じて制御された規則的な成長及び阻害を実施し得る正常細胞とは異なり、癌は、組織内部で必要とされる状態を無視して無制限に増殖する未分化細胞からなる細胞塊であり、腫瘍とも呼ばれる。無制限に増殖する癌細胞は、隣接する組織に侵襲し、深刻な事例では、体内の他の器官に癌が転移することにより、死亡につながる重度の疼痛が付随する。
American Cancer Societyの報告によれば、2007年には世界で1200万人超が新たに癌と診断され、760万人が癌で死亡しており、すなわち、約2万人が毎日癌で死亡している。韓国では、大韓民国統計局の2006年次報告によれば、死因の第1位が癌だった。したがって、発癌及び癌との闘病による精神的及び身体的な疼痛を確実に低減して生活の質を向上する、優れた治療効果を有する腫瘍治療剤の開発が喫緊に必要とされている。数多の取り組みをもってしても、どのように正常細胞が癌細胞に転換されるかについての正確な機構はいまだ明確に特定されていないが、外因子(例えば、環境因子、化学物質、放射線及びウイルス)や内因子(例えば、遺伝因子及び免疫因子)等の様々な因子が発癌に複雑に関与する。発癌に関連する遺伝子は癌遺伝子及び癌抑制遺伝子であり、癌は、外因子又は内因子のせいで癌遺伝子と癌抑制遺伝子のバランスが維持されないときに発生する。
癌は、血液癌と固形癌に大きく分類することができる。肺癌、胃癌、乳癌、肝癌、子宮癌、食道癌、皮膚癌等を含む癌は、身体のほとんどすべての領域において発病し得る。癌処置に関しては、グリベック(Gleevec)(登録商標)やハーセプチン(Herceptin)(登録商標)等の幾つかの標的治療剤が特定の癌の処置のために使用されてきたが、大部分の癌処置は、癌細胞増殖を抑制する外科手術、放射線療法及び化学療法に回帰することになった。しかしながら、既存の化学療法は、標的特異的な療法ではないため、毒性及び薬物抵抗性による副作用を有しており、その処置は、処置の初期には奏功するにも関わらず、失敗することが多かった。したがって、化学療法の制約を克服するために、精密な抗癌機構を有する標的特異的な治療剤の開発が必要とされ続けている。
したがって、標的特異的な治療剤の開発のために、腫瘍形成に関連する特異的な分子生物学的因子に数多の研究が集中してきた。特に、分子生物学的因子は、癌の予後並びに化学療法及び放射線療法を使用すべきかの決定において、幅広く使用されている。
特異的な分子生物学的因子のチロシンキナーゼ受容体を阻害する最も代表的な薬物は、グリベック(登録商標)であり得る。慢性骨髄性白血病患者において観察されるフィラデルフィア染色体中での染色体転座により形成されたBcr-Abl融合遺伝子の活性を阻害することにより抗癌剤として作用するチロシンキナーゼ阻害剤であるグリベック(登録商標)は、慢性骨髄性白血病患者に投与した場合、満足な治療効果を示してきた。チロシンキナーゼ阻害剤としての抗癌効果を示す薬物の例には、非小細胞肺癌用の治療剤として使用される上皮成長因子受容体(EGFR: epidermal growth factor receptor)、チロシンキナーゼ阻害剤としてのゲフィチニブ及びエルロチニブ、並びに、腎細胞癌の治療剤としてのソラフェニブ及びスニチニブが挙げられるが、これらは、出血、心臓発作、心不全及び肝不全等の副作用を有することが知られている。
最近、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)が人体の様々な腫瘍において発見されており、この結果、標的特異的な処置のための対象物として研究されている。
ALKの腫瘍形成は、大抵の場合、未分化大細胞型リンパ腫において観察される未分化リンパ腫キナーゼ-ヌクレオホスミン(ALK-NPM)の融合遺伝子についての調査により確認されてきた。ALKが遺伝子融合により活性化されたらすぐに、ALKが有するチロシンキナーゼは異常に振る舞い始め、癌を誘導する。すなわち、異常に活性化されたALKは、細胞の増殖を誘導し、アポトーシスを阻害してプログラムされた細胞死を予防し、細胞の構造を再構成し、細胞の形状を変化させる。ALKの発癌性化(oncogenic conversion)は、ALKの標的物質であり細胞内のシグナル伝達を仲介する物質でもある下流分子との相互作用によって起きる。ALKは、その他の正常な又は発癌性化されたチロシンキナーゼに結合して、このチロシンキナーゼと相互作用し得、又はその他の様々な種類の経路を活性化し得る。
特に、肺癌細胞のALK遺伝子は、棘皮動物微小管関連タンパク質様4(EML4)遺伝子と融合し、チロシンキナーゼの活性形態であるEML4-ALKを生成する。ここで、EML4-ALKの発癌能は酵素活性に依存することが知られており、Mosseらは、491例の神経芽細胞腫対象においてALK遺伝子が約26%増幅したことを報告した。さらに、ALK遺伝子は、大細胞型B細胞性リンパ腫、全身性組織球症、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、食道扁平上皮癌、非小細胞肺癌、横紋筋肉腫、筋線維芽細胞腫、乳癌及び黒色腫細胞系等、数多くの非造血性細胞腫瘍において発現することが知られている。炎症性骨髄線維芽細胞腫瘍(inflammatory myelofibroblast tumor)と呼ばれる希少な疾患の場合、様々な種類のALK融合タンパク質が頻繁に発見されており、したがって、これらの融合タンパク質は腫瘍形成に密接に関連していると考えられている。
したがって、ALKの活性化経路の遮断による癌処置のためのALK-NPMに関する治療剤が開発されている。最近、腫瘍形成性突然変異用の選択的阻害剤としてPfizerにより開発された薬物であり低分子チロシンキナーゼ阻害剤の一種のクリゾチニブ(登録商標) (PF-02341066)は、非小細胞肺癌の処置において有効であると知られており、2011年にFDAにより新たな薬物として承認された。
さらに、Novartis製のNVP-TAE684及びLDK-378並びにChugai製のCH5424802もまた、未分化大細胞型リンパ腫の他にも神経芽細胞腫細胞系の腫瘍サイズを低減するのに有効であることが知られている。
WO 2009143389、WO 2008051547、WO 2004080980、WO 2012061415、WO 2009145856、US 2009/7589200、US 2009/7517886及びWO 2005016893により、ALK活性の阻害に使用するための様々な構造を有する治療用候補材料が開発されていること、及びピリミジン誘導体はALKを選択的に阻害するため、抗癌剤として開発され得ることが示されている。これらの化合物は、インビトロ活性とインビボ活性の両方を有するが、報告によれば、インスリン受容体等の相異なるキナーゼに対する選択性の悪化や心臓における副作用等の問題を有する。
一方、非受容体チロシンキナーゼである活性型Cdc42関連キナーゼ(ACK1)は、成長促進チロシンキナーゼ遺伝子の一種である。ACK1は、様々なシグナル経路によりCdc42、Rac及びFAKを活性化することができ、クラスリンによりエンドサイトーシスを調節するための仕掛けとしても知られている。
最近、ACK1と腫瘍形成及び転移との相関関係について、活発な研究が実施されてきた。
第一に、Mahajan, N.P.は、アンドロゲン受容体(AR: androgen receptor)の活性が去勢抵抗性前立腺癌を発生させ、ここで、ACK1がアンドロゲン受容体によるリン酸化を実施してアンドロゲン受容体の活性を増大させ、これにより発癌に寄与することを発見した(Cancer Res.第65巻、(2005) 10514ページ、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.第104巻、(2007) 8438ページ)。さらに、van der Horst, E.H.は、ACK1が過剰発現すると、癌細胞系の運動性及び侵襲能が高められ、これにより癌の転移が促進されることを明らかにした(Proc. natl. Acad. Sci. U.S.A.第1032巻、(2005) 15901ページ)。とりわけ、ACK1は、癌細胞を抑制することが知られているWWドメイン内包酸化還元酵素(Wwox: WW domain containing oxidoreductase)によるリン酸化を実施し、付随するユビキチン化により、Wwoxの分解が誘導されるようにリン酸化の進行が誘導され、これにより癌細胞の転移が促進される一方で、癌処置が妨げられる(Cancer Res.第65巻、(2005) 10514ページ、Cancer res.第61巻、(2001) 8068ページ)。
したがって、ACK1が癌の発生及び転移に最も大きく関連しているのは明らかであり、この結果、癌の予防及び処置のために必要なACK1の研究及び開発が喫緊に必要とされている。
したがって、本発明者らは、ALKに対する阻害効果を有する化合物の開発に尽力している間に、特定の構造を有するN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体がALK及びACK1の活性の阻害剤として作用し得ることを発見し、これにより本発明を完成させた。
WO 2009143389 WO 2008051547 WO 2004080980 WO 2012061415 WO 2009145856 US 2009/7589200 US 2009/7517886 WO 2005016893
Mahajan, N.P., Cancer Res.第65巻、(2005) 10514ページ、 Mahajan, N.P., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.第104巻、(2007) 8438ページ van der Horst, E.H., Proc. natl. Acad. Sci. U.S.A.第1032巻、(2005) 15901ページ Cancer Res.第65巻、(2005) 10514ページ Cancer res.第61巻、(2001) 8068ページ
本発明の一目的は、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を提供することである。
本発明の別の目的は、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を製造する方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する、癌の予防又は処置のための医薬組成物を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する、ALK阻害剤を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する、ACK1阻害剤を提供することである。
これらの目的を達成するために、本発明は、下記の化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を提供する
Figure 2015528440
(化学式1において、R1からR5は、本明細書において規定されたものと同じである)。
さらに、本発明は、上記の化学式1の化合物を製造する方法を提供する。
さらに、本発明は、上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する、癌の予防又は処置のための医薬組成物を提供する。
さらに、本発明は、上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する、ALK阻害剤を提供する。
さらに、本発明は、上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する、ACK1阻害剤を提供する。
本発明の化合物は、ALK及びACK1の活性に対する優れた阻害効果を有し、この結果、EML4-ALKやNPM-ALK等のALK融合タンパク質を有する癌細胞の処置における治療効果を改善することができ、さらには癌の再発を効果的に予防することもでき、したがって、癌の予防及び処置のための医薬組成物として有用である。
本発明の上記及びその他の目的、特徴及びその他の利点は、添付の図面と併せて利用される下記の詳細な説明からより明確に理解される。
未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)によるリン酸化阻害効果を示す、写真である(A:チューブリンタンパク質、B: p-Erkキナーゼ、C: p-Aktキナーゼ、D: p-ALKキナーゼ)。 活性型Cdc42関連キナーゼ(ACK1)によるリン酸化阻害効果を示す、写真である(A: pY284タンパク質、B: Ack1 (長期曝露)、C: Ack1 (短期曝露))。 肺癌細胞系H3122 NSCLCを異種移植し、実施例7の化合物及びクリゾチニブ(Crizotinib)(登録商標)を投与したマウスに関する、投与時間にわたった腫瘍容積及び体重の変化を示す、グラフである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、下記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を提供する。
Figure 2015528440
上記の化学式1において、
R1及びR2は独立に、H、ハロゲン、-OR6又は-NR7R8であり、
式中、R6は、無置換又はハロゲン及びC5〜C6アリールからなる群から選択される少なくとも1つにより置換されたC1〜C4直鎖又は分岐状アルキルであり、R7及びR8は独立に、H、C1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキル、C1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルカルボニル又はC5〜C6アリールであり、
R4及びR5は独立に、H、無置換若しくはヒドロキシ基により置換されたC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキル、-C(=O)R9又は-SO2-R10であり、
式中、R9は、無置換又はヒドロキシ基により置換されたC1〜C4直鎖又は分岐状アルキル、C1〜C4直鎖又は分岐状アルキルオキシ、無置換又はC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルにより置換されたアミノであり、R10は、C1〜C4直鎖又は分岐状アルキル、無置換又はC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルにより置換されたアミノであり、
R3は、ハロゲン、又は少なくとも1個のハロゲンにより置換されたC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルである)。
好ましくは、
R1及びR2は独立に、H、クロロ、ブロモ、フルオロ、-OR6又は-NR7R8であり、
式中、R6は、無置換又はクロロ、ブロモ、フルオロ、ヨウ素及びフェニルからなる群から選択される少なくとも1つにより置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル又はt-ブチルであり、R7及びR8は独立に、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル又はフェニルであり、
R4及びR5は独立に、H、無置換又はヒドロキシルにより置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、-C(=O)R9又は-SO2-R10であり、式中、R9は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、t-ブチルオキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシイソブチル、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ又はイソブチルアミノであり、R10は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル又はアミノであり、
R3は、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨウ素、又は、クロロ、ブロモ、フルオロ及びヨウ素からなる群から選択される少なくとも1つにより置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル若しくはt-ブチルである。
より好ましくは、
R1は、H、クロロ、ブロモ、フルオロ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ベンジルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、ジメチルアミノ、t-ブチルアミノ、フェニルアミノ、エチルカルボニルメチルアミノ又はプロピルカルボニルメチルアミノであり、
R2は、H又はメトキシ又はジフルオロメチルオキシであり、
R3は、クロロ、フルオロ、ブロモ又はトリフルオロメチルであり、
R4及びR5は独立に、H、メチル、ヒドロキシエチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、t-ブチルカルボニル、ヒドロキシメチルカルボニル、エチルアミノカルボニル、メチルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル、メチルスルホニル又はアミノスルホニルである。
さらに、化学式1により表される化合物のより具体的な例は、次の通りであり得る:
(1) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(2) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-プロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(3) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-イソプロポキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(4) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-プロポキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(5) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-フルオロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
(6) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(7) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
(8) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(9) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
(10) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(11) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
(12) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(13) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(14) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
(15) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(16) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(17) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(ベンジルオキシ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(18) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-ブロモピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
(19) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(ピリミジン-2,4-ジイルビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
(20) メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(21) 4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-スルホンアミド、
(22) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-1-オン、
(23) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン、
(24) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(25) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(26) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(27) メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(28) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(29) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(30) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(31) 4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド、
(32) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(33) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(34) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(35) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(36) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
(37) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(38) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(39) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(40) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(41) メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(42) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(43) 4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド、
(44) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
(45) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(46) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(tert-ブチルアミノ)フェニルアミノ)-5クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(47) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(フェニルアミノ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(48) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルプロピオンアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(49) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルブチルアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(50) N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルプロピオンアミド、
(51) N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルブチルアミド、
(52) tert-ブチル4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(53) N-(5-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)-N-メチルプロピオンアミド、
(54) N-(5-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)-N-メチルブチルアミド、
(55) tert-ブチル4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(56) 1-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(57) 4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド、
(58) 1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
(59) 1-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(4-メトキシピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(60) N-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(61) 1-(4-(4-((4-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(62) tert-ブチル4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(63) 1-(4-(3-メトキシ-4-((2-((2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(64) 4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシレート、
(65) 1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
(66) 1-(4-(3-メチル-4-((2-((-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(67) 1-(4-(3-メトキシ-4-((2-((2-メトキシ-4(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル-フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(68) 1-(4-(4-((2-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(69) N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジアミン、
(70) 4,4'-(((5-トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-1-カルボキシレート)、
(71) 4,4'-(((5-トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)、
(72) 4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)、
(73) 1,1'-(4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ジフルオロメトキシ)-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
(74) 1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-クロロフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(75) 1,1'-(4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-クロロ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル)ジエタノン、
(76) 1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-フェノキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(77) 5-クロロ-N2-N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン、
(78) 4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)、
(79) 5-クロロ-N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン、
(80) 1,1'-(4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン)ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ビス(2-ヒドロキシエタノン)、
(81) 1-(4-(4-((5-クロロ-4-((2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(82) 1-(4-(4-((4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-フルオロフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(83) 1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
(84) メチル4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
(85) 1-(4-(4-((5-クロロ-2-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(86) 4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-スルホンアミド、
(87) 1-(4-(4-((5-クロロ-2-((2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
(88) 1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、及び
(89) 1-(4-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-(5-フルオロ-2-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン。
本発明の上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、薬学的に許容される塩の形態で使用することができ、塩としては、薬学的に許容される遊離酸により形成された酸付加塩が有用である。酸付加塩は、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、亜硝酸又は亜リン酸等の無機酸、脂肪族モノ及びジカルボイレート、フェニル置換アルカノエート、ヒドロキシアルカノエート及びヒドロキシアルカンジオエート、芳香族酸、脂肪族及び芳香族スルホン酸等の無毒性の有機酸、並びに酢酸、安息香酸、クエン酸、乳酸、マレイン酸、グルコン酸、メタンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、酒石酸及びフマル酸等の有機酸から得た。このような薬学的に非毒性の塩の例には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩 塩化物、臭化物、ヨウ化物、フッ化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、デカン酸塩、カプリル酸塩、アクリル酸塩、ギ酸塩、イソ酪酸塩、カプリン酸塩、ヘプタン酸塩、プロピオール酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、ブチン-1,4-二酸塩、ヘキサン-1,6-二酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、フェニルプロピオン酸塩、フェニル酪酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、β-ヒドロキシ酪酸塩、グリコール酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、ナフタレン-1-スルホン酸塩、ナフタレン-2-スルホン酸塩又はマンデル酸塩が挙げられる。
本発明の酸付加塩は、従来の方法、例えば、化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体をメタノール、エタノール、アセトン、塩化メチレン及びアセトニトリル等の有機溶剤に溶解し、有機酸若しくは無機酸を加え、得られた沈殿物をろ過し、続いて乾燥することにより調製することができ、又は減圧下で溶剤及び過剰な酸を蒸留し、続いて乾燥すること若しくは有機溶剤中で結晶化することにより調製することもできる。
さらに、本発明は、化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩だけでなく、この誘導体又は塩から製造され得る溶媒和物、水和物等も含む。
さらに、本発明は、上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体を製造する方法を提供する。
製造法1
本発明による化学式1の誘導体を製造する方法は、下記の反応スキーム1に示されている通りであり、ここで、化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を製造する方法は、
化学式2により表される化合物の4位のクロロ基を、化学式3により表される化合物のアミノ基と反応させることにより、化学式4の化合物を製造すること(ステップ1)、及び
ステップ1で得られた化学式4により表される化合物のピリミジンの2位のクロロ基を、化学式5により表される化合物と反応させることにより、化学式1の化合物を製造すること(ステップ2)
を含む
Figure 2015528440
(反応スキーム1において、R1からR5は、請求項1の化学式1において規定されたものと同じである)。
製造法2
本発明による化学式1の誘導体を製造する別の方法は、下記の反応スキーム2に示されている通り、化学式2により表される化合物のクロロ基を、化学式3により表される化合物の少なくとも2当量のアミノ基と反応させることにより、化学式1aの化合物を製造することによって、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を製造する方法である
Figure 2015528440
(反応スキーム2において、R1、R3及びR4は、請求項1の化学式1において規定されたものと同じであり、
化学式1aの化合物は、化学式1の化合物である)。
さらに、本発明は、上記の化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する、癌の予防又は処置のための医薬組成物を提供する。
本発明の組成物が医薬として使用される場合、化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含有する医薬組成物は、臨床投与用の様々な経口製剤又は非経口製剤に調製することができるが、これらに限定されはしない。
経口投与用の製剤の例には、錠剤、丸剤、硬/軟カプセル剤、液剤、懸濁剤、乳剤、シロップ剤、顆粒剤、エリキシル剤、トローチ剤等が挙げられ、これらは、有効成分の他にも希釈剤(例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース及び/又はグリシン)、滑剤(例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸及びステアリン酸のマグネシウム塩若しくはカルシウム塩並びに/又はポリエチレングリコール)を含有する。錠剤は、ケイ酸アルミニウム、デンプンペースト、ゼラチン、メチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース及び/又はポリビニルピロリジン等の結合剤をさらに含有していてもよく、必要に応じて、デンプン、寒天、アルギン酸若しくはアルギン酸のナトリウム塩又は共沸混合物等の崩壊剤、並びに/又は吸収剤、着色料、着香料及び甘味料を含有していてもよい。
上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体を有効成分として含有する医薬組成物は、非経口投与することができ、非経口投与は、皮下注射、静脈内注射、筋肉内注射又は胸腔内注射により実施される。
特に、非経口製剤の調製の場合、上記の化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩は、安定剤又は緩衝剤と混合して、液剤又は懸濁剤として調製することもでき、アンプル又はバイアルの形態の投与用の単位製剤にして調製することもできる。
本組成物は、保存剤、安定剤、水和剤又は乳化促進剤(emulsion promoter)、浸透調節用の塩及び/又は緩衝剤等の助剤並びに治療に有用なその他の材料を含有し得、混合方法、顆粒化方法又はコーティング方法に関する従来の方法に従って製剤することもできる。
化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体を有効成分として含有する医薬組成物のヒト向けの用量は、患者の年齢、体重、性別、投与方式、健康状態及び疾患の重症度に応じて変化し得るが、好ましくは、0.01mg/kg/日から1000mg/kg/日までの量であり得、医師又は薬剤師の決定に従って、規則的な間隔で一日数回投与され得、好ましくは、経口経路又は非経口経路により1日1回又は3回投与され得る。
本発明による医薬組成物は、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の活性の阻害により、癌細胞の発現及び成長を阻害することによる癌の予防又は処置のための医薬組成物である。
ALKは、癌細胞の増殖を誘導する癌細胞中に存在する遺伝子であり、遺伝子融合のプロセスにより活性化され、ここで、ALKが有するチロシンキナーゼが異常に振る舞い、アポトーシスを妨げてプログラムされた細胞死を予防し、細胞の構造を再構成し、細胞の形状を変化させる。さらに、ALKは、その他の正常な又は発癌性化されたチロシンキナーゼに結合して、このチロシンキナーゼと相互作用し得、又はその他の様々な種類の経路を活性化し得る。
したがって、ALK活性に対する上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を試験するために、本発明の化合物をALK酵素によって処理し、IC50を測定した。この結果から、化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体のうち約70%の化合物は、0.008μMから0.036μMまでの低濃度でさえ阻害活性を示したことが明らかになった(実験例1を参照されたい)。
この結果から、ALK活性を効果的に阻害できることが示された。さらに、本化合物は、非小細胞肺癌用の治療剤として使用されているクリゾチニブ(Crizotinib)(登録商標) (0.036μM、陽性対照群)の阻害活性より優れた阻害活性も有する。
したがって、本発明の化合物は、ALKの活性を阻害することによる癌の予防及び処置のための医薬組成物として使用することができる。
さらに、本発明の医薬組成物は、活性型Cdc42関連キナーゼ(ACK1)の活性の阻害により、癌細胞の発現及び成長を阻害することによる癌の予防又は処置のための医薬組成物である。
ACK1は、癌抑制酵素として知られたWWドメイン内包酸化還元酵素(WWwox)を除去するだけでなく、癌転移を促進もし、前立腺癌を引き起こすアンドロゲン受容体を活性化しもする。
したがって、ACK1活性に対する上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を試験するために、本発明の化合物をACK1によって処理し、阻害活性を測定した。この結果から、大部分の化合物が0.1μMであったとき、ACK1の活性が10%以下に低下したことが明らかになった。特に、実施例13、21、26、66、74、77、79及び80で調製した化合物の場合、ACK1活性が顕著に低下して0%になった(実験例2を参照されたい)。
上記の結果から、本発明のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、低濃度でさえACK1活性に対する優れた阻害活性を有することが示されている。したがって、本発明の化合物は、ACK1の活性を阻害することによる癌の予防及び処置に有用な医薬組成物として使用することができる。
本発明による化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ALK及びACK1の活性を阻害することによる癌の予防及び処置のために使用することができる。好ましくは、癌には例えば、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、炎症性骨髄線維芽細胞腫瘍、横紋筋肉腫、筋線維芽細胞腫、乳癌、胃癌、肺癌、黒色腫、大細胞型B細胞性リンパ腫、全身性組織球症、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、食道扁平上皮癌、子宮癌、前立腺癌等を挙げることができる。
さらに、化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩は、ALK活性に対する優れた阻害活性を有し、したがって、ALKの有用な阻害剤として使用することができる。
さらに、化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩は、ACK1活性に対する優れた阻害活性を有し、したがって、ACK1の有用な阻害剤として使用することができる。
発明の詳細
本発明の上記の化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体を製造する方法について、本明細書中の下記の調製例又は実施例を参照しながら詳細に説明する。
下記に提供する調製例又は実施例は、上記の化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体を製造するための実施形態として、例示を目的としたものにすぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
さらに、調製例又は実施例で説明されている製造方法には、有機合成の分野において周知の合成条件、適切な試薬等を用いることができる。
[調製例1]
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 4-フルオロ-2-メトキシ-1-ニトロベンゼンの調製
5-フルオロ-2-ニトロフェノール(300mg)、ヨウ化メチル(0.50mL)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(DMF、3mL)に溶解し、50℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で濃縮し、水を加え、有機層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
ステップ2: 1-(4-(3-メトキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
上記のステップ1で得られた化合物(300mg)、N-アセチルピペラジン(300mg)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、80℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えると固体が形成した。固体をろ過して、目的化合物を黄色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.00(d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.42(d, J = 9.1 Hz, 1H), 6.32(s, 1H), 3.96(s, 3H), 3.80-3.79(m, 2H), 3.67-3.65(m, 2H), 3.47-3.40(m, 4H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C13H17N3O4の計算値279.12, 実測値279.20。
ステップ3: 1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ2で調製した化合物をエタノールに溶解し、10% Pd/Cを加え、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物中のPd/Cを、セライトを用いて除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.65(d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.51(s, 1H), 6.41(d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.88(s, 3H), 3.76(s, 4H), 3.59(s, 4H), 2.13(s, 3H)。
[調製例2]
1-(4-(4-アミノ-3-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 4-フルオロ-2-エトキシ-1-ニトロベンゼンの調製
5-フルオロ-2-ニトロフェノール(300mg)、ヨウ化エチル(0.50mL)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(DMF、3mL)に溶解し、50℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で濃縮し、水を加え、有機層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
ステップ2: 1-(4-(3-エトキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
上記のステップ1で得られた化合物(300mg)、N-アセチルピペラジン(300mg)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、80℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えると固体が形成した。固体をろ過して、目的化合物を黄色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.97(d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.40(dd, J = 2.5, 9.3 Hz, 1H), 6.32(d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.15(q, J = 7.0 Hz, 2H), 3.79(m, 2H), 3.66(m, 2H), 3.40(m, 4H), 2.15(s, 3H), 1.50(t, J = 7.0 Hz, 3H)。
ステップ3: 1-(4-(4-アミノ-3-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ2で調製した化合物をエタノールに溶解し、10% Pd/Cを加え、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物中のPd/Cを、セライトを用いて除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
[調製例3]
1-(4-(4-アミノ-3-プロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 4-フルオロ-2-プロポキシ-1-ニトロベンゼンの調製
5-フルオロ-2-ニトロフェノール(300mg)、n-ヨウ化プロピル(0.50mL)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(DMF、3mL)に溶解し、50℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で濃縮し、水を加え、有機層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
ステップ2: 1-(4-(3-プロポキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
上記のステップ1で得られた化合物(300mg)、N-アセチルピペラジン(300mg)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、80℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えると固体が形成した。固体をろ過して、目的化合物を黄色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.98(d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.40(dd, J = 2.5, 9.3 Hz, 1H), 6.32(d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.03(t, J = 6.4 Hz, 2H), 3.79(m, 2H), 3.66(m, 2H), 3.40(m, 4H), 2.15(s, 3H), 1.89(m, 2H), 1.09(t, J = 7.4 Hz, 3H)。
ステップ3: 1-(4-(4-アミノ-3-プロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ2で調製した化合物をエタノールに溶解し、10% Pd/Cを加え、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物中のPd/Cを、セライトを用いて除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
[調製例4]
1-(4-(4-アミノ-3-イソプロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 4-フルオロ-2-イソプロポキシ-1-ニトロベンゼンの調製
5-フルオロ-2-ニトロフェノール(300mg)、ヨウ化イソプロピル(0.50mL)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(DMF、3mL)に溶解し、50℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で濃縮し、水を加え、有機層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
ステップ2: 1-(4-(3-イソプロポキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
上記のステップ1で得られた化合物(300mg)、N-アセチルピペラジン(300mg)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、80℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えると固体が形成した。固体をろ過して、目的化合物を黄色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.95(d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.42(dd, J = 2.5, 9.3 Hz, 1H), 6.36(d, J = 2.5 Hz, 1H), 4.61(d, J= 6.1 Hz, 1H), 3.79(m, 2H), 3.65(m, 2H), 3.42(m, 4H), 2.15(s, 3H), 1.41(d, J = 6.1 Hz, 6H)。
ステップ3: 1-(4-(4-アミノ-3-イソプロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ2で調製した化合物をエタノールに溶解し、10% Pd/Cを加え、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物中のPd/Cを、セライトを用いて除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
[調製例5]
1-(4-(4-アミノ-3-ベンジルオキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 4-フルオロ-2-ベンジルオキシ-1-ニトロベンゼンの調製
5-フルオロ-2-ニトロフェノール(300mg)、ヨウ化ベンジル(0.50mL)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(DMF、3mL)に溶解し、50℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で濃縮し、水を加え、有機層を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
ステップ2: 1-(4-(3-ベンジルオキシ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
上記のステップ1で得られた化合物(300mg)、N-アセチルピペラジン(300mg)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、80℃で終夜反応させた。反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えると固体が形成した。固体をろ過して、目的化合物を黄色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.02(d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.4(m, 5H), 6.42(dd, J = 2.5, 9.3 Hz, 1H), 6.35(d, J = 2.5Hz, 1H), 5.23(s, 2h), 3.77(m, 2H), 3.77(m, 2H), 3.63(m, 2H), 3.36(m, 4H), 2.15(s, 3H)。
ステップ3: 1-(4-(4-アミノ-3-ベンジルオキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ2で調製した化合物をエタノールに溶解し、10% Pd/Cを加え、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物中のPd/Cを、セライトを用いて除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
[調製例6]
1-(4-(4-アミノ-3-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 1-(4-(3-クロロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
2-クロロ-4-フルオロニトロベンゼン(350mg)、N-アセチルピペラジン(0.5ml)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルホルムアミド(3ml)に溶解し、50℃で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下で蒸留してジメチルホルムアミドを除去し、蒸留水を加えた。次いで、再結晶した黄色固体をろ過し、さらに精製することなく後続の反応を進行させた。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.04(d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.86(d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.74(dd, J = 2.0, 9.3 Hz, 1H), 3.80(m, 2H), 3.66(m, 2H), 3.42(m, 4H), 2.16(s, 3H)。
ステップ2: 1-(4-(4-アミノ-3-クロロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ1で調製した化合物をエタノール(10ml)及び蒸留水(1.0ml)に溶解し、鉄(粉末2.0g)及び塩化アンモニウム(1.0g)を加え、90℃で2時間撹拌した。次いで、生成物を、セライトを用いてろ過し、ろ液を減圧下で蒸留して溶剤を除去した。得られた白色固体を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.88(m, 1H), 6.73(m, 2H), 3.75(m, 1H), 3.59(m, 1H), 2.99(m, 4H), 2.13(s, 3H)。
[調製例7]
tert-ブチル4-(4-アミノ-3-フェノキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 4-クロロ-1-ニトロ-2-フェノキシベンゼンの調製
4-クロロ-2-フルオロ-ニトロベンゼン(500mg)、フェノール(270mg)及び炭酸カリウム(400mg)をジメチルスルホキシド(10ml)に溶解し、室温で2時間撹拌した。混合物に水及びエチルエーテルを加えて有機層を抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下での蒸留により除去した。溶剤の除去により得られた黄色の目的化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した(500mg)。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.94(d, J = 8.8 HZ, 1H), 7.44(m, 2H), 7.25(m, 1H), 7.14(dd, J = 2.1, 8.8 Hz, 1H), 7.09(m, 2H), 6.94(d, J = 2.1 Hz, 1H)。
ステップ2: tert-ブチル4-(4-ニトロ-3-フェノキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
ステップ1で調製した化合物(500mg)、N-Boc-ピペラジン(500mg)及び炭酸カリウム(2.0g)をジメチルホルムアミド(3ml)に溶解し、90℃で2時間撹拌した。混合した溶液のジメチルホルムアミドを減圧下での蒸留により除去し、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下での蒸留により除去した。溶剤を除去した混合物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、黄色の目的化合物を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.08(d, J = 9.4 HZ, 1H), 7.36(m, 2H), 7.14(m, 1H), 7.01(m, 2H), 6.58(dd, J = 2.7, 9.4 Hz, 1H), 6.31(d, J = 2.7 Hz, 1H), 3.54(m, 4H), 3.28(m, 4H), 1.46(s, 9H)。
ステップ3: tert-ブチル4-(4-アミノ-3-フェノキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
ステップ2で調製した化合物をエタノールに溶解し、10% Pd/Cを加え、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物中のPd/Cを、セライトを用いて除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.30(m, 2H), 7.05(m, 1H), 6.97(m, 1H), 6.94(m, 1H), 6.78(d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.65(dd, J = 2.6, 8.6 Hz, 1H), 6.56(d, J = 2.6 Hz, 1H), 3.53(t, J = 5.1 Hz, 1H), 2.93(d, J = 5.1 Hz, 1H), 1.46(s, 9H)。
[調製例8]
tert-ブチル-4-(4-アミノ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 2-(ジフルオロメトキシ)-4-フルオロ-1-ニトロベンゼンの調製
5-フルオロ-2-ニトロフェノール(3.1g)をジメチルホルムアミド(40mL)に溶解し、炭酸カリウム(4.2g)及びクロロジフルオロ酢酸メチルエステル(3.2mL)を室温でゆっくりと滴加した。混合した溶液を100℃の定温に維持し、2時間撹拌し、次いで室温に冷却した。次いで、生成物に水(100mL)を加え、ジエチルエーテル(200mL)で抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。得られた混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)によって精製して、目的化合物を鮮やかな黄色の固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.03(dd, J = 9.0, 5.9 Hz, 1 H), 7.17-7.06(m, 2 H), 6.65(t, J = 72.3 Hz, 1 H)。
ステップ2: 4-(N-boc-ピペラジン-1-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)-1-ニトロベンゼンの調製
ステップ1で調製した化合物(7.0g)及びN-Boc-ピペラジン(7.0g)をジメチルホルムアミド(100mL)に溶解し、炭酸カリウム(6.0g)を加えた。混合物を45℃で終夜撹拌し、水(200mL)をゆっくりと滴加して黄色固体を再結晶させた。混合物をろ過して固体を乾燥し、酢酸エチル(100mL)に懸濁し、ヘキサン(200mL)を加えて黄色固体を再結晶させ、固体をろ過して目的化合物(9.0g、71%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.04(d, J = 9.3 Hz, 1 H), 6.77(d, J = 9.3 Hz, 1 H), 6.63(s, 1 H), 6.62(t, J = 74.2 Hz, 1 H), 3.63-3.58(m, 4 H), 3.35-3.39(m, 4 H), 1.49(s, 9 H)。
ステップ3: tert-ブチル-4-(4-アミノ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
ステップ2で調製した化合物(9.0g)をエタノール/酢酸エチル(200mL/40mL)に溶解し、10% Pd/C (約0.5g)を加え、水素雰囲気下で終夜撹拌した。次いで、混合した溶液をろ過してPd/Cを除去し、ろ液を濃縮して目的化合物を鮮やかな紫色の固体(8.0g、88%)として得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 6.83-6.74(m, 3 H), 6.71(t, J = 73.2 Hz, 1 H), 3.71-3.63(m, 4 H), 3.05-2.96(m, 4 H), 1.49(s, 9 H)。
[調製例9]
tert-ブチル-4-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
ステップ1: tert-ブチル-4-(3-フルオロ-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
2,4-ジニトロベンゼン(1.2g)、N-Boc-ピペラジン(1.4g)及び炭酸カリウム(1.2g)をジメチルホルムアミド(5mL)に溶解し、50℃で終夜撹拌した。次いで、混合物を減圧下で蒸留してジメチルホルムアミドを除去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。このようにして得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下での蒸留により除去した。混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して、目的化合物(Rf=0.3、ヘキサン:酢酸エチル=2:1)及び(tert-ブチル-4-(5-フルオロ-2-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(Rf=0.6、ヘキサン:酢酸エチル=2:1)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.04(t, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.58(dd, J = 3.0, 9.4 Hz, 1 H), 6.52(dd, J = 2.7, 14.7 Hz, 1 H), 3.60(m, 4 H), 3.41(m, 4 H), 1.49(s, 9 H)。
ステップ2: tert-ブチル-4-(4-アミノ-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
ステップ1で調製した化合物をエタノール(10ml)及び水(1.0ml)に溶解し、鉄(粉末2.0g)及び塩化アンモニウム(1.0g)を加え、80℃で2時間撹拌した。次いで、生成物をセライトによってろ過し、減圧下で蒸留して溶剤を除去した。このようにして得られた白色固体としての目的化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
質量(M + H+) C15H22FN3O2の計算値295.17, 実測値296.09。
[調製例10]
1-(4-(4-アミノ-3-(フェニルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 5-クロロ-2-ニトロ-N-フェニルアニリンの調製
4-クロロ-2-フルオロニトロベンゼン(250mg)、アニリン(0.40mL)及び炭酸カリウム(500mg)をジメチルスルホキシド(1.5mL)に溶解し、50℃で終夜撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去した。反応液から減圧下での蒸留により溶剤を除去し、このようにして得られた化合物をさらに精製することなく、後続の反応を進行させた。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.54(br, 1 H), 8.16(d, J = 9.1 Hz, 1 H), 7.1-7.5(m, 5 H), 6.71(m, 2 H)。
ステップ2: 1-(4-(4-ニトロ-3-(フェニルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ1で調製した化合物(300mg)及びN-アセチルピペラジン(300mg)をジメチルスルホキシド(3mL)に溶解し、90℃で3時間撹拌した。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。このようにして得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下での蒸留により除去した。次いで、化合物にエチルエーテルを加えて固体を形成させ、固体をろ過して目的化合物を黄色固体として得た。
1H NMR(300 MHz, CDCl3) δ 9.83(br, 1 H), 8.15(d, J = 9.6 Hz, 1 H), 7.3-7.5(m, 5 H), 6.37(d, J = 2.6 Hz, 1 H), 6.30(dd, J = 2.6, 9.6 Hz, 1 H), 3.71(m, 2 H), 3.58(m, 2 H), 3.31(m, 4 H), 2.11(s, 3 H)。
ステップ3: 1-(4-(4-アミノ-3-(フェニルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ2で調製した化合物をエタノールに溶解し、10% Pd/Cを加え、水素雰囲気下で2時間撹拌した。反応が完了したら、反応混合物中のPd/Cを、セライトを用いて除去し、溶剤を減圧下で除去した。このようにして得られた化合物を、さらに精製することなく後続の反応に使用した。
[調製例11]
1-(4-(4-アミノ-3-(tert-ブチルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: N-(tert-ブチル)-5-クロロ-2-ニトロアニリンの調製
4-クロロ-2-フルオロニトロベンゼン(250mg)及びt-ブチルアミン(0.40mL)をジメチルスルホキシド(3.0mL)に溶解し、室温で終夜撹拌した。次いで、混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。このようにして得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下での蒸留により除去した。このようにして得られた化合物をさらに精製することなく、後続の反応を進行させた。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.42(br, 1 H), 8.13(d, J = 9.2 Hz, 1 H), 7.07(d, J = 2.1 hz, 1 H), 6.56(dd, J = 2.1, 9.2 Hz, 1 H), 1.51(s, 9 H)。
ステップ2: 1-(4-(3-(tert-ブチルアミノ)-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
5-クロロ-2-ニトロ-N-フェニルアニリンの代わりにN-(tert-ブチル)-5-クロロ-2-ニトロアニリン(300mg)を使用した点を除いて、目的化合物を調製例10のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.71(br, 1 H), 8.11(d, J = 9.5 Hz, 1 H), 6.18(m, 2 H), 3.80(m, 2 H), 3.66(m, 2 H), 3.42(m, 4 H), 2.15(s, 3 H), 1.51(s, 9 H)。
ステップ3: 1-(4-(4-アミノ-3-(tert-ブチルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
1-(4-(4-ニトロ-3-(フェニルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに1-(4-(3-(tert-ブチルアミノ)-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを使用した点を除いて、目的化合物を調製例10のステップ3と同じようにして得た。
[調製例12]
tert-ブチル4-(4-アミノ-3-(N-メチルプロピオンアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 5-クロロ-N-メチル-2-ニトロアニリンの調製
t-ブチルアミンの代わりにメチルアミン(THF中の2.0mL)を使用した点を除いて、目的化合物を調製例11のステップ1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.12(d, J = 9.2 Hz, 1 H), 6.83(d, J = 2.1 Hz, 1 H), 6.62(dd, J = 2.1, 9.2 Hz, 1 H), 3.02(d, J = 5.1 Hz, 3 H)。
ステップ2: N-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルプロピオンアミドの調製
5-クロロ-N-メチル-2-ニトロアニリン(500mg)を塩化メチレン無水物(9mL)に溶解し、トリエチルアミン(3mL)及びプロピオニルクロリド(1mL)を加え、還流した。次いで、これに飽和重炭酸ナトリウムを加え、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。濃縮したろ液をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)によって精製して、目的化合物を黄色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.14(d, J = 9.3 Hz, 1 H), 6.83(d, J = 9.3 Hz, 1 H), 6.61(s, 1 H), 3.69-3.54(m, 4 H), 3.49-3.37(m, 4 H), 3.20(s, 3 H), 2.13-1.92(m, 2 H), 1.49(s, 9 H), 1.05(t, J = 7.2 Hz, 3 H)。
ステップ3: 4-(3-(N-メチルプロピオンアミド)-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
ステップ2で調製した化合物(460mg)をジメチルホルムアミド(7ml)に溶解し、N-Boc-ピペラジン(460mg)及び炭酸カリウム(340mg)を加え、90℃で終夜撹拌した。次いで、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)によって精製して、目的化合物を黄色固体(272.3mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.14(d, J = 9.3 Hz, 1H), 6.83(d, J = 9.3Hz, 1H), 6.61(s, 1 H), 3.69-3.54(m, 4 H), 3.49-3.37(m, 4H), 3.20(s, 3H), 2.13-1.92 (m, 2 H), 1.49(s, 9 H), 1.05 (t, J = 7.2 Hz, 3H)。
ステップ4: tert-ブチル-4-(4-アミノ-3-(N-メチルプロピオンアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
ステップ3で調製した化合物(272.3mg、0.69mmol)を、混合した酢酸エチル及びエタノールの溶液(2mL)に溶解し、10% Pd/C (70mg)を加え、水素雰囲気下、室温で終夜撹拌した。次いで、Pd/Cを混合物からセライトによって除去し、減圧下で濃縮して目的化合物を黄色固体(231.2mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.84-6.80 (m, 1 H), 6.79-6.72 (m, 1 H), 6.66 (br, 1 H), 3.67-3.46 (m, 6 H), 3.18 (s, 3 H), 3.01-2.92 (m, 4 H), 2.20-1.99 (m, 2 H), 1.48 (s, 9 H), 1.05 (t, J = 7.5 Hz, 3H)。
[調製例13]
tert-ブチル4-(4-アミノ-3-(N-メチルブチルアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
ステップ1: N-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルブチルアミドの調製
プロピオニルクロリドの代わりにブチルクロリド(1ml)を使用した点を除いて、黄色固体としての目的化合物を調製例12のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.01(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.55 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.38 (s, 1 H), 3.21 (s, 3 H), 1.96 (q, J = 7.2 Hz, 2 H), 1.65-1.52 (m, 2 H), 0.84 (t, J = 7.2 Hz, 3 H)。
ステップ2: tert-ブチル-4-(3-(N-メチルブチルアミド)-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
N-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルプロピオンアミドの代わりにステップ1で調製したN-(5-クロロ-2-ニトロフェニル)-N-メチルブチルアミドを使用した点を除いて、目的化合物(240mg)を調製例12のステップ3と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.15 (d, J = 9.3 Hz, 1 H), 6.81 (d, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.62-6.56 (m, 1 H), 3.68-3.54 (m, 4 H), 3.50-3.34 (m, 4 H), 3.20 (s, 3 H), 1.95 (q, J = 7.8 Hz, 2 H), 1.65-1.54 (m, 4 H), 1.50 (s, 9 H), 1.26 (t, J = 6.9 Hz, 2 H), 1.01 (t, J = 7.5 Hz, 2 H), 0.83 (t, J = 7.5 Hz, 3 H)。
ステップ3: tert-ブチル-4-(4-アミノ-3-(N-メチルブチルアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
4-(3-(N-メチルプロピオンアミド)-4-ニトロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの代わりにステップ2で調製した化合物を使用した点を除いて、目的化合物(220mg)を調製例12のステップ4と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.84(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 6.75 (d, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.61 (s, 1 H), 3.66-3.39 (m, 6 H), 3.18 (s, 3 H), 3.03-2.92 (m, 4 H), 2.15-1.96 (m, 2 H), 1.69-1.53 (m, 4 H), 1.48 (s, 9 H), 1.25 (t, J = 6.6 Hz, 2 H), 1.10-1.01 (m, 2 H), 0.84 (t, J = 7.2 Hz, 3 H)。
[調製例14]
1-(4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例1で調製した1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン(150mg)、2,4,5-トリクロロピリミジン(120mg)及び炭酸カリウム(120mg)をジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、80℃で終夜撹拌した。混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えると固体が形成した。固体をろ過して目的化合物を得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.32 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 8.14 (s, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 6.58 (dd, J = 2.5, 8.8 Hz, 1 H), 6.54 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 3.93 (s, 3 H), 3.78 (m,, 2 H), 3.64 (m, 2 H), 3.16 (m, 4 H), 2.15 (s, 3 H);
質量(M+H+) C17H19Cl2N5O2の計算値395.09, 実測値396.1。
[調製例15]
1-(4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例2で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.37(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.16(s, 1H), 8.04(s, 1H), 6.61-6.59(m, 1H), 6.56(s, 1H), 4.15(t, J = 7.0 Hz, 2H), 3.81(t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.66(t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.21-3.14(m, 4H), 2.17(s, 3H), 1.51(t, J = 7.0 Hz, 3H)。
[調製例16]
1-(4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-プロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例3で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.37(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.15(s, 1H), 8.06(s, 1H), 6.60-6.58(m, 1H), 6.55(s, 1H), 4.04(t, J = 6.3 Hz, 2H), 3.80(t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.65(t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.18(t, J = 5.2 Hz, 2H), 3.15(t, J = 5.2 Hz, 2H), 2.17(s, 3H), 1.91(六重線, J = 14.3 ,7.1 Hz, 2H), 1.11(t, J = 7.4 Hz, 3H)。
[調製例17]
1-(4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-イソプロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例4で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.38(d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.13(s, 1H), 8.08(s, 1H), 6.61-6.54(m, 2H), 4.64-4.55(m, 1H), 3.80-3.77(m, 2H), 3.65-3.62(m, 2H), 3.17-3.08(m, 4H), 2.15(s, 3H), 1.41(s, 3H), 1.39(s, 3H)。
[調製例18]
1-(4-(3-(ベンジルオキシ)-4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例5で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
質量(M+H+) C23H23Cl2N5O2の計算値471.12, 実測値471.77。
[調製例19]
1-(4-(3-クロロ-4-(92,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例6で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.20(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.18(s, 1H), 6.89(dd, J = 2.8, 9.1 Hz, 1H), 6.76(dd, J = 2.8, 9.1 Hz, 1H), 3.75(m, 2H), 3.61(m, 2H), 3.41(m, 4H), 2.12(s, 3H)。
[調製例20]
1-(4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-フェノキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例7で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、調製例14と同じようにして得た固体化合物を、塩化メチレン(4ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2ml)を加え、室温で10分間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、無水酢酸((0.01ml)、トリエチルアミン(0.2ml)及び塩化メチレン(2ml)を加え、2時間撹拌した。次いで、これに重炭酸ナトリウムの飽和水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、抽出した有機層を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄した。洗浄した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、減圧下で濃縮した。混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル)によって分離して、目的化合物を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.32(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.12(s, 1H), 5.6-7.4(m, 7H), 3.73(m, 2H), 3.59(m, 2H), 3.15(m, 4H), 2.12(s, 3H)。
[調製例21]
tert-ブチル-4-(4-((2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例8で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.82(d, J = 14 Hz, 1H), 8.24(s, 1H), 6.7-7.2(m, 3H), 3.40(m, 4H), 3.19(m, 2H), 3.11(m, 2H), 1.37(s, 9H);
質量(M+H+) C20H23Cl2F2N5O3の計算値489.11, 実測値489.65。
[調製例22]
4-(4-((2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-フルオロフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに調製例9で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.15(s, 1H), 6.65-6.8(m, 3H), 3.58(m, 4H), 3.15(m, 4H), 1.55(s, 9H);
質量(M+H+) C19H22Cl2FN5O2の計算値441.11, 実測値441.94。
[調製例23]
1-(4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(フェニルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例10で調製した化合物(114.5mg)、2,4,5-トリクロロピリミジン(40μl)及び炭酸カリウム(80mg)をジメチルホルムアミド(1.5ml)に溶解し、80℃で終夜撹拌した。次いで、混合物を室温で冷却し、室温で蒸留して溶剤を除去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出した有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。混合物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン/メタノール=4/4/1)によって分離して、目的化合物を褐色固体(115mg)として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.24(s, 1H), 7.67(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.37-7.08(m, 5H), 6.92(d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.84(br, 2H), 6.59(s, 1H), 3.80-3.68(m, 2H), 3.67-1.54 ( m, 2H), 3.20-3.05(m, 4H), 2.12(s, 3H)。
[調製例24]
1-(4-(3-(tert-ブチルアミノ)-4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例10で調製した化合物の代わりに調製例11で調製した化合物(110mg)を出発材料として使用した点を除いて、褐色固体としての目的化合物(115mg)を調製例23と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OH) δ 8.17(s, 1H), 7.53(d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.73(s, 1H), 6.45(dd, J = 1.9, 9.0 Hz, 1H), 3.80-3.61(m, 5H), 3.30-3.11(m, 5H), 2.15(s, 3H), 1.28(s, 9H)。
[調製例25]
N-(5-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)-N-メチルプロピオンアミドの調製
Figure 2015528440
調製例10で調製した化合物の代わりに調製例12で調製した化合物(231mg)を出発材料として使用した点を除いて、褐色固体としての目的化合物(115mg)を調製例23と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.31(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.19(s, 1H), 7.04-6.96(m, 1H), 6.73(s, 1H), 3.67-3.53(m, 4H), 3.37(s, 1H), 3.22(s, 3H), 3.19-3.08(m, 4H), 2.19-1.96(m, 2H), 1.50(s, 9H), 1.26(t, J = 7.2 Hz, 3H)。
[調製例26]
tert-ブチル-4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-(N-メチルブチルアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
調製例1で調製した化合物の代わりに調製例13で調製した化合物(231mg)を出発材料として使用した点を除いて、褐色固体としての目的化合物(87mg)を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.29(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.19(s, 1H), 7.01(d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.72(s, 1H), 3.61(s, 4H), 3.48-3.35(m, 1H), 3.22(s, 3H), 3.16(s, 4H), 2.14-1.93(m, 2H), 1.65-1.50(m, 2H), 1.49(s, 9H), 0.82(t, J = 7.2 Hz, 3H);
質量(M+H1) C24H32Cl2N6O3の計算値522.19, 実測値522.85。
[調製例27]
tert-ブチル-4-(4-((2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
2,4,5-トリクロロピリミジンの代わりに2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジンを出発材料として使用した点を除いて、灰色固体としての目的化合物(900mg)を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.31(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.00(s, 1H), 7.51(s, 1H), 6.58(d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.54(s, 1H), 3.91(s, 3H), 3.60(t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.12(t, J = 4.8 Hz, 4H), 1.49(s, 9H)。
[調製例28]
tert-ブチル-4-(4-((2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
2,4,5-トリクロロピリミジンの代わりに2,4-ジクロロ-5-フルオロピリミジンを出発材料として使用し、調製例1で調製した化合物の代わりに調製例8で調製した化合物を使用した点を除いて、灰色固体としての目的化合物(850mg)を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.19(d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.07(s, 1H), 7.20(s, 1H), 6.86(d, J = 5.4 Hz, 1H), 6.76(s, 1H), 6.56(t, J = 7.45 hz, 1H), 3.63-3.59(m, 4H), 3.20-3.15(m, 4H), 1.51(s, 6H)。
[調製例29]
tert-ブチル-4-(4-(2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル-アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
2,4-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(800mg)及び炭酸カリウム(510mg)をn-ブタノール(15ml)に溶解し、反応液を滴加し、ここで、4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(1.13g)をn-ブタノール(5ml)に溶解し、室温で終夜撹拌した。次いで、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、酢酸エチルを加え、飽和食塩水で洗浄した。洗浄した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。濃縮した混合物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、目的化合物(430mg)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.35(s, 1H), 8.22(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.79(s, 1H), 6.57(d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.53(s, 1H), 3.90(s, 3H), 3.59(s, 4H), 3.13(s, 4H), 1.49(s, 9H)。
[調製例30]
tert-ブチル-4-(4-((4-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
目的化合物(286mg)を、調製例29と同じようにして副反応産物として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.52(s, 1H), 8.16(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.85(s, 1H), 6.54(d, J = 8.4 Hz, 1H), 6.53(s, 1H), 3.88(s, 3H), 3.59(s, 4H), 3.11(s, 4H), 1.48(s, 9H)。
[調製例31]
1-(4-(4-((2-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
2,4,5-トリクロロピリミジンの代わりに2,4-ジクロロピリミジンを出発材料として使用した点を除いて、褐色固体としての目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 9.21(s, 1H), 8.00(d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.33(m, 1H), 6.68(d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.53(dd, J = 2.4, 8.6 Hz, 1H), 3.79(s, 3H), 3.58(s, 4H), 3.20(s, 2H), 3.12(m, 2H), 2.05(s, 3H);
質量(M+H+) C17H20ClN5O2の計算値361.13, 実測値361.90。
[調製例32]
1-(4-(4-((2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例1で調製した化合物の代わりに1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
質量(M+H+) C16H17Cl2N5Oの計算値365.08, 実測値366.1。
[調製例33]
1-(4-(4-((2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例1で調製した化合物の代わりに2,4,5,-トリフルオロピリミジンを出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.34(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.02(d, J = 2.8 Hz, 1H), 7.54(s, 1H), 6.62-6.59(m, 1H), 6.56(s, 1H), 3.94(s, 3H), 3.82-3.80(m, 2H), 3.67-3.65(m, 2H), 3.20-3.15(m, 4H), 2.17(s, 3H)。
[調製例34]
tert-ブチル-4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
N-アセチルピペラジンの代わりにN-Boc-ピペラジンを使用した点を除いて、目的化合物を調製例1のステップ2と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 6.65(d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.51(s, 1H), 6.41(d, J = 8.3 Hz, 1H), 3.84(s, 3H), 3.56(m, 4H), 2.98(m, 4H), 1.48(s, 9H)。
[調製例35]
tert-ブチル-4-(4-((2,5-ジクロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
調製例8で調製した化合物の代わりに調製例34で調製した化合物を使用した点を除いて、目的化合物を調製例21と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.30(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.13(s, 1H), 7.88(s, 1H), 6.62-6.53(m, 2H), 3.93(s, 3H), 3.60(m, 4H), 3.14(m, 4H), 1.49(s, 9H)。
[実施例1]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例1で調製した1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン(40mg)及び調製例15で調製した1-(4-(4-(2,5-ジクロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン(50mg)を0.08M HClエトキシエタノール溶液(1.2mL)に溶解し、115℃で終夜反応させた。反応が完了したら、混合物の溶剤を減圧下で除去し、酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で中和し、水を有機層から硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去した。混合物をカラムクロマトグラフィーによって精製して目的化合物を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.36(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.19(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.03(s, 1H), 7.74(s, 1H), 7.27(s, 1H), 6.57-6.52(m, 4H), 4.14(q, J = 6.7 Hz, 2H), 3.90(s, 3H), 3.82-3.78(m, 4H), 3.68-3.65(m, 4H), 3.18-3.10(m, 8H), 2.19(s, 3H), 2.18(s, 3H), 1.51(t, J = 6.7 Hz, 3H);
質量(M+H+) C31H39ClN8O4の計算値622.27, 実測値623.01。
[実施例2]
1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-プロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例16で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.34(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.14(d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.02(s, 1H), 7.83(s, 1H), 6.57(s, 2H), 6.53(d, J = 8.1 Hz, 2H), 4.03(t, J = 6.2 Hz, 2H), 3.90(s, 3H), 3.82(t, J = 4.8 Hz, 4H), 3.69-3.65(m, 4H), 3.19-3.11(m, 8H), 2.19(s, 3H), 2.18(s, 3H), 1.91(六重線, J = 13.4, 7.1 Hz, 2H), 1.12(t, J = 7.6 Hz, 3H);
質量(M+H+) C32H41ClN8O4の計算値636.29, 実測値637.05。
[実施例3]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-イソプロポキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例17で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.31(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.11-8.03(m, 1H), 7.98-7.90(m, 2H), 6.60-6.46(m, 4H), 4.64-4.35(m, 1H), 3.88(s, 3H), 3.85-3.75(m, 4H), 3.69-3.60(m, 4H), 3.20-3.07(m, 8H), 2.16(s, 6H), 1.42(s, 3H), 1.40(s, 3H);
質量(M+H+) C32H41ClN8O4の計算値636.29, 実測値637.05。
[実施例4]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-プロポキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例16で調製した化合物を出発材料として使用し、1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.33(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.02(s, 1H), 7.81(s, 1H), 7.47(d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.94(d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.84(s, 1H), 6.57(s, 1H), 6.50(d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.03(t, J = 6.27, 2H), 3.83-3.80(m, 4H), 3.68-3.65(m, 4H), 3.18-3.11(m, 8H), 2.19(s, 3H), 2.18(s, 3H), 1.91(六重線, J = 14.5, 7.4 Hz, 2H), 1.12(t, J = 7.4 Hz, 3H);
質量(M+H+) C31H39ClN8O3の計算値606.28, 実測値607.21。
[実施例5]
1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-フルオロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例33で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.33(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.18(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.90(s, 1H), 7.21(s, 1H), 6.58-6.47(m, 3H), 3.91(s, 3H), 3.88(m, 3H), 3.83-3.74(m, 4H), 3.70-3.59(m, 4H), 3.18-3.04(m, 8H), 2.16(s, 3H), 2.15(s, 3H); 質量(M+ H+) C30H37FN8O4の計算値592.29, 実測値592.20。
[実施例6]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例1で調製した化合物の代わりに1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.55(s, 1H), 8.05(d, J = 8.8 Hz, 1H), 7.81(s, 1H), 7.61-7.51(m, 2H), 4.19-4.10(m, 2H), 4.06-3.95(m, 2H), 3.93-3.81(m, 4H), 3.80-3.72(m, 2H), 3.40-3.19(m, 8H), 2.18(s, 6H), 2.15(t, J = 7.24 Hz, 3H);
質量(M+H+) C30H37ClN8O3の計算値592.26, 実測値591.15。
[実施例7]
1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例14で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.29(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.15(d, J = 8.6 Hz, 1H), 8.01(s, 1H), 7.57(s, 1H), 6.53(m, 4H), 3.92(s, 3H), 3.88(s, 3H), 3.81(m, 4H), 3.67(m, 4H), 3.12(m, 8H), 2.16(s, 3H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C30H37ClN8O4の計算値608.26, 実測値609.17。
[実施例8]
1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例32で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.12(d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.02(s, 1H), 7.50(d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.28(s, 1H), 6.95(d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.92(s, 1H), 6.52(d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.42(dd, J = 2.5, 8.0 Hz, 1H), 3.86(s, 3H), 3.80(m, 4H), 3.62(m, 4H), 3.19(m, 4H), 3.08(m, 4H), 2.16(s, 3H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C29H35ClN8O3の計算値578.25, 実測値579.13。
[実施例9]
1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例32で調製した化合物を出発材料として使用し、調製例1で調製した化合物の代わりに1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.01(s, 1H), 7.48(d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.41(d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.93(d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.92(s, 1H), 6.87(d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.76(s, 1H), 3.79(m, 4H), 3.63(m, 4H), 3.16(m, 4H), 3.10(m, 4H), 2.16(s, 3H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C28H33ClN8O2の計算値548.24, 実測値549.17。
[実施例10]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例14で調製した化合物を出発材料として使用し、調製例1で調製した化合物の代わりに1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.26(d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.00(s, 1H), 7.61(s, 1H), 7.43(m, 2H), 6.90(m, 2H), 6.79(s, 1H), 6.55(s, 1H), 6.49(d, J = 8.8 Hz, 1H), 3.90(s, 3H), 3.80(m, 4H), 3.63(m, 4H), 3.12(m, 8H), 2.16(s, 3H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C29H35ClN8O3の計算値578.25, 実測値579.07。
[実施例11]
1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
調製例1で調製した1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン(250mg)及び炭酸カリウム(120mg)をDMF(2mL)に溶解し、2,4-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(100mg)を0℃でゆっくりと加え、100℃で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物中のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えて固体を形成させ、ろ過して目的化合物を白色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.27(s, 1H), 8.15(m, 2H), 7.44(s, 1H), 7.39(s, 1H), 6.54(m, 2H), 6.51(m, 1H), 6.42(m, 1H), 3.89(s, 3H), 3.88(s, 3H), 3.80(m, 4H), 3.70(m, 4H), 3.16(m,8H), 2.17(s, 6H);
質量(M+H+) C31H37F3N8O4の計算値642.29, 実測値643.06。
[実施例12]
1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: tert-ブチル-4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例35で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
ステップ2: 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
ステップ1で調製した化合物を塩化メチレン(10ml)に溶解し、4M HCl (ジオキサン溶液、2ml)を加え、室温で終夜撹拌した。次いで、混合物を減圧下で蒸留し、塩化メチレンに溶解した。混合した溶液を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、飽和食塩水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥した有機層を減圧下で濃縮すると、さらに精製することなく目的化合物が得られた。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.89(s, 1H), 7.77-7.70(m, 2H), 6.67-6.64(m, 2H), 6.49-6.47(m, 1H), 6.41-6.38(m, 1H), 3.84(s, 6H), 3.75-3.64(m, 4H), 3.17-3.06(m, 8H), 3.02-2.97(m, 4H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C28H35ClN8O3の計算値566.25, 実測値566.92。
[実施例13]
1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物(20mg)を塩化メチレン(1mL)に溶解し、0℃で撹拌し、トリエチルアミン(10μl)及びメタンスルホニルクロリド(10μl)を加え、0℃で撹拌した。5分後、これに少量のメタノールを加え、反応混合物の溶剤を減圧下で除去した。混合物をHPLCによって精製して目的化合物を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 9.37(s, 1H), 8.16(s, 1H), 7.35-7.26(m, 2H), 6.75(s, 1H), 6.65(s, 1H), 6.54(d, J = 8.5 Hz, 1H), 6.35-6.30(m, 1H), 3.79(s, 6H), 3.59-3.57(m, 4H), 3.30-3.27(m, 8H), 3.16-3.10(m, 4H), 2.96(s, 3H), 2.20(s, 3H);
質量(M+H+) C29H37ClN8O5Sの計算値644.23, 実測値644.88。
[実施例14]
1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物(20mg)、グリコール酸(8mg)、EDCI (20mg)及びDMAP (5.4mg)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、室温で3時間撹拌した。反応が完了したら、溶剤を減圧下で除去し、溶剤を除去した混合物を酢酸エチルで希釈し、塩化アンモニウムの飽和水溶液で洗浄した。このようにして得られた有機層中の水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去した。反応混合物をカラムクロマトグラフィーによって精製して目的化合物を白色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.59(d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.13(d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.01(s, 1H), 7.29(s, 1H), 6.59-6.47(m, 3H), 4.24(s, 2H), 3.94-3.74(m, 10H), 3.69-3.60(m, 2H), 3.53-3.44(m, 2H), 3.22-3.00(m, 8H), 2.16(s, 3H);
質量(M+H+) C30H37ClN8O5の計算値624.25, 実測値624.90。
[実施例15]
tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
白色固体としての目的化合物を、実施例12のステップ1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.27(d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.16(d, J = 8.5 Hz, 1H), 8.01(s, 1H), 7.56(s, 1H), 6.58-6.48(m, 5H), 3.67-3.56(m, 6H), 3.16-3.05(m, 8H), 2.15(s, 3H), 1.49(s, 9H);
質量(M+H+) C33H43ClN8O5の計算値666.30, 実測値667.02。
[実施例16]
1-(4-(4-(5-クロロ-4-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物(30mg)、2-ブロモエタノール(5.7μl)及び炭酸カリウム(22mg)をジメチルホルムアミド(1.5mL)に溶解し、60℃で終夜反応させた。反応が完了したら、ジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。このようにして得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、水を硫酸ナトリウムで除去し、溶剤を減圧下で除去し、混合物をHPLCによって精製して、目的化合物を黄色油状物として得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 7.98(s, 1H), 7.70(d, J = 9.0 Hz, 1H), 7.35(d, J = 9.0 Hz, 1H), 6.78(s, 1H), 6.71(s, 1H), 6.59(d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.50(d, J = 9.0 Hz, 1H), 4.05-3.99(m, 2H), 3.96(t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.90(s, 3H), 3.86(s, 3H), 3.83-3.69(m, 6H), 3.56-3.45(m, 2H), 3.39(t, J = 4.9 Hz, 2H), 3.29-3.19(m, 6H), 2.17(s, 3H);
質量(M+H+) C30H39ClN8O4の計算値610.27,実測値610.93。
[実施例17]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(ベンジルオキシ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例18で調製した化合物を使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 9.25(br, 1H), 8.13(s, 1H), 7.31(m, 7H), 6.84(d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.65(d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.53(dd, J = 2.4, 8.6 Hz, 1H), 6.32(br, 1H), 5.13(s, 2H), 3.77(s, 3H), 3.15(m, 7H), 2.07(s, 3H), 2.05(s, 3H);
質量(M+H+) C36H41ClN8O4の計算値684.29, 実測値684.84。
[実施例18]
1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-ブロモピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン(200mg)及び炭酸カリウム(230mg)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、5-ブロモ-2,4-ジクロロピリミジン(70mg)を0℃でゆっくりと加え、100℃で終夜撹拌した。反応が完了したら、反応混合物のジメチルホルムアミドを減圧下で除去し、水を加えて固体を形成させ、ろ過して目的化合物を白色固体として得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 9.10(br, 1H), 8.15(br, 1H), 7.30(br, 1H), 7.20(br, 1H), 6.68(br, 1H), 6.60(br, 1H), 6.42(m, 1H), 6.23(br, 1H), 3.71(s, 6H), 3.50(m, 4H), 3.41(m, 4H), 3.08(m, 8H), 1.99(s, 6H);
質量(M+H+) C30H37BrN8O4の計算値652.21, 実測値652.85。
[実施例19]
1,1'-(4,4'-(4,4'-(ピリミジン-2,4-ジイルビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例31で調製した化合物を出発材料として使用した後、逆相HPLCによってさらに精製した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 11.64(br, 1H), 10.0(s, 1H), 9.51(br, 1H), 7.72(br, 1H), 7.46(br, 1H), 7.28(br, 1H), 6.69(s, 2H), 6.56(br, 1H), 6.48(s, 1H), 6.46(s, 1H), 3.81(s, 3H), 3.79(s, 3H), 3.16(m, 8H), 2.01(s, 6H);
質量(M+H+) C30H38FN8O4の計算値574.30, 実測値574.95。
[実施例20]
メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
メタンスルホニルクロリドの代わりにメチルカルボノクロリデートを使用した点を除いて、白色固体としての目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 7.98(s, 1H), 7.55(s, 1H), 7.59(d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.76-.6.69(m, 3H), 6.52(d, J = 7.6 Hz, 1H), 6.47(d, J = 7.6 Hz, 1H), 3.92(s, 1H), 3.90-3.83(m, 6H), 3.79-3.73(m, 3H), 3.72-3.61(m, 8H), 3.29-3.17(m, 8H), 2.17(s, 3H);
質量(M+H+) C30H37ClN8O5の計算値 正確な質量: 624.26, 実測値624.90。
[実施例21]
4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2015528440
グリコール酸を用いる代わりにトリエチルアミン(10μl)を、ジスルフィドを用いて加え、2時間還流した点を除いて、白色固体としての目的化合物を実施例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 7.99(s, 1H), 7.48(s, 1H), 7.28(d, J = 8.6 Hz, 1H), 6.73(s, 1H), 6.68(s, 1H), 6.58(d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.42(s, 1H), 4.22(s, 1H), 3.84(s, 6H), 3.76-3.69(m, 4H), 3.35-3.17(m, 12H), 2.16(s, 3H);
質量(M+H+) C28H36ClN9O5Sの計算値 正確な質量: 645.22, 実測値645.89。
[実施例22]
1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-1-オンの調製
Figure 2015528440
メタンスルホニルクロリドの代わりにプロピオン酸を使用した点を除いて、白色固体としての目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 9.35(s, 1H), 8.16(s, 1H), 7.30(m, 2H), 6.72(s, 1H), 6.65(s, 1H), 6.50(d, J = 8.9 Hz, 1H), 6.30(m, 1H), 3.78(s, 6H), 3.17(m, 12H), 2.38(q, J = 7.4 Hz, 2H), 2.05(s, 3H), 1.02(t, J = 7.4 Hz, 3H);
質量(M+H+) C31H39ClN8O4の計算値 正確な質量: 622.28, 実測値623.12。
[実施例23]
1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オンの調製
Figure 2015528440
メタンスルホニルクロリドの代わりに塩化ピバロイルを使用した点を除いて、目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 7.90(s, 1H), 7.79(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.74(d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.69(s, 1H), 6.63(s, 1H), 6.48(d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.36(d, J = 9.8 Hz, 1H), 3.85(s, 3H), 3.84(s, 3H), 3.82-3.77(m, 4H), 3.67(dt, J = 16.8, 4.6 Hz, 4H), 3.19-3.03(m, 8H), 2.13(s, 3H), 1.30(s, 9H);
質量(M+H+) C33H43ClN8O4の計算値 正確な質量: 650.31, 実測値650.96。
[実施例24]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例33で調製した化合物を出発材料として使用し、1-(4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの代わりに1-(4-(4-アミノフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンを使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.30 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.89 (s, 1 H), 7.45 (d, J = 8.5 Hz, 2 H), 6.91 (d, J = 8.5 Hz, 2 H), 6.80 (s, 1 H), 6.55 (s, 1 H), 6.50 (d, J = 8.7 Hz, 1 H), 3.91 (s, 3 H), 3.79 (d, J = 4.3 Hz, 4 H), 3.64 (d, J = 4.3 Hz, 4 H), 3.12 (t, J = 4.3 Hz, 8 H), 2.15 (s, 6 H);
質量(M + H+) C29H35FN8O3の計算値562.64, 実測値562.89。
[実施例25]
1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: tert-ブチル-4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例27で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
ステップ2: 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
実施例12のステップ1で調製した化合物の代わりに上記ステップ1で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例12のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.81(s, 1H), 7.79 (d, J = 11 Hz, 1H), 7.69 (d, J = 8 Hz, 1H), 6.69(s, 1H), 6.64(s, 1 H), 6.53(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.40(d, J = 11 Hz, 1H), 3.84(s, 6 H), 3.75-3.67(m, 4H), 3.18-2.99(m, 12H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C28H35FN8O3の計算値 正確な質量: 550.63, 実測値551.16。
[実施例26]
1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例25で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.35(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 8.18(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.91(s, 1 H), 7.22(s, 1 H), 6.55(d, J = 7.5 Hz, 1 H), 3.91(s, 3 H), 3.88(m, 3 H), 3.78(d, J = 4.0 Hz, 2 H), 3.64(s, 2 H), 3.42(d, J = 4.0 Hz, 4 H), 3.27(d, J = 4.0 Hz, 4 H), 3.10(s, 4 H), 2.85(s, 3 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C29H37FN8O5Sの計算値628.72, 実測値628.88。
[実施例27]
メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例25で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.31(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 8.18(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.89(s, 1 H), 6.55(d, J = 5.1 Hz, 3 H), 3.90(s, 3 H), 3.88(s, 3 H), 3.78(d, J = 4.2 Hz, 2 H), 3.74(s, 3 H), 3.65(s, 6 H), 3.11(d, J = 4.2 Hz, 8 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H37FN8O5の計算値608.66, 実測値608.97。
[実施例28]
1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例25で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例16と同じようにして得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 8.29(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 8.17(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.89(s, 1 H), 7.21(s, 1 H), 6.55(s, 2 H), 6.54(s, 1 H), 6.51(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 3.90(s, 3 H), 3.87(s, 3 H), 3.79(t, J = 4.9 Hz, 2 H), 3.71(t, J = 5.1 Hz, 2 H), 3.63(t, J = 4.9 Hz, 2 H), 3.22(t, J = 4.6 Hz, 4 H), 3.11(t, J = 4.9 Hz, 2 H), 3.08(t, J = 4.9 Hz, 2 H), 2.76(t, J = 4.6 Hz, 4 H), 2.67(t, J = 5.1 Hz, 2 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H39FN8O4の計算値594.68, 実測値594.93。
[実施例29]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: 1-(4-(4-(2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-エトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
調製例1で調製した化合物の代わりに調製例2で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を調製例33と同じようにして得た。
ステップ2: 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例29のステップ1で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(21mg、28%)を実施例1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.35(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 8.19(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.90(s, 1 H), 7.31(s, 1 H), 7.21(s, 1 H), 6.52(s, 3 H), 6.51(s, 1 H), 4.12(q, J = 6.8 Hz, 2 H), 3.88(s, 3 H), 3.79(s, 4 H), 3.64(s, 4 H), 3.16-3.08(m, 8 H), 2.15(s, 6 H) 1.47(t, J = 6.8 Hz, 3 H);
質量(M + H+) C31H39FN8O4の計算値606.69,実測値606.94。
[実施例30]
1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
メタンスルホニルクロリドの代わりにヨウ化メチルを使用した点を除いて、目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.28(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 8.19(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 7.88(s, 1 H), 7.20(s, 1 H), 6.55(d, J = 7.7 Hz, 3 H), 3.90(s, 3 H), 3.87(s, 3 H), 3.77(s, 2 H), 3.64(s, 2 H), 3.19(s, 4 H), 3.09(s, 4 H), 2.62(s, 4 H), 2.38(s, 3 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C29H37FN8O3の計算値564.65, 実測値564.83。
[実施例31]
4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミドの調製
Figure 2015528440
メタンスルホニルクロリドの代わりにエチルイソシアネートを使用した点を除いて、目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.29(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 8.13(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.89(s, 1 H), 7.22(s, 1 H), 7.16(s, 1 H), 6.55(s, 2 H), 6.53(s, 1 H), 6.50(s, 1 H), 4.63(br, 1 H), 3.90(s, 3 H), 3.87(s, 3 H), 3.80(t, J = 4.1 Hz, 2 H), 3.66(t, J = 4.4 Hz, 2 H), 3.55(t, J = 4.1 Hz, 4 H), 3.30(q, J = 7.2 Hz, 2 H), 3.13(t, J = 4.4 Hz, 8 H), 2.15(s, 3 H), 3.30(t, J = 7.2 Hz, 3 H);
質量(M + H+) C31H40FN9O4の計算値621.71,実測値622.00。
[実施例32]
tert-ブチル-4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
目的化合物を実施例25のステップ1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.32(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.19(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.90(s, 1H), 7.22(s, 1H), 6.55(d, J = 6.4 Hz, 1H), 3.90(s, 3H), 3.88(m, 3H), 3.79(s, 2H), 3.61(s, 6H), 3.11(s, 8H), 2.15(s, 3H), 1.49(s, 9H);
質量(M + H+) C33H43FN8O5の計算値650.74,実測値651.02。
[実施例33]
1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例21で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.85(br, 2 H), 8.13(s, 1 H), 7.42(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.29(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.01(t, J = 74 Hz, 1 H), 6.90(m, 2 H), 6.64(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.32(br, 1 H), 3.77(s, 3 H), 3.58(m, 4 H), 3.41(m, 4 H), 3.26(m, 4 H), 3.15(m, 2 H), 3.08(m, 2 H), 2.05 (s, 3 H);
質量(M+H+) C28H33ClF2N8O3の計算値602.23, 実測値602.89。
[実施例34]
tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
実施例33で調製した化合物を塩化メチレンに溶解し、ジ-tert-ブチルジカルボネートを加え、室温で1時間撹拌した。次いで、混合物を減圧下で濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル)によって精製して目的化合物を得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl3) δ 8.21(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 8.08(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 805 (s, 1 H), 7.29 (s, 1 H),6.81 (d, 8.8 Hz, 1 H), 6.77(s, 1 H), 6.53(s, 1 H), 6.50(t, J = 74 Hz, 1 H), 6.45(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 3.88(s, 3 H), 3.79(m, 2 H), 3.60(m, 6 H), 3.30(m,8 H), 2.16(s, 3 H), 1.26(s, 9 H);
質量(M+H+) C33H41ClF2N8O5の計算値702.29, 実測値702.94。
[実施例35]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ジ-tert-ブチルジカルボネートの代わりに無水酢酸を使用した点を除いて、目的化合物を実施例34と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, DMSO-d6) δ 8.34(s, 1 H), 7.99(s, 1 H), 7.64(s, 1 H), 7.40(m, 2 H), 6.94(t, J = 74 Hz, 1 H), 6.83(m, 2 H), 6.60(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.23(m, 1 H), 3.74(s, 3 H), 3.57(m, 4 H), 3.17(m, 4 H), 3.04(m, 4 H), 2.07(s, 3 H), 2.05(s, 3 H);
質量(M+H+) C30H35ClF2N8O4の計算値644.24, 実測値644.95。
[実施例36]
1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例25で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、白色固体としての目的化合物を実施例14と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.35(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 8.18(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.90(s, 1 H), 7.22(s, 1 H), 6.55-6.50(m, 4 H), 4.23(s, 2 H), 3.91 (s, 36 H), 3.88(s, 3 H), 3.85(s, 2 H), 3.79(s, 2 H), 3.63(s, 2 H), 3.46(s, 2 H), 3.17-3.10(m, 8 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H37FN8O5の計算値608.66, 実測値608.83。
[実施例37]
1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例28で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、白色固体としての目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
ステップ2: 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
実施例12のステップ1で調製した化合物の代わりに上記のステップ1で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、白色固体としての目的化合物を実施例12のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.83(d, J = 3.4 Hz, 1 H), 7.66(d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.33(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.68(s, 1 H), 6.57(d, J = 8 Hz, 1 H), 6.47(s, 1 H), 6.35(s, 1 H), 6.34(t, J = 74.6 Hz, 1 H), 3.72(s, 3 H), 3.71-3.64(m, 4 H), 3.33-3.27(m, 8 H), 3.15-3.10(m, 4 H), 2.10(s, 3 H);
質量(M + H+) C28H33F3N8O5の計算値587.27, 実測値587.15。
[実施例38]
1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例37で調製した化合物を出発材料として使用し、メタンスルホニルクロリドの代わりにヨウ化メチルを使用した点を除いて、目的化合物(8.4mg、24%)を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.18(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 8.11(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 7.93(s, 1 H), 7.21(s, 1 H), 6.89(s, 1 H), 6.81(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.74(s, 1 H), 6.53(s, 1 H), 6.50(t, J = 74.3 Hz, 1 H), 6.46(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 3.87(s, 3 H), 3.78(s, 2 H), 3.62(s, 2 H), 3.21(s, 4 H), 3.09(s, 4 H), 2.60(s, 4 H), 2.38(s, 3 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C29H35F3N8O3の計算値600.64, 実測値601.19。
[実施例39]
tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
実施例33で調製した化合物の代わりに実施例37で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例34と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.23(d, J = 9.1 Hz, 1 H), 8.12(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.94(s, 1 H), 7.22(s, 1 H), 6.93(s, 1 H), 6.81(d, J = 9.1 Hz, 1 H), 6.75(s, 1 H), 6.54(s, 1 H), 6.51(t, J = 73.5 Hz, 1 H), 6.48(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 3.87(s, 3 H), 3.78(s, 2 H), 3.61(s, 6 H), 3.21(s, 8H), 2.15(s, 3 H), 1.49(s, 9H);
質量(M + H+) C33H41F3N8O3の計算値686.72, 実測値687.24。
[実施例40]
1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例37で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.27(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 8.10(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.94(s, 1 H), 7.23(s, 1 H), 6.95(s, 1 H), 6.82(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 6.78(s, 1 H), 6.54(s, 1 H), 6.52(t, J = 75.6 Hz, 1 H), 6.47(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 3.87(s, 3 H), 3.78(s, 2 H), 3.63(s, 2 H), 3.41(s, 4H), 3.28(s, 4H), 3.09(s, 4H), 2.85(s, 3H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C29H35F3N8O5Sの計算値664.70, 実測値665.24。
[実施例41]
メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例37で調製した化合物を出発材料として使用し、メタンスルホニルクロリドの代わりにメチルカルボノクロリデートを使用した点を除いて、目的化合物を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.23(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 8.11(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.94(s, 1 H), 7.22(s, 1 H), 6.94(s, 1 H), 6.81(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 6.75(s, 1 H), 6.53(s, 1 H), 6.50(t, J = 75.6 Hz, 1 H), 6.47(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 3.87(s, 3 H), 3.77(s, 2 H), 3.74(s, 3 H), 3.64-3.60(m, 6H), 3.13-3.06(m, 8H), 2.14(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H35F3N8O5の計算値644.64, 実測値645.19。
[実施例42]
1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例37で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例16と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.19 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 8.10 (d, J = 8.9 Hz, 1 H), 7.93 (s, 1 H), 7.21 (s, 1 H), 6.89 (s, 1 H), 6.81 (d, J = 9.2 Hz, 1 H), 6.75 (s, 1 H), 6.53 (s, 1 H), 6.50 (t, J = 74.2 Hz, 1 H), 6.47 (d, J = 8.9 Hz, 1 H), 3.87 (s, 3 H), 3.77 (s, 2 H), 3.71-3.66 (m, 2 H), 3.63 (s, 2H), 3.22(s, 4H), 3.09(s, 4H), 2.71(s, 4H), 2.66-2.63(m, 2H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H37F3N8O4の計算値630.66, 実測値631.22。
[実施例43]
4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミドの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例37で調製した化合物を出発材料として使用し、グリコール酸の代わりにカルバミン酸エチルを使用した点を除いて、目的化合物を実施例14と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.20(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 8.05(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.94(s, 1 H), 7.18(s, 1 H), 6.93(s, 1 H), 6.78(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 6.75(s, 1 H), 6.54(s, 1 H), 6.50(t, J = 74.5 Hz, 1 H), 6.46(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 4.68(brs, 1H), 3.86(s, 3 H), 3.79(s, 2 H), 3.64(m, 2 H), 3.55(s, 4H), 3.30(q, J = 6.7 Hz, 2H), 3.18-3.09(m, 8H), 2.15(s, 4H), 1.17(t, J = 6.7 Hz, 3H);
質量(M + H+) C31H38F3N9O4の計算値657.69, 実測値658.22。
[実施例44]
1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例37で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例14と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.28(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 8.12(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.95(s, 1 H), 7.22(s, 1 H), 6.97(s, 1 H), 6.81(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.77(s, 1 H), 6.54(s, 1 H), 6.52(t, J = 73.4Hz, 1 H), 6.48(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 4.23(s, 2H), 3.87(s, 5 H), 3.78(s, 2 H), 3.63(m, 2 H), 3.47(s, 2H), 3.18(s, 4H), 3.09(s, 4H), 2.15(s, 3H);
質量(M + H+) C30H35F3N8O5の計算値644.64, 実測値645.19。
[実施例45]
1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)フェニル)アミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例37の化合物(30mg)、無水酢酸(7μl)及びトリエチルアミン(11μl)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、室温で終夜撹拌した。反応が完了したら、溶剤を減圧下での蒸留により除去し、分取TLCによって精製して目的化合物(26.9mg、79%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.25(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 8.11(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.94(s, 1 H), 7.24(s, 1 H), 6.96(s, 1 H), 6.81(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.76(s, 1 H), 6.54(s, 1 H), 6.52(t, J = 73.4Hz, 1 H), 6.47(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 3.87(s, 3H), 3.79(s, 4 H), 3.63(m, 4H), 3.16-3.09(m, 8H), 2.15(s, 6H);
質量(M + H+) C30H35F3N8O4の計算値628.65, 実測値629.20。
[実施例46]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(tert-ブチルアミノ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例24で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.92(s, 1H), 7.72(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 7.33(d, J = 8.4 Hz, 1 H), 6.76-6.70(m, 1H), 6.63-6.54(m, 2H), 6.32-6.24(m, 1H), 3.84(s, 3H), 3.79-3.47(m, 11 H), 3.25-3.17(m, 4H), 3.12-3.00(m, 4H), 2.15(d, J = 5.7 Hz, 6H);
質量(M + H+) C33H44ClN9O3の計算値649.33, 実測値650.08。
[実施例47]
1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(フェニルアミノ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例23で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.20(d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.06-7.95(m, 1H), 7.76-7.64(m, 1H), 7.63-7.47(m, 3H), 7.44-7.33(m, 1H), 7.10-6.95(m, 2H), 6.65-6.47(m, 3H), 3.81 (s, 3H), 3.69-3.41(m, 10 H), 3.40-3.31(m, 1H), 3.21-3.00(m, 8H), 2.12(d, J = 9.0 Hz, 6H);
質量(M + H+) C35H40ClN9O3の計算値669.29, 実測値669.93。
[実施例48]
N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルプロピオンアミドの調製
Figure 2015528440
ステップ1: tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルプロピオンアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例25で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
ステップ2: N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルプロピオンアミドの調製
実施例12のステップ1で調製した化合物の代わりに上記のステップ1で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例12のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.91(s, 1H), 7.51(dd, J = 9.3 Hz, 2H), 7.15-7.08(m, 1H), 6.9(s, 1H), 6.61(s, 1H), 6.21(dd, J = 1.2, 9.0 Hz, 1H), 3.78-3.63(m, 8H), 3.31(s, 3H), 3.14-3.01(m, 8H), 2.15(s, 3H), 2.11-1.99(m, 2H), 0.80(t, J = 7.2 Hz, 3H);
質量(M + H+) C31H40ClN9O3の計算値621.19, 実測値622.11。
[実施例49]
N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルブチルアミドの調製
Figure 2015528440
ステップ1: tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルブチルアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例26で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
ステップ2: N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルブチルアミドの調製
実施例12のステップ1で調製した化合物の代わりに上記のステップ1で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例12のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.91(s, 1H), 7.58(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.47(d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.11(d, J = 8.7 Hz, 1H), 6.93(s, 1H), 6.61(s, 1H), 6.21(d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.83(s, 3H), 3.74-3.71(m, 4H), 3.31(s, 3H), 3.26-3.20(m, 4H), 3.14-2.98(m, 8H), 2.15)s, 3H), 2.08-1.96(m, 2H), 1.42-1.82(m, 2H), 0.58(t, J = 7.2 Hz, 3H);
質量(M + H+) C31H41ClN9O3の計算値635.31, 実測値636.15。
[実施例50]
tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルプロピオンアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
実施例33で調製した化合物の代わりに実施例48で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例34と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.32(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.14-8.02(m, 2H), 7.04(s, 1H), 6.98(d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.40-6.70(m, 1H), 6.59-6.43(m, 1H), 3.89(s, 3H), 3.71-3.48(m, 8H), 3.23 (s, 3H), 3.14-3.03(m, 8H), 2.16(s, 3H), 1.50(s, 9H), 1.04(t, J = 6.9 Hz, 3H);
質量(M + H+) C36H48ClN9O5の計算値721.35, 実測値722.34。
[実施例51]
tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルブチルアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
実施例33で調製した化合物の代わりに実施例49で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例34と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.32(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.11(d, J = 8.7 Hz, 1H), 8.04(s, 1H), 6.99-6.93(m, 1H), 6.76-6.69(m, 1H), 6.55(m, 1H), 6.50(d, J = 8.7 Hz, 1H), 3.89(s, 3H), 3.763-3.52(m, 8H), 3.22(s, 3H), 3.14-3.13(m, 8H), 2.16(s, 3H), 1.61-1.53(m, 2H), 1.50(s, 9H), 1.28-1.20(m, 2H), 0.80(t, J = 7.2 Hz, 3H);
質量(M + H+) C37H450ClN9O5の計算値735.36, 実測値736.38。
[実施例52]
tert-ブチル4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例14で調製した化合物を出発材料として使用し、調製例1で調製した化合物の代わりに調製例34で調製した化合物を使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CDCl6) δ 8.28(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 8.12(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 8.00(s, 1 H), 7.57(s, 1 H), 7.23(s, 1 H), 6.52(m, 4 H), 3.91(s, 3 H), 3.87(s, 3 H), 3.80(m, 2 H), 3.65(m, 2 H), 3.59(m, 4 H), 3.14(m, 4 H), 3.07(m, 4 H), 2.16(s, 3 H), 1.48(s, 9H);
質量(M+H+) C33H43ClN8O5の計算値666.30, 実測値667.19。
[実施例53]
N-(5-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)-N-メチルプロピオンアミドの調製
Figure 2015528440
実施例37で調製した化合物の代わりに実施例48で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例45と同じようにして得た。
1H-NMR(500 MHz, CDCl6) δ 8.35(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 8.09(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 8.05(s, 1 H), 7.06(s, 1 H), 6.97(ddd, J = 0.5, 2.0, 9.5 Hz, 1H), 6.73(d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.54(d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.48(dd, J = 1.5, 8.5 Hz, 1H), 3.89(s, 3 H), 3.80-3.75 (m, 4 H), 3.68-3.62(m, 4 H), 3.23(s, 3 H), 3.20-3.00(m, 2H), 2.17(s, 3H), 2.16(s, 3H), 2.10-2.00(m, 2H), 1.10-1.00(m, 3H)。
[実施例54]
N-(5-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)-N-メチルブチルアミドの調製
Figure 2015528440
実施例37で調製した化合物の代わりに実施例49で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例45と同じようにして得た。
1H-NMR(500 MHz, CDCl6) δ 8.35(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 8.09(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 8.05(s, 1 H), 7.06(s, 1 H), 6.97(ddd, J = 0.5, 2.0, 9.5 Hz, 1H), 6.73(d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.54(d, J = 1.5 Hz, 1H), 6.48(dd, J = 1.5, 8.5 Hz, 1H), 3.89(s, 3 H), 3.80-3.75(m, 4 H), 3.68-3.62 (m, 4 H), 3.23 (s, 3 H), 3.20-3.00(m, 2H), 2.17(s, 3H), 2.16(s, 3H), 2.10-2.00(m, 2H), 1.70-1.45(m, 2H), 0.90-0.75(m, 3H)。
[実施例55]
tert-ブチル4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
調製例29で調製した化合物(928mg)及び調製例1で調製した化合物(474mg)を0.08M HCl (19ml、エトキシエタノール溶液中)に溶解し、50℃で終夜撹拌した。反応が完了したら、溶剤を減圧下での蒸留により除去し、酢酸エチルに溶解した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、層分離を行い、飽和食塩水で洗浄した。洗浄した混合物を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸留して溶剤を除去した。濃縮した混合物にエーテルを用いて結晶を形成させ、ろ過して目的化合物(1.07mg、80%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.25(s, 1 H), 8.12(d, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.43 (s, 1 H), 7.37(s, 1H), 6.54(s, 2H), 6.53(s, 1H), 6.45(d, J = 8.6 Hz, 1H), 3.88(s, 6 H), 3.79(s, 2H), 3.66-3.65 (m, 6H), 3.14-3.08 (m, 8H), 2.15(s, 3H), 1.45(s, 9H);
質量(M+H+) C34H43F3N8O5の計算値700.5, 実測値701.28。
[実施例56]
1-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例55で調製した化合物(1.07g)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、4M HCl (ジオキサン溶液、2ml)を加え、室温で終夜撹拌した。次いで、生成物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、塩化メチレンで再び希釈した。生成物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、層分離を行った。分離した有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、有機層を減圧下で蒸留して溶剤を除去すると、さらに精製することなく目的化合物(721.4mg、77%)が得られた。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.23(s, 1 H), 8.10-8.04(m, 2H), 7.45(s, 1 H), 7.33(s, 1H), 6.53-6.41(m, 4H), 3.85(s, 6H), 3.77(s, 2H), 3.61(s, 2H), 3.13-3.07(m, 12H), 2.13(s, 3H);
質量(M+H+) C29H35F3N8O3の計算値600.64, 実測値601.19。
[実施例57]
4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミドの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例56で調製した化合物を出発材料として使用し、メタンスルホニルクロリドの代わりにエチルイソシアネートを使用した点を除いて、目的化合物(26mg、77%)を実施例13と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.25(s, 1 H), 8.07(d, J = 8.4Hz, 2 H), 8.01(d, J = 8.4 HZ, 1H), 7.42(s, 1H), 7.38(s, 1H), 6.53(s, 2H), 6.45(d, J = 8.4 Hz, 2H), 4.86(br, 1H), 3.87(s, 3H), 3.85(s, 3H), 3.79(s, 2H), 3.65(s, 2H), 3.56(s, 4h), 3.31(dd, J = 6.2, 12.2 Hz, 2H), 3.14(s, 4H), 2.15(s, 3H), 1.18(t, J = 6.2 Hz, 3H));
質量(M+H+) C32H40F3N9O4の計算値671.71, 実測値672.258。
[実施例58]
1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例56で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(23.9mg、72%)を実施例14と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.26(s, 1 H), 8.15-8.08(m, 2H), 7.45(s, 1 H), 7.41(s, 1H), 6.53-6.43(m, 4H), 4.23(s, 2H), 3.87(s, 8H), 3.78(s, 2H), 3.64(s, 2H), 3.47(s, 2H), 3.17(s, 4H), 3.12(s, 4H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C31H37F3N8O5の計算値658.67, 実測値659.23。
[実施例59]
1-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例56で調製した化合物を出発材料として使用し、メタンスルホニルクロリドの代わりにヨウ化メチルを用いて終夜反応させた点を除いて、目的化合物(7.4mg、24%)を実施例13と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.24(s, 1 H), 8.10(d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.44 (s, 1 H), 7.33(s, 1H), 6.55-6.51(m, 3H), 6.44(d, J = 8.4 Hz, 1H), 3.87(s, 6H), 3.79(s, 2H), 3.63(s, 2H), 3.22(s, 4H), 3.11(s, 4H), 2.62(s, 4H), 2.38(s, 3H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C30H37F3N8O3の計算値614.66, 実測値615.23。
[実施例60]
N1-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(4-メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例56で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(12.4mg、36%)を実施例13と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.26(s, 1 H), 8.13(d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.08(d, J = 8.5 Hz, 1H), 7.45(s, 1H), 7.38(s, 1H), 6.54(d, J = 7.5 Hz, 3H), 6.43(d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.88(s, 6H), 3.78(s, 6H), 3.64(s, 2H), 3.42(s, 4H), 3.28(s, 4H), 3.12(s, 4H), 2.86(s, 3H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C30H37F3N8O5Sの計算値678.73, 実測値679.14。
[実施例61]
1-(4-(4-((4-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例56で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(18.2mg、56%)を実施例16と同じようにして得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.24(s, 1H), 8.08(d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.44 (s, 1H), 7.33(s, 1H), 6.54-6.50(m, 3H), 6.43(d, J = 8.5 Hz, 1H), 3.87(s, 6H), 3.79(s, 2H), 3.69(s, 2H), 3.63(s, 2H), 3.22(s, 4H), 3.11(s, 4H), 2.72(s, 4H), 2.64(s, 2H), 2.15(s, 3H);
質量(M+H+) C31H39F3N8O4の計算値644.69, 実測値645.12。
[実施例62]
tert-ブチル-4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
調製例30で調製した化合物(337mg)及び調製例1で調製した化合物(172mg)を0.08M HCl (エトキシエタノール、7ml)に溶解し、50℃で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、酢酸エチルに溶解した。有機溶剤に溶解した混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、有機層の層分離を行い、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸留して溶剤を除去した。濃縮した混合物にエーテルを加えると結晶が形成され、このようにして形成された結晶をろ過して目的化合物(412mg、85%)を得た。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.26(s, 1 H), 8.17-8.07(m, 2H), 7.41 (s, 2 H), 6.54-6.44(m, 4H), 3.89(s, 3H), 3.87(s, 3H), 3.80(s, 2H), 3.73(s, 2H), 3.67(s, 2H), 3.60-3.56(m, 2H), 3.16-3.08(m, 8H), 2.16(s, 3H), 1.49(s, 9H);
質量(M+H+) C34H43F3N8O5の計算値700.75, 実測値701.28。
[実施例63]
1-(4-(3-メトキシ-4-((2-((2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例62で調製した化合物(410mg)を塩化メチレン(10ml)に溶解し、4M HCl (ジオキサン溶液、1.5ml)を加え、室温で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、塩化メチレン中に希釈した。混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄した。次いで、洗浄した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸留して溶剤を除去すると、さらに精製することなく目的化合物(322.1mg、55%)が得られた。
1H-NMR(300 MHz, CD3OD) δ 8.26(s, 1H), 8.09(s, 1H), 7.70(s, 1H), 7.54(s, 1H), 7.37(s, 1H), 6.55-6.43(m, 4H), 3.88(s, 3H), 3.87(s, 3H), 3.80-3.75(m, 6H), 3.67-3.63(m, 6H), 3.17(s, 4H), 2.17(s, 3H);
質量(M+H+) C29H35F3N8O3の計算値600.64, 実測値601.19。
[実施例64]
4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミドの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例63で調製した化合物を出発材料として使用し、メチルスルホニルクロリドの代わりにエチルイソシアネートを使用した点を除いて、目的化合物(26mg、77%)を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.25(s, 1 H), 8.01(d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.47(s, 1 H), 6.56(s, 1 H), 6.52(s, 2 H), 6.35(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 4.91(brs, 1 H) 3.86(s, 3 H), 3.82(s, 3 H), 3.67(s, 2 H), 3.54(s, 4 H), 3.31(p, J = 6.2, 12.2 Hz, 2 H), 3.18(s, 4 H), 3.09(s, 4 H), 2.16(s, 3 H), 1.18(t, J = 6.2 Hz, 3 H);
質量(M + H+) C32H40F3N9O4の計算値671.71, 実測値672.25。
[実施例65]
1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例63で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(24.5mg、74%)を実施例14と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.26(s, 1 H), 8.12(d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.47(s, 1 H), 7.39(s, 1 H), 6.55-6.43(m, 4 H), 4.23(s, 2 H), 3.88(s, 3 H), 3.84-3.80(m, 4 H), 3.65(s, 2 H), 3.47(s, 2 H), 3.14(s, 8 H), 2.16(s, 3 H);
質量(M + H+) C31H37F3N8O5の計算値658.67, 実測値659.23。
[実施例66]
1-(4-(3-メトキシ-4-((2-((2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例63で調製した化合物を出発材料として使用し、メタンスルホニルクロリドの代わりにヨウ化メチルを使用した点を除いて、目的化合物(9.3mg、30%)を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.25(s, 1 H), 8.13(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 8.03(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.40-7.38(m, 2 H), 6.53-6.49(m, 3 H), 6.45(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 3.88(s, 3 H), 3.86(s, 3 H), 3.80(s, 2 H), 3.65(s, 2 H), 3.17(s, 8 H), 2.61(s, 4 H), 2.37(s, 3 H), 2.16(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H37F3N8O3の計算値614.66, 実測値615.23。
[実施例67]
1-(4-(3-メトキシ-4-((2-((2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例63で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(7.8mg、23%)を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.26(s, 1 H), 8.14-8.10(m, 2 H), 7.43(s, 1 H), 7.39(s, 1 H), 6.55-6.45(m, 4 H), 3.88(s, 6 H), 3.80(s, 2 H), 3.66(s, 2 H), 3.41(s, 4 H), 3.24(s, 4 H), 3.16(s, 4 H), 2.85(s, 3 H), 2.16(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H37F3N8O5Sの計算値678.73, 実測値679.14。
[実施例68]
1-(4-(4-((2-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例63で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(15.6mg、48%)を実施例16と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.25(s, 1 H), 8.11(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 8.03(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.42(s, 1 H), 7.37(s, 1 H), 6.53(s, 2 H), 6.51(d, J = 8.0 Hz, 1 H), 6.44(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 3.88(s, 3 H), 3.86(s, 3 H), 3.80(s, 2 H), 3.70-3.64(m, 4 H), 3.17(s, 8 H), 2.70(s, 4 H), 2.65(s, 2 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C31H39F3N8O4の計算値644.69, 実測値645.12。
[実施例69]
N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジアミンの調製
Figure 2015528440
ステップ1:ジ-tert-ブチル4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-1-カルボキシレート)の調製
2,4-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(500mg)、炭酸カリウム(796mg)及び調製例27で調製した化合物(1.42g)をジメチルホルムアミド(5ml)に溶解し、室温で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、酢酸エチルで希釈した。希釈した混合物を飽和食塩水で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。有機層を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、次いでカラムクロマトグラフィーによって分離して目的化合物(489mg、28%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.25(s, 1 H), 8.09(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.39(s, 1 H), 6.64(d, J = 8.2 Hz, 1 H), 6.49-6.39(m, 3 H), 6.46(d, J = 8.2 Hz, 1 H), 3.88(s, 3 H), 3.86(s, 3 H), 3.61-3.56(m, 8 H), 3.12-3.06(m, 4 H), 2.98(s, 4 H), 1.49(s, 18 H)。
ステップ2: N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジアミンの調製
ステップ1で調製した化合物(489mg)を塩化メチレン(6ml)に溶解し、4M HCl (ジオキサン溶液、5ml)を加え、室温で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、塩化メチレンに再び溶解した。次いで、生成物を重炭酸ナトリウムの飽和溶液で中和し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥した有機層を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、目的化合物(320mg、89%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.22(s, 1 H), 7.70(d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.35(d, J = 8.2 Hz, 1 H), 6.57(s, 1 H), 6.54(s, 1 H), 6.47(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 3.88(s, 3 H), 3.86(s, 3 H), 3.52(s, 8 H), 3.43(s, 8 H);
質量(M + H+) C27H33F3N8O2の計算値558.60, 実測値559.08。
[実施例70]
ジメチル4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-1-カルボキシレート)の調製
Figure 2015528440
実施例69で調製した化合物(50mg)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、メチルクロロホルメート(15μl)を加え、室温で終夜撹拌した。反応が完了したら、溶剤を減圧下での蒸留により除去し、分取TLCによって精製して目的化合物(5.6mg、15%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.25(s, 1 H), 8.12-8.05(m, 2 H), 7.38(s, 1 H), 6.54-6.42(m, 4 H), 3.88(s, 3 H), 3.87(s, 3 H), 3.75(s, 6 H), 3.66(s, 8 H), 3.14-3.09(m, 8 H);
質量(M + H+) C31H37F3N8O6の計算値674.67, 実測値675.11。
[実施例71]
4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)の調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例69で調製した化合物を出発材料として使用し、メタンスルホニルクロリドの代わりにエチルイソシアネートを使用した点を除いて、目的化合物(22.2mg、50%)を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.24(s, 1 H), 7.95(d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.40(s, 1 H), 6.53(d, J = 8.2 Hz, 2 H), 6.47(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 6.37(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 4.87-4.78(m, 2 H), 3.85(s, 6 H), 3.56(s, 8 H), 3.32(q, J = 7.2 Hz, 2 H), 3.17(s, 4 H), 3.11(s, 4 H), 1.18(t, J = 7.2 Hz, 6 H);
質量(M + H+) C33H43F3N10O4の計算値700.75, 実測値701.28。
[実施例72]
1,1'-(4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1))ビス(2-ヒドロキシエタノン)の調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例69で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(8mg、19)を実施例14と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 8.27(s, 1 H), 8.18-8.11(m, 2 H), 7.45(s, 1 H), 7.41(s, 1 H), 6.54-6.44(m, 4 H), 4.23(s, 4 H), 3.89(s, 3 H), 3.87(s, 3 H), 3.85(s, 4 H), 3.65(br, 2 H), 3.46(s, 4 H), 3.18-3.14(m, 8 H);
質量(M + H+) C31H37F3N8O6の計算値674.67, 実測値675.22。
[実施例73]
1,1'-(4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ジフルオロメトキシ)-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
2,4-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン(50mg)、1-(4-(4-アミノ-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン(140mg)及び炭酸カリウム(90mg)をジメチルホルムアミド(1ml)に溶解し、室温で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、酢酸エチル中に希釈した。希釈した混合物を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸留して溶剤を除去した。濃縮した混合物をカラムクロマトグラフィーによって精製して目的化合物(100mg、18%)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.28(s, 1 H), 7.94(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 7.31(s, 1 H), 7.13(s, 1 H), 6.81-6.63(m, 5 H), 6.47(d, J = 3.9 Hz, 1 H), 3.79(dd, J = 5.0, 9.8 Hz, 4 H), 3.64(dd, J = 5.1, 9.9 Hz, 4 H), 3.24-3.03(m, 8 H), 2.16(s, 3 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C31H33F7N6O4の計算値714.25, 実測値715.18。
[実施例74]
1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-クロロフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例19で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.78(br, 1 H), 8.20(s, 1 H), 7.32(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 7.26(d, J = 8.9 Hz, 1 H), 7.13(d, J = 2.7 Hz, 1 H), 7.00(dd, J = 2.7, 8.9 Hz, 1 H), 6.61(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.20(br, 1 H), 3.80(s, 3 H), 3.57(m, 8 H), 3.25(m, 4 H), 3.08(m, 4 H), 2.06(s, 3 H), 2.05(s, 3 H);
質量(M + H+) C29H34Cl2N8O3の計算値612.21, 実測値613.13。
[実施例75]
1,1'-(4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-クロロ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例19で調製した化合物を出発材料として使用し、調製例1で調製した化合物の代わりに調製例6で調製した化合物を使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.18(br, 1 H), 8.86(br, 1 H), 8.12(s, 1 H), 7.37(d, J = 4.0 Hz, 1 H), 7.34(d, J = 4.0 Hz, 1 H), 7.10(d, J = 2.7 Hz, 1 H), 7.00(d, J = 2.7 Hz, 1 H), 6.92(d, J = 2.7 Hz, 1 H), 6.89(d, J = 2.7 Hz, 1 H), 6.75(dd, J = 2.6, 9.1 Hz, 1 H), 3.57(m, 8 H), 3.14(m, 8 H), 2.05(s, 3 H), 2.04(s, 3 H);
質量(M + H+) C28H31Cl3N8O2の計算値616.16, 実測値617.07。
[実施例76]
1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-フェノキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例20で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.55(br, 1 H), 8.08(s, 1 H), 7.30(m, 4 H), 7.05(t, J = 7.4 Hz, 1 H), 6.89(br, 1 H), 6.86(br, 1 H), 6.82(dd, J = 2.6, 8.9 Hz, 1 H), 6.67(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.59(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.29(br, 1 H), 3.79(s, 3 H), 3.56(m, 8 H), 3.11(m, 8 H), 2.05(s, 3 H), 2.03(s, 3 H);
質量(M + H+) C35H39ClN8O4の計算値670.28, 実測値671.24。
[実施例77]
5-クロロ-N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミンの調製
Figure 2015528440
ステップ1:ジ-tert-ブチル-4,4'-(4,4'0(5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ジピペラジン-1-カルボキシレートの調製
調製例34で調製した化合物(40mg)及び調製例35で調製した化合物(60mg)を0.08M HClエトキシエタノール溶液(1.2mg)に溶解し、115℃で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、酢酸エチルで希釈した。希釈した混合物を炭酸ナトリウムの飽和溶液で中和し、有機層を抽出した。抽出した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥した有機層を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、カラムクロマトグラフィーによって精製して目的化合物を得た。
ステップ2: 5-クロロ-N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミンの調製
実施例69のステップ1で調製した化合物の代わりに上記のステップ1で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例69のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.84(br, 4 H), 8.52(br, 1 H), 8.07(s, 1 H), 7.65(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.50(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 6.75(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.67(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.52(dd, J = 2.4, 8.7 Hz, 1 H), 6.40(dd, J = 2.0, 8.6 Hz, 1 H), 3.82(s, 3 H), 3.79(s, 3 H), 3.33(m, 16 H);
質量(M + H+) C26H33ClN8O2の計算値524.24, 実測値525.15。
[実施例78]
4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)の調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例77で調製した化合物を出発材料として使用し、メタンスルホニルクロリドの代わりにエチルイソシアネートを使用した点を除いて、目的化合物(22 mg)を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.17(br, 1 H), 8.12(s, 1 H), 7.36(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 7.30(m, 1 H), 6.72(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.65(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.55(m, 2 H), 6.51(dd, J = 2.2, 8.8 Hz, 1 H), 6.33(m, 1 H), 3.79(s, 6 H), 3.14(m, 20 H), 1.02(m, 6 H);
質量(M + H+) C32H43ClN10O4の計算値666.32, 実測値667.26。
[実施例79]
5-クロロ-N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(4-メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例77で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(8mg、23%)を実施例13と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.11(s, 1 H), 7.42(d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.35(d, J = 7.9 Hz, 1 H), 6.74(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.65(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.52(dd, J = 2.4, 8.7 Hz, 1 H), 6.37(d, J = 8.7 Hz, 1 H), 3.795(s, 3 H), 3.789(s, 3 H), 3.3(m, 16 H), 2.94(s, 3 H), 2.93(s, 3 H);
質量(M + H+) C28H37ClN8O6S2の計算値680.20, 実測値681.16。
[実施例80]
1,1'-(4,4'(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ビス(2-ヒドロキシエタノン)の調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例77で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(19mg)を実施例14と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.30(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 8.17(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 8.02(s, 1 H), 7.59(s, 1 H), 6.53(m, 4 H), 4.24(s, 2 H), 4.23(s, 2 H), 3.92(s, 3 H), 3.88(s, 3 H), 3.84(m, 4 H), 3.46(m, 4 H), 3.14(m, 8 H);
質量(M + H+) C30H37ClN8O6の計算値640.25, 実測値641.10。
[実施例81]
1-(4-(4-((5-クロロ-4-((2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
ステップ1: tert-ブチル-4-(4-(4-(4-(4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-1-イル)-2-フルオロフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
調製例15で調製した化合物の代わりに調製例22で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例1と同じようにして得た。
ステップ2: 1-(4-(4-((5-クロロ-4-((2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
実施例12のステップ1で調製した化合物の代わりに上記のステップ1で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物を実施例12のステップ2と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.39(br, 1 H), 8.81(br, 2 H), 8.14(s, 1 H), 7.40(d, J = 8.3 Hz, 1 H), 7.30(t, J = 8.9 Hz, 1 H), 7.02(dd, J = 2.6, 13.6 Hz, 1 H), 6.84(dd, J = 2.3, 8.8 Hz, 1 H), 6.63(d, J = 2.4 Hz, 1 H), 6.29(d, J = 8.6 Hz, 1 H), 3.79(s, 3 H), 3.59(m, 4 H), 3.42(m, 4 H), 3.25(m, 4 H), 3.13(m, 2 H), 3.06(m, 2 H), 2.05(s, 3 H);
質量(M + H+) C27H32ClFN8O2の計算値554.23, 実測値555.13。
[実施例82]
1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-フルオロフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル-エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例33で調製した化合物の代わりに実施例81で調製した化合物を出発材料として使用した点を除いて、目的化合物(23mg)を実施例35と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.36(br, 1 H), 8.12(s, 1 H), 7.37(d, J = 7.2 Hz, 1 H), 7.24(t, J = 8.9 Hz, 1 H), 6.95(dd, J = 2.5, 13.7 Hz, 1 H), 6.81(dd, J = 2.1, 8.7 Hz, 1 H), 6.62(d, J = 2.3 Hz, 1 H), 6.21(m, 1 H), 3.79(s, 3 H), 3.0-3.6(m, 16 H), 2.06(s, 3 H), 2.05(s, 3 H);
質量(M + H+) C29H34ClFN8O3の計算値596.24, 実測値597.17。
[実施例83]
1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノンの調製
Figure 2015528440
実施例52で調製した化合物(30mg)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(91ml)を加え、室温で5分間撹拌し、減圧下で乾燥した。乾燥した反応物質をグリコール酸(95mg)、EDCI(11mg)及びDMAP(7mg)と一緒に塩化メチレン(1ml)に溶解し、室温で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、分取TLCによって精製して目的化合物(22mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.30(d, J = 7.86 Hz. 1 H), 8.18(d, J = 10.62 Hz. 1 H), 8.02(s, 1 H), 7.57(s, 1 H), 6.58-6.48(m, 4 H), 3.92(d, J = 2.31 Hz. 3 H), 3.88(d, J = 2.19 Hz. 3 H), 3.87-3.78(m, 4 H), 3.69-3.62 (m, 3 H), 3.50-3.44(m, 2 H), 3.20-3.10(m, 7 H), 2.15(s, 4 H);
質量(M + H+) C30H37ClN8O5の計算値624.26, 実測値625.11。
[実施例84]
メチル4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレートの調製
Figure 2015528440
実施例52で調製した化合物(30mg)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1μl)を加え、室温で5分間撹拌し、減圧下で乾燥した。乾燥した反応物質を塩化メチレン(1ml)に溶解し、メチルクロロホルメート(10μl)及びトリエチルアミン(20μl)を0℃で30分間撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で濃縮し、分取TLCによって精製して目的化合物(18mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.29(d, J = 7.35 Hz. 1 H), 8.13(d, J = 8.64 Hz. 1 H), 8.01(s, 1 H), 7.56(s, 1 H), 6.55-6.47(m, 4 H), 3.94(s, 3 H), 3.91 (s, 3 H), 3.83-3.75(m, 2 H), 3.74(s, 3 H), 3.65(s, 6 H), 3.19-3.07(m, 7 H), 2.16(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H37ClN8O5の計算値624.26 実測値625.24。
[実施例85]
1-(4-(4-((5-クロロ-2-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
実施例52で調製した化合物(30mg)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1ml)を加え、室温で5分間撹拌し、減圧下で乾燥した。乾燥した反応物質を2-ブロモエタノール(5μl)及び炭酸カリウム(21mg)と一緒にジメチルホルムアミド(1ml)に溶解し、60℃で終夜撹拌した。反応が完了したら、生成物を減圧下で蒸留してジメチルホルムアミドを除去し、分取TLCによって精製して目的化合物(11mg)を得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.26(d, J = 8.64 Hz. 1 H), 8.08(d, J = 8.61 Hz. 1 H), 7.54(s, 1 H), 7.21(s, 1 H), 6.55-6.47(m, 4 H), 5.59(s, 1 H), 5.00 (s, 1 H), 4.22-4.19(m, 2 H), 3.91(s, 3 H), 3.86(s, 3 H), 3.73-3.62(m, 6 H), 3.18-3.12(m, 8 H), 2.74-2.72(m, 4 H), 2.67-2.63(m, 2 H), 2.16(s, 3 H), 2.10(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H39ClN8O4の計算値610.28, 実測値611.27。
[実施例86]
4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-スルホンアミドの調製
Figure 2015528440
実施例52で調製した化合物(30mg)を塩化メチレン(1ml)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1ml)を加え、室温で5分間撹拌し、減圧下で乾燥した。乾燥した反応物質、ジスルファミド(20mg)及びトリエチルアミン(10μl)を1,4-ジオキサン(1ml)に溶解し、2時間還流した。次いで、生成物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、HPLCによって精製して目的化合物を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) 8.16 (d, J = 8.61 Hz. 1 H), 8.02 (d, J = 10.44 Hz. 2 H), 7.48 (s, 1 H), 7.16 (s, 1 H), 6.55-6.46 (m, 4 H), 3.90 (s, 3 H), 3.85 (s, 3 H), 3.82-3.79 (m, 2 H), 3.67-3.65 (m, 2 H), 3.35 (d, J = 4.23 Hz. 4 H), 3.24 (d, J = 4.11 Hz. 4 H), 3.17-3.15 (m, 4 H), 2.17 (d, J = 6.99 Hz. 2 H), 1.25 (s, 1 H) );
質量(M + H+) C28H36ClN9O5Sの計算値645.22, 実測値646.16。
[実施例87]
1-(4-(4-((5-クロロ-2-((2-メトキシ-4-(4-メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-3-アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
メチルクロロホルメートの代わりにメタンスルホニルクロリドを使用した点を除いて、目的化合物を実施例84と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.29(d, J = 5.22 Hz. 1 H), 8.18(d, J = 5.16 Hz. 1 H), 8.03(s, 1 H), 7.59(s, 1 H), 6.58-6.52(m, 5 H), 3.90(s, 3 H), 3.67(s, 2 H), 3.43(d, J = 2.82 Hz. 4 H), 3.25(d, J = 2.74 Hz. 4 H), 3.20-3.16(m, 5 H), 2.86(s, 3 H), 2.18(s, 3 H);
質量(M + H+) C29H37ClN8O5Sの計算値644.23, 実測値645.29。
[実施例88]
1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノンの調製
Figure 2015528440
実施例12で調製した化合物の代わりに実施例33で調製した化合物を使用した点を除いて、目的化合物を実施例14と同じようにして得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.24(d, J = 8.85 Hz. 1 H), 8.06(d, J = 9.3 Hz. 2 H), 7.31(s, 1 H), 6.82-6.75(m, 2 H), 6.52(d, J = 7.26 Hz. 2 H), 6.45(d, J = 8.94 Hz. 1 H), 4.23(s, 2 H), 3.87(s, 5 H), 3.78(t, J = 4.26 Hz. 2 H), 3.63(s, 3 H), 3.47(d, J = 4.26 Hz. 2 H), 3.19(d, J = 3.18 Hz. 4 H), 3.12-3.07(m, 4 H), 2.15(s, 3 H);
質量(M + H+) C30H35ClF2N8O5の計算値660.24, 実測値661.28。
[実施例89]
1-(4-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-(5-フルオロ-2-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノンの調製
Figure 2015528440
1-(4-(4-(2-クロロ-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン(320mg)及びtert-ブチル-4-(4-アミノ-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート(236mg)を0.08M HClエトキシエタノール溶液(7.7ml)に溶解し、115℃で終夜撹拌した。反応が完了したら、混合物を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、このようにして得られた油状物を酢酸エチルで希釈した。希釈した混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、層分離を行い、層分離の結果得られた抽出された有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥した有機層を減圧下で蒸留して溶剤を除去し、カラムクロマトグラフィーによって精製して目的化合物(100mg、22%)を得た。
1H NMR (500 MHz, CD3OD) δ 7.84(s, 1 H), 7.70(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.53(d, J = 8.5 Hz, 1 H), 6.89(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 6.84(s, 1 H), 6.63(s, 1 H), 6.53(t, J = 96.5 Hz, 1 H), 6.29(d, J = 9.0 Hz, 1 H), 3.83(s, 3 H), 3.75(t, J = 4.7 Hz, 2 H), 3.71(t, J = 4.7 Hz, 2 H), 2.16(s, 3 H);
質量(M + H+) C28H33F3N8O3の計算値586.61, 実測値586.98。
[実験例1]
ALK阻害活性の評価
酵素レベルにおけるALK増殖に対する本発明による化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を測定するために、実験を次の通りに実施した。
ALKに対する阻害活性を測定するために、Grainer 96ウェル丸底型プレートに実施例1〜89で調製した化合物(2μl)を加え、ALK酵素(1μl)及びビオチンを結合させたペプチド基質(2μl)と15分間混合した後、培養した。ここで、これにATP溶液(5μl)を加え、キナーゼ反応を室温で30分間実施した。エチレンジアミン四酢酸溶液に溶解したストレプトアビジンを結合させたXL 665 (5μl)、ユーロピウム(Eu3+)を結合させた抗ホスホチロシン抗体(5μl)を反応液に加えて反応を停止させ、1時間培養し、均一系時間分解蛍光測定(HTRF:homogeneous time-resolved fluorescence、Cisbio)を用いて分析した。615/665nmの波長帯においてWallac Envision 2103装置により結果を読み取った。上記の実験で使用した試験化合物のIC50を、prism(バージョン5.01 graphpad)ソフトウェアを用いて得た。
ALK酵素活性を低減した化合物のIC50を下記の表1に示している。
Figure 2015528440
Figure 2015528440
上記の表1に示されている通り、本発明による実施例1、3、5、7、10〜14、16、18、21〜23、25〜28、30〜31、33、35〜38、40、42〜45、52、56〜69、71〜75及び77〜89で調製した化合物のIC50は、対照群であるクリゾチニブ (登録商標)を使用したときのIC50より小さいことが示された。これらの中でも、実施例7、11、12、14、16、18、21〜23、25〜28、30〜31、32、35〜38、40、42〜45、52、56〜69、71〜75及び77〜89で調製した化合物のIC50は、ALK酵素を含む癌細胞であるL1196Mにおいてさえ、対照群であるクリゾチニブ(登録商標)を使用したときのIC50より小さいことが示された。
これは、本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体が、酵素レベルにおけるALK活性に対する阻害活性を有すること、特に、ALKの活性を阻害することにより、非小細胞肺癌用の治療剤として使用されているクリゾチニブ(登録商標)(0.036μM、陽性対照)の阻害活性より優れた阻害活性を有することを指し示している。
したがって、本発明のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ALK活性に対する優れた阻害活性を有し、この結果、ALK活性の有効な阻害剤として使用することもでき、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、炎症性骨髄線維芽細胞腫瘍、横紋筋肉腫、筋線維芽細胞腫、乳癌、胃癌、肺癌、黒色腫等といった癌を予防又は処置するための医薬組成物として使用することもできる。
[実験例2]
ACK1阻害活性の評価
酵素レベルにおけるACK1増殖に対する本発明による化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導の阻害活性を測定するために、実験を次の通りに実施した。
ACK1に対する阻害活性を測定するために、Grainer 96ウェル丸底型プレートに、実施例1〜14、10、21〜31、35〜38、40〜45、56〜75、77〜85及び88で調製した化合物を、1μM及び0.1μMの量のそれぞれにおいて加えた。ACK1酵素を8mM MOPS、0.2mM EDTA及び10mM酢酸マグネシウム緩衝剤中で、400μM EFPOYDFLPAKKKペプチドと一緒に培養した。ここで、これにATP溶液(5μl)を加え、キナーゼ反応を室温で40分実施した。次いで、3%リン酸を反応液に加えて反応を停止させた。反応液の液滴10μlをP30 フィルターマットに落とし、5分間75mMリン酸で3回洗浄した。洗浄した反応液を乾燥し、シンチレーション計数によって計数した。結果を下記の表2に示している。
Figure 2015528440
上記の表2に示されている通り、本発明の実施例29及び実施例62で調製した化合物は、0.1μMの濃度においてACK1活性化率を10%以下に低減し、1μMの濃度において3%以下に低減することが示された。特に、実施例13、21、26、66、74、77、79及び80で調製した化合物の場合、ACK1活性化率が顕著に低減されて0%になった。したがって、本発明のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、低濃度でさえ酵素レベルにおけるACK1活性に対する優れた阻害活性を有することが示された。
したがって、本発明のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ACK1活性に対する優れた阻害活性を有し、この結果、ALK活性の有効な阻害剤として使用することもでき、前立腺癌、子宮癌、胃癌等といった癌を予防又は処置するための医薬組成物として使用することもできる。
[実験例3]
癌細胞増殖に対する阻害活性の評価
癌細胞増殖に対する本発明による化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を測定するために、実験を次の通りに実施した。
[3-1]
実験材料
試薬
細胞培養培地としてのRPMI 1640、ウシ胎児血清(FBS: fetal bovine serum)及びトリプシンをGibco Inc. (Grand Island、NY、USA)から購入し、重炭酸ナトリウム、アムホテリシンB及びゲンタマイシンをSigma Chemical Co.から購入した。
さらに、スルホローダミン(SRB) B、trisma塩基、トリクロロ酢酸(TCA)等といった細胞毒性に関して使用される試薬をSigma Chemical Co.から購入した。MTSアッセイのために、CellTiter 96 (登録商標) AQueous Non-Radioactive Cell Proliferation Assay用製品をPromega Corporationから購入した。
さらに、細胞培養用のT-25培養容器、96ウェルプレート及びその他の使い捨てガラス器具をFalcon Transfer (Lincoln Park、NJ)から購入した。
実験装置
細胞毒性測定用のELISAマイクロプレートリーダーは、Molecular Devices (Sunnyvale、CA、USA)製のE-max又はSpectraMax250であった。
[3-2]
実験法
ステップ1:細胞培養
ジメチルスルホキシドの最終濃度は、0.5%以下に設定した。
実験に使用した癌細胞系はすべてヒト由来癌細胞系であり、H3122、H2228、Hs746T及びH1993を使用した。
培養は、37℃、5% CO2の条件下、培養器中で10%ウシ胎児血清(FBS)を含有するRPMI 1640培地を用いて実施し、3〜4日後に一回継代培養した。
ステップ2:化合物による処置に応じた増殖に対する阻害活性の評価
1×104個の細胞をアリコートにして96ウェル平底マイクロプレートの各ウェルに入れ、細胞が底部に付着するように24時間培養し、培地を除去した。実施例1〜45、実施例55〜73及び実施例77〜83の化合物の培地のそれぞれを希釈して各ウェルに加え、72時間培養した。化合物を用いた培養が完了したら、化合物の細胞毒性の測定を、染色試薬SRBを用いて実施し、又はMTSアッセイにより実施した。実施例1〜45、実施例55〜73及び実施例77〜83の化合物を用いた培養が完了したら、培地を除去し、各ウェルを冷TCA溶液によって処理して4℃で1時間置いておき、細胞を固定化した。TCA溶液を除去して室温で乾燥した後、細胞に染色液を加え、ここで、0.4% SRBを1%酢酸溶液に溶解して室温で30分間置いておき、細胞を染色した。細胞に結合していない余分なSRBは、酢酸溶液で洗浄することにより除去し、染色した細胞にpH10.3〜10.5の10mMトリス緩衝剤(Trisma塩基、緩衝剤処理なし)を加えて、SRBを溶離した。各ウェル中での吸光度を、ELISAマイクロプレートリーダーにより520nmにおいて測定した。
薬物によって処理していないウェルのOD値(C)、薬物によって処理したウェルのOD値(T)及び薬物によって処理した時点のウェルのOD値(Tz)から薬物の細胞毒性を、
Tz=Tのときは[(T-Tz)/(C-Tz)]100の式により計算し、
Tz>Tのときは[(T-Tz)/(Tz)]100の式により計算した。
MTSアッセイによる癌細胞増殖の阻害の測定を次の通りに実施した。具体的には、実施例1〜45、実施例55〜73及び実施例77〜83の化合物を用いた培養が完了したら、Promega Corporation製のCellTiter 96(登録商標) AQueous Non-Radioactive Cell Proliferation Assay用製品を構成するPMS溶液とMTS溶液とを混合し、20Lの量にして各ウェルに加えた。培養容器に4時間入れておいた後、生成物を容器から取り出し、室温で10分間放置しておいた。Molecular Device Co.製のSpectraMax250により490nMにおける吸光度を測定した後、半数生長阻害濃度(GI50)を計算した。結果を下記の表3に示している。
Figure 2015528440
Figure 2015528440
表3に示されている通り、本発明による化合物は、Hs746TCP(胃癌細胞)並びにH1993CP、H2228CP及びH3122CP(肺癌細胞)のALK及びACK1の活性を阻害し、これにより増殖活性を低減することが示された。特に、本発明の実施例の化合物のうち、約88%の化合物は、H2228CP(肺癌細胞)において0.093から0.78までのGI50値を、H3122CP(肺癌細胞)において0.003から0.276までのGI50値を示しており、したがって、癌細胞増殖に対する対照群の阻害活性に比較して優れた阻害活性が確認された。さらに、84%の化合物は、癌細胞増殖に対する対照群の阻害活性に比較して顕著に高い阻害活性をH2228CPとH3122CPの両方において示した。上記の結果から、本発明の化合物は、非小細胞肺癌を処置するための治療剤として現在使用されている対照群と対比して優れた阻害活性を有することが確認された。結論として、本発明による化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ALK及びACK1の活性を阻害することにより、癌細胞増殖に対する阻害活性を有することが確認され、特に、ALKの活性を阻害することにより、非小細胞肺癌を処置するための従来の治療剤であるクリゾチニブ(登録商標)(陽性対照)の阻害活性より優れた阻害活性を有することが確認された。
したがって、本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ALKの活性に対する優れた阻害活性だけでなく、ACK1の活性に対する優れた阻害活性も有し、この結果、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、炎症性骨髄線維芽細胞腫瘍、横紋筋肉腫、筋線維芽細胞腫、乳癌、胃癌、肺癌及び黒色腫等の癌を予防又は処置するための医薬組成物として効果的に使用することもでき、ALK及びACK1の有用な阻害剤として使用することもできる。
[実験例4]
リン酸化によるALKに対する阻害活性の評価
酵素レベルにおけるALKの細胞増殖活性に対する本発明による化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を測定するために、実験を次の通りに実施した。
ALKのリン酸化率によりALKに対する本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を確認するために、ALKによって処理した肺癌細胞系であるH3122のリン酸化率を測定した。特に、ALKのリン酸化率は、本発明による実施例7、11、12、14、16、21、33、35、57〜61、63〜68、72、80及び83で調製した化合物によって処理することにより確認し、未処置群は、ジメチルスルホキシド(DMSO)によって処理し、対照群は、CH5424802(Chugai)、クリゾチニブ(登録商標)(Pfizer)及びNVP-TAE684(Novartis)によって処理し、本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体と比較することにより分析した。
使用した肺癌細胞系はH3122であり、H3122は、37℃、5% CO2において、培養装置中で10%ウシ胎児血清(FBS)を含有するRPMI-1640培地を用いて培養し、50nMの濃度の本化合物によって処理し、細胞を細胞培養装置中で6時間さらに培養した。次いで、培養した細胞を収集して細胞のタンパク質を得、ALK抗体を用いた免疫沈降法によりこのタンパク質からALKタンパク質のみを得た。上記で得られたタンパク質に関しては、ALKのリン酸化率をウェスタンブロット法により測定した。結果を図1に示している。
図1に示されている通り、本発明によるN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ALKに対する優れた阻害活性を有することが確認された。より具体的には、本発明による実施例7、11、12、14、16、21、33、35、57〜61、63〜68、72、80及び83で調製した化合物によって処理したとき、これらの処理化合物によりALKが阻害され、この結果、ALKの濃度が顕著に低下した。対照的に、癌細胞の増殖に関係するAkt及びErkによって処理したときは、阻害効果が顕著ではなく、小管を形成するタンパク質であるチューブリンによって処理したときは、チューブリン活性に対する阻害活性が観察されず、この結果、これらの化合物は、ヒトの血管に関する安全性が優れていることが確認された。さらに、従来の公知のALK阻害剤であるクリゾチニブ(登録商標)の場合、ALKの阻害率は、本発明によるN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体に比較して顕著に低かったことが示されており、CH5424802の場合も、阻害率は、顕著に低かったことが示された。上記から、本発明によるN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、従来のALK阻害剤に比較して顕著に改善されたALKに対する阻害活性を有することが示されており、微小管に対する阻害活性がないため、ヒトに対して安全であることもまた示された。
したがって、本発明によるN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ALK活性に対する優れた阻害活性を有することが示されており、この結果、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、炎症性骨髄線維芽細胞腫瘍、横紋筋肉腫、筋線維芽細胞腫、乳癌、胃癌、肺癌及び黒色腫等の癌を予防又は処置するための医薬組成物として使用することもでき、ALK活性の有用な阻害剤として使用することもできる。
[実験例5]
リン酸化によるACK1に対する阻害活性の評価
酵素レベルにおけるACK1の細胞増殖活性に対する本発明による化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を測定するために、実験を次の通りに実施した。
ACK1のリン酸化率によりACK1に対する本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を確認するために、ACK1によって処理した前立腺癌細胞系であるLNCaPのリン酸化率を測定した。特に、本発明による実施例1、5、7及び11で調製した化合物によって処理した後、ACK1のリン酸化率を確認し、未処置群としてジメチルスルホキシド(DMSO)処理し、対照群としてCH5424802(Chugai)、ダサチニブ(Dasatinib)(登録商標)(Bristol-Myers Squibb)及び免疫グロブリンG(Ig G)処理し、本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体のリン酸化率と比較することにより分析した。
使用した前立腺癌細胞系はLNCaPであり、LNCaPは、37℃、5% CO2において、培養装置中で10%ウシ胎児血清(FBS)を含有するRPMI-1640培地を用いて培養し、500nMの濃度の本化合物によって処理し、細胞を細胞培養装置中で3時間さらに培養した。次いで、培養した細胞を収集して細胞のタンパク質を得、ACK1抗体を用いた免疫沈降法によりこのタンパク質からACK1タンパク質のみを得た。上記で得られたタンパク質に関しては、ACK1のリン酸化率をウェスタンブロット法により測定した。結果を図2に示している。
図2に示されている通り、本発明によるN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ACK1に対する優れた阻害活性を有することが確認された。より具体的には、本発明による実施例1、5、7及び11で調製した化合物によって処理したとき、これらの処理化合物によりACK1が阻害され、この結果、ACK1の濃度が顕著に低下した。対照的に、従来のチロシンキナーゼ阻害剤として知られているダサチニブ(登録商標)の場合、阻害効果は、本発明のN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害効果より顕著に低く、CH5424802の場合も、阻害率が顕著に低かった。上記から、本発明によるN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、従来のACK1阻害剤に比較してACK1に対する顕著に改善された阻害活性を有することが示された。
したがって、本発明によるN2,N4-ビス(4-ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、ACK1活性に対する優れた阻害活性を有することが示されており、この結果、前立腺癌、子宮癌及び胃癌等の癌を予防又は処置するための医薬組成物として使用することもでき、ACK1活性の有用な阻害剤として使用することもできる。
[実験例6]
動物モデルによる腫瘍細胞増殖に対する阻害活性の評価
癌細胞増殖に対する本発明による化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体の阻害活性を評価するために、実験を次の通りに実施した。
約6周齢マウスに、肺癌細胞系であるH3122 NSCLCを異種移植し、本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体を投与し、肺癌細胞の増殖を阻害する活性化率。第一に、実験動物を実験動物ガイドラインに従って入手し、馴化し、承認された動物実験プロトコルに従って進行した。すべての実験は、H3122 NSCLC細胞系を異種移植したマウスを用いて進行した。実験条件は温度21±2℃、湿度50±5%に設定し、暗明周期は12時間(午前7時〜午後7時)に設定した。実験中、動物は、餌及び水を自由に利用できるようにしておいた。異種移植したマウスには、大体6周齢でH3122 NSCLC細胞系を移植し、本発明による実施例7の化合物を投与し、対照群としてクリゾチニブ(登録商標)によって処置した。特に、投与期間は14日間であり、本発明による化合物の場合、混合した20%ポリエチレングリコール400及び3% Tween 80の溶液に溶解した試料を、腹腔内注射により一日一回投与した。クリゾチニブ(登録商標)の場合は、一日一回経口投与した。さらに、各群ごとに割り当てられた動物の数は8匹であり、未処置群としては、賦形剤処置群を使用した。試料によって処置したマウスに関しては、腫瘍の容積及び体重を測定した。結果を図3に示している。
本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、癌細胞増殖を阻害する優れた効果を有するだけでなく、体内で安全でもある。より具体的には、本発明による実施例7で調製した化合物によって処理したとき、異種移植された腫瘍の容積は190mm3〜280mm3であり、この結果、実験第1日目の腫瘍容積との顕著な差異を示さなかったことが確認された。対照的に、未処置群の場合は、27日間経過後、腫瘍の容積は約560mm3であり、第1日目の腫瘍の容積に比較して約2.8倍増大していた。クリゾチニブ(登録商標)によって処理した対照群においては、27日間経過後、腫瘍の容積は第1日目の腫瘍の容積に比較して約2.3倍増大していた。さらに、本発明による実施例7で調製した化合物によって処理したとき、肺癌細胞系を異種移植したマウスの体重の変化は無視できるものだった。
上記から、本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、癌細胞増殖に対する従来の抗癌剤の阻害効果に比較して優れた阻害効果を有することが確認され、細胞毒性がないため体内に安全に使用できることもまた確認された。
したがって、本発明によるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、優れたインビボ腫瘍阻害効果を有し、この結果、前立腺癌、子宮癌、胃癌等を予防又は処置するための医薬組成物として効果的に使用することができる。
一方、本発明による上記の化学式1のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体は、様々な形態にして製剤することができる。上記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体を含有する製剤化方法の幾つかの例示的な実施形態を下記に提供するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
[製剤例1]
医薬製剤の調製
1-1.散剤の調製
化学式1の化合物 500mg
ラクトース 100mg
タルク 10mg
上記成分を混合し、密封した小袋に充填して散剤を調製する。
1-2.錠剤の調製
化学式1の化合物 500mg
コーンスターチ 100mg
ラクトース 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
上記成分を混合し、錠剤化して錠剤を調製する。
1-3.カプセル剤の調製
化学式1の化合物 500mg
コーンスターチ 100mg
ラクトース 100mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
カプセル剤を調製する従来の方法に従って、上記成分を混合し、カプセル剤に充填してカプセル剤製剤を調製する。
1-4.注射剤の調製
化学式1の化合物 500mg
注射用滅菌蒸留水 適量
pH調整剤 適量
注射剤を調製する従来の方法に従って、上記成分を各アンプル(2mL)ごとに収容した。
1-5.液剤の調製
化学式1の化合物 100mg
イソメラーゼ 10g
マンニトール 5g
蒸留水 適量
液剤を調製する従来の方法に従って、各成分を、蒸留水を加えることによりそれぞれ溶解し、適量のレモン香味料を加える。次いで、上記成分を混合し、100mLの最終体積になるまで蒸留水を加え、褐色ボトルに充填し、滅菌して液剤製剤を調製する。
本発明の好ましい実施形態が例示を目的として開示されてきたが、当業者ならば、添付の特許請求の範囲において開示されている本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、様々な修正、追加及び代用が可能であることが理解されるであろう。

Claims (12)

  1. 下記の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩
    Figure 2015528440
    (化学式1において、
    R1及びR2は独立に、H、ハロゲン、-OR6又は-NR7R8であり、
    式中、R6は、無置換又はハロゲン及びC5〜C6アリールからなる群から選択される少なくとも1つにより置換されたC1〜C4直鎖又は分岐状アルキルであり、R7及びR8は独立に、H、C1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキル、C1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルカルボニル又はC5〜C6アリールであり、
    R4及びR5は独立に、H、無置換若しくはヒドロキシ基により置換されたC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキル、-C(=O)R9又は-SO2-R10であり、
    式中、R9は、無置換又はヒドロキシ基により置換されたC1〜C4直鎖又は分岐状アルキル、C1〜C4直鎖又は分岐状アルキルオキシ、無置換又はC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルにより置換されたアミノであり、R10は、C1〜C4直鎖又は分岐状アルキル、無置換又はC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルにより置換されたアミノであり、
    R3は、ハロゲン、又は少なくとも1個のハロゲンにより置換されたC1〜C4直鎖若しくは分岐状アルキルである)。
  2. N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩
    (式中、R1及びR2は独立に、H、-OR6又は-NR7R8であり、
    式中、R6は、無置換又はクロロ、ブロモ、フルオロ、ヨウ素及びフェニルからなる群から選択される少なくとも1つにより置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル又はt-ブチルであり、R7及びR8は独立に、H、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル又はフェニルであり、
    R4及びR5は独立に、H、無置換又はヒドロキシルにより置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、-C(=O)R9又は-SO2-R10であり、式中、R9は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、メチルオキシ、エチルオキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、ブチルオキシ、イソブチルオキシ、t-ブチルオキシ、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシイソプロピル、ヒドロキシブチル、ヒドロキシイソブチル、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ又はイソブチルアミノであり、R10は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t-ブチル又はアミノであり、
    R3は、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨウ素、又は、クロロ、ブロモ、フルオロ及びヨウ素からなる群から選択される少なくとも1つにより置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル若しくはt-ブチルである)。
  3. N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩
    (式中、R1は、H、クロロ、ブロモ、フルオロ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ベンジルオキシ、ジフルオロメチルオキシ、ジメチルアミノ、t-ブチルアミノ、フェニルアミノ、エチルカルボニルメチルアミノ又はプロピルカルボニルメチルアミノであり、
    R2は、H又はメトキシであり、
    R3は、クロロ、フルオロ、ブロモ又はトリフルオロメチルであり、
    R4及びR5は独立に、H、メチル、ヒドロキシエチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、t-ブチルカルボニル、ヒドロキシメチルカルボニル、エチルアミノカルボニル、メチルオキシカルボニル、t-ブチルオキシカルボニル、メチルスルホニル又はアミノスルホニルである)。
  4. 化学式1の誘導体が、
    (1) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (2) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-プロポキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (3) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-イソプロポキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (4) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-プロポキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (5) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-フルオロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
    (6) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (7) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
    (8) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (9) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
    (10) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (11) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
    (12) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (13) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (14) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
    (15) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (16) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (17) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(ベンジルオキシ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (18) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(5-ブロモピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル)ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
    (19) 1,1'-(4,4'-(4,4'-(ピリミジン-2,4-ジイルビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
    (20) メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (21) 4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-スルホンアミド、
    (22) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)プロパン-1-オン、
    (23) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン、
    (24) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (25) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (26) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (27) メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (28) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (29) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-エトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (30) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (31) 4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド、
    (32) 1-(4-(4-(5-フルオロ-4-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (33) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (34) 1-(4-(4-(5-クロロ-4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (35) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(ジフルオロメトキシ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (36) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
    (37) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (38) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (39) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (40) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (41) メチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (42) 1-(4-(4-(4-(2-(ジフルオロメトキシ)-4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (43) 4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド、
    (44) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
    (45) 1-(4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-フルオロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (46) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(tert-ブチルアミノ)フェニルアミノ)-5クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (47) 1-(4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(フェニルアミノ)フェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (48) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルプロピオンアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (49) tert-ブチル4-(4-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-3-(N-メチルブチルアミド)フェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (50) N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルプロピオンアミド、
    (51) N-(2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)-5-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-N-メチルブチルアミド、
    (52) tert-ブチル4-(4-(4-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-2-イルアミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (53) N-(5-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)-N-メチルプロピオンアミド、
    (54) N-(5-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-(2-(4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニルアミノ)-5-クロロピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)-N-メチルブチルアミド、
    (55) tert-ブチル4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (56) 1-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (57) 4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド、
    (58) 1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
    (59) 1-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(4-メトキシピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (60) N-(4-(3-メトキシ-4-((4-((2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (61) 1-(4-(4-((4-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (62) tert-ブチル4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (63) 1-(4-(3-メトキシ-4-((2-((2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (64) 4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)-N-エチルピペラジン-1-カルボキシレート、
    (65) 1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
    (66) 1-(4-(3-メチル-4-((2-((-メトキシ-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (67) 1-(4-(3-メトキシ-4-((2-((2-メトキシ-4(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル-フェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (68) 1-(4-(4-((2-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (69) N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)-5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジアミン、
    (70) 4,4'-(((5-トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-1-カルボキシレート)、
    (71) 4,4'-(((5-トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)、
    (72) 4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)、
    (73) 1,1'-(4,4'-(((5-(トリフルオロメチル)ピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-ジフルオロメトキシ)-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ジエタノン、
    (74) 1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-クロロフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (75) 1,1'-(4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-クロロ-4,1-フェニレン))ビス(ピペラジン-4,1-ジイル)ジエタノン、
    (76) 1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-フェノキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (77) 5-クロロ-N2-N4-ビス(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン、
    (78) 4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン))ビス(N-エチルピペラジン-1-カルボキシアミド)、
    (79) 5-クロロ-N2,N4-ビス(2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン、
    (80) 1,1'-(4,4'-(((5-クロロピリミジン-2,4-ジイル)ビス(アザンジイル))ビス(3-メトキシ-4,1-フェニレン)ビス(ピペラジン-4,1-ジイル))ビス(2-ヒドロキシエタノン)、
    (81) 1-(4-(4-((5-クロロ-4-((2-フルオロ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (82) 1-(4-(4-((4-((4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-フルオロフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (83) 1-(4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、
    (84) メチル4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-カルボキシレート、
    (85) 1-(4-(4-((5-クロロ-2-((4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (86) 4-(4-((4-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-2-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-スルホンアミド、
    (87) 1-(4-(4-((5-クロロ-2-((2-メトキシ-4-(4-(メチルスルホニル)ピペラジン-1-イル)フェニル)アミノ)ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-メトキシフェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン、
    (88) 1-(4-(4-((2-((4-(4-アセチルピペラジン-1-イル)-2-メトキシフェニル)アミノ)-5-クロロピリミジン-4-イル)アミノ)-3-(ジフルオロメトキシ)フェニル)ピペラジン-1-イル)-2-ヒドロキシエタノン、及び
    (89) 1-(4-(3-(ジフルオロメトキシ)-4-(5-フルオロ-2-(2-メトキシ-4-(ピペラジン-1-イル)フェニルアミノ)ピリミジン-4-イルアミノ)フェニル)ピペラジン-1-イル)エタノン
    からなる群から選択される任意のものである、N2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩。
  5. 下記の反応スキーム1に示されている通り、
    化学式2により表される化合物の4位のクロロ基を、化学式3により表される化合物のアミノ基と反応させることにより、化学式4の化合物を製造すること(ステップ1)、及び
    ステップ1で得られた化学式4により表される化合物のピリミジンの2位のクロロ基を、化学式5により表される化合物と反応させることにより、化学式1の化合物を製造すること(ステップ2)
    を含む、請求項1に記載のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を製造する方法
    Figure 2015528440
    (反応スキーム1において、R1からR5は、請求項1の化学式1において規定されたものと同じである)。
  6. 反応スキーム2に示されている通り、化学式2により表される化合物のクロロ基を、化学式3により表される化合物の少なくとも2当量のアミノ基と反応させることにより、化学式1aにより表される化合物を製造するための、請求項1に記載のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を製造する方法
    Figure 2015528440
    (反応スキーム2において、R1、R3及びR4は、請求項1の化学式1において規定されたものと同じであり、
    化学式1aの化合物は、化学式1の化合物である)。
  7. 請求項1に記載の化学式1により表されるN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含む、癌の予防又は処置のための医薬組成物。
  8. 未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の活性が阻害されることにより、癌細胞の発現及び成長が阻害される、請求項7に記載の癌の予防又は処置のための医薬組成物。
  9. 活性型Cdc42関連キナーゼ(ACK1)の活性が阻害されることにより、癌細胞の発現及び成長が阻害される、請求項7に記載の癌の予防又は処置のための医薬組成物。
  10. 癌が、非小細胞肺癌、神経芽細胞腫、炎症性骨髄線維芽細胞腫瘍、横紋筋肉腫、筋線維芽細胞腫、乳癌、胃癌、肺癌、黒色腫、大細胞型B細胞性リンパ腫、全身性組織球症、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍又は食道扁平上皮癌である、請求項7に記載の癌の予防又は処置のための医薬組成物。
  11. 請求項1に記載のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含む、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)の阻害剤。
  12. 請求項1に記載のN2,N4-ビス(4-(ピペラジン-1-イル)フェニル)ピリミジン-2,4-ジアミン誘導体又は薬学的に許容されるその塩を有効成分として含む、活性型cdc42関連キナーゼ(ACK1)の阻害剤。
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