JP2015080974A - 電線余長収容ケース、該電線余長収容ケースを備えたスライドシート用のワイヤハーネス配索装置および該配索装置の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】長方形状の迂回部と、該迂回部の一方側長辺の全長に沿うと共に更に長さ方向の一端側を延在させた直線部とを組み合わせて、全体形状をJ形状とした本体と蓋とからなり、前記本体はJ形状の筒体で前記直線部の長さ方向に延在する端面を開口し、該開口を囲む長さ方向の一端をヒンジ部を介して前記蓋の一端に連結し、該ヒンジ部を支点として片開きで前記開口を開閉し、かつ、該ヒンジ部と反対側の蓋と本体の直線部の先端とに互いに係止するロック部を設け、更に、前記迂回部の他方側長辺の先端にワイヤハーネスの引出口を設けると共に、前記蓋の全長に沿ってワイヤハーネスの引出口を設け、前記引出口を通して内部に迂回させて挿通するワイヤハーネスを、他のワイヤハーネスと接続する組付作業時に、前記蓋をあけて傾斜させた時に内部のワイヤハーネスを蓋と共に引き出せる構成としている。
【選択図】図5
Description
この場合、図8(A)〜(C)に示すように、スライドシート100のシート101の底部側面等に、電線余長収容ケース105を固定している。該電線余長収容ケース105はU字状の迂回部105aと、該迂回部105aの一端より延在し、連続したワイヤハーネス引出口105bを設けたレール部105cとを備えたJ字形状としている。前記迂回部105a内でのワイヤハーネス110の迂回量をスライドシートの前後移動に追従させて変化させ、ワイヤハーネス引出口105bからワイヤハーネス110に結合したスライダ111を引き出し、該スライダ111からフロア側に延在させるワイヤハーネス110をフロアF側に設置したハーネスレール108内に引き込んでいる。
図9に示すように、ワイヤハーネス110をスライドシート100とフロアFとの間に組み付ける作業は、スライドシート100のシート101の前端を持ち挙げて上方傾斜させ、シート101の底面に対する作業が行える姿勢としている。この状態で、シート101の底面に電線余長収容ケース105を固定し、該電線余長収容ケース105のワイヤハーネス引出口から引き出すワイヤハーネス110をフロアF側へ延ばし、其の先端に接続したコネクタC3をフロアに配索するフロアハーネス115のコネクタC4と接続して組みつけている。
フロア側に電線余長収容ケースを固定し、該電線余長収容ケース内からシート側へワイヤハーネスを引き出してシートに固定する場合も同様で、シートを傾斜させて組みつける際には、スライドシートとフロアの距離が長くなるため、ワイヤハーネスの長さを組みつけに必要な長さにしておく必要がある。
前記本体は略J形状の筒体で前記直線部の長さ方向に延在する端面を開口し、該開口を囲む長さ方向の一端に設けるヒンジ部を介して前記蓋の一端に連結し、該蓋は前記ヒンジ部を支点として片開きで前記開口を開閉し、かつ、該ヒンジ部と反対側の蓋の先端と本体の直線部の先端とに互いに係止するロック部を設け、更に、前記迂回部の他方側長辺の先端にワイヤハーネスの引出口を設けると共に、前記蓋の全長に沿ってワイヤハーネスの引出口を設けており、
前記引出口を通して内部に迂回させて挿通しているワイヤハーネスの接続時に、前記蓋をあけて傾斜させ内部のワイヤハーネスを該蓋の引出口から引き出して外部配線長さを長くできる構成としていることを特徴とする電線余長収容ケースを提供している。
さらに、電線余長収容ケースの本体は深底の筒体で、蓋で開閉される開口面積が少ないため、従来の浅底で開口が大きな電線余長収容ケースと比較して強度がある。従って、電線余長収容ケースをフロア側に設置した場合にフロア上から重量の大きな床置き荷物や足踏みによる衝撃荷重が負荷されても、損傷が生ずるのを防止できる。
また、略J形状とした電線余長収容ケースの迂回部は隅部にアールを設けた直方形状としているが、アールを大きくして短辺側が円弧状となる長円形状としてもよい。
前記電線余長収容ケースおよびスライダに貫通するワイヤハーネスに前記四角筒状のキャタピラ型の外装材で外装した場合、電線余長収容ケースの高さは外装材の高さに相当させ、かつ、前記スライダは断面四角形状の角筒とすると、外装材をガタツキなく通すことができる。
前記電線余長収容ケース内に挿通するワイヤハーネスの一端側を一方の前記引出口から引き出して前記スライドシート内に配線するシートハーネスとコネクタ接続しているスライドシート用のワイヤハーネス配索装置を提供している。
前記電線余長収容ケースをスライドシートのシート側に固定する場合は、フロア側のフロアハーネスの幹線から分岐した枝線を前記電線余長収容ケースに通しておき、該電線余長収容ケースをシートに固定して、該電線余長収容ケースから引き出すワイヤハーネスをシートハーネスとコネクタ接続している。
あるいは、電線余長収容ケースに配線しているワイヤハーネスをフロアハーネスの枝線と分割しておき、シートに電線余長収容ケースを固定した後に、該電線余長収容ケースからワイヤハーネスをフロア側に引き出して、フロアハーネスと接続してもよい。
前記電線余長収容ケースをフロア側に固定する場合は、フロア側のフロアハーネスの幹線から分岐した枝線を前記電線余長収容ケースに通しておき、フロア側に固定した前記電線余長収容ケースからワイヤハーネスをシート側へ引き出してシートハーネスと接続している。
前記スライドシートのシートの前端を上昇させて傾斜させ、シートの底面に位置するシートハーネスとフロア側に配索しているフロアハーネスの枝線からなるワイヤハーネスの接続作業を可能な状態とし、
該状態で前記電線余長収容ケースの蓋を片開きして傾斜させ、該蓋に設けた引出口の先端からワイヤハーネスを、該電線余長収容ケース内を迂回させずに外方へ引き出してシートとフロア間の配線長さを大とし、
その後、前記スライドシートのシートの前端を下方させて水平状態に戻すと共に、該シートの動作で前記蓋が閉じて、該蓋と前記本体とに設けたロック部同士が互いにロック結合し、外部に引き出した前記ワイヤハーネスを前記電線余長収容ケース内に戻しているスライドシートのワイヤハーネス配索装置の形成方法を提供している。
あるいは、フロアハーネスの枝線を前記電線余長収容ケースに通し、該電線余長収容ケースの前記蓋を上端面に配置してフロアに固定しておき、該蓋を上向きに傾斜させて片開きし、該蓋に設けた引出口の先端側の上端からワイヤハーネスを迂回させずに上方のシート側に向けて上向きに引き出し、該ワイヤハーネスの上端に接続したコネクタをシートハーネスのコネクタと接続し、その後、前記シートの前端を下方させて水平状態に戻している。
その結果、ワイヤハーネスを短くでき、電線余長収容ケースは大型化せず、かつ、過度な長さのワイヤハーネスが周辺機器と接触するのを防止できると共に、ワイヤハーネスの必要スペースを減少できる。
図1乃至図5に本発明の第1実施形態を示す。
図1に示すように、自動車に搭載するスライドシート1のシート2の底壁側面に電線余長収容ケース10を図2に示すように、縦向きに固定し、ケースをシート設置タイプとしている。該電線余長収容ケース10は略長方形状の迂回部11に直線部12を連続させて全体を略J形状としている。該電線余長収容ケース10内にワイヤハーネス20を挿通し、スライドシート1の前後移動に応じて、迂回部11内でのワイヤハーネス20の迂回長さと直線部12の挿通長さとを変えて、ワイヤハーネス20をスライドシート1の移動に追従させている。
図2に示すように、前記ワイヤハーネス20のシート側の端末20aは電線余長収容ケース10の迂回部11の一端に設けたシート側の引出口10aより引き出し、該引き出し位置に取り付けたバンドクランプ28をシート2に設けた係止穴に挿入係止して位置決め保持している。かつ、引き出したワイヤハーネスの先端に接続したコネクタC1をスライドシート1内に配線しているシートハーネス23のコネクタC2を嵌合接続している。
ワイヤハーネス20を外装材40で外装した状態で、前記電線余長収容ケース10内で本体10−Aの前後面の内面に沿ってスライドし、安定姿勢で保持されると共にガタツキ無くスライドできるようにしている。
前記深底の本体10ーAはJ字形状の前後両側壁10eと10f、該前後両側壁の上端縁および側端縁を繋ぐ迂回部11の上面10gおよび側面10h、10i、直線部12の上面10jおよび先端側面10kを備え、下面は前記開口13としている。前記迂回部11の上面10gからシート固定用のブラケット部10uを突設している。
前記開口13を開閉する蓋10ーBは図4(C)に示すように、直線部12の全長の長さを有する平板形状とし、その全長にわたってスライダ22を引き出す引出口10bを設けている。該蓋10−Bの一端を前記薄肉ヒンジ10−Hを介して本体10−Aに連続させ、他端にロック爪10mを設け、本体10−Aに設けたロック枠10nに挿入係止してロック結合できるものとしている。
まず、図5(A)に示すように、フロアハーネス25の幹線から分岐した枝線のワイヤハーネス20を電線余長収容ケース10の本体10−Aの内部に、蓋10−Bにスライダ22を通して挿通している。電線余長収容ケース10内でワイヤハーネス20は迂回部11でU字状に迂回させ、該迂回部11の一端の引出口10aからワイヤハーネス20の端末側を引き出している。
電線余長収容ケース10をシート2に固定した状態で、ワイヤハーネス20の端末に接続したコネクタC1をシートハーネス23のコネクタC2と嵌合接続し、ワイヤハーネス20の一端側を電線余長収容ケース10の引出口10aの近傍に位置決め保持する。
第2実施形態は、図6に示すように、電線余長収容ケース10をフロア側に固定したフロア設置タイプとしている。電線余長収容ケース10の構成は第一実施形態と同様としているが、迂回部11を下側、直線部12を上側に配置し、本体10−Aの上端に開口13を設け、該開口13を開閉する蓋10−Bを本体10−Aの上面に配置し、第一実施形態と上下逆転して使用している。
2 シート
10 電線余長収容ケース
10−A 本体
10−B 蓋
10−H ヒンジ部
10a、10b ワイヤハーネスの引出口
11 迂回部
12 直線部
13 開口
20 ワイヤハーネス
23 シートハーネス
25 フロアハーネス幹線
50 フロアパネル
51 車室床材
Claims (4)
- 長方形状の迂回部と、該迂回部の一方側長辺の全長に沿うと共に更に長さ方向の一端側を延在させた直線部とを組み合わせて、全体形状を略J形状とした本体と蓋とからなり、 前記本体は略J形状の筒体で前記直線部の長さ方向に延在する端面を開口し、該開口を囲む長さ方向の一端に設けるヒンジ部を介して前記蓋の一端に連結し、該蓋は前記ヒンジ部を支点として片開きで前記開口を開閉し、かつ、該ヒンジ部と反対側の蓋の先端と本体の直線部の先端とに互いに係止するロック部を設け、更に、前記迂回部の他方側長辺の先端にワイヤハーネスの引出口を設けると共に、前記蓋の全長に沿ってワイヤハーネスの引出口を設けており、
前記引出口を通して内部に迂回させて挿通しているワイヤハーネスの接続時に、前記蓋をあけて傾斜させ内部のワイヤハーネスを該蓋の引出口から引き出して外部配線長さを長くできる構成としていることを特徴とする電線余長収容ケース。 - 請求項1に記載の電線余長収容ケースを、車両に搭載されるスライドシートのシートの底面側に固定し、あるいは車両のフロア側に固定し、
前記電線余長収容ケース内に挿通するワイヤハーネスの一端側を一方の前記引出口から引き出して前記スライドシート内に配線するシートハーネスとコネクタ接続しているスライドシート用のワイヤハーネス配索装置。 - 請求項2に記載のスライドシート用のワイヤハーネス配索装置の形成方法であり、
前記スライドシートのシートの前端を上昇させて傾斜させ、シートの底面に位置するシートハーネスとフロア側に配索しているフロアハーネスの枝線からなるワイヤハーネスの接続作業を可能な状態とし、
該状態で前記電線余長収容ケースの蓋を片開きして傾斜させ、該蓋に設けた引出口の先端からワイヤハーネスを、該電線余長収容ケース内を迂回させずに外方へ引き出してシートとフロア間の配線長さを大とし、
その後、前記スライドシートのシートの前端を下方させて水平状態に戻すと共に、該シートの動作で前記蓋が閉じて、該蓋と前記本体とに設けたロック部同士が互いにロック結合し、外部に引き出した前記ワイヤハーネスを前記電線余長収容ケース内に戻しているスライドシートのワイヤハーネス配索装置の形成方法。 - 前記フロアハーネスの枝線を前記電線余長収容ケース内に挿通しておき、該電線余長収容ケースの蓋を下向きに開いて内部からワイヤハーネスを下方へ引き出した状態で、前記電線余長収容ケースを前記傾斜させたシートの底面に固定すると共に、該電線余長収容ケースの他端から引き出したワイヤハーネスをシートハーネスと接続し、その後、シートを元の水平状態に戻し、
あるいは、フロアハーネスの枝線を前記電線余長収容ケースに通し、該電線余長収容ケースの前記蓋を上端面に配置してフロアに固定しておき、該蓋を上向きに傾斜させて片開きし、該蓋に設けた引出口の先端側の上端からワイヤハーネスを迂回させずに上方のシート側に向けて上向きに引き出し、該ワイヤハーネスの上端に接続したコネクタをシートハーネスのコネクタと接続し、その後、前記シートの前端を下方させて水平状態に戻す請求項3に記載のスライドシートのワイヤハーネス配索装置の形成方法。
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