JP2015055582A - 回路基板検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成の複雑化と検査信号の劣化を回避しつつ導体パターン間の絶縁検査と電子部品の部品検査を行いかつ電子部品の劣化も回避する。
【解決手段】プローブピン21のすべてを第1検査部4から切り離したり任意のプローブピン21を第1検査部4に接続したりするスキャナ3と、1つの導体パターン群GPを構成させる電子部品に接続された導体パターンPに接触するプローブピン21に配線を介して直接接続されている第2検査部5と、第1検査部4等に電圧V1を供給する電源部8と、電圧V1と電気的に絶縁された電圧V2を第2検査部5に供給するフローティング電源部9と、スキャナ3を構成する切替スイッチのオン・オフ状態を切り替え制御するタイミングにおいて、第2検査部5を制御して、配線を介して第2検査部5と接続されているすべてのプローブピン21に予め規定された電圧値の直流定電圧を第2検査部5から供給させる制御部6とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、導体パターンが形成されると共に導体パターンに接続された電子部品が内蔵された回路基板に対して所定の電気的検査を実行する回路基板検査装置に関するものである。
この種の回路基板検査装置として、本願出願人は下記特許文献1に開示された回路基板検査装置を既に提案している。この回路基板検査装置では、制御部が、導体パターンデータおよび電子部品接続データに基づいて電子部品を介して連鎖的に接続されている全ての導体パターンを1つの導体パターン群として特定すると共に、導体パターン群が複数存在するときに1つの導体パターン群におけるいずれかの導体パターンと他の1つの導体パターン群におけるいずれかの導体パターンとの間に検査用信号を供給させる第1処理を実行し、検査部が、第1処理の実行時において、検査用信号の供給に伴って1つの導体パターン群の導体パターンと他の1つの導体パターン群の導体パターンとの間に生じる物理量に基づいて各導体パターン群の間の絶縁状態を検査する。
したがって、この回路基板検査装置によれば、1つの導体パターン群に含まれている導体パターンおよび電子部品は基本的には同電位に維持されるため、回路基板に実装されている電子部品を損傷させることなく絶縁されているべき導体パターンの間の絶縁状態を確実に検査することが可能になっている。また、この回路基板検査装置では、回路基板に実装されている電子部品の例えば抵抗値を算出し、この算出した抵抗値に基づいて電子部品の良否検査(部品検査)を実施することも可能となっている。
また、外部の測定器から別の動作波形などを回路基板の電子部品(IC(集積回路))に与えて、例えば、簡易的なファンクションテストを実施可能にするための構成として、下記特許文献2に従来の技術として開示されている構成、すなわち、外部入出力端子と、各アームに取り付けられているプローブピンをスキャナボード側若しくは外部入出力端子側のいずれかに切り替えるスイッチとを備える構成も知られている。
ところが、上記した従来の回路基板検査装置には、以下のような改善すべき課題が存在している。すなわち、この回路基板検査装置を用いて、導体パターンの間の絶縁状態の検査と共に、上記のファンクションテストのような電子部品についての部品検査を実施するためには、上記の特許文献2に開示されているようなスイッチを設けて、絶縁状態の検査を行う際にはプローブピンをスキャナボード側に切り替え、部品検査を行う際にはプローブピンを外部入出力端子側に切り替える構成にする必要がある、このため、このように構成した場合には、スイッチを追加する分だけ装置構成が複雑になると共に、部品検査のための検査信号がスイッチを経由する際に劣化(信号の減衰やノイズの混入)するおそれがあるという課題が存在しており、この課題の改善が求められていた。
そこで、本願出願人は、この課題を改善すべく特願2012−200248において、装置構成の複雑化と検査信号の劣化を回避しつつ導体パターン間の絶縁検査と電子部品の部品検査を行い得る回路基板検査装置を提案している。この回路基板検査装置では、回路基板に内蔵されている電子部品の検査を実行する第2検査部を、この第2検査部にフローティング電源部から作動用電圧を供給し、かつ第2検査部との間でのデータや信号のやり取りをアイソレータを介して実行する構成にすることで、絶縁検査を実行する第1検査部に対してフローティング構造としている。これにより、この回路基板検査装置では、第1検査部からの信号を切り替えてフィクスチャの任意のプローブピンに供給したり第1検査部をすべてのプローブピンから切り離したりするスキャナと、プローブピンとを配線で常時接続としつつ、第2検査部を構成する検査装置およびプローブピンについても配線で常時接続として、第1検査部側のスキャナと、第2検査部側の検査装置とをスイッチで切り替えなくてもよい構造としている。
特許第4532570号公報(第3−6頁、第1図) 特開平6−331699号公報(第2頁、第3図)
ところで、本願出願人は、特願2012−200248において提案した上記の回路基板検査装置について継続して検討を行った。その結果、配線を介してプローブピンに常時接続されるスキャナを構成するスイッチ素子として、メカニカルリレーやフォトモスリレーを使用したときには生じないが、アナログスイッチ(特に高耐圧アナログスイッチ)を使用したときには、スパイク状のノイズに起因する課題が存在していることを見出した。具体的には、このアナログスイッチがFET(電界効果トランジスタ)で構成されるため、ゲート端子に供給する制御信号の立ち上がり時および立ち下がり時においてスパイク状のノイズがソース端子側やドレイン端子側に寄生容量を介して漏れ出すという現象が生じ、このノイズが、配線およびプローブピンを介して回路基板に内蔵されている電子部品(特にICなどの耐圧の低い電子部品)に供給されて、場合によっては電子部品を劣化させるおそれがあるという改善すべき課題の存在を見出した。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、装置構成の複雑化と検査信号の劣化を回避しつつ導体パターン間の絶縁検査と電子部品の部品検査を行い得ると共に、電子部品の劣化についても回避し得る回路基板検査装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の回路基板検査装置は、複数の導体パターンが形成されると共に当該複数の導体パターンのうちのいずれかの導体パターンに接続された電子部品が内蔵された回路基板を検査する回路基板検査装置であって、前記複数の導体パターンに接触させられる複数のプローブピンが立設されたフィクスチャと、一対の接続端子を有し当該一対の接続端子に接続された検査対象部位間の絶縁状態を検査する第1検査部と、複数の切替スイッチを有して構成されると共に、配線を介して前記複数のプローブピンおよび前記一対の接続端子と接続された状態で前記フィクスチャと前記第1検査部との間に配設されて、前記切替スイッチのオン・オフ状態が制御されることにより、前記複数のプローブピンすべてを前記一対の接続端子から切り離す分離状態および前記複数のプローブピンのうちの任意のプローブピンを前記一対の接続端子に接続する接続状態のいずれかの状態に移行するスキャナと、前記電子部品を介して連鎖的に接続されている全ての前記導体パターンを1つの導体パターン群としたときに、1つの当該導体パターン群を構成させる前記電子部品に接続されている前記導体パターンに接触する前記プローブピンに配線を介して直接的に接続されて、当該電子部品に対する部品検査を実行する第2検査部と、前記第1検査部、前記スキャナおよび前記第2検査部に対する制御を実行する制御部と、前記第1検査部、前記スキャナおよび前記制御部に第1作動用電圧を供給する電源部と、前記第1作動用電圧と電気的に絶縁された第2作動用電圧を前記第2検査部に供給するフローティング電源部とを備え、前記制御部は、前記スキャナに対する制御を実行して、1つの前記導体パターン群におけるいずれかの前記導体パターン、他の1つの前記導体パターン群におけるいずれかの前記導体パターン、および前記導体パターン群を構成しない前記導体パターンのうちのいずれか2つを前記検査対象部位として前記一対の接続端子に接続させると共に前記第1検査部に対する制御を実行して当該検査対象部位間の絶縁状態を検査させる絶縁検査処理と、前記スキャナに対する制御を実行して当該スキャナを前記分離状態に移行させると共に前記第2検査部に対する制御を実行して前記部品検査を実行させる部品検査処理とを実行すると共に、前記スキャナに対する制御を実行して前記切替スイッチの前記オン・オフ状態を切り替え制御するタイミングにおいて、前記第2検査部を制御して、前記配線を介して前記第2検査部と接続されているすべての前記プローブピンに予め規定された電圧値の直流定電圧を当該第2検査部から供給させる。
また、請求項2記載の回路基板検査装置は、請求項1記載の回路基板検査装置において、前記制御部は、前記絶縁検査処理の実行時において、前記検査対象部位としての1つの前記導体パターン群を構成する前記各導体パターンが互いに同電位になるように前記スキャナに対する制御を実行する。
請求項1記載の回路基板検査装置では、導体パターン群に配線を介して接続されている第2検査部はフローティング電源部から電圧が供給されて作動する。したがって、この回路基板検査装置によれば、第2検査部が配線を介してプローブピンに接続されている状態で、制御部が絶縁検査処理を実行したとしても、第2検査部の基準電位および電圧と、制御部側の電源部の基準電位および電圧とが相互に電気的に分離されているため、第2検査部と制御部などの電源部側の回路との間での電流の回り込みを防止することができ、これにより、第2検査部の損傷を回避することができる。また、この回路基板検査装置によれば、第2検査部とフィクスチャのプローブピンとの間は配線を介して直接的に接続したままの状態でよいため、絶縁検査の際に第2検査部とフィクスチャのプローブピンとの間を分離するためのスイッチを不要にでき、これによって装置構成の複雑化を回避することができると共に、第2検査部から回路基板に内蔵されている電子部品への検査信号についてもその劣化を回避して供給することができる。
また、この回路基板検査装置では、制御部が、スキャナに対する制御を実行して切替スイッチのオン・オフ状態を切り替え制御するタイミングにおいて、第2検査部を制御して、配線を介して第2検査部と接続されているすべてのプローブピンに予め規定された電圧値の直流定電圧を第2検査部から供給させる。したがって、この回路基板検査装置によれば、スキャナを構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するためにゲート端子に供給する制御信号の立ち上がり時および立ち下がり時のうちの少なくとも一方の時において、直流定電圧の供給によって各導体パターン間のインピーダンスを低い値に規定できるため、任意の一対の導体パターン間に発生するノイズ電圧の電圧値を低い値に抑制できる結果、第2検査部に直接的に接続されている電子部品の劣化を回避することができる。
また、請求項3記載の回路基板検査装置では、制御部が、絶縁検査処理の実行時において、検査対象部位としての1つの導体パターン群を構成する各導体パターンが互いに同電位になるようにスキャナを制御する。したがって、この回路基板検査装置によれば、同じ導体パターン群内における各導体パターンの間の電位差によって同じ導体パターン群内において漏れ電流が生じて、それによって電子部品が損傷するという事態の発生を確実に防止することができる。
回路基板検査装置1の構成を示す構成図である。
以下、回路基板検査装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、回路基板検査装置1の構成について説明する。図1に示す回路基板検査装置1は、フィクスチャ(ピンボード)2、スキャナ3、第1検査部4、第2検査部5、制御部6、記憶部7、電源部8、フローティング電源部9およびアイソレータ10を備えて、回路基板51に対して所定の電気的検査を実行可能に構成されている。
検査対象である回路基板51は、内部に電子部品が内蔵された部品内蔵型の回路基板であり、図1に示すように、一例として、複数の導体パターンP1〜P16(以下、特に区別しないときには、「導体パターンP」ともいう)が形成されていると共に、電子部品としての抵抗R1,R2,R3,R4、コンデンサC1,C2,C3、および集積回路IC1,IC2が内部に内蔵されている。なお、内蔵されている電子部品に接続されている導体パターンP1〜P15は、不図示のビア(またはスルーホール)などを介して回路基板51の表面(本例では一例として上面)と電子部品が配設されている回路基板51の内部との間に亘って形成されている。また、導体パターンP16は、一例として、回路基板51の表面に形成されている。また、集積回路IC1は、所定の周波数特性を有するフィルタ素子であり、集積回路IC2は、一例として、入力ピン(例えば、導体パターンP11,P12,P9に接続されているピン)に入力される論理で示される値に応じた電圧を出力ピン(例えば、導体パターンP8に接続されているピン)から出力するD/A変換器であるものとする。
また、この回路基板51には、複数の電子部品が表面に後付けで実装される。この例では一例として、図1において破線で示すように、導体パターンP15と導体パターンP16との間にコンデンサC11が実装されると共に、導体パターンP13と導体パターンP16との間に抵抗R11が実装される。したがって、回路基板検査装置1による回路基板51の検査時には、導体パターン16は、いずれの電子部品とも接続されていない状態にある。
フィクスチャ2は、複数(m本)のプローブピン21を備えて構成されている。フィクスチャ2は、不図示の載置台の上面に載置されている回路基板51の上方において、不図示の支持機構によって回路基板51に対して接離動自在な状態に支持されている。また、複数のプローブピン21は、フィクスチャ2の載置台側の面(本例では下面)における接触する導体パターンの接触部位(接触ポイント)に対応する位置に立設されている。本例では、接触部位は、各導体パターンに対して1つずつ規定されている。このため、プローブピン21は、一例としてm(=16)本立設されている。この構成により、フィクスチャ2は、各プローブピン21が対応する接触部位に接触する状態(プロ−ビング状態)まで移動されたときには、載置台との間で回路基板51を挟み込んで保持する。
スキャナ3は、複数の切替スイッチを有して構成されて、図1に示すように、フィクスチャ2と第1検査部4との間に配設されている。また、スキャナ3は、複数(m本)のプローブピン21と配線(本数はm本)を介して接続されると共に、第1検査部4の後述する一対の接続端子4a,4bと配線(2本の配線)を介して接続されている。また、スキャナ3は、制御部6によって複数の切替スイッチのオン・オフ状態が制御されることにより、複数のプローブピン21のすべてを第1検査部4の一対の接続端子4a,4bから切り離す分離状態、および複数のプローブピン21のうちの任意のプローブピン21を第1検査部4の一対の接続端子4a,4bのうちの任意の一方の接続端子に接続すると共に、この一方の接続端子に接続されたプローブピン21を除く他のプローブピン21のうちの任意のプローブピン21を一対の接続端子4a,4bのうちの他方の接続端子に接続する接続状態のいずれかの状態に移行することが可能になっている。また、各切替スイッチには、FET(電界効果トランジスタ)で構成されたアナログスイッチ(特に高耐圧アナログスイッチ)が使用されている。
第1検査部4は、一対の接続端子4a,4bを有し、この一対の接続端子4a,4bに接続された検査対象部位間の絶縁状態を検査する。一例として、第1検査部4は、一対の接続端子4a,4bと共に、絶縁抵抗計および処理部(いずれも図示せず)を備えている。この構成により、処理部が制御部6によって制御されることで絶縁抵抗計を作動させて、一対の接続端子4a,4bに接続された検査対象部位間の絶縁抵抗を測定し、この測定した絶縁抵抗の抵抗値と予め規定された基準抵抗値とを比較することにより、検査対象部位間の絶縁状態を検査して(例えば、算出した抵抗値が基準抵抗値以上のときには絶縁状態は良好であり、基準抵抗値未満のときには絶縁状態は不良であるというようにして検査して)、この検査結果を示す結果データD1を制御部6に出力する。
第2検査部5は、内蔵されている電子部品(本例では、抵抗R1,R2,R3,R4、コンデンサC1,C2,C3、および集積回路IC1,IC2)のうちの部品検査を実行する電子部品に接続されている導体パターンに接触する各プローブピン21にn本の配線を介して接続されて、これらの電子部品に対する部品検査を実行する。本例では、部品検査を実行する電子部品は一例として集積回路IC1,IC2の2つであるため、この部品検査を実行する電子部品の個数に対応して、第2検査部5は、フィルタ素子である集積回路IC1の周波数特性を測定して検査するための検査装置A(例えば、周波数特性測定器)と、D/A変換器である集積回路IC2を動作させて検査するための検査装置B(例えば、集積回路IC2を作動させるためのデジタルデータを複数ビット出力可能な信号出力装置、および集積回路IC2の出力電圧を測定する電圧測定器)の2つの検査装置を備え、各集積回路IC1,IC2に接続されている導体パターン(この例では、9本の導体パターンP1,P2,P3,P8〜P13)に接触する9本のプローブピン21に9本の配線(n=9)を介して接続されている。
この場合、検査装置Aは、検査対象とする集積回路IC1に接続されている導体パターンP1,P2,P3に接触する3本のプローブピン21に、n(本例では9)本の配線のうちの3本の配線を介して接続されている。また、検査装置Bは、検査対象とする集積回路IC2に接続されている導体パターンP8〜P13に接触する6本のプローブピン21に、n本の配線のうちの他の6本の配線を介して接続されている。また、各検査装置A,Bは互いに電気的に分離されている。
また、第2検査部5は、電源部8から出力される電圧(第1作動用電圧)V1に基づいて作動するスキャナ3、第1検査部4、制御部6および記憶部7とは異なり、フローティング電源部9から供給される電圧(電圧V1側から電気的に絶縁された電圧)を作動用電圧として作動する。具体的には、第2検査部5の検査装置Aは、フローティング電源部9から電源端子5aに供給される電圧V2(電圧V1側の後述の基準電位G1および電圧V1から電気的に絶縁された後述の基準電位G2を基準として生成される第2作動用電圧)を作動用電圧として作動する。一方、第2検査部5の他の1つの検査装置Bは、フローティング電源部9から電源端子5bに供給される電圧V3(電圧V1側の基準電位G1および電圧V1から電気的に絶縁され、かつ基準電位G2および電圧V2からも電気的に絶縁された後述の基準電位G3を基準として生成される電圧)を作動用電圧として作動する。
また、第2検査部5の検査装置Aは、制御部6によって制御されて作動して(制御部6から出力される制御信号Saに基づいて動作して)、集積回路IC1を検査するための検査信号を生成して集積回路IC1に出力することにより、集積回路IC1に対する検査を実行する。また、検査装置Aは、制御部6によって制御されて作動して、集積回路IC1に対する検査の結果を示す結果データDaを制御部6に出力する。また、検査装置Aは、制御部6によって制御されて作動して、集積回路IC1に接続されている導体パターンP1,P2,P3に接触する3本のプローブピン21に予め規定された直流定電圧を出力する。具体的には、検査装置Aは、導体パターンP2に接触するプローブピン21に基準電位G2と同電位の直流定電圧を出力し、導体パターンP1,3に接触する2本のプローブピン21に基準電位G2以上電圧V2未満の電圧範囲内から予め任意に規定された電圧値(集積回路IC1の最大定格電圧よりも低い電圧値)の直流定電圧を出力する。
同様にして、第2検査部5の他の1つの検査装置Bも、制御部6によって制御されて作動して(制御部6から出力される制御信号Sbに基づいて動作して)、集積回路IC2を検査するための検査信号を生成して集積回路IC2に出力することにより、集積回路IC2に対する検査を実行する。また、検査装置Bは、制御部6によって制御されて作動して、集積回路IC2に対する検査の結果を示す結果データDbを制御部6に出力する。また、検査装置Bは、制御部6によって制御されて作動して、集積回路IC2に接続されている導体パターンP8〜P13に接触する6本のプローブピン21に直流定電圧を出力する。具体的には、検査装置Bは、導体パターンP13に接触するプローブピン21に基準電位G3と同電位の直流定電圧を出力し、導体パターンP8〜P12に接触する5本のプローブピン21に基準電位G3以上電圧V3未満の電圧範囲内から予め任意に規定された電圧値(集積回路IC2の最大定格電圧よりも低い電圧値)の直流定電圧を出力する。
なお、検査装置Aと制御部6との間の制御信号Saおよび結果データDaのやり取り、および検査装置Bと制御部6との間の制御信号Sbおよび結果データDbのやり取りは、アイソレータ10を介して行われる。
さらに、第2検査部5の検査装置A,Bが検査する集積回路IC1,IC2は、後述するように、互いに電気的に絶縁されている異なる導体パターン群GP1,GP2(以下、区別しないときには、「導体パターン群GP」ともいう。)にそれぞれ含まれている。
このようにして、各検査装置A,Bが第2検査部5の内部において互いに電気的に分離され、かつ検査装置Aにフローティング電源部9から供給される電圧V2およびその基準電位G2と、検査装置Bにフローティング電源部9から供給される電圧V3およびその基準電位G3とが互いに電気的に絶縁(分離)され、検査装置A,Bが共にアイソレータ10を介して制御部6と電気的に絶縁され、かつ検査装置A,Bが配線を介して直接接続されている集積回路IC1,IC2に接続されている各導体パターン群GP1,GP2同士が電気的に絶縁されている構成のため、第2検査部5(本例では各検査装置A,B)は、常にフローティング状態になっている。
制御部6は、コンピュータなどを備えて構成されて、上記したように、第1検査部4、スキャナ3および第2検査部5に対する制御を実行して、定電圧供給処理、絶縁検査処理および部品検査処理を実行する。
記憶部7は、ROMやRAMなどの半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive )などを備えて構成されて、制御部6のための動作プログラムを記憶すると共に、制御部6が第1検査部4および第2検査部5から取得した結果データD1,Da,Dbを記憶する。また、記憶部7には、回路基板51に関するデータ、すなわち、各導体パターンP1〜P16に接触するプローブピン21を特定可能なデータ、各導体パターンP1〜P16に接続される各電子部品(抵抗R1,R2,R3,R4、コンデンサC1,C2,C3、および集積回路IC1,IC2)を特定可能なデータ、および部品検査を実行する電子部品(抵抗R1,R2、コンデンサC2および集積回路IC1,IC2)を特定可能なデータが予め記憶されている。
電源部8は、スキャナ3、第1検査部4、制御部6および記憶部7を作動させるための電圧V1(基準電位G1を基準とする電圧)を生成して出力する。フローティング電源部9は、一例として、独立した2つの2次巻線を有するトランスを用いて構成された絶縁型DC/DCコンバータで構成されて、各2次巻線に誘起される交流電圧を電気的に分離された2つの整流平滑回路で直流電圧としての電圧V2,V3にそれぞれ変換して出力する。この構成により、フローティング電源部9は、電圧V1およびこの電圧V1の基準電位G1から電気的に絶縁された基準電位G2を基準とする電圧V2を生成して出力すると共に、電圧V1および基準電位G1、並びに電圧V2および基準電位G2の双方から電気的に絶縁された基準電位G3を基準とする電圧V3を生成して出力する。アイソレータ10は、制御部6と第2検査部5との間に配設されて、制御部6から出力される制御信号Sa,Sbを入力すると共に電気的に絶縁して第2検査部5に出力する。また、アイソレータ10は、第2検査部5から出力される結果データDa,Dbを入力すると共に電気的に絶縁して制御部6に出力する。
次に、回路基板検査装置1の動作について、図面を参照して説明する。なお、回路基板51は、不図示の載置台上に載置されて、この載置台とフィクスチャ2との間で挟み込まれている(保持されている)ものとする。
この状態において、回路基板検査装置1では、制御部6が、まず、回路基板51に対する絶縁検査処理を実行する。この絶縁検査処理では、制御部6は、最初に、アイソレータ10を介して第2検査部5に制御信号Sa,Sbを出力することによって第2検査部5を制御して、第2検査部5の各検査装置A,Bを停止状態(部品検査のための信号がプローブピン21に出力されない状態)に移行させる。
次いで、制御部6は、記憶部7に記憶されている回路基板51に関するデータに基づいて、回路基板51に内蔵されている上記の電子部品を介して連鎖的に接続されている全ての導体パターンPを1つの導体パターン群GPとして特定する。回路基板51では、図1に示すように、導体パターンP1〜P4が、電子部品としての抵抗R1、コンデンサC1および集積回路IC1を介して連鎖的に接続されている。また、導体パターンP5〜P15が、電子部品としての抵抗R2,R3,R4、コンデンサC2,C3および集積回路IC2を介して連鎖的に接続されている。このため、制御部6は、導体パターンP1〜P4を1つの導体パターン群GP1として特定し、導体パターンP5〜P15を他の1つの導体パターン群GP2として特定する。なお、導体パターンP16には電子部品(回路基板51に予め内蔵されている電子部品)が接続されていない。このため、導体パターンP16は、導体パターン群GPを構成しない導体パターンとして存在している。
続いて、制御部6は、1つの導体パターン群GPにおけるいずれかの導体パターンP、他の1つの導体パターン群GPにおけるいずれかの導体パターンP、および導体パターン群GPを構成しない導体パターンPのうちのいずれか2つを検査対象部位として、各検査対象部位間の絶縁状態を検査する(本例では、1つの導体パターン群GP1と他の導体パターン群GP2との間の絶縁状態、導体パターン群GP1と導体パターン群を構成しない導体パターンP16との間の絶縁状態、および導体パターン群GP2と導体パターンP16との間の絶縁状態を検査する)。
具体的には、制御部6は、導体パターン群GP1と導体パターン群GP2との間の絶縁状態の検査に際しては、スキャナ3に対する制御を実行して、導体パターン群GP1におけるいずれかの導体パターンPに接触するプローブピン21(本例では、導体パターン群GP1におけるすべての導体パターンP1〜P4に接触するすべてのプローブピン21)をスキャナ3を介して第1検査部4の一対の接続端子4a,4bのうちのいずれか一方(例えば、接続端子4a)に検査対象部位として接続し(つまり、導体パターン群GP1におけるすべての導体パターンP1〜P4を同電位にし)、かつ他の導体パターン群GP2におけるいずれかの導体パターンPに接触するプローブピン21(本例では、導体パターン群GP2におけるすべての導体パターンP5〜P15に接触するすべてのプローブピン21)をスキャナ3を介して第1検査部4の一対の接続端子4a,4bのうちの他方(例えば、接続端子4b)に検査対象部位として接続する(つまり、導体パターン群GP2におけるすべての導体パターンP5〜P15を同電位にする)。
次いで、このスキャナ3に対する制御を実行する際に、制御部6は、アイソレータ10を介して第2検査部5に制御信号Sa,Sbを出力することによって定電圧供給処理を実行して、スキャナ3を構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するタイミングにおいて、n本の配線を介して第2検査部5(具体的には、検査装置A,B)と接続されているすべてのプローブピン21にこの第2検査部5(検査装置A,B)から上記した直流定電圧が供給されるように第2検査部5(検査装置A,B)を制御する。また、制御部6は、n本の配線を介して第2検査部5からプローブピン21に直流定電圧が供給されている状態において、スキャナ3に対する制御が完了したとき(スキャナ3を構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御し終えたとき)には、アイソレータ10を介して第2検査部5に制御信号Sa,Sbを出力することによって第2検査部5を制御して、第2検査部5の各検査装置A,Bを停止状態に移行させる(上記した直流定電圧の供給を停止させる)。
スキャナ3を構成する切替スイッチはFETで構成されていることから、切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するためにゲート端子に供給する制御信号の立ち上がり時および立ち下がり時のうちの少なくとも一方の時において、スパイク状のノイズ(具体的には、スパイク状の電流)がソース端子側やドレイン端子側に寄生容量を介して漏れ出すという現象が生じる。しかしながら、スパイク状のノイズ電圧によって劣化が生じ易い集積回路IC1,IC2に接続されている導体パターンP1〜P3,P8〜P13には、第2検査部5から直流定電圧が供給されて、これらの導体パターンP1〜P3,P8〜P13の電位が不定となる状態のときと比較して、各導体パターンP1〜P3,P8〜P13間のインピーダンスが低い値に規定されている。これにより、各導体パターンP1〜P3,P8〜P13のうちの任意の一対の導体パターン間に電流がスパイク状に流れたとしても、この電流が流れることによってこの一対の導体パターン間に発生するノイズ電圧の電圧値が低い値に抑制されることから、集積回路IC1,IC2の劣化が回避されている。
次いで、制御部6は、第1検査部4に対する制御を実行して、検査対象部位間(導体パターン群GP1と導体パターン群GP2との間)の絶縁状態を検査させる。
また、制御部6は、導体パターン群GP1と導体パターンP16との間の絶縁状態の検査に際しては、スキャナ3に対する制御を実行して、導体パターン群GP1におけるいずれかの導体パターンPに接触するプローブピン21(本例では、導体パターン群GP1におけるすべての導体パターンP1〜P4に接触するすべてのプローブピン21)をスキャナ3を介して第1検査部4の一対の接続端子4a,4bのうちのいずれか一方(例えば、接続端子4a)に検査対象部位として接続し(導体パターンP1〜P4を同電位にし)、かつ導体パターンP16に接触するプローブピン21をスキャナ3を介して第1検査部4の一対の接続端子4a,4bのうちの他方(例えば、接続端子4b)に検査対象部位として接続する。
この場合にも、制御部6は、上記した導体パターン群GP1と導体パターン群GP2との間の絶縁状態を検査するときと同様にして、定電圧供給処理を実行して、スキャナ3を構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するタイミングにおいて、第2検査部5と接続されているすべてのプローブピン21にこの第2検査部5から上記した直流定電圧が供給されるように第2検査部5を制御する。また、制御部6は、第2検査部5からプローブピン21に直流定電圧が供給されている状態において、スキャナ3に対する制御が完了したとき(スキャナ3を構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御し終えたとき)には、第2検査部5を制御して、第2検査部5を停止状態に移行させる(上記した直流定電圧の供給を停止させる)。
これにより、切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するためにゲート端子に供給する制御信号の立ち上がり時および立ち下がり時のうちの少なくとも一方の時において、直流定電圧の供給によって各導体パターンP1〜P3,P8〜P13間のインピーダンスが低い値に規定されていることから、任意の一対の導体パターン間に発生するノイズ電圧の電圧値は低い値に抑制されて、集積回路IC1,IC2の劣化が回避されている。
次いで、制御部6は、第1検査部4に対する制御を実行して、検査対象部位間(導体パターン群GP1と導体パターンP16との間)の絶縁状態を検査させる。
また、制御部6は、導体パターン群GP2と導体パターンP16との間の絶縁状態の検査に際しては、スキャナ3に対する制御を実行して、導体パターン群GP2におけるいずれかの導体パターンPに接触するプローブピン21(本例では、導体パターン群GP2におけるすべての導体パターンP5〜P15に接触するすべてのプローブピン21)をスキャナ3を介して第1検査部4の一対の接続端子4a,4bのうちのいずれか一方(例えば、接続端子4a)に検査対象部位として接続し(導体パターンP5〜P15を同電位にし)、かつ導体パターンP16に接触するプローブピン21をスキャナ3を介して第1検査部4の一対の接続端子4a,4bのうちの他方(例えば、接続端子4b)に検査対象部位として接続する。
この場合にも、制御部6は、上記した導体パターン群GP1と導体パターン群GP2との間の絶縁状態を検査するときと同様にして、定電圧供給処理を実行して、スキャナ3を構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するタイミングにおいて、第2検査部5と接続されているすべてのプローブピン21にこの第2検査部5から上記した直流定電圧が供給されるように第2検査部5を制御する。また、制御部6は、第2検査部5からプローブピン21に直流定電圧が供給されている状態において、スキャナ3に対する制御が完了したとき(スキャナ3を構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御し終えたとき)には、第2検査部5を制御して、第2検査部5を停止状態に移行させる(上記した直流定電圧の供給を停止させる)。
これにより、切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するためにゲート端子に供給する制御信号の立ち上がり時および立ち下がり時のうちの少なくとも一方の時において、直流定電圧の供給によって各導体パターンP1〜P3,P8〜P13間のインピーダンスが低い値に規定されていることから、任意の一対の導体パターン間に発生するノイズ電圧の電圧値は低い値に抑制されて、集積回路IC1,IC2の劣化が回避されている。
次いで、制御部6は、第1検査部4に対する制御を実行して、検査対象部位間(導体パターン群GP2と導体パターンP16との間)の絶縁状態を検査させる。
この第1検査部4による絶縁状態の検査中において、第1検査部4の一対の接続端子4a,4bから出力される絶縁抵抗計の検査用電圧(一般的に、数百ボルトのような高電圧)が、スキャナ3およびフィクスチャ2のプローブピン21を介して、導体パターン群GP1と他の導体パターン群GP2との間、導体パターン群GP1と導体パターン群を構成しない導体パターンP16との間、および導体パターン群GP2と導体パターンP16との間に、第2検査部5がn本の配線を介してフィクスチャ2のプローブピン21に接続されている状態のままで順次印加される。
これにより、導体パターン群GP1と他の導体パターン群GP2との間への検査用電圧の印加の際には、このn本の配線のうちの3本の配線を介して導体パターン群GP1を構成する導体パターンP1〜P3に接触しているプローブピン21に接続されている検査装置Aと、このn本の配線のうちの他の6本の配線を介して導体パターン群GP2を構成する導体パターンP8〜P13に接触しているプローブピン21に接続されている検査装置Bとの間にも、高電圧の検査用電圧が印加される。しかしながら、上記したように、検査装置A,Bは、それぞれの基準電位G2,G3が互いに電気的に分離され、かつそれぞれの作動用電圧である電圧V2,V3も互いに電気的に分離され、さらに制御部6との間もアイソレータ10によって電気的に分離されているため、検査用電圧の印加時における検査装置Aから検査装置B(または、検査装置Bから検査装置A)への電流の回り込み、検査装置Aから制御部6などの電源部8側の回路(または、制御部6などの電源部8側の回路から検査装置A)への電流の回り込み、および検査装置Bから制御部6などの電源部8側の回路(または、制御部6などの電源部8側の回路から検査装置B)への電流の回り込みが防止されている。これにより、検査装置Aおよび検査装置Bの損傷が回避されている。
また、導体パターン群GP1と導体パターンP16との間への検査用電圧の印加の際には、3本の配線を介して導体パターン群GP1を構成する導体パターンP1〜P3に接触しているプローブピン21に接続されている検査装置Aと、導体パターンP16との間に、高電圧の検査用電圧が印加される。しかしながら、上記したように、検査装置Aは、基準電位G2が電源部8側の基準電位G1と電気的に分離され、かつ作動用電圧である電圧V2も電源部8側の電圧V1と電気的に分離され、さらに制御部6との間もアイソレータ10によって電気的に分離されているため、検査用電圧の印加時における検査装置Aから制御部6などの電源部8側の回路(または、制御部6などの電源部8側の回路から検査装置A)への電流の回り込みが防止されている。これにより、検査装置Aの損傷が回避されている。
また、導体パターン群GP2と導体パターンP16との間への検査用電圧の印加の際においても、6本の配線を介して導体パターン群GP2を構成する導体パターンP8〜P13に接触しているプローブピン21に接続されている検査装置Bと、導体パターンP16との間に、高電圧の検査用電圧が印加されるが、基準電位G3が基準電位G1と電気的に分離され、かつ電圧V3も電圧V1と電気的に分離され、さらに制御部6との間もアイソレータ10によって電気的に分離されているため、上記した検査装置Aを使用した検査のときと同様にして、検査装置Bの損傷が回避されている。
最後に、制御部6は、第1検査部4に対する制御を実行して、検査対象部位間の絶縁状態についての検査結果を示す結果データD1を出力させると共に、この結果データD1を取得して記憶部7に記憶させる。これにより、絶縁検査処理が完了する。
次に、制御部6は、回路基板51に内蔵されている電子部品(本例では、集積回路IC1,IC2)を検査する部品検査処理を実行する。この部品検査処理では、制御部6は、まず、スキャナ3に対する制御を実行して、複数のプローブピン21に接続されているm(本例では16)本の配線のすべてを第1検査部4の一対の接続端子4a,4bの双方から切り離すことで、スキャナ3を分離状態に移行させる。
この場合にも、制御部6は、上記した導体パターン群GP1と導体パターン群GP2との間の絶縁状態を検査するときに実行するスキャナ3に対する制御のときと同様にして、定電圧供給処理を実行して、スキャナ3を構成するすべての切替スイッチをオフ状態に制御するタイミングにおいて、第2検査部5と接続されているすべてのプローブピン21にこの第2検査部5から上記した直流定電圧が供給されるように第2検査部5を制御する。また、制御部6は、第2検査部5からプローブピン21に直流定電圧が供給されている状態において、スキャナ3に対する制御が完了したとき(スキャナ3を構成する切替スイッチをオフ状態に制御し終えたとき)には、第2検査部5を制御して、第2検査部5を停止状態に移行させる(上記した直流定電圧の供給を停止させる)。
これにより、切替スイッチをオン状態からオフ状態に制御するためにゲート端子に供給する制御信号の立ち上がり時(または立ち下がり時)において、直流定電圧の供給によって各導体パターンP1〜P3,P8〜P13間のインピーダンスが低い値に規定されていることから、任意の一対の導体パターン間に発生するノイズ電圧の電圧値は低い値に抑制されて、集積回路IC1,IC2の劣化が回避されている。
次いで、制御部6は、アイソレータ10を介して第2検査部5の検査装置Aに制御信号Saを出力することによって検査装置Aを制御して、集積回路IC1(フィルタ素子)に対する部品検査を実行させる。この場合、検査装置Aは、3本の配線およびこれらの配線に接続されているプローブピン21を介して直接的(切替スイッチが介在しないことを意味する)に接続されている集積回路IC1に対して周波数特性を測定するための信号を供給すると共に、そのときに集積回路IC1から出力される信号を測定することにより、集積回路IC1の周波数特性を測定する。また、第2検査部5は、測定した周波数特性が予め規定された基準範囲内に含まれているか否かに基づいて集積回路IC1を検査する(例えば、測定した周波数特性が基準範囲内に含まれているときには良品であり、基準範囲から外れているときには不良品であるというように検査する)。
続いて、制御部6は、アイソレータ10を介して第2検査部5の検査装置Bに制御信号Sbを出力することによって検査装置Bを制御して、集積回路IC2(D/A変換器)に対する部品検査を実行させる。この場合、検査装置Bは、6本の配線およびこれらの配線に接続されているプローブピン21を介して直接的(切替スイッチが介在しないことを意味する)に接続されている集積回路IC2に対して、信号出力装置が集積回路IC2の入力ピンにデジタルデータを複数パターン出力し、電圧測定器が各パターン時に集積回路IC2の出力ピンから出力される出力電圧を測定すると共に、各パターンに対応して予め規定された基準範囲内にこの出力電圧が含まれているか否かに基づいて集積回路IC2を検査する(例えば、出力電圧の電圧値が基準範囲内に含まれているときには良品であり、基準範囲から外れているときには不良品であるというように検査する)。
最後に、制御部6は、第2検査部5に対する制御を実行して、検査装置Aによる集積回路IC1の検査結果を示す結果データDaと、検査装置Bによる集積回路IC2の検査結果を示す結果データDbとを出力させると共に、これらの結果データDa,Dbを取得して記憶部7に記憶させる。これにより、部品検査処理が完了し、回路基板51に対するすべての検査処理が完了する。なお、制御部6は、回路基板検査装置1が不図示の出力部を備えているときには、記憶部7から各結果データD1,Da,Dbを読み出して、出力部に出力する。これにより、出力部が表示装置で構成されているときには、各結果データD1,Da,Dbが表示装置の画面上に表示される。また、出力部が外部インターフェース回路で構成されているときには、外部インターフェース回路を介して回路基板検査装置1と接続されている外部装置に各結果データD1,Da,Dbが出力される。
このように、この回路基板検査装置1では、1つの導体パターン群GP1を構成させる集積回路IC1に接続されている導体パターンP1〜P3に接触するプローブピン21に配線を介して直接的に接続されて、この集積回路IC1に対する部品検査を実行する検査装置A、および他の1つの導体パターン群GP2を構成させる集積回路IC2に接続されている導体パターンP8〜P13に接触するプローブピン21に配線を介して直接的に接続されて、この集積回路IC2に対する部品検査を実行する検査装置Bを有する第2検査部5と、制御部6側の電源部8に対して電気的に絶縁された状態に構成されて第2検査部5の検査装置A,Bに作動用の電圧V2,V3を供給するフローティング電源部9とを備え、制御部6が、スキャナ3および第1検査部4に対する制御を実行して、導体パターン群GP1と他の導体パターン群GP2との間、導体パターン群GP1と導体パターン群を構成しない導体パターンP16との間、および導体パターン群GP2と導体パターンP16との間の絶縁状態の検査を第1検査部4に実行させる絶縁検査処理と、スキャナ3に対する制御を実行してスキャナ3を分離状態に移行させると共に第2検査部5に対する制御を実行して回路基板51に内蔵されている集積回路IC1,IC2について部品検査を実行させる部品検査処理とを実行する。
したがって、この回路基板検査装置1によれば、第2検査部5の各検査装置A,Bが配線を介してプローブピン21に接続されている状態で、制御部6が絶縁検査処理を実行したとしても、導体パターン群GP1に配線を介して接続されている検査装置Aの基準電位G2および電圧V2、導体パターン群GP2に配線を介して接続されている検査装置Bの基準電位G3および電圧V3、並びに制御部6側の電源部8の基準電位G1および電圧V1が相互に電気的に分離されているため、検査装置Aから検査装置B(または、検査装置Bから検査装置A)への電流の回り込み、検査装置Aから制御部6などの電源部8側の回路(または、制御部6などの電源部8側の回路から検査装置A)への電流の回り込み、および検査装置Bから制御部6などの電源部8側の回路(または、制御部6などの電源部8側の回路から検査装置B)への電流の回り込みを防止することができ、これにより、第2検査部5(本例では、検査装置Aおよび検査装置B)の損傷を回避することができる。
また、第2検査部5(本例では、検査装置Aおよび検査装置B)とフィクスチャ2のプローブピン21との間は配線を介して直接的に接続したままの状態でよいため、絶縁検査の際に第2検査部5とフィクスチャ2のプローブピン21との間を分離するためのスイッチを不要にでき、これによって装置構成の複雑化を回避することができると共に、第2検査部5から回路基板51に内蔵されている電子部品(この例では集積回路IC1,IC2)への検査信号についてもその劣化を回避して供給することができる。
また、この回路基板検査装置1では、制御部6が、スキャナ3に対する制御を実行して切替スイッチ(FETで構成されている)のオン・オフ状態を切り替え制御するタイミング(オン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するタイミング)において、第2検査部5を制御して、配線を介して第2検査部5と接続されているすべてのプローブピン21に予め規定された電圧値の直流定電圧を第2検査部5から供給させる定電圧供給処理を実行する。したがって、この回路基板検査装置1によれば、スキャナ3を構成する切替スイッチをオン状態およびオフ状態のうちのいずれか一方の状態から他方の状態に切り替え制御するためにゲート端子に供給する制御信号の立ち上がり時および立ち下がり時のうちの少なくとも一方の時において、直流定電圧の供給によって各導体パターンP1〜P3,P8〜P13間のインピーダンスを低い値に規定できるため、任意の一対の導体パターン間に発生するノイズ電圧の電圧値を低い値に抑制できる結果、集積回路IC1,IC2の劣化を回避することができる。
また、この回路基板検査装置1では、制御部6が、絶縁検査処理の実行時において、検査対象部位としての1つの導体パターン群GPを構成する各導体パターンPが互いに同電位になるように、本例では、導体パターン群GP1を構成する導体パターンP1〜P4が互いに同電位になり、また導体パターン群GP2を構成する導体パターンP5〜P15が互いに同電位になるように スキャナ3を制御する。したがって、この回路基板検査装置1によれば、同じ導体パターン群GP内における各導体パターンPの間の電位差によって同じ導体パターン群GP内において漏れ電流(電流の回り込み)が生じて、それによって電子部品が損傷するという事態の発生を確実に防止することができる。
なお、導体パターンPを連鎖的に接続させる電子部品によっては、同じ導体パターン群GP内における各導体パターンPの間に殆ど電位差が生じない場合がある。このため、このような導体パターン群GPにおいては、導体パターン群GPを構成するすべての導体パターンPを同電位にする必要が無いことから、1つの導体パターン群GPを構成するいずれかの導体パターンPを検査対象部位として第1検査部4に接続する構成を採用することもできる。
1 回路基板検査装置
2 フィクスチャ
3 スキャナ
4 第1検査部
5 第2検査部
6 制御部
8 電源部
9 フローティング電源部
21 プローブピン
51 回路基板
C1〜C3 コンデンサ
GP1,GP2 導体パターン群
IC1,IC2 集積回路
P1〜P16 導体パターン
R1〜R4 抵抗

Claims (2)

  1. 複数の導体パターンが形成されると共に当該複数の導体パターンのうちのいずれかの導体パターンに接続された電子部品が内蔵された回路基板を検査する回路基板検査装置であって、
    前記複数の導体パターンに接触させられる複数のプローブピンが立設されたフィクスチャと、
    一対の接続端子を有し当該一対の接続端子に接続された検査対象部位間の絶縁状態を検査する第1検査部と、
    複数の切替スイッチを有して構成されると共に、配線を介して前記複数のプローブピンおよび前記一対の接続端子と接続された状態で前記フィクスチャと前記第1検査部との間に配設されて、前記切替スイッチのオン・オフ状態が制御されることにより、前記複数のプローブピンすべてを前記一対の接続端子から切り離す分離状態および前記複数のプローブピンのうちの任意のプローブピンを前記一対の接続端子に接続する接続状態のいずれかの状態に移行するスキャナと、
    前記電子部品を介して連鎖的に接続されている全ての前記導体パターンを1つの導体パターン群としたときに、1つの当該導体パターン群を構成させる前記電子部品に接続されている前記導体パターンに接触する前記プローブピンに配線を介して直接的に接続されて、当該電子部品に対する部品検査を実行する第2検査部と、
    前記第1検査部、前記スキャナおよび前記第2検査部に対する制御を実行する制御部と、
    前記第1検査部、前記スキャナおよび前記制御部に第1作動用電圧を供給する電源部と、
    前記第1作動用電圧と電気的に絶縁された第2作動用電圧を前記第2検査部に供給するフローティング電源部とを備え、
    前記制御部は、前記スキャナに対する制御を実行して、1つの前記導体パターン群におけるいずれかの前記導体パターン、他の1つの前記導体パターン群におけるいずれかの前記導体パターン、および前記導体パターン群を構成しない前記導体パターンのうちのいずれか2つを前記検査対象部位として前記一対の接続端子に接続させると共に前記第1検査部に対する制御を実行して当該検査対象部位間の絶縁状態を検査させる絶縁検査処理と、前記スキャナに対する制御を実行して当該スキャナを前記分離状態に移行させると共に前記第2検査部に対する制御を実行して前記部品検査を実行させる部品検査処理とを実行すると共に、前記スキャナに対する制御を実行して前記切替スイッチの前記オン・オフ状態を切り替え制御するタイミングにおいて、前記第2検査部を制御して、前記配線を介して前記第2検査部と接続されているすべての前記プローブピンに予め規定された電圧値の直流定電圧を当該第2検査部から供給させる回路基板検査装置。
  2. 前記制御部は、前記絶縁検査処理の実行時において、前記検査対象部位としての1つの前記導体パターン群を構成する前記各導体パターンが互いに同電位になるように前記スキャナに対する制御を実行する請求項1記載の回路基板検査装置。
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