JP2013546175A5 - - Google Patents
Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013546175A5 JP2013546175A5 JP2013535009A JP2013535009A JP2013546175A5 JP 2013546175 A5 JP2013546175 A5 JP 2013546175A5 JP 2013535009 A JP2013535009 A JP 2013535009A JP 2013535009 A JP2013535009 A JP 2013535009A JP 2013546175 A5 JP2013546175 A5 JP 2013546175A5
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- type layer
- layer
- thermoelectric device
- type
- thermoelectric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Description
(関連出願データ)
本願は、35U.S.C.119(e)の規定により、2010年10月18日出願の米国仮特許出願番号61/394,293に基づく優先権を主張し、この仮出願の内容を参照することにより援用する。
本願は、35U.S.C.119(e)の規定により、2010年10月18日出願の米国仮特許出願番号61/394,293に基づく優先権を主張し、この仮出願の内容を参照することにより援用する。
本発明は、熱電材料に関し、特に熱電材料を組み込んだ装置に関する。
熱エネルギーは発電に広く利用されている。しかし、現行の手法による熱エネルギーの電気エネルギーへの変換効率は低く、約30〜40パーセントである。そのため、熱エネルギーの多くが無駄に周辺環境に流出する。世界の年間発電量において、約15テラワットの電力が周辺環境に失われていると推定される。
熱電材料は、現行以上に発電を行うために熱を捕獲することが可能である。熱電効率は性能指数ZTで数値化される。
高いZT値を示す熱電材料は、熱電効率が高い。妥当なZT値を有する熱電材料の製造は、困難で費用がかかることが多い。例えば、カルコゲン化ビスマスは、ZT値が0.7〜1.0で優れた熱電特性を有している。このような材料をナノ構造化させ、Bi2Te3層とBi2Se3層を交互に形成した超格子構造を生成し、許容可能な導電性を有し、かつ、熱伝導性が低い材料を得ることができる。しかし、このような材料の製造は時間と費用がかかることがある。
さらに、製造条件や他の材料許容度を考えると、多くの熱電材料は、種々の集熱及び発電装置に容易に組み込むことができない。
一側面において、いくつかの実施形態により、既存の熱電材料の1以上の問題点を克服又は軽減できる熱電装置について説明する。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置は、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。いくつかの実施形態において、p型層のカーボンナノパーティクルはpドープされている。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置は、複数のn型層に結合されて複数のpn接合を形成する複数のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、少なくとも1層のp型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、少なくとも1層のn型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のp型層は、さらに、カーボンナノパーティクルが配置されたポリマーマトリックスを有する。いくつかの実施形態において、n型層は、さらに、nドープカーボンナノパーティクルが配置されたポリマーマトリックスを有する。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のp型層とn型層とは積層構成である。
本願の熱電装置のいくつかの実施形態において、pドープ及びnドープのカーボンナノチューブを含むカーボンナノパーティクルを、1以上の無機半導体ナノパーティクルで置換することができる。いくつかの実施形態において、無機半導体ナノパーティクルは、IV族材料、II/VI族材料、III/V族材料、あるいは、これらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、無機半導体ナノパーティクルは、量子ドット及び/又はナノワイヤを含む。いくつかの実施形態において、無機半導体ナノパーティクルの寸法は、本願のカーボンナノパーティクルのいずれとも一致する。
他の側面において、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとを備える光熱装置について説明する。熱電コンポーネントは、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備える。p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントは、複数のn型層に結合されて複数のpn接合を形成する複数のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備える。
いくつかの実施形態において、光熱装置は、さらに、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとの間に配置されたストークスシフト層を備える。いくつかの実施形態において、ストークスシフト層は、熱電コンポーネントの隣接面に伝達する熱エネルギーを生成することが可能な1以上のストークスシフト化学種を有する。いくつかの実施形態において、ストークスシフト化学種は、光起電コンポーネントを通過する電磁放射線を吸収する。
さらに、いくつかの実施形態において、1以上のストークスシフト化学種より放出される放射線は、光起電コンポーネントにより吸収される。
他の側面において、熱電装置の製造方法について説明する。いくつかの実施形態において、熱電装置の製造方法は、複数のカーボンナノパーティクルを有する少なくとも1層のp型層を設け、複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する少なくとも1層のn型層を設け、p型層とn型層との間に絶縁層を配置し、p型層とn型層とを結合してpn接合を形成する。いくつかの実施形態において、複数のp型層及びn型層を設け、互いに結合して、複数のpn接合を形成する。いくつかの実施形態において、(複数の)p型層と(複数の)n型層との間に(複数の)絶縁層を配置する。さらに、熱電装置の製造方法のいくつかの実施形態において、p型層とn型層とは積層構成である。
他の側面において、光熱装置の製造方法について説明する。いくつかの実施形態において、光熱装置の製造方法は、光起電コンポーネントを設け、熱電コンポーネントを設け、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとを結合する。熱電コンポーネントは、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントは、上述のように、複数のn型層に結合された複数のpn接合を形成する複数のp型層を備える。
いくつかの実施形態において、光熱装置の製造方法は、さらに、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとの間にストークスシフト層を配置する。
他の側面において、電磁エネルギーの電気エネルギーへの変換方法について説明する。いくつかの実施形態において、電磁エネルギーの電気エネルギーへの変換方法は、光起電コンポーネントと、光起電コンポーネントに結合された熱電コンポーネントとを備える装置を設ける。熱電コンポーネントは、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。また、変換方法は、光起電コンポーネントにより電磁放射線を吸収して光電流を生成し、熱電コンポーネントの一面を加熱して熱電コンポーネント全体に電圧を誘導する。
いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントの一面を加熱する工程では、光起電コンポーネントで発生した熱を熱電コンポーネントの一面に移動させる。また、いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントの一面を加熱する工程では、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとの間にストークスシフト層を設け、電磁放射線をストークスシフト層により吸収して熱及び電磁放射線を生成し、生成した熱を熱電コンポーネントの一面に移動させる。いくつかの実施形態において、ストークスシフト層により生成した電磁放射線を光起電コンポーネントに伝達して、光電流の生成を行う。
これらの実施形態及び他の実施形態について、以下により詳細に説明する。
本願の実施形態は、以下の詳細な説明、例、図面を参照することにより、より容易に理解できる。なお、ここで説明する構成要素、装置、方法は、詳細な説明、例、図面に示される具体的な実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は、本発明の原理を例示するものにすぎない。本発明の主旨を逸脱することなく多数の変更や修正を行うことは、当該分野の技術者にとって容易に明らかであろう。
また、ここに開示する数値範囲はすべて、それに含まれるすべてのサブ範囲を含むものとする。例えば、「1.0〜10.0」という範囲の記載がある場合、最小値1.0以上で始まり、最大値10.0以下で終わるサブ範囲、例えば、1.0〜5.3、4.7〜10.0、3.6〜7.9等、がすべて含まれるものとする。
いくつかの実施形態において、熱電装置について説明する。この熱電装置は、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。いくつかの実施形態において、p型層のカーボンナノパーティクルはpドープされている。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置は、複数のn型層に結合されて複数のpn接合を形成する複数のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、少なくとも1層のp型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、少なくとも1層のn型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。いくつかの実施形態において、pn接合部位においてp型層とn型層との間に金属接触部が設けられる。いくつかの実施形態において、例えば、金属接触部によりp型層がn型層に結合され、本願の熱電装置のpn接合を形成する。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のp型層は、さらに、カーボンナノパーティクルが配置されたポリマーマトリックスを有する。いくつかの実施形態において、n型層は、さらに、nドープカーボンナノパーティクルが配置されたポリマーマトリックスを有する。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のp型層とn型層とは積層構成である。
図1は、本願の一実施形態に係る熱電装置を広げた状態の側面図を示す。図1に示す熱電装置では、2層のp型層(1)が1層のn型層(2)に交互に結合されている。p型層(1)とn型層(2)を交互に結合することにより、熱電装置の表裏面にpn接合(4)を有するz型構成が得られる。p型層(1)とn型層(2)とを積層構成にする際に、p型層(1)とn型層(2)の境界面の間に絶縁層(3)を配置する。上述のように、図1に示す熱電装置は、装置の種々の構成要素の例示と理解を促すために広げた状態で示してある。なお、いくつかの実施形態においては、絶縁層(3)がp型層(1)とn型層(2)とに接触するように、熱電装置を広げた状態とはしない。
また、図1は、熱電装置の一面を熱源に露出することにより誘導される熱電装置内の電流の流れも示している。熱的に発生した電流を外部負荷部に印加するために、熱電装置に電気接触部(X)が設けられる。
図2は、本願の一実施形態に係る、p型層(201)とn型層(202)とが積層構成である熱電装置(200)を示す。p型層(201)とn型層(202)とは、積層構成における絶縁層(207)によって隔離されている。熱電装置(200)は、電気接触部(204、205)により外部負荷部に接続される。
ここで、本願の熱電装置の種々の実施形態に含むことができる構成要素について説明するが、本願の熱電装置は、複数のカーボンナノパーティクルを有する少なくとも1層のp型層を備えている。
いくつかの実施形態において、p型層のカーボンナノパーティクルは、フラーレン、カーボンナノチューブ、又は、それらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、フラーレンは、1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6,6)C61(PCBM)を含む。いくつかの実施形態において、カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ(SWNT)、多層カーボンナノチューブ(MWNT)、pドープ単層カーボンナノチューブ、pドープ多層カーボンナノチューブ、又は、それらの混合物を含む。
いくつかの実施形態において、pドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、pドープ多層カーボンナノチューブは、約0.1重量パーセント〜約30重量パーセントのホウ素を含む。いくつかの実施形態において、pドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、pドープ多層カーボンナノチューブは、約5重量パーセント〜約25重量パーセント、あるいは、約10重量パーセントから約20重量パーセントのホウ素を含む。いくつかの実施形態において、pドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、pドープ多層カーボンナノチューブは、約0.1重量パーセントのホウ素を含む。いくつかの実施形態において、pドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、pドープ多層カーボンナノチューブは、酸素を含む。
いくつかの実施形態において、p型ドーパントは、単層及び/又は多層カーボンナノチューブの格子に組み込まれる。いくつかの実施形態において、p型ドーパントは、単層及び/又は多層カーボンナノチューブの周辺環境により外部からカーボンナノチューブに与えられる。以下にさらに説明するように、いくつかの実施形態において、p型層のカーボンナノチューブは、ポリマーマトリックスに配置される。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、カーボンナノチューブの表面にpドーパントを与えることができる。ポリマーマトリックスがカーボンナノチューブの表面にpドーパントを与える場合のいくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスへの組み込み前のカーボンナノチューブはpドープされていない。あるいは、ポリマーマトリックスがカーボンナノチューブの表面にpドーパントを与える場合のいくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスへの組み込み前のカーボンナノチューブはpドーパントを有する。また、いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスに配置されたアルカリ金属等の化学種は、カーボンナノチューブのpドーパントとして機能することができる。
いくつかの実施形態において、p型層のカーボンナノパーティクルは、高いアスペクト比を有する。ここで言うアスペクト比とは、カーボンナノパーティクルの長さをカーボンナノパーティクルの直径又は幅で除算したものである。いくつかの実施形態において、p型層のカーボンナノパーティクルは、約1〜約106のアスペクト比を示す。いくつかの実施形態において、カーボンナノパーティクルは、約10〜約100,000のアスペクト比を示す。いくつかの実施形態において、カーボンナノパーティクルは、約10〜約10,000、又は、約5〜約1000のアスペクト比を有する。
いくつかの実施形態において、カーボンナノチューブを含むp型層のカーボンナノパーティクルの長さは、約1nm〜約5mm、又は、約10nm〜約1mmである。いくつかの実施形態において、カーボンナノパーティクルの長さは、約50nm〜約500μm、約100nm〜約100μm、又は、約500nm〜約10μmである。いくつかの実施形態において、カーボンナノパーティクルの長さは、約200μm〜約500μmである。
いくつかの実施形態において、p型層のカーボンナノパーティクルの直径は、約1nm〜約100nmである。いくつかの実施形態において、カーボンナノパーティクルの直径は、約10nm〜約80nm、又は、約20nm〜約60nmである。いくつかの実施形態において、カーボンナノパーティクルの直径は、約100nmより大きいか、約1nm未満である。
いくつかの実施形態において、カーボンナノチューブを含むp型層のカーボンナノパーティクルは、マット構成で設けられる。
いくつかの実施形態において、p型層は、本願のカーボンナノパーティクルのうちの1種以上を、約0.1重量パーセント〜約100重量パーセント含む。いくつかの実施形態において、p型層は、少なくとも約2重量パーセントのカーボンナノパーティクルを含む。いくつかの実施形態において、p型層は、少なくとも5重量パーセント又は少なくとも約10重量パーセントのカーボンナノパーティクルを含む。いくつかの実施形態において、p型層は、約2重量パーセント〜約50重量パーセントのカーボンナノパーティクルを含む。いくつかの実施形態において、p型層は、約5重量パーセント〜約30重量パーセントのカーボンナノパーティクルを含む。
いくつかの実施形態において、本願のp型層のカーボンナノパーティクル充填量は、この層の所望のゼーベック係数に応じて選択することができる。図3は、本願のいくつかの実施形態に係るp型層のポリフッ化ビニリデン(PVDF)マトリックスのSWNT充填量の関数としてのゼーベック係数を示す。図3に示すように、SWNT充填量が5重量パーセントから100重量パーセントで、p型層について一定範囲のゼーベック係数が得られる。
上述のように、いくつかの実施形態において、p型層は、さらに、カーボンナノパーティクルが配置されたポリマーマトリックスを有する。本発明の目的と矛盾しないポリマー材料であれば、いずれもポリマーマトリックスの生成に使用することができる。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、あるいは、これらの混合物又は共重合体を含むフッ素ポリマーを含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、あるいは、これらの混合物又は共重合体を含む。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、又は、これらの混合物又は共重合体等のポリオレフィンを含むが、これらに限定されるものではない。
いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、1以上の共役ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、共役ポリマーは、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチエフェン)(P3OT)、ポリチオフェン(PTh)を含むチオフェンを含む。
いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、1以上の半導体ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、半導体ポリマーは、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、それらの誘導体等、フェニレンビニレンを含む。いくつかの実施形態において、半導体ポリマーは、ポリフルオレン、ポリナフタレン、それらの誘導体を含むことも可能である。いくつかの実施形態において、半導体ポリマーは、ポリ(2−ビニルピリジン)(P2VP)、ポリアミド、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVCZ)、ポリピロール(PPy)、ポリアニリン(PAn)を含む。いくつかの実施形態において、半導体ポリマーは、ポリ[2,6−(4,4−ビス−(2−エチルヘキシル)−4H−シクロペンタ[2,1−b;3,4−b’]ジチオフェン)−alt−4,7―(2,1,3−ベンゾチアジアゾール)](PCPDTBT)を含む。
いくつかの実施形態において、p型層は、本発明の目的と矛盾しない所望の厚さであれば、いずれの厚さを有してもよい。いくつかの実施形態において、p型層の厚さは、少なくとも約10nm、又は、少なくとも約100nmである。いくつかの実施形態において、p型層の厚さは、少なくとも約500nm、又は、少なくとも約1μmである。いくつかの実施形態において、p型層の厚さは、少なくとも約5μm、又は、少なくとも約15μmである。いくつかの実施形態において、p型層の厚さは、約5nm〜約50μmである。いくつかの実施形態において、p型層の厚さは、約50nm〜約30μmである。いくつかの実施形態において、p型層の厚さは、約100nm〜約20μmである。いくつかの実施形態において、p型層の厚さは、約10nm〜約100nmである。
いくつかの実施形態において、p型層は、本発明の目的と矛盾しない所望の長さであれば、いずれの長さを有してもよい。いくつかの実施形態において、p型層の長さは、少なくとも約1μm、又は、少なくとも約10μmである。いくつかの実施形態において、p型層の長さは、少なくとも約100μm、又は、少なくとも約500μmである。いくつかの実施形態において、p型層の長さは、少なくとも約1mm、又は、少なくとも約10mmである。いくつかの実施形態において、p型層の長さは、約1μm〜約100mmである。いくつかの実施形態において、p型層の長さは、約10μm〜約500mmである。
いくつかの実施形態において、p型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約5μV/Kである。いくつかの実施形態において、p型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約10μV/Kである。いくつかの実施形態において、p型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約15μV/K、又は、少なくとも約20μV/Kである。いくつかの実施形態において、p型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約30μV/Kである。いくつかの実施形態において、p型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて約5μV/K〜約35μV/Kである。いくつかの実施形態において、p型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて約10μV/K〜約30μV/Kである。
上述のように、いくつかの実施形態において、p型層のゼーベック係数は、カーボンナノパーティクルの同定情報と充填量に応じて変えることができる。いくつかの実施形態において、例えば、p型層のゼーベック係数は、p型層の単層カーボンナノチューブ充填量に反比例する。
本願の熱電装置は、少なくとも1層のp型層に加えて、複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する少なくとも1層のn型層を備える。
いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノパーティクルは、フラーレン、カーボンナノチューブ、又は、それらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、フラーレンは、1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6,6)C61(PCBM)を含む。いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、又は、それらの混合物を含む。
いくつかの実施形態において、カーボンナノチューブを含むn型層のカーボンナノパーティクルは、マット構成で設けられる。
いくつかの実施形態において、nドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、nドープ多層カーボンナノチューブは、約0.1重量パーセント〜約30重量パーセントの窒素を含む。いくつかの実施形態において、nドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、nドープ多層カーボンナノチューブは、約5重量パーセント〜約25重量パーセント、あるいは、約10重量パーセントから約20重量パーセントの窒素を含む。いくつかの実施形態において、nドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、nドープ多層カーボンナノチューブは、約0.1重量パーセントの窒素を含む。いくつかの実施形態において、nドープ単層カーボンナノチューブ、及び/又は、nドープ多層カーボンナノチューブは、低酸素ナノチューブである。
いくつかの実施形態において、n型ドーパントは、単層及び/又は多層カーボンナノチューブの格子に組み込まれる。いくつかの実施形態において、n型ドーパントは、単層及び/又は多層カーボンナノチューブの周辺環境により外部からカーボンナノチューブに与えられる。以下にさらに説明するように、いくつかの実施形態において、n型層のカーボンナノチューブは、ポリマーマトリックスに配置される。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、カーボンナノチューブの表面にnドーパントを与えることができる。ポリマーマトリックスがカーボンナノチューブの表面にnドーパントを与える場合のいくつかの実施形態において、マトリックスへの組み込み前のカーボンナノチューブはnドープされていない。ポリマーマトリックスがカーボンナノチューブの表面にnドーパントを与える場合のいくつかの実施形態において、マトリックスへの組み込み前のカーボンナノチューブはnドープされている。
いくつかの実施形態において、n型層のnドープカーボンナノパーティクルは、高いアスペクト比を有する。いくつかの実施形態において、n型層のnドープカーボンナノパーティクルは、約1〜約106のアスペクト比を示す。いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノパーティクルは、約10〜約100,000のアスペクト比を示す。いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノパーティクルは、約10〜約10,000、又は、約5〜約1000のアスペクト比を有する。
いくつかの実施形態において、カーボンナノチューブを含むn型層のカーボンナノパーティクルの長さは、約1nm〜約5mm、又は、約10nm〜約1mmである。いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノパーティクルの長さは、約50nm〜約500μm、約100nm〜約100μm、又は、約500nm〜約10μmである。いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノパーティクルの長さは、約200μm〜約500μmである。
いくつかの実施形態において、n型層のカーボンナノパーティクルの直径は、約1nm〜約100nmである。いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノパーティクルの直径は、約10nm〜約80nm、又は、約20nm〜約60nmである。いくつかの実施形態において、nドープカーボンナノパーティクルの直径は、約100nmより大きいか、約1nm未満である。
いくつかの実施形態において、n型層は、本願のnドープカーボンナノパーティクルのうちの1種以上を、約0.1重量パーセント〜約100重量パーセント含む。いくつかの実施形態において、n型層は、少なくとも約2重量パーセントのnドープカーボンナノパーティクルを含む。いくつかの実施形態において、n型層は、少なくとも5重量パーセント又は少なくとも約10重量パーセントのnドープカーボンナノパーティクルを含む。いくつかの実施形態において、n型層は、約2重量パーセント〜約50重量パーセントのnドープカーボンナノパーティクルを含む。いくつかの実施形態において、n型層は、約5重量パーセント〜約30重量パーセントのnドープカーボンナノパーティクルを含む。p型層と同様に、いくつかの実施形態において、n型層のナノパーティクル充填量は、この層の所望のゼーベック係数に応じて決定することができる。
上述のように、いくつかの実施形態において、n型層は、nドープカーボンナノパーティクルが配置されたポリマーマトリックスをさらに有する。本発明の目的と矛盾しないポリマー材料であれば、いずれも、nドープカーボンナノパーティクルを受け入れるポリマーマトリックスの生成に使用することができる。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、あるいは、これらの混合物又は共重合体を含むフッ素ポリマーを含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、あるいは、これらの混合物又は共重合体を含む。いくつかの実施形態において、ポリマーマトリックスは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、又は、これらの混合物又は共重合体等のポリオレフィンを含むが、これらに限定されるものではない。
いくつかの実施形態において、n型層のポリマーマトリックスは、1以上の共役ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、共役ポリマーは、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチエフェン)(P3OT)、ポリチオフェン(PTh)を含むチオフェンを含む。
いくつかの実施形態において、n型層のポリマーマトリックスは、1以上の半導体ポリマーを含む。いくつかの実施形態において、半導体ポリマーは、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、それらの誘導体等、フェニレンビニレンを含む。いくつかの実施形態において、半導体ポリマーは、ポリフルオレン、ポリナフタレン、それらの誘導体を含むことも可能である。いくつかの実施形態において、半導体ポリマーは、ポリ(2−ビニルピリジン)(P2VP)、ポリアミド、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVCZ)、ポリピロール(PPy)、ポリアニリン(PAn)を含む。
いくつかの実施形態において、n型層は、本発明の目的と矛盾しない所望の厚さであれば、いずれの厚さを有してもよい。いくつかの実施形態において、n型層の厚さは、少なくとも約1nmである。いくつかの実施形態において、n型層の厚さは、少なくとも約10nm、又は、少なくとも約100nmである。いくつかの実施形態において、n型層の厚さは、少なくとも約500nm、又は、少なくとも約1μmである。いくつかの実施形態において、n型層の厚さは、少なくとも約5μm、又は、少なくとも約15μmである。いくつかの実施形態において、n型層の厚さは、約5nm〜約50μmである。いくつかの実施形態において、n型層の厚さは、約50nm〜約30μmである。いくつかの実施形態において、n型層の厚さは、約100nm〜約20μmである。
いくつかの実施形態において、n型層は、本発明の目的と矛盾しない所望の長さであれば、いずれの長さを有してもよい。いくつかの実施形態において、n型層の長さは、少なくとも約1μm、又は、少なくとも約10μmである。いくつかの実施形態において、n型層の長さは、少なくとも約100μm、又は、少なくとも約500μmである。いくつかの実施形態において、n型層の長さは、少なくとも約1mm、又は、少なくとも約10mmである。いくつかの実施形態において、n型層の長さは、約1μm〜約100mmである。いくつかの実施形態において、n型層の長さは、約10μm〜約500mmである。いくつかの実施形態において、n型層の長さは、隣接するp型層と同一又はほぼ同一の長さである。
いくつかの実施形態において、n型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約−5μV/Kである。いくつかの実施形態において、n型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約−10μV/Kである。いくつかの実施形態において、n型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約−15μV/K、又は、少なくとも約−20μV/Kである。いくつかの実施形態において、n型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約−30μV/Kである。いくつかの実施形態において、n型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて約−5μV/K〜約−35μV/Kである。いくつかの実施形態において、n型層のゼーベック係数は、290°Kの温度にて約−10μV/K〜約−30μV/Kである。
いくつかの実施形態において、n型層のゼーベック係数は、nドープカーボンナノパーティクルの同定情報と充填量に応じて変えることができる。いくつかの実施形態において、例えば、n型層のゼーベック係数は、n型層のカーボンナノチューブ充填量に反比例する。
本願の熱電装置のいくつかの実施形態において、pドープ及びnドープのカーボンナノチューブを含むカーボンナノパーティクルは、1以上の無機半導体ナノパーティクルで置換することができる。いくつかの実施形態において、無機半導体ナノパーティクルは、IV族材料、II/VI族材料、III/V族材料、あるいは、これらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、無機半導体ナノパーティクルは、量子ドット及び/又はナノワイヤを含む。いくつかの実施形態において、無機半導体ナノパーティクルには、本願のp層及びn層のそれぞれに使用するpドーパント又はnドーパントが設けられる。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置は、少なくとも1層のp型層と少なくとも1層のn型層との間に配置された絶縁層を備える。いくつかの実施形態において、絶縁層は電気絶縁性を有している。いくつかの実施形態において、絶縁層は電気絶縁性及び熱是絶縁性を有している。いくつかの実施形態において、熱電装置は、複数のp型層とn型層との間に配置された複数の絶縁層を備える。いくつかの実施形態において、絶縁層により、本願の熱電装置のp型層とn型層との積層構成配置が可能になる。
いくつかの実施形態において、絶縁層は1以上のポリマー材料を含む。本発明の目的と矛盾しないポリマー材料であれば、いずれも絶縁層の生成に使用することができる。いくつかの実施形態において、絶縁層は、ポリアクリル酸(PAA)、ポリメチルアクリレート(PMA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、あるいは、これらの混合物又は共重合体を含む。いくつかの実施形態において、絶縁層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、又は、これらの混合物又は共重合体等のポリオレフィンを含むが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、絶縁層はPVDFを含む。
絶縁層は、本発明の目的と矛盾しない所望の厚さであれば、いずれの厚さを有してもよい。いくつかの実施形態において、絶縁層の厚さは、少なくとも約50nmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の厚さは、少なくとも約75nm、又は、少なくとも約100nmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の厚さは、少なくとも約500nm、又は、少なくとも約1μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の厚さは、少なくとも約5μm、又は、少なくとも約15μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の厚さは、約5nm〜約50μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の厚さは、約50nm〜約30μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の厚さは、約100nm〜約20μmである。
絶縁層は、本発明の目的と矛盾しない所望の長さであれば、いずれの長さを有してもよい。いくつかの実施形態において、絶縁層の長さは、絶縁層が挟まれるp型層及びn型層の長さとほぼ一致する。いくつかの実施形態において、絶縁層の長さは、少なくとも約1μm、又は、少なくとも約10μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の長さは、少なくとも約100μm、又は、少なくとも約500μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の長さは、少なくとも約1mm、又は、少なくとも約10μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の長さは、約1μm〜約100μmである。いくつかの実施形態において、絶縁層の長さは、約10μm〜約500mmである。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置は、複数のp型層と複数のn型層とを備える。いくつかの実施形態において、熱電装置は、本発明の目的に矛盾しない数であれば、いずれの数のp型層及びn型層を備えてもよい。いくつかの実施形態において、p型層とn型層とは交互に配置され、積層構成となり、絶縁層により隔離される。いくつかの実施形態において、熱電装置は、少なくとも3層のp型層と少なくとも3層のn型層とを備える。いくつかの実施形態において、熱電装置は、少なくとも5層のp型層と少なくとも5層のn型層とを備える。いくつかの実施形態において、熱電装置は、少なくとも10層のp型層と少なくとも10層のn型層とを備える。いくつかの実施形態において、熱電装置は、少なくとも15層のp型層と少なくとも15層のn型層とを備える。いくつかの実施形態において、熱電装置は、少なくとも100層のp型層と少なくとも100層のn型層とを備える。いくつかの実施形態において、熱電装置は、少なくとも1000層のp型層と少なくとも1000層のn型層とを備える。
いくつかの実施形態において、1層以上のp型層と1層以上のn型層を備える本願の熱電装置はファブリック状である。いくつかの実施形態において、ファブリックは可撓性があることから、様々な表面形状及び/又は形態を有する種々の基板に熱電装置を適用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、熱電装置は、曲面基板及び/又は非平面基板に適用される。
いくつかの実施形態において、本願の構成を有する熱電装置のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約25μV/Kである。いくつかの実施形態において、上述の熱電装置のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約30μV/K、又は、少なくとも約50μV/Kである。いくつかの実施形態において、上述の熱電装置のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約75μV/K、又は、少なくとも約100μV/Kである。いくつかの実施形態において、上述の熱電装置のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約150μV/K、又は、少なくとも約175μV/Kである。いくつかの実施形態において、上述の熱電装置のゼーベック係数は、290°Kの温度にて少なくとも約200μV/Kである。いくつかの実施形態において、上述の熱電装置ゼーベック係数は、290°Kの温度にて約25μV/K〜約250μV/Kである。いくつかの実施形態において、上述の熱電装置のゼーベック係数は、290°Kの温度にて約50μV/K〜約150μV/Kである。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は少なくとも0.5である。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は、少なくとも0.7又は少なくとも0.8である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は、少なくとも1又は少なくとも1.5である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は、約0.5〜約2、又は、約0.8〜約1.5である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は約1〜約1.3である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は約1〜10である。
いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は、少なくとも0.7又は少なくとも0.8である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は、少なくとも1又は少なくとも1.5である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は、約0.5〜約2、又は、約0.8〜約1.5である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は約1〜約1.3である。いくつかの実施形態において、本願の熱電装置のZT値は約1〜10である。
他の側面において、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとを備える光熱装置について説明する。熱電コンポーネントは、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備える。p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントは、複数のn型層に結合されて複数のpn接合を形成する複数のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備える。
図4は、本願の一実施形態に係る光熱装置を示す。図4に示す光熱装置(400)は、熱電コンポーネント(402)に結合された光起電コンポーネント(401)を備える。熱電コンポーネントは、熱電装置について本願で説明する構成のいずれを有してもよい。
さらに、光起電コンポーネントは、放射線透過性の第1の電極(404)と、少なくとも1層の感光層(405)と、励起子阻止層(406)と、第2の放射線透過性の電極(407)とを備える。光熱装置のいくつかの実施形態において、熱電コンポーネントに隣接する光起電コンポーネントの電極は、放射線透過性がない。
いくつかの実施形態によれば、放射線透過性の第1の電極及び第2の電極は、放射線透過性の導電性酸化物を含む。
いくつかの実施形態において、放射線透過性の導電性酸化物は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化ガリウムインジウムスズ(GITO)、酸化亜鉛インジウムスズ(ZITO)を含むことができる。いくつかの実施形態において、放射線透過性の第1及び第2の電極は、ポリアナリン(PANI)やその化学的関連物質等の放射線透過性ポリマー材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、放射線透過性の第1及び第2の電極はZnO:Alを含む。
いくつかの実施形態において、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)が、第1及び/又は第2の電極のための好適な放射線透過性ポリマー材料となりうる。いくつかの実施形態において、放射線透過性の第1及び/又は第2の電極は、少なくとも部分的に可視電磁放射線を透過させることが可能な厚さのカーボンナノチューブ層を有してもよい。
一実施形態において、放射線透過性の第1及び/又は第2の電極は、ナノパーティクルフェーズをポリマーフェーズに分散させた複合材料を含むことができる。一実施形態において、ナノパーティクルフェーズは、カーボンナノチューブ、フラーレン、又は、これらの混合物を含んでもよい。さらに他の実施形態において、放射線透過性の第1及び/又は第2の電極は、少なくとも部分的に可視電磁放射線を透過させることが可能な厚さの金属層を有してもよい。いくつかの実施形態において、金属層は元素的純金属又は合金を含むことができる。放射線透過性の第1の電極として使用するのに好適な金属は、仕事関数が高い金属である。
いくつかの実施形態において、放射線透過性の第1及び/又は第2の電極の厚さは、約10nm〜約1μmとすることができる。いくつかの実施形態において、放射線透過性の第1及び/又は第2の電極の厚さは、約100nm〜約900nmとすることができる。また、他の実施形態において、放射線透過性の第1及び/又は第2の電極の厚さは、約200nm〜約800nmとすることができる。さらに他の実施形態において、放射線透過性の第1及び/又は第2の電極の厚さは、約1μmより厚くすることができる。
いくつかの実施形態において、放射線透過性の第1及び第2の電極は、それぞれ独立して構成される。いくつかの実施形態において、放射線透過性の第1及び第2の電極は、互いに関連して構成される。
いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントの少なくとも1層の感光層は、有機組成を有する。いくつかの実施形態において、感光有機層の厚さは、約30nm〜約1μmである。他の実施形態において、感光有機層の厚さは、約80nm〜約800nmである。さらに他の実施形態において、感光有機層の厚さは、約100nm〜約300nmである。
本願の実施形態によれば、感光有機層は、電磁放射線を吸収して励起子を生成し、その励起子が電子とホールに分離する、少なくとも1つの感光性領域を備える。いくつかの実施形態において、感光性領域はポリマーを含むことができる。一実施形態において、感光有機層の感光性領域として使用するのに好適なポリマーは、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチエフェン)(P3OT)、ポリチオフェン(PTh)を含むチオフェン等の共役ポリマーを含むことができる。
いくつかの実施形態において、感光有機層の感光性領域として使用するのに好適なポリマーは、半導体ポリマーとすることができる。一実施形態において、半導体ポリマーは、ポリ(フェニレンビニレン)、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)、それらの誘導体等、フェニレンビニレンを含む。他の実施形態において、半導体ポリマーは、ポリフルオレン、ポリナフタレン、それらの誘導体とすることも可能である。さらに他の実施形態において、感光有機層の感光性領域として使用する半導体ポリマーは、ポリ(2−ビニルピリジン)(P2VP)、ポリアミド、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVCZ)、ポリピロール(PPy)、ポリアニリン(PAn)を含むことができる。
いくつかの実施形態によれば、感光性領域は、小分子を含むことができる。一実施形態において、感光有機層の感光性領域に使用するのに好適な小分子は、クマリン6、クマリン30、クマリン102、クマリン110、クマリン153、クマリン480Dとすることができる。他の実施形態において、小分子は、メロシアニン540とすることができる。さらに他の実施形態において、小分子は、9,10−ジヒドロベンゾ[a]ピレン−7(8H)−オン、7−メチルベンゾ[a]ピレン、ピレン、ベンゾ[e]ピレン、3,4−ジヒドロキシ−3−シクロブテン−1,2−ジオン、1,3−ビス[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−2,4−ジヒドロキシシクロブテンジイリウムジヒドロオキサイドとすることができる。
いくつかの実施形態において、励起子の分離は、隣接するドナー材料とアクセプター材料との間に形成される有機層中のヘテロ接合において促進される。本願のいくつかの実施形態において、有機層は、ドナー材料とアクセプター材料との間に形成される少なくとも1つのバルクヘテロ接合を備える。他の実施形態において、有機層は、ドナー材料とアクセプター材料との間に形成される複数のバルクヘテロ接合を備える。
有機材料に関して、ドナー及びアクセプターという用語は、接触する2つの異なる材料の最高被占軌道(HOMO)及び最低空軌道(LUMO)のエネルギーレベルの相対位置を示す。これは、無機材料についての同じ用語の使用法とは異なり、無機材料の場合、ドナー及びアクセプターは、無機n型層及びp型層をそれぞれ生成するのに使用されうるドーパントの種類を示す。有機材料の場合、他の材料と接触している一材料のLUMOエネルギーレベルの方が低ければ、その一材料はアクセプターである。そうでなければ、その材料はドナーである。外部バイアスがない場合、ドナーとアクセプターとの接合における電子がアクセプター材料に移動し、ホールがドナー材料に移動することが、エネルギー的に好ましい。
本願のいくつかの実施形態によれば、感光有機層の感光性領域はポリマー複合材料を含む。一実施形態において、ポリマー複合材料は、ポリマーフェーズに分散されたナノパーティクルフェーズである。感光性領域のポリマーフェーズを生成するのに好適なポリマーは、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、ポリ(3−オクチルチエフェン)(P3OT)を含むチオフェン等の共役ポリマーとすることができる。
いくつかの実施形態において、ポリマー複合材料のポリマーフェーズに分散されたナノパーティクルフェーズは、少なくとも1つのカーボンナノパーティクルを有する。カーボンナノパーティクルは、フラーレン、カーボンナノチューブ、又は、それらの混合物を含む。一実施形態において、ナノパーティクルフェーズに使用するのに好適なフラーレンは、1−(3−メトキシカルボニル)プロピル−1−フェニル(6,6)C61(PCBM)とすることができる。いくつかの実施形態において、ナノパーティクルフェーズに使用するカーボンナノチューブは、単層ナノチューブ、多層ナノチューブ、又は、それらの混合物とすることができる。
本願のいくつかの実施形態において、ポリマー複合材料におけるポリマーとナノパーティクルの比率は、約1:10〜約1:0.1である。いくつかの実施形態において、ポリマー複合材料におけるポリマーとナノパーティクルの比率は、約1:4〜約1:0.4である。いくつかの実施形態において、ポリマー複合材料におけるポリマーとナノパーティクルの比率は、約1:2〜約1:0.6である。例えば、一実施形態において、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)とPCBMの比率は、約1:1〜約1:0.4である。
さらに他の実施形態において、ポリマーフェーズに分散されたナノパーティクルフェーズは、少なくとも1つのナノウィスカーを含む。ここで言うナノウィスカーとは、複数のカーボンナノパーティクルから形成される結晶性カーボンナノパーティクルのことである。いくつかの実施形態において、ナノウィスカーは、ポリマー複合材料を含む感光有機層をアニール処理することにより生成することができる。いくつかの実施形態によれば、ナノウィスカーの形成が可能なカーボンナノパーティクルは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、フラーレンを含むことができる。一実施形態において、ナノウィスカーは結晶性PCBMを含む。いくつかの実施形態において、感光有機層のアニール処理により、ポリマーフェーズにおけるナノパーティクルフェーズの分散がさらに大きくなる。
ポリマーフェーズとナノパーティクルフェーズとを有する感光性領域の実施形態において、ポリマーフェーズはドナー材料として機能し、ナノパーティクルフェーズはアクセプター材料として機能することにより、励起子をホールと電子に分離するためのヘテロ接合を形成する。ナノパーティクルをポリマーフェーズ全体に分散させる実施形態において、有機層の感光性領域は複数のバルクヘテロ接合を有する。いくつかの実施形態において、感光有機層の感光性領域におけるドナー材料は、ポルフィリン、フタロシアニン、それらの誘導体を含む有機金属化合物とすることができる。さらに他の実施形態において、感光有機層の感光性領域におけるアクセプター材料は、ペリレン、ナフタレン、それらの混合物とすることができる。
いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントの少なくとも1層の感光層は、無機組成を有する。いくつかの実施形態において、本願の感光無機層は種々の組成を有することができる。いくつかの実施形態において、本願の光起電コンポーネントの感光無機層は、IV族半導体材料、II/VI族半導体材料(CdTe等)、III/V族半導体材料、あるいは、それらの組み合わせ又は混合物を含む無機組成を有する。いくつかの実施形態において、感光無機層は、IV族、II/VI族、又は、III/V族の二元、三元、四元系を含む。いくつかの実施形態において、感光無機層は、セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)等のI/III/VI材料を含む。いくつかの実施形態において、感光無機層は多結晶シリコン(Si)を含む。いくつかの実施形態において、感光無機層は、微結晶、ナノ結晶、及び/又は、プロト結晶シリコンを含む。いくつかの実施形態において、感光無機層は、多結晶硫化銅亜鉛スズ(CZTS)を含む。いくつかの実施形態において、感光無機層は、微結晶、ナノ結晶、及び/又は、プロト結晶CZTSを含む。いくつかの実施形態において、CZTSはCu2ZnSnS4 を含む。いくつかの実施形態において、CZTSはさらにセレン(Se)を有する。いくつかの実施形態において、CZTSはさらにガリウム(Ga)を有する。
いくつかの実施形態において、本願の光起電コンポーネントの感光無機層は、アモルファス材料を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも1層の感光無機層は、アモルファスシリコン(a−Si)を含む。いくつかの実施形態において、感光無機層のアモルファスシリコンは、パッシベーション処理が施されていないか、ほとんど施されていない。いくつかの実施形態において、感光無機層のアモルファスシリコンには、水素によるパッシベーション処理が行われる(a−Si:H)。いくつかの実施形態において、感光無機層のアモルファスシリコンは、ハロゲンによるパッシベーション処理が行われないか、ハロゲン以外でのパッシベーション処理が行われる。例えば、いくつかの実施形態において、感光無機層のアモルファスシリコンは、Si:Fを全く含まないか、ほとんど全く含まない。あるいは、いくつかの実施形態において、感光無機層のアモルファスシリコンには、フッ素パッシベーション処理が行われる(a−Si:F)。
いくつかの実施形態において、ドープにより本願の感光無機層に1以上のヘテロ接合を形成することができる。例えば、いくつかの実施形態において、感光無機層のうちのある領域にpドーパントでドープを行い、その感光無機層の別の領域にnドーパントでドープを行い、ヘテロ接合を形成する。いくつかの実施形態において、感光無機層の材料が本質的にp型である場合、感光無機層のある領域にnドーパントでドープを行って、ヘテロ接合を形成することができる。感光無機層の材料が本質的にn型である場合のいくつかの実施形態において、感光無機層のある領域にpドーパントでドープを行って、ヘテロ接合を形成することができる。
いくつかの実施形態において、本願のドープを行うのに好適な感光無機層の無機材料は、いずれも、感光層において1以上のヘテロ接合を形成するようにドープが行われる。例えば、いくつかの実施形態において、水素パッシベーション処理が施されたアモルファスシリコンに、p型及び/又はn型のドーパントでドープを行い、1以上のヘテロ接合を形成する。さらに、いくつかの実施形態において、上述の感光無機層のIV族、III/V族、及び/又は、II/VI族の半導体材料に、p型及び/又はn型のドーパントでドープを行い、1以上のヘテロ接合を形成することができる。
いくつかの実施形態において、本願の光起電コンポーネントは、n型領域と、真性領域と、p型領域とを有する少なくとも1層の感光無機層を備える。いくつかの実施形態において、n型領域はnドープ無機半導体を含む。いくつかの実施形態において、p型領域はpドープ無機半導体を含む。いくつかの実施形態において、真性領域はドープされていない無機半導体を含む。
いくつかの実施形態において、本願の光起電コンポーネントは多接合構成を有する。いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントは複数の感光無機層を有し、各層がn型領域と真性領域とp型領域とを有する。いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントが2層の感光無機層を有し、各層がn型領域と真性領域とp型領域とを有することにより、二重接合デバイスを構成する。いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントが3層の感光無機層を有し、各層がn型領域と真性領域とp型領域とを有することにより、三重接合デバイスを構成する。各層がn型領域と真性領域とp型領域とを有する複数の感光無機層を備えるいくつかの実施形態において、複数の無機層が互いに隣接し、無機層間に1以上のヘテロ接合が形成されるようにする。例えば、いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントは、第1のn型領域と第1の真性領域と第1のp型領域とを有する第1の感光無機層と、第2のn型領域と第2の真性領域と第2のp型領域とを有する第2の感光無機層とを備え、第1のp型領域が第2のn型領域に隣接するか、第1のn型領域が第2のp型領域に隣接する。いくつかの実施形態において、本願の光電装置は単一接合デバイスを含む。当該分野の技術者には既知のことであるが、いくつかの実施形態において、本願の多接合デバイスの構成において第1、第2及び/又は第3の感光無機層の間にトンネル接合を配置することができる。
いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントは、複数の感光有機層を備える。
光起電コンポーネントに複数の感光層が存在する場合のいくつかの実施形態において、これら感光層の吸収プロファイルは重複しないか、ほとんど重複しない。光起電コンポーネントに複数の感光層が存在する場合のいくつかの実施形態において、感光層の吸収プロファイルは少なくとも部分的に重複する。いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントに複数の感光層を用いて、太陽光スペクトルのうちの1以上の領域を捉えることができる。
いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントの励起子阻止層(EBL)は、解離界面付近の領域に光生成された励起子を閉じ込め、感光層と電子との界面での寄生励起子のクエンチングを防ぐように作用することができる。また、EBLは、励起子の拡散経路を制限するだけでなく、電極形成の際に導入される物質への拡散バリアとしても作用することができる。いくつかの実施形態において、EBLは、光起電装置を動作不能にしてしまうおそれのあるピンホールや短絡の欠陥を埋めるのに十分な厚さを有することができる。
本願のいくつかの実施形態において、EBLはポリマー複合材料を含むことができる。一実施形態において、EBLは、3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン:ポリスチレンスルホン酸(PEDOT:PSS)に分散されたカーボンナノパーティクルを含む。他の実施形態において、EBLは、ポリ(塩化ビニリデン)及びその共重合体に分散されたカーボンナノパーティクルを含む。PEDOT:PSSやポリ(塩化ビニリデン)を含むポリマーフェーズに分散されたカーボンナノパーティクルは、単層ナノチューブ、多層ナノチューブ、フラーレン、又は、それらの混合物を含むことができる。さらに他の実施形態において、EBLは、電子の通過を阻止するとともにホールの移動を可能にするような仕事関数エネルギーを有するポリマーであれば、いずれのものでもよい。
いくつかの実施形態において、EBLは、感光性組立体における放射線透過性の第1の電極と有機感光層とのあいだに配置されてもよい。例えば、光電装置が複数の感光有機層を備える場合のいくつかの実施形態において、EBLを感光有機層間に配置することができる。
いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントは、1以上のアップコンバータ及び/又はダウンコンバータを備える。当該分野の技術者が理解しているように、アップコンバータは、材料に吸収される電磁放射線のエネルギーよりも大きいエネルギーの電磁放射を行って、励起状態を生成することが可能な材料である。いくつかの実施形態で使用するのに好適なアップコンバータは、赤外線を吸収するとともに、上述の光起電コンポーネントの感光有機層により吸収可能な波長の可視光線を放出する。
いくつかの実施形態において、アップコンバータは、少なくとも1つのランタナイド系元素を含む材料を含むことができる。いくつかの実施形態において、アップコンバータの材料は、少なくとも1つのランタナイド系元素を含むナノパーティクルを含むことができる。上述のいくつかの実施形態によるアップコンバータの材料として使用するのに好適なランタナイド系元素は、エルビウム、イッテルビウム、ホルミウム、又は、それらの混合物を含む。いくつかの実施形態において、アップコンバータの材料は、エルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、又は、それらの混合物のイオンをドープした金属酸化物及び金属硫化物を含む。他の実施形態において、光ファイバに直接、エルビウム、イッテルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、又は、それらの混合物のイオンをドープしてもよい。
他の実施形態において、アップコンバータの材料は、有機化学種を含むことができる。有機アップコンバータ材料は、H2C6Nや4−ジアルキルアミノ−1,8−ナフタルイミドのほか、1,8−ナフタルイミド誘導体や、多分岐ナフタルイミド誘導体TPA−NA1、TPA−NA2、TPA−NA3等の化合物であってもよい。また、有機アップコンバータ材料は、4−(ジメチルアミノ)シナモニトリル(シス及びトランス)、トランス−4−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−1−メチルピリジニウムヨウ化物、4−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]ピリジン、4−(ジエチルアミノ)ベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン、トランス−4−[4−(ジメチルアミノ)スチリル]−1−p−トルエンスルホン酸メチルピリジニウム、2−[エチル[4−[2−(4−ニトロフェニル)エテニル]フェニル]アミノ]エタノール、4−ジメチルアミノ−4’−ニトロスチルベン、ディスパースオレンジ25、ディスパースオレンジ3、ディスパースレッド1であってもよい。
さらに他の実施形態において、アップコンバータの材料は、量子ドットを含んでもよい。いくつかの実施形態によれば、量子ドットは、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、セレン化亜鉛(ZnSe)等のIII/V及びII/VI半導体材料とすることができる。また、アップコンバータの材料は、量子ドットのコアシェル構造を含むこともできる。
上述の材料のほか、いくつかの実施形態において、クロム等の遷移金属を含むアップコンバータ材料も考えられる。
いくつかの実施形態において、光起電コンポーネントは、米国特許出願番号12/298,942及び12/298,936に記載されるものと一致する構成を有する。これらの文献はすべて、本願で参照することより援用する。
再び図4を参照して、光熱装置(400)は、さらに、光起電コンポーネント(401)と熱電コンポーネント(402)との間に配置されたストークスシフト層(403)を備える。いくつかの実施形態において、ストークスシフト層は、熱電コンポーネントの隣接面に伝達する熱エネルギーを生成することが可能な1以上のストークスシフト化学種を有する。いくつかの実施形態において、ストークスシフト化学種は、光起電コンポーネント(401)を通過した電磁放射線を吸収する。さらに、いくつかの実施形態において、1以上のストークスシフト化学種により放出される放射線は、光起電コンポーネント(401)により吸収される。
本発明の目的と矛盾しないストークスシフト材料であれば、いずれもストークスシフト層への組み込みに使用することができる。いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料は、吸収及び放出プロファイルに応じて選択される。いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料の吸収プロファイルは、光起電コンポーネントの感光層の吸収プロファイルと重複しない。いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料の吸収プロファイルは、光起電コンポーネントの感光層の吸収プロファイルと少なくとも部分的に重複する。また、いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料は、光起電コンポーネントの感光層の吸収プロファイルと少なくとも部分的に重複する放出プロファイルを有する。
いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料は、電磁スペクトルの近紫外線領域の放射線を吸収することが可能である。例えば、いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料は、約300nm〜約400nmの波長の放射線を吸収する。
いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料は染料を含む。本発明の目的と矛盾しない染料であれば、いずれも使用することができる。例えば、いくつかの実施形態において、染料としては、クマリン、クマリン誘導体、ピレン、ピレン誘導体のうちの1以上を含む。いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料は、紫外線光励起可能な蛍光物質を含む。いくつかの実施形態で使用するのに好適な染料の非限定的な例として、メトキシクマリン、ダンシル染料、ピレン、AlexaFluor350、アミノメチルクマリンアセテート(AMCA)、マリーナブルー染料、ダポキシル染料、ジアルキルアミノクマリン、Bimane染料、ヒドロキシクマリン、カスケードブルー染料、パシフィックオレンジ染料、AlexaFluor405、カスケードイエロー染料、パシフィックブルー染料、PyMPO、AlexaFluor430がある。
いくつかの実施形態において、ストークスシフト材料は蛍光体を含む、本発明の目的と矛盾しない蛍光体であれば、いずれを使用してもよい。例えば、いくつかの実施形態において、蛍光体は、ハロリン酸塩蛍光体と三リン酸のうちの1以上を含む。いくつかの実施形態で使用するのに好適な蛍光体の非限定的な例として、Ca5(PO4)3(F,Cl):Sb3+、Mn2+;Eu:Y2O3;、Tb3+,Ce3+:LaPO4がある。いくつかの実施形態において、蛍光体は蛍光体粒子を含む。いくつかの実施形態において、蛍光体粒子は流体中に懸濁させることができる。
他の側面において、熱電装置の製造方法を説明する。いくつかの実施形態において、熱電装置の製造方法は、複数のカーボンナノパーティクルを有する少なくとも1層のp型層を設け、複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する少なくとも1層のn型層を設け、p型層とn型層との間に絶縁層を配置し、p型層とn型層とを結合してpn接合を形成する。いくつかの実施形態において、複数のp型層及びn型層を設け、互いに結合して、複数のpn接合を形成する。いくつかの実施形態において、(複数の)p型層と(複数の)n型層との間に(複数の)絶縁層を配置する。さらに、熱電装置の製造方法のいくつかの実施形態において、p型層とn型層とは積層構成である。いくつかの実施形態において、金属接触部によりp層とn層とを結合して、pn接合を形成する。例えば、いくつかの実施形態において、金属接触部より1層のp層を1層のn層に結合して、熱電装置のpn接合を形成する。
他の側面において、光熱装置の製造方法について説明する。いくつかの実施形態において、光熱装置の製造方法は、光起電コンポーネントを設け、熱電コンポーネントを設け、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとを結合する。熱電コンポーネントは、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントは、上述のように、複数のn型層に結合された複数のpn接合を形成する複数のp型層を備える。
いくつかの実施形態において、光熱装置の製造方法は、さらに、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとの間にストークスシフト層を配置する。
他の側面において、電磁エネルギーの電気エネルギーへの変換方法について説明する。いくつかの実施形態において、電磁エネルギーの電気エネルギーへの変換方法は、光起電コンポーネントと、光起電コンポーネントに結合された熱電コンポーネントとを備える装置を設ける。熱電コンポーネントは、少なくとも1層のn型層に結合されてpn接合を形成する少なくとも1層のp型層と、少なくとも部分的にp型層とn型層との間に配置される絶縁層とを備え、p型層は複数のカーボンナノパーティクルを有し、n型層は複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する。また、変換方法は、光起電コンポーネントにより電磁放射線を吸収して光電流を生成し、熱電コンポーネントの一面を加熱して熱電コンポーネント全体に電圧を誘導する。
いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントの一面を加熱する工程では、光起電コンポーネントで発生した熱を熱電コンポーネントの一面に移動させる。また、いくつかの実施形態において、熱電コンポーネントの一面を加熱する工程では、光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとの間にストークスシフト層を設け、電磁放射線をストークスシフト層により吸収して熱及び電磁放射線を生成し、生成した熱を熱電コンポーネントの一面に移動させる。いくつかの実施形態において、ストークスシフト層により生成した電磁放射線を光起電コンポーネントに伝達して、光電流の生成を行う。
これらの実施形態及び他の実施形態について、以下の非限定的な実施例によりさらに説明する。
(熱電装置)
35mgの単層カーボンナノチューブ(SWNT)を設け、それに17.5mlのジメチルアクリルアミド(DMA)を添加して、第1のp型層を形成した。得られた混合物に高エネルギー超音波処理を1時間行った。そして、全固形分で混合物の20重量パーセントをSWNTにする量のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、混合物に添加した。得られたSWNT/PVDF/DMA混合物に高エネルギー超音波処理を1時間行った。
35mgの単層カーボンナノチューブ(SWNT)を設け、それに17.5mlのジメチルアクリルアミド(DMA)を添加して、第1のp型層を形成した。得られた混合物に高エネルギー超音波処理を1時間行った。そして、全固形分で混合物の20重量パーセントをSWNTにする量のポリフッ化ビニリデン(PVDF)を、混合物に添加した。得られたSWNT/PVDF/DMA混合物に高エネルギー超音波処理を1時間行った。
75mm×45mmの寸法のスライドガラスをメタノールでクリーニングし、90℃のホットプレート上に配置した。SWNT/PVDF/DMA混合物をスライドガラス上に均等に注ぎ、DMAを蒸発させた。乾燥後のSWNT/PVDF膜をオーブンに入れ、100℃で12時間、アニール処理を行った。その後、スライドガラスをオーブンから取り出し、SWNT/PVDF膜にメタノールを注いだ。スライドガラスからSWNT/PVDF膜を慎重に取り外し、脱イオン水で洗浄し、乾燥させた。
上述の手順で第2のp型層を形成した。さらに、上述の手順でn型層を形成した。ここで、nドープカーボンナノチューブがDMA及びPVDFと組み合わさる点が上述と異なる。
以下の手順で2層の絶縁層を形成した。DMA0.025mlに対してポリプロピレンパウダー1mgの割合で、600mgのポリプロピレン(PP)をDMAに添加した。PPパウダーがDMAに溶解するまで、得られた混合物に超音波処理を行った。75mm×45mmの寸法のスライドガラスをメタノールでクリーニングし、90℃のホットプレート上に配置した。PP/DMA混合物をスライドガラス上に均等に注ぎ、DMAを蒸発させた。得られたPP膜にメタノールを注ぎ、スライドガラスからPP膜を慎重に取り外した。
その後、2層のp型層と、n型層と、2層の絶縁層とを結合して、図5に示すような熱電装置を形成した。得られた熱電装置は、装置の種々の構成部分を例示するために図5では広げた状態である。
以上、本発明の種々の目的を達成するように、本発明の種々の実施形態について説明した。これらの実施形態は、本発明の原理を例示するものにすぎない。本発明の主旨を逸脱することなく多くの変更や適応が行えることは、当該分野の技術者にとって容易に明らかであろう。
Claims (33)
- 複数のn型層に結合されて複数のpn接合を形成する複数のp型層と、
少なくとも部分的に前記複数のp型層と前記複数のn型層との間に配置される複数の絶縁層と
を含み、
前記複数のp型層は、ポリマーマトリックスに配置された複数のカーボンナノパーティクルを含み、
前記複数のn型層は、ポリマーマトリックスに配置された複数のnドープカーボンナノパーティクルを含む熱電装置。 - 前記複数のp型層のカーボンナノパーティクルは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、フラーレン、又は、それらの混合物を含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記複数のp型層の前記カーボンナノパーティクルはホウ素を含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記ホウ素は、0.1重量パーセント乃至30重量パーセントの量で前記カーボンナノパーティクル中に存在する請求項3に記載の熱電装置。
- 前記複数のn型層の前記nドープカーボンナノパーティクルは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、フラーレン、又は、それらの混合物を含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記nドープカーボンナノパーティクルは窒素を含む請求項5に記載の熱電装置。
- 前記窒素は、0.1重量パーセント乃至30重量パーセントの量で前記nドープカーボンナノパーティクルに存在する請求項6に記載の熱電装置。
- 前記複数のp型層の前記ポリマーマトリックスはフッ素ポリマーを含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記フッ素ポリマーは、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、又は、それらの混合物を含む請求項8に記載の熱電装置。
- 前記複数のp型層の前記ポリマーマトリックスは、ポリアクリル酸、ポリオレフィン、又は、それらの混合物を含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記カーボンナノパーティクルは、5重量パーセント乃至95重量パーセントの量で前記複数のp型層の前記ポリマーマトリックス中に存在する請求項1に記載の熱電装置。
- 前記カーボンナノパーティクルは、10重量パーセント乃至40重量パーセントの量で前記複数のp型層の前記ポリマーマトリックス中に存在する請求項1に記載の熱電装置。
- 前記p型層は、290°Kの温度にて10μV/K乃至35μV/Kのゼーベック係数を有する請求項1に記載の熱電装置。
- 前記複数のn型層の前記ポリマーマトリックスはフッ素ポリマーを含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記フッ素ポリマーは、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、又は、それらの混合物を含む請求項14に記載の熱電装置。
- 前記複数のn型層の前記ポリマーマトリックスは、ポリアクリル酸、ポリオレフィン、又は、それらの混合物を含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記nドープカーボンナノパーティクルは、5重量パーセント乃至95重量パーセントの量で前記複数のn型層の前記ポリマーマトリックス中に存在する請求項1に記載の熱電装置。
- 前記nドープカーボンナノパーティクルは、10重量パーセント乃至40重量パーセントの量で前記複数のn型層の前記ポリマーマトリックス中に存在する請求項1に記載の熱電装置。
- 前記複数のn型層の前記ポリマーマトリックスは、前記nドープカーボンナノパーティクルにnドーパントを与える請求項1に記載の熱電装置。
- 前記複数のn型層は、290°Kの温度にて−10μV/K乃至−35μV/Kのゼーベック係数を有する請求項1に記載の熱電装置。
- 前記複数の絶縁層は、電気絶縁性のポリマー材料を含む請求項1に記載の熱電装置。
- 前記電気絶縁性のポリマー材料はポリオレフィンを含む請求項21に記載の熱電装置。
- 前記複数のp型層の前記カーボンナノパーティクルは、pドープ無機ナノパーティクルで置換され、
前記複数のn型層の前記nドープカーボンナノパーティクルは、nドープ無機ナノパーティクルで置換される請求項1に記載の熱電装置。 - ZT値が少なくとも0.5である請求項1に記載の熱電装置。
- 光起電コンポーネントと熱電コンポーネントとを含む光熱装置であって、
前記熱電コンポーネントは、
複数のn型層に結合されて複数のpn接合を形成する複数のp型層と、
少なくとも部分的に前記複数のp型層と前記複数のn型層との間に配置される複数の絶縁層と
を含み、
前記複数のp型層は、ポリマーマトリックスに配置された複数のカーボンナノパーティクルを有し、
前記複数のn型層は、ポリマーマトリックスに配置された複数のnドープカーボンナノパーティクルを有する光熱装置。 - 前記複数のp型層のカーボンナノパーティクルは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、フラーレン、又は、それらの混合物を含む請求項25に記載の光熱装置。
- 前記複数のn型層の前記nドープカーボンナノパーティクルは、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ、フラーレン、又は、それらの混合物を含む請求項26に記載の光熱装置。
- 前記光起電コンポーネントは、
放射線透過性の第1の電極と、
放射線透過性の第2の電極と、
前記放射線透過性の第1の電極と前記放射線透過性の第2の電極との間に配置される少なくとも1層の感光層と
を含む請求項25に記載の光熱装置。 - 前記少なくとも1層の感光層は、感光性有機材料、感光性無機材料、又は、それらの組み合わせを含む請求項28に記載の光熱装置。
- 前記光起電コンポーネントと前記熱電コンポーネントとの間に配置されたストークスシフト層をさらに含み、
前記ストークスシフト層は、1以上のストークスシフト化学種を含む請求項28に記載の光熱装置。 - 前記1以上のストークスシフト化学種は、前記光起電コンポーネントを通過する電磁放射線を吸収することが可能である請求項30に記載の光熱装置。
- 前記1以上のストークスシフト化学種は染料を含む請求項30に記載の光熱装置。
- 前記1以上のストークスシフト化学種は蛍光体を含む請求項30に記載の光熱装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US39429310P | 2010-10-18 | 2010-10-18 | |
US61/394,293 | 2010-10-18 | ||
PCT/US2011/056740 WO2012054504A2 (en) | 2010-10-18 | 2011-10-18 | Thermoelectric apparatus and applications thereof |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017000436A Division JP6236554B2 (ja) | 2010-10-18 | 2017-01-05 | 熱電装置及びその用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013546175A JP2013546175A (ja) | 2013-12-26 |
JP2013546175A5 true JP2013546175A5 (ja) | 2016-06-16 |
Family
ID=44883425
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013535009A Pending JP2013546175A (ja) | 2010-10-18 | 2011-10-18 | 熱電装置及びその用途 |
JP2017000436A Active JP6236554B2 (ja) | 2010-10-18 | 2017-01-05 | 熱電装置及びその用途 |
Family Applications After (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017000436A Active JP6236554B2 (ja) | 2010-10-18 | 2017-01-05 | 熱電装置及びその用途 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
US (2) | US10868077B2 (ja) |
EP (2) | EP2630670B1 (ja) |
JP (2) | JP2013546175A (ja) |
KR (1) | KR20140040067A (ja) |
CN (2) | CN106848049A (ja) |
AU (1) | AU2011317206B2 (ja) |
CA (1) | CA2814993C (ja) |
DK (1) | DK2630670T3 (ja) |
ES (1) | ES2547089T3 (ja) |
IL (1) | IL225787B (ja) |
WO (1) | WO2012054504A2 (ja) |
Families Citing this family (50)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DK2630670T3 (en) | 2010-10-18 | 2015-10-05 | Univ Wake Forest | Thermoelectric device and application thereof |
JP5789580B2 (ja) * | 2011-10-31 | 2015-10-07 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換材料及び熱電変換素子 |
US9417331B2 (en) | 2012-06-01 | 2016-08-16 | Landauer, Inc. | System for wireless, motion and position-sensing, integrating radiation sensor and energy harvester for occupational and environmental dosimetry |
JP2015531052A (ja) | 2012-06-01 | 2015-10-29 | ランダウアー インコーポレイテッド | 職業および環境用線量測定のためのワイヤレス、動作および位置センシング集積放射線センサ |
US9063165B2 (en) | 2012-06-01 | 2015-06-23 | Landauer, Inc. | System for motion and activity correlation with dose for occupational and environmental dosimetry |
JP5848284B2 (ja) * | 2012-07-11 | 2016-01-27 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換素子及びこれを用いた熱電変換材料 |
JP5931807B2 (ja) * | 2012-07-11 | 2016-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換材料、これを用いた熱電変換素子及び熱電発電用物品、並びに熱電変換素子の製造方法 |
DE102012107100A1 (de) * | 2012-08-02 | 2014-02-06 | Dynamic Solar Systems Inc. | Verbesserte Schichtsolarzelle |
US9530975B2 (en) * | 2012-09-24 | 2016-12-27 | Wake Forest University | Method of making an organic thin film transistor |
WO2014062187A1 (en) * | 2012-10-18 | 2014-04-24 | Tempur-Pedic Management, Inc. | Support cushion and method for converting a temperature difference within the same into an electric voltage |
KR102046099B1 (ko) * | 2012-12-31 | 2019-11-19 | 삼성전자주식회사 | 열전재료 및 이를 포함하는 열전소자 |
JP5931763B2 (ja) * | 2013-01-29 | 2016-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換材料、熱電変換素子並びにこれを用いた熱電発電用物品及びセンサー用電源 |
JP2014146681A (ja) * | 2013-01-29 | 2014-08-14 | Fujifilm Corp | 熱電変換材料、熱電変換素子並びにこれを用いた熱電発電用物品及びセンサー用電源 |
JP5931762B2 (ja) * | 2013-01-29 | 2016-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換材料、熱電変換素子並びにこれを用いた熱電発電用物品及びセンサー用電源 |
JP5931764B2 (ja) * | 2013-01-29 | 2016-06-08 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換材料、熱電変換素子並びにこれを用いた熱電発電用物品及びセンサー用電源 |
CN105210203A (zh) * | 2013-03-14 | 2015-12-30 | 韦克森林大学 | 热电装置和制品及其应用 |
US9496475B2 (en) * | 2013-03-28 | 2016-11-15 | The Texas A&M University System | High performance thermoelectric materials |
EP3004933B1 (en) | 2013-05-31 | 2020-07-15 | Landauer, Inc. | System for wireless, motion and position-sensing, integrating radiation sensor and energy harvester for occupational and environmental dosimetry |
JP6205326B2 (ja) * | 2013-10-01 | 2017-09-27 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換素子、熱電変換材料 |
JP6009423B2 (ja) * | 2013-10-01 | 2016-10-19 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換材料及び熱電変換素子 |
US20160315583A1 (en) * | 2014-01-30 | 2016-10-27 | Farouk Dakhil | Solar water-collecting, air-conditioning, light-transmitting and power generating house |
KR101636908B1 (ko) * | 2014-05-30 | 2016-07-06 | 삼성전자주식회사 | 신축성 열전 복합체 및 이를 포함하는 열전소자 |
US20170148970A1 (en) * | 2014-06-12 | 2017-05-25 | The Texas A&M University System | Organic thermoelectric composites and their uses |
US20170279401A1 (en) * | 2014-08-18 | 2017-09-28 | Stc.Unm | Ultra wide spectrum photovoltaic-thermoelectric solar cell |
CN104538541A (zh) * | 2014-11-26 | 2015-04-22 | 辽宁师范大学 | 新型碳纳米管基有机复合热电材料 |
CN104518078A (zh) * | 2014-11-26 | 2015-04-15 | 辽宁师范大学 | 导电聚合物复合热电材料 |
EP3270736B1 (en) | 2015-03-17 | 2018-12-19 | Dreamwell, Ltd. | Temperature control mattress with thermoelectric fabric |
CA2978337A1 (en) | 2015-03-17 | 2016-09-22 | Dreamwell, Ltd. | Energy harvesting mattress with thermoelectric fabric |
JP6592268B2 (ja) * | 2015-04-01 | 2019-10-16 | 株式会社日本触媒 | 導電性材料及びそれを用いた熱電変換素子、熱電変換装置 |
US11796488B2 (en) | 2015-07-13 | 2023-10-24 | Alliance For Sustainable Energy, Llc | Methods of preparing single-walled carbon nanotube networks |
CA2994680A1 (en) | 2015-07-13 | 2017-01-19 | Azure Dee AVERY | Methods of preparing single-walled carbon nanotube networks |
KR101786183B1 (ko) | 2015-07-14 | 2017-10-17 | 현대자동차주식회사 | 일체형 유연 열전소자 및 그 제조 방법 |
DE102015012405A1 (de) | 2015-09-24 | 2017-03-30 | Roland Hammer | Nanoröhrenthermogenerator-Phasenwechselspeicher NRTHGPWS |
KR101846650B1 (ko) | 2016-03-18 | 2018-04-06 | 현대자동차주식회사 | 유연 열전소자 및 제조 방법 |
JP6761473B2 (ja) * | 2016-07-11 | 2020-09-23 | 富士フイルム株式会社 | 熱電変換素子 |
CN106058034B (zh) * | 2016-07-12 | 2023-04-28 | 北京服装学院 | 一种(1,3-二硫-2-羰基)稠合的萘二酰亚胺/碳纳米管复合热电材料制备方法 |
JP6781982B2 (ja) * | 2016-07-14 | 2020-11-11 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 | 熱電変換モジュールとその製造方法 |
US10842205B2 (en) | 2016-10-20 | 2020-11-24 | Nike, Inc. | Apparel thermo-regulatory system |
CN106816523A (zh) * | 2017-01-23 | 2017-06-09 | 辽宁师范大学 | 由导电聚合物构成的复合热电材料 |
EP3373347A1 (en) | 2017-03-09 | 2018-09-12 | Riccardo Raccis | Conversion material |
GB2560725A (en) * | 2017-03-21 | 2018-09-26 | Sumitomo Chemical Co | Ink formulation |
JP7290915B2 (ja) * | 2018-02-28 | 2023-06-14 | 株式会社日本触媒 | 硫化物、熱電変換材料、及び熱電変換素子 |
CN110574977A (zh) * | 2018-06-11 | 2019-12-17 | 智能纺织科技股份有限公司 | 温控织物及使用其制成的可穿戴物 |
CN108831947A (zh) * | 2018-06-14 | 2018-11-16 | 东华大学 | 一种柔性光伏热电一体化复合发电器件 |
CN110176421B (zh) * | 2018-11-07 | 2021-07-02 | 北京市塑料研究所 | 一种疏水快干型硅片承载器及其制备方法 |
US20200187670A1 (en) * | 2018-12-18 | 2020-06-18 | Dreamwell, Ltd. | Active comfort controlled bedding systems |
CN110635019B (zh) * | 2019-09-20 | 2021-04-27 | 西南大学 | 一种提高光利用效率的光热电转换器件 |
GB202101922D0 (en) * | 2021-02-11 | 2021-03-31 | Univ Oxford Innovation Ltd | Thermoelectric generator device |
CN113299818A (zh) * | 2021-04-14 | 2021-08-24 | 江西理工大学 | 一种“w”型可折叠薄膜柔性温差发电器件 |
DE102021130255A1 (de) | 2021-11-19 | 2023-05-25 | Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft | Thermoelektrische Umwandlungsvorrichtung und Fahrzeug |
Family Cites Families (41)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4149025A (en) * | 1977-11-16 | 1979-04-10 | Vasile Niculescu | Method of fabricating thermoelectric power generator modules |
JPS60260166A (ja) | 1984-06-06 | 1985-12-23 | Fuji Electric Corp Res & Dev Ltd | 光電・熱電エネルギ−変換装置 |
JPH0280927A (ja) * | 1988-09-16 | 1990-03-22 | Murata Mfg Co Ltd | 積層熱電素子およびその製造方法 |
JPH04199755A (ja) | 1990-11-29 | 1992-07-20 | Murata Mfg Co Ltd | 積層熱電素子 |
DE69708463T2 (de) * | 1996-02-27 | 2002-05-16 | Canon Kk | Photovoltaische Vorrichtung, die ein undurchsichtiges Substrat mit einer spezifischen unregelmässigen Oberflächenstruktur aufweist |
AU743474B2 (en) * | 1997-12-27 | 2002-01-24 | Sumitomo Special Metals Co., Ltd. | Thermoelectric element |
JPH11346009A (ja) * | 1998-06-02 | 1999-12-14 | Seiko Instruments Inc | 熱電素子 |
JP2002094131A (ja) * | 2000-09-13 | 2002-03-29 | Sumitomo Special Metals Co Ltd | 熱電変換素子 |
JP2002136160A (ja) | 2000-10-27 | 2002-05-10 | Seiko Epson Corp | 熱電発電器 |
US7189435B2 (en) | 2001-03-14 | 2007-03-13 | University Of Massachusetts | Nanofabrication |
US6914343B2 (en) * | 2001-12-12 | 2005-07-05 | Hi-Z Technology, Inc. | Thermoelectric power from environmental temperature cycles |
JP2003282970A (ja) * | 2002-03-20 | 2003-10-03 | Sony Corp | 熱電変換装置及び熱電変換素子、並びにこれらの製造方法 |
WO2005098981A1 (en) * | 2004-03-08 | 2005-10-20 | The Regents Of The University Of Califonria | Thermoelectric applications of composites of ceramics and carbon nanotubes |
US7397169B2 (en) | 2004-03-19 | 2008-07-08 | Lawrence Livermore National Security, Llc | Energy harvesting using a thermoelectric material |
US20050231893A1 (en) * | 2004-04-19 | 2005-10-20 | Harvey Troy A | Electric double layer capacitor enclosed in polymer housing |
JP4507759B2 (ja) | 2004-08-18 | 2010-07-21 | 株式会社リコー | 有機材料のパターン形成方法 |
US20060048809A1 (en) * | 2004-09-09 | 2006-03-09 | Onvural O R | Thermoelectric devices with controlled current flow and related methods |
US7465871B2 (en) | 2004-10-29 | 2008-12-16 | Massachusetts Institute Of Technology | Nanocomposites with high thermoelectric figures of merit |
US7309830B2 (en) * | 2005-05-03 | 2007-12-18 | Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. | Nanostructured bulk thermoelectric material |
JP4785476B2 (ja) | 2005-09-20 | 2011-10-05 | 大阪瓦斯株式会社 | 熱電発電構造及び発電機能付き熱交換器 |
US7947897B2 (en) | 2005-11-02 | 2011-05-24 | The Trustees Of Princeton University | Organic photovoltaic cells utilizing ultrathin sensitizing layer |
US9365728B2 (en) * | 2006-03-09 | 2016-06-14 | Battelle Memorial Institute | Modified carbon nanotubes and methods of forming carbon nanotubes |
JP2008130801A (ja) | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Masataka Murahara | 太陽光・熱発電装置 |
CN104795486A (zh) * | 2006-12-01 | 2015-07-22 | 麻省理工学院 | 用于纳米结构热电材料中高品质因数的方法 |
DE102008009477A1 (de) * | 2007-02-16 | 2008-08-21 | Siemens Aktiengesellschaft | Solarthermische, thermoelektrische Stromerzeugungseinrichtung sowie Verfahren zu deren Betrieb |
JP2010520148A (ja) | 2007-03-07 | 2010-06-10 | カーボレックス インコーポレイテッド | ホウ素ドープ単層ナノチューブ(swcnt) |
JP4983920B2 (ja) | 2007-06-22 | 2012-07-25 | 株式会社村田製作所 | 熱電変換素子、熱電変換モジュール、および熱電変換素子の製造方法 |
WO2009023776A1 (en) | 2007-08-14 | 2009-02-19 | Nanocomp Technologies, Inc. | Nanostructured material-based thermoelectric generators |
JP5098589B2 (ja) | 2007-11-16 | 2012-12-12 | 株式会社村田製作所 | 熱電変換モジュール |
ITSA20080014A1 (it) * | 2008-06-13 | 2009-12-14 | Univ Degli Studi Salerno | Compositi a base di polimero e nanotubi di carbonio da applicare come sensori di temperatura a basso costo |
WO2010058464A1 (ja) * | 2008-11-20 | 2010-05-27 | 株式会社村田製作所 | 熱電変換モジュール |
US8173337B2 (en) | 2009-01-28 | 2012-05-08 | Xerox Corporation | Fuser material composition comprising of a polymer matrix with the addition of graphene-containing particles |
JP2010199276A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-09-09 | Konica Minolta Holdings Inc | 熱電変換素子およびその製造方法 |
US8080901B2 (en) | 2009-03-16 | 2011-12-20 | Doraisamy Loganathan | Multi-source integrated electricity generation from novel smart roads and pavements |
JP2010251485A (ja) * | 2009-04-15 | 2010-11-04 | Sony Corp | 熱電装置、熱電装置の製造方法、熱電装置の制御システム及び電子機器 |
CN101931043B (zh) * | 2009-06-19 | 2013-03-20 | 清华大学 | 热电转换材料 |
EP2400574A1 (en) | 2010-06-22 | 2011-12-28 | Universität Potsdam | Polymer sheet material with piezoelectric properties and a method for manufacturing |
EP2525703B1 (en) * | 2010-06-22 | 2016-06-22 | OSRAM GmbH | Phosphor device and lighting apparatus comprising the same |
DK2630670T3 (en) | 2010-10-18 | 2015-10-05 | Univ Wake Forest | Thermoelectric device and application thereof |
KR20120059037A (ko) | 2010-11-30 | 2012-06-08 | 한국전자통신연구원 | 혼성 에너지 변환 장치 및 이를 포함하는 휴대용 기기 |
US8803406B2 (en) | 2010-11-30 | 2014-08-12 | KAIST (Korea Advanced Institute of Science and Technology) | Flexible nanocomposite generator and method for manufacturing the same |
-
2011
- 2011-10-18 DK DK11776294.8T patent/DK2630670T3/en active
- 2011-10-18 WO PCT/US2011/056740 patent/WO2012054504A2/en active Application Filing
- 2011-10-18 JP JP2013535009A patent/JP2013546175A/ja active Pending
- 2011-10-18 EP EP11776294.8A patent/EP2630670B1/en active Active
- 2011-10-18 US US13/880,268 patent/US10868077B2/en active Active
- 2011-10-18 KR KR1020137012643A patent/KR20140040067A/ko not_active Application Discontinuation
- 2011-10-18 CN CN201710092848.5A patent/CN106848049A/zh active Pending
- 2011-10-18 CA CA2814993A patent/CA2814993C/en active Active
- 2011-10-18 AU AU2011317206A patent/AU2011317206B2/en not_active Ceased
- 2011-10-18 EP EP15174493.5A patent/EP3041057A3/en not_active Withdrawn
- 2011-10-18 ES ES11776294.8T patent/ES2547089T3/es active Active
- 2011-10-18 CN CN201180058875.1A patent/CN103283049B/zh active Active
-
2013
- 2013-04-17 IL IL225787A patent/IL225787B/en not_active IP Right Cessation
-
2017
- 2017-01-05 JP JP2017000436A patent/JP6236554B2/ja active Active
-
2020
- 2020-12-08 US US17/115,121 patent/US20210098528A1/en not_active Abandoned
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6236554B2 (ja) | 熱電装置及びその用途 | |
JP2013546175A5 (ja) | ||
US10840426B2 (en) | Thermoelectric apparatus and articles and applications thereof | |
EP2378581B1 (en) | Photovoltaic Cell | |
KR20150102962A (ko) | 중간 밴드 반도체들, 이종접합들, 및 용액 처리된 양자 점들을 이용한 광전자 소자들, 및 관련 방법들 | |
US20080149178A1 (en) | Composite organic materials and applications thereof | |
Li et al. | Improved photovoltaic performance of heterostructured tetrapod‐shaped CdSe/CdTe nanocrystals using C60 interlayer | |
JP4872051B2 (ja) | 有機薄膜太陽電池 | |
US20130312801A1 (en) | Hybrid Photovoltaic Devices And Applications Thereof | |
AU2015227519B2 (en) | Thermoelectric apparatus and applications thereof | |
Shaheen | Mechanisms of operation and degradation in solution-processable organic photovoltaics | |
Chen et al. | Carbon-Nanotube Solar Photovoltaic Microcells with Nanowelded Contacts |