JP2014501314A - 熱可塑性樹脂組成物及びこれを含む成形品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、熱可塑性樹脂組成物及びこれを含む成形品に関する。より具体的には、本発明は難燃性が高く、環境親和的で、落球衝撃強度、流れ性(流動性)、耐薬品性、熱安定性及び加工性を向上させた熱可塑性樹脂組成物及びこれを含む成形品を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、熱可塑性樹脂組成物及びこれを含む成形品に関する。より具体的には、本発明は難燃性が高く、環境に負荷をかけず、落球衝撃強度、流れ性(流動性)、耐薬品性、熱安定性及び加工性がいずれも改善された熱可塑性樹脂組成物及びこれを含む成形品を提供する。
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)樹脂とポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂の混合物は、加工性と機械的強度に優れ、電気電子製品及び事務自動化機器の内外装部品の製造に広く使われている。近年、環境に対する関心の高まりに伴い、環境にやさしく、炭素量排出を低減できる再生PETを使用する試みがなされている。
しかし、ABS/PETの混合物自体ではABSとPETの混合が難しいため、エポキシ基を含むスチレン−アクリロニトリル(SAN)共重合体を添加する必要があり、この場合は、樹脂組成物の加工段階で流動性が低下し、加工性が悪化しうる。
また、ABS/PETの混合物自体では燃焼に対する抵抗性がないため、外部の点火因子によって火花が点火すると樹脂自体が燃焼を助け持続的に火を拡散させる可能性がある。よって、米国及び欧州等の国々では電気製品及び電子製品等の火災に対する安定性を確保するため、難燃性を有する樹脂のみを電気製品及び電子製品等に使用することが規定されている。一般に、難燃性を付与するためにハロゲン系化合物、例えば、ポリブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、臭素置換されたエポキシ化合物または塩素化ポリエチレンとアンチモン系化合物が使用されている。しかし、これら難燃剤は、難燃性が十分に確保され、物性の低下もほとんど発生しないという長所があるが、加工時に発生するハロゲン化水素ガスにより人体に重大な影響を与えうる。
また、ABS/PETの混合物で成形品を製造する際、衝撃強度、耐薬品性及び熱安定性は必須的に要求される物性である。よって、既存のハロゲン系難燃剤の代替となりうる難燃剤を使用して難燃性を確保すると共に、環境に負荷をかけず、流動性、加工性、衝撃強度、耐薬品性及び熱安定性が改善されたABS/PET混合樹脂組成物が必要とされている。
本発明の目的は、環境に負荷をかけず、且つ難燃性、落球衝撃強度、流れ性(流動性)、耐薬品性、熱安定性及び加工性が改善された難燃性熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記熱可塑性樹脂組成物で成形された成形品を提供することにある。
本発明の一態様である熱可塑性樹脂組成物は、(A)ゴム強化スチレン系樹脂、(B)再生ポリエステル樹脂、(C)エポキシ基を含むビニル共重合体、及び(D)リン系難燃剤を含む熱可塑性樹脂組成物であって、前記再生ポリエステル樹脂は、再生ポリエチレンテレフタレートであり、前記(A)+(B)+(C)で構成される基礎樹脂100重量部中5〜35重量部含まれる。
一実施形態において、再生ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、2−クロロフェノール溶液中、60℃〜80℃で0.4g/L〜1.5g/Lとなりうる。
一実施形態において、熱可塑性樹脂組成物はポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)をさらに含みうる。
一実施形態において、リン系難燃剤は下記式2で表すことができる。
一実施形態において、リン系難燃剤はレゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートでありうる。
一実施形態において、熱可塑性樹脂組成物はビスフェノール−Aビス(ジフェニルホスフェート)(BDP)を更に含みうる。
本発明の成形品は、前記熱可塑性樹脂組成物で成形されたものでありうる。
本発明によれば、環境に負荷をかけず、且つ難燃性、落球衝撃強度、流動性、耐薬品性、熱安定性及び加工性が改善された難燃性熱可塑性樹脂組成物が提供される。
本発明の樹脂組成物の耐薬品性を評価するための1/4楕円法治具模型を示したものである。
本発明の一実施形態である熱可塑性樹脂組成物で製造された試片は、その落球衝撃強度(falling dart impact,FDI)が15J〜55Jになりうる。落球衝撃強度は通常の方法で測定できる。例えば、ASTM D3763に準じて、熱可塑性樹脂組成物で製造されたペレットを射出して厚さ3.2mmかつ幅80mmの正方形試片を得て、当該試片上に落下錘を落下させてクラックが発生する高さからクラック発生エネルギーを換算することにより測定できる。落球衝撃強度は、好ましくは35J〜50Jになりうる。
熱可塑性樹脂組成物のメルトインデックス(melt index,MI)は、25g/10分〜40g/10分となりうる。メルトインデックスは、通常の方法で測定できる。例えば、ASTM D1238に準じて、220℃、10kgの条件で測定できる。
熱可塑性樹脂組成物の耐薬品性は、1.0〜2.0%になりうる。耐薬品性は、通常の方法で測定できる。図1は、本発明に係る耐薬品性を評価するための1/4楕円法治具模型の一実施形態を示したものである。図1でのような模型の試片を射出する。試片を厚さ15mmに切断し、化学物質を塗布する。当該試片を25℃で72時間放置し、化学物質を除去した後に発生したクラックの位置を求める。下記数式1に従い臨界歪み(critical strain,ε)を計算する。下記表2にまとめられた評価基準に従い、臨界歪みを評価する。
(上記式中、aは楕円形治具模型の長軸の長さ、bは楕円形治具模型の短軸の長さ、tは試片の厚さ、xは楕円形治具模型でクラックが発生した位置と楕円形治具模型の長軸との垂直方向の交差点から楕円形治具模型の中心点までの長さである)。
熱可塑性樹脂組成物は、当該組成物で製造された試片を250℃で10分間保持した時の黄色指数変化(△YI)が10〜20になりうる。よって、本発明の組成物で製造された試片は、高温熱安定性を提供できる。熱安定性に関連する黄色指数変化は、通常の方法で測定できるが、例えば、成形温度250℃のシリンダー内で10分間保持した後射出して試片を得る。射出温度に保持する前後で得た試片のそれぞれに対してASTM D1925によって測定された黄色指数の差から得ることができる。好ましくは、熱安定性に関連する黄色指数変化(△YI)は、10〜15である。
熱可塑性樹脂組成物は、当該組成物で製造された試片を1/4"厚でASTM D256に準じて測定したアイゾッド衝撃強度が11kgf・cm/cm以上になりうる。
熱可塑性樹脂組成物は、当該組成物で製造された試片をUL94VB規定によって測定した難燃度がV−2以上になりうる。
このように、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、落球衝撃強度、流動性、耐薬品性、熱安定性及び難燃度の全てにおいて優れている。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ゴム強化スチレン系樹脂、再生ポリエステル樹脂、エポキシ基を含むビニル共重合体及びリン系難燃剤を含みうる。
(A)ゴム強化スチレン系樹脂
ゴム強化スチレン系樹脂は、芳香族ビニル系共重合体からなるマトリックス中に、ゴム状重合体が粒子形態で分散されている重合体である。ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル系単量体及び前記芳香族ビニル系単量体と共重合可能なビニル系単量体を添加し重合することにより製造される。
ゴム強化スチレン系樹脂の例としては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(ABS)、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体樹脂(AAS)、アクリロニトリル−エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体樹脂(AES)等を挙げることができる。
ゴム強化スチレン系樹脂は、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等を含む公知の重合方法によって製造できる。ゴム強化スチレン系樹脂は、スチレン系グラフト共重合体樹脂単独、又はスチレン系グラフト共重合体樹脂とスチレン系共重合体樹脂を混合し押出することにより製造できる。押出温度は制限されないが、210℃になりうる。特に、塊状重合の場合は、スチレン系グラフト共重合体樹脂とスチレン系共重合体樹脂を個々に製造せず、一つの段階による反応工程だけでゴム強化スチレン系樹脂を製造することができる。スチレン系グラフト樹脂とスチレン系共重合体樹脂を併用する場合、それぞれの相溶性を考慮して配合することが好ましい。
ゴム強化スチレン系樹脂においてゴム含量は、全体樹脂中5〜30重量%で含まれていてもよい。
ゴム強化スチレン系樹脂中、スチレン系グラフト共重合体樹脂は20〜100重量%、スチレン系共重合体樹脂は0〜80重量%で配合されていてもよい。好ましくは、ゴム強化スチレン系樹脂は、スチレン系グラフト共重合体樹脂40〜60重量%、スチレン系共重合体樹脂40〜60重量%の混合物を押出して製造される。
ゴム変性スチレン系樹脂としてスチレン系グラフト共重合体樹脂(A1)とスチレン系共重合体樹脂(A2)の混合物を押出する場合、(A1):(A2)の重量比は1:0.5ないし1:2になりうる。
(A1)スチレン系グラフト共重合体樹脂
スチレン系グラフト共重合体樹脂は、ゴム状重合体にグラフト重合が可能な芳香族ビニル系単量体と、前記芳香族ビニル系単量体と共重合可能な単量体とを添加して重合することにより製造できる。
ゴム状重合体としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び前記ジエン系ゴムに水素を添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、アクリル酸ブチル等のアクリルゴム及びエチレン/プロピレン/ジエン単量体の三元共重合体(EPDM)等がある。好ましくは、ジエン系ゴム中のうち、ポリブタジエンゴムが良い。
ゴム状重合体は、スチレン系グラフト共重合体樹脂中5〜65重量%存在していると好ましい。スチレン系グラフト共重合体の製造時における衝撃強度及び外観を考慮して、ゴム状粒子の平均サイズは0.1μm〜4μmであってもよい。
ゴム状重合体にグラフト重合が可能な芳香族ビニル系単量体の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−メチルスチレン、パラ−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ジブロモスチレン、ビニルナフタレン等がある。好ましくはスチレンが用いられる。芳香族ビニル系単量体は、スチレン系グラフト共重合体樹脂中30〜94重量%となりうる。
芳香族ビニル系単量体と共重合可能な単量体の例としては、飽和ニトリル系、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルのような不飽和ニトリル系、又はこれらの2以上の混合物等がある。好ましくはアクリロニトリルが用いられる。前記の共重合可能な単量体は、スチレン系グラフト共重合体樹脂中1〜20重量%であってもよい。好ましくは10〜20重量%であってもよい。
スチレン系グラフト共重合体の製造時に、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、及びN−置換マレイミド等の単量体をさらに添加してもよい。これら単量体は、共重合体樹脂中0〜15重量%で添加されうる。
(A2)スチレン系共重合体樹脂
スチレン系共重合体樹脂は、グラフト共重合体の製造において述べた芳香族ビニル系単量体と、前記芳香族ビニル系単量体と共重合可能な単量体とを重合することにより製造できる。
スチレン系共重合体樹脂に使用される芳香族ビニル系単量体は、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−メチルスチレン、パラ−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ジブロモスチレン、ビニルナフタレン等がある。好ましくはスチレンが用いられる。芳香族ビニル系単量体は、スチレン系共重合体樹脂中60〜90重量%存在しうる。芳香族ビニル系単量体は、好ましくは70〜80重量%添加される。
芳香族ビニル系単量体と共重合可能な単量体の例としては、飽和ニトリル系、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルのような不飽和ニトリル系、又はこれらの2以上の混合物等がある。好ましくはアクリロニトリルが用いられる。前記の共重合可能な単量体は、スチレン系共重合体樹脂中10〜40重量%になりうる。好ましくは、アクリロニトリルは、20〜30重量%添加される。
スチレン系共重合体樹脂には、加工性及び耐熱性のためにアクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、N−置換マレイミド等の単量体をさらに添加してもよい。これら単量体は、共重合体樹脂中0〜15重量%で添加されてもよい。
ゴム強化スチレン系樹脂は、ゴム強化スチレン系樹脂(A)、再生ポリエステル樹脂(B)及びエポキシ基を含むビニル共重合体(C)で構成される基礎樹脂(A)+(B)+(C)100重量部中40〜90重量部含まれ得る。前記範囲内であれば、優れた落球衝撃強度と耐薬品性を発現できる。ゴム強化スチレン系樹脂は、好ましくは50〜85重量部で含まれうる。
(B)再生ポリエステル樹脂
再生ポリエステル樹脂を使用することにより、環境に負荷をかけることなく、かつ経済的に有利なである。
再生ポリエステル樹脂の例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、又はこれらを混合したアロイが挙げられる。好ましくは再生PETを使用できる。
再生PETは、PET供給源から異物を除去することによって製造されうる。PET供給源の例としては、通常の廃棄されたプラスチック容器、ポリエステル押出品または射出品を挙げることができ、水または清涼飲料容器を使用できるが、これらに制限されない。異物はPET供給源を苛性ソーダ水等で洗浄することにより除去されうる。さらに、PET供給源を粉砕し、粉砕されたPETを再押出して製造される。PET供給源または再生PET中の異物の含量は、製造されたペレット又は粉砕されたPETをポリイミドフィルム間に入れて、250℃圧着器に入れて厚さが約0.5mmの円板フィルムを作り、当該円板フィルム中の異物個数から判断する。
再生PETを使用する場合、本発明の組成物はポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)をさらに含んでいてもよい。PETGは再生PET100重量部に対して50〜100重量部含むことができる。前記範囲内であれば、樹脂組成物の流動性と衝撃強度を向上させることができる。好ましくは、PETGは50〜70重量部で含まれうる。PETGは、ゴム強化スチレン系樹脂(A)、再生ポリエステル樹脂(B)及びエポキシ基を含むビニル共重合体(C)で構成される基礎樹脂(A)+(B)+(C)100重量部に対して1〜10重量部含まれうる。好ましくは2〜7重量部で含まれうる。
再生ポリエステル樹脂は、2−クロロフェノール溶液中、60℃〜80℃で測定した固有粘度が0.4g/L〜1.5g/L、好ましくは0.7g/L〜1.0g/Lになりうる。前記範囲内であれば、組成物の流動性と加工性を向上させることができる。
再生ポリエステル樹脂は、ゴム強化スチレン系樹脂(A)、再生ポリエステル樹脂(B)及びエポキシ基を含むビニル共重合体(C)で構成される基礎樹脂(A)+(B)+(C)100重量部中5〜35重量部含んでいてもよい。5重量部未満であると、樹脂組成物の耐薬品性及び落球衝撃強度値が低下する可能性がある。35重量部を超えると、再生ポリエステル樹脂が結晶性樹脂であるため、樹脂組成物の流動性が低下しうる。好ましくは10〜35重量部、より好ましくは10〜15重量部で含むことができる。
(C)エポキシ基を含むビニル共重合体
エポキシ基を含むビニル共重合体は、エポキシ基が含まれている不飽和エポキシ系単量体とビニル系単量体とからなる単量体混合物を共重合して製造された樹脂であり、当該樹脂において、不飽和エポキシ基がスチレン系共重合体内に存在する。単量体混合物は、好ましくはエポキシ基が含まれている不飽和エポキシ系単量体0.001〜5mol%とビニル系単量体99.999〜95mol%からなる。
[不飽和エポキシ系単量体]
不飽和エポキシ系単量体は、下記式1で表すことができる。
(前記式中、R1、R2、R3、R6、R7及びR8は、それぞれH、C1〜C12のアルキル基または不飽和アルキル基、C6〜C14のアリール基、C1〜12の飽和または不飽和アルキル基で置換されたC6〜C14のアリール基で、Yはエーテル基(−O−)、カルボキシ基(−O(C=O)−,−(C=O)O−)、C1〜C12のアルキレン基、C6〜C14のアリーレン基またはC1〜12の飽和または不飽和アルキル基で置換されたC6〜C14のアリーレン基で、前記Yがエーテル基(−O−)、カルボキシ基(−O(C=O)−,−(C=O)O−)の場合、R4及びR5はそれぞれC1〜C12のアルキレン、C6〜C14のアリーレン、又はC1〜12の飽和または不飽和アルキル基で置換されたC6〜C14のアリーレン基で、YがC1〜C12のアルキレン基、C6〜C14のアリーレン基またはC1〜12の飽和または不飽和アルキル基で置換されたC6〜C14のアリーレン基の場合、Yが(R4−Y−R5)を代表する)。
不飽和エポキシ系単量体の例としては、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、エポキシアルキルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、アリールグリシジルエーテル、ブタジエンモノオキサイド、ビニルグリシジルエーテル、グリシジルイタコネート等があるが、これらに限定されない。不飽和エポキシ系化合物は、単独で用いてもよいし、または2種以上を混合して使用してもよい。
不飽和エポキシ系単量体は、エポキシ基を含むビニル共重合体を構成する単量体の混合物中0.001〜5mol%、好ましくは1〜3mol%で添加されうる。前記範囲内で、衝撃強度向上効果が良く、押出時におけるゲル化現象を抑制することができる。
[ビニル系単量体]
ビニル系単量体としては、芳香族ビニル系単量体及び前記芳香族ビニル系単量体と重合可能な単量体が挙げられる。
芳香族ビニル系単量体の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、p−メチルスチレン、パラ−t−ブチルスチレン、エチルスチレン、ビニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレン、ジブロモスチレン、ビニルナフタレン等を使用できるが、これらに制限されるのではない。芳香族ビニル系単量体としては、単独で使用してもよいし、またはこれらの混合物を使用してもよい。
芳香族ビニル系単量体と重合可能な単量体のれいとしては、飽和ニトリル系、又はアクリロニトリル、メタクリロニトリルのような不飽和ニトリル系またはこれらの2以上の混合物等が挙げられる。好ましくはアクリロニトリルが用いられる。
ビニル系単量体は、エポキシ基を含むビニル共重合体を構成する単量体の混合物中99.999〜95mol%、好ましくは97〜99mol%で添加できる。前記範囲内で、耐薬品性に優れ流れ性が良い。
エポキシ基を含むビニル共重合体は、ゴム強化スチレン系樹脂(A)、再生ポリエステル樹脂(B)及びエポキシ基を含むビニル共重合体(C)で構成される基礎樹脂(A)+(B)+(C)100重量部中5〜25重量部存在しうる。前記範囲内であれば、樹脂組成物の流動性が低下することなく相溶性が向上しうる。好ましくは5〜15重量部含みうる。
(D)リン系難燃剤
樹脂組成物の難燃性を高めるために、リン系難燃剤を添加してもよい。リン系難燃剤は、下記式2の構造で表すことができる。
(前記式中、R3、R4及びR5は同じであるか、または異なり、水素またはC1〜C4のアルキル基で、XはC6〜C20のアリール基またはC1〜C4のアルキル基が置換されたC6〜C20のアリール基で、nは0ないし4の整数である)。
Xは、好ましくはレゾルシノール、ハイドロキノンもしくはビスフェノールAのジアルコール、またはこれらに由来するものであってもよい。
nが0の場合、リン系難燃剤は、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、トリ(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフェート、トリ(2,4−ジ−ターシャリーブチルフェニル)ホスフェート、トリ(2,6−ジ−ターシャリーブチルフェニル)ホスフェート等であってもよい。nが1の場合、リン系難燃剤は、レゾルシノールビス(ジフェニル)ホスフェート、レゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、レゾルシノールビス(2,4−ジ−ターシャリーブチルフェニル)ホスフェート、ハイドロキノンビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート、ハイドロキノンビス(2,4−ジ−ターシャリーブチルフェニル)ホスフェート等がある。リン系難燃剤は、単独で用いてもよいし、又は混合物として用いてもよい。
好ましくは、リン系難燃剤はレゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートである。より好ましくは、レゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートにビスフェノール−A(ジフェニルホスフェート)(BDP)を添加して一緒に使用するのが良い。ビスフェノール−A(ジフェニルホスフェート)を一緒に使用すると、同一含量で難燃度がより良くなりうる。レゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート:ビスフェノール−A(ジフェニルホスフェート)(BDP)は1:0.5ないし1:2の重量比で使用されてもよい。
リン系難燃剤は、ゴム変性スチレン系樹脂(A)、再生ポリエステル樹脂(B)及びエポキシ基を含むビニル共重合体(C)で構成される基礎樹脂(A)+(B)+(C)100重量部に対して1〜15重量部含んでいてもよい。前記範囲内であれば、樹脂組成物の難燃性及び流動性が良くなりうる。好ましくは、リン系難燃剤は、1〜6重量部で存在しうる。
樹脂組成物は、難燃剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、分散剤、滴下防止剤、衝撃補強剤、酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、相溶化剤、顔料、染料、無機充填剤及びこれらの混合物等の添加剤を通常の量でさらに含んでいてもよい。
樹脂組成物は公知の方法で製造されうる。例えば、前記構成成分または前記構成成分と前記添加剤を混合した後、押出器内から溶融押出し、ペレットの形態で製造してもよい。
本発明の成形品は、前記熱可塑性樹脂組成物で製造できる。樹脂組成物から成形品を製造する方法は当業者に知られている。成形品は電気製品及び電子製品の内・外装部品等を例として挙げることができるが、これらに制限されるのではない。
本発明は、以下の実施例および比較例によってより明確になるであろう。但し、これは本発明の説明のためにのみ提示するものであり、如何なる意味でもこれによって本発明が制限されると解釈してはならない。
本技術分野の当業者にとって明らかな内容については、その説明を省略する。
製造例1:ゴム変性スチレン系樹脂の製造
(A1)スチレン系グラフト共重合体樹脂
ブタジエンゴムラテックス固形分50重量部、スチレン36重量部、アクリロニトリル14重量部及び脱イオン水150重量部の混合物に、オレイン酸カリウム1.0重量部、クメンヒドロペルオキシド0.4重量部、n−オクチルメルカプタン0.2重量部、ブドウ糖0.4重量部、硫酸鉄水和物0.01重量部、ピロホスフェートナトリウム塩0.3重量部を添加した。5時間75℃で反応させてグラフト共重合体樹脂を製造した。得られた樹脂固形分に対して硫酸を0.4重量部添加し、凝固させて樹脂を粉末状態に製造した。
(A2)スチレン系共重合体樹脂
スチレン75重量部、アクリロニトリル25重量部、脱イオン水120重量部の混合物に、アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部とトリカルシウムホスフェート0.4重量部、及びメルカプタン系連鎖移動剤0.2重量部を添加して室温から80℃まで90分間かけて昇温した後、その温度を180分間保持してスチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂(SAN)を製造した。これを水洗、脱水及び乾燥して粉末状態のスチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂(SAN)を製造した。
(A)ゴム強化スチレン系樹脂
前記(A1)と(A2)を1:1の重量比で混合し、210℃で押出して製造した。
製造例2:再生ポリエチレンテレフタレート(PET)の製造
再生ポリエチレンテレフタレート(PET)は、処理工程が非常に重要である。一般の水、清涼飲料容器から収去されるポリエチレンテレフタレートは、苛性ソーダ水で有機・無機洗浄工程を通じて異物を除去する工程を必要とし、さらに異物を除去するため、粉砕されたPETが再押出工程を経て再生PETを得ることができる。再生PET中に異物がどの位入っているかに関する決定は、製造されたペレット又は粉砕されたPET10gをポリイミドフィルム間に入れ、250℃に維持できる圧着器に入れて押圧し、厚さが約0.5mmの円板を得て、当該円板上で発生する異物個数を数えることによって判断する。
ポリエチレンテレフタレート(A1100,Anychem社)を250℃で再押出して再生ポリエチレンテレフタレートを製造した。製造された再生ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、2−クロロフェノール溶液中、70℃で測定したとき0.75g/Lだった。
製造例3:エポキシ基を含むビニル共重合体(エポキシ含有SAN)の製造
グリシジルメタアクリレート1mol%、スチレン80mol%及びアクリロニトリル19mol%からなる単量体混合物100重量部に脱イオン水120重量部、アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部、トリカルシウムホスフェート0.4重量部、n−オクチルメルカプタン0.2重量部を添加した。80℃の温度まで60分間かけて昇温した後、80℃で180分間保持してエポキシ基を含むスチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂を製造した。得られた共重合体樹脂を水洗、脱水及び乾燥して粉末状態のエポキシ基を含むスチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂(エポキシ含有SAN)を製造した。
下記実施例と比較例で使用した具体的な成分の仕様は次の通りである。
(A)ゴム強化スチレン系樹脂として製造例1で製造した樹脂を使用した。
(B)再生ポリエステル樹脂として製造例2で製造した再生PETを使用した。
(C)エポキシ基を含むビニル共重合体として製造例3で製造したエポキシ含有SAN樹脂を使用した。
(D)リン系難燃剤としてレゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート(PX200,日本大八化学工業株式会社)を使用した。
(E)ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)(Sky Green,SKケミカル社)を使用した。
(F)ビスフェノール−Aビス(ジフェニルホスフェート)(BDP)(CR−7415,日本大八化学工業株式会社)を使用した。
(G)臭素系難燃剤/三酸化アンチモン系(Antimony trioxide,中国グレードマン社)を使用した。
[実施例1〜5]
下記表1に記載した含量(単位:重量部)で各成分を混合した。ヘンシェルミキサー機で1分間均一に混合した。得られた混合物を通常の二軸押出器で240℃、スクリュー速度250rpm、混合物供給速度60kg/hrで押出してペレットを製造した。製造されたペレットを80℃で2時間乾燥させた後、6oz射出器で成形温度180℃、金型温度40℃の条件で試片を製造した。
[比較例1〜3]
下記表1に記載した含量(単位:重量部)で各成分を添加したこと以外は、前記実施例と同様の方法で試片を製造した。
実験例:試片に対する物性の測定
前記実施例と比較例で製造された試片について、下記の物理的特性を測定し、その結果を下記表3に示した。
<物理的特性の測定方法>
1.落球衝撃強度(J):ASTM D3763に準じて評価した。前記の製造した正方形試片(厚さ3.2mm×幅80mm)に対して、重さ4.0kg、半球直径12.5mmの落下錘を高さ別に落下させてクラックが発生する高さを評価した。クラックが発生する高さをエネルギーで換算して落球衝撃強度を求めた。
2.メルトインデックス(MI):ASTM D1238に準じて評価した。試片に対して220℃、10kgの条件で評価した。
3.耐薬品性:図1に示すような1/4楕円法治具模型(長軸の長さ:120mm,短軸の長さ:34mm)を利用して測定した。6"×6"×1/12"(実際の試片測定時2.25t)のフィルムゲート金型を利用して試片を射出した。試片を幅15mmに切断し、ナノックス(Nanox)(日本Lion社)50%水希釈液を100μm厚で塗布した。PEフィルムでラッピングし、25℃で72時間放置した。ナノックス(Nanox)(日本Lion社)を除去した後に発生したクラックの位置を測定した。下記数式1によって臨界歪み(critical strain,ε)を計算し、下記表2による評価基準に従って評価した。
(上記式中、aは楕円形治具模型の長軸の長さ、bは楕円形治具模型の短軸の長さ、tは試片の厚さ、xは楕円形治具模型でクラックが発生した位置と楕円形治具模型の長軸との垂直方向の交差点から楕円形治具模型の中心点までの長さである)。
4.熱安定性:樹脂を射出器のシリンダー内において250℃で10分間保持した後、射出して試片を得た。シリンダー内に保持する前と後の試片それぞれに対してCONICA Minolta(モデルCM−3600d)を使用してASTM D1925にしたがって黄色指数を測定し、これから黄色指数変化(ΔYI)を評価した。
5.アイゾッド衝撃強度:1/4"厚でASTM D256にしたがって評価した。
6.難燃度:UL94VB難燃性規定に準じて合格又は不可で評価し、合格した試片の難燃度を評価した。
前記表3のように、ABS樹脂、再生PET、エポキシ基を含むSAN樹脂及びリン系難燃剤を含む熱可塑性樹脂組成物において、再生PETを5〜35重量部含む本発明の熱可塑性樹脂組成物は、落球衝撃強度、流動性、耐薬品性、熱安定性、難燃度等の全てが優れていることが分かる(実施例1〜3参照)。特に、本発明の熱可塑性樹脂組成物にPETGをさらに含む組成物は、衝撃強度と流動性がより向上した(実施例4参照)。また、レゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートと共にBDPを含む本発明の熱可塑性樹脂組成物は、難燃度がより向上した(実施例5参照)。一方、再生PETを5重量部未満または35重量部超で含む組成物は、落球衝撃強度、流動性、耐薬品性、熱安定性が良くなかった(比較例1〜2参照)。また、リン系難燃剤の代わりに臭素系難燃剤/三酸化アンチモン系を含む組成物は、三酸化アンチモンによるPET樹脂の分解によって衝撃強度と熱安定性が大きく低下することが分かった(比較例3参照)。
以上、添付の表を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明は前記実施例に限定されるのではなく、相違する多様な形態に製造することができ、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によれば、本発明の技術的思想や必須的な特徴に変更せず他の具体的な形態で実施できるということが理解される。そのため、以上で記述した実施例は、全ての面において例示的なものであり、限定的ではないと理解しなければならない。

Claims (11)

  1. (A)ゴム強化スチレン系樹脂、(B)再生ポリエステル樹脂、(C)エポキシ基を含むビニル共重合体、及び(D)リン系難燃剤を含む熱可塑性樹脂組成物であって、
    前記再生ポリエステル樹脂は、再生ポリエチレンテレフタレートであり、前記(A)+(B)+(C)で構成される基礎樹脂100重量部中5重量部ないし35重量部含まれ、
    前記熱可塑性樹脂組成物で製造された試片が、ASTM D3763による落球衝撃強度が15Jないし55Jであり、ASTM D1238によるメルトインデックスが25g/10分ないし40g/10分であり、耐薬品性が1.0%ないし2.0%であり、ASTM D1925による熱安定性(△YI)が10ないし20の熱可塑性樹脂組成物。
  2. 前記再生ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、2−クロロフェノール溶液中、60℃ないし80℃で、0.4g/Lないし1.5g/Lであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 前記リン系難燃剤は、下記式2で表されることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物:
    (前記式中、
    3、R4及びR5は互いに独立して、水素またはC1ないしC4のアルキル基であり、
    XはC6ないしC20のアリール基またはC1ないしC4のアルキル基が置換されたC6ないしC20のアリール基であり、
    nは0ないし4の整数である)。
  5. 前記リン系難燃剤は、前記(A)+(B)+(C)で構成される基礎樹脂100重量部に対して1重量部ないし15重量部含まれることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 前記リン系難燃剤は、レゾルシノールビス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェートであることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. ビスフェノール−Aビス(ジフェニルホスフェート)(BDP)をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 前記ゴム強化スチレン系樹脂は、スチレン系グラフト共重合体樹脂単独、または、スチレン系グラフト共重合体樹脂とスチレン系共重合体樹脂とを配合して製造されることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  9. 前記エポキシ基を含むビニル共重合体は、不飽和エポキシ系単量体とビニル系単量体との共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  10. 熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、相溶化剤、顔料、染料、無機物添加剤及びこれらの混合物からなる群から選ばれる添加剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物で成形された成形品。
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