JP2011081869A - 光ピックアップ装置、及び光ピックアップ装置の製造方法 - Google Patents

光ピックアップ装置、及び光ピックアップ装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】2波長対応のレーザー光を放射するレーザー光源から放射される2種類のレーザー光のいずれについても対物レンズのコマ収差を適切に抑制する。
【解決手段】第1の光記録媒体5に照射される第1レーザー光を放射する第1発光素子、及び第2の光記録媒体5に照射される第2レーザー光を放射する第2発光素子を有するレーザー光源と、第1光記録媒体5に第1レーザー光を集光し、第2光記録媒体5に第2レーザー光を集光する対物レンズ18とを備える光ピックアップ装置において、対物レンズ18の第1レーザー光及び第2レーザー光の夫々についてのコマ収差の像高特性を一致させ、レーザー光源を、対物レンズ18の光軸が、第1発光素子の発光点111と第2発光素子の発光点112とを結ぶ線分と直交するとともに、対物レンズ18の光軸が上記線分の中点を通るように配置するようにする。
【選択図】図7

Description

この発明は、光ピックアップ装置、及び光ピックアップ装置の製造方法に関し、とくに2波長対応のレーザー光を放射するレーザー光源から放射される2種類のレーザー光の夫々についての対物レンズのコマ収差を適切に抑制する技術に関する。
複数の光記録媒体に対応する光ピックアップ装置にあっては、小型/軽量化等を目的として様々な工夫がなされており、例えば2波長互換の対物レンズを採用し、2波長レーザーダイオードなどの1パッケージで2つの波長を放射するレーザー光源を採用するものが存在する。ここでこのような構成からなる光ピックアップ装置においては、各発光素子の発光点の双方を同時に対物レンズの光軸上に配置することができず、各波長のレーザー光の双方についての対物レンズのコマ収差をどのようにして抑制するかが問題となる(例えば特許文献1を参照)。
特開2009−170091号公報
2波長レーザー光源を採用する光ピックアップ装置においては各レーザー光の発光点が相違し、所定の一方の光記録媒体、通常高密度の光記録媒体に対する光学特性を重視して設計することにより、一般に2波長互換の対物レンズは各波長に対する像高特性が異なっている。図13AはDVD(Digital Versatile Disk)規格の記録/再生に用いられるレーザー光(以下、第1レーザー光と称する。)に対するある対物レンズのコマ収差の像高特性の一例であり、図13BはCD(Compact Disk)規格光記録媒体の記録/再生に用いられるレーザー光(以下、第2レーザー光と称する。)に対する同対物レンズのコマ収差の像高特性の一例である。これらの図に示すように、この2波長互換の対物レンズは、波長が短く高密度のDVD規格の光記録媒体の記録/再生に用いられる第1レーザー光の像高特性の方が、CD規格の記録/再生に用いられる第2レーザー光の像高特性よりも良好になるように設計されている。
図14に一般的な光ピックアップ装置の光学系の原理図を示している。同図において、符号111は2波長レーザーダイオードで構成されるレーザー光源11(不図示)のDVDの記録再生用のレーザー光(以下、第1レーザー光と称する。)の発光素子の発光点(以下、第1発光点111と称する。)であり、符号112は、レーザー光源11のCDの記録/再生用のレーザー光(以下、第2レーザー光と称する。)の発光素子の発光点(以下、第2発光点112と称する。)である。また同図に示すように、この光学系はコリメートレンズ16、2波長互換の対物レンズ18、回折格子12、1/4波長板13を備えている。尚、符号5は光記録媒体(DVD規格又はCD規格の光記録媒体)である。
図14に示す光学系において、例えばコリメートレンズ16の焦点距離が14mm、第1発光点111と第2発光点112の間の距離が110μmであったとする。この場合、第1レーザー光又は第2レーザー光の進行方向と対物レンズ18の光軸とのなす角はいずれもtan−1{(0.11/2)/14}=0.2°である。そして図13A及び図13Bを参照すると、第1レーザー光に対する対物レンズ18のコマ収差量は2mλrms、第2レーザー光に対する対物レンズ18のコマ収差量は10mλrmsであり、いずれのコマ収差量も実用上とくに差し支えない範囲である。
ここで製造誤差などによって、例えば第1発光点111及び第2発光点112が−Zの方向に110μmずれて配置されていたとする。この場合、第2レーザー光の進行方向と対物レンズ18の光軸とのなす角は0.4°であり、図13Bを参照すると、この場合の第2レーザー光に対する対物レンズ18のコマ収差量は20mλrmsもの大きな値になることがわかる。
このように、1パッケージで2つの波長を放射するレーザー光源を採用する光ピックアップ装置にあっては、2種類のレーザー光の双方のコマ収差を必ずしも適切に抑制することができないという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、2波長対応のレーザー光を放射するレーザー光源から放射される2種類のレーザー光の夫々のついての対物レンズのコマ収差を適切に抑制することが可能な光ピックアップ装置、及び光ピックアップ装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一つは、光記録媒体又は光記録媒体に光束を照射し、前記光記録媒体から反射される光束を検出する光ピックアップ装置であって、
第1の前記光記録媒体に照射される第1レーザー光を放射する第1発光素子、及び第2の前記光記録媒体に照射される第2レーザー光を放射する第2発光素子を有するレーザー光源と、
前記第1光記録媒体に前記第1レーザー光を集光し、前記第2光記録媒体に前記第2レーザー光を集光する対物レンズと、
を備え、
前記対物レンズは、前記第1レーザー光及び前記第2レーザー光の夫々についてのコマ収差の像高特性が一致しており、
前記レーザー光源は、前記対物レンズの光軸が、前記第1発光素子の発光点と前記第2発光素子の発光点とを結ぶ線分と直交するとともに、前記光軸が前記線分の中点を通るように配置されていることとする。
このように対物レンズの第1レーザー光及び第2レーザー光の夫々についてのコマ収差の像高特性を一致させ、レーザー光源を、対物レンズの光軸が第1発光素子の発光点と第2発光素子の発光点とを結ぶ線分と直交するとともに、対物レンズの光軸が線分の中点を通るように配置することで、2波長対応のレーザー光を放射するレーザー光源から放射される2種類のレーザー光の双方について、対物レンズのコマ収差を適切に抑制することができる。
例えば第1光記録媒体がDVD規格の光記録媒体であり、第2光記録媒体がCD規格の光記録媒体であり、レーザー放射器が第2発光素子の側にずれていたとする。この場合、第1発光素子の発光点は対物レンズの光軸に近づくので、第1レーザー光についてのコマ収差量は減少する。一方、第2発光素子の発光点は対物レンズの光軸から遠ざかるが、第1レーザー光及び第2レーザー光の夫々についてのコマ収差の像高特性が一致しているので第2レーザー光についての対物レンズの像高特性は従来構成の対物レンズに比べて緩やかであり、上記ずれによって生じるコマ収差量は従来に比べて減少する。
また例えばレーザー放射器が第1発光素子の側にずれていたとする。この場合、第2発光素子の発光点は対物レンズの光軸に近づく為、第2レーザー光についてのコマ収差量は減少する。一方、第1発光素子の発光点は対物レンズの光軸から遠ざかるが、それによるコマ収差量の増分は従来よりもやや大きい程度であるので、光ピックアップ装置の性能に与える影響は少ない。
尚、対物レンズのコリメートレンズ側のレンズ面の非球面係数及び光記録媒体側のレンズ面の非球面係数を適切に設定することにより、第1レーザー光及び第2レーザー光についてのコマ収差の像高特性を上記のように一致させることができる。
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
本発明によれば、2波長対応のレーザー光を放射するレーザー光源から放射される2種類のレーザー光の夫々についての対物レンズのコマ収差を適切に抑制することができる。
光ピックアップ装置1の光学系の構成を示す図である。 光ピックアップ装置1の第1光学系の構成を説明する図である。 光ピックアップ装置1の第2光学系の構成を説明する図である。 ハウジング50とこれに実装された光学系の様子を示す斜視図である。 光ディスク装置500の一例を示すブロック図である。 第1レーザー光源11の構造を示す図である。 第1光学系の原理図である。 第1対物レンズ18の側面図である。 第1対物レンズ18の仕様を示す図である。 第1対物レンズ18の形状を図11に示す位相関数式Φ(r)で表した場合における、第1対物レンズ18の第1コリメートレンズ16側のレンズ面の動径半径及び非球面係数を示す図である。 第1対物レンズ18の形状を図11に示す位相関数式Φ(r)で表した場合における、第1対物レンズ18の光記録媒体5側のレンズ面の動径半径及び非球面係数を示す図である。 位相関数式Φ(r)を示す図である。 実施形態として示す第1対物レンズ18の第1レーザー光についてのコマ収差の像高特性を示す図である。 実施形態として示す第1対物レンズ18の第2レーザー光についてのコマ収差の像高特性を示す図である。 第1対物レンズ18の第1レーザー光についてのコマ収差の像高特性を示す図である。 第1対物レンズ18の第2レーザー光についてのコマ収差の像高特性を示す図である。 光ピックアップ装置の光学系の原理図である。
以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。
本実施形態において説明する光ピックアップ装置1は、回転する光記録媒体5に光束を照射し、光記録媒体5から反射される光束を検出する装置である。光ピックアップ装置1は、例えば、後述する光記録媒体記録再生装置500などの情報記録再生装置に実装される。尚、光ピックアップ装置1によって情報の記録又は再生が行われる光記録媒体5は、例えば、DVD(Digital Versatile Disk)規格の光記録媒体5(以下、第1光記録媒体5と称する。)、CD(Compact Disk)規格の光記録媒体5(以下、第2光記録媒体5と称する。)、及びBD(Blu-ray Disk)規格(もしくはHD−DVD(High Definition Digital Versatile Disk)規格)の光記録媒体5(以下、第3光記録媒体5と称する。)である。
図1乃至図3に本実施形態として説明する光記録媒体5の記録/再生に用いられる光ピックアップ装置1の光学系の構成を示している。光ピックアップ装置1は、第1光記録媒体5と第2光記録媒体5の記録/再生を行うための光学系である第1光学系、及び第3光記録媒体5の記録/再生を行うための光学系である第2光学系を備える。尚、図1に示す矢線Xは光記録媒体5の径方向(ラジアル方向)に一致しており、+Xの方向に光記録媒体5の回転中心が存在する。
まず第1光学系について説明する。第1光学系は、第1レーザー光源11、第1回折格子12、第1の1/4波長板13、第1ビームスプリッタ14、第2の1/4波長板15、第1コリメートレンズ16、第1立ち上げミラー17、第1対物レンズ18、第1センサーレンズ19(検出レンズ)、及び第1光検出器20を含む。
第1レーザー光源11は2波長レーザーダイオードであり、赤色波長帯645nm〜675nmの第1波長(例えば660nmの赤色光)の第1レーザー光を放出する第1発光素子、及び赤外波長帯765nm〜805nmの第2波長(例えば785nmの赤外光)の第2レーザー光を放射する第2発光素子を備える。
第1回折格子12には、第1レーザー光源11から放射される第1レーザー光又は第2レーザー光が入射する。第1回折格子12は、入射するレーザー光を0次光、+1次回折光及び−1次回折光に分離する。
1/2波長板13には、第1回折格子12を通過した第1レーザー光又は第2レーザー光が入射する。1/2波長板13は、直線偏光光として入射する第1レーザー光又は第2レーザー光の偏光方向を所定の方向に変換する。
第1ビームスプリッタ14は、1/2波長板13から入射する第1レーザー光又は第2レーザー光を反射し、一方、第1の1/4波長板15から入射する戻り光は透過する。
第1の1/4波長板15には、第1ビームスプリッタ14で反射した第1レーザー光又は第2レーザー光が入射する。第1の1/4波長板15は、入射するレーザー光を直線偏光光から円偏光光に変換する。尚、第1の1/4波長板15は、第1コリメートレンズ16の一方の側のレンズ面に第1コリメートレンズ16と一体に設けるようにしてもよいし、第1コリメートレンズ16とは別体に設けてもよい。
第1コリメートレンズ16は、第1ビームスプリッタ14によって反射された後、第1の1/4波長板15を透過して入射する第1レーザー光又は第2レーザー光を平行光に変換し、第1立ち上げミラー17に入射させる。
第1立ち上げミラー17は、入射する第1レーザー光又は第2レーザー光を、第1の光記録媒体5又は第2の光記録媒体の信号記録面に垂直な方向に反射する。図3に示すように、第1立ち上げミラー17で反射された第1レーザー光又は第2レーザー光は第1対物レンズ18に入射する。第1対物レンズ18は、入射する第1レーザー光又は第2レーザー光を第1光記録媒体5又は第2光記録媒体5の信号記録面に集束させる。
以上の構成からなる第1光学系において、第2対物レンズ38によって集束されて第1光記録媒体5又は第2光記録媒体5の信号記録面に入射された第1レーザー光又は第2レーザー光の戻り光は、第1対物レンズ18によって平行光に変換された後、第1立ち上げミラー17、第1コリメートレンズ16、第1の1/4波長板15を経由して第1ビームスプリッタ14に入射する。そして第1ビームスプリッタ14に入射した戻り光は第1ビームスプリッタ14を透過して第1センサーレンズ19を透過し、最終的に第1光検出器20に入射する。
第1センサーレンズ19は、第1レーザー光又は第2レーザー光の戻り光を第2光検出器40上に収束させるとともに、上記戻り光に非点収差を発生させてフォーカスエラー信号を生成する。第1センサーレンズ19は、例えばシリンドリカルレンズ、トーリックレンズ、アナモフィックレンズ、又は光軸に対して所定方向に傾けられた平行平板により構成されている。
第1光検出器20は、複数に分割(例えば第1回折格子12により3分割された各レーザー光の各受光領域がそれぞれ4分割)された光検出領域を有する。第1光検出器20は、例えばフォトダイオード等の受光素子を用いて構成される。尚、第1光検出器20によって検出された信号に基づく信号再生動作や信号記録動作、第1光検出器20によって検出された信号の処理方法、DPP(Differential Push Pull)等によるトラッキング誤差検出方法、非点収差法等によるフォーカス誤差検出方法等についてはいずれも周知であるので詳細は省略する。
次に第2光学系について説明する。第2光学系は、第2レーザー光源31、第2回折格子32、第2ビームスプリッタ33、第2反射ミラー34、第2コリメートレンズ35、第2立ち上げミラー36、第2の1/4波長板37、第2対物レンズ38、第2センサーレンズ39(検出レンズ)、及び第2光検出器40を含む。
第2レーザー光源31は、青紫色波長帯400nm〜420nmの第3波長(例えば405nmの青色光)の第3レーザー光を放射する。第2レーザー光源31は、例えば半導体レーザー等の発光素子を用いて構成される。
第2回折格子32には、第2レーザー光源31から放射される第3レーザー光が入射する。第2回折格子32は、第3レーザー光を0次光、+1次回折光、及び−1次回折光に分離する回折格子、及び、直線偏光光である第3レーザー光の偏光方向を所定の方向に変換する1/2波長板を構成要素とする。
第2ビームスプリッタ33は、第2回折格子32から入射する第3レーザー光を反射し、一方、第2反射ミラー34から入射する第3レーザー光の戻り光は透過する。第2反射ミラー34は、第2ビームスプリッタ33から入射する第3レーザー光を第2コリメートレンズ35の方向に反射する。
第2コリメートレンズ35は、第2反射ミラー34から入射する第3レーザー光を平行光に変換する。第2コリメートレンズ35によって変換された第3レーザー光(平行光)は第2立ち上げミラー36に入射する。第2立ち上げミラー36は第2コリメートレンズ35から入射する第3レーザー光を第3光記録媒体5の記録面に垂直な方向に反射する。
図2に示すように、第2立ち上げミラー36によって第3光記録媒体5の記録面に垂直な方向に反射された第3レーザー光は、第2の1/4波長板37に入射する。第3レーザー光は、第2の1/4波長板37によって直線偏光光から円偏光光に変換される。
第2の1/4波長板37を透過した第3レーザー光(円偏光光)は、第2対物レンズ38に入射する。第2対物レンズ38は、入射する第3レーザー光(円偏光光)を第3光記録媒体5の信号記録面に集束させる。
以上の構成からなる第2光学系において、第2対物レンズ38によって集束されて第3光記録媒体5の信号記録面に入射された第3レーザー光の戻り光は、第2対物レンズ38によって平行光に変換されて第2の1/4波長板37に入射し、第2の1/4波長板37によって円偏光光から直線偏光光(第2立ち上げミラー36から入射した時と逆方向)に変換される。直線偏光光となった戻り光は、第2立ち上げミラー36、第2コリメートレンズ35、第2反射ミラー34を経由して第2ビームスプリッタ33に入射する。
第2ビームスプリッタ33に入射した戻り光は、第2ビームスプリッタ33を透過して第2センサーレンズ39を透過し、第2光検出器40に入射する。第2センサーレンズ39は、第3レーザー光の戻り光を第2光検出器40上に収束させるとともに、戻り光に非点収差を発生させてフォーカスエラー信号を生成する。第2センサーレンズ39は、例えばシリンドリカルレンズ、トーリックレンズ、アナモフィックレンズ、又は光軸に対して所定方向に傾けられた平行平板により構成されている。
第2光検出器40は、複数に分割(例えば第2回折格子32により3分割された各レーザー光の各受光領域がそれぞれ4分割)された光検出領域を有する。第2光検出器40は、例えばフォトダイオード等の受光素子を用いて構成されている。尚、第2光検出器40によって検出された信号に基づく信号再生動作や信号記録動作、第2光検出器40によって検出された信号の処理方法、DPP(Differential Push Pull)等によるトラッキング誤差検出方法、非点収差法等によるフォーカス誤差検出方法等についてはいずれも周知であるので詳細は省略する。
図4は以上の構成からなる光学系を金属製や樹脂等の素材からなるハウジング50に実装した状態を示す斜視図である。同図において矢線Xは、光記録媒体5の径方向(ラジアル方向)を示している。+X方向に光記録媒体5の回転中心が存在する。
同図に示すように、光ピックアップ装置1の光学系の各構成要素は、これらが図1乃至図3に示した位置関係となるように、ハウジング50の所定位置に設けられている。光学系の各構成要素は、ハウジング50内に設けられている凸部や仕切り板等に接着もしくは嵌合されることによりハウジング50に設けられている。
図5は、以上に説明した光ピックアップ装置1を用いて構成される光記録媒体記録再生装置500の一例を示すブロック図である。同図に示すように、この光記録媒体記録再生装置500は、前述した光ピックアップ装置1の構成を備えるとともに、スピンドルモータ502、モーター駆動回路503、レーザードライバ504、アクセス機構505、変調回路506、増幅回路507、復調回路508、フォーカス制御回路509、トラッキング制御回路510、チルト制御回路511、光学特性補正回路512、システム制御装置513、及び外部装置514をさらに備える。
同図において、スピンドルモータ502は、光記録媒体5を回転させる。モーター駆動回路503は、システム制御装置513から送られてくる制御信号に応じてスピンドルモータ502の回転を制御する。
アクセス機構505は、システム制御装置513から送られてくる制御信号に応じて光ピックアップ装置1を光記録媒体5の径方向(ラジアル方向)に移動させる。
レーザードライバ504は、変調回路506から入力される信号に応じて第1レーザー光源11及び第2レーザー光源31から放射される第1乃至第3レーザー光の出力を制御する。
変調回路506は、システム制御装置513から入力される、光記録媒体5に記録するデータを記録用のパルス信号に変調する。光記録媒体5に記録する上記データは、例えばシステム制御装置513を介してパーソナルコンピュータ等の外部装置514から随時供給される。
増幅回路507は、光ピックアップ装置1の光検出器22から出力される電気信号に含まれているRF信号(RF:Radio Frequency)を増幅し、復調回路508に出力する。復調回路508は、増幅回路507から入力されるRF信号を復調してシステム制御装置513に出力する。システム制御装置513は、復調回路508から入力される復調信号に基づくデータ信号を外部装置514に出力する。
フォーカス制御回路509、トラッキング制御回路510、及びチルト制御回路511は、第1対物レンズ18及び第2対物レンズ38の駆動制御を行う。このうちフォーカス制御回路509は、光ピックアップ装置1の第1光検出器20又は第2光検出器40から出力される電気信号に含まれるフォーカスエラー信号を検出し、検出したフォーカスエラー信号に基づき、第1対物レンズ18及び第2対物レンズ38のフォーカス制御を行う。トラッキング制御回路510は、光ピックアップ装置1の第1光検出器20又は第2光検出器40から出力される電気信号に含まれるトラッキングエラー信号を検出し、検出したトラッキングエラー信号に基づき第1対物レンズ18及び第2対物レンズ38のトラッキング制御を行う。チルト制御回路511は、光ピックアップ装置1の第1光検出器20又は第2光検出器40から出力される電気信号に含まれるチルトエラー信号を検出し、検出したチルトエラー信号に基づき第1対物レンズ18及び第2対物レンズ38のチルト制御を行う。
光学特性補正回路515は、温度変化に基づく第1対物レンズ18及び第2対物レンズ38の光学特性の劣化を補正する。また光学特性補正回路515は、光記録媒体5ごとのカバー厚の違いや多層構造の光記録媒体における各層のカバー厚の違いによって生じる球面収差を補正する。この補正方式は、例えば第1対物レンズ18及び第2対物レンズ38に入射する光束の設計値に対する発散/集束の度合いを利用する倍率特性方式、及び、液晶素子を用いて逆極性の球面収差を発生させて球面収差を補正する球面収差方式などがある。光学特性補正回路515は、例えばコリメートレンズ16を光軸方向に移動させて光学特性を補正する(例えば特開2008−234803号公報を参照。)。
=発光素子=
図6に第1レーザー光源11の構造を示している。第1レーザー光源11は、第1発光素子及び第2発光素子を備える。同図に示すように、第1発光素子の発光点(以下、第1発光点111と称する。)、及び第2発光素子の発光点(以下、第2発光点112と称する。)は、所定間隔dだけ離間している。
図7に第1光学系の原理図を示している。同図に示すように、第1レーザー光源11は、第1対物レンズ18の光軸が、第1発光素子の発光点111と第2発光素子の発光点112とを結ぶ線分と直交するとともに、第1対物レンズ18の光軸が上記線分の中点を通るような位置関係でハウジング50に配置されている。このため、第1発光点111から第1対物レンズ18の光軸までの最短距離(第1発光点111から光軸に下ろした垂線の長さ)と、第2発光点112から第1対物レンズ18の光軸までの最短距離(第2発光点112から光軸に下ろした垂線の長さ)が等しくなっている。
=対物レンズ=
図8は第1対物レンズ18の側面図である。同図において、符号81を付している太線は第1光記録媒体5であり、符号82を付している細線は第2光記録媒体5である。第1対物レンズ18の外径は5.00mmである。同図に示すように、第1対物レンズ18は、第1コリメートレンズ16側のレンズ面の曲率が光記録媒体5側のレンズ面の曲率よりも大きくなっている。
第1対物レンズ18の仕様を図9に示す。同図に示すように、第1対物レンズ18の第1光記録媒体5についての設計波長は660nm、焦点距離は2.33mm、開口数(以下、NA(Numerical Aperture)と称する。)は0.60である。また第1対物レンズ18の第2光記録媒体5についての設計波長は785mm、焦点距離は2.35mm、NAは0.47である。
図10Aは、第1対物レンズ18の形状を図11に示す位相関数式Φ(r)で表した場合における、第1対物レンズ18の第1コリメートレンズ16側のレンズ面の非球面係数である。また図10Bは、第1対物レンズ18の形状を図11に示す位相関数式Φ(r)で表した場合における、第1対物レンズ18の光記録媒体5側のレンズ面の非球面係数である。尚、これらの図において、rは動径半径であり、ccはコーニック係数である。
図12Aは、本実施形態の第1対物レンズ18の第1レーザー光についてのコマ収差の像高特性の実測値であり、図12Bは、第1対物レンズ18の第2レーザー光についてのコマ収差の像高特性の実測値である。これらの図に示すように、第1対物レンズ18の第1レーザー光に対するコマ収差の像高特性、及び第2レーザー光に対するコマ収差の像高特性はほぼ一致(入射光角度に対する波面収差の発生度合いを示す直線の角度がほぼ一致)している。尚、ここでいう一致とは、あくまでも設計上の一致を意味しており必ずしも完全一致をいうわけではない。
=コマ収差=
図7に示す第1光学系において、コリメートレンズ16の焦点距離が14mm、第1発光点111と第2発光点112の間の距離が110μmである場合、第1発光点111から第1対物レンズ18の光軸までの最短距離と、第2発光点112から第1対物レンズ18の光軸までの最短距離が等しく、すなわち第1発光点111と第2発光点112との中心を第1対物レンズ18の光軸上に配置しているので、第1発光点111から放射される第1レーザー光の第1対物レンズ18への入射光の角度と対物レンズ18の光軸とのなす角はtan−1{(0.11/2)/14}=0.2°である。また第2発光点112から放射される第2レーザー光の第1対物レンズ18への入射光の角度と対物レンズ18の光軸とのなす角もtan−1{(0.11/2)/14}=0.2°である。そして図12A及び図12Bを参照すれば、0.2°に対応する第1レーザー光に対する対物レンズ18のコマ収差量は5mλrmsであり、第2レーザー光に対する対物レンズ18のコマ収差量も5mλrmsであり、第1光記録媒体5(DVD)と第2光記録媒体5(CD)に対するスキュー特性を同等にすることができる。
ここで図7において、例えば第1レーザー放射器11が−Zの方向(第2発光素子の側)に110μmずれていたとする。この場合、第1発光点111は第1対物レンズ18の光軸に近づく為、第1レーザー光についてのコマ収差量は減少する。また第2発光点112は第1対物レンズ18の光軸から遠ざかるが、図12A及び図12Bに示すように、第1レーザー光及び第2レーザー光についてのコマ収差の像高特性が一致していることから、第2レーザー光についての第1対物レンズ18の像高特性は従来構成の対物レンズに比べて緩やかであり、上記ずれにより生じるコマ収差量は従来に比べて少ない。
図7において、第1レーザー放射器11が+Zの方向(第1発光素子の側)にずれていたとする。この場合、第2発光点112は第1対物レンズ18の光軸に近づく為、第2レーザー光についてのコマ収差量は減少する。また第1発光点111は第1対物レンズ18の光軸から遠ざかるが、図12Aと図13Aを比較するとコマ収差量の増分は従来よりもやや大きい程度であるので、光ピックアップ装置1の性能に与える影響は少ない。
以上のように、本実施形態の光ピックアップ装置1にあっては、第1レーザー放射器11が−Z又は+Zのいずれの方向にずれて配置されている場合でも、第1レーザー光についての第1対物レンズ18のコマ収差及び第2レーザー光についての第1対物レンズ18のコマ収差の双方について、これらを適切に抑制することができる。このため、本実施形態の光ピックアップ装置1によれば、いずれか一方の性能を極端に低下させることなく、第1光記録媒体5及び第2光記録媒体5の双方についてバランスよく光学的な性能を保つことができる。
以上、実施の形態について説明したが、以上の説明は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
1 光ピックアップ装置
5 光記録媒体
11 第1レーザー光源
111 第1発光点
112 第2発光点
12 第1回折格子
13 1/2波長板
14 第1ビームスプリッタ
15 第1の1/4波長板
16 第1コリメートレンズ
17 第1立ち上げミラー
18 第1対物レンズ
19 第1センサーレンズ
20 第1光検出器
31 第2レーザー光源
32 第2回折格子
33 第2ビームスプリッタ
34 第2反射ミラー
35 第2コリメートレンズ
36 第2立ち上げミラー
37 第2の1/4波長板
38 第2対物レンズ
39 第2センサーレンズ
40 第2光検出器
50 ハウジング

Claims (4)

  1. 光記録媒体又は光記録媒体に光束を照射し、前記光記録媒体から反射される光束を検出する光ピックアップ装置であって、
    第1の前記光記録媒体に照射される第1レーザー光を放射する第1発光素子、及び第2の前記光記録媒体に照射される第2レーザー光を放射する第2発光素子を有するレーザー光源と、
    前記第1光記録媒体に前記第1レーザー光を集光し、前記第2光記録媒体に前記第2レーザー光を集光する対物レンズと、
    を備え、
    前記対物レンズは、前記第1レーザー光及び前記第2レーザー光の夫々についてのコマ収差の像高特性が一致しており、
    前記レーザー光源は、前記対物レンズの光軸が、前記第1発光素子の発光点と前記第2発光素子の発光点とを結ぶ線分と直交するとともに、前記光軸が前記線分の中点を通るように配置されている
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記対物レンズは、前記第1レーザー光及び前記第2レーザー光についてのコマ収差の像高特性が一致するように、前記コリメートレンズ側のレンズ面の非球面係数、及び前記光記録媒体側のレンズ面の非球面係数が設定されている
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1に記載の光ピックアップ装置であって、
    前記第1光記録媒体はDVD(Digital Versatile Disk)規格の光記録媒体であり、
    前記第2光記録媒体はCD(Compact Disk)規格の光記録媒体であり、
    前記第1レーザー光は赤色波長帯645nm〜675nmであり、
    前記第2レーザー光は赤外波長帯765nm〜805nmである、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 光記録媒体又は光記録媒体に光束を照射し、前記光記録媒体から反射される光束を検出する光ピックアップ装置の製造方法であって、
    第1の前記光記録媒体に照射される第1レーザー光を放射する第1発光素子、及び第2の前記光記録媒体に照射される第2レーザー光を放射する第2発光素子を有するレーザー光源と、
    前記第1光記録媒体に前記第1レーザー光を集光し、前記第2光記録媒体に前記第2レーザー光を集光し、前記第1レーザー光及び前記第2レーザー光の夫々についてのコマ収差の像高特性が一致している対物レンズと
    を設け、
    前記レーザー光源を、前記対物レンズの光軸が、前記第1発光素子の発光点と前記第2発光素子の発光点とを結ぶ線分と直交するとともに、前記光軸が前記線分の中点を通るように配置する
    ことを特徴とする光ピックアップ装置の製造方法。
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