JP2002050067A - 光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置

Info

Publication number
JP2002050067A
JP2002050067A JP2001019502A JP2001019502A JP2002050067A JP 2002050067 A JP2002050067 A JP 2002050067A JP 2001019502 A JP2001019502 A JP 2001019502A JP 2001019502 A JP2001019502 A JP 2001019502A JP 2002050067 A JP2002050067 A JP 2002050067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical
information recording
objective lens
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001019502A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4457499B2 (ja
Inventor
Kohei Ota
耕平 大田
Norikazu Arai
則一 荒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2001019502A priority Critical patent/JP4457499B2/ja
Priority to TW090111491A priority patent/TW490589B/zh
Priority to DE60111999T priority patent/DE60111999T2/de
Priority to AT01304393T priority patent/ATE300085T1/de
Priority to EP01304393A priority patent/EP1158503B1/en
Priority to US09/862,594 priority patent/US6687209B2/en
Priority to KR1020010028231A priority patent/KR100681965B1/ko
Priority to CNB2004100562240A priority patent/CN100362581C/zh
Priority to CNB011190655A priority patent/CN1185636C/zh
Publication of JP2002050067A publication Critical patent/JP2002050067A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4457499B2 publication Critical patent/JP4457499B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lenses (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源からの光量を十分に利用することがで
き、情報記録媒体からの光の誤検出も生ぜず、製造コス
トの上昇を抑えることができる光ピックアップ装置用対
物レンズ及びその対物レンズを備える光ピックアップ装
置を提供する。 【解決手段】 この対物レンズ10は、光軸p側から外
側に向かう方向に、回折構造を備えた領域13を挟んで
回折構造を備えない領域11,12を設けたレンズ面を
有し、回折構造は、最大の回折光量を発生する回折光の
次数が互いに異なる少なくとも2つの波長(λ1,λ
2)の光束に対して同一次数(但し、0次を除く)とな
る形状である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ピックアップ装
置において情報記録媒体に対して情報の記録または再生
を行うために用いられる対物レンズ及び光ピックアップ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CDやDVD等の記録密度や透明基板の
厚さの異なる複数の情報記録媒体(例えば光ディスク)
に対して、情報の記録及び/又は再生が可能な光ピック
アップ装置として、少なくとも対物レンズを共通に使用
することにより装置の小型化や低価格化を実現すること
が望まれており、そのための対物レンズや光ピックアッ
プ装置が種々提案されている。
【0003】例えば、対物レンズに特殊輪帯として切り
欠きをリング状に設けて、対物レンズの一面を複数の分
割面(例えば3つの分割面)に構成し、複数の分割面の
うちの一部(例えば光軸側の第1分割面)を記録密度や
透明基板の厚さの異なる2つの情報記録媒体に対する情
報の記録及び/又は再生にともに利用可能なようにし、
残りの分割面のうちの一部(例えば第1分割面に隣接す
る第2分割面)を一方の情報記録媒体(例えば必要開口
数の小さい方の情報記録媒体)に対する情報の記録及び
/又は再生に主に利用可能なようにし、その残り(例え
ば第2分割面に隣接する第3分割面)を他方の情報記録
媒体(例えば必要開口数の大きい方の情報記録媒体)に
対する情報の記録及び/又は再生に主に利用可能なよう
にすることが知られている。その一例として、特開平1
1−96585号公報に記載のものが挙げられる。しか
し、このようにリング状の切り欠きを設けた対物レンズ
では、フォーカス信号に誤検出が生じる場合があった。
例えば、対物レンズの一面に設けられた3つの分割面の
うちCD用に球面収差が補正された第2分割面により、
DVDの記録または再生時にその第2分割面を通過した
光束がセンサ上にデフォーカスして集光し、フォーカス
信号として誤検出してしまう場合があった。
【0004】また、特開平10−283668号公報に
は、ホログラム型リングレンズを用いて、ホログラム部
分ではDVD用の650nm波長の光について回折され
なくし(0次光を利用)、CD用の780nm波長の光
については全て1次光に回折されて作用させるようにし
た光ピックアップ装置が記載されている。
【0005】しかし、このように対物レンズに分割面を
設け、その1つの分割面に、一方の波長では0次光を利
用し、他方の波長では1次光を利用するホログラムや回
折面としたものでは、回折効率が低くなって光源からの
光量を十分に利用することができず、フォーカス信号に
誤検出が生じることが場合によっては発生する。
【0006】また、対物レンズの全面に回折面を設ける
のは、その金型製作のコストが高く製造コストの上昇の
点で好ましくない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な従来技術の問題に鑑み、光源からの光量を十分に利用
することができ、情報記録媒体からの光の誤検出も生ぜ
ず、製造コストの上昇を抑えることができる光ピックア
ップ装置用対物レンズ及びその対物レンズを備える光ピ
ックアップ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による光ピックアップ装置用対物レンズは、
光軸側から外側に向かう方向に、回折構造を備えた領域
を挟んで回折構造を備えない領域を設けたレンズ面を有
し、前記回折構造は、最大の回折光量を発生する回折光
の次数が互いに異なる少なくとも2つの波長(λ1,λ
2)の光束に対して同一次数(但し、0次光を除く)と
なる形状であることを特徴とする。なお、「同一次数」
とは、正負の符号を含めてその次数が同一であることを
いう。
【0009】上記回折構造を備えた領域を設ける位置
は、前記対物レンズを使用する光ピックアップ装置にお
いて使用される光源の波長、情報記録媒体の透明基板の
厚さ、及び前記情報記録媒体の情報の記録密度等によっ
て決定され、前記情報記録媒体毎に定められた対物レン
ズの必要開口数に応じて定められる。
【0010】例えば、前記光ピックアップ装置において
2つの情報記録媒体について再生または記録を行う際の
前記対物レンズに必要な開口数が異なり、その開口数の
小さい方の開口数近傍に前記回折構造を備えた領域を設
定することが望ましい。これにより、必要な開口数の小
さい方の情報記録媒体に対して回折限界性能を備えた適
切なスポット径の集光が行い得るようにできるととも
に、それによって、逆に、必要な開口数の大きい方の情
報記録媒体に対して、通常は使用されずまたデフォーカ
スにより集光してフォーカス信号の誤検出を生じる虞の
あった領域を結像に寄与し得るようにでき、しかも回折
構造を備えた領域を挟んだ領域に回折構造を備えない領
域を設けることで、異なる波長に対する光量損失を発生
する回折構造よりも光量損失を少なくできるため、情報
の記録又は再生に寄与する光源からの光量の利用効率が
増加でき、更にフォーカス信号の誤検出を防止し得て、
光ピックアップ装置の性能向上を図ることができる。
【0011】また、上述のように、回折構造を備えた領
域を挟んで回折構造を備えない領域を設けたことによ
り、全面にわたって回折構造を備えた場合よりも光量の
利用効率が向上すると共に、回折輪帯数が少ないのでレ
ンズを成形するための金型の加工工数が短縮でき、金型
の製作コストを低減できる。
【0012】また、前記レンズ面において光軸を含む領
域に前記回折構造を備えない領域が屈折面として形成さ
れることにより、光量の利用効率がより向上する。
【0013】また、本発明による光ピックアップ装置用
対物レンズは、前記光ピックアップ装置が、波長λ1の
第1の光源と、波長λ2(λ1<λ2)の第2の光源と
を有し、第1の光源は透明基板の厚さがt1の第1の光
情報記録媒体に対する情報の再生または記録のために第
1の光束を射出し、第2の光源は透明基板の厚さがt2
の第2の光情報記録媒体に対する情報の再生または記録
のために第2の光束を射出し、前記第1の光情報記録媒
体を前記第1の光源で記録及び/または再生するために
必要な前記対物レンズの光情報記録媒体側の必要開口数
をNA1とし、前記第2の光情報記録媒体を前記第2の
光源で記録及び/または再生するために必要な前記対物
レンズの光情報記録媒体側の必要開口数をNA2(NA
2<NA1)としたとき、前記対物レンズは少なくとも
1つの面に、光軸に対して回転対称な回折構造を備えた
領域を有し、前記第1の光情報記録媒体を前記第1の光
源で記録及び/または再生するときに前記回折構造を備
えた領域からのN次回折光(Nは0でない整数)を利用
し、前記第2の光情報記録媒体を前記第2の光源で記録
及び/または再生するときに前記回折構造を備えた領域
からのM次回折光(M=N)を利用し、前記第1の光源
からの光束の、前記回折構造を備えた領域の最も光軸か
ら離れた円周からのN次回折光は、光情報記録媒体側の
開口数がNAH1の光束に変換され、前記第1の光源か
らの光束の、前記前記回折構造を備えた領域の最も光軸
側の円周からのN次回折光は、光情報記録媒体側の開口
数がNAL1の光束に変換される場合に、 NAH1<NA1 (1/3)NA2<NAL1<NA2 を満たすことを特徴とする。
【0014】また、特にDVD/CD互換可能な光ピッ
クアップ装置において、DVDに対しては655±30
nmの何れかの波長の光源を使用し、CDに対しては7
85±30nmの波長の何れかの光源を使用する系で
は、0.45≦NAH1≦0.56、かつ、0.3≦N
AL1≦0.45であることが好ましい。より好ましく
は、回折構造を備えた領域の位置は、対物レンズの像側
開口数0.3〜0.5であり、更に好ましくは、0.3
5〜0.47である。
【0015】更に、0.05≦(NAH1−NAL1)
≦0.20であることが好ましく、0.07≦(NAH
1−NAL1)≦0.13であることが更に好ましい。
【0016】具体的な設計としては、例えば、DVD/
CD互換可能な光ビックアップ装置においては、回折構
造を備える領域を除いたDVDに対して必要な開口数ま
で(即ち、中心領域と周辺領域)は、DVDに対して球
面収差の良く補正された非球面形状とし、DVDとは透
明基板の厚さが異なるCDに対して、その透明基板の厚
さが異なることによって劣化する球面収差を補正して回
折限界性能を備えた適切なスポット径の集光が行い得る
ように、CDに対して必要な開口数近傍の領域(即ち、
中間領域)をDVDに対して球面収差の良く補正された
非球面形状とは異なる非球面形状の母非球面として、こ
の母非球面のみではDVDに対する球面収差が劣化する
ところを、この領域に回折構造を設け、DVDに対して
その領域による1次回折光が結像に寄与して球面収差が
良く補正され、CDに対してその領域による1次回折光
が結像に寄与するよう回折構造を設計することによって
作成し得る。勿論、このような設計に限らず、種々の応
用により本発明の対物レンズを設計することができる。
なお、DVD/CD互換可能な光ビックアップ装置と
は、少なくとも1種類のDVDに対して、情報の記録ま
たは再生の少なくとも一方が可能であって、かつ、少な
くとも1種類のCDに対して、情報の記録または再生の
少なくとも一方が可能である光ピックアップ装置であ
る。各種のCDとしては、例えば、CD-R, CD-RW, CD-Vi
deo, CD-ROM等、DVDとしては、例えば、DVD-ROM, DV
D-RAM, DVD-R, DVD-RW等が挙げられる。
【0017】また、N=1であり、第1及び第2の情報
記録媒体のいずれについても1次回折光を使用すること
が好ましい。
【0018】また、前記回折構造を備えた領域と最も光
軸側の回折構造を備えない領域との境界において、前記
第1の光源と前記第1の光情報記録媒体を用いて、前記
波長λ1の光が前記厚さt1の透明基板を透過した波面
の位相ずれがλ1/10以下であることが好ましく、λ
1/20以下であることが更に好ましい。
【0019】また、前記回折構造を備えた領域の最も光
軸側の円周で段差部を有し、この段差部の深さが、その
段差部により屈折面との境界で生じる光路差がλ1及び
λ2のほぼ整数倍となるように設定されていることが好
ましく、これにより、λ1及びλ2のそれぞれの波長で
段差部による位相ずれをほぼ0にできる。
【0020】具体的には、前記回折構造を備えた領域の
最も光軸側の円周で段差部を有し、この段差部の深さが
4μm以上10μm以下であるよう回折構造が光軸側の
屈折面に対して陥没した形状または突き出た形状にでき
る。
【0021】一方、前記回折構造を備えた領域の最も光
軸から遠い側の円周でも段差部を有し、この段差部では
光軸から遠い側の屈折面が回折構造に対して陥没した形
状または突き出た形状にできる。この構造により、温度
変化時の波面収差の劣化を小さくできる。即ち、前記回
折構造を備えた領域と光軸から最も離れた側の回折構造
を備えない領域との境界において光軸方向に段差部が設
けられ、この段差部が1μm以上10μm以下の光軸方
向の段差を有するようにできる。段差部が1μm以上で
あると、第2の光情報記録媒体(例えば、CD)側のス
トレール比を高めることができ、10μm以下である
と、波面収差に関する温度特性が劣化しない。なお、光
軸方向に設けられた段差部は、勿論、光軸方向に対して
傾斜を持って設けられてもよく、この場合でも光軸方向
の段差が1μm以上10μm以下であればよい。特に、
段差部は光軸方向に平行な段差であることが好ましい。
【0022】また、本発明による光ピックアップ装置
は、透明基板の厚さがt1の第1の光情報記録媒体に対
する情報の再生または記録のために波長λ1の第1の光
束を射出する第1の光源と、透明基板の厚さがt2の第
2の光情報記録媒体に対する情報の再生または記録のた
めに波長λ2(λ1<λ2)の第2の光束を射出する第
2の光源と、前記第1及び第2の情報記録媒体からの光
を検出する光検出器と、光軸側から外側に向かう方向
に、回折構造を備えた領域を挟んで回折構造を備えない
領域を設けたレンズ面を有し、前記回折構造は、最大の
回折光量を発生する回折光の次数が互いに異なる少なく
とも2つの波長(λ1,λ2)の光束に対して同一次数
(但し、0次を除く)となる形状である対物レンズとを
具備することを特徴とする。
【0023】また、本発明による別の光ピックアップ装
置は、透明基板の厚さがt1の第1の光情報記録媒体に
対する情報の再生または記録のために波長λ1の第1の
光束を射出する第1の光源と、透明基板の厚さがt2の
第2の光情報記録媒体に対する情報の再生または記録の
ために波長λ2(λ1<λ2)の第2の光束を射出する
第2の光源と、前記第1及び第2の情報記録媒体からの
光を検出する光検出器と、少なくとも1つの面に、光軸
に対して回転対称な回折構造を備えた領域を有する対物
レンズと、を具備し、前記第1の光情報記録媒体を前記
第1の光源で記録及び/または再生するために必要な前
記対物レンズの光情報記録媒体側の必要開口数をNA1
とし、前記第2の光情報記録媒体を前記第2の光源で記
録及び/または再生するために必要な前記対物レンズの
光情報記録媒体側の必要開口数をNA2(NA2<NA
1)とし、前記第1の光情報記録媒体を前記第1の光源
で記録及び/または再生するときに前記回折構造を備え
た領域からのN次回折光(Nは0でない整数)を利用
し、前記第2の光情報記録媒体を前記第2の光源で記録
及び/または再生するときに前記回折構造を備えた領域
からのM次回折光(M=N)を利用し、前記第1の光源
からの光束の、前記回折構造を備えた領域の最も光軸か
ら離れた円周からのN次回折光は、光情報記録媒体側の
開口数がNAH1の光束に変換され、前記第1の光源か
らの光束の、前記前記回折構造を備えた領域の最も光軸
側の円周からのN次回折光は、光情報記録媒体側の開口
数がNAL1の光束に変換される場合に、 NAH1<NA1 (1/3)NA2<NAL1<NA2 を満たすことを特徴とする。
【0024】上述の光ピックアップ装置の対物レンズ
は、更に上述したような各特徴を備える対物レンズとす
ることにより、同様の効果を得ることができる。なお、
本発明では、第1及び第2の光情報記録媒体として、例
えば、CD, CD-R, CD-RW, CD-Video, CD-ROM等の各種C
D、DVD, DVD-ROM, DVD-RAM, DVD-R, DVD-RW等の各種D
VD、或いはMD等のディスク状の情報記録媒体が挙げ
られるが、更に記録密度を高めた新規の高密度情報記録
媒体をも含む。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態に
ついて図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形
態を示す光ピックアップ装置用対物レンズの模式的な上
半分の断面図である。図1のように、対物レンズ10
は、第1面10aに、光軸pに近い屈折面11と、屈折
面11の光軸pから離れた外周領域に回転対称に設けら
れた回折輪帯13と、回折輪帯13の更に外周に設けら
れた屈折面12とを備えている。
【0026】回折輪帯13は、開口数NAL1からNA
H1の範囲に設けられ、透明基板の厚さのことなる2種
の光情報記録媒体に対して、光源の波長差を利用して、
球面収差を補正するものである。
【0027】例として、波長655nmでの必要開口数
が0.6のDVDと、波長785nmでの必要開口数が
0.5のCDとに対応する場合には、対物レンズ10の
第1面10aのNA0.37から0.50の範囲に回折
輪帯13を設ける。
【0028】このNA0.37以下の屈折面11では回
折効率による損失がなく、光量を100%利用できる。
NAが0.37以下のように小さい範囲では、球面収差
を完全に補正しなくても結像性能に必要なスポット径や
波面収差への影響は小さく、また、光量が大きいことに
より記録/再生の精度が高くなり、フォーカス信号の誤
検出を防止できる。
【0029】また、金型成形により対物レンズを大量生
産する場合、生産量が多いと金型自体も多数必要となり
その加工工数が増え、特に回折レンズではその回折輪帯
に対応した金型加工に時間がかかるのであるが、中間回
折輪帯の構造は、全面回折構造よりも輪帯数が少なく加
工工数が短縮できるので、金型コストを低減でき、製造
コストを削減できる。
【0030】また、回折輪帯13と光軸p側の屈折面1
1との境界において、波長λ1の光源とDVD(透明基
板厚さt1)を用いて、波長λ1の光が厚さt1の透明
基板を透過した波面の位相ずれがλ1/10以下である
ことが好ましく、λ1/20以下であることが更に好ま
しい。具体的には、後述の実施例のようなレンズデータ
をもとに対物レンズに回折輪帯を形成する際に、DVD
において回折輪帯13と屈折面11との位相差をほぼ0
となるように回折輪帯13の光軸p方向の位置を微妙に
調整して定めることによって、実現できる。即ち、図9
のように、ブレーズ化波長と使用波長(λ1)との違い
によって回折輪帯13では波面収差が生じるが、回折輪
帯13の平均波面が屈折面12の波面と位相ずれを生じ
ないように回折輪帯13の光軸p方向の位置を定めれば
よい。図9のように、屈折部(屈折面)の波面収差に対
して回折輪帯の平均波面収差がλ1/10以下になるよ
うに調整する。
【0031】次に、図2により屈折面11と回折輪帯1
3との境界の段差部13aについて説明する。段差部1
3aの寸法(深さ)は、その段差部13aにより屈折面
との境界で生じる光路差がλ1及びλ2のほぼ整数倍と
なるように設定する。即ち、いま、波長λ1が655n
mである光束が対物レンズ10の第1面10aから入射
したとき、図2のように、6λ1の光路差を生じるよう
に段差部13aの深さを定めれば、波長λ2が785n
mのとき、λ1:λ2がほぼ5:6なので、波長λ2に
対しほぼ5λ2の光路差を生じ、λ1、λ2ともに位相
差を生じない。また、段差部13aの寸法(深さ)等を
適宜設定することにより、温度変化時に波面収差の劣化
を小さくすることができる。即ち、段差部13aの深さ
は、4μm〜10μmが好ましい。
【0032】次に、図6により本実施の形態の別の光ピ
ックアップ装置用対物レンズを説明する。図6は本発明
の第2の実施の形態を示す光ピックアップ装置用対物レ
ンズの模式的な上半分の断面図である。
【0033】図6のように、対物レンズ20は、第1面
20aに、光軸pに近い屈折面21と、屈折面21の光
軸pから離れた外周領域に回転対称に設けられた回折輪
帯23と、回折輪帯23の更に外周に設けられた屈折面
22とを備えており、図1の対物レンズと同様に使用さ
れ得る。対物レンズ20には段差部23aが光軸pから
離れた側の回折輪帯23と屈折面22との間の境界に回
折輪帯23の母非球面に対し光軸p方向に設けられてい
る。
【0034】このような段差部23aを光軸方向に適切
な段差で設けることにより、CD側のストレール比を高
めることができる。段差部23aの段差量は、DVDの
波長λ1で段差により生じる光路差が波長の整数倍とな
るように、ほぼ次式による値とされる。
【0035】m・λ1/(cosθ−n・cosθ’) (mは整数、θは入射光線の傾角、θ’は射出光線の傾
角、nは屈折率)
【0036】CD側では回折輪帯23の外側の屈折面2
2を通過する光束がフレアとなるように球面収差を生じ
させているが、このときこのフレア部分がCD用の結像
スポットのストレール比に対して影響を与えることが判
明した。即ち、上記式の整数mの値が異なる整数値を取
るように段差量を変えた場合、DVDの波長λ1に対し
ては回折輪帯23と屈折面22との間の境界で波長λ1
の整数倍だけ位相が変わり、ストレール比は変動しな
い。一方、CDの波長λ2に対しては境界における位相
の変化にλ2の整数倍からの端数が生じ、このとき屈折
部22からのストレール比の寄与が変動する。整数mの
値を適切に取れば、ストレール比を高くすることができ
る。段差部23aの段差量(深さ)b(回折輪帯23の
破線で示す母非球面と屈折面22との境界の光軸p方向
の距離)は1μm以上10μm以下が好ましい。
【0037】なお、図1及び図6では、回折輪帯13,
23が屈折面11,22に対して陥没するように位置し
ているが、突き出るように位置してもよく、段差部13
a,23aの好ましい寸法(深さ)は、絶対値として考
えて陥没形状にも突き出し形状にも適用できる。
【0038】次に、図3により、上述のような対物レン
ズを備えた本実施の形態にかかる光ピックアップ装置を
具体的に説明する。
【0039】図3に示す光ピックアップ装置は、第1の
光ディスクの再生用の第1の光源である第1の半導体レ
ーザ111と、第2の光ディスク再生用の第2の光源で
ある第2の半導体レーザ112とを有している。
【0040】まず第1の光ディスクを再生する場合、第
1の半導体レーザ111からビームを出射し、出射され
た光束は、両半導体レーザ111、112からの出射光
の合成手段であるビームスプリッタ190を透過し、偏
光ビームスプリッタ120、コリメータ13、1/4波
長板14を透過して円偏光の平行光束となる。この光束
は絞り17によって絞られ、対物レンズ10により第1
の光ディスク200の透明基板210を介して情報記録
面220に集光される。
【0041】そして情報記録面220で情報ビットによ
り変調されて反射した光束は、再び対物レンズ10、絞
り17、1/4波長板14、コリメータ13を透過し
て、偏光ビームスプリッタ120に入射し、ここで反射
してシリンドリカルレンズ18により非点収差が与えら
れ、光検出器300上へ入射し、その出力信号を用い
て、第1の光ディスク200に記録された情報の読み取
り信号が得られる。
【0042】また、光検出器300上でのスポットの形
状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出
やトラック検出を行う。この検出に基づいて2次元アク
チュエータ150が第1の半導体レーザ111からの光
束を第1の光ディスク200の記録面220上に結像す
るように対物レンズ10を移動させると共に、半導体レ
ーザ111からの光束を所定のトラックに結像するよう
に対物レンズ10を移動させる。
【0043】第2の光ディスクを再生する場合、第2の
半導体レーザ112からビームを出射し、出射された光
束は、光合成手段であるビームスプリッタ190で反射
され、上記第1半導体111からの光束と同様、偏光ビ
ームスプリッタ120、コリメータ13、1/4波長板
14、絞り17、対物レンズ10を介して第2の光ディ
スク200の透明基板210を介して情報記録面220
に集光される。
【0044】そして、情報記録面220で情報ピットに
より変調されて反射した光束は、再び対物レンズ10、
絞り17、1/4波長板14、コリメータ13、偏光ビ
ームスプリッタ120、シリンドリカルレンズ180を
介して、光検出器300上へ入射し、その出力信号を用
いて、第2の光ディスク200に記録された情報の読み
取り信号が得られる。
【0045】また、第1の光ディスクの場合と同様、光
検出器300上でのスポットの形状変化、位置変化によ
る光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行
い、2次元アクチュエータ150により、合焦、トラッ
キングのために対物レンズ10を移動させる。
【0046】なお、半導体レーザ111,半導体レーザ
112をユニット化した2波長半導体レーザを使った光
学系や、半導体レーザ111,半導体レーザ112,光
検出器をユニット化した光源−検出器モジュールを使用
した光ピックアップ装置にも本対物レンズは適する。そ
の他当業者に知られた複数の光源を持ったピックアップ
光学系に適用することも可能である。
【0047】
【実施例】次に、図1に相当するDVDとCDとの互換
可能な対物レンズの実施例1を説明する。
【0048】図1の対物レンズ10の第1面10aは、
開口数NAL1以下に相当する中央の領域(11)と、
開口数NAH1以上に相当する周辺の領域(12)とが
屈折非球面であり、開口数NAL1以上、開口数NAH
1以下に相当する中問の領域が回折面13である。第1
面の反対面の第2面は屈折非球面である。
【0049】回折面は、回折レリーフをはずしたマクロ
的な形状を示す母非球面と、光路差函数とで表す。光路
差関数は基準波長の回折光に対し回折面によって付加さ
れる光路差をあらわすものとし、光路差関数の値がmλ
(mは回折次数)変わるごとに回折輪帯を設けている。
【0050】光路差関数Φ(h)は次式で表す。 Φ(h)=b0+b2*h2+b4*h4+b6*h6+・・・(mm) 但し、h:光軸からの距離、b0、b2、b4、b6、
・・・:光路差関数の係数である。
【0051】また、非球面は次式で表す。 x=(h2/r)(1+√(1−(1+k)h2/r2)+A0
+A2h2+A4h4+A6h6+・・・ 但し、A0、A2,A4,A6,・・・:非球面係数、
k:円錐係数、r:近軸曲率半径であり、r、d、n、
はレンズの曲率半径、面間隔、屈折率を表す。
【0052】光源波長λ1=655nmのとき、焦点距
離f=3.36、像側開口数=0.60(必要開口数N
A1=0.60)である。
【0053】光源波長λ2=785nmのとき、焦点距
離f=3.38、像側開口数=0.60(必要開口数N
A2=0.50)である。
【0054】実施例1のレンズデータは次の表1の通り
である。
【0055】
【表1】
【0056】また、この対物レンズの断面図を図4に示
し、その球面収差図をDVDの場合を図5(a)に、C
Dの場合を図5(b)に示す。
【0057】また、NAL1における段差部13aの深
さが6.45μmであり、金型の回折輪帯に対応する金
型面を刃先半径4μmのバイトで加工し、1次回折光を
用いたときの第1面における回折効率を次の表2に示
す。
【0058】
【表2】
【0059】比較例として、第1面を同様の仕様で全面
を回折面とした場合の回折効率は、DVD88%、CD
89%であり、この比較例の全面回折レンズと比較する
と、本実施例は回折効率が高く、光量をより利用可能で
あることが分かる。特に、DVDでは、ストレール比が
100%であり、レーザ利用効率が優れていることが分
かる。
【0060】次に、実施例2及び実施例3について説明
する。実施例2,3は、実施例1と同様のDVDとCD
との互換可能な対物レンズであって、図4とほぼ同様の
断面を有し、図1と図6とを組み合わせた形状であっ
て、回折輪帯の光軸に近い屈折面との境界における段差
部13a(図1)及び光軸から遠い屈折面との境界にお
ける段差部23a(図6)を有している。回折面は、実
施例1と同様の回折レリーフをはずしたマクロ的な形状
を示す母非球面と、上述の式による光路差函数とで表
す。また、非球面も上述の式で表される。
【0061】実施例2の対物レンズは、光源波長λ1=
655nmのとき、焦点距離f=3.36、像側開口数
=0.60(必要開口数NA1=0.60)である。
【0062】光源波長λ2=785nmのとき、焦点距
離f=3.38、像側開口数=0.60(必要開口数N
A2=0.50)である。
【0063】実施例2のレンズデータは次の表3の通り
である。
【0064】
【表3】
【0065】また、NAH1における段差部(図6の段
差部23aに相当する)の深さは2.752μmであ
り、NAL1における段差部(図1の段差部13aに相
当する)の深さは6.447μmである。なお、段差部
の深さの符号は、その境界部において外側の部分が内側
の部分よりも像側(光情報記録媒体側)に変位している
ときを正とする。実施例2の対物レンズの球面収差図を
DVDの場合を図7(a)に、CDの場合を図7(b)
に示す。
【0066】また、実施例3の対物レンズは、光源波長
λ1=660nmのとき、焦点距離f=3.36、像側
開口数=0.60(必要開口数NA1=0.60)であ
る。
【0067】光源波長λ2=794nmのとき、焦点距
離f=3.38、像側開口数=0.60(必要開口数N
A2=0.45)である。
【0068】実施例3のレンズデータは次の表4の通り
である。
【0069】
【表4】
【0070】また、NAH1における段差部(図6の段
差部23aに相当する)の深さは−2.784μmであ
り、NAL1における段差部(図1の段差部13aに相
当する)の深さは6.378μmである。なお、段差部
の深さの符号は、その境界部において外側の部分が内側
の部分よりも像側(光情報記録媒体側)に変位している
ときを正とする。実施例3の対物レンズの球面収差図を
DVDの場合を図8(a)に、CDの場合を図8(b)
に示す。なお、表3及び表4では10のべき乗の表現に
E(またはe)を用いて、例えば、E−02(=10
−2)のように表している。
【0071】以上の実施例においては、対物レンズの1
つの面を3つの分割面(領域)に構成し、中間領域に回
折構造を備えた分割面としたが、分割面数はこれに限定
されることなく、更に3以上の分割面を設けた構成とし
てもよく、例えば、回折構造を備えた領域内が更に複数
の分割面に構成されてもよく、また中心領域等の回折構
造を備えていない屈折面の領域が更に分割面に構成され
ていてもよい。
【0072】
【発明の効果】本発明の光ピックアップ装置用対物レン
ズ及びその対物レンズを備える光ピックアップ装置によ
れば、光源からの光量を十分に利用することができ、情
報記録媒体からの光の誤検出も生ぜず、製造コストの上
昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の対物レンズの模式的な上半分の
断面図である。
【図2】図1の要部を拡大した断面図である。
【図3】図1の対物レンズを備える本実施の形態の光ピ
ックアップ装置の概略図である。
【図4】実施例1の対物レンズの断面図である。
【図5】実施例1の対物レンズに関するDVDの場合の
球面収差図(a)、CDの場合の球面収差図(b)であ
る。
【図6】本実施の形態の別の対物レンズの模式的な上半
分の断面図である。
【図7】実施例2の対物レンズに関するDVDの場合の
球面収差図(a)、CDの場合の球面収差図(b)であ
る。。
【図8】実施例3の対物レンズに関するDVDの場合の
球面収差図(a)、CDの場合の球面収差図(b)であ
る。
【図9】図1の対物レンズに関するDVDの場合の球面
収差を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10 対物レンズ 10a 第1面 11、12 屈折面 13 回折輪帯 13a 段差部 20 対物レンズ 20a 第1面 21、22 屈折面 23 回折輪帯 23a 段差部 111 第1の半導体レーザ 112 第2の半導体レーザ 200 光ディスク(情報記録媒体) 300 光検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 AA03 AA04 AA18 AA39 AA43 AA44 AA57 AA64 2H087 KA13 NA14 PA01 PA17 PB01 QA02 QA07 QA14 QA34 RA05 RA12 RA13 RA42 RA46 UA01 5D119 AA41 BA01 FA05 FA08 JA44 JA46 JB02

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸側から外側に向かう方向に、回折構
    造を備えた領域を挟んで回折構造を備えない領域を設け
    たレンズ面を有し、 前記回折構造は、最大の回折光量を発生する回折光の次
    数が互いに異なる少なくとも2つの波長(λ1,λ2)
    の光束に対して同一次数(但し、0次を除く)となる形
    状であることを特徴とする光ピックアップ装置用対物レ
    ンズ。
  2. 【請求項2】 前記レンズ面において光軸を含む領域に
    前記回折構造を備えない領域が形成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置用対物レ
    ンズ。
  3. 【請求項3】 前記同一次数が1次であることを特徴と
    する請求項1または2に記載の光ピックアップ装置用対
    物レンズ。
  4. 【請求項4】 光ピックアップ装置用の対物レンズであ
    って、前記光ピックアップ装置が、波長λ1の第1の光
    源と、波長λ2(λ1<λ2)の第2の光源とを有し、 第1の光源は透明基板の厚さがt1の第1の光情報記録
    媒体に対する情報の再生または記録のために第1の光束
    を射出し、 第2の光源は透明基板の厚さがt2の第2の光情報記録
    媒体に対する情報の再生または記録のために第2の光束
    を射出し、 前記第1の光情報記録媒体を前記第1の光源で記録及び
    /または再生するために必要な前記対物レンズの光情報
    記録媒体側の必要開口数をNA1とし、 前記第2の光情報記録媒体を前記第2の光源で記録及び
    /または再生するために必要な前記対物レンズの光情報
    記録媒体側の必要開口数をNA2(NA2<NA1)と
    したとき、 前記対物レンズは少なくとも1つの面に、光軸に対して
    回転対称な回折構造を備えた領域を有し、 前記第1の光情報記録媒体を前記第1の光源で記録及び
    /または再生するときに前記回折構造を備えた領域から
    のN次回折光(Nは0でない整数)を利用し、 前記第2の光情報記録媒体を前記第2の光源で記録及び
    /または再生するときに前記回折構造を備えた領域から
    のM次回折光(M=N)を利用し、 前記第1の光源からの光束の、前記回折構造を備えた領
    域の最も光軸から離れた円周からのN次回折光は、光情
    報記録媒体側の開口数がNAH1の光束に変換され、 前記第1の光源からの光束の、前記回折構造を備えた領
    域の最も光軸側の円周からのN次回折光は、光情報記録
    媒体側の開口数がNAL1の光束に変換される場合に、 NAH1<NA1 (1/3)NA2<NAL1<NA2 を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置用対物レ
    ンズ。
  5. 【請求項5】 前記NAH1及び前記NAL1が次の式
    を満たすことを特徴とする請求項4に記載の光ピックア
    ップ装置用対物レンズ。 0.45≦NAH1≦0.56 0.3≦NAL1≦0.45
  6. 【請求項6】 前記NがN=1であることを特徴とする
    請求項4または5に記載の光ピックアップ装置用対物レ
    ンズ。
  7. 【請求項7】 前記回折構造を備えた領域と光軸から最
    も離れた側の回折構造を備えない領域との境界において
    光軸方向に段差部が設けられ、この段差部が1μm以上
    10μm以下の光軸方向の段差を有することを特徴とす
    る請求項4,5または6に記載の光ピックアップ装置用
    対物レンズ。
  8. 【請求項8】 前記回折構造を備えた領域と最も光軸側
    の回折構造を備えない領域との境界において、前記第1
    の光源と前記第1の光情報記録媒体を用いて、前記波長
    λ1の光が前記厚さt1の透明基板を透過した波面の位
    相ずれがλ1/10以下であることを特徴とする請求項
    4,5または6に記載の光ピックアップ装置用対物レン
    ズ。
  9. 【請求項9】 前記回折構造を備えた領域の最も光軸側
    の円周で段差部を有し、この段差部の深さが、その段差
    部により屈折面との境界で生じる光路差がλ1及びλ2
    のほぼ整数倍となるように設定されていることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ピックアッ
    プ装置用対物レンズ。
  10. 【請求項10】 前記回折構造を備えた領域の最も光軸
    側の円周で段差部を有し、この段差部の深さが4μm以
    上10μm以下であることを特徴とする請求項1〜9の
    いずれか1項に記載の光ピックアップ装置用対物レン
    ズ。
  11. 【請求項11】 透明基板の厚さがt1の第1の光情報
    記録媒体に対する情報の再生または記録のために波長λ
    1の第1の光束を射出する第1の光源と、 透明基板の厚さがt2の第2の光情報記録媒体に対する
    情報の再生または記録のために波長λ2(λ1<λ2)
    の第2の光束を射出する第2の光源と、 前記第1及び第2の情報記録媒体からの光を検出する光
    検出器と、 光軸側から外側に向かう方向に、回折構造を備えた領域
    を挟んで回折構造を備えない領域を設けたレンズ面を有
    し、前記回折構造は、前記第1の光束に対して最大の回
    折光量を発生する回折光の次数と、前記第2の光束に対
    して最大の回折光量を発生する回折光の次数が同一次数
    (但し、0次光を除く)となる形状である対物レンズと
    を、具備することを特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 【請求項12】 前記レンズ面において光軸を含む領域
    に前記回折構造を備えない領域が形成されていることを
    特徴とする請求項11に記載の光ピックアップ装置。
  13. 【請求項13】 前記同一次数が1次であることを特徴
    とする請求項11または12に記載の光ピックアップ装
    置。
  14. 【請求項14】 透明基板の厚さがt1の第1の光情報
    記録媒体に対する情報の再生または記録のために波長λ
    1の第1の光束を射出する第1の光源と、 透明基板の厚さがt2の第2の光情報記録媒体に対する
    情報の再生または記録のために波長λ2(λ1<λ2)
    の第2の光束を射出する第2の光源と、 前記第1及び第2の情報記録媒体からの光を検出する光
    検出器と、 少なくとも1つの面に、光軸に対して回転対称な回折構
    造を備えた領域を有する対物レンズと、を具備し、 前記第1の光情報記録媒体を前記第1の光源で記録及び
    /または再生するために必要な前記対物レンズの光情報
    記録媒体側の必要開口数をNA1とし、 前記第2の光情報記録媒体を前記第2の光源で記録及び
    /または再生するために必要な前記対物レンズの光情報
    記録媒体側の必要開口数をNA2(NA2<NA1)と
    し、 前記第1の光情報記録媒体を前記第1の光源で記録及び
    /または再生するときに前記回折構造を備えた領域から
    のN次回折光(Nは0でない整数)を利用し、 前記第2の光情報記録媒体を前記第2の光源で記録及び
    /または再生するときに前記回折構造を備えた領域から
    のM次回折光(M=N)を利用し、 前記第1の光源からの光束の、前記回折構造を備えた領
    域の最も光軸から離れた円周からのN次回折光は、光情
    報記録媒体側の開口数がNAH1の光束に変換され、 前記第1の光源からの光束の、前記前記回折構造を備え
    た領域の最も光軸側の円周からのN次回折光は、光情報
    記録媒体側の開口数がNAL1の光束に変換される場合
    に、 NAH1<NA1 (1/3)NA2<NAL1<NA2 を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
  15. 【請求項15】 前記NAH1及び前記NAL1が次の
    式を満たすことを特徴とする請求項14に記載の光ピッ
    クアップ装置。 0.45≦NAH1≦0.56 0.3≦NAL1≦0.45
  16. 【請求項16】 前記NがN=1であることを特徴とす
    る請求項14または15に記載の光ピックアップ装置。
  17. 【請求項17】 前記回折構造を備えた領域と光軸から
    最も離れた側の回折構造を備えない領域との境界におい
    て光軸方向に段差部が設けられ、この段差部が1μm以
    上10μm以下の光軸方向の段差を有することを特徴と
    する請求項14,15または16に記載の光ピックアッ
    プ装置。
  18. 【請求項18】 前記回折構造を備えた領域と最も光軸
    側の回折構造を備えない領域との境界において、前記第
    1の光源と前記第1の光情報記録媒体を用いて、前記波
    長λ1の光が前記厚さt1の透明基板を透過した波面の
    位相ずれがλ1/10以下であることを特徴とする請求
    項14,15または16に記載の光ピックアップ装置。
  19. 【請求項19】 前記回折構造を備えた領域の最も光軸
    側の円周で段差部を有し、この段差部の深さが、その段
    差部により屈折面との境界で生じる光路差がλ1及びλ
    2のほぼ整数倍となるように設定されていることを特徴
    とする請求項11〜18のいずれか1項に記載の光ピッ
    クアップ装置。
  20. 【請求項20】 前記回折構造を備えた領域の最も光軸
    側の円周で段差部を有し、この段差部の深さが4μm以
    上10μm以下であることを特徴とする請求項11〜1
    9のいずれか1項に記載の光ピックアップ装置。
  21. 【請求項21】 前記第1の光情報記録媒体がDVDで
    あり、前記第2の光情報記録媒体がCDであることを特
    徴とする請求項11〜20のいずれか1項に記載の光ピ
    ックアップ装置。
JP2001019502A 2000-05-24 2001-01-29 光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置 Expired - Fee Related JP4457499B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001019502A JP4457499B2 (ja) 2000-05-24 2001-01-29 光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置
TW090111491A TW490589B (en) 2000-05-24 2001-05-14 Optical pickup apparatus, objective lens, apparatus for reproducing and/or recording optical information recording medium
AT01304393T ATE300085T1 (de) 2000-05-24 2001-05-17 Optisches abstastgerät, objektivlinse, gerät zur wiedergabe und/oder aufzeichnung eines optischen informationsaufzeichnungsmediums
EP01304393A EP1158503B1 (en) 2000-05-24 2001-05-17 Optical pickup apparatus, objective lens, apparatus for reproducing and/or recording optical information recording medium
DE60111999T DE60111999T2 (de) 2000-05-24 2001-05-17 Optisches Abstastgerät, Objektivlinse, Gerät zur Wiedergabe und/oder Aufzeichnung eines optischen Informationsaufzeichnungsmediums
US09/862,594 US6687209B2 (en) 2000-05-24 2001-05-23 Optical pickup apparatus, objective lens, apparatus for reproducing and/or recording optical information recording medium
KR1020010028231A KR100681965B1 (ko) 2000-05-24 2001-05-23 광 픽업 장치, 대물 렌즈, 광 정보 기록 매체 재생 장치및/또는 기록 장치
CNB2004100562240A CN100362581C (zh) 2000-05-24 2001-05-24 光学信息记录介质再现及/或记录装置
CNB011190655A CN1185636C (zh) 2000-05-24 2001-05-24 光学拾取装置、物镜和对光记录介质再现及/或记录的装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-153351 2000-05-24
JP2000153351 2000-05-24
JP2001019502A JP4457499B2 (ja) 2000-05-24 2001-01-29 光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002050067A true JP2002050067A (ja) 2002-02-15
JP4457499B2 JP4457499B2 (ja) 2010-04-28

Family

ID=26592499

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001019502A Expired - Fee Related JP4457499B2 (ja) 2000-05-24 2001-01-29 光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4457499B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6741402B2 (en) 2000-10-12 2004-05-25 Pentax Corporation Objective lens for optical head
KR100659943B1 (ko) 2004-01-13 2006-12-22 펜탁스 가부시키가이샤 광디스크용 대물렌즈
US7636290B2 (en) 2002-09-30 2009-12-22 Konica Minolta Holdings, Inc. Optical element, optical objective element, and optical pickup apparatus having diffractive structure and optical difference giving structure

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6741402B2 (en) 2000-10-12 2004-05-25 Pentax Corporation Objective lens for optical head
US7636290B2 (en) 2002-09-30 2009-12-22 Konica Minolta Holdings, Inc. Optical element, optical objective element, and optical pickup apparatus having diffractive structure and optical difference giving structure
KR100659943B1 (ko) 2004-01-13 2006-12-22 펜탁스 가부시키가이샤 광디스크용 대물렌즈

Also Published As

Publication number Publication date
JP4457499B2 (ja) 2010-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5142057B2 (ja) 光ピックアップ装置
US6687209B2 (en) Optical pickup apparatus, objective lens, apparatus for reproducing and/or recording optical information recording medium
EP1610313B1 (en) Converging optical element and optical pickup apparatus
JP4595184B2 (ja) 光ピックアップ装置及び対物レンズ
JP2004288346A (ja) 光ピックアップ装置用の光学素子、カップリングレンズ及び光ピックアップ装置
US6728172B2 (en) Objective lens and optical pickup apparatus
JP5024041B2 (ja) 光ピックアップ装置用対物光学素子、光ピックアップ装置用光学素子、光ピックアップ装置用対物光学素子ユニット及び光ピックアップ装置
JP2007294029A (ja) 光ピックアップおよび光情報処理装置
JP4400342B2 (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置
JPWO2007123112A1 (ja) 光ピックアップ装置、光学素子及び光情報記録再生装置並びに光学素子の設計方法
JP2005158089A (ja) 光ディスク用の対物レンズとそれを用いた光ヘッド装置
JP2011165224A (ja) 光ピックアップおよび光ディスク装置、コンピュータ、光ディスクプレーヤ、光ディスクレコーダ
JP4457499B2 (ja) 光ピックアップ装置用対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP4400326B2 (ja) 光ピックアップ光学系、光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置
JP4678462B2 (ja) 光ピックアップ装置用対物レンズ
JP2000028917A (ja) 光情報記録媒体の記録再生用光ピックアップ装置、対物レンズ及び対物レンズの設計方法
JP2001338431A (ja) 光学素子および光ピックアップ装置
JP4359894B2 (ja) 光ピックアップ装置
JP5170588B2 (ja) 光ピックアップ装置の対物光学素子、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP2007317348A (ja) 光ピックアップおよび光情報処理装置
JP4254640B2 (ja) 光ピックアップ装置
JPWO2004097818A1 (ja) 光ピックアップ装置
JP4788783B2 (ja) 対物光学素子及び光ピックアップ装置
JP2009104774A (ja) 光学素子、対物光学素子及び光ピックアップ装置
WO2011033791A1 (ja) 対物レンズ素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100119

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100201

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130219

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees