JP2011073575A - 車両運動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプリット路面での車両の不安定性を応答性良く改善でき、ドライバによる修正操舵の振幅を一定範囲内に維持して行えるようにする。
【解決手段】ABS制御の制御モードとして増圧モードが設定されているときに、スプリット制御として、車両の安定性の指標となる舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|の大きさに基づいて、高μ路側の前輪に対するABS制御における増圧制御の増圧勾配に制限をかける。これにより、舵角偏差driftvalueに応じて応答性良く高μ路側の車輪の制動力の増加勾配を抑制できる。このため、左右輪間での制動力差を抑制することが可能になり、これに起因するヨーモーメントを抑制できると共に、スプリット路面での車両の不安定性を応答性良く改善できる。また、ヨーモーメントを打ち消すようなドライバによる修正操舵も軽減することができ、ドライバによる修正操舵の振幅を一定範囲内に維持して行うことが可能となる。
【選択図】図6

Description

本発明は、アンチスキッド制御(以下、ABS制御という)にて車両の安定性を確保するようにした車両運動制御装置に関するものである。
従来、特許文献1において、車両の走行路面の摩擦係数(以下、路面μもしくはμという)が左右車輪間で異なるスプリット路面でのABS制御中に、左右輪間のスリップ率に差があることで生じる不安定性を解消する技術が開示されている。スプリット路面では、左右輪間において路面μに差があるため、左右輪間において発生させられる制動力に差が出る。この制動力差がヨーモーメントを生じさせ、車両の不安定性を発生させる。このため、特許文献1では、目標ヨーレートと実際のヨーレート(以下、実ヨーレートという)との差であるヨーレート偏差に応じて、左右輪間での制動力差を打ち消すように路面μが高い側の路面(以下、高μ路という)の車輪の目標スリップ率を設定する。このようにすることで、高μ路側の制動力を小さくできるため、高μ路側の車輪の制動力が路面μが低い側の路面(以下、低μ路という)の車輪の制動力に近づけられ、制動力差に起因して発生するヨーモーメントを低減でき、車両の不安定性を改善することができる。
特開平5−319238号公報
ABS制御では、パルス増圧、保持、減圧制御におけるホイールシリンダ(以下、W/Cという)圧変動の勾配がドライバのブレーキペダル踏み込みの程度と無関係に予め決められている。このため、実際のスリップ率(以下、実スリップ率という)が上記のように設定された目標スリップ率を超えるタイミングは、予め決められた圧力変動速度に依存して変動する車速変動によるものとなる。したがって、ヨーレート偏差が発生しているにも関わらず、走行環境により変化する実スリップ率が目標スリップ率を超えるまでは減圧制御を開始できない。その結果、左右輪間に制動力差を発生させ、大きなヨーモーメントを発生させる。そして、このヨーモーメントを打ち消そうとしてドライバが修正操舵(カウンタステア)を実行するため、さらに逆方向のヨーモーメントが発生する。この動作が繰り返し行われるため、ヨーレート偏差の振幅および修正操舵における修正舵角の振幅を一定範囲内に抑制するのに時間が掛かる。このため、不安定性を解消するまでに時間が掛かり、応答性が良くない。
具体的には、スプリット路面でのABS制御では、スプリット路面における高μ側輪の制御は、スリップ率と路面μとの関係において、μピークとなるスリップ率よりも小さなスリップ率を目標スリップ率に設定してスリップ率制御を行うのが一般的である。スリップ率と路面μとの関係を示した特性図(μ−sカーブ)では、スリップ率がある値になるまで路面μが増加し、ある値になるとμピークとなって、その後はスリップ率の増加に伴って路面μが減少する。このため、μピークとなるスリップ率よりも小さなスリップ率を目標スリップ率に設定した場合、目標スリップ率に到達してから減圧制御を開始しても、開始判定から実際に開始されるまでのタイムラグにより、実スリップ率が目標スリップ率を超えて更に高いスリップ率になる。したがって、上述したように左右輪間に制動力差が発生し、大きなヨーモーメントを発生させるのである。
なお、ここではスプリット路面において大きなヨーモーメントが発生させられる場合について説明したが、車両旋回時に関しても同様の問題が発生する。すなわち、車両がアンダーステア(以下、USという)になる状況というのは、車輪がグリップ限界を超えた状態であることを意味している。この状態は、車輪スリップが大きくなるほど発生し易く、US時にも車輪スリップを目標スリップ率に抑制することが必要になる。しかしながら、このような場合にも、実スリップ率が目標スリップ率を超えるまでは減圧制御を開始できないなど、上記したスプリット路面の際と同様の問題を発生させるのである。
本発明は上記点に鑑みて、スプリット路面やUS時の車両の不安定性を応答性良く改善でき、ドライバによる修正操舵の振幅を一定範囲内に維持して行うことができる車両運動制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両の舵角偏差(driftvalue)を演算する舵角偏差演算手段(110)と、4輪のうちの左側輪(FL、RL)の走行路面および右側輪(FR、RR)の走行路面の路面摩擦係数をそれぞれ演算する摩擦係数演算手段(100)と、摩擦係数演算手段(100)で演算された左側輪(FL、RL)の走行路面の路面摩擦係数と右側輪(FR、RR)の走行路面の路面摩擦係数との差に基づいて、路面摩擦係数が左右輪間において異なるスプリット路面での制動中であるか否かを判定するスプリット判定手段(125)と、制御モードとして増圧モードが設定されているときにスプリット制御を実行し、左側輪と右側輪のうち路面摩擦係数が高い側の前輪に対して、舵角偏差演算手段(110)にて演算された舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいてABS制御における増圧制御の増圧制限をかけ、絶対値(|driftvalue|)が大きいほど増圧制御の増圧勾配を小さくする増減圧制御手段(150)と、を備えていることを特徴としている。
このように、スプリット制御として、車両の安定性の指標となる舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)の大きさに基づいて、高μ路側の前輪に対するABS制御における増圧制御の増圧勾配に制限を掛けるようにしている。このため、舵角偏差(driftvalue)に応じて応答性良く高μ路側の車輪の制動力の増加勾配を抑制できる。この制動力の増加勾配の抑制によって左右輪間での制動力差を抑制することが可能になり、左右輪間での制動力差に起因するヨーモーメントを抑制することが可能となる。したがって、スプリット路面での車両の不安定性を応答性良く改善できる。そして、このように左右輪間での制動力差に起因するヨーモーメントを抑制できるため、そのヨーモーメントを打ち消すようなドライバによる修正操舵も軽減することができる。また、ヨーモーメントが抑制されているから一定舵角を維持することができ、ドライバによる修正操舵の振幅を一定範囲内に維持して行うことが可能となる。
例えば、請求項2に記載しているように、増圧制限閾値設定手段(145)により、増減圧制御手段(150)による増圧制御の増圧制限の実行開始判定用の閾値である増圧制限閾値(ThH)を設定し、増減圧制御手段(150)にて、舵角偏差演算手段(110)で演算された舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)が増圧制限閾値設定手段(145)で設定された増圧制限閾値(ThH)を超えたときに、ABS制御における増圧制御の増圧制限をかけるようにすることができる。
この場合、請求項3に記載したように、車速演算手段(100)にて車両の車体速度(V)を演算し、増圧制限閾値設定手段(145)により、車速演算手段(100)で演算された車体速度(V)に基づき、該車体速度(V)が閾値以下のときには該閾値より大きいときよりも増圧制限閾値(ThH)を大きな値に設定すると好ましい。
すなわち、車体速度(V)が低速のときには車両安定性が高い。このため、車体速度(V)が閾値以下のときに閾値より大きいときよりも増圧制限閾値(ThH)を大きな値とすることで、スプリット制御への移行を遅くでき、より制動力が得られるようにすることができる。
また、請求項4に記載したように、増減圧制御手段(150)は、舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいて、該舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)と増圧制限閾値(ThH)との乖離度合いが大きいほど小さな値となる増圧勾配制限値(KDP)を設定し、スプリット制御時には、増圧制御の増圧勾配を増圧勾配制限値(KDP)に制限することで、増圧制限を行うことができる。
請求項5に記載の発明では、増減圧制御手段(150)は、制御モードとして増圧モードが設定されているときに、左側輪と右側輪のうち路面摩擦係数が高い側の前輪に対して、舵角偏差演算手段(110)にて演算された舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)が増圧制限閾値(ThH)よりも高い値である減圧閾値(ThD)を超えると、スプリット制御として、左側輪と右側輪のうち路面摩擦係数が高い側の前輪に対してW/C圧の減圧を行う減圧制御を行うことを特徴としている。
このように、スプリット制御としてABS制御における増圧制御の増圧勾配を制限するだけでは車両の安定性が改善されない場合には、スプリット制御として更にW/C圧の減圧を行う減圧制御を実行することで、より車両の安定性の改善を図ることができる。
請求項6に記載の発明では、ABS制御が開始されてから所定時間(T)が経過したのち、4輪のうちの後輪に実行するABS制御を左右輪間において独立して実行する独立制御手段(230)を有していることを特徴としている。
このように、高μ路側の後輪について、低μ路側の後輪と同時にABS制御が実行されるようないわゆるセレクトロー制御をすべての場合において行うのではなく、ABS制御開始から所定時間(T)経過後には左右輪それぞれが独立したABS制御を行うようにすることもできる。このようにすれば、高μ路側の後輪についてより高い制動力を発生させることが可能となり、より高い減速度を維持することが可能となる。
請求項7または8に記載の発明では、車両の旋回方向を判定する旋回方向判定手段(425)と、制御モードとして増圧モードが設定されているときに旋回US特定制御を実行し、旋回方向判定手段(425)によって判定された旋回方向に基づいて決まる旋回外側の前輪に対して、舵角偏差演算手段(410)にて演算された舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいてアンチスキッド制御における増圧制御の増圧制限をかけ、絶対値(|driftvalue|)が大きいほど増圧制御の増圧勾配を小さくする増減圧制御手段(450)と、を備えていることを特徴としている。
このように、US時においても、スプリット制御と同様の旋回US特定制御を実行することができる。これにより、US時の車両の不安定性を応答性良く改善でき、ドライバによる修正操舵の振幅を一定範囲内に維持して行うことが可能となる。
請求項9ないし12に記載の発明は、旋回US特定制御を実行する車両運動制御装置に対して、請求項2ないし5に記載したスプリット制御と同様の特徴を備えたものである。これら各請求項に記載の発明により、請求項2ないし5に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる車両運動制御を実現する車両用のブレーキ制御システム1の全体構成を示したものである。 ブレーキECU70の信号の入出力の関係を示すブロック図である。 ABS制御における増減圧制御の詳細を示したフローチャートである。 後輪制御方法の詳細を示したフローチャートである。 車体速度Vと減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHとの関係を示したマップである。 増減圧制御処理の詳細を示したフローチャートである。 舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差と増圧勾配制限値KDPとの関係を示したマップである。 舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差と減圧量の関係を示したマップである。 スプリット制御が行われるABS制御を実行した場合のタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態で説明するABS制御における増減圧制御の詳細を示したフローチャートである。 車体速度Vと減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHとの関係を示したマップである。 後輪制御方法の詳細を示したフローチャートである。 増減圧制御処理の詳細を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態にかかる車両運動制御を実現する車両用のブレーキ制御システム1の全体構成を示したものである。本実施形態では、このブレーキ制御システム1によって、ABS制御を行う場合について説明する。
図1において、ドライバがブレーキペダル11を踏み込むと、倍力装置12にて踏力が倍力され、マスタシリンダ(以下、M/Cという)13に配設されたマスタピストン13a、13bを押圧する。これにより、これらマスタピストン13a、13bによって区画されるプライマリ室13cとセカンダリ室13dとに同圧のM/C圧が発生する。M/C圧は、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50を通じて各W/C14、15、34、35に伝えられる。
ここで、M/C13は、プライマリ室13cおよびセカンダリ室13dそれぞれと連通する通路を有するマスタリザーバ13eを備える。
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50は、第1配管系統50aと第2配管系統50bとを有している。第1配管系統50aは、左前輪FLと右後輪RRに加えられるブレーキ液圧を制御し、第2配管系統50bは、右前輪FRと左後輪RLに加えられるブレーキ液圧を制御する。
第1配管系統50aと第2配管系統50bとは、同様の構成であるため、以下では第1配管系統50aについて説明し、第2配管系統50bについては説明を省略する。
第1配管系統50aは、上述したM/C圧を左前輪FLに備えられたW/C14及び右後輪RRに備えられたW/C15に伝達し、W/C圧を発生させる主管路となる管路Aを備える。
また、管路Aは、連通状態と差圧状態に制御できる第1差圧制御弁16を備えている。この第1差圧制御弁16は、ドライバがブレーキペダル11の操作を行う通常ブレーキ時(車両運動制御が実行されていない時)には連通状態となるように弁位置が調整されており、第1差圧制御弁16に備えられるソレノイドコイルに電流が流されると、この電流値が大きいほど大きな差圧状態となるように弁位置が調整される。
この第1差圧制御弁16が差圧状態のときには、W/C14、15側のブレーキ液圧がM/C圧よりも所定以上高くなった際にのみ、W/C14、15側からM/C13側へのみブレーキ液の流動が許容される。このため、常時W/C14、15側がM/C13側よりも所定圧力以上高くならないように維持される。
そして、管路Aは、この第1差圧制御弁16よりも下流になるW/C14、15側において、2つの管路A1、A2に分岐する。管路A1にはW/C14へのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁17が備えられ、管路A2にはW/C15へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2増圧制御弁18が備えられている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、第1、第2増圧制御弁17、18に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御されるノーマルオープン型となっている。
管路Aにおける第1、第2増圧制御弁17、18及び各W/C14、15の間と調圧リザーバ20とを結ぶ減圧管路としての管路Bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第1減圧制御弁21と第2減圧制御弁22とがそれぞれ配設されている。そして、これら第1、第2減圧制御弁21、22はノーマルクローズ型となっている。
調圧リザーバ20と主管路である管路Aとの間には還流管路となる管路Cが配設されている。この管路Cには調圧リザーバ20からM/C13側あるいはW/C14、15側に向けてブレーキ液を吸入吐出するモータ60によって駆動される自吸式のポンプ19が設けられている。モータ60は図示しないモータリレーに対する通電が制御されることで駆動される。
そして、調圧リザーバ20とM/C13の間には補助管路となる管路Dが設けられている。この管路Dを通じ、ポンプ19にてM/C13からブレーキ液を吸入し、管路Aに吐出することで、車両運動制御時において、W/C14、15側にブレーキ液を供給し、対象となる車輪のW/C圧を加圧する。なお、ここでは第1配管系統50aについて説明したが、第2配管系統50bも同様の構成であり、第1配管系統50aに備えられた各構成と同様の構成を第2配管系統50bも備えている。具体的には、第1差圧制御弁16と対応する第2差圧制御弁36、第1、第2増圧制御弁17、18と対応する第3、第4増圧制御弁37、38、第1、第2減圧制御弁21、22と対応する第3、第4減圧制御弁41、42、ポンプ19と対応するポンプ39、リザーバ20と対応するリザーバ40、管路A〜Dと対応する管路E〜Hがある。
また、ブレーキECU70は、ブレーキ制御システム1の制御系を司る本発明の車両の挙動制御装置に相当するもので、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成され、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算などの処理を実行する。図2は、ブレーキECU70の信号の入出力の関係を示すブロック図である。
図2に示すように、ブレーキECU70は、各車輪FL〜RRに備えられた車輪速度センサ71〜74、舵角センサ75およびヨーレートセンサ76の検出信号を受け取り、各種物理量の演算やABS制御等の車両運動制御を実行する。
続いて、上記のように構成されるブレーキ制御システム1に備えられたブレーキECU70が実行する車両運動制御の詳細について説明する。なお、ブレーキECU70で実行可能な車両運動制御としては、トラクション制御や横滑り防止制御等もあるが、ここでは本発明の特徴とするABS制御についてのみ説明する。
図3は、ブレーキECU70が実行するABS制御における増減圧制御の詳細を示したフローチャートである。ABS制御は、従来から周知となっている一般的なものであり、実スリップ率が目標スリップ率を超える等の所定条件をABS開始条件として開始され、その後も実スリップ率が目標スリップ率を超えると減圧モードを設定し、その後減圧制御が実行されることで車輪速度が復帰して実スリップ率が低下してくると増圧モードを設定し、増圧制御が実行されるようにする。このABS制御における増減圧制御とは、ABS制御によって設定される制御モードに基づいて増減圧を実行する制御である。これらABS制御および増減圧制御は、例えば、図示しないイグニッションスイッチがオンされたのち、ブレーキペダル11が踏み込まれて制動中であると判定したときに所定の制御周期毎に実行される。以下、この増減圧制御について説明するが、ABS制御のメインフローに関しては、従来と変わらないため、ここでは説明を省略する。
まず、ステップ100では、車輪速度センサ71〜74、舵角センサ75およびヨーレートセンサ76の検出信号を入力し、これら各検出信号から舵角Str、実ヨーレートYr、車輪速度Vw**(ただし、**は、各車輪FR、FL、RR、RLの添え字を意味する)を演算する。また、このとき、車輪速度Vw**に基づいて車輪速度Vの演算や路面μ推定も行う。車体速度Vは、四輪の車輪速度に基づいて周知の手法によって求められる推定車体速度であり、例えば四輪のうち最も高い車輪速度もしくは四輪のうち車輪速度が高い三輪の車輪速度の平均値などとされる。路面μの推定についても、周知となっているどのような手法によって行っても良く、例えば、車体速度Vと車輪速度Vw**の差で表されるスリップ速度に対する路面μの特性を利用し、演算した車体速度Vと車輪速度Vw**からスリップ速度を演算したのち、スリップ速度に対する路面μの特性から路面μを推定することができる。
次に、ステップ105では、スリップが発生していない理想的な旋回状態のときに想定されるヨーレートである目標ヨーレートYtを演算する。例えば、ステップ100で演算した舵角Strおよび車体速度Vに基づいて、周知の手法により目標ヨーレートYtを演算することができる。この後、ステップ110に進む。
ステップ110では、舵角偏差driftvalueを演算する。舵角偏差driftvalueは、ステップ105で演算された目標ヨーレートYtとステップ100で演算された実ヨーレートYrとの差と、ステアリングギア比n、ホイールベースの長さLおよび車体速度Vに基づいて、次式を用いて演算することができる。
(数1) driftvalue=(Yt−Yr)・nL/V
続く、ステップ115では、ABS制御における制御モードを入力する。すなわち、上述したように、ABS制御のメインフローでは、増圧モードや減圧モードもしくはそのいずれも設定されていない場合である非制御モードが設定されるため、これら増圧モード・減圧モード・非制御モードのいずれが設定されているかを入力する。なお、ABS制御において、必要に応じて保持モードが設定されるようにした制御形態もあり、ここでは保持モードがない場合について説明しているが、勿論、保持モードが設定されるような制御形態のABS制御であっても構わない。
この後、ステップ120に進み、増圧制御におけるW/C圧の増圧量および勾配、減圧制御におけるW/C圧の減圧量および勾配を決定する。この処理についても、従来から周知なものであり、例えば、車体速度Vから演算される車体減速度dVやステップ100で推定された路面μに基づいて、増圧制御におけるパルス増のタイミングや実行時間、減圧制御における減圧時間を設定することで、上記増圧量、減圧量およびそれらの勾配を決定することができる。
さらに、ステップ125に進み、スプリット路制動中判定を行う。具体的には、スプリット路面での制動か否かの判定を行う。例えば、ステップ100で推定した路面μを用いて、左右輪それぞれの路面μの差を演算し、その差が所定範囲を超えている場合、つまりその差の絶対値が所定の閾値を越えている場合には、スプリット路面での制動中であると判定する。そして、スプリット路面での制動中であると判定したときには、その旨を示すフラグをセットしておく。
そして、ステップ130では、後輪制御方法設定を行う。すなわち、車両の安定性は後輪RL、RRの寄与度が高く、後輪RL、RRに関して左右輪で関連付けた制御を行うことにより、より車両の安定性を高めるようにする。この処理について、図4を参照して説明する。図4は、後輪制御方法の詳細を示したフローチャートである。
この図に示されるように、まず、ステップ200において、ABS制御開始後の時間が所定時間T[ms]以内であるか否かを判定する。この時間Tは、例えば、ABS制御のメインフローにおいて、ABS制御の開始条件を満たした時に、ブレーキECU70内の図示しないカウンタによるカウントUPを開始させることにより計測される。そして、ここで肯定判定された場合には、ステップ210に進み、後輪RL、RRに対して左右同時にABS制御が実行される後輪左右同時ABS制御を設定する。
つまり、ABS制御開始当初には、ドライバによる修正操舵が掛けられる場合もあるため、舵角偏差driftvalueが発生していたとしてもそれが正しい値であるか否かが判別できず、そのような舵角偏差driftvalueに基づくABS制御では制御の安定性に欠ける。このため、舵角偏差driftvalueが正しい値である場合にのみ独立制御が行われるように、ABS制御開始から僅かしか時間が経過していないときには、後輪左右同時ABS制御が設定されるようにしている。なお、後輪左右同時ABS制御とは、いわゆるセレクトロー制御のことであり、低μ路の車輪に対してABS制御が開始されたときに高μ路側の車輪のABS制御の開始条件を満たしているか否かに関わらず、低μ側の車輪と共に高μ側の車輪もABS制御における減圧制御を開始させる。
一方、ステップ200で否定判定されれば、ステップ220に進み、スプリット路面制動判定中であるか否かを判定する。この処理は、上述した図3におけるステップ125の判定結果に基づいて判定され、スプリット路面制動判定中である旨を示すフラグがセットされていれば肯定判定される。そして、スプリット路面判定中であればステップ230に進み、後輪RL、RRに対して左右独立でABS制御を行う後輪左右独立ABS制御を設定する。
また、スプリット路面制動判定中でなければステップ240に進み、車体減速度dVが閾値(例えば0.7G)を超えているか否かを判定する。この処理により、走行路面が高μ路であるか否かを判定できる。つまり、高μ路であれば、ある程度高い減速度を得ることができるため、車体減速度dVが閾値を超えていれば、高μ路を走行中であると判定する。そして、高μ路であれば、ステップ230に進んで後輪左右独立ABS制御を設定し、低μ路であれば、ステップ250に進んで後輪左右同時ABS制御を設定する。
このように、従来では、高μ路の場合にのみ後輪左右独立ABS制御が行われるようにしていたが、本実施形態では、高μ路だけでなくスプリット路面の場合にも後輪左右独立ABS制御を行うようにしている。したがって、後輪RL、RRに対して後輪左右同時ABS制御を実行する場合と比較して、よりμピーク近傍となるスリップ率の高いところでABS制御が行われることになり、より高い制動力を得ることが可能となる。
このようにして、後輪制御方法決定処理が終了すると、図3のステップ135においてABS制御中であるか否かを判定する。例えば、ABS制御のメインフローにおいて、ABS制御開始条件を満たしてABS制御を開始するときに、それを示すABS制御フラグがセットされるようになっていることから、そのABS制御フラグを確認することにより本判定を行うことができる。ここで肯定判定されれば以降の処理に進み、否定判定されればそのまま制御を終了する。
そして、ステップ135で肯定判定されるとステップ140、145に進み、舵角偏差driftvalueに基づく減圧閾値ThDの演算処理および増圧制限閾値ThHの演算処理を順に行う。
減圧閾値ThDの演算処理および増圧制限閾値ThHの演算処理では、減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHを演算する。すなわち、本実施形態では、ABS制御がスプリット路面で行われる場合に、スプリット路面に対応する制御(以下、スプリット制御という)として減圧制御や増圧制限を行う。本実施形態の場合、減圧閾値ThDは、そのスプリット制御における減圧制御の実行開始判定用の閾値であり、増圧制限閾値ThHは、そのスプリット制御における増圧制限の実行開始判定用の閾値である。
具体的には、スプリット路面において左右輪間での制動力差に基づいてヨーモーメントが発生し、車両の安定性が損なわれてくると、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が大きくなってくる。このため、増圧制御におけるW/C圧の増圧勾配を高いままにすると、左右輪間での制動力差が縮まらず、さらに車両の安定性が損なわれることになる。したがって、増圧制限閾値ThHを設定し、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が増圧制限閾値ThHを超えるとスプリット制御の増圧制御でのW/C圧の増圧勾配に制限をかける。
さらに、増圧制限閾値ThHによってスプリット制御の増圧制御でのW/C圧の増圧勾配に制限をかけても車両の安定性が更に損なわれていくこともあり得る。このような場合には、W/C圧の増圧勾配の制限では十分ではないため、スプリット制御として減圧制御を行うことで、左右輪間での制動力差を減少させるのが好ましい。したがって、減圧閾値ThDを設定し、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が減圧閾値ThDを超えるとスプリット制御として減圧制御を実行する。
このようなスプリット制御、すなわち増圧制御における増圧勾配制限や減圧制御の実行開始判定用として、増圧制限閾値ThHや減圧閾値ThDを設定している。そして、本実施形態では、これら増圧制限閾値ThHや減圧閾値ThDとして、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHを演算する。前輪ThDおよび前輪ThHは、前輪FL、FRに対する減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHのことであり、後輪ThDおよび後輪ThHは、後輪RL、RRに対する減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHのことである。
例えば、図5に示す車体速度Vと減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHとの関係を示したマップに基づいて、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHを演算することができる。これら前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHは、図5に示されるように車体速度Vが閾値以下のときには車体速度Vの減少に伴って増加させられ、車体速度Vがその閾値以上になると一定値とされる。車体速度Vが低速のときには車両安定性が高いため、より制動力が得られるようにするために、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHを高い値に設定してスプリット制御への移行が遅くなるようにする。
なお、図5に示すマップでは、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHを演算するときに、前輪ThDと後輪ThDが別々の値となり、前輪ThHと後輪ThHも別々の値となるが、それぞれ同じ値となるマップを用いても良い。ただし、上述したように、車両の安定性は後輪RL、RRの寄与度が高いことから、後輪RL、RRに対して設定される後輪ThDおよび後輪ThHを前輪FL、FRに対して設定される前輪ThDおよび前輪ThDよりも低い値にしておくと好ましい。これにより、前輪FL、FRよりも先に後輪RL、RRの増圧制限や減圧制御が実行開始されるため、後輪優先の車両運動制御とすることが可能となり、より安定性を向上させることが可能となる。また、図5に示すようなマップを用いる場合に限らず、車体速度Vと減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHとの関係を表す関数式に基づいて前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHを演算しても良い。
このようにして減圧閾値ThDの演算処理および増圧制限閾値ThHの演算処理が終了すると、ステップ150に進んで増減圧制御処理を実行する。この処理について、図6を参照して説明する。図6は、増減圧制御処理の詳細を示したフローチャートである。ここで示す増減圧制御処理に関しては、各車輪FL〜RRそれぞれに対して個別に実行されるもので、前輪FLから後輪RRまで順番に回されて行われる。
まず、ステップ300では、スプリット路面の高μ路側の車輪であるか否かを判定する。具体的には、図3のステップ100で推定した路面μに基づいて、現在増減圧制御処理の対象となっている車輪が高μ路側の車輪に該当するか否かを判定している。ここで肯定判定されればステップ305に進み、現在増減圧制御処理の対象となっている車輪が前輪であるか否か、つまり高μ路側の前輪であるか否かを判定する。ここで前輪でなければステップ310に進み、前輪であればステップ315に進む。
ステップ310では、後輪左右独立ABS制御中であるか否かを判定する。この処理では、上述した図4のステップ230で後輪左右独立ABS制御が設定されていれば肯定判定され、ステップ210もしくはステップ250で後輪左右同時ABS制御が設定されていれば否定判定される。そして、ここで肯定判定された場合にも、ステップ315に進む。
ステップ315では、ABS制御における増圧モードが設定されているか否かを判定する。これにより、減圧モードが設定されているにも関わらず増圧制御が実行されてしまうことを防止している。
そして、ステップ320において舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が図3のステップ140で設定された減圧閾値ThDを超えているか否かを判定する。具体的には、上述したステップ110で演算した舵角偏差driftvalueからその絶対値|driftvalue|を演算し、演算した絶対値|driftvalue|に基づいて判定する。そして、今回増減圧制御処理の対象車輪が前輪の場合には絶対値|driftvalue|を前輪ThDと比較し、後輪の場合には絶対値|driftvalue|を後輪ThDと比較する。このとき、スプリット路面を走行中にブレーキペダル11が踏み込まれて間もない状態であれば、まずは否定判定される。これは、ブレーキペダル11が踏み込まれてから徐々に左右輪間に制動力差が発生して車両の不安定性が増していき、制動力発生当初は舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|があまり大きくないためである。
このため、まずはステップ320で否定判定されてステップ325に進み、今度は舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が増圧制限閾値ThHを超えているか否かを判定する。これも、今回増減圧制御処理の対象車輪が前輪の場合には絶対値|driftvalue|を前輪ThHと比較し、後輪の場合には絶対値|driftvalue|を後輪ThHと比較することにより、ステップ320と同様の手法で判定することができる。この場合も、スプリット路面を走行中にブレーキペダル11が踏み込まれて間もない状態であれば、まずは否定判定される。
したがって、スプリット路面を走行中にブレーキペダル11が踏み込まれて間もない状態のときには、増圧勾配が制限されることなくステップ330に進んでABS制御における増圧制御を実行する。これにより、走行路面が高μ路側の車輪に関しても、W/C圧が増圧されることになり、制動力が増加させられる。
このようにして、高μ路側の車輪の制動力が増加させられると、左右輪間での制動力差が増加していき、それに起因するヨーモーメントも大きくなっていく。これにより、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が増圧制限閾値ThHを超える。このため、ステップ325で肯定判定され、ステップ335以降に進んでスプリット制御における増圧制限処理を行う。
具体的には、ステップ335では、スプリット制御における増圧勾配制限値KDPを演算する。この増圧勾配制限値KDPは、左右輪間での制動力差を抑制して車両の安定性を改善すべく、通常のABS制御における増圧制御として設定されている増圧勾配を制限した値である。例えば、図7に示すマップを利用して増圧勾配制限値KDPを演算することができる。
図7は、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差と増圧勾配制限値KDPとの関係を示したマップである。舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差は、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|の増圧制限閾値ThHからの乖離度合いを表している。すなわち、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が減圧閾値ThDよりも小さい場合、絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差が大きいほど、絶対値|driftvalue|が増圧制限閾値ThHに近い値であり、増圧制御による増圧勾配を大きく設定しても構わないことを意味している。このため、図7に示されるように、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|から減圧閾値ThDを引いたときの値が負の値となることから、その値が小さいほど、増圧勾配制限値KDPが大きな値となるようにしている。つまり、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が大きな値になるほど、それに比例して増圧勾配制限値KDPが小さな値となるようにしている。
なお、図7では、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差がある程度残っていても増圧勾配制限値KDPが0となるようにしている。これは、減圧制御が開始する直前まで増圧勾配制限値KDPが小さいながらも増圧制御が実行されていると、減圧制御に移行したときにW/C圧がオーバシュートする可能性があるためである。このように、増圧制御から減圧制御に切り替わるときに、増圧勾配制限値KDPが0となる範囲を設けることで、そのようなW/C圧のオーバシュートを抑制することもできる。
そして、増圧勾配制限値KDPが設定されると、ステップ340に進み、既に設定されているABS制御の増圧勾配よりもステップ335で設定された増圧勾配制限値KDPが大きいか否かを判定する。ここで増圧勾配制限値KDPの方が既に設定されているABS制御の増圧勾配よりも大きければ、増圧勾配制限値KDPを新たにABS制御の増圧勾配として設定することで、増圧勾配を更新する。その後、ステップ330に進み、ABS制御における増圧制御を実行する。これにより、そのときに設定されている増圧勾配となるように増圧制御におけるパルス増のタイミングやパルス増を行う時間が調整される。
このようにして、通常のABS制御における増圧制御やスプリット制御における増圧制御が実行される。そして、スプリット路面の高μ路側の車輪(ただし、後輪に関しては後輪左右独立ABS制御中である場合)に関しては、ABS制御の増圧モードが設定されている期間中、このような増圧制御が舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が減圧閾値ThDを超えるまで繰り返される。
一方、増圧制御における増圧勾配制限を行っても舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が更に増加すると、ステップ320で肯定判定される。この場合、ステップ350以降に進み、スプリット制御における減圧制御処理を行う。具体的には、ステップ350においてスプリット制御における減圧制御の減圧量を演算する。例えば、図8に示すマップを利用して減圧量を演算することができる。
図8は、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差と減圧量の関係を示したマップである。舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差は、車両が不安定であることの度合いを示している。減圧量に関しては一定値としても構わないが、車両が不安定なほどより早く左右輪間の制動力差を小さくして車両の安定性を改善したいことから、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が大きいほど大きくするのが好ましい。このため、図8に示されるように、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差が大きな値となるほど、それに比例して減圧量が大きな値となるようにしている。そして、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|と減圧閾値ThDとの差がある程度大きな値になった所で、減圧量を一定にすることで過度にW/C圧が減圧されないように制限している。
そして、減圧量が設定されると、ステップ355に進み、スプリット制御における減圧制御の減圧を実行する。このとき、ステップ350で演算された減圧量となるように、減圧時間を調整して減圧を行う。このようにして、スプリット制御における減圧制御が行われる。そして、スプリット路面の高μ路側の車輪(ただし、後輪に関しては後輪左右独立ABS制御中である場合)に関しては、ABS制御の増圧モードが設定されている期間中、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が減圧閾値ThD以下となる程度に車両の安定性が改善されるまで、このスプリット制御における減圧制御が繰り返される。
また、上述したステップ300において、スプリット路面の高μ路側の車輪ではないと判定された場合には、ステップ360に進み、ABS制御の減圧モードが設定されているか否かを判定する。この場合には、スプリット路面の低μ路側の車輪に関するABS制御となるため、肯定判定されればステップ365に進んで通常のABS制御における減圧制御の減圧を実行し、否定判定されればステップ370に進んで通常のABS制御における増圧制御の増圧を実行する。
以上のようにして、図3のステップ150の増減圧制御処理が終了し、ブレーキECU70が実行するABS制御における増減圧制御が終了する。
図9は、本実施形態のようなスプリット制御が行われるABS制御を実行した場合のタイミングチャートである。ここでは、スプリット路面を走行中にブレーキペダル11が踏み込まれ、ヨーモーメントが発生してスプリット制御が実行された場合を示してあり、図中実線が本実施形態のような制御を行った場合、破線が従来の通常のABS制御のみを行った場合を示している。
まず、スプリット路面においてブレーキペダル11が踏み込まれると、左右輪間に制動力差が発生するためヨーモーメントが発生し始める。そして、低μ路側の前輪および後輪において車輪速度が車体速度Vに対して落ち込み、ABS制御が開始され、これと同時に高μ路側の後輪についても後輪左右同時ABS制御が設定されることで同時にABS制御が開始される(時点T1)。
また、増圧制限閾値ThHや減圧閾値ThDとして、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHが演算され、車両の安定性が損なわれて舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が大きくなってくると、絶対値|driftvalue|が前輪ThHを超える(時点T2)。このため、高μ路側の前輪に関して、スプリット制御として、ABS制御における増圧制御の増圧勾配制限値KDPが設定され、増圧勾配が制限される。なお、このとき舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が後輪ThHも超えることになるが、高μ路側の後輪に関しては、既に後輪左右同時ABS制御が設定されることによりABS制御の減圧制御が開始された状態となっている。
その後、ABS制御における増圧制御の増圧勾配制限値KDPが設定されても更に車両の安定性が損なわれていくと、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が更に大きくなって前輪ThDを超える(時点T3)。これにより、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|に基づいて減圧量が設定され、スプリット制御における減圧制御が実行される。そして、このスプリット制御における減圧制御によって車両の安定性が改善されてくると、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が低下していき、再び前輪ThDを下回る(時点T4)。このため、再びスプリット制御として、ABS制御における増圧制御の増圧勾配制限値KDPが設定され、増圧勾配が制限されたのち、さらに車両の安定性が改善されると(時点T5)、通常のABS制御の増圧制御に戻る。
一方、ABS制御が開始されてから所定時間T[ms]経過すると(時点T6)、後輪に関して後輪左右独立ABS制御が設定される。このため、高μ路側の後輪に関しても、左右輪間の制動力差に起因するヨーモーメントが大きくならない程度に制動力が高められる。したがって、従来と比較してより高い減速度を得ることが可能となる。
以上説明した本実施形態ようなスプリッチ制御が行われるABS制御によれば、スプリット制御として、車両の安定性の指標となる舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|の大きさに基づいて、高μ路側の前輪に対するABS制御における増圧制御の増圧勾配に制限を掛けるようにしている。
このため、舵角偏差driftvalueに応じて応答性良く高μ路側の車輪の制動力の増加勾配を抑制できる。この制動力の増加勾配の抑制によって左右輪間での制動力差を抑制することが可能になるが、高μ路側の前輪のW/C圧の変動自体も抑制できるため、尚更に左右輪間での制動力差を抑制することが可能になる。これにより、左右輪間での制動力差に起因するヨーモーメントを抑制することが可能となる。したがって、スプリット路面での車両の不安定性を応答性良く改善できる。そして、このように左右輪間での制動力差に起因するヨーモーメントを抑制できるため、そのヨーモーメントを打ち消すようなドライバによる修正操舵も軽減することができる。このため、図9の舵角やヨーレートからも確認できるように、ヨーモーメントが抑制されているから一定舵角を維持することができ、ドライバによる修正操舵の振幅を一定範囲内に維持して行うことが可能となる。
さらに、本実施形態では、高μ路側の後輪について、後輪左右同時ABS制御(いわゆるセレクトロー制御)をすべての場合に行うのではなく、ABS制御開始から所定時間T[ms]経過後には後輪左右独立ABS制御を行うようにしている。このため、高μ路側の後輪についてより高い制動力を発生させることが可能となり、より高い減速度を維持することが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。第1実施形態では、スプリット路面に対する車両運動制御を行う場合について説明したが、本実施形態では、US時における車両運動制御について説明する。なお、本実施形態の車両運動制御を実現する車両用のブレーキ制御システム1の全体構成は、第1実施形態と同様であり、ブレーキECU70が実行する処理のみが異なっているため、第1実施形態と異なっている部分についてのみ説明する。
図10は、ブレーキECU70が実行するABS制御における増減圧制御の詳細を示したフローチャートである。
まず、ステップ400〜420では、第1実施形態で説明した図3のステップ100〜120と同じ処理を行う。そして、ステップ425において、旋回方向判定を行う。この判定は、ステップ400で演算される舵角Strが正と負のいずれであるかに基づいて行われる。例えば左旋回時に舵角Strが正の値を取り、右旋回時に舵角Strが負の値と取るものであれば、その舵角Str≧0であれ左旋回、舵角Str<0であれば右旋回と判定する。
この後、ステップ430に進み、図3のステップ135と同様の手法によってABS制御中であるか否かを判定したのち、肯定判定されれば、ステップ435およびステップ440において、舵角偏差driftvalueに基づく減圧閾値ThDの演算処理および増圧制限閾値ThHの演算処理を順に行う。
これら減圧閾値ThDの演算処理および増圧制限閾値ThHの演算処理の方法は、第1実施形態で説明した図3のステップ140およびステップ145と同様である。すなわち、本実施形態では、ABS制御が旋回中のUS時に行われるときに、その状況に対応する制御(以下、旋回US特定制御という)として減圧制御や増圧制限を行う。本実施形態の場合、減圧閾値ThDは、その旋回US特定制御における減圧制御の実行開始判定用の閾値であり、増圧制限閾値ThHは、その旋回US特定制御における増圧制限の実行開始判定用の閾値である。そして、これら増圧制御における増圧勾配制限や減圧制御の実行開始判定用として、増圧制限閾値ThHや減圧閾値ThDを設定している。
具体的には、増圧制限閾値ThHや減圧閾値ThDとして、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHを演算する。例えば、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHは、図11の車体速度Vと減圧閾値ThDおよび増圧制限閾値ThHとの関係を示したマップに示されるように、車体速度Vが閾値以下のときには車体速度Vの減少に伴って増加させられ、車体速度Vがその閾値以上になると一定値とされる。車体速度Vが低速のときには車両安定性が高いため、より制動力が得られるようにするために、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHを高い値に設定して旋回US特定制御への移行が遅くなるようにする。ただし、前輪ThD、前輪ThH、後輪ThDおよび後輪ThHは、図中破線で示したスプリット制御用に設定される値と比較して小さな値にしてある。なお、スプリット制御用よりも小さな値にしているのは、スプリット制御用の設定されている値が元々大きな値に設定されているためである。US抑制用にスプリット制御用の値を使用するとドライバに対してUS感を強く与えてしまうことから、早期にUSが抑制されるようにスプリット制御用よりも小さな値としている。
このようにして減圧閾値ThDの演算処理および増圧制限閾値ThHの演算処理が終了すると、ステップ445に進み、後輪制御方法設定を行う。
すなわち、車両の安定性は後輪RL、RRの寄与度が高く、後輪RL、RRに関して左右輪で関連付けた制御を行うことにより、より車両の安定性を高めるようにする。この処理について、図12を参照して説明する。図12は、後輪制御方法の詳細を示したフローチャートである。
この図に示されるように、ステップ500では、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が閾値ThH以上であるか否かを判定する。この処理は、上述したステップ440で設定された後輪ThHに基づいて判定され、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|がその後輪ThHを超えているか否かが判定される。すなわち、旋回時のUSを抑制するために、旋回外側の後輪に対してより効果的に制動力を発生させることが好ましい。このため、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|がその後輪ThHを超えていることを検知することで、USを抑制する必要があるか否かを判定するようにしている。そして、ここで肯定判定されればステップ510に進み、後輪RL、RRに対して左右独立でABS制御を行う後輪左右独立ABS制御を設定することで、旋回外側の後輪に対して旋回内輪側の後輪と独立して制動力を発生させることが可能となる。
また、否定判定されればステップ520に進み、第1実施形態で説明した図4のステップ240と同様、車体減速度dVが閾値(例えば0.7G)を超えているか否かを判定することで、走行路面が高μ路であるか否かを判定する。そして、高μ路であれば、ステップ510に進んで後輪左右独立ABS制御を設定し、低μ路であれば、ステップ530に進んで後輪左右同時ABS制御を設定する。
このように、従来では、高μ路の場合にのみ後輪左右独立ABS制御が行われるようにしていたが、本実施形態では、高μ路だけでなくUS時にも後輪左右独立ABS制御を行うようにしている。したがって、後輪RL、RRに対して後輪左右同時ABS制御を実行する場合と比較して、よりμピーク近傍となるスリップ率の高いところでABS制御が行われることになり、より高い制動力を得ることが可能となる。
このようにして、後輪制御方法決定処理が終了すると、ステップ450に進んで増減圧制御処理を実行する。この処理について、図13を参照して説明する。図13は、増減圧制御処理の詳細を示したフローチャートである。ここで示す増減圧制御処理に関しては、各車輪FL〜RRそれぞれに対して個別に実行されるもので、前輪FLから後輪RRまで順番に回されて行われる。
まず、ステップ600では、旋回外輪であるか否かを判定する。この判定は、図10のステップ425で判定した旋回方向に基づいて行われ、旋回方向が右旋回であれば左前後輪が旋回外輪であると判定され、左旋回であれば右前後輪が旋回外輪であると判定される。そして、肯定判定された場合には、ステップ605〜ステップ615において、第1実施形態で説明した図6のステップ305〜ステップ315と同様の処理を行った後、ステップ620に進む。
ステップ620では、図6のステップ320と同様に、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が図10のステップ435で設定された減圧閾値ThDを超えているか否かを判定すると共に、さらにオーバーステア(以下、OSという)でないか否かを判定する。舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が減圧閾値ThDを超えているか否かの判定については、図6のステップ320と同様である。OSでないか否かについては、周知の手法により求められる横滑り角もしくは横滑り角速度が予め実験などによって求めておいたOSの指標に合致するか否かに基づいて判定することができる。
ここで、これら双方共に否定判定された場合には、ステップ625に進み、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が図10のステップ440で設定された増圧制限閾値ThHを超えているか否かを判定すると共に、さらにOSでないか否かを判定する。舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が増圧制限閾値ThHを超えているか否かの判定については、図6のステップ325と同様である。OSでないか否かは、ステップ620と同様の手法により判定する。そして、ここでも否定判定されればステップ630に進む。
これらステップ620およびステップ625に関しては、旋回中にブレーキペダル11が踏み込まれて間もない状態であれば、まずは否定判定される。これは、旋回中に徐々にスリップ率がが増加して横力が低下していき、US傾向になって車両の不安定性が増すという順序であり、制動力発生当初は舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|があまり大きくないためである。
したがって、旋回中にブレーキペダル11が踏み込まれて間もない状態のときには、増圧勾配が制限されることなくステップ630に進んでABS制御における増圧制御を実行する。これにより、旋回外側の車輪に関しても、W/C圧が増圧されることになり、制動力が増加させられる。
このようにして、旋回外側の車輪の制動力が増加させられると、スリップ率が増加し、横力が減少していってUS傾向となり、それに起因するヨーモーメントが大きくなっていく。これにより、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が増圧制限閾値ThHを超える。このため、ステップ625で肯定判定され、ステップ635以降に進んで旋回US特定制御における増圧制限処理を行う。
具体的には、ステップ635では、スプリット制御における増圧勾配制限値KDPを演算する。この増圧勾配制限値KDPの演算手法については、図6のステップ335と同様であり、例えば、図7に示すマップを利用して増圧勾配制限値KDPを演算することができる。
そして、増圧勾配制限値KDPが設定されると、ステップ640およびステップ650において、図6のステップ340およびステップ345と同様の処理を行う。その後、ステップ630に進み、ABS制御における増圧制御を実行する。これにより、そのときに設定されている増圧勾配となるように増圧制御におけるパルス増のタイミングやパルス増を行う時間が調整される。
このようにして、通常のABS制御における増圧制御や旋回US特定制御における増圧制御が実行される。そして、旋回外側の車輪(ただし、後輪に関しては後輪左右独立ABS制御中である場合)に関しては、ABS制御の増圧モードが設定されている期間中、このような増圧制御が舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が減圧閾値ThDを超えるまで繰り返される。
一方、増圧制御における増圧勾配制限を行っても舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が更に増加すると、ステップ620で肯定判定される。この場合、ステップ650以降に進み、旋回US特定制御における減圧制御処理を行う。具体的には、ステップ650において旋回US特定制御における減圧制御の減圧量を演算する。減圧量の演算手法としては、図6のステップ350と同様の手法を用いることができ、例えば、図8に示すマップを利用して減圧量を演算することができる。
そして、減圧量が設定されると、ステップ655に進み、旋回US特定制御における減圧制御の減圧を実行する。このとき、ステップ650で演算された減圧量となるように、減圧時間を調整して減圧を行う。このようにして、旋回US特定制御における減圧制御が行われる。そして、旋回外側の車輪(ただし、後輪に関しては後輪左右独立ABS制御中である場合)に関しては、ABS制御の増圧モードが設定されている期間中、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が減圧閾値ThD以下となる程度に車両の安定性が改善されるまで、この旋回US特定制御における減圧制御が繰り返される。
また、上述したステップ600において、旋回外側の車輪ではないと判定された場合には、ステップ660に進み、ABS制御の減圧モードが設定されているか否かを判定する。この場合には、旋回内輪側の車輪に関するABS制御となるため、肯定判定されればステップ665に進んで通常のABS制御における減圧制御の減圧を実行し、否定判定されればステップ670に進んで通常のABS制御における増圧制御の増圧を実行する。
以上のようにして、図10のステップ450の増減圧制御処理が終了し、ブレーキECU70が実行するABS制御における増減圧制御が終了する。
このように、US時においても、スプリット制御と同様の旋回US特定制御を実行することにより、US時の車両の不安定性を応答性良く改善でき、ドライバによる修正操舵の振幅を一定範囲内に維持して行うことが可能となる。
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、スプリット制御における増圧制御での増圧制限処理において、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が大きな値になるほど、それに比例して増圧勾配制限値KDPが小さな値となるようにしている。しかしながら、必ずしも絶対値|driftvalue|に対して増圧勾配制限値KDPが比例関係となるようにする必要はない。例えば、絶対値|driftvalue|が大きくなると、増圧勾配制限値KDPが段階的に小さな値となるようにしても良い。
同様に、スプリット制御においける減圧制御処理において、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|が大きな値になるほど、それに比例して減圧量が大きくなるようにしている。しかしながら、必ずしも絶対値|driftvalue|に対して減圧量が比例関係となるようにする必要はない。例えば、絶対値|driftvalue|が大きくなると、減圧量が段階的に小さな値となるようにしても良い。
また、上記実施形態では、舵角偏差driftvalueの絶対値|driftvalue|に基づいてスプリット制御におけるABS制御の増圧制御の増圧制限や減圧制御の減圧量の設定を行っている。しかしながら、舵角偏差driftvalueは、目標ヨーレートYtと実ヨーレートYrの差の舵角換算値に相当するものであるため、当然ながら目標ヨーレートYtと実ヨーレートYrの差に基づいて各種設定を行う場合も本発明に含まれる。
さらに、上記第1実施形態でスプリット制御について説明すると共に第2実施形態で旋回US特定制御について説明し、これらが別々のフローで実行されるものとして説明したが、双方の制御を組み合わせて同じフロー中で処理されるようにしても構わない。
なお、各図中に示したステップは、各種処理を実行する手段に対応するものである。すなわち、ブレーキECU70のうちステップ100の処理を実行する部分が摩擦係数演算手段や車速演算手段、ステップ110の処理を実行する部分が舵角偏差演算手段、ステップ125の処理を実行する部分がスプリット判定手段、ステップ145の処理を実行する部分が増圧制限閾値設定手段、ステップ150の処理を実行する部分が増減圧制御手段、ステップ230の処理を実行する部分が独立制御手段に相当する。
1…ブレーキ制御システム、70…ブレーキECU、71〜74…車輪速度センサ、75…舵角センサ、76…ヨーレートセンサ

Claims (12)

  1. 車両の制動中に、4輪(FL、FR、RL、RR)のいずれかに所定のアンチスキッド開始条件が成立したときに、各車輪のスリップ率に基づいて減圧モードと増圧モードを含む制御モードを設定し、設定された制御モードに基づいて、ホイールシリンダ圧の減圧を行う減圧制御や増圧を行う増圧制御を含むアンチスキッド制御を実行する車両運動制御装置であって、
    前記車両の舵角偏差(driftvalue)を演算する舵角偏差演算手段(110)と、
    前記4輪のうちの左側輪(FL、RL)の走行路面および右側輪(FR、RR)の走行路面の路面摩擦係数をそれぞれ演算する摩擦係数演算手段(100)と、
    前記摩擦係数演算手段(100)で演算された前記左側輪(FL、RL)の走行路面の路面摩擦係数と前記右側輪(FR、RR)の走行路面の路面摩擦係数との差に基づいて、路面摩擦係数が左右輪間において異なるスプリット路面での制動中であるか否かを判定するスプリット判定手段(125)と、
    前記制御モードとして前記増圧モードが設定されているときにスプリット制御を実行し、前記左側輪と前記右側輪のうち前記路面摩擦係数が高い側の前輪に対して、前記舵角偏差演算手段(110)にて演算された前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいて前記アンチスキッド制御における前記増圧制御の増圧制限をかけ、前記絶対値(|driftvalue|)が大きいほど前記増圧制御の増圧勾配を小さくする増減圧制御手段(150)と、を備えていることを特徴とする車両運動制御装置。
  2. 前記増減圧制御手段(150)による前記増圧制御の増圧制限の実行開始判定用の閾値である増圧制限閾値(ThH)を設定する増圧制限閾値設定手段(145)を有し、
    前記増減圧制御手段(150)は、前記舵角偏差演算手段(110)で演算された前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)が前記増圧制限閾値設定手段(145)で設定された前記増圧制限閾値(ThH)を超えたときに、前記アンチスキッド制御における前記増圧制御の増圧制限をかけることを特徴とする請求項1に記載の車両運動制御装置。
  3. 前記車両の車体速度(V)を演算する車速演算手段(100)を有し、
    前記増圧制限閾値設定手段(145)は、前記車速演算手段(100)で演算された前記車体速度(V)に基づき、該車体速度(V)が閾値以下のときには該閾値より大きいときよりも前記増圧制限閾値(ThH)を大きな値に設定することを特徴とする請求項2に記載の車両運動制御装置。
  4. 前記増減圧制御手段(150)は、前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいて、該舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)と前記増圧制限閾値(ThH)との乖離度合いが大きいほど小さな値となる増圧勾配制限値(KDP)を設定し、前記スプリット制御時には、前記増圧制御の増圧勾配を前記増圧勾配制限値(KDP)に制限することを特徴とする請求項2または3に記載の車両運動制御装置。
  5. 前記増減圧制御手段(150)は、前記制御モードとして前記増圧モードが設定されているときに、前記左側輪と前記右側輪のうち前記路面摩擦係数が高い側の前輪について、前記舵角偏差演算手段(110)にて演算された前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)が前記増圧制限閾値(ThH)よりも高い値である減圧閾値(ThD)を超えると、前記スプリット制御として、前記左側輪と前記右側輪のうち前記路面摩擦係数が高い側の前輪に対して前記ホイールシリンダ圧の減圧を行う減圧制御を行うことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の車両運動制御装置。
  6. 前記アンチスキッド制御が開始されてから所定時間(T)が経過したのち、前記4輪のうちの後輪に実行する前記アンチスキッド制御を左右輪間において独立して実行する独立制御手段(230)を有していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両運動制御装置。
  7. 前記車両の旋回方向を判定する旋回方向判定手段(425)と、
    前記制御モードとして前記増圧モードが設定されているときに旋回アンダーステア特定制御を実行し、前記旋回方向判定手段(425)によって判定された旋回方向に基づいて決まる旋回外側の前輪に対して、前記舵角偏差演算手段(410)にて演算された前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいて前記アンチスキッド制御における前記増圧制御の増圧制限をかけ、前記絶対値(|driftvalue|)が大きいほど前記増圧制御の増圧勾配を小さくする増減圧制御手段(450)と、を備えていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両運動制御装置。
  8. 車両の制動中に、4輪(FL、FR、RL、RR)のいずれかに所定のアンチスキッド開始条件が成立したときに、各車輪のスリップ率に基づいて減圧モードと増圧モードを含む制御モードを設定し、設定された制御モードに基づいて、ホイールシリンダ圧の減圧を行う減圧制御や増圧を行う増圧制御を含むアンチスキッド制御を実行する車両運動制御装置であって、
    前記車両の舵角偏差(driftvalue)を演算する舵角偏差演算手段(410)と、
    前記車両の旋回方向を判定する旋回方向判定手段(425)と、
    前記制御モードとして前記増圧モードが設定されているときに旋回アンダーステア特定制御を実行し、前記旋回方向判定手段(425)によって判定された旋回方向に基づいて決まる旋回外側の前輪に対して、前記舵角偏差演算手段(410)にて演算された前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいて前記アンチスキッド制御における前記増圧制御の増圧制限をかけ、前記絶対値(|driftvalue|)が大きいほど前記増圧制御の増圧勾配を小さくする増減圧制御手段(450)と、を備えていることを特徴とする車両運動制御装置。
  9. 前記増減圧制御手段(450)による前記増圧制御の増圧制限の実行開始判定用の閾値である増圧制限閾値(ThH)を設定する増圧制限閾値設定手段(440)を有し、
    前記増減圧制御手段(450)は、前記舵角偏差演算手段(410)で演算された前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)が前記増圧制限閾値設定手段(440)で設定された前記増圧制限閾値(ThH)を超えたときに、前記アンチスキッド制御における前記増圧制御の増圧制限をかけることを特徴とする請求項8に記載の車両運動制御装置。
  10. 前記車両の車体速度(V)を演算する車速演算手段(400)を有し、
    前記増圧制限閾値設定手段(440)は、前記車速演算手段(400)で演算された前記車体速度(V)に基づき、該車体速度(V)が閾値以下のときには該閾値より大きいときよりも前記増圧制限閾値(ThH)を大きな値に設定することを特徴とする請求項9に記載の車両運動制御装置。
  11. 前記増減圧制御手段(450)は、前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)に基づいて、該舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)と前記増圧制限閾値(ThH)との乖離度合いが大きいほど小さな値となる増圧勾配制限値(KDP)を設定し、前記旋回アンダーステア特定制御時には、前記増圧制御の増圧勾配を前記増圧勾配制限値(KDP)に制限することを特徴とする請求項9または10に記載の車両運動制御装置。
  12. 前記増減圧制御手段(450)は、前記制御モードとして前記増圧モードが設定されているときに、前記旋回外側の前輪について、前記舵角偏差演算手段(410)にて演算された前記舵角偏差(driftvalue)の絶対値(|driftvalue|)が前記増圧制限閾値(ThH)よりも高い値である減圧閾値(ThD)を超えると、前記旋回アンダーステア特定制御として、前記旋回外側の前輪に対して前記ホイールシリンダ圧の減圧を行う減圧制御を行うことを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1つに記載の車両運動制御装置。
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