JP2010241162A - 制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】差圧保持によりブレーキペダルが踏み込めなくなってドライバに板感を与えることを抑制し、ブレーキフィーリングを向上させる。
【解決手段】差圧保持制御中にブレーキペダル11が踏み込まれた場合、ポンプ19、39を駆動することによりM/C13側からW/C14、15、34、35側へのブレーキ液の流動が許容されるようにしている。これにより、ドライバが容易にブレーキペダル11を踏み込むことができるため、ドライバに板感を与えないようにすることができる。
【選択図】図2
【解決手段】差圧保持制御中にブレーキペダル11が踏み込まれた場合、ポンプ19、39を駆動することによりM/C13側からW/C14、15、34、35側へのブレーキ液の流動が許容されるようにしている。これにより、ドライバが容易にブレーキペダル11を踏み込むことができるため、ドライバに板感を与えないようにすることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、マスタシリンダ(以下、M/Cという)と各車輪に備えられたホイールシリンダ(以下、W/Cという)との間を接続する管路中に差圧制御弁を設け、差圧制御弁により発生させる差圧を調整しつつ保持することでM/C圧よりも大きなW/C圧を発生させる差圧保持制御を行う制動制御装置に関し、例えば、差圧保持制御として、坂路などに停車したときに車両がずり下がることを防止する停車維持制御を行う制動制御装置に適用すると好適である。
従来、特許文献1に、車両が停止したら油圧ブレーキ等により車輪に与える制動力を保持することで坂路などにおいても停車状態が維持できるようにした停車維持制御を行う装置が提案されている。この装置では、ドライバが車両を発進させようとアクセル操作を行ったとき、制動力を徐々に減少させることにより、車両をアクセル開度および停止路面の勾配に応じた速度で移動させられるようにする。そして、車両の移動方向が変速機のシフト位置で把握されるドライバが意図する方向と同じであれば、制動力を0に減少させ、車両が円滑に発進させられるようにしている。逆に、車両の移動方向とドライバが意図する方向とが一致していなければ、車両が逆方向に移動することを抑制すべく制動力を増加させ、最終的にドライバが意図する方向に車両を円滑に発進させられるようにしている。
しかしながら、停車維持制御中もしくは停車維持制御から車両発進に移行する際(停止維持制御解除中)には、差圧制御弁で発生させる差圧によりW/C圧を保持している。このため、そのときにブレーキペダルが踏み込まれても、M/C圧がW/C圧以上にならないとW/C圧を上昇させられず制動力が上がらない。例えば、停止維持制御解除中には、クリープトルク等により車両が動き出そうとするが、ドライバがこの動きを許容しない場合、ブレーキペダルを踏み込んで車両を停止させようとする。このとき、ブレーキペダルが踏み込まれても制動力が上がらないし、差圧制御弁によってブレーキ液の流動が規制されるためにブレーキペダルをあまり踏み込むこともできず、あたかも硬い板を踏み込んでいるような板感をドライバに与えてしまう。
なお、ここでは差圧保持制御の一例として停車維持制御を挙げたが、その他、差圧制御弁によってM/CとW/Cとの間の差圧を保持するような制御、例えばアクティブクルーズコントロール(ACC)等も差圧保持制御であり、この場合にも、同様の問題が生じる。
本発明は上記点に鑑みて、差圧保持制御が実行される際に、差圧保持によりブレーキペダルが踏み込めなくなってドライバに板感を与えることを抑制し、ブレーキフィーリングを向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、差圧制御弁(16、36)を制御して差圧が発生させられるようにした状態で、ポンプ(19、39)を駆動することにより、差圧制御弁よりもM/C側からW/C側へのブレーキ液の流動を許容し、M/C圧よりもW/C圧が高くなるように構成された制動装置に適用される制動制御装置において、差圧保持制御手段(70)にて差圧制御弁を制御することによって、当該差圧制御弁のホイールシリンダ側に加えられている圧力を保持する差圧保持制御を実行すると共に、ブレーキペダル操作取得手段(150)にて差圧保持制御中におけるブレーキペダルの操作状態を取得し、ブレーキペダルの踏込み操作が取得された場合に、流動許容制御手段(140、180、190)にてポンプを駆動することによって第2管路(C、D、G、H)のブレーキ液の流動を許容すると、を具備していることを特徴としている。
このように、差圧保持制御中にブレーキペダル(11)が踏み込まれた場合、ポンプを駆動することによりM/C側からW/C側へのブレーキ液の流動が許容されるようにしている。これにより、ドライバが容易にブレーキペダルを踏み込むことができるため、ドライバに板感を与えないようにすることができる。
なお、差圧保持制御としては、車両の停止を維持するために差圧制御弁を差圧状態にして所定の差圧を発生させることでW/C圧を発生させて停車維持を行い、該停車維持を解除する際には差圧制御弁にて発生させる差圧を徐々に低下させるようにする停車維持制御等がある。
例えば、請求項2に記載したように、差圧保持制御手段にて、差圧制御弁とポンプとを駆動し、当該差圧制御弁のホイールシリンダ側の圧力をマスタシリンダ側の圧力センサより高くして差圧を発生させた後に、当該ポンプを停止して差圧を保持する差圧保持制御を実行することができる。また、請求項3に記載したように、差圧保持制御手段にて、ドライバがブレーキペダルを踏み込むことで発生したホイールシリンダ圧を、差圧制御弁を駆動することによって保持すると共に、ドライバが当該ブレーキペダルを緩めた後に当該保持にて発生する差圧を保持する差圧保持制御を実行することもできる。
請求項4に記載の発明では、制御手段に、停車維持制御における停車維持の解除を行っている状態を示す停車維持制御解除中であるか否かを判定する解除判定手段(120)を備え、停車維持制御解除中であり、かつ、ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときには、ポンプ駆動を行うことを特徴としている。
このように、停車維持制御解除中であり、かつ、ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときにポンプ駆動を行うことにより、ドライバのブレーキ操作に応じて差圧制御弁よりもM/C側からW/C側にブレーキ液を流動させられ、W/C圧を高くすることができる。したがって、停車維持制御解除中であっても、ドライバの意図に応じて制動力を高めることが可能となる。
請求項5に記載の発明では、制御手段に、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を備え、停車維持制御解除中であり、かつ、ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中である場合には、ポンプ駆動を行うと共に、停車維持制御解除を中止し、差圧制御弁にて発生させる差圧を増加させることを特徴としている。
このように、停車維持制御解除を中止して差圧制御弁で発生させている差圧を更に増加させているため、早急にW/C圧を高めることが可能となる。これにより、ドライバが意図しているように、停車維持制御を継続させることができる。
請求項6に記載の発明では、制御手段に、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を備え、停車維持制御解除中であり、かつ、ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中でない場合には、ポンプ駆動を行うと共に、停車維持制御解除を中断し、差圧制御弁にて発生させる差圧を保持させることを特徴としている。
このように、停車維持制御解除を中断し、差圧制御弁にて発生させる差圧を保持するようにすれば、ブレーキペダルの踏み込みに応じてM/C圧が上昇させられると、それに伴ってW/C圧を上昇させること、具体的には差圧制御弁で発生させている差圧分加算したW/C圧を発生させることが可能となる。これにより、ドライバが意図しているように、ブレーキペダルの踏込み量に応じて制動力を増加させることが可能となる。
請求項7に記載の発明では、制御手段に、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を備え、停車維持制御解除中であり、かつ、ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中でない場合には、ポンプ駆動を行うと共に、停車維持制御解除を中断し、差圧制御弁にて発生させる差圧をM/C圧の上昇に伴って低下させることを特徴としている。
このように、M/C圧の上昇に伴って差圧制御弁にて発生させる差圧を低下させれば、M/C圧が停車を維持できる程度まで上昇したときに、その差圧が0になってM/C圧とW/C圧とが一致する。このため、M/C圧とW/C圧との関係を通常ブレーキ時と同様にすることが可能となり、よりブレーキフィーリングを向上させることが可能となる。
請求項8に記載の発明では、制御手段に、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を備え、停車維持制御解除中であり、かつ、ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中でない場合には、ポンプ駆動を行うと共に、停車維持制御解除を中断し、差圧制御弁にて発生させる差圧を保持したのちM/C圧の上昇に伴って低下させることを特徴としている。
これにより、ブレーキペダルの踏込み当初にW/C圧をより早く上昇させられるため、より早くからドライバに高い制動力が発生させられていると感じさせることができる。したがって、請求項7に記載の発明と同様の効果を得つつ、よりブレーキフィーリングを向上させることが可能となる。
例えば、請求項9に記載の発明のように、M/C圧と差圧制御弁にて発生させている差圧とを合わせたときのW/C圧が停車維持に必要な大きさとなるまでM/C圧が上昇すると、差圧を保持した状態から低下させていくようにすることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる制動制御装置が適用された制動装置1の概略構成図である。以下、この図を参照して本実施形態にかかる制動装置1について説明する。
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる制動制御装置が適用された制動装置1の概略構成図である。以下、この図を参照して本実施形態にかかる制動装置1について説明する。
図1に示すように、制動装置1では、ドライバによってブレーキペダル11が踏み込まれると、倍力装置12にて踏力が倍力され、M/C13に配設されたマスタピストン13a、13bが押圧される。そして、マスタピストン13a、13bによって区画されるプライマリ室13cとセカンダリ室13dとに同圧のM/C圧が発生し、このM/C圧がブレーキ液圧制御用アクチュエータ50を通じて各W/C14、15、34、35に伝えられる構成とされている。
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50は、第1配管系統50aと第2配管系統50bとを有している。第1配管系統50aは、左前輪FLと右後輪RRに加えられるブレーキ液圧を制御し、第2配管系統50bは、右前輪FRと左後輪RLに加えられるブレーキ液圧を制御する。
第1配管系統50aと第2配管系統50bとは、同様の構成であるため、以下では第1配管系統50aについて説明し、第2配管系統50bについては説明を省略する。
第1配管系統50aは、上述したM/C圧を左前輪FLに備えられたW/C14及び右後輪RRに備えられたW/C15に伝達し、W/C圧を発生させる主管路となる管路Aを備える。
管路Aは、連通状態と差圧状態に制御できる第1差圧制御弁16を備えている。この第1差圧制御弁16は、ドライバがブレーキペダル11の操作を行う通常ブレーキ時(ブレーキ制御が実行されていない時)には連通状態となるように弁位置が調整されており、第1差圧制御弁16に備えられるソレノイドコイルに電流が流されると、この電流値が大きいほど大きな差圧状態となるように弁位置が調整される。
この第1差圧制御弁16が差圧状態のときには、W/C14、15側のブレーキ液圧がM/C圧よりも所定以上高くなった際にのみ、W/C14、15側からM/C13側へのみブレーキ液の流動が許容される。このため、常時W/C14、15側がM/C13側よりも所定圧力以上高くならないように維持される。また、第1差圧制御弁16に対して並列的にチェック弁16aが備えられ、M/C圧がW/C圧以上になると、M/C13側からW/C14、15側へのブレーキ液の流動が許容される。
管路Aは、この第1差圧制御弁16よりも下流になるW/C14、15側において、2つの管路A1、A2に分岐する。管路A1にはW/C14へのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁17が備えられ、管路A2にはW/C15へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2増圧制御弁18が備えられている。
第1、第2増圧制御弁17、18は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。これら第1、第2増圧制御弁17、18は、第1、第2増圧制御弁17、18に備えられるソレノイドコイルへの指示電流(制御電流)がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに指示電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御されるノーマルオープン型となっている。
管路Aにおける第1、第2増圧制御弁17、18及び各W/C14、15の間と調圧リザーバ20とを結ぶ減圧管路としての管路Bには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第1減圧制御弁21と第2減圧制御弁22とがそれぞれ配設されている。そして、これら第1、第2減圧制御弁21、22はノーマルクローズ型となっている。
調圧リザーバ20と主管路である管路Aとの間には還流管路となる管路Cが配設されている。この管路Cには調圧リザーバ20からM/C13側あるいはW/C14、15側に向けてブレーキ液を吸入吐出するモータ60によって駆動される自吸式のポンプ19が設けられている。モータ60への電圧供給は、図示しない半導体スイッチのオンオフによって制御されている。
また、調圧リザーバ20とM/C13の間には補助管路となる管路Dが設けられている。この管路Dを通じ、ポンプ19にてM/C13からブレーキ液を吸入し、管路Aに吐出することで、横滑り防止制御やトラクション(TCS)制御などのブレーキ制御時において、W/C14、15側にブレーキ液を供給し、対象となる車輪のW/C圧を加圧する。
このように第1配管系統50aが構成されている。このような構成は、第2配管系統50bでも同様である。すなわち、第1差圧制御弁16と第2差圧制御弁36、第1、第2増圧制御弁17、18と第3、第4増圧制御弁37、38、第1、第2減圧制御弁21、22と第3、第4差圧制御弁41、42、ポンプ19とポンプ39、調圧リザーバ20と調圧リザーバ40、管路A〜Dと管路E〜Hがそれぞれ対応している。
また、ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50内には、M/C圧センサ51が備えられている。M/C圧センサ51は、管路AにおけるM/C13と第1差圧制御弁16との間に備えられており、M/C13に発生させられたM/C圧を検出し、M/C圧を示す信号を後述するブレーキECU70に出力する。このM/C圧センサ51にて検出されたM/C圧は、ドライバによるブレーキペダル11の操作量を検出するために用いられる。
ブレーキ液圧制御用アクチュエータ50は、ブレーキECU70にて制御される。ブレーキECU70は、制動装置1の制御系を司るもので、CPU、ROM、RAM、I/Oなどを備えた周知のマイクロコンピュータによって構成される。このブレーキECU70が、本発明の制動制御装置に相当する。このブレーキECU70は、ROMなどに記憶されたプログラムに従って各種演算などの処理を実行する。例えば、ブレーキECU70は、上述したM/C圧センサ51の検出信号に加えて、各車輪FL〜RRに備えられた車輪速度センサ71〜74からの検出信号を受け取り、ブレーキ操作量や各車輪FL〜RRの車輪速度や車速(推定車体速度)等を演算する。そして、各種演算結果に基づいて停車維持制御やACC等の差圧保持制御を実行すべく、各種制御弁16〜18、21、22、36〜38、41、42を適宜駆動すると共にM/C圧に基づいてモータ60への電圧供給を行う。
以上のようにして、本実施形態の制動装置1が構成されている。続いて、このように構成された制動装置1による制動制御方法について説明する。なお、本実施形態の制動装置1によれば、ABS制御等、差圧保持制御時以外の制動制御に関しても実行できるが、ここでは本発明の特徴である差圧保持制御時の制動制御についてのみ説明する。
図2は、差圧保持制御時に行われる制動制御のフローチャートである。この差圧保持制御時に行われる制動制御は、所定の制御サイクル毎に実行され、例えばイグニッションスイッチがオンされている期間中行われる。なお、この図に示される各ステップが各種処理を実行する手段に対応している。
この図に示されるように、まず、ステップ100では、入力処理を行う。具体的には、M/C圧センサ51の検出信号や車輪速度センサ71〜74からの検出信号の入力、もしくは、これらの検出信号に基づいてブレーキペダルの操作量や車速が演算されている場合には、それを入力する。
次に、ステップ110で差圧保持制御中であるか否かを判定する。差圧保持制御中であるか否かは、差圧保持制御が開始されたときにセットされる制御中フラグを確認することにより判定する。すなわち、差圧保持制御は、停車維持制御やACCなどにおいて第1、第2差圧制御弁16、36のソレノイドに対して発生させたい差圧に応じた指示電流を流すことにより、M/C圧とW/C圧との間に差圧を発生させる制御を意味している。このため、第1、第2差圧制御弁16、36を駆動して差圧状態にしているときには制御中フラグがセットされ、差圧保持制御中であることが示される。
例えば、停車維持制御は、制御開始条件を満たしたときに開始され、この制御が開始されると制御中フラグがセットされる。制御開始条件は、例えば、(1)車速が0、かつ、ブレーキペダル11が所定時間異常連続して踏み込まれている場合、(2)車速が0、かつ、変速機のシフト位置が車両移動可能な位置であるD(ドライブ)レンジ、2(セカンド)レンジ、L(ロー)レンジ、R(リア)レンジから車両移動ができないP(パーキング)レンジやN(ニュートラル)レンジに切り替わった場合などとされている。そして、停車維持制御が開始されると、走行路面の勾配が図示しない前後加速度センサ等の検出信号に基づいて検出されると共に、その勾配に応じて停車を維持するために必要な制動力、すなわちW/C圧が演算され、そのW/C圧を維持するために、第1、第2差圧制御弁16、36を駆動して差圧を発生させる。これにより、停車が維持される。このように、制御が開始されると同時に制御中フラグがセットされるため、この制御中フラグを確認することで、差圧保持制御の1つである車両維持制御が実行されていることを確認できる。
そして、このステップ110で否定判定された場合には制御対象外であるためそのまま処理を終了し、肯定判定された場合にステップ120に進む。
続く、ステップ120では、停車維持制御解除中であるか否かを判定する。停車維持制御解除中であるか否かは、停車維持制御の解除条件を満たしたときにセットされる解除中フラグを確認することにより判定される。
停車維持制御の解除条件は、例えば、アクセルペダルが操作された場合、もしくは、停車維持制御を所定時間継続した場合などとされている。すなわち、アクセルペダルが操作された場合のようにドライバが停車を解除して車両を発進させたいときや、第1、第2差圧制御弁16、36の駆動時間限界などが解除条件とされる。この解除条件を満たすと、解除中フラグをセットすると共に、停車維持制御を解除するために、第1、第2差圧制御弁16、36のソレノイドに流す指示電流を0まで低下させ、車両が発進できるようにする。そして、指示電流の低下勾配、つまり第1、第2差圧制御弁16、36の差圧の低下勾配を緩やかにすることで、坂路などにおいて車両がずり落ちることなく円滑に発進できるようにしている。このように、停車維持制御を解除する際に解除中フラグがセットされるため、この解除中フラグを確認することで、停車維持制御解除中であることを確認できる。
そして、停車維持制御中ではあるが解除中ではない場合、もしくは、ACC等のように他の差圧保持制御中の時には、ステップ120で否定判定されるためステップ130に進み、停車維持制御解除中であれば、ステップ120で肯定判定されるため、ステップ150に進む。
ステップ130では、ブレーキ操作が検知されたか否かを判定する。ブレーキ操作については、M/C圧センサ51の検出信号に基づいて演算されたブレーキ操作量に基づいて検知することができる。ここで肯定判定されれば、ステップ140に進む。
ステップ140では、モータ60に電圧供給を行うことでポンプ19、39を駆動する。すなわち、ステップ140で肯定判定された場合とは、差圧保持制御中にドライバがブレーキペダル11を踏み込んだ場合を意味している。この場合、第1、第2差圧制御弁16、36にて差圧が発生させられている状態であり、何もしなければブレーキペダル11を踏み込んでもブレーキ液の流動が第1、第2差圧制御弁16、36によって遮られることになる。このため、ポンプ19、39を駆動することにより、第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側のブレーキ液がW/C14、15、34、35側に流動できるようにする。
図3は、上記したようにポンプ19、39を駆動した場合のタイミングチャート、図4は、ポンプ19、39を駆動しない場合のタイミングチャートである。
図3に示されるように、ポンプ19、39を駆動しているため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてブレーキ液が第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側からW/C14、15、34、35側に流動する。このため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてM/C圧が上昇させられると、それに伴ってW/C圧を上昇させること、具体的には第1、第2差圧制御弁16、36で発生させている差圧分加算したW/C圧を発生させることが可能となる。
一方、従来のようにポンプ19、39を駆動しないと、図4に示されるように、ブレーキペダル11が踏み込まれてM/C圧が上昇しても、M/C圧がW/C圧以上になるまで第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側のブレーキ液がW/C14、15、34、35側に流動できない。このため、第1、第2差圧制御弁16、36が発生させている差圧以上にM/C圧が上昇するまでW/C圧は上昇せず、それ以上にM/C圧が上昇させられると、それに伴ってW/C圧が上昇させられる。
したがって、従来のようにポンプ19、39を駆動しないと、ドライバがブレーキペダル11を操作しても制動力が高くならないし、第1、第2差圧制御弁16、36によってブレーキ液の流動が規制されるためにブレーキペダル11をあまり踏み込むこともできず、ドライバに板感を与えてしまう。これに対して、上記のように、ポンプ19、39を駆動することにより、ドライバがブレーキペダル11を操作すると、それに応じたW/C圧を発生させられ、制動力を高くするすることができる。また、M/C13側からW/C14、15、34、35側へのブレーキ液の流動が許容され、ドライバが容易にブレーキペダル11を踏み込むことができるため、ドライバに板感を与えないようにすることができる。
なお、ステップ130で否定判定された場合には、第1、第2差圧制御弁16、36にて差圧を発生させていることによる弊害は特にないため、差圧保持制御を継続すべく、そのまま処理を終了する。
さらに、ステップ120で肯定判定された場合にも、ステップ150において、ステップ130と同様、ブレーキ操作が検知されたか否かを判定する。ここで否定判定されれば、ステップ160に進んで停止維持制御解除を継続し、第1、第2差圧制御弁16、36の差圧を徐々に減少させる。このときには、ブレーキペダル11の操作が無く、第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側のブレーキ液をW/C14、15、34、35側へ流動させる必要がないため、ポンプ19、39については非駆動とする。
また、ステップ150でブレーキ操作が検知されて肯定判定されれば、ステップ170に進み、停車中であるか否かを判定する。停車中である否かは、車輪速度センサ71〜74からの検出信号に基づいて演算した車速(推定車体速度)が0であるか否かに基づいて判定される。そして、ステップ170で肯定判定されればステップ180に進み、否定判定されればステップ190に進む。
一方、ステップ180では、停車維持制御を中止し、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧を増加させると共に、モータ60に電圧供給を行うことでポンプ19、39を駆動する。すなわち、ステップ170で肯定判定された場合とは、差圧保持制御中にドライバにブレーキペダル11が踏み込まれ、かつ、停車中である場合を意味している。このため、ドライバは停車維持制御解除を意図しておらず、停車を維持し続けたいと考えていると想定される。
したがって、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧を増加させ、停車を維持するために必要な制動力に対応する値にする。この場合、第1、第2差圧制御弁16、36にて差圧が発生させられた状態となるため、何もしなければブレーキペダル11を踏み込んでもブレーキ液の流動が第1、第2差圧制御弁16、36によって遮られることになる。このため、ポンプ19、39を駆動することにより、第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側のブレーキ液がW/C14、15、34、35側に流動できるようにする。
図5は、上記したように停車維持制御解除を中止して差圧を増加させつつ、ポンプ19、39を駆動した場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、ポンプ19、39を駆動しているため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてブレーキ液が第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側からW/C14、15、34、35側に流動する。このため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてM/C圧が上昇させられると、それに伴ってW/C圧を上昇させることができる。そして、第1、第2差圧制御弁16、36で発生させている差圧を更に増加させているため、早急にW/C圧を高めることが可能となる。これにより、ドライバが意図しているように、停車維持制御を継続させられると共に、M/C13側からW/C14、15、34、35側へのブレーキ液の流動が許容され、ドライバが容易にブレーキペダル11を踏み込むことができるため、ドライバに板感を与えないようにすることができる。
一方、ステップ190では、停車維持制御解除を中断し、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧を保持つつ、モータ60に電圧供給を行うことでポンプ19、39を駆動する。すなわち、ステップ170で否定判定された場合とは、差圧保持制御中に車両が動き出したためにドライバにブレーキペダル11が踏み込まれた場合を意味している。このため、ドライバはブレーキペダル11の踏込み状態に応じて制動力を増加させたいと考えていると想定されている。
したがって、第1、第2差圧制御弁16、36が発生させている差圧を保持することで差圧低下に伴う制動力の低下をなくし、ブレーキペダル11の踏込み量に応じた制動力が発生させられるようにする。ただし、ここでも、第1、第2差圧制御弁16、36にて差圧が発生させられている状態であり、何もしなければブレーキペダル11を踏み込んでもブレーキ液の流動が第1、第2差圧制御弁16、36によって遮られることになる。このため、ポンプ19、39を駆動することにより、第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側のブレーキ液がW/C14、15、34、35側に流動できるようにする。
図6は、上記したように停車維持制御解除を中断しつつ、ポンプ19、39を駆動した場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、ポンプ19、39を駆動しているため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてブレーキ液が第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側からW/C14、15、34、35側に流動する。このため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてM/C圧が上昇させられると、それに伴ってW/C圧を上昇させること、具体的には第1、第2差圧制御弁16、36で発生させている差圧分加算したW/C圧を発生させることが可能となる。これにより、ドライバが意図しているように、ブレーキペダル11の踏込み量に応じて制動力を増加させられると共に、M/C13側からW/C14、15、34、35側へのブレーキ液の流動が許容され、ドライバが容易にブレーキペダル11を踏み込むことができるため、ドライバに板感を与えないようにすることができる。
なお、この場合、停車維持制御解除が中断されるが、後の制御サイクルにおいてステップ150に進んでブレーキ操作が検知されずに否定判定されると、ステップ160において停車維持制御解除が再開されることになる。
以上のようにして、差圧保持制御中における制動制御が完了する。このように、本実施形態では、差圧保持制御中にブレーキペダル11が踏み込まれた場合、ポンプ19、39を駆動することによりM/C13側からW/C14、15、34、35側へのブレーキ液の流動が許容されるようにしている。これにより、ドライバが容易にブレーキペダル11を踏み込むことができるため、ドライバに板感を与えないようにすることができる。
そして、停車維持制御解除中であり、かつ、ブレーキペダル11の踏込み操作が検知されたときに、ポンプ駆動を行うようにしている。このため、ドライバのブレーキ操作に応じて第1、第2差圧制御弁16、36よりもM/C13側からW/C14、15、34、35側にブレーキ液を流動させられ、W/C圧を高くすることができる。したがって、停車維持制御解除中であっても、ドライバの意図に応じて制動力を高めることが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して停車維持制御解除中において、ブレーキ操作が検知されたときに車両が動き出している場合の制御(図2のステップ190の処理)を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して停車維持制御解除中において、ブレーキ操作が検知されたときに車両が動き出している場合の制御(図2のステップ190の処理)を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態では、停車維持制御解除を中断したときに、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧を保持するのではなく、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧をM/C圧に応じて変化させる。
図7は、第1、第2差圧制御弁16、36によって発生させる差圧とM/C圧との関係を示したグラフである。この図に示されるように、発生させられているM/C圧が高くなる程、第1、第2差圧制御弁16、36によって発生させる差圧を低下させる。
すなわち、第1実施形態と同様に、停車維持制御解除を中断するのと同時にポンプ19、39を駆動しているため、M/C圧に対して第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧分を加算したW/C圧を発生させることができる。このため、M/C圧が高くなれば、その分第1、第2差圧制御弁16、36によって発生させる差圧を低下させても構わない。また、最終的には、ドライバがブレーキペダル11を踏み込んだときに発生させたM/C圧と、そのときに発生させられるW/C圧とが1対1の関係になるようにした方が、差圧保持制御が行われていない通常ブレーキ時と同様の関係となるため、ドライバに対して与えるブレーキフィーリングにも合致する。
したがって、ブレーキペダル11が踏み込まれた時に発生していた差圧を基準として、M/C圧の上昇に伴って発生させる差圧を低下させつつ、その差圧が0になるタイミングが停車を維持できる程度のM/C圧が発生させられた時となるように図7の関係を設定してある。
図8は、本実施形態のような制動制御を実行した場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、ポンプ19、39を駆動しているため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてM/C圧が上昇させられると、それに伴ってW/C圧を上昇させられる。そして、M/C圧の上昇に伴って第1、第2差圧制御弁16、36にて発生させる差圧を低下させているため、M/C圧が停車を維持できる程度まで上昇したときに、その差圧が0になってM/C圧とW/C圧とが一致する。このため、第1実施形態と同様の効果を得つつ、M/C圧とW/C圧との関係を通常ブレーキ時と同様にすることが可能となり、よりブレーキフィーリングを向上させることが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、第2実施形態と同様に、停車維持制御解除を中断したときに、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧を保持するのではなく、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧をM/C圧に応じて変化させるものであるが、第2実施形態に対して、M/C圧に対して発生させる差圧の関係を変えている。
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態も、第2実施形態と同様に、停車維持制御解除を中断したときに、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧を保持するのではなく、第1、第2差圧制御弁16、36の発生させている差圧をM/C圧に応じて変化させるものであるが、第2実施形態に対して、M/C圧に対して発生させる差圧の関係を変えている。
図9は、第1、第2差圧制御弁16、36によって発生させる差圧とM/C圧との関係を示したグラフである。この図に示されるように、発生させられているM/C圧が高くなる程、第1、第2差圧制御弁16、36によって発生させる差圧を低下させるが、M/C圧に対する差圧の関係は、停車維持に必要な差圧と停車維持に必要なM/C圧との関係によって決められている。つまり、路面勾配に応じて停車維持に必要な差圧や停車維持に必要なM/C圧が決まるため、図9のグラフは路面勾配に応じた傾きを持つ。また、この図9のグラフに表される差圧とM/C圧とを合わせると、停車維持に必要な大きさのW/C圧となる。したがって、図9のグラフに示されるように、停車維持制御解除中において、ブレーキペダル11が踏み込まれた時に発生していた差圧と対応するM/C圧(以下、停車維持可能M/C圧という)よりもブレーキペダル11の踏み込みによって発生させられたM/C圧が上昇すると、M/C圧の増加に伴って差圧を低下させる。
図10は、本実施形態のような制動制御を実行した場合のタイミングチャートである。この図に示されるように、ポンプ19、39を駆動しているため、ブレーキペダル11の踏み込みに応じてM/C圧が上昇させられると、それに伴ってW/C圧を上昇させられる。そして、ブレーキペダル11の踏み込みによって発生させられたM/C圧が停車維持可能M/C圧以上に上昇するまではブレーキペダル11が踏み込まれた時に第1、第2差圧制御弁16、36が発生させていた差圧が保持され、停車維持可能M/C圧以上になると、M/C圧の増加に伴って差圧を低下させられる。これにより、ブレーキペダル11の踏込み当初により早くW/C圧を上昇させられるため、ドライバにより早くから高い制動力が発生させられていると感じさせることができる。したがって、第2実施形態と同様の効果を得つつ、よりブレーキフィーリングを向上させることが可能となる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、ブレーキペダルの操作を検知するためにM/C圧センサ51の検出信号を入力しているが、他の信号、例えば踏力センサやペダルストロークセンサの検出信号、ストップランプスイッチのオンオフ信号などを入力しても良い。また、停車中であるか否かの判定のために車輪速度センサの検出信号を用いているが、その他、例えば車速センサの検出信号等を用いても良い。
上記実施形態では、ブレーキペダルの操作を検知するためにM/C圧センサ51の検出信号を入力しているが、他の信号、例えば踏力センサやペダルストロークセンサの検出信号、ストップランプスイッチのオンオフ信号などを入力しても良い。また、停車中であるか否かの判定のために車輪速度センサの検出信号を用いているが、その他、例えば車速センサの検出信号等を用いても良い。
1…制動装置、11…ブレーキペダル、13…M/C、14、15、34、35…W/C、16、36…第1、第2差圧制御弁、17、18、37、38…増圧制御弁、19、39…ポンプ、20、40…調圧リザーバ、21、22、41、42…減圧制御弁、50…ブレーキ液圧制御用アクチュエータ、51…M/C圧センサ、60…モータ、70…ブレーキECU、71〜74…車輪速度センサ
Claims (9)
- ドライバにより操作されるブレーキペダル(11)と、前記ブレーキペダルの操作によりマスタシリンダ圧を発生するマスタシリンダ(13)と、ホイールシリンダ圧により車輪に対して制動力を付与するホイールシリンダ(14、15、34、35)と、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを接続する第1管路(A、E)と、前記第1管路に配設された差圧制御弁(16、36)と、前記差圧制御弁よりも前記マスタシリンダ側の前記第1管路と前記ホイールシリンダ側の前記第1管路とを接続する第2管路(C、D、G、H)と、前記第2管路に配設され駆動することによって当該第2管路のブレーキ液の流動を許容するポンプ(19、39)とを備えた制動装置に適用される制動制御装置であって、
前記差圧制御弁を制御することによって、当該差圧制御弁の前記ホイールシリンダ側に加えられている圧力を保持する差圧保持制御を実行する差圧保持制御手段(70)と、
前記差圧保持制御中における前記ブレーキペダルの操作状態を取得するブレーキペダル操作取得手段(150)と、
前記ブレーキペダルの踏込み操作が取得された場合に、前記ポンプを駆動することによって前記第2管路のブレーキ液の流動を許容する流動許容制御手段(140、180、190)と、を具備していることを特徴とする制動制御装置。 - 前記差圧保持制御手段は、前記差圧制御弁と前記ポンプとを駆動し、当該差圧制御弁の前記ホイールシリンダ側の圧力を前記マスタシリンダ側の圧力センサより高くして差圧を発生させた後に、当該ポンプを停止して前記差圧を保持する差圧保持制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の制動制御装置。
- 前記差圧保持制御手段は、ドライバが前記ブレーキペダルを踏み込むことで発生した前記ホイールシリンダ圧を、前記差圧制御弁を駆動することによって保持すると共に、前記ドライバが当該ブレーキペダルを緩めた後に当該保持にて発生する差圧を保持する差圧保持制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の制動制御装置。
- 前記差圧保持制御として、車両の停止を維持するために前記差圧制御弁を制御して所定の差圧を発生させることで前記ホイールシリンダ圧を発生させて停車維持を行い、該停車維持を解除する際には前記差圧制御弁にて発生させる差圧を徐々に低下させるようにする停車維持制御を行い、
前記制御手段は、前記停車維持制御における前記停車維持の解除を行っている状態を示す停車維持制御解除中であるか否かを判定する解除判定手段(120)を有し、前記停車維持制御解除中であり、かつ、前記ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときには、前記ポンプ駆動を行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の制動制御装置。 - 前記制御手段は、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を有し、前記停車維持制御解除中であり、かつ、前記ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中である場合には、前記ポンプ駆動を行うと共に、前記停車維持制御解除を中止し、前記差圧制御弁にて発生させる差圧を増加させることを特徴とする請求項4に記載の制動制御装置。
- 前記制御手段は、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を有し、前記停車維持制御解除中であり、かつ、前記ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中でない場合には、前記ポンプ駆動を行うと共に、前記停車維持制御解除を中断し、前記差圧制御弁にて発生させる差圧を保持させることを特徴とする請求項4または5に記載の制動制御装置。
- 前記制御手段は、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を有し、前記停車維持制御解除中であり、かつ、前記ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中でない場合には、前記ポンプ駆動を行うと共に、前記停車維持制御解除を中断し、前記差圧制御弁にて発生させる差圧を前記マスタシリンダ圧の上昇に伴って低下させることを特徴とする請求項4または5に記載の制動制御装置。
- 前記制御手段は、さらに、停車中であるか否かを判定する停車判定手段(170)を有し、前記停車維持制御解除中であり、かつ、前記ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中でない場合には、前記ポンプ駆動を行うと共に、前記停車維持制御解除を中断し、前記差圧制御弁にて発生させる差圧を保持したのち前記マスタシリンダ圧の上昇に伴って低下させることを特徴とする請求項4または5に記載の制動制御装置。
- 前記制御手段は、前記停車維持制御解除中であり、かつ、前記ブレーキペダルの踏込み操作が検知されたときに、停車中でない場合には、前記マスタシリンダ圧と前記差圧制御弁にて発生させている差圧とを合わせたときの前記ホイールシリンダ圧が前記停車維持に必要な大きさとなるまで前記マスタシリンダ圧が上昇すると、前記差圧を保持した状態から低下させていくことを特徴とする請求項8に記載の制動制御装置。
Priority Applications (1)
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JP2009089101A JP2010241162A (ja) | 2009-04-01 | 2009-04-01 | 制動制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
2009
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Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120605 |