JP2011061052A - 部品内蔵モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品内蔵基板の樹脂層の層間接続導体を従来より径小に形成してモジュールの十分な小型化を実現する画期的な部品内蔵モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】転写板1に部品3aを仮固定し、部品3aが埋め込まれるように未硬化(Bステージ)の樹脂層4を転写板1に設けて部品内蔵基板5aを形成する。さらに、部品内蔵基板5aの未硬化の樹脂層4の所定位置に層間接続用の貫通孔7を形成することにより、貫通孔7に導電性部材を充填して樹脂層4の層間接続導体9を十分に細く形成できるようにする。そして、部品内蔵基板5aをコア基板8に貼りつけて硬化し、従来モジュールより小型に部品内蔵モジュール11aを製造する。
【選択図】図1
【解決手段】転写板1に部品3aを仮固定し、部品3aが埋め込まれるように未硬化(Bステージ)の樹脂層4を転写板1に設けて部品内蔵基板5aを形成する。さらに、部品内蔵基板5aの未硬化の樹脂層4の所定位置に層間接続用の貫通孔7を形成することにより、貫通孔7に導電性部材を充填して樹脂層4の層間接続導体9を十分に細く形成できるようにする。そして、部品内蔵基板5aをコア基板8に貼りつけて硬化し、従来モジュールより小型に部品内蔵モジュール11aを製造する。
【選択図】図1
Description
本発明は、部品内蔵モジュールの製造方法に関し、詳しくは、層間接続用のビアの小径化等の実現に関する。
従来、樹脂層にコンデンサ、抵抗、半導体等の部品を内蔵した部品内蔵モジュールは、コア基板に部品内蔵基板を貼りつけた構造が一般的である。(例えば、特許文献1(段落[0022]−[0043]、図1、図3等)参照)。
図3は特許文献1に記載の従来の部品内蔵モジュールの一例の構造を示す断面図であり、部品内蔵モジュール100の一部である部品内蔵基板110は、コア基板111の上にチップコンデンサなどの実装部品114を実装し、コア基板111の上面に実装部品114を覆うように樹脂層115を形成する。コア基板111の上面には面内電極112を形成し、樹脂層115には層間接続導体(ビア導体又はスルーホール導体)118を形成する。コア基板111は、樹脂層115の表面、裏面および内部に面内電極112,130、131それぞれを形成し、これらの面内電極112,130、131を層間接続導体132、133によって接続した樹脂基板構造である。
部品内蔵基板110は、コア基板111に貼りつけられた面と反対側の上面に面内電極122、123、124を介して別の樹脂層120、121を積層した構造であり、面内電極122、123、124は層間接続導体125、126を介して接続されている。
図4(a)〜(c)は層間接続導体118の形成を説明する断面図であり、図4(a)工程では樹脂層115を硬化して部品内蔵基板を形成する。樹脂層115は、例えば熱硬化性樹脂と無機フイラーとからなり、コア基板111上の面内電極112に実装用導体(めっき導体)113を介して接続した実装部品114や、所定位置(層間接続導体118を形成する位置)の面内電極112に形成した光反射導体116を覆うように、コア基板111上に未硬化(半硬化)の樹脂層115を圧着し、加熱硬化する。
図4(b)の工程では、光反射導体116上の樹脂層115をレーザ加工(レーザ照射)して層間接続導体118の有底孔117を形成する。
図4(c)の工程では、有底孔117に導体を充填して層間接続導体118を形成する。
ところで、この種の部品内蔵モジュールにおいては、部品実装密度の一層の高密度化を図るため、前記樹脂層115のような部品を内蔵した樹脂層において、コア基板が貼りつけられた面と反対側の面に形成した面内電極を介して別の部品(表面実装部品)を実装できるようにしたものがある。図5(a)〜(f)はそのような部品内蔵モジュールの一例の製造方法を説明する断面図である。
図5(a)の工程では、前記コア基板111に相当するコア基板201の上面に、面内電極202を介して部品203を実装する。コア基板201はプリント基板、LTCC(Low Temperature Co−fired Ceramics)基板等からなり、樹脂やセラミックの基材層204の上面、下面および内部に面内電極202,205、206それぞれが形成され、これらの面内電極202,205、206は複数の接続導体207によって接続されている。
図5(b)の工程では、コア基板201上に部品203が埋め込まれるように未硬化(Bステージ)の樹脂層208を形成し、この樹脂層208を例えば加熱により硬化する。
図5(c)の工程では、レーザ加工により樹脂層208の複数の所定位置(後述する層間接続導体の形成位置)に有底孔209を形成する。このとき、レーザ加工による面内電極202等の損傷を軽減するため、レーザ出力は抑えられ、有底孔209はレーザ光源に近い上部が下部より径大のテーパー状になる。さらに、形成した有底孔209に対してデスミア処理を施す。
図5(d)の工程では、硬化した樹脂層208の上面に後述する面内電極210を貼りつけるため、転写板211上に、樹脂層208と同じ又は異なる樹脂の未硬化の薄層の接着層212を形成する。なお、接着層212の上面には保護フィルム213が貼りつけられる。さらに、接着層212の各有底孔209の位置にレーザ加工で貫通孔214を形成する。このとき、接着層212の貫通孔214は薄いのでレーザ光源に近い上部が下部より径大のテーパー状になる。
図5(e)の工程では、硬化した樹脂層208の上面に、有底孔209に貫通孔214が連通するように転写板211から剥がした未硬化の接着層212を貼りつけ、貫通孔214の部分でくびれた形状の層間接続用の有底孔215を形成する。さらに、この有底孔215に導電性材料のペーストを充填して層間接続導体216を形成し、その後、保護フィルム213を剥がして接着層212の上面に面内電極210となる銅箔等の金属箔217を貼りつける。そして、全体を加熱等して接着層212等も硬化し、コア基板201上に部品内蔵基板218を形成する。
図5(f)の工程では、金属箔217をエッチング処理等でパターニングして部品内蔵基板218の上面の面内電極210を形成し、部品内蔵モジュール200を製造する。
そして、部品内蔵モジュール200は面内電極210上にトランジスタやIC等の別の部品が実装可能である。
図5の部品内蔵モジュール200の製造方法の場合、層間接続導体216を形成するためのコア基板201上の有底孔209は、図4の有底孔117と同様、面内電極202等が損傷しない程度のレーザ光によって形成されるため、加工時間が長くなって径大のテーパー構造になる。そのため、層間接続導体216は径大になり、部品内蔵モジュール200の十分な小型化が図られない問題がある。
その他、部品内蔵モジュール200の製造方法の場合、以下のような不都合もある。
すなわち、部品内蔵モジュール200の製造方法では、硬化した樹脂層208の上面に面内電極210を貼りつけるため、接着層212が必要になり、工程数が多くなる。しかも、層間接続導体216が接着層212でくびれた構造になり、そのくびれた部分で導通抵抗が大きくなりやすい。
また、有底孔209を形成するレーザ加工条件は、コア基板201の厚みや面内導体202の厚み等に応じて調整する必要があり、煩雑である。しかも、有底孔209の底面部となる面内導体202の金属箔の凹凸により、レーザ光が乱反射して良好な有底孔209を形成できなくなるおそれがあり、それを避けるため、図4の光反射導体116を形成する等の工夫が必要になり、一層煩雑であり、コストアップも招来する。
さらに、有底孔209を形成する際、その内壁や底部に残存するスミアを除去するため、必ずデスミア処理の工程(ウエット工程)が必要になる。そして、デスミア処理の工程を実施するため、有底孔209のアスペクト比に制限があり、その面からも層間接続導体216は小径化が困難になる。また、層間接続導体216を小径化できなければ、それに接続される面内電極202のランド等も大面積になり、部品内蔵モジュール200が大型化する。
さらに、樹脂層208の上面に接着層212を積層するため、部品内蔵モジュール200がその分嵩だかになって大型化する。また、樹脂層208を完全に加熱等して硬化した後、未硬化の接着層212を貼りつけて再びモジュール全体を硬化するため、工程数が煩雑になりやすい。
本発明は、部品内蔵モジュール200のようにコア基板上の部品内蔵基板の樹脂層の上面に面内電極を貼りつけた構造の部品内蔵モジュールの製造方法において、樹脂層の層間接続導体を従来より径小に形成して部品内蔵モジュールの十分な小型化を実現する画期的な部品内蔵モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法は、転写板に部品を仮固定する工程と、前記転写板に、前記部品が埋め込まれるように未硬化の樹脂層を設ける工程と、未硬化の前記樹脂層の所定位置に、前記樹脂層を貫通する層間接続用の貫通孔を形成する工程と、未硬化の前記樹脂層を、回路パターンが形成されたコア基板に貼りつける工程とを有することを特徴としている(請求項1)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記樹脂層を前記コア基板に貼りつけた後、前記樹脂層を硬化する工程をさらに有することを特徴としている(請求項2)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記樹脂層を前記コア基板に貼りつけた後、前記貫通孔に導電性材料を充填する工程をさらに有することを特徴としている(請求項3)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記樹脂層を前記コア基板に貼りつける前に、前記貫通孔に導電性材料を充填する工程をさらに有することを特徴としている(請求項4)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記貫通孔を形成する工程により、未硬化の前記樹脂層に埋め込まれた前記部品に達する接続導体用の有底孔も形成することを特徴としている(請求項5)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記樹脂層を前記コア基板に貼りつける工程により、前記樹脂層の前記転写板側とは反対側の面を前記コア基板に貼りつけることを特徴としている(請求項6)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記樹脂層を前記コア基板に貼りつけてから前記転写板を取り除くことを特徴としている(請求項7)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記転写板は表面に回路パターンが形成され、前記転写板を取り除くことにより前記回路パターンが前記樹脂層に転写されることを特徴としている(請求項8)。
また、本発明の部品内蔵モジュールの製造方法においては、前記貫通孔を形成する工程により、前記貫通孔は前記転写板を貫通して前記樹脂層に形成されることを特徴としている(請求項9)。
請求項1の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、転写板に部品を仮固定し、さらに、その部品が埋め込まれるように未硬化(Bステージ)の樹脂層を転写板に設けることにより、転写板上に、未硬化の樹脂層を有する部品内蔵基板を形成することができる。
さらに、転写板上に形成された部品内蔵基板の未硬化の樹脂層の所定位置に、層間接続用の貫通孔がレーザ加工やドリル加工で形成される。このとき、転写板は最終的には取り除かれるものであり、レーザ加工やドリル加工で損傷しても問題がない。そのため、レーザ加工であれば、前記貫通孔を十分なレーザ出力で短時間に形成することができ、前記貫通孔は従来モジュールの層間接続用の有底孔のような径大のテーパー状ではなく十分に径小に形成される。また、ドリル加工の場合も同様に十分に径小に貫通孔が形成される。
そして、前記貫通孔を形成した部品内蔵基板をコア基板に貼りつけ、その樹脂層を硬化して部品内蔵モジュールが製造される。
この場合、前記貫通孔に導電性部材を充填することにより、前記樹脂層の層間接続導体を十分に径小に形成することができる。また、層間接続導体を十分に径小に形成することで、それに接続されるランド等を小面積に形成することができる。そのため、従来モジュールより小型に部品内蔵モジュールを製造することができる。
なお、有底孔でなく貫通孔を形成するので、従来は必須であったデスミア処理(ウエット処理)が必ずしも必要ではなくなり、貫通孔はアスペクト比の制限がなく可能な限り径小に細くできるとともに、工程が簡素化する。さらに、ウエット処理が省けるので部品内蔵基板が吸温して不良を起こすことがなく、製造品質の向上が図られる等の利点もある。
つぎに、請求項2の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、部品内蔵基板の未硬化の樹脂層をコア基板に貼りつけ、その後に前記樹脂層を硬化するため、従来モジュールの接着層を設けることなく、例えば転写板から未硬化の樹脂層の上面に回路パターンの面内電極を転写して樹脂層を硬化することができる。そのため、部品内蔵モジュールを低背化して一層小型に製造することができる。しかも、未硬化の樹脂層はコア基板の面内電極等の凹凸に沿ってコア基板に密着して貼りつく。そのため、部品内蔵基板をコア基板に強固に貼りつけて部品内蔵モジュールを製造することができる利点もある。さらに、請求項3、4の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、樹脂層をコア基板に貼りつける前、後に貫通孔に導電性材料を充填して層間接続導体を形成することができる。
つぎに、請求項5の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、前記貫通孔を形成する工程により、同時に未硬化の樹脂層に埋め込まれた部品に達する接続導体用の有底孔も形成することができ、この有底孔に導電性材料を充填することにより、樹脂層の層間接続体を形成すると同時に部品のビア導体接続等が行なえ、製造工程が一層簡素化する等の利点もある。
また、請求項6の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、未硬化の樹脂層の転写板側とは反対側の面をコア基板に貼りつけることにより、樹脂層の転写板側の面を転写板を剥がしてコア基板に貼りつける場合より簡単に部品内蔵基板をコア基板に貼りつけることができる。同様に、請求項7の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、未硬化の樹脂層をコア基板に貼りつけてから転写板を取り除くので、未硬化の樹脂層の転写板側とは反対側の面をコア基板に貼りつけることになり、請求項6の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法と同様の効果を奏する。
また、請求項8の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、転写板の表面に回路パターンが形成され、転写板を取り除くことにより前記回路パターンの面内電極が未硬化の樹脂層の上面に転写されて簡単に形成されるため、前記回路パターンを形成する工程等を省くことができる。
また、請求項9の本発明の部品内蔵モジュールの製造方法によれば、前記貫通孔を形成する工程により、前記貫通孔を転写板側から形成して未硬化の記樹脂層に層間接続導体を形成することができる。なお、前記貫通孔は転写板側の反対側から形成してもよい。
本発明の実施形態について、図1、図2を参照して詳述する。
(一実施形態)
請求項1〜3、6〜8に対応する本発明の一実施形態について、図1を参照して説明する。
請求項1〜3、6〜8に対応する本発明の一実施形態について、図1を参照して説明する。
図1の(a)〜(g)は本実施形態の部品内蔵モジュールの順次実施される各製造工程を示し、図1(a)の工程では、ステンレスの薄板等からなる転写板1の上面に、所定回路パターンの銅箔等の金属箔の面内電極2の印刷を介して1つ又は複数の内蔵用の部品3aを載置して仮固定する。部品3aは種々の電子部品であってよく、例えばコンデンサ、コイル、トランジスタ、集積回路等のチップ部品であり、左右両端の電極31の端部がはんだリフローによって、はんだ(図示省略)を介して面内電極2に接続される。
図1(b)の工程では、部品3aが仮固定された転写板1上に、部品3aが埋め込まれるように未硬化(Bステージ)の樹脂層4を所定の厚み(高さ)に設け、転写板1付きの未硬化の部品内蔵基板5aを形成する。この部品内蔵基板5aは転写板1に上下逆さまに形成され、転写板1側が上面、反対側が下面である。樹脂層4は、未硬化(半硬化を含む)の例えば熱硬化性樹脂又は、熱硬化性樹脂にフィラーを混在したものからなる。なお、熱硬化性樹脂の例としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂などがあり、フイラーの例としては、シリカ粉末、アルミナ粉末などの無機粉末がある。樹脂層4は気泡が生じるのを防止するため、真空プレス環境下、上方から部品3aに被せるように設けられる。また、樹脂層4の上面はPET(Polyethylene Terephthalate)等のカバーフィルム6を貼りつけて保護される。
図1(c)の工程では、例えば上方からのレーザ加工又はドリル加工により、転写板1上に形成された未硬化の樹脂層4の所定位置(所定の電極2の位置)に、転写板1も貫通した層間接続用の貫通孔(スルーホール)7を形成する。ところで、転写板1は最終的には取り除かれるため、とくに微細加工に適したレーザ加工で形成する場合には、貫通孔7を十分なレーザ出力で短時間に形成することができる。この場合、貫通孔7は例えば図5の有底孔209のような径大のテーパー形状にはならず、アスペクト比が大きく、十分に径小になる。なお、レーザ加工には、樹脂層4に対する吸収率の高い炭酸ガスレーザ等を用いることが好ましい。
図1(d)の工程では、用意したコア基板8の上方に、転写板1付きの部品内蔵基板5aを、カバーフィルム6を剥がして上下逆さまに、換言すれば、上下を本来の状態に戻して位置決めし、セットする。さらに、プレス機等により、図中の白抜きの矢印に示すように部品内蔵基板5aを押し下げ、未硬化の樹脂層4を回路パターンの面内電極82が形成されたコア基板8の上面に圧着し、樹脂層4の転写板1側とは反対側の面をコア基板8に貼りつける。
コア基板8は、単層、多層の種々の基板であってよいが、本実施形態の場合、図5のコア基板201と同様のプリント基板、LTCC基板等からなり、樹脂やセラミックの基材層81の上面、下面および内部に面内電極82,83、84それぞれが形成され、これらの面内電極82〜84は複数の接続導体85によって接続されている。そして、前記の圧着により、未硬化の樹脂層4はコア基板8に確実に密着し、各貫通孔7は下端がコア基板8の所定の面内電極82に接着して有底の状態になる。
図1(e)の工程では、コア基板8に貼りつけた部品内蔵基板5aを、例えば樹脂層4の樹脂が硬化する適当な温度に一定時間加熱し、部品内蔵基板5aの樹脂層4をコア基板8に貼りつけた後に加熱硬化する。
図1(f)の工程では、加熱硬化した樹脂層4の貫通孔7に、転写板1の上から周知のビアフィルめっき又は導電性ペーストの充填処理を施して導電性材料を充填し、層間接続導体9を形成する。このとき、前記導電性材料は転写板1の上部に導電層10を形成する。なお、樹脂層4の貫通孔7への導電性材料の充填は、層間接続導体9を形成する前であってもよい。
図1(g)の工程では、最後に転写板1を剥離して不要な転写板1および導電層10を取り除き、部品内蔵モジュール11aを製造する。
部品内蔵モジュール11aは、部品内蔵基板5aを上下逆さまにしてコア基板8に貼りつけているので、部品3aは樹脂層4内で浮いているような構造になるが、なんら問題はない。
そして、転写板1を取り除くことにより、ランドやパッドを含む所定回路パターンの面内電極2が樹脂層4の上面に転写されて形成され、面内電極2上に他の部品が実装される。
そのため、樹脂層4には図5の従来モジュールのような接着層212は形成されず、層間接続導体9に接着層212のくびれが存在しない。また、樹脂層4の上面に面内電極2を形成する工程を省くことができる。
そして、本実施形態の場合、以下の効果を奏する。
(1)部品内蔵基板5aをコア基板8に貼りつける前に、転写板1に部品内蔵基板5aを上下逆さまに仮固定した状態で、層間接続導体9となる貫通孔7を形成するため、層間接続導体9は、テーパー状の径大な形状にならず、アスペクト比が大きく、十分に径小に形成することができる。また、層間接続導体9を十分に径小に形成することで、それに接続される面内電極82のランド等を小面積に形成することができる。そのため、部品内蔵モジュール11aを従来モジュールより小型に製造することができる。さらに、有底孔でなく貫通孔7を形成するので、従来は必須であったデスミア処理(ウエット処理)を省くことが可能になり、貫通孔7はアスペクト比の制限がなく、この面からも可能な限り径小にできる。また、工程が簡素化する。さらに、ウエット処理が省けるので部品内蔵基板5aが吸湿して不良を起こすことがなく、製造品質の向上が図られる。
(2)転写板1に仮固定した未硬化の樹脂層4において、部品内蔵基板5aをコア基板8に貼りつけたときに上面となる転写板1側の面に面内電極2を印刷の転写等によって形成し、転写板1を取り除いたときに樹脂層4の上面に面内電極2を形成することができるため、部品内蔵基板5aをコア基板8に貼りつけて樹脂層4を硬化した後、従来のように接着層212を介して所定回路パターンの電極を貼りつけたりする必要がない。そのため、部品内蔵モジュール11は層間接続導体9に接着層212のくびれがなく、低背化して小型に製造することができる。しかも、未硬化の樹脂層4は、コア基板8の面内電極82等の凹凸に沿ってコア基板8に密着して貼りつく。そのため、部品内蔵基板5aをコア基板8に強固に貼りつけて部品内蔵モジュール11aを製造することができる。
(3)未硬化の樹脂層4の転写板1側とは反対側の面を樹脂層4が転写板1に貼りついた状態でコア基板8に貼りつけるため、樹脂層4の転写板1側の面を転写板1から剥離してコア基板8に貼りつける場合より簡単な作業で部品内蔵基板5aをコア基板8に貼りつけることができる。
(4)転写板1に部品3aを内蔵した樹脂層4を仮固定するので、部品3aを樹脂層4に内蔵する条件をコア基板8の厚み等に応じて調整する必要がなく、また、転写板1に仮固定した樹脂層4に有底孔でなく貫通孔7を形成するので、貫通孔7を形成する際のレーザ出力等のコア基板8毎の調整等も不要になり、製造作業が簡単になる。
したがって、本実施形態の場合は、従来に比して極めて簡単で画期的な製造方法により、従来モジュールより小型化した部品内蔵モジュール11aを安価に製造することができる。
(他の実施形態)
本発明の他の実施形態について、図2を参照して説明する。
本発明の他の実施形態について、図2を参照して説明する。
図2の(a)〜(g)は本実施形態の部品内蔵モジュールの順次実施される各製造工程を示し、図2(a)の工程は図1(a)の工程に対応し、転写板1の上面に面内電極2の印刷を介して部品3aに対応する部品3bを載置して仮固定する。
図2(b)の工程は図1(b)の工程に対応し、部品3bが仮固定された転写板1上に、部品3bが埋め込まれるように未硬化(Bステージ)の樹脂層4を所定の厚みに設け、図1(a)の部品内蔵基板5aと同様の転写板1付きの未硬化の部品内蔵基板5bを形成する。この部品内蔵基板5bも転写板1に上下逆さまに形成され、転写板1側が上面、反対側が下面である。また、樹脂層4の上面はPET等のカバーフィルム6を貼りつけて保護する。
図2(c)の工程は図1(c)の工程に対応するが、本実施形態の場合は部品3bの電極31をコア基板8の面内電極82にも接続するため、上方からのレーザ加工又はドリル加工により、転写板1上に形成された未硬化の樹脂層4の所定位置に層間接続用の貫通孔7を形成するとともに、部品3bの電極31の端面に達する直接ビア形成用の有底孔12も形成する。
図2(d)の工程では、未硬化の樹脂層4をコア基板に貼りつける前に、樹脂層4の貫通孔7および有底孔12に、上方からビアフィルめっき又は導電性ペーストの充填処理を施して導電性材料を充填し、層間接続導体9を形成すると同時に接続導体用の有底のビア導体13を形成する。なお、層間接続導体9およびビア導体13は上端がPETフィルム6より若干突出している。
図2(e)の工程は図1(d)の工程に対応し、コア基板8の上方に、硬化の樹脂層4に層間接続導体9およびビア導体13が形成された転写板1付きの部品内蔵基板5bを、PETフィルム6を剥がして上下逆さまにセットする。さらに、プレス機等により、図中の白抜きの矢印に示すように部品内蔵基板5bを押し下げ、樹脂層4の下面をコア基板8に圧着し、樹脂層4の転写板1側とは反対側の面を貼りつける。このとき、前記の圧着により、層間接続導体9およびビア導体13の端部が押しつぶされて未硬化の樹脂層4はコア基板8に確実に密着する。
図2(f)の工程では、コア基板8に貼りつけた部品内蔵基板5bを、例えば樹脂層4の樹脂や導電性材料を硬化する適当な温度に一定時間加熱し、部品内蔵基板5bの樹脂層4や層間接続導体9およびビア導体13の導電性材料等を加熱して硬化する。
図2(g)の工程は図1(g)の工程に対応し、最後に転写板1を剥離して取り除き、必要に応じて層間接続導体9の端面の研磨等を施して部品内蔵モジュール11bを製造する。
そして、部品内蔵モジュール11bの場合も、転写板1を取り除くことにより、ランドやパッドを含む所定回路パターンの面内電極2が樹脂層4の上面に転写されて形成され(請求項8対応)、面内電極2上に他の部品が実装されたりする。
したがって、本実施形態の場合、部品内蔵モジュール11bは、一実施形態の部品内蔵モジュール11aと同様に、部品内蔵基板5bを上下逆さまにしてコア基板8に貼りつけているので、部品3bは樹脂層4内で浮いているような構造になり、その製造方法は、前記部品内蔵モジュール11aの製造方法の場合と同様の効果を奏し、さらに、層間接続導体9を形成するのと同時に、部品3bに直接接続されるビア導体13も形成するため、部品3bに対して可能な配線構造が増える利点があり、また、樹脂層4の硬化と層間接続導体9およびビア導体13の導電性材料の硬化を同時に行なえる利点もある。
そして、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、前記一実施形態において、レーザ加工、ドリル加工による貫通孔7の形成は下方(転写板1側)から行ってもよい。
また、前記両実施形態において、転写板1はどのような種類のものであってもよいが、銅箔や未硬化(半硬化)の樹脂層4などの加工がし易いものであることが好ましい。
さらに、転写板1の部品内蔵基板5a、5bをコア基板8に貼りつける際、場合によっては、転写板1から部品内蔵基板5a、5bを剥がし、部品内蔵基板5a、5bの転写板1側をコア基板8に貼りつけてもよい。
また、未硬化の樹脂層4は熱可塑性樹脂や光硬化性樹脂等であってもよい。
そして、本発明は、種々の部品を内蔵する部品内蔵モジュールの製造に適用できる。
1 転写板
3a、3b 部品
4 樹脂層
5a、5b 部品内蔵基板
7 貫通孔
8 コア基板
9 層間接続導体
11a、11b 部品内蔵モジュール
12 有底孔
13 ビア導体
3a、3b 部品
4 樹脂層
5a、5b 部品内蔵基板
7 貫通孔
8 コア基板
9 層間接続導体
11a、11b 部品内蔵モジュール
12 有底孔
13 ビア導体
Claims (9)
- 転写板に部品を仮固定する工程と、
前記転写板に、前記部品が埋め込まれるように未硬化の樹脂層を設ける工程と、
未硬化の前記樹脂層の所定位置に、前記樹脂層を貫通する層間接続用の貫通孔を形成する工程と、
未硬化の前記樹脂層を、回路パターンが形成されたコア基板に貼りつける工程とを有することを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項1に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記樹脂層を前記コア基板に貼りつけた後、前記樹脂層を硬化する工程をさらに有することを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項1又は2に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記樹脂層を前記コア基板に貼りつけた後、前記貫通孔に導電性材料を充填する工程をさらに有することを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項1又は2に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記樹脂層を前記コア基板に貼りつける前に、前記貫通孔に導電性材料を充填する工程をさらに有することを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項4に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記貫通孔を形成する工程により、未硬化の前記樹脂層に埋め込まれた前記部品に達する接続導体用の有底孔も形成することを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記樹脂層を前記コア基板に貼りつける工程により、前記樹脂層の前記転写板側とは反対側の面を前記コア基板に貼りつけることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項6に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記樹脂層を前記コア基板に貼りつけてから、前記転写板を取り除くことを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項7に記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記転写板は表面に回路パターンが形成され、前記転写板を取り除くことにより前記回路パターンが前記樹脂層に転写されることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の部品内蔵モジュールの製造方法において、
前記貫通孔を形成する工程により、前記貫通孔は前記転写板を貫通して前記樹脂層に形成されることを特徴とする部品内蔵モジュールの製造方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2014115288A1 (ja) * | 2013-01-24 | 2014-07-31 | 株式会社メイコー | 部品内蔵基板の製造方法 |
WO2014203718A1 (ja) * | 2013-06-18 | 2014-12-24 | 株式会社村田製作所 | 樹脂多層基板の製造方法 |
-
2009
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US9961780B2 (en) | 2013-06-18 | 2018-05-01 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method for manufacturing resin multilayer board |
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