JP2010180611A - 旋回作業機のブーム構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一対の上下板4U、4D間に一対の左右側板4L、4Rを固着したブーム4の基端側から先端側へ左右一方の側板4Rに沿わせて複数本の油圧ホースHを配置する。油圧ホースHが沿う側板4Rを上下板の少なくとも左右一方の側端縁よりも内側に配置して側板4Rの側方にホース配置空間Qを形成する。前記側板4Rよりも外側方へ突出している上下板4U、4Dの少なくとも一方の側端縁に油圧ホースHの長手方向中途部を前記側板4Rに沿わせるガイド部材17の上下一端を固定しており、前記ガイド部材17は、油圧ホースHの外方を覆う覆部17aと、この覆部17aから側板4R側へ延設されていて前記ホース配置空間Qを上下に区切る区切部17bとを有する。
【選択図】図1
Description
そして、前記第2ブーム33Bの左側壁に、複数の案内部材92を上下に間隔をおいて外方突設し、この各案内部材92間に、アーム用油圧ホース74及び作業具用油圧ホース75をそれぞれ配置すると共に、各案内部材92、アーム用油圧ホース74及び作業具用油圧ホース75を外側方から覆うようにカバー体91を設け、これら案内部材92及びカバー体91は、アーム用油圧ホース74及び作業具用油圧ホース75が大きく外側方や上下に移動しないように規制しながら、アーム用油圧ホース74及び作業具用油圧ホース75を第2ブーム33Bの長手方向に案内すると共に、アーム用油圧ホース74及び作業具用油圧ホース75を、第2ブーム33Bの左側方で、外側方にたるみ挙動可能に保持するようにしている。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにした旋回作業機のブーム構造を提供することを目的とする。
本発明は、ガイド部材に油圧ホースの外方を覆う覆部とホース配置空間を上下に区切る区切部とを設けて、油圧ホースを案内する構造を簡単かつ安価に製作できるようにした旋回作業機のブーム構造を提供することを目的とする。
第1に、一対の上下板4U、4D間に一対の左右側板4L、4Rを固着してブーム4を形成し、このブーム4の基端側から先端側へ左右一方の側板4Rに沿わせて複数本の油圧ホースHを配置した旋回作業機のブームであって、
前記油圧ホースHが沿う側板4Rを上下板4U、4Dの少なくとも左右一方の側端縁よりも内側に配置して側板4Rの側方にホース配置空間Qを形成しており、
前記側板4Rよりも外側方へ突出している上下板4U、4Dの少なくとも一方の側端縁に油圧ホースHの長手方向中途部を前記側板4Rに沿わせるガイド部材17の上下一端を固定しており、
前記ガイド部材17は、油圧ホースHの外方を覆う覆部17aと、この覆部17aから側板4R側へ延設されていて前記ホース配置空間Qを上下に区切る区切部17bとを有することを特徴とする。
第3に、前記ガイド部材17は、油圧ホースHの外方を覆う覆部17aの両端から屈曲して側板4R側へ突出部17cを延設してコ字形状に形成しており、このガイド部材17を2本で1組として、一方のガイド部材17の上突出部17cuを上板4Uに固定し、他方のガイド部材17の下突出部17cdを下板4Dに固定し、一方のガイド部材17の下突出部17cdと他方のガイド部材17の上突出部17cuとを上下に間隔を開けて配置して前記ホース配置空間Qを上下に区切る区切部17bを形成していることを特徴とする。
[作用]
前記特徴を有する旋回作業機のブーム構造は次のような作用を奏する。
前記ガイド部材17は覆部17aと区切部17bとを有し、覆部17aで油圧ホースHの外方を覆い、区切部17bでホース配置空間Qを上下に区切り、それのみで油圧ホースHの上下揺れ、左右揺れ等のたるみ挙動を防止して、油圧ホースH同志の接触を減少する。
ガイド部材17を、上下方向に長く位置して油圧ホースHの外方を覆う覆部17aの両端から屈曲して側板4R側へ突出部17cを延設してコ字形状に形成すると、突出部17cを介して上下板4U、4Dに固定し易くなり、ホース配置空間Qを上下に区切る区切部17bを形成し易くなり、覆部17aも容易に形成できる。
図2、5、11において、符号1は超小旋回型バックホーを示しており、このバックホー1は、クローラ式走行装置21上に旋回軸を介して旋回台22を搭載し、この旋回台22上に作業装置23、エンジン、運転席24、運転席保護装置25及び操縦装置26等を搭載している。
前記作業装置23は、旋回台22上の運転席24の側方に第1ブーム2の基部及びこの第1ブーム2を昇降させるブームシリンダ27の基部を枢支しており、前記第1ブーム2の先端に第1縦軸3を介して第2ブーム4を枢支し、第2ブーム4の先端に第2縦軸5を介して第3ブーム6を枢支し、第3ブーム6の先端に横軸28を介してアーム29を枢支し、アーム29の先端にバケット等の作業具30を設けている。
前記オフセットリンク7とオフセットシリンダ8とは両方共に第2ブーム4の左右一側方に配置され、オフセットシリンダ8の伸縮作動によって、第1ブーム2を中心に第3ブーム6を左右に平行移動する。
6本中、2本の油圧ホース9は、第1縦軸3の周囲一側(左側)を通ってオフセットシリンダ8へ延設されている。4本の油圧ホースH1、H2は、第1縦軸3の周囲他側(右側)を通って第2ブーム4の右側面に沿わされ、さらに第3ブーム6の内部に入ってから、2本の油圧ホースH1はアームシリンダ31へ延設され、他の2本の油圧ホースH2は作業具シリンダ32へ延設されている。
前記第1ブーム2の先端は、軸受部12が第2ブーム4の基部を上下方向で挟むように二股形状になっており、上下軸受部12の間は第1縦軸3と直交する方向に貫通した開口部14となっている。
前記第1ブーム2の上壁2cはブーム長手方向中途では左右側壁2bの上部に接続し、ブーム先端では左右側壁2bの上下方向中途に接続しており、このブーム先端の上壁2cの上面2aに前記開口部14が開放しており、6本の油圧ホース9、H1、H2は上面2aに沿って配置され、固定具10によって上壁2cに固定されている。
第2ブーム4は、基部側が第1ブーム2の二股状の軸受部12間に配置され、両者に第1縦軸3が貫通され、先端側が第3ブーム6の基部の二股状の軸受部6a間に配置され、両者に第2縦軸5が貫通されている。
前記支持部13のピンP1にはオフセットリンク7の一端も枢支連結されており、オフセットリンク7の他端は第3ブーム6のオフセットシリンダ8側の側面に突出したブラケット部40にピンP3を介して連結されている。
前記油圧ホース9はオフセットシリンダ8のシリンダチューブ8bに設けられた油圧ホース接続具38に接続されており、オフセットシリンダ8側から見ると、油圧ホース9は第1縦軸3とピストンロッド8a先端との間を通り、かつ第1ブーム2の先端の開口部14を貫通してその上面2aに延設され、上面2a上では固定具10によって他の4本の油圧ホースH1、H2よりもオフセットシリンダ8側に配置され、図2に示すように、弛み空間S内でオフセットシリンダ8と反対側に膨らみ可能になっている。
前記オフセットシリンダ8を収縮して第3ブーム6をオフセットシリンダ8配置側(左側)へオフセットしたとき、シリンダチューブ8bは第1縦軸3に最も近づき、油圧ホース9は弛み空間Sまで、第1縦軸3の外周に回り込むことなく略直線的に第1ブーム2内に至る。第1ブーム2内では、油圧ホース9は固定具10によって拘束されるので、弛み空間S内で弛む。
オフセットシリンダ8のピストンロッド8a先端を第1ブーム2に枢支し、シリンダチューブ8b基端を第2ブーム4に枢支すると、右オフセット姿勢でホース長さが最も長くなる経路になるので、ホース長さに余裕は生じなく、開口部14の周縁と接触したりすることもない。
シリンダチューブ8b基端を第2ブーム4に枢支して左オフセット姿勢(図2に示す姿勢)にすると、ホース長さに余裕が生じる。このとき、第1ブーム2の先端の弛み空間Sが第1ブーム2の左右側壁2bと上壁2cとカバー部材15とによって箱型形状になっていると、ホース長さに余裕が生じても、油圧ホース9の弛みを十分吸収し、かつ弛み方向を拘束して、第1ブーム2からはみ出すのを防止できる。
バックホー1はバケットに加えて又はバケットに換えて複数のアクチュエータを有する作業具30を装着することがあり、標準的にサービスポート用のサービスホースH3を有し、パイロットホースH4等を備えることがある。これらサービスホースH3及びパイロットホースH4は、図1に示すように、第1ブーム2から第2ブーム4へ油圧ホースH1、H2とともにフロント側へ延設される。
前記基部材4Bには、第1縦軸3を貫通する軸孔が形成されるとともに、その外面に取付ボス19aが一体突出され、その近傍に丸棒材をコ字形状に屈曲して形成されたホースガイド20の両端が固着されている。
前記基部材4Bの取付ボス19aと先部材4Sの取付ボス19bとに、ホースカバー18がネジを介して取り付けられている。
ホースガイド20は、第1ブーム2と第2ブーム4との関節となる第1縦軸3の近くで前記油圧ホースH1〜H4を上下に並べて案内しており、油圧ホースH1〜H4の動きを制御して、外側方への膨らみを抑止し、第1ブーム2先端内部へのホースの出入りがスムーズになり、ホースカバー18との接触も防止できる。
基部材4Bが第1ブーム2の二股状の軸受部12間に配置され、両者に第1縦軸3が貫通され、先部材4Sが第3ブーム6の基部の二股状の軸受部6a間に配置され、両者に第2縦軸5が貫通されている。
前記第2ブーム4の板金製四角筒部分は、左右側板4L、4Rが上下板4U、4Dの両側縁(少なくとも左右一方の側端縁)よりも内側に配置しており、一方の側板の側方には上下板4U、4D間にホース配置空間Qが形成されている。
前記側板4Rよりも外側方へ突出している上下板4U、4Dの少なくとも一方の側端縁には、ホース配置空間Qを横切るようにガイド部材17が固定されており、このガイド部材17によって油圧ホースH1、H2の長手方向中途部を前記側板4Rに沿わせ、ばらつくのを規制している。
第1実施形態のガイド部材17Aは、2本の丸棒材をそれぞれコ字形状に屈曲して覆部17aとその両端の突出部17cとを形成し、上側のガイド部材17Aの上突出部17cuを上板4Uに固定し、かつ下突出部17cdを右側板4Rに対向させ、下側のガイド部材17Aの下突出部17cdを下板4Dに固定し、かつ上突出部17cuを右側板4Rに対向させている。
上下のガイド部材17Aのそれぞれの覆部17aは油圧ホースH1、H2、H3、H4の外方を覆い、上下ガイド部材17A間に挿通される油圧ホースH1、H2、H3、H4は太さに応じて3種類に区分され、各区分内で各種ホースが互いにずれた状態で安定し、入れ替わることはない。上下中央の区分の油圧ホースはホースカバー18によって覆われ、離脱が阻止されている。
図7に示す第2実施形態のガイド部材17Bは、コ字形状丸棒材を使用し、上下寸法の和が上下板4U、4D間隔より長く、上側のガイド部材17Bの下突出部17cdが下側のガイド部材17Bの上突出部17cuより下方に間隔を置いて位置し、これら2つの突出部17cは第2ブーム4の長手方向にずれており、それぞれホース配置空間Qを上下3区分に区切る区切部17bを形成している。
図8に示す第3実施形態のガイド部材17Cは、2本の丸棒材をそれぞれL字形状に屈曲して覆部17aとその一端の突出部17cとを形成し、上側のガイド部材17Cの上端を上板4Uに固定し、かつ下突出部17cdを右側板4Rに対向させ、下側のガイド部材17Cの下端を下板4Dに固定し、かつ上突出部17cuを右側板4Rに対向させている。
前記ガイド部材17Aと同様に、上下のガイド部材17Cのそれぞれの覆部17aは油圧ホースH1、H2、H3の外方を覆い、上下ガイド部材17A間に挿通される油圧ホースH4はホースカバー18によって覆われる。
上下のガイド部材17Bの複数の覆部17aは油圧ホースH1〜H4のそれぞれの外方を覆っている。
図10に示す第5実施形態のガイド部材17Eは、1本の丸棒材をコ字形状に屈曲して覆部17aとその両端の突出部17cとを形成し、上側の突出部17cuを上板4Uに固着し、下側の突出部17cdで区切部17bを形成し、下突出部17cdから下方へ覆部17aを形成する1本の直線棒材を突出し、この直線棒材に1本の突起材を固着して区切部17bを形成している。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜11に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、ガイド部材17は、第2ブーム4の長手方向複数位置に配置したりしてもよく、上下板4U、4Dに溶着以外の固定方法、例えば、棒材の端部を平坦にしておいてネジで締結したり、棒材の端部にネジを切っておいて上下板4U、4Dを貫通させてナットで締結したりしてもよい。
更に、ガイド部材17はホースガイド20の代わりに基部材4Bに取り付けたり、または先部材4Sに取り付けたりしてもよい。
なお、ガイド部材17は第2ブーム4以外の第1ブーム2、第3ブーム6、アーム29等にも適用可能である。
2 第1ブーム
4 第2ブーム
4U 上板
4D 下板
4L 左側板
4R 右側板
6 第3ブーム
9 油圧ホース
17 ガイド部材
17a 覆部
17b 区切部
17c 突出部
18 ホースカバー
H 油圧ホース
Q ホース配置空間
Claims (4)
- 一対の上下板(4U、4D)間に一対の左右側板(4L、4R)を固着してブーム(4)を形成し、このブーム(4)の基端側から先端側へ左右一方の側板(4R)に沿わせて複数本の油圧ホース(H)を配置した旋回作業機のブームであって、
前記油圧ホース(H)が沿う側板(4R)を上下板(4U、4D)の少なくとも左右一方の側端縁よりも内側に配置して側板(4R)の側方にホース配置空間(Q)を形成しており、
前記側板(4R)よりも外側方へ突出している上下板(4U、4D)の少なくとも一方の側端縁に油圧ホース(H)の長手方向中途部を前記側板(4R)に沿わせるガイド部材(17)の上下一端を固定しており、
前記ガイド部材(17)は、油圧ホース(H)の外方を覆う覆部(17a)と、この覆部(17a)から側板(4R)側へ延設されていて前記ホース配置空間(Q)を上下に区切る区切部(17b)とを有することを特徴とする旋回作業機のブーム構造。 - 前記ガイド部材(17)を丸棒材で形成して、その一端を上下板(4U、4D)に溶着していることを特徴とする請求項1に記載の旋回作業機のブーム構造。
- 前記ガイド部材(17)は、油圧ホース(H)の外方を覆う覆部(17a)の両端から屈曲して側板(4R)側へ突出部(17c)を延設してコ字形状に形成しており、このガイド部材(17)を2本で1組として、一方のガイド部材(17)の上突出部(17cu)を上板(4U)に固定し、他方のガイド部材(17)の下突出部(17cd)を下板(4D)に固定し、一方のガイド部材(17)の下突出部(17cd)と他方のガイド部材(17)の上突出部(17cu)とを上下に間隔を開けて配置して前記ホース配置空間(Q)を上下に区切る区切部(17b)を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機のブーム構造。
- 前記ガイド部材(17)は、油圧ホース(H)の外方を覆う覆部(17a)の一端から屈曲して側板(4R)側へ突出部(17c)を延設してL字形状に形成しており、このガイド部材(17)を2本で1組として、一方のガイド部材(17)の覆部(17a)の上端を上板(4U)に固定し、他方のガイド部材(17)の覆部(17a)の下端を下板(4D)に固定し、一方のガイド部材(17)の突出部(17c)と他方のガイド部材(17)の突出部(17c)とを上下に間隔を開けて配置して前記ホース配置空間(Q)を上下に区切る区切部(17b)を形成していることを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機のブーム構造。
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