JP6013286B2 - 作業機のブーム - Google Patents
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Description
請求項1に係る発明では、左右一対の側壁部の上部を上壁部により連結し且つ前記左右側壁部の下部を底壁部により連結したブーム本体を備え、前記ブーム本体内であって当該ブーム本体の長手方向中途部に仕切体を設け、前記仕切体に前記ブーム本体に内装された油圧ホースを通すホース孔を形成しており、前記仕切体は、前記底壁部に溶接される下板部と、前記下板部から起立していて前記側壁部に溶接される縦板部とを備え、前記ホース孔を、前記縦板部から当該縦板部と下板部との間の第1屈曲部を超えて前記下板部に亘って形成していることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、前記縦板部と前記下板部との間に前記仕切体を補強するための補強板を設け、前記補強板を前記側壁部に溶接していることを特徴とする。
請求項5に係る発明では、前記第1屈曲部を側壁部に対して非溶接部としていることを特徴とする。
請求項6に係る発明では、前記仕切体は、前記ブーム本体の長手方向中途部に形成された本体屈曲部の両側に設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、ブーム本体の底壁部に溶接される下板部と側壁部に溶接
される縦板部とを備えた仕切体を、ブーム本体の長手方向中途部に設けているため、当該仕切体によってブームの強度を向上させることができる。また、仕切体にホース孔を設けているため、油圧ホース等の油圧ホースをブーム本体内に内装することができる。しかも、ホース孔を、縦板部と下板部との第1屈曲部を超えて下板部に亘って形成しているため、仕切体の第1屈曲部に掛かる応力を分散することができ、即ち、応力集中を回避することができる。
請求項3に係る発明によれば、縦板部と下板部との間に仕切体を補強する補強板を設けているため、仕切板の剛性を向上させることができ、しかも補強板を側壁部に溶接しているため、当該補強板によってもブーム本体の強度を向上することができる。
請求項5に係る発明によれば、第1屈曲部に集中する応力を分散することができる。
請求項6に係る発明によれば、ブーム本体の強度を向上させることができ、しかも、ブーム本体の基端側や先端側のどちらからでも容易に油圧ホースを通すことができる。
図5は、本発明のブームを備えた作業機(バックホー)を示している。
図5に示すように、バックホー1は、下部の走行装置2と、この走行装置2に上下方向の軸心回りに旋回自在に支持された旋回台3(機体)とを有する。なお、作業機は、図5に示したバックホーに限定されない。また、この実施形態においては、作業機の運転席7に着座した運転者の前側を前方(図5の左側)、運転者の後側を後方(図5の右側)、運転者の左側を左方、運転者の右側を右方とし、説明を進める。
旋回台3にはキャビン6が搭載され、このキャビン6内には運転席7が設けられている。旋回台3の前部に設けられた支持ブラケット8に、スイングブラケット9が左右揺動自在に支持されている。
図3に示すように、根元支持体30は、平面視で2股状に形成されたもので、旋回台3からの油圧ホースHを導入するホース導入孔46を有する胴部34と、この胴部の左右方
向両端部から支持ブラケット8に延設された左右一対の脚部33とを備えている。
上部壁34Uは、側部34Aの上部から上方に膨出するドーム状のドーム部47を備えている。詳しくは、ドーム部47は、胴部34の前部側から後部側にいくにしたがって上方に移行しつつ胴部34の左右方向中央部から次第に左右方向外側に移行するドーム形状とされている。
脚部33には、当該脚部33の外側面の上下中途部を所定幅で厚み方向に凹状にした薄肉部40が形成されている。この薄肉部40は、連結ボス部35よりも後方側から前方側に向けて延設されたもので、薄肉部40に沿う上下には肉厚が大きい一対の厚肉部41が形成されている。薄肉部40及び厚肉部41は、脚部33から胴部34の側部34Aに亘って延設されている。
また、上壁部51、左右側壁部50及び底壁部52は長手方向中途部で屈曲していて、ブーム本体31は側面視でへの字状となっている。以下、説明の便宜上、ブーム本体31の屈曲部分を屈曲部(本体屈曲部)58という。
3には、仕切体(第1仕切体)70Fが設けられ、ブーム本体31の本体屈曲部58から基端部に至る空間部53には、第1仕切体70Fとは別の仕切体(第2仕切体)70Rが設けられている。
詳しくは、左側の補強板(左補強板)75Lの上端は、縦板部73の左下端に溶接され、左補強板75Lの下端は、下板部71の左上面に溶接されている。また、右側の補強板(右補強板)75Rの上端は、縦板部73の右下端に溶接され、右補強板75Rの下端は下板部71の右上面に溶接されている。即ち、下板部71と縦板部73との間の第1屈曲部72Dに跨がって補強板75が設けられている。
次に、第1仕切体70F及び第2仕切体70Rの配置及び溶接固定について説明する。
第1仕切体70F及び第2仕切体70Rにおいて、左補強板75L及び右補強板75Rの左右外側面は左右側壁部50の内面50Aに対面していて、左補強板75L及び右補強板75Rの上面は、左右側壁部50の内面50Aに溶接される溶接部76とされている。
なお、下板部71の左右両端部であって、下溶接部81から第1屈曲部72Dが終了する屈曲終了点89(後述する屈曲開始点86の反対側)までの範囲を、側壁部50の内面50Aに溶接してもよい。言い換えれば、左補強板75L及び右補強板75Rの下端と下板部71とが接する部分を、左右側壁部50の内面50Aに溶接してもよい。
なお、縦板部73の左右両端部であって、上溶接部83から屈曲開始点86までの範囲を、側壁部50の内面50Aに溶接してもよい。言い換えれば、左補強板75L及び右補強板75Rの前端と縦板部73とが接する部分を、左右側壁部50の内面50Aに溶接してもよい。
以上のように、下板部71は底壁部52に溶接固定され、縦板部73の左右両端部は側壁部50に溶接固定され、これにより、第1仕切体70F及び第2仕切体70Rはブーム本体31内に取り付けられている。
詳しくは、ホース孔85は、縦板部73の左右方向中央部を上下全域(縦板部73の上端から縦板部73の下端までの全域)に亘って貫通し、引き続いて、第1屈曲部72D及び第2屈曲部72Uの左右方向中央部の全域を貫通し、さらに引き続いて、下板部71及び上板部74を貫通した形状とされている。即ち、ホース孔85は、縦板部73の上下方向中央部から第1屈曲部72Dに向けて延び、当該第1屈曲部72Dに沿って進み、この第1屈曲部72Dを超えて下板部71に亘るまで延設され、さらに、縦板部73の上下方向中央部から第2屈曲部72Uに向けて延び、第2屈曲部72Uに沿って進み、この第2屈曲部72Uを超えて上板部74に亘るまで延設されている。
以上、ブーム本体31によれば、当該ブーム本体31の本体屈曲部58の両側に仕切体70(第1仕切体70F、第2仕切体70R)を設け、仕切体70にホース孔85を設けているため、ブーム本体31の基端側或いは先端側から内部に向けて挿入した油圧ホースHの先端を、ホース孔85に目掛けて移動させることにより、油圧ホースHをブーム本体31内の長手方向に沿って簡単に通すことができる。
図4は、仕切体70の変形例を示したものである。図4に示すように、仕切体70を底壁部52に溶接される下板部71と、下板部71から起立していて左右側壁部50に溶接する縦板部73とで側面視略L形に構成してもよい。この場合、縦板部73にホース孔85を設け、このホース孔85を縦板部73から第1屈曲部72Dを超えて下板部71に延設することが望ましい。
31 ブーム本体
50 側壁部
51 上壁部
52 底壁部
70 仕切体
71 下板部
73 縦板部
85 ホース孔
Claims (6)
- 左右一対の側壁部の上部を上壁部により連結し且つ前記左右側壁部の下部を底壁部により連結したブーム本体を備え、前記ブーム本体内であって当該ブーム本体の長手方向中途部に仕切体を設け、前記仕切体に前記ブーム本体に内装された油圧ホースを通すホース孔を形成しており、
前記仕切体は、前記底壁部に溶接される下板部と、前記下板部から起立していて前記側壁部に溶接される縦板部とを備え、前記ホース孔を、前記縦板部から当該縦板部と下板部との間の第1屈曲部を超えて前記下板部に亘って形成していることを特徴とするブーム。 - 前記仕切体は、前記縦板部の上端から屈曲して前記ブーム本体の長手方向に伸びる上板部を備え、前記ホース孔を、前記縦板部から当該縦板部と上板部との間の第2屈曲部を超えて前記上板部に亘って形成していることを特徴とする請求項1に記載のブーム。
- 前記縦板部と前記下板部との間に前記仕切体を補強するための補強板を設け、前記補強板を前記側壁部に溶接していることを特徴とする請求項1又は2に記載のブーム。
- 前記下板部側に形成したホース孔を構成する縁部を前記下壁部に対して非溶接部にしていることを特徴とする請求項1又は2に記載のブーム。
- 前記第1屈曲部を側壁部に対して非溶接部としていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のブーム。
- 前記仕切体は、前記ブーム本体の長手方向中途部に形成された本体屈曲部の両側に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のブーム。
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