JP2010077266A - 熱硬化性樹脂組成物及び回路基板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及び回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】150℃以下の低温でも金属溶融接合が可能で、かつ、高い接着強度を有し、フラッシュ・ショートが起こり難いという特性を有する熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】熱硬化性樹脂バインダー、金属粉末、フラックス成分を含有する。金属粉末は、Agを5〜15質量%、Biを15〜25質量%、Cuを10〜20質量%、Inを15〜25質量%、Snを15〜55質量%含有する第1合金粒子と、Agを25〜40質量%、Biを2〜8質量%、Cuを5〜15質量%、Inを2〜8質量%、Snを29〜66質量%含有する第2合金粒子とを含み、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子90〜110質量部であり、150℃以下の温度で金属間化合物を形成する特性を有する。フラックス成分は、末端にカルボキシル基、および金属が配位可能な孤立電子対又は二重結合性π電子を有する有機基を含有する特定の化合物。
【選択図】なし

Description

本発明は、部品実装のための導電ペースト、特に熱硬化性低温はんだペーストとして用いられる熱硬化性樹脂組成物及びこの熱硬化性樹脂組成物を用いて部品実装した回路基板に関するものである。
近年、電子機器の高機能化に伴い、CCD(Charge CoupledDevice)などの耐熱性の弱い電子部品も実装され始めている。また、高密度化に伴い、実装する回路基板も薄型化してきたため、200℃以上の高温に曝すと回路基板が反ってしまうという問題が顕在化してきている。そのため、プリント基板への部品の導電性接続では、150℃以下の低温での実装接続が望まれている。その導電性の接続材料としては、一般的には、銀ペーストやクリームはんだと呼ばれる材料が用いられている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、クリームはんだのリフロー温度は215〜260℃の高温のため、この温度に耐えることができない部品の実装や反りの起こり易い薄型プリント基板への実装には、スポットはんだを用いてその部品だけを別工程で実装したり、また、通常150℃以下の温度で硬化する銀ペーストを用いたりするため、生産性を著しく低下させていた。
特開2004−185884号公報
銀ペーストは、エポキシ樹脂の中に銀粉末が高い充填比率で配合されており、通常160℃以下の温度でエポキシ樹脂が硬化することで被着体と接着し、銀粒子の接触によって電気が流れるというメカニズムを取っている。銀粒子は、粒子同士が接触する必要があるため、その充填比率はかなり高い比率であることが必須となる。しかし、このメカニズムでは、どうしても密着に寄与するエポキシ樹脂の比率が少なくなってしまうため、一般的に、銀ペーストは密着力が低いという課題がある。さらに、銀のイオン化に起因するマイグレーションの発生は、実装部品の不良発生の原因ともなっている。
一方、クリームはんだは、はんだ粒子、フラックス成分及び溶剤を含む組成物であり、リフロー炉中で加熱されることで、フラックス成分がはんだ粒子表面の酸化層を除去した後、はんだ粒子が融点以上で溶解し、このはんだ粒子が一体化して部品実装を完遂するものであり、多くの部品を一括して接続できるという生産性の高いプロセスを提供するものである。このはんだ接合は、被着体の金属と金属溶融接合するので、銀ペーストに比べて、非常に高い密着強度を発揮することができる。
ところで、はんだの種類については、Sn−Pb共晶はんだは、環境問題の高まりから使用禁止の方向となり、鉛を含まないSn−Ag−Cu系はんだが主流となっている。このSn−Ag−Cu系はんだの融点は、215℃以上であるため、耐熱性の弱い部品実装や薄型プリント基板への実装で不具合が生じるという状況になっており、150℃以下で実装接続できることが望まれている。
また、はんだ接合は、上記のように高い密着強度を発揮するというメリットがあるが、常に一定の融点を持つという金属の特性上、一度目の接続の後、再度、融点以上の温度に曝すと再溶融してしまうという課題がある。例えば、はんだ接続部分を樹脂で覆ったりした場合、それを再度、高温に曝すと、溶けたはんだが、体積膨張した樹脂に押され、樹脂の隙間を流れ、場合によっては、はんだ同士で繋がってしまい、回路ショートトラブル(いわゆるフラッシュ・ショート)を起こす原因となっている。なお、銀ペーストは、銀粒子の融点が900℃以上と高くエポキシ樹脂も固体化しているため、再溶融の心配はない。
以上のことから、150℃以下の低温で接続可能で、しかも再溶融の起こり難い導電性接続材料の登場が強く望まれていた。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、高温に耐えられない部品を含む電子回路の実装にあたり、150℃以下の低温でも金属溶融接合が可能で、かつ、溶融した金属と熱硬化性樹脂の両方で部品を接続するため高い接着強度を有し、さらには150℃以下の温度で金属が溶融した後は通常のはんだのような再溶融や液状化に起因するフラッシュ・ショートが起こり難いという特性を有する熱硬化性樹脂組成物及びこの熱硬化性樹脂組成物を用いて部品実装した回路基板を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂バインダー、金属粉末、フラックス成分を含有する熱硬化性樹脂組成物において、金属粉末として、Agを5〜15質量%、Biを15〜25質量%、Cuを10〜20質量%、Inを15〜25質量%、Snを15〜55質量%含有する第1合金粒子と、Agを25〜40質量%、Biを2〜8質量%、Cuを5〜15質量%、Inを2〜8質量%、Snを29〜66質量%含有する第2合金粒子とを含み、第1及び第2合金粒子の混合比が、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子90〜110質量部であり、150℃以下の温度で第1及び第2合金粒子の一部又は全部が溶解して金属間化合物を形成する特性を有するものが用いられていると共に、フラックス成分として、下記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方が用いられていることを特徴とするものである。
Figure 2010077266
請求項2に係る発明は、請求項1において、金属粉末として、第1合金粒子と、第2合金粒子と、Agを5〜15質量%、Biを2〜8質量%、Cuを49〜81質量%、Inを2〜8質量%、Snを10〜20質量%含有する第3合金粒子とを含み、第1、第2及び第3合金粒子の混合比が、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子50〜60質量部、第3合金粒子50〜60質量部であり、150℃以下の温度で第1、第2及び第3合金粒子の一部又は全部が溶解して金属間化合物を形成する特性を有するものが用いられていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、上記構造式(1)又は(2)中のXが、下記構造式(3)〜(8)で示される有機基の少なくともいずれかであることを特徴とするものである。
Figure 2010077266
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、上記構造式(1)又は(2)中のYが、下記構造式(9)〜(12)で示される原子又は原子団の少なくともいずれかであることを特徴とするものである。
Figure 2010077266
請求項5に係る発明は、請求項4において、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、レブリン酸、グルタル酸、コハク酸、リンゴ酸、5−ケトヘキサン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、4−アミノ酪酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトイソブチル酸、3−メチルチオプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、3−フェニルイソブチル酸、4−フェニル酪酸の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、ジグリコール酸、チオジグリコール酸、ジチオジグリコール酸の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか1項において、熱硬化性樹脂バインダーとして、エポキシ樹脂が用いられていることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項において、熱硬化性樹脂バインダーに対して、フラックス成分が3〜50PHR含有されていることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれか1項において、熱硬化性樹脂組成物全量に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が5〜30質量%であることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれか1項において、酸化防止剤を含有することを特徴とするものである。
請求項11に係る発明は、請求項10において、酸化防止剤が、硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物を含むことを特徴とするものである。
請求項12に係る発明は、請求項11において、硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物が、下記構造式(13)〜(17)で示されるものの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
Figure 2010077266
請求項13に係る発明は、請求項10乃至12のいずれか1項において、酸化防止剤の含有量が、金属粉末100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲であることを特徴とするものである。
請求項14に係る発明は、請求項1乃至13のいずれか1項において、保存安定化剤を含有することを特徴とするものである。
請求項15に係る発明は、請求項14において、保存安定化剤が、有機リン酸エステルを含むことを特徴とするものである。
請求項16に係る発明は、請求項15において、有機リン酸エステルが、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニルの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項17に係る発明は、請求項14乃至16のいずれか1項において、保存安定化剤の含有量が、金属粉末100質量部に対して1〜10質量部の範囲であることを特徴とするものである。
請求項18に係る発明は、請求項1乃至17のいずれか1項において、アルコール性OH基を有するアミン化合物を含有することを特徴とするものである。
請求項19に係る発明は、請求項18において、アルコール性OH基を有するアミン化合物が、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミンの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とするものである。
請求項20に係る発明は、請求項18又は19において、アルコール性OH基を有するアミン化合物の含有量が、金属粉末100質量部に対して0.1〜3.0質量部の範囲であることを特徴とするものである。
本発明の請求項21に係る回路基板は、請求項1乃至20のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いて、部品が基板に接着されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成物によれば、高温に耐えられない部品を基板に実装するにあたって、150℃以下の低温でも金属溶融接合が可能で、かつ、溶融した金属と熱硬化性樹脂の両方で部品を接続するため、高い接着強度を得ることができると共に、150℃以下の温度で金属が溶融した後は通常のはんだのような再溶融や液状化に起因するフラッシュ・ショートを起こり難くすることができるものである。
請求項2に係る発明によれば、溶融温度の高いAg及びCuを比較的多く含有する第3合金粒子をさらに含むことによって、さらに再溶融しにくくさせて、フラッシュ・ショートを起こり難くすることができるものである。
請求項3に係る発明によれば、効果的に金属粉末の酸化被膜を除去することができるものである。
請求項4に係る発明によれば、他のフラックス成分に比べて、金属粉末の酸化被膜を十分に除去することができるものである。
請求項5に係る発明によれば、一層効果的に金属粉末の酸化被膜を除去することができるものである。
請求項6に係る発明によれば、ジグリコール酸、チオジグリコール酸、ジチオジグリコール酸はいずれも、カルボキシル基を両末端に有しているが、室温では溶融しないためフラックス活性はそれ程大きくなく、室温での保存安定性に優れている。一方、これらの化合物が100℃以上の温度に加熱されると溶融し、優れた活性力(還元力)が顕在化してカルボキシル基と金属粉末表面の金属酸化被膜との反応が促進され、金属粉末から酸化被膜を効果的に除去することができるようになる。このため、低温加熱により溶融した金属粉末の一体化を促進することができるものである。
請求項7に係る発明によれば、エポキシ樹脂は比較的低温で硬化すると共に接着性が高いため、従来のはんだリフロー処理より低い温度でも十分な硬化性を発揮して部品実装を可能とすると共に十分な補強効果を発揮することができるものである。
請求項8に係る発明によれば、フラックス成分の作用を十分に発揮させることができると共に、熱硬化性樹脂組成物の硬化後における補強性を高く得ることができるものである。
請求項9に係る発明によれば、流動可能な熱硬化性樹脂組成物を得ることができ、また、溶融一体化した金属粉末の周囲に、ボイドが存在しない熱硬化性樹脂バインダーの硬化物からなる樹脂層が形成され、この樹脂層によって十分な補強性を得ることができ、また、金属粉末の溶融一体化が阻害されるのを防止することができ、十分に低い接続抵抗を得ることができるものである。
請求項10に係る発明によれば、熱硬化性樹脂組成物中の金属粉末の酸化を防止することができるものである。
請求項11に係る発明によれば、硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物自らが加熱時に酸化することによって、他の酸化防止剤を用いる場合に比べて、金属粉末の酸化を防止することができるものである。
請求項12に係る発明によれば、金属粉末の一体化の効果を高く得ることができるものである。
請求項13に係る発明によれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、金属粉末の酸化を十分に防止することができるものである。
請求項14に係る発明によれば、熱硬化性樹脂組成物の室温における保存安定性を向上させることができるものである。
請求項15に係る発明によれば、保存安定化剤に含まれる有機リン酸エステルとフラックス成分とが室温において塩を形成することによって、保存安定化の効果をさらに高く得ることができるものである。
請求項16に係る発明によれば、有機リン酸エステルの中でも特にリン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニルを用いると、他の有機リン酸エステルに比べて、保存安定化の効果を高く得ることができるものである。
請求項17に係る発明によれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、室温における保存安定性を十分に向上させることができるものである。
請求項18に係る発明によれば、熱硬化性樹脂組成物中の金属粉末の酸化を防止することができるものである。
請求項19に係る発明によれば、アルコール性OH基を有するアミン化合物の中でも特にジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミンを用いると、金属粉末の一体化の効果を高く得ることができるものである。
請求項20に係る発明によれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、金属粉末の酸化を十分に防止することができるものである。
本発明の請求項21に係る回路基板によれば、基板に対する部品の接着性を高く得ることができると共に、基板と部品との間の抵抗値を著しく低下させることができるものである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明者らは、鋭意検討して、銀ペーストのように熱硬化性樹脂バインダーを保有し、その中の金属成分がはんだのように熱によって溶けて凝集し接続する金属粉末を配合した組成物を発明した。その金属粉末は、150℃以下の熱によって金属が溶融し、金属同士で溶融接合し、また、電極金属とも溶融接続する。またその金属の周囲を覆っている熱硬化性樹脂バインダーは、150℃以下の温度で反応して、硬化樹脂と溶融金属との複合構造を形成する。すなわち、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂バインダー(マトリックス樹脂)、金属粉末(はんだ粒子)、フラックス成分を必須成分として含有するものである。
ところで、Sn−Ag−Cu系はんだの融点215℃よりも低い融点を持つはんだとしては、各種のものが知られているが、その代表的なはんだとして、Sn42/Bi58合金(融点139℃)が挙げられる。しかし、このようなはんだは、融点以上の温度では、液状化・再溶融するために、濡れ広がって、フラッシュ・ショートするという不具合が発生し易い。
そこで、本発明では、金属粉末として、[1]第1合金粒子及び第2合金粒子を含み、130℃以下の低温で溶融するもの、又は[2]第1合金粒子、第2合金粒子及び第3合金粒子を含み、150℃以下の低温で溶融するものを用いるようにしている。特に[2]の金属粉末においては、第1合金粒子及び第2合金粒子の他に、溶融温度の高いAg及びCuを比較的多く含有する第3合金粒子をさらに含むことによって、さらに再溶融しにくくさせて、フラッシュ・ショートを起こり難くすることができるものである。
ここで、第1合金粒子は、Agを5〜15質量%、Biを15〜25質量%、Cuを10〜20質量%、Inを15〜25質量%、Snを15〜55質量%含有するものである。
また第2合金粒子は、Agを25〜40質量%、Biを2〜8質量%、Cuを5〜15質量%、Inを2〜8質量%、Snを29〜66質量%含有するものである。
また第3合金粒子は、Agを5〜15質量%、Biを2〜8質量%、Cuを49〜81質量%、Inを2〜8質量%、Snを10〜20質量%含有するものである。
ここで、Ag及びCuの溶融温度は高く、Bi、In及びSnの溶融温度は低いので、第1〜第3合金粒子において、Ag及びCuの含有量が多すぎてBi、In及びSnの含有量が少なすぎる場合には、[1][2]の金属粉末の溶融温度が高くなってしまうものであり、逆に、Ag及びCuの含有量が少なすぎてBi、In及びSnの含有量が多すぎる場合には、[1][2]の金属粉末の溶融温度が低くなってしまうものである。
また[1]の金属粉末においては、第1及び第2合金粒子の混合比は、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子90〜110質量部であり、150℃以下の温度で第1及び第2合金粒子の一部又は全部が溶解して金属間化合物を形成するという特性を有している。
また[2]の金属粉末においては、第1、第2及び第3合金粒子の混合比は、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子50〜60質量部、第3合金粒子50〜60質量部であり、150℃以下の温度で第1、第2及び第3合金粒子の一部又は全部が溶解して金属間化合物を形成するという特性を有している。ここで、第3合金粒子の溶融温度は高く、第1及び第2合金粒子の溶融温度は低いので、第3合金粒子の含有量が多すぎて第1及び第2合金粒子の含有量が少なすぎる場合には、[2]の金属粉末の溶融温度が高くなってしまうものであり、逆に、第3合金粒子の含有量が少なすぎて第1及び第2合金粒子の含有量が多すぎる場合には、[2]の金属粉末の溶融温度が低くなってしまうものである。
そして上記[1]又は[2]の金属粉末を150℃に加熱すると、150℃以下に融点を有する金属粒子の一部以上が溶融し、150℃以下に融点を有さない金属粒子及び電極金属との間で、熱拡散反応が起こり、新たな合金相が形成される。加熱後に新たに形成された合金相は、一部に150℃以下の低融点相を含有するが、150℃以下に融点を有さない金属粒子由来の高融点相、金属間化合物が支持体となって、再度、150℃以上、240℃のリフロー温度に昇温しても液状化・再溶融しなくなるために、はんだ接続の問題であった再加熱時のフラッシュ・ショートという不具合が発生し難くなるものである。
上記[1][2]の金属粒子(第1〜第3合金粒子)の製造法としては、微細な粉末の製造技術として、急冷凝固法であるガスアトマイズ法、水アトマイズ法、遠心力アトマイズ法、プラズマアトマイズ法等が挙げられるが、ガスアトマイズ法が好ましい。ガスアトマイズ法では、通常、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスが使用されるが、本発明に関しては、比重の軽いヘリウムガスを用いることが好ましく、造粒時の冷却速度は、500〜5000℃/秒の範囲であることが好ましい。
第1合金粒子の好適な製造法を例示すると、Ag5〜15質量%、Bi15〜25質量%、Cu10〜20質量%、In15〜25質量%、Sn15〜55質量%の比で黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気下で、高周波誘導加熱装置により1300〜1500℃で加熱、融解する。各金属の純度は、99質量%以上が好ましい。次に液温を800〜900℃に下げ、溶融金属を坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%未満、圧力2.5±5MPa)を噴出してアトマイズを行い作製する。このときの冷却速度は2500〜2700℃/秒が好ましい。
第2合金粒子の好適な製造法を例示すると、Ag25〜40質量%、Bi2〜8質量%、Cu5〜15質量%、In2〜8質量%、Sn29〜66質量%の比で黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気下で、高周波誘導加熱装置により1300〜1500℃で加熱、融解する。各金属の純度は、99質量%以上が好ましい。次に溶融金属を坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%未満、圧力2.5±5MPa)を噴出してアトマイズを行い作製する。このときの冷却速度は2400〜2600℃/秒が好ましい。
第3合金粒子の好適な製造法を例示すると、Ag5〜15質量%、Bi2〜8質量%、Cu49〜81質量%、In2〜8質量%、Sn10〜20質量%の比で黒鉛坩堝に入れ、99体積%以上のヘリウム雰囲気下で、高周波誘導加熱装置により1300〜1500℃で加熱、融解する。各金属の純度は、99質量%以上が好ましい。次に溶融金属を坩堝の先端より、ヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、坩堝先端付近に設けられたガスノズルから、ヘリウムガス(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%未満、圧力2.5±5MPa)を噴出してアトマイズを行い作製する。このときの冷却速度は2400〜2600℃/秒が好ましい。
前記第1〜3合金粒子は、分級により所定の粒子サイズにするが、平均粒径は、0.5〜40μmが好ましく、より好ましくは5〜30μmである。なお、平均粒径は、レーザー式粒度測定により測定することができる。また、粒度分布は、ペースト用途に応じて定めることができる。すなわち印刷用途では、印刷性を重視して、比較的広い分布の粒子を使い、ディスペンス用途では、ノズル径に応じたシャープな分布の粒子を使うのが好ましい。
[1]の金属粉末は、前記第1、第2合金粒子を混合し、[2]の金属粉末は、前記第1、第2及び第3合金粒子を混合して製造する。
混合方法としては、前記合金粒子を均一混合できるものであれば、特に制限はないが、混合時の粒子酸化を抑制するため、気流や攪拌翼を用いる開放系の混合機よりも、容器密閉型で容器自体が回転、揺動するものが好ましい。また更には、合金粒子を入れる容器内を窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の不活性ガスで置換できるものがより好ましい。
フラックス成分としては、従来の鉛を含まないSn−Ag−Cu系はんだに対応するフラックス成分、例えば、アビエチン酸に代表されるロジン成分材料や各種アミン及びその塩、さらにはセバシン酸、アジピン酸等の高融点有機酸など、高温で解離し、金属酸化物に対して強い化学的作用を及ぼすものがあるが、これらは、150℃以下の低温では活性力が低く、効果的なフラックス作用を発揮しないために、金属粉末の溶融接合が促進され難い。
そこで、本発明では、フラックス成分としては、上記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方を用いる。
これらの化合物は、末端にカルボキシル基を有しており、室温でのフラックス活性はさほど大きくないが、下記式(18)(19)に示すようなキレートを生成し、各合金粒子表面に安定に局在化し、プロトンが完全に解離するような高温に晒さなくても、効果的に金属粉末の表面の酸化被膜を除去する機能を持っている。なお、下記式(18)(19)中、MはAg、Bi、Cu、In、Sn等の金属を示し、また、R〜Rは省略している。
Figure 2010077266
ここで、上記構造式(1)又は(2)中のXとしては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の孤立電子対を持ってキレート形成可能な基、カルボニル基、カルボキシル基、チオカルボニル基、イミノ基等の炭素/ヘテロ原子間二重結合π電子を持つ有機基、フェニル基、ピリジル基、イミダゾイル基等の芳香族基、さらには炭素−炭素二重結合を有するビニル基、共役二重結合を有する有機基などを例示することができる。
中でも、上記構造式(1)又は(2)中のXが、上記構造式(3)〜(8)で示される有機基の少なくともいずれかであることが好ましい。これにより、Xが他の有機基である場合に比べて、効果的に金属粉末の酸化被膜を除去することができるものである。
そして特に、上記構造式(1)又は(2)中のYが、上記構造式(9)〜(12)で示される原子又は原子団の少なくともいずれかであることが好ましい。これにより、他のフラックス成分に比べて、金属粉末の酸化被膜を十分に除去することができるものである。
具体的には、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、レブリン酸、グルタル酸、コハク酸、リンゴ酸、5−ケトヘキサン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、4−アミノ酪酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトイソブチル酸、3−メチルチオプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、3−フェニルイソブチル酸、4−フェニル酪酸の群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これにより、構造式(1)又は(2)で示される化合物が他の化合物である場合に比べて、一層効果的に金属粉末の酸化被膜を除去することができるものである。
また、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、ジグリコール酸(下記構造式(20))、チオジグリコール酸(下記構造式(21))、ジチオジグリコール酸(下記構造式(22))の群から選ばれる少なくとも1種であることも好ましい。
HOOCHC−O−CHCOOH …(20)
HOOCHC−S−CHCOOH …(21)
HOOCHC−S−S−CHCOOH …(22)
これらの化合物は、カルボキシル基を両末端に有しているが、室温では溶融しないためフラックス活性はそれ程大きくなく、室温での保存安定性に優れている。一方、これらの化合物が100℃以上の温度に加熱されると溶融し、優れた活性力(還元力)が顕在化してカルボキシル基と金属粉末表面の金属酸化被膜との反応が促進され、金属粉末から酸化被膜を効果的に除去することができるようになる。このため、低温加熱により溶融した金属粉末の一体化を促進することができるものである。
なお、カルボキシル基を両末端に有する化合物としては、一般的には脂肪族骨格を有するグルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、コルク酸等が挙げられる。しかし、これらは180℃以下の低温では還元力が不足気味であるため、金属表面の酸化膜に対する十分な還元作用を期待することができず、特にBi、In等の低融点の特殊な金属類を含むはんだに対しては、その還元力は十分に満足できるレベルではない。
これに対して、上記構造式(20)〜(22)に示すような、主骨格に酸素原子、又は1個若しくは2個の硫黄原子が結合した構造の化合物は、脂肪族骨格の化合物と比べて、優れた還元力を発揮することができる。その理由は、主骨格の酸素原子及び硫黄原子が電子供与性の原子であるために、金属との配位接合性が高くなり、その結果、脂肪族骨格の化合物と比べて優れた還元力を発揮するためであると推察される。
なお、本発明においては、上記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方を用いると共に、一般に用いられている他のフラックス成分を併用しても差し支えない。
また、熱硬化性樹脂バインダーとしては、特に制限されず、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリエステル樹脂等の適宜の熱硬化性樹脂を使用することができる。このうち、特にエポキシ樹脂を用いることが好ましい。エポキシ樹脂は比較的低温で硬化すると共に接着性が高いため、従来のはんだリフロー処理の温度(240℃程度)より低い温度でも十分な硬化性を発揮して部品実装を可能とすると共に十分な補強効果を発揮することができる。
熱硬化性樹脂バインダーとして液状等のエポキシ樹脂を用いる場合は、通常は熱硬化性樹脂組成物中に硬化剤を含有させ、あるいはさらに必要に応じて硬化促進剤を含有させる。
硬化剤としては公知公用の適宜のものを使用することができる。例えばフェノールノボラック樹脂、ナフタレン骨格含有フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂等を使用することができる。硬化剤の使用量は適宜設定されるが、エポキシ樹脂のエポキシ当量に対する硬化剤の化学量論上の当量比が0.8〜1.2の範囲となるようにすることが好ましい。また、硬化促進剤を使用する場合も、公知公用の適宜のものを使用することができる。例えばトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン等の有機リン化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の3級アミン類等が挙げられる。
また、熱硬化性樹脂バインダーに対して、フラックス成分は3〜50PHR含有されているのが好ましい。これにより、フラックス成分の作用を十分に発揮させることができると共に、熱硬化性樹脂組成物の硬化後における補強性を高く得ることができるものである。しかし、フラックス成分の含有量が3PHR未満であると、濃度が薄すぎてフラックス成分として十分な作用を発揮させることができない場合があり、そのため金属粉末の溶融一体化が阻害され、接続抵抗が高くなってしまうおそれがある。逆に、フラックス成分の含有量が50PHRを超えると、熱硬化性樹脂組成物の硬化後においてタック性が残ったり、補強性を十分に高く得ることができなくなったりするおそれがある。なお、フラックス成分(PHR)は、{(フラックス成分の質量/熱硬化性樹脂バインダーの質量)×100}によって算出することができる。この場合、熱硬化性樹脂バインダーには、硬化剤や硬化促進剤も含まれる。
また、熱硬化性樹脂組成物全量に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が5〜30質量%であることが好ましい。この場合、熱硬化性樹脂バインダーには、硬化剤や硬化促進剤も含まれる。これにより、流動可能な熱硬化性樹脂組成物を得ることができるものである。また、溶融一体化した金属粉末の周囲に、ボイドが存在しない熱硬化性樹脂バインダーの硬化物からなる樹脂層が形成され、この樹脂層によって十分な補強性を得ることができるものである。さらに、金属粉末の溶融一体化が阻害されるのを防止することができ、十分に低い接続抵抗を得ることができるものである。しかし、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が5質量%未満であると、パテ状又は粉状となって、流動可能な熱硬化性樹脂組成物を得ることができないおそれがあり、また、金属粉末が溶融一体化した後、この周囲には熱硬化性樹脂バインダーの硬化物からなる樹脂層が形成されるが、この樹脂層にはボイドが多く含まれることとなり、このような樹脂層によっては十分な補強性を得ることができなくなるおそれがある。逆に、前記合計量が30質量%を超えると、金属粉末の割合が少なすぎて、これらの溶融一体化が阻害されたり、十分に低い接続抵抗を得ることができなくなったりするおそれがある。
また、熱硬化性樹脂組成物には、酸化防止剤、保存安定化剤、アルコール性OH基を有するアミン化合物の少なくともいずれかが機能付与剤として含有されているのが好ましい。
ここで、酸化防止剤は、熱硬化性樹脂組成物中の金属粉末の酸化を防止することができるものであり、酸化防止機能を付与するものであるが、特に硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含んでいるのが好ましい。硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物は、加熱時に自らが酸化することによって、他の酸化防止剤を用いる場合に比べて、金属粉末の酸化を防止することができるものである。さらに硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物は、上記構造式(13)〜(17)で示されるものの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらのものは硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物の中でも特に金属粉末の一体化の効果を高く得ることができるものである。そしてこのような酸化防止剤の含有量は、上記金属粉末100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲であることが好ましい。熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、金属粉末の酸化を十分に防止することができるものである。しかし、酸化防止剤の含有量が0.1質量部未満では、金属粉末の酸化を十分に防止することができないおそれがあり、逆に10質量部を超えると、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するおそれがある。
また保存安定化剤は、熱硬化性樹脂組成物の室温における保存安定性を向上させることができるものであり、保存安定化機能を付与するものであるが、特に有機リン酸エステルを含んでいるのが好ましい。このような有機リン酸エステルとフラックス成分とが室温において塩を形成することによって、保存安定化の効果をさらに高く得ることができるものである。さらにこの有機リン酸エステルは、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニルの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらのものは有機リン酸エステルの中でも特に保存安定化の効果を高く得ることができるものである。そしてこのような保存安定化剤の含有量は、上記金属粉末100質量部に対して1〜10質量部の範囲であることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、室温における保存安定性を十分に向上させることができるものである。しかし、保存安定化剤の含有量が1質量部未満では、室温における保存安定性を十分に向上させることができないおそれがあり、逆に10質量部を超えると、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するおそれがある。
またアルコール性OH基を有するアミン化合物は、熱硬化性樹脂組成物中の金属粉末の酸化を防止することができるものである。このアルコール性OH基を有するアミン化合物は、特にジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミンの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらのものはアルコール性OH基を有するアミン化合物の中でも特に金属粉末の一体化の効果を高く得ることができるものである。そしてこのようなアルコール性OH基を有するアミン化合物の含有量は、上記金属粉末100質量部に対して0.1〜3.0質量部の範囲であることが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、金属粉末の酸化を十分に防止することができるものである。しかし、アルコール性OH基を有するアミン化合物の含有量が0.1質量部未満では、金属粉末の酸化を十分に防止することができないおそれがあり、逆に3.0質量部を超えると、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するおそれがある。
なお、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物には、上記必須成分のほか、通常用いられる改質剤、添加剤等が含有されていてもよい。また、熱硬化性樹脂組成物の粘度を低減し、流動性を付与する目的で、低沸点の溶剤や可塑剤を加えることもできる。さらに、印刷形状を保持するためのチクソ性付与剤として、硬化ヒマシ油やステアリン酸アミド等を添加することも有効である。
そして、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂バインダー、金属粉末、フラックス成分、必要に応じてその他の成分をディスパー等を用いて均一に混合・混練することによって製造することができる。
また、熱硬化性樹脂バインダーとして液状エポキシ樹脂を用いる場合には、熱硬化性樹脂組成物は、次のようにして製造することもできる。すなわち、金属粉末、上記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方からなるフラックス成分、液状エポキシ樹脂を混合・混練した後、硬化剤を添加することによって、熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。
このように、金属粉末、フラックス成分、液状エポキシ樹脂、硬化剤の4成分を一度に混合・混練するのではなく、硬化剤を添加する前に、金属粉末、フラックス成分、液状エポキシ樹脂の3成分を混合・混練しておくことで、金属粉末及びフラックス成分によるキレートを効率よく形成することができるものである。キレートの形成をより効率よく行わせるためには、硬化剤を添加する前に前記3成分の混練物を一昼夜放置して室温まで冷やしておくのが好ましい。また、金属粉末の比率が高いと、混練時の摩擦熱で混練物の温度が上昇する場合があるが、この混練時においてはまだ硬化剤が添加されていないので、混練物の増粘を防止することができるものである。つまり、エポキシ樹脂との硬化反応を起こす硬化剤を最後に添加することで、製造工程中でのエポキシ樹脂の反応に伴う増粘を防止することができるものである。なお、最初に金属粉末及びフラックス成分のほか、液状エポキシ樹脂も一緒に混合・混練しておくのは、この液状エポキシ樹脂で金属粉末の表面の濡れ性を向上させるためである。
また、熱硬化性樹脂バインダーとしてエポキシ樹脂を用いる場合には、熱硬化性樹脂組成物は、次のようにして製造することもできる。すなわち、金属粉末、上記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方からなるフラックス成分、メチルエチルケトン(MEK)等の溶剤を混合し、次にこの溶剤を乾燥除去した後、エポキシ樹脂及び硬化剤を添加することによって、熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。液状エポキシ樹脂よりも溶剤の方が金属粉末の表面の濡れ性を一層向上させることができ、これによってフラックス成分の馴染みがさらに良くなるので、上記のように、最初に、金属粉末、フラックス成分、溶剤の3成分を混合・混練しておくと、金属粉末及びフラックス成分によるキレートをさらに効率よく形成することができるものである。
これらの製造方法を使用すると、次のような効果が得られる熱硬化性樹脂組成物を得ることができるものである。すなわち、フラックス成分が金属粉末の表面でキレートとして吸着され、金属粉末が溶融する温度でフラックス成分のカルボキシル基が金属酸化被膜と還元反応を起こすことにより、金属粉末の一体化を助け、かつ、エポキシ樹脂及び硬化剤からなる熱硬化性樹脂バインダー中において有効に作用しないフラックス成分の濃度を減少させ、一体化した金属粉末の周囲に熱硬化性樹脂バインダーの硬化物からなる強固な樹脂層を形成することができるものである。
また、上記のようにして得られた熱硬化性樹脂組成物を用いて、部品3を基板4に接着することによって、図1に示すような回路基板を得ることができる。すなわち、例えば、部品3として表面実装用のチップ部品を用いると共に、基板4としてFR−4等のプリント配線板を用いる場合において、プリント配線板に設けたパッド5とチップ部品の端子6との間に上記熱硬化性樹脂組成物を介在させてリフローはんだ付けを行うことによって、チップ部品をプリント配線板に実装することができる。より具体的には、図1(a)に示す回路基板は、熱硬化性樹脂組成物を各パッド5に個別に塗布して部品3を実装したものである。図1(b)に示すように、熱硬化性樹脂組成物を塗布して部品3を実装した回路基板を例えば150℃で加熱すると、最初に熱硬化性樹脂組成物中の金属粉末が、金属同士で溶融して一体化すると共に、パッド5及び端子6とも溶融接合する。その後、熱硬化性樹脂バインダー2が硬化する。そのような工程で、硬化した熱硬化性樹脂組成物内部に均一に分布した状態の溶融した金属が形成された熱硬化性樹脂バインダー2と溶融金属の複合体10が完成する。
一方、図2に従来の回路基板を示す。すなわち、図2(a)に示す回路基板は、熱硬化性樹脂バインダーを用いずにSn42/Bi58合金(融点139℃)等の金属粉末1を用いて、部品3を基板4に接着したものである。また、図2(b)に示す回路基板は、上記構造式(1)と(2)で示されるフラックス成分をいずれも用いずにSn42/Bi58合金(融点139℃)等の金属粉末1及び熱硬化性樹脂バインダー2を用いて、部品3を基板4に接着したものである。
図2(a)に示す回路基板においては、熱硬化性樹脂バインダー2が用いられていないので、金属粉末1によるはんだ接続部だけで部品3を基板4に固定することとなり、部品3が基板4から欠落したり、温度サイクルや衝撃によりはんだ接続部7にクラックが発生しやすい。また、はんだ接続部7の金属粉末1が再溶融する場合には、基板4に対して部品3の位置がずれるおそれもある。これに対して、図1に示す回路基板においては、金属粉末1によるはんだ接続部7の周囲に熱硬化性樹脂バインダー2による強固な樹脂層8が形成されているので、部品3が基板4から欠落することがない上に、温度サイクルや衝撃によりはんだ接続部7にクラックが発生することもない。また、はんだ接続部7の金属粉末1が再溶融しても、その周囲の樹脂層8は再溶融しないので、基板4に対して部品3の位置がずれることもない。
図2(b)に示す回路基板においては、熱硬化性樹脂バインダー2は用いられているものの、効果的なフラックス成分が用いられていないので、金属粉末1を構成する各金属粉末表面の酸化被膜を十分に除去することができず、金属粉末1の溶融一体化が阻害され、部品3と基板4との間の抵抗値が増大してしまうものである。これに対して、図1に示す回路基板においては、上記構造式(1)と(2)で示されるフラックス成分の少なくとも一方が用いられているので、金属粉末1を構成する各金属粉末表面の酸化被膜を十分に除去することができ、金属粉末1の溶融一体化が促進され、部品3と基板4との間の抵抗値を著しく低下させることができるものである。
そして、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物にあっては、上記[1]又は[2]の金属粉末が用いられているので、高温に耐えられない部品を基板に実装するにあたって、150℃以下の低温でも金属溶融接合が可能で、かつ、溶融した金属と熱硬化性樹脂の両方で部品を接続するため、高い接着強度を得ることができるものである。また、150℃以下の温度で金属が溶融した後は、通常のはんだのような再溶融や液状化に起因するフラッシュ・ショートを起こり難くすることができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
金属粉末として、旭化成エレクトロニクス(株)製「Y−32」を用いた。この金属粉末は、Agを10質量%、Biを20質量%、Cuを15質量%、Inを20質量%、Snを35質量%含有する第1合金粒子と、Agを32質量%、Biを5質量%、Cuを10質量%、Inを5質量%、Snを48質量%含有する第2合金粒子と、Agを10質量%、Biを5質量%、Cuを65質量%、Inを5質量%、Snを15質量%含有する第3合金粒子とを含み、第1、第2及び第3合金粒子の混合比が、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子52質量部、第3合金粒子53質量部であり、150℃以下の温度で金属間化合物を形成する特性を有する。またこの金属粉末の平均粒径は7μm、最低溶融温度は65℃であり、他に80℃、196℃、361℃に溶融に伴う吸熱ピークが見られる。
また、フラックス成分として、レブリン酸を用いた。
また、熱硬化性樹脂バインダーとして、液状エポキシ樹脂である東都化成(株)製「YD128」及び硬化剤である味の素ファインテクノ(株)製「アミキュアPN−23」を用いた。
そして、前記金属粉末(85質量部)、フラックス成分(3質量部)、液状エポキシ樹脂(10質量部)、硬化剤(2質量部)をディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を製造した。
次に、FR−4基板上に通常の方法でAuメッキにて2個の独立した電極パッドを形成した。この電極パッドは、1608型チップ抵抗の電極部と同じサイズとなるように形成した。次にメタルマスクを用いて、FR−4基板の電極パッドに熱硬化性樹脂組成物をスクリーン印刷で供給した。電極パッドに供給された熱硬化性樹脂組成物の厚みは約70μmであった。そして、部品として0Ωの1608型チップ抵抗(錫電極)を用い、このチップ抵抗をFR−4基板の電極パッドに実装して回路基板を形成した後、この回路基板を150℃のオーブンに入れて60分間加熱処理した。
その後、オーブンから回路基板を取り出し、4端子法にてチップ抵抗の抵抗値(チップ部品抵抗値)を測定した。
また、ボンドテスターを用いて、FR−4基板とチップ抵抗との間の剪断シェア強度(チップ部品シェア強度)を測定した。
また、B型回転粘度計(BLOOKFIELD社製)にて、熱硬化性樹脂組成物の製造直後の粘度(η0)及び室温20℃で20時間放置した後の粘度(η20)を測定し、粘度上昇比=(η20/η0)を算出した。
また、上記と同様の方法で、10Ωの1608型チップ抵抗を実装して形成された回路基板をトランスファーモールド金型に設置し、半導体封止用のエポキシ樹脂系トランスファーモールド封止材(松下電工(株)製「CV8710」)にて、オーバーモールドを行って、オーバーモールド回路部品を形成した。さらにアフターベークして、このオーバーモールド回路部品のトランスファーモールド封止材を完全硬化させた。そしてこの直後(初期)、10Ωのチップ抵抗の抵抗値を測定すると共に、軟X線透過装置にて熱硬化性樹脂組成物部分の金属の溶け出しの有無(モールドパッケージでのフラッシュ有無)を観察して確認した。その後、このオーバーモールド回路部品をピーク温度260℃のリフロー炉に20回通した。そしてこの直後(リフロー20回後)、上記と同様に10Ωのチップ抵抗の抵抗値を測定すると共に、軟X線透過装置にて熱硬化性樹脂組成物部分の金属の溶け出しの有無を観察して確認した。また、モールドパッケージでの短絡の有無については、リフロー20回後に金属の溶け出し(フラッシュ)でチップ抵抗の両電極間がつながって、10Ωのチップ抵抗の抵抗値が5Ω以下に下がった場合を短絡有り、それ以外の場合を短絡無しと判定した。
(実施例2〜14)
フラックス成分として、下記[表1][表2]に示すものを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例15)
熱硬化性樹脂バインダーとして、液状エポキシ樹脂及び硬化剤の代わりに、シアン酸エステル樹脂であるLonza製「L−10」(10質量部)及びFeアセチルアセトナート(0.1質量部)を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例16、17)
フラックス成分として、下記[表2]に示すように、2種類のものを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例18)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(13)で示される化合物であるシプロ化成(株)製「SEENOX 412S」)(S−1)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例15と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例19)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(14)で示される化合物であるシプロ化成(株)製「SEENOX DS」)(S−2)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例2と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例20)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(15)で示される化合物であるシプロ化成(株)製「SEENOX DL」)(S−3)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例3と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例21)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(16)で示される化合物である三光(株)製「HCA」)(S−4)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例11と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例22)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(17)で示される化合物である(株)ADEKA製「アデカスタブ2112」)(S−5)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例12と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例23)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリメチル)(H−1)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例24)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリエチル)(H−2)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例2と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例25)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリブチル)(H−3)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例3と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例26)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリフェニル)(H−4)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例4と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例27)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(ジエタノールアミン)(P−1)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例28)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(トリエタノールアミン)(P−2)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例2と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例29)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(N,N−ジエチルエタノールアミン)(P−3)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例3と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例30)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(N−ブチルジエタノールアミン)(P−4)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例4と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(比較例1)
フラックス成分として、アビエチン酸(3質量部)を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(比較例2)
フラックス成分として、セバシン酸(3質量部)を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例31)
フラックス成分として、レブリン酸を0.2質量部用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例32)
フラックス成分として、レブリン酸を7質量部用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例33)
金属粉末として、「Y−32」を30質量部用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例34)
金属粉末として、「Y−32」を300質量部用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(比較例3)
金属粉末として、銀粒子(85重量部)を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(比較例4)
金属粉末として、Sn−3Ag−0.5Cu(Sn96.5質量%、Ag3質量%、Cu0.5質量%)のはんだ粉末を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を製造した。
次に、FR−4基板上に通常の方法でAuメッキにて2個の独立した電極パッドを形成した。この電極パッドは、1608型チップ抵抗の電極部と同じサイズとなるように形成した。次にメタルマスクを用いて、FR−4基板の電極パッドに熱硬化性樹脂組成物をスクリーン印刷で供給した。電極パッドに供給された熱硬化性樹脂組成物の厚みは約70μmであった。そして、部品として0Ωの1608型チップ抵抗(錫電極)を用い、このチップ抵抗をFR−4基板の電極パッドに実装して回路基板を形成した後、この回路基板をピーク温度260℃のリフロー炉に6分間通し、さらに150℃で1時間アフターベークした。
その後、4端子法にてチップ抵抗の抵抗値(チップ部品抵抗値)を測定した。
また、ボンドテスターを用いて、FR−4基板とチップ抵抗との間の剪断シェア強度(チップ部品シェア強度)を測定した。
また、B型回転粘度計(BLOOKFIELD社製)にて、熱硬化性樹脂組成物の製造直後の粘度(η0)及び室温20℃で20時間放置した後の粘度(η20)を測定し、粘度上昇比=(η20/η0)を算出した。
また、上記と同様の方法で、10Ωの1608型チップ抵抗を実装して形成された回路基板をトランスファーモールド金型に設置し、半導体封止用のエポキシ樹脂系トランスファーモールド封止材(松下電工(株)製「CV8710」)にて、オーバーモールドを行って、オーバーモールド回路部品を形成した。さらにアフターベークして、このオーバーモールド回路部品のトランスファーモールド封止材を完全硬化させた。そしてこの直後(初期)、10Ωのチップ抵抗の抵抗値を測定すると共に、軟X線透過装置にて熱硬化性樹脂組成物部分の金属の溶け出しの有無(モールドパッケージでのフラッシュ有無)を観察して確認した。その後、このオーバーモールド回路部品をピーク温度260℃のリフロー炉に20回通した。そしてこの直後(リフロー20回後)、上記と同様に10Ωのチップ抵抗の抵抗値を測定すると共に、軟X線透過装置にて熱硬化性樹脂組成物部分の金属の溶け出しの有無を観察して確認した。また、モールドパッケージでの短絡の有無については、リフロー20回後に金属の溶け出し(フラッシュ)でチップ抵抗の両電極間がつながって、10Ωのチップ抵抗の抵抗値が5Ω以下に下がった場合を短絡有り、それ以外の場合を短絡無しと判定した。
(比較例5)
金属粉末として、Sn−58Bi(Sn42質量%、Bi58質量%)のはんだ粉末を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を製造した。
次に、FR−4基板上に通常の方法でAuメッキにて2個の独立した電極パッドを形成した。この電極パッドは、1608型チップ抵抗の電極部と同じサイズとなるように形成した。次にメタルマスクを用いて、FR−4基板の電極パッドに熱硬化性樹脂組成物をスクリーン印刷で供給した。電極パッドに供給された熱硬化性樹脂組成物の厚みは約70μmであった。そして、部品として0Ωの1608型チップ抵抗(錫電極)を用い、このチップ抵抗をFR−4基板の電極パッドに実装して回路基板を形成した後、この回路基板をピーク温度160℃のリフロー炉に6分間通し、さらに150℃で1時間アフターベークした。
その後、4端子法にてチップ抵抗の抵抗値(チップ部品抵抗値)を測定した。
また、ボンドテスターを用いて、FR−4基板とチップ抵抗との間の剪断シェア強度(チップ部品シェア強度)を測定した。
また、B型回転粘度計(BLOOKFIELD社製)にて、熱硬化性樹脂組成物の製造直後の粘度(η0)及び室温20℃で20時間放置した後の粘度(η20)を測定し、粘度上昇比=(η20/η0)を算出した。
また、上記と同様の方法で、10Ωの1608型チップ抵抗を実装して形成された回路基板をトランスファーモールド金型に設置し、半導体封止用のエポキシ樹脂系トランスファーモールド封止材(松下電工(株)製「CV8710」)にて、オーバーモールドを行って、オーバーモールド回路部品を形成した。さらにアフターベークして、このオーバーモールド回路部品のトランスファーモールド封止材を完全硬化させた。そしてこの直後(初期)、10Ωのチップ抵抗の抵抗値を測定すると共に、軟X線透過装置にて熱硬化性樹脂組成物部分の金属の溶け出しの有無(モールドパッケージでのフラッシュ有無)を観察して確認した。その後、このオーバーモールド回路部品をピーク温度260℃のリフロー炉に20回通した。そしてこの直後(リフロー20回後)、上記と同様に10Ωのチップ抵抗の抵抗値を測定すると共に、軟X線透過装置にて熱硬化性樹脂組成物部分の金属の溶け出しの有無を観察して確認した。また、モールドパッケージでの短絡の有無については、リフロー20回後に金属の溶け出し(フラッシュ)でチップ抵抗の両電極間がつながって、10Ωのチップ抵抗の抵抗値が5Ω以下に下がった場合を短絡有り、それ以外の場合を短絡無しと判定した。
(実施例35)
金属粉末として、旭化成エレクトロニクス(株)製「Y−33」を用いた。この金属粉末は、Agを10質量%、Biを20質量%、Cuを15質量%、Inを20質量%、Snを35質量%含有する第1合金粒子と、Agを32質量%、Biを5質量%、Cuを10質量%、Inを5質量%、Snを48質量%含有する第2合金粒子とを含み、第1及び第2合金粒子の混合比が、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子103質量部であり、150℃以下の温度で金属間化合物を形成する特性を有する。またこの金属粉末の平均粒径は8μm、最低溶融温度は65℃であり、他に195℃に溶融に伴う吸熱ピークが見られる。
そして金属粉末として、上記のものを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例36〜48)
フラックス成分として、下記[表5][表6]に示すものを用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例49)
熱硬化性樹脂バインダーとして、液状エポキシ樹脂及び硬化剤の代わりに、シアン酸エステル樹脂であるLonza製「L−10」(10質量部)及びFeアセチルアセトナート(0.1質量部)を用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例50、51)
フラックス成分として、下記[表6]に示すように、2種類のものを用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例52)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(13)で示される化合物であるシプロ化成(株)製「SEENOX 412S」)(S−1)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例45と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例53)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(14)で示される化合物であるシプロ化成(株)製「SEENOX DS」)(S−2)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例32と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例54)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(15)で示される化合物であるシプロ化成(株)製「SEENOX DL」)(S−3)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例33と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例55)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(16)で示される化合物である三光(株)製「HCA」)(S−4)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例41と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例56)
機能性付与剤として、酸化防止剤(上記構造式(17)で示される化合物である(株)ADEKA製「アデカスタブ2112」)(S−5)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例42と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例57)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリメチル)(H−1)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例58)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリエチル)(H−2)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例32と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例59)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリブチル)(H−3)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例33と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例60)
機能性付与剤として、保存安定化剤(リン酸トリフェニル)(H−4)を3質量部さらに配合するようにした以外は、実施例34と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例61)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(ジエタノールアミン)(P−1)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例62)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(トリエタノールアミン)(P−2)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例32と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例63)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(N,N−ジエチルエタノールアミン)(P−3)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例33と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例64)
機能性付与剤として、アルコール性OH基を有するアミン化合物(N−ブチルジエタノールアミン)(P−4)を1質量部さらに配合するようにした以外は、実施例34と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(比較例6)
フラックス成分として、アビエチン酸(3質量部)を用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(比較例7)
フラックス成分として、セバシン酸(3質量部)を用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例65)
フラックス成分として、レブリン酸を0.2質量部用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例66)
フラックス成分として、レブリン酸を7質量部用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例67)
金属粉末として、「Y−33」を30質量部用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
(実施例68)
金属粉末として、「Y−33」を300質量部用いるようにした以外は、実施例31と同様にして熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を製造し、その性能を評価した。
以上の結果を下記[表1]〜[表8]に示す。
Figure 2010077266
Figure 2010077266
Figure 2010077266
Figure 2010077266
Figure 2010077266
Figure 2010077266
Figure 2010077266
Figure 2010077266
本発明に係る回路基板の一例を示すものであり、(a)(b)は断面図である。 従来の回路基板の一例を示すものであり、(a)(b)は断面図である。
符号の説明
1 金属粉末
2 熱硬化性樹脂バインダー
3 部品
4 基板

Claims (21)

  1. 熱硬化性樹脂バインダー、金属粉末、フラックス成分を含有する熱硬化性樹脂組成物において、金属粉末として、Agを5〜15質量%、Biを15〜25質量%、Cuを10〜20質量%、Inを15〜25質量%、Snを15〜55質量%含有する第1合金粒子と、Agを25〜40質量%、Biを2〜8質量%、Cuを5〜15質量%、Inを2〜8質量%、Snを29〜66質量%含有する第2合金粒子とを含み、第1及び第2合金粒子の混合比が、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子90〜110質量部であり、150℃以下の温度で第1及び第2合金粒子の一部又は全部が溶解して金属間化合物を形成する特性を有するものが用いられていると共に、フラックス成分として、下記構造式(1)と(2)で示される化合物の少なくとも一方が用いられていることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2010077266
  2. 金属粉末として、第1合金粒子と、第2合金粒子と、Agを5〜15質量%、Biを2〜8質量%、Cuを49〜81質量%、Inを2〜8質量%、Snを10〜20質量%含有する第3合金粒子とを含み、第1、第2及び第3合金粒子の混合比が、第1合金粒子100質量部に対し、第2合金粒子50〜60質量部、第3合金粒子50〜60質量部であり、150℃以下の温度で第1、第2及び第3合金粒子の一部又は全部が溶解して金属間化合物を形成する特性を有するものが用いられていることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 上記構造式(1)又は(2)中のXが、下記構造式(3)〜(8)で示される有機基の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2010077266
  4. 上記構造式(1)又は(2)中のYが、下記構造式(9)〜(12)で示される原子又は原子団の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2010077266
  5. 上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、レブリン酸、グルタル酸、コハク酸、リンゴ酸、5−ケトヘキサン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、4−アミノ酪酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトイソブチル酸、3−メチルチオプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、3−フェニルイソブチル酸、4−フェニル酪酸の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項4に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、ジグリコール酸、チオジグリコール酸、ジチオジグリコール酸の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 熱硬化性樹脂バインダーとして、エポキシ樹脂が用いられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 熱硬化性樹脂バインダーに対して、フラックス成分が3〜50PHR含有されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. 熱硬化性樹脂組成物全量に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が5〜30質量%であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. 酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. 酸化防止剤が、硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物を含むことを特徴とする請求項10に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  12. 硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物が、下記構造式(13)〜(17)で示されるものの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項11に記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2010077266
  13. 酸化防止剤の含有量が、金属粉末100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  14. 保存安定化剤を含有することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  15. 保存安定化剤が、有機リン酸エステルを含むことを特徴とする請求項14に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  16. 有機リン酸エステルが、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル、リン酸トリブチル、リン酸トリフェニルの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項15に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  17. 保存安定化剤の含有量が、金属粉末100質量部に対して1〜10質量部の範囲であることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  18. アルコール性OH基を有するアミン化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  19. アルコール性OH基を有するアミン化合物が、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミンの群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項18に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  20. アルコール性OH基を有するアミン化合物の含有量が、金属粉末100質量部に対して0.1〜3.0質量部の範囲であることを特徴とする請求項18又は19に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  21. 請求項1乃至20のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いて、部品が基板に接着されていることを特徴とする回路基板。
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