JP2010036398A - 孔版印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】孔版原紙に対して製版シワ及び着版シワを発生させない。
【解決手段】孔版原紙ロール22から送り出された孔版原紙21をプラテンローラ27とサーマルヘッド28との間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッド28により孔版原紙21上に製版画像を感熱穿孔して製版した後に、製版した1版分の孔版原紙21を回転自在な円筒状の版胴42に着版させて、この孔版原紙21を通過したインクにより印刷用紙51上にインク画像を印刷する孔版印刷装置1において、孔版原紙ロール22の回転に対して回転負荷抵抗を付与して孔版原紙21にバックテンションをかけるロータリーオイルダンパー37と、孔版原紙21の製版時にロータリーオイルダンパー37を孔版原紙ロール22側に連結する一方、孔版原紙21の着版時にロータリーオイルダンパー37を孔版原紙ロール22側から切り離す電磁クラッチ35とを備えた孔版印刷装置1である。
【選択図】図1

Description

本発明は、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版時、及び、製版した1版分の孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させる着版時に、孔版原紙に製版シワ及び着版シワが共に発生しないように構成した孔版印刷装置に関するものである。
一般的に、孔版印刷装置は、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔(加熱穿孔)して製版した後に、製版した1版分の孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、版胴内に供給されたインクを孔版原紙を通過させて印刷用紙上にインク画像を印刷するものである。
この種の孔版印刷装置のうちで、孔版原紙の残量を算出し、その残量が少なくなるにつれてプラテンローラの回転数を早めるように制御して、孔版原紙にかかるバックテンションによるプラテンローラ上における滑り分の搬送距離を補い、孔版原紙を一定の搬送速度で搬送するように構成した孔版原紙搬送方法及び孔版原紙搬送装置がある(例えば、特許文献1参照)。
図16は従来の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙を製版する際の構成を示した構成図、
図17は従来の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙ロールの近傍を拡大して示した断面図である。
図16に示した従来の孔版原紙搬送装置100は、特許文献1(特開2004−216745号公報)に開示されているものであり、ここでは特許文献1を参照して簡略に説明する。
図16に示した如く、従来の孔版原紙搬送装置100において、帯状に形成された孔版原紙101を製版する際に、この孔版原紙101を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール102がマスターホルダー103内に回転自在に支持されている。
また、孔版原紙ロール102より下流には、第1原紙案内ローラ104と、プラテン用パルスモータ105によって図示反時計方向に回転駆動されるプラテンローラ106と、複数の発熱体107aが紙面垂直方向に一列に配列されてプラテンローラ106に対して接離自在であり且つ孔版原紙101上に製版画像を感熱穿孔するサーマルヘッド107と、第2,第3原紙案内ローラ108,109と、上下一対の原紙送りローラ110と、製版された孔版原紙101を1版分切断する上下一対のカッタ部材111と、版胴用パルスモータ112によって図示反時計方向に回転駆動され且つ円筒状の外周面113aにクランプ板114を取り付けた版胴(印刷ドラム)113とが孔版原紙101の搬送路に沿って上記順に設けられている。
また、図17に拡大して示した如く、孔版原紙101を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール102は、この一端側の円環部102a内に未使用時の孔版原紙101の全長および使用後の孔版原紙101の残量データを長さとして記憶する記憶手段120が円筒状の支持部材121を介して収納されている。
この際、記憶手段120は、EEPROMなどを用いた不揮発性メモリ122が支持部材121に取り付けた基板123上に搭載されており、この基板123の一端に接点124が設けられている。
一方、孔版原紙ロール102の一端側と対向したマスターホルダー103には、孔版原紙ロール102の円環部102a内に収納した記憶手段120の接点124と電気的に接続するコネクター125が設置されている。
そして、コネクター125の出力は残量算出手段126に入力され、この残量算出手段126で製版する度に製版済みの孔版原紙101の長さを未使用時の孔版原紙101の全長から累積的に減算することにより孔版原紙101の残量を算出し、この後、残量算出手段126により算出された残量に基づいて作動速度制御手段127でプラテン用パルスモータ105の周波数を変化させてプラテンローラ106とサーマルヘッド107との間で孔版原紙101を挟持しながらこの孔版原紙101を一定の搬送速度で搬送するように制御している。
更に、孔版原紙ロール102の一端側に対向したマスターホルダー103には、孔版原紙ロール102の回転に対して回転負荷抵抗を付与して孔版原紙101に搬送方向と逆方向のバックテンションをかけるためのシリコンダンパー130が設けられている。このシリコンダンパー130により孔版原紙ロール102から送り出された孔版原紙101にバックテンションがかけられることにより、孔版原紙101にシワがよるのを回避することができるようになっている。
ここで、上記構成による従来の孔版原紙搬送装置100の動作について説明すると、孔版原紙ロール102から送り出された孔版原紙101は、第1原紙案内ローラ104を通って回転自在なプラテンローラ106とサーマルヘッド107との間に挟持されながらサーマルヘッド107により製版画像が感熱穿孔されることで製版されている。
この際、孔版原紙101を製版する時に、プラテンローラ106とサーマルヘッド107とによって挟まれた孔版原紙101の部分に製版シワが発生しないように孔版原紙ロール102に付与したシリコンダンパー130により孔版原紙101にバックテンションがかけられている。
一方、サーマルヘッド110により感熱穿孔して製版された孔版原紙101は、第2,第3原紙案内ローラ108,109間で弛んだ状態で一時的に溜められ、且つ、製版終了後、サーマルヘッド107はプラテンローラ106から離れて上方向に移動する。
そして、製版済みの孔版原紙101は、上下一対の原紙送りローラ110によって版胴113上のクランプ板114まで搬送されて、このクランプ板114によって孔版原紙101の先端部位をクランプされ、版胴113の回転に伴って製版済みの孔版原紙101が版胴113の外周面113aに沿って巻き付けられ、1版分の孔版原紙101が上下一対のカッタ部材111によって切断されて、版胴113への着版が行われる旨が記載されている。
特開2004−216745号公報
ところで、従来の孔版原紙搬送装置100によれば、孔版原紙ロール102から送り出された孔版原紙101を、回転自在なプラテンローラ106と、サーマルヘッド107との間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッド107により孔版原紙101上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版段階では、孔版原紙ロール102の一端側と対向してマスターホルダー103に設けたシリコンダンパー130により孔版原紙101にバックテンションがかけられているので、プラテンローラ106とサーマルヘッド107とによって挟まれた孔版原紙101の部分に製版シワが発生しない。
しかしながら、製版済みの孔版原紙101がクランプ板114によりクランプされて版胴113の外周面113aに沿って着版される着版段階では、第2,第3原紙案内ローラ108,109間で一時的に溜められた製版済みの孔版原紙101の弛みが無くなったときに製版済みの孔版原紙101にバックテンションが再びかけられるので、製版済みの孔版原紙101が版胴113の外周面113aに少しでも斜めに傾いて着版されてしまうと、孔版原紙ロール102から孔版原紙101を送り出すタイミングで版胴113の外周面113aへの斜め着版を矯正する方向に製版済みの孔版原紙101を移動させる動作が行なわれ、この動作に伴って製版済みの孔版原紙101が版胴113の外周面113a上で波打つので着版シワが発生してしまい、問題となっている。
一方、上記した着版シワの発生を抑えるように孔版原紙101のバックテンションを必要な値に設定すると、プラテンローラ106とサーマルヘッド107とによる製版シワが発生してしまうので問題である。
そこで、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより孔版原紙上に画像を感熱穿孔して製版する製版時、及び、製版した1版分の孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させる着版時に、孔版原紙に製版シワ及び着版シワが共に発生しないように構成した孔版印刷装置を提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1の発明は、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版した後に、製版した1版分の前記孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、この孔版原紙を通過したインクにより印刷用紙上にインク画像を印刷する孔版印刷装置において、
前記孔版原紙ロールの回転に対して回転負荷抵抗を付与して前記孔版原紙にバックテンションをかける回転負荷抵抗付与手段と、
前記孔版原紙の製版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側に連結する一方、前記孔版原紙の着版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側から切り離す回転負荷抵抗付与切り換え手段と、
を備えたことを特徴とする孔版印刷装置である。
また、第2の発明は、上記した第1の発明の孔版印刷装置において、
前記回転負荷抵抗付与手段は、ロータリーオイルダンパーであることを特徴とする孔版印刷装置である。
また、第3の発明は、上記した第1又は第2の発明の孔版印刷装置において、
前記回転負荷抵抗付与切り換え手段は、前記孔版原紙ロールと前記回転負荷抵抗付与手段との間で切り換え可能に連結された電磁クラッチであることを特徴とする孔版印刷装置である。
また、第4の発明は、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラとサーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版した後に、製版した1版分の前記孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、この孔版原紙を通過したインクにより印刷用紙上にインク画像を印刷する孔版印刷装置において、
前記孔版原紙の製版時に前記孔版原紙ロールの回転に対して回転負荷抵抗を付与して前記孔版原紙にバックテンションをかける一方、前記孔版原紙の着版時に前記孔版原紙ロール側に前記回転負荷抵抗を付与しない回転負荷抵抗選択的付与手段を備えたことを特徴とする孔版印刷装置である。
また、第5の発明は、上記した第4の発明の孔版印刷装置において、
前記回転負荷抵抗選択的付与手段は、前記孔版原紙ロールに連結された電磁ブレーキであることを特徴とする孔版印刷装置である。
また、第6の発明は、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版した後に、製版した1版分の前記孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、この孔版原紙を通過したインクにより印刷用紙上にインク画像を印刷する孔版印刷装置において、
前記孔版原紙ロールの回転に対して回転負荷抵抗を付与して前記孔版原紙にバックテンションをかける回転負荷抵抗付与手段と、
前記孔版原紙の製版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側に連結する一方、前記孔版原紙の着版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側から切り離す回転負荷抵抗付与切り換え手段と、
前記回転負荷抵抗付与手段を支持軸を介して一方側に形成した第1アーム部に取り付け、且つ、前記回転負荷抵抗付与切り換え手段を前記支持軸を介して他方側に形成した第2アーム部に取り付けて、前記支持軸を中心にして回動するアーム部材と
前記アーム部材を前記孔版原紙ロール側(又は前記孔版原紙ロールから離間する側)に付勢する付勢手段と、
を備えたことを特徴とする孔版印刷装置である。
また、第7の発明は、上記した第6の発明の孔版印刷装置において、
前記回転負荷抵抗付与手段は、ロータリーオイルダンパーであることを特徴とする孔版印刷装置である。
また、第8の発明は、上記した第6又は第7の発明の孔版印刷装置において、
前記回転負荷抵抗付与切り換え手段は、前記アーム部材の他端側に取り付けた電磁ソレノイドであることを特徴とする孔版印刷装置である。
第1〜第3の発明の孔版印刷装置によると、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版時に、回転負荷抵抗付与切り換え手段(電磁クラッチ)をON状態にして回転負荷抵抗付与手段(ロータリーオイルダンパー)を孔版原紙ロール側に連結することで、製版中の孔版原紙にバックテンションがかけられるので製版シワが発生しない。一方、製版した1版分の孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させる着版時に、回転負荷抵抗付与切り換え手段(電磁クラッチ)をOFF状態にして回転負荷抵抗付与手段(ロータリーオイルダンパー)を孔版原紙ロール側から切り離すことで、着版中の孔版原紙にバックテンションがかからないので着版シワが発生しない。これにより、良好な製版動作と、良好な着版動作とが行なわれ、製版シワ及び着版シワのない孔版原紙を作製できるので、印刷用紙上に良好なインク画像を印刷することが可能になり、孔版印刷装置の信頼性向上に寄与できる。
また、第4,第5の発明の孔版印刷装置によると、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版時に、回転負荷抵抗選択的付与手段(電磁ブレーキ)をON状態にしてこの回転負荷抵抗選択的付与手段(電磁ブレーキ)の制動力を孔版原紙ロール側に伝達することで、製版中の孔版原紙にバックテンションがかけられるので製版シワが発生しない。一方、製版した1版分の孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させる着版時に、回転負荷抵抗選択的付与手段(電磁ブレーキ)をOFF状態にして空周りさせることで、着版中の孔版原紙にバックテンションがかからないので着版シワが発生しない。これにより、良好な製版動作と、良好な着版動作とが行なわれ、製版シワ及び着版シワのない孔版原紙を作製できるので、印刷用紙上に良好なインク画像を印刷することが可能になり、孔版印刷装置の信頼性向上に寄与できる。
また、第6〜第8の発明の孔版印刷装置によると、孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版時に、回動自在なアーム部材の第2アーム部に取り付けた回転負荷抵抗付与切り換え手段(電磁ソレノイド)をOFF状態(又はON状態)にしてアーム部材の第1アーム部に取り付けた回転負荷抵抗付与手段(ロータリーオイルダンパー)を孔版原紙ロールに当接させることで、製版中の孔版原紙にバックテンションがかけられるので製版シワが発生しない。一方、製版した1版分の孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させる着版時に、アーム部材の第2アーム部に取り付けた回転負荷抵抗付与切り換え手段(電磁ソレノイド)をON状態(又はOFF状態)にしてアーム部材の第1アーム部に取り付けた回転負荷抵抗付与手段(ロータリーオイルダンパー)を孔版原紙ロールから離間させることで、着版中の孔版原紙にバックテンションがかからないので着版シワが発生しない。これにより、良好な製版動作と、良好な着版動作とが行なわれ、製版シワ及び着版シワのない孔版原紙を作製できるので、印刷用紙上に良好なインク画像を印刷することが可能になり、孔版印刷装置の信頼性向上に寄与できる。
以下に本発明に係る孔版印刷装置の一実施例について図1〜図15を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る孔版印刷装置の構成を模式的に示した構成図、
図2は本発明に係る孔版印刷装置において、実施例の要部となる製版部を拡大して模式的に示した構成図、
図3は本発明に係る孔版印刷装置において、製版部内の孔版原紙ロールの一端側に電磁クラッチとロータリーオイルダンパーとを取り付けた状態を示した斜視図、
図4(a),(b)は図1〜図3に示したロータリーオイルダンパーを説明するための上面図,縦断面図、
図5は本発明に係る孔版印刷装置において、制御部を示したブロック図である。
図1に示した如く、本発明に係る孔版印刷装置1は、原稿読み取り部10と、製版部20と、印刷部40と、給紙部50と、排紙部60と、排版部70と、制御部80とで構成されており、且つ、これらの各部が箱状に形成した筐体2内に配置されている。
まず、上記した原稿読み取り部10は、筐体2内の図示上方部位に配置されており、画像情報などが予め記載された原稿11が透明なガラス板などを用いた原稿台12上に載置されていると共に、この原稿台12と対向してCCDなどを用いたイメージセンサ13が例えばタイミングベルト式の移動機構14によって矢印方向に往復動自在に設けられている。
そして、原稿11に記載された画像情報をイメージセンサ13で読み取って、読み取った画像情報を下記する製版部20内の孔版原紙21に対して製版画像用として供給している。
次に、上記した製版部20は、筐体2内の図示左側中間部位に配置されており、この実施例の要部の一部を構成するものである。
ここで、図2に拡大して示した如く、製版部20では、感熱フィルムの一種である孔版原紙21が不図示のベースフィルム上に多孔性支持体を貼り合わせて帯状に形成されており、この孔版原紙21を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール22が孔版原紙21の巻回径に応じて変化する角速度で回転自在にマスターホルダー23内に支持されていると共に、この孔版原紙ロール22がマスターホルダー23に対して着脱可能に支持されている。
また、孔版原紙ロール22より下流には、第1,第2ガイドシャフト24,25と、プラテン用パルスモータ26によって図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動されるプラテンローラ27と、複数の発熱体28aが紙面垂直方向に一列に配列されてプラテンローラ27に対して不図示の押圧機構を介して接離自在であり且つ孔版原紙21の多孔性支持体(図示せず)に圧接してこの多孔性支持体上に製版画像を感熱穿孔するサーマルヘッド28と、製版された孔版原紙21を後述する印刷部40内に設けた円筒状の版胴42の円周長以下に設定された1版分の長さで切断する上下一対のカッタ部材29と、プラテン用パルスモータ26を共用して回転駆動される上下一対の第1フィードローラ30,30と、製版された孔版原紙21を一時的に溜める孔版原紙溜め箱31と、製版された孔版原紙21の搬送状態を検出する孔版原紙搬送検出センサ32と、上下一対の第2フィードローラ33,33と、上下一対の第3フィードローラ34,34とが孔版原紙21の搬送路に沿いながら印刷部40側に向かって上記順に設けられている。
この際、上下一対の第1,第2,第3フィードローラ30,33,34は、各下側の駆動ローラに対して各上側の従動ローラが接離自在になっている。また、第1フィードローラ30はプラテン用パルスモータ26を共用しているものの、第2,第3フィードローラ33,34は不図示のモータにより回転駆動されている。
尚、上下一対のカッタ部材29から上下一対の第3フィードローラ34,34までの孔版原紙21の搬送路中では、図示とは異なって各部品が接近して配置されているので孔版原紙21の剛性により孔版原紙21を搬送路に沿って確実に走行させることができるが、各部品の間隔が離れている場合には必要に応じて孔版原紙21の搬送を案内する案内板(図示せず)を設置しても良い。
尚また、この実施例では、上下一対のカッタ部材29をプラテンローラ27と上下一対の第1フィードローラ30,30との間に設置したが、これに限ることなく、従来例で説明したと同様に、上下一対のカッタ部材29を印刷部40の直前に配置しても良く、また、孔版原紙21の搬送路中に設置されるフィードローラの数量は少なくとも孔版原紙溜め箱31の前後にあれば良いものである。
更に、この製版部20において、孔版原紙21を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール22は、この一端側にフランジ部22aがこの回転中心CLと同心で孔版原紙21の最大巻回径よりも大径に形成されており、このフランジ部22a側でマスターホルダー23内に、電磁クラッチ35と、孔版原紙ロール22の回転に対して回転負荷抵抗を付与することで孔版原紙21にバックテンションをかけるためのロータリーオイルダンパー37とが取り付けられている。
この際、電磁クラッチ35をON/OFF制御するスイッチSW1は、例えば後述する制御部80内とか、適宜な駆動回路(図示せず)内に配置すれば良いものである。
具体的には、図3に示した如く、孔版原紙21を巻回した孔版原紙ロール22は、このの一端側に形成した大径のフランジ部22aの外側にギア22a1がフランジ部22aの径よりも小径で回転中心CLに対して同心的に突出されており、このギア22a1に電磁クラッチ35の軸部35aの一端側に固着させた第1ギア35bが回転自在に噛合している。
また、図3及び図4(a),(b)に示した如く、ロータリーオイルダンパー37は、円筒状のケース本体37aと蓋37bとに囲まれた内部に例えばシリコンオイルを充填させた状態でローター軸37cが回転自在に収納されており、このシリコンオイルの粘性抵抗によって制動力を有する回転負荷抵抗を発生させていると共に、ローター軸37cの外部先端に固着させたギア37dが電磁クラッチ35の軸部35aの他端側に固着させた第2ギア35cに噛合している。
そして、孔版原紙ロール22とロータリーオイルダンパー37との間で電磁クラッチ35を切り換え可能に連結させて、後述するように孔版原紙21を製版する時に電磁クラッチ35をON状態で作動させてロータリーオイルダンパー37を孔版原紙ロール22側に連結する一方、後述するように製版された孔版原紙21を印刷部40内の版胴42に着版する時に電磁クラッチ35をOFF状態にしてロータリーオイルダンパー37を孔版原紙ロール22側から切り離している。
再び図1に戻り、上記した印刷部40は、筐体2内の略中央部位に配置されており、この実施例の要部の一部を構成するものである。
この印刷部40では、版胴用パルスモータ41によって軸部42bを中心にして図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動され且つ円筒状の外周面42aにクランプ板43を取り付けた版胴(印刷ドラム)42が前記した製版部20よりも下流に設けられており、製版部20で製版された孔版原紙21をクランプ板43でクランプして1版分を版胴42の外周面42aに沿って巻き付けることで、製版済みの孔版原紙21が着版可能になっている。
この際、版胴42の基準位置を検出する基準位置検出センサ(図示せず)と、版胴用パルスモータ41の回転を検出するロータリエンコーダ(図示せず)とを有しており、基準位置検出センサの検出出力を基にしてロータリエンコーダの出力パルスを検出することによって版胴42の回転位置を検出することができるようになっている。
また、版胴42内でこの版胴42の軸部42bの下方には、ドクターローラ44とインクローラ45とが互に添接しながら回転自在に設けられていると共に、ドクターローラ44とインクローラ45と間に軸部42bから供給されたインクによって楔状のインク溜まり46が形成されており、インク溜まり46のインクはドクターローラ44とインクローラ45との隙間を通過してインクローラ45の外周面から版胴42の外周面42a側に供給されるようになっている。
また、版胴42の外側下方位置でインクローラ45と対向してプレスローラ47が不図示の電磁ソレノイドなどを用いて接離自在に設けられており、このプレスローラ47は版胴42の外周面42aに着版された孔版原紙21に下記する給紙部50から送られた印刷用紙51を重ね合わせて所定の圧力で押圧することで、版胴42の外周面42aに着版された孔版原紙21を通過したインクにより印刷用紙51上にインク画像を印刷できるようになっている。
次に、上記した給紙部50は、筐体2内の図示右側下方部位に印刷用紙51を積載した給紙台52が配置されており、且つ、最上層の印刷用紙51をピックアップローラ53により一枚づつピックアップして上下一対の搬送ローラ54,54により版胴42とプレスローラ47との間に所定のタイミングで送り出している。
次に、上記した排紙部60は、印刷部40で印刷処理された印刷用紙51を分離する印刷用紙分離爪61が版胴42の外周面42aに接近して図示左方の排紙側に設けられており、且つ、印刷用紙分離爪61によって版胴42の外周面42aから離間した印刷用紙51を搬送するための印刷用紙搬送通路62が印刷用紙分離爪61の下方に設けられている。更に、排紙された印刷用紙51を積載するための排紙台63が筐体2内の図示左側下方部位に設けられている。
次に、上記した排版部70は、筐体2内の図示右側で版胴42の外周面42aに接近して孔版原紙分離爪71が図示右方の給紙側に設けられており、且つ、孔版原紙分離爪71によって版胴42の外周面42aから離間した使用済みの孔版原紙21を上下一対の搬送ローラ72,72を介して排版箱73内に収納している。
次に、上記した制御部80は、筐体2内の適宜な場所に設置されており、この制御部80は孔版印刷装置1の全体制御を行なっている。
具体的に説明すると、図5に示した如く、制御部80は、この内部に全体制御を行なうCPU81と、孔版印刷装置1の動作プログラムを予め記憶したROM(Read Only Memory)82と、各種の更新データを記憶するRAM(Random Access Memory)83とを有している。
この際、制御部80内のCPU81は、不図示の操作パネルからの各種信号、孔版印刷装置1内に設けた各種のセンサからの検知信号、ROM82から呼び出された動作プログラムなどに基づいて孔版印刷装置1内の全体動作を制御しているが、ここでは要部となる製版部20と印刷部40の各制御についてのみ説明する。
上記したCPU81は、製版部20に対して、電磁クラッチ35のスイッチSW1をON/OFF制御し、且つ、プラテン用パルスモータ26を回転制御してプラテンローラ27を所定の一定速度で回転駆動させると共に、サーマルヘッド28を駆動制御し、更に、製版された孔版原紙21の搬送状態を孔版原紙搬送検出センサ32で検出している。
また、CPU81は、印刷部40に対して、クランプ板43を開閉制御し、且つ、版胴用パルスモータ41を回転制御して版胴42を所定の一定速度で回転駆動させ、且つ、プレスローラ47を押圧制御すると共に、製版済みの孔版原紙21にインクを供給している。
ここで、上記構成による本発明に係る孔版印刷装置1の動作について図6〜図13を用いて説明する。
図6は本発明に係る孔版印刷装置の第1動作段階を模式的に示した図、
図7は本発明に係る孔版印刷装置の第2動作段階を模式的に示した図、
図8は本発明に係る孔版印刷装置の第3動作段階を模式的に示した図、
図9は本発明に係る孔版印刷装置の第4動作段階を模式的に示した図、
図10は本発明に係る孔版印刷装置の第5動作段階を模式的に示した図、
図11は本発明に係る孔版印刷装置の第6動作段階を模式的に示した図、
図12は本発明に係る孔版印刷装置の第7動作段階を模式的に示した図、
図13は本発明に係る孔版印刷装置の第8動作段階を模式的に示した図である。
尚、図6〜図13に示した動作図において、先に図2に示した各構成部材と同一の部材に対して同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、図6に示した第1動作段階では、製版部20のマスターホルダー23内に孔版原紙21を巻回した孔版原紙ロール22がセットされた初期状態である。
この初期状態では、製版部20内のプラテン用パルスモータ26が停止しており、且つ、サーマルヘッド28がプラテンローラ27から離間しているので、孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21が搬送できない状態である。
これに伴って、孔版原紙ロール22の一端側のフランジ部22a側に設けた電磁クラッチ35がスイッチSW1によりOFF状態に切り換えられているために、ロータリーオイルダンパー37は孔版原紙ロール22側に対して切り離されている。
勿論、この初期状態では、印刷部40内の版胴用パルスモータ41も停止しているが、版胴42は外周面42aに取り付けたクランプ板43が上方の最高位の位置で開いた状態で待機して基準位置に至っている。
次に、図7に示した第2動作段階では、製版部20内で孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21に対して製版を開始した状態であり、孔版原紙ロール22の一端側のフランジ部22a側に設けた電磁クラッチ35がスイッチSW1によりON状態に切り換えられて、ロータリーオイルダンパー37が孔版原紙ロール22側に連結されている。
また、孔版原紙ロール22から孔版原紙21を手動により第1,第2ガイドシャフト24,25を通してプラテンローラ27まで引き出した後に、サーマルヘッド28をプラテンローラ27側に押圧し、且つ、プラテン用パルスモータ26を始動させて回転プラテンローラ27を図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動させると、孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21はプラテンローラ27とサーマルヘッド28との間に挟持されながら搬送されるので、孔版原紙ロール22から送り出される孔版原紙21はロータリーオイルダンパー37によりバックテンションをかけられてプラテン用パルスモータ26を共用して回転駆動される第1フィードローラ30,30側に搬送される。
そして、孔版原紙ロール22から順次送り出される孔版原紙21は、プラテンローラ27とサーマルヘッド28との間に挟持されながらサーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより製版画像を感熱穿孔されるが、このときに製版中の孔版原紙21はロータリーオイルダンパー37によりバックテンションをかけられているので製版シワが発生しない。
次に、図8に示した第3動作段階では、プラテンローラ27とサーマルヘッド28とにより孔版原紙21が更に印刷部40側に搬送されて、孔版原紙搬送検出センサ32により製版された孔版原紙21の先端を検出してこの検出したタイミングを制御部80(図1,図5)に知らせると共に、製版された孔版原紙21が孔版原紙溜め箱31を跨いで直進され、不図示のモータによって回転駆動される上下一対の第2フィードローラ33,33及び側上下一対の第3フィードローラ34,34側に搬送される。
この第3動作段階でも、サーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより孔版原紙21上に製版画像が引き続いて感熱穿孔される際に、製版中の孔版原紙21にバックテンションがかけられているので製版シワが発生しない。
次に、図9に示した第4動作段階では、孔版原紙21上への製版画像の感熱穿孔が続行されているが、孔版原紙搬送検出センサ32により製版された孔版原紙21の先端を検出して所定のタイミングを経過した後に上下一対の第2フィードローラ33,33及び側上下一対の第3フィードローラ34,34の回転を停止することで、製版された孔版原紙21が孔版原紙溜め箱31内に弛んだ状態で一時的に溜められる。
この第4動作段階でも、サーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより孔版原紙21上に製版画像が引き続いて感熱穿孔される際に、製版中の孔版原紙21にバックテンションがかけられているので製版シワが発生しない。
次に、図10に示した第5動作段階では、製版された孔版原紙21の先端を印刷部40内の版胴42の外周面42aに取り付けたクランプ板43にクランプするために不図示のモータを介して上下一対の第2フィードローラ33,33及び側上下一対の第3フィードローラ34,34を再び回転させる。
この第5動作段階でも、サーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより孔版原紙21上に製版画像が引き続いて感熱穿孔される際に、孔版原紙21にバックテンションがかけられているので製版シワが発生しない。
次に、図11に示した第6動作段階では、製版済みの孔版原紙21の先端が版胴42の外周面42aに取り付けたクランプ板43にクランプされたタイミングを例えば孔版原紙搬送検出センサ32に基づくタイミング情報から取得した後に、このタイミングで版胴用パルスモータ41を始動させて版胴42を軸部42bを中心にして図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動させると、孔版原紙溜め箱31内に一時的に溜められた孔版原紙21が版胴42の外周面42aに沿って巻き付けられて着版される。
そして、版胴42の円周長以下に設定された1版分の長さに亘って孔版原紙21の製版が終了した後に、サーマルヘッド28がプラテンローラ27から離間している。
この際、孔版原紙ロール22側に設けたロータリーオイルダンパー37によって孔版原紙21にバックテンションが引き続いてかかっていると、孔版原紙溜め箱31内に溜められた製版済みの孔版原紙21の量が減少して孔版原紙21が緊張したときに再びバックテンションがかるので、これにより従来例で説明したような着版シワが発生してしまう。
そこで、この実施例では、製版された孔版原紙21の版胴42への着版動作時に、孔版原紙ロール22の一端側のフランジ部22a側に設けた電磁クラッチ35をスイッチSW1によりOFF状態に切り換えており、これに伴って、ロータリーオイルダンパー37が孔版原紙ロール22側から切り離されるために、製版された孔版原紙21にバックテンションがかからなくなり、着版シワの発生を押さえることができるので、製版済みの孔版原紙21を版胴42の外周面42aに沿って精度良く着版することが可能になる。
この際、電磁クラッチ35をOFF状態にするタイミングは、製版済みの孔版原紙21が着版時に搬送路中で緊張する直前に行えば良いものであるが、着版開始時に電磁クラッチ35をOFF状態しても何等の支障が生じないので、この実施例では着版開始時から着版終了時までの間をバックテンションなしの状態にしている。
次に、図12に示した第7動作段階で、版胴42が更に図示時計方向に回転すると、上下一対のカッタ部材29の位置で製版済みの孔版原紙21が1版分の長さの終端に対応するので、上下一対のカッタ部材29で製版済みの孔版原紙21を切断する。そして、この第7動作段階でも電磁クラッチ35をOFF状態にしている。
次に、図13に示した第8動作段階で、更に版胴42が1版分の製版済みの孔版原紙21を版胴42の外周面42aに沿って巻き付けると、着版動作が終了する。そして、この第8動作段階でも電磁クラッチ35をOFF状態にしており、この後、印刷用紙51(図1)への印刷動作が行なわれている。
上記のように構成した実施形態によれば、孔版原紙ロール22から送り出された孔版原紙21を、回転自在なプラテンローラ27と、サーマルヘッド28との間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッド28により孔版原紙21上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版時に、電磁クラッチ35をON状態にしてロータリーオイルダンパー37を孔版原紙ロール22側に連結することで、ロータリーオイルダンパー37により製版中の孔版原紙21にバックテンションがかけられるので製版シワが発生しない。
一方、製版した1版分の孔版原紙21を回転自在な円筒状の孔胴42に着版させる着版時に、電磁クラッチ35をOFF状態にしてロータリーオイルダンパー37を孔版原紙ロール22側から切り離すことで、着版中の孔版原紙21にバックテンションがかからないので着版シワが発生しない。
これにより、良好な製版動作と、良好な着版動作とが行なわれ、製版シワ及び着版シワのない孔版原紙21を作製できるので、印刷用紙51上に良好なインク画像を印刷することが可能になり、この実施例の孔版印刷装置1の信頼性向上に寄与できる。
次に、本発明に係る孔版印刷装置1において、製版部20内を一部変形させた変形例1及び変形例2について図14及び図15を用いて簡略に説明する。
図14は本発明に係る孔版印刷装置において、製版部内を一部変形させた変形例1を説明するための斜視図、
図15は本発明に係る孔版印刷装置において、製版部内を一部変形させた変形例2を説明するための斜視図である。
まず、図14に示した如く、製版部20内を一部変形させた変形例1において、孔版原紙21を巻回した孔版原紙ロール22は、この一端側に形成した大径のフランジ部22aの外側にギア22a1がフランジ部22aの径よりも小径で回転中心CLに対して同心的に突出されている。
また、孔版原紙ロール22のフランジ部22a側でマスターホルダー23内に、孔版原紙ロール22の回転に対して回転負荷抵抗を付与することで孔版原紙21にバックテンションをかけるための電磁ブレーキ90が取り付けられており、且つ、この電磁ブレーキ90をON/OFF制御するスイッチSW2は例えば制御部80(図1,図5)内とか、適宜な駆動回路(図示せず)内に配置されている。
そして、孔版原紙ロール22の一端側に形成したギア22a1に電磁ブレーキ90の軸部90aの一端側に固着させたギア90bが回転自在に噛合している点が先に説明した実施例に対して異なっている。
上記した電磁ブレーキ90は、電圧を印加することで電圧に応じた制動力が得られ、一方、電圧を印加しないときに空回りするものであり、スイッチSW2を切り換えることで電磁的に制動力をON/OFF制御可能になっている。
上記のように構成した変形例1によれば、孔版原紙ロール22から送り出された孔版原紙21を、回転自在なプラテンローラ27と、サーマルヘッド28との間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッド28により孔版原紙21上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版時に、スイッチSW2により電磁ブレーキ90をON状態にしてこの電磁ブレーキ90の制動力を孔版原紙ロール22側に伝達することで、電磁ブレーキ90により製版中の孔版原紙21にバックテンションがかけられるので製版シワが発生しない。
一方、製版した1版分の孔版原紙21を回転自在な円筒状の版胴42に着版させる着版時に、スイッチSW2により電磁ブレーキ90をOFF状態にして空周りさせることで、着版中の孔版原紙21にバックテンションがかからないので着版シワが発生しない。
これにより、良好な製版動作と、良好な着版動作とが行なわれ、製版シワ及び着版シワのない孔版原紙21を作製できるので、印刷用紙51上に良好なインク画像を印刷することが可能になり、この変形例1の孔版印刷装置(1)の信頼性向上に寄与できる。
次に、図15に示した如く、製版部20内を一部変形させた変形例2において、孔版原紙21を巻回した孔版原紙ロール22は、この一端側に形成した大径のフランジ部22aの外側に円環部22a2がフランジ部22aの径よりも小径で回転中心CLに対して同心的に突出されている。
また、孔版原紙ロール22のフランジ部22a側でマスターホルダー23内に、孔版原紙ロール22の回転に対して回転負荷抵抗を付与することで孔版原紙21にバックテンションをかけるためのロータリーオイルダンパー91と、支持軸92を中心にして回動するアーム部材93と、連結棒94を介してアーム部材93に連結される電磁ソレノイド95と、復帰バネ96とが取り付けられており、且つ、この電磁ソレノイド95をON/OFF制御するスイッチSW3は例えば制御部80(図1,図5)内とか、適宜な駆動回路(図示せず)内に配置されている。
ここで、上記したロータリーオイルダンパー91は、ケース本体91a内に例えばシリコンオイルが充填されてこの内部にローター軸(図示せず)が回転自在に収納されており、且つ、ローター軸の外部先端にゴムなどの摩擦部材を円板に巻き付けた摩擦円板91bが固着されている。
また、支持軸92を介して一方側に突出形成したアーム部材93の第1アーム部93aにロータリーオイルダンパー91が取り付けられ、且つ、支持軸92を介して他方側に突出形成したアーム部材93の第2アーム部93bに連結棒94を介して電磁ソレノイド95が取り付けられていると共に復帰バネ96が取り付けられている。
上記のように構成した変形例2によれば、孔版原紙ロール22から送り出された孔版原紙21を、回転自在なプラテンローラ27と、サーマルヘッド28との間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッド28により孔版原紙21上に製版画像を感熱穿孔して製版する製版時に、アーム部材93の第2アーム部93bに取り付けた電磁ソレノイド95をOFF状態にして復帰バネ96の付勢力でアーム部材93の第1アーム部93aに取り付けたロータリーオイルダンパー91の摩擦円板91bを孔版原紙ロール22の一端側に形成した円環部22a2に当接させることで、ロータリーオイルダンパー91により製版中の孔版原紙21にバックテンションがかけられるので製版シワが発生しない。
一方、製版した1版分の孔版原紙21を回転自在な円筒状の版胴42に着版させる着版時に、スイッチSW3により電磁ソレノイド95をON状態にして復帰バネ96の付勢力に抗してアーム部材93の第1アーム部93aに取り付けたロータリーオイルダンパー91の摩擦円板91bを孔版原紙ロール22の一端側に形成した円環部22a2から離間させることで、着版中の孔版原紙21にバックテンションがかからないので着版シワが発生しない。
これにより、良好な製版動作と、良好な着版動作とが行なわれ、製版シワ及び着版シワのない孔版原紙21を作製できるので、印刷用紙51上に良好なインク画像を印刷することが可能になり、この変形例2の孔版印刷装置(1)の信頼性向上に寄与できる。
尚、上記した変形例2では、製版時に電磁ソレノイド95をOFF状態にし、且つ、着版時に電磁ソレノイド95をON状態にしているが、これとは逆に、製版時に電磁ソレノイド95をON状態にし、且つ、着版時に電磁ソレノイド95をOFF状態にしても良く、この場合に復帰バネ96はロータリーオイルダンパー91が孔版原紙ロール22から離間する方向に付勢させれば良いものである。
本発明に係る孔版印刷装置の構成を模式的に示した構成図である。 本発明に係る孔版印刷装置において、実施例の要部となる製版部を拡大して模式的に示した構成図である。 本発明に係る孔版印刷装置において、製版部内の孔版原紙ロールの一端側に電磁クラッチとロータリーオイルダンパーとを取り付けた状態を示した斜視図である。 (a),(b)は図1〜図3に示したロータリーオイルダンパーを説明するための上面図,縦断面図である。 本発明に係る孔版印刷装置において、制御部を示したブロック図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第1動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第2動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第3動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第4動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第5動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第6動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第7動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置の第8動作段階を模式的に示した図である。 本発明に係る孔版印刷装置において、製版部内を一部変形させた変形例1を説明するための斜視図である。 本発明に係る孔版印刷装置において、製版部内を一部変形させた変形例2を説明するための斜視図である。 従来の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙を製版する際の構成を示した構成図である。 従来の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙ロールの近傍を拡大して示した断面図である。
符号の説明
1…孔版印刷装置、
10…原稿読み取り部、
11…原稿、12…原稿台、13…イメージセンサ、14…移動機構、
20…製版部、
21…孔版原紙、22…孔版原紙ロール、22a…フランジ部、22a1…ギア、
23…マスターホルダー、24,25…第1,第2ガイドシャフト、
26…プラテン用パルスモータ、27…プラテンローラ、28…サーマルヘッド、
29…カッタ部材、30…第1フィードローラ、31…孔版原紙溜め箱、
32…孔版原紙搬送検出センサ、33…第2フィードローラ、
34…第3フィードローラ、
35…電磁クラッチ、35a…軸部、35b…第1ギア、35c…第2ギア、
37…ロータリーオイルダンパー、37a…ケース本体、37b…蓋、
37c…ローター軸、37d…ギア、
40…印刷部、
41…版胴用パルスモータ、42…版胴、42a…外周面、42b…軸部、
43…クランプ板、44…ドクターローラ、45…インクローラ、
46…インク溜まり、47…プレスローラ、
50…給紙部、51…印刷用紙、52…給紙台、53…ピックアップローラ、
54…上下一対の搬送ローラ、
60…排紙部、61…印刷用紙分離爪、62…印刷用紙搬送通路、62…排紙台、
70…排版部、71…孔版原紙分離爪、72…上下一対の搬送ローラ、73…排版箱、
80…制御部、81…CPU、82…ROM、83…RAM、
90…電磁ブレーキ、90a…軸部、90b…ギア、
91…ロータリーオイルダンパー、91a…ケース本体、91b…摩擦円板、
92…支持軸、93…アーム部材、93a…第1アーム部、93b…第2アーム部、
94…連結棒、95…電磁ソレノイド、96…復帰バネ、
SW1〜SW3…スイッチ。

Claims (8)

  1. 孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版した後に、製版した1版分の前記孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、この孔版原紙を通過したインクにより印刷用紙上にインク画像を印刷する孔版印刷装置において、
    前記孔版原紙ロールの回転に対して回転負荷抵抗を付与して前記孔版原紙にバックテンションをかける回転負荷抵抗付与手段と、
    前記孔版原紙の製版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側に連結する一方、前記孔版原紙の着版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側から切り離す回転負荷抵抗付与切り換え手段と、
    を備えたことを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 前記回転負荷抵抗付与手段は、ロータリーオイルダンパーであることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
  3. 前記回転負荷抵抗付与切り換え手段は、前記孔版原紙ロールと前記回転負荷抵抗付与手段との間で切り換え可能に連結された電磁クラッチであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の孔版印刷装置。
  4. 孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版した後に、製版した1版分の前記孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、この孔版原紙を通過したインクにより印刷用紙上にインク画像を印刷する孔版印刷装置において、
    前記孔版原紙の製版時に前記孔版原紙ロールの回転に対して回転負荷抵抗を付与して前記孔版原紙にバックテンションをかける一方、前記孔版原紙の着版時に前記孔版原紙ロール側に前記回転負荷抵抗を付与しない回転負荷抵抗選択的付与手段を備えたことを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 前記回転負荷抵抗選択的付与手段は、前記孔版原紙ロールに連結された電磁ブレーキであることを特徴とする請求項4記載の孔版印刷装置。
  6. 孔版原紙ロールから送り出された孔版原紙を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔して製版した後に、製版した1版分の前記孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、この孔版原紙を通過したインクにより印刷用紙上にインク画像を印刷する孔版印刷装置において、
    前記孔版原紙ロールの回転に対して回転負荷抵抗を付与して前記孔版原紙にバックテンションをかける回転負荷抵抗付与手段と、
    前記孔版原紙の製版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側に連結する一方、前記孔版原紙の着版時に前記回転負荷抵抗付与手段を前記孔版原紙ロール側から切り離す回転負荷抵抗付与切り換え手段と、
    前記回転負荷抵抗付与手段を支持軸を介して一方側に形成した第1アーム部に取り付け、且つ、前記回転負荷抵抗付与切り換え手段を前記支持軸を介して他方側に形成した第2アーム部に取り付けて、前記支持軸を中心にして回動するアーム部材と
    前記アーム部材を前記孔版原紙ロール側(又は前記孔版原紙ロールから離間する側)に付勢する付勢手段と、
    を備えたことを特徴とする孔版印刷装置。
  7. 前記回転負荷抵抗付与手段は、ロータリーオイルダンパーであることを特徴とする請求項6記載の孔版印刷装置。
  8. 前記回転負荷抵抗付与切り換え手段は、前記アーム部材の他端側に取り付けた電磁ソレノイドであることを特徴とする請求項6又は請求項7記載の孔版印刷装置。
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