JP2010042558A - 感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法 - Google Patents

感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】感熱フィルムの搬送速度を精度良く予め設定した目標搬送速度に制御する。
【解決手段】感熱フィルム搬送装置(製版部)20では、回転自在なロール22に巻回されてこのロール22から送り出された帯状の感熱フィルム21を、回転自在なプラテンローラ27と、サーマルヘッド28との間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッド28により感熱フィルム21上に画像を感熱印刷する際に、感熱フィルム21の巻回径Dに応じてロール21が回転したときの角速度ωをロール角速度取得手段22a,35で取得し、且つ、感熱フィルム21の巻回径Dを感熱フィルム巻回径取得手段38で取得した後に、角速度ωと巻回径Dとから求めた感熱フィルム21の搬送速度Vが予め設定した目標搬送速度Vと一致するように制御手段80でプラテンローラ27の回転を制御している。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより感熱フィルム上に画像を感熱印刷する際に、プラテンローラを回転制御して感熱フィルムの搬送速度を精度良く予め設定した目標搬送速度に制御できる感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法に関するものである。
一般的に、サーマルヘッドを用いて画像情報などを印刷する帯状の感熱フィルムとして、帯状のベースフィルム上に多孔性支持体を貼り合わせて形成した孔版原紙を適用する孔版印刷装置や、帯状のベースフィルム上にインクを塗布して形成したインクフィルムを適用する感熱転写装置が知られている。
この種の孔版印刷装置や感熱転写装置では、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより感熱フィルム上に画像を感熱印刷するように構成されており、この際に、感熱フィルムをプラテンローラとサーマルヘッドとの間で挟持しながら所定の一定速度で搬送することが必要条件となっている。
この必要条件を達成するために、一例となる孔版印刷装置において、孔版原紙ロールに巻回した孔版原紙の残量を算出し、その残量が少なくなるにつれてプラテンローラの回転数を早めるように制御して、孔版原紙にかかるバックテンションによるプラテンローラ上における滑り分の搬送距離を補い、孔版原紙を一定の搬送速度で搬送するように構成した孔版原紙搬送方法及び孔版原紙搬送装置がある(例えば、特許文献1参照)。
また、他例となる孔版印刷装置において、プラテンローラの回転による孔版原紙への搬送に伴って連れ回りする検出ローラの回転に伴う孔版原紙の搬送量を検出し、検出した搬送量と、製版開始から1版分の製版が終了するまでにプラテンローラが本来搬送すべき孔版原紙の基準搬送量との変位を演算し、この変位による差分が0でなければ、この差分データと今回の駆動速度から次回の駆動速度を演算して、この演算された駆動速度となるようにプラテンローラを回転制御する孔版用製版装置及び孔版用製版方法がある(例えば、特許文献2参照)。
図14は従来の一例の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙を製版する際の構成を示した構成図、
図15は従来の一例の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙ロールの近傍を拡大して示した断面図である。
図14に示した従来の一例の孔版原紙搬送装置100は、特許文献1(特開2004−216745号公報)に開示されているものであり、ここでは特許文献1を参照して簡略に説明する。
図14に示した如く、従来の一例の孔版原紙搬送装置100において、帯状に形成された孔版原紙101を製版する際に、この孔版原紙101を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール102がマスターホルダー103内に回転自在に支持されている。
また、孔版原紙ロール102より下流には、第1原紙案内ローラ104と、プラテン用パルスモータ105によって図示反時計方向に回転駆動されるプラテンローラ106と、複数の発熱体107aが紙面垂直方向に一列に配列されてプラテンローラ106に対して接離自在であり且つ孔版原紙101上に製版画像を感熱穿孔するサーマルヘッド107と、第2,第3原紙案内ローラ108,109と、上下一対の原紙送りローラ110と、製版された孔版原紙101を1版分切断する上下一対のカッタ部材111と、版胴用パルスモータ112によって図示反時計方向に回転駆動され且つ円筒状の外周面113aにクランプ板114を取り付けた版胴(印刷ドラム)113とが孔版原紙101の搬送路に沿って上記順に設けられている。
また、図15に拡大して示した如く、孔版原紙101を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール102は、この一端側の円環部102a内に未使用時の孔版原紙101の全長および使用後の孔版原紙101の残量データを長さとして記憶する記憶手段120が円筒状の支持部材121を介して収納されている。
この際、記憶手段120は、EEPROMなどを用いた不揮発性メモリ122が支持部材121に取り付けた基板123上に搭載されており、この基板123の一端に接点124が設けられている。
一方、孔版原紙ロール102の一端側と対向したマスターホルダー103には、孔版原紙ロール102の円環部102a内に収納した記憶手段120の接点124と電気的に接続するコネクター125が設置されている。
そして、コネクター125の出力は残量算出手段126に入力され、この残量算出手段126で製版する度に製版済みの孔版原紙101の長さを未使用時の孔版原紙101の全長から累積的に減算することにより孔版原紙101の残量を算出し、この後、残量算出手段126により算出された残量に基づいて作動速度制御手段127でプラテン用パルスモータ105の周波数を変化させてプラテンローラ106とサーマルヘッド107との間で孔版原紙101を挟持しながらこの孔版原紙101を一定の搬送速度で搬送するように制御している。
更に、孔版原紙ロール102の一端側と対向したマスターホルダー103には、孔版原紙ロール102の回転に対して回転負荷抵抗を付与して孔版原紙101に搬送方向と逆方向のバックテンションをかけるためのシリコンダンパー130が設けられている。このシリコンダンパー130により孔版原紙ロール102から送り出された孔版原紙101にバックテンションがかけられることにより、孔版原紙101にシワがよるのを回避することができるようになっている。
ここで、上記構成による従来の孔版原紙搬送装置100の動作について説明すると、孔版原紙ロール102から送り出された孔版原紙101は、第1原紙案内ローラ104を通って回転自在なプラテンローラ106とサーマルヘッド107との間に挟持されながらサーマルヘッド107により製版画像が感熱穿孔されることで製版されている。
この際、孔版原紙101を製版する時に、プラテンローラ106とサーマルヘッド107とによって挟まれた孔版原紙101の部分に製版シワが発生しないように孔版原紙ロール102に付与したシリコンダンパー130により孔版原紙101にバックテンションがかけられている。
一方、サーマルヘッド110により感熱穿孔して製版された孔版原紙101は、第2,第3原紙案内ローラ108,109間で弛んだ状態で一時的に溜められ、且つ、製版終了後、サーマルヘッド107はプラテンローラ106から離れて上方向に移動する。
そして、製版済みの孔版原紙101は、上下一対の原紙送りローラ110によって版胴113上のクランプ板114まで搬送されて、このクランプ板114によって孔版原紙101の先端部位をクランプされ、版胴113の回転に伴って製版済みの孔版原紙101が版胴113の外周面113aに沿って巻き付けられ、1版分の孔版原紙101が上下一対のカッタ部材111によって切断されて、版胴113への着版が行われる旨が記載されている。
特開2004−216745号公報 特開2001−1485号公報
ところで、特許文献1に開示された従来の一例の孔版原紙搬送装置100によれば、前述したように、残量算出手段126で製版する度に製版済みの孔版原紙101の長さを未使用時の孔版原紙101の全長から累積的に減算することにより孔版原紙101の残量を算出し、この後、残量算出手段126により算出された残量に基づいて作動速度制御手段127でプラテン用パルスモータ105の周波数を変化させてプラテンローラ106とサーマルヘッド107との間で孔版原紙101を挟持しながらこの孔版原紙101を一定の搬送速度で搬送するように制御しているが、この特許文献1によると、残量算出手段126で残量の全長に対して1版分の版の長さで除算して枚数を算出し、作動速度制御手段127は残量算出手段126で算出した枚数に基づき、予め実験などにより求めた不図示の補正テーブルを参照して補正率を求め、その求められた補正率に基づいて算出されたプラテン用パルスモータ105の周波数にしたがってプラテンローラ106を回転制御しており、この際、不図示の補正テーブルは例えば50枚ごとに補正率が変化しているために、この方法では孔版原紙101を1版ごとに精度良く一定の搬送速度で搬送するには不十分である。
更に、特許文献1に開示された従来の一例の孔版原紙搬送装置100では、回転自在な孔版原紙ロール102内に収納した記憶手段120の基板123に設けた接点124は、マスターホルダー103に設置したコネクター125と電気的に接続されるために、回転側の孔版原紙ロール102と固定側のコネクター125との接続構造が複雑であり、且つ、孔版原紙ロール102を挿脱する際に使い勝手が悪いので問題である。
一方、ここでの図示を省略するものの、特許文献2に開示された従来の他例の孔版用製版装置では、孔版原紙の搬送路中に配置した検出ローラの回転を利用して孔版原紙の搬送量を検出しているので、検出ローラの回転数の変化が小さく、且つ、検出ローラへの孔版原紙の巻き付け角度の影響によるスリップを考慮して検出ローラの表面を砂付けなどにより凹凸状の凹凸面に形成しなければならないので問題であり、この方法でも孔版原紙を精度良く一定の搬送速度で搬送するには不十分である。
そこで、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより感熱フィルム上に画像を感熱印刷する際に、プラテンローラを回転制御して感熱フィルムの搬送速度を精度良く予め設定した目標搬送速度に制御できる感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1の発明は、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記感熱フィルム上に画像を感熱印刷する感熱フィルム搬送装置において、
前記感熱フィルムの巻回径に応じて前記ロールが回転したときの角速度を取得するロール角速度取得手段と、
前記巻回径を取得する感熱フィルム巻回径取得手段と、
前記角速度と前記巻回径とから求めた前記感熱フィルムの搬送速度が予め設定した目標搬送速度と一致するように前記プラテンローラの回転を制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とする感熱フィルム搬送装置である。
また、第2の発明は、上記した第1の発明の感熱フィルム搬送装置において、
前記感熱フィルムは、孔版印刷装置に用いられる孔版原紙、又は、感熱転写装置に用いられるインクフィルムのいずれか一方であることを特徴とする感熱フィルム搬送装置である。
また、第3の発明は、上記した第1又は第2の発明の感熱フィルム搬送装置において、
前記ロール角速度取得手段は、前記ロールの一端側に設けたエンコード板と、
前記エンコード板と対向して設けられ、且つ、前記ロールの回転に伴って前記エンコード板から複数のパルスを検出して出力するセンサとを備えたことを特徴とする感熱フィルム搬送装置である。
また、第4の発明は、上記した第1〜第3のいずれかの発明の感熱フィルム搬送装置において、
前記感熱フィルム巻回径取得手段は、前記ロールに巻回した前記感熱フィルムの最大巻回径より外側に設置され、且つ、非接触で前記巻回径を計測する巻回径計測器を備えたことを特徴とする感熱フィルム搬送装置である。
また、第5の発明は、上記した第1〜第3のいずれかの発明の感熱フィルム搬送装置において、
前記感熱フィルム巻回径取得手段は、使用前の前記感熱フィルムの巻回径と、前記感熱フィルムの使用量とから現在の巻回径を算出する演算器を備えたことを特徴とする感熱フィルム搬送装置である。
また、第6の発明は、上記した第1〜第5のいずれかの発明の感熱フィルム搬送装置において、
前記ロールは、前記巻回径を取得する度に該巻回径を記憶し、且つ、無線で送受信可能なRFIDタグを内部に収納させたことを特徴とする感熱フィルム搬送装置である。
更に、第7の発明は、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記感熱フィルム上に画像を感熱印刷する感熱フィルム搬送方法において、
前記感熱フィルムの巻回径に応じて前記ロールが回転したときの角速度を取得するロール角速度取得ステップと、
前記巻回径を取得する感熱フィルム巻回径取得ステップと、
前記角速度と前記巻回径とから求めた前記感熱フィルムの搬送速度が予め設定した目標搬送速度と一致するように前記プラテンローラの回転を制御する制御ステップと、
を含むことを特徴とする感熱フィルム搬送方法である。
本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法によれば、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより感熱フィルム上に画像を感熱印刷する際に、感熱フィルムの巻回径に応じてロールが回転したときの角速度ωをロール角速度取得手段(ロール角速度取得ステップ)で取得し、且つ、感熱フィルムの巻回径Dを感熱フィルム巻回径取得手段(感熱フィルム巻回径取得ステップ)で取得した後に、角速度ωと巻回径Dとから求めた感熱フィルムの搬送速度Vが予め設定した目標搬送速度Vと一致するように制御手段(制御ステップ)でプラテンローラの回転を制御しているので、感熱フィルムを精度良く目標搬送速度Vで確実に搬送することができるために、サーマルヘッドにより感熱フィルム上に感熱印刷した画像が伸縮しないので、信頼性の良い感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を提供することができる。
以下に本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法の一実施例について図1〜図13を参照して詳細に説明する。
本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法は、サーマルヘッドを用いて画像情報などを印刷するための感熱フィルムとして、帯状のベースフィルム上に多孔性支持体を貼り合わせて形成した孔版原紙を適用する孔版印刷装置や、帯状のベースフィルム上にインクを塗布して形成したインクフィルムを適用する感熱転写装置に適用可能に構成されている。
この際、上記した孔版印刷装置は、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の孔版原紙(感熱フィルム)を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより孔版原紙上に製版画像を感熱穿孔(感熱印刷)して製版した後に、製版した1版分の孔版原紙を回転自在な円筒状の版胴に着版させて、この孔版原紙を通過したインクにより印刷用紙上にインク画像を印刷するように構成されている。
一方、上記した感熱転写装置は、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状のインクフィルム(感熱フィルム)と、印刷用紙となる被転写体とを重ね合せて回転自在なプラテンローラとサーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより被転写体上にインク画像を感熱転写(感熱印刷)するように構成されている。
従って、孔版印刷装置、感熱転写装置のいずれの装置でも、回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルム(孔版原紙又はインクフィルム)を、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッドにより感熱フィルム上に画像を感熱印刷(感熱穿孔又は感熱転写)することを共通の技術的思想とするものであり、実施例として孔版印刷装置に本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した場合について、以下説明する。
図1は本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置の構成を模式的に示した構成図、
図2は本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置において、実施例の要部となる製版部を拡大して模式的に示した構成図、
図3は本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置において、実施例の要部となる孔版原紙ロールの近傍を拡大して示した斜視図、
図4(a),(b)は図3に示したロータリーオイルダンパーを説明するための上面図,縦断面図、
図5は本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置において、制御部を示したブロック図である。
図1に示した如く、本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置1は、原稿読み取り部10と、製版部20と、印刷部40と、給紙部50と、排紙部60と、排版部70と、制御部80とで構成されており、且つ、これらの各部が箱状に形成した筐体2内に配置されている。
まず、上記した原稿読み取り部10は、筐体2内の図示上方部位に配置されており、画像情報などが予め記載された原稿11が透明なガラス板などを用いた原稿台12上に載置されていると共に、この原稿台12と対向してCCDなどを用いたイメージセンサ13が例えばタイミングベルト式の移動機構14によって矢印方向に往復動自在に設けられている。
そして、原稿11に記載された画像情報をイメージセンサ13で読み取って、読み取った画像情報を下記する製版部20内の孔版原紙21に対して製版画像用として供給している。
次に、上記した製版部20は、本発明に係る感熱フィルム搬送装置として構成されているものであり、筐体2内の図示左側中間部位に配置されており、この実施例の要部を構成するものである。
ここで、図2に拡大して示した如く、製版部20では、感熱フィルムの一種である孔版原紙21が不図示のベースフィルム上に多孔性支持体を貼り合わせて帯状に形成されており、この孔版原紙21を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール22が孔版原紙21の巻回径に応じて変化する角速度で回転自在にマスターホルダー23内に支持されていると共に、この孔版原紙ロール22がマスターホルダー23に対して着脱可能に支持されている。
また、孔版原紙ロール22より下流には、第1,第2ガイドシャフト24,25と、プラテン用パルスモータ26によって図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動されるプラテンローラ27と、複数の発熱体28aが紙面垂直方向に一列に配列されてプラテンローラ27に対して不図示の押圧機構を介して接離自在であり且つ孔版原紙21の多孔性支持体(図示せず)に圧接してこの多孔性支持体上に製版画像を感熱穿孔するサーマルヘッド28と、製版された孔版原紙21を後述する印刷部40内に設けた円筒状の版胴42の円周長以下に設定された1版分の長さで切断する上下一対のカッタ部材29と、プラテン用パルスモータ26を共用して回転駆動される上下一対の第1フィードローラ30,30と、製版された孔版原紙21を一時的に溜める孔版原紙溜め箱31と、製版された孔版原紙21の搬送状態を検出する孔版原紙搬送検出センサ32と、上下一対の第2フィードローラ33,33と、上下一対の第3フィードローラ34,34とが孔版原紙21の搬送路に沿いながら印刷部40側に向かって上記順に設けられている。
この際、上下一対の第1,第2,第3フィードローラ30,33,34は、各下側の駆動ローラに対して各上側の従動ローラが接離自在になっている。また、第1フィードローラ30はプラテン用パルスモータ26を共用しているものの、第2,第3フィードローラ33,34は不図示のモータにより回転駆動されている。
尚、上下一対のカッタ部材29から上下一対の第3フィードローラ34,34までの孔版原紙21の搬送路中では、図示とは異なって各部品が接近して配置されているので孔版原紙21の剛性により孔版原紙21を搬送路に沿って確実に走行させることができるが、各部品の間隔が離れている場合には必要に応じて孔版原紙21の搬送を案内する案内板(図示せず)を設置しても良い。
尚また、この実施例では、上下一対のカッタ部材29をプラテンローラ27と上下一対の第1フィードローラ30,30との間に設置したが、これに限ることなく、従来例で説明したと同様に、上下一対のカッタ部材29を印刷部40の直前に配置しても良く、また、孔版原紙21の搬送路中に設置されるフィードローラの数量は少なくとも孔版原紙溜め箱31の前後にあれば良いものである。
更に、この製版部20では、図3に示した如く、孔版原紙21を巻回した円環筒状の孔版原紙ロール22は、この一端側に円板状のエンコード板22aがこの回転中心CLと同心で孔版原紙21の最大巻回径よりも大径に形成されて一体的に設けられ、且つ、このエンコード板22aの円周に沿って複数のスリット(又は複数の孔)22a1が等間隔で形成されていると共に、エンコード板22aと対向してフォトセンサ35がマスターホルダー23(図1)内に取り付けられている。
そして、孔版原紙ロール22が回転したときに、この孔版原紙ロール22のエンコード板22aの円周に沿って等間隔で形成した複数のスリット(又は複数の孔)22a1をフォトセンサ35で検出し、フォトセンサ35で検出した複数のパルスを後述する制御部80(図1,図5)内に設けたCPU81(図5)側に出力している。
上記したCPU81では、この内部に設けた不図示のタイマでフォトセンサ35から出力された複数のパルスの各周期を計測することで孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21の巻回径に応じて変化する孔版原紙ロール22の角速度ω(rad/sec)を算出するか、又は、この内部に設けた不図示のパルス計数器でフォトセンサ35から出力された複数のパルスの単位時間(秒)あたりのパルス数を計数することで孔版原紙ロール22の角速度ω(rad/sec)を算出している。
また、孔版原紙21を巻回した孔版原紙ロール22の他端側に小径円環部22bがこの回転中心CLと同心で孔版原紙21の最小巻回径と略同径に形成され、且つ、小径円環部22bの外周側に大径円環部22cがこの回転中心CLと同心で孔版原紙21の最大巻回径と略同径に形成されており、小径円環部22b及び大径円環部22cは孔版原紙ロール22の長さ寸方に対して共に短く形成されている。
また、孔版原紙ロール22の他端側に形成した小径円環部22b内に、情報を無線で送受信できるRFID(Radio Frequency IDentification)タグ36が内蔵されており、このRFIDタグ36は内部に不図示のアンテナ及び不揮発性記憶素子を含む電子回路を搭載している。
また、RFIDタグ36と対向してこのRFIDタグ36に記憶された情報を無線で送受信するためのRFIDリーダ/ライタ37がマスターホルダー23(図1,図2)内に設けられている。
また、孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21の最大巻回径よりも外側の離れた位置に、孔版原紙ロール22の回転に伴って変化する孔版原紙21の巻回径D(mm)を計測するための巻回径計測器38が設置されており、且つ、この巻回径計測器38はレーザー光を用いて非接触で計測するレーザー変位計(例えば、キーエンス社製のLK−G35,LS−7600)などを用いている。
そして、巻回径計測器38で孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21の巻回径Dを計測して、計測する度に巻回径Dの値をRFIDリーダ/ライタ37から非接触でRFIDタグ36内に記憶させているので、孔版原紙ロール22をマスターホルダー23(図1,図2)内から必要に応じて取り外しても最後に計測された巻回径Dの値がRFIDタグ36内に記憶されているために、再度の使用時に有効である。
尚、この実施例では、上記した巻回径計測器38を用いて孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21の巻回径D(mm)を取得しているが、これに限定されるものではなく、孔版原紙21の巻回径Dを取得できるならばいかなる手段又は方法でも良い。
例えば、孔版原紙21の巻回径D(mm)を取得する他の例として、孔版原紙ロール22に取り付けたRFIDタグ36内に使用前の孔版原紙21の巻回径D(但し、未使用の孔版原紙21の最大巻回径を含む)を予め記憶させておき、この後に使用した孔版原紙21の使用量から現在の孔版原紙21の巻回径DをCPU81(図1,図5)内に設けた不図示の演算器により算出して、RFIDタグ36内に記憶させる方法でも良い。
ここで、上記した孔版原紙ロール22の角速度ω(rad/sec)と、上記した孔版原紙21の巻回径D(mm)とを用いてCPU81(図1,図5)内に設けた不図示の演算器で孔版原紙21の現在の搬送速度V(mm/sec)をV=ωD/2から算出している。
一方、後述する制御部80(図1,図5)内に設けたRAM83(図5)内には、予め設計時に設定した孔版原紙21の目標搬送速度V(mm/sec)が予め記憶されている。
従って、CPU(図1,図5)内に設けた不図示の比較器により、孔版原紙21の現在の搬送速度Vと、孔版原紙21の目標搬送速度Vとを比較して、両者の差分値から孔版原紙21の現在の搬送速度Vが目標搬送速度Vと一致するようにプラテン用パルスモータ26の周波数を変化させてプラテンローラ27を回転制御することで、プラテンローラ27とサーマルヘッド28とで挟持しながら搬送される孔版原紙21の搬送速度Vを精度良く目標搬送速度Vで搬送することができるようになっている。
また、図3及び図4(a),(b)に示した如く、孔版原紙ロール22の他端側に形成した大径円環部22cには、孔版原紙ロール22の回転に対して回転負荷抵抗を付与して孔版原紙21にバックテンションをかけるためのロータリーオイルダンパー39の摩擦円板39dが回転自在に常時当接するようにマスターホルダー23(図1)内に取り付けられている。
上記したロータリーオイルダンパー39は、円筒状のケース本体39aと蓋39bとに囲まれた内部にシリコンオイルを充填させた状態でローター軸39cが回転自在に収納されており、このシリコンオイルの粘性抵抗によって制動力を有する回転負荷抵抗を発生させていると共に、ローター軸39cの外部先端に固着させた摩擦円板39dが孔版原紙ロール22の他端側に形成した大径円環部22cに常時当接している。
再び図1に戻り、上記した印刷部40は、筐体2内の略中央部位に配置されている。この印刷部40では、版胴用パルスモータ41によって軸部42bを中心にして図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動され且つ円筒状の外周面42aにクランプ板43を取り付けた版胴(印刷ドラム)42が前記した製版部20よりも下流に設けられており、製版部20で製版された孔版原紙21をクランプ板43でクランプして1版分を版胴42の外周面42aに沿って巻き付けることで、製版済みの孔版原紙21が着版可能になっている。
この際、版胴42の基準位置を検出する基準位置検出センサ(図示せず)と、版胴用パルスモータ41の回転を検出するロータリエンコーダ(図示せず)とを有しており、基準位置検出センサの検出出力を基にしてロータリエンコーダの出力パルスを検出することによって版胴42の回転位置を検出することができるようになっている。
また、版胴42内でこの版胴42の軸部42bの下方には、ドクターローラ44とインクローラ45とが互に添接しながら回転自在に設けられていると共に、ドクターローラ44とインクローラ45と間に軸部42bから供給されたインクによって楔状のインク溜まり46が形成されており、インク溜まり46のインクはドクターローラ44とインクローラ45との隙間を通過してインクローラ45の外周面から版胴42の外周面42a側に供給されるようになっている。
また、版胴42の外側下方位置でインクローラ45と対向してプレスローラ47が不図示の電磁ソレノイドなどを用いて接離自在に設けられており、このプレスローラ47は版胴42の外周面42aに着版された孔版原紙21に下記する給紙部50から送られた印刷用紙51を重ね合わせて所定の圧力で押圧することで、版胴42の外周面42aに着版された孔版原紙21を通過したインクにより印刷用紙51上にインク画像を印刷できるようになっている。
次に、上記した給紙部50は、筐体2内の図示右側下方部位に印刷用紙51を積載した給紙台52が配置されており、且つ、最上層の印刷用紙51をピックアップローラ53により一枚づつピックアップして上下一対の搬送ローラ54,54により版胴42とプレスローラ47との間に所定のタイミングで送り出している。
次に、上記した排紙部60は、印刷部40で印刷処理された印刷用紙51を分離する印刷用紙分離爪61が版胴42の外周面42aに接近して図示左方の排紙側に設けられており、且つ、印刷用紙分離爪61によって版胴42の外周面42aから離間した印刷用紙51を搬送するための印刷用紙搬送通路62が印刷用紙分離爪61の下方に設けられている。更に、排紙された印刷用紙51を積載するための排紙台63が筐体2内の図示左側下方部位に設けられている。
次に、上記した排版部70は、筐体2内の図示右側で版胴42の外周面42aに接近して孔版原紙分離爪71が図示右方の給紙側に設けられており、且つ、孔版原紙分離爪71によって版胴42の外周面42aから離間した使用済みの孔版原紙21を上下一対の搬送ローラ72,72を介して排版箱73内に収納している。
次に、上記した制御部80は、筐体2内の適宜な場所に設置されており、この制御部80は孔版印刷装置1の全体制御を行なっている。
具体的に説明すると、図5に示した如く、制御部80は、この内部に全体制御を行なうCPU81と、孔版印刷装置1の動作プログラムを予め記憶したROM(Read Only Memory)82と、各種の更新データを記憶するRAM(Random Access Memory)83とを有している。
この際、制御部80内のCPU81は、不図示の操作パネルからの各種信号、孔版印刷装置1内に設けた各種のセンサからの検知信号、ROM82から呼び出された動作プログラムなどに基づいて孔版印刷装置1内の全体動作を制御している。
また、CPU81は、この内部に不図示のタイマ,パルス計数器,演算器,比較器などを備えており、これらのタイマ,パルス計数器,演算器,比較器などを用いて前述した孔版原紙ロール22の角速度ω,孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21の巻回径D,孔版原紙21の搬送速度Vの取得が可能になっており、ここでは要部となる製版部20と印刷部40の各制御についてのみ説明する。
上記したCPU81は、製版部20に対して、孔版原紙ロール22の角速度ωと、孔版原紙21の巻回径Dとを取得し、この角速度ωと巻回径Dとから得られる孔版原紙21の現在の搬送速度Vが予め設定した目標搬送速度Vと一致するようにプラテン用パルスモータ26を回転制御してプラテンローラ27を所定の一定速度で回転駆動させると共に、サーマルヘッド28を駆動制御し、更に、製版された孔版原紙21の搬送状態を孔版原紙搬送検出センサ32で検出している。
また、CPU81は、印刷部40に対して、クランプ板43を開閉制御し、且つ、版胴用パルスモータ41を回転制御して版胴42を所定の一定速度で回転駆動させ、且つ、プレスローラ47を押圧制御すると共に、製版済みの孔版原紙21にインクを供給している。
ここで、本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置1の動作について、図6〜図13を用いて説明する。
図6は孔版印刷装置の第1動作段階を模式的に示した図、
図7は孔版印刷装置の第2動作段階を模式的に示した図、
図8は孔版印刷装置の第3動作段階を模式的に示した図、
図9は孔版印刷装置の第4動作段階を模式的に示した図、
図10は孔版印刷装置の第5動作段階を模式的に示した図、
図11は孔版印刷装置の第6動作段階を模式的に示した図、
図12は孔版印刷装置の第7動作段階を模式的に示した図、
図13は孔版印刷装置の第8動作段階を模式的に示した図である。
尚、図6〜図13に示した動作図において、先に図2に示した各構成部材と同一の部材に対して同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
まず、図6に示した第1動作段階では、製版部20のマスターホルダー23内に孔版原紙21を巻回した孔版原紙ロール22がセットされた初期状態である。
この初期状態では、製版部20内のプラテン用パルスモータ26が停止しており、且つ、サーマルヘッド28がプラテンローラ27から離間しているので、孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21が搬送できない状態である。
勿論、この初期状態では、印刷部40内の版胴用パルスモータ41も停止しているが、版胴42は外周面42aに取り付けたクランプ板43が上方の最高位の位置で開いた状態で待機して基準位置に至っている。
次に、図7に示した第2動作段階では、製版部20内で孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21に対して製版を開始した状態である。この際、孔版原紙ロール22の他端側に形成した大径円環部22cにロータリーオイルダンパー39の摩擦円板39bが回転自在に常時当接している。
また、孔版原紙ロール22から孔版原紙21を手動により第1,第2ガイドシャフト24,25を通してプラテンローラ27まで引き出した後に、サーマルヘッド28をプラテンローラ27側に押圧し、且つ、プラテン用パルスモータ26を始動させて回転プラテンローラ27を図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動させると、孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21はプラテンローラ27とサーマルヘッド28との間に挟持されながら搬送されるので、孔版原紙ロール22から送り出される孔版原紙21はロータリーオイルダンパー39によりバックテンションをかけられてプラテン用パルスモータ26を共用して回転駆動される第1フィードローラ30,30側に搬送される。
そして、孔版原紙ロール22から順次送り出される孔版原紙21は、プラテンローラ27とサーマルヘッド28との間に挟持されながらサーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより製版画像を感熱穿孔されるが、このときに製版中の孔版原紙21はロータリーオイルダンパー39によりバックテンションをかけられているので製版シワが発生しない。
更に、孔版原紙21の搬送中に、先に図3を用いて説明したように、孔版原紙ロール22の角速度ωと、孔版原紙ロール22に巻回した孔版原紙21の巻回径Dとにより孔版原紙21の現在の搬送速度Vが得られるので、この孔版原紙21の現在の搬送速度Vが予め設定した目標搬送速度Vと一致するようにプラテン用パルスモータ26を回転制御してプラテンローラ27を所定の一定速度で回転駆動させることで、孔版原紙21を精度良く目標搬送速度Vで搬送できるので、サーマルヘッド28により孔版原紙21上に感熱穿孔された製版画像が伸縮しないために寸法精度の良い印刷を行なうことができる。
次に、図8に示した第3動作段階では、プラテンローラ27とサーマルヘッド28とにより孔版原紙21が更に印刷部40側に搬送されて、孔版原紙搬送検出センサ32により製版された孔版原紙21の先端を検出してこの検出したタイミングを制御部80(図1,図5)に知らせると共に、製版された孔版原紙21が孔版原紙溜め箱31を跨いで直進され、不図示のモータによって回転駆動される上下一対の第2フィードローラ33,33及び側上下一対の第3フィードローラ34,34側に搬送される。
この第3動作段階でも、孔版原紙21の搬送速度Vを制御しながらサーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより孔版原紙21上に製版画像が引き続いて感熱穿孔されている。
次に、図9に示した第4動作段階では、孔版原紙21上への製版画像の感熱穿孔が続行されているが、孔版原紙搬送検出センサ32により製版された孔版原紙21の先端を検出して所定のタイミングを経過した後に上下一対の第2フィードローラ33,33及び側上下一対の第3フィードローラ34,34の回転を停止することで、製版された孔版原紙21が孔版原紙溜め箱31内に弛んだ状態で一時的に溜められる。
この第4動作段階でも、孔版原紙21の搬送速度Vを制御しながらサーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより孔版原紙21上に製版画像が引き続いて感熱穿孔されている。
次に、図10に示した第5動作段階では、製版された孔版原紙21の先端を印刷部40内の版胴42の外周面42aに取り付けたクランプ板43にクランプするために不図示のモータを介して上下一対の第2フィードローラ33,33及び側上下一対の第3フィードローラ34,34を再び回転させる。
この第5動作段階でも、孔版原紙21の搬送速度Vを制御しながらサーマルヘッド28に設けた複数の発熱抵抗体28aにより孔版原紙21上に製版画像が引き続いて感熱穿孔されている。
次に、図11に示した第6動作段階では、製版済みの孔版原紙21の先端が版胴42の外周面42aに取り付けたクランプ板43にクランプされたタイミングを例えば孔版原紙搬送検出センサ32に基づくタイミング情報から取得した後に、このタイミングで版胴用パルスモータ41を始動させて版胴42を軸部42bを中心にして図示時計方向に所定の一定速度で回転駆動させると、孔版原紙溜め箱31内に一時的に溜められた孔版原紙21が版胴42の外周面42aに沿って巻き付けられて着版される。
そして、版胴42の円周長以下に設定された1版分の長さに亘って孔版原紙21の製版が終了した後に、サーマルヘッド28がプラテンローラ27から離間している。
次に、図12に示した第7動作段階で、版胴42が更に図示時計方向に回転すると、上下一対のカッタ部材29の位置で製版済みの孔版原紙21が1版分の長さの終端に対応するので、上下一対のカッタ部材29で製版済みの孔版原紙21を切断する。
次に、図13に示した第8動作段階で、更に版胴42が1版分の製版済みの孔版原紙21を版胴42の外周面42aに沿って巻き付けると、着版動作が終了する。そして、この後、印刷用紙51(図1)への印刷動作が行なわれている。
上記のように構成した実施形態によれば、回転自在な孔版原紙ロール22に巻回されてこの孔版原紙ロール22から送り出された帯状の孔版原紙21を、回転自在なプラテンローラ27と、サーマルヘッド28との間で挟持しながら搬送して、サーマルヘッド28により孔版原紙21上に画像を感熱穿孔する際に、孔版原紙21の巻回径に応じて孔版原紙ロール22が回転したときの角速度ωをロール角速度取得手段(ロール角速度取得ステップ)22a,35で取得し、且つ、孔版原紙21の巻回径Dを感熱フィルム巻回径取得手段(感熱フィルム巻回径取得ステップ)38で取得した後に、角速度ωと巻回径Dとから求めた孔版原紙21の搬送速度Vが予め設定した目標搬送速度Vと一致するように制御手段(制御ステップ)80でプラテンローラ27の回転を制御しているので、孔版原紙21を精度良く目標搬送速度Vで確実に搬送することができるために、サーマルヘッド28により孔版原紙21上に感熱穿孔した画像が伸縮しないので、信頼性の良い感熱フィルム搬送装置20及び感熱フィルム搬送方法を提供することができる。
尚、本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を不図示のインクフィルムを適用した感熱転写装置に適用した場合には、上記した孔版原紙ロール22に代えてインクフィルムロールを用い、且つ、孔版原紙ロール22に代えてインクフィルムを用いれば良いことは明らかである。
本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置の構成を模式的に示した構成図である。 本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置において、実施例の要部となる製版部を拡大して模式的に示した構成図である。 本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置において、実施例の要部となる孔版原紙ロールの近傍を拡大して示した斜視図である。 (a),(b)は図3に示したロータリーオイルダンパーを説明するための上面図,縦断面図である。 本発明に係る感熱フィルム搬送装置及び感熱フィルム搬送方法を適用した孔版印刷装置において、制御部を示したブロック図である。 孔版印刷装置の第1動作段階を模式的に示した図である。 孔版印刷装置の第2動作段階を模式的に示した図である。 孔版印刷装置の第3動作段階を模式的に示した図である。 孔版印刷装置の第4動作段階を模式的に示した図である。 孔版印刷装置の第5動作段階を模式的に示した図である。 孔版印刷装置の第6動作段階を模式的に示した図である。 孔版印刷装置の第7動作段階を模式的に示した図である。 孔版印刷装置の第8動作段階を模式的に示した図である。 従来の一例の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙を製版する際の構成を示した構成図である。 従来の一例の孔版原紙搬送装置において、孔版原紙ロールの近傍を拡大して示した断面図である。
符号の説明
1…孔版印刷装置、
10…原稿読み取り部、
11…原稿、12…原稿台、13…イメージセンサ、14…移動機構、
20…感熱フィルム搬送装置(製版部)、
21…孔版原紙、
22…孔版原紙ロール、22a…エンコード板、22a1…スリット、
22b…小径円環部、22c…大径円環部、
23…マスターホルダー、24,25…第1,第2ガイドシャフト、
26…プラテン用パルスモータ、27…プラテンローラ、28…サーマルヘッド、
29…カッタ部材、30…第1フィードローラ、31…孔版原紙溜め箱、
32…孔版原紙搬送検出センサ、33…第2フィードローラ、
34…第3フィードローラ、35…フォトセンサ、36…RFIDタグ、
37…リーダ/ライタ、38…巻回径計測器、
39…ロータリーオイルダンパー、39a…ケース本体、39b…蓋、
39c…ローター軸、39d…摩擦円板、
40…印刷部、
41…版胴用パルスモータ、42…版胴、42a…外周面、42b…軸部、
43…クランプ板、44…ドクターローラ、45…インクローラ、
46…インク溜まり、47…プレスローラ、
50…給紙部、51…印刷用紙、52…給紙台、53…ピックアップローラ、
54…上下一対の搬送ローラ、
60…排紙部、61…印刷用紙分離爪、62…印刷用紙搬送通路、62…排紙台、
70…排版部、71…孔版原紙分離爪、72…上下一対の搬送ローラ、73…排版箱、
80…制御部、81…CPU、82…ROM、83…RAM。

Claims (7)

  1. 回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記感熱フィルム上に画像を感熱印刷する感熱フィルム搬送装置において、
    前記感熱フィルムの巻回径に応じて前記ロールが回転したときの角速度を取得するロール角速度取得手段と、
    前記巻回径を取得する感熱フィルム巻回径取得手段と、
    前記角速度と前記巻回径とから求めた前記感熱フィルムの搬送速度が予め設定した目標搬送速度と一致するように前記プラテンローラの回転を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする感熱フィルム搬送装置。
  2. 前記感熱フィルムは、孔版印刷装置に用いられる孔版原紙、又は、感熱転写装置に用いられるインクフィルムのいずれか一方であることを特徴とする請求項1記載の感熱フィルム搬送装置。
  3. 前記ロール角速度取得手段は、前記ロールの一端側に設けたエンコード板と、
    前記エンコード板と対向して設けられ、且つ、前記ロールの回転に伴って前記エンコード板から複数のパルスを検出して出力するセンサとを備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の感熱フィルム搬送装置。
  4. 前記感熱フィルム巻回径取得手段は、前記ロールに巻回した前記感熱フィルムの最大巻回径より外側に設置され、且つ、非接触で前記巻回径を計測する巻回径計測器を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の感熱フィルム搬送装置。
  5. 前記感熱フィルム巻回径取得手段は、使用前の前記感熱フィルムの巻回径と、前記感熱フィルムの使用量とから現在の巻回径を算出する演算器を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の感熱フィルム搬送装置。
  6. 前記ロールは、前記巻回径を取得する度に該巻回径を記憶し、且つ、無線で送受信可能なRFIDタグを内部に収納させたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の感熱フィルム搬送装置。
  7. 回転自在なロールに巻回されてこのロールから送り出された帯状の感熱フィルムを、回転自在なプラテンローラと、サーマルヘッドとの間で挟持しながら搬送して、前記サーマルヘッドにより前記感熱フィルム上に画像を感熱印刷する感熱フィルム搬送方法において、
    前記感熱フィルムの巻回径に応じて前記ロールが回転したときの角速度を取得するロール角速度取得ステップと、
    前記巻回径を取得する感熱フィルム巻回径取得ステップと、
    前記角速度と前記巻回径とから求めた前記感熱フィルムの搬送速度が予め設定した目標搬送速度と一致するように前記プラテンローラの回転を制御する制御ステップと、
    を含むことを特徴とする感熱フィルム搬送方法。
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