JP2009166524A - 4輪操舵機構を搭載した車両の操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前進時は4WSで、後退時は2WSで操縦される車両に於いて、車両の後退時と前進時の軌道が異なることに起因して車両の軌道の把握・予測がし難くなることと、車両が周囲の障害物に接触する可能性が高くなることを回避できるようにすること。
【解決手段】本発明の車両の4輪操舵制御装置は、車両が進行方向を検出する走行方向検出部と、車両が後退していることを記憶する記憶部とを含み、車両の後退が検出されたときには後輪の舵角が0になるよう後輪操舵装置を制御し、記憶手段により車両の後退が記憶されているときに車両の前進が検出されたときには所定の条件が成立するまで後輪の舵角が0に維持されるよう後輪操舵装置を制御することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、前輪だけでなく後輪も転舵される4輪操舵機構(4WS)が搭載された自動車等の車両の操舵制御装置に係り、より詳細には、後輪操舵装置の作動を、車両の運転状況に応じて制御する装置に係る。
自動車等の車両に於いて、車両の操縦性又は操縦安定性を向上する目的で、運転者の操舵により前輪及び後輪の双方が転舵されるよう構成された4WS又はアクティブ4WS(A4WS)が搭載される場合がある。かかる4WS又はA4WSに於いては、一般的には、高速走行時では、後輪は、前輪と同じ方向(同位相方向)に転舵され、後輪に於いて(前輪のみを転舵する2輪操舵機構(2WS)に比して)大きな横力を発生させ、旋回時に於いて車両の旋回方向と車体の前後方向とのずれをより小さくすることができ、或いは、車線変更時などに於いてヨーイングを低減できるといった利点が得られる(端的に述べれば、旋回又は車線変更に必要な横力を後輪に分配させることが可能となることによる。操縦安定性の向上)。他方、低速走行時には、4WS又はA4WSでは、後輪は前輪と逆方向(逆位相方向)に転舵され、車体後部から車両の転回方向へのヨーモーメントを発生させることにより旋回半径を小さくすることができ、これにより、狭い曲がり角などで小回りが効くようになるといった利点が得られる(操縦性の向上)。
上記の如き4WS又はA4WSに関しては、その問題点の一つとして、特に、後輪舵角が前輪舵角と逆位相に制御される場合に、2WSの車両に比して、車体後部が旋回外方に振れることにより車両周囲の他車や障害物に対する接触の可能性が高くなり得ることが指摘されている。そこで、4WS又はA4WSを搭載した車両に於いて、そのような車両周辺の他車や障害物に対する接触を回避するべく、例えば、車両の発進時から所定時間が経過するまでは、後輪の転舵を禁止して(強制的に後輪舵角を0にする。)前輪のみの操舵を行うよう構成された操舵制御装置(特許文献1)、車体の周囲に障害物センサを設け、検出された障害物との距離に応じて後輪の転舵を禁止する装置(特許文献2)又は後輪舵角の大きさ及び向きを制御する装置(特許文献3、4)が提案されている。
また、4WS又はA4WSに関しては、その制御に於いて、車両の運転・走行状態に応じて、後輪舵角の向き及び大きさを如何にして前輪舵角に連動して自動的に且つ適切に制御するかも問題となる。4WS又はA4WSの制御では、車速、ヨーレートなどのパラメータに基づいて、前輪舵角に対する後輪舵角の位相と大きさが制御されることが一般的である。しかしながら、例えば、車両前進時と後退時とで、ヨーレートの向きと運転者のハンドル角の向きとの関係が逆になることを考慮する必要があるなど、制御上に於いて処理が煩雑と成り得る。そこで、例えば、特許文献5では、車両の後退時には、後輪の転舵を禁止し、前輪のみの2輪操舵にて操縦するよう構成された装置が提案されている。実際、車両の運転者の多くが2WSの車両の運転・操縦に慣れていることにも起因して、車両を後退させる際に4WS又はA4WSによって後輪を転舵させると、車体の動きが2WSの車両の動きと異なるため、運転者が車体の取り回し難さ(操縦し難さ)を感じたり、運転者自身の意図するように車体の向きを調節できないといったことがしばしばある(運転者の技量にも因る)。そこで、実際の自動車等の車両に於いては、車体の後退時の取り回し難さを回避すべく、前進時には、後輪が前輪に連動して転舵される4WSの状態で車両を操縦し、後退時には、前輪のみが転舵される2WSの状態で車両を操縦するよう操舵制御の態様が自動的に切り換えられるように構成されることが多い。
特開昭59−81273号公報 特開昭61−181778号公報 特開昭63−312270号公報 特開平2−128966号公報 特開平2−212275号公報
上記の如く、4WS又はA4WSの操舵制御装置は、前進時は、4WSの状態で、後退時は、2WSの状態で操縦されるよう構成されることが多い。従って、例えば、車両を後ろ向きに車庫入れする際には、2WSにて車両が後退され、車庫から車両を出すときには、4WSにて車両が前進されることとなる。そのような場合、つまり、車両を後退させて停止した後に前進する場合、その停止の前後で操舵の態様が異なるため、運転者のハンドル操舵角が同じであっても、車両の軌道が異なることとなる。そして、その車両軌道の相異についての運転者の理解が不十分である場合には、車庫の壁等の周囲の障害物に接触する可能性が高くなる。勿論、仮に4WSの状態で後退した後にそのまま前進する場合には、後退時に障害物に接触しないような軌道で車両を操縦していれば、前進する際にも、車両は障害物に接触しないで前進できるであろう。即ち、前進時は4WSで、後退時は2WSで操縦される車両の場合、車両の前進時の軌道がその直前の後退時の軌道が異なることが原因で、運転者が車両の軌道を把握・予測することが困難となり、車両が周囲の障害物に接触する可能性が高くなるということができる。かかる状況は、具体的には、上記の車両の車庫出し入れの際や狭い屈曲路を通過する際の車両の切返しの際などに生ずる。
上記の如き車両の周囲の障害物への接触の回避は、上記の特許文献2に記載されている如く、車両と障害物との距離を検知するセンサを用いて後輪の転舵を禁止又は制御することによっても達成される。しかしながら、その場合には、障害物までの距離を十分な精度にて検出することのできる障害物センサの装備又は調整が必須となる。また、上記の文献の手法の如く、後輪操舵の制御の作動態様を障害物センサの検出値のみに依存して決定する場合には、車両の運転・操縦の経緯によらず、常時、障害物センサが動作され、障害物までの距離を監視するような構成と成らざるをえない。
かくして、本発明の一つの課題は、前進時は4WSで、後退時は2WSで操縦される車両に於いて、車両の後退時と前進時の軌道が異なることに起因して車両の軌道の把握・予測がし難くなることと、これにより、特に、運転者の認識又は慣れが不十分な場合に、車両が周囲の障害物に接触する可能性が高くなることを回避できるようにすることである。
本発明によれば、端的に述べれば、前進時は4WSにて操縦され後退時は2WSで操縦される車両に於いて、一旦、車両が後退されたときには、次に車両が前進する際に、2WSの状態を(所定の条件が成立するまで)維持し、これにより、後退後の前進時の車両の軌道が運転者にとって把握しやすくなるよう構成された4WS又はA4WSの操舵制御装置が提供される。
本発明の前輪操舵装置と後輪操舵装置とを有する車両の4輪操舵制御装置は、後輪の舵角を制御する後輪操舵制御部と、車両が前進しているか後退しているかを検出する走行方向検出部と、車両が後退していることを記憶する記憶部とを含み、後輪操舵制御部が、走行方向検出手段により車両が後退していることが検出されたときには後輪の舵角の大きさが所定値より小さくなるよう後輪操舵装置を制御し、記憶手段により車両が後退していることが記憶されているときに走行方向検出手段により車両が前進していることが検出されたときには所定の条件が成立するまで後輪の舵角の大きさが所定値より小さい状態が維持されるよう後輪操舵装置を制御することを特徴とする。なお、後輪の舵角の大きさが所定値より小さくする制御は、実質的に、車両を2WSにて操縦する状態であってよく、後輪操舵を禁止して後輪舵角を0にするものであってよい。
上記の本発明の4輪操舵制御装置及び車両に搭載される前輪操舵装置と後輪操舵装置は、基本的には、公知の任意の形式の装置であってよい。従って、通常の操舵制御に於いては、車両の前進時は、運転者のハンドル操舵角に応じて、例えば、車速及び/又はヨーレートを参照して、操舵制御装置に於いて前輪及び後輪の舵角の目標値が決定され、それらの目標値に対応して前輪操舵装置と後輪操舵装置が作動される。特に、典型的な後輪舵角の制御に於いては、運転者のハンドル操舵角と車速に基づいて、先ず、ヨーレート又は車体のスリップ角の目標値が決定され、後輪舵角制御部が、かかるヨーレート又は車体のスリップ角の目標値を実現するように後輪の舵角の目標値を決定するが、それに限定されない。他方、車両の後退時に於いては、既に触れたように、運転者にとって車体の取り回しが容易となるように、後輪操舵を禁止する、即ち、後輪舵角制御部は後輪舵角を0に保持する後輪操舵装置の作動を制御し、これにより、車両は、2WSの状態で操縦されることとなる。
しかしながら、既に述べた如く、一旦車両を後退した後で車両を前進させる時、後輪操舵が許可される状態、つまり、4WSの状態を復帰すると、車両が直進する場合であれば、ともかく、車両を転回させる場合には、運転者のハンドル舵角が後退時と同じであっても、後輪舵角が後退時とは異なることから車両の軌道が後退時とは異なることとなる。勿論、運転者がそのことを十分に理解して操舵が実行されれば、特に問題はないが、経験の浅い運転者の場合には、車両の軌道が後退時と同じ軌道を逆に前進することを期待してしまうことがあり、その場合には、車両の周囲の障害物等に車両を接触させてしまう可能性が高くなる(実際、既に触れた通り、4WSでは、2WSのときよりも、車体後部が旋回外方に大きく振れる。)。特に、一旦車両を後退した後で車両を前進させる状況は、車両の車庫への出し入れや狭い屈曲路で切返しをしながら通過する場合に生ずると想定され、そのような場合、車両の周囲に障害物が存在する可能性が高い。
そこで、本発明では、上記の構成から理解される如く、車両が後退していることを記憶する記憶部が設けられ、記憶手段により車両が後退していることが記憶されているときに車両が前進していることが検出されたときには直ぐに後輪舵角制御の禁止を解除せずに、後輪舵角の大きさを所定値より小さく又は0に維持し、所定の条件が成立するまで、車両の操縦が2WSにて実行される。かかる構成によれば、車両の後退の後に所定の条件が成立していない限りは、車両は2WSのままとなるので、ハンドル舵角が後退時と同じであれば、車両は、後退時の経路を逆に戻るはずであり、即ち、運転者にとって車両の軌道の予測が容易となり、誤って障害物と接触させてしまう可能性が低減することが期待される。
上記の所定の条件、即ち、車両の後退後に前進する際に維持された2WSが維持された状態から4WSの状態の復活を決定する状態は、例えば、一つには、車両が直進走行していると判定される状態であってよい。車両が前進且つ直進走行できている状態では、車両の軌道は、運転者にとって容易に予測できる状態となったということができ、又、周囲に接触する壁等の障害物が存在する可能性が低いということができる。また、車両の旋回又は転回中の任意の時点で後輪操舵を復活させると、車両の挙動に変化が生じ、運転者が違和感を感じる可能性があるが、直進走行状態のうちに、後輪操舵を可能な状態にしておけば、かかる車両挙動の変化に対する違和感は気にする必要がなくなる。従って、車両が直進走行状態となったときには、車両がその後に旋回又は転回するときには、4WSの作用を有利に発揮できるよう後輪操舵が実行可能な状態にされてよい。なお、かかる態様を達成するために、本発明の装置に於いて、前輪の舵角又は運転者のハンドルの操舵角の絶対値が所定値を下回った状態で所定時間が継続したとき又は車両が所定距離走行したときに車両が直進走行していると判定する直進判定手段が設けられてよい。
上記の所定の条件のもう一つの態様は、車両の周囲に接触する可能性のある障害物が存在しないことであってもよい。車両の走行方向を後退から前進に切り換える操作が行われたとしても、車両の周囲に障害物が存在しない場合、その状況が車庫の出し入れや狭い屈曲路の通過である可能性は低い(或いは、狭い路地又は車庫を脱した後の場合であることも予測される。)。従って、そのような、周囲に障害物が存在しないとき又は存在しない状態に至った場合には、むしろ、4WSの旋回半径が小さいという利点がすぐに得られることが望ましいので、4WSが復活されるようになっていてよい。かかる態様を達成するために、本発明の装置に於いては、車両の周囲の所定の範囲に於ける障害物の有無を判定する障害物判定手段が設けられ、障害物判定手段が所定の範囲内に障害物が無いと判定したときに前記の所定の条件が成立したとするようになっていてよい。この構成に於ける所定の範囲は、実験的に又は理論的に任意に設定されてよい。また、障害物判定手段としては、勿論、車体と障害物との間の距離を検出することができるようになっていてもよいが、単に所定の範囲内の障害物の有無を検出するものであってもよい。なお、4WSでの車両の旋回時では、既に述べた如く、2WSでの車両の旋回時よりも、車体後方が旋回外方に張り出すことが問題となるので、所定の範囲は車両の旋回方向外側の車両の側方領域であってよい。側方領域の大きさ又は範囲は、実験的に又は理論的に任意に設定されてよい。
上記の本発明による操舵制御装置によれば、車両が一旦後退した後前進したことを検出することにより、前進時の後輪舵角制御に対して制限が為される。そもそも、車両が一旦後退した後前進するという操作が行われるのは、車両の車庫入れ及び車庫出し、狭い屈曲路の通過時の切返しであることが多い。そして、車両がそのような状況にあるときには、車両がその周囲の壁等の障害物に接触し易くなるので、その際の車両の軌道は、運転者にとって把握し易い方がよい。しかしながら、車両自身が、現在、車庫の出し入れが行われている状況であること、或いは、狭い屈曲路の通過時の切返しであることを認識することは容易ではない(センサ又はビデオカメラからの情報又はGPS情報を用いることにより原理的には可能であるが、現時点では、簡易に達成することは困難であろう。)。本発明は、車両の走行方向が後退から前進へ切換られたこと、即ち、車両の走行方向の履歴を参照することにより、車両の車庫入れ及び車庫出し、狭い屈曲路の通過時の切返し等が行われている状況を簡易的に推定し、これにより、後輪操舵の制御を制限して運転者にとって車体の取り回しが容易になるようにするものであるということができる。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明より明らかになるであろう。
装置の構成
図1(A)は、本発明の4輪操舵制御装置の好ましい実施形態が組み込まれる自動車を模式的に示している。同図に於いて、左右前輪12FL、12FRと、左右後輪12RL、12RRを有する車両10には、通常の態様にて、運転者によるアクセルペダル(図示せず)の踏込みに応じて各輪(図示の例では、後輪駆動車であるから、後輪のみ)に制駆動力を発生する駆動系装置20が搭載される。駆動系装置20は、通常の態様にて、エンジン及び/又は電動機22から、トルクコンバータ24、変速機26、差動歯車装置(図示せず)等を介して、駆動トルク或いは回転力が後輪12RL、12RRへ伝達されるよう構成されている。変速機26は、典型的には、公知の形式の自動変速機であってよく、シフトレバー26aの位置によって、P(パーキング)、N(ニュートラル)、R(リバース)、D(ドライブ)の各レンジの間にて切換られ、シフトレバー26aがDレンジ及びRレンジにあるときに、それぞれ、車両を前進及び後退させるようエンジンの回転を駆動輪12RL、RRへ伝達する。なお、変速機26は、手動変速機であってもよい。また、通常の車両と同様の態様にて各輪に制動力を発生する制動系装置(図示せず)が設けられる。
更に、図示の車両10は、前輪だけでなく、後輪も転舵される4WS車両であり、前輪12FL、FR及び後輪12RL、RRは、それぞれ、前輪操舵装置30及び後輪操舵装置40により操舵される。前輪操舵装置30に於いては、運転者によって作動されるステアリングホイール(ハンドル)32の回転がVGRS(Variable Gear Ratio Steering:可変ギヤ比ステアリング)装置32aを介して倍力装置34へ伝達され、倍力装置34が回転力を倍力しながら、タイロッド36L、Rを駆動することにより、前輪の舵角δfが変化される。VGRS装置32aは、所謂「アクティブ操舵」を実現する装置であり、後に説明される電子制御装置50の制御下、前輪舵角δfが、運転者のハンドル操舵角δdと車速等の情報に基づいて決定される目標舵角に一致するよう運転者の操舵角δdを修正して又はそれとは独立に前輪の舵角を変えることができる補助転舵装置となっている。後輪操舵装置40に於いては、駆動用電動機44が、電子制御装置50からの制御指令に応答して、運転者のハンドル操舵角δdと車速等の情報に基づいて決定される目標舵角に一致するようタイロッド54L、Rを駆動し、これにより、後輪12RL、RRが転舵される。なお、図示していないが、前輪用のVGRS装置32a、前輪操舵装置30、後輪操舵装置には、それぞれ、舵角センサが設けられ、ハンドル操舵角δd、前輪の実舵角δf、後輪の実舵角δrの検出値が電子制御装置50へ与えられるようになっている。[上記の如き4WSは、「アクティブ4WS(A4WS)」であってよいが、これに限定されない。]
図示の車両の前輪及び後輪の舵角の制御及びその他の車両の各部の作動制御は、既に触れたように、電子制御装置50により実行され、本発明の操舵制御装置は、電子制御装置50に於いて実現される。電子制御装置50は、通常の形式の、双方向コモン・バスにより相互に連結されたCPU、ROM、RAM及び入出力ポート装置を有するマイクロコンピュータ及び駆動回路を含んでいてよい。図に於いては、電子制御装置50には、ハンドル操舵角δd、前輪の実舵角δf、後輪の実舵角δrの他に、各輪に設けられた車輪速センサ14i(i=FL、FR、RL、RR。以下同様)からの車輪速Vwi、シフトレバー26aに備えられたシフトレバーポジションセンサ(図示せず)からのシフトレバーポジション信号、運転者により操作される方向指示器(ウィンカーW)32bからの方向指示器の位置情報、センサ62からのヨーレートγ、横加速度Gy等の検出値が入力される。なお、上記に列記の信号の他に、本実施形態の車両に於いて実行されるべき各種制御に必要な種々のパラメータ、例えば、前後Gセンサ値、ブレーキ圧等の各種検出信号が電子制御装置へ入力されてよい。
また、特に、本発明の操舵制御の幾つかの実施形態を実行する目的で、好適には、車両の周囲に任意の数の障害物センサ60fl、cl、rl、fr、cr、rrが取り付けられ、それらの検出値が電子制御装置50へ入力されるようになっていてよい。これらの障害物センサ60は、それぞれ、車両外周の所定の範囲に於いて物体が存在するか否かを検知するものである(図3(B)参照)。各センサは、監視範囲内に物体が存在しているとき、そのことを示す信号を電子制御装置50へ伝達することのできる公知の任意の形式のセンサ、例えば、赤外線センサ、ビデオカメラ、レーダーセンサ等であってよい。車両外周から物体までの距離が検出できるものであってもよいが、単に各々の所定範囲内に於ける物体の存否が検出できるものであってよい(後者の方が一般に廉価である。)。
操舵制御装置の構成
図1(B)は、電子制御装置50にて実現される4輪操舵制御装置の構成を制御ブロックの形式にて表したものである。なお、図示の4輪操舵制御装置の構成及び作動は、車両の運転中、電子制御装置50内のCPU等の処理作動に於いて実現されることは理解されるべきである。
同図を参照して、4輪操舵制御装置は、その基本的な構成に於いて、公知の任意の形式の4輪操舵制御装置と同様であってよい。概して述べれば、4輪操舵制御装置は、車体モデル部50aと4WS/2WS選択部50bとを含む。車体モデル部50aには、運転者のハンドル操舵角δdと車速Vxとが入力される(任意にヨーレート(γ)センサ62からヨーレートの実際値が入力されるようになっていてもよい。)。ここで、車速Vxは、車輪速センサからの各輪の車輪速値Vwiから公知の任意の態様にて決定されてよい(50c:車速センサが設けられている場合にはその検出値が用いられてよい。)。そして、これらの入力値を用いて、任意の車体の旋回/転回運動モデルに基づき、目標ヨーレート(γ)及び/又は目標車体スリップ角(β)が決定され、更に、かかる目標ヨーレート等を実現するよう前輪舵角δf、δrの目標値が決定される。かくして決定された前輪舵角δf、δrの目標値は、前輪操舵装置の駆動器34及び後輪操舵装置の駆動器44へ制御指令として与えられ、前輪及び後輪が転舵される(各輪の実舵角の値は、制御装置へフィードバックされ、実舵角がそれぞれの目標値に一致するよう制御されてよい。)。
典型的な4WSの制御の態様に於いて、後輪舵角の向き及び大きさは、車速及び車両の進行方向に依存して決定される。「背景技術」の欄に於いて触れた如く、例えば、車両が前進する際、車速が0から或る所定速度に達するまでは、後輪は、ハンドル操舵角とは、逆位相に転舵され(前輪は、基本的には、常にハンドル操舵角と同位相である。)、これにより、車両の旋回半径を(2WSの場合よりも)小さくし、車両は小回りが効くようになる。そして、車速が所定速度を超えると、後輪は、ハンドル操舵角とは、同位相に転舵され、旋回・転回に必要な横力がより多く後輪に分散され、また、車体スリップ角が車両の旋回方向(車両の重心の移動方向)に(2WSの場合よりも)近づけることが可能となる。他方、車両が後退する際には、既に触れた通り、運転者にとっての車体の取り回し易さなどの理由から、後輪の転舵が禁止又は制限される。かかる態様を実行するために、4WS/2WS選択部50bへシフトレバーポジションセンサから運転者がいずれのレンジを選択しているかの情報が入力され、シフトレバーがRレンジであるときには、4WS/2WS選択部50bは、車体モデル部50aへ2WSを選択すべきことを送信する。車体モデル部は、2WSの選択情報を受信したときには、後輪舵角を0に固定した状態(又は後輪舵角の大きさを制限した状態)にて、前輪舵角の目標値を算出し、かかる目標値に基づいて前輪及び後輪操舵装置の作動が制御される。かくして、上記の如く、従前の車両の操舵制御に於いては、端的に述べれば、前進時には、4WSにて、後退時には、2WSにて、車両が操舵されることとなる。
しかしながら、「発明の開示」の欄に於いて述べた如く、車両を一旦後退させた後に前進させる場合、上記の如く、後輪の舵角制御態様が後退時と前進時とで異なると、車両軌道が異なるため、運転者にとって、特に、経験の浅い運転者にとっては、車両の軌道の把握又は予測が困難となり得る(図4及びその説明参照)。更に、車両が後退させられた後前進させられるといった操縦が何時実行されるかについて考察すると、一般に、かかる操縦態様は、車両の車庫入れ、車庫出し、又は狭い屈曲路での切返しを行う状況に於いて実行されるところ、かかる状況に於いては、しばしば、車両の周辺領域に車庫の壁や他車その他の障害物が存在することが多い。従って、車両を一旦後退させた後に前進させる状況は、運転者にとって、特に、車両の軌道が容易に把握又は予測されるべき状況であるということができる。加えて、4WSの場合には、2WSの場合に比して、車両の後方が車両の旋回・転回外方により大きく振れることとなり、車両の周囲に障害物が存在する場合には、かかる障害物に接触する可能性が増大する(図4(B)参照)。
そこで、本発明の操舵制御装置に於いては、車両を一旦後退させた後に前進させる場合には、前進時には、所定の条件が成立するまでは、2WSの状態を保持して、後輪操舵を禁止又は制限し、車両の進行方向が後退から前進に転じた直後の車両の挙動又は軌道が運転者にとって把握し易いものとなるよう4WSと2WSの切換の態様が修正される。かかる態様の修正を実行するために、図1(B)に示されている如く、4WS/2WS選択部50bには、シフトレバー位置情報に加えて、ハンドル操舵角δd、車速Vx、障害物センサからの障害物の有無の情報、方向指示器の位置情報の少なくとも一つ又はこれらの組合せが入力され、前記の所定の条件が成立したか否かの判定に用いられる。以下、本発明の新規な4WS/2WS選択部50bの構成及び作動の好ましい幾つかの態様について説明する。
4WS/2WS選択部の構成及び作動
図2は、4WS/2WS選択部50bの制御処理をフローチャートの形式にて表したものである。かかる制御処理は、車両の運転中、常時、反復して実行されてよい。
同図を参照して、4WS/2WS選択部50bに於いては、まず、シフトレバーポジションセンサからの情報を監視し、リバースレンジが選択されているか否かが判定される(ステップ100:走行方向検出部)。車両が通常の前進走行中であれば、そのまま、4WSが選択され、その情報が車体モデル部へ送信される(ステップ120)。そして、4WSが選択されたときには、フラッグWsがFに設定される(ステップ130)。しかしながら、シフトレバーがリバースレンジとなったとき、即ち、車両が後退するよう指示されたときには、フラッグWsがRに設定される(ステップ140。従って、フラッグWsが「記憶部」として機能する。)。そして、2WSが選択され、その情報が車体モデル部へ送信される(ステップ150)。
かくして、車両が後退された後(後退している間は、常に、ステップ140,150が実行される。)、シフトレバーがリバースレンジ以外に設定されたときには、フラッグWsがRであるか否かが判定され(ステップ110)、もしWs=R、即ち、後退していたことが記憶されていたときには、後に詳細に説明する4WSへの切換のための許可条件(所定の条件)が成立しているか否かが判定される(ステップ160)。そして、許可条件が成立していないときには、2WSがそのまま維持され、許可条件が成立した場合のみ操舵制御が4WSに切り換えられる。なお、かかる構成によれば、許可条件が成立しない限りは、2WSから4WSへの切換は、実行されないこととなるので、例えば、運転者がシフトレバーを頻繁に変更するような操作を実行した場合には、2WSの状態が維持され、頻繁な操舵制御状態の切換が回避され、制御の安定性も改善されることとなることは理解されるべきである。
2WSから4WSへの切換の許可条件は、例えば、以下の例示の状態のいずれかであってよい。
(a1)ハンドル操舵角δdの絶対値が所定の微小値δdo以下の状態、即ち、
|δd|<δdo …(1)
が所定時間以上継続したとき
(a2)式(1)の状態にて所定距離以上走行したとき。
(b)障害物センサが障害物を検知しないとき又はしなくなったとき
(c)旋回外方の障害物センサが障害物を検知しないとき又はしなくなったとき
上記に於いて、式(1)を用いた(a1)、(a2)の判定処理は、要すれば、車両が直進走行しているか否かを判定するものである(直進判定手段)。(a1)の式(1)の状態が所定時間経過した否かは、車速値Vxが所定値以上になってから(車両の前進開始後から)計測を開始してよい(停止した状態で計測をしないため)。また、(a2)の所定距離進んだか否かは、車速Vx×時間で算出するようになっていてよい。前記の所定時間又は所定距離は、実験的に適当な値が設定されるようになっていてよい。式(1)の成立後、所定時間又は所定距離に達する前、式(1)が不成立になったときは、切換は、実行されず、再び式(1)が成立したときに計測が開始される。
また、上記の(b)、(c)の判定処理は、車両の周囲の所定の範囲に於ける障害物の有無を判定するものである(障害物判定手段)。(b)の判定は、全ての障害物センサからの信号を参照して、障害物の存在を示す信号の有無を判定することにより為されてよい。(c)の判定に於いては、いずれが旋回外方になるかは、ハンドル操舵角の向き又は方向指示器の位置により決定されてよい。この場合、ハンドル操舵角又は方向指示器が右方向(左方向)を示しているときには、車両の左側(右側)が旋回外方であると判定され、左側(右側)の障害物センサが障害物を検知しているか否かが判定される。
図3は、上記の条件(a1)〜(c)を図2のステップ160の許可条件とした場合の車両の軌道と切換のタイミングを示したものである。
まず、図3(A)は、上記の条件(a1)及び/又は(a2)を許可条件とした場合を示している。同図を参照して、車両が屈曲路で点線矢印の如く転回しながら、後退するときには、車両は、2WSの状態で操縦される。そして、車両が、再び、前進するときには、後退してきた方向に転回する場合には、2WSの状態で前進し、転回後、ハンドル操舵角が式(1)を満たす状態となった後、所定時間経過したとき、或いは、所定距離進んでから、4WSの状態が復活することとなる。これらのいずれ方向に進む場合も、前進開始直後は、ハンドル操舵角に対応する車両の挙動が後退時と同様となる(後退時に比して急に旋回半径が小さくなったりしない)ので、運転者にとって軌道の把握又は予測が容易となる。また、車両の後方が後退後に前進する際に後退時には通らなかった領域に振り出されることがないので、図の如く、仮に、旋回外方に障害物があったしても、接触する可能性が低下することが期待される(運転者は、例えば、図示の如く、一方の側に障害物があるときには、前進するとき、障害物から離れるよう操舵するはずである。その際、直ぐに4WSに切り換えてしまうと、車両の進行方向が過剰に転回してしまう可能性もある。)。更に、この態様によれば、ハンドル操舵角が小さいときに4WSへ切り換えられるので、切換の挙動が不安定になったり、旋回半径が急に変化することにより運転者に不安感を生ずるといったことが回避される。
図3(B)は、上記の条件(b)を許可条件とした場合を示している。同図に於いては、例えば、駐車場などで二つの他車の間に自車を駐車すべく位置を調整する場合が例示されており、初めに後退する際には、2WSに切換られる。しかる後、位置を調節する際には、ハンドル操舵角に対する車両の軌道又は旋回半径は、他車が障害物センサの監視域から外れない限り2WSの状態が保持されるので、これにより、運転者にとって車両の取り回し及び車体の軌道の把握・予測が容易となる。そして、車両を駐車場から出す場合には、他車が完全に離れてから4WSが復活するので、他車と接触する可能性が低減されることが期待される(いずれにハンドルを切っているかによらず、周囲が完全にクリアになるまでは、運転者にとって軌道が把握しやすいように2WSの状態が保持される点で有利である。)。
図3(C1)、(C2)は、上記の条件(c)を許可条件とした場合を示しており、ガレージなどの駐車場に自車を車庫入れ及び車庫出しする場合が例示されている。同図の如く、転回しながら2WSで後退すると、しばしば、ガレージに対して、旋回外方に偏った状態で車両が車庫入れされる。その場合、後退時と同じ方向で前進する際、4WSにしてしまうと、後退時と同じハンドル操舵角のとき、車両後方が後退時よりも旋回外方に振れることとなるので(どの程度振れるかは、操舵角に対する目標ヨーレートの決定方法及び目標車体スリップ角に依存する。)、車体が壁に接触する場合がある。そこで、後退時と同じ方向に前進する場合などは、旋回外方の障害物(壁)がなくなるまでは、2WSの状態が保持され、運転者にとって予期しにくい車両の軌道が回避される。他方、後退時とは逆の方向に前進転回する場合など、図示の如く、壁がセンサの監視域の外にあるときには、4WSにしても接触の可能性が低いので、4WSの切換が実行される。
上記の条件(a1)〜(c)は、それらのうちの一つを許可条件として用いるようになっていてよく、また、複数の条件のうちいくつかが許可条件として設定され、いずれかが成立したとき又は全てが成立したときに許可条件が成立したとするようになっていてもよい。(a1)、(a2)のみが許可条件として採用される場合には、障害物センサを装備する必要はないことは理解されるべきである。
かくして、上記の本発明の実施形態に於いては、車両が後退したことを記憶し、その記憶情報を用いて、2WSから4WSへの切換の時期が修正される。換言すれば、本発明に於いては、車両の走行履歴によって操舵制御の態様を制御するものであるということができる。なお、上記の構成に於いて前進時に2WSが保持されるのは、車両が一旦後退した後前進する直後であり、例えば、狭い屈曲路を前進のみで通過する際には、4WSが維持されるようになっていてよいことは理解されるべきである。本発明に於いて、重要なことは、一旦後退すべく2WSへの切換が行われた場合、再び前進するときに直ぐに4WSに切り換えないようにして車両の軌道が運転者とって把握・予測しやすいようにすることである。
以上に於いては本発明を一つの実施の形態について詳細に説明したが、かかる実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば、図2の制御処理は、シフトレバーがRになったことに応答して処理が実行されるようになっていてもよい。また、障害物センサは、車体後方のみに設けられるようになっていてもよい。また、実施形態に於いては、2WSが選択される際には、後輪舵角が実質的に0に保持されるよう制御されるようになっているが、後輪舵角を完全に0に固定するのではなく、(車両の後退後の運転者の車両の軌道の把握・予測を困難にさせない程度の)所定の微小範囲内にて変動が許されるようになっていてもよい。
図1(A)は、本発明の4輪操舵制御装置の好ましい実施形態が搭載される車両の模式図であり、図1(B)は、電子制御装置50に於いて構成される本発明による4輪操舵制御装置の好ましい実施形態の制御ブロック図である。2WSから4WSの切換の許可条件として採用される条件に応じて4WS/2WS選択部50bへ入力されるべき信号は、変更されてよい。 図2は、図1(B)の4WS/2WS選択部50bに於ける制御処理をフローチャートの形式で表したものである。 図3は、車両が一旦後退した後(点線矢印)再び前進する場合(実線矢印)の2WSから4WSの切換が行われる状態又はタイミングを説明する図である。図3(A)は、2WSから4WSの切換の許可条件が、ハンドル操舵角の大きさ(絶対値)が所定値以下の状態が所定時間以上又は所定走行距離以上継続した場合に設定された車両の軌道(実線矢印)を示しており、4WSへの切換は、「4WS」と付された位置付近で為される。図3(B)は、2WSから4WSの切換の許可条件が、車両の外周の障害物センサがいずれも各々の監視域(斜線領域)に障害物を検出しなくなったときに設定された車両の状態を示しており、2WSから4WSへの切換は、障害物(他車等)が監視域から完全に外れたときに実行される。図3(C1)、(C2)は、2WSから4WSの切換の許可条件が、車両の旋回・転回外方に障害物がないときに設定された車両の軌道を示している。(C1)では、旋回外方の障害物センサの監視域に車庫の壁が存在するので2WSの状態で前進するが、(C2)では、旋回外方の障害物センサの監視域に障害物が存在しないので4WSへの切換が為される。 図4は、車両を一旦2WSの状態で後退させた後、2WS(A)又は4WS(B)の状態で前進させる際の軌道を模式的に表した図である。(A)に於いては、前進時には、車両の軌道は、ハンドル操舵角が同じであれば、後退時の軌道に沿うので、運転者にとって(ハンドル操舵角を変えて操舵する場合にも)車両の軌道の把握・予測が容易となる。また、車両後部は、旋回方向(図中矢印A、aの方向)に移動するので、旋回外方に障害物があっても接触する可能性は低い。他方、(B)に於いては、前進時には、車両の軌道が、ハンドル操舵角が同じであっても、後退時の軌道と異なるので、運転者にとって車両の軌道の把握・予測が困難であり、車両後方は旋回外方(図中矢印B、bの方向)へ移動するので、旋回外方の障害物に接触する可能性が高くなる。
符号の説明
10…車両
12FL〜RR…車輪
14FL〜RR…車輪速センサ
20…駆動系装置
26a…シフトレバー
30…前輪操舵装置
32…ステアリングホイール
32a…VGRS装置
32b…方向指示器(ウィンカ)
34…倍力装置(転舵駆動器)
40…後輪操舵装置
44…後輪転舵用の駆動器
50…電子制御装置
60fl〜rr…障害物センサ
62…ヨーレート及び/又は横加速度センサ

Claims (5)

  1. 前輪操舵装置と後輪操舵装置とを有する車両の4輪操舵制御装置であって、後輪の舵角を制御する後輪操舵制御部と、前記車両が前進しているか後退しているかを検出する走行方向検出部と、前記車両が後退していることを記憶する記憶部とを含み、前記後輪操舵制御部が、前記走行方向検出手段により前記車両が後退していることが検出されたときには前記後輪の舵角の大きさが所定値より小さくなるよう前記後輪操舵装置を制御し、前記記憶手段により前記車両が後退していることが記憶されているときに前記走行方向検出手段により前記車両が前進していることが検出されたときには所定の条件が成立するまで前記後輪の舵角の大きさが所定値より小さい状態に維持されるよう前記後輪操舵装置を制御することを特徴とする装置。
  2. 請求項1の装置であって、運転者のハンドルの操舵角の絶対値が所定値を下回った状態が所定時間継続したときに前記車両が直進していると判定する直進判定手段を有し、前記所定の条件が前記直進判定手段が前記車両が直進状態であると判定したことであることを特徴とする装置。
  3. 請求項1又は2の装置であって、運転者のハンドルの操舵角の絶対値が所定値を下回った状態で前記車両が所定距離走行したときに前記車両が直進していると判定する直進判定手段を有し、前記所定の条件が前記直進判定手段が前記車両が直進状態であると判定したことであることを特徴とする装置。
  4. 請求項1乃至3の装置であって、前記車両の周囲の所定の範囲に於ける障害物の有無を判定する障害物判定手段を有し、前記所定の条件が前記障害物判定手段が前記所定の範囲内に障害物が無いと判定したことであることを特徴とする装置。
  5. 請求項4の装置であって、前記所定の範囲が前記車両の旋回方向外側の前記車両の側方領域であることを特徴とする装置。
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