JP2004058829A - トレーラを牽引する車両の操向装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】トレーラのついていない乗用車を後退させる場合と同じ感覚で、トレーラをつなげた乗用車を後退できるようにすること。
【解決手段】トレーラを牽引する車両において、前記車両に後輪操舵装置を設け、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、この目標軌跡にトレーラが沿うよう後輪を操舵する後輪操舵制御装置を設けた。
【選択図】 図5
【解決手段】トレーラを牽引する車両において、前記車両に後輪操舵装置を設け、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、この目標軌跡にトレーラが沿うよう後輪を操舵する後輪操舵制御装置を設けた。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トレーラを牽引する車両の操向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トレーラを牽引する車両においては、その後退運動時に操舵輪を持つ車両とトレーラの間のヒッチ角という自由度が存在するため、舵角が一定でもヒッチ角が増加する不安定要素を持っている。したがって、このようなトレーラを索引する車両を後進させる場合、操縦が非常に難しい。この問題については、刊行物「自動車工学ハンドブック(基礎・理論編)」(発行所:社団法人 自動車技術会、1990年12月1日初版発行)6.10.4 連結車両の後退性に詳しく記載されている。
【0003】
一方で、小回り性を向上するための後輪操舵装置はよく知られており、一般に前輪の操舵角に比例して後輪を操舵する制御則が用いられる。例えば、刊行物「自動車の操舵系と操安性」(発行所:株式会社 山海堂、著者:カヤバ工業株式会社、第1刷発行日:平成8年9月10日)の196頁の「7.5.3横すべり零化4WS制御」の欄(以下、「刊行物1」という。)によれば、車体スリップ角(車両の進行方向と車両の前後方向との偏差角)に着目し、常時この車体スリップ角を零にするように、所定車速以下では前輪舵角に比例して後輪舵角を逆相に制御して小回り性を確保しつつ、所定車速以上では前輪舵角に比例して後輪舵角を同相に制御することにより操安性に優れた理想の車両特性が得られることが記載されている。
【0004】
また、本出願人は、特願2001−242842号にて、2点を両端とする線分が車両の前後方向と平行となる2点のうち、車両前方側の点を前端点g、車両後方側の点を後端点fに設定し、前端点gの走行軌跡を滑らかに平均化した平均化軌跡を演算し、後端点fが平均化軌跡の内側領域からはみ出さないように目標後輪舵角を制限するように目標後輪舵角を演算する発明を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
乗用車でトレーラを牽引するケースでは、運転者は乗用車のみを運転する場合、トレーラを牽引して乗用車を運転する場合の2通りの運転を行わないといけない。特に、後退する場合には、通常の乗用車を運転する感覚では、トレーラ付の乗用車の運転は困難である。
【0006】
そこで、本発明においては、トレーラのついていない乗用車を後退させる場合と同じ感覚で、トレーラをつなげた乗用車を後退できるようにすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項1に記載のように、トレーラを牽引する車両において、前記車両に後輪操舵装置を設け、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、この目標軌跡にトレーラが沿うよう後輪を操舵する後輪操舵制御装置を設けた。これによれば、後輪舵角の制御範囲内において、トレーラの軌跡が目標軌跡に沿うようになる。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項2に記載のように、請求項1において、前記後輪操舵制御装置を、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、トレーラの目標軌跡を達成するための目標ヒッチ角を演算し、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差を減少させるよう後輪を操舵するようにした。これによれば、後輪舵角の制御範囲内において、トレーラのヒッチ角を後輪の舵角で制御でき、トレーラの軌跡が目標軌跡に沿うようになる。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項3に記載のように、請求項2において、前記後輪操舵制御装置を、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差がゼロとしたとき、前輪舵角δfと実ヒッチ角から求まる実ヒッチ角を維持するための後輪舵角値を演算し、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差から求まるフィードバック項を加えた目標後輪舵角を演算し、後輪を操舵するようにした。これによれば、操舵角及びヒッチ角にオフセットがあってもその分を考慮して制御ができる。
【0010】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項4に記載のように、請求項2において、前記後輪操舵制御装置を、ヒッチ角が制御範囲外になったことを検知し、ヒッチ角が制御範囲外になったとき運転者に警告するようにした。
【0011】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項5に記載のように、請求項2において、前記後輪操舵制御装置を、ヒッチ角が制御範囲外になったことを検知し、ヒッチ角が制御範囲外になったとき後輪を最大舵角に設定するようにした。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本発明に係るトレーラを備え、後輪操舵装置を含んだ車両の概念図である。車両1の後方にはトレーラ22が置かれる。車両1の後端にはヒッチボール25を備えたヒッチメンバー20が固定され、ヒッチボール25と連結されるドローバー24がトレーラ22に固定されており、車両1の運動に応じて、トレーラ22が牽引できるよう構成されている。ヒッチメンバー20とドローバー24の間には、互いの相対角度であるヒッチ角を測定するヒッチ角センサ23が設置されている。このヒッチ角センサ23は一般的な角度センサを用いて構成することができる。車両1において、2個の前輪3には、それぞれ前輪の車輪の回転速度を検出する車輪速センサ9が配設されている。この車輪速センサ9は、前輪3が所定角度回転するごとにパルスを発するものであり、このパルス数をカウントすることにより走行距離を求めることができるので、走行距離センサとしての機能を有している。車両後方には、2個の後輪5を操舵するためのアクチュエータ15が配設されている。アクチュエータ15には、後輪5の実舵角量を検出する後輪舵角センサ13が配設されている。前輪3を操舵するステアリング7には、前輪3の実舵角量を検出する前輪舵角センサ11が配設されている。車両には、車両の変速機のシフト位置を検出するシフト位置センサ17、トレーラの有無を指定するためのトレーラ牽引スイッチ18、アクチュエータ15を制御するためのコントローラ21、車両のエンジンを起動するためのイグニッションスイッチ19が取り付けられている。トレーラ牽引スイッチ18は、押ボタン式とし、運転者がトレーラ22を取り付けたとき、運転者自身が押すことによってトレーラ22を設置したことを支持するスイッチとしてもよいし、自動的にトレーラ22の取り付けを検出するスイッチまたはセンサとしてもよい。上記の前輪舵角センサ11、後輪舵角センサ13、車輪速センサ9、シフト位置センサ23、トレーラ牽引スイッチ18、イグニッションスイッチ19及びヒッチ角センサ23の出力は、コントローラ21に入力される。コントローラ21は、これら各種スイッチ、センサの検出値に応じて目標後輪舵角を演算し、後輪の実舵角量が目標後輪舵角になるようにアクチュエータ15に指令を与える。
【0014】
次に、車両のモデル図である図2を用いて、制御の概要を説明する。ここで、各角度については、紙面左回り方向を正とする角度として表現している。
【0015】
軌跡30は、後輪の舵角がある角度にあるときの左右の後輪の中心点の軌跡を表している。この軌跡30にトレーラ22が沿うように移動すると、運転者はトレーラ2がない場合と同じように、後退できるようになる。尚、トレーラ22がない状態において、通常の後輪操舵装置が後輪を操舵している場合は、この操舵角における軌跡を目標軌跡とする。
【0016】
前輪の舵角をδf、後輪の舵角をδr、ホイールベース間の距離をL、前輪車軸からヒッチまでの長さをLh、ヒッチからトレーラ車軸までの長さをLtr、後退時の車速をvx(後退方向を正とする)、乗用車の車体の絶対角をθb、ヒッチ角をθh、目標ヒッチ角をθhref、トレーラ車体絶対角をθtbとする。ヒッチ角θhが、トレーラ22が軌跡30に沿うところの目標ヒッチ角θhrefとなるように目標後輪舵角δrtを演算し、後輪を操舵することで、目的を達成する。
【0017】
次に、コントローラ21の制御の詳細を、図3〜図5を用いて説明する。
【0018】
図3はコントローラ21が実行するメインルーチンである。イグニッションスイッチ19がONされるとメインルーチンがスタートし、ステップ101に進む。
【0019】
ステップ101では、各諸変数の初期化処理が実行される。
【0020】
初期化処理が実行されると、ステップ102へ進む。ステップ102以降ステップ107までの処理は、その後繰り返しループ処理される。
【0021】
ステップ102では、制御周期Tsが経過したか否かが判断され、制御周期Tsが経過していなければ経過するまで次の処理を保留する。この制御周期Tsは上記メインルーチンが一周するのに必要な時間より大きな値を入れておく。制御周期Tsが経過した段階で次のステップ103へ進む。ステップ103では、車輪速センサ9、前輪舵角センサ11等の各種センサからの信号を取り込み、現在の車両の各状況を把握する。
【0022】
ステップ104では、ステップ103にて入力された各種センサからの情報をもとに、トレーラを牽引しているか、また、車両の後退であるかを判断する。具体的には、トレーラ牽引スイッチ18がトレーラの牽引を示しており、かつ、シフトポジションスイッチ17がリバースの位置にあるとき、ステップ106へ進み、それ以外はステップ105へ進む。
【0023】
ステップ105では、通常後輪舵角演算が行われる。通常後輪舵角演算とは、最適な目標後輪舵角を算出するにあたり基本となる制御則に基づいて、コントローラ21が通常目標後輪舵角δrt0を算出する演算である。本実施形態においては基本となる制御則として、舵角比例制御を採用している。舵角比例制御とは、実前輪舵角δfに比例した値を目標後輪舵角に設定する方式である。さらに、ここでは、車速vに応じて目標後輪舵角を変更している。具体的には、図4のステップ110に示すように、車輪速センサ9の出力から求められる車速vに応じた後輪/前輪舵角比ratio_map(v)を後輪/前輪舵角比マップから求め、これに実前輪舵角δfをかけて通常目標後輪舵角δrt0を求める。後輪/前輪舵角比ratio_map(v)は、所定車速以下ではマイナス、所定車速以上でプラスの値に設定されている。よって、所定車速以下では、通常目標後輪舵角δrt0は実前輪舵角δfと逆相に演算され、所定車速以上では、通常目標後輪舵角δrt0は実前輪舵角δfと同相に演算されるようになっている。通常、後退時には車速が遅いので、後輪は前輪に対して逆相に操舵される。
【0024】
ステップ106では、牽引後退アシスト制御演算ルーチンが実行される。これについては後述するが、ここで目標後輪舵角δrtが演算される。
【0025】
最後にステップ107では、後輪の舵角が、目標後輪舵角δrt(もしくは目標後輪舵角δrtがない場合には通常目標後輪舵角δrt0)に等しくなるようにアクチュエータ15を制御する。この制御は、後輪舵角センサ13により実際の後輪5の操舵角を検出し、これが目標後輪舵角δrtに等しくなるようにPID制御等を用いてサーボ制御するとよい。
【0026】
図5は牽引後退アシスト制御演算のサブルーチンを示す。ここでは、まず、ステップ120にて目標ヒッチ角の演算を行う。目標ヒッチ角θhrefは、前輪舵角δf、ホイールベース長L、前輪車軸からヒッチまでの長さLh、ヒッチからトレーラ車軸までの長さLtrとし、通常制御時の目標後輪舵角をδrv=−Ksrv・δfと想定(仮想後輪舵角と称す)し、次式により求める。
【0027】
【数1】
ここで、Ksrvは、予め定められた後退時の後輪/前輪舵角比である。トレーラを牽引していない場合の後退時には、図4のステップ110に示すように、車速vsに応じた後輪/前輪舵角比ratio_map(v)を後輪/前輪舵角比マップから求め、これに実前輪舵角δfをかけて目標後輪舵角δrt0を求めるが、トレーラ牽引時の後退時には、低車速であることが多いので、車速vsを考慮に入れていない。車速をvs考慮したい場合には、δrv=ratio_map(−vs)・δfと変更するとよい。
【0028】
数1式は、トレーラがない場合の前輪舵角δfと後輪舵角(=仮想後輪舵角δrv)での車両の回転半径R2と、旋回中心からヒッチ点までの距離R1を求め、車両の回転半径R2と目標トレーラ軌跡半径Rtrefが一致するように目標ヒッチ角θhrefを求めるものである。
【0029】
次に、ステップ121にてヒッチ角偏差フィードバック演算を行う。ここでは、ヒッチ角偏差比例ゲインKpを用いて、目標後輪舵角のフィードバック項δrtfbを次式により求める。
【0030】
【数2】
δrtfb=−Kp・(θhref−θh)
ヒッチ角偏差比例ゲインKpは適宜調整して決める。
【0031】
次に、ステップ122にてステア角・ヒッチ角補正演算を行う。ここでは、目標後輪舵角δrtを次式により補正する。
【0032】
【数3】
ここで、右辺の第2項は、ヒッチ角が目標ヒッチ角に一致しているときに、前輪舵角δfと実ヒッチ角δhから求まる実ヒッチ角δhを維持するための後輪舵角値である。これに、数2式で求めたフィードバック項δrtfbを加算して外乱を意識した目標後輪舵角を得ている。
【0033】
次に、ステップ124にて、目標後輪舵角の絶対値が最大後輪舵角より大きいかどうかを判断する。通常、後輪操舵装置では、制御しうる最大の舵角があり、これを超えて後輪の舵角を増やすことができない。したがって、目標後輪舵角も、最大後輪舵角を越えないように設定する必要がある。目標後輪舵角の絶対値が最大後輪舵角より小さい場合には何もせず戻る。目標後輪舵角の絶対値が最大後輪舵角より大きい場合には、目標後輪舵角に最大後輪舵角をセットする。
【0034】
更に、ステップ125にて、トレーラ22の方向を制御できない旨を示すためのインジケータを点灯するとともに、警報ブザーを鳴らすよう出力して、運転者に警告を与える。
【0035】
上記の概念を図6を参照して説明する。後輪舵角の制御可能な範囲は最大ステア角及び最小ステア角によって定まる。また、ヒッチ角とステア角の関係で制御できなくなる領域があり、この制御限界線と前記の最大ステア角、最小ステア角で挟まれる領域内でのみ制御が可能である。例えば実ヒッチ角がー20degの場合、ステア角は約―50〜420degの範囲で制御可能になる。また、実ヒッチ角がー50degの場合、ステア角は約280〜550(最大ステア角)degの範囲で制御可能になる。上記ステップ125でインジケータ点灯及び警報ブザー出力を行ったが、図6の線図の制御限界の領域内から外れたときインジケータ点灯及び警報ブザー出力を行うようにしてもよい。通常、実ヒッチ角が大きくずれている場合には、車両を一度前進させるとヒッチ角が小さくなるので、再度後退させるときには制御できるようになる。
【0036】
以上が終了すると、牽引後退アシスト制御演算ルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
【0037】
上記構成によれば、トレーラの目標軌跡となるような目標ヒッチ角θhrefを求め、ヒッチ角が目標ヒッチ角に一致しているときに、前輪舵角δfと実ヒッチ角δhから求まる実ヒッチ角δhを維持するための後輪舵角値を求め、これに、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差をなくすようフィードバックをかけ後輪舵角を制御するので、乗用車の後退時にトレーラが目標軌跡に沿うようになる。
【0038】
また、後輪操舵装置の制御可能範囲を外れても、目標後輪舵角に最大後輪舵角をセットして、できるだけトレーラが目標軌跡に沿うように操舵するとともに、運転者に警告を与えている。
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、後輪舵角の制御範囲内において、トレーラの軌跡が目標軌跡に沿うようになり、トレーラがない場合と同様に、車両を後退させることができる。
【0040】
請求項2または3の発明によれば、より精度よく車両を後退させることができる。
【0041】
請求項4の発明によれば、後輪操舵装置の制御可能範囲を外れても、運転者に警告を与えているので、運転者は後退のやり直しを速やかに行える。
【0042】
請求項5の発明によれば、後輪操舵装置の制御可能範囲を外れても、トレーラの方向が大きく外れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る後輪操舵装置を含んだ四輪操舵車両の概念図である。
【図2】本発明の実施形態における車両の運動を示すモデル図である。
【図3】コントローラが実行するメインルーチンのフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態における通常後輪舵角演算処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における牽引後退アシスト制御演算処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態におけるトレーラ後退アシスト制御線図である。
【符号の説明】
1 車両
3 前輪
5 後輪
7 ステアリング
9 車輪速センサ
11 前輪舵角センサ
13 後輪舵角センサ
17 シフトポジションスイッチ
18 トレーラ牽引スイッチ
19 イグニッションスイッチ
20 ヒッチメンバー
21 コントローラ
22 トレーラ
23 ヒッチ角センサ
24 ドローバー
25 ヒッチボール
30 軌跡
δf 前輪の舵角
δr 後輪の舵角
L ホイールベース間の距離
Lh 前輪車軸からヒッチまでの長さ
Ltr ヒッチからトレーラ車軸までの長さ
vx 後退時の車速
θb 乗用車の車体の絶対角
θh ヒッチ角
θhref 目標ヒッチ角
θtb トレーラ車体絶対角
θhref 目標ヒッチ角
【発明の属する技術分野】
本発明は、トレーラを牽引する車両の操向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トレーラを牽引する車両においては、その後退運動時に操舵輪を持つ車両とトレーラの間のヒッチ角という自由度が存在するため、舵角が一定でもヒッチ角が増加する不安定要素を持っている。したがって、このようなトレーラを索引する車両を後進させる場合、操縦が非常に難しい。この問題については、刊行物「自動車工学ハンドブック(基礎・理論編)」(発行所:社団法人 自動車技術会、1990年12月1日初版発行)6.10.4 連結車両の後退性に詳しく記載されている。
【0003】
一方で、小回り性を向上するための後輪操舵装置はよく知られており、一般に前輪の操舵角に比例して後輪を操舵する制御則が用いられる。例えば、刊行物「自動車の操舵系と操安性」(発行所:株式会社 山海堂、著者:カヤバ工業株式会社、第1刷発行日:平成8年9月10日)の196頁の「7.5.3横すべり零化4WS制御」の欄(以下、「刊行物1」という。)によれば、車体スリップ角(車両の進行方向と車両の前後方向との偏差角)に着目し、常時この車体スリップ角を零にするように、所定車速以下では前輪舵角に比例して後輪舵角を逆相に制御して小回り性を確保しつつ、所定車速以上では前輪舵角に比例して後輪舵角を同相に制御することにより操安性に優れた理想の車両特性が得られることが記載されている。
【0004】
また、本出願人は、特願2001−242842号にて、2点を両端とする線分が車両の前後方向と平行となる2点のうち、車両前方側の点を前端点g、車両後方側の点を後端点fに設定し、前端点gの走行軌跡を滑らかに平均化した平均化軌跡を演算し、後端点fが平均化軌跡の内側領域からはみ出さないように目標後輪舵角を制限するように目標後輪舵角を演算する発明を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
乗用車でトレーラを牽引するケースでは、運転者は乗用車のみを運転する場合、トレーラを牽引して乗用車を運転する場合の2通りの運転を行わないといけない。特に、後退する場合には、通常の乗用車を運転する感覚では、トレーラ付の乗用車の運転は困難である。
【0006】
そこで、本発明においては、トレーラのついていない乗用車を後退させる場合と同じ感覚で、トレーラをつなげた乗用車を後退できるようにすることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項1に記載のように、トレーラを牽引する車両において、前記車両に後輪操舵装置を設け、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、この目標軌跡にトレーラが沿うよう後輪を操舵する後輪操舵制御装置を設けた。これによれば、後輪舵角の制御範囲内において、トレーラの軌跡が目標軌跡に沿うようになる。
【0008】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項2に記載のように、請求項1において、前記後輪操舵制御装置を、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、トレーラの目標軌跡を達成するための目標ヒッチ角を演算し、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差を減少させるよう後輪を操舵するようにした。これによれば、後輪舵角の制御範囲内において、トレーラのヒッチ角を後輪の舵角で制御でき、トレーラの軌跡が目標軌跡に沿うようになる。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項3に記載のように、請求項2において、前記後輪操舵制御装置を、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差がゼロとしたとき、前輪舵角δfと実ヒッチ角から求まる実ヒッチ角を維持するための後輪舵角値を演算し、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差から求まるフィードバック項を加えた目標後輪舵角を演算し、後輪を操舵するようにした。これによれば、操舵角及びヒッチ角にオフセットがあってもその分を考慮して制御ができる。
【0010】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項4に記載のように、請求項2において、前記後輪操舵制御装置を、ヒッチ角が制御範囲外になったことを検知し、ヒッチ角が制御範囲外になったとき運転者に警告するようにした。
【0011】
上記課題を解決するため、本発明においては、請求項5に記載のように、請求項2において、前記後輪操舵制御装置を、ヒッチ角が制御範囲外になったことを検知し、ヒッチ角が制御範囲外になったとき後輪を最大舵角に設定するようにした。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
【0013】
図1は、本発明に係るトレーラを備え、後輪操舵装置を含んだ車両の概念図である。車両1の後方にはトレーラ22が置かれる。車両1の後端にはヒッチボール25を備えたヒッチメンバー20が固定され、ヒッチボール25と連結されるドローバー24がトレーラ22に固定されており、車両1の運動に応じて、トレーラ22が牽引できるよう構成されている。ヒッチメンバー20とドローバー24の間には、互いの相対角度であるヒッチ角を測定するヒッチ角センサ23が設置されている。このヒッチ角センサ23は一般的な角度センサを用いて構成することができる。車両1において、2個の前輪3には、それぞれ前輪の車輪の回転速度を検出する車輪速センサ9が配設されている。この車輪速センサ9は、前輪3が所定角度回転するごとにパルスを発するものであり、このパルス数をカウントすることにより走行距離を求めることができるので、走行距離センサとしての機能を有している。車両後方には、2個の後輪5を操舵するためのアクチュエータ15が配設されている。アクチュエータ15には、後輪5の実舵角量を検出する後輪舵角センサ13が配設されている。前輪3を操舵するステアリング7には、前輪3の実舵角量を検出する前輪舵角センサ11が配設されている。車両には、車両の変速機のシフト位置を検出するシフト位置センサ17、トレーラの有無を指定するためのトレーラ牽引スイッチ18、アクチュエータ15を制御するためのコントローラ21、車両のエンジンを起動するためのイグニッションスイッチ19が取り付けられている。トレーラ牽引スイッチ18は、押ボタン式とし、運転者がトレーラ22を取り付けたとき、運転者自身が押すことによってトレーラ22を設置したことを支持するスイッチとしてもよいし、自動的にトレーラ22の取り付けを検出するスイッチまたはセンサとしてもよい。上記の前輪舵角センサ11、後輪舵角センサ13、車輪速センサ9、シフト位置センサ23、トレーラ牽引スイッチ18、イグニッションスイッチ19及びヒッチ角センサ23の出力は、コントローラ21に入力される。コントローラ21は、これら各種スイッチ、センサの検出値に応じて目標後輪舵角を演算し、後輪の実舵角量が目標後輪舵角になるようにアクチュエータ15に指令を与える。
【0014】
次に、車両のモデル図である図2を用いて、制御の概要を説明する。ここで、各角度については、紙面左回り方向を正とする角度として表現している。
【0015】
軌跡30は、後輪の舵角がある角度にあるときの左右の後輪の中心点の軌跡を表している。この軌跡30にトレーラ22が沿うように移動すると、運転者はトレーラ2がない場合と同じように、後退できるようになる。尚、トレーラ22がない状態において、通常の後輪操舵装置が後輪を操舵している場合は、この操舵角における軌跡を目標軌跡とする。
【0016】
前輪の舵角をδf、後輪の舵角をδr、ホイールベース間の距離をL、前輪車軸からヒッチまでの長さをLh、ヒッチからトレーラ車軸までの長さをLtr、後退時の車速をvx(後退方向を正とする)、乗用車の車体の絶対角をθb、ヒッチ角をθh、目標ヒッチ角をθhref、トレーラ車体絶対角をθtbとする。ヒッチ角θhが、トレーラ22が軌跡30に沿うところの目標ヒッチ角θhrefとなるように目標後輪舵角δrtを演算し、後輪を操舵することで、目的を達成する。
【0017】
次に、コントローラ21の制御の詳細を、図3〜図5を用いて説明する。
【0018】
図3はコントローラ21が実行するメインルーチンである。イグニッションスイッチ19がONされるとメインルーチンがスタートし、ステップ101に進む。
【0019】
ステップ101では、各諸変数の初期化処理が実行される。
【0020】
初期化処理が実行されると、ステップ102へ進む。ステップ102以降ステップ107までの処理は、その後繰り返しループ処理される。
【0021】
ステップ102では、制御周期Tsが経過したか否かが判断され、制御周期Tsが経過していなければ経過するまで次の処理を保留する。この制御周期Tsは上記メインルーチンが一周するのに必要な時間より大きな値を入れておく。制御周期Tsが経過した段階で次のステップ103へ進む。ステップ103では、車輪速センサ9、前輪舵角センサ11等の各種センサからの信号を取り込み、現在の車両の各状況を把握する。
【0022】
ステップ104では、ステップ103にて入力された各種センサからの情報をもとに、トレーラを牽引しているか、また、車両の後退であるかを判断する。具体的には、トレーラ牽引スイッチ18がトレーラの牽引を示しており、かつ、シフトポジションスイッチ17がリバースの位置にあるとき、ステップ106へ進み、それ以外はステップ105へ進む。
【0023】
ステップ105では、通常後輪舵角演算が行われる。通常後輪舵角演算とは、最適な目標後輪舵角を算出するにあたり基本となる制御則に基づいて、コントローラ21が通常目標後輪舵角δrt0を算出する演算である。本実施形態においては基本となる制御則として、舵角比例制御を採用している。舵角比例制御とは、実前輪舵角δfに比例した値を目標後輪舵角に設定する方式である。さらに、ここでは、車速vに応じて目標後輪舵角を変更している。具体的には、図4のステップ110に示すように、車輪速センサ9の出力から求められる車速vに応じた後輪/前輪舵角比ratio_map(v)を後輪/前輪舵角比マップから求め、これに実前輪舵角δfをかけて通常目標後輪舵角δrt0を求める。後輪/前輪舵角比ratio_map(v)は、所定車速以下ではマイナス、所定車速以上でプラスの値に設定されている。よって、所定車速以下では、通常目標後輪舵角δrt0は実前輪舵角δfと逆相に演算され、所定車速以上では、通常目標後輪舵角δrt0は実前輪舵角δfと同相に演算されるようになっている。通常、後退時には車速が遅いので、後輪は前輪に対して逆相に操舵される。
【0024】
ステップ106では、牽引後退アシスト制御演算ルーチンが実行される。これについては後述するが、ここで目標後輪舵角δrtが演算される。
【0025】
最後にステップ107では、後輪の舵角が、目標後輪舵角δrt(もしくは目標後輪舵角δrtがない場合には通常目標後輪舵角δrt0)に等しくなるようにアクチュエータ15を制御する。この制御は、後輪舵角センサ13により実際の後輪5の操舵角を検出し、これが目標後輪舵角δrtに等しくなるようにPID制御等を用いてサーボ制御するとよい。
【0026】
図5は牽引後退アシスト制御演算のサブルーチンを示す。ここでは、まず、ステップ120にて目標ヒッチ角の演算を行う。目標ヒッチ角θhrefは、前輪舵角δf、ホイールベース長L、前輪車軸からヒッチまでの長さLh、ヒッチからトレーラ車軸までの長さLtrとし、通常制御時の目標後輪舵角をδrv=−Ksrv・δfと想定(仮想後輪舵角と称す)し、次式により求める。
【0027】
【数1】
ここで、Ksrvは、予め定められた後退時の後輪/前輪舵角比である。トレーラを牽引していない場合の後退時には、図4のステップ110に示すように、車速vsに応じた後輪/前輪舵角比ratio_map(v)を後輪/前輪舵角比マップから求め、これに実前輪舵角δfをかけて目標後輪舵角δrt0を求めるが、トレーラ牽引時の後退時には、低車速であることが多いので、車速vsを考慮に入れていない。車速をvs考慮したい場合には、δrv=ratio_map(−vs)・δfと変更するとよい。
【0028】
数1式は、トレーラがない場合の前輪舵角δfと後輪舵角(=仮想後輪舵角δrv)での車両の回転半径R2と、旋回中心からヒッチ点までの距離R1を求め、車両の回転半径R2と目標トレーラ軌跡半径Rtrefが一致するように目標ヒッチ角θhrefを求めるものである。
【0029】
次に、ステップ121にてヒッチ角偏差フィードバック演算を行う。ここでは、ヒッチ角偏差比例ゲインKpを用いて、目標後輪舵角のフィードバック項δrtfbを次式により求める。
【0030】
【数2】
δrtfb=−Kp・(θhref−θh)
ヒッチ角偏差比例ゲインKpは適宜調整して決める。
【0031】
次に、ステップ122にてステア角・ヒッチ角補正演算を行う。ここでは、目標後輪舵角δrtを次式により補正する。
【0032】
【数3】
ここで、右辺の第2項は、ヒッチ角が目標ヒッチ角に一致しているときに、前輪舵角δfと実ヒッチ角δhから求まる実ヒッチ角δhを維持するための後輪舵角値である。これに、数2式で求めたフィードバック項δrtfbを加算して外乱を意識した目標後輪舵角を得ている。
【0033】
次に、ステップ124にて、目標後輪舵角の絶対値が最大後輪舵角より大きいかどうかを判断する。通常、後輪操舵装置では、制御しうる最大の舵角があり、これを超えて後輪の舵角を増やすことができない。したがって、目標後輪舵角も、最大後輪舵角を越えないように設定する必要がある。目標後輪舵角の絶対値が最大後輪舵角より小さい場合には何もせず戻る。目標後輪舵角の絶対値が最大後輪舵角より大きい場合には、目標後輪舵角に最大後輪舵角をセットする。
【0034】
更に、ステップ125にて、トレーラ22の方向を制御できない旨を示すためのインジケータを点灯するとともに、警報ブザーを鳴らすよう出力して、運転者に警告を与える。
【0035】
上記の概念を図6を参照して説明する。後輪舵角の制御可能な範囲は最大ステア角及び最小ステア角によって定まる。また、ヒッチ角とステア角の関係で制御できなくなる領域があり、この制御限界線と前記の最大ステア角、最小ステア角で挟まれる領域内でのみ制御が可能である。例えば実ヒッチ角がー20degの場合、ステア角は約―50〜420degの範囲で制御可能になる。また、実ヒッチ角がー50degの場合、ステア角は約280〜550(最大ステア角)degの範囲で制御可能になる。上記ステップ125でインジケータ点灯及び警報ブザー出力を行ったが、図6の線図の制御限界の領域内から外れたときインジケータ点灯及び警報ブザー出力を行うようにしてもよい。通常、実ヒッチ角が大きくずれている場合には、車両を一度前進させるとヒッチ角が小さくなるので、再度後退させるときには制御できるようになる。
【0036】
以上が終了すると、牽引後退アシスト制御演算ルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
【0037】
上記構成によれば、トレーラの目標軌跡となるような目標ヒッチ角θhrefを求め、ヒッチ角が目標ヒッチ角に一致しているときに、前輪舵角δfと実ヒッチ角δhから求まる実ヒッチ角δhを維持するための後輪舵角値を求め、これに、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差をなくすようフィードバックをかけ後輪舵角を制御するので、乗用車の後退時にトレーラが目標軌跡に沿うようになる。
【0038】
また、後輪操舵装置の制御可能範囲を外れても、目標後輪舵角に最大後輪舵角をセットして、できるだけトレーラが目標軌跡に沿うように操舵するとともに、運転者に警告を与えている。
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、後輪舵角の制御範囲内において、トレーラの軌跡が目標軌跡に沿うようになり、トレーラがない場合と同様に、車両を後退させることができる。
【0040】
請求項2または3の発明によれば、より精度よく車両を後退させることができる。
【0041】
請求項4の発明によれば、後輪操舵装置の制御可能範囲を外れても、運転者に警告を与えているので、運転者は後退のやり直しを速やかに行える。
【0042】
請求項5の発明によれば、後輪操舵装置の制御可能範囲を外れても、トレーラの方向が大きく外れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る後輪操舵装置を含んだ四輪操舵車両の概念図である。
【図2】本発明の実施形態における車両の運動を示すモデル図である。
【図3】コントローラが実行するメインルーチンのフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態における通常後輪舵角演算処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における牽引後退アシスト制御演算処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態におけるトレーラ後退アシスト制御線図である。
【符号の説明】
1 車両
3 前輪
5 後輪
7 ステアリング
9 車輪速センサ
11 前輪舵角センサ
13 後輪舵角センサ
17 シフトポジションスイッチ
18 トレーラ牽引スイッチ
19 イグニッションスイッチ
20 ヒッチメンバー
21 コントローラ
22 トレーラ
23 ヒッチ角センサ
24 ドローバー
25 ヒッチボール
30 軌跡
δf 前輪の舵角
δr 後輪の舵角
L ホイールベース間の距離
Lh 前輪車軸からヒッチまでの長さ
Ltr ヒッチからトレーラ車軸までの長さ
vx 後退時の車速
θb 乗用車の車体の絶対角
θh ヒッチ角
θhref 目標ヒッチ角
θtb トレーラ車体絶対角
θhref 目標ヒッチ角
Claims (5)
- トレーラを牽引する車両において、前記車両に後輪操舵装置を設け、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、この目標軌跡にトレーラが沿うよう後輪を操舵する後輪操舵制御装置を設けたことを特徴とする、トレーラを牽引する車両の操向装置。
- 請求項1において、前記後輪操舵制御装置は、車両の操舵角からトレーラの目標軌跡を演算し、トレーラの目標軌跡を達成するための目標ヒッチ角を演算し、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差を減少させるよう後輪を操舵することを特徴とする、トレーラを牽引する車両の操向装置。
- 請求項2において、前記後輪操舵制御装置は、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差がゼロとしたとき、前輪舵角δfと実ヒッチ角から求まる実ヒッチ角を維持するための後輪舵角値を演算し、目標ヒッチ角と実ヒッチ角との偏差から求まるフィードバック項を加えた目標後輪舵角を演算し、後輪を操舵することを特徴とする、トレーラを牽引する車両の操向装置。
- 請求項2において、前記後輪操舵制御装置は、ヒッチ角が制御範囲外になったことを検知し、ヒッチ角が制御範囲外になったとき運転者に警告することを特徴とする、トレーラを牽引する車両の操向装置。
- 請求項2において、前記後輪操舵制御装置は、ヒッチ角が制御範囲外になったことを検知し、ヒッチ角が制御範囲外になったとき後輪を最大舵角に設定することを特徴とする、トレーラを牽引する車両の操向装置。
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