JP2019123156A - 画像処理装置、画像処理方法およびインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】同型の2つの記録ヘッドが主走査方向に対称的に配されたシリアル型のインクジェット記録装置において、色むらのない一様な画像を記録する。【解決手段】同型の2つの記録ヘッドが主走査方向に対称的に配されたシリアル型のインクジェット記録装置において、記録媒体の単位領域の画像が第1の記録ヘッド又は第2の記録ヘッドによるM回の記録走査によって記録されるように、画像データを分配する。この際、第1の記録ヘッドの走査領域に含まれる第1領域に対する1回目の記録走査の方向と、第2の記録ヘッドの走査領域に含まれる第2領域に対する1回目の記録走査の方向が、逆の方向となるように画像データを分配する。【選択図】図6
Description
本発明は、シリアル型のインクジェット記録装置に関する。詳しくは、主走査方向に所定の間隔をおいて配置された2つの記録ヘッドで、主走査方向の記録領域を分担しながら画像を記録する際の記録方法に関する。
異なる色のインクを吐出するノズル列が主走査方向に配置されて成る記録ヘッドを用い、記録媒体に画像を記録するシリアル型のインクジェット記録装置では、双方向記録時に色むらが問題となることがある。このような色むらは、記録媒体に対するインクの付与順序が、記録ヘッドの往路走査と復路走査で逆転することが原因であり、既に様々な対策が提案されている。
特許文献1には、記録ヘッドによる1回の記録走査で記録可能なデータを、記録ヘッドの往路走査と復路走査で約半数ずつ記録する方法が開示されている。特許文献1の方法を採用すれば、いずれの領域にも往路走査で記録するドットと復路走査で記録するドットを約半数ずつ混在させることが出来るので、上記色むらを低減することが出来る。
また、特許文献2には、ノズル列に含まれる複数のノズルの中で、吐出動作に使用するノズル領域を往路走査と復路走査で切替えつつ、これら2つの記録走査の間に、ノズル領域幅よりも短い距離の搬送動作を行う記録方法が開示されている。このような特許文献2によれば、色むらを解消するという特許文献1と同様の効果に加え、個々のノズルの吐出特性のばらつきに起因するスジむらや濃度むらも低減するという新たな効果を得ることができる。
ところで近年では、例えば特許文献3に開示されるように、2つの同型の記録ヘッドを主走査方向に所定の距離をおいて配置し、これら2つの記録ヘッドで主走査方向の記録領域を分担させながら画像を記録するインクジェット記録装置が提供されている。このような記録装置であれば、記録ヘッドを1つだけ搭載したシリアル型のインクジェット記録装置に比べ、記録時間を大幅に短縮することができる。この際、2つの記録ヘッドは、これらに対する配線の簡素化のため、対称的にレイアウトされることがある。
しかしながら、2つの記録ヘッドが対称的にレイアウトされた構成において、異色インクを吐出する複数のノズル列が特許文献1や2のように主走査方向に順番に配置されている場合、この配置順序は、主走査方向に対し2つの記録ヘッドで逆転することになる。すなわち、キャリッジの往路走査であれ復路走査であれ、記録媒体に対するインクの付与順序が2つの記録ヘッドの間で常に逆転し、特許文献1や特許文献2では解決できない新たな色むらが招致されてしまう。以下、このような色むらを、上述した走査方向に起因する「走査間色むら」と区別し、本明細書では「左右色むら」と称する。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものである。よってその目的とするところは、同型の2つの記録ヘッドが主走査方向に対称的に配されたシリアル型のインクジェット記録装置において、「走査間色むら」も「左右色むら」も抑えられた一様な画像を記録することである。
そのために本発明は、第1のインクを吐出する第1のノズル列と第2のインクを吐出する第2のノズル列が第1の方向に所定の順序で配置されている第1の記録ヘッドと、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列が前記第1の方向に前記所定の順序と逆の順序で配置されている第2の記録ヘッドとを、前記第1の方向に所定の距離を維持しながら往復移動させることにより、記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、前記記録媒体の単位領域の画像が、前記第1の記録ヘッドまたは前記第2の記録ヘッドによる、インクの吐出を伴うM回(Mは2以上の整数)の記録走査によって記録されるように、当該単位領域に対応する画像データをM回の記録走査に分配する分配手段を備え、前記分配手段は、前記単位領域のうち前記第1の記録ヘッドの走査領域に含まれる第1領域に対する1回目の記録走査の方向と、前記単位領域のうち前記第2の記録ヘッドの走査領域に含まれる第2領域に対する1回目の記録走査の方向が、逆の方向となる条件の下で、画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とする。
以上の構成によれば、同型の2つの記録ヘッドが主走査方向に対称的に配されたシリアル型のインクジェット記録装置において、色むらが抑えられた一様な画像を記録することができる。
図1(a)および(b)は、本発明に使用可能なインクジェット記録装置100の概略構成を示す図である。左ヘッド101Lと右ヘッド101Rは、所定の間隔を維持した状態で、これらにインクを供給するインクタンク(図1では不図示)とともにキャリッジ106に搭載されている。本実施形態において、インクタンク内のインクが消費された時、記録ヘッドとインクタンクは一体的に交換されるようになっている。但し、このような形態は本発明に必須な要件ではない。左ヘッド101Lと右ヘッド101Rはキャリッジ106に固定されたパーマネントヘッドであってもよい。この場合、インクタンクのみをキャリッジに対し着脱可能となる。
図1(a)に示すように、キャリッジ106は、キャリッジモータ317(図3参照)を駆動源とし、ガイドシャフト104に沿ってx方向に往復移動する。キャリッジ106がx方向に移動する最中に、左ヘッド101Lと右ヘッド101Rが記録データに従ってインクを吐出することにより、記録媒体Sに1バンド分の画像が記録される。この記録走査の後、搬送ローラ105が回転し、記録媒体Sを1バンド分に対応する距離だけ記録走査の方向と交差するy方向に搬送する。このような記録走査と搬送動作を交互に繰り返すことにより、記録媒体Sに段階的に画像が形成されて行く。
左ヘッド101Lと右ヘッド101Rは同型のインクジェット記録ヘッドであり、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインクをそれぞれ吐出する4つのノズル列102がx方向に並列配置している。左ヘッド101Lはキャリッジ106の左側(−x側)に、右ヘッド101Rはキャリッジ106の右側(+x側)に、互いにxy平面において180度回転した向きで装着されている。
図1(b)は、キャリッジ106に搭載された左ヘッド101Lと右ヘッド101Rにおけるノズルの配列状態を示している。個々のノズル列102には、同色のインクを吐出するためのノズルがy方向に所定のピッチで配列している。本実施形態では、各色のノズル列について、1200dpi(ドット/インチ)のピッチで768個のノズルが配列しているものとする。すなわち、キャリッジ106による1回の記録走査により、記録媒体Sには768/1200=0.64インチ幅のバンド画像が記録される。
既に説明したように、左ヘッド101Lと右ヘッド101Rは互いに180度回転した向きで装着されるため、4つのノズル列102の配列順序も逆転している。すなわち、左ヘッド101Lでは、左よりブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順にノズル列102が配置するのに対し、右ヘッド101Rではこの逆の順にノズル列102が配置する。
このため、キャリッジ106が図の左から右に移動する時(以下、往路走査と言う)、左ヘッド101Lは記録媒体Sに対しY→M→C→Kの順にインクを付与するが、右ヘッド101RはK→C→M→Yの順にインクを付与する。反対に、キャリッジ106が図の右から左に移動する時(以下、復路走査と言う)、左ヘッド101Lは記録媒体Sに対しK→C→M→Yの順にインクを付与するが、右ヘッド101RはY→M→C→Kの順にインクを付与する。
図2は、左ヘッド101Lと右ヘッド101Rの記録領域を示す図である。記録ヘッド101の上位に搭載される4つのインクタンク103は、対応するノズル列102にインクを供給している。図において、領域A1は左ヘッド101Lが記録可能な走査領域を示し、位置X1およびX3は当該記録可能領域A1の左端と右端を示している。また、領域A2は右ヘッド101Rが記録可能な走査領域を示し、位置X2およびX4は当該記録可能領域A2の左端と右端を示している。また、領域A3は左ヘッド101Lのみが記録可能な領域、領域A4は左ヘッド101Lと右ヘッド101Rの両方が記録可能な領域、領域A5は右ヘッド101Rのみが記録可能な領域、をそれぞれ示している。
図3は、本発明で使用可能な印刷システムの構成を示すブロック図である。印刷システムは、ホストPC300と記録装置100を含むものとする。
ホストPC300において、CPU301は、HDD303に保持されているプログラムに従い、RAM302をワークエリアとしながら様々な処理を実行する。RAM302は揮発性のストレージであり、HDD303は不揮発性のストレージである。データ転送I/F(インターフェース)304は、記録装置100との間におけるデータの送受信を制御する。このデータ送受信の接続方式としては、USB、IEEE1394、LAN等を用いることができる。
キーボード・マウスI/F305は、キーボードやマウス等のHID(Human Interface Device)を制御するI/Fである。ユーザは、キーボード・マウスI/F305を介すことにより、様々なコマンドを入力したりパラメータを設定したりすることができる。ディスプレイI/F306は、不図示のディスプレイにおける表示を制御する。
記録装置100において、CPU311は、ROM313に保持されているプログラムに従い、RAM312をワークエリアとしながら装置全体の様々な処理を実行する。RAM312は揮発性のストレージであり、ROM313は不揮発性のストレージである。図4以降で説明する様々な処理は、CPU311がROM313に保持されているプログラムやテーブルデータを読み出し、RAM312に展開し、後述する画像処理アクセラレータ316を利用しながら実行するものである。
データ転送I/F314は、ホストPC300との間におけるデータの送受信を制御する。左ヘッドコントローラ315Lは、左ヘッド101Lに対して記録データを供給するとともに、その吐出動作を制御する。右ヘッドコントローラ315Rは、右ヘッド101Rに対して記録データを供給するとともに、その吐出動作を制御する。左ヘッドコントローラ315Lおよび右ヘッドコントローラ315Rは、CPU311が、制御パラメータと記録データをRAM312の所定アドレスに書き込むことによって起動される。そして、上記所定アドレスから制御パラメータと記録データを読み込み、左ヘッド101Lおよび右ヘッド101Rのそれぞれを駆動する。
画像処理アクセラレータ316は、CPU311よりも高速に画像処理を実行することが可能なハードウェア構成である。画像処理アクセラレータ316は、CPU311が所定のパラメータとデータをRAM312の所定アドレスに書き込むことによって起動される。そして、CPU311の指示のもと、上記所定アドレスに書き込まれた上記所定のパラメータとデータを読み出し、所定の画像処理を実行する。なお、画像処理アクセラレータ316は本実施形態において必須な要素ではない。CPU311の処理速度が十分に速い場合は、CPU311自身が画像処理アクセラレータ316の役割を担ってもよい。
図4は、CPU311が画像処理アクセラレータ316を利用して実行する画像処理の工程を説明するためのフローチャートである。本処理は、ホストPC300が送信した記録コマンドを、記録装置100がデータ転送I/F314を介して受信することによって開始される。
本処理が開始されると、CPU311は、まず受信した記録コマンドを解析し、記録コマンドに含まれる画像データに対し入力色変換処理を行う(ステップS401)。ホストPC300が送信する画像データは、モニタ上での色空間の基準となるsRGB規格に則った、R(レッド),G(グリーン),B(ブルー)の3要素から成る色座標データである。ここでは、各色8ビット(256階調)の(R,G,B)信号とする。この画像データの解像度は記録装置100の記録解像度と異なる場合もあるが、ここでは説明の簡略化のため、どちらの解像度も1200dpiとする。すなわち、CPU311は、1200dpiで配列する個々の画素について、各色8ビット(256階調)の(R,G,B)信号を受信する。
入力色変換処理では、このような画像データを記録装置100が表現可能な色空間に対応づけた色座標データに変換する。具体的には、予めROM313に記憶されている3次元のルックアップテーブル(LUT)を参照し、各色8ビットの(R,G,B)信号を、同じく各色8ビットの(R´,G´,B´)信号に変換する。
ステップS402において、CPU311はインク色変換処理を行う。インク色変換処理は、R,G,Bの3要素から成る色座標データを、記録装置100が使用するインク色に対応したK(ブラック),C(シアン),M(マゼンタ)、イエロー(Y)の4要素から成る色座標データに変換するための処理である。具体的には、予めROM313に記憶されている3次元のルックアップテーブル(LUT)を参照し、各色8ビットの(R´,G´,B´)信号を、同じく各色8ビットの(K,C,M,Y)信号に変換する。
なお、入力色変換処理(S401)やインク色変換処理(S402)において、入力信号がLUTに用意された格子点から外れている場合は、近傍の格子点座標に基づいて補間演算を行えばよい。また、以上では3次元LUTを用いる例で説明したが、マトリクス演算によって(R´,G´,B´)信号や(K,C,M,Y)信号を算出してもよい。
ステップS403において、CPU311はTRC(Tone Reproduction Curve)処理を行う。TRC処理とは、K,C,M,Yそれぞれの入力信号と、記録媒体で表現される画像濃度との関係を線形に整えるための補正処理である。具体的には、予めROM313に記憶されている1次元のルックアップテーブル(LUT)を参照し、各色8ビットの(K)(C)(M)(Y)信号のそれぞれを、同じく各色8ビットの(K´)(C´)(M´)(Y´)信号に変換する。
ステップS404において、CPU311は量子化処理を行う。量子化処理とは、K、C、M、Yそれぞれの8ビットの多値濃度信号を、ドットの記録「1」または非記録「0」を示す1ビットの2値信号に変換する処理である。量子化処理の方法としては、公知のディザ法や誤差拡散法などを採用することができる。量子化処理により、1200dpiで配列する個々の画素に対するドットの記録「1」または非記録「0」が、インク色ごとに決定される。
ステップS404において、CPU311は量子化処理を行う。量子化処理とは、K、C、M、Yそれぞれの8ビットの多値濃度信号を、ドットの記録「1」または非記録「0」を示す1ビットの2値信号に変換する処理である。量子化処理の方法としては、公知のディザ法や誤差拡散法などを採用することができる。量子化処理により、1200dpiで配列する個々の画素に対するドットの記録「1」または非記録「0」が、インク色ごとに決定される。
ステップS405において、CPU311は左右ヘッドデータ分配処理を行う。再度図2を参照するに、左ヘッド101Lのみで記録される領域A3の記録データは、左ヘッド用の記録データに分配される。また、右ヘッド101Rのみで記録される領域A5の記録データは、右ヘッド用の記録データに分配される。そして、左ヘッド101Lと右ヘッド101Rの両方によって記録が可能な領域A4の記録データは、予め用意されたマスクパターンを用いて左ヘッド用の記録データまたは右ヘッド用の記録データのいずれかに分配される。
図5は、ステップS405で用いられるマスクパターンの一例を示す図である。上図が左ヘッド用の記録データを生成するための左ヘッド用マスクパターン、下図が右ヘッド用の記録データを生成するための右ヘッド用マスクパターンである。いずれのマスクパターンも、x方向には領域A4に相当する大きさを有している。y方向については、特に制限はないが、例えばノズル列102に配列するノズル数768に相当する画素数とすることができる。
それぞれのマスクパターンにおいて、黒で示した画素はドットの記録を許容する画素(記録許容画素)、白で示した画素はドットの記録を許容しない画素(非記録許容画素)を示している。左ヘッド用マスクパターンと右ヘッド用マスクパターンは互いに補完の関係(白と黒が反転した関係)を有し、図の左から右に(+x方向に)進むに従って記録許容画素が左ヘッドから右ヘッドに徐々に移行するようになっている。このようなマスクパターンを用いることにより、左ヘッド101Lの吐出特性と右ヘッド101Rの吐出特性のばらつきを領域A4の中で分散させ、これら2つのヘッドの吐出特性の差異を目立たせないようにすることができる。
CPU311は、領域A4に含まれる記録データと左ヘッド用マスクパターンとの間で論理積演算を行い、得られた結果を領域A3に含まれる記録データと組み合わせることにより、左ヘッド101L用の記録データを生成する。この際、領域A5に対応する記録データとして非記録データ(0データ)を追加してもよい。
また、領域A4に含まれる記録データと右ヘッド用マスクパターンとの間で論理積演算を行い、得られた結果を領域A5に含まれる記録データと組み合わせることにより、右ヘッド101R用の記録データを生成する。この際、領域A3に対応する記録データとして非記録データ(0データ)を追加してもよい。
図4に戻る。ステップS406においてCPU311はパス分割処理を実行する。パス分割処理とは、ステップS405で生成された左ヘッド101L用の記録データおよび右ヘッド101R用の記録データのそれぞれを、記録コマンドが指定する記録モードに従って、更に複数の記録走査(パス)に分配する処理である。
本実施形態では、記録モードとして、2パスのマルチパス記録が指定された場合について説明する。2パスのマルチパス記録とは、記録媒体の単位領域の画像を、記録ヘッド101の2回の記録走査によって完成させる記録方法である。よって、パス分割処理において、CPU311は、左ヘッド101L用の記録データおよび右ヘッド101R用の記録データのそれぞれを、1回目の記録走査のための1パス目記録データと2回目の記録走査のための2パス目記録データに分配する。この際、CPU311は、例えば、記録許容率が約50%である互いに補完関係を有する2つのマスクパターンを用いることができる。パス分割処理については後に詳しく説明する。
ステップS407において、CPU311はステップS406で生成された、左ヘッド101L用および右ヘッド101R用の1パス目記録データと2パス目記録データを、RAM312に確保されたプリントバッファに保存し、印刷データを生成する。詳しくは、左ヘッドコントローラ315Lと右ヘッドコントローラ315Rのそれぞれが、記録走査の度に読み出して、左ヘッド101Lおよび右ヘッド101Rのそれぞれを駆動できる形態で、記録データを保存する。以上で本処理は終了する。
図6(a)および(b)は、ステップS406で実行するパス分割処理の詳細を示す図である。2パスのマルチパス記録を行う場合、CPU311は、図6(a)に示すように、記録ヘッド101のノズル列102に含まれる全768個のノズルを、3つの領域に分割して管理する。ここで説明の便宜上、ノズル列102に含まれる全768個のノズルのうち、搬送方向の最も下流側(+y方向側)にあるノズルをノズル0と称し、最も上流側(-y方向側)にあるノズルをノズル767と称す。そして、ノズル0〜ノズル255を第1ブロック、ノズル256〜ノズル511を第2ブロック、ノズル512〜ノズル767を第3ブロックとして管理する。
図6(b)は、記録媒体Sに対する1回目から6回目の記録走査(パス)について、ラスタデータとノズル列102の対応関係を、左ヘッド101Lと右ヘッド101Rのそれぞれについて示した図である。横軸は、記録走査(パス)を示す。縦軸のラスタナンバーは、ラスタデータのy方向の座標を示しており、記録媒体におけるy方向の画素位置に相当する。実際の記録データは、「0」以降のラスタナンバーに記憶されている。図では、ノズル列102のそれぞれのブロックが、個々の記録走査においてどのラスタデータを記録するかを示している。
各記録走査において、ノズル列102の上部に付された矢印は、対応する記録走査が往路走査で行われるか復路走査で行われるかを示している。「→」は、記録ヘッド101が左から右に移動しながらインクを吐出する往路走査であることを示している。「←」は、記録ヘッド101が右から左に移動しながらインクを吐出する往路走査であることを示している。
個々のブロックに示した数字は、その記録走査が記録媒体Sに対し何パス目の記録走査であるかを示している。例えば、往路走査である第1記録走査において、左ヘッド101Lは、第1ブロックのみを用いて第1単位領域に対する1パス目の記録を行う。一方、同じく第1記録走査において、右ヘッド101Rではいずれのブロックも記録を行わない。このため、記録媒体の第1単位領域には、左ヘッド101Lの記録が可能な領域A3およびA4に対し、イエロー→マゼンタ→シアン→ブラック(YMCK)の順でインクが付与される。
1ブロック分の搬送動作の後、復路走査である第2記録走査が行われる。第2記録走査において、左ヘッド101Lは、第2ブロックのみを用いて第1単位領域に対する2パス目の記録を行う。一方、同じく第2記録走査において、右ヘッド101Rは第1ブロックを用いて第2単位領域に対する1パス目の記録を行い、第2ブロックを用いて第1単位領域に対する1パス目の記録を行う。このため、記録媒体の第1単位領域には、領域A3およびA4に対しKCMYの順でインクが付与され、領域A5およびA4に対しYMCKの順でインクが付与される。また、第2単位領域には、領域A5およびA4に対しYMCKの順でインクが付与される。
1ブロック分の搬送動作の後、往路走査である第3記録走査が行われる。第3記録走査において、左ヘッド101Lは、第1ブロックを用いて第3単位領域に対する1パス目の記録を行い、第2ブロックを用いて第2単位領域に対する1パス目の記録を行う。一方、同じく第3記録走査において、右ヘッド101Rは第2ブロックを用いて第2単位領域に対する2パス目の記録を行い、第3ブロックを用いて第1単位領域に対する2パス目の記録を行う。このため、記録媒体の第1単位領域には、領域A5およびA4に対しKCMYの順でインクが付与される。また、第2単位領域には、領域A3およびA4に対しYMCKの順でインクが付与され、領域A5およびA4に対しKCMYの順でインクが付与される。更に、第3単位領域には、領域A3およびA4に対しYMCKの順でインクが付与される。
更に、1ブロック分の搬送動作の後、復路走査である第4記録走査が行われる。第4記録走査において、左ヘッド101Lは、第2ブロックを用いて第3単位領域に対する2パス目の記録を行い、第3ブロックを用いて第2単位領域に対する2パス目の記録を行う。一方、同じく第4記録走査において、右ヘッド101Rは第1ブロックを用いて第4単位領域に対する1パス目の記録を行い、第2ブロックを用いて第3単位領域に対する1パス目の記録を行う。このため、記録媒体の第2単位領域には、領域A3およびA4に対しKCMYの順でインクが付与される。また、第3単位領域には、領域A3およびA4に対しKCMYの順でインクが付与され、領域A5およびA4に対しYMCKの順でインクが付与される。更に、第4単位領域には、領域A5およびA4に対しYMCKの順でインクが付与される。
以後、左ヘッド101Lについても右ヘッド101Rについても、往路走査である奇数回目の記録走査では上記第3記録走査と同様の記録走査を行い、復路走査である偶数回目の記録走査では上記第4記録走査と同様の記録走査を行う。
CPU311は、ステップS406のパス分割処理において、図6(b)に示すように記録データを各記録走査(パス)に分割し、その後これにならった記録走査を実行する。この場合、いずれの単位領域に着目しても、領域A3およびA5については、どちらもYMCKの付与順で1パス目の記録走査が行われ、KCMYの付与順で2パス目の記録走査が行われて画像が完成する。また、領域A4については、YMCKの付与順で1回目の記録走査が行われ、YMCKの付与順とKCMYの付与順が混在した状態で2回目の記録走査が行われ、KCMYの付与順で3回目の記録走査が行われて画像が完成する。すなわち、いずれの領域も1パス目の記録走査はYMCKの付与順に統一され、単位領域内および単位領域間にインク付与順序に起因する色むらは発生しにくい。
このように、左ヘッド101Lと右ヘッド101Rにおいて、各インク色に対応するノズル列の配列順が主走査方向に対称的に配された構成であっても、図6(b)で説明した方法でマルチパス記録を行えば、画像全体でインクの付与順を統一することができる。ここで、2パスのマルチパス記録において、画像全体でインクの付与順を上記のように統一するための条件について説明する。
まず、往路走査では、左ヘッド101Lには1パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにし、右ヘッド101Rには2パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。また、復路走査では、左ヘッド101Lには2パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにし、右ヘッド101Rには1パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。ステップS407パス分割処理において、このように記録データを分割すれば、全ての単位領域に対する最初の記録走査におけるインクの付与順序をYMCKに統一することができ、画像全域で色むらを抑制することができる。図6(b)に示す記録方法は、上記記録方法に相当する。
但し、最初の記録走査におけるインクの付与順序はYMCKに限定されるものではなく、KCMYに統一することもできる。すなわち、往路走査では、左ヘッド101Lには2パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにし、右ヘッド101Rには1パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。また、復路走査では、左ヘッド101Lには1パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにし、右ヘッド101Rには2パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。この場合であっても、最初の記録走査のインクの付与順序を、全ての単位領域でKCMYに統一することができるので、画像全域での色むらを抑制することができる。
すなわち、領域A3に対する1回目の記録走査と、領域A5に対する1回目の記録走査が逆の方向となるように、記録データを個々の記録ヘッドの個々の記録走査に分配すればよく、これが最初の記録走査でインクの付与順序を統一するための条件となる。
図7は、上記条件を満足する2パスのマルチパス記録方法の変形例を示す図である。本変形例では、図6(a)のようなノズル列内の領域分割は行わない。以下、図7を参照しながら各記録走査について説明する。
往路走査である第1記録走査において、左ヘッド101Lは、全領域を用いて第1単位領域に対する1パス目の記録を行う。一方、同じく第1記録走査において、右ヘッド101Rは全領域で記録を行わない。このため、記録媒体の第1単位領域には、領域A3およびA4に対し、YMCKの順でインクが付与される。
続いて、搬送動作を行うことなく、復路走査である第2記録走査が行われる。第2記録走査において、左ヘッド101Lは、全領域を用いて第1単位領域に対する2パス目の記録を行う。一方、同じく第2記録走査において、右ヘッド101Rは全領域を用いて第1単位領域に対する1パス目の記録を行う。このため、記録媒体の第1単位領域には、領域A3およびA4に対しKCMYの順でインクが付与され、領域A5およびA4に対しYMCKの順でインクが付与される。
更に、搬送動作を行うことなく、往路走査である第3記録走査が行われる。第3記録走査において、左ヘッド101Lは、全領域で記録を行わない。一方、同じく第3記録走査において、右ヘッド101Rは全領域を用いて第1単位領域に対する2パス目の記録を行う。このため、記録媒体の第1単位領域には、領域A5およびA4に対しKCMYの順でインクが付与される。
次に、ノズル列領域分の搬送動作を行った後、復路走査である第4記録走査が行われる。第4記録走査において、左ヘッド101Lは、全領域で記録を行わない。一方、同じく第4記録走査において、右ヘッド101Rは全領域を用いて第2単位領域に対する1パス目の記録を行う。このため、記録媒体の第2単位領域には、領域A5およびA4に対しYMCKの順でインクが付与される。
続いて、搬送動作を行うことなく、往路走査である第5記録走査が行われる。第5記録走査において、左ヘッド101Lは、全領域を用いて第2単位領域に対する1パス目の記録を行う。一方、同じく第5記録走査において、右ヘッド101Rは全領域を用いて第2単位領域に対する2パス目の記録を行う。このため、記録媒体の第2単位領域には、領域A3およびA4に対しYMCKの順でインクが付与され、領域A5およびA4に対しKCMYの順でインクが付与される。
更に、搬送動作を行うことなく、復路走査である第6記録走査が行われる。第6記録走査において、左ヘッド101Lは、全領域を用いて第2単位領域に対する2パス目の記録を行う。一方、同じく第6記録走査において、右ヘッド101Rは全領域で記録を行わない。このため、記録媒体の第2単位領域には、領域A3およびA4に対しKCMYの順でインクが付与される。その後、再びノズル列領域分の搬送動作を行う。以後は、上記第1記録走査〜第6記録走査と同じ記録走査を繰り返していく。
本変形例においても、上記条件は満たされ、最初の記録走査におけるインクの付与順を全ての単位領域で統一することができる。結果、インク付与順序に起因する「走査間色むら」も「左右色むら」も抑制し、一様な画像を出力することが出来る。
図8(a)および(b)は、上記条件を満足する2パスのマルチパス記録方法の更なる変形例を示す図である。本変形例では、記録ヘッド101のノズル列102に含まれる全768個のノズルを、図8(a)に示すように4つのブロックに分割して管理し、1ブロック分の搬送動作を介在させながら、図8(b)に示す記録走査を実行する。このような本変形例においては、上記条件が満たされた上で、更に全ての記録走査においてインク付与順序がYMCKに統一されている。すなわち、インクの付与順を全ての単位領域で統一することができ、「走査間色むら」も「左右色むら」もない一様な画像を出力することができる。
また、図9も、上記条件を満足する2パスのマルチパス記録方法の更なる変形例を示す図である。本変形例の場合、搬送動作の搬送量や単位領域の大きさは一律ではないが、上記条件は満足される。結果、最初の記録走査におけるインクの付与順を全ての単位領域で統一することができ、インク付与順序に起因する色むらを抑制することが可能となる。
なお、以上では上記条件を満たす4種類の記録方法について説明したが、インクジェット記録装置の様々な特徴を考慮すると、図6に示す記録方法が最も好ましいと言える。例えば、図7に示す記録方法は本発明が課題とする「左右色むら」を低減することはできるが、個々のノズルの吐出特性のばらつきに起因するスジむらや濃度むらを低減することはできない。また、図8や図9の記録方法は、図6に比べて個々の記録走査で使用するノズルの数が少なく、その分スループットが低下してしまっている。以上のことより、上記4つの例の中では図6に示す記録方法が最も好ましいと言える。
以上説明した本実施形態によれば、同型の記録ヘッドが主走査方向に対称的に配されたシリアル型のインクジェット記録装置において、2パス双方向のマルチパス記録を行いながら、色むらの緩和された画像を記録することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用い、図4に示したフローチャートで画像処理を行うものとする。但し、本実施形態では、記録モードとして、4パスのマルチパス記録が指定された場合について説明する。
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用い、図4に示したフローチャートで画像処理を行うものとする。但し、本実施形態では、記録モードとして、4パスのマルチパス記録が指定された場合について説明する。
図10(a)および(b)は、本実施形態のステップS406で実行するパス分割処理の詳細を示す図である。4パスのマルチパス記録を行う本実施形態において、CPU311は、図10(a)に示すように、記録ヘッド101のノズル列102に含まれる全768個のノズルのうち765個のノズルを、5つの領域に当分割して管理する。そして、図10(b)に示す各記録走査が実現されるように、記録データを各記録走査に分割する。
図10(b)に示すように、本例の場合、いずれの単位領域においても、領域A3およびA5については、YMCKの付与順で1パス目と3パス目の記録走査が行われ、KCMYの付与順で2パス目と4パス目の記録走査が行われて画像が完成する。また、領域A4についても最初の記録走査は、YMCKの付与順でインクが付与される。すなわち、いずれの領域も最初の記録走査をYMCKの付与順に統一することができ、「走査間色むら」および「左右色むら」をともに抑制することができる。
無論、4パスのマルチパス記録においても、第1の実施形態と同様、最初の記録走査におけるインクの付与順序をKCMYに統一するように、上記記録走査の方向とパス数の関係を逆転してもよい。
(第3の実施形態)
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用い、図4に示したフローチャートで画像処理を行う。但し、本実施形態では、記録モードとして、3パス双方向のマルチパス記録が指定された場合について説明する。
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用い、図4に示したフローチャートで画像処理を行う。但し、本実施形態では、記録モードとして、3パス双方向のマルチパス記録が指定された場合について説明する。
図11(a)および(b)は、本実施形態のステップS406で実行するパス分割処理の詳細を示す図である。3パスのマルチパス記録を行う本実施形態において、CPU311は、、図11(a)に示すように、記録ヘッド101のノズル列102に含まれる全768個のノズルを、4つの領域に当分割して管理する。そして、図11(b)に示す各記録走査が実現されるように、記録データを各記録走査に分割する。
本例の場合、いずれの単位領域に着目しても、領域A3およびA5については、YMCKの付与順で1パス目の記録走査が行われ、KCMYの付与順で2パス目の記録走査が行われ、YMCKの付与順で3パス目の記録走査が行われて画像が完成する。また、領域A4についても最初の記録走査は、YMCKの付与順でインクが付与される。すなわち、いずれの領域も最初の記録走査をYMCKの付与順に統一することができ、単位領域内および単位領域間のインク付与順序に起因する色むらを抑制することができる。
無論、3パスのマルチパス記録においても、第1の実施形態と同様、最初の記録走査におけるインクの付与順序をKCMYに統一するように、上記記録走査の方向とパス数の関係を逆転してもよい。
図12は、上記条件を満足する3パスのマルチパス記録方法の変形例を示す図である。本変形例の場合、搬送動作の搬送量や単位領域の大きさは一律ではないが、上記条件は満足される。そして、いずれの単位領域に着目しても、領域A3、A4およびA5の全てにおいて、YMCK→KCMY→YMCKに統一された付与順で1パス目〜3パス目の記録走査が行われるため、画像全域で色むらを抑制することができる。
図13(a)および(b)は、上記条件を満足する3パスのマルチパス記録方法の更なる変形例を示す図である。本変形例では、記録ヘッド101のノズル列102に含まれる全768個のノズルを、図13(a)に示すように6つの領域に分割して管理し、1ブロック分の搬送動作を介在させながら、図13(b)に示す記録走査を実行する。
本例の場合、いずれの単位領域に着目しても、領域A3、A4およびA5の全てにおいて、YMCKに統一された付与順で1パス目〜3パス目の記録走査が行われるため、画像全域で色むらを抑制することができる。
図14は、上記条件を満足する3パスのマルチパス記録方法の更なる変形例を示す図である。本変形例の場合、搬送動作の搬送量や単位領域の大きさは一律ではないが、上記条件は満足される。そして、いずれの単位領域に着目しても、領域A3、A4およびA5の全てにおいて、YMCK→KCMY→YMCKに統一された付与順で1パス目〜3パス目の記録走査が行われるため、画像全域で色むらを抑制することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用い、図4に示したフローチャートで画像処理を行うものとする。但し、本実施形態では、記録モードとして、5パス双方向のマルチパス記録が指定された場合について説明する。
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用い、図4に示したフローチャートで画像処理を行うものとする。但し、本実施形態では、記録モードとして、5パス双方向のマルチパス記録が指定された場合について説明する。
図15(a)および(b)は、本実施形態のステップS406で実行するパス分割処理の詳細を示す図である。5パスのマルチパス記録を行う本実施形態において、CPU311は、図15(a)に示すように、記録ヘッド101のノズル列102に含まれる全768個のノズルを、6つの領域に当分割して管理する。そして、図15(b)に示す各記録走査が実現されるように、記録データを各記録走査に分割する。
本例の場合、いずれの単位領域に着目しても、領域A3およびA5については、YMCKの付与順で1パス目、3パス目、5パス目の記録走査が行われ、KCMYの付与順で2パス目および4パス目の記録走査が行われて画像が完成する。また、領域A4についても最初の記録走査は、YMCKの付与順でインクが付与される。すなわち、いずれの領域も最初の記録走査をYMCKの付与順に統一することができ、単位領域内および単位領域間のインク付与順序に起因する色むらを抑制することができる。
本例の記録方法も、第1の実施形態で説明した条件は満足されている。より詳しく説明すると、本実施形態の5パスのマルチパス記録において、往路走査では、左ヘッド101Lには1パス目、3パス目または5パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。そして、右ヘッド101Rは2パス目または4パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。また、復路走査では、左ヘッド101Lには、2パス目または4パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。そして、右ヘッド101Rには1パス目、3パス目または5パス目となる単位領域に対してのみインクを付与させるようにする。結果、全ての単位領域に対する少なくとも最初の記録走査におけるインクの付与順序をYMCKに統一することができ、画像全域で「走査間色むら」および「左右色むら」をともに抑制することができる。無論、このような5パスのマルチパス記録においても、第1の実施形態と同様、最初の記録走査におけるインクの付与順序をKCMYに統一するように、上記記録走査の方向とパス数の関係を逆転してもよい。
以上、第1〜第4の実施形態では1パスから5パスのマルチパス記録を例に説明してきたが、無論本発明はこのようなマルチパス数に限定されるものではない。単位領域の画像をM回(Mは2以上の整数)の記録走査によるMパスのマルチパス記録に一般化することができる。どのようなマルチパス数Mであっても、領域A3に対する1回目の記録走査と、領域A5に対する1回目の記録走査が逆の方向で行われれば、最初の記録走査におけるインクの付与順序を統一することはでき、「左右色むら」は低減できる。更に、領域A3に対するN回目の記録走査と領域A5に対するN回目の記録走査が、全てのN(Nは1以上M以下の整数)について逆の方向で行われれば、全ての単位領域でインクの付与順序を統一することができるので、より好ましい。
(第5の実施形態)
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用いる。本実施形態では、上述したような「左右色むら」を抑制するための記録方法を行うか否かを、画像データに基づいて単位領域ごとに決定する。
本実施形態においても、図1〜3に示したインクジェット記録装置を用いる。本実施形態では、上述したような「左右色むら」を抑制するための記録方法を行うか否かを、画像データに基づいて単位領域ごとに決定する。
図16(a)および(b)は、画像サンプルの例を示す図である。受信した記録コマンドが有する画像データが、例えば図16(a)のように、インクを付与する領域の全てが領域A5に含まれている場合、全画像が右ヘッド101Rのみで記録されるため、本発明が課題とする「左右色むら」は発生しない。よって、このような場合は、上記実施形態で説明した記録方法を採用するよりも、例えば特許文献2に開示されるようなマルチパス記録を採用するほうが、スループットの観点から好ましい。
一方、図16(b)のように、画像領域が領域A3、A4、A5に及んでいる場合、「左右色むら」は発生する可能性がある。特に、タイトル「Daily Xyz Journal」が記録される領域では、領域A3から領域A5まで画像が連続しているため、「左右色むら」は確認されやすい。しかしながら、タイトル以外の領域では、領域A3と領域A5に画像が分離され両者の間に空白が介在しているため、これら領域間の色差すなわち「左右色むら」は視覚的に確認されにくい。
例えば、JIS規格では、2色間の色差をL*a*b*色空間におけるユークリッド距離に相当するΔEで表現し、人間の視覚的な認識度に対応づけて「AAA級許容差」から「D級許容差」にランク分けしている。具体的には、0.8<ΔE<1.6の色差は「色の隣接比較で、わずかに色差が感じられるレベル」である「AA級許容差」と定義している。また、1.6<ΔE<3.2の色差は「色の離間比較では、ほとんど気づかれない色差レベル」である「AA級許容差」と定義している。
本実施形態では、このような状況を考慮し、走査方向における画像の連続性に基づいて「左右色むら」の程度を予測する。具体的には、例えば上記タイトル部分のような連続性を有する領域では、「左右色むら」が確認されやすいと判断し、上記実施形態で説明した記録方法を採用する。一方、タイトル部分以外のような連続性有さない領域では、「左右色むら」が確認されにくいと判断し、特許文献2に開示されるような従来法の記録方法を採用する。
図17は、本実施形態において、CPU311が画像処理アクセラレータ316を利用して実行する画像処理の工程を説明するためのフローチャートである。既に説明した図4と異なる点は、ステップS1700の画像評価処理の工程が追加されていることである。以下、ステップS1700において実行される画像評価処理について具体的に説明する。
図18は、画像サンプル181と評価の過程および結果を説明するための図である。画像サンプル181は、dラスタずつのラスタユニット182に分割され、ラスタユニット単位で評価される。ラスタユニットの大きさは特に限定されるものではないが、上述したような単位領域の幅や搬送量よりは小さい値に設定されることが好ましい。
まず、CPU311は、個々のラスタユニットについて、「空白画像」であるか「左右連続画像」であるか「左右分離画像」であるかを判定し、評価結果183を得る。ここで、「空白画像」とは、対象となるラスタユニットに画像データが含まれない(R=G=B=255)状態を示す。「左右分離画像」とは、本サンプルのタイトル部分以外の領域のように、領域A3と領域A5の画像が連続せず、両者の間に所定量以上の非記録データ「0」が存在する状態を示す。言い換えると、領域A3の画像と領域A5の画像との間に「左右色むら」が存在しても、これが視覚的に確認できない程度の空白領域が存在する状態を示す。また「左右連続画像」とは、本サンプルのタイトル部分のように領域A3と領域A5の画像が領域A4を介して連続するような状態や、非連続であっても両者の間の空白領域が僅かで、「左右色むら」が視覚的に確認されてしまう状態を示す。
評価結果183において、黒で塗りつぶした箇所は「左右連続画像」と判定されたラスタユニット、斜線で示した箇所は「左右分離画像」と判定されたラスタユニット、白で示した箇所は「空白画像」と判定されたラスタユニットをそれぞれ示している。
CPU311は、これら判定結果のもと、「左右分離画像」と判定したラスタユニットと、そのy方向上下にあって「空白画像」と判定したラスタユニットを、「左右色むら非発生領域」と判定する。判定結果184において、斜線で示した箇所は「左右色むら非発生領域」と判定と判定されたラスタユニットを示している。
再度図17を参照する。ステップS1700において、CPU311は、個々のラスタユニットについて「左右色むら非発生領域」であるか否かの判定結果を示す情報を画像データに付随して、次のステップに進む。
その後、ステップS1706において、CPU311は、上記判定結果に基づいてパス分割処理を実行する。具体的には、「左右色むら非発生領域」と判定されていないラスタユニットについては、図19に示すマルチパス記録が行われるようにパス分割処理を行う。図19に示すマルチパス記録方法は、第1の実施形態で説明した記録方法と同じであり、「左右色むら」を積極的に緩和するための記録方法である。
一方、「左右色むら非発生領域」と判定されているラスタユニットのみを含む領域については、図20に示すマルチパス記録方法が行われるようにパス分割処理を行う。図20に示すマルチパス記録方法は、特許文献2に記載された記録方法と同じであり、双方向記録に起因する「走査間色むら」を低減しながらも、なるべくスループットを落とさないようにする記録方法である。
本実施形態において、画像サンプル181のタイトル以外の領域は、図20に示すマルチパス記録で記録されることになり、領域A3と領域A5には色差が生じる場合がある。しかしながら、これらの間には十分な空白が存在するため、「左右色むら」が認識されることはない。また、タイトル以外の領域とタイトル領域の間にも色差が生じることがある。しかしながら、これらの間にも十分な空白が存在するため、色差が認識されることはない。
このように、本実施形態によれば、画像データがどのような内容であっても、なるべくスループットを落とさない状態で「走査間色むら」および「左右色むら」色むらを抑制することができる。
なお、以上ではステップS1700の画像評価処理において、夫々のラスタユニットに含まれる画像データが(R=G=B=255)であるか否か即ち吐出データが含まれるか否か、に基づいて「左右色むら非発生領域」か否かを判定した。しかしながら、「左右色むら非発生領域」の判定については、他の要素に基づいて行うこともできる。
例えば、注目のラスタユニットにA3からA5に連続する画像が存在しても、これらがC,M,Y,Kいずれかの単色であれば、そのラスタユニットに色むらが発生するおそれはない。よってそのようなラスタユニットは、「左右色むら非発生領域」と判定してもよい。また、注目のラスタユニットにA3からA5に連続する混色の画像が存在しても、その画像が所定以上の濃度を有さない場合には、そのラスタユニットの色むらは確認され難い。よってそのようなラスタユニットは、「左右色むら非発生領域」と判定してもよい。この場合、例えばCとMのような特定のインクの組み合わせ以外では、色むらが然程目立たない場合には、上記特定のインクの組み合わせで記録データ「1」が存在しないラスタユニットを「左右色むら非発生領域」と判定してもよい。このような場合、ステップS1700の画像評価処理は、インク色変換処理S1702の後に行うことになる。
更に、図19に示すマルチパス記録方法を採用するか、図20に示すマルチパス記録方法を採用するかは、記録モードに応じて切替えても良い。例えば、普通紙では他の特殊紙に比べて色むらが目立ちにくい場合は、ステップS1700の画像評価処理を行うことなく、図20に示すマルチパス記録方法を採用したり、更に高速出力が可能な1パス記録を採用したりしてもよい。また、記録モードが高画質記録に設定されている場合は図19に示すマルチパス記録方法を採用し、高速記録が採用されている場合は図20に示すマルチパス記録方法を採用するようにしてもよい。更に、画像データがテキストの多い文書であるか写真画像であるかを判断し、文書である場合は図20に示すマルチパス記録方法を採用したり、更に高速出力が可能な1パス記録を採用して高速出力を優先しても良い。
以上では、図4または図17で説明したフローチャートにおける全ての工程を、記録装置100のCPU311が実行する内容で説明したが、本発明はこれに限定されるモンド得はない。例えば、図4または図17に示した工程の一部または全てを、ホストPC300のCPU301が実行し、処理後の画像データを記録装置100に供給する形態としても良い。
また、以上ではカラーインクの種類を、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の4種類としたが、本発明はこれに限定されるものでもない。例えば、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、グレー(Gy)などのライト系インクや、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のような特色インクを更に追加しても良い。どのような組み合わせであれ、記録媒体に対するインクの付与順序に起因するムラが確認されるような状況であれば、本発明は有効に機能させることができる。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 インクジェット記録装置
100 記録制御部
101 CPU
201 記録ヘッド
S 記録媒体
100 記録制御部
101 CPU
201 記録ヘッド
S 記録媒体
Claims (22)
- 第1のインクを吐出する第1のノズル列と第2のインクを吐出する第2のノズル列が第1の方向に所定の順序で配置されている第1の記録ヘッドと、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列が前記第1の方向に前記所定の順序と逆の順序で配置されている第2の記録ヘッドとを、前記第1の方向に所定の距離を維持しながら往復移動させることにより、記録媒体に画像を記録するための画像処理装置であって、
前記記録媒体の単位領域の画像が、前記第1の記録ヘッドまたは前記第2の記録ヘッドによる、インクの吐出を伴うM回(Mは2以上の整数)の記録走査によって記録されるように、当該単位領域に対応する画像データをM回の記録走査に分配する分配手段を備え、
前記分配手段は、前記単位領域のうち前記第1の記録ヘッドの走査領域に含まれる第1領域に対する1回目の記録走査の方向と、前記単位領域のうち前記第2の記録ヘッドの走査領域に含まれる第2領域に対する1回目の記録走査の方向が、逆の方向となる条件の下で、画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とする画像処理装置。 - 前記分配手段は、前記第1領域に対する前記第1の記録ヘッドによるN回目の記録走査の方向と、前記第2領域に対する前記第2の記録ヘッドによるN回目の記録走査の方向が、全てのN(Nは1以上M以下の整数)について逆の方向となるように、画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記M回の記録走査の間には、前記第1の方向と交差する第2の方向に、前記第1および第2のノズル列の幅よりも短い距離だけ前記記録媒体を搬送する搬送動作が行われることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記M回の記録走査の間には前記記録媒体を搬送する搬送動作が行われず、前記M回の記録走査の後に、前記第1および第2のノズル列の幅に相当する距離だけ前記記録媒体を搬送する搬送動作が行われることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像の前記第1の方向における連続の状態を評価する評価手段を更に備え、
前記分配手段は、前記評価手段が連続画像であるとみなした領域については、前記条件を設けて画像データを前記M回の記録走査に分配し、前記評価手段が分離画像であるとみなした領域については、前記条件を設けずに画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 前記評価手段は、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像の間に所定量の空白領域が存在しない場合に前記連続画像とみなし、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像の間に前記所定量の空白領域が存在する場合に前記分離画像とみなすことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
- 前記評価手段は、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が複数のインクで記録される場合に前記連続画像とみなし、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が単色のインクで記録される場合に前記分離画像とみなすことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
- 前記評価手段は、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が所定以上の濃度を有する場合に前記連続画像とみなし、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が前記所定以上の濃度を有さない場合に前記分離画像とみなすことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
- 前記分配手段は、設定された記録モードに応じて、前記条件を設けて画像データを前記M回の記録走査に分配する方法と、前記条件を設けずに画像データを前記M回の記録走査に分配する方法を切り替えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第1のインクおよび前記第2のインクは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのうちのいずれかの異なるインクであることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第1の記録ヘッドおよび前記第2の記録ヘッドを搭載し、前記第1の記録ヘッドおよび前記第2の記録ヘッドより画像データに従ってインクを吐出させながら、前記第1の方向に往復移動することにより前記記録媒体に画像を記録する記録手段と、
前記記録媒体を搬送する搬送手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - 第1のインクを吐出する第1のノズル列と第2のインクを吐出する第2のノズル列が第1の方向に所定の順序で配置されている第1の記録ヘッドと、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列が前記第1の方向に前記所定の順序と逆の順序で配置されている第2の記録ヘッドとを、前記第1の方向に所定の距離を維持しながら往復移動させることにより、記録媒体に画像を記録するための画像処理方法であって、
前記記録媒体の単位領域の画像が、前記第1の記録ヘッドまたは前記第2の記録ヘッドによる、インクの吐出を伴うM回(Mは2以上の整数)の記録走査によって記録されるように、当該単位領域に対応する画像データをM回の記録走査に分配する分配工程を有し、
前記分配工程は、前記単位領域のうち前記第1の記録ヘッドの走査領域に含まれる第1領域に対する1回目の記録走査の方向と、前記単位領域のうち前記第2の記録ヘッドの走査領域に含まれる第2領域に対する1回目の記録走査の方向が、逆の方向となる条件の下で、画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とする画像処理方法。 - 前記分配工程は、前記第1領域に対する前記第1の記録ヘッドによるN回目の記録走査の方向と、前記第2領域に対する前記第2の記録ヘッドによるN回目の記録走査の方向が、全てのN(Nは1以上M以下の整数)について逆の方向となるように、画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とする請求項12に記載の画像処理方法。
- 前記M回の記録走査の間には、前記第1の方向と交差する第2の方向に、前記第1および第2のノズル列の幅よりも短い距離だけ前記記録媒体を搬送する搬送動作が行われることを特徴とする請求項12または13に記載の画像処理方法。
- 前記M回の記録走査の間には前記記録媒体を搬送する搬送動作が行われず、前記M回の記録走査の後に、前記第1および第2のノズル列の幅に相当する距離だけ前記記録媒体を搬送する搬送動作が行われることを特徴とする請求項12または13に記載の画像処理方法。
- 前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像の前記第1の方向における連続の状態を評価する評価工程を更に有し、
前記分配工程は、前記評価工程が連続画像であるとみなした領域については、前記条件を設けて画像データを前記M回の記録走査に分配し、前記評価工程が分離画像であるとみなした領域については、前記条件を設けずに画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とする請求項12から15のいずれか1項に記載の画像処理方法。 - 前記評価工程は、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像の間に所定量の空白領域が存在しない場合に前記連続画像とみなし、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像の間に前記所定量の空白領域が存在する場合に前記分離画像とみなすことを特徴とする請求項16に記載の画像処理方法。
- 前記評価工程は、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が複数のインクで記録される場合に前記連続画像とみなし、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が単色のインクで記録される場合に前記分離画像とみなすことを特徴とする請求項16に記載の画像処理方法。
- 前記評価工程は、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が所定以上の濃度を有する場合に前記連続画像とみなし、前記第1領域に含まれる画像と前記第2領域に含まれる画像が前記所定以上の濃度を有さない場合に前記分離画像とみなすことを特徴とする請求項16に記載の画像処理方法。
- 前記分配工程は、設定された記録モードに応じて、前記条件を設けて画像データを前記M回の記録走査に分配する方法と、前記条件を設けずに画像データを前記M回の記録走査に分配する方法を切り替えることを特徴とする請求項12から19のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 前記第1のインクおよび前記第2のインクは、シアン、マゼンタ、イエローおよびブラックのうちのいずれかの異なるインクであることを特徴とする請求項12から20のいずれか1項に記載の画像処理方法。
- 第1のインクを吐出する第1のノズル列と第2のインクを吐出する第2のノズル列が第1の方向に所定の順序で配置されている第1の記録ヘッドと、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列が前記第1の方向に前記所定の順序と逆の順序で配置されている第2の記録ヘッドとを、前記第1の方向に所定の距離を維持しながら往復移動させる手段
と、
記録媒体の単位領域の画像が、前記第1の記録ヘッドまたは前記第2の記録ヘッドによる、インクの吐出を伴うM回(Mは2以上の整数)の記録走査によって記録されるように、当該単位領域に対応する画像データをM回の記録走査に分配する分配手段と、を備えたインクジェット記録装置であって
前記分配手段は、前記単位領域のうち前記第1の記録ヘッドの走査領域に含まれる第1領域に対する1回目の記録走査の方向と、前記単位領域のうち前記第2の記録ヘッドの走査領域に含まれる第2領域に対する1回目の記録走査の方向が、逆の方向となる条件の下で、画像データを前記M回の記録走査に分配することを特徴とするインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018005715A JP2019123156A (ja) | 2018-01-17 | 2018-01-17 | 画像処理装置、画像処理方法およびインクジェット記録装置 |
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JP2018005715A Pending JP2019123156A (ja) | 2018-01-17 | 2018-01-17 | 画像処理装置、画像処理方法およびインクジェット記録装置 |
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- 2018-01-17 JP JP2018005715A patent/JP2019123156A/ja active Pending
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