JP2009164412A - 多孔質金属薄膜およびその製造方法、ならびにコンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】大きな表面積を有し、コンデンサやキャパシタの静電容量の向上や、あるいは触媒電極の高性能化に有効な多孔質金属薄膜およびその製造方法、ならびにコンデンサの提供。
【解決手段】アルミニウムからなる多孔質金属薄膜であって、平均粒径50nm以上160nm以下の粒子が複数個集まって形成された平均直径200nm以上500nm以下の島領域が、平均で5nm以上40nm以下の距離で離隔して分布する膜構造を有し、かつ、多孔質金属薄膜を任意の方向の断面において前記島領域が占める面積が60%以上90%以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】アルミニウムからなる多孔質金属薄膜であって、平均粒径50nm以上160nm以下の粒子が複数個集まって形成された平均直径200nm以上500nm以下の島領域が、平均で5nm以上40nm以下の距離で離隔して分布する膜構造を有し、かつ、多孔質金属薄膜を任意の方向の断面において前記島領域が占める面積が60%以上90%以下であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、大きな表面積を有する多孔質金属薄膜およびその製造方法、ならびにコンデンサに関する。
近年、薄膜の機能を向上させるために、その表面を粗面化することが行われている。例えば、電解コンデンサの静電容量の向上を目的として、電極材料であるアルミニウム箔の表面を化成処理によって粗面化して表面積を増加させることが行われている。
また、触媒分野においても、白金や金の表面を粗面化させた白金黒や金黒が、各種化学反応用の電極や触媒として利用されている。さらに、自動車排ガス処理用触媒、燃料電池電極触媒、色素増感型太陽電池TiO2触媒電極、リチウムイオン二次電池などにおいて、その機能を向上させるために、多孔質化によって粗面化して表面積を増加させたカーボン、セラミック、金属等が用いられている。また、フィールドエミッションディスプレイの分野では、電極表面の微細な突起に電圧を印加して電子を発生させているが、ここでは、表面を粗面化するときに出現する微細な突起が利用されている。
このように、金属膜を多孔質化によって粗面化して表面積を増加させることは、工業的に幅広い分野に利用されており、さらなる表面の粗面化が求められている。例えば、電解コンデンサ用のアルミニウム表面を、粗面化によって、さらに表面積を拡大させることができれば、性能の向上が可能となる。
そこで、表面の粗面化を促進させる方法として、電解膜の表面積を増大させてコンデンサの特性を向上させるため、エッチング法と蒸着法を併用して電解コンデンサ用のアルミニウム箔を粗面化することが提案されている。例えば、特許文献1には、アルミニウム箔の表面を化学エッチングした後、蒸着法によってチタン薄膜を順次的に堆積せしめ、表面の粗面化を促進させる方法が開示されている。また、特許文献2にも、アルミニウム箔を化学エッチングして粗面化させた後に、Tiその他の金属を蒸着する方法が開示されている。また、特許文献3には、エッチング処理したアルミニウム箔の表面に、自然酸化膜の薄いNiを蒸着することで、アルミニウム箔の粗面化効果を妨げることなくコンデンサの特性を向上させる方法が開示されている。特許文献4には、アルミニウム箔に表面に酸化アルミニウム層を形成したアルミニウムからなる微粒子の凝集物が付着してなる電極箔を使用した電解コンデンサが開示されている。また、特許文献5には、電解コンデンサ用のアルミニウム箔の表面積を増大させる方法として、基材を加熱した雰囲気下で、蒸着ガスとして不活性ガス中に酸素、窒素を導入した加熱反応性蒸着法が開示されている。
ところで、物理蒸着法は、化学エッチング法と違い、薬液を使わないため薬品処理設備を必要としないなどの利点があり、物理蒸着法単独で、なおかつ、加熱成膜を行わない簡便なプロセスで金属薄膜表面の粗面化が実現できれば工業上有益である。
特開昭63−255910号公報
特開2000−299255号公報
特開平10−270291号公報
特開2006−108159号公報
特開平11−317331号公報
しかし、近年、益々増大する表面積の増大化要求に応えるために、さらなる表面の粗面化が求められている。もし、金属膜を粗面化して表面積を、例えば、従来の10倍以上拡大させることができれば、コンデンサやキャパシタの静電容量の向上や、あるいは触媒などの表面反応性の向上に有効である。
そこで、本発明の課題は、大きな表面積を有し、コンデンサやキャパシタの静電容量の向上や、あるいは触媒電極の高性能化に有効な多孔質金属薄膜およびその製造方法、ならびにコンデンサを提供することにある。
そこで、本発明者らは、表面積を増大させるために粗面化したアルミニウム薄膜を物理蒸着法によって形成する方法として、加熱成膜、厚膜成膜、高ガス圧成膜などについて鋭意検討した。
まず、加熱成膜について検討すると、アルミニウム膜を加熱成膜すると、表面に凹凸が形成されて白濁化する。この表面凹凸の発生原因は、基板と成膜されたアルミニウム薄膜との間の熱膨張率が異なることにある。成膜中、蒸着やスパッタ時の熱によってアルミニウム膜と基板が熱膨張するため、アルミニウム膜面に熱応力が加わる。この応力によってアルミニウム膜面が変形して、膜に直径100nm程度の突起が多数形成され、膜が粗面化、白濁する、と考えられる。しかし、この方法では、膜表面に平坦な部分が多数残存するため、飛躍的に表面積を拡大することはできない。
また、物理蒸着法によって、アルミニウム膜を、膜厚1μm以上の厚膜に成膜すると、室温成膜においても表面に凹凸が現れる。これは、アルミニウムが堆積する過程で、優先的な成長方位に膜が成長していくからである。この方法で形成された基板表面の凹凸の直径は500nm以上である。しかし、この方法で作成されたアルミニウム表面の凹凸は直径500nm以上の結晶粒が主体であって、また、結晶粒は緻密につながっており、結晶粒間に間隙はなく、凹凸構造も単純である。したがって、あまり表面積を拡大することはできない。
さらに、蒸着法あるいはマグネトロンスパッタリング法においては、成膜ガス圧を高くすることで、表面を凹凸化できることが知られている。この現象は、アルミニウム膜に限らず、どのような金属薄膜や酸化物でもみられる一般的な現象である。これは、ガス圧が高い条件で成膜すると、成膜中にスパッタされた原子や、あるいは蒸発された原子が基板到達前にチャンバ内部で互いに衝突し、一部が自己凝集してから、基板に到着するようになるからである。通常、マグネトロンスパッタリング法による成膜では、不活性ガスArが成膜ガスとして利用されており、Arガス圧が0.5mTorr〜3mTorr程度では平滑膜が成膜され、ガス圧を高くすると次第に凹凸が形成され、5mTorr以上では表面に凹凸が形成される。そして、成膜された金属膜は柱状組織を有する粗面化された膜であるものの、金属の結晶粒間に間隙がない緻密な膜であり、また、結晶粒の直径も500nm以上であり、十分な表面積を有する粗面化膜を作成することはできない。
そこで、本発明者らは鋭意検討の結果、蒸着法、スパッタリング法等の物理蒸着法において、成膜ガスであるArに水素ガスを1%〜30%混合させることによって、室温成膜条件で、粒子が複数個集まって形成された島領域を有し、島領域と島領域の間に間隙が存在し、かつ、膜面全体の面積のうち島領域が占める面積が特定の範囲にある多孔質の膜表面構造を有する多孔質金属薄膜を形成できることを見出した。
すなわち、前記知見に基づいて、前記課題を解決するために、請求項1に係る発明の多孔質金属薄膜は、アルミニウムからなる多孔質金属薄膜であって、平均粒径50nm以上160nm以下の粒子が複数個集まって形成された平均直径200nm以上500nm以下の島領域が、平均で5nm以上40nm以下の距離で離隔して分布する膜構造を有し、かつ、多孔質金属薄膜を任意の方向の断面において前記島領域が占める面積が60%以上90%以下であることを特徴とする。
この多孔質金属薄膜は、平均粒径50nm以上160nm以下の粒子が複数個集まって形成された平均直径200nm以上500nm以下の島領域が、平均で5nm以上40nm以下の距離で離隔して分布する膜構造を有し、かつ、多孔質金属薄膜を任意の方向の断面において前記島領域が占める面積が60%以上90%以下であることによって、大きな表面積を有し、コンデンサやキャパシタの静電容量の向上や、あるいは触媒などの表面反応性の向上に有効である。
請求項2に係る発明は、前記多孔質金属薄膜において、前記粒子が、粒径10nm以上25nm以下の微細な一次粒子が複数個集合して形成された二次粒子であることを特徴とする。
この多孔質金属薄膜は、粒子が、粒径10nm以上25nm以下の微細な一次粒子が複数個集合して形成された二次粒子であることによって、表面積を著しく大きくすることが可能である。
請求項3に係る発明は、前記多孔質金属薄膜において、膜厚が50nm以上100μm以下であることを特徴とする。
この多孔質金属薄膜は、膜厚を50nm以上100μm以下とすることによって、導電性を維持しつつ、表面積が大きい薄膜を実現することができる。
請求項4に係る発明の多孔質金属薄膜は、電気抵抗率が2.7μΩcm以上100μΩcm以下であることを特徴とする。
この多孔質金属薄膜は、電気抵抗率が2.7μΩcm以上100μΩcm以下であることによって、コンデンサの電極材料として利用することができる。
請求項5に係る発明は、前記多孔質金属薄膜を、表面に被着した電極材料を有することを特徴とするコンデンサを提供するものである。
このコンデンサは、前記多孔質金属薄膜を表面に被着した電極材料を有することによって、大きな表面積を有する電極によって、大きい静電容量を得ることができる。
請求項6に係る発明は、アルミニウムからなる多孔質金属薄膜の製造方法であって、水素を1〜30%含有する成膜ガスと、アルミニウムを含む蒸着物質からなる蒸着源とを用い、物理蒸着法により、陽極酸化アルミニウムまたはアルミニウムからなる基板上に前記蒸着物質からなる膜を成膜する工程を含むことを特徴とする。
この方法では、水素を1〜30%含有する成膜ガスと、アルミニウムを含む蒸着物質からなる蒸着源とを用いる物理蒸着法によって、陽極酸化アルミニウムまたはアルミニウムからなる基板上に、アルミニウムを含む蒸着物質からなる前記多孔質構造を有する多孔質金属薄膜を成膜することができる。
請求項7に係る発明は、前記多孔質金属薄膜の製造方法において、前記成膜ガスは、酸素および窒素を実質的に含まない希ガスであることを特徴とする。
この方法では、成膜ガスとして、酸素および窒素を実質的に含まない希ガスを用いることによって、前記膜表面構造を有する多孔質金属薄膜を得ることができる。
請求項8に係る発明は、前記多孔質金属薄膜の製造方法において、成膜ガス圧力を3〜100mTorr、投入電力を2〜20W/cm2としてスパッタリング法によって成膜することを特徴とする。
この方法では、成膜ガス圧力を3〜100mTorr、投入電力を2〜20W/cm2とするスパッタリング法によって、前記多孔質構造によって大きな表面積を有し、コンデンサやキャパシタの静電容量の向上や、あるいは触媒などの表面反応性の向上に有効な多孔質金属薄膜を成膜することができる。
請求項9に係る発明は、前記多孔質金属薄膜の製造方法において、前記基板として陽極酸化アルミニウムからなる基板を用い、水素を10〜30%含有する成膜ガスを用いることを特徴とする。
この方法では、基板として陽極酸化アルミニウムからなる基板を用い、水素を10〜30%含有する成膜ガスを用いることが好ましい。
本発明の多孔質金属薄膜は、直径50nm以上160nm以下の粒子が複数個集まって形成された直径200nm以上500nm以下の島領域を有し、島領域と島領域の間には5nm以上40nm以下の間隙が存在し、かつ、膜面全体の面積のうち島領域が占める面積が60%以上90%以下である特有の膜表面構造を有することによって、大きな表面積を有し、コンデンサやキャパシタの静電容量の向上や、あるいは触媒電極の高性能化に有効である。
また、本発明の方法によれば、加熱処理や、プロセス制御することなく、一定の条件下で、前記の特有の膜表面構造によって表面が粗面化され、表面積が10〜2000倍増加した多孔質金属薄膜を製造することができる。
以下、本発明の多孔質金属薄膜(以下、「本発明の薄膜」という)およびその製造方法、ならびに電解コンデンサについて詳細に説明する。
本発明の薄膜は、アルミニウムからなる多孔質構造を有するものである。
この多孔質構造は、粒子(グレイン)が複数個集まって形成された島領域(ドメイン)が分布する構造を有する。この島領域(ドメイン)は、複数個の粒子(グレイン)が集まって、球状または球が歪んだ形状、あるいはさらに不定形の形状を有するものである。
この多孔質構造は、粒子(グレイン)が複数個集まって形成された島領域(ドメイン)が分布する構造を有する。この島領域(ドメイン)は、複数個の粒子(グレイン)が集まって、球状または球が歪んだ形状、あるいはさらに不定形の形状を有するものである。
この島領域(ドメイン)の平均直径は200nm以上500nm以下であり、この島領域と島領域の間には5nm以上40nm以下の間隙が存在する。本発明において、島領域(ドメイン)の平均直径は、中心を通る少なくとも2つの軸方向で測定される外径の平均値である。
この島領域(ドメイン)は、平均で5nm以上40nm以下の距離で離隔して分布している。すなわち、多孔質構造を形成する結晶粒と結晶粒の間に、平均で5nm以上40nm以下の間隙が存在する。本発明において、島領域(ドメイン)の間の距離とは、隣り合う島領域の最近接する外面の間の距離を言う。島領域と島領域の間の間隙が5nm未満である場合、本発明の薄膜を電解コンデンサの電極とした場合に、空間に電解液が侵入しないため、表面積増大による静電容量の増大効果が得られない。また、島領域と島領域の間の間隙が40nmを超える場合には、膜構造が弱くなる。好ましい範囲は、10nm以上30nm以下である。
本発明の薄膜において、薄膜の任意の方向の断面において島領域が占める面積が60%以上90%以下である。ここで、薄膜の任意の方向の断面とは、本発明の薄膜を任意の方向に切断して得られる断面を言い、島領域が占める面積とは、その断面の全面積に対して、その断面に現れる島領域の面積の合計を言う。島領域の平均直径が500nmを超える場合、または島領域の面積が90%を超える場合、表面積増大効果が少ない。島領域の平均直径が200nm未満の場合、島領域の中に現れるグレイン構造が失われ、表面積増大効果を得ることができない。また、島領域の面積が60%未満では、膜の構造が弱くなり、自立した膜として機能しない。好ましくは島領域の平均直径は250nm以上450nmである。さらに、島領域の面積の好ましい範囲は65%以上85%である。
また、この島領域(ドメイン)と島領域(ドメイン)の間の間隙は、5nm以上40nm以下である。
また、島領域(ドメイン)を形成する粒子(グレイン)は、真球状に限定されず、真球状から1方向または2以上の方向に歪んでいるいびつな外形までをも含むほぼ球状の外形を有する粒子である。この粒子の平均粒径は、50nm以上160nm以下である。平均粒径が50nm未満の粒子は形成されず、また、平均粒径が160nmを超える粒子は、1個の粒子で島領域を形成するようになり、表面積の増加効果が失われる。好ましい粒子の平均粒径は、60nm以上150nm以下である。ここで、粒子(グレイン)の平均粒径は、中心を通る少なくとも2つの軸方向で測定される外径の平均値である。
この粒子(グレイン)は、微細な一次粒子(サブグレイン)が複数個集合して形成された二次粒子であってもよい。この二次粒子は、真球状に限定されず、真球状から1方向または2以上の方向に歪んでいるいびつな外形までをも含むほぼ球状の外形を有する粒子である。粒子(グレイン)が、平均粒径10nm以上25nm以下の微細な一次粒子(サブグレイン)が複数個集合して形成された二次粒子の形態である場合、表面積増大の観点から、好ましい。島領域(ドメイン)の直径が250nm以上であり、粒子(グレイン)の平均粒径が30nm以上の場合、粒子(グレイン)の中に、平均粒径10〜25nmの微細な一次粒子(サブグレイン)が複数個集合して形成される。一次粒子(サブグレイン)の平均粒径が25nmを超える場合は、サブグレイン構造が消失する。また、一次粒子(サブグレイン)の平均粒径が10nm未満でもサブグレイン構造は観察されない。ここで、一次粒子(サブグレイン)の平均粒径は、中心を通る少なくとも2つの軸方向で測定される外径の平均値である。
本発明の薄膜の膜厚は、50nm以上100μm以下であることが好ましい。膜厚が50nm未満では、多孔質化の効果は少なく、100nmを超えると膜が内部応力で曲がってしまうため、成膜が困難である。また、静電容量比を100倍以上とするために、膜厚が200nm以上必要である。また、膜厚が10000nm以上の成膜は、静電容量の増加効果が小さくなる。さらに好ましくは300nm以上800μm以下である。
また、本発明の薄膜の電気抵抗率は、電極として十分な導電性を発揮することができる点で、2.7μΩcm以上100μΩcm以下であることが好ましい。本発明の薄膜の電気抵抗率は、薄膜がアルミニウムで形成されているため、アルミニウムの電気抵抗率2.7μΩcmを下限とする。そして、本発明の薄膜は、多孔質構造を有するため、膜内部に空間を有することから導電パスが減少し、見掛け上、電気抵抗率が約5〜6μΩcm程度大きくなる。膜厚が薄くなると、局所的に導電パスが少なくなるため、さらに、電機抵抗率は10μΩcm程度まで大きくなり、さらに、膜厚が50nm以上では、100μΩcm程度まで大きくなる。しかし、電気抵抗率が100μΩcmを超える場合は、帯電防止の用途に用いることができる。
また、本発明の薄膜には、必要に応じて、SiO2、TiO2、MgF2等からなる保護膜を形成することができる。
本発明の薄膜は、前記多孔質構造を有するため、表面に微細な凹凸が形成されるため、表面が黒っぽい外観を呈し、可視光〜近赤外線(波長:250nm〜2000nm)の反射率は、10〜30%を示す。そのため、本発明の薄膜は、低反射電極として用いることも可能である。ここで、可視光〜近赤外線反射率が低い理由は、微細構造の中で光が乱反射して膜面で光が吸収されるためである、と考えられる。この光の吸収は、可視光(波長:400nm〜800nm)および近赤外線領域(800〜2000nm)で生じる。一方、遠赤外線領域(波長:2000nm以上)では、反射率が高くなる。したがって、本発明の薄膜は、可視光吸収膜または近赤外線吸収膜として用いることができ、また、赤外輻射の少ない良好な熱線吸収膜として有用である。実際にハロゲンランプを照射すると、後記の実施例5で行ったハロゲンランプ照射試験の結果(図7)に示すように、光を吸収して温度が効率よく上昇し、良好な熱線吸収膜の機能を有するものである。
本発明の薄膜は、水素を1〜30%含有する成膜ガスと、アルミニウムを含む蒸着物質からなる蒸着源とを用い、物理蒸着法により、陽極酸化アルミニウムまたはアルミニウムからなる基板上に前記蒸着物質からなる膜を成膜する工程を含む方法によって製造することができる。この製造方法は、物理蒸着法によって成膜する工程以外に、例えば、基板の表面を清浄化する工程と、表面を清浄化した基板を成膜装置内部で予熱する工程、本発明の薄膜を成膜した基板を後処理する工程、SiO2、TiO2、MgF2等からなる保護膜を形成する工程などを含む。
本発明の薄膜を成膜する基板として、陽極酸化アルミニウムまたはアルミニウムからなる基板を用いることができる。一次粒子(サブグレイン)の集合体である二次粒子(グレイン)が集まって形成される島領域(ドメイン)が分布した多孔質構造、あるいは一次粒子(サブグレイン)の集合体ではない粒子(グレイン)が集まって形成される島領域が分布した多孔質構造を有する前記多孔質薄膜が、効率よく成膜できる点で、陽極酸化アルミニウム基板が好ましい。陽極酸化アルミニウム基板は、表面に50〜100nm程度の粒径の陽極酸化アルミナが存在し、これに伴って微少な凹凸が形成されている。そのため、この凹凸を起点にして、前記多孔質構造を有する多孔質薄膜が成長し易く、平滑なガラス基板を用いる場合よりも、高効率かつ良好な膜質の多孔質薄膜を成膜することができる。アルミニウム基板の表面にも、自然酸化膜に起因するアルミナ膜が形成され、この自然酸化膜にも亀裂や凹凸が存在する。したがって、アルミニウム基板では、この亀裂や凹凸を起点にして前記多孔質構造を有する多孔質薄膜を成膜することができるが、陽極酸化アルミニウム基板よりも成膜が困難である。一方、ガラス基板では、前記多孔質構造を有する多孔質薄膜を成膜することは、可能であるが、何等かの条件が揃わなければ、十分に成膜できないことが多い。そのため、ガラス基板を用いる場合には、前記の陽極酸化アルミニウム基板を用いた場合よりも歩留まりが1/30程度低下する。
成膜ガスとしては、酸素および窒素を実質的に含まない希ガスが用いられる。本発明において、酸素および窒素を実質的に含まない、とは、酸素の含有量が1ppm以下、窒素の含有量が10ppm以下であることを言う。用いられる希ガスとしては、Ar、He、Ne等を用いることができる。
この成膜ガスにおける水素の含有量は、1%〜30%である。これによって、前記多孔質構造を有するアルミニウム薄膜を成膜することができる。水素の含有量が1%より少ない場合、効果が少なく、30%より多い場合には効果が飽和し、成膜速度が低下するので現実的ではない。好ましくは10%以上、30%以下である。水素の爆発限界以下という意味では5%以下で使用することが望ましい。
この成膜ガスにおける水素の含有量は、1%〜30%である。これによって、前記多孔質構造を有するアルミニウム薄膜を成膜することができる。水素の含有量が1%より少ない場合、効果が少なく、30%より多い場合には効果が飽和し、成膜速度が低下するので現実的ではない。好ましくは10%以上、30%以下である。水素の爆発限界以下という意味では5%以下で使用することが望ましい。
物理蒸着法としては、真空蒸着法、スパッタリング法等が挙げられる。中でも、スパッタリング法によって成膜する場合には、成膜ガス圧力を3〜100mTorr、投入電力を2〜20W/cm2とすることが好ましい。また、真空蒸着法によって成膜する場合には、10mTorr〜10Torrとすることが好ましい。
物理蒸着に用いられる蒸着源としては、本発明の薄膜を構成するアルミニウムを含む蒸着物質からなるターゲット、蒸着源、蒸着ターゲットまたはタブレットが用いられる。真空蒸着法またはスパッタリング法によって成膜する場合には、成膜する薄膜の組成に応じて、真空蒸着法においては、蒸着源、蒸着ターゲットまたはタブレットを、スパッタリング法においては、ターゲットを適宜選択することができる。例えば、アルミニウムからなる薄膜を成膜する場合には、純アルミニウムからなる蒸着源を用いることができる。基板上に成膜される本発明の薄膜は、この蒸着源と同じ組成で形成される。
スパッタリング法としては、マグネトロンスパッタリング、イオンビームスパッタリング等の方法を採用することができる。特に、大面積かつ均一な拡散反射膜を成膜し易い点で、マグネトロンスパッタリングが好ましい。
本発明において、前記多孔質構造を有する拡散反射膜が得られる理由は、以下のように考えられる。
通常の水素分子は、アルミニウムとの反応性が低く、水素化アルミニウムは安定に形成されない。ところが、スパッタリングや蒸着法において、成膜ガスとして水素を含むAr雰囲気において成膜を行った場合には、水素はチャンバ内で原子状化あるいはイオン化して反応性が高くなり、一時的にアルミニウム内部に強制的に溶解し、そのまま基板上にアルミニウム膜が生成される。そして、成膜されたとたんに、アルミニウム薄膜内部の水素は不安定となり、膜から放出される。この過程で、膜面には多数の微少な空孔が形成され、空隙が形成される。この空隙は膜の成長と共に広がっていき、やがて、複雑な凹凸を有する多孔質体に成長する、と考えられる。
通常の水素分子は、アルミニウムとの反応性が低く、水素化アルミニウムは安定に形成されない。ところが、スパッタリングや蒸着法において、成膜ガスとして水素を含むAr雰囲気において成膜を行った場合には、水素はチャンバ内で原子状化あるいはイオン化して反応性が高くなり、一時的にアルミニウム内部に強制的に溶解し、そのまま基板上にアルミニウム膜が生成される。そして、成膜されたとたんに、アルミニウム薄膜内部の水素は不安定となり、膜から放出される。この過程で、膜面には多数の微少な空孔が形成され、空隙が形成される。この空隙は膜の成長と共に広がっていき、やがて、複雑な凹凸を有する多孔質体に成長する、と考えられる。
このように、金属と反応しないガス成分を強制的に吸収させたのちに放出させる方法で成膜された薄膜は、ターゲット材料あるいは蒸着源と同一組成であり、ターゲット材料が純アルミであれば、膜も純アルミとなる。酸素や窒素ガスを実質的に含まない希ガスを成膜ガスとして用いるため、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどは形成されない。したがって、本発明の方法で製作された多孔質アルミニウム薄膜の電気抵抗率は上昇せず、多孔質アルミニウム膜を電極として利用する場合に電気抵抗による損失も少なく、エネルギ効率上も優位である。
また、上記のような水素を混合させた雰囲気下における成膜方法は、加熱成膜を必要としない簡便な方法である上に、成膜速度も10W/cm2の入力電力に対して10nm/s以上の成膜速度が実現できる。成膜中に、成膜条件を時間的に変化させるなどのプロセスを一切触れることなく簡単に粗面化膜が作成できる利点がある。
また、本発明の薄膜は、電解コンデンサの電極材の表面に形成することによって、高い静電容量を有する電解コンデンサを構成することができる。この電解コンデンサは、例えば、リード線をそれぞれ配設した陽極アルミニウム箔(電極材料)と、陰極アルミニウム箔(電極材料)の間にセパレート紙を挟み、円柱状に巻いた後、セパレート紙に電解液を含浸させ、パッケージ内に封入した構造を有する。そして、陽極アルミニウム箔(電極材料)と陰極アルミニウム箔(電極材料)の両電極材料の対向する表面に本発明の薄膜を形成することによって、それらの電極材料の表面を粗面化して表面積を増大させることができる。これによって、静電容量が大幅に大きい電解コンデンサを構成することができる。
以下、本発明の実施例および比較例によって、本発明をより具体的に説明する。以下の実施例は、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
厚さ1mm、直径5.08cm(2インチ)の1000系アルミニウムからなる基板を用い、マグネトロンスパッタリング装置を用いて多孔質アルミニウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットには純度4Nの純アルミニウムターゲットを使用し、到達真空度は1.2×10−6Torrとし、成膜ガスは20%H2−80%Ar混合ガスを使用した。成膜ガス圧力は10mTorr、投入電力10W/cm2、基板ターゲット間距離60mmの条件でDC放電を行った。100秒間の成膜後、触針式膜厚計で膜厚を測定したところ、膜厚は1100nmであった。
厚さ1mm、直径5.08cm(2インチ)の1000系アルミニウムからなる基板を用い、マグネトロンスパッタリング装置を用いて多孔質アルミニウム薄膜を成膜した。スパッタリングターゲットには純度4Nの純アルミニウムターゲットを使用し、到達真空度は1.2×10−6Torrとし、成膜ガスは20%H2−80%Ar混合ガスを使用した。成膜ガス圧力は10mTorr、投入電力10W/cm2、基板ターゲット間距離60mmの条件でDC放電を行った。100秒間の成膜後、触針式膜厚計で膜厚を測定したところ、膜厚は1100nmであった。
成膜した多孔質アルミニウム薄膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。倍率15万倍で撮影した写真を図1に示す。この写真(図1)に示すとおり、多孔質アルミニウム薄膜の表面には、黒い部分で隔たれた島領域(グレイン)があり、島領域は球状粒群(グレイン)が複数個寄り集まって形成されていた。さらに詳細に観察すると、球状粒群は、さらに細かい球状粒(一次粒子)から構成される二次粒子の形態であることが分かった。この写真を画像解析し、島領域(ドメイン)の平均直径、球状粒群(グレイン)の平均粒径、さらに、微細な球状粒(サブグレイン)の平均粒径を計測した。その結果、微細な球状粒(サブグレイン)の平均粒径は6.7nm、微細な球状粒(サブグレイン)が寄り集まった球状粒群(グレイン)の平均粒径は33nmであり、また、球状粒群(グレイン)が集まった島領域(ドメイン)の平均直径は115nmであった。また、島領域と島領域の間に黒い部分が存在し、島領域と島領域とは平均で2nm以上20nm以下の距離を保って分布していた。また、断面の全面積のうち島領域が占める面積の割合を算出したところ、68%であった。
次に、この多孔質アルミニウム薄膜を形成した基板を2枚用意し、多孔質アルミニウム薄膜同士を向かい合わせ、その間に、導電率1μS/cmの純水を浸み込ませた厚さ0.25mmのセロハン紙を挟みこんで、平板コンデンサを作成した。この平板コンデンサの静電容量を測定したところ、980μFであった。
また、比較のために、前記と同様に、1000系アルミニウムからなる基板を用い、成膜ガスをAr、ガス圧を2mTorrとして、膜厚300nmの緻密なアルミニウム膜を成膜した。このアルミニウム膜を形成した基板を2枚用意し、アルミニウム膜同士を向かい合わせて、前記と同様の平板コンデンサを作成して静電容量を測定したところ、1.0μFであった。
したがって、本実施例1においては、多孔質アルミニウム薄膜は、表面積が増加することによって、多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて100倍の静電容量を有するコンデンサを構成できることが分かった。
(実施例2)
厚さ1mm、直径5.08cm(2インチ)の1000系アルミニウム板を、15%硫酸溶液中で、直流電流密度150A/m2、電圧15Vで20分間電解処理して、表面に膜厚10μmの陽極酸化アルミナ膜を有する陽極酸化アルミニウム基板を調製した。
厚さ1mm、直径5.08cm(2インチ)の1000系アルミニウム板を、15%硫酸溶液中で、直流電流密度150A/m2、電圧15Vで20分間電解処理して、表面に膜厚10μmの陽極酸化アルミナ膜を有する陽極酸化アルミニウム基板を調製した。
この陽極酸化アルミニウム基板を基板として用い、成膜ガスとして3%H2−97%Ar混合ガスを使用し、投入電力4W/cm2とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚2000nmの多孔質アルミニウム薄膜を成膜した。
成膜した多孔質アルミニウム薄膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。倍率15万倍で撮影した写真を図2に示す。この写真(図2)に示すとおり、多孔質アルミニウム薄膜の表面には、黒い部分で隔たれた島領域(グレイン)があり、島領域は球状粒群(グレイン)が複数個寄り集まって形成されていた。さらに詳細に観察すると、球状粒群は、さらに細かい球状粒(一次粒子)から構成される二次粒子の形態であることが分かった。この写真を画像解析し、島領域(ドメイン)の平均直径、球状粒群(グレイン)の平均粒径、さらに、微細な球状粒(サブグレイン)の平均粒径を計測した。その結果、微細な球状粒(サブグレイン)の平均粒径は7nm、微細な球状粒(サブグレイン)が寄り集まった球状粒群(グレイン)の平均粒径は27nmであり、また、球状粒群(グレイン)が集まった島領域(ドメイン)の平均直径は73nmであった。また、島領域と島領域の間に黒い部分が存在し、島領域と島領域とは平均で2nm以上20nm以下の距離を保って分布していた。また、断面の全面積のうち島領域が占める面積の割合を算出したところ、82%であった。
次に、実施例1と同様にして、平板コンデンサを作成し、静電容量を測定したところ、140μFであった。
したがって、本実施例2においては、多孔質アルミニウム薄膜は、表面積が増加することによって、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて140倍の静電容量を有するコンデンサを構成できることが分かった。
したがって、本実施例2においては、多孔質アルミニウム薄膜は、表面積が増加することによって、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて140倍の静電容量を有するコンデンサを構成できることが分かった。
(実施例3)
成膜ガスとして10%H2−97%Ar混合ガスを使用し、投入電力4W/cm2とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚5000nmの多孔質アルミニウム薄膜を基板表面に成膜した。
成膜ガスとして10%H2−97%Ar混合ガスを使用し、投入電力4W/cm2とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚5000nmの多孔質アルミニウム薄膜を基板表面に成膜した。
成膜した多孔質アルミニウム薄膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。倍率15万倍で撮影した写真を図3に示す。この写真(図3)に示すとおり、多孔質アルミニウム薄膜の表面には、黒い部分で隔たれた島領域(グレイン)があり、島領域は球状粒群(グレイン)が複数個寄り集まって形成されていた。さらに、さらに細かい球状粒は観察されなかった。この写真を画像解析し、島領域(ドメイン)の平均直径、球状粒群(グレイン)の平均粒径を計測した。その結果、球状粒群(グレイン)の平均粒径は23nmであり、また、球状粒群(グレイン)が集まった島領域(ドメイン)の平均直径は120nmであった。また、島領域と島領域の間に黒い部分が存在し、島領域と島領域とは平均で10nm以上40nm以下の距離を保って分布していた。また、断面の全面積のうち島領域が占める面積の割合を算出したところ、61%であった。
次に、実施例1と同様にして、平板コンデンサを作成し、静電容量を測定したところ、1450μFであった。
したがって、本実施例3においては、多孔質アルミニウム薄膜は、表面積が増加することによって、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて約1500倍の静電容量を有するコンデンサを構成できることが分かった。
したがって、本実施例3においては、多孔質アルミニウム薄膜は、表面積が増加することによって、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて約1500倍の静電容量を有するコンデンサを構成できることが分かった。
(比較例1)
成膜ガスとしてArガスを使用した以外は、実施例1と同様にして、膜厚2000nmのアルミニウム膜を成膜した。
成膜ガスとしてArガスを使用した以外は、実施例1と同様にして、膜厚2000nmのアルミニウム膜を成膜した。
成膜したアルミニウム膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。倍率6万倍で撮影した写真を図4に示す。この写真(図4)に示すとおり、アルミニウム膜の表面には、緻密なアルミニウムの結晶粒が成長しており、結晶粒の直径は600nmを超えるものが多数存在した。また、結晶粒と結晶粒の間に間隙は無く、細かいグレイン構造は形成されていなかった。
次に、このアルミニウム膜を表面に成膜した基板を2枚用意し、実施例1と同様にして平板コンデンサを作成し、静電容量を測定した。静電容量は1.3μFであり、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて静電容量の増大効果は限定的であった。
(比較例2)
成膜ガスとして1%H2−99%Ar混合ガスを使用し、投入電力5W/cm2とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚100nmの多孔質アルミニウム薄膜を基板表面に成膜した。得られた多孔質アルミニウム薄膜の表面には、凹凸があった。
成膜ガスとして1%H2−99%Ar混合ガスを使用し、投入電力5W/cm2とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚100nmの多孔質アルミニウム薄膜を基板表面に成膜した。得られた多孔質アルミニウム薄膜の表面には、凹凸があった。
成膜した多孔質アルミニウム薄膜の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。倍率15万倍で撮影した写真を図5に示す。この写真(図5)に示すとおり、多孔質アルミニウム薄膜の表面には、粒径60nmのアルミの結晶粒が成長しているが、内部の細かいグレイン構造は観察されなかった。また、結晶粒の間に黒い間隙が観察されるものの、幕面全体の面積のうち間隙部分を除いた結晶粒領域が占める面積は92%であった。
次に、この凹凸のある多孔質アルミニウム薄膜を表面に成膜した基板を2枚用意し、実施例1と同様にして平板コンデンサを作成し、静電容量を測定した。静電容量は12μFであり、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて静電容量の増大効果は12倍であった。
(実施例4)
成膜ガスとして15%H2−85%Ar混合ガスを使用し、成膜ガス圧力を8mTorr、投入電力7W/cm2とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚が10nm、50nm、210nm、700nm、2000nm、5000nmおよび9500nmの多孔質アルミニウム薄膜を成膜した。
成膜ガスとして15%H2−85%Ar混合ガスを使用し、成膜ガス圧力を8mTorr、投入電力7W/cm2とした以外は、実施例1と同様にして、膜厚が10nm、50nm、210nm、700nm、2000nm、5000nmおよび9500nmの多孔質アルミニウム薄膜を成膜した。
これらの多孔質アルミニウム薄膜を表面に成膜した基板を、それぞれ2枚用意し、実施例1と同様にして平板コンデンサを作成し、静電容量を測定した。表面に成膜した多孔質アルミニウム薄膜の膜厚によって、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜に比べて静電容量が何倍に増加するか求めた。その結果を図6に示す。
図6に示すとおり、膜厚が50nmで静電容量が12倍に増加し、210nmで110倍に増加した。また、膜厚が2000nmでは1300倍に増加し、9500nmでは1800倍となった。
(実施例5)
実施例4と同様にして、膜厚が100nm、500nmおよび2000nmの多孔質アルミニウム薄膜を、それぞれアルミニウム基板上に形成した。
これらの多孔質アルミニウム薄膜を形成した基板と、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜を形成した基板とから、縦30mm×横30mmの寸法で薄膜試験片を切り出した。
実施例4と同様にして、膜厚が100nm、500nmおよび2000nmの多孔質アルミニウム薄膜を、それぞれアルミニウム基板上に形成した。
これらの多孔質アルミニウム薄膜を形成した基板と、実施例1で比較のために作成した多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜を形成した基板とから、縦30mm×横30mmの寸法で薄膜試験片を切り出した。
ハロゲンランプ照射実験
これらの薄膜試験片の薄膜に、それぞれ25cm離れた距離から、150Wのハロゲンランプを照射して温度の上昇を測定した。測定結果を図7に示す。
図7に示す結果から、ハロゲンランプを照射すると、多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜では、当初25℃であったものが5分で33℃に温度が上昇した。これに対して、多孔質アルミニウム薄膜では、当初25℃であったものが5分で52℃まで温度が上昇した。この結果から、本発明の薄膜(膜厚が100nm、500nmおよび2000nmの多孔質アルミニウム薄膜)が、光を吸収して温度が効率よく上昇するものであることが分かる。
これらの薄膜試験片の薄膜に、それぞれ25cm離れた距離から、150Wのハロゲンランプを照射して温度の上昇を測定した。測定結果を図7に示す。
図7に示す結果から、ハロゲンランプを照射すると、多孔質構造を有しない緻密なアルミニウム膜では、当初25℃であったものが5分で33℃に温度が上昇した。これに対して、多孔質アルミニウム薄膜では、当初25℃であったものが5分で52℃まで温度が上昇した。この結果から、本発明の薄膜(膜厚が100nm、500nmおよび2000nmの多孔質アルミニウム薄膜)が、光を吸収して温度が効率よく上昇するものであることが分かる。
正反射の反射率の測定
また、膜厚が500nmおよび2000nmの多孔質アルミニウム薄膜を有する薄膜試験片と、実施例2で調整した陽極酸化アルミニウム基板とについて、分光反射率計を用いて、多孔質アルミニウム薄膜の膜面または基板表面に対して入射角度5度、反射角度5度で反射される光の正反射の反射率を測定した。反射率の測定結果を図8に示す。
また、膜厚が500nmおよび2000nmの多孔質アルミニウム薄膜を有する薄膜試験片と、実施例2で調整した陽極酸化アルミニウム基板とについて、分光反射率計を用いて、多孔質アルミニウム薄膜の膜面または基板表面に対して入射角度5度、反射角度5度で反射される光の正反射の反射率を測定した。反射率の測定結果を図8に示す。
図8に示すとおり、陽極酸化アルミニウム基板では、400nm〜2000nmの波長領域の光の正反射が60%を超える高い反射率を示す。これに対して、本発明の薄膜(膜厚が500nmおよび2000nmの多孔質アルミニウム薄膜)は、可視光領域(波長:400〜800nm)では1〜15%の反射率を示し、近赤外領域(波長:800nm〜2000nm)では60%以下の反射率を示す。この結果から、本発明の薄膜が可視光〜近赤外領域の光を高効率で反射するものであることが分かる。
Claims (9)
- アルミニウムからなる多孔質金属薄膜であって、平均粒径50nm以上160nm以下の粒子が複数個集まって形成された平均直径200nm以上500nm以下の島領域が、平均で5nm以上40nm以下の距離で離隔して分布する膜構造を有し、かつ、多孔質金属薄膜の任意の方向の断面において前記島領域が占める面積が60%以上90%以下であることを特徴とする多孔質金属薄膜。
- 前記粒子が、平均粒径10nm以上25nm以下の微細な一次粒子が複数個集合して形成された二次粒子であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質金属薄膜。
- 膜厚が50nm以上100μm以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の多孔質金属薄膜。
- 電気抵抗率が2.7μΩcm以上100μΩcm以下であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の多孔質金属薄膜。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の多孔質金属薄膜を、表面に被着した電極材料を有することを特徴とするコンデンサ。
- アルミニウムからなる多孔質金属薄膜の製造方法であって、
水素を1〜30%含有する成膜ガスと、アルミニウムを含む蒸着物質からなる蒸着源とを用い、物理蒸着法により、陽極酸化アルミニウムまたはアルミニウムからなる基板上に前記蒸着物質からなる膜を成膜する工程を含むことを特徴とする多孔質金属薄膜の製造方法。 - 前記成膜ガスは、酸素および窒素を実質的に含まない希ガスであることを特徴とする請求項6に記載の多孔質金属薄膜の製造方法。
- 成膜ガス圧力を3〜100mTorr、投入電力を2〜20W/cm2としてスパッタリング法によって成膜することを特徴とする請求項6または7に記載の多孔質金属薄膜の製造方法。
- 前記基板として陽極酸化アルミニウムからなる基板を用い、水素を10〜30%含有する成膜ガスを用いることを特徴とする請求項6〜請求項8のいずれか1項に記載の多孔質金属薄膜の製造方法。
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