JP2008528705A5 - - Google Patents

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プロテインキナーゼの阻害剤として有用なピロロピリミジン
発明の技術分野
本発明はJanusキナーゼ(JAK)の阻害剤として有用な化合物に関する。本発明はまた本発明の化合物を含む薬学的に受容可能な組成物及び種々の障害の治療において組成物を使用する方法を提供する。
発明の背景
Janusキナーゼ(JAK)はJAK1、JAK2、JAK3及びTYK2よりなるチロシンキナーゼのファミリーである。JAKはサイトカインシグナリングにおいて重要な役割を果たしている。キナーゼのJAKファミリーの下流の基質は、転写シグナル伝達活性化(signal transducer and activator of transcription(STAT))タンパク質を包含する。JAK/STATシグナリングはアレルギー、喘息、移植拒絶反応といった自己免疫疾患、関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症及び多発性硬化症、並びに白血病やリンパ腫などの固形及び血液学的悪性疾患などの多くの異常な免疫反応の媒介において関与が示唆されている。JAK2もまた骨髄増殖性障害において関与が示唆されており、真性赤血球増加症、本態性血小板血症、慢性特発性骨髄線維症、骨髄線維症を伴った骨髄様化生、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、慢性好酸球性白血病、好酸球増多症候群及び系統的肥満細胞症といったものが含まれる。
Rho関連コイルドコイル形成タンパク質セリン/スレオニンキナーゼ(ROCK)ファミリーはRas関連小型GTPaseRhoのエフェクターである。ROCKファミリーはp160ROCK(ROCK−1)、ROKα/Rho−キナーゼ/ROCK−II、プロテインキナーゼPKN及びシトロン及びシトロンキナーゼを包含する。ROCKは種々の疾患及び障害、例えば高血圧、慢性閉塞性肺疾患、脳血管痙攣、冠攣縮性狭心症、気管支喘息、***不全、緑内障、血管平滑筋細胞増殖、心筋肥大、悪性腫、虚血/再灌流誘導傷害、内皮機能不全、クローン病及び結腸炎、神経突起伸長、レイノー病、アンギナ、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症及び心臓肥大及び血管周囲線維症において関与が示唆されている。
プロテインキナーゼA(PKA;別名cAMP依存性プロテインキナーゼ)は4量体のホロ酵素であり、これはホモ2量体調節サブユニット(触媒サブユニットを抑制する作用を有する)に結合した触媒サブユニット2個を含有する。cAMPの結合(酵素活性化)により、触媒サブユニットは調節サブユニットから解離して活性なセリン/スレオニンキナーゼを生成する。触媒サブユニットの3種のアイソフォーム(C−α、C−β及びC−γ)がこれまで報告されているが、C−αサブユニットが最も詳細に検討されており、その主な理由は原発性及び転移性の黒色腫において高度に発現されるためである。PKAは多くの生命機能、例えばエネルギー代謝、遺伝子転写、増殖、分化、生殖機能、分泌、ニューロン活性、記憶、収縮性及び運動性を調節することがわかっている。
従って、プロテインキナーゼ、例えばJAKファミリー、ROCK及びPKAキナーゼの阻害剤として有用な化合物を開発する必要性は多大である。特にJAK2及びJAK3の阻害剤として有用な化合物を開発することが望ましい。
発明の要旨
今回、本発明の化合物及びその薬学的に受容可能な組成物がプロテインキナーゼ、特にJAKファミリーキナーゼの阻害剤として有効であることがわかった。特定の実施形態においては、これらの化合物はJAK3プロテインキナーゼの阻害剤として有効である。これらの化合物は一般式I:

[式中、R、R、Z、Z及びZは後述する通り定義される]又は薬学的に受容可能なその塩を有する。
これらの化合物及び薬学的に受容可能なその組成物は種々の疾患の治療又は重篤度の低下の為に有用であり、その種々の疾患には、例えば喘息及びアトピー性皮膚炎などのアレルギー性障害、例えばSLE狼瘡及び乾癬といった自己免疫疾患、臓器移植に関連する状態、骨髄増殖性障害、高血圧、慢性閉塞性肺疾患、及び黒色腫などの増殖障害といったものが含まれる。
発明の詳細な説明
化合物及び定義
本発明の化合物は一般的に上記したものを包含し、そして本明細書に開示するクラス、サブクラス及び種により更に説明される。本明細書においては、特段の記載が無い限り以下の定義を適用する。本発明の目的のためには、化学元素は元素周期律表、CAS版、Handbook of Chemistry and Physics,75th Edに従って識別する。更に又、有機化学の一般的原則は、「Organic Chemistry」、Thomas Sorrell,University Science Books、Sausalito:1999及び「March’s Advanced Organic Chemistry”」、5th Ed.,:Smith,M.B.and March,J.,John Wiley&Sons,New York:2001に記載されており、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書においては、本発明の化合物は必要に応じて、1つ以上の置換基、例えば上記において一般的に説明したもの、又は本発明の特定のクラス、サブクラス及び種により例示されるものにより置換されていてよい。当然ながら、「必要に応じて置換された」という表現は「置換又は非置換の」という表現と互換的に使用される。一般的に、「置換された」という用語は、「必要に応じて」という用語に先行されるか否かに関わらず、特定の置換基のラジカルによるある構造における水素ラジカルの置き換えを指す。特段の記載が無い限り、必要に応じて置換された基は基の各置換可能位置において置換基を有してよく、そして、ある所定の構造における1つより多い位置が特定の群から選択される1つより多い置換基により置換されていてよい場合は、置換基は各位置において同じかまたは異なっていてよい。
本明細書においては、「必要に応じて置換された」という用語がリストに先行する場合は、前記用語はそのリスト内の後続する置換可能基の全てを指す。例えば、Xがハロゲン;必要に応じて置換されたC1−3アルキル又はフェニルである場合は;Xは必要に応じて置換されたアルキル又は必要に応じて置換されたフェニルの何れであってもよい。同様に、「必要に応じて置換された」という用語がリストに後続する場合は、前記用語はまた、特段の記載が無い限り、前のリストにおける置換可能基の全てを指す。例えば、Xがハロゲン、C1−3アルキル又はフェニルであり、ここでXは必要に応じてJで置換されている場合は、C1−3アルキル及びフェニルは必要に応じてJで置換されていてよい。当業者の知る通り、H、ハロゲン、NO、CN、NH、OH又はOCFのような基は、それらが置換可能基ではないため、包含されない。
本発明に包含される置換基の組合せは好ましくは安定な、又は化学的に可能な化合物の形成をもたらすものである。「安定な」という用語は本明細書においては、本明細書に開示した目的の1つ以上のためのその生産、検出及び好ましくはその回収、精製及び使用を可能にする条件に付した場合に実質的に改変されない化合物を指す。一部の実施形態においては、安定な化合物又は化学的に可能な化合物は少なくとも1週間、水分非存在下、又は、他の化学的に反応性の条件の非存在下において、40℃以下の温度で保持した場合に実質的に改変されないものである。
本明細書においては、多環系(後述)内の1環の中心に向けて置換基から描画した結合は、多環系内の環のいずれかにおけるいずれかの置換可能位置における置換基の置換を示す。例えば図aは図bに示す位置のいずれかにおける可能な置換を示す。

このことは同様に、任意の環系に縮合した多環系にも適用する(点線で示す)。例えば、図cにおいて、Xは環A及び環Bの両方に対する任意の置換基である。

しかしながら、多環系の二つの環が各々、各の中心から描画した異なる置換基を有する場合は、特段の記載が無い限り、各置換基はそれが結合している環上の置換基を示すのみとする。例えば、図dにおいて、Yは環Aのみに対する任意の置換基であり、そしてXは環Bのみに対する任意の置換基である。

「脂肪族」又は「脂肪族基」という用語は、本明細書においては、完全に飽和しているか、又は不飽和単位1つ以上を含有する直鎖(即ち分枝鎖)又は分枝鎖の、置換又は非置換の炭化水素基を意味する。特段の記載が無い限り、脂肪族基は脂肪族炭素原子1〜20個を含有する。一部の実施形態においては、脂肪族基は脂肪族炭素原子1〜10個を含有する。別の実施形態においては、脂肪族基は脂肪族炭素原子1〜8個を含有する。更に別の実施形態においては、脂肪族基は脂肪族炭素原子1〜6個を含有し、そしてまた別の実施形態においては、脂肪族基は脂肪族炭素原子1〜4個を含有する。適当な脂肪族基は限定しないが直鎖又は分枝鎖の、置換又は非置換の、アルキル、アルケニル又はアルキニル基を包含する。脂肪族基の他の例はメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、ビニル及びs−ブチルを包含する。
「脂環式」(又は「炭素環」又は「シクロアルキル」)という用語は完全に飽和しているか、又は不飽和単位1つ以上を含有するが芳香族ではない単環式環のC−C炭化水素又は二環式環のC−C12炭化水素を指し、分子の残余への結合の単一の点を有し、そして前記二環式環系内のいずれかの個々の環が3〜7員を有するものである。適当な脂環式基は限定しないがシクロアルキル、シクロアルケニル及びシクロアルキニルを包含する。脂肪族基の他の例はシクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル及びシクロヘプテニルを包含する。
「複素環」、「ヘテロサイクリル」、「複素脂環式」又は「複素環式」という用語は本明細書においては、環員1つ以上が独立して選択されたヘテロ原子である非芳香族の単環式環、二環式環又は3環の環系を意味する。一部の実施形態においては、「複素環」、「ヘテロサイクリル」、「複素脂環式」又は「複素環式」の基は環員3〜14個を有し、ここで、環員1つ以上は酸素、イオウ、窒素又はリンから独立して選択されたヘテロ原子であり、そして系内の各環は環員3〜7個を含有する。
複素環の別の例は限定しないが、以下の単環式環、即ち2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルホリノ、3−モルホリノ、4−モルホリノ、2−チオモルホリノ、3−チオモルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、及び以下の二環式環、即ち、3−1H−ベンズイミダゾール−2−オン、3−(1−アルキル)−ベンズイミダゾール−2−オン、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラン、ベンゾジチアン及び1,3−ジヒドロイミダゾール−2−オンを包含する。
「ヘテロ原子」という用語は酸素、イオウ、窒素、リン又はケイ素の1つ以上を意味する(窒素、イオウ、リン又はケイ素のいずれかの酸化された形態;いずれかの塩基性窒素の第4化形態、又は;複素環の置換可能な窒素、例えばN(3,4−ジヒドロ−2H−ピロリルの場合等)、NH(ピロリジニルの場合等)又はNR(N−置換ピロリジニルの場合等)も包含する)。
「不飽和」という用語は本明細書においては、部分が不飽和単位1つ以上を含有することを意味する。
「アルコキシ」又は「チオアルキル」という用語は本明細書においては、酸素(「アルコキシ」)又はイオウ(「チオアルキル」)を介して主要な炭素鎖に結合している前記の通り定義されるアルキル基を指す。
「ハロアルキル」、「ハロアルケニル」及び「ハロアルコキシ」という用語はハロゲン原子1つ以上で置換されている、適宜、アルキル、アルケニル又はアルコキシを意味する。「ハロゲン」という用語はF、Cl、Br又はIを意味する。
単独又は「アラルキル」、「アラルコキシ」又は「アリールオキシアルキル」の場合のようにより大型の部分の一部としての「アリール」という用語は、環員合計5〜14個を有する単環式環、二環式環及び3環の環系を指し、ここで系内の少なくとも1つの環は芳香族であり、そして系内の各環は環員3〜7個を含有する。「アリール」という用語は「アリール環」という用語と互換的に使用してよい。「アリール」という用語はまた以下に定義するヘテロアリールの環系も指す。アリール環の例は、フェニル、ナフチルを包含し、そしてヘテロアリール基は以下に列挙する。
単独又は「ヘテロアラルキル」又は「ヘテロアリールアルコキシ」の場合のようにより大型の部分の一部としての「ヘテロアリール」という用語は、環員合計5〜14個を有する単環式環、二環式環及び3環の環系を指し、ここで系内の少なくとも1つの環は芳香族であり、系内の少なくとも1つの環はヘテロ原子1つ以上を含有し、そして、系内の各環は環員3〜7個を含有する。「ヘテロアリール」という用語は「ヘテロアリール環」という用語又は「ヘテロ芳香族」という用語と互換的に使用してよい。
ヘテロアリール環の別の例は以下の単環式環、即ち、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、3−イソキサゾリル、4−イソキサゾリル、5−イソキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジル、4−ピリミジル、5−ピリミジル、ピリダジニル(例えば3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば2−トリアゾリル及び5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ピラゾリル(例えば2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル及び以下の二環式環、即ち、ベンズイミダゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インドリル(例えば2−インドリル)、プリニル、キノリニル(例えば2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)及びイソキノリニル(例えば1−イソキノリニル、3−イソキノリニル又は4−イソキノリニル)を包含する。
アリール(アラルキル、アラルコキシ、アリールオキシアルキル等を包含する)又はヘテロアリール(ヘテロアラルキル及びヘテロアリールアルコキシ等を包含する)基は1つ以上の置換基を含有してよい。アリール又はヘテロアリール基の不飽和炭素原子上の適当な置換基は上記J、J、Jの定義において列挙したもの;ハロゲン;−R;−OR;−SR;1,2−メチレンジオキシ;1,2−エチレンジオキシ;必要に応じてRで置換されたフェニル(Ph);必要に応じてRで置換された−O(Ph);必要に応じてRで置換された−(CH1−2(Ph);必要に応じてRで置換された−CH=CH(Ph);−NO;−CN;−N(R;−NRC(O)R;−NRC(S)R;−NRC(O)N(R;−NRC(S)N(R;−NRCO;−NRNRC(O)R;−NRNRC(O)N(R;−NRNRCO;−C(O)C(O)R;−C(O)CHC(O)R;−CO;−C(O)R;−C(S)R;−C(O)N(R;−C(S)N(R;−OC(O)N(R;−OC(O)R;−C(O)N(OR)R;−C(NOR)R;−S(O);−S(O);−SON(R;−S(O)R;−NRSON(R;−NRSO;−N(OR)R;−C(=NH)−N(R;又は−(CH0−2NHC(O)Rから選択され、ここでRの各独立した存在は、水素、必要に応じて置換されたC1−6脂肪族、非置換の5〜6員のヘテロアリール又は複素環、フェニル、−O(Ph)、又は、−CH(Ph)から選択されるか、又は、上記定義に関わらず、同じ置換基又は異なる置換基上のRの2つの独立した存在は各Rが結合している原子と一緒になって窒素、酸素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子0〜3個を有する5〜8員の複素環、アリール又はヘテロアリール環又は3〜8員のシクロアルキル環を形成する。Rの脂肪族基上の任意の置換基はNH、NH(C1−4脂肪族)、N(C1−4脂肪族)、ハロゲン、C1−4脂肪族、OH、O(C1−4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1−4脂肪族)、O(ハロC1−4脂肪族)又はハロC1−4脂肪族から選択され、ここでRの上記C1−4脂肪族基の各々は非置換である。
脂肪族又は複素脂肪族の基又は非芳香族の複素環は置換基1つ以上を含有してよい。脂肪族又は複素脂肪族基の、又は、非芳香族複素環の、飽和炭素上の適当な置換基はアリール又はヘテロアリール基の不飽和炭素に関して上記列挙したものから選択され、そしてさらなるに以下のもの、即ち、=O、=S、=NNHR、=NN(R、=NNHC(O)R、=NNHCO(アルキル)、=NNHSO(アルキル)又は=NRを包含し、ここで各Rは独立して水素又は必要に応じて置換されたC1−6脂肪族から選択される。Rの脂肪族基上の任意の置換基はNH、NH(C1−4脂肪族)、N(C1−4脂肪族)、ハロゲン、C1−4脂肪族、OH、O(C1−4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1−4脂肪族)、O(ハロC1−4脂肪族)又はハロC1−4脂肪族から選択され、ここでRの上記C1−4脂肪族基の各々は非置換である。
非芳香族複素環の窒素上の任意の置換基は本明細書においてJ及びRの定義において上記したもの;−R、−N(R、−C(O)R、−CO、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−SO、−SON(R、−C(=S)N(R、−C(=NH)−N(R又は−NRSOを包含し;ここでRは水素、必要に応じて置換されたC1−6脂肪族、必要に応じて置換されたフェニル、必要に応じて置換された−O(Ph)、必要に応じて置換された−CH(Ph)、必要に応じて置換された−(CH1−2(Ph)、必要に応じて置換された−CH=CH(Ph);又は酸素、窒素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子1〜4個を有する非置換の5〜6員のヘテロアリール又は複素環であるか、又は、上記定義に関わらず、同じ置換基又は異なる置換基上のRの2つの独立した存在は各R基が結合している原子と一緒になって窒素、酸素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子0〜3個を有する5〜8員の複素環、アリール又はヘテロアリール環又は3〜8員のシクロアルキル環を形成する。Rの脂肪族基又はフェニル環上の任意の置換基はNH、NH(C1−4脂肪族)、N(C1−4脂肪族)、ハロゲン、C1−4脂肪族、OH、O(C1−4脂肪族)、NO、CN、COH、CO(C1−4脂肪族)、O(ハロC1−4脂肪族)又はハロC1−4脂肪族から選択され、ここでRの上記C1−4脂肪族基の各々は非置換である。
上記詳述した通り、一部の実施形態においては、R(又はR、又は本明細書において同様に定義される他のいずれかの変数)の2つの独立した存在は各変数が結合している原子と一緒になって窒素、酸素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子0〜3個を有する5〜8員の複素環、アリール又はヘテロアリール環又は3〜8員のシクロアルキル環を形成する。R(又はR、又は本明細書において同様に定義される他のいずれかの変数)の2つの独立した存在が各変数が結合している原子と一緒になる場合に形成される例示される環は、限定しないが、以下のもの、即ちa)同じ原子に結合しその原子と一緒になっている環を形成するR(又はR、又は本明細書において同様に定義される他のいずれかの変数)の2つの独立した存在であって、例えばN(R であり、ここでRの両方の存在は窒素原子と一緒になってピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル又はモルホリン−4−イルを形成するもの;及びb)異なる原子に結合しそれらの原子の両方と一緒になって環を形成するR(又はR、又は本明細書において同様に定義される他のいずれかの変数)の2つの独立した存在、例えばここでフェニル基はOR の2つの存在により置換され

のこれらの2つの存在はそれらが結合している酸素原子と一緒になって下記:

の縮合6員酸素含有環を形成するもの、を包含する。当然ながら、R(又はR、又は本明細書において同様に定義される他のいずれかの変数)の2つの独立した存在が各変数が結合している原子と一緒になる場合には種々の他の環を形成することもでき、そして、上記した詳細な例は限定的なものではない。
アルキル又は脂肪族の鎖は必要に応じて他の原子又は基により中断されていることができる。このことは、アルキル又は脂肪鎖のメチレン単位が必要に応じて前記他の原子又は基により置き換えられていることを意味する。このような原子又は基の例は、限定しないが、−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)−、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−であり、ここでRは本明細書に記載の通り定義される。特段の記載が無い限り、任意の置き換えにより化学的に安定な化合物が形成される。任意の中断は鎖の内部又は鎖のいずれかの末端の両方で;結合点又は末端の両方で生じることができる。2つの任意の置き換えは又鎖内で相互に隣接することもできる。特段の記載が無い限り、置き換え又は中断が末端で生じる場合は、置き換えの原子は末端上のHに結合する。例えば−CHCHCHが必要に応じて−O−で中断される場合は、結果として生じる化合物は−OCH 、−CHOCH又は−CHCHOHである。
特段の記載が無い限り、本明細書に記載した構造は、構造の全ての異性体(例えばエナンチオマー、ジアステレオマー及び幾何(又は立体配座))の型、例えば各不斉中心に対するR及びS配置、(Z)及び(E)体の二重結合異性体及び(Z)及び(E)体の立体配座異性体を包含する意味を有する。従って、本発明の化合物の単一の立体化学異性体並びにエナンチオマー、ジアステレオマー及び幾何(又は立体配座)混合物は本発明の範囲に包含される。
特段の記載が無い限り、本発明の化合物の全ての互変異体が本発明の範囲内に包含される。更に又、特段の記載が無い限り、本明細書に記載した構造は1つ以上の同位体的にリッチ化された原子の存在においてのみ異なる化合物も包含する意味を有する。例えば重水素又はトリチウムによる水素の置き換え、又は、13C又は14Cリッチ化炭素による炭素の置き換えを除いては本発明の構造を有する化合物は本発明の範囲内に包含される。そのような化合物は例えば分析用のツール又は生物学的試験におけるプローブとして有用である。
本発明は下記式I:

[式中、
はH、−NO、−CN、−OCF、ハロゲン又はアミノ;又は必要に応じてJ基0〜10個で置換されたC1−6脂肪族、C3−7脂環式、C1−6アルコキシ又はC1−4ハロアルキルであり;
はH、−NO、−CN、−OCF、ハロゲン又はアミノ;又は必要に応じてJ基0〜10個で置換されたC1−6脂肪族、C3−7脂環式、C1−6アルコキシ又はC1−4ハロアルキルであり;
は必要に応じてJ基0〜10個で置換されたC1−6脂肪族又はC3−10脂環式;ZとCとの間の結合が二重結合である場合は、Zは=O、=NR又は=C(R)であってもよく;
はH又はハロゲン;又はJ基0〜10個で置換されたC1−10ハロアルキル、C1−4ハロアルコキシ、Y、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)又は−(V)−(C3−10脂環式)であるか;又は、
及びZはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環Qを形成し;
はH又はJ基0〜3個で置換されたC1−6アルキルであるか;又は、
、Z及びZはそれらが結合している炭素原子と一緒になってヘテロ原子0〜3個を有する6〜14員の飽和、部分飽和又は不飽和の二環式環を形成し;
とCとの間の結合が三重結合である場合は、Zは存在せず;そして、
とCとの間の結合が二重結合又は三重結合である場合は、Zは存在せず;
Qは窒素、酸素又はイオウから選択されるヘテロ原子0〜3個を有する3〜8員の飽和又は部分飽和の単環式環であり、ここで前記Qは必要に応じて、そして独立して、Q又はQに;又はQ及びQの両方に縮合し;ここで前記Qは必要に応じてJ基0〜4個で置換されており;
は窒素、酸素又はイオウから選択されるヘテロ原子0〜3個を有する3〜8員の飽和、部分飽和又は不飽和の単環式環であり、ここで前記Q基は必要に応じてJ基0〜4個で置換されており;
は窒素、酸素又はイオウから選択されるヘテロ原子0〜3個を有する3〜8員の飽和、部分飽和又は不飽和の単環式環であり、ここで前記Q基は必要に応じてJ基0〜4個で置換されており;
RはH、必要に応じて置換されたC1−6脂肪族、C3−10脂環式、C6−10アリール、5−14員のヘテロアリール、又は5〜14員の複素環であるか;又は同じ置換基又は異なる置換基上の2つのR基は、各R基が結合している原子と一緒になって、窒素、酸素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子0〜4個を有する必要に応じて置換された3〜14員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和の単環式環、二環式環又は3環を形成し、ここで各Rは必要に応じてJ基0〜10個で置換されており;
不飽和の炭素原子上の各J及びJ置換基は独立して水素、−OCF、C1−6ハロアルキル、N(R)、OR、ハロゲン、Y、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(C3−10脂環式)−C(O)R、−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環);−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)又は−(V)−(C3−10脂環式)であり;ここで各J及びJは必要に応じて各J基10個までで置換されており;
飽和炭素原子上の各J及びJ置換基は不飽和炭素に関して上記列挙したもの、及び、更には以下のもの、即ち、=O、=NN(R、=NNHC(O)R、=NNHCO(C1−4アルキル)、=NNHSO(C1−4アルキル)及び=NRから選択され、ここで各J及びJは必要に応じて各J基10個までで置換されており;
窒素原子上の各J及びJ置換基は独立して水素、Y、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(C3−10脂環式)−C(O)R、−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環)、−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)又は−(V)−(C3−10脂環式)から選択され;ここで同じ置換基又は異なる置換基上の2つのJ基は、各J基が結合している原子と一緒になって、必要に応じて、窒素、酸素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子0〜4個を有する必要に応じて置換された3〜14員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和の単環式環、二環式環又は3環を形成することができ、ここで各JおよびJ基は必要に応じてJ基0〜10個で置換されており;
ハロゲン、−N(R、SR、OR、オキソ、C1−4ハロアルコキシ、C1−4ハロアルキル、L、−(L)−(C1−6アルキル)、−(L)−(C3−12複素環)、−(L)−(C6−10アリール)、−(L)−(5〜10員ヘテロアリール)又は−(L)−(C3−10脂環式)、−(L)−NO、−(L)−CN、−(L)−OH、−CO、−COR、−OC(O)R、−NC(O)Rから選択され;
LはC1−10アルキルであり、ここでメチレン単位3個までは−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)−、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−で置き換えられており;
VはC1−10脂肪族であり、ここでメチレン単位3個まではGにより置き換えられており、ここでGは−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)−、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−から選択され;
YはC1−10脂肪族であり、ここでメチレン単位3個まではGにより置き換えられており、ここでGは−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)−、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−から選択され;
は水素又は必要に応じてJ基0〜3個で置換されたC1−6脂肪族であり;
は水素又は非置換のC1−6脂肪族であり;
nは0又は1であるが;
ただし、
及びRがHであり、そしてZ及びZがHである場合は、Zはメチルではなく;
がCHであり、そしてRがHである場合は、Z、Z及びZは全てがHではなく;
及びRがHであり、そしてZ及びZがHである場合は、Zは非置換のフェニル、4−ピリジル又は下記構造:

の1つではなく;
そして、
及びRがHである場合は、ZとZが一緒になって−C≡C−CHCHCOOHとならない]の化合物又は薬学的に受容可能なその塩に関する。
本発明の1つの実施形態によれば、Z、Z及びZは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、下記式I:

[式中、
は3〜8員の飽和、不飽和又は部分飽和の単環式環であり;
Q及びQは各々必要に応じて、そして独立してJ基0〜4個で置換される]に示される二環式環を形成する
1つの実施形態において、Qは下記式II:

に示す通り、J基0〜2個で必要に応じて置換されたシクロプロピル基である。
本発明の別の実施形態によれば、Z及びZは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、下記式III:

[式中、
11はC、N、O又はSから選択され;
12はC、N、O又はSから選択され;
Qは必要に応じてQ又はQに縮合した3〜8員の飽和又は部分飽和の単環式環であり;
及びQは各々独立して3〜8員の飽和、不飽和又は部分飽和の単環式環であり;
Q、Q及びQは各々独立してO、N又はSから選択されたヘテロ原子3個までを含有し;
mは0〜4であり;そしてQ、Q及びQに対して独立して選択され;そして、
はHであるか;又はCとZ11の間の結合が二重結合である場合は、Zは存在しない]に示す単環式環、二環式環又は3環を形成する。
一部の実施形態においては、Z11及びZ12は各々独立して炭素である。
1つの実施形態においては、QはC3−7単環式環であり、そしてQ及びQは在しない。
別の実施形態においては、Q及びQは一緒になって縮合した6〜14員の二環式環を形成し、そしてQは存在しない。
更に別の実施形態においては、Q、Q及びQは一緒になって縮合した8〜20員の3環を形成する。
本発明の1つの実施形態において、Z12は炭素であり、そしてQ、Q及び必要に応じてQの縮合環が下記式IV:

[式中、Q、Q及びQは各々独立して、そして必要に応じて、
)O、N又はSから選択されたヘテロ原子0〜2個;及び、
)J置換基0〜4個;
を含有する]で示される。
1つの実施形態において、環Qと環Qの間の縮合点における水素原子は下記式V:

において示す通りシス立体配座にある。
別の実施形態においては、環Qと環Qの間の縮合点における水素原子はトランス立体配座にある。
1つの実施形態において、C−Z11は単結合である。
別の実施形態において、C=Z11は二重結合である。
特定の実施形態において、環Qはヘテロ原子2個までを含有する。別の実施形態において、環Qはヘテロ原子1個を含有し;更に別の実施形態においては環Qはヘテロ原子0個を含有する。
1つの実施形態において、Qは2個のヘテロ原子を含有し、そして前記ヘテロ原子の各々は独立して窒素、イオウ又は酸素から;好ましくは窒素及びイオウから選択され;より好ましくは窒素である。一部の実施形態においては、両方のヘテロ原子が窒素である。他の実施形態においては、一方が窒素であり、もう一方がイオウである。一部の実施形態においては、一方のヘテロ原子が窒素であり、もう一方が酸素である。更に別の実施形態においては、一方のヘテロ原子が窒素であり、もう一方がイオウである。
別の実施形態においては、QはO、N又はSから選択されるヘテロ原子1個を含有する。一部の実施形態においては、ヘテロ原子は酸素であり;別の実施形態においては、ヘテロ原子は窒素であり;更に別の実施形態においては、ヘテロ原子はイオウである。一部の実施形態においては、イオウは必要に応じてオキソ基0、1又は2個で置換されている。
複素環基の例はピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン及びピロリジンを包含する。
一部の実施形態においては、環Qは5〜7員の脂環式である。脂環式基の例はシクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキセン及びシクロペンテンを包含する。
他の実施形態においては、Qは6員のアリール又は5〜6員のヘテロアリール環である。アリール又はヘテロアリール環の例はフェニル、ピリジン、ピリミジン、チオフェン、チアゾール、テトラゾール、トリアゾール、ピロール、フラン及びピラゾールを包含する。
一部の実施形態においては、Qは3〜7員の脂環式環である。脂環式環の例はシクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキセン、シクロペンテン、シクロヘプテン、シクロヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロプロペン及びシクロブテンを包含する。
他の実施形態においては、Qは3〜7員の複素環である。複素環基の例はピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ピロリジン、ホモピペリジン及びホモピペラジンを包含する。
1つの実施形態において、Q又はQ−Qは下記:

[式中、R及びJは各々独立して水素、Y、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)、−(V)−(C3−10脂環式)及び−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環)から選択され;
各Q及びQ、mは独立して0〜3であり;そして、
各R及びJは必要に応じて、そして独立してJ基0〜10個で置換されている]から選択されるもので示される。
1つの実施形態においてmは0、1又は2である。別の実施形態において、mは1又は2である。一部の実施形態においては、mは0であり;別の実施形態においては、mは1であり;更に別の実施形態においてはmは2である。
一部の実施形態においては、Jは、Y、−(V )−CN、−(V )−NO、−(V )−OH、−(V )−(C1−6脂肪族)、−(V )−(C3−12複素環)、−(V )−(C6−10アリール)、−(V )−(5〜10員ヘテロアリール)、−(V )−(C3−10脂環式)又は−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環)であり;ここで、
は−G−(X)であり、ここでXはメチレン単位2個までが−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)−、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−で置き換えられているC1−9脂肪族であり;
pは0又は1であり;
nは0又は1であり;
はC=O、C(=O)NR、S(O)又はS(O)から選択され;そして、
前記Jは必要に応じてJ基0〜10個で置換されている。
1つの実施形態において、Xは必要に応じて置換されたC1−4脂肪族である。一部の実施形態においては、Xは必要に応じて置換されたC1−4アルキルである。一部の実施形態においては、Xは必要に応じて置換されたC1−2アルキルである。
一部の実施形態においては、nは0である。別の実施形態においては、nは1である。特定の実施形態においては、pは0である。他の実施形態においては、pは1である。
一部の実施形態においては、Jは必要に応じてJ基0〜10個;一部の実施形態においてはJ基0〜5個;他の実施形態においてはJ基0〜3個;そして更に別の実施形態においてはJ基0〜2個;特定の実施形態においてはJ基1個、そして特定の実施形態においてはJ基0個で置換されている。
1つの実施形態においては、GはC=Oである。
本発明の別の実施形態においては、R及びRは各々独立してH、ハロゲン、C1−4アルキル又はC1−4アルコキシである。1つの実施形態において、R及びRは各々独立してHである。
一部の実施形態においては、Rは独立してY、−(V )−CN、−(V )−NO、−(V )−OH、−(V )−(C1−6脂肪族)、−(V )−(C3−12複素環)、−(V )−(C6−10アリール)、−(V )−(5〜10員ヘテロアリール)、−(V )−(C3−10脂環式)又は−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環)から選択され;ここで、
は−G−(X)であり、ここでXはメチレン単位2個までが−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)−、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−で置き換えられているC1−9脂肪族であり;
pは0又は1であり;
nは0又は1であり;そして、
はC=O、C(=O)NR、S(O)又はS(O)から選択される。
式Iの化合物の代表例を以下の表1に示す。

式中、Aは下記:

から選択される。
本発明の別の実施形態において、Z及びZは連結して環を形成せず、そしてZはHであるか存在しない。
1つの実施形態において、ZはH又は必要に応じてJ基0〜3個で置換されたC1−6脂肪族である。一部の実施形態においては、ZはHである。
一部の実施形態においては、C≡Zは三重結合であり、そしてZ及びZが存在しない。
他の実施形態においては、C=Zは二重結合であり、そしてZが存在しない。
特定の実施形態においては、ZはOであり;別の実施形態においてはZはCHである。
1つの実施形態において、Zは必要に応じて置換されたY、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)又は−(V)−(C3−10脂環式)である。一部の実施形態においては、nは0である。別の実施形態においては、nは1である。
別の実施形態においては、Zは複素環、脂環式、アリール又はヘテロアリールから選択される必要に応じて置換された5〜7員の単環式環;好ましくは複素環又は脂環式から選択される5〜7員の完全又は部分飽和の単環式環;より好ましくは窒素原子0〜2個を有する6員の単環式環である。本発明の1つの好ましい実施形態においては、ZはJ基0〜3個で必要に応じて置換されたピペリジンである。
一部の実施形態においては、Zは必要に応じて置換された−(V)−(C3−10脂環式)であり、ここでnは0である。1つの実施形態において、Zはビシクロオクタン環である。別の実施形態において、ZはC5−7脂環式である。更に別の実施形態においては、ZはC5−7シクロアルキルである。
1つの実施形態において、Jはハロゲン、CF、必要に応じて置換されたC1−4ハロアルキル、−(V )−CN、−(V )−NO、−(V )−OH、Y、−(V )−(C3−12複素環)、−(V )−(C6−10アリール)、−(V )−(5〜10員ヘテロアリール)、−(V )−(C3−10脂環式)又は−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環)であり;ここで、
は−G−(X)であり、ここでXはメチレン単位2個までが−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)−、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−で置き換えられているC1−9脂肪族であり;
pは0又は1であり;そして
はC=O、C(=O)NR、S(O)又はS(O)から選択される。
一部の実施形態においては、XはC1−5脂肪族である。特定の実施形態においては、XはC1−5アルキルである。別の好ましい実施形態においては、XはC1−2アルキルである。
一部の実施形態においては、Gは=O、C(=O)NR、S(O)又はS(O)から選択される。特定の実施形態においては、GC=Oである。別の実施形態においては、GはC(=O)NRである。更に別の実施形態においては、GはS(O)又はS(O)である。
一部の実施形態においては、Jはハロゲン、CF、CN、必要に応じて置換されたC1−6脂肪族、C1−4ハロアルキル、−(C1−6アルキル)−R、−(C1−6アルキル)−C(=O)R、−(C1−6アルキル)−CON(R)R、−(C1−6アルキル)−N(R)R、−(C1−6アルキル)−OR、−(C1−6アルキル)−OCON(R)R、−(C1−6脂肪族)−S(O)N(R)R、−(C1−6脂肪族)−S(O)R又は−(C1−6脂肪族)−NHC(O)Rであり、ここでRはC1−6脂肪族、C3−12複素環、C6−10アリール、5〜10員のヘテロアリール又はC3−10脂環式であり;そして、nは0又は1である。
別の実施形態においては、Jはハロゲン、OR、N(R、CF、CN、必要に応じて置換されたC1−6アルキル、−(C1−6アルキル)−R、−C(=O)(C1−6アルキル)、−CON(R)(C1−6アルキル)、−OCON(R)(C1−6アルキル)、−S(O)N(R)(C1−6アルキル)、−S(O)(C1−6アルキル)、−NHC(O)C1−6アルキル、−(C1−6アルキル)−CONH、−(C1−6アルキル)−N(R、−(C1−6アルキル)−OCON(R)R、−(C1−6脂肪族)−S(O)N(R)(C6−10アリール)、−N(R)C(O)N(R)R又は−N(R)C(O)Rである。
別の実施形態においては、Jはハロゲン、OR、N(R、CF、CN、必要に応じて置換されたC1−6アルキル、−(C1−6アルキル)−R、C(=O)(C1−6アルキル)、CONH、−(C1−6アルキル)−CONH、−(C1−6アルキル)−N(R、−(C1−6アルキル)−OCON(R)R、−(C1−6脂肪族)−S(O)N(R)(C6−10アリール)、−N(R)C(O)N(R又は−N(R)C(O)Rである。
特定の実施形態においては、RはC6−10アリール又は5〜10員のヘテロアリールである。別の実施形態においては、RはC1−6脂肪族又はC3−10脂環式である。一部の実施形態においては、RはC1−6脂肪族である、別の実施形態においては、RはC3−10脂環式である。
一部の実施形態においては、nは1である。別の実施形態においては、nは0である。
特定の実施形態においては、Jは必要に応じて置換された−C(=O)(C1−6アルキル)、−C(=O)CHCN又はC1−6アルキルである。
式Iの化合物の代表例を表2に示す。

式中、Aは下記:

から選択される。
式Iの化合物の代表例を表3において以下に示す。

一般的合成方法:
本発明の化合物は、一般的に、類似の化合物に関する当該分野で知られた方法により、又は、以下の実施例に記載する方法により、製造してよい。一般的に、実施例1は官能性付与されたキノキサリンの製造のための幾つかの方法を示す。
本明細書においては特定の例示的実施形態を示して説明したが、当然ながら本発明の化合物は当業者が一般的に使用できる方法により適切な原料を用いて上記の通り一般的に説明した方法に従って製造できる。
合成スキーム及び実施例において示した全ての参考文献は参照により本明細書に組み込まれる。本明細書においては、全ての略記法、符号及び慣用例は現在の学術文献で使用されるものと合致している。例えば参照により全体が本明細書に組み込まれるJanet S.Dodd,ed.,The ACS Style Guide:A Manual for Authors and Editors,2nd Ed.,Washington,D.C.:American Chemical Society,1997を参照できる。更に又、以下の定義が本明細書において使用する用語及び略記法を定義している。
Ts−Cl:p−トルエンスルホニルクロリド(トシルクロリド)
DMF:ジメチルホルムミド
Tf:トリフレート
LiHMDS:リチウムヘキサメチルジシラジド
dppf:1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
Ac:アセチル
DME:1,2−ジメトキシエタン
atm:雰囲気
EDCI:塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
DIEA:ジイソプロピルエチルアミン
LiHMDS:リチウムヘキサメチルジシラザン
THF:テトラヒドロフラン
HEPES:4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸
Glu:グルタメート
Tyr:チロシン
ATP:アデノシントリホスフェート
Ph:フェニル
Me:メチル
BSA:ウシ血清アルブミン
DTT:ジチオスレイトール。

条件:(a)Ts−Cl、KCO、DMF;(b)TfO、ルチジン又はLiHMDS、PhNTf−78℃〜r.t.;(c)ビスピナコラトボラン、Pd(dppf)Cl、KOAc次いで水;(d)Pd(PPh、KOAc、ジオキサン又はDME、100〜180℃;(f)LiOH又はNaOMe;(g)Pd−C、Hatm、
スキーム1は本発明の化合物の製造のための代表的スキームである。市販の化合物1はT.W.Greene&P.G.M Wutz,”Protective Groups in Organic Synthesis”,3rd Edition,John Wiley&Sons,Inc.(1999)に記載の通り、適当な保護基(例えばトシル)により保護することにより化合物2を形成できる。ボロン酸/エステル(5)はComins,D.L.;Dehghani,A.Tetrahedron Lett.1992,33,6299−6302;McMurry,J.E.;Scott,W.J.Tetrahedron Lett.,1983,24,979;Stang,P.J.;Fisk,P.J.Synthesis,1980,283;Stang,P.J.;Fisk,P.J.Synthesis,1979,438;Takagi,J.;Takahashi,K.;Ishiyama,T.;Miyaura,N.J.Am.Chem.Soc.,2002,124,8001及びその参考文献に記載の通り、相当するビニルハライド(4b)又はビニルトリフレート(4a)から製造できる。KOAc又はNaCOのような適切な塩基の存在下のN保護ハライド(例えばクロリド)(2)及びボロン酸(3)のPd媒介交差カップリングによりA.Suzuki,H.C.Brown”Organic Synthesis Via Boranes;Volume 3:Suzuki Coupling”Aldrich Chemical Company:Milwaukee,Wi.,2003及びその参考文献に記載の通り(6)型の化合物が得られる。次に塩基性条件下の脱保護(例えばLiOH(aq)又はNaOMe)により(7)が得られる。H2雰囲気下のPd−Cによる水素化により(8)が得られる。Reiser,Oliver”Cyclopropanation and other reactions of palladium−carbene(and carbyne)complexes” Handbook of Organopalladium Chemistry for Organic Synthesis(2002),1 1561−1577に記載の通り(7)をシクロプロパン化することにより、(9)が得られる。

条件:(a)i:HCl−HNMeOMe、EDCI、DIEA;ii.MeMgBr;(b)LiHMDS、PhNTf2、THF、−78℃;()ビスピナコラトボラン、Pd(dppf)Cl、KOAc次いで水;(d)Pd(PPh、KOAc、ジオキサン又はDME、100〜180℃;(e)i:LiOH又はNaOMe、ii:HCl;(f)R’COCl、R’OCOCl又はR’NCO;DIEA又はR’OOH;EDCI;及びDIEA/ここでR’COCl、R’OCOCl及びR’NCOは適当な酸クロリド、オキサリルクロリド及びイソシアネートを指し、これらは市販品を使用するか市販の原料から製造できる。
スキーム2は本発明の化合物の製造のための別の方法を示す。酸クロリド、イソシアネート及びオキサリルクロリド以外に、アミンと反応する他の化合物を用いてP置換を行うことができる。限定しないが、例はR’−ハロゲン、R’−トシル、R’−メシレート、R’S(O)Cl、R’NS(O)Cl、R’OH、R’COOH及びR’CH−ハロゲンを包含する。−C=CH化合物は必要に応じてオゾノリシス(g)により−C=O化合物に変換することができる。

スキームIIIは本発明の化合物を製造するための別の方法を示す。アリールの臭化物又はヨウ化物を、Sonogashiraカップリング条件下(Sonogashira,Kenkichi.”Palladium−catalyzed alkynylation”Editor(s):Negishi,Ei−ichi. Handbook of Organopalladium Chemistry for Organic Synthesis(2002),1:493−529. Publisher:John Wiley&Sons,Inc.,Hoboken,N.J.)にパラジウム、塩基及びCuIの存在下置換末端アルキンとカップリングさせることにより記載した生成物を形成できる。H−≡−R’は適当な末端アルキンを指し、これは市販品を使用するか市販の原料から製造できる。
本明細書においては特定の例示的実施形態を示して説明したが、当然ながら本発明の化合物は当業者が一般的に使用できる方法により適切な原料を用いて上記の通り一般的に説明した方法に従って製造できる。
使用、製剤及び投与
上記した通り、本発明はプロテインキナーゼ、例えばJAKファミリー、ROCK及びPKAキナーゼ、特にJAK2及びJAK3キナーゼの阻害剤である化合物を提供し、そしてこれにより、本発明の化合物は疾患、障害及び状態、例えば限定しないが、免疫不全障害、炎症性疾患、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、増殖性障害、免疫学的に媒介された疾患、呼吸障害の治療のために有用である。従って、本発明の別の特徴において、薬学的に受容可能な組成物が提供され、ここで、これらの組成物は本明細書に記載した化合物のいずれかを含み、そして必要に応じて薬学的に受容可能な担体、アジュバント又はビヒクルを含む。特定の実施形態においては、これらの組成物は必要に応じて1つ以上のさらなるな治療薬を含む。
当然ながら本発明の化合物の特定のものは治療の為の遊離の形態で、或いは、適宜、その薬学的に受容可能な誘導体として存在することができる。本発明によれば、薬学的に受容可能な誘導体は限定しないが、薬学的に受容可能な塩、エステル、そのようなエステルの塩、又はいずれかの他の付加物又は誘導体を包含し、これらは、必要とする患者に投与した場合に、本明細書に記載した化合物、又はその代謝産物又は残基を直接又は間接的に与えることができるものである。
本明細書においては、「薬学的に受容可能な塩」という用語は、調和の取れた医学上の判断の範囲内で、予定外の毒性、刺激、アレルギー反応等を伴うことなくヒト及びより下等な動物の組織と接触して使用することに適し、そして合理的な利益/危険の比において均衡している塩を指す。「薬学的に受容可能な塩」とは本発明の化合物のいずれかの非毒性の塩を意味する。
薬学的に受容可能な塩は当業者の知る通りである。例えば、参照により本明細書に組み込まれるS.M.BergeらはJ.Pharmaceutical Sciences,1977,66,1−19において薬学的に受容可能な塩を詳細に説明している。本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩は適当な無機及び有機の酸及び塩基から誘導されるものを包含する。薬学的に受容可能な非毒性の酸付加塩の例は無機酸、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸及び過塩素酸と共に、又は、有機酸、例えば酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸又はマロン酸と共に、又はイオン交換のような当該分野で使用されている他の方法を用いることにより、形成されたアミノ基の塩である。他の薬学的に受容可能な塩はアジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコヘプトン酸塩、グリセロリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩の塩等を包含する。適切な塩基から誘導された塩は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム及びN(C1−4アルキル)の塩を包含する。本発明は又、本明細書に開示した化合物のいずれかの塩基性窒素含有基の第4化を包含する。水又は油に溶解性又は分散性の生成物はこのような第4化により得てよい。代表的なアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩はナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等を包含する。別の薬学的に受容可能な塩は、適宜、対イオン、例えばハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、スルフェート、ホスフェート、ニトレート、低級アルキルスルホネート及びアリールスルホネートを用いて形成した、非毒性のアンモニウム、第4アンモニウム、及びアミンのカチオンを包含する。
上記した通り、本発明の薬学的に受容可能な組成物は更に、薬学的に受容可能な担体、アジュバント又はビヒクルを含み、これらは本明細書においては、所望の特定の剤型に適するように、如何なる溶媒、希釈剤又は他の液体ビヒクル、分散又は懸濁補助剤、界面活性剤、等張性付与剤、濃厚化剤又は乳化剤、保存料、固体結着剤、潤滑剤等も包含する。Remington’s Pharmaceutical Sciences,Sixteenth Edition,E.W.Martin(Mack Publishing Co.,Easton,Pa.,1980)は薬学的に受容可能な組成物を製剤する場合に使用される種々の担体及びその製造のための知られた手法を開示している。いずれかの従来の担体媒体が、例えばいずれかの望ましくない生物学的作用をもたらすか、又はそのほか薬学的に受容可能な組成物の何らかの他の成分と有害な態様において相互作用を示す等の本発明の化合物との不適合性を示さない限りにおいて、その使用は本発明の範囲に包含される。薬学的に受容可能な担体として作用できる物質の一部の例は限定しないが、イオン交換剤、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質、例えばヒト血清アルブミン、緩衝物質、例えばホスフェート、グリシン、ソルビン酸又はソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩又は電解質、例えば硫酸プロタミン、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロック重合体、羊毛脂、糖類、例えば乳糖、グルコース及びスクロース;澱粉類、例えばコーンスターチ及びポテトスターチ;セルロース及びその誘導体、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及びセルロースアセテート;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;賦形剤、例えばカカオ脂及び坐剤用ワックス;油脂、例えばピーナツ油、綿実油;サフラワー油;ゴマ油;オリーブ油;コーン油及びダイズ油;グリコール類、例えばプロピレングリコール又はポリエチレングリコール;エステル類、例えばエチルオレエート及びエチルラウレート;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;アルギン酸;発熱物質非含有水;等張性食塩水;リンゲル溶液;エチルアルコール及びリン酸塩緩衝溶液、並びに他の非毒性の適合する潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム、並びに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味料、フレーバー剤及び香料、保存料及び抗酸化剤を包含し、製剤担当者の判断に従って組成物中に存在することができる。
更に別の特徴において、増殖性疾患、心臓障害、神経変性障害、自己免疫障害、臓器移植に関連する状態、炎症性障害又は免疫学的に媒介された障害の治療のため、又は重篤度の低下のための方法が提供され、それは化合物又は化合物を含む薬学的に受容可能な組成物の有効量を、それを必要とする対象に投与することを含む。本発明の特定の実施形態においては、化合物又は薬学的に受容可能な組成物の「有効量」とは、増殖性障害、心臓障害、神経変性障害、自己免疫障害、臓器移植に関連する状態、炎症性障害、精神障害、ウイルス疾患、骨障害又は免疫学的に媒介された障害を治療する、又は、その重篤度を低下させるために有効な量である。化合物及び組成物は、本発明の方法によれば、増殖性障害、心臓障害、神経変性障害、自己免疫障害、臓器移植に関連する状態、炎症性障害、精神障害、ウイルス疾患、骨障害又は免疫学的に媒介された障害を治療する、又は、その重篤度を低下させるために有効ないずれかの量及びいずれかの投与経路を用いて投与してよい。必要とされる厳密な量は対象毎に、対象の種、齢および全身状態、感染の重篤度、特定の薬剤、その投与様式等に応じて変動する。本発明の化合物は好ましくは投与の容易さ及び投薬量の均一性の為に単位剤型において製剤する。「単位剤型」という表現は、本明細書においては、治療すべき患者に対して適切な薬剤の物理的に個別の単位を指す。しかしながら、本発明の化合物及び組成物の一日当たり総用量は調和の取れた医学上の判断の範囲内で担当医により決定される。いずれかの特定の患者又は生物に対する特定の有効用量の水準は種々の要因、例えば治療すべき障害及び障害の重篤度;使用する特定の化合物の活性;使用する特定の化合物;患者の年齢、体重、全身状態、性別及び食餌;使用する特定の化合物の投与時間、投与経路及び排出速度;治療期間;使用する特定の化合物と組み合わせるか同時使用する薬剤、及び医療の当該分野で知られた同様の要因により変動する。「患者」という用語は本明細書においては、動物、好ましくは哺乳類、最も好ましくはヒトである。
本発明の薬学的に受容可能な組成物はヒト及び他の動物に対し、経口、直腸、非経腸、槽内、膣内、腹膣内、局所(粉末、軟膏又はドロップによる等)、口腔内、口内又は鼻内スプレーとして等、治療すべき感染症の重篤度に応じて投与することができる。特定の実施形態においては、本発明の化合物は経口又は非経腸により、一日当たり、約0.01mg/kg〜約50mg/kg、好ましくは約1mg/kg〜約25mg/kg患者体重の用量水準で、所望の治療効果を得るために一日当たり一回以上投与してよい。
経口投与用の液体剤型は限定しないが薬学的に受容可能な乳液、ミクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシルを包含する。活性化合物のほかに、液体剤型は当該分野で一般的に使用されている不活性の希釈剤、例えば水又は他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムミド、油脂類(特に、綿実油、ピーナツ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタン脂肪酸エステル及びこれらの混合物を含有してよい。不活性希釈剤のほかに、経口用組成物はアジュバント、例えば水和剤、乳化懸濁剤、甘味料、フレーバー剤及び香料を含むこともできる。
注射用調製品、例えば滅菌注射用水性又は油性の懸濁液は、適当な分散剤又は水和剤及び懸濁剤を用いながら知られた方法に従って製剤してよい。滅菌注射用調製品はまた、非毒性の非経腸投与許容性の希釈剤又は溶媒中の滅菌注射用溶液、懸濁液又は乳液、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。使用してよい許容されるビヒクル及び溶媒は水、リンゲル溶液、USP及び等張性塩化ナトリウム溶液である。更に又、滅菌固定油が溶媒又は懸濁媒体として従来より使用されている。この目的のためにはいずれかの無味の固定油、例えば合成のモノ又はジグリセリドを使用できる。更に又、オレイン酸のような脂肪酸を注射用調製品中に使用する。
注射用製剤は、例えば細菌捕獲フィルターを通した濾過によるか、又は、使用前に滅菌水又は他の滅菌された注射用の媒体中に溶解又は分散することができる滅菌された固体組成物の形態で滅菌剤を配合することにより、滅菌することができる。
本発明の化合物の作用を長期化するためには、皮下又は筋肉内注射からの化合物の吸収を緩徐化させることが望ましい場合が多い。これは水溶性の乏しい結晶性又は不定形の物質の液体懸濁液の使用により達成してよい。その後の化合物の吸収速度はその溶解速度により決まり、これは結晶の大きさ及び結晶型により決まる。或いは、非経腸投与された化合物の形態の遅延吸収は、油脂ビヒクル中に化合物を溶解又は懸濁することにより達成される。注射用蓄積物形態はポリラクチド−ポリグリコリドのような生体分解性重合体中の化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することにより作成する。重合体に対する化合物の比、及び、使用する特定の重合体の性質に応じて、化合物放出速度を制御できる。他の生体分解性重合体の例はポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)を包含する。蓄積注射用製剤は又、身体組織と適合性のあるリポソーム又はミクロエマルジョン中に化合物を捕獲することにより製造される。
直腸内又は膣内投与のための組成物は好ましくは坐剤であり、これは本発明の化合物を適当な非刺激性の賦形剤又は担体、例えばカカオ脂、ポリエチレングリコール又は周囲温度では固体であるが体温では液体となるため直腸又は膣内腔部において融解し活性化合物を放出する坐剤用ワックスと混合することにより製造できる。
経口投与用の固体剤型はカプセル、錠剤、丸薬、粉末及び顆粒を包含する。そのような固体剤型においては、活性化合物を少なくとも1つの不活性で薬学的に受容可能な賦形剤又は担体、例えばクエン酸ナトリウム又はリン酸カルシウム、及び/又は、a)充填剤又は膨張剤、例えば澱粉、乳糖、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸、b)結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアカシア、c)湿潤剤、例えばグリセロール、d)錠剤崩壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、バレイショ又はタピオカの澱粉、アルギン酸、特定のケイ酸塩および炭酸ナトリウム、e)溶解遅延剤、例えばパラフィン、f)吸収加速剤、例えば第アンモニウム化合物、g)水和剤、例えばセチルアルコール及びグリセロールモノステアレート、h)吸収剤、例えばカオリン及びベントナイト粘度、及び、i)潤滑剤、例えばタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム及びこれらの混合物と混合する。カプセル、錠剤及び丸薬の場合は、剤型はまた緩衝剤を含んでよい。
同様の型の固体組成物はまた、乳糖又はミルクシュガーのような賦形剤並びに高分子量ポリエチレングリコール等を用いたソフト及びハードゼラチンカプセル中の充填剤として使用してよい。錠剤、ドラジェ剤、カプセル、丸薬及び顆粒の固体剤型はコーティング及びシェル剤、例えば腸溶性コーティング及び製薬分野でよく知られた他のコーティングを用いて製造できる。それらは必要に応じて不透明化剤を含有してよく、そして又、腸管の特定の部分においてのみ、又はそこにおいて優先的に、場合より遅延された態様において、活性成分を放出する組成物であることもできる。使用できる包埋用の組成物の例は重合体物質及びワックスを包含する。同様の型の固体組成物はまた、乳糖又はミルクシュガーのような賦形剤並びに高分子量ポリエチレングリコール等を用いたソフト及びハードゼラチンカプセル中の充填剤として使用してよい。
活性化合物はまた上記した賦形剤1つ以上とともにマイクロカプセル化することもできる。錠剤、ドラジェ剤、カプセル、丸薬及び顆粒の固体剤型はコーティング及びシェル剤、例えば腸溶性コーティング、放出制御コーティング及び製薬分野でよく知られた他のコーティングを用いて製造できる。そのような固体剤型において、活性化合物は少なくとも1つの不活性希釈剤、例えばスクロース、乳糖又は澱粉と添加混合してよい。このような剤型は又、通常の慣例どおり、不活性希釈剤以外のさらなる物質、例えば錠剤潤滑剤及び他の錠剤化補助剤、例えばステアリン酸マグネシウム及び微結晶セルロースを含んでよい。カプセル、錠剤及び丸薬の場合は、剤型は又緩衝剤も含んでよい。それらは必要に応じて不透明化剤を含有してよく、そして又、腸管の特定の部分においてのみ、又はそこにおいて優先的に、場合より遅延された態様において、活性成分を放出する組成物であることもできる。使用できる包埋用の組成物の例は重合体物質及びワックスを包含する。
本発明の化合物の局所又は経皮投与のための剤型は、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、粉末、溶液、スプレー、吸入剤又はパッチを包含する。活性化合物は薬学的に受容可能な担体及び必要に応じていずれかの必要な保存料又は緩衝剤と共に滅菌条件下に添加混合する。眼科用製剤、点耳剤及び点眼剤もまた本発明の範囲内に包含される。更に又、本発明は経パッチの使用も意図しており、これは身体への化合物の制御された送達をもたらすというさらなる利点を有している。そのような剤型は適切な媒体中に化合物を溶解又は分散することにより作成できる。吸収増強剤もまた皮膚を経由する化合物の流れを増大させるために使用できる。速度は、速度制御膜を設けることによるか、又は、化合物を重合体マトリックス又はゲル中に分散させることにより、制御することができる。
上記において一般的に説明した通り、本発明の化合物はプロテインキナーゼ、特にJAKファミリーキナーゼ、ROCK及びPKAの阻害剤として有用である。特定の実施形態においては、本発明の化合物及び組成物はJAK2及びJAK3の阻害剤である。化合物及び組成物はJAKファミリーキナーゼ、ROCK及び/又はPKAの活性化が疾患、状態又は障害に関与するとされている疾患、状態又は障害を治療するため、又はその重篤度を低下するために有用である。特定の実施形態においては、化合物及び組成物はJAK2又はJAK3の活性化が疾患、状態又は障害に関与するとされている疾患、状態又は障害を治療するため、又はその重篤度を低下するために有用である。JAK2、JAK3、ROCK又はPKAの活性化が特定の疾患、状態又は障害に関与するとされる場合、疾患、状態又は障害はまたそれぞれ「JAK2媒介疾患」、「JAK3媒介疾患」、「ROCK媒介疾患」、「PKA媒介疾患」とも称してよい。従って、別の特徴において、本発明はJAKファミリーキナーゼ、ROCK又はPKA、特にJAK2又はJAK3の活性化が疾患の状態に関与するとされる疾患、状態又は障害を治療するため、又はその重篤度を低下するための方法を提供する。
JAKファミリーキナーゼ、ROCK又はPKA、特にJAK2又はJAK3の阻害剤として本発明において利用される化合物の活性は、インビトロ、インビボにおいて、又は、細胞系統において試験され得る。インビトロ試験は活性化されたJAK2、JAK3、ROCK又はPKAのホスホリル化活性又はATPase活性のいずれかの阻害を測定する試験を包含する。別のインビトロ試験はJAK2、JAK3、ROCK又はPKAに結合する阻害剤の能力を定量する。阻害剤の結合は、結合前に阻害剤を放射標識し、阻害剤/キナーゼ複合体を単離し、そして、結合した放射標識の量を測定することにより測定され得る。あるいは、阻害剤の結合は既知放射リガンドに結合した目的のキナーゼと共に新規阻害剤をインキュベートする競合的実験を実施することにより測定され得る
「検出可能に阻害する」という用語は本明細書においては、前記組成物及びJAK2、JAK3、ROCK又はPKAを含む試料と、前記組成物非存在下にそれぞれJAK2、JAK3、ROCK又はPKAを含む等価な試料との間の、JAK2、JAK3、ROCK又はPKA活性の検出可能な変化を意味する。
「JAK3媒介疾患」又は「JAK3媒介状態」という用語は本明細書においては、JAK3が役割を果たしていることがわかっているいずれかの疾患又は他の有害な状態を意味する。JAK3媒介の状態又は疾患とは又、JAK3阻害剤の投与により緩解される疾患又は状態を意味する。そのような状態は限定しないが、免疫応答、例えばアレルギー又はI型過敏反応、喘息、自己免疫疾患、例えば移植物拒絶、対宿主移植片反応、慢性関節リウマチ、筋萎縮性側索硬化症及び多発性硬化症、神経変性障害、例えば家族性の筋萎縮性側索硬化症(FALS)並びに固形及び血液学的な悪性疾患、例えば白血病及びリンパ腫を包含する。
「JAK2媒介疾患」又は「JAK2媒介状態」という用語は本明細書においては、JAK2が役割を果たしていることがわかっているいずれかの疾患又は他の有害な状態を意味する。JAK2媒介の状態又は疾患とは又、JAK2阻害剤の投与により緩解される疾患又は状態を意味する。そのような状態は限定しないが、骨髄増殖性障害、例えば真性赤血球増加症、本態性血小板血症、慢性特発性骨髄線維症、骨髄線維症を伴った骨髄様化生、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、慢性好酸球性白血病、好酸球増多症候群又は系統的肥満細胞症を包含する。
「ROCK媒介疾患」又は「ROCK媒介状態」という用語は本明細書においては、ROCKが役割を果たしていることがわかっているいずれかの疾患又は他の有害な状態を意味する。ROCK媒介の状態又は疾患とは又、ROCK阻害剤の投与により緩解される疾患又は状態を意味する。そのような状態は限定しないが、高血圧、アンギナ、狭心症、脳血管収縮、喘息、末梢循環障害、早産、癌、***不全、アテローム性動脈硬化症、痙攣(脳血管痙攣及び冠動脈血管痙攣)、網膜症(例えば緑内障)、炎症性障害、自己免疫障害、AIDS、骨粗鬆症、心筋肥大、虚血/再灌流誘導傷害、内皮機能不全、アルツハイマー病、良性の前立腺肥大を包含する。別の実施形態においては、ROCKが役割を果たしていることがわかっている状態は、限定しないが、高血圧、脳血管痙攣、冠動脈血管痙攣、気管支喘息、早期陣痛、***不全、緑内障、血管平滑筋細胞増殖、心筋肥大、悪性腫、虚血/再灌流誘導傷害、内皮機能不全、クローン病及び結腸炎、神経突起伸張、レイノー病、アンギナ、アルツハイマー病、良性の前立腺肥大又はアテローム性動脈硬化症を包含する。
「PKA媒介疾患」又は「PKA媒介状態」という用語は本明細書においては、PKAが役割を果たしていることがわかっているいずれかの疾患又は他の有害な状態を意味する。PKA媒介の状態又は疾患とは又、PKA阻害剤の投与により緩解される疾患又は状態を意味する。PKA媒介疾患又は状態は限定しないが増殖性障害及び癌を包含する。
当然ながら本発明の化合物及び薬学的に受容可能な組成物は複合療法において使用することができ、即ち、化合物及び薬学的に受容可能な組成物は他の所望の治療薬又は医療処置の1つ以上と同時、それより前、又はその後に、投与することができる。複合用法において使用するための治療薬(治療薬又は処置)の特定の組合せは、所望の治療薬及び/又は処置の適合性、及び、達成すべき所望の治療効果を考慮する。当然ながら、使用する治療薬は同じ障害に対して所望の作用を達成してよく(例えば本発明の化合物は同じ障害を治療するために使用される別の薬剤と同時に投与してよい)、或いは、それらが異なる作用を達成してもよい(例えば、任意の副作用の制御)。本明細書においては、特定の疾患又は状態を治療又は防止するために通常投与されるさらなる治療薬は「治療すべき疾患又は状態に対して適切である」ものとして知られている。
本発明の組成物中に存在するさらなる治療薬の量は唯一の活性剤としてその治療薬を含む組成物において通常投与される量よりも多くはならない。好ましくは、本明細書に開示する組成物中のさらなる治療薬の量は治療的な唯一の活性剤としてその治療薬を含む組成物において通常投与される量の約50%〜100%の範囲となる。
本発明の化合物又はその薬学的に受容可能な組成物は又インプラント可能な医療装置、例えば補綴物、人工弁、血管グラフト、ステント及びカテーテルをコーティングするための組成物中に配合してよい。従って、本発明は、別の特徴において、上記において一般的に説明した本発明の、そしてそのクラス及びサブクラスの化合物、及び、前記インプラント可能な装置をコーティングするために適する担体を含むインプラント可能な装置をコーティングするための組成物を包含する。更に別の特徴においては、本発明は上記において一般的に説明した本発明の、そしてそのクラス及びサブクラスの化合物、及び、前記インプラント可能な装置をコーティングするために適する担体を含む組成物でコーティングされたインプラント可能な装置を包含する。
血管ステントは例えば再狭窄(傷害後の血管壁の再度の狭小化)を克服するために使用されている。しかしながら、ステント又は他のインプラント可能な装置を使用している患者は凝集塊の形成又は血小板の活性化の危険を有する。これらの望ましくない作用はキナーゼ阻害剤を含む薬学的に受容可能な組成物で装置を予めコーティングすることにより防止又は軽減され得る。適当なコーティング及びコーティングされたインプラント用装置の一般的製造は米国特許6,099,562;5,886,026;及び5,304,121に記載されている。コーティングは典型的には生体適合性の重合体物質、例えばヒドロゲル重合体、ポリメチルジシロキサン、ポリカプロラクトン、ポリエチレングリコール、ポリ酸、エチレンビニルアセテート及びその混合物である。コーティングは必要に応じて、フルオロシリコーン、多糖類、ポリエチレングリコール、リン脂質又はこれらの組み合わせの適当なトップコートで更に被覆することにより組成物に制御放出特性を付与し得る
本発明の別の特徴は生物学的試料中のJAK2、JAK3、ROCK又はPKA活性を阻害することに関し、その方法は式Iの化合物又は前記化合物を含む組成物に前記生物学的試料を接触させることを含む。「生物学的試料」という用語は本明細書においては、エクスビボ又はインビボの試料であり、そして限定しないが、細胞培養物又はその抽出物;哺乳類から得られた生検材料又はその抽出物;及び、血液、唾液、尿、糞、***、涙液又は他の体液又はその抽出物を包含する。
生物学的試料中のJAK2、JAK3、ROCK又はPKAキナーゼ活性の阻害は当該分野でよく知られた種々の目的のために有用である。そのような目的の例は限定しないが輸血、臓器移植、生物学的標本の保存及び生物学的試験を包含する。
実施例1〜7については、1H−NMRスペクトルをBruker AMX500機を用いて500MHzで記録した。質量スペクトル試料を電子スプレーイオン化によりシングルMSモードで操作したMicroMass ZQ又はQuattroII質量スペクトル分析器上で分析した。試料はフローインジェクション(FIA)又はクロマトグラフィーを用いて質量スペクトル分析器に導入した。全ての質量スペクトル分析のための移動はモディファイアーとして0.2%ギ酸を用いたアセトニトリル−水の混合物よりなるものとした。本明細書においては、「Rtt」という用語は化合物に関わる分単位におけるHPLC保持時間を指す。
実施例1

4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
DMF(5.0mL)中の物質1(307mg、2.00ミリモル)、トシルクロリド(418mg2.20ミリモル)及び新しく粉砕したKCO(1.1g、8.0ミリモル)のスラリーを2時間室温で攪拌した。混合物を水とEtOAcとの間に分配し、有機層を塩水(2回)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮して白色固体として標題化合物(583mg、1.89ミリモル、95%収率)を得た。

4−シクロペンテニル−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
ジオキサン(0.6mL)中の4−クロロ−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(62mg、0.20ミリモル)、シクロペンテンボロン酸(27mg、0.24ミリモル)、KOAc(78mg、0.80ミリモル)及びPd(PPh(11mg、0.010ミリモル)の混合物を密封試験管中、150℃(MW、600s)に加熱した。反応混合物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜50%EtOAc−ヘキサン、勾配溶離)に付し、白色固体として標題化合物(55mg、0.16ミリモル、81%収率)を得た。

4−シクロペンテニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物1)
メタノール(0.5mL)中の4−シクロペンテニル−7−トシル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(55mg、0.16ミリモル)の混合物をNaOMe(0.5N,0.25mL)で処理し、25分間60℃に加熱し、反応混合物を希釈し、TFAでクエンチングし、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーに付し、白色固体として標題化合物(19mg)を得た。
LC−MS Rtt=1.57分、(M+H)186.00
HNMR(500MHz,CDCl3)9.30(br s,1H),8.86(s,1H),7.33(dd,1H),6.98(dd,1H)6.79(dd,1H),3.06(m,2H),2.70(m,2H),2.13(q,2H)。
実施例2

−シクロペンテニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物3)
EtOAc(1mL)中の4−シクロペンテニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(11mg、0.060ミリモル)及びPd−C(炭素上10%、22mg)の混合物を5時間、水素雰囲気下(バルーン)で攪拌した。混合物を濾過し濃縮して白色固体として標題化合物(10mg)を得た。
LC−MS R tt =1.37分、(M+H)188.10
HNMR(500MHz,CDCl3)9.00(br s,1H),8.80(s,1H),7.24(隠れたdd,1H),6.63(dd,1H),3.56(q,2H),2.13(m,2H),2.05(m,2H),1.92(m,2H),1.75(m,2H)。
実施例3〜7の化合物はスキームIIに従って製造した。
実施例3

4−(1−フェニルビニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物8)
LC−MS Rtt=2分、(M+H)221
HNMR 500MHz;DMSO−d6:12.6(br m,1H),8.85(s,1)、7.53(m,1H),7.4(m,5H)、6.03(m,3H)。
実施例4

4−(4−フルオロスチリル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物5)LC−MS Rtt=2分、(M+H)239
HNMR:500MHz;DMSO−d6:13.8(br m,1H),8.93(s,1)、8.14(d,1H),7.92(dd,2H),7.83(m,1H),7.71(d,1H),7,35(dd,2H),7.27(m,1H)。
実施例5

4−(4−クロロスチリル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物6)
LC−MS Rtt=2.3分、(M+H)255
HNMR:500MHz;DMSO−d6:12.7(br m,1H),8.90(s,1)、8.10(d,1H),7.90(d,2H),7.79(m,2H),7.54(d,2H),7.22(m,1H)。
実施例6

4−(4−(トリフルオロメチル)スチリル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物7)
LC−MS Rtt=2.7分、(M+H)289
HNMR:500MHz;DMSO−d6:12.5(br m,1H),8.88(s,1)、8.15(d,1H),8.07(d,2H),7.90(d,1H),7.85(d,2H),7.75(m,1H),7.45(m,1H),7.17(m,1H)。
実施例7

4−スチリル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(化合物4)
LC−MS Rtt=2分、(M+H)221
HNMR:500MHz;DMSO−d6:12.8(br m,1H),8.93(s,1)、8.14(d,2H),7.85(d,2H),7.83(m,1H),7.75(d,1H),7.51(d,2H),7.47(m,1H),7.28(m,1H)。
実施例8

工程1:化合物A(1−(t−ブトキシカルボニル)−3−ピペリジンカルボン酸)(4.60g、20.0ミリモル)をCHCl40ml中に懸濁した。EDCI(4.60g、24.0ミリモル)、ついでN,O−ジメチルアミン(HCl)(2.34g、24.0ミリモル)及び触媒量のDMAPを添加した。得られた混合物を一夜室温で攪拌した。全揮発物を減圧下に除去した。残留物をNaHCO飽和水溶液及びEtOAcに溶解した。層を分離させ、有機層を塩水で洗浄し、MgSO 乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。更に精製することなく物質をそのまま使用した。収量:4.7g、約86%。HNMR(500MHz,CDCl3)3.73(s,3H)、3.18(s,3H)、2.87−2.81(m,4H)、1.94(s,H),1.73−1.65(m,4H)、1.49−1.46(m,9H)。
工程2:0℃(N下)のTHF70ml中の化合物B(4.7g、17.2ミリモル)の溶液に、THF中メチルマグネシウムブロミドの3.0M溶液(11.5ml、34.5ミリモル)を添加した。添加終了後、冷却バスを取り除き、得られた混合物を室温に戻し、その後一夜攪拌放置した。得られた混合物をKHSO飽和水溶液でクエンチングし、EtOAcで希釈した。有機相を塩水で洗浄し、MgSO 乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。粗製の残存物をシリカゲルプラグに通し、5〜20%EtOAc/ヘキサンで溶離した。収量:2.37g。約60%。H NMR(500MHz,CDCl3)4.10(d,J=12.0Hz,H),3.92(s,H),2.94(dd,J=10.3,13.3Hz,H),2.82−2.77(m,H),2.52−2.48(m,H),2.18(s,3H)、1.98(dd,J=3.6,12.9Hz,H),1.73−1.69(m,H),1.56−1.44(m,11H)。
工程3:化合物C(2.37g、10.4ミリモル)をTHF5.0mlに溶解し、−78℃(IPA−ドライアイスバス)においてLiHMDS(13.0ml、13.0ミリモル)の溶液に添加した(N下)。30分後、2−[N,N−ビス(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ]ピリジン(4.11g、11.5ミリモル)を添加し、そして10分後、冷却バスを取り外した。得られた混合物を徐々に室温に戻し、その後一夜攪拌放置した。得られた混合物をKHSO飽和水溶液でクエンチングし、EtOAcで希釈した。層を分離させ、有機層を塩水で洗浄し、MgSO 乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。粗製物をシリカゲルプラグに通し、10%EtOAc/ヘキサンで溶離した。収量:2.93g、約79%。HNMR(500MHz,CDCl3)5.19(d,J=4.1Hz,H),5.01(dd,J=1.0,4.1Hz,H),4.14−4.11(m,H),2.84(dd,J=9.7,13.2Hz,3H)、2.41(s,H),2.04−2.00(m,H),1.72(t,J=3.4Hz,H),1.52−1.46(m,11H)。
工程4:化合物D(2.93g、8.2ミリモル)をトルエン30mlに溶解した。ビス(ピナコロト)ジボロン(2.07g、8.2ミリモル)、次いでトリフェニルホスフィン(117.3mg、0.44ミリモル)及びカリウムフェノキシド(1.48g、11.2ミリモル)を添加した。RMを5分間Arで脱気した。トランス−ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(157.0mg、0.22ミリモル)を添加し、得られた混合物を3時間55℃で攪拌した。得られた混合物を室温に戻し、その後一夜攪拌した。得られた混合物をNaHCO飽和水溶液及びEtOAcで希釈した。層を分離させ、有機層を塩水で洗浄し、MgSO 乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。粗生成物をシリカゲルプラグに通し、5〜15%EtOAc/ヘキサンで溶離した。フェノールがなお存在していたため、物質をEtOに溶解し、1N NaOH溶液で洗浄した。有機相をMgSO 乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。収量:2.01g、約73%。HNMR(500MHz,CDCl3)5.83(d,J=2.6Hz,H),5.65(s,H),4.07(dd,J=1.6,12.8Hz,2H),2.64−2.58(m,2H),2.26(t,J=11.2Hz,H),1.82−1.79(m,H),1.67−1.64(m,H),1.50(t,J=3.7Hz,11H),1.29−1.19(m,12H)。
工程5:化合物E(45.7mg、0.14ミリモル)をDME1.0mlに溶解した。4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(20.8mg、0.14ミリモル)、次いでNaCOの2.0M溶液(200uL、0.4ミリモル)を添加した。得られた混合物を5分間Arで脱気し、触媒のテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)を添加した。得られた混合物をマイクロ波照射により160℃まで加温した。10分後、得られた混合物を室温に冷却した。得られた混合物をHO及びEtOAcで希釈した。層を分離させ、有機層を塩水で洗浄し、MgSO 乾燥し、濾過し、蒸発乾固させた。粗製の残存物をシリカゲルプラグに通し、10〜30%EtOAc/ヘキサンでクロマトグラフした。収量:7.1mgの化合物22。
実施例9

(a)トリ−n−ブチル(1−エトキシビニル)スズ、Pd(PPhCl、トルエン、90℃(b)6NHCl、MeOH、THF(c)HBr、HOAc(d)HNREtN(e)NaOR又はHOR、EtN(f)LiOH又はNaOMe

4−ヨード−7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン:4−クロロ−7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例1に記載)[5g、16.2ミリモル]を0℃の冷却47%安定化ヨウ化水素酸100mLに少量ずつ添加し、冷却状態で1時間攪拌し;次に温度を周囲温度に戻し、更に5時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、固体を吸引濾過により単離し、更に水を用いて固体を洗浄した。粗製の固体をジクロロメタンに溶解し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で2回洗浄し、塩水処理し、乾燥(NaSO)し、溶媒を減圧下に除去し、ヘキサン/MTBEの2:1混合物で磨砕し、白色物質5.7g(88%)を得た。HNMR:500Mhz、CDCL3中、δ8.61(s,1H),8.06(d,2H J=8.5Hz),7.75(d,1HJ=4.1Hz),7.32(d,2H J=8.5Hz),6.45(d,1H J=4.1Hz),2.4(s,3H)。

工程a:4−(1−エトキシ−ビニル)−7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン:4−ヨード−7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(前述)[10g、25ミリモル]をパラジウム(II)ビストリフェニルホスフィンジクロリド[2.0g、2.85ミリモル]と共に乾燥トルエン200mLに溶解/懸濁した。混合物を5分間窒素ガスでパージした後、混合物を窒素ガス雰囲気下にオイルバス中で90℃に加熱した。乾燥トルエン100mL中のトリ−n−ブチル(1−エトキシビニル)スズ[12.66mL、13.54g、37.5ミリモル]を2時間かけてゆっくり滴下した。添加終了後、混合物を更に6時間窒素下に加熱した。反応混合物を周囲温度にまで冷却し、残量が元の5分の1となるまで溶媒を減圧下に除去した。このスラリーに石油エーテル160mLを添加し、混合物を1時間攪拌し、固体を吸引濾過により単離し、石油エーテルで洗浄した。湿潤した固体をアセトニトリル中のスラリーとし、1時間攪拌し、固体を吸引濾過により再単離し、風乾した。得られた淡黄色の固体7.2g、収率82%を更に処理することなく使用した。HNMR:500Mhz、CDCL3中、δ8.9(s,1H),8.07(d,2H,J=8.5Hz),7.7(d,1H,J=4.1Hz),7.28(d,2H,J=8.5Hz),7.04(d,1H,J=4.1Hz),5.7(d,1H,J=2Hz),4.58(d,1H,J=2Hz),4.0(4重線,2H),2.4(s,3H),1.5(t,3H)。

工程b:1−[7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]エタノン:4−(1−エトキシ−ビニル)−7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン[7.25g、21.12ミリモル]をメタノール及びTHF各50mLに溶解し、周囲温度で4時間10mLの6N HClと共に攪拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物をジクロロメタンと炭酸水素ナトリウム飽和溶液との間に分配した。有機性画分を塩水処理し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下に除去した。粗製の物質をMTBE及び石油エーテル(1:4)の混合物で数時間磨砕し、固体を最終的に吸引濾過により単離し、風乾した。89%収率に相当する5.95gの淡黄色物質は更に精製することなく使用した。HNMR:500Mhz、CDCL3中、δ9.0(s,1H),8.08(d,2H,J=8.4Hz),7.87(d,,1H,J=4.1Hz),7.3(m,3H),2.8(s,3H),2.4(s,3H)。

工程c:2−ブロモ−1−[7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−エタノン:1−[7−(トルエン−4−スルホニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]エタノン[5.95g、18.88ミリモル]を氷酢酸90mL及び酢酸中30%臭化水素[7.53mL、10.197g、37.76ミリモル]に溶解/懸濁した。この攪拌混合物に周囲温度で氷酢酸10mL中の臭素[0.970mL、3.02g、18.88ミリモル]を1.0時間かけて滴下した。反応混合物を更に4.0時間周囲温度で攪拌し、その間、黄色の沈殿が形成した。溶媒を減圧下に除去し、残留物をジクロロメタンと炭酸水素ナトリウム飽和溶液の間に分配した。有機相を水、塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム乾燥し、溶媒を減圧下に除去した。粗製の固体を一夜MTBEで磨砕/攪拌し、固体を吸引濾過により単離し、風乾して収率56.6%で淡黄色固体4.2gを得た。HNMR:500Mhz、CDCL3中、δ9.1(s,1H),8.09(d,2H,J=8.5Hz),7.93(d,1H,J=4.0Hz),7.33(d,2H,J=8.5Hz).7.29(d,1H,J=4.0Hz),4.83(s,2H),2.4(s,3H)。
工程d、e:ブロミドの変換は第1又は第2アミンの親核置換(即ち工程d)又は塩基性条件下のアルコール処理(即ち工程e)により行い得る
工程f:化合物は化合物1に関して記載した通りに脱保護する。
実施例10

(a)アルキル亜鉛ハライド、THF、室温〜100℃(b)LiOH/THF又はNaOMe/MeOH

(a)アルキル亜鉛ハライド、THF、室温〜80℃(b)NaOMe/MeOH
工程a,b:4−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン:無水THF(0.5mL)中のN−トシル−4−クロロデアザプリン(40mg、0.13ミリモル)の溶液に適切なアルキル亜鉛ハライド(例えばオキソ−2−ノルボルニル亜鉛ブロミド[0.40mL、0.5M])を添加し、混合物を一夜室温で攪拌した。次に混合物を更に1.5時間80℃に加熱し、室温に冷却した。反応混合物を1.5時間50℃のMeOH中のNaOMe(200uL,0.5M)で処理した後に後処理した。ロシェル塩を添加し、混合物をEtOAcで反復して抽出した。有機層を濾過し、濃縮した。粗製の残存物をHPCLで精製することにより化合物26を得た。LC−MS:RT=1.86,(M+H)=214.2;HNMR(DMSO)12.42(m,2H),8.78(s,1H),8.74(s,1H),7.62(brs,2H),6.82(s,1H),6.77(s,1H),3.76(m,1H),3.31(s,1H),2.75(m,1H),2.46(m,1H),2.37(m,2H),2.14(m,2H),1.90(m,1H),1.72(m,1H),1.67(d,2H),1.59(m,2H),1.55−1.42(複雑なm,3H),1.33(m,2H),1.23(m,1H),1.17(d,1H),0.99(m,1H)。
化合物23、24、25、27、28、29、30及び31は上記した方法により製造した。
以下の表4は本発明の特定の化合物について、例示されるH−NMRデータ(NMR)及び電子スプレーで測定した質量+プロトン(M+H)及び保持時間(RT)で表示した液体クロマトグラフィー質量スペクトルのデータを示しており、ここで表4中の化合物の番号は表3中に示す化合物に相当する(空欄は試験を実施しなかったことを示す)。

実施例11:JAK3阻害試験
化合物がJAKを阻害する能力を以下に示す試験を用いてスクリーニングした。反応は100mM HEPES(pH7.4)、1mM DTT、10mM MgCl、25mM NaCl及び0.01%BSAを含有するキナーゼ緩衝液中で実施した。
試験における基質濃度は5μM ATP(200uCi/μモルATP)及び1μMポリ(Glu)Tyrとした。反応は25℃において1nM JAK3で実施した。
96穴のポリカーボネートのプレートの各ウェルに、2μMポリ(Glu)Tyr及び10μM ATPを含有するキナーゼ緩衝液50μLと共に候補JAK3阻害剤1.5μLを添加した。次にこれを混合し、2nM JAK3酵素を含有するキナーゼ緩衝液50μLを添加することにより反応を開始した。室温(25℃)で20分の後、同様に0.4mM ATPを含有する20%トリクロロ酢酸(TCA)50μLを用いて反応を停止した。次に各ウェルの全内容物をTomTekセルハーベスターを用いて96穴のガラス繊維フィルタープレートに移した。洗浄後、60μLのシンチレーション液を添加し、33Pの取り込みをPerkin Elmer TopCountで検出した。
実施例12:JAK2阻害試験
JAK−2酵素を使用し、最終ポリ(Glu)Tyr濃度を15μMとし、そして最終ATP濃度を12μMとした以外は実施例11において前記した通りである。
実施例13:ROCK阻害試験
化合物がROCKI(AA6−553)活性を阻害する能力を標準的な共役酵素系を用いてスクリーニングした(Foxら、Protein Sci.7:2249,1998)。100mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、25mM NaCl、2mM DTT及び1.5%DMSOを含有する溶液中で反応を実施した。試験における最終基質濃度は45μM ATP(Sigma Chemicals,St Louis,Mo.)及び200μMペプチド(American Peptide,Sunnyvale,Calif.)とした。反応は30℃において45nM ROCKIで実施した。共役酵素系の成分の終濃度は2.5mMホスホエノールピルベート、350μM NADH、30μg/mlピルベートキナーゼ及び10μg/mlラクテートデヒドロゲナーゼとした。
化合物がROCKを阻害する能力を標準的な放射性酵素試験を用いてスクリーニングした。試験は100mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、25mM NaCl、2mM DTT及び1.5%DMSOを含有する溶液中で反応を実施した。試験における最終基質濃度は13μM[γ−33P]ATP(25mCi33P ATP/ミリモルATP、Perkin Elmer,Cambridge,MA/Sigma Chemicals,St Louis,Mo.)及び27μMミエリン塩基性タンパク質(MBP)とした。試験における最終酵素濃度は5nM ROCKとした。試験は室温で実施した。本発明の化合物の連続希釈物(濃度範囲10μM〜2.6nM)を含有するDMSO保存溶液1.5μLを96穴プレートに入れた。溶液1(100mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、26mM[γ−33P]ATP)50μlをプレートに添加した。溶液2(100mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、4mM DTT、54mMMBP及び10nMROCK)50μLを添加することにより反応を開始した。2時間後、9mM ATPを含有する30%トリクロロ酢酸(TCA、Fisher)50μLを用いて反応をクエンチングした。クエンチングされた反応混合物140μLをガラス繊維フィルタープレート(Corning,カタログ番号3511)に移し、5%TCAで3回洗浄した。OptimaGoldシンチレーション液(Perkin Elmer)50μLを添加し、プレートをTop Count(Perkin Elmer)で計数した。全データポイントについて平均バックグラウンド値を除いた後、データをPrismソフトウエアを用いながらフィットさせることによりK(app)を得た。
実施例14:PKA阻害試験
化合物がPKAを阻害する能力を標準的な共役酵素系を用いてスクリーニングした(Foxら、Protein Sci.1998,7,2249)。100mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、25mM NaCl、1mM DTT及び3%DMSOを含有する溶液中で試験を実施した。試験における最終基質濃度は50μM ATP(Sigma Chemicals)及び80μMペプチド(Kemptide,American Peptide,Sunnyvale,CA)とした。試験は30℃において18nM PKAで実施した。共役酵素系の成分の終濃度は2.5mMホスホエノールピルベート、300μM NADH、30μg/mlピルベートキナーゼ及び10μg/mlラクテートデヒドロゲナーゼとした。
ATP以外は上記した試薬全て及び本発明の被験化合物を含有する試験保存緩衝溶液を調製した。保存溶液55μLを96穴プレートにいれ、その後、本発明の被験化合物の連続希釈物(典型的には終濃度5μMから開始)を含有するDMSO保存液2μLを添加した。プレートを30℃で10分間予備インキュベートし、5μLのATP(終濃度50μM)を添加することにより反応を開始した。初期の反応速度は15分の時間過程に渡ってMolecular Devices SpectraMax Plusプレートリーダーを用いて測定した。IC50及びKのデータはPrismソフトウエアパッケージ(GraphPad Prismバージョン3.0a、Macintosh用、GraphPad Software,San Diego,California,USA)を用いて非直線回帰分析から計算した。
表5は特定の例示される化合物に関する酵素阻害のデータ(K)を示す。表5における化合物の番号は表3に示した化合物に相当する。表5において、「A」は0.5μMより低値のKを示し、「B」は、0.5〜5.0μMのKを示し、そして、「C」は5.0μMより高値のKを示す。

Claims (20)

  1. 式(I):

    の化合物またはその薬学的に受容可能な塩であって
    式中、
    はH、−NO、−CN、−OCF、ハロゲン又はアミノ;又は必要に応じてJ基0〜10個で置換されたC1−6脂肪族、C3−7脂環式、C1−6アルコキシ又はC1−4ハロアルキルであり;
    はH、−NO、−CN、−OCF、ハロゲン又はアミノ;又は必要に応じてJ基0〜10個で置換されたC1−6脂肪族、C3−7脂環式、C1−6アルコキシ又はC1−4ハロアルキルであり;
    は必要に応じてJ基0〜10個で置換されたC1−6脂肪族又はC3−10脂環式;ZとCとの間の結合が二重結合である場合は、Zは=O、=NR又は=C(R)であってもよく;
    は必要に応じてJ基0〜10個で置換されたY、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)又は−(V)−(C3−10脂環式)であり、ここでnは1であるか;又は、
    及びZはそれらが結合している炭素原子と一緒になって、環Qを形成し;
    はH又は必要に応じてJ基0〜3個で置換されたC1−6アルキルであるか;又は、
    、Z及びZはそれらが結合している前記炭素原子と一緒になってヘテロ原子0〜3個を有する6〜14員の飽和、部分飽和又は不飽和の二環式環を形成し;
    とCとの間の前記結合が三重結合である場合は、Z 及びZ は存在せず;
    とCとの間の前記結合が二重結合である場合は、Zは存在せず;
    Qは窒素、酸素又はイオウから選択されるヘテロ原子0〜3個を有する3〜8員の飽和又は部分飽和の単環式環であり、ここで前記Qは必要に応じて、そして独立して、Q又はQに;又はQ及びQの両方に縮合し;ここで前記Qは必要に応じてJ基0〜4個で置換されており;
    は窒素、酸素又はイオウから選択されるヘテロ原子0〜3個を有する3〜8員の飽和、部分飽和又は不飽和の単環式環であり、ここで前記Q基は必要に応じてJ基0〜4個で置換されており;
    は窒素、酸素又はイオウから選択されるヘテロ原子0〜3個を有する3〜8員の飽和、部分飽和又は不飽和の単環式環であり、ここで前記Q基は必要に応じてJ基0〜4個で置換されており;
    RはH、必要に応じて置換されたC1−6脂肪族、C3−10脂環式、C6−10アリール、5〜14員のヘテロアリール、又は5〜14員の複素環であるか;又は同じ置換基又は異なる置換基上の2つのR基は、各R基が結合している単数または複数の原子と一緒になって、窒素、酸素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子0〜4個を有する必要に応じて置換された3〜14員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和の単環式環、二環式環又は3環を形成し、ここで各Rは必要に応じてJ基0〜10個で置換されており;
    不飽和の炭素原子上の各J及びJ置換基は独立して水素、−OCF、C1−6ハロアルキル、N(R)、OR、ハロゲン、Y、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(C3−10脂環式)−C(O)R、−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環);−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)、−(V)−(C3−10脂環式)から選択され;ここで各J及びJは必要に応じてJ基10個までで置換されており;
    飽和炭素原子上の各J及びJ置換基は不飽和炭素に関して上記列挙したもの、及び、更には以下のもの、即ち、=O、=NN(R、=NNHC(O)R、=NNHCO(C1−4アルキル)、=NNHSO(C1−4アルキル)及び=NRから選択され、ここで各J及びJは必要に応じてJ基10個までで置換されており;
    窒素原子上の各J及びJ置換基は独立して水素、Y、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(C3−10脂環式)−C(O)R、−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環)、−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)、−(V)−(C3−10脂環式)から選択され;ここで前記同じ置換基又は異なる置換基上の2つのJ基は、各J基が結合している前記単数又は複数の原子と一緒になって、窒素、酸素又はイオウから独立して選択されるヘテロ原子0〜4個を有する、必要に応じて置換された3〜14員の飽和、部分不飽和又は完全不飽和の単環式環、二環式環又は3環を必要に応じて形成することができ、ここで各JおよびJ基は必要に応じてJ基10個までで置換されており;
    ハロゲン、−N(R、SR、OR、オキソ、C1−4ハロアルコキシ、C1−4ハロアルキル、L、−(L)−(C1−6アルキル)、−(L)−(C3−12複素環)、−(L)−(C6−10アリール)、−(L)−(5〜10員ヘテロアリール)、−(L)−(C3−10脂環式)、−(L)−NO、−(L)−CN、−(L)−OH、−CO、−COR、−OC(O)R、−NC(O)Rから選択され;
    LはC1−10アルキルであり、ここでメチレン単位3個までは−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−で置き換えられており;
    VはC1−10脂肪族であり、ここでメチレン単位3個まではGにより置き換えられており、ここでGは−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−から選択され;
    YはC1−10脂肪族であり、ここでメチレン単位3個まではGにより置き換えられており、ここでGは−NR−、−O−、−S−、−CO−、−OC(O)−、−C(O)CO−、−C(O)−、−C(O)NR−、−C(=N−CN)、−NRCO−、−NRC(O)O−、−SONR−、−NRSO−、−NRC(O)NR−、−OC(O)NR−、−NRSONR−、−SO−又は−SO−から選択され;
    は水素又は必要に応じてJ基0〜3個で置換されたC1−6脂肪族であり;
    は水素又は非置換のC1−6脂肪族であり;
    nは0又は1であって;
    ただし、
    及びRがHである場合は、ZとZが一緒になって≡C−CHCHCOOHとならない、化合物。
  2. 、Z及びZが、それらが結合している炭素原子と一緒になって、下記式II:
    の二環式環を形成し、
    式中、
    は3〜員の飽和、不飽和又は部分飽和の単環式環であり;
    Q及びQは各々必要に応じて、そして独立してJ基0〜4個で置換される、
    請求項1記載の化合物。
  3. がシクロプロピル基であり、そして、Q及びQ の各々が必要に応じて下記式III:
    において示される通りJ基0〜2個で置換されている、請求項記載の化合物。
  4. 及びZが、それらが結合している前記炭素原子と一緒になって、下記式IV:
    の化合物を形成し、
    式中、
    11はC、N、O又はSから選択され;
    12はC、N、O又はSから選択され;
    Qは必要に応じてQ又はQに縮合した3〜8員の飽和又は部分飽和の単環式環であり;
    及びQは各々独立して3〜8員の飽和、不飽和又は部分飽和の単環式環であり;
    Q、Q及びQは各々独立してO、N又はSから選択されたヘテロ原子3個までを含有し;
    mは0〜4であり;そしてQ、Q及びQに対して独立して選択され;そして、
    はHであるか;又はCとZ11の間の前記結合が二重結合である場合は、Zは存在しない、
    請求項1記載の化合物。
  5. Q又はQ−Qが下記:
    から選択され、
    式中、
    及びJは各々独立して水素、Y、−(V)−CN、−(V)−NO、−(V)−OH、−(V)−(C1−6脂肪族)、−(V)−(C3−12複素環)、−(V)−(C6−10アリール)、−(V)−(5〜10員ヘテロアリール)、−(V)−(C3−10脂環式)及び−(C3−10脂環式)−(C3−12複素環)から選択され;
    各Q及びQ、mは独立して0〜3であり;そして、
    各R及びJは必要に応じて、そして独立してJ基0〜10個で置換されている、請求項1記載の化合物。
  6. 下記式VII:

    を有する、請求項1に記載の化合物であって、
    式中、Aは下記:
    から選択される、化合物。
  7. 及びZが連結して環を形成せず、そしてZはHであるか存在しない、請求項1記載の化合物。
  8. が必要に応じてJ基0〜3個で置換されたC1−6脂肪族である、請求項記載の化合物。
  9. 下記式VII:
    を有する、請求項1に記載の化合物であって、
    式中、Aは下記:
    から選択される、化合物。
  10. ら選択される化合物。
  11. 請求項1又は請求項10の化合物の有効量及び薬学的に受容可能な担体、アジュバント又はビヒクルを含む組成物。
  12. 化学療法剤又は抗増殖剤、抗炎症剤、免疫調節剤又は免疫抑制剤、神経栄養因子、心臓血管疾患を治療するための薬剤、糖尿病を治療するための薬剤、又は、免疫不全障害を治療するための薬剤から選択される治療薬を更に含む請求項11記載の組成物。
  13. 請求項1記載の化合物を含む、前記患者におけるJAK3キナーゼ活性を阻害するための組成物
  14. 請求項1記載の化合物を含む、前記生物学的試料におけるJAK3キナーゼ活性を阻害するための組成物
  15. 請求項1記載の化合物を含む、増殖性障害、心臓障害、神経変性障害、自己免疫障害、臓器移植に関連する状態、炎症性障害又は免疫学的に媒介された障害から選択される状態の疾患を治療する、又は、その重篤度を低下させるための組成物
  16. 請求項1記載の化合物を含む、前記患者におけるJAK2キナーゼ活性を阻害するための組成物
  17. 請求項1記載の化合物を含む、前記生物学的試料におけるJAK2キナーゼ活性を阻害するための組成物
  18. 骨髄増殖性障害の治療又はその重篤度の低下を、それを必要とする患者において行うための組成物であって、請求項1記載の化合物を含む、組成物
  19. 請求項1記載の化合物を含む、前記患者におけるROCKキナーゼ活性を阻害するための組成物
  20. 請求項1記載の化合物を含む、増殖性障害、心臓障害、神経変性障害、精神障害、自己免疫障害、臓器移植に関連する状態、炎症性障害、免疫学的に媒介された障害、ウイルス疾患、又は、骨障害から選択される疾患状態又は障害を治療する、又は、その重篤度を低下させるための組成物
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