JP2008509108A - マトリックスメタロプロテイナーゼの阻害剤としての、アリールスルフォンアミド置換ヒドロキサム酸の誘導体 - Google Patents

マトリックスメタロプロテイナーゼの阻害剤としての、アリールスルフォンアミド置換ヒドロキサム酸の誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、良好な水溶性を有しマトリックスメタロプロテイナーゼの阻害活性を有する式(I)に示すアリールスルフォンアミド置換ヒドロキサム酸の誘導体について開示する。この誘導体は、病的活性、及び/又はメタロプロテイナーゼの過剰発現に関連した疾病の処置のための医薬組成物の調製、並びに特に毛髪や皮膚の老化防止特性を有する美容製剤の調製に有用である。

Description

本発明は、プロテイナーゼの阻害剤である化合物に係り、特に、良好な水溶性を有しマトリックスメタロプロテイナーゼの阻害活性を有する下述の式(I)に示す化合物に関する。この化合物は、病的活性、及び/又は上述の酵素の過剰発現に関連した疾病の処置とともに、特に老化防止の美容的処置に有用である。
マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)は、亜鉛依存性の20以上の異なる種類の酵素のファミリーであって、細胞外マトリックスの分解に関与する。
この細胞マトリックス成分は、発生、形態形成及び組織の修復工程中、細胞環境を調節する基本的な役割を実行する。従って、その活性は、活性化とともに転写酵素に関して、見事に制御されており、また、TIMP(Tissue Inhibitors of MetalloProteinase;メタロプロテイナーゼの組織性阻害剤)及びα2−マクログロブリンなどの内在性阻害剤の作用によっても、制御されている。
MMPの活性を制御する微妙な平衡状態の変化は、肺気腫、関節リューマチ、変形性関節症、糖尿病性網膜炎、光による表皮の老化及び種々の腫瘍などの種々の病態の乱れ(insurgence)及び進行に直結する。
上述の内在性阻害剤に加えて、MMPの合成阻害剤として開発された多くの異なる化合物は、公知文献に見い出し得る。多くの文献に言及されている阻害剤のグループは、特許文献1及び2に開示のアリールスルフォンアミドで置換されたヒドロキサム酸などのヒドロキサム酸(−CO−NH−OH)の官能基を有する化合物である。
これらの合成阻害剤の多くは、ひとつのMMPだけでなく複数のMMPを阻害し得るので、それほど選択的ではない。上述のアリールスルフォンアミド置換ヒドロキサム酸誘導体は、例えば、一般的にMMPの阻害剤として、特にソトロメライシン(MMP−3)、ゲラチナーゼ(MMP−2)及びコラゲナーゼI(MMP−1)の阻害剤として、特許文献1及び2に述べられている。
これらの阻害活性にもかかわらず、これらの化合物で観察される選択性のなさは、これらの化合物の投与の後の付随的な効果を発現する骨格筋に関連した疼痛の原因であるようである。さらに、異なる治療手段が示すように、最適な治療結果を伴った活性本体は、病態活性が特定の疾病に直結するMMPを選択的に阻害するが、同程度にその他の種々のMMPを阻害しないものである。
従って、選択的な合成阻害剤を提供する要求が未だあり、特にいくつかのメタロプロテイナーゼにのみ利用可能な広範囲なスペクトルを有する阻害剤が求められている。特に、エラスチンの分解、並びにフィブロネクチン、ラミニン、エンタクチン、プロテオグリカン及びコラーゲンIVなどの基底膜の成分の分解に特に活性な酵素であるマクロファージ由来のメタロエラスターゼ(MMP−12)の阻害剤である。多くの検討で示されているように、MMP−12の過剰発現と、肺気腫の発達と進行との間には、直接的な関係がある(非特許文献1)。
喫煙や、専門的行為(professional activity)に関連した有害物質の吸入により、マクロファージの浸潤を助長し、メタロプロテイナーゼの過剰発現を誘導する;これらは、肺気腫の発達と進行に関する危険性の主因に含まれるものである。従って、肺気腫におけるMMP−12の役割は、解明されている。この発見について治療上の可能性が多い場合であっても、全世界の百万人もの人々は、この病態に影響されており、MMP−12の選択的な阻害剤は未だ利用可能なものではなく、バチマスタット(batimastat)やマリマスタット(marimastat)など、この酵素の活性及び種々のメタロプロテイナーゼの活性に対する作用の点で、幅広いスペクトルを有する阻害剤のみが知られているのみである。事実、これらの化合物は、MMP−1、MMP−2、MMP−7、MMP−9及びMMP−12に対するIC50は、約3〜16nMであると報告されている(非特許文献2)。
また、特許文献2に開示のアリールスルフォンアミド置換ヒドロキサム酸誘導体は、MMP−12の合成阻害剤であると言及されており、そのIC50は、約1〜10nMであると報告されている;しかしながら、この化合物は、この場合、他のメタロプロテイナーゼに対しても阻害活性を示すと報告されている。
さらに、上述の選択性のなさは、治療的処理の制限の一因であり、特定の疾病に対してのみ活性でこの病態の特定の処置の処方に適するという主題を利用し得ることは、有利である。
この目的において、重要なことは、特許文献1及び2に言及する合成阻害剤が、水に対する溶解性が低く、このことは、その使用を制限し且つ活性本体の生物学的利用性をも制限する可能性があることである。
欧州特許第606046号明細書 欧州特許第766672号明細書 国際公開第2002/039974号パンフレット 国際公開第03/41676号パンフレット 国際公開第03/41675号パンフレット 米国特許第6,616,935号明細書 仏国特許発明第2252840号明細書 欧州特許第1093796号明細書 国際公開第01/85124号パンフレット Science、1997年、277巻、p.2002〜4 Whittaker著、Chem.Rev.、1999年、99巻、p.2735〜2776 Cosm.Toil.、1976年、91巻、p.27 A short textbook of cosmetology、チャプター8、表8−7、p.250〜251 J.Soc.Cosm.Chem.、1973年、24巻、p.281 J.Pharm.Pharmacol.、1975年、26巻、p.531 K.F.DePolo著、"A short textbook of cosmetology"、チャプター7、表7−2、7−3、7−4、及び7−5、p.210〜219 "Kosmetische Farbemittel"、Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaft、Verlag Chemie、Weinheim、1984年、p.81〜106 Knightら著、FEBS Lett.、1992年、296巻、3号、p.263 Banciら著、Journal of Molecular Catalysis A:Chemical、2003年、204〜205巻、p.401〜408
従って、上述のように、水に対して良好な溶解性を有し、特定のMMPに対する選択的な阻害活性を有し、且つ他のMMPに対して低い阻害活性を有するMMPの新規の合成阻害剤が要求されている。
本発明において、出願人は、後述の式(I)の化合物が、水に対して良好な溶解性を有するとともに、MMP−12、MMP−8及びMMP−13の各種マトリックスメタロプロテイナーゼの酵素活性を選択的に阻害する一方、より低い程度で例えばMMP−7などの活性を阻害することを見出した。
従って、本発明による化合物は、MMP−12の病態活性及び/又は過剰発現に関連した種々の疾病の処置に有用であって、例えば、肺気腫の処置や、歯周炎の処置や、MMP−8及びMMP−13の病態活性及び/又は過剰発現に関連したその他の疾病の処置に有用である。
従って、本発明は、以下の式(I)の化合物である。
ここで、Rは、OH、SH、NH、NHR’、X−グルサイド基(X−glucide)、X−糖アミノ酸及びX−糖ペプチドからなる群から選択された1つ以上の置換基で置換されたアルキル基であり、R’は、1つ以上のヒドロキシ基で置換され得る低級アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、X−グルサイド基、X−糖アミノ酸、X−糖ペプチド及びアミノ酸の側鎖からなる群から選択され、Xは、Rが少なくとも2つのOH基を有する場合、O、S、N及びCから選択される元素を有する二価のスペーサー基であり、
は、H、1つ以上のヒドロキシ基で置換され得るアルキル基、アリール基及びアミノ酸の側鎖からなる群から選択され、
は、H、OH、アルキル基、アリール基、オキソアルキル基及びオキソアリール基からなる群から選択されるものであって、
本発明は、また、上述の化合物のプロドラッグ、及びその医薬的に受容可能な塩である。
本発明のさらなる主題は、上述の式(I)の化合物を活性本体として少なくとも有する医薬組成物であり;マトリックスメタロプロテイナーゼの病態活性及び/又は過剰発現に関連する疾病の処置に有用な医薬組成物の調製への、上述の化合物の使用であり;並びに式(I)の化合物の調製方法である。
上述の式(I)の化合物は、老化防止製品として、この式(I)の化合物の美容上で使用するのに満足する程度で、マトリックスメタロプロテイナーゼであるMMP−1の酵素活性を阻害する特定の活性を示す。
従って、本発明のさらなる主題は、上述の式(I)の化合物を少なくとも有する美容組成物であり;皮膚反応や毛髪の老化の現象を美容的に処置又は阻止し、及び/又はその表現型を向上するための、美容組成物調製への活性成分としての上述の化合物の使用であり;上述の式(I)の化合物の少なくとも美容的に効果を有する量を、皮膚及び/又は毛髪の表面に適用するステップを有する、皮膚及び/又は毛髪の美容的処置方法であり;且つこれらのものの美容組成物の調製方法である。
本発明のさらなる主題は、式(I)の化合物であって、RがHであり、Rがヒドロキシメチル基であり、Rがメトキシ基であるもの、又はそのプロドラッグ、若しくはこれらの医薬的に許容可能な塩であり;この化合物を有する医薬組成物であり、且つマトリックスメタロプロテイナーゼの病態活性に関連する疾病の処置用の医薬組成物の調製への使用である。
本発明の特徴及び利点について、以下に詳細に記載する。
本発明による式(I)に示す好適な化合物は、Rが、下記式(II)に示す群のものである。
ここで、Rは、X−グルサイド基、X−糖アミノ酸及びX−糖ペプチドから選択され、Xは、上述と同様であり;又はRは、下記式(III)に示す群のものでる。
ここで、Rは、OH、SH、NH、低級アルキル基、X−グルサイド基、X−糖アミノ酸及びX−糖ペプチドからなる群から選択され、Xは、上述と同様であり、Rは、H、OH、アルキル基、1つ以上のOHで置換されたアルキル基からなる群から選択され、nは、0、1又は2であり、Rが式(III)の群である場合、R及びRに含まれるヒドロキシル基の総数は、少なくとも2である。
本発明によると、「O、S、N、Cから選択された原子を有する二価のスペーサー基」とした定義のXには、例えば、−O−、−S−、−NH−、−NR’−が含まれ、R’は、上述のものであり、また、C1〜C8のアルキレン基が含まれ、また、ヘテロの機能を有するO、NH、NR’、Sを有するアルキレンの組み合わせも含まれ、後者は、グルサイド基、グルサイド基、糖アミノ酸、糖ペプチドの残基の炭素骨格に結合するものである。
本発明によれば、用語「プロドラッグ」とは、生理的な条件下で、式(I)で示す対応する化合物に変換されるように誘導体化された式(I)の化合物の誘導体を意味し;用語「医薬的に許容可能な塩」とは、塩酸塩などの鉱酸や有機酸を有する分子、又はアンモニア塩、アルカリ若しくはアルカリ土類金属塩などの塩基性塩を有する分子の機能性置換基のひとつの追加の塩を意味する。
特記しない限り、本発明に使用する用語「アルキル基」、「低級アルキル基」、「オキソアルキル基」、「アリール基」、「オキソアリール基」、「アリールアルキル基」、「アミノ酸の側鎖」は、以下の意味を有する。
用語「アルキル基」とは、直鎖又は分岐鎖の炭化水素鎖に関するものであって、単結合のみを有するものであり、好ましくはC1〜C20の鎖をいう。本発明によるアルキル基の例としては、限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基が挙げられる。
用語「低級アルキル基」とは、直鎖又は分岐鎖のアルキル基に関するものであって、1〜7の炭素を有するものであり、好ましくは1〜4の炭素原子を有する。
用語「オキソアルキル基」とは、−O−アルキル基を示し、「アルキル基」とは、上述と同様の意味のものである。この例としては、限定されないが、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基及びイソプロポキシ基が挙げられる。
用語「アリール基」とは、炭素環式、又は1つ以上の不飽和の環を有するヘテロ環式基を意味し、各環は、5〜8員環であり、好ましくは、5又は6員環である。本発明において、アリール基の例としては、限定されないが、ベンジル基、フェニル基、ピリジル基、トルイル基、ナフチル基が挙げられる。
用語「オキソアリール基」とは、−O−アリール基の置換基を意味し、ここで、「アリール基」とは、上述と同様のものを意味する。
用語「アリールアルキル基」とは、上述のアルキル基及びアリール基を有する置換基を意味する。例として、アリールアルキル基には、限定されないが、エチルフェニル基、イソブチルフェニル基、ベンジル基、エチルベンジル基、プロピルベンジル基、イソプロピルベンジル基、ブチルベンジル基、イソブチルベンジル基、シクロエキシルベンジル基、スチレン基(stirenyl)及びビフェニル基が挙げられる。
用語「アミノ酸の側鎖」とは、L又はD体の天然のαアミノ酸の側鎖、又は稀少な若しくは非天然のアミノ酸の側鎖を意味し、好ましいアミノ酸としては、セリン、スレオニン、システイン、リジン、アスパラギン、ロイシン、チロシン、トリプトファン及びヒスチジンが挙げられる。
用語「グルサイド基」とは、α又はβ単糖類を意味し、特にモノ−、ジ−及びオリゴ−単糖類を意味する。本発明において、グルサイド基の例としては、限定されないが、グルコース、ガラクトース、ラクトース、N−アセチルグルコース、フルクトース及びフコースが挙げられ、好ましくは、グルコースである。従って、X−グルサイド基の好ましい例としては、O−サッカライド、O−グリコシド、アルキレン−O−サッカライド、又はアルキレン−O−グリコシドが挙げられ、特に、グリコシド基の残基は、グルコースのものである。
用語「糖アミノ酸」又は「糖ペプチド」とは、1つ以上のアミノ酸にそれぞれ結合した、α又はβ単糖類の残基を意味し、最大で4つのアミノ酸を結合したものであり、アノマー位、又はその他の位に結合したものであって、糖部分又はペプチド部分を介して基礎構造のスルフォンアミドの窒素に結合したものである。本発明において、「糖アミノ酸」又は「糖ペプチド」の例としては、限定されないが、セリル−O−グルコピラノシド及びシステイル−S−グルコピラノシドが挙げられる。
本発明において、アルキル基、オキソアルキル基、アリール基及びオキソアリール基は、例えば、OH、NH、ハロゲンで置換されてもよい。
本発明の好適実施例によると、Rは、フェニル基及びメトキシ基から選択され、さらに好ましくは、Rは、メトキシ基である。
特記しない限り、本発明の式(I)の化合物は、キラル中心を有する(R)又は(S)の絶対配置を有してもよく、この(R)及び(S)の二つの配置の種々の比率での混合物もまた、本発明の範囲に含まれる。また、幾何異性体、光学異性体、若しくはラセミ異性体又はこれらの混合物もまた、本発明の範囲に含まれるものである。
上述の式(I)の化合物は、適当なアミノ酸及びアリールスルフォン酸の誘導体を出発物質として調製されてもよく、例えば、以下のステップを有する工程によって調製されてもよい。
つまり、i)有機溶媒及び塩基の存在下、式(VI)で示す対応するアリールスルフォン酸の誘導体を得るように、下記式(V)で示すアリールスルフォン酸の塩化物で下記式(IV)に示すアミノ酸を縮合するステップと:
ここで、R及びRは、上述と同様のものであって、Rは、低級アルキルであり、好ましくはメチル基であり;
ii)式(VII)に示す化合物を得るように、ステップi)で得た式(VI)の化合物を、置換基R又はその前駆体を導入するのに適当なXR’の適当な反応性誘導体と反応するステップと:
ここで、R、R及びRは、上述と同様のものであって、Xは、−OH、及びクロロ、ブロモ又はヨードなどのハロゲンから選択され、R’は、上述のR、又は加水分解によってRを与え得る前駆体であり;
iii)下記式(VIII)の化合物を得るように、ステップii)で得た式(VII)の化合物を可能な加水分解するステップと:
ここで、R、R’、R、R及びRは、上述と同様のものであり;
iv)式(I)の対応するN−ヒドロキシアミドを与えるように、ステップiii)で得た式(VIII)のエステルをヒドロキシアミンと反応するステップと:
ここで、R、R、R及びRは、上述と同様のものである;
を有する工程である。
上述の工程の出発化合物は、市販の製品であり、又は、市販の製品から出発して本技術分野公知の工程で調製されたものであってもよい。
式(I)の化合物としてRにX−グルサイド基が所望される場合、グリコシル化は、上述の工程のステップii)で実行され、例えば、この反応は、反応性の誘導体であるXR’として、適当な過アセチル化グリコシルブロマイド、及び触媒として銀トリフレート(silver triflate)を使用して、又はシュミットのグリコシル化法に従って適当なグリコシルトリクロロアセチミデートを用いて、実行されてもよい。
プロドラッグ又は医薬的に許容可能な塩などの、本発明による式(I)の化合物は、医薬分野において公知の方法の調製に従って医薬組成物の調製に使用されてもよい。
この医薬組成物は、従来の様式で処方されてもよく、且つ1種類以上の医薬的に許容可能な賦形剤及び/又は希釈剤を有してもよい。
これらの組成物の投与は、従来の種々の方法で実行されてもよく、例えば、非経口、注入可能な溶液の形態、経口、局所、経鼻が挙げられるが、本発明による医薬組成物が肺気腫の処置に特に有用であり且つ経口投与よりも活性本体の肺濃度が絶対的に優れるようにエアロゾルの形態で投与するのに特に適しているので、エアロゾルの形態で吸入する投与形態が好ましい。
本発明による式(I)の化合物の医薬処方には、エアロゾルのほか、錠剤、カプセル、ピル、溶液、懸濁液、リポソーム処方、マイクロスフェア、ナノスフェア、クリーム、軟膏及びエマルジョンが含まれ得る。また、活性本体を、制御して、又は遅延して放出するように、調製されてもよい。
これらの医薬組成物は、活性本体として上述の式(I)で示す本発明による化合物の少なくとも1つを有し、可能であれば、処置されるべき病的状態に応じて選択されたその他の活性本体やアジュバントを組み合わせて有してもよい。
本発明による化合物を有する本発明の医薬組成物は、メタロプロテイナーゼ、特に、メタロエラスターゼであるMMP−12の活性増加に関連した病的状態の医薬的処置に適当なものであって、従って、肺気腫の処置に特に有用である。
がHであり、RがCHOHであり、RがOCHである式(I)で示す化合物、つまり、2−[4−メトキシ−ベンゼンスルフォニルアミノ]−3,N−ジヒドロキシ−プロピオナミドは、活性本体としてこの化合物を有する医薬組成物などの、本発明のさらなる主題であって、また、メタロプロテイナーゼ、特にMMP−12の活性増加に関連した病的状態の処置のための使用もまた、本発明のさらなる主題である。この化合物は、式(I)の化合物の調製について言及した上述の工程に類似の工程で調製されてもよく、ステップi)で得た式(VI)の化合物を、ステップiv)のヒドロキシアミンと直接反応して製造されてもよい。
上述の本発明による式(I)で示す化合物は、美容上の処方に使用するのに適するように老化防止特性を付与されてもよい。
この美容上の処方は、種々の製剤の形態で存在してもよく、例えば、クリーム、ゲル、ローション、アルコール性溶液、水性/アルコール性溶液、エマルジョン、ワックス/脂質組成物、リップスティックなどのスティック製剤、デオドラント、パウダー又は軟膏が挙げられる。
また、以下の形態であってもよい。
W/O、O/W、O/W/O、W/O/W、PITエマルジョン及び全ての種類のマイクロエマルジョンなどの液体製剤の形態、
ゲルの形態
オイル、クリーム、ミルク又はローションの形態、
パウダー、ラッカー、錠剤、又はメークアップの形態、
スティックの形態、
スプレー(噴射ガスを有するスプレーやポンプ作動性スプレーなど)、又はエアロゾルの形態、
泡の形態、又は
ペーストの形態、
などである。
例えば、特に以下の製剤を考慮してもよい。
つまり、錠剤形態又は液体石鹸、石鹸を含まない界面活性剤若しくは洗浄用ペーストの形態に調製された皮膚洗浄用、クレンジングなどのスキンケア用製剤、
液体(泡状のバス用製剤、ミルク状製剤、シャワー用製剤)、又はバスキューブやキューブソルトなどの固形のバス製剤、
皮膚用エマルジョン、マルチエマルジョン、又は皮膚用オイルなどのスキンケア製剤
デイクリーム、又はパウダークリームの形態の顔用メイクアップ製剤、フェースパウダー(ルーズなもの(loose)又はプレスされたもの(pressed))、口紅、クリーム状メークアップ製剤、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、アイクリーム、アイフィックスクリームなどのアイケア製剤、リップスティック、リップグロス、リップ境界ペンシル(lip contour pencil)、マニキュア液、マニキュア脱液(nail varnish remover)、ネイル用硬化剤、キューティクル除剤(cuticle remover)などのネイルケア製剤、などの化粧用パーソナルケア製剤、
足浴、足用パウダー、足用クリーム、足用バルサム、特製脱臭剤、制汗剤、タコ除去製剤などのフットケア製剤、
サンミルク、サンローション、サンクリーム、サンオイル、日焼け止め、局所用日焼け前製剤、又は日焼け後製剤などの光防御製剤、
セルフタンニングローションなどの日焼け用製剤、
皮膚を脱色するための製剤や美白用製剤などの脱色素製剤、
防虫用オイル、ローション、スプレー又はスティックなどの防虫剤、
デオドラントスプレー、ポンプ作動性スプレー、又はデオドラントゲル、スティック若しくは伸縮自在のファンデーションなどの脱臭剤、
制汗用スティック、クリーム又は伸縮自在のファンデーションなどの制汗剤、
合成界面活性剤(固形、液体)、剥離又はスクラブ用製剤、又は剥離用マスクなどの、キズを有する皮膚用のクレンジング及びケア用の製剤、
毛除去用パウダー、液状毛除去製剤、クリーム、ペーストの形態の毛除去製剤、ゲル形態又はエアロゾル形態の毛除去製剤などの、化学的形態の毛の除去製剤(脱毛剤)、
シェービングソープ、泡状のシェービングクリーム、非泡状のシェービングクリーム、フォーム及びゲル、乾燥状態でのシェービング用のプレシェーブ製剤、アフターシェービングローションなどの、ひげ剃り用製剤、
芳香剤(オーデコロン、オードトワレ、オーデパヒューム、パヒュームドトワレ、パヒューム)などの香料、パヒュームオイル、パヒュームクリームなどの芳香製剤、
シャンプー、コンディショナーの形態の洗髪製剤、前処理用製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、意図的なヘアトリートメントなどのヘアケア製剤、パーマ用製剤(ホットウェーブ、マイルドウェーブ、コールドウェーブ)、ストレートパーマ用製剤、液状のヘアセッティング製剤、ヘアフォーム、ヘアスプレーなどの毛髪構造化製剤、過酸化水素溶液、明化シャンプー(lightening shampoo)、ブリーチ用クリーム、ブリーチ用パウダー、ブリーチ用ペースト又はオイル、一時的、半永久又は永久の毛髪用色素、自己酸化色素含有製剤、ヘナ又はカモミールなどの天然毛髪用色素などのブリーチ用製剤、
皮膚用の調製物として特に重要なものは、デイリーケア及び/又は老化防止用製剤であって、これに含まれるものとしては、サンミルク、サンローション、サンクリーム、サンオイル、日焼け止めクリームなどの光防御用製剤、前処理用日焼け製剤、後処理用日焼け製剤、日焼けクリーム、ホワイトニング製剤、皮膚の美白用製剤、又はこれらの組み合わせなどの皮膚の日焼け用製剤である。特に興味のあるものとしては、日焼け止めクリーム、日焼け止めローション、日焼け止めミルク及びスプレー状の日焼け止め製剤である。
毛髪用の製剤として特に重要なものは、毛髪処理用の上述の製剤であって、特に、シャンプー、ヘアコンディショナーの形態の洗髪用製剤、ヘアトニック、スタイリングクリーム、スタイリングゲル、ポマード、ヘアリンス、トリートメントパック、意図した毛髪処理用製剤、ストレートパーマ用製剤、液状毛髪セッティング用製剤、ヘアフォーム、及びヘアスプレーなどのヘアケア製剤である。特に興味のあるものとしては、シャンプーの形態の洗髪用製剤である。
シャンプーは、例えば、以下の成分を有する:0.01〜5重量%の本発明による紫外線吸収剤、12.0重量%のラウレス2−硫酸ナトリウム、4.0重量%のコカミドプロピルベタイン、3.0重量%の塩化ナトリウム、及び計100%の水である。
例えば、特に以下の処方の毛髪用処方を用いてもよい:
)本発明によるUV吸収剤と、PEG−6−C10オキソアルコールと、ソルビタンセスキオレイン酸とからなる即座に乳化するストック処方であって、これに水、及び4%のミンカミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムクロライド、又はクオターニウム80(Quaternium 80)などの所望の4級アンモニウム化合物を添加したもの;
)本発明によるUV吸収剤と、トリブチルクエン酸と、PEG−20−ソルビタンモノオレイン酸とからなる即座に乳化するストック処方であって、これに水、及び4%のミンカミドプロピルジメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムクロライド、又はクオターニウム80(Quaternium 80)などの所望の4級アンモニウム化合物を添加したもの;
であってもよい。
水及び油を含有するエマルジョン(例えば、W/O、O/W、O/W/O、W/O/W型のエマルジョン又はマイクロエマルジョンなど)として、上述の組成物は、この組成物の全重量に対して、0.1〜30重量%、好ましくは0.1〜15重量%、特に好ましくは0.5〜10重量%の1種類以上のUV吸収剤と、この組成物の全重量に対して、1〜60重量%、特に5〜50重量%、好ましくは10〜35重量%の少なくとも1つの油状成分と、この組成物の全重量に対して、0〜30重量%、特に1〜30重量%、好ましくは4〜20重量%の少なくとも1種類の乳化剤と、この組成物の全重量に対して、10〜90重量%、特に30〜90重量%の水と、0〜88.9重量%、特に1〜50重量%のさらに美容上許容可能なアジュバントとを有する。
本発明による美容上の組成物/製剤は、下述の1つ以上の追加の化合物を含有してもよい。
脂肪アルコール
6〜18の炭素分子を有する脂肪アルコールに基づいたゲベットアルコール(Guerbet alcohol)、好ましくは8〜10の炭素原子を有するものであって、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール、C12〜C15アルコールのベンゾエート、アセチル化されたラノリンアルコールなど。
脂肪酸のエステル
C3〜C24の直鎖のアルコールを有するC6〜C24の直鎖脂肪酸のエステル、C6〜C24の直鎖のアルコールを有する分岐鎖のC6〜C13のカルボン酸のエステル、特に2−エチルヘキサノールなどの分岐鎖のアルコールを有する直鎖のC6〜C24の脂肪酸のエステル、特に、直鎖又は分岐鎖のC6〜C22の脂肪アルコールを有するヒドロキシカルボン酸のエステル、特に、ジオクチルマレイン酸、多水酸基のアルコール(例えば、ポリプロピレングリコール、ダイマーのジオール、又はトリマーのトリオール)及び/又はゲベットアルコールを有する直鎖及び/又は分岐鎖の脂肪酸のエステルであって、例えば、カプロン酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エラエオステアリン酸(elaeostearic acid)、アラキン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸、エルカ酸、及び工業グレードの混合物(例えば、天然の脂肪及び油状物を除去する圧力で得たもの、Roelenのオキソ合成法に従ったアルデヒドの還元により得たもの、不飽和脂肪酸の二量体化により得たものなど)と、アルコール、例えば、イソプロピルアルコール、カプロンアルコール(caproic alcohol)、カプリルアルコール(capryl alcohol)、2−メチルヘキシルアルコール、カプリックアルコール(capric alcohol)、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルモレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エライジルアルコール、ペトロセリニルアルコール、リノイルアルコール、リノレニルアルコール、エラエオステアリルアルコール、アラキジルアルコール(arachidyl alcohol)、ガドレイルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール(erucyl alcohol)、ブラシジルアルコール(brassidyl alcohol)、及び工業グレードの混合物(例えば、脂肪及び油に基づいた、又はRoelenのオキソ合成法に従ったアルデヒドに基づいた工業グレードのメチルエステルの高圧水素化により得たもの、不飽和脂肪アルコールの二量化におけるモノマー画分など)。
斯かるエステル油の例としては、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルステアレート、イソプロピルイソステアレート、イソプロピルオレエート、n−ブチルステアレート、n−ヘキシルラウレート、n−デシルオレエート、イソオクチルステアレート、イソノニルステアレート、イソノニルイソノナノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、2−ヘキシルラウレート、2−ヘキシルデシルステアレート、2−オクチルドデシルパルミテート、オレイルオレエート、オレイルエルケート(oleylerucate)、エルシルオレエート、エルシルエルケート、セテアリルオクタノエート、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルオレエート、セチルベヘネート、セチルアセテート、ミリスチルミリステート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルオレエート、ミリスチルステアレート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルラクテート、プロピレングリコールジカプリレート/カプレート、ステアリルヘプタノエート、ジイソステアリルマレエート、オクチルヒドロキシステアレートなどである。
他のアジュバント
αグルコシルルチン(CAS No.130603−71−3)、2−ブチルオクチルo−ヒドロキシベンゾエート(CAS No.190085−41−7)、ビタミンE(CAS No.1406−18−4)、酢酸ビタミンE(CAS No.58−95−7)、ジエチルヘキシル2,6−ナフタレート、ジ−n−ブチルアジピン酸、ジ(2−エチルヘキシル)アジピン酸、ジ(2−エチルヘキシル)−コハク酸、及びジイソトリデシルアセラート、並びにエチレングリコールジオレエート、エチレングリコールジイソトリデカノエート、プロピレングリコールジ(2−エチルへキサノエート)、プロピレングリコールジイソステアレート、プロピレングリコールジペラルゴネート(propylene glycol dipelargonate)、ブタンジオールジイソステアレート及びネオペンチルグリコールジカプリレートなどのジオールエステルが挙げられる。芳香族カルボン酸、飽和及び/又は不飽和のもの、特に安息香酸と、C6〜C24の脂肪アルコール及び/又はゲベットアルコールとのエステル、1〜22の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖のアルコール、又は2〜10の炭素原子及び2〜6個の水酸基を有するポリオールとC2〜C12のジカルボン酸とのエステル、イミノジコハク酸、イミオンコハク酸塩(CAS No. 7408−20−0)、ラテックス粒子、アロエ、カモミール、イチョウ葉エキス、朝鮮人参、コエンザイムQ10、ラミナリアオクロロイカエキス、オオヤマレンゲのエキス、メラレンカアルテルニフォリア(melalenca alternifolia)の葉油、エゾイチゴの種油、ヴァシニアム・マクロカーポンの種油、カボチャの種抽出物、カボチャの種油、ブドウの種抽出物、カルノシン(carnosine)、α−アルブチン、マデカソサイド(madecassoside)、テルミノラサイド(termino−laside)、テトラヒドロクルクミノイド(THC)、マイコスポリン、紅藻であるポルフィラウンビリカリス(porphyra umbilicalis)由来のマイコスポリン様アミノ酸、マイコスポリン様アミノ酸(特許文献3に開示)、シス−9−オクタデセンジオイン酸、リポ酸、カウリミノジプロピオミック酸、トコフェリルリン酸(LDTP)、微結晶セルロース(MCC)、特許文献4に開示のポリカーボネート、特許文献5に開示のステロール(コレステロール、ラノステロール、フィトステロール)、特許文献6に開示の直鎖のポリ−α−グルカンが挙げられる。
グリセリルエステルや誘導体などの天然又は合成トリグリセライド
C6〜C18の脂肪酸を基礎とし、他のアルコールとの反応で改変されたジ、又はトリグリセライド(カプリル/カプリントリグリセライド、小麦麦芽由来のグリセライドなど)が挙げられる。ポリグリセリンの脂肪酸エステル(ポリグリセリル−4−カプレート、ポリグリセリル2−イソステアレートなどのポリグリセリン−n)、ヒマシ油、水素化植物油、甘扁桃油、小麦の胚種油、ゴマ油、水素化綿実油、ココナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、水素化ヒマシ油、シアバター、カカオ脂、大豆油、ミンクオイル(mink oil)、ヒマワリ油、ベニバナ油、マカダミアナッツオイル、オリーブ油、水素化獣脂、杏仁油、ヘーゼルナッツ油、ボラゴオイル(borago oil)などが挙げられる。
長鎖の酸とアルコールとのエステルとともに、例えば、カルナバワックス、蜜ろう(白色、黄色)、ラノリンワックス、カンデリラワックス(candellila wax)、オゾケライト、日本ろう、パラフィンろう、微結晶ワックス(microcrystalline wax)、セレシン、セテアリルエステルワックス、合成蜜ろうなどが挙げられる。また、セテアリルアルコール、部分的にグリセライドである親水性ワックスも挙げられる。
真珠光沢のあるワックス
アルキレングリコールエステル、特にエチレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノラミド、特にココ脂肪酸ジエタノラミド(coco fatty acid diethanolamide);部分グリセライド、特にステアリン酸モノグリセライド;6〜22の炭素原子を有する脂肪アルコールと、多価、無置換又は水酸基で置換されたカルボン酸とのエステル、特に、酒石酸の長鎖エステル;例えば、脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテル及び脂肪カーボネートなどの脂肪物質であって、少なくとも24個の炭素元素を全体で有するもの、特に、ラウロン(laurone)及びジステアリルエーテル;ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸又はベヘン酸などの脂肪酸、12〜22個の炭素原子を有する脂肪アルコール及び/又は2〜15個の炭素原子を有するポリオールと2〜10個の水酸基を有するポリオールを有する12〜22個の炭素原子を有するオレフィンエポキシドの開環化合物、並びにこれらの混合物が挙げられる。
炭化水素油
鉱油(軽油又は重油)、ホワイト油(黄色又は白色)、微結晶ワックス、パラフィン及びイソパラフィン、ポリデセン及びポリブテンなどの水素化イソパラフィン分子、水素化ポリイソブテン、スクアラン、イソヘキサデカン、及びイソドデカン、ならびn位その他の植物性及び動物性のものが挙げられる。
シリコーン又はシロキサン(有機物で置換されたポリシロキサン)
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、並びに、アミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ化−、グリコサイド−、及び/又はアルキル基−で置換された、室温で液体又は樹脂状のシリコーン化合物が挙げられる。直鎖のポリシロキサンであるジメチコーン(Dow Corning社製、200fluid、Rhodia Mirasil DM)、ジメチコノール、環状シリコーン液、シクロペンタシロキサン揮発物(Dow Corning社製、345fluid)、フェニルトリメチコーン(Dow Corning社製、556fluid)が挙げられる。また、水素化ケイ酸塩を有する200〜300のジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチコーンの混合物であるシメチコーンも適当である。適当な揮発性シリコーンについてToddらの行った詳細な調査は、非特許文献3に記載されている。
フッ化又は過フッ化油
パーフルオロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、エチルシクロペンタン、ポリパーフルオロメチルイソプロピルエーテルが挙げられる。
乳化剤
上述の組成物には、種々の従来の使用に適した乳化剤を使用し得る。乳化剤としては、例えば、カルボン酸及びその塩、ナトリウム塩、カリウム塩及びアンモニウム塩のアルカリ性石鹸、カルシウム又はマグネシウムの金属石鹸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの有機塩基性石鹸が挙げられる。アルキルリン酸、又はリン酸エステル、酸リン酸物、リン酸ジエタノールアミン、セチルリン酸カリウムが挙げられる。エトキシ化されたカルボン酸、又はポリエチレングリコールエステル、PEG−nのアシル化物が挙げられる。8〜22の炭素原子、分岐した2〜30モルのエチレンオキサイド、及び/又は0〜5モルのポリプロピレンオキサイドを有する直鎖の脂肪アルコールであって、12〜22個の炭素原子を有し且つアルキル基に8〜15の炭素原子を有するアルキルフェノールを有するものが挙げられる。ラウレス−n、カテアレス−n、ステアレス−n、オレス−nなどの脂肪酸アルコールポリグリコールエーテルが挙げられる。PEG−nのステアレート、PEG−nのオレエート、PEG−nのココエート(cocoate)などの脂肪酸ポリグリコールエーテルが挙げられる。モノグリセライド及びポリオールエーテルが挙げられる。1〜30モルのエチレンオキサイドとポリオールとの追加生成物であるC12〜C22の脂肪酸モノ及びジエステルが挙げられる。モノステアレートグリコール、ジイソステアロイルポリグリセリル−3−ジイソステアレート、ポリグリセリル−3−ジイソステアレート、トリグリセリルジイソステアレート、ポリグリセリル−2−セスキイソステアレート又はポリグリセリルジメレートなどの脂肪酸とポリグリセロールのエステルが挙げられる。上述の物質群の複数に由来する化合物の混合物も適当である。
モノステアレートジエチレングリコールなどの脂肪酸ポリグリコールエステル、脂肪酸及びポリエチレングリコールのエステル、ショ糖エステルなどの脂肪酸及びサッカロースのエステル、ショ糖グリセライドなどのグリセロール及びサッカロースエステルが挙げられる。ソルビトール、ソルビタン、6〜22の炭素原子を有する飽和及び不飽和脂肪酸並びにエチレンオキサイドの追加生成物のソルビタンモノ−及びジ−エステルが挙げられる。ポリソルベート−n、セスキイソステアレートなどのソルビタンエステル、ソルビタン、PEG−(6)−イソステアレートソルビタン、PEG−(10)−ソルビタンラウレート、PEG−17−ジオレエートソルビタンが挙げられる。グルコース誘導体、C8〜C22のアルキルモノ及びオリゴグリコサイド、糖成分としてグルコースであることが好ましいエトキシ化アナログが挙げられる。メチルグルセス−20セスキステアレートなどのO/Wの乳化剤、ソルビタンステアレート/スクロースココエート、メチルグルコースセスキステアレート、セテアリルアルコール/セテアリルグルコサイドが挙げられる。メチルグルコールジオレエート/メチルグルコースイソステアレートなどのW/O乳化剤が挙げられる。硫化物、及び硫化誘導体、ジアルキルスルフォコハク酸、ジオクチルコハク酸、アルキルラウリルスルフォネート、直鎖の硫化パラフィン、硫化テトラプロピレンスルフォネート、ラウリル硫酸ナトリウム、アンモニウム及びエタノールアミンラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ラウレス硫酸ナトリウム、スルフォコハク酸、アセチルイソチオネート、アルカノールアミドサルフェート、タウリン、メチルタウリン、イミダゾールサルフェートが挙げられる。アミン誘導体、アミン塩、エトキシ化アミン、アルキルイミダゾリンなどのヘテロ環を有する鎖を有するアミン酸化物、ピリジン誘導体、イソキノテイン(isoquinoteines)、セチルピリジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイド、セチルトリメチルブロマイドアンモニウムブロマイド(CTBA)などの4級アンモニウム、ステアリルアルコニウムが挙げられる。アミド誘導体、アシルアミドDEAなどのアルカノールアミド、PEG−nのアシルアミド、オキシデアミドなどのエトキシ化アミドが挙げられる。ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルの共重合体及びその誘導体、ジメチコーン、コポリオール、シリコーンポリエチレンオキサイド共重合体、シリコーングリコール共重合体が挙げられる。プロポキシ化、又はPOE−nのエーテル(Meroxapols)、ポラキサマー(Polaxamer)又はポリ(オキシエチレン)m−ブロック−ポリ(オキシプロピレン)n−ブロック(オキシエチレン)。少なくとも1つの4級アンモニウム基と、少なくとも1つのカルボキシレート及び/又はスルフォネート基を分子に有する両性界面活性剤が挙げられる。特に適当な両性界面活性剤は、ベタインであって、例えば、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、ココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート及び2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリンが挙げられ、それぞれ、アルキル基又はアシル基に8〜18の炭素原子を有し、また、ココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネート、N−アルキルベタイン、N−アルキルアミノベタインが挙げられる。アルキルイミダゾリン、アルキルペプチド、リポアミノ酸、自己で乳化する塩基、及びK.F.DePoloによる非特許文献4に記載の化合物が挙げられる。PEG−6の蜜ろう(及び)PEG−6のステアレート(及び)ポリグリセリル−2−イソステアレート(Apifac)、グリセリルステアレート(及び)PEG−100のステアレート(Arlacel165)、PEG−5のグリセリルステアレート(arlatone983S)、ソルビタンオレエート(及び)ポリグリセリル−3のリシノレート(Arlace1689)、ソルビタンステアレート及びスクロースココエート(arlatone2121)、グリセリルステアレート及びラウレス−23(Cerasynth945)、セテアリルアルコール及びセテス−20(Ctomacrogol Wax)、セテアリルアルコール及びコリソルベート60及びPEG−150及びステアレート−20(Polawax GP200、Polawax NF)、セテアリルアルコール及びセテアリルポリグルコサイド(Emulgade PL 1618)、セテアリルアルコール及びセテアレス−20(Emulgade 1000NI、Cosmowax)、セテアリルアルコール及びPEG−40のヒマシ油(Emulgade F Special)、セテアリルアルコール及びPEG−40のヒマシ油、並びにセテアリルサルフェート(Emulgade F)、ステアリルアルコール及びステアレス−7及びステアレス−10(Emulgator E2155)、セテアリルアルコール及びセテアレス−7(szeareth−7)及びステアレス−10(Emulsifying waxU.S.N.F)、グリセリルステアレート及びPEG−75ステアレート(Gelot 64)、ポリプロピレングリコールセテス−3アセテート(Hetester PCS)、ポリプロピレングリコールイソセス−3アセテート(Hetester PHA)、セテアリルアルコール及びセテス−12及びオレス−12(Lanbritol Wax N21)、PEG−6のステアレート及びPEG−32のステアレート(Tefose1500)、PEG−6のステアレート及びセテス−20及びステアレス−20(Tefose 2000)、PEG−6のステアレート及びセテス−20及びグリセリルステアレート及びステアレス−20(Tefose 2561)、グリセリルステアレート及びセテアレス−20(Teginacid H.C.X)などの非イオン性乳化剤が挙げられる。PEG−2のステアレートSE、グリセリルステアレートSE(Monelgine、Cutina KD)、プロピレングリコールステアレート(Tegin P)、セテアリルアルコール及びセテアリル硫酸ナトリウム(Lanette N、Cutina LE、Crodacol GP)、セテアリルアルコール及びラウリル硫酸ナトリウム(Lanette W)、トリラネス−4リン酸及びグリコールステアレート及びPEG−2ステアレート(Sedefos 75)、グリセリルステアレート及びラウリル硫酸ナトリウム(Teginacid Special)などの陰イオン性乳化剤が挙げられる。セテアリルアルコール及びセトリモニウムブロマイドなどの陽イオン酸をベースとしたものが挙げられる。
これらの乳化剤は、組成物の全重量に対して、1〜30重量%、特に4〜20重量%、好ましくは5〜10重量%の量で使用してもよい。
O/W型の乳化剤で処方する場合、斯かる乳化剤の好適な量は、油相の5〜20%の量を含有してもよい。
アジュバント及び添加剤
本発明による美容上の組成物は、さらなるアジュバント及び添加剤として、穏和な界面活性剤、超脂肪化剤(super−fatting agent)、均一調整剤(consistency regulator)、増粘剤、ポリマー、安定化剤、生体活性成分、脱臭活性成分、ふけ防止剤、膜形成剤、膨張剤、更なるUV光防御因子、抗酸化剤、屈水性剤(hydrotropic agent)、防腐剤、防虫剤、日焼け剤、可溶化剤、香油、着色剤、微生物阻害剤及びこれらに類するものが挙げられる。
超脂肪化剤
超脂肪化剤として用いるのに適当な物質としては、例えば、ラノリン及びレシチンが挙げられ、また、ポリエトキシ化又はアシル化されたラノリン及びレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセライド及び脂肪酸アルカノールアミドが挙げられ、後者は、同時に、気泡安定剤として作用する。
界面活性剤
上述の穏和な界面活性剤、つまり皮膚に特に良好な耐容性を有する界面活性剤の適当な例としては、脂肪アルコールポリグリコールエーテルサルフェート、モノグリセライドサルフェート、モノ−及び/又はジ−アルキルスルフォコハク酸、脂肪酸イソチオネート、脂肪酸ザルコシネート、脂肪酸タウライド(fatty acid taurides)、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルフォネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコサイド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン及び/又はタンパク性脂肪酸縮合物が挙げられ、後者は、小麦タンパク質を基礎としたものである。
レオロジー改変剤(rheology modifier)
粘性添加剤は、塩基性液中のネットワーク構造を構築し、「降伏値(yield value)」を示す。クレイ及びポリマー性の添加剤は、高い降伏値を有し、従って、積極的に懸濁性の問題を支持するのに使用される。粒子状の懸濁剤について、斯かる粘性構築剤を添加することにより、粒子と周囲の液媒との密度の差異を減少するのを補助し、従って、粒子の沈降に対して良好な耐性を呈するようになる。
増粘剤は、水において最も良好な特性を示すものと、油において最も良好な特性を示すものとの少なくとも2つのカテゴリーに分割され得る。
また、その特性に従って、例えば、合成ポリマー、天然ポリマー及びその誘導体、鉱物性のポリマーなどに区分し得るが、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両性などのようにも区別し得る。
ポリマー
適当な陽イオン性ポリマーとしては、例えば、Amerchol社製のPolymer JR 400の名前で市販されている4級のヒドロキシメチルセルロースなどの陽イオン性セルロース誘導体、陽イオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩及びアクリルアミドの共重合体、Luviquat(登録商標)(BASF)などの4級のビニルピロリドン/ビニルイミダゾール重合体、ポリグリコール及びアミンの縮合物、ラウリルジモニウムヒドロキシプロピルの加水分解コラーゲン(Lamequat(登録商標)L/Grunau)などの4級コラーゲンポリペプチド、4級の小麦ポリペプチド、ポリエチレンイミン、アミドメチコーン、アジピン酸及びジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンの共重合体(Cartaretin(Santoz社製))、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロライドとの共重合体(Merquat550(Chemviron社製))、特許文献7に開示のポリアミノポリアミド、これらの共重合水溶性ポリマー、4級のキトサンなどで、任意で微結晶として販売されている陽イオン性キチン誘導体;ジブロモブタンなどのジハロアルキルと、ビスジメチルアミン−1,3−プロパンなどのビスジアルキルアミンとの縮合物、Celanese社製のJaguar C−17やJaguar C16などの陽イオン性グアーガム、Miranol社製のMirapol A15、Mirapol AD−1、Mirapol AZ−1などの4級アンモニウム塩ポリマーが挙げられる。陰イオン性、両性、及び非イオン性ポリマーとして、例えば、以下のものもある。つまり、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、ビニルピロリドン/ビニルアクリレート共重合体、酢酸ビニル/ブチルマレエート/イソブロニルアクリレート共重合体、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体及びそのエステル、非架橋ポリアクリル酸、ポリオールで架橋したポリアクリル酸、アクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウムクロライド/アクリレート共重合体、オクチルアクリルアミド/メチルメタクリレートテトラブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタム三元重合体、及び、任意で誘導体化されたセルロースエーテル及びシリコーンが挙げられる。さらに、特許文献8(3〜8頁、段落17〜68)に記載のポリマーを使用してもよい。
生体由来の活性成分
生体由来の活性成分は、例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、パルミチン酸トコフェロール、アスコルビン酸、デオキシリボ核酸、レチノール、ビサボロール、アラントイン、フィタントリオール、パンテノール、AHA、アミノ酸、セラミド、シュードセラミド、精油、植物抽出物及びビタミン複合体などを意味するものと理解されるべきである。
脱臭活性成分
脱臭活性成分として考慮に入れられるのは、例えば、アルミニウムクロロ水和物などの制汗剤がある(非特許文献5参照)。Hoechst AG(フランクフルト)社製のLocron(登録商標)の名の下、市販されているのは、化学式Al(OH)Clx2.5Oに対応するアルミニウムクロロ水和物があり、これを使用するのが特に好ましい(非特許文献6参照)。このクロロ水和物のほかに、アルミニウムヒドロキシアセテートや酸性のアルミニウム/ジルコニウム塩を使用することも可能である。さらなる脱臭活性成分として、エラスターゼ阻害剤を添加してもよい。斯かる阻害剤は、トリメチルクエン酸、トリプロピルクエン酸、トリイソプロピルクエン酸、トリブチルクエン酸及び特にトリエチルクエン酸(Hydagen CAT(Henkel社製))などのトリアルキルクエン酸が好ましく、これらは、この酵素活性を阻害し、従って、臭気の発生を減少させる。エラスターゼ阻害剤として考慮に入れるさらなる物質としては、硫酸又はリン酸ステロールが挙げられ、例えば、ラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スチグマステロール及びシトステロール硫酸又はリン酸、ジカルボン酸及びこれらのエステル、例えば、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノメチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸、マロン酸ジエチルエステル、ヒドロキシカルボン酸及びそのエステル、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、酒石酸ジエチルエステルが挙げられる。細菌に影響を及ぼし、甘味を分解する細菌を死滅させ、又はその成長を阻止する抗菌活性成分を上述の製剤(特に、スティック製剤)に存在させてもよい。この例としては、キトサン、フェノキシエタノール、クロルヘキシジングルコネートが挙げられる。5−クロロ−2−(2,4−ジクロロフェノキシ)フェノール(Triclosan、Irgasan(Ciba Specialty Cehmicals社製))は、特に効果的である。
ふけ防止剤
ふけ防止剤として、例えば、クリムバゾール(climbazole)、オクトピロックス(octopirox)及び亜鉛ピリチオンを使用してもよい。慣習上のフィルム形成剤(customary film former)としては、例えば、キトサン、微結晶キトサン、4級キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、高い比率で、アクリル酸、コラーゲン、ヒアルロン酸及びこれらの塩を含有する4級のセルロース誘導体の重合体、及びこれらに類する化合物が挙げられる。
屈水性剤
流動挙動を向上させるため、以下の屈水性剤を使用することも可能である。つまり、例えば、エトキシ化、又は非エトキシ化されたモノアルコール、ジオール、又は少ない炭素原子を有するポリオール、又はそれらのエーテル(エタノール、イソプロパノール、1,2−ジプロパンジオール、プロピレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル及びこれらに類するもの)が挙げられる。この目的で考慮に入れられるポリオールとしては、好ましくは2〜15の炭素原子を有し、少なくとも2つの水酸基を有するものが挙げられる。このポリオールは、特にアミノ基などのさらなる官能基を有してもよく、及び/又は窒素で改変されてもよい。典型的な例としては、以下の通りである:グリセロール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアルキレングリコールや、100〜1000ダルトンの平均分子量を有するポリエチレングリコール;例えば40〜50重量%のジグリセロール含量を有する工業グレードのジグリセロール混合物などの、本質的な縮合度(degree of condensation)が1.5〜10の工業グレードのオリゴグリセロールの混合物;例えば、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどのメチロール化合物、例えば、メチル及びブチルグルコサイドなどの特にアルキルラジカル中に1〜8の炭素原子を有する低級アルキルグルコサイド;例えば、ソルビトール又はマンニトールなどの5〜12の炭素原子を有する糖アルコール;例えば、グルコース又はスクロースなどの5〜12の炭素原子を有する糖;グルカミンなどのアミノ糖;ジエタノールアミンや2−アミノ−1,3−プロパンジオールなどのジアルコールアミンが挙げられる。
防腐剤及び細菌阻害剤
適当な防腐剤としては、例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−パラベン、ベンザルコニウムクロライド、2−ブロモ−2−ニトロ−プロパン−1,3−ジオール、ジヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、2−ジクロロ−ベンジルアルコール、DMDMヒダントイン、ホルムアルデヒド溶液、メチルジブロモグルタニトリル、フェノキシエタノール、ヒドロキシメチルグリシネートナトリウム、イミダゾリジニル尿素、トリクロサン及び非特許文献7に記載のさらなる物質群が挙げられる。
細菌阻害剤
細菌阻害剤の典型例としては、グラム陽性細菌に対して特定の作用を有する防腐剤であり、例えば、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、クロロヘキシジン(1,6−ジ(4−クロロフェニル−ビグアニド)ヘキサン)又はTCC(3,4,4’−トリクロロカルバニリド)である。多くの芳香性物質やエーテル油もまた、抗細菌特性を有する。その典型例としては、活性成分であって、丁子油、ハッカ油及びタイム油におけるオイゲノール、メントール及びチモールである。対象となる天然の脱臭剤としては、ライム油(lime blossom oil)に存在する、テルペンアルコールであるファーネソル(3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オール)である。グリセロールモノラウレートもまた、静菌剤であると証明されている。追加の細菌阻害剤の量としては、製剤の固形含量に基づいて、通常0.1〜2重量%である。
香油
香油として言及され得るのは、天然及び/又は合成芳香性物質の混合物である。天然の芳香性物質としては、例えば、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、橙花、イランイランノキ)の抽出物、茎及び葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレン)の抽出物、果実(アニシード、コリアンダー、キャラウェイ、杜松)からの抽出物、果実の皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)からの抽出物、根(メース、アンゼリカ、セロリ、ショウズク、コスタス、アヤメ、菖蒲)からの抽出物、木材(松林、白檀材、ユソウボク、シーダー材、シタン材)からの抽出物、ハーブ及び草(タラゴン、レモングラス、セージ葉、タイム)からの抽出物、針葉及び小枝(トウヒ、マツ、ヨーロッパアカマツ、モンタナマツ)からの抽出物、樹脂及びバルサム(ガルバナム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、オリバナム、オポパナックス)からの抽出物が挙げられる。動物の生の材料も考慮に入れられ、例えば、シベット及び海狸香が挙げられる。典型的な合成の芳香性物質としては、例えば、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコール又は炭化水素型のものが挙げられる。エステル型の芳香性化合物としては、例えば、酢酸ベンジル、フェノキシエチルイソブチレート、p−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、酢酸フェニルエチル、リナリルベンゾエート、蟻酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリシネート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、スチラリルプロピオネート、及びベンジルサリチレートが挙げられる。上述のエーテルとしては、例えば、ベンジルエチルエーテルが挙げられ;上述のアルデヒドとしては、例えば、8〜18の炭素原子を有する直鎖のアルカナールが挙げられ、例えば、シトラール、シトロネラル、シトロネリル(citronellyl)、オキシアセタルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラル、リリアル(lilial)、ブールゲオナール(bourgeonal)が挙げられ;上述のケトンとしては、イオノン、イソメチルイオノン及びメチルセドリルケトンが挙げられ;上述のアルコールとしては、例えば、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコール及びテルピノールが挙げられ;上述の炭化水素としては、主として、テルペン及びバルサムが挙げられる。しかしながら、芳香を共に発する種々の芳香性物質の混合物を使用することが好ましい。芳香性成分として主として使用される比較的低い揮発性を有するエーテル油もまた、香油として適当であって、例えば、セージ油、カモミール油、丁子油、メリッサ油、桂皮油、ライム油(lime blossom oil)、ジュニパーベリーオイル、ベチベル油、オリバナム油、ガルバナム油(galbanum oil)、ラボラナム油(labolanum oil)及びラバンジン油(lavandin oil)が挙げられる。使用するのに好ましいものとしては、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアル、ライラール(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、ヘキシル桂皮アルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレネ・フォルテ(boisambrene forte)、アンブロキサン、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデライス(sandelice)、レモン油、タンジェリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロベルタール(cyclovertal)、ラバンジン油、マスカテルのセージ油(muscatel sage oil)、ダマスコン、バーボンのゼラニウム油、シクロヘキシルサリチレート、ベルトフィックス・コイアー(vertofix coeur)、イソ−E−スーパー、Fixolide NP、エベルニル(evernyl)、イラルデインγ(iraldein gamma)、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキサイド(rose oxide)、ラミラート(ramillat)、イロチル(irotyl)及びフロラマット(floramat)、又はこれらの混合物が挙げられる。
着色剤
着色剤として使用し得るものとしては、美容上この目的で適当且つ許容される物質が挙げられ、例えば、非特許文献8に記載のものが挙げられる。着色剤は、混合物全体に基づいて、0.001〜0.1重量%の濃度で通常使用される。
他のアジュバント
本発明による美容上の製剤は、アジュバントとして、シリコーンなどの消泡剤、マレイン酸などの構造化剤(structurant)、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール又はジエチレングリコールなどの可溶化剤、ラテックス、スチレン/PVP、又はスチレン/アクリルアミド共重合体などの乳白剤、EDTA、NTA、アラニン二酢酸又はリン酸などの錯化剤、プロパン/ブタン混合物、NO、ジメチルエーテル、CO、N又は空気などの推進剤、酸化染料前駆体としてのいわゆる発色及び現像成分、チオグリコール酸及びその誘導体、チオ乳酸、システアミン、チオリンゴ酸又はメルカプトエタン硫酸などの還元剤、過酸化水素、臭素酸カリウム又は臭素酸ナトリウムなどの酸化剤を含有してもよい。
適当な防虫剤としては、例えば、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1,2−ペンタンジオール又は防臭剤3535が挙げられる;適当な日焼け剤としては、例えば、ジヒドロアセトン及び/又はエリトルロース、若しくは特許文献9に記載のジヒドロアセトン及び/又はジヒドロキシアセトン前駆体、及び/又はエリトルロースが挙げられる。
以下の例は、本発明について、限定する意図なく、示すものである。
(例1)
2(S)−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−アセタミド(式(I)の化合物において、RがCH−CHOH−CHOHであり、RがHであり、RがOCHであるもの)の調製
CHClにH−Gly−OMe・HClを有する冷却(0℃)した懸濁液(0.8M)に、EtN(3.0当量)を添加し、30分後、4−メトキシベンゼンスルフォニルクロライド(1.0当量)及びDMAP(0.05当量)を添加した。この反応混合物を、室温で、24時間、攪拌し、その後、3%のHCl水溶液で中和して、反応を停止した。その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。その溶媒を留去し、結晶化法により、残渣を精製した。白色固体を得た(収量93%)。
この生成物を、ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解した。この溶液を、0℃に冷却し、NaH(1.1当量)を添加した。この反応混合物を室温に加温し、当業者公知の一般的に使用される標準的な方法に従って前もって調製した(S)−(+)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノールのヨウ化物誘導体を添加した。この反応混合物を、室温で、20時間、攪拌し、NHCl飽和水溶液で中和して、反応を停止した。その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。この溶媒を留去し、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで残渣を精製した。収量は10〜30%であった。
このようにして得た生成物を、MeOH中にAmberlite(登録商標)Hを有するものと反応し、イソプロピリデンから脱保護された対応する誘導体を得た。収量は90%であった。
この生成物を、室温で、MeOH中にNHOH・HCl(4当量)及びKOH(5.0当量)を有する懸濁液に溶解した。12時間後、この反応混合物について、溶媒を留去することにより、反応を停止した。その残渣を、酢酸エチルに溶解し、この溶液を、50%酢酸水溶液で中和した。
その有機層を、酢酸エチルで抽出し、NaSO上で乾固し、その溶媒を留去した。得た残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製した。収量は50%であった。
H−NMR(200MHz,CDCl):δ(ppm)3.31(d,2H),3.50(m,1H),3.62(d,2H),3.68(s,3H,OMe),4.08(s,2H,CH(カルボニル基に対するα位において)),7.05(dd,1H,J=8.3Hz,J’=6.2Hz),7.12(dd,1H,J=8.4Hz,J’=6.2Hz),7.81(dd,1H,J=8.2Hz,J’=6.0Hz),7.84(dd,1H,J=8.2Hz,J’=6.0Hz))
(例2)
2(R)−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−アセタミド(式(I)の化合物において、RがCH−CHOH−CHOHであり、RがHであり、RがOCHであるもの)の調製
(S)−(+)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノールを(R)の異性体に代えた以外は、例1と同様の処理を行い、例1と同様の収量で表題の化合物を得た。
H−NMR(200MHz,CDCl):δ(ppm)3.31(d,2H),3.50(m,1H),3.62(d,2H),3.68(s,3H,OMe),4.08(s,2H,CH(カルボニル基に対するα位において)),7.05(dd,1H,J=8.3Hz,J’=6.2Hz),7.12(dd,1H,J=8.4Hz,J’=6.2Hz),7.81(dd,1H,J=8.2Hz,J’=6.0Hz),7.84(dd,1H,J=8.2Hz,J’=6.0Hz))
(例3)
2−[(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−3,N−ジヒドロキシ−プロピオナミド(式(I)の化合物において、RがHであり、RがCHOHであり、RがOCHであるもの)の調製
CHCl中にD−H−Ser−OMe・HClを有する冷却(0℃)した懸濁液(0.3M)に、EtN(3.0当量)を添加し、30分後、4−メトキシベンゼンスルフォニルクロライド(1.0当量)及びDMAP(0.05当量)を添加した。この反応混合物を、室温で、20時間、攪拌し、その後、3%のHCl水溶液で中和して、反応を停止した。その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。その溶媒を留去し、結晶化法により、残渣を精製した。白色固体を得た(収量90%)。この生成物を、室温で、MeOH中にNHOH・HCl(4当量)及びKOH(5.0当量)を有する懸濁液に溶解した。12時間後、この反応混合物について、溶媒を留去することにより、反応を停止した。その残渣を、酢酸エチルに溶解し、この溶液を、50%酢酸水溶液で中和した。
その有機層を、酢酸エチルで抽出し、NaSO上で乾固し、その溶媒を留去した。得た残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製した。収量は45%であった。
H−NMR(200MHz,CDCl):δ(ppm)3.65(d,1H,CH(カルボニル基に対するα位において)),3.68(s,3H,OMe),4.05(d,2H),7.08(dd,1H,J=8.3Hz,J’=6.2Hz),7.14(dd,1H,J=8.4Hz,J’=6.2Hz),7.73(dd,1H,J=8.2Hz,J’=6.1Hz),7.78(dd,1H,J=8.0Hz,J’=6.2Hz)
(例4)
2−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−プロピオナミド(式(I)の化合物において、RがCH−CHOH−CHOHであり、RがCHOHであり、RがOCHであるもの)の調製
CHClにD−H−Ser−OMe・HClを有する冷却(0℃)した懸濁液(0.3M)に、EtN(3.0当量)を添加し、30分後、4−メトキシベンゼンスルフォニルクロライド(1.0当量)及びDMAP(0.05当量)を添加した。この反応混合物を、室温で、20時間、攪拌し、その後、3%のHCl水溶液で中和して、反応を停止した。その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。その溶媒を留去し、結晶化法により、残渣を精製した。白色固体を得た(収量90%)。
セリンの水酸基を、標準的な方法に従った選択的アセチル化反応により、保護した。その生成物を、DMFに溶解した。この溶液を、0℃に冷却し、NaH(1.1当量)を添加した。この反応混合物を室温に加温し、当業者公知の一般的に使用される標準的な方法に従って前もって調製した(S)−(+)−2,2−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノールのヨウ化物誘導体を添加した。この反応混合物を、室温で、20時間、攪拌し、NHCl飽和水溶液で中和して、反応を停止した。
その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。その溶媒を留去し、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで残渣を精製した。収量は10〜30%であった。
上述の水酸基を、MeOH中にAmberlite(登録商標)Hを有するものと反応し、イソプロピリデンから脱保護し、その後、NaOMe/MeOHで処理し、中性のpHとした。
このようにして得た生成物を、MeOH中にNHOH・HCl(4当量)及びKOH(5.0当量)を有する懸濁液に溶解した。24時間後、この反応混合物を、酢酸で中和し、反応を停止した後、溶媒を留去した。その残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製した。
H−NMR(200MHz,CDCl):δ(ppm)3.28(d,2H),3.54(m,1H),3.65(d,1H),3.68(d,2H),3.71(s,3H,OMe),3.90(d,2H),7.08(dd,1H,J=8.3Hz,J’=6.2Hz),7.10(dd,1H,J=8.4Hz,J’=6.2Hz),7.76(dd,1H,J=8.2Hz,J’=6.1Hz),7.82(dd,1H,J=8.0Hz,J’=6.2Hz)
(例5)
N−ヒドロキシ−2−[(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)−(2−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−ヒドロキシメチル−テトラヒドロ−ピラン−2−イル−オキシ)−エチル]−アセタミド(式(I)の化合物において、RがCH−CH−O−グルコースであり、RがHであり、RがOCHであるもの)の調製
CHClにH−Gly−OMe・HClを有する冷却(0℃)した懸濁液(0.8M)に、EtN(3.0当量)を添加し、30分後、4−メトキシベンゼンスルフォニルクロライド(1.0当量)及び4−ジメチルアミノピリジン(0.05当量)を添加した。この反応混合物を、室温で、24時間、攪拌し、その後、3%のHCl水溶液で中和して、反応を停止した。その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。その溶媒を留去し、結晶化法により、残渣を精製した。白色固体を得た(収量93%)。
この生成物を、DMFに溶解した。この溶液を、0℃に冷却し、NaH(1.1当量)を添加した。この反応混合物を室温に加温し、1−アセチル−2−ブロモエタノール(1.0当量)を添加した。この反応混合物を、室温で、20時間、攪拌し、NHCl飽和水溶液で中和して、反応を停止した。その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。この溶媒を留去し、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで残渣を精製した。収量は65%であった。
上述の水酸基を、NaOMe/MeOHを用いた標準的な処理方法により、脱保護した。
このようにして得た産物を、CHClに溶解した。この溶液を、1−ブロモ−テトラ−アセチルグルコール(1.0当量)に添加し、−40℃に冷却した。この反応混合物に、銀トリフレート(silver triflate)(1.0当量)を添加し、室温に加温した。2時間後、この反応を、NaHCO飽和水溶液で中和して、停止した。その有機層を、CHClで抽出し、NaSO上で乾固した。その溶媒を留去し、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーで残渣を精製した。収量は50%であった。この産物について、NaOMe/MeOHで完全に脱アセチル化した。
このようにして得た産物を、MeOH中にNHOH・HCl(4当量)及びKOH(5.0当量)を有する懸濁液に溶解した。24時間後、この反応混合物について、酢酸で中和して、反応を停止し、溶媒を留去した。その残渣を、シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィーにより、精製した。
得た産物を、ESI−MSで分析した。その結果、m/zは、[466]Mであった。
(例6)
2−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−ビフェニルスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−アセタミド(式(I)の化合物において、RがCH−CHOH−CHOHであり、RがHであり、Rがフェニルであるもの)の調製
4−メトキシベンゼンスルフォニルクロライドに代えて、4−ビフェニルスルフォニルクロライドを用いた以外は、例1の処理を行い、表題の化合物を得た。
このようにして得た化合物について、H−NMR及び13C−NMR分析を行い、以下の結果を得た。
H−NMR(200MHz,CDOD):δ(ppm)3.18(dd,1H),3.45(dd,1H),3.55(m,1H),3.81(dd,2H),4.05(s,2H,CH(カルボニル基に対するα位において)),7.22(dd,1H,J=8.2Hz,J’=6.4Hz),7.34(dq,2H,J=8.1Hz,J’=6.5Hz),7.48(dd,2H,J=8.4Hz,J’=6.2Hz),7.76(d,2H,J=8.0Hz),7.94(d,2H,J=8.2Hz)
(例7)(比較)
3,N−ジヒドロキシ−2−[(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−プロピオナミド(式(I)の化合物において、RがCH−CH−OHであり、RがHであり、RがOCHであるもの)の調製
2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノールに代えて、1−アセチル−2−ブロモエタノールを用いた以外は、例1と同様に処理し、表題の化合物を得た。
(例8)
In vitroにおける阻害試験
上述の通り調製した本発明の化合物について、非特許文献9に記載の方法に従って、in vitroで検討した。
MMP−12の触媒ドメインを、非特許文献10に記載の方法に従って、クローニングし、発現し、精製した。MMP−1の触媒ドメインの調製は、以下の通りに行った:プロMMP−1のcDNAを、pET21(Novagen社製)発現ベクターにクローニングした。このリコンビナントのベクターを、大腸菌BL21にトランスフォームした。この細菌を、2×Yt培地で増殖させ、37℃でインキュベートした。細菌が指数増殖期に到達した後、0.5mMのIPTGを添加して蛋白発現を誘導し、さらに4時間インキュベーションを継続した。MMP−1の触媒ドメインを、封入体(inclusion body)で沈殿させ、2Mの尿素及び20mMのTris−HCl(pH8)を有する溶液で細菌を破砕した後、これを溶解した。このタンパク質を、0.5MのNaClまでのリニアグラジエントにより、Hiprep 16/10(20mL)QFF(Pharmacia社製)を用いて、精製した。精製したタンパク質を、50mMのTris−HCl(pH7.2)、10mMのCaCl、0.1mMのZnCl及び0.3MのNaClを含有する溶液で多段階の透析で、再フォールディングした。その後、1Mの4−酢酸フェニル水銀の存在下で12時間反応して、このタンパク質を活性化した。この4−酢酸フェニル水銀を、10mMのTris−HCl(pH7.2)、5mMのCaCl、0.1mMのZnCl及び0.3MのNaClを含有する溶液を用いた透析により、除去した。
発現したタンパク質の酵素活性を測定し、本発明による式(I)の化合物について検討するため、以下のポリペプチドを使用した:
Mca−Pro−Leu−Gly−Leu−Dpa−Ala−Arg−NH AcOH
Mcaは、(7−メチル−クマリン−4−イル)アセチルであり、Dpaは、N−3−(2,4−ジニトロフェニル)−L−ジアミノプロピオニルである。
コードがP−126であるこの物質は、BIOMOL International l.p.社から市販されている。
50mMのHEPES、10mMのCaCl、0.05%のBrij−35を含有する緩衝液(pH7)中で試験を行った。
上述の通り調製した化合物を、ジメチルスルフォキシド(DMSO)に溶解し、得た溶液を、セル(cell)の内部で1%のDMSOとなるように、続いて希釈した。
試験は、298Kにおいて、この温度の溶液をインキュベーションし、セル用のサーモスタットシステム(Peltier社製)を用いて、行った。上述と同様の比率のDMSO/緩衝液の溶液をコントロールとして用いた。
上述のタンパク質を、阻害剤の存在下、基質を添加する前に、5分間保持した。その後、ペプチドの基質を添加した後、Varian/Eclipseフルオロメーターを用いて、蛍光強度(励起328nm、発光393nm)の増加を経時的に測定した。
マトリックスメタロプロテイナーゼは、グリシン−ロイシンのペプチド結合を切断し、2,4−ジニトロフェノールからクマリン基を分離し、上述の条件下で蛍光強度を増加ささせる。
濃度ゼロ(阻害剤が不在下)から開始して、サンプル中の試験化合物の濃度を増加させて、次の測定を行った。阻害剤の濃度の関数としてのフィッティングレートは、各化合物についてのIC50値を与える。
得た実験データが示すように、本発明の化合物は、高い能力で、MMP−12、MMP−8及びMMP−13を阻害し、特に、MMP−7に対する阻害活性と比較して、メタロプロテイナーゼに対して選択性を示した。
従って、本発明による化合物は、理想的な治療上及び医薬的プロファイルを示し、特に、肺水腫などのMMP−12が関与する病的条件の処置に理想的であるとともに、歯周炎などのMMP−8及びMMP−13が関与する病的条件の処置に理想的である。
さらに、式(I)で示す本発明による化合物は、MMP−1をも十分に阻害し得ることを示し、従って、老化を防止する美容上の製剤に使用し得ることが示唆された。
さらに、水に対する良好な溶解性により、活性本体の生物学的利用能が向上し、且つ安定な水溶性エアロゾル処方の調製を可能とし、特に、気腫などの肺の病態の処置に適当である。
例7の比較化合物で得たIC50値は、式(I)の化合物の類縁化合物であり且つRラジカルにおける水酸基の恩恵による良好な溶解性を有するが、阻害活性を有さず、且つRラジカルが少なくとも2つの水酸基を有する、式(I)で示す本発明による化合物の選択性も有さなかった。

Claims (34)

  1. 下記式(I)

    で示す化合物、当該化合物のプロドラッグ及び当該化合物の医薬的に許容可能な塩であって、
    は、OH、SH、NH、NHR’、X−グルサイド基、X−糖アミノ酸及びX−糖ペプチドからなる群から選択される1つ以上の置換基で置換されたアルキル基であり、
    R’は、1つ以上の水酸基で置換され得る低級アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、X−グルサイド基、X−糖アミノ酸、X−糖ペプチド、及びアミノ酸の側鎖からなる群から選択され、
    Xは、O、S、N及びCから選択された原子を有する2価のスペーサー基であり、
    は、少なくとも2つのOH基を有し、
    は、H、1つ以上の水酸基で置換され得るアルキル基、アリール基、及びアミノ酸の側鎖からなる群から選択され、
    は、H、OH、アルキル基、アリール基、オキソアルキル基及びオキソアリール基からなる群から選択される、
    ことを特徴とする化合物。
  2. は、下記式(II)

    であって、
    は、X−グルサイド基、X−糖アミノ酸及びX−糖ペプチドであり、
    Xは、請求項1で定義したものであり、又は
    は、下記式(III)

    であり、
    は、OH、SH、NH、低級アルキル基、X−グルサイド基、X−糖アミノ酸及びX−糖ペプチドであり、
    Xは、請求項1で定義したものであり、
    は、H、OH、アルキル基、1つ以上のOH基で置換されたアルキル基からなる群から選択され、
    nは、0、1又は2であり、
    が式(III)で示すものである場合、R及びRに含まれる水酸基の全数は、少なくとも2であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. 前記のグルサイド基は、モノ−、ジ−、及びオリゴ−多糖類から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 前記のグルサイド基は、グルコース、ガラクトース、ラクトース、N−アセチルグルコース、フルクトース及びフコースからなる群から選択されることを特徴とする請求項3に記載の化合物。
  5. 前記のグルサイド基は、グルコースであることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
  6. 前記X−グルサイド基は、O−サッカライド、O−グリコシド、アルキレン−O−サッカライド及びアルキレン−O−グリコシドからなる群から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物。
  7. 前記X−グルサイド基は、O−グリコシドであることを特徴とする請求項6に記載の化合物。
  8. 前記X−糖アミノ酸は、セリル−O−グルコピラノシド及びシステイル−S−グルコピラノシドから選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の化合物。
  9. は、フェニル及び−OCHから選択されることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  10. は、2,3−ジヒドロキシプロピルであることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  11. 前記のアミノ酸の側鎖は、セリン、スレオニン、システイン、リジン、アスパラギン、ロイシン、チロシン、トリプトファン及びヒスチジンからなる群から選択されたアミノ酸の側鎖であることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  12. 前記の2価のスペーサー基であるXは、−O−、−S−、−NH−、−NR’−、C1〜C8のアルキレン、前記のヘテロ置換基であるO、NH、NR’、Sを有する前記アルキレンの組み合わせからなる群から選択され、
    R’は、請求項1で定義したものであり、
    後者は、前記グルサイド基、前記糖アミノ酸又は前記糖ペプチドの残基の炭素骨格に結合していることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  13. 2(S)−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−アセタミド;
    2(R)−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−アセタミド;
    2−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−プロピオナミド;
    2−[(2,3−ジヒドロキシ−プロピル)−(4−ビフェニルスルフォニル)アミノ]−N−ヒドロキシ−アセタミド;及び
    N−ヒドロキシ−2−{(4−メトキシ−ベンゼンスルフォニル)−[2−(3,4,5−トリヒドロキシ−6−メチルヒドロキシ−テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−エチル]−アミノ}−アセタミド;
    からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の化合物。
  14. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の式(I)に示す化合物の調製方法であって、
    i)前もってエステル化した下記式(IV)のアミノ酸を、有機溶媒及び塩基の存在下、下記式(VI)に示す対応するアリールスルフォニル誘導体を得るように、下記式(V)に示すアリールスルフォン酸のクロライド

    及びRは、上記で定義したものであり、
    Rは、低級アルキル基であり、好ましくは、メチル基である、
    と縮合するステップと;
    ii)前記ステップi)に由来の式(VI)に示す化合物を、式(VII)に示す化合物を得るように、前記R又はその前駆体を導入するのに適した式XR’の適当な反応性誘導体

    R、R及びRは、上記で定義したものであり、
    Xは、−OH、及び、クロロ、ブロモ又はヨードなどのハロゲンから選択され、
    R’は、上記で定義したR、又は加水分解で前記Rを与え得るRの前駆体である、
    と反応するステップと;
    iii)前記ステップii)に由来の式(VII)の化合物を、下記式(VIII)の化合物

    R、R’、R、R及びRは、上記で定義したものである、
    を得るように、可能な加水分解を行うステップと;
    iv)前記ステップiii)に由来する式(VIII)のエステルを、式(I)に示す対応するN−ヒドロキシアミドを与えるように、ヒドロキシルアミン

    R、R、R及びRは、上記で定義したものである、
    と反応するステップと;
    を有することを特徴とする方法。
  15. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を活性本体として少なくとも有することを特徴とする医薬組成物。
  16. 医薬的に許容可能な賦形剤及び/又は希釈剤をさらに有することを特徴とする請求項15に記載の医薬組成物。
  17. マトリックスメタロプロテイナーゼの増加した活性に関連する疾病の治療用の医薬組成物の調製への、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
  18. 前記マトリックスメタロプロテイナーゼは、マクロファージのメタロエラスターゼ(MMP−12)であることを特徴とする請求項17に記載の使用。
  19. 前記のマトリックスメタロプロテイナーゼの増加した活性に関連する疾病は、肺気腫であることを特徴とする請求項17に記載の使用。
  20. 前記マトリックスメタロプロテイナーゼは、好中球のコラゲナーゼ、及びコラゲナーゼ−3(それぞれ、MMP−8及びMMP−13)であることを特徴とする請求項17に記載の使用。
  21. 前記のマトリックスメタロプロテイナーゼの増加した活性に関連する疾病は、歯周炎であることを特徴とする請求項20に記載の使用。
  22. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載の式(I)の化合物を活性本体として少なくとも有することを特徴とする美容上の製剤。
  23. 美容上で許容可能な賦形剤及びアジュバントをさらに有することを特徴とする請求項22に記載の製剤。
  24. 美容上の製剤の調製への、活性成分としての、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の式(I)の少なくともひとつの化合物の使用。
  25. 皮膚及び毛の老化現象を、美容的に処置し、又は防止し、及び/又はこれらの外観を向上させる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の式(I)の少なくとも1つの化合物、又は請求項21乃至23のいずれか一項に記載の製剤の、使用。
  26. 皮膚及び/又は毛の美容上の処置方法であって、
    皮膚及び/又は毛の表面に、
    請求項1乃至13のいずれか一項に記載の式(I)の少なくとも1つの化合物の、又は
    請求項21乃至23のいずれか一項に記載の製剤の、
    美容上の効果量を適用するステップ
    を有することを特徴とする方法。
  27. 下記式(I)

    の化合物、当該化合物のプロドラッグ又は医薬的に許容可能な塩であって、
    は、Hであり、
    は、ヒドロキシメチルであり、
    は、メトキシである、
    ことを特徴とする化合物。
  28. 請求項27に記載の化合物を活性本体として有することを特徴とする医薬組成物。
  29. 医薬的に許容可能な賦形剤及び/又は希釈剤をさらに有することを特徴とする請求項28に記載の医薬組成物。
  30. マトリックスメタロプロテイナーゼの増加した活性に関連する疾病の処置用の医薬組成物の調製への、請求項27に記載の化合物の使用。
  31. 前記マトリックスメタロプロテイナーゼは、マクロファージのメタロエラスターゼ(MMP−12)であることを特徴とする請求項30に記載の使用。
  32. 前記のマトリックスメタロプロテイナーゼの増加した活性に関連する疾病は、肺気腫であることを特徴とする請求項31に記載の使用。
  33. 前記マトリックスメタロプロテイナーゼは、好中球のコラゲナーゼ、及びコラゲナーゼ−3(それぞれ、MMP−8及びMMP−13)であることを特徴とする請求項30に記載の使用。
  34. 前記のマトリックスメタロプロテイナーゼの増加した活性に関連する疾病は、歯周炎であることを特徴とする請求項33に記載の使用。
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