JP2008266683A - 転がり軸受構成部材の製造方法および転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受構成部材の製造方法および転がり軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】内部起点の破壊を抑制して、転がり軸受を長寿命化する。
【解決手段】(1)式で表されるDI値と厚さt(mm)との関係が(2)式を満たす鋼を使用して、内輪1および外輪2を製造する。
DI=(0.2〔C〕+0.128)(1+0.7〔Si〕)(1+3.45〔Mn〕)(1+0.07〔Ni〕+0.27〔Ni〕〔Ni〕)(1+2〔Cr〕)(1+2.5〔Mo〕)(1+0.35〔Cu〕)‥‥(1)
DI/t≧0.45‥‥(2)
【選択図】図1

Description

この発明は転がり軸受構成部材の製造方法に関する。
転がり軸受の寿命を長くするための従来技術としては、軌道面の硬さと介在物に着目した方法が主である。軸受に用いられる鋼としては、そのまま焼入れを行って十分な表面強度が得られる高炭素鋼と、浸炭または浸炭窒化を行って表面を硬化する低炭素鋼(肌焼鋼)がある。大きな靱性や耐衝撃強度が求められる用途では、低炭素鋼を用いて表面を硬化する方法が採用されることが多い。
下記の特許文献1には、鋼製ローラの支持軸受等の大型軸受のように、軌道面に浸炭窒化層を深く形成する必要がある場合に、希土類元素の存在下で浸炭を行うことで、浸炭時間を短くすることが記載されている。
下記の特許文献2には、多段圧延機のバックアップロール用転がり軸受について、内輪の酸化物系介在物の大きさと単位面積当たりの個数を特定することにより、内輪の損傷を抑え、軸受寿命を長くすることが記載されている。
特開2002−256411号公報 特開2004−84869号公報
外径が200mm以上である大型の転がり軸受では、厚さも大きく形成されるため、焼入れによる完全硬化層の深さが不十分となり、焼入れが不完全な部分に起因する疲労限度や寿命の低下が懸念される。特に、浸炭または浸炭窒化された場合には、硬化層と芯部との境界(切れ目)に引っ張りの残留応力が存在するため、この部分に応力集中元となる不完全焼入れ組織(ベイナイト)が存在すると、その部分が起点となって破壊が生じる恐れがある。
本発明の課題は、鋼からなる素材を所定形状に加工した後、浸炭または浸炭窒化処理を行い、次いで焼入れ焼戻しを行うことで製造される、転がり軸受の内輪、外輪、および転動体において、前述のような内部起点の破壊を抑制して、転がり軸受を長寿命化することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、鋼からなる素材を所定形状に加工した後、浸炭または浸炭窒化処理を行い、次いで焼入れ焼戻しを行うことにより、転がり軸受の内輪、外輪、および転動体からなる構成部材を製造する方法において、下記の構成(a) と(b) を満たす鋼を使用することを特徴とする転がり軸受構成部材の製造方法を提供する。
また、芯部の硬度(ビッカース硬さ:Hv)の平均値Mと標準偏差σが下記の(3)式を満たすことが好ましい。
M−4σ≧400‥‥(3)
[構成 (a)]
炭素含有率〔C〕が0.10質量%以上0.20質量%以下、珪素含有率〔Si〕が0.10質量%以上0.50質量%以下、マンガン含有率〔Mn〕が0.20質量%以上0.60質量%以下、ニッケル含有率〔Ni〕が3.00質量%以上5.00質量%以下、クロム含有率〔Cr〕が0.50質量%以上1.50質量%以下、モリブデン含有率〔Mo〕が0.10質量%以上0.50質量%以下、銅含有率〔Cu〕が0.30質量%以下、酸素含有率〔O〕が0.01質量%以下で、残部が鉄(Fe)および不可避不純物からなる。
[構成 (b)]
下記の(1)式で表されるDI値と、前記構成部材の厚さt(mm)との関係が下記の(2)式を満たす。
DI=(0.2〔C〕+0.128)(1+0.7〔Si〕)(1+3.45〔Mn〕)(1+0.07〔Ni〕+0.27〔Ni〕〔Ni〕)(1+2〔Cr〕)(1+2.5〔Mo〕)(1+0.35〔Cu〕)‥‥(1)
DI/t≧0.45‥‥(2)
[構成 (a)について]
〔C〕が0.10質量%以上0.20質量%以下の限定理由は以下の通りである。
炭素は組織をマルテンサイト化することで鋼を強化する元素である。本発明の方法では表面は浸炭または浸炭窒化で硬化するが、芯部に必要な強度を付与するために炭素含有率を0.10質量%以上とする。ただし、炭素含有率が0.20質量%を超えると、靱性および被削性が不十分となる。
〔Si〕が0.10質量%以上0.50質量%以下の限定理由は以下の通りである。
珪素は、焼入れ後の組織を緻密化し、靱性、耐疲労性、および焼入れ性を向上させる作用を有する元素である。珪素含有率が0.10質量%未満であると、その作用が実質的に得られない。ただし、珪素含有率が0.50質量%を超えると、加工性(鍛造性や熱間加工性等)や被削性が不十分となる。
〔Mn〕が0.20質量%以上0.60質量%以下の限定理由は以下の通りである。
マンガンは、製鋼時の脱酸剤および脱硫剤として作用するとともに、マトリックスに固溶して焼入れ性を向上させる元素である。マンガン含有率が0.20質量%未満であると、これらの作用が実質的に得られない。ただし、マンガン含有率が0.60質量%を超えると、加工性や被削性が不十分となる。
〔Ni〕が3.00質量%以上5.00質量%以下の限定理由は以下の通りである。
ニッケルは、鋼の焼入れ性および焼戻し後の靱性を向上させる作用を有する元素である。ニッケルの含有率が3.00質量%未満であると、その作用が実質的に得られない。ただし、ニッケルの含有率が5.00質量%を超えると、加工性や被削性が不十分となる。
〔Cr〕が0.50質量%以上1.50質量%以下の限定理由は以下の通りである。
クロムは、マトリックスに固溶して焼入れ性、焼戻し軟化抵抗性を高める元素であり、転動疲労寿命を向上させる作用も有する。また、微細な炭化物や炭窒化物を形成して、靱性を向上させる作用も有する。クロム含有率が0.50質量%未満であると、これらの作用が実質的に得られない。ただし、クロム含有率が1.50質量%を超えると、表面に不動態膜が生じて浸炭を阻害する恐れがある。
〔Mo〕が0.10質量%以上0.50質量%以下の限定理由は以下の通りである。
モリブデンは、鋼の焼入れ性および焼戻し後の強度と靱性を向上させる作用を有する元素である。モリブデン含有率が0.10質量%未満であると、これらの作用が実質的に得られない。ただし、モリブデン含有率が0.50質量%を超えると、焼入れ性および被削性が不十分となる。
〔Cu〕が0.30質量%以下の限定理由は以下の通りである。
銅は、焼入れ性および耐候性を向上させる作用を有する元素であるが、含有率が0.30質量%を超えると、加工性および靱性が不十分となる。また、高価であるため、コストも高くなる。
〔O〕が0.01質量%以下の限定理由は以下の通りである。
酸素の含有率が0.01質量%を超えると、SiO2 、Al2 3 等の大型介在物が増加して、転がり疲れ強さが不十分となる。
[構成 (b)について]
(1)式で表されるDI値と、前記構成部材の厚さt(mm)との関係が「DI/t≧0.45」を満たす鋼を用いて転がり軸受構成部材を作製することにより、硬化層と芯部との境界に、応力集中元となる不完全焼入れ組織(ベイナイト)が発生し難くなる。よって、この方法で作製された転がり軸受構成部材を用いて組み立てた転がり軸受に、前記境界を起点とした内部破壊が生じ難くなる。
本発明は、また、鋼からなる素材を所定形状に加工した後、浸炭または浸炭窒化処理を行い、次いで焼入れ焼戻しを行うことにより、転がり軸受の内輪、外輪、および転動体からなる構成部材を製造する方法において、上記構成(a) と(b) を満たす鋼を使用して、X線回折によりHall-Williamson プロットから求められる芯部の局所歪みを0.70以上にすることを特徴とする転がり軸受構成部材の製造方法を提供する。
本発明はまた、本発明の方法で得られ、X線回折によりHall-Williamson プロットから求められる芯部の局所歪みが0.70以上になっている転がり軸受構成部材を提供する。
DI値は鋼の焼入れ性を示す値である。焼入れ性のよい鋼(DI値が大きな鋼)を使用することで、同じサイズの部材を同じ条件で熱処理した場合の芯部の局所歪みが大きくなり、疲労限度が高くなり、これに伴って転がり軸受の転がり疲労寿命が向上する。
また、局所歪みと「DI/t」は線形の関係にあり、「DI/t≧0.45」を満たす鋼を用いることで芯部の局所歪みを0.70以上にすることができる。転がり軸受構成部材の芯部の局所歪みが0.70以上であると、0.70未満である場合と比較して、転がり軸受の転がり疲労寿命が著しく長くなる。
芯部の局所歪は以下の手順で求めることができる。先ず、X線回折で求める試料のKα1 強度曲線の半値幅βm と、標準試料(歪みのない原料鉄粉)のKα1 強度曲線の半値幅βr を測定する。次に、これらの半値幅の測定値を真の半値幅βs との関係式βs 2 =βm 2 +βr 2 に代入して真の半値幅βs を算出する。次に、真の半値幅βs を下記の(4)式で示されるHall-Williamson プロットの式に代入して局所歪みεhkl を算出する。
βs cosθ/λ=(2εhkl )sinθ/λ+(K/Dhkl )‥‥(4)
θは回折角、λは使用したX線の波長、KはScherrerの定数、Dhkl は結晶格子サイズである。
本発明の転がり軸受構成部材の製造方法によれば、得られた部材(転がり軸受の内輪、外輪、および転動体)の内部起点の破壊を抑制して、転がり軸受を長寿命化することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
下記の表1に示す組成の鋼からなる素材を用意し、各素材を、図1に示す、呼び番号「NU228」の円筒ころ軸受(内径:140mm、外径:250mm、幅:42mm)の内輪1、外輪2、円筒ころ(転動体)3の各形状に通常の方法で加工した。
次いで、以下の手順で熱処理を行った。
先ず、浸炭処理として、RXガス雰囲気中に、温度850〜1050℃で10〜120時間保持した後に、5〜300℃/minの冷却速度で冷却する。この浸炭処理により、表層部の炭素含有率0.90〜1.05質量%、浸炭深さ5〜7mmとなるようにした。次に、焼鈍処理として、600〜700℃で1〜5時間保持した後に放冷する。次に、焼入れ処理として、780〜900℃で1〜3時間保持した後に油冷する。次に、焼戻し処理として、150〜240℃で2時間保持した後に放冷する。
なお、焼入れは、冷却速度が、厚さが14.5mm、29.0mm、45.0mmのリングに対する焼入れを行った時の冷却速度と同じになるように、冷媒の温度と攪拌条件を変えて行った。そのために、予め厚さが14.5mm、29.0mm、45.0mmのリングに対して、前記と同じ条件で熱処理を行って焼入れ時の芯部の冷却速度を測定した。これにより、各冷却速度で得られた内輪1、外輪2、円筒ころ3は、芯部の状態が前記各厚さのリングと同じになっている。表1の「t」はその厚さを示す。
得られた内輪、外輪、円筒ころを用いて円筒ころ軸受を組み立てて、ラジアル荷重:P/C=0.6、回転速度:1000min-1、潤滑剤:Ro68の条件で、回転試験を行い、内輪1、外輪2、円筒ころ3のいずれかに剥離等の破壊が生じるまでの時間を軸受寿命とした。この寿命試験結果を、サンプルNo. 1〜7ではサンプルNo. 1の寿命を「1」として、No. 8〜14ではサンプルNo. 8の寿命を「1」として、No. 15〜20ではサンプルNo. 15の寿命を「1」として、それぞれ相対値を算出した。その結果も表1に併せて示す。
また、サンプルNo. 1〜20と同じ組成の鋼からなる素材を、50mm×100mmで厚さが14.5mm、29.0mm、45.0mmの試験片とし、各試験片に対して予め防炭メッキを施すことで浸炭がなされないようにした後に、サンプル毎に上記と同じ方法で熱処理を行った。これにより、得られた試験片は表面が芯部と同じ状態にされた。そして、得られた各試験片の中心部から直径8mmの平滑回転曲げ試験用の試験片を切り出した。この試験片を用いて回転曲げ試験を行い、疲労限界を測定した。その結果も下記の表1に併せて示す。
また、得られた各試験片(回転曲げ試験用に切り出す前の試験片)の中心から4mm以内となる領域の30カ所以上について、試験荷重4900Nで芯部のビッカース硬度を測定し、その平均値(M)と標準偏差(σ)を求めた。そして、これらの結果からM−4σを算出した。その結果も下記の表1に併せて示す。
また、これらの結果を「M−4σ」と疲労限度との関係にまとめたグラフを図2に、厚さ(t)毎に疲労限度と寿命との関係にまとめたグラフを図3〜5に、厚さ(t)毎にDI/tと寿命との関係にまとめたグラフを図6〜8にそれぞれ示す。
この結果から分かるように、厚さが14.5mmの場合、DI/tが0.45以上でM−4σが385以上であるNo. 3〜7は、No. 1の2倍以上の寿命が得られた。厚さが29.0mmの場合、DI/tが0.48以上でM−4σが424以上であるNo. 11〜14は、No. 8の2倍以上の寿命が得られた。厚さが45.0mmの場合、DI/tが0.53以上でM−4σが414以上であるNo. 18〜20は、No. 15の2倍以上の寿命が得られた。
また、図2のグラフから、「M−4σ」が大きいほど疲労限度が高くなることが分かる。なお、靱性を確保するという観点からは、「M−4σ」を500以下にすることが好ましい。
次に、下記の表2に示す組成の鋼からなる素材を用意し、各素材を、図1に示す、呼び番号「NU228」の円筒ころ軸受(内径:140mm、外径:250mm、幅:42mm)の内輪1、外輪2、円筒ころ(転動体)3の各形状に通常の方法で加工した。
次いで、前記と同じ方法で熱処理を行い、同じ方法で軸受寿命試験を行うとともに、同じ方法で試験片を作製して試験を行った。また、Co−Kα線を用いたX線回折法により局所歪みを測定した。その結果も下記の表2に併せて示す。なお、寿命試験結果は、厚さ(t)毎に、サンプルNo. 21〜25ではサンプルNo. 21の寿命を「1」として、No. 26〜32ではサンプルNo. 27の寿命を「1」として、No. 33〜38ではサンプルNo. 33の寿命を「1」として、それぞれ相対値を算出した。
また、これらの結果を、厚さ(t)毎に局所歪みとDI値との関係にまとめたグラフを図9に、局所歪みと「DI/t」との関係にまとめたグラフを図10に、局所歪みと疲労限度との関係にまとめたグラフを図11に、局所歪みと寿命との関係にまとめたグラフを図12にそれぞれ示す。
この結果から分かるように、厚さが14.5mmの場合、DI/tが0.53以上で局所歪みが0.70以上であるNo. 23〜25は、No. 21の2倍以上の寿命が得られた。厚さが29.0mmの場合、DI/tが0.48以上で局所歪みが0.71以上であるNo. 29〜32は、No. 27の2倍以上の寿命が得られた。厚さが45.0mmの場合、DI/tが0.53以上で局所歪みが0.72以上であるNo. 36〜38は、No. 33の2倍以上の寿命が得られた。
図9のグラフから、DI値が大きいほど局所歪みが大きくなることが分かる。図10のグラフから局所歪みと「DI/t」は線形の関係にあることが分かる。図11のグラフから、局所歪みが大きいほど疲労限度が高くなることが分かる。図12のグラフから、局所歪みが0.70以上と0.70未満ではL10寿命に大きな差があることが分かる。
実施形態で作製した転がり軸受を示す断面図である。 実施形態で行った試験の結果を「M−4σ」と疲労限度との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果(t=14.5mmの場合)を疲労限度と寿命との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果(t=29.0mmの場合)を疲労限度と寿命との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果(t=45.0mmの場合)を疲労限度と寿命との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果(t=14.5mmの場合)をDI/tと寿命との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果(t=29.0mmの場合)をDI/tと寿命との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果(t=45.0mmの場合)をDI/tと寿命との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果を厚さ(t)毎に局所歪みとDI値との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果を局所歪みと「DI/t」との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果を局所歪みと疲労限度との関係にまとめたグラフである。 実施形態で行った試験の結果を局所歪みと寿命との関係にまとめたグラフである。
符号の説明
1 内輪
1a 軌道面
2 外輪
2a 軌道面
3 円筒ころ(転動体)
4 保持器

Claims (5)

  1. 鋼からなる素材を所定形状に加工した後、浸炭または浸炭窒化処理を行い、次いで焼入れ焼戻しを行うことにより、転がり軸受の内輪、外輪、および転動体からなる構成部材を製造する方法において、
    炭素含有率〔C〕が0.10質量%以上0.20質量%以下、珪素含有率〔Si〕が0.10質量%以上0.50質量%以下、マンガン含有率〔Mn〕が0.20質量%以上0.60質量%以下、ニッケル含有率〔Ni〕が3.00質量%以上5.00質量%以下、クロム含有率〔Cr〕が0.50質量%以上1.50質量%以下、モリブデン含有率〔Mo〕が0.10質量%以上0.50質量%以下、銅含有率〔Cu〕が0.30質量%以下、酸素含有率〔O〕が0.01質量%以下で、残部が鉄(Fe)および不可避不純物からなり、
    下記の(1)式で表されるDI値と、前記構成部材の厚さt(mm)との関係が下記の(2)式を満たす鋼を使用することを特徴とする転がり軸受構成部材の製造方法。
    DI=(0.2〔C〕+0.128)(1+0.7〔Si〕)(1+3.45〔Mn〕)(1+0.07〔Ni〕+0.27〔Ni〕〔Ni〕)(1+2〔Cr〕)(1+2.5〔Mo〕)(1+0.35〔Cu〕)‥‥(1)
    DI/t≧0.45‥‥(2)
  2. 芯部の硬度(ビッカース硬さ:Hv)の平均値Mと標準偏差σが下記の(3)式を満たす請求項1記載の転がり軸受構成部材の製造方法。
    M−4σ≧400‥‥(3)
  3. 鋼からなる素材を所定形状に加工した後、浸炭または浸炭窒化処理を行い、次いで焼入れ焼戻しを行うことにより、転がり軸受の内輪、外輪、および転動体からなる構成部材を製造する方法において、
    炭素含有率〔C〕が0.10質量%以上0.20質量%以下、珪素含有率〔Si〕が0.10質量%以上0.50質量%以下、マンガン含有率〔Mn〕が0.20質量%以上0.60質量%以下、ニッケル含有率〔Ni〕が3.00質量%以上5.00質量%以下、クロム含有率〔Cr〕が0.50質量%以上1.50質量%以下、モリブデン含有率〔Mo〕が0.10質量%以上0.50質量%以下、銅含有率〔Cu〕が0.30質量%以下、酸素含有率〔O〕が0.01質量%以下で、残部が鉄(Fe)および不可避不純物からなり、
    下記の(1)式で表されるDI値と、前記構成部材の厚さt(mm)との関係が下記の(2)式を満たす鋼を使用し、X線回折によりHall-Williamson プロットから求められる芯部の局所歪みを0.70以上にすることを特徴とする転がり軸受構成部材の製造方法。
    DI=(0.2〔C〕+0.128)(1+0.7〔Si〕)(1+3.45〔Mn〕)(1+0.07〔Ni〕+0.27〔Ni〕〔Ni〕)(1+2〔Cr〕)(1+2.5〔Mo〕)(1+0.35〔Cu〕)‥‥(1)
    DI/t≧0.45‥‥(2)
  4. 鋼からなる素材を所定形状に加工した後、浸炭または浸炭窒化処理を行い、次いで焼入れ焼戻しを行うことにより得られる、転がり軸受の内輪、外輪、および転動体からなる構成部材であって、請求項1の方法で得られ、X線回折によりHall-Williamson プロットから求められる芯部の局所歪みが0.70以上になっている転がり軸受構成部材。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で得られた内輪、外輪、または転動体を備えた転がり軸受。
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