JP2008169092A - カーボンナノチューブの製造方法 - Google Patents

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賢治 畠
Hidekazu Nishino
秀和 西野
Morio Yumura
守雄 湯村
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Abstract

【課題】特定の形態の触媒を用い、得られる複数のカーボンナノチューブの密度を容易に制御することができ、量産可能なカーボンナノチューブの製造方法を提供する。
【解決手段】基板上に触媒としてコロイド状金属触媒を配置し、原料ガスを供給するとともに、反応雰囲気中に水分を存在させて化学気相成長(CVD)法によりカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、カーボンナノチューブの製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、化学気相成長(CVD)法を用いて複数のカーボンナノチューブあるいは配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の密度を制御することができ、しかも高品質で量産可能なカーボンナノチューブの製造方法に関する。
新しい電子デバイス材料や光学素子材料、導電性材料、生体関連材料等として機能性材料の展開が期待されているカーボンナノチューブ(CNT)については、その収率、品質、用途、量産性、製造方法等の検討が精力的に進められている。
カーボンナノチューブを上記のような機能性材料として実用化させていくためには、カーボンナノチューブの量産性を著しく向上させることが重要である。また、多数本のカーボンナノチューブが集合したバルク集合体とし、このバルク集合体のサイズをラージスケール化させるとともに、純度、比表面積、配向性、導電性などの各種特性の向上を図ることも重要である。
このような課題を解決すべく、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、金属触媒の存在下にカーボンナノチューブを化学気相成長(CVD)させる方法において、反応雰囲気中に水蒸気を微量添加することにより、従来の方法に比べ、純度、比表面積が高く、著しくラージスケール化した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体が得られることを見出し、非特許文献1、特許文献1等において報告した。
Kenji Hata et al, Water-Assisted Highly Efficient Synthesis of Impurity-Free Single-Walled Carbon Nanotubes, SCIENCE, 2004.11.19, vol.306, p.1362-1364 WO2006/011655
上記非特許文献1、特許文献1において報告した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、たとえば、純度が精製処理なしで99.98mass%であり、比表面積が約1000m2/gであり、高さ(長さ)も約2.5mm程度で、多数の単層カーボンナノチ
ューブが集合して成長しているものであり、量産性にすぐれたものであった。これらの文献に記載された配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、触媒化学気相成長(CVD)法を用いて反応雰囲気下に配向成長させるもので、その際微量の水分等の酸化剤を供給して製造を行っている。いわゆるHiPcoなどの流動気相法では、製造後、触媒を薬品処理などで除去する必要があるが、この触媒化学気相成長法ではそのような処理を必要としない。また、触媒化学気相成長法で製造した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は効率よく基板から剥離することができる利点をも有する。
ところで触媒化学気相成長法を用いた上記製造方法では、たとえばウェハよりなる基板上にスパッタ蒸着膜を用い、厚さ1nm程度のFe金属を蒸着することにより触媒の配置を行っていた。
しかしながら、非特許文献1、特許文献1で示された例では、触媒として厚さ1nm程度のFe蒸着膜を用いていたが、成長させた複数のカーボンナノチューブの密度を制御することは困難であり、用途によっては、より小さい密度などのように適切な密度のカーボ
ンナノチューブ・バルク集合体の使用が望ましい場合がある。ところが、従来技術では、このような要請に応えることが難しく、さらに改善すべき余地があった。
また、スケーラビリティ等の面では、さらなる大面積化の問題や、スパッタ装置を利用して触媒を配置するために製造コストがかかる等の問題があり、これらの点でもさらに改善すべき余地があった。
そこで、本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであって、特定の形態の触媒を用い、得られる複数のカーボンナノチューブの密度を容易に制御することができ、量産可能なカーボンナノチューブの製造方法を提供することを課題としている。
また、本発明は、大面積化が可能でスケーラビリティに優れ、低コスト化を図ることができるカーボンナノチューブの製造方法を提供することを別の課題としている。
さらに、本発明は、配向性の優れたバルク集合体の形態のカーボンナノチューブの製造方法を提供することをも課題としている。
本発明によれば、上記の課題を解決するために、以下のことを特徴としている。
〔1〕基板上に触媒としてコロイド状金属触媒を配置し、原料ガスを供給するとともに、反応雰囲気中に水分を存在させて化学気相成長(CVD)法によりカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
〔2〕複数のカーボンナノチューブよりなる配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長形成させることを特徴とする上記〔1〕に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔3〕10ppm以上10000ppm以下の水分を存在させることを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔4〕基板上に触媒としてコロイド状金属触媒を配置し、原料ガスを供給して反応雰囲気中で化学気相成長(CVD)法により複数のカーボンナノチューブよりなる配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長形成させることを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
〔5〕カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブであることを特徴とする上記〔1〕ないし〔4〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔6〕カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブであることを特徴とする上記〔1〕ないし〔4〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔7〕カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブと二層及び三層以上のカーボンナノチューブが混在したものであることを特徴とする上記〔1〕ないし〔4〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔8〕コロイド状金属触媒が、Feを主成分とするコロイド触媒であることを特徴とする上記〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔9〕コロイド状金属触媒が、Fe−Moを主成分とするコロイド触媒であることを特
徴とする上記〔1〕ないし〔7〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔10〕Moの含有率を変化させることにより複数のカーボンナノチューブの密度を制御することを特徴とする上記〔9〕に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔11〕コロイド状金属触媒の塗布量を変化させることにより複数のカーボンナノチューブの密度を制御することを特徴とする上記〔1〕ないし〔10〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔12〕基板に対して垂直配向しているカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とする上記〔1〕ないし〔11〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
〔13〕基板に対して傾斜配向しているカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とする上記〔1〕ないし〔11〕のいずれかに記載のカーボンナノチューブの製造方法。
本発明によれば、触媒としてコロイド状金属触媒を用い、CVD法により複数のカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長させるようにしたので、得られる複数のカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の密度を制御することが可能となる。
また、本発明によれば、反応雰囲気に水分を存在させることにより、上記効果に加え、より高品質で量産可能なカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を提供することができる。
また、本発明によれば、塗布法でコロイド状金属触媒を基板上に配置できるため、金属薄膜をスパッタ装置を用いて配置する方法に比べ、大面積化が可能でスケーラビリティに優れ、低コスト化を図ることができるカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の提供が可能となる。
さらに、本発明によれば、カーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を基板から効率よく剥離することができ、収率の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明の第1のカーボンナノチューブの製造方法(以下単に、本発明の方法とも称する)は、基板上に触媒としてコロイド状金属触媒を配置し、原料ガスを供給するとともに、反応雰囲気中に水分を存在させて化学気相成長(CVD)法によりカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とする。水分を存在させてCVDを行う方法としては、本出願人が前記非特許文献1や特許文献1で提案した手法を利用することができ、コロイド状金属触媒の使用と併用することにより、複数のカーボンナノチューブよりなる配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長形成させることでき、しかも、得られた複数のカーボンナノチューブの密度が制御可能となり、その上、高品質で量産可能なカーボンナノチューブないしカーボンナノチューブ・バルク集合体の提供が可能となる。
本発明の方法で基板上に配置するコロイド状金属触媒としては、種々のものの使用が考慮されるが、Feを主成分とするコロイド、Fe−Moを主成分とするコロイドが好まし
く、特にFe−Moを主成分とするコロイドが好ましい。この場合、Moの含有量をFeに対して重量比で5〜12%とすると、その効果がより顕著となる。
基板上にコロイド状金属触媒は島状に離散して配置されるが、その平均粒径は2〜5nm程度であることが好ましい。このような粒径であると、合成されるカーボンナノチューブ中の単層カーボンナノチューブの割合が高くなる利点がある。また、単位面積あたりのコロイド状金属触媒の個数により、得られるカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の密度を制御させることができる。また、Fe−Moを主成分とするコロイドの場合には、後述のようにMoの含有量を制御することによっても密度制御が可能となる。
基板上にコロイド状金属触媒を配置する方法としては、スピンコーティング等の塗布法を用いることができる。この塗布法によれば、スパッタ法に比べ装置コストを低減させることができるため、カーボンナノチューブ、配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の製造コストの低減に寄与する。
本発明の方法で用いる基板としては、これまでカーボンナノチューブが製造されたものであれば適宜のものが使用可能であるが、たとえばシリコン、石英、セラミックス、金属等をウェハ、薄膜、板状として用いることができる。
なお、触媒の活性を高め、カーボンナノチューブ成長量の増大を目的として、基板とコロイド状金属触媒との間にAl23等の触媒担持材を5〜100nm厚程度で設けてもよい。
本発明の方法で得られるカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、純度が問題となる用途に用いる場合、その純度は、好ましくは98mass%以上、より好ましくは99mass%以上、さらに好ましくは99.9mass%以上とすることができる。本発明の方法では、精製処理を行わなくても上記のような高純度なカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を得ることができる。このような純度の高いカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、不純物がほとんど混入されていないため、カーボンナノチューブ本来の特性を発揮することができる。
ここで、本明細書でいう純度とは、生成物中のカーボンナノチューブのmass%で表される。かかる純度の測定は、蛍光X線を用いた元素分析結果より計測される。
本発明の方法で得られるカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、その高さ(長さ:カーボンナノチューブの長手方向の寸法))については用途に応じてその好ましい範囲は異なるが、ラージスケール化したものとして用いる場合には、下限については好ましくは5μm、さらに好ましくは10μm、特に好ましくは20μmであり、上限については好ましくは2.5mm、さらに好ましくは1cm、特に好ましくは10cmである。
また、本発明の方法で得られるカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、その比表面積が極めて大きく、好ましい値はその用途に応じて異なるが、大きな比表面積が望ましい用途の場合には、600m2/g以上、好ましくは600
〜2500m2/g、より好ましくは800〜2500m2/g、さらに好ましくは1000〜2500m2/gである。また、本発明の方法で得られるカーボンナノチューブない
し配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、未開口のものにあっては、比表面積が600〜1300m2/g、より好ましくは800〜1300m2/g、さらに好ましくは1
000〜1300m2/gである。さらに、本発明で得られる配向カーボンナノチューブ
・バルク集合体は、開口したものにあっては、比表面積が1300〜2500m2/g、
より好ましくは1500〜2500m2/g、さらに好ましくは1700〜2500m2/gである。
上記の比表面積の値は、株式会社日本ベルのBELSORP-MINIを用いて77Kで液体窒素の吸脱着等温線を計測(吸着平衡時間は600秒とする)し、吸脱着等温線から比表面積を計測することにより求めたものである。
また、本発明の方法で得られるカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体は、開口処理を施すことにより、カーボンナノチューブの先端部が開口し、比表面積をより増大させたものとすることができる。
開口処理としては、ドライプロセスとしては、酸素や二酸化炭素、水蒸気による処理を用いることができる。ウェットプロセスを用いることができる場合には、酸による処理、具体的には過酸化水素での還流処理や、高温塩酸での切断処理等を用いることができる。
本発明の方法において、CVD法の原料炭素源としての炭素化合物としては、従来と同様に、炭化水素、なかでも低級炭化水素、たとえばメタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、アセチレン等が好適なものとして使用可能とされる。これらは1種もしくは2種以上のものであってよく、反応の条件として許容されるのであれば、メタノール、エタノール等の低級アルコールやアセトン、一酸化炭素等の低炭素数の含酸素化合物の使用も考慮される。
反応の雰囲気ガスは、カーボンナノチューブと反応せず、成長温度で不活性であれば、使用することができ、そのようなものとしては、ヘリウム、アルゴン、水素、窒素、ネオン、クリプトン、二酸化炭素、塩素等や、これらの混合気体が例示でき、特にヘリウム、アルゴン、水素、およびこれらの混合気体が好ましい。
反応の雰囲気圧力は、これまでカーボンナノチューブが製造された圧力範囲であれば、適用することができ、102Pa以上107Pa(100大気圧)以下が好ましく、104
Pa以上3×105Pa(3大気圧)以下がさらに好ましく、5×10Pa以上9×10
Pa以下が特に好ましい。
CVD法における成長反応時の温度は、反応圧力、コロイド状金属触媒、原料炭素源等を考慮することにより適宜定められるが、通常、600℃以上1000℃以下、より好ましくは650℃以上900℃以下である。
水分の添加量は微量であってよく、製造条件により異なるが、10ppm以上10000ppm以下、より好ましくは50ppm1000ppm以下、さらに好ましくは200ppm以上700ppm以下である。触媒の劣化防止と水分存在による触媒活性の向上の観点から水分存在量は上記のような範囲とするのが望ましい。
また、本発明の第2のカーボンナノチューブの製造方法は、基板上に触媒としてコロイド状金属触媒を配置し、原料ガスを供給して反応雰囲気中で化学気相成長(CVD)法により複数のカーボンナノチューブよりなる配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長形成させることを特徴とする。この場合、本出願人が前記非特許文献1や特許文献1で提案した手法以外の手法を用いることができる。これによっても、複数のカーボンナノチューブよりなる配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長形成させることでき、しかも、その密度が制御可能となり、その上、高品質で量産可能なカーボンナノチューブ・
バルク集合体の提供が可能となる。
本発明の第2の方法で用いるコロイド状金属触媒の種類、配置方法、基板、CVD法の原料炭素源、反応の雰囲気ガス、反応の雰囲気圧力、CVD法における成長反応時の温度等は上記本発明の第1の方法の場合と同様とすることができる。
本発明の方法で得られるカーボンナノチューブないし配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を基板から剥離する場合、剥離方法としては、物理的、化学的あるいは機械的に基板上から剥離する方法があり、たとえば電場、磁場、遠心力、表面張力を用いて剥離する方法;機械的に直接、基板より剥ぎ取る方法;圧力、熱を用いて基板より剥離する方法などが使用可能である。簡単な剥離法としては、ピンセットで直接基板より、つまみ、剥離させる方法がある。より好適には、カッターブレードなどの薄い刃物を使用して基板より切り離すこともできる。またさらには、真空ポンプ、掃除機を用い、基板上より吸引し、剥ぎ取ることも可能である。
以下に実施例を示し、本発明をさらに詳しく説明する。もちろん、以下の例によって本発明が限定されることはない。
ここでは、コロイド状金属触媒としてFe−Moを主成分とするコロイド(以下、Fe−Coコロイドとも称する)を用いて、カーボンナノチューブ・バルク集合体を作製した例について説明する。
<Fe−Moコロイドの合成>
用いたFe−Moコロイド合成の反応装置の概略を図1に示す。
3mLサンプル管内にて5mmol(=1.18g=792μL)のFe(CO)5
Mw=195.90、d=1.49g/mL;液体)に0.35mmol(=92.4mg)のMo(CO)6(Mw=264.00;固体)を完全に溶かし込んだ。
一方、50mL三ツ口フラスコ内に15.4mLのジオクチルエーテルと1mmol(=282.46mg=317.3μL)のオレイン酸(Mw=282.46、d=0.89g/mL)を入れて混合した。
反応試薬の仕込みはすべてArガスフローのグローブボックス内で行った。
ジオクチルエーテルとオレイン酸を仕込んだ三ツ口フラスコをドラフト内で還流管に速やかに接続した。還流管は事前にN2ガスを導入させながら冷却水を循環させておいた。
三ツ口フラスコを220℃に加熱し、攪拌しながらFe(CO)5−Mo(CO)61を注入した。注入後286℃〜296℃で30分還流した後、冷却し、15.4mLのn−ヘキサンを入れ、Fe−Mo7%コロイドを得た。このコロイドをグローブボックス内に保存した。同様にしてMoの含有量の異なるFe−Moコロイドを合成した。
<Fe−Moコロイド触媒の配置、配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の作製>
上記で合成したFe−Moコロイドを触媒として用い、基板上に配置するとともに、CVD法により下記条件で配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を作製した。
炭素化合物:エチレン;供給速度100sccm
雰囲気(ガス):ヘリウム、水素混合ガス;供給速度1000sccm
圧力1大気圧
水蒸気添加量(ppm):150ppm
反応温度(℃):750℃
反応時間(分):10分
基板:シリコンウェハー
なお、基板上へのFe−Moコロイド触媒の配置はスピンコーティング装置を用いて行った。また、触媒と基板の間には触媒担持材として35nm厚のAl23膜を設けた。
先ず、図2は基板上に配置したFe−Mo7%コロイドの触媒量を制御した様子を示す電子顕微鏡(SEM)像であり、(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ滴下量を20μL、100μL、200μL、500μLとした場合である。滴下量によりFe−Mo7%コロイド粒子の配置密度が異なっていることがわかる。
次に、触媒量を変化させた場合に得られた配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の密度、重量、高さ(長さ)、直径の変化を図3の(a)、(b)、(c)、(d)に示す。図3(a)より、基板上での配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の密度が0.01〜0.05g/cm3の範囲で制御されていることがわかる。また、図3(d)より高
濃度の触媒はカーボンナノチューブ成長時に凝集し直径が大きくなり、その分、密度が減少する傾向が見られる。
図4に、触媒量を変えたときのカーボンナノチューブの平均径と径分布の様子を示す。図4の(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ滴下量を20μL、100μL、200μL、500μLとした場合である。触媒量が増加するにしたがいカーボンナノチューブの平均径が増加していることがわかる。
図5に、Fe−Moコロイド触媒の評価結果を示す。図5の(a)がFe−Mo7%の電子顕微鏡(TEM)像を示す図、(b)は(a)の拡大した図、(c)は顕微鏡(SEM)像を示す図、(d)はTEM像より算出したFe−Moコロイド触媒粒子の直径分布を示す図である。平均直径3.2nmの微粒子として基板表面上の塗布されていることがわかる。
図6(a)、(b)はそれぞれFe−Moコロイド触媒のMoの含有量を変化させて作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体のMo含有量と密度の関係と、Mo含有量と重量、高さの関係を示す図である。Moの含有量により密度が制御できることがわかる。
図7にFe−Mo7%コロイド触媒を用いて作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の評価結果を示す。図7の(a)は作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を示す斜視図、(b)は電子顕微鏡(SEM)像を示す図、(c)は得られた配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を水溶液に分散させたものの電子顕微鏡(TEM)像を示す図、(d)はカーボンナノチューブの径分布を示す図である。
図8にFe−Mo7%コロイド触媒を用いて作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体のラマン分光測定結果を示す。図8の(a)はラマンシフトとラマン強度の関係を示す図、(b)はラマンGバンド強度の角度依存性を示す図である。図8(a)より得られた配向カーボンナノチューブ・バルク集合体のカーボンナノチューブは単層であることがわかる。また、図8(b)より、配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を回転させることによりラマンGバンド強度に約7.5倍の差が生じ、高い配向性を示すことが確認された。さらに、この配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の純度は99.95mass%、比表面積は1000m2/gであった。
実施例で用いたFe−Moコロイド合成の反応装置の概略図である。 基板上に配置したFe−Mo7%コロイドの触媒量を制御する様子を示す電子顕微鏡(SEM)像を示す図である。 触媒量を変化させた場合に得られた配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の密度、重量、高さ(長さ)、直径の変化を示す図である。 触媒量を変えたときのカーボンナノチューブの平均径と径分布の様子を示す図である。 Fe−Moコロイド触媒の評価結果を示す図で、(a)がFe−Mo7%の電子顕微鏡(TEM)像を示す図、(b)は(a)の拡大した図、(c)は電子顕微鏡(SEM)像を示す図、(d)はTEM像より算出したFe−Moコロイド触媒粒子の直径分布を示す図である。 Fe−Moコロイド触媒のMoの含有量を変化させて作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体のMo含有量と密度と、Mo含有量と重量、高さの関係を示す図である。 Fe−Mo7%コロイド触媒を用いて作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体の評価結果を示す図で、(a)は作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を示す斜視図、(b)は電子顕微鏡(SEM)像を示す図、(c)は得られた配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を水溶液に分散させたものの電子顕微鏡(TEM)像を示す図、(d)はカーボンナノチューブの径分布を示す図である。 Fe−Mo7%コロイド触媒を用いて作製した配向カーボンナノチューブ・バルク集合体のラマン分光測定結果を示す図で、(a)はラマンシフトとラマン強度の関係を示す図、(b)はラマンGバンド強度の角度依存性を示す図である。

Claims (13)

  1. 基板上に触媒としてコロイド状金属触媒を配置し、原料ガスを供給するとともに、反応雰囲気中に水分を存在させて化学気相成長(CVD)法によりカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
  2. 複数のカーボンナノチューブよりなる配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長形成させることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  3. 10ppm以上10000ppm以下の水分を存在させることを特徴とする請求項1又は2に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  4. 基板上に触媒としてコロイド状金属触媒を配置し、原料ガスを供給して反応雰囲気中で化学気相成長(CVD)法により複数のカーボンナノチューブよりなる配向カーボンナノチューブ・バルク集合体を成長形成させることを特徴とするカーボンナノチューブの製造方法。
  5. カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  6. カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  7. カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブと二層及び三層以上のカーボンナノチューブが混在したものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  8. コロイド状金属触媒が、Feを主成分とするコロイド触媒であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  9. コロイド状金属触媒が、Fe−Moを主成分とするコロイド触媒であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  10. Moの含有率を変化させることにより複数のカーボンナノチューブの密度を制御することを特徴とする請求項9に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  11. コロイド状金属触媒の塗布量を変化させることにより複数のカーボンナノチューブの密度を制御することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  12. 基板に対して垂直配向しているカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
  13. 基板に対して傾斜配向しているカーボンナノチューブを成長形成させることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一項に記載のカーボンナノチューブの製造方法。
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