JP2007513210A - 担持された金属アルキル化合物及びその調製 - Google Patents

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Abstract

微粉末で多孔質の機械的に安定で且つ化学的に不活性な担体に対して化学的に且つ/又は物理的に結合された少なくとも1種の金属アルキル化合物から実質的に成っていて、そして、該担体の重量を基準として金属アルキル化合物の重量比率が少なくとも5重量%であって、また、ISO 4324にしたがって測定した場合に48°以下の安息角を有する粉末状固体。その固体は、反応器中に活性成分として問題無く計量投入できる。

Description

本発明は、微粉末で多孔質の機械的に安定で且つ化学的に不活性な担体に化学的に且つ/又は物理的に結合された少なくとも1種の金属アルキル化合物から実質的に成る粉末状固体に関する。本発明は、更に、この固体を調製する方法及び重合プロセスにおけるその固体の利用を提供する。
このタイプの固体は、例えば、日本国公開特許公報JP−A−53−011 982又はDE−A−26 23 693によって公知である。
JP−A−53−011982で説明されている固体は、ヘキサン又はデカン中において、50℃〜100℃で、トリエチルアルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム又はニ水素化イソブチルアルミニウムと反応させた酸化マグネシウム、酸化亜鉛、シリカゲル、水酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム又は珪酸マグネシウムである。得られた固体又は担持されたアルミニウム化合物は、エチレン重合における酸化クロムを含むフィリップス触媒用の活性化剤として使用される。アルキルアルミニウム化合物が、それらの公知の活性化効果を示すことができるためには、それらは、フィリップス触媒の酸化クロムと反応しなければならない。而して、JP−A−53−011 982の固体は、たとえ含んでいるとしても、ほんの極めて少量の固定化されたアルキルアルミニウムを含むことが物理的要件である。なぜならば、活性化にとって重要である固体とフィリップス触媒との間の物質移動はもはや起こらないと考えられるからである。JP−A−53−011 982では、固体の精製効果については言及していない。
DE−A−26 23 693で説明されている固体も、同様に、1mm/80℃未満の蒸気圧を有する少なくとも1種の液体アルキルアルミニウム化合物、例えばトリ−n−オクチルアルミニウムで含浸された例えばアルミナ、酸化アルミニウム三水和物、珪酸、珪酸アルミニウム及び珪酸マグネシウム、そして更に炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム又はポリオレフィンの粉末のような担体をベースとしている。これらの固体は、遷移金属を含むチーグラー触媒又はフィリップス触媒によって気相でα−モノオレフィンを(共)重合させるための助触媒として使用される。
EP−A−560128は、金属アルキル基を含み、そして、その金属アルキル全てが担体の表面に結合されている固体を開示している。前記固体は、重合触媒との相互作用を低減するという利点を有してはいるが、このようにして得られる担持金属アルキル化合物は、金属アルキルを含む全ての他の従来公知の固体のように、反応に計量投入されるとき、特に、長くて狭いラインを使用するときには、それらの固体は容易に合着するので、気相流動床反応器中への計量投入にはあまり適していないという短所を有する。
従来技術の上記短所を克服すること、及び、反応器中へ、特に気相流動床反応器中へ問題無く計量投入できる担持金属アルキル化合物を提供することは、本発明の目的である。
この目的は、微粉末で多孔質の機械的に安定な担体に化学的に且つ/又は物理的に結合された金属アルキル化合物をベースとし、且つ5重量%超の金属アルキル含量を有し、且つISO 4324にしたがって測定した場合に48°以下の安息角を有する新規な固体によって達成されることを見出した。
その優れた粉末流動性に起因して、本発明の固体は、閉塞を起こさずに、狭い且つ/又は長い供給ラインでもそこを通して計量投入するのに適している。
以下、金属アルキルと担体とをベースとするこの新規な固体を、簡潔に担持金属アルキルと称する。
第一に、本発明の担持金属アルキル化合物は、ISO 4324にしたがって測定した安息角が48°以下であることが重要である。安息角は、担持金属アルキルの粉末流動性に関する尺度であり、また而して、計量投入についてのその適合性に関する尺度でもある。
第二に、担持金属アルキルは、(担体を基準として)、担体の表面上に金属アルキル化合物を、少なくとも5重量%、好ましくは10〜40重量%、特に好ましくは、15〜30重量%有する。而して、本発明の固体は、固体の空き結合サイトを飽和する量を有意に超える量の金属アルキル化合物を含んでいるので、その結果として、化学的に結合されていない金属アルキルも担体表面上に存在する。本発明によると、物理的結合という用語は、担体の表面上に金属アルキルを保持できる任意の引力のある非化学的な相互作用を意味している。
担持金属アルキルの主な基礎は、一価又は二価以上の金属アルキルによって形成される。而して、1価、2価、3価、4価及び5価の金属の全ての金属アルキルが適するが、特に2価、3価及び4価の金属の金属アルキルが適している。適する金属アルキルの例は、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、硼素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、錫、及び鉛のアルキル化合物である。その中でも、硼素、アルミニウム及び亜鉛のアルキル化合物は、特に有利であるので、極めて特に好ましく使用される。アルミニウムのアルキル化合物は、本発明の固体の調製にとって極めて特有な利点を提供するので、特に重要であり、非常に特に好ましく使用される。
一般的に、金属アルキルのアルキル基は、1〜20個の炭素原子を有していて、また、置換基が、担体と、意図される使用とに適合性がある限りにおいて、置換することもできる。2〜8個の炭素原子を有するアルキル基、例えばエチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、ヘプチル、オクチル及び2−メチルヘキシル、更にシクロヘキシル及びメチルシクロヘキシルは、極めて特に有利であり、而して、非常に特に好ましく使用される。完全にアルキル化された金属アルキル化合物以外に、部分的にアルキル化された金属アルキル化合物を使用することもできる。可能な更なる置換基は、例えばハロゲン、特に塩素及び沃素、水素化物又はアルコキシ基である。
本発明の固体を調製するために好ましくは使用される金属アルキルの例は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウムトリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリドデシルアルミニウムジエチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムセスキクロリドエチルアルミニウムジクロリド、ジイソブチルアルミニウムクロリド、イソブチルアルミニウムジクロリド、ジエチルアルミニウムイオジド、ジプロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジメチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムセスキクロリド、ジエチル亜鉛、トリエチルボロン、ブチルオクチルマグネシウム、更に、部分的に加水分解された金属アルキル、例えばメチルアルミノキサン(MAO)又はイソブチルアルミノキサン(IBAO)である。特に好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム及びトリヘキシルアルミニウム、ジエチル亜鉛及びジエチルアルミニウムエトキシドである。金属アルキルは、それ自体公知であって、市販されている化合物である。
担持金属アルキルの更なる重要な基礎は、微粉末で多孔質の機械的に安定な担体によって形成される。この担体又はそれが構成している粒子は、耐摩耗性であり、そしてその耐摩耗性であることは、流動化されたもしくは撹拌された気相における又は乱流を有する懸濁液における本発明の固体の使用にとって非常に重要であり、また、担体は、貯蔵中に、それ自体の重量下で損害も受けない。
本発明にしたがって使用される担体は、好ましくは、空き状態で、すなわち、担体表面上に金属アルキルが無い状態で、金属アルキルの金属原子と担体表面との間に化学的且つ/又は物理的な結合を引き起こすことができる官能基を有する。更に、担体の表面だけが、金属アルキルと反応し、担体の残りの部分は金属アルキルに対して化学的に不活性であるということは、本発明の固体にとって重要である。
可能な担体は、ポリマー有機固体と、ポリマー及び/又は結晶質の無機固体との両方を含む。
担体として適する無機酸化物は、元素周期表の2、3、4、5、13、14、15族及び16族の元素の酸化物の中に見出すことができる。特に好ましくは、元素のカルシウム、アルミニウム、珪素、マグネシウム、チタン、ジルコニウム又はハフニウムの酸化物もしくは混合酸化物、更には、対応する酸化物混合物である。単独で又は上記の酸化物担体と組み合わせて使用できる他の無機酸化物は、例えばZrO又はBである。好ましい酸化物は、二酸化珪素であり、特にシリカゲル又は熱分解法シリカの形態の二酸化珪素であり、又は酸化アルミニウムである。好ましい混合酸化物は、例えば、焼成ヒドロタルサイトである。言及することができる更なる無機担体材料は、例えば、塩化マグネシウム、酸化アルミニウム水和物、燐酸アルミニウム又は金属珪酸塩である。
一般的に、珪酸塩又はアルミノ珪酸塩のように、大きい表面積を有する多孔質構造を有する無機担体は、1μm〜1mm、好ましくは10〜100μm、特に20〜70μmの平均粒径を有する。前記担体は、有利には10〜1000m/g、好ましくは50〜500m/g、そして特に200〜400m/gの比表面積を有する。また、その細孔容積は、有利には0.1〜5ml/g、好ましくは0.8〜3.5ml/g、特に好ましくは0.9〜2.5ml/gである。例えば層状珪酸塩又はヒドロタルサイトの場合、担体表面が、膨潤によってのみ形成される担体は除外する。
無機担体は、熱処理に暴露して、例えば、吸着水を除去できる。前記の乾燥処理は、好ましくは減圧下で且つ/又は不活性ガス流中で、例えば窒素流又はアルゴン流中で、一般的に80〜300℃で、好ましくは100〜200℃で行う。無機担体は焼成することもでき、そしてその場合、表面上のOH基の濃度は、調整することができ、また、固体の構造は、200〜1000℃における処理によっておそらく変更できる。
無機担体材料は化学的に改質することもできる。例えば、NHSiFによってシリカゲルを処理すると、シリカゲル表面が弗素化され、又は、窒素含有基、弗素含有基又は硫黄含有基を含むシランによってシリカゲルを処理すると、それに対応して改質されたシリカゲル表面が得られる。更なる処理法は、WO 00/31090で説明されている。
担体として使用できる有機固体の例は、改質及び未改質のセルロース及び澱粉、改質及び未改質のリグニンであり、また、カルボン酸、スルホン酸、ホスホン酸、酸性燐酸エステル(acid phosphoric ester)、水酸基及び/又は第一アミノ基及び/又は第二アミノ基を含み、且つポリエチレン及びエチレンコポリマー、ポリプロピレン及びプロピレンコポリマー、塩化ビニルコポリマー、ポリスチレン及びスチレンコポリマー、ポリホスファゼン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリールスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリールエーテル、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂(フェノール樹脂)、尿素・ホルムアルデヒド樹脂(アミノ樹脂)、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、メラミン・フェノール・ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン、ポリイミド、エポキシ樹脂又は架橋ポリウレタンをベースとする合成ポリマーである。また、官能化されたポリマー担体、例えばポリスチレンをベースとする担体を使用することも可能である。好ましい有機担体材料は、微粉末のポリマー粉末、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンのようなポリオレフィンから成る粉末又はポリスチレンから成る粉末である。
本発明にしたがって、担持金属アルキルは、2つの上記成分、すなわち金属アルキル化合物と担体とから実質的に成っていて、また、少量の追加の成分も存在できる。前記追加の成分は、任意のタイプの添加剤又は助剤、例えば静電防止剤であることができる。
担持金属アルキルの特に良好な粉末流動性を得るために、担持金属アルキルは、本発明の方法を用いて、上で詳述した金属アルキルと担体とから有利に調製される。これによると、粉末状固体は、まず最初に担体を3重量%未満、好ましくは2重量%、特に好ましくは1重量%の含水率まで乾燥させ(元の含水率が前記の値を超えている場合)、次いで、30℃を超えない沸点を有する溶媒中で金属アルキル化合物を担体と接触させ、そして次に、担持アルキル化合物が残るように溶媒を除去し、そして特に易流動性の粉末状固体を得る。
本発明の目的のために、含水率は、水として示される水酸基の総含量であり、そしてその水酸基は金属アルキルと反応できる。含水率は、例えば、金属アルキルそれ自体で滴定することによって測定できる。
本発明の方法で使用される溶媒としては、金属アルキル化合物に対して不活性であって且つ30℃以下の沸点を有する任意の液体を使用することができる。好ましくは、金属アルキル化合物に対して不活性であって且つ10〜30℃の沸点を有する溶媒である。特に好ましくは、28℃の沸点を有するイソペンタンである。
特に良好な結果は、担体をまず最初に溶媒中に、特にイソペンタン中に懸濁させ、そして続いて金属アルキル化合物を希釈形態で加えるときに達成される。あるいは、金属アルキル化合物は、イソペンタン中に前以て溶解させることができる。
本発明の固体、特に本発明の方法によって得られる固体は、機械的に安定であって、ガス状物質の精製にとって、また、空気に敏感な且つ/又は水に敏感な物質を互いに反応させる化学反応器の精製にとっても非常に適する。本発明の固体は、広範な汚染物をppm範囲でも排除し、その後で、再びガス状物質から容易に分離することができ、そして再び反応器から取り出すことができるという他の精製剤を超える利点を有する。
本発明の固体による精製に特に適する物質としては、全ての不活性ガス、水素、そして更に、エチレン不飽和基を含む重合可能なモノマーが挙げられる。反応器は、特に、前記モノマーを(共)重合させるためのプラントである。本発明の固体は、流動化された又は撹拌された気相中でオレフィンを(共)重合させることが意図されていて、且つ混合されているポリマー粒子を含んでいるプラント中の不純物を除去するの特に適している。
本発明は、更に、気相流動床反応器においてα−オレフィンのホモポリマー及びコポリマーを調製する方法も提供する。前記方法では、α−オレフィンは、遷移金属を含む触媒の存在下で且つ本発明の粉末状固体を使用して微粉末ポリマーの混床における気相において、30〜125℃及び1〜100バールの圧力下、気相流動床反応器の重合ゾーンにおいて(共)重合され、そして、その得られた(コ)ポリマーは反応器から放出される。
α−オレフィンのホモポリマーコポリマーを調製するこの方法では、関連モノマー(一種又は複数種)は、公知の仕方で、反応器中に連続的に又は不連続的に供給される。そのために、はじめに考察した従来技術及びUS−A−4 532 311又はUS−A−3 709 853において考察されているように、全ての通常の且つ公知の触媒、特にフィリップス触媒、チーグラー触媒及びシングルサイト触媒、例えばメタロセン触媒を使用できる。メタロセン触媒の中では、担持されたクロム(II)化合物、例えばビス(シクロペンタジエニル)クロム(II)は、特に有利である。その理由は、それらは、追加の活性化工程及び追加の助触媒を用いずとも、(共)重合のために直接に使用できるからである。而して、(共)重合は、助触媒の存在下又は無存在下で実行できる。可能な助触媒は、実質的に全ての上記金属アルキルであるが、特に、アルミニウムのアルキル化合物、更には初めに言及した担持助触媒である。更に、金属アルキルを有していない微粉末の不活性固体も、(共)重合で存在できる。必要であれば、反応器に計量投入できる更なる添加剤としては、分子量調節剤、例えば水素及び静電防止剤(US−A−4 532 311を参照されたい)が挙げられる。(共)重合は、微粉末(コ)ポリマーの混床において、流動化された又は撹拌された気相で実行できる。この方法が、連続的に又は回分式で行われるか否かにしたがって、得られる(コ)ポリマーは、反応器から連続的に放出されるか又は反応終了後に反応器から取り出される。
更に、本発明によって担持された金属アルキルは、例えばWO 97/04015又はWO 00/02929で説明されているマルチゾーン反応器で、特に不純物を除去するために使用できる。
エチレンを重合させるための気相流動床反応器中に本発明の担持された金属アルキルを計量投入するために、例えば、EP−A−226935で説明されている不連続計量装置を使用できる。
反応器から酸素、水及び他の妨害化合物を除去するために、これらの方法を実行する前に、プラント又は反応器の中に、本発明の固体を導入できる。この場合、本発明の固体は、その優れた精製作用を示す。しかしながら、本発明の固体を、(共)重合中に導入して、時間活性挙動(time−activity behavior)に影響を与えることもできる。本発明のために、時間−活性挙動とは、時間の関数として使用される触媒活性の変化である。これは、本発明の担持金属アルキルによって変えることができる。而して、例えば、フィリップス触媒の場合、活性化に必要なクロム(VI)の還元は、エチレンによって引き起こされるとき、比較的長い時間が掛かる。対照的に、アルミニウムアルキルのような担持されていない金属アルキルを使用すると、触媒は急速に作用し始めるが、それは望ましくない。一方、担持金属アルキルを使用すると、穏やかにではあるが迅速に、すなわち数分以内に反応を開始させることができる。
実施例
様々な金属アルキル化合物が担持され、それらの粉末流動性挙動を測定した。
ISO 4324の方法を使用して粉末流動性を測定した。ISO 4324は、粉末形態又は顆粒形態の界面活性剤の安息角を試験することを実際に意図している標準試験法であるが、類似の特性を有する他の粉末材料及び顆粒化材料に適用することもできる。安息角の測定は、不活性雰囲気下で行った。
粉末状固体の粉末流動性は、安息角が小さければ小さいほど、より良好である。安息角は、簡略化のために 以下の粉末流動性の等級に分けた:
Figure 2007513210
実施例1:
まず最初に、シリカゲル(SG 332、細孔容積:1.8ml/g、平均粒径:50μm、BET法で測定された比表面積:325m2/g)を、アルゴン雰囲気下250℃で6時間加熱した。トリエチルアルミニウムが有するOH基の滴定によって含水率を体積測定に基づいて決定した。その値は1.4重量%であった。次いで、保護ガス雰囲気下で、500mlフラスコに、乾燥シリカゲル33.5gをイソペンタン220ml中に懸濁させた。
次に、その懸濁液に対して、10.05g(担体の重量を基準として30重量%)の希釈されていないトリヘキシルアルミニウムをゆっくりと滴下して加えた。発熱反応により、温度は12℃〜27℃まで上がった。トリヘキシルアルミニウムを加えた後、その混合物を、30℃以下で更に1時間攪拌し、そして、減圧下、室温で、イソペンタンを除去した。
表1から分かるように、非常に良好な粉末流動性を有する粉末流動性等級1の微粉生成物が得られた。
実施例2,3
実施例1を、50重量%及び10重量%のトリヘキシルアルミニウムを使用して繰り返した。非常に良好な粉末流動性を有する粉末流動性等級2及び1の生成物が同様に得られた。
比較実施例C4
実施例1を4重量%を使用して繰り返した。貧流動性を示した粉末流動性等級4の担持金属アルキル化合物が得られた;その担持金属アルキル化合物は、気相流動床反応器用の計量装置で使用するには不適である。
比較実施例C5,C6,C7
担体への施用を、溶媒としてイソペンタンの代わりにヘプタン、ヘキサン又はペンタンを使用して行った以外は実施例1を繰り返した。非常に低い流動性を示した粉末流動性等級4又は5の担持金属アルキル化合物が、各実施例で得られた;それらは、気相流動床反応器用の計量装置で使用するには不適である。
実施例8
担体に関する前処理が750℃での焼成を含んでいた以外は実施例1を繰り返した。
非常に良好な流動性を示した粉末流動性等級1の担持金属アルキル化合物が得られた。
実施例9
担体の前処理が800℃での焼成を含み、また、金属アルキル化合物の比率が担体を基準として42.9重量%であった以外は実施例1を繰り返した。粉末流動性等級1の担持金属アルキル化合物が得られた。
実施例10
金属アルキル化合物としてトリエチルアルミニウム(TEA)を使用して実施例1を行った。粉末流動性等級1の担持金属アルキル化合物が得られた。
実施例11
金属アルキル化合物としてトリエチルアルミニウム(TEA)を使用して実施例1を行った。担体の加熱前処理は省略した。粉末流動性等級2の担持金属アルキル化合物が得られた。
実施例12,13,14
金属アルキル化合物としてジエチル亜鉛(DEZ)、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)又はジエチルアルミニウムエトキシド(DEALOX)を使用して実施例1を繰り返した。粉末流動性等級2の金属アルキル化合物が得られた。
Figure 2007513210

Claims (11)

  1. 微粉末で多孔質の機械的に安定で且つ化学的に不活性な担体に対して化学的に且つ/又は物理的に結合された少なくとも1種の金属アルキル化合物から実質的に成っていて、そして、該担体の重量を基準として金属アルキル化合物の重量比率が少なくとも5重量%であって、また、ISO 4324にしたがって測定した場合に48°以下の安息角を有する粉末状固体。
  2. 該金属アルキル化合物の重量比率が、10〜40重量%である請求項1記載の粉末状固体。
  3. 該金属アルキル化合物が、元素のリチウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、亜鉛、硼素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、錫及び鉛のアルキル化合物から成る群より独立に選択される請求項1又は2記載の粉末状固体。
  4. 該担体が、無機担体、特に、二酸化珪素、酸化アルミニウム、又は酸化マグネシウムの担体又はそれらの混合物である請求項1〜3のいずれかに記載の粉末状固体。
  5. 以下の工程、すなわち
    必要に応じて、該担体を3重量%未満の含水率まで乾燥させる工程、
    30℃未満の沸点を有する不活性溶媒中で該担体と金属アルキル化合物を接触させる工程、
    粉末状固体から該溶媒を除去する工程
    を含む請求項1〜4のいずれかに記載の粉末状固体を調製する方法。
  6. 該溶媒がイソペンタンである請求項5記載の方法。
  7. 該担体をイソペンタン中に懸濁させ、次いで、該金属アルキル化合物を、希釈していない形態で又はイソペンタン中溶液として加える請求項5又は6記載の方法。
  8. 該溶媒を、0〜40℃の温度及び10000Pa以下の圧力下で除去する請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 遷移金属を含む少なくとも1種の触媒の存在下且つ請求項1〜4のいずれかに記載の粉末状固体の存在下、微粉ポリマーの混床における気相で、30〜125℃及び1〜100バールにおいて、該気相流動床反応器の重合ゾーンにおいてα−オレフィンを(共)重合させ、そして、該得られた(共)重合ポリマーを該反応器から放出する、気相流動床反応器においてホモポリマー及びコポリマーを調製する方法。
  10. 使用される該触媒の時間・活性挙動が、該固体によって影響される請求項9記載の方法。
  11. 該固体を使用して、該気相流動床反応器の始動中に、酸素、二酸化炭素、水及び/又は他の妨害化合物を除去する請求項9又は10記載の方法。
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