JP2007276174A - 駆動信号生成回路、及び印刷装置 - Google Patents

駆動信号生成回路、及び印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】増幅回路中の2つのトランジスタのうち、発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知し、更にコストを抑える。
【解決手段】本発明の駆動信号生成回路は、駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、検知した温度に応じた信号を出力する温度センサとを備え、第1トランジスタと第2トランジスタのうち、駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも温度センサの近くに、第3トランジスタと第4トランジスタのうち、駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも温度センサの近くに配置されている。
【選択図】図14

Description

本発明は、駆動信号生成回路、及び印刷装置に関する。
ヘッドからインクを吐出するインクジェットプリンタには、原駆動信号生成部が設けられている。原駆動信号生成部は、2つのトランジスタ(NPN型トランジスタとPNP型トランジスタ)から成る増幅回路を有している。また、原駆動信号生成部では、ヘッド駆動素子を駆動させるため、電圧が変化する原駆動信号を生成する。
原駆動信号の電圧を上昇させるときにNPN型トランジスタに電流が流れる。そうすると、NPN型トランジスタが発熱する。逆に原駆動信号の電圧を下降させるときはPNP型トランジスタに電流が流れる。そして、PNP型トランジスタが発熱する。
また、トランジスタは過度な発熱により破壊する。これを事前に防ぐためトランジスタ付近には、トランジスタの温度を検知する温度センサが設けられている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2003−72058号公報
原駆動信号の波形により、増幅回路中の2つのトランジスタの発熱量に偏りが生じることがある。ここでは説明の為、PNP型トランジスタよりもNPN型トランジスタの方が、発熱量が大きいとする。この場合、PNP型トランジスタよりもNPN型トランジスタの温度を的確に検知する必要がある。また、このような増幅回路を2つ設けた場合、各増幅回路中のNPN型トランジスタの温度を的確に検知する必要がある。
そのために、増幅回路1つにつき温度センサを1つ設けると、2つのNPN型トランジスタの温度は的確に検知されるが、増幅回路の数だけ温度センサを必要とし、コストがかかってしまう。これに対し、1つの温度センサで2つのNPN型トランジスタの温度を検知しようとすると、トランジスタと温度センサの配置順序によっては、NPN型トランジスタの温度を的確に検知できなくなってしまうことがある。
そこで、本発明は増幅回路中の2つのトランジスタのうち、発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知し、更にコストを抑えることを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、検知した温度に応じた信号を出力する温度センサと、を備え、前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置され、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置されていることを特徴とする駆動信号生成回路である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、
駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、
検知した温度に応じた信号を出力する温度センサと、
を備え、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置され、
前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置されている、
ことを特徴とする駆動信号生成回路。
このような駆動信号生成回路によれば、1つの温度センサで、第1増幅回路と第2増幅回路が共に、増幅回路中の2つのトランジスタのうち発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知することができる。
かかる駆動信号生成回路であって、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタと、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタとの間に前記温度センサが配置されていること。
このような駆動信号生成回路によれば、1つの温度センサで、第1増幅回路と第2増幅回路が共に、増幅回路中の2つのトランジスタのうち発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知することができる。
かかる駆動信号生成回路であって、
前記第1増幅回路と前記第2増幅回路は所定の方向に並んで配置され、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが所定方向に並んで配置され、
前記第3トランジスタと前記第4トランジスタが所定方向に並んで配置され、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第2増幅回路側に、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第1増幅回路側に配置されていること。
このような駆動信号生成回路によれば、1つの温度センサで、第1増幅回路と第2増幅回路が共に、増幅回路中の2つのトランジスタのうち発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知することができる。
かかる駆動信号生成回路であって、
前記第1増幅回路と前記第2増幅回路は所定の方向に並んで配置され、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが所定方向と垂直の方向に並んで配置され、
前記第3トランジスタと前記第4トランジスタが所定方向と垂直の方向に並んで配置され、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタと、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが、所定方向に並んで配置されていること。
このような駆動信号生成回路によれば、1つの温度センサで、第1増幅回路と第2増幅回路が共に、増幅回路中の2つのトランジスタのうち発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知することができる。
かかる駆動信号生成回路であって、
所定温度を超えたことを前記温度センサが検知したとき、前記第1増幅回路と前記第2増幅回路が冷却されること。または、所定温度を超えたことを前記温度センサが検知したとき、前記第1増幅回路と前記第2増幅回路を冷却するために前記駆動信号の生成を停止すること。
このような駆動信号生成回路によれば、トランジスタの発熱温度が許容温度を超えた場合、トランジスタが破壊しないように、事前に処置を採ることができる。
かかる駆動信号生成回路であって、
前記第1トランジスタから前記第4トランジスタの全てが、ヒートシンクに接触していること。
このような駆動信号生成回路によれば、トランジスタが発熱すると、ヒートシンクにより、その熱を外部へ放熱することができる。
駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、
駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、
検知した温度に応じた信号を出力する温度センサと、
を備える印刷装置であって、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置され、
前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置されている、
ことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、1つの温度センサで、第1増幅回路と第2増幅回路が共に、増幅回路中の2つのトランジスタのうち発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知することができる。
かかる印刷装置であって、
第1ノズルからインクを吐出させるための第1駆動素子と、
第2ノズルからインクを吐出させるための第2駆動素子と、
を備え、
前記第1増幅回路は、前記第1駆動素子を駆動させるための第1駆動信号を生成し、
前記第2増幅回路は、前記第2駆動素子を駆動させるための第2駆動信号を生成する、
ことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、1つの温度センサで、第1増幅回路と第2増幅回路が共に、増幅回路中の2つのトランジスタのうち発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知することができる。
かかる印刷装置であって、
ノズルからインクを吐出させるための駆動素子と、
前記第1増幅回路が生成する第1駆動信号の前記駆動素子への印加を制御する第1スイッチと、
前記第2増幅回路が生成する第2駆動信号の前記駆動素子への印加を制御する第2スイッチと、
を備え、
前記第1駆動信号又は前記第2駆動信号に応じて前記駆動素子が駆動し、ノズルからインクを吐出させる、
ことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、1つの温度センサで、第1増幅回路と第2増幅回路が共に、増幅回路中の2つのトランジスタのうち発熱量の大きい方のトランジスタの発熱温度を的確に検知することができる。
また、第1ノズルからインクを吐出させるための第1駆動素子と、
第2ノズルからインクを吐出させるための第2駆動素子と、
駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、
駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、
前記第1トランジスタから前記第4トランジスタの全てが接触しているヒートシンクと、
検知した温度に応じた信号を出力する温度センサと、
を備え、
前記第1増幅回路と前記第2増幅回路は所定の方向に並んで配置され、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが所定方向に並んで配置され、
前記第3トランジスタと前記第4トランジスタが所定方向に並んで配置され、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第2増幅回路側に、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第1増幅回路側に配置され、
前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタと、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタとの間に前記温度センサが配置され、
前記温度センサが、所定温度を超えたことを検知したとき、前記第1増幅回路と前記第2増幅回路を冷却し、
前記第1増幅回路は、前記第1駆動素子を駆動させるための第1駆動信号を生成し、
前記第2増幅回路は、前記第2駆動素子を駆動させるための第2駆動信号を生成する、
ことを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
===インクジェットプリンタの構成===
図1は、本実施形態のプリンタ1の全体構成ブロック図である。また、図2は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の概略図である。また、図3は、本実施形態のプリンタ1全体構成の断面図である。
以下、本実施形態のプリンタ1の基本的な構成について説明する。
本実施形態のプリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、およびコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を形成する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は検出結果をコントローラ60に出力する。検出器群50から検出結果を受けたコントローラ60は、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(以下、紙という)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で紙を搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙を搬送する搬送機構(搬送手段)としても機能する。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ1内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形状の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙を搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータであり、DCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙を印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は印刷中の紙を支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した紙をプリンタ1の外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッドが移動方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータであり、DCモータにより構成される。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、インク吐出部であるノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する、そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙を給紙する途中で、紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙の搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙の先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、紙の先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙の有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出する。光学センサ54は、光学的に、紙の端部を検出するため、機械的な紙検出センサ53よりも、検出精度が高い。
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニット(制御手段)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を有して各ユニットを制御する。
===印刷動作について===
図4は、印刷時の処理フローである。
以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):まず、コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・インク吐出処理等を行う。
給紙処理(S002):給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッドの少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S003):ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッドからインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッドからインクを吐出させる。ヘッドから吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッドからインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列が形成される。
搬送処理(S004):搬送処理とは、紙をヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータ22を駆動し、搬送ローラ23を回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
排紙処理(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
〈ノズルについて〉
図5は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。
ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Yが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:K・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙に形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、Kは、1以上の整数である。たとえば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720)である場合、K=4である。
各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(#1〜#180)。つまり、ノズル#1は、ノズル#180よりも搬送方向の下流側に位置している。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。また、光学センサ54は、搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル#180とほぼ同じ位置にある。
===ヘッドの駆動回路について===
図6は、原駆動信号生成部43とヘッド駆動回路42により、あるノズル群に属する各ピエゾ素子PZTが動作することを示す電子回路図である。また、図7は、各信号のタイミングチャートである。
ヘッドユニット40は、ヘッド41を有するとともに、ヘッド41を駆動するヘッド駆動回路42と原駆動信号ODRVを発生する原駆動信号生成部43とを有する。なお、ヘッド41は、各色のノズル群を有するとともに、ノズル数分のピエゾ素子PZTと、各ピエゾ素子PZTに設けられた圧力室(不図示)とを有する。
ヘッド駆動回路42は、180個の第1シフトレジスタ421と、180個の第2シフトレジスタ422と、ラッチ回路群423と、データセレクタ424と、180個のスイッチSWとを有する。図中のかっこ内の数字は、部材(又は信号)が対応するノズルの番号を示している。このヘッド駆動回路42は、シリアル伝送される印刷信号PRTに基づいて180個のピエゾ素子PZTをそれぞれ駆動し、各ノズルからインク滴を吐出するためのものである。このヘッド駆動回路42は、各色のノズル群毎に設けられている。
原駆動信号ODRVは、あるノズル群に属する180個のピエゾ素子PZTに対して共通に供給される信号である。この原駆動信号ODRVは、ノズルが一画素分の距離を横切る時間内に、第1パルスW1と第2パルスW2の2つの駆動パルスを有する。この原駆動信号ODRVは、印刷装置本体側に設けられた原駆動信号生成部43からケーブルを介して、ヘッド駆動回路42のスイッチSWに伝送される。
印刷信号PRT(i)は、ノズル#iが担当する一画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。本実施形態では、印刷信号PRT(i)は、一画素につき2ビットの情報を有する信号になっている。
印刷信号PRTは、ノズル数分の印刷信号PRT(i)をシリアル伝送する信号である。このシリアル伝送される印刷信号PRTは、ヘッド駆動回路42に入力され、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される。
駆動信号DRV(i)は、ノズル#iに対応して設けられているピエゾ素子PZT(i)を駆動する信号である。ピエゾ素子PZT(i)に駆動信号DRV(i)が入力されると、駆動信号DRV(i)の電圧変化に応じてピエゾ素子PZT(i)が変形する。ピエゾ素子PZT(i)が変形すると、圧力室の一部を区画する弾性膜(側壁)が変形し、圧力室のインクがノズル#iから吐出する。
ラッチ信号LATは、ラッチ回路群423とデータセレクタ424に入力される。チェンジ信号CHは、データセレクタ424に入力される。ラッチ信号LATおよびチェンジ信号CHは、印刷信号PRT(i)が変化するタイミングを示すパルスを有する。
以下、ヘッド駆動回路42内に印刷信号PRTが入力されてからインクが吐出されるまでの流れを説明する。
ヘッド駆動回路42にシリアル伝送された印刷信号PRTは、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される。まず、印刷信号PRTは180個の第1シフトレジスタ421に入力され、次に、180個の第2シフトレジスタ422に入力される。ラッチ信号LATの立ち上がりパルスがラッチ回路群423に入力されると、各シフトレジスタの360個のデータがラッチ回路423にラッチされる。ラッチ信号LATの立ち上がりパルスがラッチ回路群423に入力されるとき、データセレクタ424にもラッチ信号LATの立ち上がりパルスが入力される。データセレクタ424は、ラッチ信号LATが入力されると、初期状態になる。初期状態のデータセレクタ424は、ラッチ前に、各シフトレジスタに格納されていた2ビットデータである印刷信号PRT(i)をラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)に応じたスイッチ制御信号prt(i)をスイッチSWにそれぞれ出力する。
スイッチ制御信号prt(i)のレベルが「1」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスをそのまま通過させて駆動信号DRV(i)とする。一方、スイッチ制御信号prt(i)のレベルが「0」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスを遮断する。生成された駆動信号DRV(i)に対応する駆動パルスは、ピエゾ素子PZT(i)の動作開始から動作終了までを規定する。駆動パルスの形状は、吐出させるインク量に応じて定められている。つまり、駆動パルスの違いにより、大きさの異なるドットを形成することが出来る。例えば、スイッチ制御信号prt(i)が「11」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW1及びW2が入力し、大ドットが形成される。また、スイッチ制御信号prt(i)が「10」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に第1駆動パルスW1が入力し、中ドットが形成される。スイッチ制御信号prt(i)が「01」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に第2駆動パルスW2が入力し、小ドットが形成される。つまり、駆動パルスに応じた大きさのドットが用紙上に形成される。なお、スイッチ制御信号prt(i)が「00」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスが入力されないので、ドットは形成されない。
===駆動信号生成部の構成===
図8は、原駆動信号生成部43の構成の説明図である。原駆動信号生成部43は、増幅回路70と波形生成回路80とを有する。
〈増幅回路70の構成について〉
増幅回路70は、2つのトランジスタを有する。一方のトランジスタは、原駆動信号ODRVの電圧を上げる際に発熱し(以下、電圧上昇用トランジスタQ1と呼ぶ)、他方のトランジスタは、原駆動信号ODRVの電圧を下げる際に発熱する(以下、電圧降下用トランジスタQ2と呼ぶ)。
電圧上昇用トランジスタQ1は、コレクタが電源に、エミッタが原駆動信号ODRVの出力信号線にそれぞれ接続されたNPN型のトランジスタである。また、電圧降下用トランジスタQ2は、コレクタが接地(アース)に、エミッタが原駆動信号ODRVの出力信号線にそれぞれ接続されたPNP型トランジスタである。つまり、2つのトランジスタのエミッタ側が接続され、その接続点から原駆動信号ODRVが出力される。
これらの電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2は、波形生成回路80からの波形信号によって制御される。波形生成回路80からの波形信号によって電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になると、原駆動信号ODRVが上昇し、ピエゾ素子PZTの充電が行われる。一方、波形生成回路80からの波形信号によって電圧降下用トランジスタQ2がON状態になると、原駆動信号ODRVが降下し、ピエゾ素子PZTの放電が行われる。
増幅回路70は、波形生成回路80へも原駆動信号ODRVを出力している。波形生成回路80は、増幅回路70から送られてくる原駆動信号ODRVの電圧を監視し、目標電圧との偏差に基づいて、2つのトランジスタを制御している。
〈波形生成回路80について〉
図9は、波形生成回路80の説明図である。図10は、波形生成回路80が増幅回路70へ出力する波形信号の説明図である。
波形生成回路80は、メモリ81と、第1ラッチ回路82と、加算器83と、第2ラッチ回路84と、D/A変換器85とを有する。メモリ81は、波形信号の波形を決める所定のパラメータを記憶する。波形生成回路80は、所定のパラメータをメモリ81に記憶させるために、種々の信号をコントローラ60から受け取る。なお、コントローラ60は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、所定のタイミングで各信号を波形生成回路80に出力する。
コントローラ60は、クロック信号601に同期して、データ信号602とアドレス信号603を出力する。そして、コントローラ60がイネーブル信号604を出力すると、メモリ81は、このイネーブル信号604を受けたときのアドレス信号603が示すアドレスに、データ信号602の内容を書き込む。各アドレスに書き込まれたデータは、電圧変化量を示す電圧変化量データとなる。なお、データ信号602の最上位ビットは、符号として用いられる。
本実施形態では、アドレスAにゼロ、アドレスBにΔV1、アドレスCに−ΔV2、を示す電圧変化量データが格納される。
各アドレスへの電圧変化量の設定が終了した後、アドレス信号603にアドレスが出力され、第1ラッチ回路82は、最初のクロック信号605により、アドレス信号603の示すアドレスに格納されている電圧変化量データを保持する。加算器83は、第1ラッチ回路82が出力する電圧量変化データと、第2ラッチ回路84が出力する電圧変化量データとを加算する。第2ラッチ回路84がクロック信号606の立ち上がりパルスを受け取ると、第2ラッチ回路84は、加算器83から出力される信号を保持し、その信号を出力する。つまり、第2ラッチ回路84の出力は、クロック信号606の立ち上がりパルス毎に、第1ラッチ回路82に設定されている電圧変化量に従って増減する。
本実施形態(図10)では、まず、アドレス信号603は、アドレスBを示している。第1ラッチ回路82は、最初のクロック信号605により、アドレスBのΔV1の電圧変化量データを保持する。その後、第2ラッチ回路84は、クロック信号606の立ち上がりパルスを受ける毎に、ΔV1だけ波形信号の電圧を変化させる。次に、アドレス信号603がアドレスBからアドレスAに切り替わり、第1ラッチ回路82は、次のクロック信号605により、アドレスAのゼロの電圧変化量を保持する。これにより、この時の第2ラッチ回路84は、波形信号の電圧を保持する。アドレス信号603がアドレスAからアドレスCに切り替わり、第1ラッチ回路82は、次のクロック信号605により、アドレスCの−ΔV2の電圧変化量データを保持する。これにより、この時の第2ラッチ回路84は、クロック信号606の立ち上がりパルスを受ける毎に、−ΔV2だけ波形信号の電圧を変化させる。
本実施形態では、このような動作によって、波形信号の電圧を増減させている。そして、波形生成回路80は、D/A変換器85にてデジタル信号をアナログ信号に変換された波形信号を増幅回路70(詳しくは、増幅回路70の2つのトランジスタのベース)に出力する。この結果、増幅回路70は、波形信号に基づいて、原駆動信号ODRVを出力することができる。
===原駆動信号ODRVとトランジスタの消費電力===
図11は、原駆動信号の電圧の時間変化とトランジスタに流れる電流の時間変化の説明図である。ここでは、説明の簡略化のため、図7の原駆動信号ODRVよりも駆動パルス数を減らして説明を行う。
時刻T0までの間、原駆動信号生成部43は、中間電圧Vc=23Vを維持する。その後、時刻T0から時刻T1までの間、原駆動信号生成部43は中間電圧Vc=23Vから最低電圧Vb=1.4Vまで電圧を降下させる。原駆動信号ODRVの電圧が降下するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はOFF状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はON状態である。電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子PZTからグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.68Aが流れる。ピエゾ素子PZTは、この放電により、インクチャンバーの容量を膨張させる。
時刻T2まで最低電圧Vb=1.4Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T2から時刻T3までの間に、最高電圧Vh1=37.4Vまで電圧を上昇させる。原駆動信号ODRVの電圧が上昇するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はON状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はOFF状態である。電圧上昇トランジスタQ1がON状態になることにより、ピエゾ素子PZTに充電が行われ、電圧上昇用トランジスタQ1には充電電流I1=1.89Aが流れる。ピエゾ素子PZTは、この充電により、インクチャンバーの容量を収縮させ、ノズルからインク滴を吐出させる。
時刻T4まで最高電圧Vh1=37.4Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T4から時刻T5までの間に、中間電圧Vc=23Vまで電圧を降下させる。原駆動信号ODRVの電圧が降下するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はOFF状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はON状態である。電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子PZTからグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.65Aが流れる。ピエゾ素子PZTは、この放電によりインクチャンバーの容量を膨張させて元の容量に戻す。
電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、原駆動信号ODRVの電位と電源電位42Vとの電位差と、電流I1との積になる。電流I1は時刻T2から時刻T3までの間しか流れないので、本実施形態の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、時刻T2から時刻T3までの原駆動信号ODRVの電位と電源電位42Vとの間の斜線で示される台形面積と、電流I1=1.89Aとの積になる。本実施形態では、原駆動信号ODRVの1周期の間の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、1.28×10-4Wになる。また、原駆動信号生成部43が5130Hzの周波数で原駆動信号ODRVを生成する場合、1秒当たりの電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は0.66Wになる。
電圧降下用のトランジスタQ2の消費電力は、原駆動信号ODRVの電位とGNDの電位0Vとの電位差と電流I2との積になる。電流I2は時刻T0から時刻T1までの間、及び、時刻T4から時刻T5までの間しか流れないので、本実施形態の電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、時刻T0から時刻T1までの間の消費電力と、時刻T4から時刻T5までの間の消費電力の和になる。時刻T0から時刻T1までの間の消費電力は、時刻T0から時刻T1までの駆動信号ODRVの電位とGND電位との間の斜線で示される台形面積と、電流I2=0.68Aとの積になる。また、時刻T4から時刻T5までの間の消費電力は、時刻T4から時刻T5までの原駆動信号ODRVの電位とGND電位との間の斜線で示される台形面積と、電流I2=0.65Aとの積になる。本実施形態では、原駆動信号ODRVの1周期の間の電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、1.10×10-4Wになる。また、原駆動信号生成部43が5130Hzの周波数で原駆動信号ODRVを生成する場合、1秒当たりの電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は0.56Wになる。
つまり、電圧降下用トランジスタQ2よりも、電圧上昇用トランジスタQ1の発熱量の方が、大きい。
〈トランジスタの発熱について〉
トランジスタを構成する半導体には接合部というポイントが有り、この部分で熱が発生する。トランジスタ毎に接合部に許容される最高温度が決められており、この温度をジャンクション温度(あるいは接合部温度)という。ジャンクション温度が所定の温度(125℃程度)以上になると、熱によりトランジスタが破壊される。また、トランジスタ付近には、サーミスタSが設けられ、トランジスタの温度を検知している。トランジスタが過度な発熱により許容温度を超えたことをサーミスタが検知したとき、対策処置が採られる。例えば、ヒートシンク(後述)のファンを増速し、増幅回路70を冷却する処置や、駆動信号の生成を停止する処置が採られる。ゆえに、トランジスタの破壊を事前に防ぐことができる。
ところで、電圧上昇用トランジスタQ1は、電圧降下用トランジスタQ2に比べ、発熱量が大きく、過度な発熱により破壊する可能性が高い。その為、サーミスタSは、電圧降下用トランジスタQ2よりも電圧用上昇用トランジスタQ1の温度を、より的確に検知する必要がある。
===トランジスタとサーミスタの第1比較配列例===
図12は、駆動信号生成部43のトランジスタとサーミスタSの、基板72上での配置を示す図である。図12の基板72上には、2つの増幅回路70-1及び70-2と、ヒートシンク71と、サーミスタS が設けられている。図12で示すX方向の−X側に位置する増幅回路70-1の電圧上昇用トランジスタQ1-1と電圧降下用トランジスタQ2-1の配列は、+X側に位置する増幅回路70-2の電圧上昇用トランジスタQ1-2と電圧降下用トランジスタQ2-2の配列と同じである。ヒートシンク71は、各トランジスタと接触しており、トランジスタが発熱すると、その熱を外部へ放熱している。
この第1比較配列例のように、基板72上に2つの増幅回路70-1及び70-2を有する場合、電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2と、電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2が、交互に配置されている。また、2つの増幅回路70-1及び70-2の間にサーミスタSが1つ設けられている。このため、電圧降下用トランジスタQ2-1と電圧上昇用トランジスタQ1-2に、サーミスタSが挟まれる配置となる。一方の増幅回路70-2の電圧上昇用トランジスタQ1-2は電圧降下用トランジスタQ2-2よりもサーミスタSから近くなるが、他方の増幅回路70-1の電圧上昇用トランジスタQ1-1は電圧降下用トランジスタQ2-1よりもサーミスタSから遠くなる。
つまり、この第1比較配列例では、一方の電圧上昇用トランジスタQ1-2は的確な温度が検知されるが、他方の電圧上昇用トランジスタQ1-1は的確な温度が検知されにくくなる。その結果、電圧上昇用トランジスタQ1-1が、過度な発熱により破壊する可能性が高くなってしまう。
===トランジスタとサーミスタの第2比較配列例===
図13は、駆動信号生成部43のトランジスタとサーミスタSの、基板72上での配置を示す図である。図13の基板72上には、2つの増幅回路70-1及び70-2と、ヒートシンク71と、2つのサーミスタS が設けられている。電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2と、電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2が、交互に配置されている。
この第2比較配列例では、各増幅回路70-1及び70-2の、電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2と電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2の間に、サーミスタSが1つずつ配置されている。
その結果、各増幅回路70-1及び70-2の電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2は共に、第1比較配列例の電圧上昇用トランジスタQ1-1(図12)よりもサーミスタSから近くなる。そして、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2の温度は、それぞれの近くに配置されているサーミスタSにより、的確に検知される。しかし、サーミスタSを2つ必要とする。
つまり、この第2比較配列例では、2つの増幅回路70-1及び70-2の、それぞれの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2の温度を的確に検知するために、各増幅回路70-1及び70-2につき、サーミスタSを1つずつ必要とし、コストがかかってしまう。
そこで、本実施形態では、コストを抑え、電圧上昇用トランジスタQ1の的確な発熱温度を検知することを目的とする。
===本実施形態のトランジスタとサーミスタの第1配列例===
図14は、駆動信号生成部43のトランジスタとサーミスタSの、基板72上での配置を示す図である。図14の基板72上には、2つの増幅回路70-1及び70-2と、ヒートシンク71と、サーミスタSが設けられている。各トランジスタは、ヒートシンク71にねじ止めされている。
図14のヒートシンク71は、各トランジスタが接している面の背面側が、フィン形状となっている。このようにヒートシンクをフィン形状にすることで、表面積が増加し、効率の良い放熱が出来る。
図14で示されるX方向の−X側に位置する増幅回路70-1において、電圧上昇用トランジスタQ1-1は電圧降下用トランジスタQ2-1よりも、+X側に配置されている。増幅回路70-1よりも+X側に位置する増幅回路70-2は、それとは逆で、電圧上昇用トランジスタQ1-2は電圧降下用トランジスタQ2-2よりも、−X側に配置されている。つまり、この第1配列例では、4つのトランジスタの配列が前記第1比較配列例(図12)とは異なる。
2つの増幅回路70-1と70-2の間に、サーミスタSが1つ設けられている。このため、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2に、サーミスタSが挟まれる配置となる。
つまり、この第1配列例では、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2は共に、2つの電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2よりもサーミスタSから近くなる。
その結果、発熱による破壊の可能性が高い電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2の温度を、的確に検知することができる。そして、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2の、少なくとも一方の発熱温度が許容温度を超えた場合、トランジスタが破壊しないように、事前に処置を採ることが出来る。
===本実施形態のトランジスタとサーミスタの第2配列例===
図15は、駆動信号生成部43のトランジスタとサーミスタSの、基板72上での配置を示す図である。図15の基板72上には、2つの増幅回路70-1と70-2と、ヒートシンク71と、サーミスタS が設けられている。
図15のヒートシンク71は、側面71Aから側面71Bを貫く空洞74を有している。この空洞74の出入口の片側にファン73を取付け、空洞74内に風を流している。このように、ヒートシンク71に空洞74を設け、その空洞74に風を流すことで、熱交換率が増加し、効率の良い放熱が出来る。
各トランジスタは、ヒートシンク71の側面71A及び71B以外の、ある1面に接するように配置されている。
また、各トランジスタとサーミスタSの配置は、前記第1配列例(図14)と同じである。
この第2配列例のヒートシンク71は、第1配列例のヒートシンク71とは異なる。しかし、各トランジスタとサーミスタSの配置は、第1配列例と同じである。この為、この第2配列例も、第1配列例と同様の効果を得られる。
===本実施形態のトランジスタとサーミスタの第3配列例===
図16は、基板72上の駆動信号生成部43を斜め横からみた図である。図17は、図16からヒートシンク71を除き、更に上からみた図である。図17は、トランジスタとサーミスタSの、基板72上での配置を示す図でもある。基板72上には、2つの増幅回路70-1及び70-2と、サーミスタSが設けられている。
ヒートシンク71は、各トランジスタの上面に接するように取付けられている。ヒートシンク71の上面は、フィン形状となっている。
2つの増幅回路70-1及び70-2は、X方向に並んで基板72上に配置されている。増幅回路70-1が増幅回路70-2よりも−X側に配置されている。増幅回路70-1の、電圧上昇用トランジスタQ1-1と電圧降下用トランジスタQ2-1はY方向に並んでいる。同様に、増幅回路70-2の電圧上昇用トランジスタQ1-2と電圧降下用トランジスタQ2-2もY方向に並んでいる。いずれの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2も、電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2よりも−Y側に配置されている。その結果、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2はX方向に並んで配置されている。また、2つの電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2もX方向に並んで配置されている。
2つの増幅回路70-1及び70-2の間に、サーミスタSが1つ設けられている。また、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2に、サーミスタSが挟まれる配置となる。このため、サーミスタSは、電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2よりも電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2に近い位置に配置されている。
つまり、この第3配列例では、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2は共に、2つの電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2よりもサーミスタSから近くなる。その結果、この第3配列例も、第1配列例と同様の効果を得られる。
===本実施形態のトランジスタとサーミスタの第4配列例===
図18は、基板72上の駆動信号生成部43を斜め横からみた図である。図17は、図18からヒートシンク71を除き、更に上からみた図である。図17は、トランジスタと、サーミスタSの基板72上での配置を示す図でもある。基板72上には、2つの増幅回路70-1及び70-2と、サーミスタSが設けられている。
ヒートシンク71は、前述の第2配列例のヒートシンク71と同じように(図15)、ファン73と空洞74を有し、その空洞74に風を流している。トランジスタは、ヒートシンク71の底面71Cと各トランジスタの上面が接するように、取付けられている。
この第4配列例のヒートシンク71は、第3配列例のヒートシンク71とは異なる。しかし、各トランジスタとサーミスタSの配置は、第3配列例と同じである。この為、この第4配列例も、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2は共に、2つの電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2よりもサーミスタSから近くなる。
その結果、この第4配列例も、第1配列例と同様の効果を得られる。
===本実施形態のトランジスタとサーミスタの第5配列例===
図19は、基板72上の駆動信号生成部43を斜め横からみた図である。図20は、基板72上の駆動信号生成部43を上からみた図である。図20は、トランジスタと、サーミスタSの基板72上での配置を示す図である。基板72上には、2つの増幅回路70-1及び70-2と、ヒートシンク71と、サーミスタSが設けられている。X方向の−X側に増幅回路70-1が、+X側に増幅回路70-2が配置されている。ヒートシンク71は、前述の第2配列例のヒートシンク71と同じように(図15)、ファン73と空洞74を有し、その空洞74に風を流している。
2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2は、ヒートシンク71の側面71Aと71B以外の、ある1面に接するように配置される。その面の背面側の面に接するように、2つの電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2が配置されている。つまり、異なる2つの増幅回路の電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2を、ヒートシンク71の同一面側に集めた。
サーミスタSは、電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2が接している面側に、設けられる。また、サーミスタSは、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2の間に配置される。
この為、2つの電圧上昇用トランジスタQ1-1及びQ1-2は共に、2つの電圧降下用トランジスタQ2-1及びQ2-2よりもサーミスタSから近くなる。
その結果、この第5配列例も、第1配列例と同様の効果を得られる。
===2つの増幅回路70の第1使用例===
ヘッド41の下面に、4つのノズル群が設けられているが(図5参照)、ここでは、4つのノズル群のうち、ブラックインクノズル群Kとシアンインクノズル群Cに注目する。
図21は、2つの原駆動信号生成部43(K)及び43(C)と、2つのヘッド駆動回路42(K)及び42(C) により、2色のノズル群に属する各ピエゾ素子PZTが動作することを示す電子回路図である。なお、図中の制御回路44の構成は、第1シフトレジスタ421と第2シフトレジスタ422とラッチ回路群423とデータセレクタ424を含み、図6に示すヘッド駆動回路42と同様の構成である。原駆動信号ODRVと、駆動信号DRVと、印刷信号PRTと、スイッチSWと、ピエゾ素子PZTの後ろにあるかっこ内の文字及び数字は、Kはブラックインクを、Cはシアンインクを、数字はノズル番号を表している。また、かっこ内のK及びCの後のiも、ノズル番号を表す (本実施形態ではi=#1〜#180)。
図21のブラックインク用の原駆動信号生成部43(K)は、原駆動信号ODRV(K)を生成する。ヘッド駆動回路42(K)は、ブラックインクノズル群Kのピエゾ素子PZT1つに対してスイッチSWを1つを有する。データセレクタ424から出力される各スイッチ制御信号prt(Ki)が、各スイッチSW(Ki)を制御している。原駆動信号ODRV(K)を、各スイッチSW(Ki)が遮断もしくは通過させることにより、各駆動信号DRV(Ki)が生成される。各駆動信号DRV(Ki)により各ピエゾ素子PZT(Ki)が動作し、各ノズルからブラックインクが吐出される。同様の工程を経て、シアンインクノズル群Cからもインクが吐出される。
つまり、ブラックインクノズル群Kの180個のピエゾ素子PZTに対応する原駆動信号ODRV(K)は、共通である。しかし、シアンインクノズル群Cのピエゾ素子180個に共通する原駆動信号ODRV(C)は、ブラックインク用原駆動信号ODRV(K)と異なる。
ブラックインクノズル群Kの180個ピエゾ素子PZTに対応する原駆動信号ODRV(K)は、1つの原駆動信号生成部43(K)から出力される。そして、シアンインクノズル群Cの180個ピエゾ素子PZTに対応する駆動信号ODRV(C)は、原駆動信号生成部43(K)とは異なる1つの原駆動信号生成部43(C)から出力される。つまり、各色のインクノズル群は、1色につき1つの原駆動信号生成部43を有している。そして、1つの原駆動信号生成部43は1つの増幅回路70を有している。
この第1使用例では、駆動信号生成部43の基板上に、ブラックインク用の増幅回路70(K)とシアンインク用の増幅回路70(C)が存在する。ゆえに、前記本実施形態のトランジスタとサーミスタの第1配列例から第5配列例を、この第1使用例で実施することができる。例えば、図14の第1配列例の増幅回路70-1のように、図21のブラックインク用の増幅回路70(K)を基板72上に配置させる。そして、図14の増幅回路70-1の電圧上昇用トランジスタQ1-1のように、図21の増幅回路70(K)の電圧上昇用トランジスタQ1(K)を基板72上に配置させる。図14の増幅回路70-1の電圧降下用トランジスタQ2-1のように、図21の増幅回路70(K)の電圧降下用トランジスタQ2(K)を基板72上に配置させる。同様に、図14の増幅回路70-2のように、図21のシアンインク用の増幅回路70(C)を配置させる。図14の増幅回路70-2の電圧上昇用トランジスタQ1-2のように、図21の増幅回路70(C)の電圧上昇用トランジスタQ1(C)を基板72上に配置させる。図14の増幅回路70-2の電圧降下用トランジスタQ2-2のように、図21の増幅回路70(C)の電圧降下用トランジスタQ2(C)を基板72上に配置させる。
このようにして、前記本実施形態のトランジスタとサーミスタの第1配列例を、この第1使用例で実施することができる。同様に、第1使用例の各トランジスタを第2配列例から第5配列例のように配列することができる。そうすると、第2配列例から第5配列例も、この第1使用例で実施することができる。
また、この第1使用例の形態は、4色印刷のプリンタ1であり、基板72上の駆動信号生成部43に4つの増幅回路が存在する。ブラックインク用増幅回路70(K)及びシアンインク用増幅回路70(C)が第1配列例から第5配列例の増幅回路と対応することを説明したのと同様に、マゼンタインクとイエローインクの増幅回路70も、第1配列例から第5配列例の増幅回路と対応させることができる。
===2つの増幅回路の第2使用例===
これまでの実施形態は、ピエゾ素子PZT1つに対して、1つの原駆動信号ODRVを使用していた。ここからは、ピエゾ素子PZT1つに対して、2つの原駆動信号ODRV(A)及びODRV(B)を使用する実施形態について説明する。
図22は、2つの原駆動信号生成部43(A)及び43(B)と、ヘッド駆動回路42により、ある1つのノズル群に属する各ピエゾ素子PZTが動作することを示す電子回路図である。
図23は、各原駆動信号の駆動パルスと各信号のタイミングを示した図である。ラッチ信号LATの、ある立ち上がりパルスから次の立ち上がりパルスまでを繰り返し周期Tとする。繰り返し周期Tは、ノズルが一画素分の距離を横切る時間である。つまり、繰り返し周期Tの間に、各ノズルが、それぞれ指定されたドットを1画素に形成する。
ある繰り返し周期Tの始まりを示すラッチ信号LATの立ち上がりパルスから前記繰り返し周期T内の第1チェンジ信号CH_Aの立ち上がりパルスまでの期間を期間T11とする。前記期間T11の終わりを示す第1チェンジ信号CH_Aの立ち上がりパルスから前記繰り返し周期Tの終わりを示すラッチ信号LATの立ち上がりパルスまでの期間を期間T12とする。また、ある繰り返し周期Tの始まりを示すラッチ信号LATの立ち上がりパルスから前記繰り返し周期T内の第2チェンジ信号CH_Bの1回目の立ち上がりパルスまでの期間を期間T21とする。前記第2チェンジ信号CH_Bの1回目の立ち上がりパルスから前記第2チェンジ信号CH_Bの2回目の立ち上がりパルスまでの期間を期間T22とする。前記第2チェンジ信号CH_Bの2回目の立ち上がりパルスから前記繰り返し周期Tの終わりを示すラッチ信号LATの立ち上がりパルスまでの期間を期間T23とする。
第1原駆動信号ODRV(A)は、図23の繰り返し周期Tにおける期間T11で生成される第1波形部SS11を有する。第1波形部は駆動パルスPS1を有している。駆動パルスPS1は大ドット形成時にピエゾ素子に印加されるものである。
第2原駆動信号ODRV(B)は、図23の繰り返し周期Tにおける期間T21で生成される第2波形部SS21と、期間T22で生成される第3波形部SS22と、期間T23で生成される第4波形部SS23を有する。第2波形部SS21は駆動パルスPS2を、第3波形部SS22は駆動パルスPS3を、第4波形部SS23は駆動パルスPS4をそれぞれ有している。ここで、駆動パルスPS2は、中ドットの形成時にピエゾ素子へ印加される。駆動パルスPS3は、小ドットの形成時にピエゾ素子PZTへ印加される。駆動パルスPS4は、大ドット形成時にピエゾ素子PZTへ印加される。つまり、大ドット形成時には、第1原駆動信号ODRV(A)の駆動パルスPS1と第2原駆動信号ODRV(B)の駆動パルスPS4の両方が、ピエゾ素子PZTに印加される。
〈原駆動信号生成部43について〉
図22の原駆動信号生成部43(A)から第1原駆動信号ODRV(A)が出力される。そして、原駆動信号生成部43(B)から第2原駆動信号ODRV(B)が出力される。この第1原駆動信号ODRV(A)は、1つのノズル群に属する全てのピエゾ素子に共通して使用される。同様に、第2原駆動信号ODRV(B)も、前記1つのノズル群に属する全てのピエゾ素子PZTに共通して使用される。
つまり、この第2使用例では、1つのノズル群に対して、2つの原駆動信号部43(A)及び43(B)が設けられている。ゆえに、1つのノズル群に対して、増幅回路70も2つ設けられている。
〈印刷信号とヘッド駆動回路42について〉
印刷信号PRTは、1つのピエゾ素子PZTが担当する1画素のデータに対応した信号である。本実施形態の印刷信号はピエゾ素子1つにつき、上位ビットと下位ビットの2ビットの情報を有する信号になっている。また、本実施形態では、吐出されるインク量により、インクドットの大きさが4種類(ドット無し、小ドット、中ドット、大ドット)に変化する。すなわち、印刷信号PRTには、ドット無しに対応する画素データ「00」と、小ドットに対応する画素データ「01」と、中ドットに対応する画素データ「10」と、大ドットに対応する画素データ「11」の4種類がある。
この印刷信号PRTは、上位ビット群から下位ビット群の順で、ヘッド駆動回路42にシリアル伝送される。そして、上位ビット群の各データが各第1シフトレジスタ421に、下位ビット群の各データが各第2シフトレジスタ422に入力される。そして、ラッチ回路群423に入力されるラッチ信号LATのレベルが「1」になったときに、各シフトレジスタのデータがラッチ回路群423にラッチされる。ラッチされたデータはデータセレクタ424に入力される。データセレクタ424では、入力された2ビットのデータに応じて、そのデータが対応するピエゾ素子PZTに接続されたスイッチSWにスイッチ制御信号prtを出力する。スイッチ制御信号prtは、スイッチのオンオフを制御する信号である。この第2使用例のスイッチ制御信号prtを図23に示す。ドット無しに対応するスイッチ制御信号はprt(A)の「00」とprt(B)の「000」、小ドットに対応するスイッチ制御信号はprt(A)の「00」とprt(B)の「010」、中ドットに対応するスイッチ制御信号はprt(A)の「00」とprt(B)の「100」、大ドットに対応するスイッチ制御信号はprt(A)の「10」とprt(B)の「001」である。
この第2使用例では、図22で示すように、ピエゾ素子PZT1つに対して第1スイッチSW(A)と第2スイッチSW(B)が設けられている。データセレクタ424は、1つのピエゾ素子PZTに対して2つのスイッチ制御信号prtを出力する。第1スイッチ制御信号prt(A)は第1スイッチSW(A)を制御し、第2スイッチ制御信号prt(B)は第2スイッチSW(B)を制御する。第1スイッチ制御信号prt(A)により、第1スイッチSW(A)が第1原駆動信号ODRV(A)を遮断もしくは通過させる。同様に、第2スイッチ制御信号prt(B)により、第2スイッチSW(B)が第2原駆動信号ODRV(B)を遮断もしくは通過させる。これにより生成された駆動信号DRVがピエゾ素子PZTに入力されると、ピエゾ素子PZTが変形し、インクがノズルから吐出する。例えば、図23に示す、ドット無しに対応するスイッチ制御信号prtは、第1スイッチ制御信号prt(A)の「00」と第2スイッチ制御信号prt(B)の「000」から成る。スイッチ制御信号prtのレベルが「1」のとき、スイッチは駆動パルスを通過させる。ゆえに、ドット無しに対応するスイッチ制御信号prt(A)及びprt(B)によると、スイッチSW(A)及び(B)はずっとオフした状態である。つまり、全ての駆動パルスが遮断される。駆動パルスがピエゾ素子PZTに印加されないので、ノズルからインクは吐出しない。また、小ドットに対応するスイッチ制御信号prtは、第1スイッチ制御信号prt(A)の「00」と第2スイッチ制御信号prt(B)の「010」から成る。第2スイッチ制御信号prt(B)によると、期間T22で第2スイッチSW(B)はオン状態になり、駆動パルスPS3を通過させる。そして、駆動パルスPS3を有する駆動信号DRVがピエゾ素子PZTに入力される。その結果、ピエゾ素子PZTが変形し、ノズルからインクが吐出し、小ドットが形成される。
この第2使用例では、1つのピエゾ素子PZTに対して2つのスイッチSW(A)及びSW(B)が設けられている。指定されたドットの大きさに応じて、各スイッチSW(A)及びSW(B)が各原駆動信号ODRV(A)及びODRV(B)を遮断もしくは通過させている。その結果、駆動信号DRVが生成される。ただし、2つの原駆動信号が各スイッチSW(A)及びSW(B)を同時に通過することはない。つまり、この第2使用例では、第1原駆動信号ODRV(A)と第2原駆動信号ODRV(B)が有する波形部毎に、駆動パルスをピエゾ素子PZTへ印加させることができる。例えば、小ドットや中ドット形成時には、第2原駆動信号ODRV(B)の一部分を、選択的にピエゾ素子PZTへ印加する。また、大ドット形成時には、第1原駆動信号ODRV(A)の一部分と第2原駆動信号ODRV(B)の一部分とを組み合わせて、ピエゾ素子PZTに印加する。
このように、各ドットの大きさに応じた駆動パルスを、第1原駆動信号ODRV(A)と第2原駆動信号ODRV(B)に分けることで、印刷時間を短縮することが出来る。
ところで、この第2使用例では、基板72上の駆動信号生成部43に、第1原駆動信号用の増幅回路70(A)と第2原駆動信号用の増幅回路70(B)が存在する。ゆえに、前記本実施形態のトランジスタとサーミスタの第1配列例から第5配列例を、この第2使用例で実施することができる。例えば、図14の第1配列例の増幅回路70-1のように、図22の第1原駆動信号用の増幅回路70(A)を基板72上に配置させる。そして、図14の増幅回路70-1の電圧上昇用トランジスタQ1-1のように、図22の増幅回路70(A)の電圧上昇用トランジスタQ1(A)を基板72上に配置させる。図14の増幅回路70-1の電圧降下用トランジスタQ2-1のように、図22の増幅回路70(A)の電圧降下用トランジスタQ2(A)を基板72上に配置させる。同様に、図14の増幅回路70-2のように、図22の第2原駆動信号用の増幅回路70(B)を配置させる。図14の増幅回路70-2の電圧上昇用トランジスタQ1-2のように、図22の増幅回路70(B)の電圧上昇用トランジスタQ1(B)を基板72上に配置させる。図14の増幅回路70-2の電圧降下用トランジスタQ2-2のように、図22の増幅回路70(B)の電圧降下用トランジスタQ2(B)を基板72上に配置させる。このようにして、前記本実施形態のトランジスタとサーミスタの第1配列例を、この第2使用例で実施することができる。同様に、第2使用例の各トランジスタを第2配列例から第5配列例のように配列する。そうすると、第2配列例から第5配列例も、この第2使用例で実施することができる。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、駆動信号生成部43の構成や増幅回路70中のトランジスタとサーミスタSの配列等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
〈トランジスタの消費電力について〉
前述の実施形態では、原駆動信号ODRVの電圧の時間変化とトランジスタに流れる電流の時間変化を例示した図11により、電圧上昇用トランジスタQ1の方が電圧降下用トランジスタQ2よりも発熱量が大きいとあるが、これに限られるものではない。原駆動信号ODRVの波形の差により、電圧降下用トランジスタQ2の方が電圧上昇用トランジスタQ1よりも発熱量が大きくなってもよい。その場合、電圧降下用トランジスタQ2を電圧上昇用トランジスタQ1よりもサーミスタSの近くに配置する。例えば、第1配列例(図14)の電圧上昇用トランジスタと電圧降下用トランジスタを入れ替えればよい。
〈トランジスタとサーミスタの配列について〉
前述の実施形態では、2つの増幅回路70の間にサーミスタSを設けるとあるが、これに限られるものではない。例えば、増幅回路70中の2つのトランジスタのうち、電圧上昇用トランジスタQ1の方が電圧降下用トランジスタQ2よりも発熱量の大きい。このとき、2つの増幅回路70が共に、電圧上昇用トランジスタQ1の方が電圧降下用トランジスタQ2よりもサーミスタSから近い事を満たしていれば、必ずしもサーミスタSが2つの増幅回路の間になくてもよい。但し、2つの増幅回路の間にサーミスタを配置することが最も効果的である。なぜなら、2つの増幅回路の間にサーミスタを配置することで、電圧上昇用トランジスタQ1とサーミスタSの距離が最も近くになり、電圧上昇用トランジスタQ1の温度を的確に検知することができるからである。
〈原駆動信号ODRVについて〉
前述した実施形態では、1つのノズル群に対して1種類の原駆動信号ODRVを出力する構成と、1つのノズル群に対して2種類の原駆動信号ODRVを出力する構成を例に挙げたが、これに限られるものではない。すなわち、1つのノズル群に対して3種類以上の原駆動信号ODRVを出力する構成でもよい。
また、原駆動信号ODRVは、インクを吐出するための信号に限られるものではない。原駆動信号ODRVは、インクが吐出しない程度に駆動素子を駆動する微振動信号であってもよい。
〈サーミスタSについて〉
前述した実施形態では、トランジスタの発熱温度検出としてサーミスタSを用いていたが、これに限るものではない。サーミスタS以外の温度センサ、例えばダイオード等を用いてもよい。
〈駆動素子について〉
前述の実施形態では、ピエゾ素子PZTを用いてインクを吐出させていたが、これに限られるものではない。ピエゾ素子以外の駆動素子、例えば発熱素子や磁歪素子等を用いてもよい。
〈ヒートシンク71について〉
前述の実施形態では、トランジスタの放熱部品としてヒートシンク71を用いた。フィン形状のヒートシンクとファンを有するヒートシンク71を例に挙げたが、これに限られるものではない。例えば、水冷による方熱部品を用いてもよい。
また、放熱部品を用いなくてもよい。
〈インクについて〉
前述の実施形態は、プリンタ1の実施形態であったので、液体状の染料インク又は顔料インクをノズルから吐出させていたが、これに限られるものではない。液体状のものであれば、ノズルから吐出させることができる。
プリンタ全体構成のブロック図である。 プリンタの全体構成の概略図である。 プリンタの全体構成の断図面である。 印刷時の処理のフロー図である。 ノズルの配列を示す説明図である。 原駆動信号生成部とヘッド駆動回路により、あるノズル群に属する各ピエゾ素子が動作することを示す電子回路図である。 各信号のタイミングチャートである。 原駆動信号生成部の構成の説明図である。 波形生成回路の説明図である。 波形生成回路が増幅回路へ出力する波形信号の説明図である。 原駆動信号の電圧の時間変化と、トランジスタに流れる電流の時間変化の説明図である。 第1比較配列例のトランジスタとサーミスタの、基板上での配置を示す図である。 第2比較配列例のトランジスタとサーミスタの、基板上での配置を示す図である。 第1配列例のトランジスタとサーミスタの、基板上での配置を示す図である。 第2配列例のトランジスタとサーミスタの、基板上での配置を示す図である。 第3配列例のトランジスタとサーミスタの、基板上での配置を示す図である。 図16、図18からヒートシンクを除き、更に上からみた図である。 第4配列例のトランジスタとサーミスタの、基板上での配置を示す図である。 第5配列例のトランジスタとサーミスタの、基板上での配置を示す図である。 第5配列例の基板上の駆動信号生成部43を上からみた図である。 第1使用例の2つの原駆動信号生成部43(K)及び43(C)と、2つのヘッド駆動回路42(K)及び42(C) により、2色のノズル群に属する各ピエゾ素子PZTが動作することを示す電子回路図である。 第2使用例の2つの原駆動信号生成部43(A)及び43(B)と、ヘッド駆動回路42により、1つのノズル群に属する各ピエゾ素子が動作することを示す電子回路図である。 各原駆動信号の駆動パルスと各信号のタイミングを示した図である。
符号の説明
1 プリンタ、20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、
22 搬送モータ(PFモータ)、23 搬送ローラ、24 プラテン、
25 排紙ローラ、30 キャッリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、40 ヘッドユニット、
41 ヘッド、42 ヘッド駆動回路、
421 第1シフトレジスタ、422 第2シフトレジスタ、
423 ラッチ回路群、424 データセレクタ、
43 原駆動信号生成部、44 制御回路、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、60 コントローラ、
61 インターフェース部、62 CPU、63 メモリ、64 ユニット制御回路、
70 増幅回路、71 ヒートシンク、71A,71B ヒートシンク側面、
72 基板、72C ヒートシンク底面、73 ファン、74 空洞、
80 波形生成回路、81 メモリ、82 第1ラッチ回路、83 加算器、
84 第2ラッチ回路、85 D/A変換器、
100 印刷システム、110 コンピュータ、
601 クロック信号、602 データ信号、603 アドレス信号、
604 イネーブル信号、605 クロック信号、606 クロック信号、
607 リセット信号、
K ブラックインクノズル群、C シアンインクノズル群、
M マゼンタインクノズル群、Y イエローインクノズル群、
SW スイッチ、SW1 第1スイッチ、SW2 第2スイッチ、
PZT ピエゾ素子、ODRV 原駆動信号、PRT 印刷信号、
prt スイッチ制御信号、DRV 駆動信号、LAT ラッチ信号、
W1 第1パルス、W2 第2パルス、CH チェンジ信号、
Q1 電圧上昇用トランジスタ、Q2 電圧降下用トランジスタ、S サーミスタ、
Vh 最高電圧、Vh1 最高電圧、Vc 中間電圧、Vb 最低電圧、
I1 Q1に流れる電流、I2 Q2に流れる電流、
ODRV(A) 第1原駆動信号、ODRV(B) 第2原駆動信号、
SS11 第1波形部、SS21 第2波形部、
SS22 第3波形部、SS23 第4波形部、
PS1〜PS4 駆動パルス、
CH_A 第1チェンジ信号、CH_B 第2チェンジ信号

Claims (11)

  1. 駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、
    駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、
    検知した温度に応じた信号を出力する温度センサと、
    を備え、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置され、
    前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置されている、
    ことを特徴とする駆動信号生成回路。
  2. 請求項1に記載の駆動信号生成回路であって、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタと、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタとの間に前記温度センサが配置されている、駆動信号生成回路。
  3. 請求項1または請求項2に記載の駆動信号生成回路であって、
    前記第1増幅回路と前記第2増幅回路は所定の方向に並んで配置され、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが所定方向に並んで配置され、
    前記第3トランジスタと前記第4トランジスタが所定方向に並んで配置され、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第2増幅回路側に、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第1増幅回路側に配置されている、駆動信号生成回路。
  4. 請求項1または請求項2に記載の駆動信号生成回路であって、
    前記第1増幅回路と前記第2増幅回路は所定の方向に並んで配置され、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが所定方向と垂直の方向に並んで配置され、
    前記第3トランジスタと前記第4トランジスタが所定方向と垂直の方向に並んで配置され、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタと、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが、所定方向に並んで配置されている、駆動信号生成回路。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の駆動信号生成回路であって、
    所定温度を超えたことを前記温度センサが検知したとき、前記第1増幅回路と前記第2増幅回路が冷却される、駆動信号生成回路。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の駆動信号生成回路であって、
    所定温度を超えたことを前記温度センサが検知したとき、前記第1増幅回路と前記第2増幅回路を冷却するために前記駆動信号の生成を停止する、駆動信号生成回路。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の駆動信号生成回路であって、
    前記第1トランジスタから前記第4トランジスタの全てが、ヒートシンクに接触している、駆動信号生成回路。
  8. 駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、
    駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、
    検知した温度に応じた信号を出力する温度センサと、
    を備える印刷装置であって、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置され、
    前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが発熱量の小さい方のトランジスタよりも前記温度センサの近くに配置されている、
    ことを特徴とする印刷装置。
  9. 請求項8に記載の印刷装置であって、
    第1ノズルからインクを吐出させるための第1駆動素子と、
    第2ノズルからインクを吐出させるための第2駆動素子と、
    を備え、
    前記第1増幅回路は、前記第1駆動素子を駆動させるための第1駆動信号を生成し、
    前記第2増幅回路は、前記第2駆動素子を駆動させるための第2駆動信号を生成する、
    ことを特徴とする印刷装置。
  10. 請求項8に記載の印刷装置であって、
    ノズルからインクを吐出させるための駆動素子と、
    前記第1増幅回路が生成する第1駆動信号の前記駆動素子への印加を制御する第1スイッチと、
    前記第2増幅回路が生成する第2駆動信号の前記駆動素子への印加を制御する第2スイッチと、
    を備え、
    前記第1駆動信号又は前記第2駆動信号に応じて前記駆動素子が駆動し、ノズルからインクを吐出させる、
    ことを特徴とする印刷装置。
  11. 第1ノズルからインクを吐出させるための第1駆動素子と、
    第2ノズルからインクを吐出させるための第2駆動素子と、
    駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第1トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第2トランジスタとを有する第1増幅回路と、
    駆動信号の電圧を上昇させるときに発熱する第3トランジスタと、駆動信号の電圧を下降させるときに発熱する第4トランジスタとを有する第2増幅回路と、
    前記第1トランジスタから前記第4トランジスタの全てが接触しているヒートシンクと、
    検知した温度に応じた信号を出力する温度センサと
    を備え、
    前記第1増幅回路と前記第2増幅回路は所定の方向に並んで配置され、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタが所定方向に並んで配置され、
    前記第3トランジスタと前記第4トランジスタが所定方向に並んで配置され、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第2増幅回路側に、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタが前記第1増幅回路側に配置され、
    前記第1トランジスタと前記第2トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタと、前記第3トランジスタと前記第4トランジスタのうち、前記駆動信号を生成するときの発熱量が大きい方のトランジスタとの間に前記温度センサが配置され、
    前記温度センサが、所定温度を超えたことを検知したとき、前記第1増幅回路と前記第2増幅回路を冷却し、
    前記第1増幅回路は、前記第1駆動素子を駆動させるための第1駆動信号を生成し、
    前記第2増幅回路は、前記第2駆動素子を駆動させるための第2駆動信号を生成する、
    ことを特徴とする印刷装置。
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