JP2006175697A - 印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び印刷方法 - Google Patents

印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び印刷方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱性が低い方のトランジスタに対する負荷を軽減する。
【解決手段】充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子を充電するための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタとのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する。
【選択図】 図17

Description

本発明は、印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び印刷方法に関する。
充電及び放電することにより、インクを吐出させるための素子を有する印刷装置としては、例えばインクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタには、インクを吐出させるための素子を駆動するために、素子を充電及び放電するための駆動信号を生成する駆動信号生成部が設けられている。
そして、このような駆動信号生成部としては、プッシュプル接続されたPNP型トランジスタとNPN型トランジスタを有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−63040号公報
このようなプッシュプル接続された2つのトランジスタを有する駆動信号生成部にて駆動信号を生成する場合には、素子に充電する際に、例えば、NPNトランジスタがオンすることによりNPNトランジスタが発熱し、素子から放電する際に、NPNトランジスタがオフするとともにPNPトランジスタがオンすることによりPNPトランジスタが発熱する。このとき、NPNトランジスタとPNPトランジスタとは構造上の相違により、基板に実装された際の放熱性が異なる場合がある。すなわち、2つのトランジスタは素子を充電する際と放電する際とにそれぞれ発熱するが、各々の放熱性が異なるため、充電と放電を繰り返し実行した場合には放熱性が低い方のトランジスタに対する負荷が、他方のトランジスタより大きくなるという課題があった。
そこで、本発明の目的とするところは、放熱性が低い方のトランジスタに対する負荷を軽減することを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、(a)充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子、及び、(b)前記素子を充電するための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタとを備え、2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部、(c)を有することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
(a)充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子、及び、(b)前記素子を充電するための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタとを備え、2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部、(c)を有することを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、放熱性が低い方のトランジスタの発熱量が小さくなるので、放熱性が低い側のトランジスタに対する負荷を軽減することが可能である。
かかる印刷装置において、前記2つのトランジスタは、基板に実装されており、前記充電用トランジスタのコレクタが、前記基板における電源電圧用配線パターンに接続され、前記放電用トランジスタのコレクタが、前記基板におけるグランド用配線パターンに接続されていることが望ましい。
このような印刷装置によれば、充電用トランジスタのコレクタが、基板における電源電圧用配線パターンに、放電用トランジスタのコレクタが基板におけるグランド用配線パターンに接続されているので、充電用トランジスタ及び放電用トランジスタによる発熱を、基板を介して放熱することが可能である。
かかる印刷装置において、前記グランド用配線パターンの方が、前記電源電圧用配線パターンより、前記基板における表面積が大きいことを特徴とする。
このような印刷装置によれば、グランド用配線パターンの方が基板における表面積が大きいので、グランド用配線パターンに接続された放電用トランジスタの放熱性を高めることが可能である。一方、電源電圧用配線パターンに接続された充電用トランジスタの放熱性は放電用トランジスタより低いので、充電用トランジスタの発熱量が小さくなるように駆動することにより、放電用トランジスタ及び充電用トランジスタにかかる負荷をいずれも抑えることが可能である。
かかる印刷装置において、前記放熱性が低い方のトランジスタは、前記充電用トランジスタであることを特徴とする。
充電用トランジスタは電源側に設けられているので、ヒートシンク等の金属部と直接接触させることができない。このため、充電用トランジスタの発熱量を小さくすることにより、充電用トランジスタに対する負荷を軽減することが有効である。
かかる印刷装置において、前記駆動信号は、電源電位を基準として生成されることが望ましい。
トランジスタの発熱量を減らすためには、消費電力を下げる必要があるが、電源電位を基準として駆動信号を生成することにより、駆動信号における充電時の消費電力を小さく抑えることが可能であり、結果として発熱量を抑えることが可能である。
かかる印刷装置において、前記素子は、圧電素子であり、前記駆動信号の電位が上がると充電され、前記駆動信号の電位が下がると放電されることが望ましい。
このような印刷装置によれば、駆動信号生成部にて生成された駆動信号により圧電素子を適正に駆動することが可能である。
かかる印刷装置において、前記2つのトランジスタは、NPN型のトランジスタと、PNP型のトランジスタであり、2つのトランジスタのエミッタ側が接続され、2つのトランジスタの接続部から前記駆動信号が出力されることが望ましい。
このような印刷装置によれば、NPN型のトランジスタと、PNP型のトランジスタとを用いた簡単な構成において、圧電素子を効率よく駆動することが可能である。
かかる印刷装置において、前記素子は、前記駆動信号によって、インクが吐出されない程度に駆動されることが望ましい。
このような印刷装置によれば、インクが吐出されない程度に素子が駆動された場合であっても、放熱性が低い充電用トランジスタの発熱量を抑えることが可能である。
また、(a)充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子、及び、(b)前記素子を充電するための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタとを備え、2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部、(c)を有し、(d)前記2つのトランジスタは、基板に実装されており、前記充電用トランジスタのコレクタが、前記基板における電源電圧用配線パターンに接続され、前記放電用トランジスタのコレクタが、前記基板におけるグランド用配線パターンに接続され、(e)前記グランド用配線パターンの方が、前記電源電圧用配線パターンより、前記基板における表面積が大きく、(f)前記放熱性が低くなるトランジスタは、前記充電用トランジスタであり、(g)前記駆動信号は、電源電位を基準として生成され、(h)前記素子は、圧電素子であり、前記駆動信号の電位が上がると充電され、前記駆動信号の電位が下がると放電され、(i)前記2つのトランジスタは、NPN型のトランジスタと、PNP型のトランジスタであり、2つのトランジスタのエミッタ側が接続され、2つのトランジスタの接続部から前記駆動信号が出力され、(j)前記素子は、前記駆動信号によって、インクが吐出されない程度に駆動されることを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
また、充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子と、前記素子を充電するための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタと、を備えた印刷装置に、2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成させる機能を実現させるためのコンピュータプログラムも実現可能である。
また、(A)コンピュータと、(B)前記コンピュータに接続されて、次の(a)、(b)を有する印刷装置と、(a)充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子、(b)前記素子を充電するための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタとを備え、2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部、(C)を有することを特徴とする印刷システムも実現可能である。
また、インクを吐出させるための素子を充電させるための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタとのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成するステップと、生成された駆動信号に基づいて、前記素子にインクを吐出させるステップと、を有することを特徴とする印刷方法も実現可能である。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システム(コンピュータシステム)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。プリンタ1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。コンピュータ110は、プリンタ1と電気的に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置120は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のユーザインタフェースを表示する。入力装置130は、例えばキーボード130Aやマウス130Bであり、表示装置120に表示されたユーザインタフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバの設定等に用いられる。記録再生装置140は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置140AやCD−ROMドライブ装置140Bが用いられる。
コンピュータ110にはプリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、表示装置120にユーザインタフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバは、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ110とのシステムを印刷装置としてもよい。
===プリンタの構成===
<インクジェットプリンタの構成について>
図2は、本実施形態のプリンタの全体構成のブロック図である。また、図3は、本実施形態のプリンタの全体構成の概略図である。また、図4は、本実施形態のプリンタの全体構成の縦断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
本実施形態のプリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、およびコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙等の媒体に画像を形成する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。検出器群50から検出結果を受けたコントローラ60は、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙Sなど)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙を搬送する搬送機構(搬送手段)として機能する。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータともいう)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。
給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙を搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータであり、DCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した紙Sをプリンタ1の外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を前記搬送方向と直交する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータともいう)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッドが移動方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータであり、DCモータにより構成される。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、インク吐出部であるノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙を給紙する途中で、紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙の搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙の先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、紙の先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙の有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出する。光学センサ54は、光学的に紙の端部を検出するため、機械的な紙検出センサ53よりも、検出精度が高い。なお、本実施形態では、ヘッド41の温度を検出するための温度センサ56が検出器群50に含まれている。
コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニット(制御手段)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<印刷動作について>
図5は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):まず、コントローラ60は、インターフェース部61を介して、コンピュータ110から印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・インク吐出処理等を行う。
給紙処理(S002):給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置ともいう)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S003):ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッド41からインクを吐出させる。ヘッド41から吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッド41からインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列が形成される。
搬送処理(S004):搬送処理とは、紙をヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータ22を駆動し、搬送ローラ23を回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):コントローラ60は、印刷中の紙について排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
排紙処理(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、コントローラ60は、排紙ローラ25を回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
<ノズルについて>
図6は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Yが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720)である場合、k=4である。
各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯180)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯180よりも搬送方向の下流側に位置している。各ノズルには、インクを吐出させるための素子としてのピエゾ素子(不図示)が設けられている。また、光学センサ54は、紙搬送方向の位置に関して、一番上流側にあるノズル♯180とほぼ同じ位置にある。
<ヘッドの駆動について>
図7は、ヘッドユニット40の説明図である。また、図8は、各信号のタイミングの説明図である。
ヘッドユニット40は、ヘッド41を有するとともに、ヘッド41を駆動するヘッド駆動回路42と、原駆動信号ODRVを発生する、駆動信号生成部としての原駆動信号生成部43とを有する。なお、ヘッド41は、各色のノズル列を有するとともに、ノズル数分のピエゾ素子PZTと、各ピエゾ素子PZTに設けられた圧力室(不図示)とを有する。
ヘッド駆動回路42は、180個の第1シフトレジスタ421と、180個の第2シフトレジスタ422と、ラッチ回路群423と、データセレクタ424と、180個のスイッチSWとを有する。図中のかっこ内の数字は、部材(又は信号)が対応するノズルの番号を示している。このヘッド駆動回路42は、シリアル伝送される印刷信号PRTに基づいて180個のピエゾ素子PZTをそれぞれ駆動し、各ノズルからインクを吐出するためのものである。このヘッド駆動回路42は、各色のノズル列毎に設けられている。
原駆動信号ODRVは、180個のピエゾ素子に対して共通に供給される信号である。この原駆動信号ODRVは、ノズルが一画素分の距離を移動する時間内に、第1パルスW1と第2パルスW2の2つの駆動パルスを有する。この原駆動信号ODRVは、印刷装置本体側に設けられた原駆動信号生成部43からケーブルを介して、ヘッド駆動回路42のスイッチSWにそれぞれ伝送される。
印刷信号PRT(i)は、ノズル♯iが担当する一画素に対して割り当てられている画素データに対応した信号である。本実施形態では、印刷信号PRT(i)は、一画素につき2ビットの情報を有する信号になっている。この印刷信号PRT(i)は、データセレクタ424からスイッチSW(i)に伝送される。
印刷信号PRTは、ノズル数分の印刷信号PRT(i)をシリアル伝送する信号である。このシリアル伝送される印刷信号PRTは、ヘッド駆動回路42に入力され、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される(後述)。
駆動信号DRV(i)は、ノズル♯iに対応して設けられているピエゾ素子PZT(i)を駆動する信号である。ピエゾ素子PZT(i)に駆動信号DRV(i)が入力されると、駆動信号DRV(i)の電位変化に応じてピエゾ素子PZT(i)が充電及び放電されることにより変形する。ピエゾ素子PZT(i)が変形すると、圧力室の一部を区画する弾性膜(側壁)が変形し、圧力室内のインクがノズル♯iから吐出する。
第1制御信号S1は、ラッチ回路群423とデータセレクタ424に入力される。第2制御信号S2は、データセレクタ424に入力される。第1制御信号S1及び第2制御信号S2は、印刷信号PRT(i)が変化するタイミングを示すパルスを有する。
ヘッド駆動回路42にシリアル伝送された印刷信号PRTは、以下に説明するようにして、180個の2ビットデータである印刷信号PRT(i)にシリアル/パラレル変換される。まず、印刷信号PRTが180個の第1シフトレジスタ421に入力され、次に、180個の第2シフトレジスタ422に入力される。第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群423に入力されると、各シフトレジスタの360個のデータがラッチ回路群423にラッチされる。第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群423に入力されるとき、第1制御信号S1のパルスがデータセレクタ424にも入力される。データセレクタ424は、第1制御信号S1が入力されると、初期状態になる。初期状態のデータセレクタ424は、ラッチされる前には第1シフトレジスタ421に格納されていたデータをラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)としてスイッチSW(i)にそれぞれ出力する。次に、第2制御信号S2のパルスにより、データセレクタ424は、ラッチされる前には第2シフトレジスタ422に格納されていたデータをラッチ回路群423から選択し、印刷信号PRT(i)としてスイッチSW(i)にそれぞれ出力する。このようにして、シリアル伝送される印刷信号PRTは、180個の2ビットデータに変換される。
印刷信号PRT(i)のレベルが「1」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスをそのまま通過させて駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRT(i)のレベルが「0」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスを遮断する。この結果、印刷信号PRT(i)が「11」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW1及びW2が入力し、大ドットが形成される。また、印刷信号PRT(i)が「10」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW1が入力し、中ドットが形成される。印刷信号PRT(i)が「01」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスW2が入力し、小ドットが形成される。つまり、印刷信号PRT(i)に応じた大きさのドットが用紙上に形成される。なお、印刷信号PRT(i)が「00」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスが入力されないので、ドットは形成されない。
なお、本実施形態では、温度センサ56がヘッド41付近の温度を検出している。ヘッド41には不図示のインクチャンバーが設けられており、温度センサ56は、インクチャンバー内のインクの温度に近似した温度を検出することができる。この温度センサ56は、検出結果をコントローラ60へ出力する。
===原駆動信号生成部43の構成===
図9は、原駆動信号生成部43の構成の説明図である。原駆動信号生成部43は、既に説明した通り、全てのピエゾ素子を駆動するための原駆動信号ODRVを生成するものである。原駆動信号生成部43は、増幅回路70と、波形生成回路80とを有する。
<増幅回路70の構成について>
増幅回路70は、電圧上昇用トランジスタQ1と、電圧降下用トランジスタQ2とを有する。電圧上昇用トランジスタQ1は、コレクタが電源に、エミッタが原駆動信号ODRVの出力信号線にそれぞれ接続されたNPN型のトランジスタである。また、電圧降下用トランジスタQ2は、コレクタが接地(アース)、所謂グランドに、エミッタが原駆動信号ODRVの出力信号線にそれぞれ接地されたPNP型のトランジスタである。つまり、2つのトランジスタのエミッタ側が接続され、その接続点から原駆動信号ODRVが出力される。
これらの電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2は、波形生成回路80からの波形信号によって制御される。波形生成回路80からの波形信号によって電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になると、原駆動信号ODRVが上昇し、ピエゾ素子の充電が行われる。一方、波形生成回路80からの波形信号によって電圧降下用トランジスタQ2がON状態になると、原駆動信号ODRVが降下し、ピエゾ素子の放電が行われる。すなわち、電圧上昇用トランジスタQ1は充電用トランジスタであり、電圧降下用トランジスタQ2は、放電用トランジスタである。なお、ピエゾ素子は、容量性負荷Cを有している。
増幅回路70は、波形生成回路80へも原駆動信号ODRVを出力している。波形生成回路80は、増幅回路70から送られてくる原駆動信号ODRVの電位を監視し、目標電位との偏差に基づいて、2つのトランジスタを制御する。
図10は、電圧上昇用トランジスタ及び電圧降下用トランジスタの配置の一例を説明図である。
本実施形態の増幅回路70の基板には、面実装パッケージの電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2が設けられている。したがって、基板の銅箔部には、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2が、それらのコレクタが直接接触されて設けられている。このとき、電圧上昇用トランジスタQ1のコレクタが接続されているのは、電源電圧用配線パターン71を構成する銅箔部であり、電圧降下用トランジスタQ2のコレクタが接続されているのは、グランド用配線パターン72を構成する銅箔部である。そして、電源電圧用配線パターン71は、基板内において電源電圧を必要とする極限られた領域に形成されており、グランド用配線パターン72は、基板のほぼ全域に亘って、他の配線パターンや素子を避けて形成されている。このため、グランド用配線パターン72は、電源電圧用配線パターン71より十分広い表面積を有している。このため、グランド用配線パターン72に接続された電圧降下用トランジスタQ2は、広い領域を有するグランド用配線パターン72から放熱することが可能であり、電源電圧用配線パターン71に接続された電圧上昇用トランジスタQ1より、高い放熱性を有している。
トランジスタを構成する半導体には接合部というポイントがあり、この部分で熱が発生する。トランジスタ毎に接合部に許容される最高温度が決められており、この温度をジャンクション温度(あるいは接合部温度)という。ジャンクション温度が所定の温度(125℃程度)以上になると、熱によりトランジスタが破壊される。すなわち、放熱性が高くなる構成の電圧降下用トランジスタQ2は、電圧上昇用トランジスタQ1より、発熱による破損が発生し難い構成となっている。
<波形生成回路80について>
図11は、波形生成回路80の説明図である。図12は、波形生成回路80が増幅回路70へ出力する波形信号の説明図である。これらの図を用いて、波形生成回路80について説明する。
波形生成回路80は、メモリ81と、ラッチ回路82と、加算器83と、ラッチ回路84と、D/A変換器85とを有する。メモリ81は、波形信号の波形を決める所定のパラメータを記憶する。波形生成回路80は、所定のパラメータをメモリ81に記憶するため、種々の信号をコントローラ60から受け取る。なお、コントローラ60は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、所定のタイミングで各信号を波形生成回路80に出力する。
コントローラ60は、クロック信号601に同期して、データ信号602とアドレス信号603を出力する。そして、コントローラ60がイネーブル信号604を出力すると、メモリ81は、このイネーブル信号604を受けたときのアドレス信号603が示すアドレスに、データ信号602の内容を書き込む。各アドレスに書き込まれたデータは、電位変化量を示す電位変化量データとなる(後述)。なお、データ信号602の最上位ビットは、符号として用いられる。
本実施形態では、アドレスAにゼロ、アドレスBにΔV1、アドレスCに−ΔV2、を示す電位変化量データが格納される。
各アドレスへの電位変化量の設定が終了した後、アドレス信号603にアドレスが出力され、第1のラッチ回路82は、最初のクロック信号605により、アドレス信号603の示すアドレスに格納されている電位変化量データを保持する。加算器83は、第1のラッチ回路82が出力する電位変化量データと、第2のラッチ回路84が出力する電位変化量データとを加算する。第2のラッチ回路84がクロック信号606の立ち上がりパルスを受け取ると、第2のラッチ回路84は、加算器83から出力される信号を保持し、その信号を出力する。つまり、第2のラッチ回路84の出力は、クロック信号606の立ち上がりパルス毎に、第1のラッチ回路82に設定されている電位変化量に従って増減する。
本実施形態では、まず、アドレス信号603は、アドレスBを示している。第1のラッチ回路82は、最初のクロック信号605により、アドレスBのΔV1の電位変化量データを保持する。その後、第2のラッチ回路84は、クロック信号606の立ち上がりパルスを受け取る毎に、ΔV1だけ波形信号の電位を変化させる。次に、アドレス信号603がアドレスBからアドレスAに切り替わり、第1のラッチ回路82は、次のクロック信号605により、アドレスAのゼロの電位変化量データを保持する。これにより、この時の第2のラッチ回路84は、波形信号の電位を保持する。アドレス信号603がアドレスAからアドレスCに切り替わり、第1のラッチ回路82は、次のクロック信号605により、アドレスCの−ΔV2の電位変化量データを保持する。これにより、この時の第2のラッチ回路84は、クロック信号606の立ち上がりパルスを受け取る毎に、−ΔV2だけ波形信号の電位を変化させる。
本実施形態では、このような動作によって、波形信号の電位を増減させている。そして、波形生成回路80は、D/A変換器85にてデジタル信号をアナログ信号に変換された波形信号を増幅回路70(詳しくは、増幅回路70の2つのトランジスタのベース)に出力する。この結果、増幅回路70は、波形信号に基づいて、原駆動信号ODRVを出力することができる。
すなわち、放熱性が低くなる電圧上昇用トランジスタQ1の発熱量が小さくなるようにピエゾ素子を駆動するための駆動信号を生成するステップは、原駆動信号生成部43にて実行される処理であり、生成された駆動信号に基づいてピエゾ素子を駆動してノズルからインクを吐出させるステップは、ヘッド駆動回路42にて実行される処理である。
なお、本実施形態では、温度センサ56の検出結果がコントローラ60に送られてくる。コントローラ60は、温度センサ56の検出結果に基づいて、波形生成回路80に出力する信号を変化させる。これにより、温度センサ56の検出結果に応じて、原駆動信号ODRVの波形が変化する。なお、どのように原駆動信号ODRVの波形を変化させるかについては、後述する。
===原駆動信号ODRVとトランジスタの消費電力===
図13は、従来の原駆動信号ODRVの電位の時間変化と、トランジスタQ1,Q2に流れる電流の時間変化の説明図である。ここでは、本実施形態と比較するために、まず、従来の原駆動信号の一例として、中間電位を固定して、図に示すような従来の原駆動信号ODRVを生成する例について説明する。
<従来の原駆動信号によるトランジスタの消費電力>
時刻T0までの間、原駆動信号生成部43は、中間電位Vc=20Vを維持する。その後、時刻T0から時刻T1までの間に、原駆動信号生成部43は、中間電位Vc=20Vから最低電位Vb=2Vまで電位を降下させる。原駆動信号ODRVの電位が降下するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はOFF状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はON状態である。電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.45μAが流れる。ピエゾ素子は、この放電により、インクチャンバーの容量を膨張させる。
時刻T2まで最低電位Vb=2Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T2から時刻T3までの間に、最高電位Vh1=34Vまで電位を上昇させる。原駆動信号ODRVの電位が上昇するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はON状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はOFF状態である。電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になることにより、ピエゾ素子に充電が行われ、電圧上昇用トランジスタQ1には充電電流I1=1.06μAが流れる。ピエゾ素子は、この充電により、インクチャンバーの容量を収縮させ、ノズルからインク滴を吐出させる。
時刻T4まで最高電位Vh1=34Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T4から時刻T5までの間に、中間電位Vc=20Vまで電位を降下させる。原駆動信号ODRVの電位が降下するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はOFF状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はON状態である。電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.47μAが流れる。ピエゾ素子は、この放電により、インクチャンバーの容量を膨張させて元の容量に戻す。
電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、原駆動信号ODRVの電位と電源電位42Vとの電位差と、電流I1との積になる。電流I1は時刻T2から時刻T3までの間しか流れないので、本実施形態の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、時刻T2から時刻T3までの原駆動信号ODRVの電位と電源電位42Vとの間の斜線で示される台形面積(以下、充電電圧面積と呼ぶ)と、電流I1=1.06μAと、の積になる。本実施形態では、原駆動信号ODRVの1周期の間の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、76.3×10−12Wになる。
電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、原駆動信号ODRVの電位とGNDの電位0Vとの電位差と、電流I2との積になる。電流I2は時刻T0から時刻T1までの間、及び、時刻T4から時刻T5までの間しか流れないので、本実施形態の電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、時刻T0から時刻T1までの間の消費電力と、時刻T4から時刻T5までの間の消費電力との和になる。時刻T0から時刻T1までの間の消費電力は、時刻T0から時刻T1までの原駆動信号ODRVの電位とGND電位との間の斜線で示される台形面積(以下、第1放電電圧面積と呼ぶ)と、電流I2=0.45μAと、の積になる。また、時刻T4から時刻T5までの間の消費電力は、時刻T4から時刻T5までの原駆動信号ODRVの電位とGND電位との間の斜線で示される台形面積(以下、第2放電電圧面積と呼ぶ)と、電流I2=0.47μAと、の積になる。本実施形態では、原駆動信号ODRVの1周期の間の電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、57.87×10−12Wになる。
ところで、インクは温度が高くなると粘度が低くなる。一方、温度が変化してもノズルから吐出されるインクの量をほぼ同じにする必要がある。そこで、温度が高くなったとき、ノズルから吐出されるインクの量を揃えるため、インクを吐出するときの原駆動信号ODRVの電位差(時刻T2の電位と時刻T3の電位との差)を小さくしている。図14は、中間電位を固定する従来の駆動信号の生成方法により、電位変化の振幅を小さくさせた原駆動信号ODRVを示す図である。例えば、図13に示す原駆動信号が常温(例えば25℃)時の原駆動信号とすると、高温時(例えば40℃)に使用する原駆動信号は図14に示すような波形になる。図14の原駆動信号は、最低電位と最高電位の差が22Vになるように変更されている。
図14の原駆動信号では、原駆動信号生成部43は、時刻T0までの間、中間電位Vc=20Vに維持し、その後、時刻T0から時刻T1までの間に、中間電位Vc=20Vから最低電位Vb=8Vまで電位を降下させる。このとき、電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.3μAが流れる。
時刻T2まで最低電位Vb=8Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T2から時刻T3までの間に、最高電位Vh1=30Vまで電位を上昇させる。このとき、電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になることにより、ピエゾ素子に充電が行われ、電圧上昇用トランジスタQ1には充電電流I1=0.73μAが流れる。
時刻T4まで最高電位Vh1=30Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T4から時刻T5までの間に、中間電位Vc=20Vまで電位を降下させる。このとき、電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.33μAが流れる。
そして、電圧上昇用トランジスタQ1の1周期の間における消費電力は、50.37×10−12W、電圧降下用トランジスタQ2の1周期の間における消費電力は、41.55×10−12Wとなる。
また、ノズルからインクを吐出しないときには、ノズル内のインクが蒸発し、インクが固化する恐れがある。ノズル内でインクが固化すると、そのノズルからインクが吐出することができなくなり、印刷画像が劣悪なものとなる。そこで、ノズルからインクを吐出しないとき、原駆動信号生成部43は、インクが吐出されない程度の原駆動信号ODRV(以下、微振動信号と呼ぶ)をピエゾ素子に与え、ノズル内のインクを撹拌させてインクの固化を抑制する。
図15は、従来の微振動信号を示す図である。原駆動信号生成部43は、ドット形成処理が終了してから次のドット形成処理までの間(例えば搬送動作中)に、この微振動信号を生成する。
時刻T10までの間、原駆動信号生成部43は、最低電位Vb=2Vを維持する。その後、時刻T10から時刻T11までの間に、原駆動信号生成部43は、最高電位Vh1=14Vまで電位を上昇させる。微振動信号(原駆動信号ODRV)の電位が上昇するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はON状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はOFF状態である。電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になることにより、ピエゾ素子に充電が行われ、電圧上昇用トランジスタQ1には充電電流I1=0.24μAが流れる。ピエゾ素子は、この充電により、インクチャンバーの容量を収縮させる。但し、微振動信号は電位変化量が小さく、インクチャンバーの容量が収縮しても、ノズルからインク滴は吐出されない。しかし、インクチャンバーの容量が収縮することにより、インクチャンバー内のインクが揺らされて、インクが撹拌される。
時刻T12まで最高電位Vh1=14Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T12から時刻T13までの間に、最低電位Vb=2Vまで電位を降下させる。微振動信号(原駆動信号ODRV)の電位が降下するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はOFF状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はON状態である。電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.24μAが流れる。ピエゾ素子は、この放電により、インクチャンバーの容量を膨張させて元の容量に戻す。インクチャンバーの容量が膨張することにより、インクチャンバー内のインクが揺らされて、インクが撹拌される。
電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、微振動信号の電位と電源電位42Vの電位差と、電流I1との積になる。電流I1は時刻T12から時刻T13までの間しか流れないので、参考例の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、時刻T12から時刻T13までの間の斜線で示される台形面積と、電流I1=0.24の積になる。微振動信号の1周期の間の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、40.8×10−12Wになる。
同様に、電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、微振動信号の1周期当たり9.6×10−12Wになる。
以上説明したように、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2を用いて従来の原駆動信号を生成しピエゾ素子を駆動した場合には、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2による消費電力は、常温時、高温時、微振動時のいずれも電圧上昇用トランジスタQ1の方が大きくなっている。そして、上述したように、電圧上昇用トランジスタQ1は電圧降下用トランジスタQ2より放熱性が悪い構成となっているので、電圧上昇用トランジスタQ1への負荷が大きくなり、破損しやすくなる。このため、本実施形態の原駆動信号ODRVは、電圧上昇用トランジスタQ1への負荷が小さくなるように、電源電位を基準として生成される。
<本実施形態の原駆動信号によるトランジスタの消費電力>
図16は、本実施形態における常温時の原駆動信号ODRVの電位の時間変化と、トランジスタQ1及びQ2に流れる電流の時間変化の説明図である。本実施形態では、原駆動信号生成部43は、電源電位を基準として図に示すような原駆動信号ODRVを生成する。このため、中間電位及び最低電位は変更可能である。また、従来の原駆動信号による消費電力と比較するために、原駆動信号における時間の変化に対する電位の変化量は、上述した従来の原駆動信号を同じに設定している。なお、この原駆動信号ODRVは、説明の簡略化のため、図8の原駆動信号ODRVとは異なっている。本実施形態の原駆動信号によるトランジスタの消費電力を、上記従来の原駆動信号によるトランジスタの消費電力と同様にして求める。
本実施形態の原駆動信号では、時刻T0までの間、原駆動信号生成部43は、中間電位Vc=23Vを維持し、その後、時刻T0から時刻T1までの間に、中間電位Vc=23Vから最低電位Vb=5Vまで電位を降下させる。このとき、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.45μAが流れる。ピエゾ素子は、この放電により、インクチャンバーの容量を膨張させる。
時刻T2まで最低電位Vb=5Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T2から時刻T3までの間に、最高電位Vh1=37Vまで電位を上昇させる。このとき、電圧上昇用トランジスタQ1には充電電流I1=1.06Aが流れる。ピエゾ素子は、この充電により、インクチャンバーの容量を収縮させ、ノズルからインクを吐出させる。
時刻T4まで最高電位Vh1=37Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T4から時刻T5までの間に、中間電位Vc=23Vまで電位を降下させる。原駆動信号ODRVの電位が降下するとき、電圧上昇用トランジスタQ1はOFF状態であり、電圧降下用トランジスタQ2はON状態である。電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.47μAが流れる。ピエゾ素子は、この放電により、インクチャンバーの容量を膨張させて元の容量に戻す。
本実施形態では、原駆動信号ODRVの1周期の間の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、66.78×10−12Wになる。また、原駆動信号ODRVの1周期の間の電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、67.5×10−12Wになる。
図17は、電源電位を基準として生成される、温度センサの出力に基づいて高温時に使用される原駆動信号を示す図である。このとき最大電位は、電源電位に対し、部品やパターン等による損失を考慮し、実用レベルの最大値として、37Vに設定している。そして、図17に示す原駆動信号は、高温時(例えば40℃)に使用する原駆動信号であるため、上述した従来の原駆動信号と同様に、最低電位と最高電位の差が、常温時より小さくなるように22Vに変更されている。
図17の原駆動信号では、原駆動信号生成部43は、時刻T0までの間、中間電位Vc=27Vに維持し、その後、時刻T0から時刻T1までの間に、中間電位Vc=27Vから最低電位Vb=15Vまで電位を降下させる。このとき、電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.3μAが流れる。
時刻T2まで最低電位Vb=15Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T2から時刻T3までの間に、最高電位Vh1=37Vまで電位を上昇させる。このとき、電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になることにより、ピエゾ素子に充電が行われ、電圧上昇用トランジスタQ1には充電電流I1=0.73μAが流れる。
時刻T4まで最高電位Vh1=37Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T4から時刻T5までの間に、中間電位Vc=27Vまで電位を降下させる。このとき、電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.33μAが流れる。
そして、電圧上昇用トランジスタQ1の1周期の間における消費電力は、35.04×10−12W、電圧降下用トランジスタQ2の1周期の間における消費電力は、43.45×10−12Wとなる。
図18は、本実施形態における微振動信号を示す図である。原駆動信号生成部43は、ドット形成処理が終了してから次のドット形成処理までの間(例えば搬送動作中)に、この微振動信号を生成する。
時刻T10までの間、原駆動信号生成部43は、最低電位Vb=25Vを維持する。その後、時刻T10から時刻T11までの間に、原駆動信号生成部43は、最高電位Vh1=37Vまで電位を上昇させる。このとき、電圧上昇用トランジスタQ1がON状態になることにより、ピエゾ素子に充電が行われ、電圧上昇用トランジスタQ1には充電電流I1=0.24μAが流れる。
時刻T12まで最高電位Vh1=37Vを維持した後、原駆動信号生成部43は、時刻T12から時刻T13までの間に、最低電位Vb=25Vまで電位を降下させる。このとき、電圧降下用トランジスタQ2がON状態になることにより、ピエゾ素子からグランド電位GNDへの放電が行われ、電圧降下用トランジスタQ2には放電電流I2=0.24μAが流れる。
電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、微振動信号の電位と電源電位42Vの電位差と、電流I1との積になる。電流I1は時刻T12から時刻T13までの間しか流れないので、本実施形態の微振動信号の1周期の間の電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力は、13.2×10−12Wになる。同様に、電圧降下用トランジスタQ2の消費電力は、微振動信号の1周期当たり37.2×10−12Wになる。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ1によれば、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2を用いて本実施形態の原駆動信号を生成しピエゾ素子を駆動した場合には、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2による消費電力は、常温時、高温時、微振動時のいずれも電圧降下用トランジスタQ2の方が大きくなっている。そして、上述したように、電圧上昇用トランジスタQ1は電圧降下用トランジスタQ2より放熱性が低い構成となっているが、電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力を抑えることにより、電圧上昇用トランジスタQ1への負荷を軽減することが可能である。
また、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2は、いずれも面実装パッケージであり、増幅回路70の基板に直接実装されており、電圧上昇用トランジスタQ1のコレクタが、前記基板における電源電圧用配線パターン71に接続され、電圧降下用トランジスタQ2のコレクタが、前記基板におけるグランド用配線パターン72に接続されている。そして、グランド用配線パターン72の方が、前記電源電圧用配線パターン71より、前記基板における表面積が大きいので、グランド用配線パターン72に接続された電圧降下用トランジスタQ2側の放熱性を高めることが可能である。
すなわち、原駆動信号を生成する際の基準を電源電位とすることにより、放熱性の高い構成である電圧降下用トランジスタQ2の消費電力が、従来の原駆動信号の生成により高くなったとしても、放熱性の低い構成である電圧上昇用トランジスタQ1の消費電力を抑えることとしている。このため、電圧降下用トランジスタQ2による発熱は、広い表面積を有するグランド用配線パターン72から放熱させると共に、電源電圧用配線パターン71に接続されて、放熱面積が小さい電圧上昇用トランジスタQ1は、発熱量を抑えることにより、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2のいずれへの負荷を低減させることが可能である。また、このように、原駆動信号を生成する際の基準を電源電位とすることにより、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2のいずれへの負荷を低減させたので、電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2を、いずれも増幅回路70の基板に直接実装させて、電装基板の小型化及び高密度実装を実現することが可能である。
ところで、増幅回路70の電圧上昇用トランジスタQ1及び電圧降下用トランジスタQ2は、インクを吐出するノズルと、吐出しないノズルとが混在する印刷時より、すべてのノズル内のインクを撹拌させるために、インクが吐出されない程度にピエゾ素子を駆動する微振動時の方が、発熱量が大きい場合がある。このため、微振動させるための原駆動信号も電源電位を基準として生成することにより、放熱性が低い電圧上昇用トランジスタQ1側の発熱量を抑えることが可能であり、特に有効である。
本実施形態においては、原駆動信号の振幅は2種類に限定するものではなく、対応する最低電位Vb及び中間電位Vcも2種類に限定するものではない。
なお、必ずしも温度センサが必要なわけではない。例えば、温度センサを設けずに、コントローラが印刷枚数や印刷時間などから温度を推測し、推測された温度に応じて原駆動信号を切り替えても良い。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等の印刷装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。また、印刷装置側にて行っていた処理の一部をコンピュータ側にて行ってよく、また印刷装置とコンピュータの間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
<印刷装置について>
本発明に係る印刷装置は、前述したインクジェットプリンタ以外に、他のタイプのインクジェットプリンタであってもよく、さらにこの他に、移動しながら印刷をする印刷ヘッドを備えたものであれば、バブルジェットプリンタであってもよく、さらには、インクを吐出しないタイプのプリンタとして、ドットインパクトプリンタや熱転写プリンタなどであってもよい。
<印刷媒体について>
本発明に係る印刷媒体としては、紙材や布材やフィルム材などからなるものの他に、他の素材により形成されたものや、シート状に成形されたもの以外に他の形態に成形されたもの、その他、印刷可能なものであれば、いかなるものであっても構わない。
<ヘッドについて>
本発明に係る印刷装置のヘッド41は、紙に対し、移動しながら印刷を行うものであれば、前記実施形態で説明したようにインクジェット方式によりインクを吐出するタイプのものをはじめ、バブルジェット(登録商標)方式によりインクを吐出するタイプのものや、ドットインパクト方式により印刷を行うもの、サーマルヘッドを有し感熱方式や熱転写方式等により印刷を行うものなどであっても構わない。
印刷システムの全体構成の説明図である。 プリンタの全体構成のブロック図である。 プリンタの全体構成の概略図である。 プリンタの全体構成の縦断面図である。 印刷時の処理のフロー図である。 ノズルの配列を示す説明図である。 ヘッドユニットの説明図である。 各信号のタイミングチャートである。 原駆動信号生成部の構成の説明図である。 電圧上昇用のトランジスタ及び電圧降下用のトランジスタの配置を説明図である。 波形生成回路の説明図である。 波形生成回路が増幅回路へ出力する波形信号の説明図である。 従来の原駆動信号ODRVの電位の時間変化と、トランジスタQ1及びQ2に流れる電流の時間変化の説明図である。 従来の駆動信号の生成方法により、電位変化の振幅を小さくさせた原駆動信号ODRVを示す図である。 従来の微振動信号を示す図である。 本実施形態における常温時の原駆動信号ODRVの電位の時間変化と、トランジスタQ1及びQ2に流れる電流の時間変化の説明図である。 電源電位を基準として生成される、温度センサの出力に基づいて高温時に使用される原駆動信号を示す図である。 本実施形態における微振動信号を示す図である。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、42 ヘッド駆動回路、
421 第1シフトレジスタ、422 第2シフトレジスタ、
423 ラッチ回路群、424 データセレクタ、
43 原駆動信号生成部、
SW スイッチ、PZT ピエゾ素子、
ODRV 原駆動信号、PRT 印刷信号、PRT(i) 印刷信号、
DRV 駆動信号、S1 第1制御信号、S2 第2制御信号
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、56 温度センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
70 増幅回路、Q1 電圧上昇用トランジスタ、Q2 電圧降下用トランジスタ、
71 電源電圧用配線パターン、72 グランド用配線パターン、
80 波形生成回路、81 メモリ、82 ラッチ回路、83 加算器、
84 ラッチ回路、85 D/A変換器、
100 印刷システム
110 コンピュータ、
120 表示装置、
130 入力装置、130A キーボード、130B マウス、
140 記録再生装置、
140A フレキシブルディスクドライブ装置、
140B CD−ROMドライブ装置

Claims (12)

  1. (a)充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子、及び、
    (b)前記素子を充電するための充電用トランジスタと、
    前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタと、を備え、
    2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部、
    (c)を有することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記2つのトランジスタは、基板に実装されており、
    前記充電用トランジスタのコレクタが、前記基板における電源電圧用配線パターンに接続され、
    前記放電用トランジスタのコレクタが、前記基板におけるグランド用配線パターンに接続されていることを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記グランド用配線パターンの方が、前記電源電圧用配線パターンより、前記基板における表面積が大きいことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記放熱性が低くなるトランジスタは、前記充電用トランジスタであることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記駆動信号は、電源電位を基準として生成されることを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記素子は、圧電素子であり、前記駆動信号の電位が上がると充電され、前記駆動信号の電位が下がると放電されることを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載の印刷装置において、
    前記2つのトランジスタは、NPN型のトランジスタと、PNP型のトランジスタであり、
    2つのトランジスタのエミッタ側が接続され、2つのトランジスタの接続部から前記駆動信号が出力されることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の印刷装置において、
    前記素子は、前記駆動信号によって、インクが吐出されない程度に駆動されることを特徴とする印刷装置。
  9. (a)充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子、及び
    (b)前記素子を充電するための充電用トランジスタと、
    前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタと、を備え、
    2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成部、
    (c)を有し、
    (d)前記2つのトランジスタは、基板に実装されており、
    前記充電用トランジスタのコレクタが、前記基板における電源電圧用配線パターンに接続され、
    前記放電用トランジスタのコレクタが、前記基板におけるグランド用配線パターンに接続され、
    (e)前記グランド用配線パターンの方が、前記電源電圧用配線パターンより、前記基板における表面積が大きく、
    (f)前記放熱性が低くなるトランジスタは、前記充電用トランジスタであり、
    (g)前記駆動信号は、電源電位を基準として生成され、
    (h)前記素子は、圧電素子であり、前記駆動信号の電位が上がると充電され、前記駆動信号の電位が下がると放電され、
    (i)前記2つのトランジスタは、NPN型のトランジスタと、PNP型のトランジスタであり、
    2つのトランジスタのエミッタ側が接続され、2つのトランジスタの接続部から前記駆動信号が出力され、
    (j)前記素子は、前記駆動信号によって、インクが吐出されない程度に駆動されることを特徴とする印刷装置。
  10. 充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子と、
    前記素子を充電するための充電用トランジスタと、
    前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタと、を備えた印刷装置に、
    2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成させる機能を実現するためのコンピュータプログラム。
  11. (A)コンピュータと、
    (B)前記コンピュータに接続されて、次の(a)、(b)を有する印刷装置と、
    (a)充電及び放電されることにより、インクを吐出させるための素子、
    (b)前記素子を充電するための充電用トランジスタと、
    前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電 用トランジスタとを備え、
    2つの前記トランジスタのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの 発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動する ための駆動信号を生成する駆動信号生成部、
    (C)を有することを特徴とする印刷システム。
  12. インクを吐出させるための素子を充電させるための充電用トランジスタと、前記充電用トランジスタと放熱性が異なり、前記素子を放電するための放電用トランジスタとのうち、前記放熱性が低くなる前記トランジスタの発熱量が小さくなるように前記トランジスタを駆動して、前記素子を駆動するための駆動信号を生成するステップと、
    生成された前記駆動信号に基づいて、前記素子にインクを吐出させるステップと、
    を有することを特徴とする印刷方法。

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