JP2004090502A - インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、駆動条件の変化に対応して、駆動素子の駆動制御を最適に行なうようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子を、所定の印字タイミングで選択的に、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMを電流増幅回路13により増幅して駆動し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録を行なうと共に、上記電流増幅回路の駆動素子13a,13bの温度のしきい値に基づいて上記駆動制御を通常モードまたは負担軽減モードに選択的に切換えるようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置10であって、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記しきい値を変更するように、ヘッド駆動装置10を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子を、所定の印字タイミングで選択的に、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMを電流増幅回路13により増幅して駆動し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録を行なうと共に、上記電流増幅回路の駆動素子13a,13bの温度のしきい値に基づいて上記駆動制御を通常モードまたは負担軽減モードに選択的に切換えるようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置10であって、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記しきい値を変更するように、ヘッド駆動装置10を構成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット式プリンタのヘッドにてインク滴を吐出するためのノズルに対応して設けられた圧電素子を駆動する駆動素子の温度に対応して、当該駆動素子の駆動制御を行なうようにしたインクジェット式プリンタのヘッド駆動の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンピュータの出力装置として、数色のインクを記録ヘッドから吐出するタイプのインクジェット式カラープリンタが普及してきており、コンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するために広く用いられている。
【0003】
例えば、インク吐出のための駆動素子として圧電素子を用いたインクジェット式プリンタでは、印刷ヘッドの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた複数個の圧電素子を選択的に駆動することにより、各圧電素子の動圧に基づいてノズルからインク滴を吐出させ、印刷用紙にインク滴を付着させることにより、印刷用紙にドットを形成して、印刷を行なうようにしている。
【0004】
ここで、各圧電素子は、インク滴を吐出するためのノズルに対応して設けられており、印刷ヘッド内に実装されたドライバIC(駆動波形発生回路)から供給される駆動信号により駆動され、インク滴を吐出させるようになっている。
このようなヘッド駆動装置は、例えば図9に示すように構成されている。
【0005】
図9において、ヘッド駆動装置1は、インクジェット式プリンタの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子2と、各圧電素子2の一方の電極2aに対して駆動信号を供給するため駆動波形発生回路3と、この駆動波形発生回路3と各圧電素子2との間に設けられた電流増幅回路4及びスイッチ回路5と、から構成されている。
ここで、図9においては、圧電素子2は一つのみが示されているが、実際には、インクジェット式プリンタのヘッドには、複数個のノズルが設けられており、各ノズルに対してそれぞれ一つの圧電素子が備えられている。
そして、各圧電素子2に対して、駆動波形発生回路3からの駆動信号COMは、実際にはシフトレジスタ等を介して、順次に出力されるようになっている。
【0006】
圧電素子2は、例えばピエゾ素子であって、双方の電極2a,2b間に印加される電圧により変位するように構成されている。
そして、圧電素子2は、常時中間電位付近に充電されており、駆動波形発生回路3からの駆動信号COMに基づいて放電する際に対応するノズル内のインクに圧力を加えることにより、このノズルからインク滴を吐出するように構成されている。
【0007】
駆動波形発生回路3は、インクジェットプリンタのヘッドへの駆動信号COMを発生させるものであり、例えばプリンタ本体内あるいはプリンタヘッド内に配置されている。
【0008】
電流増幅回路4は、二つの駆動素子としてのトランジスタ4a,4bから構成されている。
このうち、第一のトランジスタ4aは、コレクタが定電圧電源に接続され、ベースが駆動波形発生回路3の一方の出力に接続されると共に、エミッタがスイッチ回路5の入力側に接続されている。これにより、駆動波形発生回路3からの信号に基づいて導通して、定電圧Vccをスイッチ回路5を介して圧電素子2に供給する。
【0009】
また、第二のトランジスタ4bは、エミッタがスイッチ回路5の入力側に接続され、ベースが駆動波形発生回路3の第二の出力に接続されると共に、コレクタがグランドにアース接続されている。これにより、駆動波形発生回路3からの信号に基づいて導通して、圧電素子2をスイッチ回路5を介して放電させる。
【0010】
スイッチ回路5は、制御信号が入力されることにより、対応する圧電素子2の駆動タイミングでオンされ、駆動信号COMを圧電素子2に出力する。
このスイッチ回路5は、実際には、各圧電素子2をそれぞれオンオフするための所謂トランスミッションゲートとして構成されている。
【0011】
ここで、このような構成のヘッド駆動装置1においては、電流増幅回路4は、一組のトランジスタ4a,4bにより、接続されたすべての圧電素子2を駆動するようになっている。
その際、これらの駆動素子としてのトランジスタ4a,4bの駆動による温度上昇を回避するために、トランジスタ4a,4bに隣接して設けられたサーミスタ等の温度検知素子により、トランジスタ4a,4bの温度を検知する。
そして、検知温度がしきい値としての所定温度(例えば85℃)以上になった場合には、トランジスタ4a,4bの駆動を軽減するために、例えば待機時間を延長したり、一時的に駆動を停止させたり、あるいは例えば2パスを4パスに変更して、駆動ノズル数を低減させるようにしている。
【0012】
ところで、このような構成のヘッド駆動装置1においては、駆動素子としてのトランジスタ4a,4bの温度は、トランジスタ4a,4bに取り付けられたヒートシンクやケース等を介して、例えばサーミスタ等の温度検知素子6により検出して、プリンタ本体に設けられた制御部7に入力する。
そして、制御部7が、この温度検知素子6からの検知温度に基づいて、トランジスタ4a,4bの温度が所定のしきい値以上になった場合には、駆動波形発生回路2及びスイッチ回路5の駆動制御を切換えることにより、所謂駆動負荷軽減モードで駆動制御するようにしている。
【0013】
しかしながら、サーミスタにより検知される温度は、トランジスタ4a,4bのジャンクション温度に対して、トランジスタ4a,4bのケース及びヒートシンクの熱抵抗に基づいて低下した温度である。
ここで、熱抵抗による温度低下は、トランジスタ4a,4bの駆動電力に比例することから、例えば7色インクによる印刷時と4色インクによる印刷時、あるいは通常印刷時と高速印刷時のように、トランジスタ4a,4bの駆動条件が変化すると、駆動電力も変化することになり、これに伴って温度低下も変化することになる。すなわち、トランジスタ4a,4bのジャンクション温度を正確に測定することができなかった。
【0014】
したがって、このような駆動電力の変化を見込んで、トランジスタ4a,4bの温度上昇に関するしきい値のマージンを大きく取る必要がある。このため、従来は、大きいマージンを取るために、比較的大型のトランジスタ4a,4bを使用したり、あるいは大型のヒートシンクを使用するようにして、トランジスタ4a,4bの駆動条件による温度上昇を回避するようにしている。
このようにして、トランジスタ4a,4bやヒートシンクのコストが高くなってしまうという問題があった。
【0015】
そこで、本発明の課題は、駆動条件の変化に対応して、駆動素子の駆動制御を最適に行なうようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、電流増幅回路の駆動状態、例えば駆動電流,駆動電力等に基づいて、圧電素子の駆動を制御するためのしきい値、例えば温度を変更して、より高温になりやすい駆動状態ではしきい値を低く設定して、駆動制御を行なうことにより、駆動素子の負荷を軽減するようにした。
【0017】
即ち、請求項1記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置では、複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子を、所定の印字タイミングで選択的に、駆動波形発生回路からの駆動信号を電流増幅回路により増幅して駆動し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録を行なうと共に、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目のしきい値に基づいて上記駆動制御を切換えるようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置であって、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目のしきい値を変更する。これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値の変更により、電流増幅回路の駆動条件を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
尚、駆動制御の切換えは、例えば印刷中における待機時間の変更や、印刷動作中の駆動ノズル数の変更等によって行なわれ得る。
【0019】
このようにして、上記しきい値の変更によって、駆動条件による発熱を低減させることにより、電流増幅回路の駆動素子の駆動負担を軽減して、温度上昇を抑制することができる。
したがって、従来のように、一定のしきい値により駆動制御の切換えを行なう場合と比較して、よりきめ細かい駆動制御を行なうことができるので、駆動制御に関するしきい値のマージンを小さくすることができる。
これにより、電流増幅回路の駆動素子として、より小型の駆動素子を使用したり、あるいは駆動素子の放熱のためのヒートシンクをより小型にすることが可能となり、コストが低減され得ることになる。
【0020】
請求項2記載のヘッド駆動装置においては、上記電流増幅回路の駆動電流に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動電流を例えばカレントトランス等により検知して、検知した駆動電流に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動電流による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0021】
請求項3記載のヘッド駆動装置においては、上記電流増幅回路の駆動電力に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動電力を例えば抵抗等により検知して、検知した駆動電力に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動電力による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0022】
請求項4記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号による駆動条件に基づいて、ソフトウェアにより上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号による駆動条件をソフトウェアにより検知して、検知した駆動条件、例えば4色印刷または7色印刷等に応じて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0023】
請求項5記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号の最大振幅に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号の最大振幅に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0024】
請求項6記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号により駆動される圧電素子数に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路により駆動される圧電素子数に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路により駆動される圧電素子数が多く、発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0025】
請求項7記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号の周波数に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号の周波数に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、駆動信号の周波数が高く、高速モードで印刷が行なわれて、発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0026】
請求項8記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号の波形形状に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号の波形形状に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、駆動信号の波形形状による駆動で発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0027】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態に係るインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置について説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0028】
図1は、本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の一実施形態の構成を示している。
図1において、ヘッド駆動装置10は、プリンタヘッドの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子11と、各圧電素子11の一方の電極11aに対して駆動信号COMを供給するため駆動波形発生回路12と、この駆動波形発生回路12と各圧電素子11との間に設けられた電流増幅回路13及びノズル選択用スイッチ回路14と、電流増幅回路13の温度を検出する温度検知素子15と、電流増幅回路13への駆動電流値を検出する電流検知回路20と、温度検知素子15からの検知温度及び電流検知回路20からの駆動電流値に基づいて駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14の制御を行なう制御部21と、から構成されている。
【0029】
ここで、図1においては、圧電素子11は、実際にはインクジェット式プリンタのプリンタヘッドにて、各色毎にそれぞれ一つのノズル列が設けられており、各ノズル列に対してそれぞれ圧電素子が備えられている。
そして、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMは、実際にはシフトレジスタ等を介して、各ノズル列の圧電素子に対して順次に出力されるようになっている。
尚、インクジェット式プリンタは、4色印刷及び7色印刷を選択的に行なうことができるように構成されている。
【0030】
上記圧電素子11は、例えばピエゾ素子であって、双方の電極11a,11b間に印加される電圧により変位するように構成されている。
そして、圧電素子11は、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMに基づいて放電する際に対応するノズル内のインクに圧力を加えることにより、このノズルからインク滴を吐出するように構成されている。
【0031】
上記駆動波形発生回路12は、インクジェットプリンタのヘッドへの駆動信号COMを発生させるものであり、プリンタ本体の制御部21またはプリンタヘッドに搭載されている。
【0032】
上記電流増幅回路13は、二つのトランジスタ13a,13bから構成されている。
このうち、第一のトランジスタ13aは、コレクタが電流検知回路20を介して、定電圧電源に接続され、ベースが駆動波形発生回路12の一方の出力に接続されると共に、エミッタがスイッチ回路14の入力側に接続されている。これにより、第一のトランジスタ13aは、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMに基づいて導通して、定電圧Vccをスイッチ回路14を介して圧電素子11に供給する。
【0033】
また、第二のトランジスタ13bは、エミッタがスイッチ回路14の入力側に接続され、ベースが駆動波形発生回路12の第二の出力に接続されると共に、コレクタがグランドにアース接続されている。これにより、第二のトランジスタ13bは、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMに基づいて導通して、圧電素子11をスイッチ回路14を介して放電させる。
【0034】
ここで、上記スイッチ回路14は、実際には、各圧電素子11をそれぞれオンオフするための所謂トランスミッションゲートとして構成されている。
【0035】
上記温度検知素子15は、具体的には例えば図2に示すように、電流増幅回路13の二つのトランジスタ13a,13bに隣接してヒート真紅13c(またはケース)13c上に配置されたサーミスタ等の温度検知素子であって、二つのトランジスタ13a,13bからヒートシンク13c(またはケース)を介して温度を検出するようになっている。
【0036】
上記電流検知回路20は、電流増幅回路13に供給される駆動電流の電流値を検出するために、図3に示すように、第一のトランジスタ13aのコレクタと定電圧電源Vccの間に直列に接続されたカレントトランスから構成されている。
これにより、電流検知回路20は、電流増幅回路13に供給される駆動電流の電流値を検出して、制御部21に出力するようになっている。
【0037】
上記制御部21は、プリンタ本体内に配置されており、例えばパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータから送信されてくる印刷データに基づいて、印刷イメージデータを生成して、この印刷イメージデータに基づいて、駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14を駆動制御するようになっている。
そして、上記制御部21は、温度検知素子15からの検知温度に基づいて、検知温度がしきい値未満の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bが所定温度より低いことから、駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14を通常モードで駆動制御する。これにより、各列毎の印刷における待機時間が比較的短い時間、例えば0.1秒程度で、印刷が行なわれる。
【0038】
これに対して、制御部21は、温度検知素子15からの検知温度がしきい値以上の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bが所定温度以上であることから、駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14を駆動負荷を軽減するモード(負荷軽減モード)で駆動制御する。これにより、各列毎の印刷における待機時間が比較的長い時間、例えば1.0秒程度で、印刷が行なわれる。
【0039】
さらに、上記制御部21は、電流検知回路20で検知された電流増幅回路13の駆動電流の電流値に基づいて、上述した温度検知素子15からの検知温度のしきい値を切換えるようになっている。
すなわち、上記制御部21は、例えば7色印刷時等にて駆動電流値が所定値、例えば500mA未満の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動負荷が小さく、各トランジスタ13a,13bの発熱量が少ないことから、しきい値を比較的高い温度、例えば60℃に切換える。
他方、上記制御部21は、例えば4色印刷時等にて駆動電流値が所定値(例えば500mA)以上の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動負荷が大きく、発熱量が多いことから、しきい値を比較的低い温度、例えば40℃に切換える。
【0040】
本発明実施形態によるヘッド駆動装置10は、以上のように構成されており、図4のフローチャートに基づいて、以下のように動作する。
即ち、プリンタの印刷動作中に、制御部21は、まずステップST1にて、電流検知回路20により検知される駆動電流の電流値を前もって設定された基準電流値と比較する。
そして、例えば4色印刷時等により、駆動電流の電流値が基準電流値以上の場合には、ステップST2にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的低く、例えば40℃に設定する。
【0041】
続いて、制御部21は、ステップST3にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、40℃)未満の場合には、ステップST4にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
これにより、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMの変動にしたがって、駆動電圧が中間電位より高い場合には、電流増幅回路13の第一のトランジスタ13aを介して圧電素子11の一方の電極11aの充電が行なわれ、また駆動電圧が中間電位より低い場合には、第一の電流増幅回路13の第二のトランジスタ13bを介して圧電素子11の一方の電極11aの放電が行なわれる。これにより、圧電素子11が駆動信号COMに基づいて作動して、インク滴を吐出する。
【0042】
これに対して、ステップST3にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(40℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST5にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
これにより、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMの変動にしたがって、駆動電圧が中間電位より高い場合には、電流増幅回路13の第一のトランジスタ13aを介して圧電素子11の一方の電極11aの充電が行なわれ、また駆動電圧が中間電位より低い場合には、第一の電流増幅回路13の第二のトランジスタ13bを介して圧電素子11の一方の電極11aの放電が行なわれる。これにより、圧電素子11が駆動信号COMに基づいて作動して、インク滴を吐出する。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0043】
他方、ステップST1にて、例えば7色印刷時等にて、駆動電流の電流値が基準電流値(例えば500mA)未満である場合には、制御部21は、ステップST6にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的高く、例えば60℃に設定する。
【0044】
続いて、制御部21は、ステップST7にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、60℃)未満の場合には、ステップST9にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
【0045】
これに対して、ステップST7にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(60℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST8にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0046】
そして、上述したステップST1からステップST9までの動作が、プリンタの印刷動作中に、一ページ毎、あるいは一列の印刷毎に、繰返し行なわれる。即ち、ステップST4,5,8及び9にて、一ページ毎あるいは一列毎の印刷が終了した後、ステップST10にて、未印刷の印刷データが残っている場合には、ステップST1に戻る。
これに対して、ステップST10にて、全印刷データの印刷が終了した場合には、印刷処理が完了する。
【0047】
このようにして、本発明実施形態によるヘッド駆動装置10によれば、電流増幅回路13の駆動状態として、駆動電流の電流値を電流検知回路20により検出して、この駆動電流の電流値が所定値以上になると、通常モードと負担軽減モードとの駆動切換えのためのしきい値の温度を比較的低く設定し、また駆動電流の電流値が所定値未満の場合には、上記しきい値の温度を比較的高く設定する。
【0048】
これにより、制御部21は、電流増幅回路13の駆動状態に対応して、通常モードと負担軽減モードの駆動モードの切換えのためのしきい値の温度を切換えるので、電流増幅回路13の駆動状態に応じて、最適なしきい値の温度が設定される。したがって、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bのマージンを小さくすることができるので、各トランジスタ13a,13bとして小型で低コストのものを使用することができると共に、各トランジスタ13a,13bの放熱のためのヒートシンク13cを小型化することができる。
【0049】
図5は、本発明によるヘッド駆動装置の第二の実施形態の構成を示している。
図5において、ヘッド駆動装置30は、図1乃至図3に示したヘッド駆動装置10と比較して、電流検知回路20の代わりに、電力検知回路31が設けられている点で異なる構成になっている。
この電力検知回路31は、電流増幅回路13に供給される駆動電流の電力値を検出するために、図6に示すように、第一のトランジスタ13aのコレクタと定電圧電源Vccの間に直列に接続された抵抗32から構成されている。
そして、電流検知回路31は、この抵抗32の両端の電圧値を検出して、制御部21に出力するようになっている。
【0050】
このような構成のヘッド駆動回路によれば、図1乃至図3に示したヘッド駆動装置10と同様にして、電流増幅回路13の駆動状態として、駆動電流の電力値を電力検知回路31により検出して、この駆動電流の電力値が所定値以上であると、通常モードと負担軽減モードとの駆動切換えのためのしきい値の温度を比較的低く設定し、また駆動電流の電流値が所定値未満の場合には、上記しきい値の温度を比較的高く設定する。
【0051】
これにより、制御部21は、電流増幅回路13の駆動状態に対応して、通常モードと負担軽減モードの駆動モードの切換えのためのしきい値の温度を切換えるので、電流増幅回路13の駆動状態に応じて、最適なしきい値の温度が設定されることになり、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bのマージンを小さくすることができる。したがって、各トランジスタ13a,13bとして小型で低コストのものが使用され得ると共に、各トランジスタ13a,13bの放熱のためのヒートシンク13cを小型化することができる。
【0052】
図7は、本発明によるヘッド駆動装置の第三の実施形態の構成を示している。
図7において、ヘッド駆動装置40は、図1に示したヘッド駆動装置10とほぼ同様の構成であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
ヘッド駆動装置40は、ヘッド駆動装置10と比較して、電流検知回路20が省略されており、その代わりに、制御部21は、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMの駆動波形に基づいて、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動状態を検出し、例えば4色印刷時または7色印刷時を判定することにより、通常モード及び負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を切換えるようになっている。
【0053】
このような構成のヘッド駆動装置40によれば、図8のフローチャートに示すように動作する。
すなわち、図8において、プリンタの印刷動作中に、制御部21は、まずステップST11にて、電流増幅回路13に入力される駆動信号COMの駆動波形に基づいて、電流増幅回路13の駆動状態を検出する。
そして、例えば4色印刷時等により、駆動負担が大きい場合には、ステップST12にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的低く、例えば40℃に設定する。
【0054】
続いて、制御部21は、ステップST13にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、40℃)未満の場合には、ステップST14にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
【0055】
これに対して、ステップST13にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(40℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST15にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0056】
他方、ステップST11にて、例えば7色印刷時等にて、駆動負担が小さい場合には、制御部21は、ステップST16にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的高く、例えば60℃に設定する。
【0057】
続いて、制御部21は、ステップST17にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、60℃)未満の場合には、ステップST19にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
【0058】
これに対して、ステップST17にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(60℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST18にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0059】
そして、上述したステップST14,15,18及び19にて、一ページ毎あるいは一列毎の印刷が終了した後、ステップST20にて、未印刷の印刷データが残っている場合には、ステップST11に戻る。
これに対して、ステップST20にて、全印刷データの印刷が終了した場合には、印刷処理が完了する。
【0060】
このようにして、ヘッド駆動装置40によれば、前述したヘッド駆動装置10と同様に動作すると共に、制御部21が、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動状態を、駆動波形発生回路12から電流増幅回路13に入力される駆動信号COMの駆動波形に基づいて、ソフトウェアにより検出して、しきい値を変更することができる。したがって、例えば図9に示した従来のヘッド駆動装置1において、ハードウェアを何ら変更することなく、制御部21の制御プログラムを変更するだけで、ヘッド駆動装置40を構成することができるので、コストが低減され得ることになる。
【0061】
尚、上述したヘッド駆動装置40においては、制御部21は、駆動信号COMの駆動波形に基づいて、例えば4色印刷時及び7色印刷時を判定するようになっているが、これに限らず、制御部21は、駆動信号COMの波形に基づいて、駆動すべき圧電素子数(すなわち駆動ノズル数)を判定して、ベタ印刷時等の駆動負担が大きい場合にしきい値を切換えたり、あるいは駆動信号COMの駆動波形の最大振幅に基づいて、最大振幅が大きい場合にしきい値を切換えるようにしてもよい。
さらに、制御部21は、駆動信号COMの駆動周波数に基づいて、印刷の通常速度モードと高速モードを判定して、しきい値を切換えたり、あるいは駆動信号COMの波形形状に基づいて、しきい値を切換えるようにしてもよい。
【0062】
上述した実施形態においては、制御部21は、通常モードと比較して、負担軽減モードにおいては、例えば各列の印刷終了後のキャリッジの待機時間を、例えば0.1秒から1.0秒に変更することにより実現されるようになっているが、これに限らず、所定時間だけ印刷を中断したり、あるいは2パス印刷を4パス印刷に変更する等により、駆動ノズル数を低減させることにより、負担軽減モードを実行するようにしてもよい。
【0063】
さらに、上述した実施形態においては、制御部21は、温度検知素子15からの検知温度を基準しきい値と比較して、しきい値未満の場合には、通常モードで、またしきい値以上の場合には、負担軽減モードで、駆動制御を行なうようになっているが、これに限らず、制御部21が、検知温度がしきい値以下の場合に通常モードで、またしきい値を越えた場合に負担軽減モードで、駆動制御を行なうようにしてもよい。
同様に、上述した実施形態においては、制御部21は、電流検知回路20,電力検知回路30からの検知信号が所定値以上の場合に、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値を切換えるようにしているが、これに限らず、制御部21が、検知信号が所定値を越えた場合に、しきい値を切換えるようにしてもよい。
【0064】
また、上述した実施形態においては、電流増幅回路の増幅素子として、トランジスタ13a,13bが使用されているが、これに限らず、FET,トライアック,サイリスタ等の他の増幅素子が使用されてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、圧電素子11として例えばピエゾ素子が使用されているが、これに限らず、他の圧電素子、例えば電歪素子,磁歪素子等を使用してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目のしきい値を変更する。これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値の変更により、電流増幅回路の駆動条件を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
尚、駆動制御の切換えは、例えば印刷中における待機時間の変更や、印刷動作中の駆動ノズル数の変更等によって行なわれ得る。
【0066】
このようにして、上記しきい値の変更によって、駆動条件による発熱を低減させることにより、電流増幅回路の駆動素子の駆動負担を軽減して、温度上昇を抑制することができる。
したがって、従来のように、一定のしきい値により駆動制御の切換えを行なう場合と比較して、よりきめ細かい駆動制御を行なうことができるので、駆動制御に関するしきい値のマージンを小さくすることができる。
これにより、電流増幅回路の駆動素子として、より小型の駆動素子を使用したり、あるいは駆動素子の放熱のためのヒートシンクをより小型にすることが可能となり、コストが低減され得ることになる。
このようにして、本発明によれば、駆動条件の変化に対応して、駆動素子の駆動制御を最適に行なうようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置が提供されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のヘッド駆動装置における電流増幅回路の各トランジスタ及び温度検知素子のヒートシンクへの取付状態を示す概略斜視図である。
【図3】図1のヘッド駆動装置における電流検知回路の構成例を示す部分回路図である。
【図4】図1のヘッド駆動装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】図5のヘッド駆動装置における電力検知回路の構成例を示す部分回路図である。
【図7】本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図8】図7のヘッド駆動装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】従来のヘッド駆動装置の一例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,30,40 ヘッド駆動装置
11 圧電素子
12 駆動波形発生回路
13 電流増幅回路
13a 第一のトランジスタ
13b 第二のトランジスタ
14 スイッチ回路
15 温度検知素子
20 電流検知回路
21 制御部
31 電力検知回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット式プリンタのヘッドにてインク滴を吐出するためのノズルに対応して設けられた圧電素子を駆動する駆動素子の温度に対応して、当該駆動素子の駆動制御を行なうようにしたインクジェット式プリンタのヘッド駆動の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンピュータの出力装置として、数色のインクを記録ヘッドから吐出するタイプのインクジェット式カラープリンタが普及してきており、コンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するために広く用いられている。
【0003】
例えば、インク吐出のための駆動素子として圧電素子を用いたインクジェット式プリンタでは、印刷ヘッドの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた複数個の圧電素子を選択的に駆動することにより、各圧電素子の動圧に基づいてノズルからインク滴を吐出させ、印刷用紙にインク滴を付着させることにより、印刷用紙にドットを形成して、印刷を行なうようにしている。
【0004】
ここで、各圧電素子は、インク滴を吐出するためのノズルに対応して設けられており、印刷ヘッド内に実装されたドライバIC(駆動波形発生回路)から供給される駆動信号により駆動され、インク滴を吐出させるようになっている。
このようなヘッド駆動装置は、例えば図9に示すように構成されている。
【0005】
図9において、ヘッド駆動装置1は、インクジェット式プリンタの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子2と、各圧電素子2の一方の電極2aに対して駆動信号を供給するため駆動波形発生回路3と、この駆動波形発生回路3と各圧電素子2との間に設けられた電流増幅回路4及びスイッチ回路5と、から構成されている。
ここで、図9においては、圧電素子2は一つのみが示されているが、実際には、インクジェット式プリンタのヘッドには、複数個のノズルが設けられており、各ノズルに対してそれぞれ一つの圧電素子が備えられている。
そして、各圧電素子2に対して、駆動波形発生回路3からの駆動信号COMは、実際にはシフトレジスタ等を介して、順次に出力されるようになっている。
【0006】
圧電素子2は、例えばピエゾ素子であって、双方の電極2a,2b間に印加される電圧により変位するように構成されている。
そして、圧電素子2は、常時中間電位付近に充電されており、駆動波形発生回路3からの駆動信号COMに基づいて放電する際に対応するノズル内のインクに圧力を加えることにより、このノズルからインク滴を吐出するように構成されている。
【0007】
駆動波形発生回路3は、インクジェットプリンタのヘッドへの駆動信号COMを発生させるものであり、例えばプリンタ本体内あるいはプリンタヘッド内に配置されている。
【0008】
電流増幅回路4は、二つの駆動素子としてのトランジスタ4a,4bから構成されている。
このうち、第一のトランジスタ4aは、コレクタが定電圧電源に接続され、ベースが駆動波形発生回路3の一方の出力に接続されると共に、エミッタがスイッチ回路5の入力側に接続されている。これにより、駆動波形発生回路3からの信号に基づいて導通して、定電圧Vccをスイッチ回路5を介して圧電素子2に供給する。
【0009】
また、第二のトランジスタ4bは、エミッタがスイッチ回路5の入力側に接続され、ベースが駆動波形発生回路3の第二の出力に接続されると共に、コレクタがグランドにアース接続されている。これにより、駆動波形発生回路3からの信号に基づいて導通して、圧電素子2をスイッチ回路5を介して放電させる。
【0010】
スイッチ回路5は、制御信号が入力されることにより、対応する圧電素子2の駆動タイミングでオンされ、駆動信号COMを圧電素子2に出力する。
このスイッチ回路5は、実際には、各圧電素子2をそれぞれオンオフするための所謂トランスミッションゲートとして構成されている。
【0011】
ここで、このような構成のヘッド駆動装置1においては、電流増幅回路4は、一組のトランジスタ4a,4bにより、接続されたすべての圧電素子2を駆動するようになっている。
その際、これらの駆動素子としてのトランジスタ4a,4bの駆動による温度上昇を回避するために、トランジスタ4a,4bに隣接して設けられたサーミスタ等の温度検知素子により、トランジスタ4a,4bの温度を検知する。
そして、検知温度がしきい値としての所定温度(例えば85℃)以上になった場合には、トランジスタ4a,4bの駆動を軽減するために、例えば待機時間を延長したり、一時的に駆動を停止させたり、あるいは例えば2パスを4パスに変更して、駆動ノズル数を低減させるようにしている。
【0012】
ところで、このような構成のヘッド駆動装置1においては、駆動素子としてのトランジスタ4a,4bの温度は、トランジスタ4a,4bに取り付けられたヒートシンクやケース等を介して、例えばサーミスタ等の温度検知素子6により検出して、プリンタ本体に設けられた制御部7に入力する。
そして、制御部7が、この温度検知素子6からの検知温度に基づいて、トランジスタ4a,4bの温度が所定のしきい値以上になった場合には、駆動波形発生回路2及びスイッチ回路5の駆動制御を切換えることにより、所謂駆動負荷軽減モードで駆動制御するようにしている。
【0013】
しかしながら、サーミスタにより検知される温度は、トランジスタ4a,4bのジャンクション温度に対して、トランジスタ4a,4bのケース及びヒートシンクの熱抵抗に基づいて低下した温度である。
ここで、熱抵抗による温度低下は、トランジスタ4a,4bの駆動電力に比例することから、例えば7色インクによる印刷時と4色インクによる印刷時、あるいは通常印刷時と高速印刷時のように、トランジスタ4a,4bの駆動条件が変化すると、駆動電力も変化することになり、これに伴って温度低下も変化することになる。すなわち、トランジスタ4a,4bのジャンクション温度を正確に測定することができなかった。
【0014】
したがって、このような駆動電力の変化を見込んで、トランジスタ4a,4bの温度上昇に関するしきい値のマージンを大きく取る必要がある。このため、従来は、大きいマージンを取るために、比較的大型のトランジスタ4a,4bを使用したり、あるいは大型のヒートシンクを使用するようにして、トランジスタ4a,4bの駆動条件による温度上昇を回避するようにしている。
このようにして、トランジスタ4a,4bやヒートシンクのコストが高くなってしまうという問題があった。
【0015】
そこで、本発明の課題は、駆動条件の変化に対応して、駆動素子の駆動制御を最適に行なうようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、電流増幅回路の駆動状態、例えば駆動電流,駆動電力等に基づいて、圧電素子の駆動を制御するためのしきい値、例えば温度を変更して、より高温になりやすい駆動状態ではしきい値を低く設定して、駆動制御を行なうことにより、駆動素子の負荷を軽減するようにした。
【0017】
即ち、請求項1記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置では、複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子を、所定の印字タイミングで選択的に、駆動波形発生回路からの駆動信号を電流増幅回路により増幅して駆動し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録を行なうと共に、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目のしきい値に基づいて上記駆動制御を切換えるようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置であって、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
【0018】
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目のしきい値を変更する。これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値の変更により、電流増幅回路の駆動条件を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
尚、駆動制御の切換えは、例えば印刷中における待機時間の変更や、印刷動作中の駆動ノズル数の変更等によって行なわれ得る。
【0019】
このようにして、上記しきい値の変更によって、駆動条件による発熱を低減させることにより、電流増幅回路の駆動素子の駆動負担を軽減して、温度上昇を抑制することができる。
したがって、従来のように、一定のしきい値により駆動制御の切換えを行なう場合と比較して、よりきめ細かい駆動制御を行なうことができるので、駆動制御に関するしきい値のマージンを小さくすることができる。
これにより、電流増幅回路の駆動素子として、より小型の駆動素子を使用したり、あるいは駆動素子の放熱のためのヒートシンクをより小型にすることが可能となり、コストが低減され得ることになる。
【0020】
請求項2記載のヘッド駆動装置においては、上記電流増幅回路の駆動電流に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動電流を例えばカレントトランス等により検知して、検知した駆動電流に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動電流による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0021】
請求項3記載のヘッド駆動装置においては、上記電流増幅回路の駆動電力に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動電力を例えば抵抗等により検知して、検知した駆動電力に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動電力による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0022】
請求項4記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号による駆動条件に基づいて、ソフトウェアにより上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号による駆動条件をソフトウェアにより検知して、検知した駆動条件、例えば4色印刷または7色印刷等に応じて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0023】
請求項5記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号の最大振幅に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号の最大振幅に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0024】
請求項6記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号により駆動される圧電素子数に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路により駆動される圧電素子数に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、電流増幅回路により駆動される圧電素子数が多く、発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0025】
請求項7記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号の周波数に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号の周波数に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、駆動信号の周波数が高く、高速モードで印刷が行なわれて、発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0026】
請求項8記載のヘッド駆動装置においては、上記駆動波形発生回路からの駆動信号の波形形状に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする。
この構成によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路に入力される駆動信号の波形形状に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目としての温度のしきい値を変更する。
これにより、駆動信号の波形形状による駆動で発熱が大きい場合には、上記しきい値を比較的高い温度例えば60℃から比較的低い温度例えば40℃に変更することにより、電流増幅回路の駆動条件例えば待機時間等を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
【0027】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態に係るインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置について説明する。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0028】
図1は、本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の一実施形態の構成を示している。
図1において、ヘッド駆動装置10は、プリンタヘッドの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子11と、各圧電素子11の一方の電極11aに対して駆動信号COMを供給するため駆動波形発生回路12と、この駆動波形発生回路12と各圧電素子11との間に設けられた電流増幅回路13及びノズル選択用スイッチ回路14と、電流増幅回路13の温度を検出する温度検知素子15と、電流増幅回路13への駆動電流値を検出する電流検知回路20と、温度検知素子15からの検知温度及び電流検知回路20からの駆動電流値に基づいて駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14の制御を行なう制御部21と、から構成されている。
【0029】
ここで、図1においては、圧電素子11は、実際にはインクジェット式プリンタのプリンタヘッドにて、各色毎にそれぞれ一つのノズル列が設けられており、各ノズル列に対してそれぞれ圧電素子が備えられている。
そして、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMは、実際にはシフトレジスタ等を介して、各ノズル列の圧電素子に対して順次に出力されるようになっている。
尚、インクジェット式プリンタは、4色印刷及び7色印刷を選択的に行なうことができるように構成されている。
【0030】
上記圧電素子11は、例えばピエゾ素子であって、双方の電極11a,11b間に印加される電圧により変位するように構成されている。
そして、圧電素子11は、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMに基づいて放電する際に対応するノズル内のインクに圧力を加えることにより、このノズルからインク滴を吐出するように構成されている。
【0031】
上記駆動波形発生回路12は、インクジェットプリンタのヘッドへの駆動信号COMを発生させるものであり、プリンタ本体の制御部21またはプリンタヘッドに搭載されている。
【0032】
上記電流増幅回路13は、二つのトランジスタ13a,13bから構成されている。
このうち、第一のトランジスタ13aは、コレクタが電流検知回路20を介して、定電圧電源に接続され、ベースが駆動波形発生回路12の一方の出力に接続されると共に、エミッタがスイッチ回路14の入力側に接続されている。これにより、第一のトランジスタ13aは、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMに基づいて導通して、定電圧Vccをスイッチ回路14を介して圧電素子11に供給する。
【0033】
また、第二のトランジスタ13bは、エミッタがスイッチ回路14の入力側に接続され、ベースが駆動波形発生回路12の第二の出力に接続されると共に、コレクタがグランドにアース接続されている。これにより、第二のトランジスタ13bは、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMに基づいて導通して、圧電素子11をスイッチ回路14を介して放電させる。
【0034】
ここで、上記スイッチ回路14は、実際には、各圧電素子11をそれぞれオンオフするための所謂トランスミッションゲートとして構成されている。
【0035】
上記温度検知素子15は、具体的には例えば図2に示すように、電流増幅回路13の二つのトランジスタ13a,13bに隣接してヒート真紅13c(またはケース)13c上に配置されたサーミスタ等の温度検知素子であって、二つのトランジスタ13a,13bからヒートシンク13c(またはケース)を介して温度を検出するようになっている。
【0036】
上記電流検知回路20は、電流増幅回路13に供給される駆動電流の電流値を検出するために、図3に示すように、第一のトランジスタ13aのコレクタと定電圧電源Vccの間に直列に接続されたカレントトランスから構成されている。
これにより、電流検知回路20は、電流増幅回路13に供給される駆動電流の電流値を検出して、制御部21に出力するようになっている。
【0037】
上記制御部21は、プリンタ本体内に配置されており、例えばパーソナルコンピュータ等のホストコンピュータから送信されてくる印刷データに基づいて、印刷イメージデータを生成して、この印刷イメージデータに基づいて、駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14を駆動制御するようになっている。
そして、上記制御部21は、温度検知素子15からの検知温度に基づいて、検知温度がしきい値未満の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bが所定温度より低いことから、駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14を通常モードで駆動制御する。これにより、各列毎の印刷における待機時間が比較的短い時間、例えば0.1秒程度で、印刷が行なわれる。
【0038】
これに対して、制御部21は、温度検知素子15からの検知温度がしきい値以上の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bが所定温度以上であることから、駆動波形発生回路12及びノズル選択用スイッチ回路14を駆動負荷を軽減するモード(負荷軽減モード)で駆動制御する。これにより、各列毎の印刷における待機時間が比較的長い時間、例えば1.0秒程度で、印刷が行なわれる。
【0039】
さらに、上記制御部21は、電流検知回路20で検知された電流増幅回路13の駆動電流の電流値に基づいて、上述した温度検知素子15からの検知温度のしきい値を切換えるようになっている。
すなわち、上記制御部21は、例えば7色印刷時等にて駆動電流値が所定値、例えば500mA未満の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動負荷が小さく、各トランジスタ13a,13bの発熱量が少ないことから、しきい値を比較的高い温度、例えば60℃に切換える。
他方、上記制御部21は、例えば4色印刷時等にて駆動電流値が所定値(例えば500mA)以上の場合には、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動負荷が大きく、発熱量が多いことから、しきい値を比較的低い温度、例えば40℃に切換える。
【0040】
本発明実施形態によるヘッド駆動装置10は、以上のように構成されており、図4のフローチャートに基づいて、以下のように動作する。
即ち、プリンタの印刷動作中に、制御部21は、まずステップST1にて、電流検知回路20により検知される駆動電流の電流値を前もって設定された基準電流値と比較する。
そして、例えば4色印刷時等により、駆動電流の電流値が基準電流値以上の場合には、ステップST2にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的低く、例えば40℃に設定する。
【0041】
続いて、制御部21は、ステップST3にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、40℃)未満の場合には、ステップST4にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
これにより、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMの変動にしたがって、駆動電圧が中間電位より高い場合には、電流増幅回路13の第一のトランジスタ13aを介して圧電素子11の一方の電極11aの充電が行なわれ、また駆動電圧が中間電位より低い場合には、第一の電流増幅回路13の第二のトランジスタ13bを介して圧電素子11の一方の電極11aの放電が行なわれる。これにより、圧電素子11が駆動信号COMに基づいて作動して、インク滴を吐出する。
【0042】
これに対して、ステップST3にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(40℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST5にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
これにより、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMの変動にしたがって、駆動電圧が中間電位より高い場合には、電流増幅回路13の第一のトランジスタ13aを介して圧電素子11の一方の電極11aの充電が行なわれ、また駆動電圧が中間電位より低い場合には、第一の電流増幅回路13の第二のトランジスタ13bを介して圧電素子11の一方の電極11aの放電が行なわれる。これにより、圧電素子11が駆動信号COMに基づいて作動して、インク滴を吐出する。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0043】
他方、ステップST1にて、例えば7色印刷時等にて、駆動電流の電流値が基準電流値(例えば500mA)未満である場合には、制御部21は、ステップST6にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的高く、例えば60℃に設定する。
【0044】
続いて、制御部21は、ステップST7にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、60℃)未満の場合には、ステップST9にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
【0045】
これに対して、ステップST7にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(60℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST8にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0046】
そして、上述したステップST1からステップST9までの動作が、プリンタの印刷動作中に、一ページ毎、あるいは一列の印刷毎に、繰返し行なわれる。即ち、ステップST4,5,8及び9にて、一ページ毎あるいは一列毎の印刷が終了した後、ステップST10にて、未印刷の印刷データが残っている場合には、ステップST1に戻る。
これに対して、ステップST10にて、全印刷データの印刷が終了した場合には、印刷処理が完了する。
【0047】
このようにして、本発明実施形態によるヘッド駆動装置10によれば、電流増幅回路13の駆動状態として、駆動電流の電流値を電流検知回路20により検出して、この駆動電流の電流値が所定値以上になると、通常モードと負担軽減モードとの駆動切換えのためのしきい値の温度を比較的低く設定し、また駆動電流の電流値が所定値未満の場合には、上記しきい値の温度を比較的高く設定する。
【0048】
これにより、制御部21は、電流増幅回路13の駆動状態に対応して、通常モードと負担軽減モードの駆動モードの切換えのためのしきい値の温度を切換えるので、電流増幅回路13の駆動状態に応じて、最適なしきい値の温度が設定される。したがって、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bのマージンを小さくすることができるので、各トランジスタ13a,13bとして小型で低コストのものを使用することができると共に、各トランジスタ13a,13bの放熱のためのヒートシンク13cを小型化することができる。
【0049】
図5は、本発明によるヘッド駆動装置の第二の実施形態の構成を示している。
図5において、ヘッド駆動装置30は、図1乃至図3に示したヘッド駆動装置10と比較して、電流検知回路20の代わりに、電力検知回路31が設けられている点で異なる構成になっている。
この電力検知回路31は、電流増幅回路13に供給される駆動電流の電力値を検出するために、図6に示すように、第一のトランジスタ13aのコレクタと定電圧電源Vccの間に直列に接続された抵抗32から構成されている。
そして、電流検知回路31は、この抵抗32の両端の電圧値を検出して、制御部21に出力するようになっている。
【0050】
このような構成のヘッド駆動回路によれば、図1乃至図3に示したヘッド駆動装置10と同様にして、電流増幅回路13の駆動状態として、駆動電流の電力値を電力検知回路31により検出して、この駆動電流の電力値が所定値以上であると、通常モードと負担軽減モードとの駆動切換えのためのしきい値の温度を比較的低く設定し、また駆動電流の電流値が所定値未満の場合には、上記しきい値の温度を比較的高く設定する。
【0051】
これにより、制御部21は、電流増幅回路13の駆動状態に対応して、通常モードと負担軽減モードの駆動モードの切換えのためのしきい値の温度を切換えるので、電流増幅回路13の駆動状態に応じて、最適なしきい値の温度が設定されることになり、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bのマージンを小さくすることができる。したがって、各トランジスタ13a,13bとして小型で低コストのものが使用され得ると共に、各トランジスタ13a,13bの放熱のためのヒートシンク13cを小型化することができる。
【0052】
図7は、本発明によるヘッド駆動装置の第三の実施形態の構成を示している。
図7において、ヘッド駆動装置40は、図1に示したヘッド駆動装置10とほぼ同様の構成であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
ヘッド駆動装置40は、ヘッド駆動装置10と比較して、電流検知回路20が省略されており、その代わりに、制御部21は、駆動波形発生回路12からの駆動信号COMの駆動波形に基づいて、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動状態を検出し、例えば4色印刷時または7色印刷時を判定することにより、通常モード及び負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を切換えるようになっている。
【0053】
このような構成のヘッド駆動装置40によれば、図8のフローチャートに示すように動作する。
すなわち、図8において、プリンタの印刷動作中に、制御部21は、まずステップST11にて、電流増幅回路13に入力される駆動信号COMの駆動波形に基づいて、電流増幅回路13の駆動状態を検出する。
そして、例えば4色印刷時等により、駆動負担が大きい場合には、ステップST12にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的低く、例えば40℃に設定する。
【0054】
続いて、制御部21は、ステップST13にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、40℃)未満の場合には、ステップST14にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
【0055】
これに対して、ステップST13にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(40℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST15にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0056】
他方、ステップST11にて、例えば7色印刷時等にて、駆動負担が小さい場合には、制御部21は、ステップST16にて、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値の温度を比較的高く、例えば60℃に設定する。
【0057】
続いて、制御部21は、ステップST17にて、温度検知素子15からの検知温度をしきい値と比較して、検知温度がしきい値(この場合、60℃)未満の場合には、ステップST19にて、通常モードにて、そのまま印刷を行なう。
【0058】
これに対して、ステップST17にて、温度検知素子15からの検知温度がしきい値(60℃)以上である場合には、制御部21は、ステップST18にて、負担軽減モードで印刷を行なう。
この場合、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bは、負担軽減モードで駆動されることになることから、その発熱量が低減され、温度が低下することになる。
【0059】
そして、上述したステップST14,15,18及び19にて、一ページ毎あるいは一列毎の印刷が終了した後、ステップST20にて、未印刷の印刷データが残っている場合には、ステップST11に戻る。
これに対して、ステップST20にて、全印刷データの印刷が終了した場合には、印刷処理が完了する。
【0060】
このようにして、ヘッド駆動装置40によれば、前述したヘッド駆動装置10と同様に動作すると共に、制御部21が、電流増幅回路13の各トランジスタ13a,13bの駆動状態を、駆動波形発生回路12から電流増幅回路13に入力される駆動信号COMの駆動波形に基づいて、ソフトウェアにより検出して、しきい値を変更することができる。したがって、例えば図9に示した従来のヘッド駆動装置1において、ハードウェアを何ら変更することなく、制御部21の制御プログラムを変更するだけで、ヘッド駆動装置40を構成することができるので、コストが低減され得ることになる。
【0061】
尚、上述したヘッド駆動装置40においては、制御部21は、駆動信号COMの駆動波形に基づいて、例えば4色印刷時及び7色印刷時を判定するようになっているが、これに限らず、制御部21は、駆動信号COMの波形に基づいて、駆動すべき圧電素子数(すなわち駆動ノズル数)を判定して、ベタ印刷時等の駆動負担が大きい場合にしきい値を切換えたり、あるいは駆動信号COMの駆動波形の最大振幅に基づいて、最大振幅が大きい場合にしきい値を切換えるようにしてもよい。
さらに、制御部21は、駆動信号COMの駆動周波数に基づいて、印刷の通常速度モードと高速モードを判定して、しきい値を切換えたり、あるいは駆動信号COMの波形形状に基づいて、しきい値を切換えるようにしてもよい。
【0062】
上述した実施形態においては、制御部21は、通常モードと比較して、負担軽減モードにおいては、例えば各列の印刷終了後のキャリッジの待機時間を、例えば0.1秒から1.0秒に変更することにより実現されるようになっているが、これに限らず、所定時間だけ印刷を中断したり、あるいは2パス印刷を4パス印刷に変更する等により、駆動ノズル数を低減させることにより、負担軽減モードを実行するようにしてもよい。
【0063】
さらに、上述した実施形態においては、制御部21は、温度検知素子15からの検知温度を基準しきい値と比較して、しきい値未満の場合には、通常モードで、またしきい値以上の場合には、負担軽減モードで、駆動制御を行なうようになっているが、これに限らず、制御部21が、検知温度がしきい値以下の場合に通常モードで、またしきい値を越えた場合に負担軽減モードで、駆動制御を行なうようにしてもよい。
同様に、上述した実施形態においては、制御部21は、電流検知回路20,電力検知回路30からの検知信号が所定値以上の場合に、通常モードと負担軽減モードの切換えのためのしきい値を切換えるようにしているが、これに限らず、制御部21が、検知信号が所定値を越えた場合に、しきい値を切換えるようにしてもよい。
【0064】
また、上述した実施形態においては、電流増幅回路の増幅素子として、トランジスタ13a,13bが使用されているが、これに限らず、FET,トライアック,サイリスタ等の他の増幅素子が使用されてもよい。
さらに、上述した実施形態においては、圧電素子11として例えばピエゾ素子が使用されているが、これに限らず、他の圧電素子、例えば電歪素子,磁歪素子等を使用してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、圧電素子の駆動制御により印刷動作を行なう際に、上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目のしきい値を変更する。これにより、電流増幅回路の駆動条件による発熱が大きい場合には、上記しきい値の変更により、電流増幅回路の駆動条件を変更して、発熱を小さくするように、駆動制御を行なう。
尚、駆動制御の切換えは、例えば印刷中における待機時間の変更や、印刷動作中の駆動ノズル数の変更等によって行なわれ得る。
【0066】
このようにして、上記しきい値の変更によって、駆動条件による発熱を低減させることにより、電流増幅回路の駆動素子の駆動負担を軽減して、温度上昇を抑制することができる。
したがって、従来のように、一定のしきい値により駆動制御の切換えを行なう場合と比較して、よりきめ細かい駆動制御を行なうことができるので、駆動制御に関するしきい値のマージンを小さくすることができる。
これにより、電流増幅回路の駆動素子として、より小型の駆動素子を使用したり、あるいは駆動素子の放熱のためのヒートシンクをより小型にすることが可能となり、コストが低減され得ることになる。
このようにして、本発明によれば、駆動条件の変化に対応して、駆動素子の駆動制御を最適に行なうようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置が提供されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のヘッド駆動装置における電流増幅回路の各トランジスタ及び温度検知素子のヒートシンクへの取付状態を示す概略斜視図である。
【図3】図1のヘッド駆動装置における電流検知回路の構成例を示す部分回路図である。
【図4】図1のヘッド駆動装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図6】図5のヘッド駆動装置における電力検知回路の構成例を示す部分回路図である。
【図7】本発明によるインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図8】図7のヘッド駆動装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】従来のヘッド駆動装置の一例の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,30,40 ヘッド駆動装置
11 圧電素子
12 駆動波形発生回路
13 電流増幅回路
13a 第一のトランジスタ
13b 第二のトランジスタ
14 スイッチ回路
15 温度検知素子
20 電流検知回路
21 制御部
31 電力検知回路
Claims (8)
- 複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子を、所定の印字タイミングで選択的に、駆動波形発生回路からの駆動信号を電流増幅回路により増幅して駆動し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録を行なうと共に、上記電流増幅回路の駆動に関する所定の項目のしきい値に基づいて上記駆動制御を切換えるようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置であって、
上記電流増幅回路の駆動状態に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。 - 上記電流増幅回路の駆動電流に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
- 上記電流増幅回路の駆動電力に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
- 上記駆動波形発生回路からの駆動信号による駆動条件に基づいて、ソフトウェアにより上記しきい値を変更することを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
- 上記駆動波形発生回路からの駆動信号の最大振幅に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする、請求項4に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
- 上記駆動波形発生回路からの駆動信号により駆動される圧電素子数に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする、請求項4に記載のインクジェット式ヘッド駆動装置。
- 上記駆動波形発生回路からの駆動信号の周波数に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする、請求項4に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
- 上記駆動波形発生回路からの駆動信号の波形形状に基づいて、上記しきい値を変更することを特徴とする、請求項4に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
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-
2002
- 2002-08-30 JP JP2002256188A patent/JP2004090502A/ja active Pending
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