JP2007190766A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴吐出ヘッドのノズル面に増粘・固化して付着している物質を、液体の消費量を増加させることなく、また、ノズル面へダメージを与えることなく、確実に除去できる液滴吐出装置の提供を課題とする。
【解決手段】液滴を吐出するノズルを複数備えたヘッドユニット21が複数並べられて構成される液滴吐出ヘッド20と、液滴吐出ヘッド20をヘッドユニット21毎にメンテナンス可能なメンテナンスユニット40と、を備えた液滴吐出装置10において、メンテナンスユニット40に、複数並べられたヘッドユニット21のうち、選択された一部のヘッドユニット21のノズル面21Aに対して圧接・離隔可能に構成されたクリーニング部材52と、クリーニング部材52をヘッドユニット21の並び方向に移動させる移動手段47と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、液滴を吐出するノズルを複数備えたヘッドユニットが複数並べられて構成される液滴吐出ヘッドと、その液滴吐出ヘッドをヘッドユニット毎にメンテナンス可能なメンテナンスユニットを備えた液滴吐出装置に関する。
インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)のノズルからインク滴を吐出して記録用紙(記録媒体)に画像を記録するインクジェット記録装置(液滴吐出装置)は、従来から知られている。このようなインクジェット記録装置にあっては、ノズルからインク滴を吐出すると、そのノズル周辺に、スプラッシュしたインクやメニスカス変動によって溢れ出したインクが付着する場合があり、そのノズル周辺に付着したインクにより、インク吐出方向の乱れが誘引されたり、画質の劣化が引き起こされる問題があった。
そのため、従来では、図12(A)で示すように、インクジェット記録ヘッド100のノズル面104に対して、ゴム製のワイパーブレード106によってワイピング(払拭)動作を行い、付着したインクを除去するようにしていた。しかしながら、このような方法では、付着したインクが液状であれば効果はあるが、付着したインクが増粘したり、固化した場合には、完全な除去が困難になっていた。
そこで、従来では、ノズル面104に付着して増粘・固化したインクを除去するために、そのノズル面104をインクで一度濡らしてからワイピング除去する方法が提案された(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法を図12(A)で示すような複数のヘッドユニット102を並べて長尺化したフルライン型のインクジェット記録ヘッド100に適用した場合には、1回のワイピング動作で大量のインクを消費してしまうという問題があった。
一方、このフルライン型のインクジェット記録ヘッド100は、構成上、ヘッドユニット102毎に個別の吸引回復動作が可能となっている(例えば、特許文献2参照)。したがって、ノズル面104の撥水処理膜へのダメージを軽減するために、選択したヘッドユニット102のみをワイピングすることも可能である。しかしながら、図12(A)で示すような構成のメンテナンスユニット110の場合、インクジェット記録ヘッド100が下降移動した際に、ワイパーブレード106の先端が、そのノズル面104に衝突してしまい、場合によっては、ワイパーブレード106の高い反力によって、インクジェット記録ヘッド100を破損してしまうおそれがあった。
そのため、従来では、図12(B)、図12(C)で示すような構成のメンテナンスユニット112も提案された。これによれば、図12(B)の手前方向から奥方向、即ち図12(C)の左右方向にワイパーブレード108を移動させることで、選択したヘッドユニット102のみをワイピングすることが可能となる(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、この場合、そのワイピング方向は、ヘッドユニット102の並び方向と直交する方向(記録用紙の搬送方向)となるため、その方向でしかヘッドユニット102を選択することができず、例えばカラープリンターの場合には、図12(C)で示すように、複数色のインクジェット記録ヘッド100を記録用紙の搬送方向に並べて配置するため、全色間に跨ってワイピングすることになり、ノズル面104において混色するおそれがあった。
また、各色毎にワイピングしようとする場合には、各色のインクジェット記録ヘッド100間にワイパーブレード108を退避させるスペースが必要となり、各色のインクジェット記録ヘッド100間のピッチが拡大して、プリンターサイズの増加を招く問題もあった(図12(C)参照)。更に、ワイピングした後、ワイパーブレード108の反力によってインクが飛散し、隣接色のインクジェット記録ヘッド100を汚して混色させてしまうおそれもあり、インクと反応して固化する処理液を吐出するインクジェット記録ヘッドを備えている場合には、ワイパーブレード108に付着したインクが固化してしまうため、使用できない問題があった。また、このような構成では、ヘッドユニット102を選択するための移動機構が増加するため、構造が複雑になる問題もあった。
特開平9−58015号公報 特開平7−68795号公報 特開平6−270414号公報
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、液滴吐出ヘッドのノズル面に増粘・固化して付着している物質を、液体の消費量を増加させることなく、また、ノズル面へダメージを与えることなく、確実に除去できる液滴吐出装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の液滴吐出装置は、液滴を吐出するノズルを複数備えたヘッドユニットが複数並べられて構成される液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドを前記ヘッドユニット毎にメンテナンス可能なメンテナンスユニットと、を備えた液滴吐出装置において、前記メンテナンスユニットが、前記複数並べられたヘッドユニットのうち、選択された一部のヘッドユニットのノズル面に対して圧接・離隔可能に構成されたクリーニング部材と、前記クリーニング部材を前記ヘッドユニットの並び方向に移動させる移動手段と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、選択されたヘッドユニットのノズル面のみを、ヘッドユニットの並び方向に移動するクリーニング部材でワイピング(払拭)することができる。したがって、そのノズル面に増粘・固化して付着した物質を確実に除去することができる。
また、請求項2に記載の液滴吐出装置は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、前記メンテナンスユニットが、前記クリーニング部材が移動する前に、前記ノズル面をキャッピングして前記ノズル内の液体を吸引する吸引手段を有することを特徴としている。
そして、請求項3に記載の液滴吐出装置は、請求項2に記載の液滴吐出装置において、前記吸引手段が、吐出回復のために吸引する場合と、前記ノズル面を液体で湿潤させるために吸引する場合とで、その液体の吸引量が異なることを特徴としている。
請求項2及び請求項3に記載の発明によれば、ワイピング(払拭)前の吸引条件が、吐出回復用とノズル面湿潤用の複数備えられているため、液体の消費量を低減することができる。
また、請求項4に記載の液滴吐出装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出装置において、前記クリーニング部材が、回動することによって前記ノズル面に対して圧接・離隔可能に構成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、クリーニング部材によってヘッドユニットのノズル面に加えられるダメージを軽減することができる。また、クリーニング部材を圧接・離隔させる構造が簡易で済み、離隔時に物質が装置内に飛散するような不具合の発生を防止することができる。
また、請求項5に記載の液滴吐出装置は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出装置おいて、前記クリーニング部材に付着した物質を除去するリフレッシュ手段を有することを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、クリーニング部材に付着した物質を除去することができるので、ノズル面から除去した物質が再度ノズル面に付着するような不具合の発生を防止することができる。
以上のように、本発明によれば、液滴吐出ヘッドのノズル面に増粘・固化して付着している物質を、液体の消費量を増加させることなく、また、ノズル面へダメージを与えることなく、確実に除去できる液滴吐出装置を提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。図1、図2では、本発明に係る液滴吐出装置の一例としてのインクジェット記録装置10の概略構成が示されている。したがって、以下において、液滴吐出ヘッドをインクジェット記録ヘッド20とし、記録媒体を記録用紙Pとして説明をする。また、図1、図2で示す側を側面とし、インクジェット記録ヘッド20の直下における記録用紙Pの搬送方向と平行な方向側を正面とする。
図1、図2で示すように、インクジェット記録装置10は、記録用紙Pが収容される給紙トレイ12と、この給紙トレイ12から供給された記録用紙Pに画像を記録する画像記録部14と、画像記録部14へ記録用紙Pを搬送する搬送手段16と、画像記録部14によって画像が記録された記録用紙Pを収容する排紙トレイ18と、を有している。
画像記録部14は、インクジェット記録ヘッド20を有しており、このインクジェット記録ヘッド20は、図3で示すように、複数のノズルが形成されたノズル面21Aを有するヘッドユニット21が、記録用紙Pの搬送方向と直交する方向に複数(図示のものは8個)並設されて構成され、インクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録用紙Pの最大幅と同程度か、又はそれ以上の記録可能領域を有している。つまり、このインクジェット記録ヘッド20は、シングルパス印字が可能な所謂Full Width Array(FWA)となっている。
また、インクジェット記録ヘッド20は、記録用紙Pの搬送方向に対して、その上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に並設されており、サーマル方式や圧電方式等の公知の手段によって、インク滴が吐出されるように構成されている。なお、そのインクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、各種インクが使用可能であり、インクジェット記録装置10には、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kにインクを供給するインクタンク22Y、22M、22C、22Kが配設されている。
更に、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kには、メンテナンスユニット40Y、40M、40C、40Kが備えられている。このメンテナンスユニット40Y〜40Kは、イエロー(Y)とマゼンタ(M)、シアン(C)とブラック(K)の2組に分かれて、それぞれ印刷時における待機位置(図1参照)と、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをメンテナンスする実行位置(図2参照)とに移動可能に構成されている。
各メンテナンスユニット40Y〜40Kは、キャップ42、エアリザーバー44、チューブポンプ48、ワイパーユニット50(図3参照)等を有しており、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをメンテナンスする際には、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが所定高さ上昇することにより、各ノズル面21A(図3参照)に対して、メンテナンスユニット40Y〜40Kがそれぞれ対向配置できるようになっている。
給紙トレイ12中の記録用紙Pは、ピックアップローラー24によって1枚ずつ取り出され、搬送ローラー対25によって画像記録部14へ送られる構成である。搬送手段16は、記録用紙Pの印刷面をインクジェット記録ヘッド20に対面させるための搬送ベルト30を有しており、この搬送ベルト30は、用紙搬送方向下流側に配置された駆動ローラー26と、用紙搬送方向上流側に配置された従動ローラー28とに張架されて、図示の矢印A方向(反時計方向)に循環駆動(回転)するように構成されている。
また、従動ローラー28の上部には、搬送ベルト30の表面側から、その搬送ベルト30に従動する帯電ローラー32が配設されている。この帯電ローラー32によって搬送ベルト30が帯電される(電荷が与えられる)ことにより、記録用紙Pが搬送ベルト30に静電吸着されて搬送される構成である。なお、搬送ベルト30は、記録用紙Pを静電吸着して保持する構成に限定されるものではなく、記録用紙Pとの摩擦により、あるいは記録用紙Pを吸引や粘着などの非静電的手段によって保持する構成にしてもよい。
また、搬送ベルト30の下方には、反転部34が設けられており、両面印刷するときには、複数の搬送ローラー対36により、記録用紙Pが搬送されて、再度インクジェット記録ヘッド20へ供給されるようになっている。そして、排紙トレイ18への搬送路の適宜位置にも、複数の搬送ローラー対38が配設されている。なお、図示しないが、このインクジェット記録装置10には、画像信号に応じてインク滴の吐出タイミングと使用するノズルを決定し、そのノズルに駆動信号を印加するインクジェット記録ヘッド20の制御手段と、インクジェット記録装置10全体の動作を制御するシステム制御手段が備えられている。
以上のような構成のインクジェット記録装置10において、次にメンテナンスユニット40について詳細に説明する。図3で示すように、メンテナンスユニット40には、インクジェット記録ヘッド20を構成する個々のヘッドユニット21に対応した複数個(図示のものは8個)のキャップ42を有しており、各キャップ42は、バルブ46を備えたチューブ45により、エアリザーバー44に接続されている。エアリザーバー44内は1つの空間とされ、それぞれのキャップ42に導くための接続口44Aが複数個(図示のものは8個)形成されており、各接続口44Aにチューブ45が接続されている。そして、エアリザーバー44はチューブポンプ48に接続されている。
また、インクジェット記録ヘッド20は、キャップ位置、インク吸引位置(図6(A)で示す位置)、キャップOFF位置(キャップ内空吸引位置であり、図3で示す位置)、ワイピング位置(図7で示す位置)、退避位置(図6(B)、図8、図9で示す位置)の5つのポジションを採ることができるように構成されており、目的に応じて、それぞれのポジションへ移動(上下動)可能となっている。
また、メンテナンスユニット40にはワイパーユニット50が設けられている。ワイパーユニット50は、記録用紙Pの搬送方向と直交する方向に架設されたガイドシャフト47に沿って往復移動可能に構成されており、所望とする位置で停止可能となるように構成されている。ワイパーユニット50を移動・停止させる機構としては、シリンダーやボールネジ等、図示しない任意の構成を採用することができる。
また、ワイパーユニット50は、図4で示すように、クリーニング部材としてのワイパーブレード52を有しており、ワイパーブレード52の基部は、保持部材としてのホルダー54によって保持されている。ホルダー54は、上下方向略中央に設けられた支軸56を中心に回動可能とされている。すなわち、例えば駆動手段としての駆動モーター58と図示しないギア群等によって、正逆両方向に回動可能に構成され、更に所定の位置で停止可能となるように構成されている。
ワイパーブレード52は、ゴム等の板状弾性体で構成されており、図4(A)で示すように、その先端部分が、側面視でインクジェット記録ヘッド20(ヘッドユニット21)に対して、所定量L、オーバーラップするように構成されている。このオーバーラップ量Lは、ワイパーブレード52が、ノズル面21Aに対して所定の圧力(ノズル面21Aの撥水処理膜にダメージを与えない程度の圧力)で圧接可能となるように設定されている。そして、このワイパーブレード52は、図4(A)で示す「払拭姿勢」と、図4(B)で示す「払拭準備姿勢」を採るように構成されている。
「払拭姿勢」は、図4(A)で示すように、ワイパーブレード52がインクジェット記録ヘッド20(ヘッドユニット21)のノズル面21Aに対して直交した状態となる姿勢であり、この姿勢のときに、ノズル面21Aに対してワイパーブレード52の先端部分が撓み変形して所定の圧力で圧接する。一方、「払拭準備姿勢」は、図4(B)で示すように、ワイピング(払拭)時におけるワイパーユニット50の進行方向に対して、ワイパーブレード52が上流側へ所定角度θ傾斜した状態となる姿勢であり、この姿勢のときに、ワイパーブレード52の先端部分がノズル面21Aから離隔する。
なお、ワイパーブレード52の先端部分がノズル面21Aに触れない状態となる回動角度θ、即ち「払拭準備姿勢」において、ノズル面21Aとワイパーブレード52とで規定される傾斜角度θは、ワイパーブレード52のオーバーラップ量L(図4(A)参照)と、支軸56の中心からワイパーブレード52の先端面52Aまでの距離Nによって適宜決定される。例えば、ワイパーブレード52の先端面52Aから支軸56の中心までの距離Nを17mmとし、オーバーラップ量Lを1mmとすると、角度θは70度となる。つまり、この場合には、角度θを70度以下(θ≦70度)に設定すれば、ワイパーブレード52の先端部分がノズル面21Aに触れない状態となる。
以上のような構成のインクジェット記録装置10において、次に、その作用について説明する。まず、ピックアップローラー24及び搬送ローラー対25により、記録用紙Pを搬送ベルト30上に供給する。搬送ベルト30上に供給され、その搬送ベルト30に吸着保持された記録用紙Pは、インクジェット記録ヘッド20の記録位置へ供給され、その印刷面に画像が記録される。そして、その画像記録終了後、記録用紙Pは搬送ベルト30から剥離され、搬送ローラー対38によって排紙トレイ18へ搬送される。
ここで、インクジェット記録ヘッド20をメンテナンスする際には、まず、そのインクジェット記録ヘッド20が退避位置まで上昇する。そして、メンテナンスユニット40が搬送ベルト30とインクジェット記録ヘッド20との間に配置される(図2参照)。その後、インクジェット記録ヘッド20をキャップ位置まで下降させ、各キャップ42を各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kにおける各ヘッドユニット21のノズル面21Aに被せて、所定のメンテナンス動作を行う。
この所定のメンテナンス動作終了後、必要に応じて、所定のヘッドユニット21のノズル面21Aをワイパーユニット50によってワイピング(クリーニング)する。このワイピング動作を図5で示すフローチャート及び図6乃至図9を基に説明する。今、一例として、左から3番目のヘッドユニット21のノズル面21Aをワイピング(払拭)する場合を想定する。
図6(A)で示すように、ワイパーユニット50は、初期状態では、インクジェット記録ヘッド20の真下から外れたホームポジション(待機位置)に配置されている。つまり、インクジェット記録ヘッド20が、キャップ42によってキャッピングされているときには、ワイパーユニット50は、ワイピング待機状態とされている。そして、このときのワイパーブレード52は「払拭準備姿勢」で停止している。
図5、図6(A)で示すように、ワイピング命令が来ると(S1)、インクジェット記録ヘッド20はインク吸引位置に移動し(S2)、全てのバルブ46を閉じ(S3)、チューブポンプ48を所定時間駆動して、エアリザーバー44内を所定の圧力に減圧する(S4)。そして、減圧後、左から3番目のバルブ46を開き(S5)、所定時間待機する(S6)。すると、ノズルからインクが引き出されて、ノズル面21Aが湿潤される。
なお、このときの圧力(インク吸引量)は、ワイピングの目的が、吐出回復のためにノズル内のインクを吸引した後のインク除去(以下「回復用ノズル内インク除去」という)か、ノズル面21Aに増粘・固化して付着したインク除去(以下「ノズル面付着インク除去」という)かによって異なる。すなわち、回復用ノズル内インク除去時の圧力に対し、ノズル面付着インク除去時の圧力は、ノズル面21Aにインクを引き出す(ノズル面21Aをインクで湿潤する)ことが目的なので、弱い圧力でよい(インク吸引量は少なくてよい)。
ここで、インクジェット記録ヘッド20において、1つのヘッドユニット21当たりの回復用ノズル内インク除去の吸引条件(回復のための吸引条件)と、ノズル面付着インク除去の吸引条件(ノズル面21Aにインクを引き出すための吸引条件)、更には1つのヘッドユニット21当たりのインク吸引量を比較した表を図10で示す。この図10で示すように、ノズル面付着インク除去時の圧力は、回復用ノズル内インク除去時の圧力のおよそ1/6で実施されており、ノズル面付着インク除去時のインク吸引量は、回復用ノズル内インク除去時のインク吸引量の1/8〜1/10に抑えられている。
こうして、ノズル面21Aをインクで湿潤したら、図6(B)で示すように、インクジェット記録ヘッド20を退避位置に移動させ(S7)、ワイパーユニット50を、左から3番目のヘッドユニット21に対する払拭開始位置へ移動させて停止させる(S8)。このとき、ワイパーブレード52は「払拭準備姿勢」のままである。そして、図7(A)で示すように、インクジェット記録ヘッド20をワイピング位置に移動させる(下降させる)(S9)。
次に、図7(B)で示すように、ワイパーブレード52を「払拭姿勢」になるように、図示の時計方向に回動させる(S10)。これにより、ワイパーブレード52の先端部分がノズル面21Aに対して撓み変形して圧接するが、このとき、ワイパーブレード52は斜め下方向からノズル面21Aに圧接するので、ノズル面21Aの撥水処理膜にダメージを与えることなく、所定の圧力で圧接できる。圧接後は、ワイパーユニット50を更に移動させて、ワイピング対象である3番目のヘッドユニット21のノズル面21Aをワイピング(払拭)し、所定の払拭終了位置で停止させる(S11)。
ワイパーユニット50によるノズル面21Aのワイピング(払拭)終了後は、図8で示すように、ワイパーブレード52を「払拭準備姿勢」に回動させ(S12)、インクジェット記録ヘッド20を退避位置に移動させる(上昇させる)(S13)。なお、ワイパーブレード52の「払拭準備姿勢」への回動(図示の反時計方向への回動)は、インクジェット記録ヘッド20を退避位置へ移動させた後に行っても構わないが、退避位置へ移動させる前に行った方が、ワイパーブレード52の反力(撓み変形が復元されること)によるインクの飛散を防止できるので好ましい。
その後、ワイパーユニット50をホームポジション(待機位置)へ復帰移動させ(S15)、インクジェット記録ヘッド20をキャップOFF位置へ移動させる(S16)。そして、チューブポンプ48を所定時間駆動してキャップ42内を空吸引し(S17)、次いで、キャップ42内にダミージェット(空吐出)を実施した後(S18)、インクジェット記録ヘッド20をキャップ位置に戻して終了となる(S19)。
また、ワイパーブレード52に付着したインクを除去するために、図9で示すように、インクジェット記録ヘッド20を退避位置に移動させた後、ワイパーユニット50を更に図示の右方向へ移動させ、インクジェット記録ヘッド20の真下から外れた位置に設置した吸収体60にワイパーブレード52を接触させてもよい(S14)。なお、ワイパーブレード52を吸収体60に接触させるときには、そのワイパーブレード52を「払拭準備姿勢」とした状態で接触させることが好ましい。吸収体60にワイパーブレード52を接触させた後は、上記と同様に、ワイパーユニット50をホームポジション(待機位置)に復帰移動させる。
次に、ワイパーユニット50の変形例について説明する。ワイパーブレード52に付着したインクを除去するために、ワイパーユニット50を図11で示すような構成にしてもよい。すなわち、図11(A)で示すように、ワイパーブレード52よりも、ワイピング時におけるワイパーユニット50の進行方向下流側に、そのワイパーブレード52の側面に接するように吸収体62を配設する。
この吸収体62の高さは、ワイパーブレード52とインクジェット記録ヘッド20が所定量L、オーバーラップした状態で、そのノズル面21Aよりも低い位置となるように設定する。つまり、吸収体62の先端面とノズル面21Aとの間に所定の空隙が生じるように構成する。これにより、ワイピング時には、図11(B)で示すように、吸収体62がノズル面21Aに摺接することなく、ワイパーブレード52に付着したインクが、順次吸収体62に吸収・除去されるので、ノズル面21Aに対するワイピング(払拭)を効率よく実行できる。
以上、何れにしても、本発明に係るメンテナンスユニット40によれば、選択したヘッドユニット21のノズル面21Aのみを、ヘッドユニット21の並び方向に移動するワイパーブレード52でワイピング(払拭)することができる。したがって、そのノズル面21Aに増粘・固化して付着したインク(物質)を混色させることなく、確実に除去することができる。また、ワイピング前のノズルからのインク吸引条件が、吐出回復用とノズル面湿潤用の複数備えられているため、インクの消費量を低減することができる。
また、ワイパーブレード52は支軸56を中心に回動することによって、ノズル面21Aに対して圧接・離隔するため、その構造が簡易で済み、ワイパーブレード52によってヘッドユニット21のノズル面21Aに加えられるダメージを軽減することができるとともに、ワイパーブレード52によって除去されたインク(物質)が装置内に飛散するような不具合の発生を防止することができる。そして、吸収体60、62を備えたことにより、ワイパーブレード52に付着したインク(物質)を除去することができるので、ノズル面21Aから除去したインク(物質)が再度ノズル面21Aに付着するような不具合の発生を防止することができる。
更に、本発明に係る液滴吐出装置10は、複写機、プリンター複合機、ワークステーション等の出力機器として用いられる記録装置等、記録用紙P上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されるものではなく、例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製等にも適用可能である。
すなわち、「記録媒体」は、記録用紙Pに限定されるものではなく、例えば、OHPシートや配線パターン等が形成される基板なども含まれる。そして、「画像」は、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、インク滴が記録媒体上に着弾されることで得られるドットのパターン(配線パターン)なども含まれる。
また、吐出する液体もインクに限定されるわけではない。例えば、溶融状態の半田を基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成、有機EL溶液を基板上に吐出させて行うELディスプレイパネルの形成など、様々な工業的用途を対象とした液滴吐出装置全般に対して、本発明に係る液滴吐出装置10を適用することが可能である。
インクジェット記録装置の印刷時の構成を示す概略側面図 インクジェット記録装置のメンテナンス時の構成を示す概略側面図 メンテナンスユニットの構成を示す概略正面図 ワイパーユニットの構成を示す概略正面図 ワイパーユニットによるワイピング動作を説明するフローチャート ワイパーユニットによるワイピング動作を説明する概略正面図 ワイパーユニットによるワイピング動作を説明する概略正面図 ワイパーユニットによるワイピング動作を説明する概略正面図 ワイパーユニットを吸収体へ移動させる場合の一例を示す概略正面図 異なる吸引条件によるインク吸引量の違いを示す表 ワイパーユニットの別の構成を示す概略正面図 (A)従来のメンテナンスユニットの構成を示す概略正面図、(B)従来のメンテナンスユニットの構成を示す概略正面図、(C)従来のメンテナンスユニットの構成を示す概略側面図
符号の説明
10 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
20 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
21 ヘッドユニット
21A ノズル面
40 メンテナンスユニット
47 ガイドシャフト(移動手段)
50 ワイパーユニット
52 ワイパーブレード(クリーニング部材)
54 ホルダー
56 支軸
58 駆動モーター
60 吸収体(リフレッシュ手段)
62 吸収体(リフレッシュ手段)

Claims (5)

  1. 液滴を吐出するノズルを複数備えたヘッドユニットが複数並べられて構成される液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドを前記ヘッドユニット毎にメンテナンス可能なメンテナンスユニットと、
    を備えた液滴吐出装置において、
    前記メンテナンスユニットは、
    前記複数並べられたヘッドユニットのうち、選択された一部のヘッドユニットのノズル面に対して圧接・離隔可能に構成されたクリーニング部材と、
    前記クリーニング部材を前記ヘッドユニットの並び方向に移動させる移動手段と、
    を有することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記メンテナンスユニットは、前記クリーニング部材が移動する前に、前記ノズル面をキャッピングして前記ノズル内の液体を吸引する吸引手段を有することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記吸引手段は、吐出回復のために吸引する場合と、前記ノズル面を液体で湿潤させるために吸引する場合とで、その液体の吸引量が異なることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記クリーニング部材は、回動することによって前記ノズル面に対して圧接・離隔可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記クリーニング部材に付着した物質を除去するリフレッシュ手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
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