JP2007210131A - 液滴吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液滴吐出ヘッドのノズル面を確実に清掃でき、それによって除去した汚染物質の飛散も防止できる液滴吐出装置の提供を課題とする。
【解決手段】液滴を吐出するノズルを複数有する液滴吐出ヘッド20と、液滴吐出ヘッド20のノズル面21を、移動しつつ払拭して清掃するワイピング部材52と、を備えた液滴吐出装置10において、液滴吐出ヘッド20のワイピング部材52の移動方向上流側に、ワイピング部材52によるノズル面21の清掃前に、ワイピング部材52に付着している汚染物質Gを掻き取る掻取クリーニング部材54を設けるとともに、液滴吐出ヘッド20のワイピング部材52の移動方向下流側に、ワイピング部材52によるノズル面21の清掃後に、ワイピング部材52に付着している汚染物質Gを吸収して除去する吸収クリーニング部材56を設ける。
【選択図】図4
【解決手段】液滴を吐出するノズルを複数有する液滴吐出ヘッド20と、液滴吐出ヘッド20のノズル面21を、移動しつつ払拭して清掃するワイピング部材52と、を備えた液滴吐出装置10において、液滴吐出ヘッド20のワイピング部材52の移動方向上流側に、ワイピング部材52によるノズル面21の清掃前に、ワイピング部材52に付着している汚染物質Gを掻き取る掻取クリーニング部材54を設けるとともに、液滴吐出ヘッド20のワイピング部材52の移動方向下流側に、ワイピング部材52によるノズル面21の清掃後に、ワイピング部材52に付着している汚染物質Gを吸収して除去する吸収クリーニング部材56を設ける。
【選択図】図4
Description
本発明は、液滴を吐出するノズルを複数有する液滴吐出ヘッドと、液滴吐出ヘッドのノズル面を、移動しつつ払拭して清掃するワイピング部材を備えた液滴吐出装置に関する。
インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)のノズルからインク滴を吐出して記録用紙(記録媒体)に画像を記録するインクジェット記録装置(液滴吐出装置)は、従来から知られている。このようなインクジェット記録装置には、インクジェット記録ヘッドの吐出状態を良好に保つための(画質不良の発生を防止するための)メンテナンスユニット(回復装置)が配設されている。メンテナンスユニットには、ノズル面に当接してノズル内のインク乾燥を防止するキャップや、ノズル面に付着した異物等を除去するゴム板状のワイパーブレード、更には増粘したインクやノズル内の気泡を吸引除去するために、キャップを介して接続された吸引ポンプ等が備えられている。
このようなメンテナンスユニットは、記録用紙の全幅に対応可能とされたフルライン型のインクジェット記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置においても、そのインクジェット記録ヘッドに対応可能とされたものを備える必要がある。特に、このようなフルライン型のインクジェット記録ヘッドでは、微細なノズルを多数有しているので、そのノズル面に付着した残留インクや異物等をワイパーブレードで除去するワイピング(払拭)機構は、ノズルの吐出状態を安定させるために必要不可欠な機能である。
また、フルライン型のインクジェット記録ヘッドに対応可能となるワイパーブレードの構成としては、ワイピング(クリーニング)不良や混色を防止するため、各インクジェット記録ヘッドに各々対応して配置されたブレード構成が考えられている。そして、ワイパーブレードのワイピング(クリーニング)性能を常に安定した状態に保つために、ワイピング動作時には、ワイパーブレードをクリーンな状態にする必要があり、ワイパーブレードに付着した増粘インクや異物等の汚染物質を除去するための吸収体を備えた構成が考えられている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1に記載されているように、ワイパーブレードによるワイピング動作後に、ワイパーブレードを吸収体に当接させて、ワイパーブレードに付着している増粘インクや異物等の汚染物質を吸収体へ移行させる構成だけでは、ワイピング動作開始時からノズル面に当接するまで、ワイパーブレードに対して何も手当しないため、非ワイピング動作時に、ワイパーブレードに付着した浮遊インクや紙粉等の汚染物質を、ワイピング動作時に、ノズル面に付着させてしまうおそれがある。
また、特許文献2に記載されているように、ワイピング動作を行う前だけ、ワイパーブレードをクリーンにする構成では、ノズル面をワイピングすることによってワイパーブレードに付着した増粘インクや異物等の汚染物質を、インクジェット記録装置内に飛散させたり、ボタ落ちさせてしまうという問題がある。また、各ワイパーブレードをクリーニングする吸収体は、配置された場所により、その要求される機能が若干異なり、単純に吸収体を配置しただけでは、充分な効果が得られない場合がある。
特開平2-179757号公報
特許第2879602号公報
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、液滴吐出ヘッドのノズル面を確実に清掃でき、それによって除去した汚染物質の飛散も防止できる液滴吐出装置を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の液滴吐出装置は、液滴を吐出するノズルを複数有する液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドのノズル面を、移動しつつ払拭して清掃するワイピング部材と、を備えた液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドの前記ワイピング部材の移動方向上流側に、該ワイピング部材による前記ノズル面の清掃前に、該ワイピング部材に付着している汚染物質を掻き取る掻取クリーニング部材を設けるとともに、前記液滴吐出ヘッドの前記ワイピング部材の移動方向下流側に、該ワイピング部材による前記ノズル面の清掃後に、該ワイピング部材に付着している汚染物質を吸収して除去する吸収クリーニング部材を設けたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、ノズル面に対する清掃前に、ワイピング部材に付着している汚染物質を掻取クリーニング部材で掻取・除去することができるとともに、ノズル面に対する清掃後にも、ワイピング部材に付着している汚染物質を吸収クリーニング部材で吸収・除去することができる。したがって、ワイピング部材は、ノズル面に対する清掃動作において、常にクリーンに保たれた状態で、そのノズル面を清掃できる。そのため、除去した汚染物質がノズル面へ再付着したり、液滴吐出装置内に飛散するなどの不具合の発生を確実に防止することができる。
また、請求項2に記載の液滴吐出装置は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、前記掻取クリーニング部材及び前記吸収クリーニング部材が、前記ノズル面より所定高さ突出する突出部を有することを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、掻取クリーニング部材及び吸収クリーニング部材に設けた突出部により、ワイピング部材に付着している汚染物質を好適に除去することができる。したがって、ノズル面から除去した汚染物質が再度ノズル面に付着するような不具合の発生を確実に防止することができる。
また、請求項3に記載の液滴吐出装置は、請求項2に記載の液滴吐出装置において、前記掻取クリーニング部材の突出部が、前記吸収クリーニング部材の突出部よりも多く形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、ノズル面に対する清掃前に、ワイピング部材に付着している汚染物質を確実に除去することができる。
また、請求項4に記載の液滴吐出装置は、請求項2又は請求項3に記載の液滴吐出装置において、前記掻取クリーニング部材の突出部が、樹脂材で形成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、ワイピング部材にダメージを与えることなく、そのワイピング部材に付着している汚染物質を好適に除去することができる。
また、請求項5に記載の液滴吐出装置は、請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出装置おいて、前記掻取クリーニング部材の突出部が、前記ワイピング部材の移動方向上流側に向かって傾斜していることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、ノズル面に対する清掃前に、ワイピング部材に付着している汚染物質を確実に除去することができる。
以上のように、本発明によれば、液滴吐出ヘッドのノズル面を確実に清掃でき、それによって除去した汚染物質の飛散も防止できる液滴吐出装置を提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。図1、図2では、本発明に係る液滴吐出装置の一例としてのインクジェット記録装置10の概略構成が示されている。したがって、以下において、液滴吐出ヘッドをインクジェット記録ヘッド20とし、液滴吐出ヘッドによって画像が記録される記録媒体を記録用紙Pとして説明をする。また、図1、図2で示す側を側面とし、インクジェット記録ヘッド20の直下における記録用紙Pの搬送方向と平行な方向側を正面とする。
図1、図2で示すように、インクジェット記録装置10は、記録用紙Pが収容される給紙トレイ12と、この給紙トレイ12から供給された記録用紙Pに画像を記録する画像記録部14と、画像記録部14へ記録用紙Pを搬送する搬送手段16と、画像記録部14によって画像が記録された記録用紙Pを収容する排紙トレイ18と、を有している。
画像記録部14は、インクジェット記録ヘッド20を有しており、このインクジェット記録ヘッド20は、複数のノズルが形成されたノズル面21(図3参照)を有している。このノズル面21は、インクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録用紙Pの最大幅と同程度か、又はそれ以上の記録可能領域を有している。つまり、このインクジェット記録ヘッド20は、シングルパス印字が可能な所謂Full Width Array(FWA)となっている。
また、インクジェット記録ヘッド20は、記録用紙Pの搬送方向に対して、その上流側からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に並設されており、サーマル方式や圧電方式等の公知の手段によって、インク滴が吐出されるように構成されている。なお、そのインクとしては、水性インク、油性インク、溶剤系インク等、各種インクが使用可能であり、インクジェット記録装置10には、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kにインクを供給するインクタンク22Y、22M、22C、22Kが配設されている。
更に、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kには、回復装置としてのメンテナンスユニット40Y、40M、40C、40Kが備えられている。このメンテナンスユニット40Y〜40Kは、イエロー(Y)とマゼンタ(M)、シアン(C)とブラック(K)の2組に分かれて、それぞれ印刷時における待機位置(図1参照)と、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをメンテナンスする実行位置(図2参照)とにラック・ピニオン等の移動機構により移動可能に構成されている。
各メンテナンスユニット40Y〜40Kは、キャップ42、チューブポンプ44、ワイパーユニット50(図3、図4参照)等を有しており、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをメンテナンスする際には、各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが所定高さ上昇することにより、各ノズル面21に対して、メンテナンスユニット40Y〜40Kがそれぞれ対向配置できるようになっている。
一方、給紙トレイ12中の記録用紙Pは、ピックアップローラー24によって1枚ずつ取り出され、搬送ローラー対25によって画像記録部14へ送られる構成になっている。搬送手段16は、記録用紙Pの印刷面をインクジェット記録ヘッド20に対面させるための搬送ベルト30を有しており、この搬送ベルト30は、用紙搬送方向下流側に配置された駆動ローラー26と、用紙搬送方向上流側に配置された従動ローラー28とに張架されて、図示の矢印A方向(反時計方向)に循環駆動(回転)するように構成されている。
また、従動ローラー28の上部には、搬送ベルト30の表面側から、その搬送ベルト30に従動する帯電ローラー32が配設されている。この帯電ローラー32によって搬送ベルト30が帯電される(電荷が与えられる)ことにより、記録用紙Pが搬送ベルト30に静電吸着されて搬送される構成である。なお、搬送ベルト30は、記録用紙Pを静電吸着して保持する構成に限定されるものではなく、記録用紙Pとの摩擦により、あるいは記録用紙Pを吸引や粘着などの非静電的手段によって保持する構成にしてもよい。
また、搬送ベルト30の下方には、反転部34が設けられており、両面印刷するときには、複数の搬送ローラー対36により、記録用紙Pが搬送されて、再度インクジェット記録ヘッド20へ供給されるようになっている。そして、排紙トレイ18への搬送路の適宜位置にも、複数の搬送ローラー対38が配設されている。なお、図示しないが、このインクジェット記録装置10には、画像信号に応じてインク滴の吐出タイミングと使用するノズルを決定し、そのノズルに駆動信号を印加するインクジェット記録ヘッド20の制御手段と、インクジェット記録装置10全体の動作を制御するシステム制御手段が備えられている。
以上のような構成のインクジェット記録装置10において、次にメンテナンスユニット40Y〜40Kと、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21の外側に設けられた掻取クリーニング部材54及び吸収クリーニング部材56について詳細に説明する。図3、図4はメンテナンスユニット40Y〜40Kとインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kを示した概略図である。上記したように、メンテナンスユニット40Y〜40Kは、各色のインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kに対応して複数個(図示のものは4個)配設されており、キャップ42やワイパーユニット50等が各色のインクジェット記録ヘッド20Y〜20K毎に個別に配設されている。
ワイパーユニット50は、ワイピング部材としてのワイパーブレード52を有しており、ワイパーブレード52は、ゴム等の板状弾性体で構成されている。また、ワイパーブレード52の基部は、保持部材としてのホルダー48に保持されており、そのホルダー48は、2本1組とされたボールネジ46等の移動機構に支持されて、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kの架設方向(記録用紙Pの搬送方向と直交する方向)に往復移動可能とされている。
また、ワイパーブレード52は、その先端部が、側面視でインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21に対して、所定長さLオーバーラップするように構成されている(図6(A)参照)。したがって、ワイピング動作時に、ワイパーブレード52が、ボールネジ46等の移動機構によって移動することにより、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21に所定の圧力(ノズル面21の撥水処理膜にダメージを与えない程度の圧力)で圧接可能となる構成であり、これによって、ノズル面21を好適にワイピング(払拭)できるようになっている。
一方、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21よりも外側の端部(インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kの架設方向における両端部)には、それぞれ種類が異なる掻取クリーニング部材54と吸収クリーニング部材56が配設されている。掻取クリーニング部材54は、ワイパーブレード52のワイピング動作時における移動方向上流側の端部に設けられており、ワイパーブレード52がノズル面21に圧接する前に、圧接可能となるように構成されている。また、吸収クリーニング部材56は、ワイパーブレード52のワイピング動作時における移動方向下流側の端部に設けられており、ワイパーブレード52がノズル面21をワイピングして清掃した直後に圧接可能となるように構成されている。
また、掻取クリーニング部材54は、図5、図6(A)で示すように、ノズル面21と略同じ高さになるように、即ちノズル面21と略面一になるように形成された吸収体54Aを有しており、吸収体54Aの所定位置には、ノズル面21よりも搬送手段16(搬送ベルト30)側へ所定高さD突出した樹脂製の突出部54Bが、所定間隔を隔てて複数個(図示のものは3個)設けられている。
したがって、ワイパーブレード52は、突出部54Bに対しては、ノズル面21に対する圧力よりも高い圧力で圧接することが可能になっており、これによって、ノズル面21に対するワイピング前に、ワイパーブレード52に付着している汚染物質(増粘インクや紙粉等)を確実に掻き取ることが可能になっている。なお、突出部54Bは、耐薬品性のある樹脂材、例えばポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド系合成繊維等で形成されている。
また、吸収クリーニング部材56は、図7(A)で示すように、ノズル面21と略同じ高さになるように、即ちノズル面21と略面一になるように形成された吸収体56Aで構成されており、吸収体56Aの所定位置には、ノズル面21よりも搬送手段16(搬送ベルト30)側へ所定高さE突出した突出部56Bが、少なくとも1個形成されている。
したがって、ワイパーブレード52は、突出部56Bに対しては、ノズル面21に対する圧力よりも高い圧力で圧接することが可能になっており、これによって、ノズル面21に対するワイピング後に、ワイパーブレード52に付着している汚染物質(増粘インクや異物等)を確実に吸収・除去することが可能になっている。なお、掻取クリーニング部材54の突出部54Bは、掻き取ることが目的であるため、吸収クリーニング部材56の突出部56Bよりも多く設けられることが好ましい。
以上のような構成のインクジェット記録装置10において、次に、その作用について説明する。まず、ピックアップローラー24及び搬送ローラー対25により、記録用紙Pを搬送ベルト30上に供給する。搬送ベルト30上に供給され、その搬送ベルト30に吸着保持された記録用紙Pは、インクジェット記録ヘッド20の記録位置へ供給され、その印刷面に画像が記録される。そして、その画像記録終了後、記録用紙Pは搬送ベルト30から剥離され、搬送ローラー対38によって排紙トレイ18へ搬送される。
ここで、インクジェット記録ヘッド20をメンテナンスする際には、まず、そのインクジェット記録ヘッド20が所定高さ上昇する。そして、メンテナンスユニット40が搬送ベルト30とインクジェット記録ヘッド20との間に配置される(図2参照)。その後、インクジェット記録ヘッド20をキャッピング位置まで下降させ、各キャップ42を各インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21に被せて、所定のメンテナンス動作を行う。
この所定のメンテナンス動作終了後、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21をワイパーユニット50のワイパーブレード52によりワイピングして清掃する。そのワイピング動作を図6、図7、図8を基に詳細に説明する。図6はワイパーブレード52が掻取クリーニング部材54に圧接する際の動作を示した概略図であり、図7はワイパーブレード52がノズル面21をワイピングした後、吸収クリーニング部材56に圧接する際の動作を示した概略図である。そして、図8はワイピング動作の一例を示したフローチャートである。
図4、図6(A)で示すように、ワイパーユニット50は、初期状態では、インクジェット記録ヘッド20(掻取クリーニング部材54を含む)の真下から外れたホームポジション(待機位置)に配置されている。図8で示すように、ワイピング動作実施の指示がなされると(S1)、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが所定の位置へ上昇移動する(S2)。この高さ位置は、メンテナンスユニット40Y〜40Kがインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21に対向する位置にそれぞれ進入できるように、搬送手段16(搬送ベルト30)から離隔した位置になる。
次に、メンテナンスユニット40Y〜40Kが、ワイパーユニット50によるワイピング動作等が可能となる位置へ移動する(S3)。メンテナンスユニット40Y〜40Kの移動が終了すると、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが、ワイパーブレード52によるノズル面21のワイピングが可能となる位置へ下降移動する(S4)。そして、図6(A)で示すように、ホームポジション(待機位置)に停止しているワイパーブレード52が、ボールネジ46等の移動機構により、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kの架設方向(矢印B方向)に移動を開始する(S5)。
移動開始後、ワイパーブレード52は、図6(B)で示すように、まず最初に掻取クリーニング部材54の吸収体54Aに対して圧接し、次いで突出部54Bに対して圧接する。そして、ワイパーブレード52が更に移動すると、図6(C)で示すように、突出部54Bによって、ワイパーブレード52に付着した汚染物質Gが掻き取られ、吸収体54Aに、その汚染物質Gが吸収・捕捉される。その後、図6(D)で示すように、ワイパーブレード52が、次の突出部54Bに向かって移動し、図6(B)、図6(C)で示した場合と同様に、突出部54Bに対して圧接を繰り返す。
こうして、ワイパーブレード52が、突出部54Bに対して繰返し圧接することにより、非ワイピング時にワイパーブレード52に蓄積した汚染物質(増粘インクや紙粉等)Gが確実に除去され、突出部54Bにより除去された汚染物質Gが、吸収体54Aに吸収・捕捉される。なお、掻取クリーニング部材54の突出部54Bは、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド系合成繊維等の樹脂材で成形されているので、ワイパーブレード52は、ダメージを受けることなく圧接できる。
また、掻取クリーニング部材54の突出部54Bは、ノズル面21より所定量Dだけ、搬送手段16(搬送ベルト30)側に向かって突出している(図6(A)参照)。そのため、ワイパーブレード52は、実際にノズル面21に対して圧接する領域(先端部)以上の領域が掻き取られる(クリーニングされる)。なお、突出部54Bのノズル面21より突出している所定量Dは、D=1mm〜2mm程度(1mm≦D≦2mm)とするのが望ましい。
所定量Dが2mmより大(D>2mm)であると、ワイパーブレード52の移動時における摺動負荷が増加したり、ワイパーブレード52がダメージを受ける懸念がある。また、所定量Dが1mmより小(D<1mm)であると、ワイパーブレード52に対するクリーニング不良が発生する懸念がある。また、突出部54Bは、図4で示すように、ノズル面21の外側に設けられているので、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが印字位置に配置されても、搬送手段16(搬送ベルト30)と干渉することはない。
ワイピング動作実施の指示がなされ、掻取クリーニング部材54に圧接することによるワイパーブレード52のワイピング前クリーニングが終了すると、ワイパーブレード52は、ノズル面21に対するワイピング動作を実行する。そして、ノズル面21に対するワイピング動作が終了すると、図7(A)で示すように、ワイパーブレード52は、その先端部に蓄積された残留(増粘)インク等の汚染物質Gを保持した状態で、ボールネジ46等の移動機構により、矢印B方向に移動する。
そして更に、ワイパーブレード52が、その移動を進めて行くと、図7(B)で示すように、吸収クリーニング部材56の吸収体56Aに対して圧接を開始し、ワイパーブレード52の先端部に付着・保持している残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに払拭されることにより、吸収・捕捉される。その後、ワイパーブレード52が、更に移動を進めると、図7(C)で示すように、吸収体56Aに一体に形成された突出部56Bに圧接し、ワイパーブレード52の先端部よりもホルダー48側に付着した残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに吸収・捕捉される。
そして、ワイパーブレード52が、更に進んで突出部56Bを通過すると、図7(D)で示すように、ワイパーブレード52の先端部が再度吸収体56Aに圧接し、除去仕切れなかった残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに吸収・捕捉される。したがって、ワイピング後において、ノズル面21に蓄積した残留(増粘)インク等の汚染物質Gを、ワイパーブレード52から確実に除去することができ、インクジェット記録装置10内への汚染物質Gの飛散も防止することができる。
ここで、吸収クリーニング部材56の突出部56Bは吸収体56Aに一体に形成されて、ノズル面21より所定量Eだけ、搬送手段16(搬送ベルト30)側に向かって突出している(図7(A)参照)。そのため、上記したように、ワイパーブレード52は、実際にノズル面21に対して圧接する領域(先端部)以上の領域が払拭される(クリーニングされる)。なお、突出部56Bのノズル面21より突出している所定量Eは、E=1mm〜2mm程度(1mm≦E≦2mm)とするのが望ましい。
所定量Eが2mmより大(E>2mm)であると、ワイパーブレード52の移動時における摺動負荷が増加したり、ワイパーブレード52がダメージを受ける懸念がある。また、所定量Eが1mmより小(E<1mm)であると、ワイパーブレード52に対するクリーニング不良が発生する懸念がある。また、突出部56Bは、図4で示すように、ノズル面21の外側に設けられているので、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが印字位置に配置されても、搬送手段16(搬送ベルト30)と干渉することはない。
こうして、ワイピング動作が終了したら、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが、ワイパーブレード52にノズル面21が接触しないワイピング退避位置まで上昇移動し(S6)、ワイピング終了位置にいるワイパーブレード52が元の待機位置(ホームポジション)へボールネジ46等の移動機構によって復帰移動する(S7)。そして、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kは、キャッピング位置の前段階であるキャップ42とは当接しないキャッピング待機位置へと下降移動し(S8)、ダミージェット(空吐出)をキャップ42内へ実施する(S9)。その後、印字命令があれば、印字を実行し(S10)、印字命令が無ければ、キャッピング動作を行い(S11)、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをキャッピングした状態で終了する(S12)。
なお、掻取クリーニング部材54における突出部54Bの形状は、図6、図7で示す形状に限定されるものではなく、図9で示すような形状にしてもよい。すなわち、図示の矢印B方向に移動するワイパーブレード52に対して鋭角に当接するような(ワイパーブレード52の移動方向上流側に向かって傾斜するような)スクレーパー形状にしてもよい。このような形状にすると、より一層ワイピング前のワイパーブレード52に付着している汚染物質Gを好適かつ確実に除去することが可能となる。
次に、掻取クリーニング部材54及び吸収クリーニング部材56の変形例について説明する。図10、図11に示すインクジェット記録ヘッド20では、掻取クリーニング部材54と吸収クリーニング部材56が一体に、かつ図10、図11で示す正面視で、左右対称となるように形成されている。このような構成にすれば、ワイパーブレード52が往復移動する(図10で示す矢印B方向と図11で示す矢印B’方向に移動する)ことで、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21を、往路及び復路の両方でワイピングして清掃することが可能となる。
図10、図11で示すように、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21よりも外側には、吸収体56A及び少なくとも1個の突出部56Bを有する吸収クリーニング部材56が設けられ、更にその外側には、吸収体54A及び複数個(図示のものは2個)の突出部54Bを有する掻取クリーニング部材54が設けられている。つまり、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kの両端部には、ノズル面21側から順に吸収クリーニング部材56、掻取クリーニング部材54が左右対称となるように設けられている。
したがって、ワイパーブレード52が、ノズル面21に対するワイピング動作を開始した際には、往路及び復路の両方において、まず最初に掻取クリーニング部材54に圧接し、ノズル面21をワイピングして清掃した直後には、吸収クリーニング部材56に圧接する構成になっている。なお、掻取クリーニング部材54の突出部54Bは、掻き取ることが目的であるため、吸収クリーニング部材56の突出部56Bよりも多く設けられることが好ましい。また、この変形例においては、吸収体54Aと吸収体56Aが一体に形成されている。
以上のような構成とされた変形例のインクジェット記録ヘッド20において、次に、その作用について説明するが、上記実施例と同等の内容については適宜その説明を省略する。図12、図13は、ワイパーブレード52が往路移動(矢印B方向への移動)でノズル面21をワイピングする場合において、掻取クリーニング部材54及び吸収クリーニング部材56にワイパーブレード52が圧接する際の動作を示した概略図である。また、図16は、往路及び復路の両方において、ワイピング動作の一例を示したフローチャートである。
図10、図12(A)で示すように、ワイパーユニット50は、初期状態では、インクジェット記録ヘッド20(吸収クリーニング部材56及び掻取クリーニング部材54を含む)の真下から外れたホームポジション(待機位置)に配置されている。図16で示すように、ワイピング動作実施の指示がなされると(T1)、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが所定の位置へ上昇移動する(T2)。この高さ位置は、メンテナンスユニット40Y〜40Kがインクジェット記録ヘッド20Y〜20Kのノズル面21と対向する位置にそれぞれ進入できるように、搬送手段16(搬送ベルト30)から離隔した位置になる。
次に、メンテナンスユニット40Y〜40Kが、ワイパーユニット50によるワイピング動作等が可能となる位置へ移動する(T3)。メンテナンスユニット40Y〜40Kの移動が終了すると、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが、ワイパーブレード52によるワイピングが可能となる位置へ下降移動する(T4)。そして、図12(A)で示すように、ホームポジション(待機位置)に停止しているワイパーブレード52が、ボールネジ46等の移動機構により、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kの架設方向(矢印B方向)に移動を開始する(T5)。
移動開始後、ワイパーブレード52は、図12(B)で示すように、まず最初に掻取クリーニング部材54の吸収体54Aに対して圧接し、次いで突出部54Bに対して圧接する。そして、ワイパーブレード52が更に移動すると、突出部54Bによって、ワイパーブレード52に付着した汚染物質Gが掻き取られ、吸収体54Aに、その汚染物質Gが吸収・捕捉される。その後、ワイパーブレード52が、次の突出部54Bに向かって移動し、その突出部54Bに対して圧接する。
こうして、ワイパーブレード52が、突出部54Bに対して繰返し圧接することにより、非ワイピング時にワイパーブレード52に蓄積した汚染物質(増粘インクや紙粉等)Gが確実に除去され、突出部54Bにより除去された汚染物質Gが、吸収体54Aに吸収・捕捉される。なお、掻取クリーニング部材54の突出部54Bは、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド系合成繊維等の樹脂材で成形されているので、ワイパーブレード52は、ダメージを受けることなく圧接できる。
ワイピング動作実施の指示がなされ、掻取クリーニング部材54に圧接することによるワイパーブレード52のワイピング前クリーニングが終了すると、ワイパーブレード52は、ノズル面21に対するワイピング動作を実行する。そして、ノズル面21に対するワイピング動作が終了すると、図13(A)で示すように、ワイパーブレード52は、その先端部に蓄積された残留(増粘)インク等の汚染物質Gを保持した状態で、ボールネジ46等の移動機構により、矢印B方向に移動する。
そして更に、ワイパーブレード52が、その移動を進めて行くと、図13(B)で示すように、吸収クリーニング部材56の吸収体56Aに対して圧接を開始し、ワイパーブレード52の先端部に付着・保持している残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに払拭されることにより、吸収・捕捉される。その後、ワイパーブレード52が、更に移動を進めると、吸収体56Aに一体に形成された突出部56Bに圧接し、ワイパーブレード52の先端部よりもホルダー48側に付着した残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに吸収・捕捉される。
そして、ワイパーブレード52が、更に進んで突出部56Bを通過すると、ワイパーブレード52の先端部が再度吸収体56Aに圧接し、除去仕切れなかった残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに吸収・捕捉される。したがって、ワイピング後において、ノズル面21に蓄積した残留(増粘)インク等の汚染物質Gを、ワイパーブレード52から確実に除去することができ、インクジェット記録装置10内への汚染物質Gの飛散も防止することができる。
なお、ワイパーブレード52は、更に矢印B方向へ進み、掻取クリーニング部材54を通過した後、所定位置(待機位置)で停止する。これにより、往路移動でのワイピング動作が終了する。一方、図14、図15は、ワイパーブレード52が復路移動(矢印B’方向への移動)でノズル面21をワイピングする場合において、掻取クリーニング部材54及び吸収クリーニング部材56にワイパーブレード52が圧接する際の動作を示した概略図である。この復路移動時におけるワイパーブレード52の掻取クリーニング部材54及び吸収クリーニング部材56に対する圧接動作は往路移動のときと同じである。
図11、図14(A)で示すように、ワイパーユニット50は、インクジェット記録ヘッド20(吸収クリーニング部材56及び掻取クリーニング部材54を含む)の真下から外れた待機位置に配置されている。そして、ワイピング動作実施の指令を受けると、その待機位置に停止しているワイパーブレード52が、ボールネジ46等の移動機構により、矢印B’方向へ移動を開始する(T6)。
移動開始後、ワイパーブレード52は、図14(B)で示すように、まず最初に掻取クリーニング部材54の吸収体54Aに対して圧接し、次いで突出部54Bに対して圧接する。そして、ワイパーブレード52が更に移動すると、突出部54Bによって、ワイパーブレード52に付着した汚染物質Gが掻き取られ、吸収体54Aに、その汚染物質Gが吸収・捕捉される。その後、ワイパーブレード52が、次の突出部54Bに向かって移動し、その突出部54Bに対して圧接する。
こうして、ワイパーブレード52が、突出部54Bに対して繰返し圧接することにより、非ワイピング時にワイパーブレード52に蓄積した汚染物質(増粘インクや紙粉等)Gが確実に除去され、突出部54Bにより除去された汚染物質Gが、吸収体54Aに吸収・捕捉される。なお、掻取クリーニング部材54の突出部54Bは、ポリアセタール(POM)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド系合成繊維等の樹脂材で成形されているので、上記と同様に、ワイパーブレード52は、ダメージを受けることなく圧接できる。
ワイピング動作実施の指示がなされ、掻取クリーニング部材54に圧接することによるワイパーブレード52のワイピング前クリーニングが終了すると、ワイパーブレード52は、ノズル面21に対するワイピング動作を実行する。そして、ノズル面21に対するワイピング動作が終了すると、図15(A)で示すように、ワイパーブレード52は、その先端部に蓄積された残留(増粘)インク等の汚染物質Gを保持した状態で、ボールネジ46等の移動機構により、矢印B’方向に移動する。
そして更に、ワイパーブレード52が、その移動を進めて行くと、図15(B)で示すように、吸収クリーニング部材56の吸収体56Aに対して圧接を開始し、ワイパーブレード52の先端部に付着・保持している残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに払拭されることにより、吸収・捕捉される。その後、ワイパーブレード52が、更に移動を進めると、吸収体56Aに一体に形成された突出部56Bに圧接し、ワイパーブレード52の先端部よりもホルダー48側に付着した残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに吸収・捕捉される。
そして、ワイパーブレード52が、更に進んで突出部56Bを通過すると、ワイパーブレード52の先端部が再度吸収体56Aに圧接し、除去仕切れなかった残留(増粘)インク等の汚染物質Gが、その吸収体56Aに吸収・捕捉される。したがって、ワイピング後において、ノズル面21に蓄積した残留(増粘)インク等の汚染物質Gを、ワイパーブレード52から確実に除去することができ、インクジェット記録装置10内への汚染物質Gの飛散も防止することができる。
なお、ワイパーブレード52は、更に矢印B’方向へ進み、掻取クリーニング部材54を通過した後、ホームポジション(待機位置)で停止する。これにより、復路移動でのワイピング動作が終了する。こうして、ワイピング動作が終了したら、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kは、キャッピング位置の前段階であるキャップ42とは当接しないキャッピング待機位置へと下降移動し(T7)、ダミージェット(空吐出)をキャップ42内へ実施する(T8)。その後、印字命令があれば、印字を実行し(T9)、印字命令が無ければ、キャッピング動作を行い(T10)、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kをキャッピングした状態で終了する(T11)。
また、図示の変形例では、突出部54B及び突出部56Bのノズル面21より突出させる所定量Fが同じとされており、その所定量Fは、F=1mm〜2mm程度(1mm≦F≦2mm)とするのが望ましい。所定量Fが2mmより大(F>2mm)であると、ワイパーブレード52の移動時における摺動負荷が増加したり、ワイパーブレード52がダメージを受ける懸念がある。また、所定量Fが1mmより小(F<1mm)であると、ワイパーブレード52に対するクリーニング不良が発生する懸念がある。また、突出部54B、56Bは、図10、図11で示すように、ノズル面21の外側に設けられているので、インクジェット記録ヘッド20Y〜20Kが印字位置に配置されても、搬送手段16(搬送ベルト30)と干渉することはない。
以上、何れにしても、本発明に係るインクジェット記録ヘッド20によれば、ワイパーブレード52のノズル面21に対するワイピング前に、ワイパーブレード52に付着している汚染物質Gを掻取クリーニング部材54で掻取・除去することができ、ノズル面21に対するワイピング後にも、ワイパーブレード52に付着している汚染物質Gを吸収クリーニング部材56で吸収・除去することができる。したがって、ワイパーブレード52は、ノズル面21に対するワイピング動作において、常にクリーンに保たれた状態で、そのノズル面21をワイピングできる。そのため、除去した汚染物質Gがノズル面21へ再付着したり、インクジェット記録装置10内に飛散するなどの不具合の発生を確実に防止することができる。
また、本発明に係るインクジェット記録装置10は、複写機、プリンター複合機、ワークステーション等の出力機器として用いられる記録装置等、記録用紙P上への文字や画像の記録に用いられるものに限定されるものではなく、例えば、高分子フィルムやガラス上に着色インクを吐出して行うディスプレイ用のカラーフィルターの作製等にも適用可能である。
すなわち、「記録媒体」は、記録用紙Pに限定されるものではなく、例えば、OHPシートや配線パターン等が形成される基板なども含まれる。そして、「画像」は、一般的な画像(文字、絵、写真など)のみならず、インク滴が記録媒体上に着弾されることで得られるドットのパターン(配線パターン)なども含まれる。
また、吐出する液体もインクに限定されるわけではない。例えば、溶融状態の半田を基板上に吐出して行う部品実装用のバンプの形成、有機EL溶液を基板上に吐出させて行うELディスプレイパネルの形成など、様々な工業的用途を対象とした液滴吐出装置全般に対して、本発明に係るインクジェット記録装置10を適用することが可能である。
10 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
20 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
21 ノズル面
40 メンテナンスユニット
50 ワイパーユニット
52 ワイパーブレード(ワイピング部材)
54 掻取クリーニング部材
54A 吸収体
54B 突出部
56 吸収クリーニング部材
56A 吸収体
56B 突出部
G 汚染物質
20 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
21 ノズル面
40 メンテナンスユニット
50 ワイパーユニット
52 ワイパーブレード(ワイピング部材)
54 掻取クリーニング部材
54A 吸収体
54B 突出部
56 吸収クリーニング部材
56A 吸収体
56B 突出部
G 汚染物質
Claims (5)
- 液滴を吐出するノズルを複数有する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドのノズル面を、移動しつつ払拭して清掃するワイピング部材と、
を備えた液滴吐出装置において、
前記液滴吐出ヘッドの前記ワイピング部材の移動方向上流側に、該ワイピング部材による前記ノズル面の清掃前に、該ワイピング部材に付着している汚染物質を掻き取る掻取クリーニング部材を設けるとともに、
前記液滴吐出ヘッドの前記ワイピング部材の移動方向下流側に、該ワイピング部材による前記ノズル面の清掃後に、該ワイピング部材に付着している汚染物質を吸収して除去する吸収クリーニング部材を設けたことを特徴とする液滴吐出装置。 - 前記掻取クリーニング部材及び前記吸収クリーニング部材は、前記ノズル面より所定高さ突出する突出部を有することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
- 前記掻取クリーニング部材の突出部は、前記吸収クリーニング部材の突出部よりも多く形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置。
- 前記掻取クリーニング部材の突出部は、樹脂材で形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の液滴吐出装置。
- 前記掻取クリーニング部材の突出部は、前記ワイピング部材の移動方向上流側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1項に記載の液滴吐出装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2006
- 2006-02-07 JP JP2006030129A patent/JP2007210131A/ja active Pending
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