JP2007177160A - 油性インクジェットインク - Google Patents

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浩三 磯部
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Abstract

【課題】従来に比べて臭気が弱く、かつ、顔料の分散安定性と、それに伴う吐出安定性に優れており、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面に、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れる上、画質の良好な画像や文字を印刷することができる油性インクジェットインクを提供する。
【解決手段】溶媒として、式(1):
【化1】
Figure 2007177160

〔式中、R1は、置換基として、炭素数3以下のアルキル基を有してもよい、炭素数4の飽和炭化水素基を示す。〕
で表されるメトキシブタノール系溶媒と、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−アルキル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、およびγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非プロトン性極性溶媒とを併用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリ塩化ビニルシート等の、樹脂の表面に、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れた画像や文字を印刷することができる油性インクジェットインクに関するものである。
従来、インクジェットヘッドのノズルから吐出させた微小なインク滴によって、画像や文字を印刷する、いわゆるインクジェット印刷は、主に、紙等の、吸水性の表面への印刷に利用されており、前記印刷に使用するインクジェットインクとしては、水に、水溶性染料等の着色剤を加えた水性のインクが、広く一般的に用いられてきた。しかし、近時、様々な分野において、様々な表面への印刷に、インクジェット印刷が利用されるようになってきており、前記表面に、それに見合う、良好な定着性、耐水性、耐光性、耐摩擦性等を有する上、画質の良好な画像や文字を印刷するために、溶媒として有機溶媒を使用した、いわゆる油性インクジェットインクについて、種々、検討されている。
例えば、屋外の広告等の媒体として多用されている、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面に、前記各特性に優れた画像や文字を印刷するための油性インクジェットインクとしては、耐光性に優れた顔料を、着色剤として配合すると共に、前記顔料を前記表面に定着させる機能を有するバインダ樹脂を配合し、かつ、有機溶媒として、前記表面を形成する、ポリ塩化ビニル等の樹脂を全く溶解しないか、殆ど溶解しない有機溶媒aと、前記樹脂を溶解しうる有機溶媒bとを併用したものが好適であると考えられている。
すなわち、前記油性インクジェットインクにおいては、有機溶媒aの機能によって、顔料を、凝集等を生じさせることなく、均一に分散させて、インクジェットヘッドのノズルでの目詰まり等を防止すると共に、インクの蒸気圧や粘度、表面張力等を調整することで、インクの、良好な吐出安定性を維持しながら、バインダ樹脂と有機溶媒bの機能によって、顔料を、前記樹脂の表面に、良好に定着させて、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れた画像や文字を印刷できると考えられている。そのため、併用する2種の有機溶媒a、bの、良好な組み合わせについて、種々、検討が行われている。
例えば、特許文献1では、有機溶媒aとして、グリコール類、グリコールアセテート類、グリコールエーテル類、酢酸エステル類、または乳酸エステル類を使用すると共に、有機溶媒bとして、β−ラクタム、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、またはN,N−ジメチルアセトアミド等を使用することが提案されている。
また、特許文献2では、有機溶媒aとして、エチレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル類を使用すると共に、有機溶媒bとして、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステルを使用することが提案されている。さらに、特許文献3では、有機溶媒aとして、(ポリ)アルキレングリコール誘導体を使用すると共に、有機溶媒bとして、N−アルキル−2−ピロリドン等の含窒素複素環化合物を使用することが提案されている。
特開2005−15672号公報(請求項1、3、第0013欄〜第0017欄) 特開2005−200469号公報(請求項1、4、5、第0012欄、第0015欄) 特開2005−23298号公報(請求項1〜6、第0014欄〜第0015欄、第0017欄)
しかし、発明者が検討したところ、特許文献1、2に例示された有機溶媒a、bの組み合わせでは、有機溶媒特有の臭気が強かったり、顔料の分散安定性が低下することで、吐出安定性が低下したりする場合があることが明らかとなった。一方、特許文献3では、臭気を低減するために、有機溶媒a、bの組み合わせを選択していることから、臭気は、気にならない程度に抑制されているものの、顔料の分散安定性が十分でなく、吐出安定性が低下することが明らかとなった。
本発明の目的は、従来に比べて臭気が弱く、かつ、顔料の分散安定性と、それに伴う吐出安定性に優れており、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面に、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れる上、画質の良好な画像や文字を印刷することができる油性インクジェットインクを提供することにある。
請求項1記載の発明は、有機溶媒と、バインダ樹脂と、顔料とを含み、前記有機溶媒として、
(A) 式(1):
Figure 2007177160
〔式中、R1は、置換基として、炭素数3以下のアルキル基を有してもよい、炭素数4の飽和炭化水素基を示す。〕
で表されるメトキシブタノール系溶媒と、
(B) 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−アルキル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、およびγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非プロトン性極性溶媒と、
を含有することを特徴とする油性インクジェットインクである。
前記請求項1記載の発明において併用している(A)(B)の有機溶媒は、いずれも、臭気が低い上、混合した状態での臭気も低いため、油性インクジェットインクの臭気を、気にならない程度に抑制することができる。
また(A)のメトキシブタノール系溶媒は、(B)の非プロトン性極性溶媒との混合状態において、顔料を、凝集等を生じさせることなく、均一に分散させて、インクジェットヘッドのノズルでの目詰まり等を防止すると共に、インクの蒸気圧や粘度、表面張力等を調整することで、インクの、良好な吐出安定性を維持する効果に優れている。
さらに、(B)の非プロトン性極性溶媒は、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面を溶解することで、バインダ樹脂と共に、顔料を、前記樹脂の表面に、良好に定着させて、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れた画像や文字を印刷する効果に優れている。
したがって、請求項1記載の発明によれば、従来に比べて臭気が弱く、かつ、顔料の分散安定性と、それに伴う吐出安定性に優れており、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面に、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れる上、画質の良好な画像や文字を印刷することができる油性インクジェットインクを提供することが可能となる。
請求項2記載の発明は、メトキシブタノール系溶媒Aと、非プロトン性極性溶媒Bとを、重量比A/B=35/65〜65/35の割合で含有する請求項1記載の油性インクジェットインクである。
前記範囲よりメトキシブタノール系溶媒Aが少ない場合には、前記メトキシブタノール系溶媒による、非プロトン性極性溶媒との混合状態において、顔料を、凝集等を生じさせることなく、均一に分散させて、インクジェットヘッドのノズルでの目詰まり等を生じたり、インクの蒸気圧や粘度、表面張力等を適当な範囲に調整したりする効果が不十分になって、インクの吐出安定性が低下するおそれがある。また、特に、インクの表面張力が高くなりすぎて、形成画像の画質に影響を及ぼすおそれもある。
一方、前記範囲より非プロトン性極性溶媒Bが少ない場合には、前記非プロトン性極性溶媒による、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面を溶解して、バインダ樹脂と共に、顔料を、前記樹脂の表面に、良好に定着させて、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れた画像や文字を印刷する効果が十分に得られないおそれがある。これに対し、請求項2記載の発明によれば、前記2種の有機溶媒を併用したことによる、先に説明した効果を、より一層、良好に発揮させることができる。
また、前記2種の有機溶媒としては、請求項3に記載したように、3−メトキシ−1−ブタノール、および4−メトキシ−1−ブタノールからなる群より選ばれた少なくとも1種と、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、またはγ−ブチロラクトンとを組み合わせるのが好ましい。これにより2種の有機溶媒を併用したことによる、先に説明した効果を、より一層、良好に発揮させることができる。
本発明によれば、従来に比べて臭気が弱く、かつ、顔料の分散安定性と、それに伴う吐出安定性に優れており、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面に、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れる上、画質の良好な画像や文字を印刷することができる油性インクジェットインクを提供することができる。
本発明の油性インクジェットインクは、有機溶媒と、バインダ樹脂と、顔料とを含み、前記有機溶媒として、メトキシブタノール系溶媒Aと、非プロトン性極性溶媒Bとを含有することを特徴とするものである。
前記各成分のうち、メトキシブタノール系溶媒Aとしては、式(1):
Figure 2007177160
〔式中、R1は、置換基として、炭素数3以下のアルキル基を有してもよい、炭素数4の飽和炭化水素基を示す。〕
で表される種々の化合物が、いずれも使用可能である。前記メトキシブタノール系溶媒の具体例としては、例えば、式(2):
Figure 2007177160
で表される3−メトキシ−1−ブタノール、式(3):
Figure 2007177160
で表される4−メトキシ−1−ブタノール、および式(4):
Figure 2007177160
で表される3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等が挙げられる。
中でも、特に、非プロトン性極性溶媒Bとの混合状態において、顔料を、凝集等を生じさせることなく、均一に分散させて、インクジェットヘッドのノズルでの目詰まり等を防止すると共に、インクの蒸気圧や粘度、表面張力等を調整することで、インクの、良好な吐出安定性を維持する効果を向上することや、インクの臭気を抑制することを考慮すると、メトキシブタノール系溶媒Aとしては、前記式(2)で表される3−メトキシ−1−ブタノールおよび/または式(3)で表される4−メトキシ−1−ブタノールが好ましい。
非プロトン性極性溶媒Bとしては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−アルキル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、およびγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。また、N−アルキル−2−ピロリドンとしては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−プロピル−2−ピロリドン等が挙げられる。
中でも、特に、メトキシブタノール系溶媒Aとしての3−メトキシ−1−ブタノールおよび/または4−メトキシ−1−ブタノールと併用される非プロトン性極性溶媒Bとしては、併用した際に、先に説明したように、良好な吐出安定性を維持しながら、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面を溶解して、バインダ樹脂と共に、顔料を、前記樹脂の表面に、良好に定着させて、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れた画像や文字を印刷することや、インクの臭気を抑制することを考慮すると、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、またはγ−ブチロラクトンが好ましい。
メトキシブタノール系溶媒Aと、非プロトン性極性溶媒Bの割合は、重量比A/B=35/65〜65/35であるのが好ましい。前記範囲よりメトキシブタノール系溶媒Aが少ない場合には、前記メトキシブタノール系溶媒による、非プロトン性極性溶媒との混合状態において、顔料を、凝集等を生じさせることなく、均一に分散させて、インクジェットヘッドのノズルでの目詰まり等を生じたり、インクの蒸気圧や粘度、表面張力等を適当な範囲に調整したりする効果が不十分になって、インクの吐出安定性が低下するおそれがある。また、特に、インクの表面張力が高くなりすぎて、形成画像の画質に影響を及ぼすおそれもある。
一方、前記範囲より非プロトン性極性溶媒Bが少ない場合には、前記非プロトン性極性溶媒による、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面を溶解して、バインダ樹脂と共に、顔料を、前記樹脂の表面に、良好に定着させて、耐水性、耐光性、耐摩擦性等に優れた画像や文字を印刷する効果が十分に得られないおそれがある。これに対し、メトキシブタノール系溶媒Aと、非プロトン性極性溶媒Bの重量比A/Bが前記範囲内であれば、前記2種の有機溶媒を併用したことによる、前記各効果を、より一層、良好に発揮させることができる。
顔料としては、油性インクジェットインク中に、良好に、分散させることができる、任意の、無機顔料および/または有機顔料が挙げられる。このうち、無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄等の金属化合物や、あるいはコンタクト法、ファーネスト法、サーマル法等の公知の方法によって製造された、中性、酸性、塩基性等の、種々のカーボンブラックの1種または2種以上が挙げられる。
また、有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、またはキレートアゾ顔料等を含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ベリレン顔料、ベリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、またはキノフタロン顔料等)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等の1種または2種以上が挙げられる。
顔料は、油性インクジェットインクの色目に応じて、1種または2種以上を用いることができる。また、顔料は、油性インクジェットインク中での分散安定性を向上するために、表面を処理してもよい。顔料の含有割合は、油性インクジェットインクの総量中の0.1〜10重量%、特に0.5〜8重量%であるのが好ましい。顔料の具体例としては、下記の各種顔料が挙げられる。
(イエロー顔料)
C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、14C、16、17、20、24、73、74、75、83、86、93、94、95、97、98、109、110、114、117、120、125、128、129、130、137、138、139、147、148、150、151、154、155、166、168、180、185、213、214
(マゼンタ顔料)
C.I.ピグメントレッド5、7、9、12、48(Ca)、48(Mn)、49、52、53、57(Ca)、57:1、97、112、122、123、149、168、177、178、179、184、202、206、207、209、242、254、255
(シアン顔料)
C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:3、15:4、15:6、15:34、16、22、60
(ブラック顔料)
C.I.ピグメントブラック7
(オレンジ顔料)
C.I.ピグメントオレンジ36、43、51、55、59、61、71、74
(グリーン顔料)
C.I.ピグメントグリーン7、36
(バイオレット顔料)
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50
バインダ樹脂としては、油性インクジェットインク中に、良好に、溶解または分散させることができると共に、顔料を、ポリ塩化ビニルシート等の樹脂の表面に、良好に定着させることができる、種々のバインダ樹脂が、いずれも使用可能である。バインダ樹脂の含有割合は、油性インクジェットインクの総量中の0.1〜10重量%、特に0.5〜8重量%であるのが好ましい。
バインダ樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸計系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、石油系樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹脂、キシレン系樹脂、アルキッド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂、ブチラール系樹脂、マレイン酸系樹脂、フマル酸系樹脂、ポリアミド系樹脂、繊維素系樹脂等が挙げられる。
本発明の油性インクジェットインクには、前記各成分に加えて、さらに、高分子分散剤、界面活性剤、可塑剤、帯電防止剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、防かび剤、殺生剤等の種々の添加剤を、必要に応じて、任意の含有割合で含有させてもよい。
本発明の油性インクジェットインクは、例えば、非プロトン性極性溶媒B中に、顔料を分散させると共に、バインダ樹脂を溶解または分散させて、顔料分散液を調製した後、前記顔料分散液に、メトキシブタノール系溶媒Aを加えて、均一相を形成するように混合する等して製造することができる。添加剤は、メトキシブタノール系溶媒A、および非プロトン性極性溶媒Bに対する相溶性等を考慮した上で、前記製造工程の、任意の時点で添加することができる。
(実施例1)
顔料としてのカーボンブラックと、バインダ樹脂としての塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体との、重量比1/1の混合物である、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社(Chiba Specialty Chemical Co., Ltd.)製のマイクロリス(登録商標)ブラックC−KP(Microlith Black C-KP)8.0重量部と、非プロトン性極性溶媒Bとしての、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン29.0重量部とを、ディソルバーを用いて、回転数1500rpmで30分間、混合して、黒色顔料分散液を調製した。
次に、前記黒色顔料分散液37.0重量部に、メトキシブタノール系溶媒Aとしての、3−メトキシ−1−ブタノール58.5重量部と、界面活性剤〔東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のL−7002〕0.5重量部と、追加の非プロトン性極性溶媒Bとしての、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン4.0重量部とを加え、均一相を形成するように混合して油性インクジェットインクを製造した。メトキシブタノール系溶媒A(3−メトキシ−1−ブタノール)と、非プロトン性極性溶媒B(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)の重量比A/B=36/64であった。
(実施例2〜5)
非プロトン性極性溶媒Bとして、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンに代えて、同量の、γ−ブチロラクトン(実施例2)、N−メチル−2−ピロリドン(実施例3)、2−ピロリドン(実施例4)、またはN,N−ジメチルホルムアミド(実施例5)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、油性インクジェットインクを製造した。
(実施例6〜8)
メトキシブタノール系溶媒A(3−メトキシ−1−ブタノール)と、非プロトン性極性溶媒B(1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン)の重量比A/Bを、32/68(実施例6)、64/36(実施例7)、または68/32(実施例8)としたこと以外は、実施例1と同様にして、油性インクジェットインクを製造した。
(実施例9)
メトキシブタノール系溶媒Aとして、3−メトキシ−1−ブタノールに代えて、同量の4−メトキシ−1−ブタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、油性インクジェットインクを製造した。
(実施例10)
メトキシブタノール系溶媒Aとして、3−メトキシ−1−ブタノール58.5重量部に代えて、3−メトキシ−1−ブタノール29.5重量部と、4−メトキシ−1−ブタノール29重量部との混合溶媒を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、油性インクジェットインクを製造した。
(実施例11)
メトキシブタノール系溶媒Aとして、3−メトキシ−1−ブタノールに代えて、同量の3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、油性インクジェットインクを製造した。
(比較例1)
従来の油性インクジェットインクを再現するために、ポリ塩化ビニル等の樹脂を全く溶解しないか、殆ど溶解しない有機溶媒aとしてのエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート(EGMBEA)58.5重量部と、前記樹脂を溶解する有機溶媒bとしてのγ−ブチロラクトン33重量部とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、油性インクジェットインクを製造した。
(比較例2)
従来の油性インクジェットインクを再現するために、ポリ塩化ビニル等の樹脂を全く溶解しないか、殆ど溶解しない有機溶媒aとしてのジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノメチルエステル(DPGMEME)39重量部、およびジプロピレングリコールジメチルエーテル(DPGDME)19.5重量部と、前記樹脂を溶解する有機溶媒bとしてのN−メチル−2−ピロリドン33重量部とを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、油性インクジェットインクを製造した。
前記各実施例、比較例で製造した油性インクジェットインクについて、下記の各試験を行って、特性を評価した。
(定着性試験)
各油性インクジェットインクを、ポリ塩化ビニル製ターポリンの表面に、アプリケータを使用して、12μmの厚みでコーティングし、1.2kWのドライヤーを用いて、1分間、熱風乾燥させた後、前記コーティングを、綿棒を用いて、50gの荷重で擦過して、下記の基準で、定着性を評価した。
○:変化なし。定着性良好。
△:コーティングに擦過痕が残ったが、実用可能なレベル。
×:コーティングが擦り取られた。定着性不良。
(吐出安定性試験)
各油性インクジェットインクを、ピエゾ方式のインクジェットプリンタに使用して、5m×5mのベタ印字を行った際の、ドットの抜けを観察して、下記の基準で、吐出安定性を評価した。
○:ドット抜けなし。吐出安定性良好。
△:若干のドット抜けが見られたが、実用可能なレベル。
×:ドット抜けが多数発生した。吐出安定性不良。
(臭気試験)
無作為に抽出した10人の被験者に、各油性インクジェットインクの臭いを嗅いでもらい、不快な臭気があったと判断した被験者が2人以下であったものを臭気なし(○)、前記人数を超えたものを臭気あり(×)として評価した。
以上の結果を表1、表2に示す。
Figure 2007177160
Figure 2007177160
両表より、従来の油性インクジェットインクは、定着性に優れるものの、吐出安定性が不良で、かつ不快な臭気があったり、臭気はなくなっても、吐出安定性は改善されていなかったりすることが判った。これに対し各実施例の油性インクジェットインクは、いずれも、定着性の評価が△〜○であって、実用可能なレベル以上の定着性を有する上、不快な臭気がなく、しかも、吐出安定性の評価が△〜○であって、実用可能なレベル以上の吐出安定性を有することが判った。
また、各実施例を比較すると、メトキシブタノール系溶媒Aと非プロトン性極性溶媒Bの重量比A/Bは35/65〜65/35の範囲内であるのが好ましいこと、メトキシブタノール系溶媒Aとしては、3−メトキシ−1−ブタノールおよび/または4−メトキシ−1−ブタノールが好ましいこと、非プロトン性極性溶媒Bとしては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、またはγ−ブチロラクトンが好ましいことが判った。

Claims (3)

  1. 有機溶媒と、バインダ樹脂と、顔料とを含み、前記有機溶媒として、
    (A) 式(1):
    Figure 2007177160
    〔式中、R1は、置換基として、炭素数3以下のアルキル基を有してもよい、炭素数4の飽和炭化水素基を示す。〕
    で表されるメトキシブタノール系溶媒と、
    (B) 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−アルキル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、およびγ−ブチロラクトンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非プロトン性極性溶媒と、
    を含有することを特徴とする油性インクジェットインク。
  2. メトキシブタノール系溶媒Aと、非プロトン性極性溶媒Bとを、重量比A/B=35/65〜65/35の割合で含有する請求項1記載の油性インクジェットインク。
  3. メトキシブタノール系溶媒が、3−メトキシ−1−ブタノール、および4−メトキシ−1−ブタノールからなる群より選ばれた少なくとも1種であり、非プロトン性極性溶媒が1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、またはγ−ブチロラクトンである請求項1記載の油性インクジェットインク。

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