JP2022162984A - 非水性インク組成物、記録方法、及び記録物の製造方法 - Google Patents

非水性インク組成物、記録方法、及び記録物の製造方法 Download PDF

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圭士郎 吉森
Keishiro Yoshimori
由佳 折笠
Yuka Origasa
貴生 松本
Takao Matsumoto
公淳 宇高
Koujun Uko
充功 田村
Mitsuisa Tamura
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Abstract

【課題】プラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備える装置により基材に塗布される非水性インク組成物であっても、固形分の発生を効果的に抑制できる非水性インク組成物を提供する。【解決手段】プラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備える装置により基材に塗布される非水性インク組成物であって、有機溶剤Aを含有する非水性インク組成物である。この有機溶剤Aは、下記の保管試験により揮発する揮発率が15質量%以下である。保管試験:低密度ポリエチレンチューブに有機溶剤Aを充填して密閉し、50℃、1週間保管する。【選択図】なし

Description

本発明は、非水性インク組成物に関する。
インク組成物として、水、又は水と有機溶剤との混合液に色材を溶解又は分散させた水性インク組成物や水を含有しない有機溶剤に色材を溶解又は分散させた非水性インク組成物が広く用いられている。
例えば、特許文献1には、樹脂を含む着色樹脂粒子と、ノニオン性界面活性剤と、非水系溶剤とを含むインクジェットインクに関する技術が開示されている。この特許文献1には、記録物の耐擦過性及び発色性に優れ、分散体の収容容器内で異物の発生を防止できることが記載されている。
このように非水性インク組成物に樹脂等の固形分を含有させることは従来から行われている。
特開2019-006886号公報
さて、インクジェット記録装置のようなプラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備える装置は、装置内部で非水性インク組成物がプラスティック収容体やプラスティック供給体内で長期間充填されたままになることがある。すると、非水性インク組成物に含まれる成分等によって固形物が発生することが本発明者らの研究により明らかとなった。このような非水性インク組成物は、例えばプラスティック収容体や供給体内でゲル化して粘度が増加することや、プラスティック供給体内で固形分が析出することでプラスティック供給体内が詰まり、非水性インク組成物の塗布が困難となる等の不具合が発生することがある。
本発明は、プラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備える装置により基材に塗布される非水性インク組成物であっても、固形物の発生を効果的に抑制できる非水性インク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねたところ、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤を含有する非水性インク組成物であれば、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1)プラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備える装置により基材に塗布される非水性インク組成物であって、有機溶剤Aを含有し、前記有機溶剤Aは、下記の保管試験により揮発する揮発率が15質量%以下である、非水性インク組成物。
保管試験:低密度ポリエチレンチューブに有機溶剤Aを充填して密閉し、50℃、1週間保管する。
(2)有機溶剤Aは、グリコールエーテルモノアルキル、環状エステル、炭酸エステル、及びアミド系溶剤からなる群より選択される少なくとも1以上を含有する、(1)に記載の非水性インク組成物。
(3)前記有機溶剤Aは、アミド系溶剤を含有する(2)に記載の非水性インク組成物。
(4)有機溶剤Aの含有量は、前記非水性インク組成物の固形分100質量部に対して、25質量部以上の範囲である、(1)から(3)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(5)さらに樹脂を含有し、前記樹脂は、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲である(1)から(4)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(6)プラスティック供給体を備える装置により塗布される(1)から(5)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(7)インクジェット方式によって吐出される(1)から(6)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(8)非水性インク組成物を循環させるインク循環機構を備える記録装置により塗布される(1)から(7)のいずれかに記載の非水性インク組成物。
(9)(1)から(8)のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録方法。
(10)(1)から(8)のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録物の製造方法。
(11)(1)から(8)のいずれかに記載の非水性インク組成物の記録層が基材の表面に形成された記録物。
本発明の非水性インク組成物は、固形物の発生を効果的に抑制することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。また、本明細書において、「~」との表記は、「以上」「以下」を意味し、「X:Y~A:B」との表記は「X:Y」及び「A:B」そのものを含み、「X:Y」と「A:B」との間の範囲を意味する。
≪1.本発明の概要≫
本発明の非水性インク組成物は、プラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備える装置により基材に塗布される非水性インク組成物であって、有機溶剤Aを含有する。そして、この有機溶剤Aは、下記の保管試験により揮発する揮発率が15質量%以下であることを特徴としている。
保管試験:低密度ポリエチレンチューブに有機溶剤Aを充填して密閉し、50℃、1週間保管する。
非水性インク組成物における固形物が発生する原因としては、非水性インク組成物に含まれる有機溶剤が収容体や供給体を構成するプラスティックを透過することで、非水性インク組成物に含有される有機溶剤の含有量が変化してしまい、非水性インク組成物に含まれる成分等の一部が析出するためであることが本発明者らの研究により明らかとなった。なお、本明細書において、非水性インク組成物に含まれる成分等とは、非水性インク組成物に含まれる顔料や樹脂等の含有成分や溶出した収容体や供給体を構成する材料(例えばプラスティック材料)も含まれる。
このような非水性インク組成物内に固形物が発生すると、非水性インク組成物がゲル化して粘度が増加することや、供給体内で固形分が発生することでプラスティック供給体内が詰まり、非水性インク組成物の塗布が困難となる等の不具合が発生することがある。
そこで、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤Aを含有することにより、プラスティック収容体やプラスティック供給体内での、固形物の発生を効果的に抑制することが可能となる。
保管試験に使用される低密度ポリエチレンチューブは、例えば、アズワン社製のポリエチレンチューブホース(型番:6-608-03 内径3mm、外径5mm)を12センチに切断したものを使用することができる。
なお、本明細書において、プラスティック収容体は非水性インク組成物を収容するプラスティック収容体であり、プラスティック供給体は非水性インク組成物を基材に供給して塗布するプラスティック供給体を意味する。例えば、装置がインクジェット記録装置である場合には、プラスティック収容体は非水性インク組成物を収容するインクカートリッジであり、プラスティック供給体は、インクカートリッジとインクジェットヘッドとを接続するプラスティックチューブである。
≪2.非水性インク組成物≫
以下では、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という)として、プラスティック供給体(例えば、プラスティックチューブ)を備えるインクジェット記録装置を使用して、プラスティック供給体を通じてインクジェット法によって吐出される非水性インク組成物を例に挙げて説明する。
ここで、「非水性インク組成物」とは、水を含有しないインク組成物(油性インク組成物)であることを意味し、水、又は水と有機溶剤との混合液に色材を溶解又は分散させた水性インク組成物とは異なる。なお、本明細書において、「水を含有しない」との文言は、大気中の水分や、添加物等に由来するような不可避的に含まれる水は考慮しない。
なお、本実施の形態に係るインク組成物における水分の含有量は、インク組成物全量中5.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以下であることがさらに好ましく、0.5質量以下であることがさらになお好ましい。原料に由来する水分や製造過程で大気中等の水分が混入すると、インク組成物の保存安定性が悪化することやインク組成物に含まれる成分等によって固形物が発生することがある。インク組成物中に水分の含有量を低減してできるだけ水分を含まないようにすること(水分を意図的に含まないようにすること)で、保存安定性等をより効果的に向上させることが可能となる。
また、本実施の形態に係るインク組成物は、有機溶剤が乾燥(揮発)することで記録物を得ることのできるインク組成物であることが好ましい。このようなインク組成物は、具体的には、インク組成物に含まれる有機溶剤等の揮発成分が乾燥(揮発)することでその残留物が基材の表面に堆積して、記録物を形成する。このインク組成物は、紫外線等の活性エネルギー線を照射することにより基材上で重合して硬化する活性エネルギー線硬化型のインク組成物とは異なる。活性エネルギー線硬化型のインク組成物は、重合性化合物を必須成分として含むが、有機溶剤が乾燥(揮発)することで記録物を得ることのできるインク組成物は、有機溶剤を含有するが、重合性化合物を含有することを必須成分とはしておらず、重合性化合物を含有しても、重合性化合物を含有していなくともよい。
本発明の非水性インク組成物は、インクジェット方式によって吐出されるインクジェット非水性インク組成物でなくともよく、例えば、グラビア方式、フレキソ方式、スプレー方式、スクリーン方式、コーター方式等に用いてもよい。この中でも、インクジェット方式は、極めて細いプラスティック供給体(例えば、プラスティックチューブ)を通じて非水性インク組成物をインクジェット吐出する方式であるため、プラスティックチューブ内で固形物が発生することによりインクジェット吐出が困難になるという問題がより顕著となる。本発明の非水性インク組成物は、固形物の発生を効果的に抑制できる非水性インク組成物であることから、インクジェット吐出する方式において課題となり得るプラスティック供給体(例えば、プラスティックチューブ)内で固形物が発生することによりインクジェット吐出が困難になるという問題を効果的に解決しつつ、インクジェット吐出する方式の利点を享受することができる。
以下に本実施の形態に係る非水性インク組成物に含まれる各成分について説明する。
[有機溶剤A]
有機溶剤Aは、下記の保管試験により揮発する揮発率が15質量%以下である溶剤である。
保管試験:低密度ポリエチレンチューブに有機溶剤Aを充填して密閉し、50℃、1週間保管する。
このような密閉された低密度ポリエチレンチューブ内での揮発率は、沸点や引火点、蒸発エンタルピーなどの有機溶剤自体の揮発性のパラメータと必ずしも相関が無い。これは有機溶剤の種類によりプラスティックに対する透過性が異なっており、密閉された低密度ポリエチレンチューブ内での揮発率は、むしろプラスティックに対する透過性に起因し、具体的には、有機溶剤の化学構造、分子量、相溶性等に起因するパラメータである。
このような保管試験により揮発する揮発率が15質量%以下である有機溶剤としては、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(10質量%)、トリエチレングリコール モノ-n-ブチルエーテル(3質量%)等のグリコールエーテルモノアルキル、N,N-ジエチルホルムアミド(11質量%)、N,N-ジエチルプロパンアミド(揮発率は12%)、N,N-ジエチルアセトアミド(揮発率は13%)等のアミド系溶剤、プロピレンカーボネート(1質量%)等の炭酸エステル、γ-ブチロラクトン(6質量%)、ε-カプロラクトン(3質量%)等の環状エステル等が挙げられる。この中でも、N,N-ジエチルホルムアミド等のアミド系溶剤、γ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトン等の環状エステルは、揮発する揮発率が少ないことに加えて、非水性インク組成物の樹脂基材に対する印字の滲みを効果的に抑制することができるため好ましく、中でもN,N-ジエチルホルムアミド等のアミド系溶剤が特に好ましい。
アミド系溶剤とは、-C(=O)-N-基(アミド結合)を有する化合物からなる有機溶剤である。
アミド系溶剤は、プラスティックチューブ内での密閉された空間内での揮発率が低いにも関わらず、開放された空間内での揮発率が高い。このため、有機溶剤Aとしてアミド系溶剤を使用することで、固形分の発生を効果的に抑制しつつ、得られる記録乾燥性の高い記録物が得られる。また、アミド系溶剤を含有する非水性インク組成物は、記録物の表面と重なっていた背面への裏移り(耐ブロッキング)の発生も抑制可能であって、インクジェット記録装置への部材適性も良好となる。
アミド系溶剤としては、アルキル基(C2n+1-)と-C(=O)-N-基(アミド結合)を有する化合物であって、水素若しくはアルキル基と-C(=O)-N-基から構成されたアルキルアミド系溶剤等を挙げることができる。アミド系溶剤としてアルキルアミド系溶剤を使用することで上記の効果をさらに効果的に奏する非水性インク組成物となる。
アルキルアミド系溶剤は、例えばアルコキシ基を含まないような、水素若しくはアルキル基と-C(=O)-N-基のみから構成された有機溶剤であることが好ましく、例えば、以下の構造を有するものを好ましく用いることができる。
Figure 2022162984000001
(式(1)中、Rは、水素若しくは炭素数1以上4以下のアルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素もしくは炭素数1以上4以下のアルキル基を表す。)
なお、式(1)中のR及びRは、炭素数1以上4以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数2以上4以下のアルキル基であることがより好ましい。
アルキルアミド系溶剤としては、具体的には、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N,N-ジプロピルホルムアミド、N,N-ジブチルホルムアミド、N,N-ジエチルプロパンアミド、N,N-ジプロピルプロパンアミド、N-エチルホルムアミド、N-エチルアセトアミド等が挙げられる。この中でも、本発明の効果を特に奏するという観点から、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジエチルプロパンアミド及びN,N-ジエチルアセトアミドからなる群より選択される少なくとも1つを含有することが好ましく、この中でもN,N-ジエチルホルムアミドを含有することが特に好ましい。
有機溶剤Aの含有量は、特に限定されないが、有機溶剤Aの含有量の下限は、非水性インク組成物の固形分100質量部に対して、25質量部以上の範囲であることが好ましく、50質量部以上の範囲であることがより好ましく、60質量部以上の範囲であることがさらに好ましい。これにより、非水性インク組成物に含まれる固形物の発生をより効果的に抑制することができる。有機溶剤Aの含有量の上限は、特に限定されないが、非水性インク組成物の固形分100質量部に対して、1000質量部以下の範囲であることが好ましく、300質量部以下の範囲であることがより好ましく、150質量部以下の範囲であることがさらに好ましい。
また、非水性インク組成物全量に対する有機溶剤Aの含有量は、非水性インク組成物に含まれる固形分の含有量にもよるが、有機溶剤Aの含有量の下限は、非水性インク組成物全量に対して、1質量%以上の範囲であることが好ましく、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることがさらに好ましく、15質量%以上であることがさらになお好ましい。有機溶剤Aの含有量の上限は、非水性インク組成物全量に対して、85質量%以下の範囲であることが好ましく、80質量%以下の範囲であることがより好ましく、75質量%以下の範囲であることがさらに好ましい。
なお、非水性インク組成物の固形分とは、非水性インク組成物に含まれる溶剤を除いた樹脂や色材や分散剤や界面活性剤等の固形分を意味する。
[その他の有機溶剤]
有機溶媒には、上記の有機溶剤A以外のその他の有機溶剤を含有していてもよい。具体的には、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテルジアルキル、メチルアルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル-n-アミルケトン、メチルヘキシルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル-n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル-n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ-n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、アセチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸-n-プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸-n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル等の酢酸エステル類、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、乳酸プロピル、乳酸エチルヘキシル、乳酸アミル、乳酸イソアミル等の乳酸エステル類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、2-メチルブチルアセテート、3-メトキシブチルエーテルアセテート、シクロヘキシルアセテート等のアセテート類、n-ヘキサン、イソヘキサン、n-ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7-シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-ホルミルモルホリンなどのモルホリン類、テルペン系溶剤、およびエーテル系溶剤など、一般的な有機溶剤であって、保管試験により揮発する揮発率が15質量%以下の溶剤に該当しないものを挙げることができる。組み合わせる樹脂や分散剤などに応じて、適切なHLB値の溶剤を選択することが好ましい。
[樹脂]
本実施の形態に係る非水性インク組成物は樹脂を含有しなくともよいが、樹脂を含有していてもよい。樹脂を含有することにより、非水性インク組成物により形成される記録層の定着性、耐水性並びに延伸性を向上させることができる。さらに、得られる記録物の光沢性を向上させることができる。
なお、非水性インク組成物に樹脂を含有させると、非水性インク組成物に含まれる固形分の含有量が増加するため、非水性インク組成物に含まれる固形分の一部が析出するという本発明の課題がより顕著に発生することとなるが、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤Aを含有する本実施の形態に係る非水性インク組成物であれば、固形分の一部が析出するという問題を効果的に解決しつつ、樹脂を含有する利点を享受することができる。
樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステ系ル樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ロジン変性樹脂、フェノール系樹脂、テルペン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニルトルエン-α-メチルスチレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル系共重合体、セルロース系樹脂、シリコーン(シリコン)樹脂、アクリルアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、あるいはこれらの共重合樹脂や混合物を用いることができる。この中でも、アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂を含むものが好ましい。
アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを構成するモノマーの主成分として含むものであれば特に限定されるものではない。アクリル樹脂は、1種のラジカル重合性モノマーの単独重合体であってもよいし、ラジカル重合性モノマーを2種以上選択して用いた共重合体のいずれであってもよく、特に、本実施の形態に係る油性インク組成物として好ましいアクリル樹脂は、メタクリル酸メチル単独の重合体、或いは、メタクリル酸メチルと、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸エトキシエチル、及びメタクリル酸ベンジルよりなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の化合物との共重合体である。又、市販の(メタ)アクリル樹脂としては、例えばロームアンドハース社の「パラロイドB99N」「パラロイドB60」「パラロイドB66」「パラロイドB82」等が例示される。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂は、塩化ビニル単量体及び酢酸ビニル単量体の重合物である。塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂としては、例えば、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/マレイン酸共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル/ヒドロキシアルキルアクリレート共重合体など、及びそれらの混合物が挙げられる。上記の塩化ビニル酢酸ビニル系共重合樹脂としては、日信化学工業(株)社から「ソルバインC」、「ソルバインCL」、「ソルバインCNL」、「ソルバインCLL」、「ソルバインCLL2」、「ソルバインC5R」、「ソルバインTA2」、「ソルバインTA3」、「ソルバインA」、「ソルバインAL」、「ソルバインTA5R」、「ソルバインM5」等の商品名で入手して本発明で使用することができる。
塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂は塩化ビニル単量体及び酢酸ビニル単量体の重合することにより得ることができる。重合する方法は、従来公知の重合方法であればよい。重合する方法は、乳化重合または懸濁重合であることが好ましく、懸濁重合であることがより好ましい。
セルロース系樹脂とは、セルロースを原料として生物的または化学的に官能基を導入して得られるセルロース骨格を有する樹脂である。例えば、セルロース系樹脂としては、例えばセルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテートプロピオネートブチレート樹脂などのセルロースアセテートアルキレート樹脂、セルロースアセテート樹脂、ニトロセルロース樹脂及びそれらの混合物が挙げられる。上記セルロース樹脂としてはEASTMAN社の「CAB551-0.01」「CAB551-0.2」「CAB553-0.4」「CAB531-1」「CAB381-0.1」「CAB381-0.5」「CAB381-2」「CAB381-20」「CAP504「CAP482-0.5」の商品名で入手して使用することができる。
ポリエステル系樹脂とは、アルコール成分とカルボン酸成分とを重縮合させて得られる構成単位を少なくとも含むものである。ポリエステル系樹脂は、変性されたポリエステル系樹脂を含んでもよい。上記のポリエステル系樹脂としては、東洋紡社の「VYLON226」、「VYLON270」、「VYLON560」、「VYLON600」、「VYLON630」、「VYLON660」、「VYLON885」、「VYLONGK250」、「VYLONGK810」、「VYLON GK890」等やユニチカ社の「elitleUE-3200」「elitleUE-3285」、「elitleUE-3320」、「elitleUE-9800」、「elitleUE-9885」等の商品名で入手して使用することができる。
ポリウレタン系樹脂とは、アルコール成分とイソシアネート成分を共重合させて得られる構成単位を少なくとも含むものである。ポリウレタン系樹脂は、ポリエステルやポリエーテルやカプロラクトンにより変性されたポリウレタン系樹脂を含んでもよい。上記のポリウレタン系樹脂としては、荒川化学工業社の「ユリアーノKL-424」、「ユリアーノKL-564」、「ユリアーノKL-593」、「ユリアーノ3262」等やDIC社の「パンデックス372E」、「パンデックス390E」、「パンデックス394E」、「パンデックス304」、「パンデックス305E」、「パンデックスP-870」、「パンデックスP-910」、「パンデックスP-895」、「パンデックス4030」、「パンデックス4110」等の商品名で入手して使用することができる。
また、これらのアクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂、セルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、およびポリウレタン系樹脂は、単独で使用してもよいが、2種を混合して使用することが好ましく、アクリル系樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂と、を混合した樹脂を使用することがより好ましい。アクリル系樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂との含有比率により、非水性インクに要求される発色、乾燥性、塗膜物性、印字適性などの要求を満たすように制御することができる。アクリル系樹脂と塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂と、を混合する場合、混合比は特に制限されるものではなく、適宜変更することができる。
樹脂の重量平均分子量(相対分子質量)は、特に限定されるものではないが、5000以上であることが好ましく、15000以上であることがより好ましい。重量平均分子量(相対分子質量)は、100000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましい。樹脂の相対分子量は、通常のGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定することができる。
非水性インク組成物に含有される樹脂は、非水性インク組成物に含有される他の成分にもよるが、非水性インク組成物全量中0.05質量%以上の範囲で含有することが好ましく、0.1質量%以上の範囲で含有することがより好ましく、0.5質量%以上の範囲で含有することがさらに好ましい。非水性インク組成物に含有される樹脂は、非水性インク組成物全量中20.0質量%以下の範囲で含有することが好ましく、15.0質量%以下の範囲で含有することがより好ましく、10.0質量%以下の範囲で含有することがさらに好ましい。
また、本実施の形態に係る非水性インク組成物に含有される樹脂は、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲であることが好ましい。固有粘度の高い樹脂は溶剤への溶解性が相対的に低いため、揮発などの溶剤組成の変化により析出しやすく、また、溶解しにくいものである。本実施の形態に係る非水性インク組成物は、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤を含有することで固形分の析出を効果的に抑制できるものであり、さらに固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲であることにより、樹脂の析出を極めて効果的に抑制することができて、インクジェットの吐出安定性を極めて高いものにすることができる。
なお、本明細書において、固有粘度とは、対象となる樹脂を展開溶媒に分散させGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)における粒状ゲルを充填したカラムにより樹脂に含まれる分子を分離した後の比粘度〔ηSP〕((η-η)/η(η:溶媒粘度、η:溶液粘度))及び濃度Cを求め、式Lim(〔ηSP〕/C)において、濃度Cを0に外挿(C→0)することにより求めることができる。なお、展開溶媒は特に限定されるものではないが、例えばテトラヒドロフランを使用することができる。
なお、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂の含有量は樹脂全量中4.0質量%以下の範囲であることが好ましく、3.5質量%以下の範囲であることがより好ましく、2.5質量%以下の範囲であることがさらになお好ましい。
[色材]
本実施の形態に係る非水性インク組成物は、色材を含有してもよい。色材は、特に限定されるものではなく、染料系であってもよいし、顔料系であってもよいが、記録物の耐水性や耐光性等の耐性が良好であるという観点から顔料(顔料系色材)を使用することが好ましい。本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる顔料は特に限定されず、従来のインク組成物に使用されている有機顔料又は無機顔料等が挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、色材を含有しなくともよい。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において顔料を用いる場合には、後述する分散剤や分散助剤(顔料誘導体)を使用することで、顔料の分散安定性を向上させることができる。
具体的な有機顔料としては、例えば、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、染料からの誘導体、フタロシアニン系有機顔料、キナクリドン系有機顔料、ペリレン系有機顔料、ペリノン系有機顔料、アゾメチン系有機顔料、アントラキノン系有機顔料(アントロン系有機顔料)、キサンテン系有機顔料、ジケトピロロピロール系有機顔料、ジオキサジン系有機顔料、ニッケルアゾ系顔料、イソインドリノン系有機顔料、ピランスロン系有機顔料、チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料、キナクリドン系固溶体顔料、ペリレン系固溶体顔料等の有機固溶体顔料、その他の顔料として、レーキ顔料やカーボンブラック等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)ナンバーで例示すると、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、12、13、14、16、17、20、24、73、74、75、83、93、95、97、98、109、110、114、117、120、125、128、129、130、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、213、214、C.I.ピグメントレッド5、7、9、12、48、49、52、53、57:1、97、112、122、123、146、149、150、168、177、180、184、192、202、206、208、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、254、255、269、291、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、64、71、73、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、16、22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、36、58、59、62、63、C.I.ピグメントブラウン23、25、26、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる染料の具体例としては、アゾ系染料、ベンゾキノン系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料、スクアリリウム系染料、クロコニウム系染料、メロシアニン系染料、スチルベン系染料、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、フルオラン系染料、スピロピラン系染料、フタロシアニン系染料、インジゴイド等のインジゴ系染料、フルギド系染料、ニッケル錯体系染料、及びアズレン系染料が挙げられる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、用いることのできる無機顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、炭酸バリウム、シリカ、タルク、クレー、合成マイカ、アルミナ、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、アルミニウム、チタン、インジウム、合成鉄黒、無機固溶体顔料等を挙げることができる。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、含有することのできる顔料の平均分散粒径は、所望の発色が可能なものであればよく、特に限定されない。用いる顔料の種類によっても異なるが、顔料の分散性及び分散安定性が良好で、充分な着色力を得る点から、体積平均粒子径が5nm以上の範囲内であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、30nm以上であることが更に好ましい。体積平均粒子径が上記の下限値以上であることで、非水性インク組成物の耐光性を向上させることができる。体積平均粒子径が300nm以下の範囲内であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることが更に好ましい。本実施の形態に係る非水性インク組成物は、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤を含有することで固形分の析出を効果的に抑制できるものであり、さらに顔料の体積平均粒子径が上記の上限値以下であることで、インクジェットの吐出安定性を極めて高いものにすることができる。
なお、本実施形態において、顔料の体積平均粒子径は、粒子径分布測定装置(マイクロトラックベル(株)製粒度分析計NANOTRACWAVE)を用いて25℃の条件下で測定した体積基準累積50%粒子径(D50)である。なお、本明細書において「体積基準累積50%粒子径(D50)」とは、小径側から計算した累積体積が50%となる粒子径を意味する。「体積基準累積50%粒子径(D50)」は、「体積平均粒子径D50」または「メジアン(メディアン)径」ともいう場合がある。
また、本実施の形態に係る複数の非水性インク組成物を含むインクセットにおいて、それぞれの非水性インク組成物に含まれる顔料の体積平均粒子径は同一であってもいいし、異なる関係であってもよい。例えば、本実施の形態に係る非水性インク組成物のシアンインクとマゼンタインクを含むインクセットである場合、シアンインクに含まれる顔料の体積平均粒子径と、マゼンタインクに含まれる顔料の体積平均粒子径と、が同一であってもよく、異なるものであってもよい。
本実施の形態に係る非水性インク組成物において、顔料の含有量としては、所望の画像を形成可能であれば特に限定されるものではなく適宜調整されるものである。具体的には、顔料の種類によっても異なるが、非水性インク組成物全量中0.05質量%以上の範囲であることが好ましく、0.1質量%以上の範囲であることがより好ましい。非水性インク組成物全量中20質量%以下の範囲であることが好ましく、10質量%以下の範囲であることがより好ましい。顔料の含有量が0.05質量%以上の範囲、又は20質量%以下の範囲内であることにより、顔料の分散安定性と着色力のバランスに優れたものとすることができる。特に、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤を含有することで固形物の発生を効果的に抑制できるものであり、さらに顔料の含有量を上記の範囲とすることで、色材の析出を極めて効果的に抑制することができて、インクジェットの吐出安定性を極めて高いものにすることができる。
また、本実施の形態に係る非水性インク組成物は記録(印刷)する色は特に制限はされず、目的に色に応じて色材を選択し、組み合わせて使用してもよい。色は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各色のインクや、ライトマゼンタ、ライトシアン、ライトブラック、オレンジ、グリーン、レッド、ホワイトなどにも使用することができる。この際、本実施の形態に係る非水性インク組成物を含むインクセットにおいて、同一種類の色の色材を選択してもよい。
[分散剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物において必要に応じて分散剤を用いてもよい。分散剤としては、非水性インク組成物において用いられている任意の分散剤を用いることができる。分散剤としては、高分子分散剤を用いるとよい。こうした分散剤としては、主鎖がポリエステル系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリアミン系、ポリカプロラクトン系などからなり、側鎖としてアミノ基、カルボキシル基、スルホン基、ヒドロキシル基などの極性基を有するものである。ポリアクリル系分散剤では、例えば、Disperbyk-2000、2001、2008、2009、2010、2020、2020N、2022、2025、2050、2070、2095、2150、2151、2155、2163、2164、BYKJET-9130、9131,9132,9133,9151(ビック・ケミー社製)、EfkaPX4310、PX4320、PX4330、PA4401、4402、PA4403、4570、7411、7477、PX4700、PX4701(BASF社製)、TREPLUS D-1200、D-1410、D-1420、MD-1000(大塚化学社製)、フローレンDOPA-15BHFS、17HF、22、G-700、900、NC-500、GW-1500(共栄社化学(株)製)、などが用いられる。ポリカプロラクトン系分散剤では、例えば、アジスパーPB821、PB822、PB881(味の素ファインテクノ(株)製)、ヒノアクトKF-1000、T-6000、T-7000、T-8000、T-8000E、T-9050(川研ファインケミカル(株)製)、Solsperse20000、24000、32000、32500、32550、32600、33000、33500、34000、35200、36000、37500、39000、71000、76400、76500、86000、88000、J180、J200(ルーブリゾール社製)、TEGO Dispers652、655、685、688、690(エボニック・ジャパン社製)などが用いられる。好ましい分散剤としては、BYKJET-9130、9131,9132,9133,9151、EfkaPX4310、PX4320、PX4330、PX4700、PX4701、Solsperse20000、24000、32000、33000、33500、34000、35200、39000、71000、76500、86000、88000、J180、J200、TEGO Dispers655、685、688、690などが用いられる。これらの単独、又はそれらの混合物を用いることができる。
上記の分散剤の中でもポリカプロラクトン系分散剤を使用することが好ましい。有機溶剤AとしてN,N-ジエチルホルムアミド等のアミド系溶剤を使用した場合には、N,N-ジエチルホルムアミド等のアミド系溶剤を含むインク組成物中での顔料の分散性を効果的に分散させることが可能となって、非水性インク組成物に固形物が発生することを効果的に抑制することができる。
分散剤の含有量は、特に制限されないが、分散剤の含有量の下限は、非水性インク組成物全量中0.1質量%以上の範囲であることが好ましく、0.5質量%以上の範囲であることがより好ましく、0.8質量%以上の範囲であることがさらに好ましい。分散剤の含有量は、特に制限されないが、分散剤の含有量の下限は、非水性インク組成物全量中5.0質量%以上の範囲であることが好ましく、4.0質量%以上の範囲であることがより好ましく、3.0質量%以上の範囲であることがさらに好ましい。これにより、インク組成物中での顔料の分散性を効果的に分散させることが可能となって、非水性インク組成物に固形物が発生することを効果的に抑制することができる。
[分散助剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物において必要に応じて分散助剤を用いてもよい。分散助剤は色材(顔料)の表面に吸着し、官能基が非水性インク組成物中の有機溶剤や分散剤との親和力を高め、分散安定性を向上させる。分散助剤としては、有機顔料残基に酸性基、塩基性基、中性基などの官能基を有する公知の顔料誘導体を用いることができる。
[界面活性剤]
本実施の形態に係る非水性インク組成物においては、ノズル部やチューブ内等の機器内でのインク組成物の揮発抑制、固化防止、又、固化した際の再溶解性を目的として、又、表面張力を低下させ記録媒体(基材)との濡れ性を向上させる目的で、界面活性剤を添加してもよい。例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類であるノニオンP-208、P-210、P-213、E-202S、E-205S、E-215、K-204、K-220、S-207、S-215、A-10R、A-13P、NC-203、NC-207(日本油脂(株)製)、エマルゲン106、108、707、709、A-90、A-60(花王(株)製)、フローレンG-70、D-90、TG-740W(共栄社化学(株)製)、ポエムJ-0081HV(理研ビタミン(株)製)、アデカトールNP-620、NP-650、NP-660、NP-675、NP-683、NP-686、アデカコールCS-141E、TS-230E((株)アデカ製)等、ソルゲン30V、40、TW-20、TW-80、ノイゲンCX-100(第一工業製薬(株)製)等、フッ素系界面活性剤としては、フッ素変性ポリマーを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-340(ビックケミー・ジャパン社製)等、シリコン系界面活性剤としては、ポリエステル変性シリコンやポリエーテル変性シリコンを用いることが好ましく、具体例としては、BYK-313、315N、322、326、331、347、348、BYK-UV3500、3510、3530、3570(いずれもビックケミー・ジャパン社製)等、アセチレングリコール系界面活性剤としては、具体例として、サーフィノール(登録商標)82、104、465、485、TG(いずれもエアープロダクツジャパン社製)、オルフィン(登録商標)STG、E1010(いずれも日信化学株式会社製)等が例示される。
界面活性剤としては、上記に限られずアニオン系、カチオン系、両性又は非イオン系のいずれの界面活性剤も用いることができ、添加目的に合わせて適宜選択されればよい。
[その他の成分]
本実施の形態に係る非水性インク組成物は、酸化防止剤や紫外線吸収剤等の安定剤、エポキシ化物等、多価カルボン酸、表面調整剤、スリップ剤、レベリング剤(アクリル系やシリコン系等)、消泡剤、pH調整剤、殺菌剤、防腐剤、防臭剤、電荷調整剤、湿潤剤等の公知の添加剤を任意成分として含んでもよい。酸化防止剤の具体例としては、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ヒドラジン系酸化防止剤等が挙げられる。具体的には、BHA(2,3-ブチル-4-オキシアニソール)、BHT(2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール)等が例示される。また、紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系化合物、又はベンゾトリアゾール系化合物を用いることができる。また、エポキシ化物の具体例としては、エポキシグリセリド、エポキシ脂肪酸モノエステル、およびエポキシヘキサヒドロフタレートなどが例示され、具体的にはアデカサイザーO-130P、アデカサイザーO-180A(ADEKA社製)等が例示される。多価カルボン酸の具体例としては、クエン酸、マレイン酸などが例示される。
≪2.インク組成物の製造方法≫
本実施の形態に係るインク組成物は、揮発率が15質量%以下である有機溶剤Aを含有する有機溶剤と、各主成分(例えば樹脂や色材等)をペイントシェイカーを用いて混合することにより製造することができる。この際、ジルコニアビーズにて各成分を分散させてもよい。なお、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、必要に応じて脱気処理するなどして所望の溶存酸素量や溶存窒素量に調整してもよい。
また、有機溶剤を予め乾燥させておくことが好ましい。有機溶剤を予め乾燥させておくことで、非水性インク組成物に含まれる水分量を軽減することができる。有機溶剤を乾燥させる方法としては、例えば窒素等の不活性ガス雰囲気下で乾燥させた不活性ガス(例えば、窒素ガス)を所定時間吹き付ける方法や、有機溶剤を蒸留精製する方法や、水を選択的に透過する半透過膜に有機溶剤を透過させる方法や、水を吸着する水吸着剤に有機溶剤に混入した水を選択的に吸着させる方法等を挙げることができる。
≪3.インク組成物を用いた記録方法≫
本実施の形態に係る記録方法は、上記の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録方法である。上記の非水性インク組成物は、固形物の発生を効果的に抑制できるものであり、本実施の形態に係る記録方法においても、プラスティック供給体内や接液部内等で固形物が発生することによりインクジェット吐出が困難になるという問題を効果的に解決することができる。インクジェット法により吐出する方式は、圧電素子を用いたピエゾ方式であっても、発熱体を用いたサーマル方式であってもよく、特に限定されない。
そして、インクジェット記録装置に備えられる加温機構によって基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を加温することが好ましい。これにより、基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を乾燥させることで、記録物の表面乾燥性と耐ブロッキング性を向上させることが可能となる。特に有機溶剤AとしてN,N-ジエチルホルムアミド等のアミド系溶剤を使用した場合には、表面乾燥性が優れた記録物が得られるので、基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を加温機構によって乾燥させることで、非水性インク組成物に含有される有機溶剤の乾燥速度がより高くなって、さらに記録物の製造速度を向上させることが可能となる。後述する印刷物の製造方法においても同様である。
なお、本発明のインク組成物を用いた記録方法の具体的な実施形態として、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する記録方法を説明したが、本発明のインク組成物を用いた記録方法は、インクジェット方式に限定されず、例えば、グラビア方式、フレキソ方式、スプレー方式、スクリーン方式、コーター方式によりにて基材の表面に塗布する記録方法であってもよい。後述する印刷物の製造方法においても同様である。
≪4.記録物の製造方法≫
上記のインク組成物を用いた記録方法は、記録物の製造方法と定義することもできる。本実施の形態に係る記録物の製造方法においてもプラスティック供給体内や接液部内等で固形物が発生することによりインクジェット吐出が困難になるという問題を効果的に解決することができる。
≪5.記録物≫
上述した実施形態の記録物の製造方法により製造された記録物を構成する各層について説明する。
[媒体(記録媒体)]
本実施の形態に係る記録方法に使用することのできる基材(記録媒体)としては、特に限定はされず、樹脂基材(表面が主として樹脂からなるものを含む。)、金属板ガラスなどの非吸収性基材であっても、紙や布帛などの吸収性基材であっても、受容層を備える基材のような表面塗工が施された基材であってもよく、種々の基材を使用することができる。
これらの中でも、上記非水性インク組成物は、水を含有しない非水性インク組成物であるため、表面が主として樹脂からなるものが好ましい。特に、上記の非水性インク組成物は、樹脂基材に対して浸透性を示すアルキルアミド系溶剤(a)を含んでいるため、表面が樹脂からなる媒体(記録媒体)での印字の滲みが少なくなり印字が鮮明となる。樹脂としては、ポリ塩化ビニル系重合体やアクリル、PET、ポリカーボネート、PE、PP等が挙げられる。また、記録物の記録表面に対してフィルムを張り合わせことを前提とするような樹脂基材(いわゆるラミネート用の樹脂基材)に用いられてもよい。特に、表面が硬質又は軟質ポリ塩化ビニル系重合体からなる基材(記録媒体)が好ましい。表面がポリ塩化ビニル重合体からなる基材(記録媒体)としては、ポリ塩化ビニル基材(フィルム又はシート)等が例示できる。
特に、低密度ポリエチレンチューブ内での揮発率の低い有機溶剤Aの含有量を多くした上記の非水性インク組成物の場合には、印字に滲みが発生する可能性がある。そこで、例えば、有機溶剤Aの含有量が非水性インク組成物の固形分100質量部に対して60質量部以上の範囲であるような場合には、受容層を備える基材(記録媒体)を使用することで、このような滲みを効果的に抑制することができる。
なお、有機溶剤AがN,N-ジエチルホルムアミド等のアミド系溶剤、γ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトン等の環状エステル以外の有機溶剤Aである場合には、有機溶剤Aとしてアミド系溶剤や環状エステルを含む非水性インク組成物と比較して印字に滲みが相対的に発生しやすい。このため、このようなアミド系溶剤や環状エステル以外の有機溶剤Aを含有する非水性インク組成物により記録層を形成する場合には、受容層を備える基材(記録媒体)を使用することが特に好ましい。これにより、有機溶剤Aとしてアミド系溶剤や環状エステルを含む非水性インク組成物と同様に滲みを効果的に抑制することができる。
[記録層]
記録層とは、上記の非水性インク組成物に含まれる溶媒が揮発することにより形成される層であり、所望の画像を形成する層である。
なお、上記の非水性インク組成物に含まれる溶媒が揮発することにより形成される層は、複数の層から形成されていてもよく、例えば、上記の非水性インク組成物のホワイトインクの層上に上記の非水性インク組成物のカラーインク(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)の層が形成されていてもよい。
[その他の層]
本実施の形態に係る記録物は、さらに、記録層の上表面に所望の機能を有する層を備えてもよい。例えば、記録物に耐擦性や光沢性をさらに付与する目的で、樹脂、ワックスの少なくとも1つを含有するオーバーコート層が形成されていてもよい。また、フィラーを含有させ、又は膜厚をピクセル単位で変化させること等により、表面に凹凸感(マット面)を表現された層が形成されていてもよい。また、記録物に耐候性を付与するために、紫外線吸収剤や光安定化剤等を含む耐候層や光輝性顔料を含む光輝性層や白色材を含む白色層等が形成されていてもよい。
なお、本実施の形態に係る記録物においては、上記の非水性インク組成物により形成された記録層を含む記録物を説明したが、例えば、従来公知のインク組成物により形成された記録層上に、上記の非水性インク組成物を吐出して所望の機能を有する層を形成してもよい。また、上記の非水性インク組成物により形成された記録層上に、上記の非水性インク組成物を吐出して所望の機能を有する層を形成してもよい。
≪6.インクジェット記録装置≫
上記の非水性インク組成物をインクジェット法により吐出するインクジェット記録装置は、従来公知のものを使用することができる。例えば、VersaArt RE-640、ローランドDG(株)製のようなインクジェットプリンターなどを使用することができる。
インクジェット記録装置の構成の一例として、オンキャリッジタイプであってシリアルプリンタータイプのインクジェット記録装置を説明するが、本実施の形態に係る記録方法を実施することのできるインクジェット記録装置は、インクカートリッジが外部に固定されたオフキャリッジタイプのインクジェット記録装置であってもよく、インクジェットヘッドヘッドが移動せずに記録媒体(基材)上にインク組成物を吐出するラインプリンタータイプのインクジェット記録装置であってもよい。
また、インクジェット記録装置は、加温機構と、基材を固定する固定機構と、を備えていることが好ましい。インクジェット記録装置に備えられる加温機構によって基材表面温度を制御して、基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を乾燥させることで、非水性インク組成物に含有される有機溶剤を揮発させることが可能となって、表面乾燥性が向上する。
さらに、基材を固定する固定機構によって、基材(記録媒体)を固定した状態で非水性インク組成物を乾燥させることが可能となり、加温により基材がたわむことにより熱のかかり方が不均一になることを抑制できる。これにより、基材(記録媒体)に着弾した非水性インク組成物を効果的に乾燥させることが可能となる。
インクジェット記録装置に備えられる加温機構は、プレヒーター、プラテンヒーター、アフターヒーター等であってもよく、記録物に温風を送風する機構であってもよい。また、これらの加温機構を複数組み合わせるものであってもよい。
加温機構により加温される基材の表面温度としては、非水性インク組成物に含まれる有機溶剤を揮発させることができれば特に制限はされず、基材の表面温度の下限は、20℃以上であることが好ましく、30℃以上であることがより好ましく、40℃以上であることがさらに好ましい。基材の表面温度の上限は、70℃以下であることが好ましく、60℃以下であることがより好ましく、50℃以下であることがさらに好ましい。
基材を固定する固定機構としては、基材を所定の治具により固定する固定機構であっても、負圧により基材を吸引して吸着する固定機構であってもよく特に制限されない。
上記の非水性インク組成物を吐出するインクジェットヘッドは、圧電素子を用いたピエゾ方式のインクジェットヘッドであっても、発熱体を用いたサーマル方式のインクジェットヘッドであってもよく、特に制限はされない。
また、インクジェット記録装置は、上記の非水性インク組成物を貯蔵するプラスティック収容体(インクカートリッジやボトル等)と上記の非水性インク組成物を吐出するインクジェットヘッドとを接続するプラスティック供給体(プラスティックチューブ)を備え、上記の非水性インク組成物がこのプラスティック供給体(プラスティックチューブ)を通じてインクジェット法によって吐出されるように構成されていてもよい。上記の非水性インク組成物は、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤を含有することで固形物の発生を効果的に抑制できるものであり、このようなプラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備えるインクジェット記録装置において好適に使用することができる。
プラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を構成する材質としては、特に限定されるものではないが、ポリオレフィン樹脂、エチレンプロピレンジエンゴム、ナイロン、ポリウレタン、PTFEなど等が挙げられ、ポリエチレン樹脂、エチレンプロピレンジエンゴムを使用することが好ましく、この中でも低密度ポリエチレン樹脂を使用することが特に好ましい。
また、非水性インク組成物をインクジェット記録装置内で循環させるインク循環機構を備えることも好ましい。上記の非水性インク組成物は、固形物の発生を効果的に抑制できるものであり、インクジェット方式によって吐出する場合には、吐出安定性を向上できるものである。インク循環機構を備えるインクジェット記録装置により非水性インク組成物が吐出されることで、極めて吐出安定性を良好なものとすることができる。
なお、インクジェット記録装置が複数の非水性インク組成物を吐出できる装置である場合、これらの貯蔵機構、プラスティックチューブ、インク循環機構は、複数の非水性インク組成物を吐出する全ての機構に備えていなくてもよく、少なくとも1つの非水性インク組成に対して備わっていればよい。
また、本実施の形態に係る非水性インク組成物は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの各色のインクや、ライトマゼンタ、ライトシアン、ライトブラック、オレンジ、グリーン、レッド、ホワイトなどにも使用することができ、印刷する色の順序やヘッドの位置や構成は特に制限されない。また、インクジェットプリンターは、記録媒体(基材)の巻き取り機構や基材表面を乾燥させる乾燥機構、インク循環機構を備えていても備えていなくともよい。
なお、インクジェット記録装置を上記の非水性インク組成物を塗布(吐出)する記録装置の一例として記載したが、上記の非水性インク組成物を塗布(吐出)する記録装置はインクジェット記録装置に限られるものではない。例えば、グラビア方式、フレキソ方式、スプレー方式、スクリーン方式、コーター方式による記録方式に用いられる記録装置によりを上記の非水性インク組成物を塗布してもよい。なお、このような記録装置は、インク循環機構を備えていてもよい。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
1.樹脂の作製
(1)アクリル系樹脂
100℃に保たれたジエチレングリコールジエチルエーテル300g中に、メタクリル酸メチル150g及びメタクリル酸ブチル50gと所定量のt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート(重合開始剤)との混合物を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、100℃で2時間反応させた後冷却して、無色透明のメタクリル酸メチルの重合体溶液を得た。その後、重合体溶液から溶媒を留去して、メタクリル酸メチルの重合体を得た。このとき重合開始剤であるt-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエートの量を変更して、メタクリル酸メチル(アクリル系樹脂)の重合平均分子量を30000~105000になるように制御した(このとき使用した重合開始剤の質量を下記表1に記載した。表1中「開始剤量」と表記した。)。
(2)塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂
撹拌装置を備えたオートクレーブに、窒素置換後、脱イオン水100部、メタノール40部、塩化ビニル32部、酢酸ビニル5部、グリシジルメタクリレート0.2部、ヒドロキシプロピルアクリレート3.55部、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(懸濁剤)を0.1部、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート(重合開始剤)を0.026部、ジ-3,5,5-トリメチルヘキサノールパーオキサイド(重合開始剤)を所定量仕込み、窒素ガス雰囲気下に撹拌しながら63℃に昇温し、63℃に到達直後に塩化ビニル48部を6時間で、グリシジルメタクリレート0.6部、ヒドロキシプロピルアクリレート10.65部を混合したものを5.4時間で連続圧入し、共重合反応させた。オートクレーブ内圧が0.3MPaになった時点で残圧を抜き、冷却して樹脂スラリーを取り出し、ろ過、乾燥して塩化ビニル系共重合樹脂を得た。このとき重合開始剤であるジ-3,5,5-トリメチルヘキサノールパーオキサイドの量を変更して、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂の重合平均分子量を40000~75000になるように制御した(このとき使用した重合開始剤の質量を下記表1に記載した。表1中「開始剤量」と表記した。)。
表1に各樹脂(アクリル系樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹脂)の重量平均分子量(相対分子質量)、並びに25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂の割合を示す。なお、重量平均分子量(相対分子質量)はGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定した。また、固有粘度が90mL/g以上の樹脂の割合は、島津製作所SEC(GPC)システムに粘度検出器(WYATT社製ViscoStarIII)と屈折率検出器(WYATT社製Optilab T-rEX)を接続し、展開溶媒にテトラヒヂロフランを用いて、まず島津製作所SEC(GPC)システムでは試料を40℃に加温したカラムを通過させ、その後25℃に冷却した通過物を粘度検出器により比粘度〔ηSP〕を求め、屈折率検出器により濃度Cを求めLim(〔ηSP〕/C)において、濃度Cを0に外挿することにより固有粘度を求めた。
Figure 2022162984000002
2.非水性インク組成物の調製
それぞれの有機溶剤、樹脂、分散剤、顔料(色材)下記表の割合になるように各成分のように実施例及び比較例の非水性インク組成物を作製した。具体的には、ペイントシェイカーを用いてジルコニアビーズにて各成分を分散させて非水性インク組成物を調製した。単位は質量%である。
それぞれの有機溶剤については、予め保管試験により揮発する揮発率を測定した。具体的には、アズワン社製のポリエチレンチューブホース(型番:6-608-03 内径3mm、外径5mm)を12センチに切断したチューブに有機溶剤を充填し、チューブの両端1センチのところでピンチコックホフマン式クランプで栓をして密閉し、50℃、1週間保管してその有機溶剤の揮発量(質量%)を求めた。
3.評価
(チューブ揮発性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について、チューブ揮発性を評価した。具体的には、アズワン社製のポリエチレンチューブホース(型番:6-608-03 内径3mm、外径5mmの低密度ポリエチレン(PE-LD))を12センチに切断したチューブに実施例及び比較例の非水性インク組成物を充填し、チューブの両端1センチのところでピンチコックホフマン式クランプで栓をして内径3mmφ×10センチの容量になる様に密閉し、50℃、1週間保管して、試験後のサンプルの状態を目視で確認した(表中、「チューブ揮発性」と表記)。
評価基準
評価5:顕著な増粘は見られない
評価4:明らかに増粘が確認できる
評価3:一部にゲル状物の発生が確認できる
評価2:大部分にゲル状物が発生している
評価1:一部もしくは全体に固化物が発生している
(クリーニング回復性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について、クリーニング回復性を評価した。具体的には、クリーニングシステムを備えたインクジェット記録装置(VersaArt RE-640、ローランドDG(株)製)を用いて、実施例及び比較例のインク組成物を充填して高品質印刷モード(1440x720dpi)でベタ画像を1.80m印刷後、室温25℃にて1週間放置し、その後ノズルチェックパターンを印刷し、抜けが無くなるまでクリーニングを行った(表中、「クリーニング回復性」と表記)。
評価基準
評価5:抜けがない
評価4:ノーマルクリーニング1回でノズル詰まりを解消する。
評価3:ノーマルクリーニング2~3回でノズル詰まりを解消する。
評価2:ノーマルクリーニング4~5回でノズル詰まりを解消する。
評価1:ノーマルクリーニング6回でもノズル詰まりを解消しない。
(表面乾燥性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について表面乾燥性を評価した。具体的には、上記クリーニング回復性評価と同様にして記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に高品質印刷モード(1440x720dpi)でベタ画像の印刷を行い、基材表面温度40℃で乾燥するまでの時間を計測した(表中、「表面乾燥性」と表記)。
評価基準
評価5:2分未満で乾燥する。
評価4:2分以上4分未満で乾燥する。
評価3:4分以上6分未満で乾燥する。
評価2:6分以上8分未満で乾燥する。
評価1:8分以上で乾燥する。
(部材適性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について部材適性(インクジェットヘッドの部材適性)を評価した。具体的には、インクジェットヘッドの部材に使用されるエポキシ接着剤(2液硬化型エポキシ接着剤「1500」、セメダイン(株)製)を60℃1日乾燥させた硬化物、0.2gを、実施例及び比較例のインク組成物に浸漬して、60℃で1週間放置して、浸漬試験を行い、硬化物の重量変化を測定した(表中、「部材適性」と表記)。
評価基準
評価5:重量変化率が3%未満で、エポキシ接着剤の材質の劣化がない。
評価4:重量変化率が3%以上5%未満で、エポキシ接着剤の材質の劣化がない。
評価3:重量変化率が5%以上10%未満で、エポキシ接着剤の材質の劣化がない。
評価2:重量変化率が10%以上15%未満で、エポキシ接着剤の材質の劣化がない。
評価1:重量変化率が15%以上及び/又は、エポキシ接着剤の材質の劣化がある。
(吐出安定性)
実施例及び比較例の非水性インク組成物について吐出安定性を評価した。具体的には上記クリーニング回復性評価と同様にして記録媒体(糊付きポリ塩化ビニルフィルム(IMAGin JT5829R:MACtac社製))に双方向の高速印刷モード(360x760dpi)、基材表面温度40℃にて連続印刷でベタ及び細線を印刷し、ドット抜け、飛行曲がり、インクの飛び散りの有無を目視により観察し、発生回数を計測した。
評価基準
評価5:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が10回未満であった。
評価4:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が10回以上20回未満であった。
評価3:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が20回以上30回未満であった。
評価2:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が30回以上40回未満であった。
評価1:24時間の試験期間内で、ドット抜け、飛行曲がり又はインクの飛び散りの発生が40回以上であった。
Figure 2022162984000003
Figure 2022162984000004
Figure 2022162984000005
Figure 2022162984000006
Figure 2022162984000007
Figure 2022162984000008
表中、「MFDG」とは、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルである。
表中、「BTG」とは、トリエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテルである。
表中、「DEF」とは、N,N-ジエチルホルムアミドである。
表中、「PC」とは、プロピレンカーボネートである。
表中、「GBL」とは、γ-ブチロラクトンである。
表中、「ECL」とは、ε-カプロラクトンである。
表中、「DMDG」とは、ジエチレングリコールジメチルエーテルである。
表中、「MEDG」とは、ジエチレングリコールメチルエチルエーテルである。
表中、「DEDG」とは、ジエチレングリコールジエチルエーテルである。
表中、「DMFDG」とは、ジプロピレングリコールジメチルエーテルである。
表中、「DESU」とは、コハク酸ジエチルである。
表中、「EDGmMEA」とは、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
表中、「EDGmBEA」とは、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートである。
表中、「PGmMEA」とは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートである。
表中、「DEC」とは、ジエチルカーボネートである。
表中、「Solsperse32000」とはルーブリゾール社製のポリカプロラクトン系分散剤である。
表中、「Solsperse33000」とはルーブリゾール社製のポリカプロラクトン系分散剤である。
表2~7から分かるように、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤を含有する実施例の非水性インク組成物であれば、チューブ揮発性試験においても固形物が発生せず、クリーニング回復性も良好であり、固形分の析出を効果的に抑制することができることが分かる。また、インクジェットでの吐出安定性も良好となっており、実施例の非水性インク組成物は、インクジェット吐出する方式において課題となり得るプラスティック供給体内で固形物が発生することによりインクジェット吐出が困難になるという問題を効果的に解決できるものであることが分かる。
特に、有機溶剤Aの含有量の質量比を変更した実施例1~8の非水性インク組成物において、固形分100質量部に対して、25質量部以上の範囲である実施例2~8の非水性インク組成物は、チューブ揮発性試験においてゲル状物の発生が少なくなっていた。さらに、固形分100質量部に対して、60質量部以上の範囲である実施例4~7の非水性インク組成物は、いずれの試験においても良好な結果となっており、特に本発明の効果を奏しているものであることが分かる。
また、有機溶剤Aの種類を変更した実施例5、19~22の非水性インク組成物において、実施例5の非水性インク組成物の有機溶剤Aを他の有機溶剤に置き換えても本発明の効果を奏していることが分かる。また、その他の有機溶剤の種類を変更した実施例23~28においても本発明の効果を奏していることが分かる。
また、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂の含有量を変更した実施例29~39の非水性インク組成物において、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲にある実施例の非水性インク組成物は、5質量%超の範囲にある実施例の非水性インク組成物と比べても、インクジェットの吐出安定性が特に高いものであった。
一方、有機溶剤Aを含有しない比較例の非水性インク組成物は、チューブ揮発性試験において固形物が発生し、クリーニング回復性も悪化していた。また、インクジェットでの吐出安定性も悪化していた。このことから、比較例の非水性インク組成物は、本発明の効果を奏しているものではないことが分かる。
4.評価2
実施例5と実施例17と比較例1について、プラスティックチューブの材質をテフロン(登録商標)、ポリプロピレンに変更させたこと以外、上記のチューブ揮発性試験と同様にチューブ揮発性を評価した。また、インクジェット記録装置に備えられるプラスティックチューブの材質を変更させたこと以外同様にクリーニング回復性を評価した。
Figure 2022162984000009
表中「PE」とはポリエチレンである。
表中「EPDM」とはエチレンプロピレンジエンゴムである。
表中「PP」とはポリプロピレンである。
表8からわかるように、保管試験により揮発する揮発率が所定以下の有機溶剤を含有する実施例の非水性インク組成物であれば、あらゆる材質のプラスティックチューブを備えるインクジェット記録装置を使用しても揮発性試験及びクリーニング回復性で良好であることが分かる。一方、比較例の非水性インク組成物は、いずれの材質のプラスティックチューブを使用してもチューブ揮発性試験において固形物が発生しており、本発明の効果を奏しているものではないことが分かる。

Claims (11)

  1. プラスティック収容体及び/又はプラスティック供給体を備える装置により基材に塗布される非水性インク組成物であって、
    有機溶剤Aを含有し、
    前記有機溶剤Aは、下記の保管試験により揮発する揮発率が15質量%以下である、
    非水性インク組成物。
    保管試験:低密度ポリエチレンチューブに有機溶剤Aを充填して密閉し、50℃、1週間保管する。
  2. 前記有機溶剤Aは、グリコールエーテルモノアルキル、環状エステル、炭酸エステル、及びアミド系溶剤からなる群より選択される少なくとも1以上を含有する
    請求項1に記載の非水性インク組成物。
  3. 前記有機溶剤Aは、アミド系溶剤を含有する
    請求項2に記載の非水性インク組成物。
  4. 有機溶剤Aの含有量は、前記非水性インク組成物の固形分100質量部に対して、25質量部以上の範囲である、
    請求項1から3のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  5. さらに樹脂を含有し、
    前記樹脂は、25℃における固有粘度が90mL/g以上の樹脂が樹脂全量中5質量%以下の範囲である
    請求項1から4のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  6. プラスティック供給体を備える装置により塗布される
    請求項1から5のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  7. インクジェット方式によって吐出される
    請求項1から6のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  8. 非水性インク組成物を循環させるインク循環機構を備える記録装置により塗布される
    請求項1から7のいずれかに記載の非水性インク組成物。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する
    記録方法。
  10. 請求項1から8のいずれかに記載の非水性インク組成物を、インクジェット方式にて基材の表面に吐出する
    記録物の製造方法。
  11. 請求項1から8のいずれかに記載の非水性インク組成物の記録層が基材の表面に形成された
    記録物。
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