JP2007125941A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低外気温で日射があるような場合でも安定した頭寒足熱の空調フィーリングを得ることのできる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】フェイス開口部27が開く吹出モード時には補助冷風バイパス通路17を開とし、他のフェイス開口部27を閉じる吹出モード時には補助冷風バイパス通路1)を閉とするようにしている。
これによれば、フェイス開口部27が開く吹出モード、具体的にはフェイス吹出モードとバイレベル吹出モードの時には補助冷風バイパス通路17が開となるため、従来と比べて上下温度差を大きく確保することができ、足元を高い吹出温度としてもフェイス吹出口から比較的涼しい冷風を得ることができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、冷風バイパスドアを有し、その開度調節によってフェイス開口部からの吹出空気温度、およびフット開口部からの吹出空気温度との温度差を調整する車両用空調装置に関するものであり、特に、その冷風バイパスドアの開閉制御に関するものである。
従来、例えば下記特許文献1に示されるように、冷風バイパスドアを設け、その開度調節によって補助冷風バイパス通路からフェイス開口部へ流れる冷風量を調整して吹出空気温度を調整すると共に、フェイス開口部からは主に冷風を吹き出し、フット開口部からは主に温風を吹き出すようにして、いわゆる頭寒足熱の状態が得られるバイレベル吹出モードや、フェイス開口部のみから冷風を吹き出すフェイス吹出モードなど、種々の吹出モードを設定することができるものが知られている。
また、下記の特許文献2には、温度コントロールを成立させるために冷風バイパスドアを用い、その冷風バイパスドアの駆動を吹出モード切替ドアの駆動と連動させているものがある。また、下記特許文献3には、上下温度差を得るために冷風バイパスドアを使用するとの記述があるが、具体的な手法については述べられていない。
特許2531274号 特開平11−48749号公報 特開2003−211934号公報
従来、冬場などで足元へのフット吹出口からは温風を吹き出している暖房状態においても、日射が強い場合などは頭胸部へのフェイス吹出口から比較的涼しい冷風が欲しい場合がある。しかしながら、頭寒足熱型のバイレベル吹出モードとしても、上下温度差が小さいと足元の高い吹出温度に連動してフェイス吹出口からも暖かい風が吹き出してきて空調フィーリングが悪いという問題点がある。
従来、このような問題に対して、補助冷風バイパス通路を設け、そこに配設した冷風バイパスドアの開閉調節によってフェイス開口部へ流れる冷風量を調整して吹出空気温度を調整する技術があるが、冷風バイパスドアを吹出モード切替ドアとは別個に開閉するため、各部を流れる風量バランスに影響を与えて意図しない他の部分の空調フィーリングにも影響を及ぼすという問題点がある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、低外気温で日射があるような場合でも安定した頭寒足熱の空調フィーリングを得ることのできる車両用空調装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項5に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空気通路を形成する空調ケース(10)と、
空調ケース(10)内に配置されて空気を加熱するヒータコア(20)と、
ヒータコア(20)を迂回させる冷風バイパス通路(21)と、
ヒータコア(20)を通過して加熱されて温風となる風量と、冷風バイパス通路(21)を通過する冷風の風量との割合を調整するエアミックスドア(19)と、
エアミックスドア(19)によって調整された温風と冷風とを混合させる空気混合部(24)と、
空気混合部(24)を通過した混合風を車室内の乗員頭胸部に導くフェイス開口部(27)と、
混合風を車室内の乗員足元に導くフット開口部(29)と、
両開口部(27、29)を通過する風量を調整する吹出モード切替ドア(28)と、
冷風バイパス通路(21)とは別に並設されてヒータコア(20)を迂回した冷風をフェイス開口部(27)方向に通過させる補助冷風バイパス通路(17)と、
補助冷風バイパス通路(17)を通過する冷風量を調整する冷風バイパスドア(18)とを有する車両用空調装置において、
フェイス開口部(27)が開く吹出モード時には補助冷風バイパス通路(17)を開とし、フェイス開口部(27)を閉じる吹出モード時には補助冷風バイパス通路(17)を閉としたことを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、フェイス開口部(27)が開く吹出モード、具体的にはフェイス吹出モードとバイレベル吹出モードの時には補助冷風バイパス通路(17)が開となるため、従来と比べて上下温度差を大きく確保することができ、足元を高い吹出温度としてもフェイス吹出口から比較的涼しい冷風を得ることができる。このように、低外気温で日射があるような場合でも安定した頭寒足熱の空調フィーリングを得ることができる。つまり、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用でき、バイレベル吹出モードの使用領域を拡大することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用空調装置において、冷風バイパスドア(18)を、吹出モード切替ドア(28)と連動して開閉し得るようにしたことを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、従来の冷風バイパスドアを吹出モード切替ドアと別個に開閉することにより各部を流れる風量バランスに影響を与えて意図しない他の部分の空調フィーリングにも影響を及ぼすという問題点に対して、冷風バイパスドア(18)と吹出モード切替ドア(28)とを連動させて作動させることで防ぐことができる。
また従来、冷風バイパスドアを別個に開閉するために専用の駆動機構を必要としていた。これは、各種センサの値によって冷風バイパスドアの開度を自由に変化させる制御が可能となるが、ドアの開閉制御が非常に複雑となるうえ、専用駆動機構のコスト、スペース、重量が増加するという問題点もあった。
これに対して、冷風バイパスドア(18)と吹出モード切替ドア(28)とを連動させることで専用の駆動機構が不要となることより、ドアの開閉制御が複雑となることなく、連動機構のコスト、スペース、重量増に抑えることができる。また、冷風バイパスドア(18)の作動も途中で停止させるようなことはなく、フェイス開口部(27)が開く時には開とし、フェイス開口部(27)を閉じる時には閉とする単純な作動であるため、連動機構も単純な構成とすることができる。
ちなみに、前述した特許文献2では、冷風バイパスドアの駆動を吹出モード切替ドアの駆動と連動させているが、この文献における冷風バイパスドアはエアミックスドアの下流側に配置されて温度コントロールを成立させるためのものであり、本発明のようにバイレベル吹出モードの領域の拡大を図ったものではない。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、制御手段(5)を設け、算出した目標吹出温度(TAO)に応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、目標吹出温度(TAO)による吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される日射量(Ts)が所定値以上の時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしたことを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、吹出モードの判定方法として、従来の目標吹出温度(TAO)だけではなく日射量(Ts)と組み合わせ、その日射量(Ts)が所定値以上の時に頭寒足熱型のバイレベル吹出モードを選択することで、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用できるようにすることができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、制御手段(5)を設け、算出した目標吹出温度(TAO)に応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、目標吹出温度(TAO)による吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される内気温度(Tr)が所定値以上の時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしたことを特徴としている。
この請求項4に記載の発明によれば、吹出モードの判定方法として、従来の目標吹出温度(TAO)だけではなく内気温度(Tr)と組み合わせ、その内気温度(Tr)が所定値以上の時に頭寒足熱型のバイレベル吹出モードを選択することで、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用できるようにすることができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置において、制御手段(5)を設け、算出した目標吹出温度(TAO)に応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、目標吹出温度(TAO)による吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される内気温度(Tr)が設定温度(Tset)よりも所定値以上高い時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしたことを特徴としている。
この請求項5に記載の発明によれば、吹出モードの判定方法として、従来の目標吹出温度(TAO)だけではなく内気温度(Tr)と設定温度(Tset)との差を組み合わせ、その差で内気温度(Tr)が設定温度(Tset)よりも所定値以上高い時に頭寒足熱型のバイレベル吹出モードを選択することで、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用できるようにすることができる。
なお、本発明では定常時の快適性向上を目的とするため、始動直後などの過渡状態は対象としていない。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態(請求項1、2に対応)について添付した図1ないし図7を参照しながら詳細に説明する。図1ないし図5は、本発明の実施形態に係わるオートエアコンシステムを説明する図である。図1はオートエアコンシステムの全体構成を示した構成図であり、図2は本発明の第1実施形態における車両用空調装置の空調ユニット15の断面図である。
また図3は、図1のオートエアコンシステムにおける制御系の構成を示すブロック図であり、図4は図1・図3のエアコンECU5における全体制御プログラムを示すフローチャートである。また図5は、図4のフローチャートにおけるエアコンECU5での各特性図であり、(a)は吹出口モード特性、(b)は内外気モード特性、(c)はブロア制御電圧特性を示している。
車両用空調装置の冷凍サイクルRには、冷媒を吸入し圧縮して吐出するコンプレッサ1が備えられている。尚、このコンプレッサ1は、可変容量機構により圧縮容量を可変する容量可変コンプレッサ1となっており、冷却能力可変手段としての制御弁33で圧縮容量を制御している。また、この制御弁33は本空調装置の制御手段としてのエアコンECU5によって制御されている。
コンプレッサ1は動力断続用の電磁クラッチ2を有し、コンプレッサ1へは電磁クラッチ2およびVベルト3を介して車両走行用エンジン4の動力が伝達される。電磁クラッチ2への通電はエアコンECU5により断続され、電磁クラッチ2が通電されて接続状態になると、コンプレッサ1は運転状態となる。これに反し、電磁クラッチ2の通電が遮断されて開離状態になると、コンプレッサ1は停止する。
コンプレッサ1から吐出された高温・高圧のガス冷媒はコンデンサ6に流入し、ここで、図示しない冷却ファンより送風される外気冷却風と熱交換して冷媒は冷却されて凝縮する。このコンデンサ6で凝縮した冷媒は次にレシーバ7に流入し、レシーバ7の内部で冷媒の気液が分離され、冷凍サイクルR内の余剰冷媒が液冷媒としてレシーバ7内に蓄えられる。
このレシーバ7からの液冷媒は、膨張弁などの減圧手段8によって低圧に減圧され、低圧の気液2相状態となる。この膨張弁8からの低圧冷媒は、空気冷却手段としてのエバポレータ(冷却用熱交換器)9に流入する。このエバポレータ9は、車両用空調装置の空調ケース(空調ダクト)10内に設置され、エバポレータ9に流入した低圧冷媒は空調ケース10内を流れる空気から吸熱して蒸発する。エバポレータ9の冷媒出口はコンプレッサ1の吸入側に接続され、上記したサイクル構成部品によって閉回路を構成している。
空調ケース10において、エバポレータ9の上流側には送風手段としての送風機ユニット11が配置され、送風機ユニット11には送風ファン12とブロワモータ13とが備えられている。送風ファン12の吸入側には内外気切り替え手段としての内外気切替箱14が配置され、この内外気切替箱14内の内外気切替ドア14aによって外気導入口14bと内気導入口14cとの開閉比率を可変する。
これにより、内外気切替箱14内に外気(車室外空気)または内気(車室内空気)の導入切替、もしくは導入割合が調節される。この内外気切替ドア14aは、電気駆動装置としてのサーボモータ14dによって駆動される。そして、先のブロワモータ13とサーボモータ14dは、それぞれエアコンECU5によって制御されている。
空調装置通風系のうち、送風機ユニット11下流側に配置される空調ユニット15は、通常、車室内前部の計器盤内側において、車両幅方向の略中央位置に配置され、送風機ユニット11は空調ユニット15に対して助手席側にオフセットして配置されている。なお、図1に示す空調ユニット15は一般的な模式図であり、図2は本発明の第1実施形態における車両用空調装置の空調ユニット15の断面図である。ここで図2を用いて、空調ユニット15の構造概要を説明する。
この空調ユニット15は、1つの共通の空調ケース10内に先のエバポレータ9と、ヒータコア(空気加熱用熱交換器)20との両方を、一体的に内蔵するタイプのものである。空調ケース10は、例えばポリプロピレンのような、ある程度の弾性を有して強度的にも優れた樹脂の成形品でなっている。
空調ケース10は、具体的には複数の分割ケースからなっており、この複数の分割ケースは、上記熱交換器9・20、後述のドア18・19・26・28などの機器を収納した後に、金属バネクリップやネジなどの締結手段により一体に結合されて空調ユニット15を構成する。空調ユニット15は、車両の前後方向および上下方向に対して、図2に示す形態で配置されている。空調ケース10の、最も車両前方側の部位の側面には空気入口16が形成されている。
この空気入口16には、先の送風機ユニット11から送風される空調空気が流入する。そして、空調ケース10内において空気入口16直後の部位にエバポレータ9が配置されている。このエバポレータ9は車両前後方向には薄型の形態で、空調ケース10内通路を横断するように上下方向に配置されている。従って、エバポレータ9の車両上下方向に延びる全面に空気入口16からの送風空気が流入する。
そして、エバポレータ9の空気流れ下流側(車両後方側)には、所定の間隔を開けてヒータコア20が配置されている。このヒータコア20は、空調ケース10内の下方側において、車両後方側に傾斜して配置されている。尚、図示しないが、エバポレータ9とヒータコア20との車両左右方向の幅寸法は、空調ケース10の幅寸法と略同等に設計されている。
ヒータコア20は、エバポレータ9を通過した冷風を再加熱するものであり、その内部に高温の温水(エンジン冷却水)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱するものである。空調ケース10内の空気通路において、ヒータコア20の上方部位には、このヒータコア20をバイパスして空気(冷風)が流れる冷風バイパス通路21が形成されている。
また、ヒータコア20とエバポレータ9との間の部位には、平板状のエアミックスドア19が配置されている。このエアミックスドア19は、ヒータコア20を通過して温風になる風量と、冷風バイパス通路21を通ってヒータコア20をバイパスする冷風の風量とを調節するものであり、この冷・温風の風量割合の調節により、車室内への吹出空気温度の調節が行われる。
エアミックスドア19は、水平方向(車両幅方向)に配置された回転軸19aと一体に結合されており、この回転軸19aを中心として車両上下方向に回動可能になっている。また、この回転軸19aは、空調ケース10に回転自在に支持され、かつ回転軸の一端部は空調ケース10の外部に突出しており、図示しないリンク機構を介してサーボモータなどを用いたアクチュエータ機構22に連結されている(図1参照)。このアクチュエータ機構22は、エアコンECU5によって制御されてエアミックスドア19の回動位置を調節するようになっている。
一方、空調ケース10において、ヒータコア20の空気下流側(車両後方側)の部位には、ヒータコア20との間に所定間隔を開けて上下方向に延びる壁面10aが空調ケース10の一部として形成されている。この壁面10aにより、ヒータコア20の直後(空気下流側)から上方へ向かう温風通路23が形成されている。
この温風通路23は、ヒータコア20の上方部において冷風バイパス通路21の下流側と合流し、冷風と温風の混合を行う空気混合部24を形成している。そして、空調ケース10の上面部において、車両前方寄りの部位に、空気混合部24にて温度調節された空調空気が流入するデフロスタ開口部25が開口している。このデフロスタ開口部25は、図示しないデフロスタダクトを介して車室内のデフロスタ吹出口に接続され、このデフロスタ吹出口から、車両前方窓ガラスの内面に向けて風を吹き出す。
デフロスタ開口部25は、吹出モード切替ドアの1つである平板状のデフロスタドア26により開閉される。このデフロスタドア26は、空調ケース10の上面部近傍にて水平方向に配置された回転軸26aにより回動するようになっている。デフロスタドア26は、デフロスタ開口部25と連通口34との開口比率を調節するようになっている。そして連通口34は、空気混合部24からの空調空気を、次のフェイス開口部27とフット開口部29側へ流すための通路となっている。
空調ケース10の上面部において、デフロスタ開口部25よりも車両後方側(乗員寄り)の部位にフェイス開口部27が設けられており、このフェイス開口部27は、図示しないフェイスダクトを介して計器盤上方側に配置されているフェイス吹出口に接続され、このフェイス吹出口から車室内の乗員頭胸部に向けて風を吹き出す。
次に、空調ケース10において、フェイス開口部27の下方側にはフット開口部29が設けられている。このフット開口部29は、空調ケース10の下方側で左右両側に向けて開口しており、左右両側に図示しないフットダクトが接続される。このフットダクトは、他端側が運転席および助手席の乗員足元に向けたフット吹出口となっており、このフット吹出口から運転席および助手席の乗員足元に風を吹き出す。
フェイス開口部27とフット開口部29との間には、平板状のフェイスフット切替ドア(吹出モード切替ドア)28が回転軸28aにより回動可能に配置され、このフェイスフット切替ドア28によってフェイス開口部27とフット開口部29の入口部29aとの開口比率が調節されるようになっている。
また、空調ケース10内の空気通路において、エバポレータ9の空気流れ下流側でエアミックスドア19の上方部位には、冷風バイパス通路21と並設して補助冷風バイパス通路17が開口しており、この補助冷風バイパス通路17の空気上流側には開閉するための平板状の冷風バイパスドア18が配置されている。この補助冷風バイパス通路17からの冷風は、主にフェイス開口部27へ流れることとなる。
冷風バイパスドア18は、水平方向に配置された回転軸18aと一体に結合されており、この回転軸18aとともに略車両前後方向に回動可能となっている。この冷風バイパスドア18は、上記補助冷風バイパス通路17の開閉により車室内への吹出空気温度を調整する温度調整手段を成している。
なお、本発明の特徴の一つとして、吹出モード切替ドアのデフロスタドア26・フェイスフット切替ドア28と冷風バイパスドア18とは、それらの回転軸18a・26a・28aが図示しないリンク機構を介して互いに連動しており、そのリンク機構はサーボモータなどからなる吹出モード切替用のアクチュエータ機構31に連結されている(図1参照)。そして、このアクチュエータ機構31は、エアコンECU5によって制御されてリンク機構の回動位置を調節するようになっている。
次に、本実施形態における電気制御部の概要を、図1と図3とを併せて用いて説明する。車両には車室内空気温度Trを検出する内気温度検出手段としての内気温センサ35aと、車室外空気温度Tamを検出する外気温度検出手段としての外気温センサ35bが設けられている。
また、空調ケース10内のエバポレータ9の空気吹出側には、冷却温度としてのエバポレータ後温度Teを検出する冷却温度検出手段としてのエバポレータ後センサ32が設けられている。エアコンECU5には、上記した各温度センサ32・35a・35bの他にも、空調制御のために日射量Tsを検出する日射センサ35c、冷却水温度Twを検出する冷却水温センサ35dなど、周知の環境条件検出手段としてのセンサ群35から検出信号が入力され、後述する目標吹出温度TAOなどを算出する。
また、車室内計器盤近傍に設置されるエアコン操作パネル36には、乗員により手動操作される操作スイッチ群37が備えられ、この操作スイッチ群37の操作信号もエアコンECU5に入力されて、パネルスイッチの入力処理、およびエアコン操作パネル36への表示処理がなされる。
この操作スイッチ群37としては、温度設定信号Tsetを発生する車室内温度設定手段としての温度設定スイッチ37a、風量切替信号を発生する風量スイッチ37b、吹出モード信号を発生する吹出モードスイッチ37c、内外気切替信号を発生する内外気切替スイッチ37d、コンプレッサ1のオンオフ信号を発生するエアコンスイッチ37eなどが設けられている。尚、吹出モードスイッチ37cにより、周知の吹出モードであるフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモード、デフロスタモードの各モードがマニュアル操作で切り替えられる。
エアコンECU5は、CPU・ROM・RAMなどからなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものである。エアコンECU5は、後述する目標温度としての目標エバポレータ後温度TEOを演算し、制御弁33を制御する制御部と、吸込モード位置を演算して内外気切替ドア14aを駆動する吸込口切替モータ14dを制御する制御部と、吹出風量を演算してブロワモータ13を制御する制御部と、吹出温度制御としてエアミックスドア19を駆動するエアミックスモータ22を制御する制御部と、吹出モード位置を演算して吹出口切替モータ31を制御する制御部などを有している。
次に、本実施形態の作動を図示しないオートスイッチがオンされたとき、つまりオート制御時におけるエアコンECU5の処理手順に基づいて、図4のフローチャートを用いて説明する。まず、イグニッションスイッチがオンされて、エアコンECU5に電源が供給されると、図4に示すメインルーチンが起動する。そして、ステップS1にて、データ処理用メモリ(RAM)の記憶内容などの初期化を行う。
そして、次のステップS2にて、内気温センサ35aが検出した内気温度Tr、外気温センサ35bが検出した外気温度Tam、日射センサ35cが検出した日射量Ts、エバポレータ後センサ32が検出したエバポレータ後温度Te、水温センサ35dが検出した水温Tw、サーボモータ22内のポテンショメータが検出したエアミックスドア19の実際の開度TPなどの環境条件を入力するとともに、操作パネル36からの出力信号のうち、温度設定スイッチ37aによって設定された目標温度Tsetの操作スイッチの状態を入力する。
そして、目標吹出温度演算手段である次のステップS3にて、ROMに予め記憶された数式(省略する)に、上記ステップS2にて読み込んだTset、Tr、Tam、およびTsを代入することによって、車室内へ吹き出す空調風の目標吹出温度TAOを算出する。そして、次のステップS4では、上記ステップS3で求めた車室内への目標吹出温度TAOに基づいてブロア風量を演算するものである。
本実施形態では、予めROMに記憶された送風特性記憶手段である図5(c)の送風特性から目標吹出温度TAOに対応するブロア制御電圧VFを求める演算手段を有している。次のステップS5では、上記ステップS3で求めた車室内への目標吹出温度TAOと、予めROMに記憶された図5(a)の吹出モード特性図とに基づいて車室内への各吹出モードを決定する。
具体的には、上記目標吹出温度TAOが低い温度から高い温度にかけて、フェイス吹出モード、ハイレベル(B/L)吹出モードおよびフット吹出モードとなるように設定されている。なお、本発明においては、ハイレベル吹出モードとフット吹出モードとの切り替わりを従来よりも高い温度側にシフトさせてハイレベル吹出モードの適用領域を拡大していることも特徴の一つである。
また、操作パネル36に設けられた吹出モード切替スイッチ37cを操作することにより、フェイス吹出モード、ハイレベル吹出モード、フット吹出モードまたはフットデフロスタ(F/D)吹出モードのうちのいずれかの吹出モードに固定される。尚、上記フェイス吹出モードとは、空調風を乗員の頭胸部に向けて吹き出す吹出モードである。また、バイレベル吹出モードとは、空調風を乗員の頭胸部および足元に向けて吹き出す吹出モードである。
そして、フット吹出モードとは、空調風を乗員の足元に向けて吹き出す吹出モードである。更に、フットデフロスタ吹出モードとは、空調風を乗員の足元および車両の前方窓ガラスの内面に向けて吹き出す吹出モードである。尚、操作パネル36に設けられた図示しないフロントデフロスタスイッチを操作すると、空調風を車両の前方窓ガラスの内面に向けて吹き出すデフロスタ(DEF)吹出モードが設定される。
そして、次のステップS6にて、予めROMに記憶された数式(省略する)に、上記ステップS2にて読み込んだTw、Te、および上記TAOを代入することによって、エアミックスドア19の目標開度SWを算出する。そして、次のステップS7にて、上記ステップS3で求めた目標吹出温度TAOと、予めROMに記憶された図5(b)の内外気モード特性図とに基づいて内外気の導入割合を決定する。この内外気モード特性図によれば、冷房運転時(つまり、TAOの値が低いとき)に内気モードが選択されるようになっている。
次のステップS8では、ステップS3で決定した目標吹出温度TAOとするための目標エバポレータ後温度TEOを算出し、その目標エバポレータ後温度TEOとエバポレータ後センサ32の検出値である実際のエバポレータ後温度Teとが一致するように、フィードバック制御(PI制御)にてコンプレッサ1の目標吐出量(目標回転数)を決定する。
次のステップS9では、上記ステップS4で算出したブロア電圧VFの制御量を、図示しないブロアモータ駆動回路へ制御信号を出力する。これにより、ブロアモータ13に固定された送風ファン12を回転させ、車室内へ吹き出される送風量を制御する。そして、次のステップS10にて、上記ステップS5で決定した吹出モードとなる制御量に基づいて吹出口切替モータ31に制御信号を出力する。
そして、次のステップS11にて、上記ステップS6で算出したエアミックスドア19の目標開度SWとなる制御量に基づいてエアミックスモータ22に制御信号を出力する。そして、次のステップS12にて、上記ステップS7で決定した内外気の導入割合となる制御量に基づいて吸込口モータ14dに制御信号を出力する。また、次のステップS13では、ステップS8で決定された制御電流をコンプレッサ1に接続された制御弁33に出力する。
ステップS13の処理後、ステップS2に戻って再び各種信号を読み込み、それにより、ステップS3でTAOを演算し、以下これらのTAOとステップS2で読み込まれた各種入力信号の状態によってステップS3ないしステップS13により車室内への空調の制御が繰り返される。尚、各設定値ともマニュアル設定時にはその設定値に従うものである。
次に、本発明の要部である吹出モードの設定の詳細について図6および図7を用いて説明する。なお図6は、図2の空調ユニット15におけるデフロスタドア26・フェイスフット切替ドア28と冷風バイパスドア18との開度の推移を示すドアダイアグラムである。本実施形態の車両用空調装置は吹出モード切替用ドアのデフロスタドア26とフェイスフット切替ドア28との操作位置を選択することにより、以下の吹出モードを設定している。
(1)フェイス吹出モード
図2のドアダイアグラムに示すように、デフロスタドア26はデフロスタ開口部25を0%開度(全閉)とし、連通口34を100%開度(全開)とする。また、フェイスフット切替ドア28はフェイス開口部27を100%開度(全開)とし、フット入口部29aを0%開度(全閉)とする。また、冷風バイパスドア18は100%開度(全開)とする。そして、エアミックスドア19は冷風バイパス通路21を全開として最大冷房状態を設定する。
この状態において、送風機ユニット11および冷凍サイクルRが運転されると、送風機ユニット11からの送風空気が空気入口16より流入した後、エバポレータ9で冷却されて冷風となる。最大冷房状態ではこの冷風がそのまま、冷風バイパス通路21と補助冷風バイパス通路17との両方を通過して空気混合部24を経てフェイス開口部27へ向かい、フェイス吹出口から乗員の頭胸部に向けて冷風が吹き出す。
(2)バイレベル吹出モード
デフロスタドア26はデフロスタ開口部25を0%開度(全閉)とし、連通口34を100%開度(全開)とする。また、フェイスフット切替ドア28は略中間開度とする。また、冷風バイパスドア18は100%開度(全開)とする。バイレベル吹出モードは、通常、春秋の中間シーズンで多く用いられるので、エアミックスドア19は中間開度位置に操作され、所望温度に調整された風が、フェイス開口部27とフット開口部29との両方から車室内の上下に同時に吹き出す。
(3)フット吹出モード
デフロスタドア26はデフロスタ開口部25を略20%開度とし、連通口34を略80%開度とする。また、フェイスフット切替ドア28はフェイス開口部27を0%開度(全閉)とし、フット入口部29aを100%開度(全開)とする。また、冷風バイパスドア18は0%開度(全閉)とする。この状態でエアミックスドア19は、ヒータコア20を通る温風通路23側を全開とする。
これにより、送風機ユニット11からの送風空気の全量をヒータコア20で加熱した後、大部分の温風はフット開口部29からフット吹出口を経て乗員の足元に向けて温風が吹き出して車室内の暖房を行われる。また、少量の温風がデフロスタ開口部25を通して、デフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内側に向けて吹き出し、前面窓ガラスの曇り止めが行われる。
(4)フットデフロスタ吹出モード
デフロスタドア26はデフロスタ開口部25を略中間開度とし、連通口34も略中間開度とする。また、フェイスフット切替ドア28はフェイス開口部27を0%開度(全閉)とし、フット入口部29aを100%開度(全開)とする。また、冷風バイパスドア18は0%開度(全閉)とする。この状態でエアミックスドア19は、ヒータコア20を通る温風通路23側を全開ととする。
これにより、送風機ユニット11からの送風空気の全量をヒータコア20で加熱した後、略半分の温風はデフロスタ開口部25を通して、デフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内側に向けて吹き出し、前面窓ガラスの曇り止めを行うとともに、略半分の温風はフット開口部29からフット吹出口を経て乗員の足元に向けて温風が吹き出し車室内の暖房を行う。
(5)デフロスタ吹出モード
デフロスタドア26はデフロスタ開口部25を100%開度(全開)とし、連通口34は0%開度(全閉)とする。また、フェイスフット切替ドア28はフェイス開口部27を0%開度(全閉)とし、フット入口部29aを100%開度(全開)とする。また、冷風バイパスドア18は0%開度(全閉)とする。この状態でエアミックスドア19は、ヒータコア20を通る温風通路23側を全開とする。
これにより、送風機ユニット11からの送風空気の全量をヒータコア20で加熱した後、この温風はデフロスタ開口部25を通して、デフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内側に向けて吹き出し、前面窓ガラスの曇り止めが行われる。
車室内吹出空気温度の制御のために、エアミックスドア19を最大冷房位置から中間開度位置に操作すると、エアミックスドア19の開度位置に従って冷風の大部分が冷風バイパス通路21を通過し、残余の一部の冷風はヒータコア20に流入して加熱され、温風となって温風通路23に流出する。そして、この温風と冷風バイパス通路21の冷風とが空気混合部24にて混合され、所望温度に調整される。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、フェイス開口部27が開く吹出モード時には補助冷風バイパス通路17を開とし、フェイス開口部27を閉じる吹出モード時には補助冷風バイパス通路1)を閉とするようにしている。これによれば、フェイス開口部27が開く吹出モード、具体的にはフェイス吹出モードとバイレベル吹出モードの時には補助冷風バイパス通路17が開となるため、従来と比べて上下温度差を大きく確保することができ、足元を高い吹出温度としてもフェイス吹出口から比較的涼しい冷風を得ることができる。
図7は、エアミックスドア開度SWと各吹出口からの吹出温度との関係を示すグラフである。バイレベル吹出モード時におけるフェイス吹出口からの吹出温度を従来よりも下げたことにより、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用できる。
つまり、フット側を高い吹出温度しても、フェイス側は吹出温度の高温限界(例えば30℃)以下とすることができることから、バイレベル吹出モードの使用領域を高温側に拡大することができる。これにより、低外気温で日射があるような場合でも安定した頭寒足熱の空調フィーリングを得ることができる。ちなみに、フェイス開口部27を閉じる吹出モードとは、具体的には上述したフット吹出モード・フットデフロスタ吹出モード・デフロスタ吹出モードなどである。
また、冷風バイパスドア18を、吹出モード切替ドアのデフロスタドア26・フェイスフット切替ドア28と連動して開閉し得るようにしている。これによれば、従来の冷風バイパスドアを吹出モード切替ドアと別個に開閉することにより各部を流れる風量バランスに影響を与えて意図しない他の部分の空調フィーリングにも影響を及ぼすという問題点に対して、冷風バイパスドア18と吹出モード切替ドア26・28とを連動させて作動させることで防ぐことができる。
また従来、冷風バイパスドアを別個に開閉するために専用の駆動機構を必要としていた。これは、各種センサの値によって冷風バイパスドアの開度を自由に変化させる制御が可能となるが、ドアの開閉制御が非常に複雑となるうえ、専用駆動機構のコスト、スペース、重量が増加するという問題点もあった。
これに対して、冷風バイパスドア18と吹出モード切替ドア26・28とを連動させることで専用の駆動機構が不要となることより、ドアの開閉制御が複雑となることなく、連動機構のコスト、スペース、重量増に抑えることができる。また、冷風バイパスドア18の作動も途中で停止させるようなことはなく、フェイス開口部27が開く時には開とし、フェイス開口部27を閉じる時には閉とする単純な作動であるため、連動機構も単純な構成とすることができる。
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態(請求項3に対応)における吹出口決定の部分フローチャートである。図4のフローチャートにおけるステップS5の吹出モード決定において、日射センサ35cで検出した日射量Tsを利用するものである。まず、ステップS21では、前述で説明したように目標吹出温度TAOに応じて設定すべき吹出モードを判定する。
ステップS21での判定結果がフェイスであればステップS22に進んでフェイス吹出モードを設定し、ステップS21での判定結果がバイレベルであればステップS23に進んでバイレベル吹出モードを設定する。しかし、ステップS21での判定結果がフットであれば、まずステップS24に進んで日射量Tsが所定値以上であるか否かの判定を行うものである。
ステップS24での判定結果がYESで、日射量Tsが所定値以上である場合はステップS23に進んでバイレベル吹出モードを設定し、ステップS24での判定結果がNOで、日射量Tsが所定値以下である場合はステップS25に進んでフット吹出モードを設定するようにしたものである。
次に、上述した第1実施形態と異なる特徴と、その効果について述べる。本実施形態は、エアコンECU5を設け、算出した目標吹出温度TAOに応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、目標吹出温度TAOによる吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される日射量Tsが所定値以上の時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしている。
これによれば、吹出モードの判定方法として、従来の目標吹出温度TAOだけではなく日射量Tsと組み合わせ、その日射量Tsが所定値以上の時に頭寒足熱型のバイレベル吹出モードを選択することで、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用できるようにすることができる。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態(請求項4に対応)における吹出口決定の部分フローチャートである。図4のフローチャートにおけるステップS5の吹出モード決定において、内気温センサ35aで検出した内気温度Trを利用するものである。図8で示した上述のフローチャートと、図9に示す本実施形態でのフローチャートとは、ステップS24「日射量所定値以上か否か」の判定部分を、ステップS241として「内気温所定値以上か否か」の判定に変えたことのみが異なる。
ステップS241での判定結果がYESで、内気温度Trが所定値以上である場合はステップS23に進んでバイレベル吹出モードを設定し、ステップS241での判定結果がNOで、内気温度Trが所定値以下である場合はステップS25に進んでフット吹出モードを設定するようにしたものである。
次に、上述した第2実施形態と異なる特徴と、その効果について述べる。本実施形態は、エアコンECU5を設け、算出した目標吹出温度TAOに応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、目標吹出温度TAOによる吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される内気温度Trが所定値以上の時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしている。
これによれば、吹出モードの判定方法として、従来の目標吹出温度TAOだけではなく内気温度Trと組み合わせ、その内気温度Trが所定値以上の時に頭寒足熱型のバイレベル吹出モードを選択することで、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用できるようにすることができる。
(第4実施形態)
図10は、本発明の第4実施形態(請求項5に対応)における吹出口決定の部分フローチャートである。図4のフローチャートにおけるステップS5の吹出モード決定において、内気温センサ35aで検出した内気温度Trと、温度設定スイッチ37aによって設定された目標温度Tsetとを利用するものである。図8で示した前述のフローチャートと、図10に示す本実施形態でのフローチャートとは、ステップS24「日射量所定値以上か否か」の判定部分を、ステップS2421として「内気温−設定温 所定値以上か否か」の判定に変えたことのみが異なる。
ステップS242での判定結果がYESで、内気温−設定温が所定値以上である場合はステップS23に進んでバイレベル吹出モードを設定し、ステップS242での判定結果がNOで、内気温−設定温が所定値以下である場合はステップS25に進んでフット吹出モードを設定するようにしたものである。
次に、上述した第2・第3実施形態と異なる特徴と、その効果について述べる。本実施形態は、エアコンECU5を設け、算出した目標吹出温度TAOに応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、目標吹出温度TAOによる吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される内気温度Trが設定温度Tsetよりも所定値以上高い所定値以上の時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしている。
これによれば、吹出モードの判定方法として、従来の目標吹出温度TAOだけではなく内気温度Trと設定温度Tsetとの差を組み合わせ、その差で内気温度Trが設定温度Tsetよりも所定値以上高い時に頭寒足熱型のバイレベル吹出モードを選択することで、従来はフット吹出モードでしか使用できなかった領域でもバイレベル吹出モードが使用できるようにすることができる。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、上述の実施形態では、両熱交換器(エバポレータ・ヒータコア)の通風面が縦に立って車両の前後方向に連なるように配置されているが、両熱交換器の通風面が縦に立って車両の左右方向に連なるように配置されたものであっても良いし、両熱交換器の通風面が横に寝て車両の上下方向に連なるように配置されたものであっても良い。
また、図5の実施形態では、吹出モード切替ドアとしてデフロスタドア26とフェイスフットドア28との2枚構成のものを示したが、デフロスタフットドアとフェイスドアとの2枚構成のものであっても良いし、図1の模式図に示すようにデフロスタドア・フェイスドア・フットドアのそれぞれを備えた3枚構成のものであっても良いし、フィルムドアやロータリードアなどの面スライドドアで一つにまとめた構成のものであっても良い。
本発明の実施形態に係わるオートエアコンシステムの全体構成を示した模式図である。 本発明の第1実施形態における車両用空調装置の空調ユニット15の断面図である。 図1のオートエアコンシステムにおける制御系の構成を示すブロック図である。 図1・図3のエアコンECU5における全体制御プログラムを示すフローチャートである。 図4のフローチャートにおけるエアコンECU5での各特性図であり、(a)は吹出口モード特性、(b)は内外気モード特性、(c)はブロア制御電圧特性を示す。 図2の空調ユニット15におけるデフロスタドア26・フェイスフット切替ドア28と冷風バイパスドア18との開度の推移を示すドアダイアグラムである。 エアミックスドア開度SWと各吹出口からの吹出温度との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態における吹出口決定の部分フローチャートである。 本発明の第3実施形態における吹出口決定の部分フローチャートである。 本発明の第4実施形態における吹出口決定の部分フローチャートである。
符号の説明
5…エアコンECU(制御手段)
10…空調ケース
17…補助冷風バイパス通路
18…冷風バイパスドア
19…エアミックスドア
20…ヒータコア
21…冷風バイパス通路
24…空気混合部
27…フェイス開口部
28…フェイスフット切替ドア(吹出モード切替ドア)
29…フット開口部
TAO…目標吹出温度
Tr…内気温度
Ts…日射量
Tset…設定温度

Claims (5)

  1. 空気通路を形成する空調ケース(10)と、
    前記空調ケース(10)内に配置されて空気を加熱するヒータコア(20)と、
    前記ヒータコア(20)を迂回させる冷風バイパス通路(21)と、
    前記ヒータコア(20)を通過して加熱されて温風となる風量と、前記冷風バイパス通路(21)を通過する冷風の風量との割合を調整するエアミックスドア(19)と、
    前記エアミックスドア(19)によって調整された前記温風と前記冷風とを混合させる空気混合部(24)と、
    前記空気混合部(24)を通過した混合風を車室内の乗員頭胸部に導くフェイス開口部(27)と、
    前記混合風を車室内の乗員足元に導くフット開口部(29)と、
    前記両開口部(27、29)を通過する風量を調整する吹出モード切替ドア(28)と、
    前記冷風バイパス通路(21)とは別に並設されて前記ヒータコア(20)を迂回した冷風を前記フェイス開口部(27)方向に通過させる補助冷風バイパス通路(17)と、
    前記補助冷風バイパス通路(17)を通過する冷風量を調整する冷風バイパスドア(18)とを有する車両用空調装置において、
    前記フェイス開口部(27)が開く吹出モード時には前記補助冷風バイパス通路(17)を開とし、前記フェイス開口部(27)を閉じる吹出モード時には前記補助冷風バイパス通路(17)を閉としたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記冷風バイパスドア(18)を、前記吹出モード切替ドア(28)と連動して開閉し得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 制御手段(5)を設け、算出した目標吹出温度(TAO)に応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、前記目標吹出温度(TAO)による吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される日射量(Ts)が所定値以上の時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 制御手段(5)を設け、算出した目標吹出温度(TAO)に応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、前記目標吹出温度(TAO)による吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される内気温度(Tr)が所定値以上の時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
  5. 制御手段(5)を設け、算出した目標吹出温度(TAO)に応じて吹出モードを自動で切り換えるとともに、前記目標吹出温度(TAO)による吹出モードの判定ではフット吹出モードが選択される場合において、検出される内気温度(Tr)が設定温度(Tset)よりも所定値以上高い時にはバイレベル吹出モードを選択するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用空調装置。
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