JP2006300763A - 変位検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ワークとのギャップ変動や温度変化に影響を受けることなくワークとの相対変位を高精度に検出する変位検出装置を提供する。
【解決手段】 ワーク表面Sに向けてレーザー光を照射する照明光学系120と、ワーク表面Sにて散乱された光により生成されるスペックル像を撮像するCCDカメラ130と、を備える。CCDカメラ130にて撮像したスペックル像の変化に基づいて、ワークWの法線に略直交する方向へのワークWの相対変位量を検出する。照明光学系120は、ワーク表面Sに対して略垂直にレーザー光を照射する。CCDカメラ130は、ワーク表面Sの略垂直方向に向けて散乱される光を受光する。
【選択図】 図1
Description
図30は、従来の変位検出装置10の構成を示す図である。
この変位検出装置10は、内部に収納空間12を有する筐体部11と、ワークWにレーザー光を照射する照明光学系13と、ワークWからの散乱光の干渉によって生成されるスペックル像を撮像するCCDカメラ16と、CCDカメラ16からの出力画像を画像処理する画像処理部19と、を備える。
照明光学系13は、レーザー光源14と、コリメートレンズ15と、を備え、レーザー光をワークWに対して斜め方向から照射している。
そして、ワークWと変位検出装置10とはワークWの法線に直交する方向に相対移動可能であって、変位検出装置10は、ワークWの法線に直交する方向へのワークWの変位量を検出する。
ワークWの表面Sは光学的に粗い面(光学粗面)であり、ワークWからの散乱光によって図31に示されるような白黒の斑点模様であるスペックル像が形成される。
また、レーザー光L40をワークWの斜め方向から照射することにより、0次の反射光L41を拡大レンズ17からそらし、スペックル像を生成する散乱光L42のみが拡大レンズ17を介してCCDカメラ16に入射するようにしている。これにより、SN比が良好なスペックル像を取得することができる。
例えば、ワークWが法線方向に変位して変位検出装置10とワークWとのギャップが変化した場合、ワーク表面S上においてレーザー光L40が当たる位置が異なってくる。この関係を図32に模式的に表す。
ワークW上においてレーザー光L40が当たる位置が異なってくると、スペックル像が変化する。そのため、ワークWが法線方向に変位した場合、ワークWが法線に直交する方向に変位していなくても、変位検出装置10としては、スペックル像の変化に基づいてワークWの法線方向に直交する方向への変位を誤検出してしまうことになる。さらに、ワークWが法線方向に変位した場合、レーザー光L40の照射位置が異なってくるので、CCDカメラ16の光軸に対する光量分布がずれてしまい、CCDカメラ16に入射する光量が不足して検出精度が低下してしまうという問題も生じる。
そして、ワークが基準位置にあるときに取得されるスペックル像と、ワークが法線方向に略直交する方向に相対変位したときに取得されるスペックル像と、の対比によりワークの相対変位量が検出される。
例えば、従来のように、光をワーク表面に対して斜めから照射する場合、ワークが法線方向に変動するとワーク表面上において光が照射される位置がずれてしまっていた。その結果、撮像手段にて撮像されるスペックル像が変動してしまい、ワークの法線に直交する方向へのワーク変位を検出するのが目的であるにも関わらず、ワークが法線方向に変動しただけでワークの変位を誤検出していた。
この点、本発明では、ワーク表面に略垂直方向から光を照射するので、ワークが法線方向に変動したとしても、光の照射位置がずれることがない。よって、ワークの法線方向への変動に関わりなく、ワークの法線方向に略垂直な方向への変位を正確に検出することができる。
そして、ワークにて反射される光は、ビームスプリッタに入射した後、一部がこのビームスプリッタを透過して撮像手段にて受光される。
このような構成によれば、ワークへの入射光もワークからの反射光もビームスプリッタを経由してワークとビームスプリッタとの間では同じ経路を通ることになり、ワークに対して略垂直に光が照射されるとともに、ワークから略垂直方向に反射された光が撮像手段にて受光される。
また、アパーチャーは拡大レンズの焦点位置に配設されるところ、拡大レンズとアパーチャーとの間にビームスプリッタが配されることにより、当初から変位検出装置内に空間として存在している場所にビームスプリッタが配されることになるので、デッドスペースを排して変位検出装置を薄型化することができる。
また、例えば、拡大レンズとワークとの間にビームスプリッタが配設されている場合、拡大レンズとワークとの距離を短くできないために焦点距離の長いレンズを使用しなければならず、拡大レンズの倍率を大きくすることが困難であった。この点、本発明では、拡大レンズとワークとの間に部品が配設されないので、拡大レンズとワークとの距離を短くでき、焦点距離が短いレンズを使用して拡大レンズによる倍率を大きくすることができる。
そして、ワーク表面で反射された光が偏光ビームスプリッタに再帰するところ、偏光ビームスプリッタとワークとの間において、光は1/4波長板を2回通過するので、S偏光が90度回転されて、P偏光として偏光ビームスプリッタに入射する。したがって、ワークから偏光ビームスプリッタに再帰した光は略総て偏光ビームスプリッタを透過して撮像手段で受光される。
例えば、ビームスプリッタで光が1/2ずつに分割される場合にこのビームスプリッタに光を2回通すと光量が1/4になってしまうが、本発明では、光量損失が少ないので撮像手段において約4倍の光量を受光することができる。よって、十分な光量によって鮮明なスペックル像が得られ、この鮮明なスペックル像により検出精度が向上される。また、光量損失が少ないので、照明光学系のレーザー出力を小さくすることができ、小型のレーザー光源を使用することによって、変位検出装置の小型化および低価格化を図ることができる。
そして、ビームスプリッタをキューブ型にする場合には、1/4波長板をキューブ型のビームスプリッタに一体的に設けてもよい。
したがって、ワークから偏光ビームスプリッタに再帰した光は略総て偏光ビームスプリッタを透過して反射ミラーに向かい、反射ミラーにて反射された光が偏光ビームスプリッタに再帰する。
ここで、偏光ビームスプリッタと反射ミラーとの間で光は1/4波長板を2回通過することになるので、光の偏光方向は90度回転され、反射ミラーからの再帰光はS偏光として偏光ビームスプリッタに再帰する。このようにS偏光として偏光ビームスプリッタに再帰した光は偏光ビームスプリッタによって撮像手段に向けて反射され、撮像手段にて受光される。
光量損失を少なくできるので、十分な光量によって鮮明なスペックル像が得られ、この鮮明なスペックル像により検出精度が向上される。
このとき、スペックル像の拡大率を維持するために拡大レンズと撮像手段との間の光路長をある程度長くとる必要があるところ、偏光ビームスプリッタと反射ミラーとの間で光を往復させるので、この往復光路により光路長を稼ぐことができる。したがって、撮像手段と偏光ビームスプリッタとの距離をそれほど長くとる必要がなく、変位検出装置の平面寸法を小さくすることができる。
この点、本発明では、アパーチャーは、ワーク表面にて垂直に反射された0次光を遮蔽し、スペックル像の生成に寄与する散乱光のみを撮像手段に向けて透過させるので、撮像手段にて鮮明なスペックル像を撮像することができる。
(第1実施形態)
本発明の変位検出装置に係る第1実施形態について図1を参照して説明する。
この変位検出装置100は、内部に収納空間111を有する筐体部110と、ワークWに向けてレーザー光を照射する照明光学系120と、ワークWからの散乱光にて生成されるスペックル像を撮像するCCDカメラ(撮像手段)130と、ワークWからの散乱光による像をCCDカメラ130に向けて拡大する拡大レンズ140と、拡大レンズ140の焦点位置に配設されたアパーチャー150と、拡大レンズ140とワークWとの間に配設されたビームスプリッタ160と、CCDカメラ130からの出力画像を画像処理する画像処理部170と、を備える。
ここで、ビームスプリッタ160は、プレート状であり、照明光学系120からの光を反射してワーク表面Sに対して略垂直にレーザー光(L3)を照射する。
なお、ビームスプリッタ160は無偏光ビームスプリッタでもよく、偏光ビームスプリッタでもよい。
また、拡大レンズ140、アパーチャー150およびCCDカメラ130は、ワークWに対して略垂直な方向に光軸を有するようにワーク表面Sの法線上において拡大レンズ140、アパーチャー150、CCDカメラ130の順に配設されている。
そして、ワークWの基準位置において取得された参照スペックル像と、ワークWが変位したときに取得される現スペックル像とが対比されて、画像中においてマッチングするパターンの変位に基づいてワークWの変位が検出される。
(1)照明光学系120からの光をワーク表面Sに対して略垂直に照射しているので、ワークWが法線方向に変動した場合でもワーク表面S上において光の照射位置がずれない。よって、ワークWが法線方向に変動しても、CCDカメラ130にて撮像されるスペックル像に変化が生じることがなく、また、ワークWからの反射光量にも変化が生じない。よって、ワークWの法線方向への変動に関わりなく、ワークWの法線方向に略垂直な方向への変位を正確に検出することができる。
変形例1として、第1実施形態の変形例について図2を参照して説明する。
変形例1の基本的構成は、第1実施形態と同様である。ここで、第1実施形態では、照明光学系120において、レーザー光源121からの光(L1)がコリメートレンズ122を通ったのち反射ミラー123で反射されてビームスプリッタ160に導かれていた。この点、変形例1では、レーザー光源121からの光(L1)がコリメートレンズ122で平行光束(L2)となったのち直接ビームスプリッタ160に入射している点に特徴を有する。
変形例2として、第1実施形態の変形例について図3を参照して説明する。
変形例2の基本的構成は、第1実施形態と同様であるが、ビームスプリッタ161がプレート状ではなくキューブ型である点に特徴を有する。
変形例3として、第1実施形態の変形例について図4を参照して説明する。
変形例3の基本的構成は、第1実施形態に同様である。
ここで、図4中において、ビームスプリッタは、プレート状の偏光ビームスプリッタ162であり、P偏光のみを透過させる。偏光ビームスプリッタ162とワークWとの間に1/4波長板180が配設されている。そして、レーザー光源121は、S偏光の光(L6)を発射する。
このように、レーザー光源121から偏光ビームスプリッタ162に入射する光(L7)が略総てワークWに向けて反射され、かつ、ワークWから偏光ビームスプリッタ162に再帰する光(L9)が略総てCCDカメラ130に向けて透過するので、光量損失を少なくすることができる。
変形例4として、第1実施形態の変形例について図5を参照して説明する。
ここで、変形例4の基本的構成は上記変形例3に同様であるが、偏光ビームスプリッタ163がキューブ型であり、さらに、1/4波長板180が偏光ビームスプリッタ163に一体的に設けられている点に特徴を有する。
次に、本発明の第2実施形態について、図6を参照して説明する。
第2実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、ビームスプリッタ160が、拡大レンズ140とアパーチャー150との間に配設されている点に特徴を有する。
さらに、図6において、レーザー光源121とビームスプリッタ160との間にはコリメートレンズ122と、リレーレンズ124と、が配設されている。
コリメートレンズ122は、レーザー光源121からの光(L11)を平行光束とする。
リレーレンズ124は、その焦点位置を拡大レンズ140の焦点位置に一致させて配設されている。
そして、ワーク表面Sからの反射光(L13)が、拡大レンズ140、ビームスプリッタ160およびアパーチャー150を介してCCDカメラ130にて撮像(L14)される。
(3)アパーチャー150は拡大レンズ140の焦点位置に配設されるところ、拡大レンズ140とアパーチャー150との間にビームスプリッタ160が配されることにより、当初から変位検出装置100内に空間として存在している場所にビームスプリッタ160が配されることになるので、デッドスペースを排して変位検出装置100を薄型化することができる。
(4)拡大レンズ140とワークWとの間に部材が配されていないので、拡大レンズ140とワークWとの距離を短くでき、焦点距離が短いレンズを使用して拡大レンズ140による倍率を大きくすることができる。
変形例5として、第2実施形態の変形例について図7を参照して説明する。
変形例5の基本的構成は、第2実施形態に同様であるが、図7において、ビームスプリッタ161がキューブ型である点に特徴を有する。
変形例6として、第2実施形態の変形例について図8を参照して説明する。
変形例6の基本的構成は、第2実施形態に同様であるが、図8において、レーザー光源121とビームスプリッタ160との間にはリレーレンズ124のみが配設され、レーザー光源121から発射された光L11がリレーレンズ124により焦点位置で絞られた後、ビームスプリッタ160に入射する点に特徴を有する。
変形例7として、第2実施形態の変形例について図9を参照して説明する。
変形例7の基本的構成は、第2実施形態に同様である。
ここで、図9において、レーザー光源121とビームスプリッタ161との間にはリレーレンズ124が配設され、かつ、ビームスプリッタ161がキューブ型である点に特徴を有する。
変形例8として、第2実施形態の変形例について図10を参照して説明する。
変形例8の基本的構成は、第2実施形態に同様であるが、ビームスプリッタが偏光ビームスプリッタ162であり、この偏光ビームスプリッタ162と拡大レンズ140との間に1/4波長板180が配設されている点に特徴を有する。
ここで、偏光ビームスプリッタ162は、P偏光のみを通過させる。そして、レーザー光源121はS偏光の光L15を発射する。
このように、レーザー光源121から偏光ビームスプリッタ162に入射する光(L15)が略総てワークWに向けて反射され、かつ、ワークWから偏光ビームスプリッタ162に再帰する光(L17)が略総てCCDカメラ130に向けて透過(L18)するので、光量損失を少なくすることができる。
変形例9として、第2実施形態の変形例について図11を参照して説明する。
変形例9の基本的構成は上記変形例8に同様であるが、偏光ビームスプリッタ163がキューブ型であって、1/4波長板180が偏光ビームスプリッタ163に一体的に設けられている点に特徴を有する。
変形例10として、第2実施形態の変形例について図12を参照して説明する。
ここで、変形例10の基本的構成は、変形例8に同様であるが、レーザー光源121と偏光ビームスプリッタ162との間にリレーレンズ124のみが配設されている点に特徴を有する。
変形例11として、第2実施形態の変形例について図13を参照して説明する。
ここで、変形例11の基本的構成は、上記変形例8に同様であるが、偏光ビームスプリッタ163がキューブ型であって、1/4波長板180が偏光ビームスプリッタ163に一体的に設けられている点に特徴を有する。
次に、本発明の第3実施形態について図14を参照して説明する。
第3実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、ビームスプリッタ160が、アパーチャー150とCCDカメラ130との間に配設されている点に特徴を有する。
さらに、図14において、レーザー光源121とビームスプリッタ160との間には、コリメートレンズ122と、リレーレンズ124と、が配設されている。コリメートレンズ122は、レーザー光源121からの光を平行光束とし、リレーレンズ124は、その焦点位置を拡大レンズ140の焦点位置に一致させて配設されている。なお、リレーレンズ124および拡大レンズ140の焦点位置はアパーチャー150の位置に一致している。
(5)アパーチャー150とCCDカメラ130との間にビームスプリッタ160が配設されるので、当初から変位検出装置100内に空間として存在している場所にビームスプリッタ160が配されることになり、デッドスペースを排して変位検出装置100を薄型化することができる。
変形例12として、第3実施形態の変形例について図15を参照して説明する。
変形例12の基本的構成は、第3実施形態に同様であるが、ビームスプリッタ161がキューブ型である点に特徴を有する。
変形例13として、第3実施形態の変形例について図16を参照して説明する。
変形例13の基本的特徴は、第3実施形態に同様であるが、図16において、レーザー光源121とビームスプリッタ160との間にリレーレンズ124のみが配設されている点に特徴を有する。
変形例14として、第3実施形態の変形例について図17を参照して説明する。
ここで、変形例14の基本的構成は、上記変形例13に同様であるが、ビームスプリッタ161がキューブ型である点に特徴を有する。
変形例15として、第3実施形態の変形例について図18を参照して説明する。
変形例15の基本的構成は、第3実施形態に同様であるが、ビームスプリッタが偏光ビームスプリッタ162であり、この偏光ビームスプリッタ162とアパーチャー150との間に1/4波長板180が配設されている点に特徴を有する。ここで、偏光ビームスプリッタ162は、P偏光のみを通過させる。そして、レーザー光源121はS偏光のレーザー光を発射する。
そして、ワーク表面Sで反射された光(L26)が偏光ビームスプリッタ162に再帰するところ、偏光ビームスプリッタ162とワークWとの間で光は1/4波長板180を2回通過するので、P偏光として偏光ビームスプリッタ162に入射する。したがって、ワークWから偏光ビームスプリッタ162に再帰した光(L26)は略総て偏光ビームスプリッタ162を透過してCCDカメラ130で撮像される。
変形例16として、第3実施形態の変形例について図19を参照して説明する。
変形例16の基本的構成は、上記変形例15に同様であるが、偏光ビームスプリッタ163がキューブ型であって、1/4波長板180がビームスプリッタ163に一体的に設けられている点に特徴を有する。
変形例17として、第3実施形態の変形例について図20を参照して説明する。
変形例17の基本的構成は、上記変形例15に同様であるが、レーザー光源121と偏光ビームスプリッタ162との間にリレーレンズ124のみが配設されている点に特徴を有する。
変形例18として、第3実施形態の変形例について図21を参照して説明する。
変形例18の基本的構成は、上記変形例16に同様であるが、レーザー光源121と偏光ビームスプリッタ163との間にリレーレンズ124のみが配設されている点に特徴を有する。
本発明の第4実施形態について図22を参照して説明する。
第4実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様である。
ここで、第1実施形態では、図1に示すように、ワークWの法線方向に拡大レンズ140、ビームスプリッタ160、CCDカメラ130が順に配列されていた。
この点、第4実施形態においては、ワークWの法線方向に対して垂直な方向に反射された光を受光可能な位置にCCDカメラ130が配設されている。
ここで、偏光ビームスプリッタ162は、P偏光のみを通過させる。また、レーザー光源121はS偏光のレーザー光を発射する。
従って、偏光ビームスプリッタ162に再帰した光(L31)は略総て偏光ビームスプリッタ162を通過して、反射ミラー190に向けて直進し(L32)、さらに、反射ミラー190によって反射(L33)されて偏光ビームスプリッタ162に再帰する。
(6)レーザー光源121から偏光ビームスプリッタ162に入射する光(L28)が略総てワークWに向けて反射され(L29)、かつ、ワークWから偏光ビームスプリッタ162に再帰する光(L31)が反射ミラー190を介して略総てCCDカメラ130で受光される(L34)ので、光量損失を少なくすることができる。
そして、光量損失を少なくできるので、十分な光量によって鮮明なスペックル像が得られ、この鮮明なスペックル像によりワーク変位の検出精度を向上させることができる。
変形例19として、第4実施形態の変形例について図23を参照して説明する。
変形例19の基本的構成は、第4実施形態に同様であるが、偏光ビームスプリッタ163がキューブ型であって、二枚の1/4波長板180、191および反射ミラー190が偏光ビームスプリッタ162に一体的に設けられている点に特徴を有する。
変形例20として、第4実施形態の変形例について図24を参照して説明する。
ここで、変形例20の基本的構成は、上記変形例19に同様であるが、レーザー光源121と偏光ビームスプリッタ163との間に偏光板125が配設されている点に特徴を有する。
そして、この偏光板125によってレーザー光源121からの光(L28)がフィルタリングされてS偏光のみが偏光ビームスプリッタ163に入射(L281)する。
ここで、例えば、上記第4実施形態および上記変形例19では、レーザー光源121からS偏光の光が発射されるとしたが、総てが正確にS偏光とならずに、S偏光以外の偏光方向の光も多少は混在することになる。このとき、レーザー光源121からの光(L28)の一部が偏光ビームスプリッタ163を透過してCCDカメラ130に入射するおそれがある。
すると、CCDカメラ130で撮像すべきスペックル像にノイズが混じることになり、鮮明なスペックル像を得ることができない。
この点、変形例20では、レーザー光源121からの光(L28)を偏光板125によってフィルタリングするので、レーザー光源121から偏光ビームスプリッタ163に入射する光(L281)は、偏光ビームスプリッタ163を透過することがない。その結果、CCDカメラ130ではノイズのない鮮明なスペックル像を撮像することができる。
本発明の第5実施形態について図25を参照して説明する。
第5実施形態の基本的構成は、第1実施形態に同様であるが、第5実施形態においては、アパーチャーが偏心アパーチャー200であって、開口部(光透過部)210が中心からずれた位置に設けられていることに特徴を有する。
すなわち、偏心アパーチャー200は、図26に示されるように、中心点からずれた位置に開口部210を有している。
(9)ワーク表面Sから反射される光(L35、L36)のうち、スペックル像を生成するのはワーク表面Sによって散乱された光(L36)であるところ、偏心アパーチャー200は、ワーク表面Sにて垂直に反射された0次光(L35)を遮蔽し、スペックル像の生成に寄与する散乱光(L36)のみをCCDカメラ130に向けて透過させるので、CCDカメラ130では鮮明なスペックル像を撮像することができる。
変形例21として、第5実施形態の変形例について図27を参照して説明する。
変形例21の基本的構成は、第5実施形態に同様であるが、偏心アパーチャー200は、図28に示されるように、中心からずれた位置に円環状の光透過部210を有している点に特徴を有する。
なお、このような円環状の光透過部210は、例えば、ガラス板の一面に円環部分を残したマスクを形成することにより実現することができる。
例えば、上記実施形態および変形例では、変位検出装置に対してワークが移動するとしたが、変位検出装置はワークとの相対変位量を検出するので、ワークに対して変位検出装置が変位してもよいことはもちろんである。
拡大レンズは1枚のレンズである場合を例にして説明したが、複数枚のレンズが組み合わされたレンズ系であってもよい。
Claims (9)
- ワーク表面に向けてレーザー光を照射する照明光学系と、
ワーク表面にて散乱された光により生成されるスペックル像を撮像する撮像手段と、を備え、
撮像した前記スペックル像の変化に基づいて、前記ワークの法線に略直交する方向へのワークの相対変位量を検出する変位検出装置であって、
前記照明光学系は、前記ワーク表面に対して略垂直に前記レーザー光を照射し、
前記撮像手段は、前記ワーク表面の略垂直方向に向けて散乱される光を受光する
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項1に記載の変位検出装置において、
前記ワーク表面の法線上に配設されたビームスプリッタを備え、
このビームスプリッタは、前記照明光学系から入射される光を前記ワーク表面に対して略垂直な方向に向けて反射させて前記レーザー光を前記ワークに照射させるとともに、
前記ワーク表面から散乱される光を前記撮像手段に向けて透過させる
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項2に記載の変位検出装置において、
前記ワークと前記撮像手段との間に配設され前記ワーク表面にて散乱される光による像を前記撮像手段に向けて拡大する拡大レンズ系を備え、
前記ビームスプリッタは、前記拡大レンズと前記ワークとの間に配設される
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項2に記載の変位検出装置において、
前記ワークと前記撮像手段との間に配設され前記ワーク表面にて散乱される光による像を前記撮像手段に向けて拡大する拡大レンズ系と、
前記拡大レンズと前記撮像手段との間で前記拡大レンズの焦点位置に配設されたアパーチャーと、を備え、
前記ビームスプリッタは、前記アパーチャーと前記拡大レンズとの間に配設されている
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項2に記載の変位検出装置において、
前記ワークと前記撮像手段との間に配設され前記ワーク表面にて散乱される光による像を前記撮像手段に向けて拡大する拡大レンズ系と、
前記拡大レンズと前記撮像手段との間で前記拡大レンズの焦点位置に配設されたアパーチャーと、を備え、
前記ビームスプリッタは、前記アパーチャーと前記撮像手段との間に配設されている
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項2から請求項5のいずれかに記載の変位検出装置において、
前記ビームスプリッタと前記ワークとの間に配設された1/4波長板を備え、
前記ビームスプリッタは所定の偏光方向を有する光のみを略総て透過させる偏光ビームスプリッタであり、
前記照明光学系は、前記偏光ビームスプリッタの偏光方向に直交する方向に偏光したレーザー光を前記偏光ビームスプリッタに入射させる
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項1に記載の変位検出装置において、
前記ワークの法線上に配設されているとともに所定の偏光方向の光のみを略総て透過させる偏光ビームスプリッタと、
前記ワークと前記偏光ビームスプリッタとの間に配設された1/4波長板と、
前記ワークと前記偏光ビームスプリッタとの間に配設された拡大レンズ系と、
前記偏光ビームスプリッタを間にしてワークと反対側に配設された反射ミラーと、
前記偏光ビームスプリッタと前記反射ミラーとの間に配設された1/4波長板と、を備え、
前記照明光学系は、前記偏光ビームスプリッタの偏光方向に直交する方向に偏光したレーザー光を前記偏光ビームスプリッタに入射させ、
前記撮像手段は、前記ワークからの光を前記ワークの法線方向に直交する方向に反射した光を受光する位置に配設され、
前記偏光ビームスプリッタは、前記照明光学系からの光を前記ワークに向けて反射し、かつ、前記ワークからの反射光を前記反射ミラーに向けて透過させた後にこの光が前記反射ミラーにて反射されて偏光ビームスプリッタに再帰された光を前記撮像手段に向けて反射する
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項3に記載の変位検出装置において、
前記拡大レンズと前記撮像手段との間において前記拡大レンズの焦点位置に配設されたアパーチャーを備え、
前記アパーチャーは、前記ワーク表面にて垂直に反射された光を遮蔽するとともに前記ワーク表面の法線からずれた光を前記撮像手段に向けて透過させる
ことを特徴とする変位検出装置。 - 請求項4または請求項5に記載の変位検出装置において、
前記アパーチャーは、前記ワーク表面にて垂直に反射された光を遮蔽するとともに前記ワーク表面の法線からずれた光を前記撮像手段に向けて透過させる
ことを特徴とする変位検出装置。
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