JP2006188389A - 高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法、および高純度2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物 - Google Patents

高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法、および高純度2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 直線性が高く、直径が細く均一な2層〜5層カーボンナノチューブを安全かつ高収率で製造する。
【解決手段】 担体上に金属触媒を担持し、温度600〜950℃で酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物と接触させることで単層〜5層カーボンナノチューブが主成分であるカーボンナノチューブを製造した後に、酸化性ガス存在下で温度300〜900℃で加熱して、単層カーボンナノチューブを除去することで、直線性が高く、直径が細く均一な2層〜5層カーボンナノチューブを高収率で合成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法及び2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物に関し、さらに詳しくは、特に直線性が高く、直径が細く、優れた機械的強度、高い導電性および耐久性を有する高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法、および2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物に関する。
カーボンナノチューブは、グラファイトの1枚面を巻いて筒状にした形状を有しており、1層に巻いたものを単層カーボンナノチューブ、2層に巻いたものを2層カーボンナノチューブ、多層に巻いたものを多層カーボンナノチューブという。カーボンナノチューブは、高い機械的強度、高い導電性を有することから、燃料電池やリチウム2次電池用負極材として、また、樹脂、金属、セラミックスや有機半導体等との複合材料からなる高強度材料、導電性樹脂、透明導電フィルム、金属電解粉、熱伝導性セラミックス、電磁波シールド材等への用途展開が期待されている。さらに、カーボンナノチューブは、L/D(長さ/直径の比)が大きく、直径は数nmであることから、走査型トンネル顕微鏡用プローブ、電界電子放出源、太陽電池素子、ナノピンセットの材料として期待されており、また、ナノサイズの空間を有することから、水素などの吸着材料、医療用ナノカプセル、MRI造影剤の材料として期待されている。金属やセラミックスとカーボンナノチューブの複合体を燃料電池やリチウム2次電池用負極材、放熱材料、および電子放出材料などとして用いることも期待されている。
いずれの用途の場合にも、高純度のカーボンナノチューブが求められており、またカーボンナノチューブは、前記用途のためには、直径が細い単層から5層程度のカーボンナノチューブが有利であり、特に耐久性の点から、2層〜5層のカーボンナノチューブがより有利とされ、鋭意研究開発が進められてきた。
従来、カーボンナノチューブの製造方法として、アーク放電法やレーザー蒸発法、化学気相成長法などが知られている(非特許文献1参照)。なかでも、グラファイト層に欠陥の少ない高品質なカーボンナノチューブを安価に製造する方法として、触媒化学気相成長法が知られている(非特許文献2参照)。特に、原料にアルコールを用いることで直線性の高い単層カーボンナノチューブを高純度で合成できることが知られている(非特許文献3参照)。しかし、これら従来の製造方法では、上記各用途に有利とされる2層〜5層カーボンナノチューブを高い機械的強度、導電性と高い耐久性を併せ持つように合成することはできていない。
また、合成したカーボンナノチューブを空気中で更に焼成することにより、カーボンナノチューブ表面に官能基したり、或いは不純物であるアモルファスカーボンや単層カーボンナノチューブを除去する方法が知られている(特許文献1、2)。
しかし、いずれの技術でも焼成後に残存するのは直径の太い多層カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーであり、直径が細く、高い機械的強度、導電性と高い耐久性を併せ持つ直線性の高い2層〜5層カーボンナノチューブを効率よく製造できる方法はなかった。
また、メタンガスから単層、2層カーボンナノチューブ混合物を合成し、空気中で焼成することで不純物であるアモルファスカーボンや単層カーボンナノチューブを除去する方法が知られている(非特許文献4参照)。しかし、この製造方法は、高濃度メタンを用いるため、安全上問題があった。
斉藤弥八、坂東俊治、カーボンナノチューブの基礎、株式会社コロナ社、p17、23、47 ケミカル・フィジックス・レターズ(Chemical Physics Letters)303(1999),117-124 ケミカル・フィジックス・レターズ(Chemical Physics Letters)360(2002), 229-234 ケミカル・フィジックス・レターズ(Chemical Physics Letters)398(2004), 87-92 特開昭63-85165号公報 特開平5−9812号公報
本発明の目的は、触媒化学気相成長法を利用して2層〜5層のカーボンナノチューブを製造するに当たり、直線性が高くかつ直径が細いことで高い機械的強度、導電性および耐久性を有する2層〜5層カーボンナノチューブを高純度で、効率よく、かつ安全に製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、直径が細くかつ直線性が高く、機械的強度、導電性および耐久性に優れた高純度2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の製造方法は、触媒化学気相成長法によるカーボンナノチューブの製造方法であって、担体上に金属触媒を担持し、この金属触媒と酸素含有炭化水素を、温度600〜950℃で接触させることにより、単層〜5層カーボンナノチューブを主成分とするカーボンナノチューブを生成する工程と、生成した単層〜5層カーボンナノチューブを酸化性ガス存在下、温度300〜900℃で加熱して、単層カーボンナノチューブを除去する工程から成る高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法である。
また本発明のカーボンナノチューブは、(1)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本のカーボンナノチューブ中、50本以上が2層〜5層カーボンナノチューブであること、(2)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均が100nm以上であること、(3)共鳴ラマン散乱測定により、1560〜1600cm−1の範囲内で最大のピーク強度をG、1310〜1350cm−1の範囲内で最大のピーク強度をDとしたとき、G/Dの比が10以上であること、および(4)元素分析による金属含有率が1重量%以下であること、の全ての要件を満たす高純度2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物である。
本発明の製造方法によれば、純度が高く、かつ直径が細くて均一な2層〜5層カーボンナノチューブを効率よくかつ安全に製造することができる。また、本発明による高純度2層〜5層カーボンナノチューブは、純度が高いこと、直径が細いことに加え、個々のカーボンナノチューブ中に屈曲構造が少なく、直線性に優れているため、優れた機械的強度、導電性および耐久性を兼ね備えた特性を発現することができる。
本発明のカーボンナノチューブの製造方法により得られるカーボンナノチューブは、2〜5層の多層カーボンナノチューブを主成分とし、これらの異なる層数のカーボンナノチューブからなる組成物である。
本発明の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法は、下記の工程(1)および(2)を満たすものである。
(1)担体上に担持した金属触媒と、酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を、温度600〜950℃で接触させて単層〜5層カーボンナノチューブを主成分とするカーボンナノチューブを生成する工程。
(2)上記工程で生成した単層〜5層カーボンナノチューブを、酸化性ガス存在下、温度300〜900℃で加熱して、単層カーボンナノチューブを除去する工程。
本発明において、カーボンナノチューブの純度が高いとは、カーボンナノチューブ以外の炭素不純物(フラーレン、ナノパーティクル、アモルファスカーボン等)が、ほとんど含まれていないことをいうものとする。
本発明の製造法に使用する担体は特に限定されないが、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、ゼオライト等の酸化物が好ましく用いられ、さらに、これらの酸化物はメソポアを有するメソポーラス材料であることがより好ましい。
ここでメソポーラス材料とは、2〜50nm程度の直径を有する細孔を持つ材料であり、界面活性剤と無機物質の協奏的な自己組織化により合成される。メソポーラス材料は大きい比表面積と高い安定性など、触媒や吸着剤としての優れた基本物性を有する。このような材料のメソポーラス細孔は、担体上でカーボンナノチューブを合成する際に金属触媒を担持する細孔として有用である。メソポーラス材料の代表的物質として、ケイ素を主成分とするメソポーラスシリカが挙げられる。
本発明の製造法に使用する担体として、好ましいメソポーラスシリカの結晶構造は特に限定されないが、例えば、モービル社が開発したヘキサゴナル構造をもつMCM−41、キュービック構造をもつMCM−48、層状すなわちラメラ構造をもつMCM−50が挙げられる。特に規則的な六角形の細孔が平行に配列したMCM−41構造がメソポーラス材料として好ましい。本発明の製造法において、金属触媒を担持する担体としてMCM−41構造を有するメソポーラス材料を使用すると、単層から5層カーボンナノチューブの収率、収量を高められるため好ましい。
また、本発明の製造法に使用する担体は、ゼオライトが好ましく用いられる。ゼオライトとは、分子サイズの細孔径を有する結晶性無機酸化物からなるものである。ここに分子サイズとは、世の中に存在する分子のサイズの範囲であり、一般的には、0.2nmから2nm程度の範囲を意味する。分子サイズの細孔径を有する結晶性無機酸化物は、具体的には、結晶性シリケート、結晶性アルミノシリケート、結晶性メタロシリケート、結晶性メタロアルミノシリケート、結晶性アルミノフォスフェート、あるいは結晶性メタロアルミノフォスフェート等で構成された結晶性マイクロポーラス物質のことである。
結晶性シリケート、結晶性アルミノシリケート、結晶性メタロシリケート、結晶性メタロアルミノシリケート、結晶性アルミノフォスフェート、結晶性メタロアルミノフォスフェートは、特に種類は制限されないが、例えば、アトラス オブ ゼオライト ストラクチュア タイプス(マイヤー、オルソン、バエロチャー、ゼオライツ、17(1/2)、1996)(Atlas of Zeolite Structure types(W. M. Meier, D. H. Olson, Ch. Baerlocher, Zeolites, 17(1/2), 1996))に掲載されている構造をもつ結晶性無機多孔性物質が挙げられる。また、本発明の製造法における担体に使用するゼオライトは、前記文献に掲載されているものに限定されるものではなく、近年次々と合成されている新規な構造を有するゼオライトも含む。ゼオライトの構造は、入手が容易なFAU型、MFI型、MOR型、BEA型、LTL型、LTA型が好ましく挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の製造法において、金属触媒を担持する担体としてゼオライトを使用すると、単層から5層カーボンナノチューブの収率、収量を高められるため、好ましい。
また、本発明の製造方法において、金属触媒を担持する担体は、基板の上に製膜して配置することが好ましい。すなわち、基板の上に担体を製膜して、得られた担体に金属触媒を担持させるのである。この金属触媒と、酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を接触させることにより、基板上の担体で2層〜5層カーボンナノチューブを基板に対して、実質的に垂直方向に配向成長するように製造することができる。
ここで、基板の種類は、特に限定されるものではないが、石英板、セラミックス板、金属板、ゼオライトやメソポーラス材料を板状に加工したものなどが、好んで用いられる。担体を塗布する面は1mm以上であることが好ましく、1cm以上であることがさらに好ましい。製膜する材質は、ガラス、石英ガラス、シリコン、金属、酸化物が挙げられる。基板上への担体の製膜方法は特に限定されないが、例えば、粉末状に合成した担体を後からコーティングしてもよいし、基板上にその場合成してもよい。この製膜された担体上に2層〜5層カーボンナノチューブを合成することで、2層〜5層カーボンナノチューブ基板を得ることができる。
次に担体に金属を担持する方法を説明する。
本発明の製造方法において使用する金属触媒は、特に限定されないが、好ましくは3〜12族の金属、より好ましくは5〜11族の金属である。中でも、V,Mo,Mn,Fe,Co,Ni,Pd,Pt,Rh,W,Cu等がより好ましく、さらに好ましくはFe,Co,Ni,Mo,Mnが用いられる。ここで金属とは、0価の状態とは限らない。反応中では0価の金属状態になっていると推定できるが、広く金属を含む化合物又は金属種という意味で解釈してよい。また金属は微粒子であることが好ましい。微粒子とは粒径が0.5〜10nmであることが好ましい。金属が微粒子であると細いカーボンナノチューブが生成しやすい。
本発明の製造方法に使用する金属触媒は、1種類の金属だけを担持させても、2種類以上の金属を担持させてもよいが、好ましくは2種類以上の金属を担持させるようにした方がよい。2種類以上の金属を担持させる場合は、Fe,Co,Ni,Mo,Mnからなる群から2種類以上の金属を選択することが、より好ましい。2種類の金属を担持させることにより、カーボンナノチューブの収率とグラファイト化度を高められる効果があり、より好ましい。
本発明の製造方法において、担体に対する金属の担持方法は、特に限定されない。例えば、担持したい金属の塩を溶解させた非水溶液中(例えばエタノール溶液)又は水溶液中に、酸化物である担体を含浸し、充分に分散混合した後、乾燥させ、窒素、水素、不活性ガスまたはその混合ガス中、または真空中で高温(300〜600℃)で加熱することにより、担体に金属を担持させることができる(含浸法)。
本発明の製造方法において、担体に対する金属の担持量は、多いほどカーボンナノチューブの収量が上がるが、多すぎると金属の粒子径が大きくなり、生成するカーボンナノチューブが太くなる。金属担持量が少ないと、担持される金属の粒子径が小さくなり、細いカーボンナノチューブが得られるが、収率が低くなる傾向がある。最適な金属担持量は、担体の細孔容量や外表面積、担持方法によって異なるが、担体に対して、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%の金属を担持することが好ましい。2種類以上の金属を使用する場合、その比率は限定されず、2種類以上の合計の金属担持量が上記の範囲内であればよい。
このようにして酸化物である担体に金属を担持して金属触媒が得られる。この金属触媒に温度600〜950℃で酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を接触させ、単層〜5層カーボンナノチューブを製造する。
金属触媒と酸素含有炭化水素とを接触させる温度は、600〜950℃、好ましくは700〜950℃であり、より好ましくは800〜950℃の範囲がよい。温度が600℃よりも低いと、カーボンナノチューブの収率が悪くなり、また温度が950℃よりも高いと、使用する反応器の材質に制約があると共に、カーボンナノチューブ同士の接合が始まり、カーボンナノチューブの形状のコントロールが困難になる。上記温度範囲内で、反応温度が高いほど、生成するカーボンナノチューブの層数が増える傾向にあるため好ましい。
本発明の製造方法において、炭素源に用いる酸素含有炭化水素としては、例えばアルコール、エーテル、ケトンが好んで用いられる。アルコールは、メタノール、エタノール、若しくはプロパノールが好んで用いられる。これらの中でも、特にエタノールが最も好ましい。エーテルとしては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルイソブチルエーテルが好んで用いられる。ケトンとしては、アセトンが好んで用いられる。酸素含有炭化水素を用いる利点として、反応中に生成するOHラジカルが触媒上の被毒物質を清浄化することが考えられる。さらに、酸素含有炭化水素を用いる利点として、反応系を簡略化できることが挙げられる。
本発明の製造方法において、炭素源として酸素含有炭化水素を用いる代わりに酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を用いてもよい。酸素含有化合物としては、酸素、オゾン、過酸化水素、一酸化炭素、水が好んで用いられる。一方、炭素含有化合物としては、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンが好んで用いられる。酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を用いる利点として、酸素と炭素の原子比を細かく調整できることが挙げられる。これにより、カーボンナノチューブ生成速度を細かく制御することができる。
本発明の製造方法において、金属触媒に酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物を接触させるときの圧力は、好ましくは1000Pa以下、より好ましくは100Pa以下であり、かつ酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物の分圧は、好ましくは1Pa以上100Pa以下、より好ましくは5Pa以上、20Pa以下である。金属触媒に酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を接触させるときの圧力が1000Paを超えると、カーボンナノチューブの収率が低下し、好ましくない。また、酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物の分圧が1Pa未満ではカーボンナノチューブの収率が低下し、100Paを超えると6層以上の多層カーボンナノチューブの生成が促進されるため好ましくない。
金属触媒と酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物との接触のさせ方は、特に限定されない。例えば、管状炉に設置された石英製、アルミナ製等の耐熱性の反応管内に、上述した金属触媒を置き、減圧、加熱下に酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物のガスを流すことにより、多層カーボンナノチューブを生成することができる。金属触媒と酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の接触方法は、上記のような方法のほかに、担体に金属触媒を担持させずに、金属触媒を噴霧する方法、金属触媒を攪拌しながら接触させる方法であってもよい。
また、本発明の製造方法は、生成した単層〜5層カーボンナノチューブを酸化性ガス存在下で、温度300℃から900℃で加熱し、単層カーボンナノチューブを除去する工程を含むことが特徴である。本工程を経ることにより、生成物中の単層カーボンナノチューブを選択的に除去し、2層〜5層カーボンナノチューブの含有率を高めることができる。
酸化性ガスとしては、単層カーボンナノチューブを除去できるだけの酸化力があれば特に限定されないが、酸素、オゾン、過酸化水素、一酸化炭素、水蒸気が好んで用いられる。酸化力が強いオゾン、過酸化水素は温度300〜600℃、酸化力が中程度の酸素、一酸化炭素では温度400〜800℃、酸化力が弱い水では温度700〜900℃で処理することが好ましい。これにより生成物中の単層カーボンナノチューブを選択的に除去することができる。
本発明の製造方法により得られる2層〜5層カーボンナノチューブは、以下の要件を満たしていることが、好ましい。
本発明の製造方法により得られるカーボンナノチューブは、透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上が、その内径が、好ましくは0.5から3.0nm、より好ましくは0.7から2.0nmの範囲内にあるものである。その測定方法は、透過型電子顕微鏡で100万倍で観測し、複数の視野中から任意に抽出した100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径を測定し、80本以上の内径が0.5から3.0nmの範囲内にあり、上記測定を10箇所について行った平均値で評価するものとする。2層〜5層カーボンナノチューブの内径が0.5nm未満であるものは、原理的に合成できず、内径が3.0nmを超えると、チューブ径が太くなり、添加効果や後述するエミッション性能が低下し好ましくない。
また、本発明の製造方法に使用する担体が、前述のように基板の上に膜状に配置されたものであり、この担体に金属触媒を担持することにより、2層〜5層カーボンナノチューブを、基板に対して、実質的に垂直方向に配向成長させるようにすることができる。基板に対して実質的に垂直方向に配向成長していることとは、基板断面の電子顕微鏡写真から、任意に選んだ2層〜5層カーボンナノチューブの上端と下端を結んだ直線と基板表面とが形成する角度を測定し、10本以上について平均し、その結果が、好ましくは90°±10°、より好ましくは90°±5°であることを言う。カーボンナノチューブが基板に対して、実質的に垂直方向に配向成長することは、フィールドエミッションディスプレイや太陽電池として利用した際に、良好な電子放出特性を示すことから好ましい。
図1および図2(a)、(b)は、本発明により得られた2層〜5層カーボンナノチューブの一例を高分解能透過型電子顕微鏡写真で例示したものである。
図1に示すように複数本のカーボンナノチューブが平行に、長手方向にほぼ同一径で直線の状態に配向している。また、この複数本のカーボンナノチューブの束を横断面で観察すると図2(a)、(b)のようであり、各カーボンナノチューブの直径がほぼ同一になっている。これら複数本のカーボンナノチューブには、単層カーボンナノチューブは実質的に含まれておらず、大部分が2層〜5層カーボンナノチューブから構成されている。
さらに、本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、下記の要件を満たす高純度2層〜5層カーボンナノチューブに関するものである。
(1)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本のカーボンナノチューブ中、50本以上が2層〜5層カーボンナノチューブであること。
その測定方法は、透過型電子顕微鏡で100万倍で観測し、150nm四方の視野の中で視野面積の10%以上がカーボンナノチューブで、かつ複数の視野中から任意に抽出した100本のカーボンナノチューブ中の50本以上が2層〜5層カーボンナノチューブであり、上記測定を10箇所について行った平均値で評価するものとする。
2層〜5層カーボンナノチューブの割合は、任意に選択した100本のカーボンナノチューブ中、好ましくは50本以上、より好ましくは70本以上である。2層〜5層カーボンナノチューブの割合が、100本中50本未満であると、機械的強度および耐久性が十分に発揮されず、好ましくない。
(2)透過型電子顕微鏡で任意に選択した2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均が100nm以上であること。
ここで、2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部とは、カーボンナノチューブのグラファイト構造中に炭素5員環と7員環が存在することによる屈曲を言い、透過型電子顕微鏡写真でカーボンナノチューブが折れ曲がって観察される部分のことを言う。本発明の2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物は、透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選んだ2層〜5層カーボンナノチューブについて屈曲部から屈曲部までの距離の平均を求め、それを10本以上の2層〜5層カーボンナノチューブについて平均した結果が、100nm以上である。屈曲部から屈曲部までの距離が長ければ長いほど、カーボンナノチューブの直線性は向上し、直線性が高くなる。これにより、導電性、熱伝導性が高いカーボンナノチューブとなる。
本発明の2層〜5層カーボンナノチューブは、屈曲部間距離が長いほど好ましく、より好ましくは300nm以上、さらに好ましくは500nm以上、最も好ましくは1μm以上である。屈曲部間距離の上限は、特に制限はなく、2層〜5層カーボンナノチューブの長さと等しいものとする。
(3)共鳴ラマン散乱測定により、1560〜1600cm−1の範囲内で最大のピーク強度をG、1310〜1350cm−1の範囲内で最大のピーク強度をDとしたとき、G/Dの比が10以上であること。
本発明の2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物は、共鳴ラマン散乱測定によりグラファイト化度を評価することができる。ラマンスペクトルにおいて1560〜1600cm−1の範囲内で最大のピーク強度は、グラファイト由来のGバンドと呼ばれ、1310〜1350cm−1の範囲内で最大のピーク強度は、アモルファスカーボンやグラファイトの欠陥に由来するDバンドと呼ばれる。このG/D比が高いほどグラファイト化度が高く、高品質なカーボンナノチューブであることを意味する。本発明の2層〜5層カーボンナノチューブは、そのG/D比が、好ましくは10以上、より好ましくは15以上、最も好ましくは20以上である。G/D比の上限は、特に制限はないが、20以上となるとDバンドがノイズにかくれるため、測定困難となる。
(4)元素分析による金属含有率が1重量%以下であること。
本発明の2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物は、元素分析による金属含有率が、1重量%以下である。金属含有率が高いと、ポリマーへの添加用途においてポリマーの劣化を助長すること、および医療医薬用途において異物となり、人体へ悪影響を及ぼすこと等が懸念される。本発明のカーボンナノチューブの製造方法は、金属触媒は担体とカーボンナノチューブの界面に存在することから、後述の通りその界面でカーボンナノチューブを切断することで、容易にカーボンナノチューブと金属触媒を分離することができる。本発明のカーボンナノチューブにおける金属含有率は低いほど好ましく、より好ましくは0.5重量%以下、最も好ましくは0.1重量%以下である。
本発明のカーボンナノチューブ含有組成物は、合成したままの状態で利用してもよいが、好ましくは担体および/または金属触媒を除いて使用した方がよい。担体および金属触媒は、酸などで取り除くことができる。例えば、担体としてゼオライト、金属触媒としてコバルトを使った場合には、フッ化水素酸でゼオライトを、塩酸でコバルトを取り除くことができる。また、水酸化ナトリウム水溶液でもゼオライトを取り除くことができる。さらに、有機溶媒と水との2液を用いた分離方法で、ゼオライトおよびコバルトとカーボンナノチューブを分離して個別に回収することもできる。また、金属触媒の量を高度に取り除きたい場合には、焼成処理を行ってから酸で処理するとよい。それは、金属がグラファイトなどの炭素化合物で覆われているため、一度触媒周りの炭素を焼きとばしてから酸処理すれば、金属を効率よく除去することができるからである。
さらに、本発明の2層〜5層カーボンナノチューブは、3層〜5層カーボンナノチューブが主成分であってもよい。すなわち、本発明のカーボンナノチューブは、下記の要件を満たす2層〜5層カーボンナノチューブであることも好ましい。
(5)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本のカーボンナノチューブ中、50本以上が3層〜5層カーボンナノチューブであること。
その測定方法は、透過型電子顕微鏡で100万倍で観測し、150nm四方の視野の中で視野面積の10%以上がカーボンナノチューブで、かつ複数の視野中から任意に抽出した100本のカーボンナノチューブ中の50本以上が3層〜5層カーボンナノチューブであり、上記測定を10箇所について行った平均値で評価するものとする。
3層〜5層カーボンナノチューブの割合は、任意に選択した100本のカーボンナノチューブ中、好ましくは50本以上、より好ましくは70本以上である。3層〜5層カーボンナノチューブの割合が、100本中50本未満であると、機械的強度および耐久性が十分に発揮されず、好ましくない。
(6)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した3層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均が100nm以上であること。
本発明の2層〜5層カーボンナノチューブは、透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選んだ3層〜5層カーボンナノチューブについて屈曲部から屈曲部までの距離の平均を求め、それを10本以上の3層〜5層カーボンナノチューブについて平均した結果が、100nm以上である。屈曲部から屈曲部までの距離が長ければ長いほど、カーボンナノチューブの直線性は向上し、直線性が高くなる。これにより、導電性、熱伝導性が高いカーボンナノチューブとなる。
本発明の2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物は、含有する3層〜5層カーボンナノチューブの屈曲部間距離が長いほど好ましく、より好ましくは300nm以上、さらに好ましくは500nm以上、最も好ましくは1μm以上である。
カーボンナノチューブは、層数が多いほど耐久性が高くなる。したがって、主成分を3層〜5層カーボンナノチューブとすることにより、後述の電子放出材料として用いたときの耐久性が向上し、より好ましい。
本発明の2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物は、純度が高く、カーボンナノチューブ以外のフラーレン、ナノパーティクル、アモルファスカーボン等の炭素不純物が、ほとんど含まれていない。このため機械的強度、導電性および耐久性に優れた特徴を発揮することができる。
また、本発明の2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物は、直径が細くて均一なカーボンナノチューブであり、電荷の集中が起こりやすい特徴があり、印加電圧を低く抑えることができる電子放出材料として有用である。
さらに、本発明による高純度2層〜5層カーボンナノチューブは、個々のカーボンナノチューブが、直線性が高いカーボンナノチューブであり、導電性、および熱伝導性に優れた特性を発現するものである。
本発明の2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物は、電子放出材料として有用である。例えば、本発明のカーボンナノチューブ含有組成物をフィールドエミッションの電子源に用いた場合、直径が細く、電荷の集中が起こりやすいので、印加電圧を低く抑えることができる。また、単層カーボンナノチューブに比べ層数が多いため、耐久性に優れる特徴を有する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、下記の実施例は例示のために示すものであって、いかなる意味においても、本発明を限定的に解釈するものとして使用してはならない。
<実施例1>
(MCM−41の合成)
セチルトリメチルアンモニウムブロマイド(CTAB:アルドリッチ製)3.64gと、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAOH:アルドリッチ製)1.45gを35℃のイオン交換水28.8mlに加えた後に、ヒュームドシリカ(アルドリッチ製)2.4gを加え1時間撹拌した。20時間エージング後に、オートクレーブに移し、150℃で96時間、水熱合成した。水熱合成後に生成物をろ取、洗浄後に550℃で8時間焼成後に、800℃で1時間焼成し、MCM−41を得た。
(MCM−41への金属塩の担持)
硝酸鉄・9水和物(関東化学社製)0.03gと硝酸コバルト・6水和物(関東化学社製)0.17gとをエタノール(関東化学社製)15mlに溶解した。この溶液に、担体として、MCM−41を1.4g加え、超音波洗浄機で30分間処理し、60℃及び120℃の恒温下でエタノールを除去して乾燥した。その後空気中、400℃で1時間加熱し、MCM−41粉末に金属塩が担持された固体触媒を得た。
(単層〜5層カーボンナノチューブを含有する組成物の合成)
内径32mmの石英管の中央部に配置した石英ウール上に、上記で調製した固体触媒1.0gをとり、アルゴンガスを600cc/分で供給した。石英管を電気炉中に設置して、中心温度を900℃に加熱した(昇温時間60分)。900℃に到達した後、反応管内を真空引きし、10Pa以下になったことを確認後に、エタノール蒸気を100Paの圧力になるように20分間導入した。エタノール蒸気の導入を止めた後に、高純度アルゴンガス(高圧ガス工業製)を5cc/分で30分供給し、温度を室温まで冷却し、単層〜5層カーボンナノチューブを含有する組成物を取り出した。
(単層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物の高分解能透過型電子顕微鏡分析)
上記のようにして得た組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、層数が単層〜5層のカーボンナノチューブが主成分であった。カーボンナノチューブ以外の炭素不純物(フラーレン、ナノパーティクル、アモルファスカーボン等)はほとんど観察されなかった。
(酸化性ガスによる処理)
上記、単層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物を内径32mmの石英管の中央部に配置した石英ウール上に1.1gとり、アルゴンガスを600cc/分で供給した。石英管を電気炉中に設置して、中心温度を650℃に加熱した(昇温時間60分)。650℃に到達した後、アルゴンガスの供給を止め、空気を600cc/分で30分間供給した。その後反応管を急冷し、カーボンナノチューブ含有組成物を取り出した。
さらに、精製後のカーボンナノチューブ含有組成物の収量は50mgであった。
(2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物の高分解能透過型電子顕微鏡分析)
このようにして得たカーボンナノチューブ含有組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、図1(a)の通りカーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、2層カーボンナノチューブが約60%、3層〜5層カーボンナノチューブが約40%であり、単層カーボンナノチューブ、はほとんど見られなかった。
また、100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上がその内径が0.5から3.0nmの範囲内にあり、100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径の平均は1.20nmであった。さらに2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均は、700nmであった。
(2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物の共鳴ラマン分光分析)
上記のようにして得たカーボンナノチューブを共鳴ラマン分光計(ホリバ ジョバンイボン製 INF−300)で測定し、G/D比を求めた結果、18となり、高品質カーボンナノチューブであることがわかった。
(2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物の元素分析による金属含有率)
得られた2層〜5層カーボンナノチューブの元素分析を行ったところ、金属含有率は0.10重量%であった。
<実施例2>
(カーボンナノチューブ合成温度を変えた実験−1)
カーボンナノチューブ合成温度を940℃に変更した以外は実施例1と同様の条件を用い合成し、精製した。精製後のカーボンナノチューブ含有組成物の収量は30mgであった。
カーボンナノチューブ含有組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、2層カーボンナノチューブが約40%、3層〜5層カーボンナノチューブが約60%であり、単層カーボンナノチューブおよびカーボンナノチューブ以外の炭素不純物はほとんど見られなかった。また、100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上が、その内径が0.5から3.0nmの範囲内にあり、100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径の平均は1.15nmであった。さらに2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均は、1μmであった。
ラマンG/D比は16であった。さらに元素分析の結果、金属含有率は0.20重量%であった。
<実施例3>
(カーボンナノチューブ合成温度を変えた実験−2)
カーボンナノチューブ合成温度を750℃に変更した以外は実施例1と同様の条件を用い合成し、精製した。精製後のカーボンナノチューブ含有組成物の収量は10mgであった。
カーボンナノチューブ含有組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、2層カーボンナノチューブが約90%、3層〜5層カーボンナノチューブが約10%であり、単層カーボンナノチューブおよびカーボンナノチューブ以外の炭素不純物はほとんど見られなかった。また、100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上が、その内径が0.5から3.0nmの範囲内にあり、100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径の平均は1.30nmであった。さらに2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均は、500nmであった。
ラマンG/D比は13であった。さらに元素分析の結果、金属含有率は0.05重量%であった。
<実施例4>
(カーボンナノチューブ原料ガスを変えた実験−1)
カーボンナノチューブ合成原料ガスをメタン100Pa、水蒸気10Paとなるように導入した以外は実施例1と同様の条件を用い合成し、精製した。精製後のカーボンナノチューブ含有組成物の収量は20mgであった。
得られたカーボンナノチューブ含有組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、2層カーボンナノチューブが約80%、3層〜5層カーボンナノチューブが約20%であり、単層カーボンナノチューブおよびカーボンナノチューブ以外の炭素不純物はほとんど見られなかった。また、100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上が、その内径が0.5から3.0nmの範囲内にあり、100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径の平均は1.20nmであった。さらに2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均は、700nmであった。ラマンG/D比は15であった。さらに元素分析の結果、金属含有率は0.10重量%であった。
<実施例5>
(カーボンナノチューブ合成触媒を変えた実験−1)
カーボンナノチューブ合成触媒として、硝酸鉄・9水和物(関東化学社製)0.03gと硝酸マンガン・6水和物(和光純薬社製)0.02gを用いた以外は、実施例1と同様の条件を用い合成し、精製した。精製後のカーボンナノチューブ含有組成物の収量は40mgであった。
得られたカーボンナノチューブ含有組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、2層カーボンナノチューブが約60%、3層〜5層カーボンナノチューブが約40%であり、単層カーボンナノチューブおよびカーボンナノチューブ以外の炭素不純物はほとんど見られなかった。また、100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上が、その内径が0.5から3.0nmの範囲内にあり、100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径の平均は1.35nmであった。さらに2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均は、400nmであった。ラマンG/D比は17であった。さらに元素分析の結果、金属含有率は0.25重量%であった。
<実施例6>
(カーボンナノチューブ合成触媒担体を変えた実験−2)
触媒担体として、USY型ゼオライト(東ソー製)を用いた以外は、実施例1と同様の条件を用い合成し、精製した。精製後のカーボンナノチューブ含有組成物の収量は10mgであった。
得られたカーボンナノチューブ含有組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、2層カーボンナノチューブが約80%、3層〜5層カーボンナノチューブが約20%であり、単層カーボンナノチューブおよびカーボンナノチューブ以外の炭素不純物はほとんど見られなかった。また、100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上が、その内径が0.5から3.0nmの範囲内にあり、100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径の平均は1.25nmであった。さらに2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均は、600nmであった。ラマンG/D比は12であった。さらに元素分析の結果、金属含有率は0.30重量%であった。
<比較例1>
(カーボンナノチューブ原料ガスを変えた実験−2)
カーボンナノチューブ合成原料ガスをアセチレン100Paとなるように導入した以外は実施例1と同様の条件を用い合成し、精製した。精製後のカーボンナノチューブ含有組成物の収量は40mgであった。
カーボンナノチューブ含有組成物を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、カーボンナノチューブは屈曲の多いグラファイト層で構成されており、2層カーボンナノチューブが約80%、3層〜5層カーボンナノチューブが約20%であり、単層カーボンナノチューブはほとんど見られなかった。また、100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上が、その内径が3.0から6.0nmの範囲内にあり、100本の2層〜5層カーボンナノチューブの内径の平均は4.50nmであった。さらに2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均は、20nmであった。
ラマンG/D比は5であった。さらに元素分析の結果、金属含有率は0.15重量%であった。
本発明で得られたカーボンナノチューブの100万倍の高分解能透過型電子顕微鏡写真図である。 (a)は、同カーボンナノチューブの横断面を高分解能透過型電子顕微鏡により400万倍で撮影した断面写真図であり、(b)は、その模式図である。

Claims (17)

  1. 下記の工程(1)および(2)を含む高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
    (1)担体上に担持した金属触媒と、酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を、温度600〜950℃で接触させて単層〜5層カーボンナノチューブを主成分とするカーボンナノチューブを生成する工程。
    (2)上記工程で生成した単層〜5層カーボンナノチューブを、酸化性ガス存在下、温度300〜900℃で加熱して、単層カーボンナノチューブを除去する工程。
  2. 前記金属触媒に、前記酸素含有炭化水素、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物を接触させるときの圧力が1000Pa以下であり、かつ前記酸素含有炭化水素の分圧、または酸素含有化合物と炭素含有化合物の混合物の分圧が1Pa以上100Pa以下である請求項1に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  3. 前記担体が、ケイ素を主成分とするメソポーラス材料である請求項1または2に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  4. 前記担体が、MCM−41構造を有するメソポーラス材料である請求項3に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  5. 前記担体が、ゼオライトである請求項1または2に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  6. 前記酸化性ガスが、酸素、オゾン、過酸化水素、一酸化炭素、水蒸気からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1から5のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  7. 前記酸素含有炭化水素が、アルコール、エーテル、ケトンからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1から6のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  8. 前記アルコールが、メタノール、エタノール、プロパノールからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項7に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  9. 前記酸素含有化合物が、酸素、オゾン、過酸化水素、一酸化炭素、水からなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1から6のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  10. 前記炭素含有化合物が、メタン、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1から6のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  11. 前記金属触媒が、鉄、コバルト、ニッケル、モリブデン、マンガンからなる群から選ばれる少なくとも一つである請求項1から10のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  12. 製造したカーボンナノチューブを、透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本中、50本以上が2層〜5層カーボンナノチューブである請求項1から11のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  13. 製造したカーボンナノチューブを、透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本の2層〜5層カーボンナノチューブ中、80本以上がその内径が0.5から3.0nmの範囲内にある請求項1から12のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  14. 前記担体を、基板の上に膜状に配置し、該基板に対して、2層〜5層カーボンナノチューブを、実質的に垂直方向に配向成長させる請求項1から13のいずれか1項に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブの製造方法。
  15. 下記の要件(1)〜(4)を満たす高純度2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物。
    (1)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本のカーボンナノチューブ中、50本以上が2層〜5層カーボンナノチューブであること。
    (2)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した2層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均が100nm以上であること。
    (3)共鳴ラマン散乱測定により、1560〜1600cm−1の範囲内で最大のピーク強度をG、1310〜1350cm−1の範囲内で最大のピーク強度をDとしたとき、G/Dの比が10以上であること。
    (4)元素分析による金属含有率が1重量%以下であること。
  16. さらに、下記の要件(5)、(6)を満たす請求項15に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物。
    (5)透過型電子顕微鏡で観測し、任意に選択した100本のカーボンナノチューブ中、50本以上が3層〜5層カーボンナノチューブであること。
    (6)透過型電子顕微鏡で任意に選択した3層〜5層カーボンナノチューブ中の屈曲部間距離の平均が100nm以上であること。
  17. 請求項15または16に記載の高純度2層〜5層カーボンナノチューブ含有組成物を含む電子放出材料。
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