JP2006099034A - 電気光学装置の調整方法および調整装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 いわゆる倍速駆動方式において共通電極108に印加する電圧LCcomを最適化する。
【解決手段】 同一画素に対する極性反転を偶数2以上のフィールドに設定し、フリッカーを意図的に発生させるとともに、当該フリッカーが最小となる地点に、電圧LCcomを調整する。この調整の際に、データ信号供給回路300は、パネル100に、全画素を最高階調と最低階調との中間階調である灰色となるようなデータ信号Vid1〜Vid6を供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気光学装置のフリッカーを低減するために共通電極電圧を調整する技術に関する。
液晶などの電気光学物質を用いて画像を表示する電気光学装置では、特性の劣化を防ぐために、電気光学物質が交流で駆動される。例えば、スイッチング素子として薄膜トランジスタを用いたアクティブマトリクス型の液晶装置においては、液晶を挟んで複数の画素電極に対向する共通電極に対して略一定の電圧が印加される一方、画素の階調に対応する電圧を有するデータ信号が予め定められた電位を基準として周期的に極性反転されたうえで各画素電極に供給される。
このような交流駆動において、極性反転周期は、入力信号の1垂直走査期間毎とするのが一般的であるが、1垂直走査期間は50〜60Hzであり、比較的低いので、いわゆるフリッカー(ちらつき)が発生する。
そこで、このフリッカーの発生を抑えるために、いわゆる入力信号の倍速で垂直走査する倍速駆動方式と呼ばれる技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
フリッカーの原因は、データ信号が正極性である場合と負極性である場合とで液晶に印加される電圧実効値が異なることにある。このように電圧実効値が異なってしまうと、結果的に液晶容量に直流成分が印加されて、液晶が劣化してしまうことになるので、画像を表示する際に、製品出荷前に、液晶装置から出射される光量の周期的な変動量が最小となるように(すなわちフリッカーが最小となるように)、共通電極の電圧を調整する技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2000−221925号公報 特開平8−286169号公報(段落0049および図6)
しかしながら、倍速駆動方式では、書込極性の反転周期が、従来駆動方式と比較して、逆に1/2(速度でいえば2倍)となるので、フリッカーの周期が視認されにくい。このため、共通電極の電圧を調整することが困難となってしまう、という問題が生じた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、倍速駆動方式を採用する場合であっても、共通電極の調整が容易となる電気光学装置の調整方法および調整装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気光学装置の調整方法は、複数行の走査線と複数列のデータ線との交差に対応して設けられた画素を構成する画素電極と、前記画素の各々に設けられ、前記走査線が選択されたときにオンして、データ線に供給されたデータ信号を画素電極に印加するスイッチング素子と、前記画素電極の各々に対向し、所定の電圧が印加される共通電極と、1垂直走査期間を2以上の偶数フィールドに分けるとともに、各フィールドにおいて走査線を所定の順番で選択する走査線選択回路と、前記走査線駆動回路によって選択された走査線が選択される毎に、予め定められた電位を基準として高位側または低位側に極性反転されたデータ信号を、データ線に供給するデータ線駆動回路とを有する電気光学装置の調整方法であって、各画素に供給するデータ信号を、2以上の偶数フィールド毎に極性反転して、所定の階調を指定するデータ信号を供給し、高位側のデータ信号が供給された画素の階調と、低位側のデータ信号が供給された画素の階調との差がなくなるように、前記共通電極に印加する電圧を調整することを特徴とする。この方法により、フリッカーの発生周波数が低下して、肉眼でも機械的にも視認されやすくなるので、共通電極の電圧を調整しやすくなる。なお、本発明における電気光学物質とは、電流や電圧といった電気的なエネルギーの付与により透過率や輝度といった光学的特性が変化する物質である。電気光学物質の典型的な例は、印加される電圧に応じて分子の配向方向が変化して透過率の変化を生じさせる液晶であるが、本発明の適用され得る範囲はこれに限定されない。
本発明において、高位側のデータ信号が供給された画素の階調と、低位側のデータ信号が供給された画素の階調とをそれぞれ測定する測定回路を設けて、測定された画素の階調が互いに略同一となるように、前記共通電極に印加する電圧を調整しても良い。また、前記所定の階調は、最高階調および最低階調以外の中間階調とするのが望ましい。
なお、本発明は、調整方法のみならず、調整装置としても概念することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示すブロック図である。
この図に示されるように、電気光学装置10は、データ処理回路50とパネル100とに大別される。このうち、データ処理回路50は、プリント基板に形成された回路モジュールであり、パネル100とは、FPC(Flexible Printed Circuit)基板等によって接続される。ただし、パネル100にデータ処理回路50も集積される構成であっても良い。
データ処理回路50は、走査制御回路52およびデータ信号供給回路300から構成され、このうち、データ信号供給回路300は、さらにメモリ308、S/P変換回路310、D/A変換回路群320および増幅・反転回路330を有する。
制御回路52は、後述するように電気光学装置10の各部の動作を制御するものである。また、データ処理回路50におけるメモリ308は、図示しない上位装置から垂直走査信号Vs、水平走査信号Hsおよびドットクロック信号DCLKに同期して供給される画像データVidを、制御回路52による制御にしたがって、一旦記憶した後、読み出すものである。ここで、画像データVidは、水平有効表示期間では、画素の明るさ(階調値)を指定する一方、水平帰線期間では、画素を最低階調(黒色)に指定するディジタルのデータである。なお、水平帰線期間において画素を最低階調に指定する理由は、主に、タイミングズレなどにより画素に供給されたとしても、当該画素を表示に寄与させないためである。
S/P変換回路310は、パネル100の垂直走査および水平走査にしたがってメモリ308から読み出された画像データVidを、6チャネルに分配するとともに、それぞれ時間軸に6倍に伸長(相展開またはシリアル−パラレル変換ともいう)して、画像データVd1d〜Vd6dとして出力するものである。ここで、説明の便宜上、画像データVd1d〜Vd6dをそれぞれチャネル1〜6と称することにする。なお、画像データVidをシリアル−パラレル変換する理由は、後述するサンプリングトランジスタにおいて、データ信号の印加時間を長くして、サンプル&ホールド時間および充放電時間を確保するためである。
また、S/P変換回路310は、後述する調整モードが指定された場合には、上位装置から供給される映像データVidにかかわらず、全画素を灰色とする映像データVd1d〜Vd6dを出力する。
D/A変換回路群320は、チャネル毎に設けられたD/A変換器の集合体であって、映像データVd1d〜Vd6dを、それぞれ階調値に応じた電圧のアナログ信号に変換するものである。増幅・反転回路330は、制御回路52による指示の下、アナログ変換された信号を、電圧Vcを基準にして正転または極性反転して、データ信号Vid1〜Vid6としてパネル100に供給するものである。
なお、電圧Vcは、図5に示されるように画像信号の振幅中心電圧である。また、本実施形態では、便宜上、振幅中心電圧Vcよりも高位電圧を正極性と、低位電圧を負極性と、それぞれ称している。
この実施形態では、画像データVidをシリアル−パラレル変換した後にアナログ変換する構成とするが、シリアル−パラレル変換前にアナログ変換しても良いのはもちろんである。
ここで、パネル100の構成について説明する。このパネル100は、電気光学変化によって所定の画像を形成するものであり、図2は、パネル100の電気的な構成を示すブロック図である。また、図3は、パネル100の画素の詳細な構成を示す図である。
図2に示されるように、パネル100では、複数本の走査線112が横方向(行方向、X方向)に延接される一方、複数本のデータ線114が図において縦方向(列方向、Y方向)に延設されている。そして、これらの走査線112とデータ線114との交差の各々に対応するように画素110がそれぞれ設けられて、表示領域100aを構成している。
本実施形態では、走査線112の本数(行数)を偶数「m」とし、データ線の本数(列数)を「6n」(6の倍数)として、画素110が、縦m行×横6n列のマトリクス状に配列する構成を想定する。
走査線駆動回路130は、1、2、3、…、m行目の走査線112に対して走査信号G1、G2、G3、…、Gmを供給して走査線112を駆動するものである。詳細には、走査線駆動回路130は、図4に示されるように、後述する第1および第2フィールドの最初に供給される転送開始パルスDYを、クロック信号CLYのレベルが遷移する(立ち上がる及び立ち下がる)タイミングで取り込みシフトして、水平走査期間(1H)だけ排他的にHレベルになる走査信号G1、G2、G3、…、Gmを、それぞれ1、2、3、…、m行目の走査線に供給する。
なお、走査線駆動回路130の詳細については、本発明と直接関連しないので省略する。また、走査線駆動回路130は、特に図示しないが電圧(Vdd−Vss)を電源とする。このため、走査信号のHレベルは電位Vddに相当し、走査信号のLレベルは電位Vss(Gnd)に相当する。
本実施形態において、6n本のデータ線は、6本毎にブロック化されている。説明の便宜上、左から数えて1、2、…、(n−1)、n番目のブロックを、それぞれB1、B2、…、B(n−1)、Bnと表記する。
ブロック選択回路140は、図4に示されるように、水平有効表示期間の最初に供給される転送開始パルスDXを、クロック信号CLXのレベルが遷移するタイミングで取り込むとともに順次シフトするとともに、そのパルス幅を狭めたサンプリング信号S1、S2、…、S(n−1)、Snを、ブロックB1、B2、…、B(n−1)、Bnに対応して出力するものである。
なお、このブロック選択回路140の詳細についても、本発明と直接関連しないので省略する。
6本の画像信号線171には、増幅・反転回路330によるデータ信号Vid1〜Vid6がそれぞれ供給される。
一方、サンプリングトランジスタ151は、それぞれデータ線114と一対一に設けられ、いずれも、そのドレインが対応するデータ線114に接続されている。本実施形態において、サンプリングトランジスタ151の各々は、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称する)である。
また、同一ブロックに属するデータ線114にドレインが接続されたサンプリングトランジスタ151のゲートには、ブロックに対応するサンプリング信号が共通に供給される。例えば、ブロックB2において、7〜12列のデータ線114にソースが接続されたサンプリングトランジスタ151のゲートには、当該ブロックB2に対応するサンプリング信号S2が共通に供給される。
さらに、左から数えてj列目のデータ線114の一端にドレインが接続されたサンプリングトランジスタ151は、jを6で割った余りが「1」であるならば、そのソースが、データ信号Vid1が供給される画像信号線171に接続される。同様に、jを6で割った余りが「2」、「3」、「4」、「5」、「0」であるデータ線114にドレインが接続されたサンプリングトランジスタ151の各ソースは、それぞれデータ信号Vid2〜Vid6が供給される画像信号線171に接続されている。例えば図2において左から数えて11列目のデータ線114にドレインが接続されたサンプリングトランジスタ151のソースは、「11」を6で割った余りが「5」であるから、データ信号Vid5が供給される画像信号線171に接続される。
なお、ここでいう「j」は、データ線114を一般化して説明するためのものであって、1≦j≦6nを満たす正整数である。また、ブロック選択回路140および各サンプリングトランジスタ151によって、画像信号線171に供給されたデータ信号Vid1〜Vid6をデータ線114にサンプリングするデータ線駆動回路が構成される。
次に、画素110について説明する。
図3に示されるように、画素110においては、nチャネル型のTFT116のソースがデータ線114に接続されるとともに、ドレインが画素電極118に接続される一方、ゲートが走査線112に接続されている。
また、画素電極118に対向するように共通電極108が全画素に対して共通に設けられるとともに、制御回路52によって電圧LCcomが印加される。そして、これらの画素電極118と共通電極108との間に液晶層105が挟持されている。このため、画素毎に、画素電極118、共通電極108および液晶層105からなる液晶容量が構成されることになる。
特に図示はしないが、両基板の各対向面には、液晶分子の長軸方向が両基板間で例えば約90度連続的に捻れるようにラビング処理された配向膜がそれぞれ設けられる一方、両基板の各背面側には配向方向に応じた偏光子がそれぞれ設けられる。
画素電極118と共通電極108との間を通過する光は、液晶容量に印加される電圧実効値がゼロであれば、液晶分子の捻れに沿って約90度旋光する一方、当該電圧実効値が大きくなるにつれて、液晶分子が電界方向に傾く結果、その旋光性が消失する。このため、例えば透過型において、入射側と背面側とに、配向方向に合わせて偏光軸が互いに直交する偏光子をそれぞれ配置させると、当該電圧実効値がゼロに近ければ、光の透過率が最大となって白色表示になる一方、電圧実効値が大きくなるにつれて透過する光量が減少して、ついには透過率が最小である黒色表示になる(ノーマリーホワイトモード)。
また、TFT116を介した液晶容量からの電荷リークの影響を少なくするために、蓄積容量109が画素毎に形成されている。この蓄積容量109の一端は、画素電極118(TFT116のドレイン)に接続される一方、その他端は、全画素にわたって、例えば電源の低位側電位Vssに共通接地されている。
なお、画素110におけるTFT116は、走査線駆動回路130や、ブロック選択回路140、サンプリングトランジスタ151と共通の製造プロセスで形成されて、装置全体の小型化や低コスト化に寄与している。
再び説明を図1に戻す。制御回路52は、上位装置から供給されるドットクロック信号DCLK、垂直走査信号Vsおよび水平走査信号Hsから、転送開始パルスDXおよびクロック信号CLXを生成してブロック選択回路140によるブロックの選択を制御するとともに、転送開始パルスDYおよびクロック信号CLYを生成して、走査線駆動回路130による垂直走査を制御するものである。さらに、制御回路52は、水平走査に同期して、上述したS/P変換回路310における相展開を制御するとともに、増幅・反転回路330に対し書込極性を指定する。
本実施形態においては、動作モードとして表示モードと調整モードとを有する。ここで、表示モードは、画像データVidにしたがってパネル100に画像を表示させるモードであり、調整モードは、フリッカーを目立たなくするために、共通電極108に印加する電圧LCcomを調整するモードであり、工場出荷時などに実行される。
制御回路52では、外部上位装置から供給されるモード指定信号Mdによって動作モードが指定される。制御回路52は、モード指定信号Mdによって調整モードが指定された場合に、調整回路として機能するものであり、後述するデータDmにしたがって電圧LCcomを調整する機能も併せ持つ。
次に、電気光学装置10の動作について説明する。まず、動作モードが表示モードである場合について、その不具合とともに説明し、その不具合が、調整モードによってどう解消されるのか、という展開で説明することにする。
そこでまず、モード指定信号Mdによって表示モードが指定された場合の動作、すなわち、画像データVidにしたがった表示をする場合の動作について説明する。図4は、電気光学装置10において、垂直走査および水平走査の動作を説明するための図であり、図5は、データ信号の電圧波形の例を示す図である。
図4に示されるように、本実施形態では、1垂直走査期間が第1および第2フィールドに分割されるとともに、各フィールドにおいて、走査線が1、2、3、…、m行目という順番に選択される。ここで、第1フィールドでは正極性書込が、第2フィールドでは負極性書込が、それぞれ実行される。
はじめに、垂直走査期間の第1フィールドの最初において、転送開始パルスDYが走査線駆動回路130に供給される。この供給によって、図4に示されるように、走査信号G1、G2、G3、…、Gmが順次排他的にHレベルになって、それぞれ走査線112に出力される。そこでまず走査信号G1がHレベルになる水平走査期間について着目する。
水平走査期間は、水平帰線期間とこれに続く水平有効表示期間とに分けられる。水平有効表示期間では、メモリ308から画像データVidが水平走査に同期して読み出されて、第1に、S/P変換回路310によって6チャネルに分配されるとともに、時間軸に対して6倍に伸長され、第2に、D/A変換回路群320によってそれぞれアナログ信号に変換され、第3に、さらに、増幅・反転回路330によって正極性書込に対応して電圧Vcを基準に正転して出力される。このため、増幅・反転回路330によるデータ信号Vid1〜Vid6の電圧は、画素を暗くさせるほど、電圧Vcよりも高位となる。
一方、走査信号G1がHレベルになる水平有効表示期間では、ブロック選択回路140は、転送開始パルスDXをクロック信号CLXによって取り込んで順次シフトするとともに、そのパルス幅を狭めたサンプリング信号S1、S2、S3、…、Snを出力する。
ここで、走査信号G1がHレベルになる水平有効走査期間において、サンプリング信号S1がHレベルになると、左から1番目のブロックB1に属する6本のデータ線114には、データ信号Vid1〜Vid6のうち対応するものがそれぞれサンプリングされる。そして、サンプリングされたデータ信号Vid1〜Vid6は、図2において上から数えて1行目の走査線112と当該6本(左から数えて1〜6列目)のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。
この後、サンプリング信号S2がHレベルになると、今度は、2番目のブロックB2に属する6本のデータ線114に、それぞれデータ信号Vid1〜Vid6がサンプリングされて、これらのデータ信号Vid1〜Vid6が、1行目の走査線112と当該6本(左から数えて7〜12列目)のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。
以下同様にして、サンプリング信号S3、S4、……、S(n−1)、Snが順次Hレベルになると、第3番目、第4番目、…、第(n−1)番目、第n番目のブロックに属する6本のデータ線114にデータ信号Vid1〜Vid6のうち対応するものがサンプリングされ、これらのデータ信号Vid1〜Vid6が、1行目の走査線112と当該6本のデータ線114と交差する画素の画素電極118にそれぞれ印加されることになる。これにより、第1行目の画素のすべてに対する書き込みが完了することになる。その後、走査信号G1がLレベルになってTFT116がオフしても、書き込まれた電圧は、液晶容量や蓄積容量109によって保持される。
続いて、走査信号G2がHレベルになる期間について説明する。第1フィールドにおいて正極性書込が実行されるので、この水平有効表示期間においても、正極性書込が行われることになる。このため、走査信号G2がHレベルになる水平有効表示期間の動作は、走査信号G1がHレベルになる水平有効表示期間と同様であり、サンプリング信号S1、S2、S3、…、Snが順次Hレベルになって、第2行目の画素のすべてに対する書き込みが完了することになる。
以下同様にして、走査信号G3、G4、…、GmがHレベルになって、第3行目、第4行目、…、第m行目の画素に対して正極性書込が実行される。これにより、第1フィールドでは、すべての画素についての正極性のデータ信号が書き込まれる。
次に、第2フィールドに至ると、各画素について第1フィールドと同じ画像データVidが読み出されるが、この第2フィールドでは負極性書込が実行される。ここで、増幅・反転回路330は、6チャネルに分配伸長された信号を、負極性書込に対応して、電圧Vcを基準に反転して出力する。このため、データ信号Vid1〜Vid6の電圧は、画素を暗くさせるほど、電圧Vcよりも低位となる。
第2フィールドにおいても、走査信号G1、G2、G3、…、GmがHレベルとなって、第1行目、第2行目、第3行目、…、第m行目の画素に対して負極性書込が実行される。これにより、第2フィールドでは、すべての画素についての負極性のデータ信号が書き込まれる。
なお、図5では、データ信号Vid1〜Vid6のうち、Vid1が、1水平走査期間においてどのように電圧変化をするかについて、正極性書込が行われる第1フィールドと、負極性書込が行われる第2フィールドとで分けて説明した図であって、連続する1水平走査期間を示す図ではない。
また、図5における電圧の関係について言及すると、電圧Vw(-)、Vg(-)は、画素110における画素電極118に印加された場合に当該画素を、それぞれ最高階調の白色、中間階調である灰色とさせる負極性電圧である。一方、Vw(+)、Vg(+)は、画素110における画素電極118に印加された場合に、それぞれ当該画素を最高階調の白色、中間階調である灰色とさせる正極性電圧であり、電圧Vcを基準にしたときにVw(-)、Vg(-)と対称関係にある。
各画素については、図6(a)に示されるように、第1フィールドにおいて正極性でデータ信号が書き込まれ、第2フィールドにおいて負極性でデータ信号が書き込まれるので、液晶層105に直流成分が印加されることがなくなり、液晶層105の劣化が防止される。さらに、画像データVidの供給される垂直走査周波数の2倍の周波数で書込極性が反転されるので、フリッカーが視認されにくい。
なお、図6(a)は、第1および第2フィールドにわたって、書込タイミングと画素の極性とを行毎に時系列で示す図である。
ところで、表示モードにおいて共通電極108に印加される電圧LCcomは、極性反転の基準である電圧Vcよりも低位となるように設定される。この理由は、いわゆるサンプリングトランジスタ151を構成するTFTのプッシュダウンの影響を考慮したためである。このプッシュダウンについて簡単に説明すると、TFTであるサンプリングトランジスタ151のゲート電圧(サンプリング信号)がHレベルからLレベルに変化するときに(オンからオフするときに)、ドレイン側で保持された電圧が低下する現象である。この原因は、特にゲート・ソース間の寄生容量であり、ソース電圧が低いほど顕著に表れる。
このプッシュダウンの影響を波形として例示する。例えば、ある画素を灰色とするために、データ信号として電圧Vg(+)を第1フィールドで、電圧Vg(-)を第2フィールドで、それぞれ書き込む場合、当該画素における画素電極118の電圧波形は、図7(a)に示される通りとなる。
当該画素が選択される1水平走査期間にわたってTFT116はオンするが、当該水平走査期間のうち、ブロックが選択される期間だけ、当該画素に対応するデータ線のサンプリングトランジスタ151がオンする。換言すれば、当該水平走査期間の途中でサンプリングトランジスタ151がオフする。このため、データ線114にサンプリングされたデータ信号は、サンプリングトランジスタ151のオフ時におけるプッシュダウンの影響を受けることになる。さらに、この図に示されるように、正極性の灰色相当電圧Vg(+)を書き込んだ直後のプッシュダウンPDよりも、負極性の灰色相当電圧Vg(-)を書き込んだ直後のプッシュダウンNDの方が大きくなる。
したがって、共通電極108に、極性反転の基準である電圧Vcを印加したのでは、液晶容量の実効的な電圧が、正極性書込よりも負極性書込の方が大きくなるので、液晶容量に直流成分が印加されてしまう。これを避けるために、プッシュダウン量が極性で異なっても、図7(b)に示されるように、共通電極108に印加する電圧LCco mを電圧Vcよりも低位側に設定するのである。これにより、結果的に、液晶容量に印加される電圧実効値が等しくなる。
ここで、正極性書込と負極性書込とにおいて電圧Vcからみて対称関係にある電圧を書き込んだときに、両極性の実効的な電圧が互いに等しくなるような電圧LCcomを、特に最適LCcomと称することにする。
次に、本実施形態において、共通電極108への電圧LCcomを、いかにして最適化するのか、という点について説明する。
上述したように、画素電極118と共通電極108との間を通過する光は、液晶容量に印加される電圧実効値によって規定される。このため、正極性書込と負極性書込とで液晶容量に印加される電圧実効値が異なる状態では、両極性書込時の通過光量も異なる。
本実施形態において表示モードである場合に、第1フィールドでは正極性書込が実行され、続く第2フィールドでは負極性書込が実行される。このため、正極性書込と負極性書込とで液晶容量に印加される電圧実効値が異なる状態において、例えば全画素に対して最低階調値である黒と最高階調値である白との中間階調値である灰色となるような表示をさせた場合に、正極性書込で書き込まれた画素と、負極性で書き込まれた画素とでは、明るさが異なる。このため、正極性書込で書き込まれた画素と、負極性で書き込まれた画素との明るさが同程度となるように電圧LCcomを調整する方法が考えられるが、倍速駆動方式では、そもそもフリッカーを視認されないようにするための駆動方式であるので、この方法は採用できない。また、垂直走査周波数を低くすれば良いとも考えられるが、表示モードと条件が違う状態となるので、この方法も安易に採用することができない。
そこで、本実施形態では、電圧LCcomを最適化する調整モードの場合には、同一画素に対する極性反転の周期を2フィールド、すなわち、1垂直走査期間として、フリッカーを意図的に発生させて、電圧LCcomを調整しやすい状況を作り出すことにした。
そこで以下、この電圧LCcomを調整する調整モードについて詳述する。
まず、モード指定信号Mdによって動作モードを調整モードに指定する。制御回路52は、S/P変換回路310に対して、上位装置から供給される映像データVidにかかわらず、全画素を灰色とするような映像データVd1d〜Vd6dを出力するように指示する一方、増幅・反転回路330に対して、同一画素に対する極性反転を、1垂直走査期間とさせるように指示する。
この結果、ある画素について着目した場合に、当該着目画素における画素電極118の電圧波形は、図6(b)または図9(a)に示されるように、1垂直走査期間(2フィールド)毎に極性反転される。
このため、例えば、図6(b)に示されるように、第1フィールドの中間タイミングT1において(すなわち、第1フィールドにおいてm/2行目の走査線112が選択されるタイミングにおいて)、表示領域100aの上領域と下領域とでは、液晶容量に印加される電圧実効値が異なっていれば、明るさが違っている状態として視認することができる。
また、この極性反転の周期が実質的に2倍となっているので、明るさの変化周期が遅くなり、フリッカーとして視認することが容易となっているはずである。
したがって、本実施形態では、第1フィールドの中間タイミングT1において、表示領域100aの上領域と下領域とにおいて、明るさの変化がなくなるように、図9(b)に示されるように電圧LCcomを最適値に調整する。
なお、同じ画素に着目しても、正極性書込による保持期間と、負極性書込による保持期間とでは、明るさが違っている状態として視認することができるので、必ずしも、上領域と下領域とに着目する必要はない。
本実施形態において、調整モードとする場合には、図8に示されるような構成とする。詳細には、パネル100の表示画面を撮像する撮像カメラ70を配置するとともに、この撮像カメラ70の撮像信号を画像処理する調整指示回路80に供給し、さらに調整指示回路80によるデータDmを映像データ処理回路50(制御回路52)に供給する。
ここで、調整指示回路80は、第1フィールドの中間タイミングT1において、パネル100の表示領域100aのうち、上領域と下領域とに相当する領域の明るさを解析するとともに、両領域の明るさに差があれば、電圧LCcomの上昇を指定するデータDmを一旦出力し、出力後、明るさの差が拡大するのであれば、電圧LCcomの下降を指定するデータDmを出力する一方、明るさの差が縮小するのであれば、電圧LCcomの調整方向を固定化する。そして、調整指示回路80は、明るさの差が最小またはゼロとなったときに、その旨をデータDmとして出力する。
一方、データ処理回路50の制御回路52は、調整モードが指定されている場合には、上述した指示のほかに、データDmで指示される内容にしたがって電圧LCcomを上昇・下降させて調整するとともに、当該データDmによって、明るさの差が最小またはゼロとなった旨が通知されれば、電圧LCcomの調整動作を終了する。
したがって、本実施形態によれば、フリッカーを視認しやすい状態で、電圧LCcomを調整するので、より正確に電圧LCcomを最適化することが可能となる。
なお、実施形態では、上領域と下領域との明るさの差をなくすように電圧LCcomを調整したが、ある画素、または、特定の領域に着目して、正極性書込に対応した垂直走査期間と、負極性書込に対応した垂直走査期間との明るさの差をなくるように電圧LCcomを調整しても良い。
また、実施形態では、調整モードにおいて同一画素に対する極性反転を、垂直走査期間毎に実行したが、例えば2以上の偶数垂直走査期間(2以上の偶数フィールド)毎に実行しても良い。
実施形態では、フリッカーが視認しやすい状態を意図的に作り出しているので、調整指示回路80による画像解析のほか、作業者による手調整しても良い。
次に、電圧LCcomの調整対象であるパネル100の駆動方式の別例について説明する。
なお、この別例については、図1や、図2、図3、図8等の構成については同一であるが、その駆動方式だけが異なるものである。
図10は、別例に係る垂直走査および水平走査を説明するための図である。
この図に示されるように、この別例では、表示領域100aの上半分たる1〜m/2行目の上ブロックと、下半分たる(m/2)+1〜m行目の下ブロックとに分割されて、各フィールドにおいては、上から下方向に向かって、かつ、ブロック毎に交互に、1行ずつ走査線112が1水平走査期間(1H)にわたって選択される。詳細には、第1および第2フィールドの各々において、走査線112は、1、(m/2)+1、2、(m/2)+2、3、(m/2)+3、…、m/2、m行目という順番で選択されるので、上ブロックから下ブロックへはm/2行離間した走査線が、下ブロックから上ブロックへは(m/2)−1行離間した走査線が、次々と選択される。
次に、表示モードにおいて、ある垂直走査期間(これをn垂直走査期間と称している)と、これと相前後する垂直走査期間との第1および第2フィールドと、上および下ブロックの書き込みとの関係について図11(a)を参照して説明する。
なお、本説明では、垂直走査期間およびフレームという表現が混在するが、前者の垂直走査期間については、表示領域100aを走査する場合に用いる一方、後者のフレームについては、動画像または静止表画像示における1枚の画像を形成する場合に用いている。ただし、時間的な長さについては両者同一である。
図11(a)に示されるように、ある垂直走査期間(n垂直走査期間とする)の第1フィールドにおいて上ブロックに属する走査線112が選択されたときには、当該n垂直走査期間に対応するnフレームの正極性書込が実行される一方、下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、当該n垂直走査期間の1つ前である(n−1)フレームの負極性書込が実行される。
次の第2フィールドにおいて上ブロックに属する走査線112が選択されたときには、当該n垂直走査期間に対応するnフレームの負極性書込が実行される一方、下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、当該n垂直走査期間に対応するnフレームの正極性書込が実行される。
なお、n垂直走査期間の次である(n+1)垂直走査期間の第1フィールドにおいて、上ブロックに属する走査線112が選択されたときには、当該(n+1)垂直走査期間に対応する(n+1)フレームの正極性書込が実行される一方、下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、当該(n+1)フレームの1つ前であるnフレームの負極性書込が実行される。
一方、n垂直走査期間の1つ前である(n−1)垂直走査期間の第1フィールドにおいて、上ブロックに属する走査線112が選択されたとき、当該(n−1)垂直走査期間に対応する(n−1)フレームの負極性書込が実行される一方、下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、当該(n−1)フレームの正極性書込が実行される。
このように走査されると、図12(a)に示されるように、表示領域100aにおいては、正極性で書き込まれた領域と負極性で書き込まれた領域とが上から下方向にスクロールするような形で書き換えが進行する。この駆動方法では、いずれのタイミングにおいても、正極性で書き込まれた領域と負極性で書き込まれた領域との割合が50%ずつとなるので、書き込み後にデータ線114の極性が一方に偏ることがなくなり、これにより、表示が不均一となることが防止される。
ただし、この別例にかかる駆動方式においても、表示モードであれば、各画素については、図7(a)または図12(a)に示されるように、第1フィールドにおいて正極性でデータ信号が書き込まれ、第2フィールドにおいて負極性でデータ信号が書き込まれる。このため、画像データVidの供給される垂直走査周波数の2倍の周波数で書込極性が反転されるので、フリッカーが視認されにくくなり、このままでは、電圧LCcomが最適化するように調整することが困難である。
そこで、この別例に係る駆動方式において、モード指定信号Mdによって動作モードが調整モードに指定されると、制御回路52は、S/P変換回路310に対して、全画素を灰色とするような映像データVd1d〜Vd6dを出力するように指示する一方、増幅・反転回路330に対して、同一画素に対する極性反転を、2フィールドとさせるように指示する。
詳細には、図11(b)に示されるように、n垂直走査期間の第1フィールドにおいて上および下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、正極性書込を指定し、次の第2フィールドにおいて上ブロックに属する走査線112が選択されたときには、負極性書込を指定する一方、下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、再度正極性書込を指定する。
また、続く(n+1)垂直走査期間の第1フィールドにおいて上および下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、負極性書込を指定し、次の第2フィールドにおいて上ブロックに属する走査線112が選択されたときには、正極性書込を指定する一方、下ブロックに属する走査線112が選択されたときには、再度負極性書込を指定する。
これにより、調整モードにおいては、図12(b)に示されるように、各画素の極性反転の周期が実質的に2倍となるので、明るさの変化周期が遅くなり、フリッカーとして視認することが容易となる。
したがって、この別例に係る駆動方式においては、調整モードとしたときに、例えばn垂直走査期間の第1フィールドの終了タイミング(第2フィールドの開始タイミング)T2において、正極性で書き込まれたいずれかの画素の明るさを検出する一方、次の(n+1)垂直走査期間の第1フィールドの終了タイミングT3において、負極性で書き込まれた同じまたは別の画素の明るさを検出して、両者の明るさに差がなくなるように、電圧LCcomを最適値に調整すれば良い(図9(b)参照)。
また、n垂直走査期間の第1フィールドの開始タイミングT4において、上領域に属する画素であって正極性で書き込まれた画素の明るさと、下領域に属する画素であって負極性で書き込まれた画素の明るさとの差がなくなるように、電圧LCcomを最適値に調整しても良い。
あるいはまた、(n+1)垂直走査期間の第1フィールドの開始タイミングT5において、上領域に属する画素であって負極性で書き込まれた画素の明るさと、下領域に属する画素であって正極性で書き込まれた画素の明るさとの差がなくなるように、電圧LCcomを最適値に調整しても良い。
実施形態や別例では、調整モードにおける同一画素に対する極性反転を、2フィールド毎としたが、例えば4以上の偶数フィールド毎としても良い。また、実施形態や別例では、フリッカーが視認しやすい状態を意図的に作り出しているので、調整指示回路80による画像解析のほか、作業者による手調整しても良い。
実施形態では垂直走査方向がG1→Gmの下方向であり、水平走査方向がS1→Snの右方向であったし、別例においても、走査線の選択順番としては飛び越しであるが、全体でみたときの走査方向は同様である。ただし、後述するプロジェクタや回転可能な表示装置とする場合には、走査方向を反転させても良い。
上述した実施形態にあっては、6本のデータ線114をブロック化して、画像データVd1d〜Vd6dの6チャネルに変換する相展開駆動方式としたが、チャネル数および同時に印加するデータ線数(すなわち、1ブロックに属するデータ線数)は、「6」に限られるものではない。また、特に相展開駆動方式ではなく、データ線114を1列ずつ選択する点順次方式としても良い。
一方、上述した実施形態において、データ信号供給回路300は、ディジタルの映像データVidを処理するものとしたが、アナログの画像信号を処理する構成としても良い。さらに、上述した実施形態にあっては、共通電極108と画素電極118との電圧実効値が小さい場合に白色表示を行うノーマリーホワイトモードとして説明したが、黒色表示を行うノーマリーブラックモードとしても良い。
さらに、上述した実施形態では、液晶としてTN型を用いたが、BTN(Bi-stable Twisted Nematic)型・強誘電型などのメモリ性を有する双安定型や、高分子分散型、さらには、分子の長軸方向と短軸方向とで可視光の吸収に異方性を有する染料(ゲスト)を一定の分子配列の液晶(ホスト)に溶解して、染料分子を液晶分子と平行に配列させたGH(ゲストホスト)型などの液晶を用いても良い。
また、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する、という垂直配向(ホメオトロピック配向)の構成としても良いし、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する、という平行(水平)配向(ホモジニアス配向)の構成としても良い。このように、本発明では、液晶や配向方式として、種々のものに適用することが可能である。
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置を用いた電子機器の一例として、上述したパネル100をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図13は、このプロジェクタの構成を示す平面図である。この図に示されるように、プロジェクタ2100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット2102が設けられている。このランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)、G(緑)、B(青)の3原色に分離されて、各原色に対応するライトバルブ100R、100Gおよび100Bにそれぞれ導かれる。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると、光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124からなるリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ここで、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bの構成は、上述した実施形態におけるパネル100と同様であり、処理回路(図13では省略)から供給されるR、G、Bの各色に対応する画像信号でそれぞれ駆動されるものである。すなわち、このプロジェクタ2100では、パネル100を含む電気光学装置が、R、G、Bの各色に対応して3組設けられ、各色のパネルにおける電圧LCcomが、調整モードにおいてそれぞれ最適化された構成となっている。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、このダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に屈折する一方、G色の光は直進する。したがって、各色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ2114によってカラー画像が投射されることとなる。
なお、ライトバルブ100R、100Gおよび100Bには、ダイクロイックミラー2108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、上述したようにカラーフィルタを設ける必要はない。また、ライトバルブ100R、100Bの透過像は、ダイクロイックミラー2112により反射した後に投射されるのに対し、ライトバルブ100Gの透過像はそのまま投射されるので、ライトバルブ100R、100Bによる水平走査方向は、ライトバルブ100Gによる水平走査方向と逆向きにして、左右を反転させた像を表示する構成となっている。
電子機器としては、図13を参照して説明した他にも、テレビジョンや、ビューファインダ型・モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ディジタルスチルカメラ、携帯電話機、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種の電子機器に対して、本発明に係る表示パネルが適用可能なのは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。 同電気光学装置における電気光学パネルの構成を示す図である。 同電気光学パネルの画素の構成を示す図である。 同電気光学装置の表示動作を説明するための図である。 同電気光学装置の表示動作を説明するための図である。 同電気光学装置の表示動作を説明するための図である。 同電気光学装置の表示動作を説明するための図である。 調整時における電気光学装置の構成を示すブロック図である。 同電気光学装置の調整動作を説明するための図である。 同電気光学装置の別例に係る表示動作を説明するための図である。 同別例に係る書込極性を説明するための図である。 同別例に係る表示動作を説明するための図である。 同電気光学装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す図である。
符号の説明
10…電気光学装置、50…処理回路、52…制御回路、100…パネル、112…走査線、114…データ線、116…TFT、118…画素電極、130…走査線駆動回路、140…ブロック選択回路、151…サンプリングトランジスタ、171…画像信号線、300…データ信号供給回路、2100…プロジェクタ

Claims (4)

  1. 複数行の走査線と複数列のデータ線との交差に対応して設けられた画素を構成する画素電極と、
    前記画素の各々に設けられ、前記走査線が選択されたときにオンして、データ線に供給されたデータ信号を画素電極に印加するスイッチング素子と、
    前記画素電極の各々に対向し、所定の電圧が印加される共通電極と、
    1垂直走査期間を2以上の偶数フィールドに分けるとともに、各フィールドにおいて走査線を所定の順番で選択する走査線選択回路と、
    前記走査線駆動回路によって選択された走査線が選択される毎に、予め定められた電位を基準として高位側または低位側に極性反転されたデータ信号を、データ線に供給するデータ線駆動回路と
    を有する電気光学装置の調整方法であって、
    各画素に供給するデータ信号を、2以上の偶数フィールド毎に極性反転して、所定の階調を指定するデータ信号を供給し、
    高位側のデータ信号が供給された画素の階調と、低位側のデータ信号が供給された画素の階調との差がなくなるように、前記共通電極に印加する電圧を調整する
    ことを特徴とする電気光学装置の調整方法。
  2. 高位側のデータ信号が供給された画素の階調と、低位側のデータ信号が供給された画素の階調とをそれぞれ測定する測定回路を設けて、
    測定された画素の階調が互いに略同一となるように、前記共通電極に印加する電圧を調整する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の調整方法。
  3. 前記所定の階調は、最高階調および最低階調以外の中間階調とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の調整方法。
  4. 複数行の走査線と複数列のデータ線との交差に対応して設けられた画素を構成する画素電極と、
    前記画素の各々に設けられ、前記走査線が選択されたときにオンして、データ線に供給されたデータ信号を画素電極に印加するスイッチング素子と、
    前記画素電極の各々に対向し、所定の電圧が印加される共通電極と、
    1垂直走査期間を2以上の偶数フィールドに分けるとともに、各フィールドにおいて走査線を所定の順番で選択する走査線選択回路と、
    前記走査線駆動回路によって選択された走査線が選択される毎に、予め定められた電位を基準として高位側または低位側に極性反転されたデータ信号を、データ線に供給するデータ線駆動回路と、
    各画素に供給するデータ信号を、2以上の偶数フィールド毎に極性反転して、所定の階調を指定するデータ信号を供給するデータ信号供給回路と、
    高位側のデータ信号が供給された画素の階調と、低位側のデータ信号が供給された画素の階調とをそれぞれ測定する測定回路と、
    測定された画素の階調が互いに略同一となるように、前記共通電極に印加する電圧を調整する調整回路と
    を有することを特徴とする電気光学装置の調整装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009058885A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Seiko Epson Corp 電気光学装置、駆動方法および電子機器
US7893908B2 (en) 2006-05-11 2011-02-22 Nec Display Solutions, Ltd. Liquid crystal display device and liquid crystal panel drive method
JP2011158776A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Seiko Epson Corp 液晶装置、液晶装置の制御方法および電子機器
JP2015087441A (ja) * 2013-10-29 2015-05-07 セイコーエプソン株式会社 電気光学装置、及び電気光学装置の駆動方法

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