JP2006009022A - 熱的に安定化させたポリカーボネート組成物 - Google Patents

熱的に安定化させたポリカーボネート組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】熱安定性の改良されたポリカーボネート含有熱可塑性組成物の提供。
【解決手段】ポリカーボネートおよび式(I)などの特定の有機硫黄−含有酸のエステルを含有する熱可塑性成形組成物。
Figure 2006009022

[式中R、Rは水素、アルキル、アルキルカルボキシルまたはアリールスルホニルオキシアルキル基を表す]これらの添加剤により大過剰の遊離酸の発生が抑制される。
【選択図】なし

Description

この発明は熱可塑性ポリカーボネートおよび特に熱的に安定なポリカーボネート組成物に関する。
ポリカーボネートの製造方法は、文献に知られており、かつ多くの特許出願で開示されている:
界面重縮合法または溶融エステル交換法によるポリカーボネートの製造について、例えば非特許文献1(Schnell著、「Chemistry and Physics of Polycarbonates」、Polymer Reviews、第9巻、Interscience Publishers、ニューヨーク、ロンドン、シドニー1964年、33頁以下)および非特許文献2(Polymer Reviews、第10巻、「Condensation Polymers by Interfacial and Solution Methods」、Paul W. Morgan著、Interscience Publishers、ニューヨーク、1965年、VIII章、325頁)および特許文献1(EP-A 971790)を参照する。
高温へ露出するとき、ポリカーボネートは変色、添加剤の化学反応および分解反応を防ぐために安定剤を必要とする。次の処理の間、光学用途のポリカーボネートは、特に高温にさらされる可能性があり、それが分解反応による好ましくないモノマーの形成、分子量の低下または添加剤の化学反応、例えばポリマー鎖への導入、および添加剤の分解(添加剤の効果に対して逆の影響を有する)をもたらす。
有機リン化合物、例えばホスフィン(特許文献2(US 4092288 B))またはホスフィット(特許文献3(JP 54036363 A))を用いた、高温に対する安定化は知られている。また、オニウム塩、例えばテトラアルキルホスホニウムおよびアンモニウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸を用いた安定化、および酸または硫黄原子を含有する酸の簡単な酸エステル、例えばn−ブチルトシレート(特許文献4(JP 08-059975 A))を用いた安定化も知られている。
有機リン熱安定剤は、数100ppmのオーダーの量においてポリカーボネートに常套に添加される。特に光学的用途のためのポリカーボネートグレードの場合においてはしかしながら、その目的は添加剤の最小量のみを使用することである。この目的は、粒子の形成の好ましくない影響または射出成形における鋳造(casting)問題を抑制すること、および材料の積極的な全体の性能(positive overall performance)を確保することである。
経済的な問題のためにも、非常に少量の添加剤が望ましい。
記載された遊離酸および易分解性エステルの場合、安定剤の工業的な秤量添加に起こる高温および高濃度での腐食特性は欠点であることが解った。粒子、金属カチオンおよび安全欠陥を防ぐために、装置を形成している材料に影響を与えない安定剤を使用することは非常に有利である。さらに、記載されている遊離酸および易分解性エステルの大部分は高揮発性である。このことは溶融流れへの連続的導入にとってクエンチャーの不可欠な定常的かつクリーンな秤量添加を達成することをより困難にする。
多くの酸エステル安定剤のさらなる欠点は、それらが非常に速く大量の遊離酸を生成することである。過剰の遊離酸はポリカーボネートの他の添加剤、例えば離型剤との反応に触媒作用をし、また溶融ポリカーボネートの場合、フェノールとの逆反応で、ジフェニルカーボネートの放出を促進しさえする。また一方で、過剰エステル結合酸の小量(安定化したポリカーボネートがさらなる処理を経るとき、熱にさらされた時に非常にゆっくり遊離酸を放出する)は、非常に望ましい。それらはポリカーボネートの熱的安定性を増加する。
したがって目的は、少量を添加するだけで腐食性がなく揮発度が低く、および同時に不活性溶媒またプロセスに不可欠の成分中にすぐに溶解しかつ添加され得る必要なポリカーボネート用の熱安定剤を発見することである。さらにその安定剤は、カーボネートの形成とともにポリカーボネートの分解反応を避けるため、および添加剤との反応を抑制するために、ポリカーボネート中で大過剰の遊離酸を生成してはならない。この代わりに、ゆっくりした遊離酸の生成は望ましい。安定剤がポリカーボネートへの導入の間および次に続く段階で、全ての可能な遊離酸を全く形成しないならばこれが特に好ましい。したがってそれは、ポリカーボネートの顆粒化後に続く処理、例えば射出成形(熱への露出を含んでいる全ての段階の間の遊離酸の連続した放出を通しての長期の影響)の間、影響を持ち続けるかもしれない。
改良された熱安定性を特徴とするポリカーボネートを含有する熱可塑性組成物を開示する。その組成物は有機硫黄含有酸の少なくとも1つのエステルおよびさらにそのようなエステルの分解生成物も含有する。本発明は成形品および押出品を製造するのに好適である。
驚くべきことに、有機硫黄含有酸のエステルがバランスを持った方法で所望の特性を組合せ、かつポリカーボネートの熱安定性に極めて好適であることが解った。例えば、これらの安定剤は、驚くべきことにゆっくりおよび段階的にのみ、対応する遊離酸を放出する。さらに、それらは、長い滞留時間でさえポリカーボネート溶融物からほとんど蒸発しないような低揮発性を有する。
その安定剤は驚くべきことに常套に使用される高温および高濃度でさえ金属材料を腐食しない(例えば1.4571または1.4541(非特許文献3(Stahlschluessel 2001、Verlag:Stahlschluessel Wegst GmbH、Th-Heuss-Strasse 36、D-71672 Marbach))およびタイプCのNi-ベースアロイ、例えば2.4605または2.4610(非特許文献3)。
このことは特に驚くべきものである。なぜならば、ポリカーボネートの安定化の間、安定剤が所望の特性(例えば低揮発性、このプロセスに特有である溶媒への溶解性、腐食からの開放および酸のゆっくりした放出)を正しい範囲で組み合わせるかどうかを予測することは、通常可能ではないからである。
EP-A 971790 US 4092288 B JP 54036363 A JP 08-059975 A Schnell著、「Chemistry and Physics of Polycarbonates」Polymer Reviews、第9巻、Interscience Publishers、ニューヨーク、ロンドン、シドニー1964年、33頁以下 Polymer Reviews第10巻、「Condensation Polymers by Interfacial and Solution Methods」、Paul W. Morgan著、Interscience Publishers、ニューヨーク、1965年、VIII章、325頁 Stahlschluessel 2001、Verlag:Stahlschluessel Wegst GmbH、Th-Heuss-Strasse 36、D-71672 Marbach
したがって本発明は、改良した熱安定性を有し、かつポリカーボネートおよび有機硫黄含有酸を含有する組成物を、これら変性したポリカーボネート組成物からの成形品および押出品と共に提供し、その際組成物はまた、さらにそれらのエステルの分解生成物を含有する。
本発明によって好適な好ましい抑制剤は
a)式(I):
Figure 2006009022
[式中、Rは独立して水素またはC−C20アルキル、好ましくはC−Cアルキル、特に好ましくは非置換C−Cアルキル、最も特に好ましくはC−Cアルキルを示し、アルキルはハロゲン、特に水素またはメチルによって置換されてもよく、
およびRは互いに独立して水素、C−Cアルキル、C−C30アルキルカルボキシル、好ましくはC−Cアルキル、C−C25アルキルカルボキシル、特に好ましくはC−C20アルキルカルボキシル、特に水素、C17アルキルカルボキシルまたはC15アルキルカルボキシル、または
Figure 2006009022
(式中、Rは上記と同意義であり、mは互いに独立して0または1を示し、nは0〜8、好ましくは0〜6、特に0、1または2の整数値を示し、m=0または1を示す。)を示す。]
b)式(II):
Figure 2006009022
[式中、Rは上記と同意義であり、Aは独立して水素またはC−C12アルキル、好ましくはC−Cアルキル、特に好ましくはエチル、プロピルまたはブチルを示し、Iは2または3を示す。]
c)式(III):
Figure 2006009022
[式中、Rは上記と同意義。]
および
d)式(IV):
Figure 2006009022
[式中、Rおよびnは上記と同意義であり、かつRはC−C30アルキルカルボキシル、好ましくはC−C25アルキルカルボキシル、特に好ましくはC−C20アルキルカルボキシル、特にC17アルキルカルボキシルまたはC15アルキルカルボキシル、または基
Figure 2006009022
(式中、Rは上記と同意義。)を示す。]
e)および式(V)、(VI)、(VIIa)、(VIIb)、(Ib)、(IVa):
Figure 2006009022
Figure 2006009022
Figure 2006009022
Figure 2006009022
Figure 2006009022
[式中、Rおよびnは上記と同意義であり、およびqは0〜10、好ましくは1〜8、特に1〜5の整数値を示し、およびRおよびRは独立して水素またはC−C20アルキルを示し、好ましくはC−C−アルキル、特に好ましくはC−Cアルキル、最も特に好ましくはC−Cアルキルであり、アルキルはハロゲン、特に水素またはメチルで置換されることが可能であり、かつ
11は独立して水素またはジ−(C−C)−アルキルアミノ、好ましくは水素またはジメチルアミノを示す。]、および
f)式(VIII):
Figure 2006009022
[式中、RおよびAは上記と同意義。]および
g)式(IX):
Figure 2006009022
[式中、Rおよびmは上記と同意義。]および
h)式(X):
Figure 2006009022
[式中、RおよびAは上記と同意義。]および
i)式(XI):
Figure 2006009022
[式中、RおよびAは上記と同意義。]
からなる群から選択された化学式を有する少なくとも1つの有機硫黄含有酸のエステルである。
最も特に好ましくは以下式(Ia)〜(If)、(IIIa)、(IVb)、(Va)、(Vb)および(IXa):
Figure 2006009022
Figure 2006009022
Figure 2006009022
本発明による熱安定剤は、単独でまたは所望の混合物または数種の異なる混合物においてポリマー溶融物に添加され得る。本発明による熱安定剤はまた、遊離酸(例えばo−リン酸)との混合物で添加され得る。
本発明による有機硫黄含有酸のエステルは、常套の方法、例えば対応する多価アルコールを用いて、ベンゼンスルホン酸クロリドまたはトルエンスルホン酸クロリドからのアルコーリシスによって製造される(Organikum、Wiley-VCH Verlag、第20版、Weinheim、606頁/1999年参照)。
ポリカーボネートは例えば、溶融エステル交換法、または界面重合法によって製造され得る。溶融エステル交換法による芳香族オリゴカーボネートまたはポリカーボネートの製造は文献で知られている(先行文献、例えば「Encyclopedia of Polymer Science」、第10巻(1969年)、「Chemistry and Physics of Polycarbonates」、Polymer Reviews、H. Schnell、第9巻、John Wiley and Sons, Inc.(1964年)およびDE-C 1031512、US-A 3022272、US-A 5,340,905およびUS-A 5,399,659)。
このプロセスにより、芳香族ジヒドロキシ化合物は、カルボン酸ジエステルと、好適な触媒、および要すれば他の添加剤を用いて溶融下でエステル交換される。
例えば、WO 02/077 067に開示されているプラントデザインを、そのプロセスを行うために用いてもよい。
ポリカーボネートの製造に好適なジヒドロキシアリール化合物は、式(XII):
Figure 2006009022
[式中、Zは、炭素原子6〜30個を有する芳香族残基であって、1以上の芳香核を含有していてよく、置換されていてよく、かつ脂肪族または脂環式基またはアルキルアリールまたはヘテロ原子を結合リンク(binding links)として含有していてもよい。]
で表されるものである。
ジヒドロキシアリール化合物の例は:ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシジフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)アリール、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、1,1’−ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼンおよびそれらの環−アルキル化および環−ハロゲン化の化合物が挙げられる。
これらのおよびさらに好適な他のジヒドロキシアリール化合物は、例えば米国特許明細書2970131、2991273、2999835、2999846、3028365、3062781、3148172、3271367、3275601、4982014、ドイツ特許出願公開1570703、2063050、2036052、2211956、3832396、フランス特許明細書1561518、およびH. Schnell著、「Chemistry and Physics of Polycarbonates」、interscience Publishers、ニューヨーク1964年、28頁以下;102頁以下、およびD. G. Legand、J. T. Bendler著、「Handbook of Polycarbonate Science and Technology」、Marcel Dekker ニューヨーク2000年、72頁以下に記載されている。
好ましいジヒドロキシアリール化合物は、例えば:レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−エタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(1−ナフチル)エタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−ナフチル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロ−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス−[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3−ジイソプロピルベンゼン、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス−[2−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンおよび2,2’、3,3’−テトラヒドロ−3,3,3’,3’−テトラメチル−1,1’−スピロビ−[1H−インデン]−5,5’−ジオールが挙げられる。
特に好ましいジヒドロキシアリール化合物は:レゾルシノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニル−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(1−ナフチル)エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2−ナフチル)エタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3−ジイソプロピル−ベンゼンおよび1,1’−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−ジイソプロピルベンゼンが挙げられる。
最も特に好ましくは:4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよびビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチル−シクロヘキサンである。
ホモポリカーボネートを形成する1つのジヒドロキシアリール化合物、およびコポリカーボネートを形成するいくつかのジヒドロキシアリール化合物の両者を使用してもよい。
単価ジヒドロキシアリール化合物の代わりに、低分子量、主にOH−末端基停止オリゴカーボネートを開始化合物として使用することもまた可能である
ジヒドロキシアリール化合物はまた、それらが製造されたモノヒドロキシアリール化合物の残存量を用いて使用されてもよく、または低分子量オリゴカーボネートは、オリゴマーの製造の間に除去されたモノヒドロキシアリール化合物の残存量を用いて使用されてもよい。モノマー状ヒドロキシアリール化合物の残存量は20%以下、好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下および最も特に好ましくは2%以下である(EP-A 1240232)。
できるだけクリーンな原材料、化学薬品および助剤物質を用いて作業することが望ましくかつ目的とするが、合成に添加される全ての他の原材料、化学薬品および補助材料と同様に、ジヒドロキシアリール化合物は、それらの合成、処理および保存に起因する不純物で明らかに汚染されるかもしれない。
ジヒドロキシアリール化合物を用いる反応に好適なジアリールカーボネートは式(XIII):
Figure 2006009022
Figure 2006009022
[式中、R、R’およびR”は、同一または異なっておよび互いに独立して、水素、要すれば分岐状C−C34−アルキル、C−C34−アルキルアリールまたはC−C34アリールを示し、Rはさらに−COOR’’’であってよく、R’’’は水素、要すれば分岐状C−C34アルキル、C−C34アルキルアリールまたはC−C34アリールを示す。]
で表されるものである。
そのようなジアリールカーボネートの例は:ジフェニルカーボネート、メチルフェニルフェニルカーボネートおよびジ(メチルフェニル)カーボネート、4−エチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−エチルフェニル)カーボネート、4−n−プロピルフェニル−フェニルカーボネート、ジ−(4−n−プロピルフェニル)カーボネート、4−イソプロピルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−イソプロピルフェニル)カーボネート、4−n−ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−n−ブチルフェニル)カーボネート、4−イソブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−イソブチルフェニル)カーボネート、4−t−ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−t−ブチルフェニル)カーボネート、4−n−ペンチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−n−ペンチルフェニル)カーボネート、4−n−ヘキシルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−n−ヘキシルフェニル)カーボネート、4−イソオクチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−イソオクチルフェニル)カーボネート、4−n−ノニルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−n−ノニルフェニル)カーボネート、4−シクロヘキシルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−シクロヘキシルフェニル)カーボネート、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ−[4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル]カーボネート、ビフェニル4−イルフェニルカーボネート、ジ(ビフェニル4−イル)カーボネート、4−(1−ナフチル)フェニルフェニルカーボネート、4−(2−ナフチル)フェニルフェニルカーボネート、ジ−[4−(1−ナフチル)フェニル]カーボネート、ジ−[4−(2−ナフチル)フェニル]カーボネート、4−フェノキシフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−フェノキシフェニル)カーボネート、3−ペンタデシルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(3−ペンタデシルフェニル)カーボネート、4−トリチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−トリチルフェニル)カーボネート、メチルサリチレートフェニルカーボネート、ジ(メチルサリチレート)カーボネート、エチルサリチレートフェニルカーボネート、ジ−(エチルサリチレート)カーボネート、n−プロピルサリチレートフェニルカーボネート、ジ−(n−プロピルサリチレート)カーボネート、イソプロピルサリチレートフェニルカーボネート、ジ(イソプロピルサリチレート)カーボネート、n−ブチルサリチレートフェニルカーボネート、ジ(n−ブチルサリチレート)カーボネート、イソブチルサリチレートフェニルカーボネート、ジ(イソブチルサリチレート)カーボネート、t−ブチルサリチレートフェニルカーボネート、ジ−(t−ブチルサリチレート)カーボネート、ジ(フェニルサリチレート)カーボネートおよびジ(ベンジルサリチレート)カーボネートが挙げられる。
好ましいジアリール化合物は:ジフェニルカーボネート、4−t−ブチルフェニルフェニルカーボネート、ジ−(4−t−ブチルフェニル)カーボネート、ビフェニル−4−イルフェニルカーボネート、ジ(ビフェニル−4−イル)カーボネート、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル−フェニルカーボネートおよびジ−[4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェニル]カーボネートである。
特に好ましくは:ジフェニルカーボネートである。
ジアリールカーボネートはまた、それらが製造されたモノヒドロキシアリール化合物の残存量を用いて使用され得る。モノヒドロキシアリール化合物の残存量は20%以下、好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下および最も特に好ましくは2%以下であってよい。
ジヒドロキシアリール化合物に対して、ジアリールカーボネートは通常、ジヒドロキシアリール化合物1モルにつき1.02〜1.30モル好ましくは1.04〜1.25モル、特に好ましくは1.06〜1.22モル、最も特に好ましくは1.06〜1.20モルの量で使用される。上記記載のジアリールカーボネートの混合物を使用することもまた可能である。
Figure 2006009022
末端基の制御または変化のために使用されるジアリールカーボネートの製造に用いられなかったモノヒドロキシアリール化合物をさらに使用してもよい。それは一般式(XIV):
Figure 2006009022
[式中、R、R’およびR”は式(XIII)と同意義であり、但しこの場合R’およびR”は水素であり得るが、Rは水素ではない。]
で表される化合物である。
そのようなモノヒドロキシアリール化合物は、例えば:1−、2−または3−メチルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、4−エチルフェノール、4−n−プロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、4−n−ブチルフェノール、4−イソブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、4−n−ペンチルフェノール、4−n−ヘキシルフェノール、4−イソオクチルフェノール、4−n−ノニルフェノール、3−ペンタデシルフェノール、4−シクロヘキシルフェノール、4−(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、4−フェニルフェノール、4−フェノキシフェノール、4−(1−ナフチル)−フェノール、4−(2−ナフチル)フェノール、4−トリチルフェノール、メチルサリチレート、エチルサリチレート、n−プロピルサリチレート、イソプロピルサリチレート、n−ブチルサリチレート、イソブチルサリチレート、t−ブチルサリチレート、フェニルサリチレートおよびベンジルサリチレートが挙げられる。
4−t−ブチルフェノール、4−イソオクチルフェノールおよび3−ペンタデシルフェノールが好ましい。
モノヒドロキシアリール化合物は、使用されるジアリールカーボネートの製造に用いられたモノヒドロキシアリール化合物よりも高い沸点を有するものが選択されるべきである。モノヒドロキシアリール化合物は、反応の進行中いつでも添加され得る。反応の始め、またはプロセスの進行中のあらゆる点で好ましくは添加される。遊離モノヒドロキシアリール化合物の比率は、ジヒドロキシアリール化合物に基づいて0.2〜20モル%、好ましくは0.4〜10モル%である。
末端基はまた、主に使用されるジアリールカーボネートのベースモノヒドロキシアリール化合物よりも沸点が高いベースモノヒドロキシアリール化合物のジアリールカーボネートの混和(incorporation)によって変化する。ここでまた、ジアリールカーボネートは反応の進行中いつでも添加され得る。反応の始め、またはその代わりプロセスの進行中の所望の点で添加されることが好ましい。使用されるジアリールカーボネートの総量におけるベースモノヒドロキシアリール化合物よりも沸点が高いジアリールカーボネートの割合は、1〜40モル%、好ましくは1〜20モル%および特に好ましくは1〜10モル%である。
文献既知の塩基性触媒、例えばアルカリおよびアルカリ土類ヒドロキシドおよびオキシド、並びにアンモニウムまたはホスホニウム塩、(以下オニウム塩と呼ぶ)は、ポリカーボネートの製造のための溶融エステル交換法で触媒として使用される。オニウム塩、特に好ましくはホスホニウム塩は合成中に好ましく使用される。本発明の範囲内のホスホニウム塩は一般式(XV):
Figure 2006009022
[式中、R7−10は同一または異なってC−C10アルキル、C−C14アリール、C−C15アリールアルキルまたはC−Cシクロアルキル、好ましくはメチルまたはC−C14アリール、特に好ましくはメチルまたはフェニルであってよく、Xはアニオン、例えばヒドロキシド、サルフェート、硫酸水素塩、炭化水素、カーボネートまたはハライド、好ましくはクロリドまたは式−OR(式中RはC−C14アリール、C−C15アリールアルキルまたはC−Cシクロアルキル、好ましくはフェニルである)のアルキレートまたはアリーレートであってよい。]
で表されるものである。
好ましい触媒はテトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラフェニルホスホニウムヒドロキシドおよびテトラフェニルホスホニウムフェノラートであり;テトラフェニルホスホニウムフェノラートが特に好ましい。
それらはジヒドロキシアリール化合物1モルに基づいて、10−8〜10−3モル、特に好ましくは10−7〜10−4モルの量で好ましく使用される。
触媒はさらに、重縮合の反応速度の増進のために単独または共触媒としてオニウム塩に添加して使用され得る。
それらはアルカリ金属およびアルカリ土類金属のアルカリ性反応塩、例えばリチウム、ナトリウムおよびカリウムのヒドロキシド、アルコキシドおよびアリールオキシド、好ましくはナトリウムのヒドロキシド、アルコキシドまたはアリールオキシドを包含する。ナトリウムヒドロキシドおよびナトリウムフェノラート、並びに2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのジナトリウム塩は最も好ましい。
アルカリ金属およびアルカリ土類金属のアルカリ性反応塩の量は、単独または共触媒として、いずれの場合もナトリウムとしておよび形成され得るポリカーボネートに基づいて測定されて、1〜500ppb、好ましくは5〜300ppbおよび最も好ましくは5〜200ppbの範囲であってよい。
好ましくない副反応の抑制のために、オリゴカーボネートの製造の間、すなわち合成の始め、または重縮合の直前の添加にアルカリ金属およびアルカリ土類金属のアルカリ反応塩を使用することは可能である。
重縮合の前に、同じタイプまたは異なるタイプのオニウム触媒の量の補助的な添加も可能である。
秤量添加の間、有害な過剰濃縮を回避するために、触媒の添加は溶液中で行われる。溶媒は系およびプロセスにおいて固有の化合物、例えばジヒドロキシアリール化合物、ジアリールカーボネートまたはモノヒドロキシアリール化合物である。ジヒドロキシアリール化合物およびジアリールカーボネートはすぐに変化し、かつ特に触媒の影響下、わずかな高温でさえ分解することが当業者でよく知られているので、モノヒドロキシアリール化合物が特に好ましい。ポリカーボネートの品質は結果としてダメージを受ける。産業的に重要なポリカーボネートの製造のためのエステル交換反応の場合、好ましい化合物はフェノールである。好ましく使用される触媒であるテトラフェノールホスホニウムフェノラートは好ましくはフェノールを用いて混合した結晶として製造中に単離されるので、フェノールはまた適切である。
熱可塑性ポリカーボネートは式(XVI):
Figure 2006009022
[式中、R、R’およびR”およびZは式(VIII)または(VII)と同意義であり、
xは繰り返し構造ユニットであり、その大きさはポリカーボネートの分子量を決定する。]
で表される式(XVI)中の基:
Figure 2006009022
式(XVI)はまた、全体の基とし、水素および両サイドで異なっていてよい。
で表されるものが望ましい。
ポリカーボネートに得られる重量平均分子量は一般的に15,000〜40,000、好ましくは17,000〜36,000、特に好ましくは17,000〜34,000であり、重量平均分子量はMark-Houwing相互関係による相対粘度によって決定される(J. M. G. Cowie、Chemie und Physik der synthetischen Polymeren、Vieweg Lehrbuch、Braunschweig/Wiesbaden、1997年、235頁) 。
ポリカーボネートはいずれの場合も60ppb以下、好ましくは<40ppbおよび特に好ましくは<20ppb(Naカチオンで計算した)のカチオンおよびアニオンの非常に低い含量を有し、存在するカチオンはアルカリおよびアルカリ土類金属のそれであり、それらは、例えば使用された原料およびホスホニウムおよびアンモニウム塩からの不純物に由来する。さらなるイオン、例えばFe、Ni、Cr、Zn、Sn、Mo、Alイオンおよびそれらの類似体は、原料に存在するか、または浸食または腐食にて使用したプラントの機械材料に由来し得る。そのようなイオンの総量は2ppm以下、好ましくは1ppm以下および特に好ましくは0.5ppm以下である。
無機酸と有機酸のアニオン(例えば、クロリド、サルフェート、カーボネート、ホスホネート、ホスフィット、オキサレート等)は当量で存在する。
したがって目的は最小量が得られることであり、それは非常に純粋な原料の使用によって達成されるだけかもしれない。そのような純粋な原料は、例えば精製プロセス(例えば再結晶、蒸留、洗浄による再沈殿等)の後に、得られるのみである。
ポリカーボネートは意図的に分岐され得る。好適な分岐剤はポリカーボネート製造で知られている3以上の官能基、好ましくは3以上のヒドロキシル基を有する化合物である。
使用され得る3以上のフェノール性ヒドロキシル基を有する化合物のいくつかは、例えば:フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス−(4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノールおよびテトラ−(4−ヒドロキシフェニル)メタンである。
その他の多官能性化合物のいくつかは:2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌルおよび3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
好ましい分岐剤は:3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールおよび1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)エタンである。
分岐剤はジヒドロキシアリール化合物に基づいて、一般的に0.02〜3.6モル%の量で使用される。
エステル交換法によるポリカーボネートの製造方法は、連続性またはバッチ式であり得る。ジヒドロキシアリール化合物およびジアリールカーボネートが、要すれば他の化合物とともに溶融の形態であるならば、反応は好適な触媒存在下で開始する。温度が上昇し、圧力が低下するにつれて、所望の最終的な状態が達成されるまで、除去されるモノヒドロキシアリール化合物を除くことによって、転換または分子量は、好適な器具および装置中で増加される。末端基のタイプおよび濃度は、ジヒドロキシアリール化合物/ジアリールカーボネートの比率、蒸気によるジアリールカーボネートの損失比(ポリカーボネートの製造のために処理方式またはプラントの選択によって決定される)および要すれば添加される化合物(例えば、より高沸モノヒドロキシアリール化合物)の比率であり、その選択に影響を受ける。
それが実行されるプラントおよびモード上、プロセスのタイプおよび本質に制限または規制はない。
また、ジヒドロキシアリール化合物とジアリールカーボネート、要すれば他の反応物質との間の溶融エステル交換反応を行うのに使用する温度、圧力および触媒も特に制限または規制はない。選択された温度、圧力および触媒が、除去されるモノヒドロキシアリール化合物の適切に迅速な除去で溶融エステル交換反応することが可能であれば、どんな条件でも可能である。
全てのプロセスを通じた温度は、一般的に180〜330℃、および圧力は15バール(絶対)および0.01ミリバール(絶対)である。
ほとんどの場合、連続方法が、製品品質のために有利であるので選択される。
ポリカーボネートの製造のための連続的な方法は、好ましくはジアリールカーボネート、要すればその他の反応物質を有する1以上のジヒドロキシアリール化合物を、触媒を用いて、形成するモノヒドロキシアリール化合物の分離なしで予備縮合をした後、次に続く複数の反応噴霧段階(reaction vaporizer stages)で、段階的に増加する温度および段階的に落ちる圧力で、分子量が望ましいレベルまで増やされることを特徴としている。
プロセスの進展に応じて、各々の反応蒸発段階(evaporator stages)に好適な装置、器具およびリアクターは、熱交換器、減圧ユニット(decompression units)、セパレータ、カラム、エバポレータ、撹拌容器およびリアクターまたは選択された温度と圧力で必要な滞留時間を提供する他の市販の装置である。選択された装置は必要な熱の入力を許容し、かつそのような方法でそれらが連続的に増加する溶融粘度に対応するように構成されなければならない。
全ての装置は、ポンプ、パイプおよびバルブでお互いに接続されている。全ての装置の間のパイプは自然に、できるだけ短くなければならず、かつパイプのカーブは必要以上に長い滞留時間を避けるために、できるだけ低くしておかれなければならない。外部の(すなわち技術的な)境界条件(boundary conditions)および必要条件と化学プラントの集合体の関係は、観測しなければならない。
好ましい持続的な処理モードによってプロセスを実行するために、反応体が一緒に溶融され、または固体ジアリール化合物はジアリールカーボネート溶融物中に溶解され、または固体ジアリールカーボネートはジヒドロキシアリール化合物の溶融物中で溶解され、若しくは、2つの原料は溶融の形態で、好ましくは製造から直接的に組合せてもよい。原料の分離した溶融の滞留時間、特にジヒドロキシアリール化合物の溶融の滞留時間は、できるだけ短くされる。一方、溶融物の混合は、各々の原料と比較して原料の混合物のより低い融点のために、品質の損失なしに、対応する低い温度でより長い期間滞留され得る。
触媒(好ましくはフェノール中で溶解されたもの)を次いで添加され、かつ溶融物は反応温度まで加熱される。2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンおよびジフェニルカーボネートからのポリカーボネートの製造のための産業的に重要な過程の最初に、温度は180〜220℃、好ましくは190〜210℃、最も特に好ましくは190℃である。滞留時間15〜90分、好ましくは30〜60分で、反応平衡が、形成するヒドロキシアリール化合物の除去なしで確立される。反応は大気圧雰囲気下で行われるが、また技術的な理由で、過剰圧力下でも行われ得る。産業的な施設における好ましい圧力は、2〜15バール(絶対)である。
溶融物の混合は第1真空チャンバーで減圧され、その圧力は100〜400ミリバール、好ましくは150〜300ミリバールで調節され、その後すぐに同じ圧力下、好適な装置中でインプット温度まで再び加熱される。減圧操作下で形成するヒドロキシアリール化合物は、まだ存在するモノマーとともに、エバポレートされる。沈降タンク(settling tank)中で、要すれば同じ圧力および同じ温度下で強制循環させて滞留時間5〜30分後、反応混合物を第2真空チャンバーで減圧し、その圧力が50〜200ミリバール、好ましくは80〜150ミリバールであり、かつその後すぐに同じ圧力で好適な装置中で、190〜250℃、好ましくは210〜240℃、特に好ましくは210〜230℃まで加熱される。ここでまた、形成するヒドロキシアリール化合物は、まだ存在するモノマーとともにエバポレートされる。沈降タンク中で要すれば同じ圧力および同じ温度下で強制循環させて、滞留時間5〜30分後、反応混合物を第3真空チャンバーで減圧し、その圧力が30〜150ミリバール、好ましくは50〜120ミリバールであり、その後すぐに同じ圧力で好適な装置中で、220〜280℃、好ましくは240〜270℃、特に好ましくは240〜260℃まで加熱される。ここでまた、形成するヒドロキシアリール化合物は、まだ存在するモノマーとともにエバポレートされる。沈降タンク中で、要すれば同じ圧力および同じ温度で強制循環させて、滞留時間5〜20分後反応混合物をさらなる真空チャンバーで減圧し、その圧力が5〜100ミリバール、好ましくは15〜100ミリバールであり、特に好ましくは20〜80ミリバールでその後すぐに同じ圧力で好適な装置中で、250〜300℃、好ましくは260〜290℃、特に好ましくは260〜280℃まで加熱される。ここでまた、形成するヒドロキシアリール化合物は、まだ存在するモノマーとともにエバポレートされる。
これらの段階数、この場合例えば4は2〜6の間で変化し得る。段階の数が変化するならば、温度および圧力は比較結果を得るために採用されるべきである。これらの段階において達成されるオリゴマーカーボネートの相対粘度は、1.04〜1.20、好ましくは1.05〜1.15、特に好ましくは1.06〜1.10である。
沈降タンク中要すれば最後のフラッシュ/エバポレート段階の場合において、同じ圧力および同じ温度で、再循環させ、5〜20分の滞留時間の後、そうして生じたオリゴカーボネートをディスクリアクターまたはバケットリアクターに供給しかつ好ましくは250〜310℃、好ましくは250〜290℃、特に好ましくは250〜280℃で、圧力は1〜15ミリバール、好ましくは2〜10ミリバールで、滞留時間は30〜90分、好ましくは30〜60分でさらに凝縮する。製生物は、相対粘度1.12〜1.28、好ましくは1.13〜1.26、特に好ましくは1.13〜1.24に達する。
このリアクターを離れる溶融性は、さらなるディスクまたはバスケットリアクターで所望の最終粘度または最終分子量に調節する。温度は270〜330℃、好ましくは280℃〜320℃、特に好ましくは280〜310℃で、圧力は0.01〜3ミリバール、好ましくは0.2〜2ミリバール、滞留時間60〜180分、好ましくは75〜150分である。
所望の用途に必要なレベルは、1.18〜1.40、好ましくは1.18〜1.36、特に好ましくは1.18〜1.34である。
2つのバスケットリアクターの機能はまた、1つのバスケットリアクター中で組合わされ得る。
全てのプロセス段階からの蒸気は、すぐに引きあげられ、集められ、かつ処理される。この処理は、一般的に回収された物質の高い純度を達成するために、蒸留によって一般的に行われる。これは、例えば、ドイツ特許出願第10100404(=米国特許出願6,703,473、参考によってここで導入する)によって行われ得る。経済的およびエコロジー的な見解から、除去されるモノヒドロキシアリール化合物は、非常に高純度な形態に回収および単離されなければならないことは明白である。モノヒドロキシアリール化合物は、ジヒドロキシアリール化合物またはジアリールカーボネートの製造において直接的に用いられ得る。
ディスクまたはバスケットリアクターは、長い滞留時間で、それらが真空で絶えず回復(renewing)される非常に大きい表面積を提供することで特徴づけられる。ディスクまたはバスケットリアクターの幾何学は、製品の溶融粘度によって形成される。リアクターは、例えばDE 4447422C2およびEP A 1253163に開示されており、またはWO A 99/28 370に開示されている二軸リアクター(各々と対応する、米国特許出願5,779,986、6,630,563および6,329,495は参考によってここに導入する)が好適である。
非常に低分子量のオリゴカーボネート、および完成したポリカーボネートを包含するオリゴカーボネートは、一般的にギアポンプ、種々のデザインのスクリューまたは特別なデザインの積極的−置換ポンプを用いて運搬される。
装置、リアクター、パイプ、ポンプおよび器具の製造のための特に好適な材料は、Cr Ni(Mo)18/10タイプのステンレス鋼、例えば、1.4571または1.4541(Stahlschluessel 2001、Stahlschluessel Wegst GmbH、Th-Heuss-Strasse 36、D-71672 Marbach)およびタイプCのNiベースのアロイ、例えば2.4605または2.4610(Stahlschluessel 2001、Stahlschluessel Wegst GmbH、Th-Heuss-Strasse 36、D-71672 Marbach)が挙げられる。ステンレス鋼が約290℃以下のプロセス温度で使用され、かつNiベースのアロイは約290℃以下のプロセス温度で使用される。
ポリカーボネートは、例えば界面重縮合プロセスによって製造される。ポリカーボネート合成のためのこのプロセスは、とりわけ以下の文献を含む:
・ Schnell著、「Chemistry and Physics of Polycarbonates」、Polymer Reviews、第9巻、Interscience Publishers、ニューヨーク、ロンドン、シドニー、1964年、33−70頁;
・ D.C. Prevorsek、B.T. DebonaおよびY. Kesten著、Corporate Research Center、Allied Chemical Corporation、ニュージャージー07960:Journal of Polymer Science中「Synthesis of Poly(ester Carbonate) Copolymers」、Polymer Chemistry編、第18巻、75-90頁(1980年);
・ D. Freitag、U. Grigo、 P.R. Mueller、N. Nouvertne著、バイエルアクチェンゲゼルシャフト、Encyclopedia of Polymer Science and Engineering中「Polycarbonates」、第1巻1、第2版、1988年、651−692頁、および最後に
・ U. Grigo博士、K. KircherおよびP.R. Mueller、Becker/Braun著、Kunststoff-Handbuch、第3/1巻、「Polycarbonate」、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエステル、セルロースエステル、カール・ハンサー・フェラッグ・ムニッヒ、ウイーン、1992年、118−145頁
並びに例えばEP-A 0517044およびその他多くの特許出願における多くの箇所で記載されている。
この方法によると、水性アルカリ溶液(または懸濁液)中でビスフェノールのジナトリウム塩(または異なるビスフェノール類の混合物)のホスゲン化は、不活性有機溶媒または溶媒混合物の存在下で行われ、それが第二相を形成する。形成され、かつ有機相の大部分に存在するオリゴカーボネートは、好適な触媒を用いて濃縮され、有機相中に溶解した高分子量のポリカーボネートを形成する。有機相は最終的には分離し、かつポリカーボネートは種々の処理段階によって単離される。
この方法において、NaOH、1以上のビスフェノールおよび水からなる水性相が使用され、その場合ビスフェノールの総量(ナトリウム塩としてではなくフリーのビスフェノールとして計算した)に関するこの水溶液の濃度は、M>45,000を有するポリカーボネート1〜30重量%、好ましくは3〜25重量%、特に好ましくは3〜8重量%およびM<45,000を有するポリカーボネート12〜22重量%を変化してもよい。これに関して高濃度の場合、溶液の温度を制御することが必要であるかもしれない。ビスフェノールを溶解するのに使用される水酸化ナトリウムは、固体形態または水酸化ナトリウム溶液で使用され得る。水酸化ナトリウム溶液の濃度は、所望のビスフェノール溶液の目的の濃度によって制限され、概して5〜25重量%、好ましくは5〜10重量%であり、またより高濃度の溶液を選択してもよいが、その場合後に水で希釈される。次の希釈を含むプロセスにおいて、濃度15〜75重量%、好ましくは25〜55重量%を有する水酸化ナトリウム溶液は、要すれば熱的に制御して使用される。ビスフェノール1モルにつきアルカリの含量は、ビスフェノールの構造に非常に大きく依存するが、一般的にビスフェノール1モルにつきアルカリ0.25モル〜5.00モル、好ましくはビスフェノール1モルにつきアルカリ1.5−2.5モルで変化してもよく、かつビスフェノールAが単独ビスフェノールとして使用される場合では、アルカリ1.85−2.15モルである。1以上のビスフェノールが使用されるならば、それらはともに溶解され得る。しかしながら最適なアルカリ相にビスフェノールを個別に溶解すること、および溶液を個別またはいずれか一方を秤量し、それらを組合せて反応中に添加することは有利となり得る。また、水酸化ナトリウム溶液中ではなく、別にアルカリが添加された希釈したビスフェノラート溶液中へビスフェノールまたはビスフェノール類を溶解することまたは有利になり得る。溶解方法は一般的にフレーク状または小球状である固形ビスフェノール、または溶融ビスフェノールからもまた開始し得る。使用される水酸化ナトリウムまたは水酸化ナトリウム溶液は、アマルガム法またはいわゆるメンブラン法によって調製され得る。両プロセスは長い間使用されており、かつ当業者によく知られている。メンブラン法により製造された水酸化ナトリウムが好ましく使用される。
このように調製された水相は、反応物質に不活性であり、かつ第二相を形成するポリカーボネートのための溶媒からなる有機相とともにホスゲン化される。
ホスゲンの添加後または添加中に、要すれば使用したビスフェノールの秤量は、ホスゲンまたはその直接の第二生成物、塩素化した酸エステルが反応溶液中に存在する限り行われる。
アルカリ媒体中におけるビスフェノール類およびホスゲン類からのポリカーボネートの合成は、発熱反応であり、かつ−5℃〜100℃、好ましくは15℃〜80℃、最も特に好ましくは25℃〜65℃の温度範囲で行われ、反応は場合によっては溶媒または溶媒混合物に依存して過剰圧力下で行われなければならない。
本発明により使用されるポリカーボネートを製造するのに好適なジフェノールは、例えばヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、(α,α’−ビス−(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、並びにそれらのアルキル化、環−アルキル化および環−ハロゲン化化合物を包含する。
好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルプロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−m/p−ジイソプロピルベンゼン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−m/p−ジイソプロピルベンゼンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンが挙げられる。
特に好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルエタン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンおよび1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンである。
これらおよびさらに好適なジフェノールは、例えばUS-A 2999835、3148172、2991273、3271367、4982014および2999846、ドイツ特許出願公開1570703、2063050、2036052、2211956および3832396、フランス特許出願1561518に開示されており、ある研究論文においてH. Schnell著、「ポリカーボネートの化学と物理(「Chemistry and Physics of Polycarbonates」)」、Interscience Publishers、ニューヨーク、1964年、28頁以下;102頁以下およびD.G. Legrand、J.T. Bendler著、「ポリカーボネート科学および技術のハンドブック(「Handbook of Polycarbonate Science and Technology」)」、Marcel Dekker、ニューヨーク、2000年、72頁以下に記載されている。
ホモポリカーボネートの場合、1つのビスフェノールのみが使用され、コポリカーボネートの場合は複数のジフェノールが使用され、できるだけクリーンな原料を使用することが望ましいが、使用されるビスフェノールが汚染されている可能性があり、同様に合成に添加される全ての他の化学薬品および補助材料は、それらの実際の合成、処理および保存に起因する不純物で明らかに汚染される場合もある。
有機相は1つの溶媒またはいくつかの溶媒の混合物からなり得る。好適な溶媒は塩素化炭化水素(脂肪族および/または芳香族)、好ましくはジクロロメタン、トリクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタンおよびクロロベンゼンおよびそれらの混合物である。芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、m/p/o−キシレンまたは芳香族エーテル、例えばアニソールもしかしながら単独で、混合物としてまたはさらに塩素化炭化水素を用いた混合物として使用され得る。合成のその他の態様はポリカーボネートを溶解するのではなく単に膨張する溶媒を使用する。ポリカーボネートの沈殿物は、溶媒と組合せて使用され得る。この場合水相に溶解可能な溶媒、例えばテトラヒドロフラン、1,3−/1,4−ジオキサンまたは1,3−ジオキソランをさらに、共溶媒(solvent partner)が第二有機相を形成する場合に、溶媒として使用してもよい。
反応混合物を形成する2相は、反応を促進させるために混合される。これは剪断力、すなわちポンプまたは撹拌機または静的ミキサーを通してエネルギーを供給することによって、若しくはノズルおよび/またはバッフルを用いて乱流を発生させることによって行われる。これらの手段の組合せもまた用いられ、経時的に繰り返され、若しくは装置の連続として使用される。アンカー、プロペラ、MIG撹拌機等、例えばUllmann著、「Encyclopedia of Industrial Chemistry」、第5版、B2巻、251頁以下に記載されているものは、好ましくは撹拌機として使用される。ロータリーポンプ、時々多段ポンプがポンプとして使用され、2〜9段ポンプは好ましい。ノズルおよび/またはバッフルとして、多孔質(Perforated)バッフルまたはテーパーパイプセクション(tapered pipe sections)、またはベンチュリ(Venturi)またはレフォス(Lefos)ノズルもまた使用される。
ホスゲンはガス状または液体状で導入、または溶媒に溶解されている。この場合、使用されるホスゲン過剰は、使用されるビスフェノールの総量に関して3〜100モル%、好ましくは5〜50モル%である。この場合、ホスゲンの添加の間および後における水相のpH値は、水酸化ナトリウム溶液、またはビスフェノラート溶液の単独または繰り返し添加によってアルカリ性範囲、好ましくは8.5〜12に保持されるが、触媒の添加後のpHは10〜14にしなければならない。ホスゲン化の間の温度は、25℃〜85℃、好ましくは35℃〜65℃であり、ホスゲン化はまた、使用される溶媒に従い、過剰圧力条件下で行われてもよい。
ホスゲンは直接的に前述の有機または水相の混合物へと添加されてもよく、しかしながら完全にまたは部分的に計量されてから相が混合される前に、2相のうち1相へ混合し、次いで対応する他の相と混合される。さらにホスゲンは全体または部分的に両相からの合成混合物のリサイクルした部分的ストリーム(stream)へ添加されもよく、この部分的ストリームは好ましくはリサイクルされてから触媒を添加する。その他の好ましい態様において、前記の水相はホスゲン含有有機相と混合され、さらに滞留時間1秒〜5分、好ましくは3秒〜2分後、上記のリサイクルされた部分的ストリームに添加されるか、または2相、すなわち前記の水相とともにホスゲン−含有有機相を直接的に前記のリサイクルされた部分的ストリームに混合する。これら全ての態様において、上記pH範囲は観測され、かつ要すれば水酸化ナトリウム溶液またはビスフェノラート溶液の一回または繰り返し添加により維持されなければならない。また、温度範囲は所望により冷却または希釈によって維持されなければならない。
ポリカーボネート合成は連続的またはバッチ式に行われ得る。したがって、反応は撹拌−タンクリアクター、チューブラー−フローリアクター、強制循環(forced-circulation)リアクターまたは撹拌-タンクリアクターのシリーズまたはそれらの組合せで行ってもよく、その場合上記混合装置は、可能ならば合成混合物の反応が完結するまで、水および有機相が分離しないこと、すなわちもはやホスゲンまたは塩素化カルボン酸エステルからの鹸化性の塩素を含有しないことを確保するのに用いられる。
分子量を制限するのに必要な一官能性連鎖停止剤、例えばフェノールまたはアルキルフェノール、特にフェノール、p−t−ブチルフェノール、イソオクチルフェノール、クミルフェノール、それらの塩素化カルボン酸エステルまたはモノカルボン酸の酸クロリドまたはそれら連鎖停止剤の混合物は、ビスフェノラートまたはビスフェノラート類とともに反応へ供給されるか、合成中の任意の時間に、できるだけ長くホスゲンまたは塩素化カルボン酸末端基が反応混合物中にまだ存在する限り、若しくは酸クロリドおよび塩素化酸エステルが連鎖停止剤として使用される場合は、形成するポリマーのフェノール系末端基が十分である限り添加される。しかしながら、好ましくは連鎖停止剤または停止剤類は、ホスゲン化の後で、ホスゲンがもはや存在せず、触媒がまだ導入されない時点で添加されるか、または触媒の前、触媒とともに、またはそれらと平行して添加される。
使用し得る分岐剤または分岐剤類混合物は同時に、しかし通常は連鎖停止剤の前に、合成に添加する。トリスフェノール、第4級フェノールまたはトリカルボン酸またはテトラカルボン酸の酸クロリドが通常使用されるが、ポリフェノールまたは酸クロリドの混合物も使用される。
使用され得る3または3以上のフェノール系ヒドロキシル基を含有する化合物のいくつかは、例えば:
フロログルシノール、
4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2、
4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、
1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
トリ−(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、
2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパン、
2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、
テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)メタンが挙げられる。
いくつかのその他の三官能性化合物は、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌルおよび3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
好ましい分岐剤は3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールおよび1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)エタンである。
界面合成において使用される触媒は、第3級アミン、特にトリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、N−エチルピペリジン、N−メチルピペリジン、N−i/n−プロピルピペリジン;第4級アンモニウム塩、例えばテトラブチルアンモニウム/トリブチルベンジルアンモニウム/テトラエチルアンモニウムヒドロキシド/クロリド/ブロミド/ハイドロジェンサルフェート/テトラフルオロボレート;およびアンモニウム化合物に対応するホスホニウム化合物である。この場合アンモニウムおよびホスホニウム化合物はまた、ともにオニウム化合物として称される。
典型的な界面重縮合触媒として、これらの化合物は典型的な文献に記載され、市販され、かつ当業者に知られている。触媒は独立して、混合物として、同時にまたは次々と、要すればホスゲン化の前に合成に添加され得るが、ホスゲンの導入の後の添加も、オニウム化合物またはオニウム化合物の混合物が触媒として使用されないならば、好ましい。オニウム化合物の使用に関しては、ホスゲンの導入の前の添加が好ましい。
触媒または触媒類は、バルク、(好ましくはポリカーボネートの合成に用いられる)不活性溶媒中、または水性溶液、および第3級アミンの場合は酸(好ましくは無機酸、特に塩酸)とのそれらのアンモニウム塩として添加されてもよい。1以上の触媒を使用し、または触媒の総量の部分的な量を添加するならば、種々の秤量添加方法をもちろん種々の場所でまたは種々の時間で使用してもよい。
使用される触媒の総量は使用されるビスフェノールのモルに対して、0.001〜10モル%、および好ましくは0.01〜8モル%、特に好ましくは0.05〜5モル%である。
ホスゲンの導入後、要すれば分岐剤(これはビスフェノラートとともに添加されない、連鎖停止剤および触媒が添加される前に、一定時に有機相と水相を混合するのが有利であり得る。そのような撹拌期間が、各々の添加の後に有利であり得る。それらが使用される場合、撹拌時間は10秒〜60分、好ましくは30秒〜40分、特に好ましくは1分〜15分である。
消耗した、塩化ギ酸エステルのせいぜい痕跡量(好ましくは<2ppm)を含む結果としての少なくとも2相の反応混合物は、相分離のために静置する。水性アルカリ相の全てまたは一部は所望により水相としてポリカーボネート合成に戻され、または排水処理に送られ、そこで溶媒および触媒成分を分離しリサイクルする。その他種々の処理において、有機不純物、特に溶媒およびポリマー残渣の分離の後、および、例えば水酸化ナトリウムの添加によって要すれば特定のpH値に調節した後、塩を分離し、それを例えば塩素アルカリ電気分解へ供給してもよく、その間に水相が要すれば合成へ戻される。
現在ポリマーを含有している有機相は、アルカリ性、イオン性または触媒的性質の全て汚染物質から解放されなければならない。要すれば沈殿タンク、撹拌タンクリアクター、コアレッサー(coalescers)またはセパレータまたはこれらの手段の組合せ(この場合水は要すればいくつかまたは全ての分離段階で、要すれば活性または受動混合装置を用いて添加されてもよい)によって補助され得る、1以上の静置段階の後でさえ、それは小さな液滴の形態で多量の水性アルカリ相、並びに触媒、一般的に第3級アミンを含む。
このアルカリ性水相の粗い分離の後、有機相は希酸、無機酸、カルボン酸、塩酸および/またはスルホン酸を用いて1回以上洗浄される。水性無機酸、特に塩酸、亜リン酸およびリン酸、またはそれらの酸の混合物が好ましい。これらの酸の濃度は0.001〜50重量%、好ましくは0.01〜5重量%の範囲でなければならない。
有機相はまた、脱塩水または蒸留水で繰り返し洗浄される。要すれば水相の一部が分散された有機相の分離は、個々の洗浄段階の後に沈殿タンク、撹拌タンクリアクター、コアレッサー(coalescer)またはセパレータ若しくはこれらの手段の組合せを用いて達成され、この場合洗浄水を、要すれば積極的または消極的に混合装置(mixing devices)を使用して洗浄段階の間添加してもよい。
好ましくはポリマー溶液に使用された溶媒中で溶解された酸は、要すれば洗浄段階の間または洗浄プロセスの後に添加されてもよい。ガス状の塩化水素およびリン酸または亜リン酸はこの点において好ましく、要すればまた混合物として使用してもよい。
最後の分離プロセスの後、このように得られた、精製されたポリマー溶液は、水を5重量%以下、好ましくは1重量%以下、および最も特に好ましくは0.5重量%以下で含有するべきである。
ポリマーは熱、真空または加熱したキャリアーガスを用いて溶媒を蒸発することによって溶液から単離してもよい。他の単離方法は再結晶または沈殿である。
ポリマー溶液の濃縮およびまた、ポリマーの単離が蒸発による溶媒の除去、要すれば過熱および膨張によって達成されるならば、用語「フラッシュプロセス」が使用される(「Thermische Trennverfahren」、VCH Verlagsanstalt、1988年、114頁参照);代わりに加熱したキャリアーガスはエバポレートされる溶液とともにスプレーされるならば、使用される用語は「スプレーエバポレーション/スプレードライ」である(Vauck著、「Grundoperationen chemischer Verfahrenstechnik」、Deutscher Verlag fuer Grundstoffindustrie 2000、第11版、690頁参照)。これらのプロセス全ては、特許文献や教科書に記載されており、かつ当業者に知られている。
溶媒を熱の印加(蒸留)または産業的により効果的なフラッシュプロセスによって除去するならば、高く濃縮されたポリマー溶融物が得られる。既知のフラッシュプロセスでは、ポリマー溶液は少し過剰圧力下で、標準圧力下の沸点より上の温度に繰り返し加熱され、標準圧力に対してこれらの過熱溶液は、次いで容器中、低圧力下、例えば標準大気圧で膨張される。これに関して、濃縮段階をあまりに大きくせず、または換言すると過熱プロセスの温度段階を大きくせず、その代わりに2段階〜4段階のプロセスを選択することは有利かもしれない。
残存溶媒は、この方法で得られた高濃度のポリマー溶融物からエバポレーション押出(BE-A 866991、EP-A 0411510、US-A 4980105、DE-A 3332065)、薄相(thin-layer)エバポレータ(EP-A 0267025)、フォーリングフィルム(falling-film)エバポレータ、ストランドエバポレータを用いて溶融物から直接、または摩擦コンパクション(friction compaction)(EP-A 0460450)、要すればまた分離剤、例えば窒素または二酸化炭素の添加下、または真空(EP-A 003996、EP-A 0256003、US-A 4423207)を使用することによって、またはその代わりに後の結晶化(DE-A 3429960)および固体相における残存溶媒の加熱(US-A 3986269、DE-A 2053876)のいずれかを用いて除去してもよい。
顆粒(pellet)は好ましくは溶融物の直接スピニングおよび次の顆粒化によって、若しくは溶融物が空気中または液体、一般的には水下にスピン(spin)される溶融押出機の使用によって得られる。押出機を使用するならば、添加剤が、要すれば静的混和機(static mixers)または押出機における補助的な押出機を用いて、この押出機の溶融上流に添加されてもよい。
噴霧(spraying)の場合、ポリマー溶液を、要すれば加熱後、減圧下容器に噴霧するか、または加熱したキャリアーガス、例えば窒素、アルゴンまたは蒸気を使用してノズルを用いて、標準大気圧で容器に噴霧する。両方の場合において、ポリマー溶液の濃度に依存して、ポリマーのパウダー(希釈)またはフレーク(flakes)(濃縮)が得られ、それから必要に応じて溶媒の最後の残渣が、上述のように除去されなければならない。顆粒は次いで、コンパウンド押出機およびその後のスピニング(spinning)によって得られ得る。ここでも、上述のように添加剤を、周辺機器または押出器自体に添加してもよい。圧縮段階は、パウダーおよびフレークの低い見掛け密度のために、押出の前にポリマーパウダーについてしばしば使用されなければならない。
ポリカーボネートに沈殿剤を添加することによって、ポリマーは洗浄および要すればさらに濃縮したポリカーボネート溶液から大きな結晶状態で沈殿され得る。これに関して、少量の添加剤を添加すること、および要すれば沈殿剤のバッチの添加の間に待機時間を許容することによって開始することが有利である。また、種々の沈殿剤を用いることも有利である。炭化水素、特にヘプテン、i−オクタン−シクロヘキサンおよびアルコール類、例えばメタノール、エタノールおよびi−プロパノールを例えば沈殿剤として使用してもよい。
沈殿プロセスは一般的に、ポリマー溶液を一般的に沈殿剤にゆっくり添加することが含まれ、この場合アルコール類、例えばメタノール、i−プロパノールが一般的に使用されるが、またシクロヘキサンまたはケトンを一般的にここで沈殿剤として使用してもよい。
このように得られた材料は、スプレー蒸発法のために記載されているように顆粒に加工され、要すれば添加剤で補完される。
他のプロセスによると、微細な顆粒形態における沈殿化および結晶化生成物または無定型に固形化した生成物は、ポリカーボネートのための1以上の沈殿剤の蒸気をその上に通過することによって結晶化され、同時にガラス転移温度以下に加熱し、縮合することによって高分子量にする。オリゴマーが、要すれば異なる末端基(フェノール系および連鎖停止基)を有する場合、このプロセスは固体−相縮合と称される。
熱安定剤:
一旦ポリカーボネートの所望の分子量が達されれば、本発明による式(I)〜(XI)の熱安定剤が好ましくは添加される。均質導入を導く静的ミキサーまたは他のミキサー(例えば押出機)が熱安定剤の効果的な混合のために好適である。後者の場合、要すれば他の物質(例えば離型剤)とともに、熱安定剤は、ポリマー溶融の補助的な押出機(ancillary extruder)によって、主なポリマーストリームに添加される。
本発明による熱安定剤は、ポリマー溶融に単独で、または互いに異なる所望の混合物、または複数の異なる混合物で添加されてもよい。さらに、本発明による熱安定剤とフリーのスルホン酸誘導体(例えばベンゼンまたはトルエンスルホン酸)との混合物を加えてもよい。
熱安定剤は好ましくは融点30℃以上、好ましくは40℃以上および特に好ましくは50℃以上であり、かつ沸点は1ミリバールで150℃以上、好ましくは200℃以上および特に好ましくは230℃以上である。
本発明による有機硫黄−含有酸のエステルは、ポリカーボネートに対して100ppm以下、好ましくはポリカーボネートに基づいて50ppm以下、特に好ましくは30ppm以下および最も特に好ましくは15ppm以下の量で使用され得る。
好ましくは熱安定剤またはそれらの混合物の少なくとも0.5ppm、特に好ましくは1ppm、最も特に好ましくは1.5ppmが使用される。特に、熱安定剤はポリカーボネートに基づいて2〜10ppmの量で使用される。
必要に応じてそれらはまた、遊離酸、例えばo−リン酸または安定剤として好適な添加剤(例えばベンゼンまたはトルエンスルホン酸)との混合物の形態で添加され得る。遊離酸または他の熱安定剤の量は(ポリカーボネートに基づいて)20ppm以下、好ましくは10ppm以下、特に0〜5ppmである。
本発明による熱安定剤の添加の形態に関して制限はない。本発明による有機硫黄含有酸のエステルまたはそれらの混合物は、ポリマー溶融に固体の形態で、すなわち粉末状で、溶液中または溶融形態中で添加され得る。別のタイプの添加はマスターバッチ(好ましくはポリカーボネートとともに)の使用であり、それはまた、さらなる添加剤(例えば他の安定剤または離型剤)を含有してもよい。
本発明による有機硫黄含有酸のエステルは、好ましくは液体状態で添加される。添加される量が非常に少ないため、本発明によるエステルの溶液が好ましく使用される。
好適な溶媒は、プロセスを妨げず、化学的に不活性で、速く蒸発するものである。
好適な溶媒の例は、常圧で沸点30〜300℃、好ましくは30〜250および特に好ましくは30〜200℃を有する全ての有機溶媒、並びに水(結晶化の水を含有する)である。種々のプロセスで存在するそのような化合物は、好ましくは選択される。残存する残渣量は、製造される製品の要求の範囲に応じて、品質を減少させない。
水に加えて、溶媒はアルカン、シクロアルカンおよび芳香族化合物であり、それらはまた、置換されてもよい。置換基は、種々の組合せにおいて、脂肪族、脂環式または芳香族基、並びにハロゲンまたは水酸基である。ヘテロ原子(例えば酸素)はまた、脂肪族、脂環式または芳香族基の間で結合リンク(binding links)であってよく、基は同一または異なってもよい。他の溶媒はまた、ケトンと有機酸のエステル、並びに環状カーボネートであり得る。熱安定剤はまた、グリセロールモノステアレート中で溶解し、かつその形態で添加されてもよい。
水に加えて、例えばn−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタンおよびそれらの異性体、クロロベンゼン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよびそれらの異性体、o−、m−およびp−クレゾール、アセトン、ジアリールエーテル、ジメチルケトン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチルアセテート、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートが挙げられる。
ポリカーボネートプロセスのために好ましく好適には、水、フェノール、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートおよびトルエンが挙げられる。
特に好ましく好適には、水、フェノールおよびプロピレンカーボネートである。
遊離スルホン酸およびある場合には、エステル化されたスルホン酸、さらにアルコールは、式(I)〜(XI)を有する本発明による熱安定剤の劣化製品(degradation products)として製造される。
得られたポリカーボネートはまた、本発明による抑制剤の添加後、ポリカーボネー成形組成物という状況では既知の機能のために性質を変える目的で既知の常套の添加剤とコンパウンドとしてもよい。これらの添加剤は有益な寿命(例えば、加水分解または劣化安定剤)を延長し、色彩安定性(例えば、熱およびUV安定性)を改良し、処理(例えば離型剤、流動性改良剤(flow improvers))を促進し、使用時の性質(静電防止剤)を改良し、難燃性を向上させ、外観(例えば、有機着色剤、顔料)に影響を与え、または、特定のストレスに対するポリマー特性(衝撃耐性、細かく分割した鉱物、ファイバー、石英粉末、ガラスファイバーおよびカーボンファイバー)を採用するように機能する。全ては、所望の特性を調整および達成するためにいかなる方法でも組合わされ得る。そのような添加物質および添加剤は、例えば、「Plastics Additives」、R. Gaechter and H. Mueller、Hanser Publishers 1983年に記載されている。
これらの添加剤およびローディング(loading)物質は、個別にまたは所望の混合物または複数の異なる混合物中においてポリマーの単離の間に直接的かコンパウンド段階(compounding step)と呼ばれる顆粒の溶融の後にポリマー溶融へ添加され得る。
添加剤およびローディング物質、またはそれらの混合物は、固体の形態で、すなわち粉末状で、または溶融としてポリマー溶融に添加され得る。別のタイプの添加は、マスターバッチの使用または添加剤または添加剤の混合物のマスターバッチの混合物の使用である。
これらの材料は、好ましくは常套のユニットで完成したポリカーボネートへ添加されるが、必要に応じて、ポリカーボネート製造プロセスの別の段階で行われてもよい。
好適な添加剤は、例えば「Additives for Plastics Handbook」、John Murphy、Elsevier、オックスフォード 1999年または「Plastics Additives Handbook Hans Zweifel」、Hanser、Munich 2001年に記載されているものである。
他の用途は、例えば以下の通りであるが、それらは本発明の主題を限定しない:
1.建築、車両および航空機、並びにヘルメットのためのバイザーの多数の分野で必需品であると知られている安全ガラス。
2.フィルム。
3.ブロー成形品(例えばUS-A 2964794参照)、例えば1〜5ガロンの水ボトル。
4.建物、例えば駅や温室を覆うためおよび照明装置のための、半透明性シート、例えばソリッドシートまたは特に二重壁(twin-wall)シート。
5.光学記憶媒体、例えばオーディオCD、CD-R(W)、DVD、DVD-R(W)、ミニディスクおよびそれらの続発品。
6.交通照明ハウジングまたは交通信号。
7.オープンまたはクローズ、要すれば印刷可能表面を有する発泡製品。
8.糸およびワイヤー(DE-A 1137167参照)。
9.要すれば半透明分野における適用のためにガラスフェイバーを用いる照明アプリケーション。
10.半透明性および光散乱性成形部品の製造のための、硫酸バリウムおよび/または二酸化チタンおよび/または酸化ジルコニウムまたは有機ポリマーアクリレートゴムを含む半透明性改良品(EP-A 0634445、EP-A 0269324)。
11.精密射出成形部品、例えばホルダー、具体的にはレンズホルダー(lens holders);この目的のために要すればガラス繊維、および要すればモリブデンジスルフィド含量(前記成形用組成物全体に対して)1−10重量%を有するポリカーボネートを使用する。
12.光学装置部品、特に写真用およびフィルムカメラ用のレンズ(DE-A 2701173参照)。
13.光伝導媒体、特に光学ケーブル(EP-A 0089801参照)およびライティングストリップ(lighting strip)。
14.電気ケーブルおよびコネクタシェル(connector shells)およびプラグ−インコネクタ、並びに蓄電器のための、電気絶縁材料。
15.携帯電話のケース。
16.ネットワークインターフェースデバイス。
17.有機光伝導体のためのサポート。
18.ランプ、ヘッドランプ、拡散(diffusing)または内部レンズ。
19.医療用用途、例えば人工肺および透析装置。
20.食品用途、例えばボトル、陶器(crockery)およびチョコレートモールド。
21.自動車分野における用途、例えばグレージング、またはABSとのブレンドの形状でバンパーとして。
22.スポーツ製品、例えばスラロームポールおよびスキーブーツ留め具。
23.家庭用用途、例えば台所のシンク(sink)、洗面台およびレターボックス。
24.囲い(Enclosures)、例えば電気配電キャビネット。
25.電気器具用のハウジング、例えば歯ブラシ、ヘヤドライヤー、コーヒーメーカーおよび機械器具、例えばドリルマシン、ミルマシン、滑走(planing)マシンおよびのこぎり。
26.洗濯機の蒸気口。
27.防護めがね、サングラス、視力矯正めがねおよびレンズ。
28.ランプカバー。
29.梱包用フィルム。
30.チップボックス、チップキャリアおよびSiウエハーのためのボックス。
31.その他の用途、例えば安定なドアまたは動物の檻。
以下の実施例は、限定することなく本発明を例示することを目的とする:
相対溶液粘度を25℃で濃度5g/lのジクロロメタン中で決定した。
フェノール性OHの含量をIR測定により得た。この目的のために、純粋なジクロロメタンに対してジクロロメタン50ml中ポリマー2gを含有する溶液の示差測定(differential measurement)を行い、かつ吸光度3582cm−1での違いを決定した。
残存モノマーの測定のための分析機器:
サンプルをジクロロメタン中で溶解し、アセトン/メタノールで再沈殿した。沈殿したポリマーを分離し、濾液を少量に濃縮した。残存モノマーを溶解性勾配(gradient)0.04%のリン酸アセトニトリル中で、逆相クロマトグラフィーによって定量化した。UVによって検出した。
ビスフェノール(BPA)、フェノール、ジフェニルカーボネート(DPC)を、この方法を用いて決定した。
用語「GMS」はグリセロールモノパルミテートとグリセロールモノステアレートの混合物を参照する。
GMS全体の含有物は、遊離GMS(free GMS)(GMS遊離)、GMSカーボネート(GMS−CO)および導入GMS(incorporated GMS)からなる。後者を減法(subtraction)によって計算した。
サンプルの一部を約80℃でアルカリ性の状態で加水分解し、次いで塩酸でpHを約1に調節した。この溶液をt−ブチルメチルエーテルで抽出し、抽出物を乾燥させた。誘導化の後、フレームイオン化検出器と接続したキャピラリーカラム上でガスクロマトグラフィーにより分析を行った。定量分析は内部基準を用いて行われ、かつGMSの総含量を得る。
もう一方のサンプルの一部を、ジクロロメタン中で溶解し、誘導化した。キャピラリーカラム上でガスクロマトグラフィーによって分離し、かつフレームイオン化検出器(FID)を用いて検出し、定量化を内部基準(internal standard)によって行った。遊離GMSおよびGMSカーボネートの含量が得られた。
GC−FIDによるポリカーボネート中のグリセロールモノステアレート(GMS)およびグリセロールモノステアレートカーボネート(GMSカーボネート)の定量化:
サンプル約0.5gをCHCl5ml中で溶解し、かつ内部基準(例えばn−アルカン)を添加した。t−ブチルメチルエーテル(MTBE)約5mlを、ポリマーの沈殿のためにこの溶液に添加した。次に懸濁物を振とうし、次いで遠心分離器で分離した。得られた上澄み溶液(3ml)を、ピペットで除去し、窒素雰囲気下で乾燥濃縮した。残渣をMSTFA溶液(N−メチル−N−(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド)を用いてシリレート化した。ろ過した溶液を、ガスクロマトグラフィー(GC)(例えばHP6890)によって色層分析した。検出をフレームイオン化検出器(FID)によって行った。
使用した材料:
ポリカーボネートB: 相対溶液粘度 1.201
フェノール性OH含量 240ppm
DPC 80ppm
BPA 10ppm
フェノール 65ppm
GMS遊離 288ppm
GMS−CO<10ppm
熱安定剤A:
Figure 2006009022
ポリカーボネートの熱安定性の改良での本発明による熱安定剤の影響は、ポリカーボネートの長期にわたる熱安定性を参照することによって検討される。
実施例A
熱安定剤Aの合成:
Figure 2006009022
KMFによって提供されたグリセロール552.6g(6.0モル)およびAldrichによって提供されたピリジン4746g(60モル)を窒素下に置き、均一に溶解した。ベンゼンスルホン酸クロリド3196.8g(18.1モル)を非常にゆっくり滴下し、その間温度30〜35℃を超えない。次いで混合物を40℃で1時間撹拌した。
調製:
バッチを蒸留水3リットル、氷約4kgおよびジクロロメタン3リットルとの混合物に激しく撹拌して非常にゆっくり添加した。このプロセスの間、35℃の温度を超えない。
有機相をメタノール約10リットル中で沈殿させ、抽出し、かつ薄層クロマトグラフィーがクリーンな生成物を示すまでメタノールで洗浄した。
次いで乾燥を60℃で真空のドライオーブン中で恒量まで行った。
収率:白色粉末970g(理論値31.54%)
分析:
融点(m.p.)81−83℃
H−NMR(400 MHz、TMS、CDCl) δ=7.8ppm(m、6H)、7.7(m、3H)、7.55(m、6H)、4.75(m、1H)、4.1(d、4H)。
実施例1
ポリカーボネートB2.5kgをポリカーボネートの量に対して熱安定剤A(粉末として)4ppmと押出機中で均一に混合した(出発材料)。この混合物を340℃で10分間および360℃で10分間熱にさらし、次いで化学的に分析した(表1)。
比較例1:
o−リン酸3ppmを、熱安定剤A4ppmの代わりに導入する以外は、実施例1と同様。
表1
Figure 2006009022
実施例は、安定剤としてリン酸を用いる比較例1と比較して、より高い遊離GMS含量、より低いGMS−CO含量、およびジフェニルカーボネートDPCの再形成の著しく低い速度を発現することにより、熱にさらす際に、改良されたポリカーボネートの安定性の証拠を提供する。したがって残存モノマー(DPC)の含量は、比較的低いレベルで維持され得る。これは、ポリカーボネートが射出されるときに、蒸発したモノマー成分が射出成形金型(スタンパー(stamper))の上でコーティングとしてセット(ブラッディングアウト(blading out)として知られる:それは望ましくない)され得るので、特に光学的データ記憶媒体アプリケーションにとって重要である。
本発明を例示目的のために前述のように詳細に記載したが、そのような詳細は単にその目的のためであって、請求の範囲によって限定されうることを除いて、発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって変更を行うことができると理解される。

Claims (6)

  1. ポリカーボネートおよび有機硫黄−含有酸のエステルを含有する熱可塑性成形組成物。
  2. エステルが、
    a)式(I):
    Figure 2006009022
    [式中、Rは独立して水素または非置換またはハロ置換C−C20アルキルを示し、
    およびRは互いに独立して水素、C−C−アルキルまたはC−C30アルキルカルボキシルまたは基
    Figure 2006009022
    (式中、Rは上記と同意義であり、mは0または1を示し、nは0〜8の整数値を示す。)を示す。]
    b)式(II):
    Figure 2006009022
    [式中、Rは上記と同意義であり、Aは互いに独立して水素またはC−C12アルキルを示し、Iは2または3を示す。]
    c)式(III):
    Figure 2006009022
    [式中、Rは上記と同意義。]
    および
    d)式(IV):
    Figure 2006009022
    [式中、Rおよびnは上記と同意義であり、RはC−C30アルキルカルボキシル、または基
    Figure 2006009022
    (式中、Rは上記と同意義。)を示す。]
    および
    e)式(V)、(VI)、(VIIa)、(VIIb)、(Ib)、(IVb):
    Figure 2006009022
    Figure 2006009022
    Figure 2006009022
    Figure 2006009022
    Figure 2006009022
    [式中、Rおよびnは上記と同意義であり、およびqは0〜10の整数値を示し、RおよびRは独立して水素またはC−C20−アルキルを示し、かつR11は互いに独立して水素またはジ−(C−C)−アルキルアミノを示す。]、および
    f)式(VIII):
    Figure 2006009022
    [式中、RおよびAは上記と同意義。]および
    g)式(IX):
    Figure 2006009022
    [式中、Rおよびmは上記と同意義。]および
    h)式(X):
    Figure 2006009022
    [式中、RおよびAは上記と同意義。]および
    i)式(XI):
    Figure 2006009022
    [式中、RおよびAは上記と同意義。]
    から成る群から選択される少なくとも1つの化合物である、請求項1記載の組成物。
  3. エステルがポリカーボネートの量に対して100ppm以下の積極量で存在する、請求項1記載の組成物。
  4. 該エステルの少なくとも1つの分解生成物をさらに含有する、請求項1記載の組成物。
  5. 請求項1の組成物を含有する、押出品。
  6. 請求項1の組成物を含有する、熱可塑的成形品。
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