JP2005083315A - 建設機械の冷却装置 - Google Patents

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恭子 山田
Masaharu Murakami
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Abstract

【課題】 建設機械冷却装置において、特に機体上方への騒音を大幅に低減できるようにする。
【解決手段】 機外から吸入された冷却風が内部を流通するエンジンルーム2Bと、エンジンルーム2Bに設置され該冷却風により冷却されるクーリングユニット30とをそなえた、建設機械の冷却装置において、エンジンルーム2Bを形成する機体側壁面22に形成された冷却風の吸入部25と、開口27を有しクーリングユニット30よりも冷却風流通方向上流側において機体側壁面22から所定の間隔をあけてエンジンルーム2Bを冷却風流通方向Yで上流側と下流側とに仕切るように設置された仕切部材26とをそなえて構成され、上記の機体側壁面22の吸入部25と上記の仕切部材26の開口27とが、上下方向及び/又は左右方向に関し異なる位置に配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機外から冷却風を吸入し、この冷却風により、エンジンルーム内に設置されたクーリングユニット、ひいてはエンジン冷却水や作動油を冷却する、建設機械の冷却装置に関するものである。
今日、油圧ショベル,ホイールローダ等の走行式の建設機械やクレーン等の定置式の建設機械等、種々の建設機械が建設現場,港湾,工場内等の様々な分野において用いられている。建設機械は、ダム,トンネル,河川,道路等における岩石の掘削やビル,建築物の取り壊し等、一般に厳しい環境下で使用されるが、このような環境下ではエンジンや油圧ポンプ等の機器類に加わる負荷が高く、エンジン温度の上昇や作動油の油温の上昇を招きやすい。
このため、これら建設機械では、図8に示すように、エンジン106の冷却水やオイルポンプ108の作動油などを冷却するための比較的大容量のラジエータやオイルクーラなどからなるクーリングパッケージ104がエンジンルーム102(ラジエータルーム102A)にそなえられており、冷却ファン105の作動により機外より吸気開口部109,110を介してエンジンルーム102に取り込まれた冷却風によって、クーリングパッケージ104、ひいては、上述したようにエンジン冷却水やポンプ作動油などが冷却される。
クーリングパッケージ104を通過した冷却風は、メインエンジンエルーム102Bの天井面或いは床面に設けられた開口部111,112、又は、ポンプルーム102Cの天井面或いは床面に設けられた開口部113,114から排出される。
エンジンルームの構造として、この他に特許文献1及び特許文献2に開示された技術がある。
特許文献1に開示された技術では、エンジン室の天井面に冷却風の吸気口が設けられている他、エンジン室のドアに上下方向に伸びるダクト(ドアダクト)を設けると共に、エンジン室の床面にラジエータに向かって伸びる床ダクトが設けられている。上記ドアダクトは、その上端がエンジンルーム天井面において機外へと開口する一方、その下端(排出口)は、ドアの閉鎖状態において、上記床ダクトの上流端(吸気口)に接続されるようになっている。これにより、冷却風の不足しがちなラジエータの下部に対しては、ドアダクトから吸入された冷却風が床ダクトを介して案内されるようになり、ラジエータの全面が効果的に冷却されるようになっている。
また、特許文献2に開示された技術では、エンジンルームの天井面に設けられた冷却風取入口とラジエータの吸気面との間に上下方向に並ぶ複数の導風路を設けることにより、ラジエータを通過する冷却風の分布の均一化を図っている。
実開閉5−46528号公報 特開平9−195771号公報
建設機械においては冷却ファンが主な騒音発生源となり、冷却ファンが近くに設置されるラジエータルームの開口から漏洩するファン音(ファン翼の風切り音)などが、建設機械における主たる騒音となる。
しかしながら、上記従来技術は、何れも、外気をエンジンルーム内に吸入するための吸気口が天井面に設けられているため、上方に向けて騒音が発せられてしまう。つまり、上記の図8に示す技術では、ファン音が直接に吸気口109,110から機外上方へ漏洩し、上記の特許文献1及び特許文献2に開示された各技術では、ダクト(導風路)を介してファン音が吸気口から機外上方へ漏洩する。
建設機械から水平方向に発せられる騒音を抑制することは例えば作業場所を遮蔽物により水平方向に対し囲うなどすれば可能であるが、鉛直上方に発せられる騒音に対しこのような遮蔽物を設けることは大掛かりになり現実的ではなく、また、水平方向に発せられる騒音は主に地面などにより吸収されるが、鉛直上方に発せられる騒音に対してはこのような吸収物がないためその伝播範囲が極めて広いものとなってしまう。
吸気開口面積を減少させることにより、このような上方への騒音を低減することも考えられるが、この場合、冷却風に対する流通抵抗が増大し、冷却風の流量の低下、ひいてはクーリングパッケージの冷却性能の低下を引き起こすといった、新たな課題が発生する。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、特に機体上方への騒音を大幅に低減できるようにした、建設機械の冷却装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明の建設機械の冷却装置は、機外から吸入された冷却風が内部を流通するエンジンルームと、該エンジンルーム内に設置され該冷却風により冷却されるクーリングユニットとをそなえた、建設機械の冷却装置において、 該エンジンルームを形成する機体側壁面に形成された冷却風の吸入部と、開口を有し該クーリングユニットよりも冷却風流通方向上流側において該機体側壁面から所定の間隔をあけ該エンジンルームを冷却風流通方向で上流側と下流側とに仕切るように設置された仕切部材とをそなえて構成され、上記の機体側壁面の吸入部と上記の仕切部材の開口とが、上下方向及び/又は左右方向に関し異なる位置に配置されたことを特徴としている。
請求項2記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項1記載の建設機械の冷却装置において、該吸入部が形成された機体壁面の所定部位が、該機体壁面から該所定部位を除いた機体壁面本体に対し開閉可能な機体壁面開閉部として構成されたことを特徴としている。
請求項3記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項2記載の建設機械の冷却装置において、該仕切部材が、該機体壁面開閉部に取り付けられたことを特徴としている。
請求項4記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項2記載の建設機械の冷却装置において、該仕切部材が、該機体壁面本体に取り付けられたことを特徴としている。
請求項5記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置において、上記の仕切部材の開口が、該クーリングユニットの正面に位置設定されたことを特徴としている。
請求項6記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項1〜5の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置において、上記の仕切部材の開口の面積が、上記の機体側壁面の吸入部の開口面積の総和よりも大きいことを特徴としている。
請求項7記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項1〜6の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置において、上記の機体側壁面の吸入部が、所定方向に沿って、上記の仕切部材の開口の両側に一つずつ配置されたことを特徴としている。
請求項8記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項7記載の建設機械の冷却装置において、上記の機体側壁面と仕切部材との隙間の該冷却風流通方向に関する寸法が、上記の仕切部材の開口の両側に設けられた上記の各吸入部の上記所定方向に関する寸法よりも大きいことを特徴としている。
請求項9記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項1〜8の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置において、該冷却風を上記の機体側壁面の吸気部から上記の仕切部材の開口まで案内するガイド部材が設置されたことを特徴としている。
請求項10記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項9記載の建設機械の冷却装置において、該ガイド部材が吸音材を成型して構成されたことを特徴としている。
請求項11記載の本発明の建設機械の冷却装置は、請求項1〜10の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置において、該仕切部材における上記の冷却風の吸入部に向き合う面に吸音材を取り付けたことを特徴としている。
本発明の建設機械の冷却装置によれば、エンジンルームを形成する機体側壁面に形成された冷却風の吸入部と、開口を有しクーリングユニットよりも冷却風流通方向上流側において機体側壁面から所定の間隔をあけエンジンルームを冷却風流通方向で上流側と下流側とに仕切るように設置された仕切部材とをそなえて構成され、上記の機体側壁面の吸入部と上記の仕切部材の開口とが、上下方向及び/又は左右方向に関し異なる位置に配置されているので、エンジンルームに配置された機器から発生する騒音が機外に対して機体側壁面と仕切部材とにより二重に遮蔽されるようになり、また、上述の通り仕切部材開口と機体側壁面吸入部との位置がずれていることから、騒音が直接に機外へと漏洩するのが抑制され、この結果、騒音を効果的に抑制できるようになる。
騒音の機外への漏洩部となる吸入部が機体側壁面に形成されていることから、機外へと漏洩した騒音は、水平方向に伝播するようなり、特に機体上方への騒音を大幅に低減できるようになる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
なお、図1〜図7における図中の矢印Xはエンジンルーム幅方向(建設機械の前後方向)を示し、図中の矢印Yは冷却風流通方向(建設機械の左右方向)を示す。
また、以下の各実施形態では、本発明を建設機械として油圧ショベルに適用した例を説明する。
(1)第1実施形態
図5は建設機械の全体構成を示す模式的な斜視図であり、図5を参照して本発明の第1実施形態にかかる建設機械について説明する。
建設機械は、下部走行体1と、下部走行体1の上側に旋回可能に配設された上部旋回体2と、上部旋回体2に設けられ種々の作業を行なう作業装置3とをそなえて構成されている。このうち上部旋回体2には、その機体後方にカウンタウェイト2Aが配置され、カウンタウェイト2Aの機体前方にはエンジンルーム2Bが配置されている。
次いで、図1を参照して本発明の第1実施形態としての建設機械の冷却装置について説明する。図1は本実施形態の建設機械の冷却装置の構成を示す正面視による模式的な断面図である。
エンジンルーム2Bには、エンジン32がそのクランク軸を機体左右方向Yに向けて設置されており、図1中でエンジン32の右側に軸流式の冷却ファン31が配設されている。この冷却ファン31は、その軸流方向が機体左右方向Yに一致するような姿勢で設置されており、エンジンルーム2Bと一体に形成される冷却風通路に、冷却風を流通させるようになっている(ここでは、図1中で左側に冷却風を送り出すようになっている)。なお、この冷却ファン31はエンジンクランク軸に機械的に連結されたエンジン駆動式であるが、これに限定されず、油圧駆動式でも良い。
冷却ファン31の冷却風流通方向Yで上流側(図1中右側)には、比較的大容量のラジエータやオイルクーラ(クーリングユニット)をそなえたクーリングパッケージ30が設置されている。
また、エンジン32の冷却風流通方向Yで下流側(図1中左側)には、図示しないがエンジンクランク軸に機械的に連結された油圧ポンプが設置されている。
なお、エンジンルーム2Bは、クーリングパッケージ30,エンジン32及び油圧ポンプの各相互間で仕切られており、ラジエータ(クーリングパッケージ30)が設置されたラジエータルーム2Ba、エンジン32や冷却ファン31が設置されたメインルーム(以下メインエンジンルームという)2Bb、油圧ポンプが設置された図示しないポンプルームに分割された構成となっている。
エンジンルームの周囲の機体壁面20の内、側面22を含む冷却風流通方向上流部をなす所定部位(機体壁面開閉部)20Aは、機体壁面本体(上記機体壁面20からこの所定部位20Aを除いた部分)20Bに対し開閉可能に構成されており、ここでは、一端部を機体壁面本体20Bに軸支され、軸芯CLを中心にエンジンルーム外側に揺動可能に構成されている。即ち、上部旋回体2にはエンジンルーム2Bに面して片開きのサイドドア20Aが設けられているのである。
そして、このサイドドア20Aには、上下に所定の間隔をあけて並ぶ2つの吸気開口部(冷却風の吸入部)25,25が形成されており、冷却ファン31を作動させることにより、これらの吸気開口部25から外気が冷却風としてエンジンルーム内に吸引されることとなる。
また、サイドドア20Aの内側(エンジンルームに面する側)には、上記吸気開口部25を覆うようにしてダクト(仕切部材)26が取り付けられており、このダクト26にはクーリングパッケージ30に面して比較的大きな開口27が設けられている。これにより、サイドドア20Aとダクト26との間に、サイドドア20Aの吸気開口部25を冷却風の入口としダクト26の開口27を冷却風の出口とする風路Vが形成されるようになっている。
ここで、上記の2つの吸気開口部25の内、一方の吸気開口部25はダクト開口27に対し上方に所定の間隔をあけて配置され、他方の吸気開口部25はダクト開口27に対し下方に所定の間隔をあけて配置されている。つまり、各吸気開口部25は、ダクト開口27に対し吸気開口部25が上下方向に位置をずらして配置されているのである。
また、サイドドア20Aの内側には、この風路Vには整流板(ガイド部材)28が設置されている。この整流板28はサイドドア20Aの内側面に、上下に並ぶ吸気開口部25の相互間に取り付けられており、冷却風を整流して各吸気開口部25からダクト開口27へと案内するようになっている。
このような構成において、冷却ファン31を作動させることにより、外気が、矢印C1,C4で示すように、サイドドア20Aに設けられた吸気開口部25からエンジンルーム2B(冷却風通路)へ冷却風として取り込まれ、矢印C2,C3及び矢印C5,C6で示すように、ダクト26内の風路Vを経てクーリングパッケージ30を通過し、この際に冷却水及び油圧ポンプの作動油を冷却するようになっている。
つまり、本建設機械の冷却装置が、上記のエンジンルーム2B(冷却風通路),吸気開口部25,ダクト26,ダクト開口27,整流板28,クーリングパッケージ30及び冷却ファン31をそなえて構成されているのである。
上記のサイドドア20A及びダクトの周辺構造について、図2及び図3を参照してさらに説明する。図2はサイドドア20Aが閉じた状態を示す模式的な斜視図、図3はサイドドア20Aが開いた状態を示す模式的な斜視図である。
サイドドア20Aは、運転席4側の一端部を上下に並ぶ一対のヒンジ20Aaを介して上述したように揺動可能に機体壁面本体20Bに取り付けられている。また、サイドドア20Aの上記の各吸気開口部25は、閉状態において機体前後方向Xに並ぶ複数の開口25aからなる開口列が、上下二段に配置されて形成されている。
ダクト26は、サイドドア20Aに接続される側が開放された略箱型の輪郭を有した形状とされている。つまり、背面(クーリングパッケージ30に向き合う面)26a,天井面26b,側面26c,26d及び底面26eから構成されている。
また、両吸気開口部25の総開口面積A1とダクト開口27の開口面積A2とは、開口面積A2が開口面積A1よりも大きくなるようにそれぞれ設定されている。両吸気開口部25の総開口面積A1とは、ここでは、サイドドア20Aに設けられた開口25aの1つ当たりの面積(ここでは開口25aは縦寸法a×横寸法bの長方形であり、その1つ当たりの面積はa×bとなる)に開口25aの個数(7×4段=28個)を乗じたものとなる(A1=28ab)。
つまり、風路Vにおける入口の大きさ(冷却風入口における風路横断面積A1)よりも出口の大きさ(冷却風出口における風路横断面積A2)を大きく設定して、各吸気開口部25からの冷却風が合流する際に被る圧力損失を低減して、冷却風が風路Vをスムーズに流通するようにしているのである。
さらに、ここでは2つの吸気開口部25が上下に並んでいるが、この吸気開口部25の並ぶ方向に関する寸法(ここでは縦寸法であって、吸気開口部25を構成する上段の開口25aの上縁から下段の開口25aの下縁までの距離)L1a,L1bよりも、風路(換言すればサイドドア20Aとダクト背面26aとの間の隙間)Vの冷却風流通方向Yに関する寸法L2が大きくなるように、上記寸法L1a,L1b,L2がそれぞれ設定されており(L2>L1a,L2>L1b)、このような設定により、ダクト26における冷却風の圧力損失をできるだけ小さく抑えようとしている。冷却風が風路Vを流通する際に冷却風が受ける圧力損失の中で最も支配的なのは、風路Vの最も狭い(流路断面積の最も小さい)場所であって最も冷却風の流速の低い場所における損失であり、風路Vの流路断面積(風路Vを流れる冷却風の流通方向に対し直交する断面の面積)を均一にするのが効率の良いデザインといえる。冷却風は、上記寸法L1aとダクト26の幅寸法Wの積で近似される流路断面積(又は寸法L1bとダクト26の幅寸法Wの積で近似される流路断面積)を通ってダクト26に流入する一方、上記寸法L2とダクト26の幅寸法Wの積で近似される流路断面積を通ってダクト26から流出する。したがって、理論的には上記寸法L2を上記寸法L1a(又は上記寸法L1b)と等しくするのが効率の良いデザインとなるが、実際には、図4に示すように、冷却風は、破線の矢印のように寸法L1aで規定される箇所(又は寸法L1bで規定される箇所)から寸法L2で規定される箇所へと流れる際(つまり吸気開口部25から流入しダクト開口27へと流出する過程で)曲がって流れるため、この曲がるのにスペースΔL(換言すれば流路として機能しない部分)が必要となる。このため、このスペースΔLを予め見込んで、この分、上記寸法L2を上記寸法L1a(又は上記寸法L1b)よりも大きく設定しているのである。
なお、ダクト26を介して機外へと漏洩する騒音を低減できるよう、ダクト26の内壁面(吸気開口部25に向かい合う面)に例えばシート状の吸音材を貼り付けたり、整流板28に吸音材を成型したものを使用するのが好ましい。
本発明の第1実施形態としての建設機械の冷却装置は、上述したように構成されており、その作用・効果を図1を参照して説明する。
つまり、吸気開口部25が、サイドドア20Aつまり上部旋回体2の側面22に設けられていることから、ファン音などが吸気開口25を介して機外へ漏洩したとしても、漏洩した音は水平方向へ伝播するようになる。建設機械から水平方向に発せられる騒音を抑制することは例えば作業場所を遮蔽物により囲うなどすれば可能であるが、鉛直上方に発せられる騒音に対しこのような遮蔽物を設けることは大掛かりな作業が必要となり現実的ではなく、また、水平方向に発せられる騒音は主に地面などにより吸収されるが、鉛直方向に発せられる騒音に対してはこのような吸収物がないためその伝播範囲が極めて広い。
したがって、騒音の伝播方向をこのように水平方向にすることにより、伝播範囲(伝播する方向及び伝播する距離)を狭めることができるようになる(騒音の広がりを抑制できるようになる)。
さらに、冷却風は、クーリングパッケージ30の正面に設けられたダクト出口27よりクーリングパッケージ30に供給されるようになるので、偏り無くクーリングパッケージ30に冷却風を供給することが可能となる。
また、ファン音やエンジン音などの一部は、ダクト26内部の空間Vをちょうど外気の進行経路を逆行するように伝わって外部へ騒音として漏洩するが、この際、上記空間Vを形成するダクト26やサイドドア20Aの壁面により吸収/減衰され、騒音が抑制される。
また、上記のファン音などの一部は、図1中に一点鎖線の矢印N1で示すように、ダクト開口27からダクト26内へ進むが、ダクト開口27とサイドドア20Aの開口25とは上下方向にずれて配置されており、上記矢印N1で示すファン音などはサイドドア20A側に到達した後、矢印N2,N3で示すようにしてサイドドア20Aの吸気開口部25から機外へと漏洩する。つまり、ファン音は、直線的にダクト開口27及び吸気開口部25を通過すること(ダイレクトに機外へと漏洩すること)はできず、空間V内を壁面(ダクト26又はサイドドア20A)との衝突を繰り返しながら機外へと漏洩することとなり、この壁面との衝突により減衰され、騒音が抑制されることとなる。
また、ファン音などの一部は、図1中に一点鎖線の矢印N4で示すように、ダクト26壁面を透過するが、上述したようにダクト開口27とサイドドア20Aの開口25とは上下方向にずらして配置されていることから、このようにダクト26の壁面を透過したファン音などは、機外に対しサイドドア20Aにより遮蔽されることとなる。つまり、上記矢印N4で示すように機外へ伝播するファン音などに対し、ダクト26及びサイドドア20A(ここではさらに整流板28)が障害物となる。したがって、ファン音などは、ダクト26及びサイドドア20Aなどにより重ねて減衰されるようになるので、従来のようにダクト26のない構造に比べ騒音を抑制できる。
また、ダクト26がサイドドア20Aに取り付けられているので、ダクト26のメンテナンスを行なう際は、サイドドア20Aを開けてダクト26をエンジンルーム外へ移動させればダクト26の前方が広く開放された状態でダクト26のメンテナンス作業を行なえる。
(2)第2実施形態
図6及び図7を参照して本発明の第2実施形態としての建設機械の冷却装置について説明する。図6及び図7は本実施形態の建設機械の冷却装置について示す図であって、図6はその正面視による模式的な断面図、図7はそのクーリングパッケージ30上流側の構成を示す模式的な斜視図である。なお、上記実施形態で既に説明した部品については同一の符号を付しその説明を省略する。
本実施形態の建設機械の冷却装置では、仕切部材が、サイドドア20Aではなく機体壁面本体20B側に取り付けられている点で異なる。
つまり、仕切部材としての薄板形状の仕切壁36が、サイドドア20Aに形成された吸気開口部25とクーリングパッケージ30との間でエンジンルームを仕切るように、その全周縁を機体壁面本体20Bに固定されている。
また、この仕切壁36には、クーリングパッケージ30の正面に位置設定された開口37が形成されており、サイドドア20Aの閉状態では、サイドドア20Aの吸気開口部25から流入した冷却風が、仕切壁36の開口37から正面のクーリングパッケージ30へと流入するようになっている。
また、サイドドア20Aを図7に示すように開状態とすることにより、仕切壁36の前方が開放され、仕切壁36のメンテナンスを行なえるようになっている。
この他の構成は、上記第1実施形態と同様なので説明を省略する。
本発明の第2実施形態としてのエンジン冷却装置はこのように構成されており、上記第1実施形態と同様の作用・効果が得られる他、仕切部材(仕切壁)36が機体壁面本体20Bに取り付けられていることから、仕切部材(ダクト)26がサイドドア20Aに取り付けられた上記第1実施形態に比べ、サイドドア20Aの重量が低減され、サイドドア20Aの開閉を容易に行なえるようになる。
(3)その他
本発明のエンジン冷却装置は、上記の各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形を行なえる。
例えば、上記の各実施形態では、ダクト内に整流板を設置した例を説明したが、ダクト内に整流板を設けない構成も可能である。
また、上記の各実施形態では、吸気開口部25をサイドドア20Aに設けていることから、天井面21には特に吸気開口部を設けていないが、吸気開口部25に加え、騒音の機外への漏洩を従来よりも低減できる範囲の開口面積で吸気開口部を天井面21に設けても良い。
本発明の第1実施形態としての建設機械の冷却装置の要部構成を示す正面視による(機体前方から見た)模式的な断面図である。 本発明の第1実施形態にかかるサイドドアの構成を示す正面視による斜視図であってサイドドアが閉じた状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるサイドドア及びダクトの構成を示す模式的な斜視図であってサイドドアが開いた状態を示す図である。 本発明の第1実施形態にかかるダクトの好ましい寸法を説明するための図であって、ダクト要部の正面視による模式的な断面図である。 本発明の第1実施形態にかかる建設機械の全体構成を示す模式的な斜視図である。 本発明の第2実施形態としての建設機械の冷却装置の要部構成を示す正面視による模式的な断面図である。 本発明の第2実施形態にかかるサイドドア及び仕切板の構成を示す模式的な斜視図であってサイドドアが開いた状態を示す図である。 従来の建設機械の冷却装置の要部構成を示す正面視による模式的な断面図である。
符号の説明
1 下部走行体
2 上部旋回体
2B エンジンルーム
2Ba ラジエータルーム
2Bb メインエンジンルーム
3 作業装置
4 運転席
20 機体壁面
20A サイドドア
20B 機体壁面本体
21 天井面
22 側面
23 床面
23a 開閉部
25 吸気開口部
26 ダクト(仕切部材)
26a 背面
26b,26c 側面
26d 底面
26da 開閉部
27 ダクトの開口
28 整流板
30 クーリングパッケージ
31 冷却ファン
32 エンジン
36 仕切壁(仕切部材)
37 仕切壁の開口

Claims (11)

  1. 機外から吸入された冷却風が内部を流通するエンジンルームと、該エンジンルーム内に設置され該冷却風により冷却されるクーリングユニットとをそなえた、建設機械の冷却装置において、
    該エンジンルームを形成する機体側壁面に形成された冷却風の吸入部と、
    開口を有し、該クーリングユニットよりも冷却風流通方向上流側において該機体側壁面から所定の間隔をあけ、該エンジンルームを冷却風流通方向で上流側と下流側とに仕切るように設置された仕切部材とをそなえて構成され、
    上記の機体側壁面の吸入部と上記の仕切部材の開口とが、上下方向及び/又は左右方向に関し異なる位置に配置された
    ことを特徴とする、建設機械の冷却装置。
  2. 該吸入部が形成された機体壁面の所定部位が、該機体壁面から該所定部位を除いた機体壁面本体に対し開閉可能な機体壁面開閉部として構成された
    ことを特徴とする、請求項1記載の建設機械の冷却装置。
  3. 該仕切部材が、該機体壁面開閉部に取り付けられた
    ことを特徴とする、請求項2記載の建設機械の冷却装置。
  4. 該仕切部材が、該機体壁面本体に取り付けられた
    ことを特徴とする、請求項2記載の建設機械の冷却装置。
  5. 上記の仕切部材の開口が、該クーリングユニットの正面に位置設定された
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置。
  6. 上記の仕切部材の開口の面積が、上記の機体側壁面の吸入部の開口面積の総和よりも大きい
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置。
  7. 上記の機体側壁面の吸入部が、所定方向に沿って、上記の仕切部材の開口の両側に一つずつ配置された
    ことを特徴とする、請求項1〜6の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置。
  8. 上記の機体側壁面と仕切部材との隙間の該冷却風流通方向に関する寸法が、上記の仕切部材の開口の両側に設けられた上記の各吸入部の上記所定方向に関する寸法よりも大きい
    ことを特徴とする、請求項7記載の建設機械の冷却装置。
  9. 該冷却風を上記の機体側壁面の吸気部から上記の仕切部材の開口まで案内するガイド部材が設置された
    ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置。
  10. 該ガイド部材が吸音材を成型して構成された
    ことを特徴とする、請求項9記載の建設機械の冷却装置。
  11. 該仕切部材における上記の冷却風の吸入部に向き合う面に吸音材を取り付けた
    ことを特徴とする、請求項1〜10の何れか1項に記載の建設機械の冷却装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010174480A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Kobelco Contstruction Machinery Ltd ハイブリッド作業機械

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