JP2009265026A - 検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高い感度で高速に検査を行うことが可能な検査装置を提供する。
【解決手段】検査装置1は、ウェハWの表面に照明光を照射する照明部10と、照明光が照射されたウェハWの表面からの光を検出する2次元撮像素子33と、2次元撮像素子33により検出された光情報を読み出して、当該光情報に基づきウェハWの表面を検査するとともに、2次元撮像素子33における検査に適する部分を求めるCPU43とを備え、2次元撮像素子33は、光情報を画素単位で部分的に読み出すことが可能なCMOSイメージセンサであり、CPU43は、2次元撮像素子33における検査に適する部分の光情報のみを読み出して検査するようになっている。
【選択図】図1
【解決手段】検査装置1は、ウェハWの表面に照明光を照射する照明部10と、照明光が照射されたウェハWの表面からの光を検出する2次元撮像素子33と、2次元撮像素子33により検出された光情報を読み出して、当該光情報に基づきウェハWの表面を検査するとともに、2次元撮像素子33における検査に適する部分を求めるCPU43とを備え、2次元撮像素子33は、光情報を画素単位で部分的に読み出すことが可能なCMOSイメージセンサであり、CPU43は、2次元撮像素子33における検査に適する部分の光情報のみを読み出して検査するようになっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体素子や液晶表示素子等の製造過程において、被検基板の表面に形成されたパターンを検出する検査装置に関する。
従来、半導体ウェハや液晶ガラス基板等の被検基板の表面に形成されたパターンから発生する反射光を利用して、基板表面のムラや傷等の欠陥を検査する装置が種々提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特に、近年では半導体プロセスの微細化に伴って、被検基板の欠陥管理にもより高い精度が求められている。
例えば、被検基板のパターン幅の測定をSEM(走査型電子顕微鏡)で行った場合、測定精度は高いが、観察倍率が高く何点かをサンプリングして測定を行うため、測定に膨大な時間がかかってしまう。そこで、光源から射出された所定波長の光を偏光子および対物レンズを介して落射照明により被検基板の表面に照射し、当該照明による被検基板からの反射光を、対物レンズ、偏光子とクロスニコルの条件を満足する検光子、および視野絞り等を介して得られるフーリエ画像をCCDカメラで検出し、フーリエ画像内で感度の高い所を選択することにより、高感度でパターン幅の変化を検出する検査装置が提案されている。
特開2000−155099号公報
しかしながら、上述のような方法では、画像を得るために長いデータ転送時間が必要になってしまう。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、高い感度で高速に検査を行うことが可能な検査装置を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る検査装置は、被検基板の表面に照明光を照射する照明部と、前記照明光が照射された前記被検基板の表面を観察するための光学系と、前記光学系の瞳面または瞳面と共役な面における光を検出するイメージセンサと、前記イメージセンサにより検出された光情報を読み出して、前記光情報に基づき前記被検基板の表面を検査する検査部と、前記イメージセンサにおける前記検査に適する部分を求める設定部とを備え、前記イメージセンサにおいては、前記光情報を画素単位で部分的に読み出すことが可能であり、前記検査部は、前記イメージセンサにおける前記検査に適する部分の光情報を読み出して前記検査するようになっている。
なお、上述の発明において、前記イメージセンサがCMOSイメージセンサであることが好ましい。
また、上述の発明において、前記照明光は、繰り返しパターンを有する前記被検基板の表面に照射される直線偏光であり、前記光学系は、前記照明光が照射された前記被検基板の表面からの反射光のうち前記直線偏光と偏光方向が略直交する偏光成分を受光することが好ましい。
また、上述の発明において、前記照明部は、落射照明により前記照明光を前記被検基板の表面に照射することが好ましい。
本発明によれば、高い感度で高速に検査を行うことが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る検査装置を図1に示している。本実施形態の検査装置1は、図1に示すように、ウェハステージ5と、対物レンズ6と、ハーフミラー7と、照明光学系10と、検出光学系20と、制御ユニット40とを主体に構成される。
ウェハステージ5には、パターン(繰り返しパターン)の形成面を上にした状態で被検基板である半導体ウェハW(以下、ウェハWと称する)が載置される。このウェハステージ5は、互いに直交するx,y,z軸の3方向へ移動可能に構成されている(なお、図1の上下方向をz軸方向とする)。これにより、ウェハステージ5は、ウェハWをx,y,z軸方向へ移動可能に支持することができる。また、ウェハステージ5は、z軸を中心に回転できるように構成されている。
照明光学系10は、図1の左側から右側へ向けて配置順に、光源11(例えば、白色LEDやハロゲンランプ等)と、集光レンズ12と、照度均一化ユニット13と、開口絞り14と、視野絞り15と、コリメータレンズ16と、着脱可能な偏光子17(偏光フィルタ)とを有して構成される。
ここで、照明光学系10の光源11から放出された光は、集光レンズ12および照度均一化ユニット13を介して、開口絞り14および視野絞り15に導かれる。照度均一化ユニット13は、照明光を散乱し、光量分布を均一化する。また、干渉フィルタを含めることもできる。開口絞り14および視野絞り15は、照明光学系10の光軸に対して開口部の大きさおよび位置が変更可能に構成されている。したがって、照明光学系10では、開口絞り14および視野絞り15を操作することによって、照明領域の大きさおよび位置の変更と、照明の開口角の調整とを行うことができる。そして、開口絞り14および視野絞り15を通過した光は、コリメータレンズ16によって平行光にされた後に偏光子17を通過してハーフミラー7に入射する。
ハーフミラー7は、照明光学系10からの光を下方に反射して対物レンズ6に導く。これにより、対物レンズ6を通過した照明光学系10からの光でウェハWが落射照明される。一方、ウェハWに落射照明された光は、ウェハWで反射して再び対物レンズ6に戻り、ハーフミラー7を透過して検出光学系20に入射することができる。
検出光学系20は、図1の下側から上側に向けて配置順に、着脱可能な検光子21(偏光フィルタ)と、レンズ22と、ハーフプリズム23と、ベルトランレンズ24と、視野絞り25と、2次元撮像素子33とを有して構成される。検光子21は、照明光学系10の偏光子17に対してクロスニコルの状態(偏光方向が直交する状態)となるように配置されている。照明光学系10の偏光子17と検出光学系20の検光子21とはクロスニコルの条件を満たすので、ウェハWのパターンで偏光主軸が回転しない限り、検出光学系20で受光される光量は零に近くなる。
ハーフプリズム23は入射光束を二方向に分岐させる。ハーフプリズム23を通過する一方の光束は、ベルトランレンズ24を介して視野絞り25にウェハWの表面の像を結像させるとともに、対物レンズ6の瞳面の像を2次元撮像素子33に投影させるので、2次元撮像素子33の撮像面に対物レンズ6の瞳面上の輝度分布が再現されて、2次元撮像素子33によりフーリエ変換されたウェハWの画像(フーリエ画像)を撮像することが可能である。なお、ベルトランレンズ(Bertrand lens)は、一般に、対物レンズの後部焦点面の像を接眼レンズの焦点面に結ばせる収束レンズをいうが、顕微鏡等の光学系は一般に像側がテレセントリックな状態であり、対物レンズの後部焦点面が瞳面となるため、本実施形態において、2次元撮像素子33の撮像面に対物レンズ6の瞳面の像を結像させるレンズ24をベルトランレンズ24と称することにする。
また、視野絞り25は、検出光学系20の光軸に対して垂直方向の面内で開口形状を変化させることができる。そのため、視野絞り25の操作によって、ウェハWの任意の領域での情報を2次元撮像素子33が検出できるようになる。また、ハーフプリズム23を通過する他方の光束は、フーリエ変換されていない通常のウェハWの画像を撮像するための第2の2次元撮像素子50に導かれる。
ここで、本実施形態の欠陥検査でフーリエ画像(すなわち、対物レンズ6の瞳面の像)を撮像するのは以下の理由による。欠陥検査においてウェハWのパターンをそのまま撮像した画像を用いると、パターンのピッチが検査装置の分解能以下のときには、パターンの欠陥を光学的に検出できなくなる。一方、フーリエ画像では、ウェハWのパターンに欠陥があると反射光の対称性が崩れ、構造性複屈折によりフーリエ画像の光軸に対して直交する部分同士の輝度や色などに変化が生じる。そのため、パターンのピッチが検査装置の分解能以下のときでも、フーリエ画像における上記の変化を検出することでパターンの欠陥検出が可能になる。
さらに、図2を参照しつつ、ウェハWへの照明光の入射角度と瞳面内での結像位置との関係を説明する。図2の破線で示すように、ウェハWへの照明光の入射角度が0°のときには、瞳上の結像位置は瞳中心となる。一方、図2の実線で示すように、入射角度が64°(NA=0.9相当)のときには、瞳上の結像位置は瞳の外縁部となる。すなわち、ウェハWへの照明光の入射角度は、瞳上では瞳内の半径方向の位置に対応する。また、瞳内の光軸から同一半径内の位置に結像する光は、ウェハWに同一角度で入射した光である。
2次元撮像素子33は、ベイヤ配列のカラーフィルタアレイを有するCMOSイメージセンサであり、前述のフーリエ画像を撮像し、さらに、読み出しエリアを画素単位で自由に設定できるので、必要な画素データ(光情報)のみを高速に読み出すことができる。なお、このような部分読み出しを可能にする回路が2次元撮像素子33に(オンチップで)配設されている。
制御ユニット40は、フーリエ画像のデータを記録する記録部41と、入力インターフェース42と、各種の演算処理を実行するCPU43と、モニタ44および操作部45とを有して構成され、検査装置1の統括的な制御を実行する。また、記録部41、入力インターフェース42、モニタ44および操作部45は、それぞれCPU43と電気的に接続されている。CPU43は、プログラムの実行によってフーリエ画像を解析し、2次元撮像素子33で撮像されるフーリエ画像の中でパターンの変化に対して感度の高い領域を求めたり、前記フーリエ画像の中でウェハWのパターンの変化に対して感度の高い領域のみを読み込んだりする。また、入力インターフェース42は、記録媒体(図示せず)を接続するコネクタや、外部のコンピュータ(図示せず)と接続するための接続端子を有しており、記録媒体またはコンピュータからデータの読み込みを行う。
以上のように構成される検査装置1を用いてウェハWを検査する方法について、図3〜図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、図3に示すフローチャートを用いて、2次元撮像素子33で撮像されるフーリエ画像の中で、パターンの変化に対して感度の高い領域を決定する方法について説明する。感度の高い領域の決定方法は、まず、ステップS101において、照明光学系10の偏光子17と検出光学系20の検光子21を光軸上に挿入する。次のステップS102において、照明光学系10の光源11を点灯させる。
次のステップS103において、繰り返しパターンが形成されたウェハWをウェハステージ5上に載置し、ウェハW上の測定するパターン(1ショット分)をウェハステージ5により対物レンズ6の下方に移動させる。このとき、露光条件(ドーズおよびフォーカス)がそれぞれ異なる複数の同一形状のパターンを形成したウェハWを使用する。なお、ウェハWはウェハステージ5上でアライメント(位置合わせ)されており、ウェハステージ5の位置制御により任意の位置の観察が可能となっている。
そうすると、光源11から放出された照明光は、集光レンズ12および照度均一化ユニット13を介して、開口絞り14および視野絞り15を通過し、コリメータレンズ16で平行光にされた後に偏光子17を通過してハーフミラー7で反射した後、対物レンズ6を通ってウェハWに照射される。そして、ウェハWからの反射光は、対物レンズ6およびハーフミラー7を通過して検出光学系20に入射し、検出光学系20に入射した光は、検光子21、レンズ22、ハーフプリズム23、ベルトランレンズ24、および視野絞り25を通過し、2次元撮像素子33の撮像面にフーリエ像が投影される。
そこで、次のステップS104において、2次元撮像素子33でフーリエ像を撮像し、撮像したフーリエ画像を記録部41に記録する。
次のステップS105において、CPU43は、ウェハW上の必要な全てのパターンについて撮像が済んだか否かを判定する。判定がYesであればステップS106へ進み、判定がNoであればステップS103へ戻り、未だ撮像が済んでいないパターン(別のショット)を対物レンズ6の下方に移動させてステップS104の撮像を行う。これにより、記録部41には、同一形状のパターンについて露光条件が異なる複数のフーリエ画像のカラーデータが記録されることになる。
ステップS106では、CPU43は、各フーリエ画像について、フーリエ画像の各位置ごとにR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の輝度データ(平均値)をそれぞれ生成する。輝度データの求め方は、まず、図5に示すように、フーリエ画像(例えば1フレーム目のフーリエ画像FI1)を縦横等間隔に正方格子状の複数の分割領域Pに分割し、フーリエ画像の分割領域Pごとに、RGBの輝度値の平均をそれぞれの色別に求める。そして、この工程を各々のフーリエ画像について行う。これにより、1フレーム目からnフレーム目までのフーリエ画像FI1〜FInについて、各フーリエ画像の分割領域Pごとに、R、G、Bの各色成分ごとの階調を示す輝度データがそれぞれ生成されることになる。
次のステップS107において、図6に示すように同じ分割領域に注目し、CPU43は、同じ分割領域におけるフーリエ画像FI1〜FIn間での階調差を示す階調差データを、R、G、Bの各色成分ごとに生成する。具体的には、フーリエ画像FI上の任意の分割領域をPmとすると、まず、各々のフーリエ画像FI1〜FInについて、分割領域Pmでの各色成分の輝度データ(ステップS106で求めたもの)をそれぞれ抽出する。次に、分割領域Pmに対応する輝度データの階調値のうちで、R、G、Bの各色成分ごとの最大値と最小値とを抽出し、抽出した最大値と最小値との差分値を算出する。そして、これらの工程を全ての分割領域について行う。これにより、フーリエ画像の全ての分割領域について、分割領域Pmにおけるフーリエ画像間での階調差を示す階調差データ(階調の最大値と最小値との差分値)が、R、G、Bの各色成分ごとに生成されることになる。
そして、ステップS108において、CPU43は、ステップS107で求めた階調差データ(階調の最大値と最小値との差分値)に基づいて、フーリエ画像の分割領域うち、階調の最大値と最小値との差分値が最大となる色と分割領域を求め、当該分割領域を感度の高い領域と決定し、そこを検出条件に決める。図7〜図9は、フーリエ画像の各分割領域における階調差の分布状態を色成分ごとに示した図である。図7〜図9の例において、図9に示すBの階調差の左上の領域が最大感度の領域となる。このようにすれば、パターンの線幅やプロファイルの変化を感度よく検出するために、R、G、Bのどの色を使い、フーリエ画像の中でどの分割領域を使用すればよいか決定することができる。
上述のようにして、未知のパターンの変化を2次元撮像素子33で撮像した画像より検出することが可能になる。ところが、2次元撮像素子33にCCDイメージセンサを使用すると、データの読み出しには全画素を読み出さなければならないため、読み出し時間が長くなってしまいスループットが上がらない。
そこで、図4に示すフローチャートを用いて、高い感度で高速にパターンの変化を検出する方法について説明する。このパターンの検出方法は、まず、ステップS201において、照明光学系10の偏光子17と検出光学系20の検光子21を光軸上に挿入する。次に、ステップS202において、CPU43は、ステップS101〜S108で求めた最大感度の領域のみを読み出すように2次元撮像素子33の読み出しエリア(画素)を設定する。
次のステップS203では、照明光学系10の光源11を点灯させる。次に、ステップS204において、検査するウェハWをウェハステージ5上に載置し、ウェハW上の検査するパターン(1ショット分)をウェハステージ5により対物レンズ6の下方に移動させる。
そうすると、光源11から放出された照明光は、集光レンズ12および照度均一化ユニット13を介して、開口絞り14および視野絞り15を通過し、コリメータレンズ16で平行光にされた後に偏光子17を通過してハーフミラー7で反射した後、対物レンズ6を通ってウェハWに照射される。そして、ウェハWからの反射光は、対物レンズ6およびハーフミラー7を通過して検出光学系20に入射し、検出光学系20に入射した光は、検光子21、レンズ22、ハーフプリズム23、ベルトランレンズ24、および視野絞り25を通過し、2次元撮像素子33の撮像面にフーリエ像が投影される。
そして、次のステップS205において、CPU43は、ステップS202で設定した2次元撮像素子33の読み出しエリア(画素)より、フーリエ画像のうち、ウェハWのパターン変化に対して感度の高い領域の画素データのみを読み出し、読み出した画素データから反射光の輝度(光量)を測定して(輝度変化から)ウェハW上のパターンの変化(すなわち、パターンの欠陥)を検出する。例えば、2次元撮像素子33の画像サイズが800×600画素で、読み出しエリアのサイズが10×10画素の場合、読み出す画素の割合は0.02%なので、非常に早く読み出すことができる。
このように、本実施形態の検査装置1によれば、CPU43は、2次元撮像素子33における、ウェハWのパターン変化に対して感度の高い読み出しエリアの画素データ(光情報)のみを読み出すため、データを読み出す画素数を最小限にとどめてデータ転送時間を短縮できることから、ウェハWの表面に形成されたパターンを高い感度で高速に検査することが可能になる。なおこのとき、2次元撮像素子33としてCMOSイメージセンサを使用することが好ましく、このようにすれば、CMOSイメージセンサにおいては、このような部分読み出しを容易に行うことができるため、比較的容易に上記効果を得ることができる。
また、前述したように、2次元撮像素子33を用いて、検出光学系20(対物レンズ6)における瞳面の輝度(フーリエ画像)を検出するようにすることが好ましく、このようにすれば、パターンのピッチが検査装置の分解能以下のときでも、フーリエ画像におけるパターンの変化を検出することでパターンの欠陥検出が可能になる。
またこのとき、検出光学系20は、ウェハWからの光のうち直線偏光である照明光と偏光方向が略直交する偏光成分を受光することが好ましく、このようにすれば、いわゆるクロスニコルの状態となって構造性複屈折を利用した感度の高い検査が可能になる。なお、偏光子17と検光子21の偏光方向は、90°(クロスニコルの状態)に限らず、検査対象のパターンで発生する構造性複屈折による楕円偏光の回転に合わせて微調整してもよい。
またこのとき、落射照明によりウェハWの表面を照明することが好ましく、このようにすれば、装置の大きさを小型にすることができる。
なお、上述の実施形態において、ウェハWの欠陥検査を行う検査装置1を例に説明を行ったが、被検基板はウェハWに限られず、例えば液晶ガラス基板であっても構わない。
また、上述の実施形態において、階調差データ(階調の最大値と最小値との差分値)に基づいて、パターンの変化に対して感度の高い領域を決定しているが、これに限られるものではない。そこで、図10に示すフローチャートを用いて、感度の高い領域の決定方法の変形例について説明する。この方法は、上述の実施形態の場合と同様に、露光条件(ドーズおよびフォーカス)がそれぞれ異なる複数の同一形状のパターンを形成したウェハWを用いて、各々のパターンのフーリエ画像とパターン毎の線幅のデータとに基づいて、パターンの変化に対して感度の高い領域を決定するものである。なお、上記のパターンに対応する線幅のデータは、例えば、スキャトロメータや走査型電子顕微鏡(SEM)等の線幅測定器で測定したものを利用し、これら線幅のデータ群は予め入力インターフェース42より入力して記録部41に記録されているものとする。
まず、前述の実施形態の場合と同様に、ステップS151において、照明光学系10の偏光子17と検出光学系20の検光子21を光軸上に挿入する。次のステップS152において、照明光学系10の光源11を点灯させる。
次のステップS153において、露光条件(ドーズおよびフォーカス)がそれぞれ異なる複数の同一形状のパターンを形成したウェハWをウェハステージ5上に載置し、ウェハW上の測定するパターン(1ショット分)をウェハステージ5により対物レンズ6の下方に移動させる。次のステップS154において、2次元撮像素子33でフーリエ像を撮像し、撮像したフーリエ画像を記録部41に記録する。
次のステップS155において、CPU43は、ウェハW上の全てのパターンについて撮像が済んだか否かを判定する。判定がYesであればステップS156へ進み、判定がNoであればステップS153へ戻り、未だ撮像が済んでいないパターン(別のショット)を対物レンズ6の下方に移動させてステップS154の撮像を行う。
ステップS156において、CPU43は、上述の実施形態の場合と同様に、各フーリエ画像について、フーリエ画像の分割領域ごとにR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の輝度データ(平均値)をそれぞれ生成する。
さて、次のステップS157では、同じ分割領域に注目し、CPU43は、各フーリエ画像FI1〜FInの同じ分割領域における階調値とパターンの線幅との変化率を示す近似式を、R、G、Bの各色成分ごとに求める。具体的には、フーリエ画像FI上の任意の分割領域をPmとすると、まず、各々のフーリエ画像FI1〜FInに対応するパターンの線幅のデータを記録部41から読み出す。またこのとき、各々のフーリエ画像FI1〜FInについて、分割領域Pmでの各色成分の輝度データ(ステップS156で求めたもの)をそれぞれ抽出する。次に、各々のフーリエ画像FI1〜FInごとに、パターンの線幅と分割領域Pmでの輝度データの階調値との対応関係を求める。
続いて、パターンの線幅と分割領域Pmでの階調値との対応関係に基づいて、最小二乗法により分割領域Pmでの階調値とパターンの線幅との変化率を示す近似式を求める。ここで、各々のフーリエ画像FI1〜FInに対応するパターンの線幅をyとし、分割領域PmでのB(あるいはRもしくはG)の階調値をxとし、傾きをaとし、y切片をbとすると、近似式は次の(1)式で表わされる。
y=ax+b …(1)
なお、係数aの絶対値は、パターンの線幅の変化に対する階調変化の逆数(すなわち、パターンの変化に対する検出感度の逆数)に相当する。すなわち、上記の係数aの絶対値が小さくなると、線幅の差が同じでもフーリエ画像の階調変化が大きくなるので、パターンの変化に対する検出感度がより高くなる。そして、これらの工程を全ての分割領域について、R、G、Bの各色成分ごとに行う。
次に、ステップS158において、CPU43は、フーリエ画像上の各分割領域において、ステップS157で得た近似式とパターンの線幅との相関誤差をR、G、Bの各色成分ごとに求める。具体的には、各々のフーリエ画像FI1〜FInに対応するパターンの線幅と、近似式を用いて算出されるパターンの線幅との偏差のデータを、R、G、Bの各色成分ごとに算出し、算出した偏差のデータから各分割領域の色成分ごとに標準偏差を算出し、その値を相関誤差とする。
そして、ステップS159において、CPU43は、ステップS157で求めた係数aと、ステップS158で求めた相関誤差とに基づいて、フーリエ画像の分割領域うち、係数aの絶対値が小さく、かつ相関誤差が十分に小さい分割領域を求め、当該分割領域を感度の高い領域と決定し、そこを検出条件に決める。具体的には、例えば、係数aの絶対値の小ささと、相関誤差の小ささとに応じて各々の分割領域のスコアリングを行い、このスコアリングの結果に基づいて感度の高い分割領域を決定する。このようにしても、パターンの線幅やプロファイルの変化を感度よく検出するために、R、G、Bのどの色を使い、フーリエ画像の中でどの分割領域を使用すればよいか決定することができる。
W ウェハ(被検基板)
1 検査装置 6 対物レンズ
10 照明光学系(照明部) 17 偏光子
20 検出光学系(光学系) 21 検光子
33 2次元撮像素子(CMOSイメージセンサ)
40 制御ユニット 43 CPU(検査部および設定部)
1 検査装置 6 対物レンズ
10 照明光学系(照明部) 17 偏光子
20 検出光学系(光学系) 21 検光子
33 2次元撮像素子(CMOSイメージセンサ)
40 制御ユニット 43 CPU(検査部および設定部)
Claims (4)
- 被検基板の表面に照明光を照射する照明部と、
前記照明光が照射された前記被検基板の表面を観察するための光学系と、
前記光学系の瞳面または瞳面と共役な面における光を検出するイメージセンサと、
前記イメージセンサにより検出された光情報を読み出して、前記光情報に基づき前記被検基板の表面を検査する検査部と、
前記イメージセンサにおける前記検査に適する部分を求める設定部とを備え、
前記イメージセンサにおいては、前記光情報を画素単位で部分的に読み出すことが可能であり、
前記検査部は、前記イメージセンサにおける前記検査に適する部分の光情報を読み出して前記検査することを特徴とする検査装置。 - 前記イメージセンサがCMOSイメージセンサであることを特徴とする請求項1に記載の検査装置。
- 前記照明光は、繰り返しパターンを有する前記被検基板の表面に照射される直線偏光であり、
前記光学系は、前記照明光が照射された前記被検基板の表面からの反射光のうち前記直線偏光と偏光方向が略直交する偏光成分を受光することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の検査装置。 - 前記照明部は、落射照明により前記照明光を前記被検基板の表面に照射することを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の検査装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2008117530A JP2009265026A (ja) | 2008-04-28 | 2008-04-28 | 検査装置 |
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JP2008117530A Pending JP2009265026A (ja) | 2008-04-28 | 2008-04-28 | 検査装置 |
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