JP2004273867A - 極薄ウエハの搬出方法およびそれに用いる多段式収納カセット - Google Patents
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Abstract
【課題】厚みが20〜100μmの極薄ウエハの外周面にチッピングを生じることなく、かつ、パッドへの吸着ミスなく搬出できる多段式収納カセット及び極薄ウエハの搬出方法の提供。
【解決手段】平板13上より極薄ウエハwの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイド14を起立させた収納棚12の複数を、支柱15を介して等間隔で上下に平行に並べた多段式収納カセット10。搬送ロボットの吸着パッド21をウエハw上面に移動させ、ついで下降させてウエハを平板上に押圧することによりウエハの反りを無くしてから吸着パッド21にウエハを吸着固定する。
【選択図】 図3
【解決手段】平板13上より極薄ウエハwの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイド14を起立させた収納棚12の複数を、支柱15を介して等間隔で上下に平行に並べた多段式収納カセット10。搬送ロボットの吸着パッド21をウエハw上面に移動させ、ついで下降させてウエハを平板上に押圧することによりウエハの反りを無くしてから吸着パッド21にウエハを吸着固定する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ基板の表面にデバイスパタ−ンが施されている厚みが20〜100μmのデバイスウエハ、液晶ガラス基板等の極薄ウエハが収納されている多段式収納カセットから研磨加工もしくはエッチング現場あるいはテ−プ剥離現場へ搬送する方法およびそれに用いる多段式収納カセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
厚みが20〜100μmの極薄ウエハは次々世代技術のスマ−トカ−ド用ウエハ、薄型携帯電話のICチップとして注目を浴びており、セミコン ジャパン1998に岡本工作機械製作所が初めて直径200mm、厚み60μmの折り曲げ可能な抗折強度の高いシリコンウエハを展示して以来、翌年のセミコン ジャパン1999からセミコン ジャパン2002に到るまで連続して、ディスコ、東京精密、岡本工作機械製作所等複数の基板研削装置メ−カ−が極薄シリコンウエハ(直径300mm、厚み40〜100μm)を展示している。
【0003】
かかる極薄ウエハは、シリコン基板の表面にデバイスパタ−ンが施されている厚みが300μm前後のデバイスウエハのデバイスパタ−ン面をUV照射硬化性粘着樹脂保護テ−プで被覆し、この保護テ−プとは反対面のシリコン層を裏面研削し、さらにこの裏面研削面を研磨加工処理あるいはエッチング加工処理してデバイスウエハの厚みを所望の薄い厚みまで減少させている。(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0004】
従来のウエハの入出開口部を有する箱状容器の相対向する両側板の内側面にウエハを略水平に収納しうる一対のウエハ受け部を上下方向に複数(通常は25段)列設多した多段式ウエハ収納カセットでは、裏面研削した極薄シリコンウエハが反ってしまうため200mm径の極薄シリコンウエハでは高々120μmの厚みのウエハまで、300mm径の極薄シリコンウエハでは高々150μmの厚みのウエハまでしか平行に収納することができず、収納した極薄シリコンウエハが受け部より落下したり、受け部の段がずれて極薄シリコンウエハを搬出する搬送ロボットに収納カセット内の極薄シリコンウエハの収納状態を検出するカメラを付属させたり、搬送ロボットの吸着ア−ムが極薄シリコンウエハを吸着しているか確認のセンサを取り付けたりしている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0005】
上記極薄ウエハの収納カセット内の段ずれを防止する多段式収納カセットとして、ウエハの入出開口部を有する箱状容器の相対向する両側板の内側面にウエハを略水平に収納しうる一対のウエハ受け部を上下方向に複数列設するとともに、後板から入出開口部に向かって極薄ウエハを下方より支持するウエハ支持部を設けた多段式収納カセットが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−332605号公報(第2−4頁および図1、図2参照。)
【特許文献2】
特開2002−270674号公報(第3−4頁および図1、図4および図6参照。)
【特許文献3】
特開2002−76108号公報(第2−4頁および図1参照。)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記の極薄ウエハを下方より支持するウエハ支持部を設けた多段式ウエハ収納カセットは、ウエハ支持部がウエハ中央部でウエハを支持し、中央部の撓みをなくし、両段部と支持部の3ヶ所の支持でウエハをカセット内で水平に保つものであり、搬送ロボットの吸着ハンドがウエハ下方よりカセット内に挿入され、上昇、吸着してウエハを受け、ついで吸着ハンドを下降させ、後退させて次工程の加工現場にウエハを搬送するものである。しかし、吸着ハンドがウエハ支持部と干渉しない設計となっているため、収納カセットの段部からのウエハ落下は防止されるが、ウエハは3ヶ所で支持されるため段部および支持部に当接していない部分が多く、ウエハの撓み(反り)を完全に無くすことはできず、ウエハ外周のチッピング(欠け)が生じ易い。本発明は、厚みが20〜100μmと薄いウエハの搬出方法およびそれに用いる多段式収納カセットを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、収納カセットの収納棚上に収納されている極薄ウエハを搬送ロボットア−ムに取り付けられた吸着パッドに吸引させて次の加工現場へ搬出する方法であって、
前記収納カセットの収納棚は平板上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイドを起立させた収納棚であり、極薄ウエハは前記半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されており、収納カセットの棚からの搬出は次ぎの工程を経て行われることを特徴とする極薄ウエハの搬出方法を提供するものである。
1)収納棚上の半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されている極薄ウエハの上面に、極薄ウエハの直径に略等しい直径を有する吸着パッドを移動させる。
2)減圧を解除した状態で吸着パッドを下降させて吸着パッドで極薄ウエハを前記平板に押圧し、極薄ウエハの反りをなくす。
3)吸着パッドを減圧して極薄ウエハを吸着固定する。
4)搬送ロボットア−ムを収納カセットより後退させ、ついで、吸着パッドに吸引された極薄ウエハを搬送ロボットで次の加工現場へ搬出する。
【0009】
極薄ウエハは平板と半円弧状ガイドにより位置決めされ、下面は平板で受け止められているので、従来のカセットように段部から脱落することがない。また、半円弧状ガイドにより極薄ウエハおよび吸着パッドの位置合わせを行うことができ、かつ、極薄ウエハは吸着パッドの加工により平板上に押圧されて反りが解消されてから吸着パッドに吸着固定されるので、チッピングの機会が著しく減少される。
【0010】
請求項2の発明は、平板上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイドを起立させた収納棚の複数を、支柱を介して等間隔で上下に平行に並べた多段式収納カセットを提供するものである。
【0011】
極薄ウエハは平板と半円弧状ガイドにより位置決めされ、下面は平板で受け止められているので、従来のカセットように段部から脱落することがない。また、半円弧状ガイドにより極薄ウエハおよび吸着パッドの位置合わせを行うことができる。
【0012】
請求項3の発明は、上記多段式収納カセットにおいて、多段式収納カセットの各収納棚の上面には支柱を挟んでスナップリングが設けられ、各々上下の収納棚間には該スナップリングの上にスプリングが支柱を囲綾して設けられていることを特徴とする。
【0013】
各々上下の収納棚間は、スナップリングとスプリングの高さで制限される。スナップリングは支柱を挟みつけてスナップリング下の平板がスナップリング底面より上に移動することがない。支柱を囲綾して設けられたスプリングは、吸着パッドの押圧で若干下方に縮むがその反発力が平板に抗力として加わり、極薄ウエハの反りがなくなる。吸着パッドの押圧が解除されると復元力によりスプリングは元の高さに戻る。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は収納カセットの収納棚の斜視図、図2は多段式収納カセットの斜視図、および図3は多段式収納カセットの収納棚に収納されている極薄ウエハを搬出するために吸着パッドが挿入された状態を示す部分正面図である。
【0015】
図1に示す収納棚12において、13は平板、14は半円弧状ガイド、11は支柱挿入用孔、wは極薄ウエハである。この収納棚12は、図3に示す収納カセット10のように平板13上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイド14を起立させた収納棚12の複数を、支柱15を介して等間隔で上下に平行に並べて多段式収納カセット10を形成する。半円弧状ガイド14はその底部をビス14bで収納棚12に固定される。上下の収納棚12のピッチ間隔を等しくするため、各収納棚12の上面には支柱15を挟んでスナップリング16が設けられ、各々上下の収納棚間にはスナップリング16の上にスプリング17が支柱15を囲綾して設けられている。
【0016】
上下の収納棚間のピッチ間隔Hは、直径200mmのウエハで13mm、直径300mmのウエハで20mmが基準とされている。搬送ロボット20の吸着パッド21または吸着ハンド26が挿入できるように半円弧状ガイド14の上面14aとその上の収納棚底面12a間の距離Lは少なくとも2mm採る必要がある。半円弧状ガイド14の直径は、極薄ウエハの直径より1〜50μm大きい程度でよい。
【0017】
多段式収納カセット10は運び易くするため図1に示すように外箱18に挿入してもよい。18aは蓋である。外箱18、平板13、支柱15等は塩素含有量が1ppb以下のポリカ−ボネ−ト、ポリプロピレン等の樹脂を素材とするのが好ましい。
【0018】
収納カセットに収納された極薄ウエハを搬出する搬送ロボット20は、例えば図1に示すように基台22と、基台22に取り付けられて水平面内で旋回するとともに上下方向に昇降する胴体23と、胴体23に取り付けられて水平面内で旋回する第1ア−ム24と、第1ア−ム24に取り付けられて水平面内で旋回する第2ア−ム25と、第2ア−ムに取り付けられて水平面内で旋回する吸着ハンド26と、この吸着ハンド26を覆う吸着パッド21を備えている。吸着パッドは下面に微細な小孔を多数有する。吸着ハンド26がウエハを覆うに充分な大きさであるときは吸着パッド21を装着する必要はない。
【0019】
搬送ロボット20は、収納カセット内のウエハの状態を検出するための検出カメラ27を備えてもよいし、吸着パッド21にウエハが吸着されたか否か確認するためのセンサ28を設けてもよい。
【0020】
収納カセット10の収納棚上に設けた半円弧状ガイド14に外周を沿わせて収納されている極薄ウエハwを搬送ロボット20のア−ムに取り付けられた吸着パッド21に吸引させて次の加工現場へ搬出する作業は、次ぎの工程を経て行われる。
【0021】
1)収納棚上の半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されている極薄ウエハwの上面に、極薄ウエハの直径に略等しい直径を有する吸着パッド21を移動させる。(図3参照)
2)減圧を解除した状態で吸着パッド21を下降させて吸着パッドで極薄ウエハを前記平板13に押圧し、極薄ウエハwの反りをなくす。
3)吸着パッドを減圧して極薄ウエハwを吸着固定する。
4)搬送ロボットア−ムを収納カセットより後退させ、ついで、吸着パッドに吸引された極薄ウエハを搬送ロボットで次の加工現場、例えば研磨盤、エッチング装置、テ−プ剥離装置へ搬出する。
【0022】
既述したように、吸着ハンド26がウエハを覆うに充分な大きさであるときは吸着パッド21を装着する必要はなく、吸着ハンド26の爪先を半円弧状ガイド14に当接させて行う。
【0023】
逆に、後加工された後に極薄ウエハを収納カセットの収納棚12に収納するには、搬送ロボット20の吸着パッド21にウエハを吸着し、所望する収納棚の平板上面に吸着パッド21を移動し、半円弧状ガイド14に吸着パッドまたはウエハが当接したら吸着パッドの減圧を解放することにより半円弧状ガイド14に反ってウエハは落下し、平板13上に辿り着く。
【0024】
【発明の効果】
本発明の多段式収納カセット10を用い、極薄ウエハwを搬出する方法は、極薄ウエハwが吸着パッド21または吸着ハンド26で平板上に押圧されて反りを無くしてから吸着固定されるので、ウエハの吸着ミスが少ない。また、従来の多段式収納カセットと比較してウエハの外周面が接触する面積が極めて少なく、かつ、外周面に応力が懸かり難いので外周面チッピングが生じる機会が極小する。
【図面の簡単な説明】
【図1】収納カセットの収納棚の斜視図である。
【図2】多段式収納カセットの斜視図である。
【図3】多段式収納カセットの収納棚に収納されている極薄ウエハを搬出するために吸着パッドが挿入された状態を示す部分正面図である。
【符号の説明】
10 多段式収納カセット
12 収納棚
13 平板
14 半円弧状ガイド
15 支柱
16 スナップリング
17 スプリング
20 搬送ロボット
21 吸着パッド
26 吸着ハンド
w 極薄ウエハ
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウエハ基板の表面にデバイスパタ−ンが施されている厚みが20〜100μmのデバイスウエハ、液晶ガラス基板等の極薄ウエハが収納されている多段式収納カセットから研磨加工もしくはエッチング現場あるいはテ−プ剥離現場へ搬送する方法およびそれに用いる多段式収納カセットに関する。
【0002】
【従来の技術】
厚みが20〜100μmの極薄ウエハは次々世代技術のスマ−トカ−ド用ウエハ、薄型携帯電話のICチップとして注目を浴びており、セミコン ジャパン1998に岡本工作機械製作所が初めて直径200mm、厚み60μmの折り曲げ可能な抗折強度の高いシリコンウエハを展示して以来、翌年のセミコン ジャパン1999からセミコン ジャパン2002に到るまで連続して、ディスコ、東京精密、岡本工作機械製作所等複数の基板研削装置メ−カ−が極薄シリコンウエハ(直径300mm、厚み40〜100μm)を展示している。
【0003】
かかる極薄ウエハは、シリコン基板の表面にデバイスパタ−ンが施されている厚みが300μm前後のデバイスウエハのデバイスパタ−ン面をUV照射硬化性粘着樹脂保護テ−プで被覆し、この保護テ−プとは反対面のシリコン層を裏面研削し、さらにこの裏面研削面を研磨加工処理あるいはエッチング加工処理してデバイスウエハの厚みを所望の薄い厚みまで減少させている。(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0004】
従来のウエハの入出開口部を有する箱状容器の相対向する両側板の内側面にウエハを略水平に収納しうる一対のウエハ受け部を上下方向に複数(通常は25段)列設多した多段式ウエハ収納カセットでは、裏面研削した極薄シリコンウエハが反ってしまうため200mm径の極薄シリコンウエハでは高々120μmの厚みのウエハまで、300mm径の極薄シリコンウエハでは高々150μmの厚みのウエハまでしか平行に収納することができず、収納した極薄シリコンウエハが受け部より落下したり、受け部の段がずれて極薄シリコンウエハを搬出する搬送ロボットに収納カセット内の極薄シリコンウエハの収納状態を検出するカメラを付属させたり、搬送ロボットの吸着ア−ムが極薄シリコンウエハを吸着しているか確認のセンサを取り付けたりしている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0005】
上記極薄ウエハの収納カセット内の段ずれを防止する多段式収納カセットとして、ウエハの入出開口部を有する箱状容器の相対向する両側板の内側面にウエハを略水平に収納しうる一対のウエハ受け部を上下方向に複数列設するとともに、後板から入出開口部に向かって極薄ウエハを下方より支持するウエハ支持部を設けた多段式収納カセットが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−332605号公報(第2−4頁および図1、図2参照。)
【特許文献2】
特開2002−270674号公報(第3−4頁および図1、図4および図6参照。)
【特許文献3】
特開2002−76108号公報(第2−4頁および図1参照。)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記の極薄ウエハを下方より支持するウエハ支持部を設けた多段式ウエハ収納カセットは、ウエハ支持部がウエハ中央部でウエハを支持し、中央部の撓みをなくし、両段部と支持部の3ヶ所の支持でウエハをカセット内で水平に保つものであり、搬送ロボットの吸着ハンドがウエハ下方よりカセット内に挿入され、上昇、吸着してウエハを受け、ついで吸着ハンドを下降させ、後退させて次工程の加工現場にウエハを搬送するものである。しかし、吸着ハンドがウエハ支持部と干渉しない設計となっているため、収納カセットの段部からのウエハ落下は防止されるが、ウエハは3ヶ所で支持されるため段部および支持部に当接していない部分が多く、ウエハの撓み(反り)を完全に無くすことはできず、ウエハ外周のチッピング(欠け)が生じ易い。本発明は、厚みが20〜100μmと薄いウエハの搬出方法およびそれに用いる多段式収納カセットを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、収納カセットの収納棚上に収納されている極薄ウエハを搬送ロボットア−ムに取り付けられた吸着パッドに吸引させて次の加工現場へ搬出する方法であって、
前記収納カセットの収納棚は平板上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイドを起立させた収納棚であり、極薄ウエハは前記半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されており、収納カセットの棚からの搬出は次ぎの工程を経て行われることを特徴とする極薄ウエハの搬出方法を提供するものである。
1)収納棚上の半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されている極薄ウエハの上面に、極薄ウエハの直径に略等しい直径を有する吸着パッドを移動させる。
2)減圧を解除した状態で吸着パッドを下降させて吸着パッドで極薄ウエハを前記平板に押圧し、極薄ウエハの反りをなくす。
3)吸着パッドを減圧して極薄ウエハを吸着固定する。
4)搬送ロボットア−ムを収納カセットより後退させ、ついで、吸着パッドに吸引された極薄ウエハを搬送ロボットで次の加工現場へ搬出する。
【0009】
極薄ウエハは平板と半円弧状ガイドにより位置決めされ、下面は平板で受け止められているので、従来のカセットように段部から脱落することがない。また、半円弧状ガイドにより極薄ウエハおよび吸着パッドの位置合わせを行うことができ、かつ、極薄ウエハは吸着パッドの加工により平板上に押圧されて反りが解消されてから吸着パッドに吸着固定されるので、チッピングの機会が著しく減少される。
【0010】
請求項2の発明は、平板上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイドを起立させた収納棚の複数を、支柱を介して等間隔で上下に平行に並べた多段式収納カセットを提供するものである。
【0011】
極薄ウエハは平板と半円弧状ガイドにより位置決めされ、下面は平板で受け止められているので、従来のカセットように段部から脱落することがない。また、半円弧状ガイドにより極薄ウエハおよび吸着パッドの位置合わせを行うことができる。
【0012】
請求項3の発明は、上記多段式収納カセットにおいて、多段式収納カセットの各収納棚の上面には支柱を挟んでスナップリングが設けられ、各々上下の収納棚間には該スナップリングの上にスプリングが支柱を囲綾して設けられていることを特徴とする。
【0013】
各々上下の収納棚間は、スナップリングとスプリングの高さで制限される。スナップリングは支柱を挟みつけてスナップリング下の平板がスナップリング底面より上に移動することがない。支柱を囲綾して設けられたスプリングは、吸着パッドの押圧で若干下方に縮むがその反発力が平板に抗力として加わり、極薄ウエハの反りがなくなる。吸着パッドの押圧が解除されると復元力によりスプリングは元の高さに戻る。
【0014】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は収納カセットの収納棚の斜視図、図2は多段式収納カセットの斜視図、および図3は多段式収納カセットの収納棚に収納されている極薄ウエハを搬出するために吸着パッドが挿入された状態を示す部分正面図である。
【0015】
図1に示す収納棚12において、13は平板、14は半円弧状ガイド、11は支柱挿入用孔、wは極薄ウエハである。この収納棚12は、図3に示す収納カセット10のように平板13上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイド14を起立させた収納棚12の複数を、支柱15を介して等間隔で上下に平行に並べて多段式収納カセット10を形成する。半円弧状ガイド14はその底部をビス14bで収納棚12に固定される。上下の収納棚12のピッチ間隔を等しくするため、各収納棚12の上面には支柱15を挟んでスナップリング16が設けられ、各々上下の収納棚間にはスナップリング16の上にスプリング17が支柱15を囲綾して設けられている。
【0016】
上下の収納棚間のピッチ間隔Hは、直径200mmのウエハで13mm、直径300mmのウエハで20mmが基準とされている。搬送ロボット20の吸着パッド21または吸着ハンド26が挿入できるように半円弧状ガイド14の上面14aとその上の収納棚底面12a間の距離Lは少なくとも2mm採る必要がある。半円弧状ガイド14の直径は、極薄ウエハの直径より1〜50μm大きい程度でよい。
【0017】
多段式収納カセット10は運び易くするため図1に示すように外箱18に挿入してもよい。18aは蓋である。外箱18、平板13、支柱15等は塩素含有量が1ppb以下のポリカ−ボネ−ト、ポリプロピレン等の樹脂を素材とするのが好ましい。
【0018】
収納カセットに収納された極薄ウエハを搬出する搬送ロボット20は、例えば図1に示すように基台22と、基台22に取り付けられて水平面内で旋回するとともに上下方向に昇降する胴体23と、胴体23に取り付けられて水平面内で旋回する第1ア−ム24と、第1ア−ム24に取り付けられて水平面内で旋回する第2ア−ム25と、第2ア−ムに取り付けられて水平面内で旋回する吸着ハンド26と、この吸着ハンド26を覆う吸着パッド21を備えている。吸着パッドは下面に微細な小孔を多数有する。吸着ハンド26がウエハを覆うに充分な大きさであるときは吸着パッド21を装着する必要はない。
【0019】
搬送ロボット20は、収納カセット内のウエハの状態を検出するための検出カメラ27を備えてもよいし、吸着パッド21にウエハが吸着されたか否か確認するためのセンサ28を設けてもよい。
【0020】
収納カセット10の収納棚上に設けた半円弧状ガイド14に外周を沿わせて収納されている極薄ウエハwを搬送ロボット20のア−ムに取り付けられた吸着パッド21に吸引させて次の加工現場へ搬出する作業は、次ぎの工程を経て行われる。
【0021】
1)収納棚上の半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されている極薄ウエハwの上面に、極薄ウエハの直径に略等しい直径を有する吸着パッド21を移動させる。(図3参照)
2)減圧を解除した状態で吸着パッド21を下降させて吸着パッドで極薄ウエハを前記平板13に押圧し、極薄ウエハwの反りをなくす。
3)吸着パッドを減圧して極薄ウエハwを吸着固定する。
4)搬送ロボットア−ムを収納カセットより後退させ、ついで、吸着パッドに吸引された極薄ウエハを搬送ロボットで次の加工現場、例えば研磨盤、エッチング装置、テ−プ剥離装置へ搬出する。
【0022】
既述したように、吸着ハンド26がウエハを覆うに充分な大きさであるときは吸着パッド21を装着する必要はなく、吸着ハンド26の爪先を半円弧状ガイド14に当接させて行う。
【0023】
逆に、後加工された後に極薄ウエハを収納カセットの収納棚12に収納するには、搬送ロボット20の吸着パッド21にウエハを吸着し、所望する収納棚の平板上面に吸着パッド21を移動し、半円弧状ガイド14に吸着パッドまたはウエハが当接したら吸着パッドの減圧を解放することにより半円弧状ガイド14に反ってウエハは落下し、平板13上に辿り着く。
【0024】
【発明の効果】
本発明の多段式収納カセット10を用い、極薄ウエハwを搬出する方法は、極薄ウエハwが吸着パッド21または吸着ハンド26で平板上に押圧されて反りを無くしてから吸着固定されるので、ウエハの吸着ミスが少ない。また、従来の多段式収納カセットと比較してウエハの外周面が接触する面積が極めて少なく、かつ、外周面に応力が懸かり難いので外周面チッピングが生じる機会が極小する。
【図面の簡単な説明】
【図1】収納カセットの収納棚の斜視図である。
【図2】多段式収納カセットの斜視図である。
【図3】多段式収納カセットの収納棚に収納されている極薄ウエハを搬出するために吸着パッドが挿入された状態を示す部分正面図である。
【符号の説明】
10 多段式収納カセット
12 収納棚
13 平板
14 半円弧状ガイド
15 支柱
16 スナップリング
17 スプリング
20 搬送ロボット
21 吸着パッド
26 吸着ハンド
w 極薄ウエハ
Claims (3)
- 収納カセットの収納棚上に収納されている極薄ウエハを搬送ロボットア−ムに取り付けられた吸着パッドに吸引させて次の加工現場へ搬出する方法であって、
前記収納カセットの収納棚は平板上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイドを起立させた収納棚であり、極薄ウエハは前記半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されており、収納カセットの棚からの搬出は次ぎの工程を経て行われることを特徴とする極薄ウエハの搬出方法。
1)収納棚上の半円弧状ガイドに外周を沿わせて収納されている極薄ウエハの上面に、極薄ウエハの直径に略等しい直径を有する吸着パッドを移動させる。
2)減圧を解除した状態で吸着パッドを下降させて吸着パッドで極薄ウエハを前記平板に押圧し、極薄ウエハの反りをなくす。
3)吸着パッドを減圧して極薄ウエハを吸着固定する。
4)搬送ロボットア−ムを収納カセットより後退させ、ついで、吸着パッドに吸引された極薄ウエハを搬送ロボットで次の加工現場へ搬出する。 - 平板上より極薄ウエハの直径より僅かに大きい直径の半円弧状ガイドを起立させた収納棚の複数を、支柱を介して等間隔で上下に平行に並べた多段式収納カセット。
- 多段式収納カセットの各収納棚の上面には支柱を挟んでスナップリングが設けられ、各々上下の収納棚間には該スナップリングの上にスプリングが支柱を囲綾して設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の多段式収納カセット。
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